(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5695737
(24)【登録日】2015年2月13日
(45)【発行日】2015年4月8日
(54)【発明の名称】有効信号対雑音比の決定方法及び装置
(51)【国際特許分類】
H04J 11/00 20060101AFI20150319BHJP
【FI】
H04J11/00 Z
【請求項の数】15
【全頁数】32
(21)【出願番号】特願2013-508360(P2013-508360)
(86)(22)【出願日】2011年4月22日
(65)【公表番号】特表2013-526224(P2013-526224A)
(43)【公表日】2013年6月20日
(86)【国際出願番号】CN2011073200
(87)【国際公開番号】WO2011137719
(87)【国際公開日】20111110
【審査請求日】2014年1月8日
(31)【優先権主張番号】201010168296.X
(32)【優先日】2010年5月7日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】509024525
【氏名又は名称】ゼットティーイー コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】ZTE CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】110000925
【氏名又は名称】特許業務法人信友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジャオ フェイ
(72)【発明者】
【氏名】リー ビン
【審査官】
藤江 大望
(56)【参考文献】
【文献】
国際公開第2007/015627(WO,A1)
【文献】
欧州特許出願公開第01783943(EP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04J 11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
直交周波数分割多重OFDMシステムにおいて、測定バンド幅におけるパイロット位置の時間周波数サブチャネルのチャネル推定結果により、前記測定バンド幅のチャネル相関行列の推定値を決定することと、
前記チャネル相関行列の推定値により、前記測定バンド幅に含まれる各干渉タイプの時間周波数サブチャネルのチャネル容量をそれぞれ算出することと、
算出された前記各干渉タイプの時間周波数サブチャネルのチャネル容量により、前記測定バンド幅における平均の各時間周波数サブチャネルの等価チャネル容量を取得し、これにより前記測定バンド幅の有効信号対雑音比を決定することと、
を含むことを特徴とする有効信号対雑音比の決定方法。
【請求項2】
【請求項3】
【請求項4】
単出力単入力OFDMシステムにおいて、M=1、Wm=1で、双出力双入力OFDMシステムにおいて、閉ループ空間多重モードを採用する場合、M=1、オープンループ空間多重モードを採用する場合、M=2であり、
前記干渉タイプが隣接セルのパイロット干渉である場合、Irは隣接セルの参考信号受信パワーRSRPに等しく、前記干渉タイプが隣接セルのデータ干渉である場合、Irは隣接セルのデータ信号の平均パワーに等しいであること
を特徴とする請求項3に記載の有効信号対雑音比の決定方法。
【請求項5】
【請求項6】
【請求項7】
【請求項8】
【請求項9】
OFDMシステムにおいて、測定バンド幅におけるパイロット位置の時間周波数サブチャネルのシャネル推定結果により、前記測定バンド幅のチャネル相関行列の推定値を決定する第1の決定ユニットと、
前記チャネル相関行列の推定値により、前記測定バンド幅に含まれる各干渉タイプの時間周波数サブチャネルのチャネル容量をそれぞれ算出する計算ユニットと、
算出された前記各干渉タイプの時間周波数サブチャネルのチャネル容量により、前記測定バンド幅における平均の各時間周波数サブチャネルの等価チャネル容量を取得する取得ユニットと、
取得された前記平均の各時間周波数サブチャネルの等価チャネル容量により、前記測定バンド幅の有効信号対雑音比を決定する第2の決定ユニットと、
を含むことを特徴とする有効信号対雑音比の決定装置。
【請求項10】
【請求項11】
【請求項12】
【請求項13】
【請求項14】
【請求項15】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明実施例は無線通信システムに関し、特には、当該分野における有効信号対雑音比の決定方法と装置に関する。
【背景技術】
【0002】
OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing、直交周波数分割多重)システムにおいて、AMC(Adaptive Modulation and Coding、適応変調符号化)技術によれば、ユーザの瞬時チャネルの品質状況と現在の資源により最も適切な変調及びコーディング方法を動的に選択し、ユーザのためにできるだけ高いデータスループットに達することができる。ユーザチャネルの品質状況は通常、SNR(Signal to Noise Ratio、信号対雑音比)により示される。
【0003】
OFDMシステムは複数の直交サブチャネルにより同時にユーザデータが伝送されるように設けられ、且つ各サブチャネルの品質状況の異なる可能性がある。これらのサブチャネルの総合的品質状況は、通常有効信号対雑音比により反映される。有効信号対雑音比はAWGN(Additive White Gaussion Noise、加法性白色ガウス雑音)チャネルにおいてある特定のBLERに達したSNRの値と定義されている。有効信号対雑音比を得てから、有効信号対雑音比とBLERとの間の一定の関係により表を調べ、CQI(Channel Quality Indicator、チャネルの品質インディケータ)を取得し、端末がCQIを報告して、チャネル品質フィードバックを完成する。有効信号対雑音比の具体的な計算方法は以下のようである。
【0004】
まず、各時間周波数サブチャネルの信号対雑音比を計算し、EESM(Exponential Effective SNR Mapping、指数有効な信号対雑音比マッピング)により有効信号対雑音比を得る。
【0005】
【0006】
【0007】
プリコーディングによるMIMO-OFDM(Multiple Input Multiple Output-Orthogonal Frequency Division Multiplexing、多入力多出力直交周波数分割多重)システムに対して、各時間周波数サブチャネルに同時に複数の空間サブチャネルを含んでいる。有効信号対雑音比を計算する場合、まず各空間サブチャネルの信号対雑音比を計算する必要がある。実際の応用において、異なる送信モードとMIMO変調のアルゴリズムが、異なる空間サブチャネルの信号対雑音比の計算方法に対応している。MIMO-OFDMシステムにおいて、端末がMMSE(Minimum Mean Square Error、最小平均二乗偏差)を採用するとして、各空間サブチャネルの信号対雑音比は算式(3)により計算する。
【0008】
上記説明から明らかなように、従来の有効信号対雑音比の計算方法は大量の行列演算や指数・対数演算をする必要があり、計算の複雑度が高いため、実際の応用において、実現するにはかなり困難である。これはMIMO-OFDMシステムにおいて特に顕著である。大量の行列逆演算は算式(3)の実際のハードウェアシステムにおける応用を制限している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の実施例は、有効信号対雑音比の計算する複雑度が高く、実現が困難である課題を解決するための有効信号対雑音比の決定方法及び装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本発明の技術案を以下のように実施する。
【0011】
有効信号対雑音比の決定方法であって、
直交周波数分割多重OFDMシステムにおいて、測定バンド幅におけるパイロット位置の時間周波数サブチャネルのチャネル推定結果により、前記測定バンド幅のチャネル相関行列の推定値を決定することと、
前記チャネル相関行列の推定値により、前記測定バンド幅に含まれる各干渉タイプの時間周波数サブチャネルのチャネル容量をそれぞれ算出することと、
算出された前記各干渉タイプの時間周波数サブチャネルのチャネル容量により、前記測定バンド幅における平均の各時間周波数サブチャネルの等価チャネル容量を取得し、これにより前記測定バンド幅の有効信号対雑音比を決定することと、を含む。
【0012】
前記チャネル推定結果により、前記チャネル相関行列の推定値を決定することは、
【0013】
【0014】
単出力単入力OFDMシステムにおいて、M=1、Wm=1で、双出力双入力OFDMシステムにおいて、閉ループ空間多重モードを採用する場合、M=1、オープンループ空間多重モードを採用する場合、M=2であり、
前記干渉タイプが隣接セルのパイロット干渉である場合、Irは隣接セルの参考信号受信パワーRSRPに等しく、前記干渉タイプが隣接セルのデータ干渉である場合、Irは隣接セルのデータ信号の平均パワーに等しいである。
【0015】
前記各干渉タイプの時間周波数サブチャネルのチャネル容量により、前記測定バンド幅における平均の各時間周波数サブチャネルの等価チャネル容量を取得することは、
【0016】
前記測定バンド幅の有効信号対雑音比を決定することは、
【0017】
【0018】
【0019】
有効信号対雑音比の決定装置であって、
OFDMシステムにおいて、測定バンド幅におけるパイロット位置の時間周波数サブチャネルのシャネル推定結果により、前記測定バンド幅のチャネル相関行列の推定値を決定する第1の決定ユニットと、
前記チャネル相関行列の推定値により、前記測定バンド幅に含まれる各干渉タイプの時間周波数サブチャネルのチャネル容量をそれぞれ算出する計算ユニットと、
算出された前記各干渉タイプの時間周波数サブチャネルのチャネル容量により、前記測定バンド幅における平均の各時間周波数サブチャネルの等価チャネル容量を取得する取得ユニットと、
取得された前記平均の各時間周波数サブチャネルの等価チャネル容量により、前記測定バンド幅の有効信号対雑音比を決定する第2の決定ユニットと、
を含む。
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】
本発明の実施例に係わる方法によると、直交周波数分割多重OFDMシステムにおいて、測定バンド幅におけるパイロット位置の時間周波数サブチャネルのチャネル推定結果により、測定バンド幅のチャネル相関行列の推定値を決定し、チャネル相関行列推定値により、測定バンド幅に含まれる各干渉タイプの時間周波数サブチャネルのチャネル容量をそれぞれ算出し、各干渉タイプの時間周波数サブチャネルのチャネル容量により、測定バンド幅における各時間周波数サブチャネル平均の等価チャネル容量を取得し、各時間周波数サブチャネルの等価チャネル容量により、測定バンド幅の有効信号対雑音比を決定する。従来の技術における行列演算や指数・対数演算を大量にする必要があることに対して、本発明の実施例に係わる方法は計算の複雑度を低減し、有効信号対雑音比を低複雑度で計算できるようになっている。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】本発明の実施例に係わる有効信号対雑音比の決定方法のフローチャートの図である。
【
図2】本発明の実施例に係わる各干渉タイプの時間周波数サブチャネルのチャネル容量の計算方法のフロチャート図である。
【
図3】本発明の実施例に係わるLTEシステムの二つのポートの時間周波数リソースブロックの構成図である。
【
図4】本発明の実施例に係わる有効信号対雑音比を決定する装置の構成を示す図である。
【
図5】本発明の実施例に係わる計算ユニットの構成を示す図でる。
【
図6】本発明の実施例に係わる取得ユニットの構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
従来の技術において説明した有効信号対雑音比の計算に対し行列演算や指数対数演算を大量に行う必要があり、計算の複雑度が高く、実際に応用する場合に実施することがかなり困難である。上記課題を解決するために、本発明の実施例は、OFDMシステムにおける各符号に対応する有効信号対雑音比を低複雑度で計算取得する方法を提供している。具体的なフローチャートは
図1で示す。
【0029】
測定バンド幅におけるパイロット位置の時間周波数サブチャネルのチャネル推定結果により、測定バンド幅のチャネル相関行列の推定値を決定する(ステップ101)。
チャネル相関行列の推定値により、測定バンド幅に含まれる各干渉タイプの時間周波数サブチャネルのチャネル容量をそれぞれ算出する(ステップ102)。
【0030】
各干渉タイプの時間周波数サブチャネルのチャネル容量により、測定バンド幅における平均の各時間周波数サブチャネルの等価チャネル容量を取得する(ステップ103)。
平均の各時間周波数サブチャネルの等価チャネル容量により測定バンド幅の有効信号対雑音比を決定する(ステップ104)。
【0031】
フローチャートを
図1に示すように、ステップ101を実行する際に、測定バンド幅におけるパイロット位置の時間周波数サブチャネルのチャネル推定結果により、測定バンド幅のチャネル相関行列の推定値を決定することは、複数の実施形態があるが、本発明の実施例は、チャネル相関行列の推定値を低複雑度で決定することができる好適な実施例を提供している。具体的には、以下のとおりである。
【0033】
異なる時間周波数サブチャネルは、異なる干渉を受ける可能性があるので、異なる干渉タイプにより時間周波数サブチャネルを以下の二種類に分ける。
隣接セルのパイロットにより干渉される時間周波数サブチャネルと、
隣接セルのデータにより干渉される時間周波数サブチャネル。
【0034】
図1にフローチャートを示すように、ステップ102を実行する際に、ステップ101において決定されたチャネル相関行列推定値により、測定バンド幅に含まれる各干渉タイプの時間周波数サブチャネルのチャネル容量をそれぞれ計算する。ステップ102は複数の実施形態を有するが、本発明の実施例は測定バンド幅に含まれる各干渉タイプの時間周波数サブチャネルのチャネル容量を低い複雑度で計算できる好適なな実施例を提供している。具体的には、
図2に示すとおりである。
【0035】
等価チャネル相関行列を取得する(ステップ201)。
【0036】
測定バンド幅における各時間周波数サブチャネルのチャネル容量を決定する(ステップ202)。
【0037】
実行するとき、前記干渉タイプは隣接セルのパイロット干渉である場合、Irは隣接セル参考情報受信パワーRSRPに等しい。
前記干渉タイプは隣接セルのデータ干渉である場合、Irは隣接セルのデータ信号の平均パワーに等しい。
測定バンド幅における各干渉タイプの時間周波数サブチャネルのチャネル容量を取得する(ステップ203)。
【0039】
もちろん、実行するとき、測定バンド幅に含まれる各干渉タイプの時間周波数サブチャネルのチャネル容量が算出できればよい
図2以外の他の実施形態を採用してもよい。
【0041】
ステップ103を実行するとき、容量調整因子αを取り入れ、αを調整することによりチャネル推定誤差、MIMO復調アルゴリズム、復調復号アルゴリズムなどに伴なうチャネル容量の損失を補正し、推定の正確性を高めることができる。
【0042】
図2に示すようなフローチャートにより実行する場合、ステップ104を実行する際に、OFDMシステムは単一符号のOFDMシステムとマルチ符号のOFDMシステムに分けられ、異なるOFDMシステムには、測定バンド幅の有効信号対雑音比の決定方法が異なる。
【0051】
もちろん、具体的に実行する場合、マルチ符号のOFDMシステムは3個の符号、4個の符号、5個の符号、ないしさらに多くの符号であるOFDMシステムであってもよい。各符号に対応する有効信号対雑音比の決定方法は双符号OFDMシステムの決定方法と略同じである。
【0053】
LTE(Long Term Evolution、長期間進化)の双出力双入力OFDMシステムを例として、本発明の実施例1と実施例2はそれぞれ単一符号閉ループプリコーディングモードと双符号オープンループ多重モードの2種類の伝送モードの有効信号対雑音比の測定方法について詳しく説明している。
【0054】
図3はLTEシステムの二つのポートの時間周波数リソースブロックを示す図であり、1つのリソースブロックに複数のリソース要素が含まれ、各リソース要素が1つの時間周波数サブチャネルに対応する。これらの時間周波数サブチャネルには、例えばR0とR1のようなパイロット情報を伝送しパイロット符号とも呼ばれるものもあるし、
図3に空白の部分で示されたユーザデータを伝送し、データ符号とも呼ばれるものもあるし、また、
図3に網掛け部分で示されたリソース要素をブランクにするものもある。本発明はパイロット情報を伝送する時間周波数サブチャネルによりチャネル相関行列を計算し、リソースブロックにおけるユーザデータを伝送するサブチャネルの位置と個数により等価チャネル容量と有効信号対雑音比を計算する。
【0055】
実施例1:単一符号の閉ループプリコーディングモードでの有効信号対雑音比の測定
【0056】
単一符号の閉ループプリコーディングモードでの有効信号対雑音比の測定は、チャネル相関行列の推定値の計算、プリコーディング行列の乗算、チャネル容量の計算、チャネル容量の平均化及び有効信号対雑音比の計算などのステップを含む。
【0057】
その中、チャネル相関行列の推定値を計算することは、パイロット位置LSチャネルの推定結果の取得、行列の乗算、累加平均、雑音パワーの引き算などのステップを含む。
【0058】
プリコーディング行列の乗算を実行する際に、3GPP TS36.211(3rd Generation Partnership Project Technical Specification、第3世代パートナーシッププロジェクト技術仕様書36.211)を参照し、単一符号閉ループプリコーディングモードに対して、選択可能なプリコーディング行列は4種類あり、1つの伝送サブフレームにプリコーディング行列を1つのみ選択するので、M=1である。
【0059】
チャネル容量の計算を実行する際に、プリコーディング行列は1つしかないので、干渉タイプが異なることにより、2種類のチャネル容量を算出することができる。
【0062】
実施例2:双符号オープンループ空間分割多重モードでの有効信号対雑音比の測定
【0063】
双符号オープンループ空間分割多重モードでの有効信号対雑音比の測定はチャネル相関行列の計算、プリコーディング行列の乗算、チャネル容量の計算、チャネル容量の平均化、符号別のチャネル容量分割、有効信号対雑音比の計算などのステップを含む。
【0064】
その中、チャネル相関行列の推定値の計算は、パイロット位置LSチャネルの推定結果の取得、行列の乗算、累加平均、及び雑音パワーの引き算などのステップを含む。
【0065】
プリコーディング行列の乗算を実行する際に、3GPP TS36.211を参照し、実施例2の双符号オープンループ空間分割多重モードに対して、選択可能なプリコーディング行列は2種類あり、送信側は各伝送サブフレームにおいてこの2種類のプリコーディング行列を周期的に選択するので、M=2である。
【0066】
チャネル容量の計算を実行する際に、プリコーディング行列は2つあるため、干渉タイプが異なることによって、4種類のチャネル容量を算出する。
【0070】
同一の発明構想に基づき、本発明はさらに有効信号対雑音比の決定装置を提供している。具体的な構成は
図4に示すように、
【0071】
直交周波数分割多重OFDMシステムにおいて、測定バンド幅におけるパイロット位置の時間周波数サブチャネルのシャネル推定結果により、測定バンド幅のチャネル相関行列の推定値を決定する第1の決定ユニット401と、
【0072】
チャネル相関行列の推定値により、測定バンド幅に含まれる各干渉タイプの時間周波数サブチャネルのチャネル容量をそれぞれ算出する計算ユニット402と、
【0073】
各干渉タイプの時間周波数サブチャネルのチャネル容量により、測定バンド幅における平均の各時間周波数サブチャネルの等価チャネル容量を取得する取得ユニット403と、
【0074】
平均の各時間周波数サブチャネルの等価チャネル容量により、測定バンド幅の有効信号対雑音比を決定する第2の決定ユニット404と
を含む。
【0076】
1つの実施例において、
図5に示すように、計算ユニット402は、以下のものを含む。
即ち、
【0078】
1つの実施例において、
図6に示すように、取得ユニット403は、以下のものを含む。
即ち、
【0082】
本発明の実施例に係わる方法によると、直交周波数分割多重OFDMシステムにおいて、測定バンド幅におけるパイロット位置の時間周波数サブチャネルのチャネル推定結果により、測定バンド幅のチャネル相関行列の推定値を決定し、チャネル相関行列推定値により、測定バンド幅に含まれる各干渉タイプの時間周波数サブチャネルのチャネル容量をそれぞれ算出し、各干渉タイプの時間周波数サブチャネルのチャネル容量により、測定バンド幅における平均の各時間周波数サブチャネルの等価チャネル容量を取得し、各時間周波数サブチャネルの等価チャネル容量により、測定バンド幅の有効信号対雑音比を決定する。従来の技術における行列演算や指数・対数演算を大量に行う必要のあることに対して、本発明の実施例に係わる方法は計算の複雑度を低減し、有効信号対雑音比を低複雑度で計算取得できる。
【0083】
さらに、各符号の有効信号対雑音比を低複雑度で計算取得することができ、且つ単一符号/マルチ符号のOFDMシステム、及び単出力単入力OFDM/MIMO-OFDMシステムに同時に適用することが可能である。
【0084】
さらに、容量調整因子αを取り入れ、αを調整することによりチャネル推定誤差、MIMO復調アルゴリズム、復調復号アルゴリズムなどに伴なうチャネル容量の損失を補正し、推定の正確性を高めることができる。
【0085】
本分野の技術者にとって、本発明の精神と範囲に逸脱しない限りあらゆる変更や変形することが可能であることは言うまでもない。このように、本発明のこれらの変更や変形は本発明の特許請求の範囲及びその等価な技術の範囲に含まれる場合、これらの変更や変形が本発明に含まれると解釈すべきである。