【実施例】
【0068】
I. HPLC法
方法A:
HPLC-MS:Agilent 1100
移動相:
A:水と0.032%NH
4OH
B:メタノール
時間(分) %A %B 流速(ml/分)
0.00 95 5 1.50
2.00 0 100 1.50
2.50 0 100 1.50
2.60 95 5 1.50
2.90 95 5 1.50
カラム:XBridge C18、3,5μm、4,6×50mm(カラム温度:40℃で一定)。
ダイオードアレイ検出器で検出(210〜500nmの波長で)。
【0069】
方法B:
HPLC-MS:Waters ZQ MS、Alliance 2690/2695 HPLC、2996 ダイオードアレイ検出器
移動相:
A:水と0.1%TFA
B:メタノール
時間(分) %A %B 流速(ml/分)
0.00 95 5 4.0
0.20 95 5 4.0
1.60 0 100 4.0
2.10 0 100 4.0
カラム:Waters XBridge C18、4.6×20mm、3.5μm(カラム温度:40℃で一定)。
ダイオードアレイ検出器で検出(210〜400nmの波長で)。
【0070】
方法C:
HPLC:Waters AcquityとDA及びMS検出器
移動相:
A:水と0.1%TFA
B:メタノール
時間(分) %A %B 流速(ml/分)
0.00 99 1 1.5
0.05 99 1 1.5
1.05 0 100 1.5
1.20 0 100 1.5
カラム:Waters XBridge BEH C18、2.1×30mm、1.7μm(カラム温度:60℃で一定)。
ダイオードアレイ検出器で検出(210〜400nmの波長で)。
【0071】
方法D:
HPLC:Waters AcquityとDA及びMS検出器
移動相:
A:水と0.13%TFA
B:メタノールと0.05%TFA
時間(分) %A %B 流速(ml/分)
0.00 99 1 1.3
0.05 99 1 1.3
1.05 0 100 1.3
1.20 0 100 1.3
カラム:Waters XBridge BEH C18、2.1×30mm、1.7μm(カラム温度:60℃で一定)。
ダイオードアレイ検出器で検出(210〜400nmの波長で)。
【0072】
方法E:
HPLC:Waters AcquityとDA及びMS検出器
移動相:
A:水と0.1% TFA
B:メタノール
時間(分) %A %B 流速(ml/分)
0.00 95 5 1.4
0.05 95 5 1.4
1.00 0 100 1.4
1.10 0 100 1.4
カラム:Waters XBridge C18、2.1×30mm、2.5μm(カラム温度:60℃で一定)。
ダイオードアレイ検出器で検出(210〜400nmの波長で)。
【0073】
方法F:
HPLC:Agilent 1200とDA及びMS検出器
移動相:
A:水と0.1%TFA
B:メタノール
時間(分) %A %B 流速(ml/分)
0.00 95 5 2.0
0.20 95 5 2.0
1.50 0 100 2.0
1.55 0 100 2.6
1.75 0 100 2.6
カラム:Waters XBridge C18、3×30mm、2.5μm(カラム温度:60℃で一定)。
ダイオードアレイ検出器で検出(210〜400nmの波長で)。
【0074】
方法G:
HPLC-MS:Waters AllianceとDA及びMS検出器
移動相:
A:水と0.1%NH
3
B:メタノールと0.1%NH
3
時間(分) %A %B 流速(ml/分)
0.00 95 5 4.0
0.20 95 5 4.0
1.50 0 100 4.0
1.75 0 100 4.0
カラム:Waters XBridge C18、4.6×30mm、3.5μm(カラム温度:60℃で一定)。
ダイオードアレイ検出器で検出(210〜400nmの波長で)。
【0075】
方法H:
HPLC-MS:Waters AllianceとDA及びMS検出器
移動相:
A:水と0.1%TFA
B:メタノール
時間(分) %A %B 流速(ml/分)
0.00 95 5 4.8
1.60 0 100 4.8
1.85 0 100 4.8
1.90 95 5 4.8
カラム:Waters SunFire C18、4.6×30mm、3.5μm(カラム温度:60℃で一定)。
ダイオードアレイ検出器で検出(210〜400nmの波長で)。
【0076】
方法J:
HPLC:Waters AcquityとDA及びMS検出器
移動相:
A:水と0.13%TFA
B:メタノールと0.05%TFA
時間(分) %A %B 流速(ml/分)
0.00 99 1 1.2
0.15 99 1 1.2
1.10 0 100 1.2
1.25 0 100 1.2
カラム:Waters Sunfire C18、2.1×30mm、2.5μm(カラム温度:60℃で一定)。
ダイオードアレイ検出器で検出(210〜400nmの波長で)。
【0077】
方法K:
HPLC-MS:Waters AllianceとDA及びMS検出器
移動相:
A:水と0.1% TFA
B:メタノールと0.1%TFA
時間(分) %A %B 流速(ml/分)
0.00 95 5 4.0
0.20 95 5 4.0
1.50 0 100 4.0
1.75 0 100 4.0
1.85 95 5 4.0
カラム:Waters XBridge C18、4.6×30mm、3.5μm(カラム温度:60℃で一定)。
ダイオードアレイ検出器で検出(210〜400nmの波長で)。
【0078】
方法L:
HPLC-MS:Waters AllianceとDA及びMS検出器
移動相:
A:水と0.1%TFA
B:メタノール
時間(分) %A %B 流速(ml/分)
0.00 95 5 4.8
1.60 0 100 4.8
1.85 0 100 4.8
1.90 95 5 4.8
カラム:Waters XBridge C18、4.6×30mm、3.5μm(カラム温度:60℃で一定)。
ダイオードアレイ検出器で検出(210〜400nmの波長で)。
【0079】
方法M:
HPLC-MS:Waters 2695 HPLC、ZQ MS、2996ダイオードアレイ検出器、2695オートサンプラー
移動相:
A:水と0.1%NH
3
B:メタノールと0.1%NH
3
時間(分) %A %B 流速(ml/分)
0.00 95 5 4.0
0.20 95 5 4.0
1.50 0 100 4.0
1.75 0 100 4.0
カラム:Waters XBridge C18、4.6×30mm、3.5μm(カラム温度:60℃で一定)。
ダイオードアレイ検出器で検出(210〜400nmの波長で)。
【0080】
方法N:
HPLC:Waters AcquityとDA及びMS検出器
移動相:
A:水と0.13%TFA
B:メタノールと0.08%TFA
時間(分) %A %B 流速(ml/分)
0.00 99 1 1.3
0.05 99 1 1.3
0.35 0 100 1.3
0.50 0 100 1.3
カラム:Waters XBridge BEH C18、2.1×30mm、1.7μm(カラム温度:60℃で一定)。
ダイオードアレイ検出器で検出(210〜400nmの波長で)。
【0081】
方法O:
HPLC:Agilent 1200とDA及びMS検出器
移動相:
A:水と0.1%TFA
B:メタノール
時間(分) %A %B 流速(ml/分)
0.00 95 5 1.9
0.20 95 5 1.9
1.55 0 100 1.9
1.60 0 100 2.4
1.80 0 100 2.4
カラム:Waters XBridge C18、3×30mm、2.5μm(カラム温度:60℃で一定)。
ダイオードアレイ検出器で検出(210〜400nmの波長)。
【0082】
II. 出発化合物の合成
A)アミンの合成
1.) [1-(4-アミノベンジル)-3,5-ジメチル-1H-ピラゾール-4-イル]酢酸メチルエステル
a) アセトニトリル中(3,5-ジメチル-1H-ピラゾール-4-イル)-酢酸メチルエステル(3.90g,23mmol)と4-ニトロベンジルブロミド(4.60g,20.7mmol)の溶液にK
2CO
3(2.76g,19.9mmol)を加えて混合物を室温で1時間撹拌する。反応混合物を水中に注ぎ、酢酸エチルで2回抽出する。有機相をMgSO
4上で乾燥させ、減圧下でエバポレートして7.50gの[3,5-ジメチル-1-(4-ニトロ-ベンジル)-1H-ピラゾール-4-イル]-酢酸メチルエステルを得る(ESI質量スペクトル:[M+H]
+=304)。
【0083】
b) メタノール(10mL)中[3,5-ジメチル-1-(4-ニトロ-ベンジル)-1H-ピラゾール-4-イル]-酢酸メチルエステル(3.90g,10.3mmol)の溶液に木炭上10%パラジウム(500mg)を加えて混合物を水素化する。触媒を濾別し、濾液を減圧下で濃縮する。混合物を分取逆相HPLC(水+0.1%NH
3中メタノールの勾配)で精製して1.18gの表題化合物を得る(ESI質量スペクトル:[M+H]
+=274;保持時間 HPLC:2.13分(方法A))。
【0084】
2.) [1-(4-アミノ-2-クロロ-ベンジル)-3,5-ジメチル-1H-ピラゾール-4-イル]酢酸エチルエステル
a) 20mLのアセトニトリル中(3,5-ジメチル-1H-ピラゾール-4-イル)-酢酸エチルエステル(1.40g,7.7mmol)と2-クロロ-4-ニトロベンジルブロミド(4.60g,20.7mmol)の溶液にK
2CO
3(1.59g,11.5mmol)を加えて混合物を室温で48時間撹拌する。溶媒を蒸発により除去し、残渣をジクロロメタン/水に溶かす。ジクロロメタンによる抽出後、有機層をNa
2SO
4上で乾燥させ、減圧下でエバポレートして2.79gの[3,5-ジメチル-1-(2-クロロ-4-ニトロ-ベンジル)-1H-ピラゾール-4-イル]-酢酸エチルエステルを得る(ESI質量スペクトル:[M+H]
+=352;保持時間:1.95分(方法A))。
【0085】
b) メタノール(40mL)中[3,5-ジメチル-1-(2-クロロ-4-ニトロ-ベンジル)-1H-ピラゾール-4-イル]酢酸エチルエステル(2.39g,6.8mmol)の溶液にラネーニッケル(250mg)を加えて混合物を水素化する。触媒を濾別し、濾液を減圧下で濃縮して1.18gの表題化合物を得る(ESI質量スペクトル:[M+H]
+=322;保持時間 HPLC:1.76分(方法A))。
3.) [1-(4-アミノ-ベンジル)-3,5-ジエチル-1H-ピラゾール-4-イル]-酢酸エチルエステル
a) アセトニトリル(110mL)中(3,5-ジエチル-1H-ピラゾール-4-イル)-酢酸エチルエステル(10.95g,52.1mmol)と4-ニトロベンジルブロミド(14.625g,68mmol)の溶液にK
2CO
3(10.80g,78.1mmol)を加えて混合物を室温で48時間撹拌する。反応混合物を水中に注ぎ、酢酸エチルで2回抽出する。有機相をMgSO
4上で乾燥させ、減圧下でエバポレートする。残渣をMPLCで酢酸エチル/シクロヘキサンを用いて精製して12.50gの[3,5-ジエチル-1-(4-ニトロ-ベンジル)-1H-ピラゾール-4-イル]酢酸エチルエステルを得る(ESI質量スペクトル:[M+H]
+=346;保持時間 HPLC:1.42分(方法B))。
【0086】
b) メタノール(500mL)中[3,5-ジエチル-1-(4-ニトロ-ベンジル)-1H-ピラゾール-4-イル]酢酸エチルエステル(6.66g,19.3mmol)の溶液にラネーニッケル(500mg)を加えて混合物を345kPa(50psi)及び室温で水素化する。触媒を濾別し、濾液を減圧下で濃縮して4.38gの表題化合物を得る(ESI質量スペクトル:[M+H]
+=316;保持時間 HPLC:1.09分(方法B))。
【0087】
4.) [1-(4-アミノ-2-フルオロベンジル)-3,5-ジメチル-1H-ピラゾール-4-イル]酢酸メチルエステル
a) アセトニトリル(150mL)中(3,5-ジメチル-1H-ピラゾール-4-イル)-酢酸メチルエステル(10g,48.9mmol)と2-フルオロ-4-ニトロベンジルブロミド(11.5g,49.1mmol)の溶液にK
2CO
3(10.1g,73.3mmol)を加えて混合物を60℃で48時間撹拌する。溶媒を蒸発により除去し、残渣をジクロロメタン/水に溶かす。ジクロロメタンによる抽出後、有機層をNa
2SO
4上で乾燥させ、減圧下でエバポレートする。残渣をMPLC(シクロヘキサン/ジエチルエーテル 7:3)で精製して13gの[3,5-ジメチル-1-(2-フルオロ-4-ニトロ-ベンジル)-1H-ピラゾール-4-イル]酢酸メチルエステルを得る(ESI質量スペクトル:[M+H]
+=322;保持時間(HPLC):0.85分(方法C))。
【0088】
b) メタノール(250mL)中[3,5-ジメチル-1-(2-フルオロ-4-ニトロ-ベンジル)-1H-ピラゾール-4-イル]酢酸メチルエステル(13g,40.4mmol)の溶液にラネーニッケル(6g)を加えて混合物を345kPa(50psi)及び50℃で水素化する。触媒を濾別し、濾液を減圧下で濃縮する。混合物をジイソプロピルエーテル中での結晶化により精製して12.8gの表題化合物を得る(ESI質量スペクトル:[M+H]
+=292;保持時間 HPLC:0.61分(方法C))。
【0089】
5.) [1-(4-アミノ-2-クロロ-ベンジル)-3,5-ジメチル-1H-ピラゾール-4-イル]-酢酸tert-ブチルエステル
a) アセトニトリル(30mL)中(3,5-ジメチル-1H-ピラゾール-4-イル)-酢酸tert-ブチルエステル(2.6g,12.4mmol;3,5-ヘプタンジオンの代わりに2,4-ペンタンジオンを用いてWO2007/141267により調製)と2-クロロ-4-ニトロベンジルブロミド(3.11g,12.4mmol)の溶液にK
2CO
3(2.575g,18.6mmol)を加えて混合物を室温で48時間、その後60℃で2時間撹拌する。固体を濾別し、溶媒を蒸留により除去する。残渣をジクロロメタン/水に溶かす。ジクロロメタンによる抽出後、有機層をMgSO
4上で乾燥させ、減圧下でエバポレートして4.4gの[3,5-ジメチル-1-(2-クロロ-4-ニトロベンジル)-1H-ピラゾール-4-イル]酢酸tert-ブチルエステルを得る(ESI質量スペクトル:[M+H]
+=380)。
【0090】
b) メタノール(80mL)中[3,5-ジメチル-1-(2-クロロ-4-ニトロベンジル)-1H-ピラゾール-4-イル]酢酸tert-ブチルエステル(4.40g,11.6mmol)の溶液にラネーニッケル(440mg)を加えて混合物を345kPa(50psi)及び室温で12時間水素化する。触媒を濾別し、濾液を減圧下で濃縮して2.4gの表題化合物を得る(ESI質量スペクトル:[M+H]
+=350;保持時間 HPLC:0.76分(方法D))。
【0091】
6.) [1-(4-アミノベンジル)-3,5-ジメチル-1H-ピラゾール-4-イル]酢酸tert-ブチルエステル
2-フルオロ-4-ニトロベンジルブロミドの代わりに4-ニトロベンジルブロミドを用いて手順II.A.5に類似して表題化合物(ESI質量スペクトル:[M+H]
+=316;保持時間 HPLC:0.65分(方法E))を合成する。
7.) [1-(4-アミノ-2-フルオロベンジル)-3,5-ジメチル-1H-ピラゾール-4-イル]酢酸tert-ブチルエステル
a) アセトニトリル(150mL)中(3,5-ジメチル-1H-ピラゾール-4-イル)酢酸tert-ブチルエステル(10g,47.6mmol;3,5-ヘプタンジオンの代わりに2,4-ペンタンジオンを用いてWO2007/141267により調製)と2-フルオロ-4-ニトロベンジルブロミド(11.2g,47.9mmol)の溶液にK
2CO
3(6.615g,47.9mmol)を加えて混合物を室温で24時間撹拌する。固体を濾別し、溶媒を蒸発により除去する。残渣をジクロロメタン/水に溶かす。ジクロロメタンによる抽出後、有機層をMgSO
4上で乾燥させ、減圧下でエバポレートする。残渣をMPLC(シクロヘキサン/酢酸エチル7:3、シリカゲル60)で精製して13.6gの[3,5-ジメチル-1-(2-フルオロ-4-ニトロベンジル)-1H-ピラゾール-4-イル]酢酸tert-ブチルエステルを得る(ESI質量スペクトル:[M+H]
+=364 TLC:Rf=0.23(シクロヘキサンn/酢酸エチル7:3、シリカゲル60 F254))。
【0092】
b) メタノール(250mL)中[3,5-ジメチル-1-(2-フルオロ-4-ニトロベンジル)-1H-ピラゾール-4-イル]酢酸tert-ブチルエステル(13.6g,37.4mmol)の溶液にラネーニッケル(6g)を加えて混合物を345kPa(50psi)及び50℃で12時間水素化する。触媒を濾別し、濾液を減圧下で濃縮して1.6gの表題化合物を得る(ESI質量スペクトル:[M+H]
+=334;TLC:Rf=0.53(ジクロロメタン/メタノール 95:5、シリカゲル60 F254))。
【0093】
B) カルボン酸の合成
1.) 1-エチル-5-フルオロ-1H-インドール-2-カルボン酸
a) ジメチルスルホキシド(6mL)中5-フルオロインドール-2-エチルエステル(200mg,0.965mmol)の溶液にカリウムtert-ブチラート(108mg,0.965mmol)を加えて混合物を50℃で30分間撹拌する。室温に冷ました後、ブロモエタン(0.081mL,1.06mmol)を加えて混合物を室温で2.5時間撹拌する。冷却しながら水を加えて混合物を酢酸エチルで抽出する。有機層を水及びNaCl飽和水溶液で洗浄し、MgSO
4上で乾燥させ、溶媒を真空中で蒸発させて200mgの1-エチル-5-フルオロ-1H-インドール-2-カルボン酸エチルエーテルを得る(ESI質量スペクトル:[M+H]
+=236)。
【0094】
b) ジオキサン(2mL)中1-エチル-5-フルオロ-1H-インドール-2-カルボン酸エチルエーテル(200mg,0.85mmol)の溶液にNaOHの水溶液(1M,1.7mL)を加えて混合物を60℃で1時間撹拌する。溶媒の蒸発後、残渣を少量の水に懸濁させ、酢酸(2M)で中和する。沈殿物を濾過し、水で洗浄し、乾燥させて140mgの表題化合物を得る(ESI質量スペクトル:[M+H]
+=208;保持時間 HPLC:1.21分(方法F))。
【0095】
この方法に類似して同様に下記インドールカルボン酸を調製する。
1-ベンジル-1H-インドール-2-カルボン酸(ESI質量スペクトル:[M+H]
+=252 保持時間HPLC:0.84分(方法E));
1-ブチル-1H-インドール-2-カルボン酸(ESI質量スペクトル:[M+H]
+=218);
5-フルオロ-1-プロピル-1H-インドール-2-カルボン酸(ESI質量スペクトル:[M+H]
+=222);
1-ブチル-5-フルオロ-1H-インドール-2-カルボン酸(ESI質量スペクトル:[M+H]
+=236);
1-プロピル-1H-インドール-2-カルボン酸(ESI質量スペクトル:[M+H]
+=204);
1-エチル-4-フルオロ-1H-インドール-2-カルボン酸(ESI質量スペクトル:[M+H]
+=208;保持時間 HPLC:0.80分(方法E);
1-エチル-6-フルオロ-1H-インドール-2-カルボン酸(ESI質量スペクトル:[M+H]
-=206;保持時間 HPLC:0.71分(方法E));
6-フルオロ-1-プロピル-1H-インドール-2-カルボン酸(ESI質量スペクトル:[M-H]
-=220;保持時間 HPLC:0.77分(方法E))。
【0096】
2.) 3-エチル-5-フルオロベンゾフラン-2-カルボン酸
a) アセトニトリル(15mL)中5-フルオロ-2-ヒドロキシ-プロピオフェノン(0.9g,5.2mmol)とブロモ酢酸tert-ブチル(0.9mL,6.1mmol)の溶液にK
2CO
3(1.08g,7.8mmol)を加えて混合物を3時間還流させる。室温に冷ました後、混合物を水中に注ぎ、酢酸エチルで抽出する。有機層を水で2回洗浄し、MgSO
4上で乾燥させ、溶媒を真空中で蒸発させて1.47gの(4-フルオロ-2-プロピオニルフェノキシ)酢酸tert-ブチルエステルを得る(ESI質量スペクトル:[M+H]
+=283;保持時間 HPLC:0.88分(方法D))。
【0097】
b) 乾燥エタノール(20mL)中(4-フルオロ-2-プロピオニルフェノキシ)酢酸tert-ブチルエステル(1.47g,5.2mmol)の溶液にメタノール中ナトリウムメタノラートの溶液(5.4M,20mL)を加えて混合物を80℃で12時間撹拌する。室温への冷却及び溶媒の蒸発後、残渣を水に溶かし、塩酸(1M)で酸性にする。沈殿物を濾過し、水で洗浄し、乾燥させて440mgの表題化合物を得る(ESI質量スペクトル:[M-H]
-=207;保持時間 HPLC:0.87分(方法G))。
この方法に類似して同様に下記ベンゾフランカルボン酸を調製する。
7-クロロ-3-メチルベンゾフラン-2-カルボン酸(ESI質量スペクトル:[M-H]
-=209;保持時間 HPLC:1.28分(方法H));
5-フルオロ-3-プロピルベンゾフラン-2-カルボン酸(ESI質量スペクトル:[M-H]
-=221;保持時間 HPLC:1.01分(方法G));
3-エチル-7-フルオロベンゾフラン-2-カルボン酸(ESI質量スペクトル:[M-H]
-=207;保持時間 HPLC:0.77分(方法E));
3-エチル-5,7-ジフルオロベンゾフラン-2-カルボン酸(ESI質量スペクトル:[M-H]
-=225;保持時間 HPLC:1.32分(方法L));
6-クロロベンゾフラン-2-カルボン酸(ESI質量スペクトル:[M-H]
-=195;保持時間 HPLC:1.72分(方法H))。
【0098】
III) 化合物(Ia)及び(Ib)の合成
化合物1:(1-(2-フルオロ-4-[(1H-インドール-2-カルボニル)アミノ]ベンジル)-3,5-ジメチル-1H-ピラゾール-4-イル)酢酸(カップリング方法C1):
a) N,N-ジメチルホルムアミド(1.5mL)中インドール-2-カルボン酸(80mg,0.50mmol)の溶液にTBTU(139mg,0.43mmol)とN,N-ジイソプロピルアミン(0.126mL,0.74mmol)を加える。引き続き[1-(4-アミノ-2-フルオロベンジル)-3,5-ジメチル-1H-ピラゾール-4-イル]酢酸メチルエステル(120mg,0.41mmol)を加える。混合物を室温で12時間撹拌する。その後、K
2CO
3の水溶液(2M,0.5mL)を加える。得られた混合物をAl
2O
3を通してジクロロメタン/メタノール(9:1,10mL)で洗い流す。溶媒を真空中で除去して82.3mgの(1-(2-フルオロ-4-[(1H-インドール-2-カルボニル)アミノ]ベンジル)-3,5-ジメチル-1H-ピラゾール-4-イル)酢酸メチルエステルを得る(ESI質量スペクトル:[M+H]
+=435;保持時間 HPLC:0.41分(方法N)。
b) (1-(2-フルオロ-4-[(1H-インドール-2-カルボニル)アミノ]ベンジル)-3,5-ジメチル-1H-ピラゾール-4-イル)酢酸メチルエステル(82mg,0.19mmol)をメタノール(0.5mL)に溶かす。NaOH水溶液(4M,0.3mL)を加えて混合物を室温で2時間撹拌する。結果として生じる混合物をメタノール/水で希釈し、固体を濾別し、エバポレーション後に残渣をHPLC(Gilson、XRS Pursuit、メタノール/H
2O+0.1%濃NH
3)で精製する。表題化合物を含むフラクションを濃縮し、凍結乾燥させて15mgの表題化合物を得る(ESI質量スペクトル:[M+H]
+=421;保持時間 HPLC:1.04分(方法G))。
1H-NMR 400 MHz (DMSO-d6): δ [ppm]=2.03 (s, 3H), 2.14 (s, 3H), 2.52 (s, 3H), 3.21 (s, 2H), 5.16 (s, 2H), 6.99 (t, 1H), 7.08 (t, 1H), 7.23 (t, 1H), 7.39 (s, 1H), 7.48 (m, 2H), 7.66 (d, 1H), 7.79 (d, 1H), 10.45 (s, 1H), 11.79 (br., 1H)。
適切なアミン及びカルボン酸を用いてカップリング方法C1に類似して下表1の化合物2及び3を同様に調製した。
【0099】
化合物4:(1-{4-[(5-フルオロ-3-メチルベンゾフラン-2-カルボニル)アミノ]ベンジル}-3,5-ジメチル-1H-ピラゾール-4-イル)酢酸(カップリング方法C2):
a) 5mLのジクロロメタン中[1-(4-アミノベンジル)-3,5-ジメチル-1H-ピラゾール-4-イル]酢酸メチルエステル(400mg,1.46mmol)の溶液にジイソプロピルエチルアミン(1.5mL,8.8mmol)と5-フルオロ-3-メチル-1-ベンゾフラン-2-カルボン酸(369mg,1.9mmol)を加える。室温で10分間撹拌した後、1-プロピルホスホン酸環状無水物の酢酸エチル中50%溶液(1.725mL,2.93mmol)を冷却しながら加えて混合物を室温で12時間撹拌する。溶媒を真空中で蒸発させ、残渣をMPLC(ジクロロメタン/メタノール98:2)で精製して410mgの(1-{4-[(5-フルオロ-3-メチルベンゾフラン-2-カルボニル)アミノ]ベンジル}-3,5-ジメチル-1H-ピラゾール-4-イル)酢酸メチルエステルを得る(ESI質量スペクトル:[M+H]
+=450;TLC:Rf=0.56(ジクロロメタン/メタノール95:5、シリカゲル60 F254))。
b) ジオキサン/水(10mL/10mL)中(1-{4-[(5-フルオロ-3-メチルベンゾフラン-2-カルボニル)アミノ]ベンジル}-3,5-ジメチル-1H-ピラゾール-4-イル)酢酸メチルエステル(410mg,0.91mmol)の溶液に1M NaOH(2.3mL)を加えて混合物を室温で24時間撹拌する。混合物を水で希釈し、塩酸(1M,3.25mL)で酸性にする。沈殿物を濾過し、水で洗浄し、乾燥させて338mgの表題化合物を得る(ESI質量スペクトル:[M+H]
+=436;保持時間 HPLC:0.85分(方法D)。
1H-NMR 400 MHz (DMSO-d6): δ [ppm]=2.05 (s, 3H), 2.10 (s, 3H), 2.52 (s, 3H), 3.24 (s, 2H), 5.16 (s, 2H), 7.10 (d, 2H), 7.37 (t, 1H), 7.66 (m, 2H), 7.75 (d, 2H), 10.40 (s, 1H), 12.05 (br., 1H)。
適切な出発アミン及びカルボン酸を用いてカップリング方法C2に類似して下表1及び2の化合物5〜26及び57〜59を同様に調製した。
【0100】
化合物27:(1-{2-フルオロ-4-[(5-フルオロ-3-メチルベンゾフラン-2-カルボニル)アミノ]ベンジル}-3,5-ジメチル-1H-ピラゾール-4-イル)-酢酸(カップリング方法C3):
a) 5mLのジメチルホルムアミド中5-フルオロ-3-メチル-1-ベンゾフラン-2-カルボン酸(194mg,1mmol)の溶液にジイソプロピルエチルアミン(0.516mL,3mmol)とHATU(399mg,1.05mmol)を加える。室温で25分間撹拌した後、ジメチルホルムアミド(1mL)、次いで中間体[1-(4-アミノ-2-フルオロベンジル)-3,5-ジメチル-1H-ピラゾール-4-イル]酢酸メチルエステル(291mg,1mmol)を加える。引き続きジイソプロピルエチルアミン(0.344mL,2mmol)とジメチルホルムアミド(2mL)を加えて混合物を室温で48時間撹拌する。次に酢酸エチルと水を加えて沈殿物を濾別する。有機層を酢酸(1N)で2回、NaHCO
3水溶液(5質量%)で1回及び水で2回抽出し、MgSO
4上で乾燥させる。溶媒を真空中で蒸発により除去する。残渣をMPLC(ジクロロメタン/メタノール96:4)で精製して120mgの(1-(2-フルオロ-4-[(5-フルオロ-3-メチルベンゾフラン-2-カルボニル)-アミノ]-ベンジル)-3,5-ジメチル-1H-ピラゾール-4-イル)-酢酸メチルエステルを得る(ESI質量スペクトル:[M+H]
+=468;TLC:Rf=0.72(ジクロロメタン/メタノール9:1、シリカゲル60 F254))。
【0101】
b) ジオキサン/水(7mL/7mL)中(1-(2-フルオロ-4-[(5-フルオロ-3-メチルベンゾフラン-2-カルボニル)-アミノ]-ベンジル)-3,5-ジメチル-1H-ピラゾール-4-イル)-酢酸メチルエステル(119mg,0.26mmol)の溶液にNaOH水溶液(1M,2.3mL)を加えて混合物を室温で12時間及び60℃で2時間撹拌する。混合物を水で希釈し、塩酸(1M,1mL)で酸性にし、酢酸エチルで抽出する。有機層をMgSO
4上で乾燥させ、溶媒を真空中で蒸発させ、残渣をジイソプロピルエーテルで結晶化させ、沈殿物を濾過で単離して69mgの表題化合物を得る(ESI質量スペクトル:[M+H]
+=454;保持時間 HPLC:0.90分(方法D))。
1H-NMR 400 MHz (DMSO-d6): δ [ppm]=2.03 (s, 3H), 2.14 (s, 3H), 2.57 (s, 3H), 3.28 (s, 2H), 5.18 (s, 2H), 6.96 (t, 1H), 7.37 (t, 1H), 7.54 (d, 1H), 7.66 (m, 2H), 7.79 (d, 1H), 10.60 (s, 1H), 12.07 (br., 1H)。
適切な出発アミン及びカルボン酸を用いてカップリング方法C3に類似して下表1の化合物28〜31を同様に調製した。
【0102】
化合物32:(1-(4-[(1-エチル-5-フルオロ-1H-インドール-2-カルボニル)アミノ]-2-フルオロベンジル)-3,5-ジメチル-1H-ピラゾール-4-イル)酢酸(カップリング方法C4):
a) 6mLのジクロロメタン中1-エチル-5-フルオロ-1H-インドール-2-カルボン酸(140mg,0.68mmol)の溶液に塩化オキサリル(0.094mL,0.68mmol)と1滴のジメチルホルムアミドを加える。室温で1時間撹拌した後、溶媒を真空中で蒸発により除去する。残渣をジクロロメタン(5mL)に溶かし、ジクロロメタン(5mL)中[1-(4-アミノ-2-フルオロベンジル)-3,5-ジメチル-1H-ピラゾール-4-イル]酢酸メチルエステル(177mg,0.61mmol)とジイソプロピルエチルアミン(0.23mL,1.35mmol)の溶液に滴下する。4-ジメチルアミノピリジン(8.255mg,0.069mmol)の添加後、溶液を室温で12時間撹拌する。溶液を塩酸(1M)で2回、水で2回、NaOH水溶液(1M)で2回及び水で2回抽出する。有機層をMgSO
4上で乾燥させ、ろ過し、溶媒を真空中で蒸発させる。残渣をMPLC(ジクロロメタン/メタノール95:5)で精製して160mgの(1-(4-[(1-エチル-5-フルオロ-1H-インドール-2-カルボニル)アミノ]-2-フルオロベンジル)-3,5-ジメチル-1H-ピラゾール-4-イル)酢酸メチルエステルを得る(ESI質量スペクトル:[M+H]
+=481;保持時間 HPLC:0.93分(方法D))。
【0103】
b) ジオキサン(2mL)中(1-(4-[(1-エチル-5-フルオロ-1H-インドール-2-カルボニル)アミノ]-2-フルオロベンジル)-3,5-ジメチル-1H-ピラゾール-4-イル)酢酸メチルエステル(160mg,0.33mmol)の溶液にNaOH水溶液(1M,0.66mL)を加えて混合物を60℃で1時間撹拌する。溶媒を真空中で蒸発させ、残渣を水に懸濁させて酢酸(2M)で処理する。沈殿物を乾燥凍結させ、メタノールと少量のジメチルホルムアミドに溶かし、生成物を少量の水で沈殿させ、濾過し、乾燥させて137mgの表題化合物を得る(ESI質量スペクトル:[M+H]
+=467;保持時間 HPLC:0.89分(方法D))。
1H-NMR 400 MHz (DMSO-d6): δ [ppm] =1.30 (t, 6H), 2.04 (s, 3H), 2.13 (s, 3H), 3.25 (s, 2H), 4.55 (q, 4H), 5.16 (s, 2H), 6.97 (t, 1H), 7.17 (t, 1H), 7.29 (s, 1H), 7.47 (m, 1H), 7.62 (dd, 1H), 7.74 (d, 1H), 10.52 (s, 1H)。
【0104】
化合物33:(1-(4-[(7-クロロ-3-メチルベンゾフラン-2-カルボニル)アミノ]ベンジル)-3,5-ジメチル-1H-ピラゾール-4-イル)酢酸(カップリング方法C4):
a) 6mLのジクロロメタン中7-クロロ-3-メチルベンゾフラン-2-カルボン酸(185mg,0.88mmol)の溶液に塩化オキサリル(0.123mL,1.14mmol)と1滴のジメチルホルムアミドを加える。室温で1時間撹拌した後、溶媒を真空中で蒸発により除去する。残渣をジクロロメタン(5mL)に溶かし、トルエンスルホン酸塩の形態の[1-(4-アミノベンジル)-3,5-ジメチル-1H-ピラゾール-4-イル]酢酸tert-ブチルエステル(428mg,1mmol)とジイソプロピルエチルアミン(0.39mL,2.27mmol)のジクロロメタン(5mL)中の溶液に滴下する。4-ジメチルアミノピリジン(11mg,0.09mmol)の添加後、溶液を室温で12時間撹拌する。溶液を塩酸(1M)で2回、水で2回、NaOH水溶液(1M)で2回及び水で2回抽出する。有機層をMgSO
4上で乾燥させ、濾過し、溶媒を真空中で蒸発させて426mgの(1-(4-[(7-クロロ-3-メチル-ベンゾフラン-2-カルボニル)アミノ]ベンジル)-3,5-ジメチル-1H-ピラゾール-4-イル)酢酸tert-ブチルエステルを得る(ESI質量スペクトル:[M+H]
+=508;保持時間 HPLC:1.60分(方法H))。
【0105】
b) (1-(4-[(7-クロロ-3-メチル-ベンゾフラン-2-カルボニル)アミノ]ベンジル)-3,5-ジメチル-1H-ピラゾール-4-イル)酢酸tert-ブチルエステル(426mg,0.84mmol)のジクロロメタン(10mL)中の溶液にトリフルオロ酢酸(400mL,5.2mmol)を加えて混合物を室温で3日間撹拌する。溶媒を真空中で蒸発させ、残渣を水に懸濁させてジエチルエーテルで処理し、沈殿生成物を濾別して174mgの表題化合物を得る(ESI質量スペクトル:[M+H]
+=452;保持時間 HPLC:1.39分(方法J))。
1H-NMR 400 MHz (DMSO-d6): δ [ppm] =2.07 (s, 3H), 2.14 (s, 3H), 2.57 (s, 3H), 3.29 (s, 2H), 5.17 (s, 2H), 7.12 (d, 2H), 7.38 (t, 1H), 7.62 (d, 1H), 7.74 (d, 2H), 7.76 (d, 1H), 10.33 (s, 1H)。
【0106】
化合物48:(1-(4-[(3-エチル-5-フルオロベンゾフラン-2-カルボニル)アミノ]ベンジル)-3,5-ジメチル-1H-ピラゾール-4-イル)-酢酸(カップリング方法C4)
a) 10mLのジクロロメタン中3-エチル-5-フルオロベンゾフラン-2-カルボン酸(450mg,2.16mmol)の溶液に塩化オキサリル(0.335mL,3.1mmol)及び1滴のジメチルホルムアミドを加える。室温で1時間撹拌した後、溶媒を真空中で蒸発により除去する。残渣をジクロロメタン(10mL)に溶かし、4-トルエンスルホン酸塩の形態の[1-(4-アミノベンジル)-3,5-ジメチル-1H-ピラゾール-4-イル]酢酸tert-ブチルエステル(1.054g,2.16mmol)とジイソプロピルエチルアミン(1.3mL,7.57mmol)のジクロロメタン(5mL)中の溶液に滴下する。4-ジメチルアミノピリジン(26.4mg,0.216mmol)の添加後、溶液を室温で12時間撹拌する。溶媒を真空中で蒸発させ、100mLの酢酸エチルに溶かし、溶液を水で2回、塩酸(0.5M)で1回、水で1回、NaHCO
3水溶液(5質量%)で1回及び水で1回抽出する。有機層をMgSO
4上で乾燥させ、濾過し、溶媒を真空中で蒸発させる。残渣をMPLC(ジクロロメタン/メタノール98:2)で精製して150mgの1-(4-[(3-エチル-5-フルオロベンゾフラン-2-カルボニル)アミノ]ベンジル)-3,5-ジメチル-1H-ピラゾール-4-イル)-酢酸tert-ブチルエステルを得る(ESI質量スペクトル:[M+H]
+=506;保持時間 HPLC:1.02分(方法D))。
【0107】
b) 1-(4-[(3-エチル-5-フルオロベンゾフラン-2-カルボニル)アミノ]ベンジル)-3,5-ジメチル-1H-ピラゾール-4-イル)-酢酸tert-ブチルエステル(150mg,0.30mmol)のアセトニトリル(25mL)中の溶液にモンモリロナイトKSF(300mg)を加えて混合物を6時間還流させる。混合物をアセトニトリルで400mLまで希釈し、5分間還流させて濾過する。溶媒を真空中で蒸発させ、残渣をジメチルホルムアミド(300mL)で洗浄する。濾過後、溶媒を蒸発により除去し、残渣をアセトン(200mL)で処理する。倍散後、沈殿物を濾別し、アセトンで洗浄して112mgの表題化合物を得る(ESI質量スペクトル:[M+H]
+=450;保持時間 HPLC:0.85分(方法E))。
1H-NMR 400 MHz (DMSO-d6): δ [ppm]=1.21 (t, 6H), 2.04 (s, 3H), 2.11 (s, 3H), 3.09 (q, 4H), 3.27 (s, 2H), 5.16 (s, 2H), 7.09 (d, 2H), 7.33 (t, 1H), 7.67 (m, 2H), 7.76 (d, 2H), 10.39 (s, 1H)。
適切な出発アミン及びカルボン酸を用いてカップリング方法C4に類似して下表1の化合物34〜47及び49〜56を同様に調製した。
【0108】
IV) 生物学的アッセイ
本発明の式(Ia)及び(Ib)の化合物を下記生物学的試験方法を利用して試験し、CRTH2受容体からPGD
2を追い出すそれらの能力及び系全体でCRTH2受容体におけるPGD
2の機能的作用に拮抗するそれらの能力を決定した。
ヒトCRTH2受容体膜の調製及び放射リガンド結合アッセイ
ヒトCRTH2受容体(CHO-K1-hCRTH2細胞、Perkin Elmer、Cat No ES-561-C)をトランスフェクトしたチャイニーズハムスター卵巣細胞(CHO-K1細胞)から調製した膜を用いてCRTH2拮抗薬の結合性を決定する。細胞膜を作製するため、400μg/mlのG418を補充したCHO SFMII培地の懸濁液でCHO-K1-hCRTH2細胞を培養する。室温で10分間300gの遠心分離により細胞を収集する。プロテアーゼ阻害薬ミックス(Complete、Roche)を含むリン酸緩衝液(PBS)に細胞ペレットを再懸濁させ、10E7細胞/mlの濃度に調整する。CHO-K1-hCRTH2細胞を窒素分解により破壊して膜標本を得る。細胞デブリを遠心分離(500g、4℃、30分)で除去し、上清を未使用チューブに移した後、4℃で1時間40000gにて2回目の遠心分離を行なって膜を沈降させる。膜をウシ血清アルブミンなしのSPAインキュベーション緩衝液(50mM Tris HCl、10mM MgCl
2、150mM NaCl、1mM EDTA、pH7.4)に懸濁させ、使い捨て針(Terumo、23Gx1’’)を通してホモジナイズし、一定分量ずつ-80℃で貯蔵する。
【0109】
シンチレーション近接アッセイ(SPA)形式で、放射性リガンド[
3H]-PGD
2(Perkin Elmer、NET616000MC)を用いてCRTH2受容体結合アッセイを行なう。CHO-K1-hCRTH2細胞膜を再び使い捨て針(Terumo、23Gx1’’)を通してホモジナイズし、SPAインキュベーション緩衝液で適切な濃度(0.5〜10μgタンパク質/ウェル)に希釈する。SPAアッセイを96ウェルマイクロタイタープレート(Perkin Elmer、CatNo.6005040)でSPAインキュベーション緩衝液(最終体積200μl/ウェル及び最終濃度50mM Tris-HCl、10mM MgCl
2、150mM NaCl、1mM EDTA pH7.4、0.1%ウシ血清アルブミン)で設定する。SPAアッセイ混合物は60μlの膜懸濁液、80μlのWheat Germ Agglutinin被覆PVTビーズ(GE Healthcare、RPNQ-0001、0.3mg/ウェル)、SPA緩衝液で最終濃度1nM(50,000dpm)に希釈した40μlの[3H]-PGD
2及び20μlの試験化合物(ジメチルスルホキシドに溶解)を含有する。SPAアッセイ混合物を室温で3時間インキュベートする。結合した放射能をシンチレーションカウンター(Micro Beta Trilux、Wallac)で決定する。
【0110】
[
3H]-PGD
2のCHO-K1-hCRTH2細胞膜への結合性を非標識PGD
2(1μM、Cayman Chemical、Cat No 12010)又は参照CRTH2拮抗薬(10μM CAY10471、Cayman Chemical、Cat No 10006735)の非存在下(全結合、Bo)及び存在下(非特異的結合、NSB)で決定する。
試験化合物の親和性の判定は、全結合(Bo)又は所定化合物濃度の試験化合物の存在下での結合(B)から非特異的結合(NSB)を引くことで計算される。NSB値は100%阻害に設定される。Bo-NSB値は0%阻害に設定される。
規定化合物濃度、例えば1μMで%阻害値を得、式100-((B-NSB)
*100/(Bo-NSB))によって試験化合物の%阻害を計算した。100%を超える%阻害はアッセイ分散に基づく。
質量作用の法則に基づいたプログラム「easy sys」(Schittkowski, Num Math 68, 129-142 (1994))を利用して0.1〜30,000nMの用量範囲にわたるいくつかの化合物濃度で得られた実験データの反復フィッティングによって解離定数K
iを計算した。
【0111】
CRTH2 cAMP機能アッセイプロトコル
CHO-K1-hCRTH2細胞でアッセイを行なう。10μMのフォルスコリン、アデニル酸シクラーゼ活性化薬で細胞を刺激することによって細胞内cAMPが産生される。PGD2を添加してCRTH2受容体を活性化すると、フォルスコリン誘発cAMP産生が減弱される。CHO-K1-hCRTH2細胞におけるフォルスコリン誘発cAMP産生のPGD2媒介減弱を阻害する試験化合物の能力について試験化合物を試験する。
ローラーボトル内で、400ug/mlのG418を補充したCHO SFMII培地でCHO-K1-hCRTH2細胞を培養する。室温で10分間300gの遠心分離により細胞を収集する。細胞ペレットを洗浄し、PBSに懸濁させる。細胞を4×10E6細胞/mlの最終濃度に調整する。
試験化合物をジメチルスルホキシドで希釈し、0.1〜3000nMの用量範囲にわたるいくつかの化合物濃度で試験する。
384ウェルオプチプレート(optiplate)(PerkinElmer、CatNo. 6007290)で50μlの総アッセイ体積を用いてAlphaScreen cAMPアッセイ(Perkin Elmer CatNo. 6760625M)によりcAMPレベルを決定する。10μlの細胞(40.000細胞/ウェル)を37℃で30分間、最終濃度10μMのフォルスコリン、30nM PGD2、0.5mM IBMX、5mM HEPES、1xHBSS緩衝液、0.1%BSAを含有し、pH7.4に調整した10μlの刺激ミックス、及び種々の濃度の試験化合物とインキュベートする。その後、SAドナービーズ、ビオチン標識cAMP、抗cAMPアクセプタービーズ、0.3%Tweeen-20、5mM HEPES、0.1%BSAを含有し、pH7.4に調整した30μlのリーシス・検出ミックスを添加する。2時間のインキュベーション後、AlphaQuest-HTS機器でAlphaScreenシグナルを解読する。Prismソフトウェアを用いてIC
50値を計算する。
【0112】
他のCRTH2機能アッセイプロトコル
CRTH2受容体におけるPGD2の機能的作用に拮抗する試験化合物の能力は、全細胞結合アッセイ、GTPgSアッセイ、BRETアッセイ、イノシトールリン酸蓄積アッセイ、CRTH2細胞表面発現アッセイ、Ca
2+流入アッセイ、ERKリン酸化アッセイ、細胞遊走アッセイ、好酸球形状変化アッセイ、Th2細胞脱顆粒アッセイ、又は好塩基球活性化アッセイ(Mathiesen et al., Mol Pharmacol. 2005, 68:393-402; Mimura et al., J. Pharmacol. Exp. Ther., 2005, 314:244-51; Sandham et al., Bioorg. Med. Chem. Lett., 2007,17:4347-50; Sandham Bioorg. Med. Chem. Lett., 2009,19:4794-8; Crosignani et al., J Med Chem, 2008, 51:2227-43; Royer et al., Eur J Clin Invest, 2008, 38:663-71; Boehme et al., Int Immunol, 2009, 21:621-32; Sugimoto et al., Pharmacol. Exp. Ther., 2003, 305:347-52; Monneret et al., J Pharmacol Exp Ther, 2005, 312:627-34; Xue et al., J. Immunol., 2005,175:6531-6に記載されているように)等の技術上周知の方法論によっても実証し得る。
【0113】
CRTH2受容体を発現させるための細胞系には、CRTH2受容体を自然に発現するもの、例えばAML14.3D10及びNCI-H292細胞(Sawyer et al., Br. J. Pharmacol., 2002, 137:1163-72; Chiba et al., Int. Arch. Allergy. Immunol., 2007,143 Suppl 1:23-7)、HL-60等の化学薬品の添加によってCRTH2受容体を発現するように誘導されたもの又は例えば、酪酸で処理したAML14.3D10細胞(Sawyer et al., Br. J. Pharmacol., 2002, 137:1163-72)又は組換えCRTH2受容体を発現するように操作された細胞系、例えばL1.2、CHO、HEK-293、K562若しくはCEM細胞(Liu et al., Bioorg. Med. Chem. Lett., 2009,19:6840-4; Sugimoto et al., Pharmacol Exp Ther, 2003, 305:347-52; Hata et al., Mol. Pharmacol., 2005, 67:640-7; Nagata et al., FEBS Lett, 1999, 459:195-9)がある。
最後に、Hansel et al., J. Immunol. Methods., 1991, 145,105-110に記載されている方法を用いて単離された血液又は組織細胞、例えばヒト末梢血好酸球、或いはXue et al., J. Immunol., 2005,175:6531-6に記載されてるように単離かつ処理されたヒトTh2細胞、或いはMonneret et al., J. Pharmacol. Exp. Ther., 2005, 312:627-34に記載されてるように単離かつ特徴づけられたヒト好塩基球を該アッセイに利用することができる。
特に、本発明の化合物は、上記アッセイでCRTH2受容体への結合において活性を有し、かつCRTH2リガンドによるCRTH2の活性化を阻害する。本明細書では、用語「活性」は、上記アッセイで測定したときに、阻害において1μMで50%以上の阻害、又はK
i値<1μMを示す化合物を意味するものとする。このような結果は、CRTH2受容体活性の阻害薬としての本化合物の固有活性を示している。選ばれた化合物の拮抗活性を下表1及び2に示す。
【0114】
表1:式Ia’’の化合物
【0115】
【0116】
【0117】
【0118】
表2:式Ib’’の化合物
【0119】