(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記コンパレータに対する前記第1の入力は、開存性チェック注入中に遭遇する最大圧力と、開存性チェック注入中に遭遇する平均圧力とのうちの1つである、請求項1および2のいずれか1項に記載のパワーインゼクタ。
前記開存性チェック論理と動作可能に相互に接続された少なくとも1つのデータエントリデバイスをさらに含み、前記圧力標準は、該少なくとも1つのデータエントリデバイスを用いて入力され得る、請求項1〜6のいずれか1項に記載のパワーインゼクタ。
前記少なくとも1つのデータエントリデバイスは、タッチスクリーンディスプレイ、ソフトキーディスプレイ、キーボード、マウス、タッチパッド、およびトラックボールから成る群から選択される、請求項7に記載のパワーインゼクタ。
前記少なくとも1つの通知は、テキストメッセージ、英数字メッセージ、少なくとも1つの可視警報、少なくとも1つの可聴警報、またはこれらの任意の組み合わせから成る群から選択される、請求項13に記載のパワーインゼクタ。
前記開存性チェック論理は、前記圧力標準と開存性チェック注入からの監視された圧力との間に第1の関係がある場合、第1の動作を開始するように構成され、該第1の動作は、該開存性チェック注入を中断すること、該開存性チェック注入を終結させること、該開存性チェック注入のための流量を減少させること、少なくとも1つの通知を提供すること、またはこれらの任意の組み合わせから成る群から選択される、請求項1〜17のいずれか1項に記載のパワーインゼクタ。
前記注入プロトコル論理は、前記開存性チェック論理と動作可能に相互に接続されており、該開存性チェック論理を用いる開存性チェック注入の実行後かつ該注入プロトコル論理を用いる注入プロトコルの実行前に、ユーザ入力が必要である、請求項19に記載のパワーインゼクタ。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
(概要)
本発明の第1の局面は、パワーインゼクタによって実施される。このパワーインゼクタは、パワーヘッドと、注射器プランジャ駆動アセンブリと。開存性チェック論理とを含む。開存性チェック論理は、圧力標準を含み、開存性チェック注入を実行するように構成される。
【0009】
本発明の第1の局面の各々に関係して示される特徴の様々な改良が存在する。さらなる特徴もまた同様に、本発明の第1の局面に組み込まれ得る。これらの改良および追加の特徴は、個々にまたは任意の所望の組み合わせで存在し得る。パワーインゼクタは、任意の適切なサイズ、形状、構成、および/またはタイプであり得る。そのようなパワーインゼクタは、任意の適切なサイズ、形状、構成、および/またはタイプの1つもしくはそれより多い注射器プランジャドライバを利用し得、そのような注射器プランジャドライバの各々は、少なくとも二方向の動きが可能であり(例えば、流体を排出するための第1の方向の動き、後の流体排出動作のために流体の充填を行うかまたは後の流体排出動作のための位置に戻るための第2の方向の動き)、そのような注射器プランジャドライバの各々は、少なくとも1つの方向に注射器プランジャを前進させることを可能にするように(例えば、流体を排出するために)、任意の適切な方法で(例えば、機械的接触によって、適切な結合(機械的または別の方法)によって)注射器プランジャドライバの対応する注射器プランジャと相互に作用し得る。そのようなパワーインゼクタは、任意の適切な用途に用いられ得、該用途において、任意の適切な医療用途(例えば、コンピュータ断層撮影法またはCT撮影法、磁気共鳴映像またはMRI、SPECT撮影法、PET撮影法、X線撮影法、血管撮影法、光学撮影法、超音波撮影法)を含むがこれらに限定されない、1つもしくはそれより多い流体の送達が望まれる。パワーインゼクタは、適切な撮影システム(例えば、CTスキャナ)などの任意の構成要素または複数の構成要素の組み合わせと結合して用いられ得る。例えば、情報(例えば、スキャン遅延情報、注入開始信号、注入速度)は、パワーインゼクタと1つもしくはそれより多い他の構成要素との間に伝えられ得る。
【0010】
任意の適切な数の注射器は任意の適切な方法(例えば、分離可能に、前部装填、後部装填、側部装填)でパワーインゼクタに一体化され得、任意の適切な流体はパワーインゼクタの所与の注射器から排出され得(例えば、造影剤、放射性医薬品、食塩水、およびこれらの任意の組み合わせ)、そして任意の適切な流体は任意の適切な方法で(例えば、順次に、同時に)複数の注射器パワーインゼクタ構成から排出され得、またはこれらの組み合わせである。一実施形態において、パワーインゼクタの動作によって注射器から排出される流体は導管に向けられ、この導管は、任意の適切な方法で注射器と流体的に相互に接続され、所望の場所に流体を向ける(例えば、注入のために患者に)。一実施形態において、パワーインゼクタの動作によって注射器から排出される流体は、導管の中に向けられ、この導管は、任意の適切な方法で注射器に相互に接続され、所望の場所(例えば、患者)に流体を向ける。一実施形態において、各注射器は、注射器バレルと、注射器バレル内に配置され、注射器バレルに対して可動であるプランジャとを含む。このプランジャは、パワーインゼクタの注射器プランジャ駆動アセンブリとインタフェースし、その結果、注射器プランジャ駆動アセンブリは、少なくとも1方向に、そしておそらく2つの異なる反対方向にプランジャを前進させることが可能である。
【0011】
パワーインゼクタは、圧力監視論理を含み得る。この圧力監視論理は、開存性チェック注入中、注入プロトコルの実行中、またはその両方時に、パワーインゼクタから患者に延びる流れ経路における圧力を含むがこれに限定されない圧力を含む、パワーインゼクタの動作に関連する圧力を監視するために利用され得る。任意の適切な数および/またはタイプのセンサが、圧力を監視するために用いられ得る。圧力監視論理からの出力は、例えば圧力標準との比較のために開存性チェック論理に提供され得る。一実施形態において、パワーインゼクタから患者に延びる流れ経路における背圧は、少なくとも開存性チェック注入中に監視される。
【0012】
開存性チェック論理は、例えば、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェアおよびこれらの任意の組み合わせによって実装される任意の適切な形態および/またはタイプであり得る。一実施形態において、開存性チェック論理によって提供される機能は、任意の適切なサイズ、形状、構成、および/またはタイプである1つもしくはそれより多いプロセッサを用いて実行される。一実施形態において、開存性チェック論理によって提供される機能は、1つもしくはそれより多いコンピュータを用いて実行される。
【0013】
開存性チェック論理によって利用される圧力標準は、開存性チェック注入のための圧力閾値の形態であり得る。この圧力標準はまた、目標圧力曲線の形態であり得る(例えば、開存性チェック注入に対する時間の経過による圧力の「正常な」変化)。開存性チェック論理は、開存性チェック注入中の監視された圧力を圧力標準と比較し、第1の条件の存在を識別するように構成され得る。現在の圧力読み取りは、任意の適切なベースで更新され得る(例えば、「x」ミリ秒ごとに)。一実施形態において、示された第1の条件は、開存性チェック注入中の監視された圧力が圧力閾値に達するかまたは圧力閾値を超えたときである。別の実施形態において、示された第1の条件は、開存性チェック注入中の監視された圧力が特定の量を超えた分だけ目標圧力曲線から逸脱するときである。いずれの場合においても、少なくとも1つのデータ入力デバイスは、圧力標準がオペレータまたは類似のものによって入力され得るように開存性チェック論理と動作可能に相互に接続され得る。タッチスクリーンディスプレイ、ソフトキーディスプレイ、キーボード、マウス、タッチパッド、トラックボール、または類似のものなどの任意の適切なデータ入力デバイスが利用され得る。
【0014】
パワーインゼクタは、少なくとも1つのディスプレイを利用し得る(例えば、パワーヘッド上、リモートコンソール上で)。開存性チェック論理は、このディスプレイと動作可能に相互に接続され、開存性チェック注入からの監視された圧力値の表現をこのディスプレイ上に提示するように構成され得る。この監視された圧力値の表現は、例えば、圧力値の数字での表現、圧力値のグラフでの表現、またはこれらの両方などの任意の適切な形態であり得る。開存性チェック論理は、開存性チェック注入中にリアルタイムで、開存性チェック注入の完了時にのみ、または開存性チェック注入中にリアルタイムでかつ開存性チェック注入の完了時になどの任意の適切なベースで監視された圧力の表現を提供するように構成され得る。
【0015】
任意の適切な動作または複数の動作の組み合わせは、第1の条件を識別する開存性チェック論理に応答して開始され得る(例えば、圧力標準を利用して)。開存性チェック論理は、第1の条件が開存性チェック論理によって識別された場合、開存性チェック注入を終結させるか、または少なくとも一時停止するように構成され得る。開存性チェック論理は、開存性チェック論理が第1の条件を識別した場合、開存性チェック注入のために利用されている流量を減少させるように構成され得る。開存性チェック論理は、開存性チェック論理が第1の条件を識別したとき、少なくとも1つの通知を提供するように構成され得る。各通知は、任意の適切な形式であり得、任意の適切な場所または複数の場所の組み合わせに提示され得る。代表的な通知形式は、限定するものではないが、テキストメッセージと、数字メッセージ、英数字メッセージ、少なくとも1つの光学警報または可視警報(例えば、「フラッシュする」メッセージ)、少なくとも1つの可聴警報、またはこれらの任意の組み合わせを含む。
【0016】
開存性チェック注入とそれに続く注入プロトコルの実行との間の任意の適切な関係または複数の関係の組み合わせが、利用され得る。一実施形態において、開存性チェック論理は、開存性チェック注入の完了時にメッセージを表示するように構成され、パワーインゼクタは、注入プロトコルが後に実行され得る前に、このメッセージを「クリア」することを必要とするように構成され得る。開存性チェック注入を実行した後にかつ注入プロトコルを実行する前に、ユーザ入力が必要とされ得る。パワーインゼクタは、注入プロトコルを実行/制御する目的のために注入論理を含み得る。この注入プロトコル論理は、開存性チェック論理と動作可能に相互に接続されるかまたは動作可能にインタフェースし得る。一実施形態において、注入プロトコル論理はコンパレータを利用する。このコンパレータへの1つの入力は、開存性チェック注入中に識別された圧力であり得(例えば、開存性チェック注入中に遭遇した最大圧力であるが、この最大圧力と圧力標準との間に第1の条件が存在すると決定されなかった場合、示された最大圧力に少なくとも部分的に基づく圧力値)、このコンパレータへの第2の入力は、後の注入プロトコルの実行中に監視される圧力であり得る。一実施形態において、開存性チェック圧力閾値は任意の適切な方法で開存性チェック論理に入力され得、注入プロトコル圧力閾値は任意の適切な方法で注入プロトコル論理に入力され得る。開存性チェックおよび注入プロトコル圧力の閾値の各々は、同じ大きさであるかまたは異なる大きさであることを含む任意の適切な値であり得る。
【0017】
本発明の第2の局面は、第1の医療処置を実行する方法によって実施される。患者は、パワーインゼクタと流体的に相互に接続され得る。第1の流体は、パワーインゼクタの動作によって患者の中に注入され得、この第1の流体は、第1の医療処置のためにパワーインゼクタによって患者の中に注入される初期流体である。患者の中への第1の流体の注入は監視され、この第1の流体の注入の監視からの出力は、第1の標準と比較される(例えば、パワーインゼクタ制御論理を用いて)。第2の流体は、第1の流体が注入された後、ある時点でパワーインゼクタを用いて患者の中に注入される。
【0018】
本発明の第2の局面の各々に関係して示される特徴の様々な改良が存在する。さらなる特徴もまた同様に、本発明の第2の局面に組み込まれ得る。これらの改良および追加の特徴は、個々にまたは任意の組み合わせで存在し得る。第1の局面のパワーインゼクタに関係して上記に示される様々な特徴は、個々にまたは任意の適切な組み合わせで第2の局面によって利用され得る。一実施形態において、パワーインゼクタは、第1の注射器と第2の注射器とを含み、該注射器の各々はパワーヘッドに取り付けられる。患者をパワーヘッドに流体的に相互に接続することは、患者を第1の注射器および第2の注射器の各々に流体的に相互に接続することを含み得る。一実施形態において、第1の注射器は造影剤を含み、第2の注射器は食塩水を含む。第1の注射器および第2の注射器は、共通の患者の注入部位に流体を提供するか(例えば、「Y」チューブまたは類似のものを介して)、または他の方法で提供する。
【0019】
第1の流体の注入は開存性チェック注入であり得る。第1の流体は、食塩水などの任意の適切なタイプであり得る。一実施形態において、患者の中に注入される第1の流体の量は、約20ミリリットルを超えない。一実施形態において、第1の流体を注入するために用いられる第1の流量は、第1の医療処置のために利用されることが意図される最大注入流量である。しかしながら、任意の適切な流量が患者の中に第1の流体を注入するために用いられ得る。
【0020】
第2の流体がパワーインゼクタを用いて患者の中に注入された後に、第3の流体がパワーインゼクタを用いて患者の中に注入され得る。この第3の流体は、第1の流体と同じタイプなどの任意の適切なタイプであり得る。一実施形態において、第1の流体および第3の流体は、パワーインゼクタ上の共通の注射器から排出される。この場合、第1の流体と第3の流体との1つの区別は、第1の流体がパワーインゼクタによって患者の中に注入される初期流体であり、一方、第3の流体は後の時点に注入された流体である。
【0021】
第2の局面は、血管外遊出のための注入部位を監視することを含み得る。本明細書において用いられるように、用語「血管外遊出」は、患者の組織か静脈の中に流体を導入することを意味する。第1の流体の注入、この第1の流体注入の監視、および監視出力の第1の標準との比較は、この血管外遊出監視機能を集合的に提供することとして特徴づけられ得る。第1の流体の注入、この第1の流体注入の監視、および監視出力の第1の標準との比較は、流れ経路閉塞チェック機能を集合的に提供することとして特徴づけられ、この流れ経路はパワー注入から患者に延びる。
【0022】
第1の流体注入の監視は、この注入と関連する圧力を監視する形態であり得る(例えば、パワーインゼクタから患者に延びる流れ経路の少なくとも一部における圧力)。第1の流体注入の監視は、この注入と関連する背圧を監視する形態であり得る(例えば、パワーインゼクタから患者に延びる流れ経路の少なくとも一部における背圧)。一実施形態において、第1の標準は、圧力閾値または圧力限界(例えば、特定値)の形態である。別の実施形態において、第1の標準は、開存性チェック注入に対する時間の経過による圧力の「正常な」変化であると考えられ得るものに対する目標圧力曲線の形態である。
【0023】
第1の流体注入に対する第1の圧力閾値は設定され得、そのように第2の流体注入に対する第2の圧力閾値が設定され得る。これらの2つの圧力閾値の設定は、独立して実行され得る。第1の圧力閾値および第2の圧力閾値は、同じかまたは異なり得る。第1の圧力閾値および第2の圧力閾値の各々は、任意の適切な値であり得る。
【0024】
監視出力の第1の標準との比較は、パワーインゼクタ制御論理(例えば、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、およびこれらの任意の組み合わせ)によって、1つもしくはそれより多いプロセッサによって、1つもしくはそれより多いコンピュータによって、そしてこれらの任意の組み合わせで、実行され得る。一実施形態において、第1の流体注入からの監視出力の第1の標準との比較は、監視出力と第1の標準との間に第1の関係が存在するかどうかを決定することを含む。例えば、比較は、監視出力の値が第1の流体注入に関連する圧力閾値に一致したかまたはそれを超えたかどうかを決定する形態であり得る。比較はまた、監視出力が目標圧力曲線から特定の所定量を超えた分だけ逸脱したかどうを決定する形態であり得る。
【0025】
少なくとも1つの通知は、第1の標準との第1の流体注入からの監視出力においてなされる比較に応答して発行され得る。この通知は、比較が第1の条件の存在を識別したとき発行され得る。第1の条件は、パワーインゼクタと患者との間の流れ経路に関連する少なくとも起こり得る閉塞、第1の流体注入に関連する少なくとも特定の流量減少、所定の量を超える第1の標準とは異なる監視出力、圧力閾値に達するかまたはそれを超える監視出力、所定の量を超える目標圧力曲線から逸脱する監視出力、またはこれらの任意の組み合わせと同等とみなされ得る。
【0026】
例えば第1の条件が第1の流体注入に関係して識別された場合、監視出力の第1の標準との比較に応答して、少なくとも1つの動作が行なわれ得る。代表的な動作は、少なくとも1つの通知を発行することと、少なくとも1つの警告を発行することと、少なくとも1つのメッセージを通知するかまたは表示することと、第1の流体注入に関連する流量を減少させることと、第1の流体注入を終結させることと、監視出力を表す値を数字で表示することと、監視出力を表す値をグラフで表示することと、第2の流体注入が開始され得る前に、ユーザに対して少なくとも特定の種類の入力を提供するように要求することとを含む。
例えば、本発明は、以下の項目を提供する。
(項目1)
パワーヘッドと、
注射器プランジャ駆動アセンブリと、
開存性チェック注入を実行するように構成される開存性チェック論理であって、該開存性チェック論理は、圧力標準を備えている、開存性チェック論理と
を備えている、パワーインゼクタ。
(項目2)
上記パワーヘッドに取り付けられた注射器をさらに備え、該注射器は、注射器バレルと該注射器バレル内に可動に配置されるプランジャとを備え、上記注射器プランジャ駆動アセンブリは、該プランジャと相互に作用し該プランジャを動かす、項目1に記載のパワーインゼクタ。
(項目3)
圧力監視論理をさらに備え、該圧力監視論理からの出力は上記開存性チェック論理に提供される、項目1および2のいずれか1項に記載のパワーインゼクタ。
(項目4)
上記圧力監視論理は、開存性チェック注入中に背圧を監視するように構成される、項目3に記載のパワーインゼクタ。
(項目5)
上記圧力標準は、開存性チェック注入のための圧力閾値を備えている、項目1〜4のいずれか1項に記載のパワーインゼクタ。
(項目6)
上記圧力標準は、目標圧力曲線を備えている、項目1〜4のいずれか1項に記載のパワーインゼクタ。
(項目7)
上記開存性チェック論理は、開存性チェック注入からの監視された圧力を上記圧力標準と比較するように構成される、項目5〜6のいずれか1項に記載のパワーインゼクタ。
(項目8)
上記開存性チェック論理と動作可能に相互に接続された少なくとも1つのデータエントリデバイスをさらに備えており、上記圧力標準は、該少なくとも1つのデータエントリデバイスを用いて入力され得る、項目5〜7のいずれか1項に記載のパワーインゼクタ。
(項目9)
上記少なくとも1つのデータエントリデバイスは、タッチスクリーンディスプレイ、ソフトキーディスプレイ、キーボード、マウス、タッチパッド、およびトラックボールから成る群から選択される、項目8に記載のパワーインゼクタ。
(項目10)
ディスプレイをさらに備え、上記開存性チェック論理は、開存性チェック注入からの監視された圧力の表現を該ディスプレイ上に提示するように構成される、項目1〜9のいずれか1項に記載のパワーインゼクタ。
(項目11)
監視された圧力の上記表現は、圧力値の数字表現、圧力値の図式の表現、またはこれらの組み合わせから成る群から選択される、項目10に記載のパワーインゼクタ。
(項目12)
上記開存性チェック論理は、監視された圧力の上記表現をリアルタイムベースで上記ディスプレイに提示するように構成される、項目10〜11のいずれか1項に記載のパワーインゼクタ。
(項目13)
上記開存性チェック論理は、開存性チェック注入の完了後に、監視された圧力の上記表現を上記ディスプレイに提示するように構成される、項目10〜12のいずれか1項に記載のパワーインゼクタ。
(項目14)
上記開存性チェック論理は、該開存性チェック論理が第1の条件を識別したとき、少なくとも1つの通知を提供するように構成される、項目1〜13のいずれか1項に記載のパワーインゼクタ。
(項目15)
上記少なくとも1つの通知は、テキストメッセージ、英数字メッセージ、少なくとも1つの可視警報、少なくとも1つの可聴警報、またはこれらの任意の組み合わせから成る群から選択される、項目14に記載のパワーインゼクタ。
(項目16)
上記開存性チェック論理は、該開存性チェック論理が第1の条件を識別した場合、開存性チェック注入を終了するように構成される、項目1〜15のいずれか1項に記載のパワーインゼクタ。
(項目17)
上記開存性チェック論理が第1の条件を識別した場合、ユーザ入力が必要である、項目1〜16のいずれか1項に記載のパワーインゼクタ。
(項目18)
上記開存性チェック論理は、該開存性チェック論理が第1の条件を識別した場合、開存性チェック入力のための流量を減少させるように構成される、項目1〜17のいずれか1項に記載のパワーインゼクタ。
(項目19)
上記開存性チェック論理は、上記圧力標準と開存性チェック注入からの監視された圧力との間に第1の関係がある場合、第1の動作を開始するように構成され、該第1の動作は、該開存性チェック注入を中断すること、該開存性チェック注入を終結させること、該開存性チェック注入のための流量を減少させること、少なくとも1つの通知を提供すること、またはこれらの任意の組み合わせから成る群から選択される、項目1〜18のいずれか1項に記載のパワーインゼクタ。
(項目20)
上記開存性チェック論理は、開存性チェック注入処置の完了時にメッセージを表示するように構成される、項目1〜19のいずれか1項に記載のパワーインゼクタ。
(項目21)
上記開存性チェック論理と動作可能に相互に接続された注入プロトコル論理をさらに備え、該開存性チェック論理を用いる開存性チェック注入の実行後かつ該注入プロトコル論理を用いる注入プロトコルの実行前に、ユーザ入力が必要である、項目20に記載のパワーインゼクタ。
(項目22)
コンパレータをさらに備え、該コンパレータへの第1の入力は開存性チェック注入中に識別される最大圧力を含み、該コンパレータへの第2の入力は注入プロトコルのそれに続く実行中の監視された圧力を含む、項目1〜21のいずれか1項に記載のパワーインゼクタ。
(項目23)
注入プロトコル論理をさらに備え、開存性チェック圧力閾値は上記開存性チェック論理に入力され得、注入プロトコル圧力閾値は該注入プロトコル論理に入力され得、該開存性チェックおよび注入のプロトコル圧力閾値は独立して入力可能である、項目1〜22のいずれか1項に記載のパワーインゼクタ。
(項目24)
第1の医療処置を実行する方法であって、
パワーインゼクタと患者を流体的に相互に接続するステップと、
該パワーインゼクタを用いて該患者の中に第1の流体を注入するステップであって、該第1の流体は、該第1の医療処置のために該パワーインゼクタによって該患者の中に注入される初期流体である、ステップと、
該第1の流体を注入するステップを監視するステップと、
該監視するステップの出力を第1の標準と比較するステップであって、該比較するステップは、パワーインゼクタ制御論理によって実行される、ステップと、
該パワーインゼクタを用いて該患者の中に第2の流体を注入するステップであって、該第2の流体を注入するステップは、該第1の流体を注入するステップ後に実行される、ステップと
を包含する、方法。
(項目25)
上記パワーインゼクタは、パワーヘッドと、該パワーヘッドに取り付けられた少なくとも1つの注射器とを備え、上記流体的に相互に接続するステップは、上記少なくとも1つの注射器と上記患者を流体的に相互に接続することを包含する、項目24に記載の方法。
(項目26)
上記パワーインゼクタは、パワーヘッドと、該パワーヘッドに取り付けられた第1の注射器と、該パワーヘッドに取り付けられた第2の注射器とを備え、上記流体的に相互に接続するステップは、上記患者を上記第1の注射器および第2の注射器の各々と流体的に相互に接続することを包含する、項目24〜25のいずれか1項に記載の方法。
(項目27)
上記第1の流体を注入するステップは、開存性チェック注入を包含する、項目24〜26のいずれか1項に記載の方法。
(項目28)
上記第1の流体を注入するステップは、約20ミリリットルを超えない流体量を注入することを包含する、項目24〜27のいずれか1項に記載の方法。
(項目29)
上記第1の流体を注入するステップは、上記第1の医療処置のための任意の注入によって用いられるべき最大流量を用いることを包含する、項目24〜28のいずれか1項に記載の方法。
(項目30)
上記第1の流体は食塩水を備え、上記第2の流体は造影剤を備えている、項目24〜29のいずれか1項に記載の方法。
(項目31)
血管外遊出に対して注入部位を監視するステップをさらに包含し、該ステップは、次に上記第1の流体を注入するステップと、上記第1の流体を注入することを監視するステップと、上記比較するステップとを包含する、項目24〜30のいずれか1項に記載の方法。
(項目32)
上記流体的に相互に接続するステップに関連する少なくとも特定の閉塞をチェックするステップをさらに包含し、該チェックするステップは、上記第1の流体を注入するステップと、上記監視するステップと、上記比較するステップとを包含する、項目24〜31のいずれか1項に記載の方法。
(項目33)
上記監視するステップは、上記第1の流体を注入するステップに関連する圧力を監視することを包含する、項目24〜32のいずれか1項に記載の方法。
(項目34)
上記監視するステップは、上記第1の流体を注入するステップに関連する背圧を監視することを包含する、項目24〜32のいずれか1項に記載の方法。
(項目35)
上記第1の標準は、圧力閾値を包含する、項目24〜34のいずれか1項に記載の方法。
(項目36)
上記第1の標準は、目標圧力曲線を包含する、項目24〜34のいずれか1項に記載の方法。
(項目37)
上記第1の流体を注入するステップに対して第1の圧力閾値を設定するステップと、
上記第2の流体を注入するステップに対して第2の圧力閾値を設定するステップと
をさらに包含する、項目24〜36のいずれか1項に記載の方法。
(項目38)
上記第1の圧力閾値を設定するステップおよび上記第2の圧力閾値を設定するステップは、独立して実行可能である、項目37に記載の方法。
(項目39)
上記第1の圧力閾値および第2の圧力閾値は、共通の規模と、異なる規模とから成る群から選択される、項目37〜38のいずれか1項に記載の方法。
(項目40)
上記比較するステップは、コンピュータによって実行される、項目24〜39のいずれか1項に記載の方法。
(項目41)
上記比較するステップは、上記出力と上記第1の標準との間に第1の関係が存在するかどうかを決定することを包含する、項目24〜40のいずれか1項に記載の方法。
(項目42)
上記比較するステップは、上記出力と上記第1の標準との間に少なくとも第1の偏差が存在するかどうかを決定することを包含する、項目24〜41のいずれか1項に記載の方法。
(項目43)
上記比較するステップに応答して少なくとも1つの通知を発行するステップをさらに包含する、項目24〜42のいずれか1項に記載の方法。
(項目44)
上記比較するステップが第1の条件を識別したとき、上記発行するステップが実行される、項目43に記載の方法。
(項目45)
上記第1の条件は、上記流体的に相互に接続するステップに関連する少なくとも起こりうる閉塞、上記第1の流体を注入するステップに関連する少なくとも特定の流量の減少、所定の量を超える上記第1の標準とは異なる上記出力、第1の出力閾値に達する該出力、所定の量を超える目標圧力曲線から逸脱する該出力、またはこれらの任意の組み合わせから成る群から選択される、項目44に記載の方法。
(項目46)
上記比較するステップに応答して第1の動作を開始するステップをさらに包含する、項目24〜45のいずれか1項に記載の方法。
(項目47)
上記第1の動作は、上記出力に対する現在の値を数値的に表示すること、該出力に対する現在の値を図式に表示すること、少なくとも1つの警告を発行すること、少なくとも1つのメッセージを通知すること、上記第1の流体を注入するステップに関連する流量を減少させること、該第1の流体を注入するステップを終結させること、上記第2の流体を注入するステップが開始され得る前に第1の入力を提供することをユーザに要求すること、またはこれらの任意の組み合わせから成る群から選択される、項目46に記載の方法。
(項目48)
上記開始するステップは、リアルタイムベースで実行される、項目46〜47のいずれか1項に記載の方法。
(項目49)
上記開始するステップは、上記第1の流体を注入するステップの完了後に実行される、項目46〜47のいずれか1項に記載の方法。
(項目50)
上記第1の流体を注入するステップに関連する圧力を上記第2の流体を注入するステップと比較するステップをさらに包含する、項目24〜49のいずれか1項に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0028】
(詳細な説明)
図1は、パワーヘッド12を有するパワーインゼクタ10の一実施形態の概略図を提示する。1つもしくはそれより多いグラフィカルユーザインタフェースまたはGUI 11は、パワーヘッド12に関連づけられ得る。各GUI 11は、1)任意の適切なサイズ、形状、構成、および/またはタイプであり得、2)任意の適切な方法でパワーヘッド12に動作可能に相互に接続され得、3)任意の適切な場所に配置され得、4)次の機能のうちの1つまたは任意の組み合わせを提供するように構成され得る。すなわち、パワーインゼクタ10の動作の1つもしくはそれより多い局面を制御すること、パワーインゼクタ10の動作に関連する1つもしくはそれより多いパラメータを入力/編集すること、および(例えば、パワーインゼクタ10の動作に関連する)適切な情報を表示すること、または5)上記のことの任意の組み合わせである。任意の適切な数のGUI 11が利用され得る。一実施形態において、パワーインゼクタ10は、GUI 11を含み、該GUI 11は、パワーヘッド12から分離しているがパワーヘッド12と通信するコンソールによって組み込まれる。別の実施形態において、パワーインゼクタ10は、パワーヘッド12の一部であるGUI 11を含む。さらに別の実施形態において、パワーインゼクタ10はパワーヘッド12と通信する分離したコンソール上の1つのGUI 11を利用し、また、パワーヘッド12上にある別のGUI 11を利用する。各GUI 11は同じ機能または複数の機能のセットを提供し得るか、または複数のGUI 11はそれぞれの機能に関係する少なくとも一部の点において異なり得る。
【0029】
注射器28は、このパワーヘッド12に取り付けられ得、パワーインゼクタ10の一部であると考えられ得る。一部の注入処置は、比較的高い圧力が注射器28内に生成されるという結果になり得る。この点に関して、圧力ジャケット26内に注射器28を配置することが望まれ得る。圧力ジャケット26は典型的にはパワーヘッド12に取り付けられ、それに続いて、圧力ジャケット26内に注射器28を配置する。同じ圧力ジャケット26は、典型的にはパワーヘッド12に取り付けられたままである。なぜなら、複数の注入処置のために、様々な注射器28が圧力ジャケット26内に配置され、圧力ジャケット26から取り外されるからである。パワーインゼクタ10が低圧力注入のために構成され/利用される場合、パワーインゼクタ10は圧力ジャケット26を除去し得る。いずれの場合においても、注射器28から排出される流体は導管38の中に向けられ得、導管38は、任意の適切なサイズ、形状、構成、および/またはタイプであり得、任意の適切な方法で注射器28と流体的に相互に接続され得、任意の適切な場所(例えば、患者)に流体を向け得る。
【0030】
パワーヘッド12は注射器プランジャ駆動アセンブリ14を含み、注射器プランジャ駆動アセンブリ14は、注射器28とインタフェースし、注射器28から流体を排出する。この注射器プランジャ駆動アセンブリ14は、駆動出力18(例えば、回転可能な駆動ねじ)を動力で動かす駆動源16(例えば、適切なサイズ、形状、構成、および/またはタイプのモータ、オプションの伝動装置など)を含む。ラム20は、駆動出力18によって適切な経路に沿って(例えば、軸方向に)前進させられ得る。ラム20はカプラ22を含み得、カプラ22は以下に論議される方法で注射器28の対応する部分とインタフェースするかまたは相互に作用する。
【0031】
注射器28はプランジャまたはピストン32を含み、プランジャまたはピストン32は、注射器バレル30内に可動に配置される(例えば、両方向に向かう矢印Bと一致する軸に沿った軸方向の往復運動をするために)。プランジャ32はカプラ34を含み得る。この注射器プランジャカプラ34は、ラムカプラ22と相互に接続し得、注射器プランジャ駆動アセンブリ14が注射器バレル30内に注射器プランジャ32を引き込むことを可能にし得る。注射器プランジャカプラ34はシャフト36aの形態であり得、シャフト36aはヘッドまたはボタン36bと共に注射器プランジャ32の本体から延びる。しかしながら、注射器プランジャカプラ34は、任意の適切なサイズ、形状、構成、および/またはタイプであり得る。
【0032】
概して、注射器プランジャ駆動アセンブリ14は、少なくとも一方向に注射器プランジャ32を動かすかまたは前進させる(例えば、対応する注射器28から流体を排出する)ことを可能にするように、任意の適切な方法で(例えば、機械的接触によって、または適切な結合(機械的または別の結合)によって)パワーインゼクタ10の各注射器プランジャ32と相互に作用し得る。すなわち、注射器プランジャ駆動アセンブリ14は二方向動作が可能であり得るが(例えば、同じ駆動源16の動作によって)、パワーインゼクタ10は、注射器プランジャ駆動アセンブリ14の動作がパワーインゼクタ10によって用いられている各注射器プランジャ32を実際上一方向のみに動かすように構成され得る。しかしながら、注射器プランジャ駆動アセンブリ14は、各そのような注射器プランジャ32を2つの異なる方向の各々(例えば、共通の軸方向経路に沿った異なる方向)に動かすことが可能であるように、パワーインゼクタ10によって用いられている各注射器プランジャ32と相互に作用するように構成され得る。
【0033】
注射器プランジャ32の引き込みは、その後の注入または排出のために注射器バレル30の中への流体の充填に適応させるために利用され得るか、その後の注入または排出のために注射器バレル30の中に実際に流体を引き寄せるために利用され得るか、または任意の他の適切な目的のために利用され得る。特定の構成は、注射器プランジャ駆動アセンブリ14が注射器プランジャ32を引き込むことができることを必要としない場合があり、この場合、ラムカプラ22および注射器プランジャ34は必要でない場合がある。この場合、注射器プランジャ駆動アセンブリ14は、別の流体送達動作を実行する目的のために(例えば、別の充填済み注射器28が取り付けられた後に)、引き込まれ得る。ラムカプラ22および注射器プランジャ34が利用されるときでさえ、これらの要素は、ラム20が注射器プランジャ32を前進させ、注射器28から流体を排出するとき、結合され得るか、または結合されない場合がある(例えば、ラム20は注射器プランジャカプラ34または注射器プランジャ32の近位端を単に「プッシュオン」し得る)ようにあり得る。任意の適切な寸法または複数の寸法の組み合わせにおける任意の単一の動作または複数の動作の組み合わせは、ラムカプラ22および注射器プランジャカプラ34を結合状態または結合条件に配置するか、ラムカプラ22および注射器プランジャカプラ34を結合しない状態または結合しない条件に配置するか、またはその両方ために用いられ得る。
【0034】
注射器28は、任意の適切な方法でパワーヘッド12に取り付けられ得る。例えば、注射器28は、パワーヘッド12に直接に取り付けられるように構成され得る。例示される実施形態において、ハウジング24は、パワーヘッド12に適切に取り付けられ、注射器28とパワーヘッド12との間のインタフェースを提供する。このハウジング24は、1つもしくはそれより多い構成の注射器28が取り付けられ得るアダプタの形態であり得、この場合、注射器28に対する少なくとも1つの構成は、そのようないかなるアダプタも用いることなく、パワーヘッド12に直接に取り付けられ得る。ハウジング24はまた、1つもしくはそれより多い構成の注射器28が取り付けられ得るフェースプレートの形態であり得る。この場合、注射器28をパワーヘッド12に取り付けるためにフェースプレートが必要であり、注射器28は、フェースプレートなしにパワーヘッド12に取り付けられない場合があり得る。圧力ジャケット26が用いられているとき、圧力ジャケット26は、注射器28に関係して本明細書において論議される様々な方法でパワーヘッド12に取り付けられ得、注射器28は、次いでその後に圧力ジャケット26に取り付けられる。
【0035】
注射器28を取り付けるとき、ハウジング24は、パワーヘッド12に対して固定された位置に取り付けられ得、そして固定された位置に維持され得る。別のオプションは、ハウジング24とパワーヘッド12とを可動に相互に接続し、注射器28を取り付けるように適応することである。例えば、ハウジング24は、両方向に向かう矢印Aを含む平面内を動き得、ラムカプラ22と注射器プランジャカプラ34との間における1つもしくはそれより多い結合状態または結合条件、および結合しない状態または条件を提供し得る。
【0036】
1つの特定のパワーインゼクタ構成は、
図2Aに例示され、参照数字40によって識別され、そして少なくともおよそ
図1のパワーインゼクタ10に従う。パワーインゼクタ40は、ポータブルスタンド48に取り付けられたパワーヘッド50を含む。パワーインゼクタ40のための一対の注射器86a、86bは、パワーヘッド50に取り付けられる。流体は、パワーインゼクタ40の動作中に注射器86a、86bから排出され得る。
【0037】
ポータブルスタンド48は、任意の適切なサイズ、形状、構成、および/またはタイプであり得る。車輪、ローラ、キャスタまたは類似のものが、スタンド48をポータブルにするために利用され得る。パワーヘッド50は、ポータブルスタンド48に対して固定された位置に維持され得る。しかしながら、パワーヘッド50の位置が少なくともある方法でポータブルスタンド48に対して調整可能であることが望まれ得る。例えば、注射器86a、86bのうちの1つもしくはそれより多い注射器の中に流体を充填するとき、ポータブルスタンド48に対して1つの位置にパワーヘッド50を有すること、および注入処置の実行のためにポータブルスタンド48に対して異なる位置にパワーヘッド50を有することが望まれ得る。この点において、パワーヘッド50は、任意の適切な方法でポータブルスタンド48に可動に相互に接続され得る(例えば、パワーヘッド50は少なくとも特定の動作範囲にわたって旋回され得、その後望ましい位置に維持され得るように)。
【0038】
パワーヘッド50が流体を提供する任意の適切な方法で支持され得ることは理解されるべきである。例えば、パワーヘッド50は、ポータブル構造に取り付けられる代わりに、サポートアセンブリと相互に接続され得、該サポートアセンブリは同様に適切な構造(例えば、天井、壁、床)に取り付けられる。パワーヘッド50のための任意のサポートアセンブリは、少なくとも一部の箇所において位置的に調整可能であり得る(例えば、1つもしくはそれより多い支持部であって、もう一つの他の支持部に対して再配置され得る、支持部を有することによって)か、または固定された位置に維持され得る。さらに、パワーヘッド50は、固定された位置に維持されるか、またはサポートアセンブリに対して調整可能であることのいずれかであるように、任意のそのようなサポートアセンブリに一体化され得る。
【0039】
パワーヘッド50は、グラフィカルユーザインタフェースまたはGUI 52を含む。このGUI 52は、以下の機能のうちの1つまたは以下の機能の任意の組み合わせを提供するように構成され得る。すなわち、パワーインゼクタ40の動作の1つもしくはそれより多い局面を制御すること、パワーインゼクタ40の動作に関連する1つもしくはそれより多いパラメータを入力/編集すること、および適切な情報を表示すること(例えば、パワーインゼクタ40の動作に関連する情報)である。パワーインゼクタ40はまた、コンソール42とパワーパック46とを含み得、コンソール42およびパワーパック46は各々、任意の適切な方法で(例えば、1つもしくはそれより多いケーブルを介して)、パワーヘッド50と通信し得るか、診察室もしくは任意の他の場所においてテーブルに配置され得るかもしくは電子機器ラックに取り付けられ得るか、またはその両方であり得る。パワーパック46は、以下のもののうちの1つもしくはそれ以上を任意の適切な組み合わせで含み得る。すなわち、インゼクタ40用電源、コンソール42とパワーヘッド50との間の通信を提供するインタフェース回路、リモートコンソール、リモートハンドまたはフット制御スイッチなどのリモートユニットにパワーインゼクタ40を接続することを可能にする回路、または他の相手先商標製造会社(OEM)のリモートコントロール接続部(例えば、パワーインゼクタ40の動作が撮像システムのx線露出と同期することを可能にする)、および任意の他の適切な構成要素である。コンソール42は、タッチスクリーンディスプレイ44を含み得、タッチスクリーンディスプレイ44は、同様に以下の機能のうちの1つもしくはそれ以上を任意の適切な組み合わせで提供し得る。すなわち、オペレータがパワーインゼクタ40の動作の1つもしくはそれより多い局面を遠隔制御することを可能にすること、オペレータがパワーインゼクタ40の動作に関連する1つもしくはそれより多いパラメータを入力/編集することを可能にすること、オペレータがパワーインゼクタ40の自動化動作のプログラム(これは、後にオペレータによる開始時にパワーインゼクタ40によって自動的に実行され得る)を指定および格納することを可能にすること、およびパワーインゼクタ40に関係し、パワーインゼクタ40の動作の任意の局面を含む任意の適切な情報を表示することである。
【0040】
パワーヘッド50との注射器86a、86bの一体化に関する様々な細部は、
図2Bに提示される。注射器86a、86bの各々は、同じ一般的な構成要素を含む。注射器86aは、注射器バレル88a内に可動に配置されるプランジャまたはピストン90aを含む。パワーヘッド50の動作によって軸100a(
図2A)に沿ったプランジャ90aの動きは、注射器バレル88a内から注射器86aのノズル89aを通って流体を排出する。適切な導管(図示されていない)は、典型的には、任意の適切な方法でノズル89aに流体的に相互に接続され、所望の場所(例えば、患者)に流体を向ける。同様に、注射器86bは、注射器バレル88b内に可動に配置されるプランジャまたはピストン90bを含む。パワーヘッド50の動作による軸100b(
図2A)に沿ったプランジャ90bの動きは、注射器バレル88b内から注射器86bのノズル89bを通って流体を排出する。適切な導管(図示されていない)は、典型的には、任意の適切な方法でノズル89bに流体的に相互に接続され、所望の場所(例えば、患者)に流体を向ける。
【0041】
注射器86aは、中間フェースプレート102aを介してパワーヘッド50と相互に接続される。このフェースプレート102aは、クレードル104を含み、クレードル104は、注射器バレル88aの少なくとも一部を支持し、任意の追加の機能または複数の機能の組み合わせを提供し/それに適応し得る。マウンティング82aは、フェースプレート102aとインタフェースするために、パワーヘッド50に配置され、パワーヘッド50に対して固定される。注射器86aのための注射器プランジャ駆動アセンブリ56の各部分であるラム74のラムカプラ76は、パワーヘッド50に取り付けられるとき、フェースプレート102aの近くに位置を決められる。注射器プランジャ駆動アセンブリ56に関する詳細は、
図2Cに関係してより詳細に以下に論議される。概して、ラムカプラ76は、注射器86aの注射器プランジャ90aに結合され得、ラムカプラ76およびラム74は次いで、パワーヘッド50に対して動かされ、軸100a(
図2A)に沿って注射器プランジャ90aを動かし得る。ラムカプラ76が、注射器プランジャ90aを動かして、注射器86aのノズル89aを通って流体を排出するとき、ラムカプラ76は、注射器プランジャ90aと係合するが、実際には結合しない場合があり得る。
【0042】
フェースプレート102aは、少なくともおよそ、軸100a、100bに直交する平面内において動かされ得(それぞれ、注射器プランジャ90a、90bの動きに関連し、
図2Aに例示される)、軸100a、100bの両方とも、パワーヘッド50上のフェースプレート102aのマウンティング82aにフェースプレート102aを取り付け、パワーヘッド50上のフェースプレート102aのマウンティング82aからフェースプレート102aを取り外し得る。フェースプレート102aは、パワーヘッド50の注射器プランジャ90aに対応するラムカプラ76に注射器プランジャ90aを結合するために用いられ得る。この点において、フェースプレート102aは、一対のハンドル106aを含む。概して、そして注射器86aがフェースプレート102a内に最初に位置を決められると、ハンドル106aは、少なくともおよそ、軸100a、100bに直交する平面内において注射器86aを動かし/平行移動させるように同様に動かされ得る(それぞれ、注射器プランジャ90a、90bの動きに関連し、
図2Aに例示される)。ハンドル106aを1つの位置に動かすことは、少なくともおよそ下方に注射器86aを動かし/平行移動させ(フェースプレート102aに対して)、注射器86aの注射器プランジャ90aを注射器プランジャ90aの対応するラムカプラ76に結合する。ハンドル106aを別の位置に動かすことは、少なくともおよそ上方に注射器86aを動かし/平行移動させ(フェースプレート102aに対して)、注射器86aの注射器プランジャ90aの結合を注射器プランジャ90aの対応するラムカプラ76から外す。
【0043】
注射器86bは、中間フェースプレート102bを介してパワーヘッド50と相互に接続される。マウンティング82bは、フェースプレート102bとインタフェースするためにパワーヘッド50に配置され、パワーヘッド50に対して固定される。注射器86bのための注射器プランジャ駆動アセンブリ56の各部分であるラム74のラムカプラ76は、パワーヘッド50に取り付けられるとき、フェースプレート102bの近くに位置を決められる。注射器プランジャ駆動アセンブリ56に関する詳細は再び、
図2Cに関係してより詳細に以下に論議される。概して、ラムカプラ76は、注射器86bの注射器プランジャ90bに結合され得、ラムカプラ76およびラム74は次いで、パワーヘッド50に対して動かされ得、軸100b(
図2A)に沿って注射器プランジャ90bを動かし得る。ラムカプラ76が、注射器プランジャ90bを動かし、注射器86bのノズル89bを通って流体を排出するとき、注射器プランジャ90bと係合するが、実際には結合しないようにあり得る。
【0044】
フェースプレート102bは、少なくともおよそ、軸100a、100bに直交する平面内において動かされ得(それぞれ、注射器プランジャ90a、90bの動きに関連し、
図2Aに例示される)、軸100a、100bの両方とも、パワーヘッド50のフェースプレート102bのマウンティング82bにフェースプレート102bを取り付け、パワーヘッド50のフェースプレート102bのマウンティング82bからフェースプレート102bを取り外すためのものであり得る。フェースプレート102bはまた、パワーヘッド50の注射器プランジャ90bの対応するラムカプラ76に注射器プランジャ90bを結合するために用いられ得る。この点において、フェースプレート102bは、ハンドル106bを含み得る。注射器86bは、概して、そして注射器86bがフェースプレート102b内に最初に位置を決められると、注射器86bの長軸100b(
図2A)に沿ってかつフェースプレート102bに対して回転させられ得る。この回転は、ハンドル106bを動かすことによってか、注射器86bを掴んで、注射器86bを回すことによってか、またはその両方によって、達成され得る。いずれの場合においても、この回転は、少なくともおよそ、軸100a、100bに直交する平面内に注射器86bおよびフェースプレート102bの両方を動かし/平行移動させる(それぞれ、注射器プランジャ90a、90bの動きに関連し、
図2Aに例示される)。注射器86bを一方向に動かすことは、少なくともおよそ下方に注射器86bおよびフェースプレート102bを動かし/平行移動させ、注射器プランジャ90bを注射器プランジャ90bの対応するラムカプラ76に結合する。注射器86bを反対の方向に動かすことは、少なくともおよそ上方に注射器86bおよびフェースプレート102bを動かし/平行移動させ、注射器86bの注射器プランジャ90bの結合を注射器プランジャ90bの対応するラムカプラ76から外す。
【0045】
図2Bに例示されるように、注射器プランジャ90bは、プランジャ本体92と注射器プランジャカプラ94とを含む。この注射器プランジャカプラ94はシャフト98を含み、シャフト98はプランジャ本体92から間隔を空けて置かれたヘッド96と共にプランジャ本体92から延びる。ラムカプラ76の各々は、ラムカプラ76のフェース上の小さい方のスロットの後ろに位置を決められる大きい方のスロットを含む。注射器プランジャカプラ94のヘッド96は、ラムカプラ76の大きい方のスロット内に位置を決められ得、注射器プランジャ90bおよび注射器プランジャ90bの対応するラムカプラ76が結合状態または結合条件にあるとき、注射器プランジャカプラ94のシャフト98はラムカプラ76のフェース上の小さい方のスロットを通って延び得る。注射器プランジャ90aは、注射器プランジャカプラ94の対応するラムカプラ76とインタフェースするために類似する注射器プランジャカプラ94を含み得る。
【0046】
パワーヘッド50は、パワーインゼクタ40の場合に注射器86a、86bから流体を排出するために利用される。すなわち、パワーヘッド50は、注射器86a、86bの各々から流体を排出する推進力を提供する。注射器プランジャ駆動アセンブリとして特徴づけられ得るものの一実施形態が、
図2Cに例示され、参照数字56によって識別され、そして注射器86a、86bの各々から流体を排出するパワーヘッド50によって利用され得る。別個の注射器プランジャ駆動アセンブリ56は、注射器86a、86bの各々のためにパワーヘッド50の中に組み込まれ得る。この点において、そして
図2A〜
図2Bに戻り参照すると、パワーヘッド50は、注射器プランジャ駆動アセンブリ56の各々を別々に制御する際に用いられる手動ノブ80aと80bとを含み得る。
【0047】
最初にそして
図2Cの注射器プランジャ駆動アセンブリ56に関係して、注射器プランジャ駆動アセンブリ56の個々の構成要素の各々は、任意の適切なサイズ、形状、構成および/またはタイプであり得る。注射器プランジャ駆動アセンブリ56は、出力シャフト60を有するモータ58を含む。駆動ギア62は、モータ58の出力シャフト60に取り付けられ、モータ58の出力シャフト60と共に回転する。駆動ギア62は、被駆動ギア64と係合するか、または少なくとも係合可能である。この被駆動ギア64は、駆動ねじまたはシャフト66に取り付けられ、駆動ねじまたはシャフト66と共に回転する。駆動ねじ66が周りを回転する軸は、参照数字68によって識別される。1つもしくはそれより多いベアリング72は、駆動ねじ66を適切に支持する。
【0048】
キャリッジまたはラム74は、駆動ねじ66に可動に取り付けられる。概して、一方向の駆動ねじ66の回転は、対応する注射器86a/bの方向に駆動ねじ66に沿って(そしてそれによって軸68に沿って)ラム74を軸方向に前進させ、一方、反対方向の駆動ねじ66の回転は、対応する注射器86a/bから離れるように駆動ねじ66に沿って(そしてそれによって軸68に沿って)ラム74を軸方向に前進させる。この点において、駆動ねじ66の少なくとも一部の周囲は、ラム74の少なくとも一部とインタフェースするらせん状のねじ切り70を含む。ラム74はまた、駆動ねじ66の回転中にラム74が回転しないようにする適切なブッシング78内に可動に取り付けられる。従って、駆動ねじ66の回転は、駆動ねじ66の回転方向によって決定される方向にラム74の軸方向の動きを提供する。
【0049】
ラム74はカプラ76を含み、カプラ76は対応する注射器86a/bの注射器プランジャ90a/bの注射器プランジャカプラ94に分離可能に結合され得る。ラムカプラ76と注射器プランジャカプラ94とが適切に結合されているとき、注射器プランジャ90a/bは、ラム74と共に動く。
図2Cは、注射器86a/bがラム74に結合されることなく、注射器86a/bの対応する軸100a/bに沿って動かされ得る構成を例示する。注射器プランジャ90a/bのヘッド96がラムカプラ76に整列させられるが、軸68がなおも
図2Cのずれた構成であるように、注射器86a/bが注射器86a/bの対応する軸100a/bに沿って移動されるとき、注射器86a/bは、ラム74が沿って動く軸68に直交する平面内において平行移動され得る。このことは、上記の方法でラムカプラ76と注射器プランジャカプラ96との間の結合された係合を確立する。
【0050】
図1および
図2A〜
図2Cのパワーインゼクタ10、40の各々は、流体が被験体(例えば、患者)の中に注入される医療撮像用途を含むがこれに限定されない任意の適切な用途に用いられ得る。パワーインゼクタ10、40の代表的な医療撮像用途は、コンピュータ断層撮影法またはCT撮影法と、磁気共鳴映像またはMRIと、SPECT撮影法と、PET撮影法と、X線撮影法と、血管撮影法と、光学撮影法と、超音波撮影法とを含むがこれらに限定されない。パワーインゼクタ10、40の各々は、単独でまたは1つ以上の他の構成要素と組み合わせて用いられ得る。パワーインゼクタ10、40の各々は、1つもしくはそれより多い構成要素に動作可能に相互に接続され得、その結果、例えばパワーインゼクタ10、40と1つもしくはそれより多い他の構成要素との間で情報が伝えられ得る(例えば、走査遅延情報、注入開始信号、注入速度)。
【0051】
シングルヘッド構成(1つの注射器用)とデュアルヘッド構成(2つの注射器用)とを含むがこれらに限定されない任意の数の注射器がパワーインゼクタ10、40の各々によって利用され得る。複数の注射器構成の場合、各パワーインゼクタ10、40は、任意の適切な方法でそして任意のタイミング順序に従って様々な注射器から流体を排出し得る(例えば、2つもしくはそれより多い注射器からの順次排出、2つもしくはそれより多い注射器からの同時排出、またはこれらの任意の組み合わせ)。パワーインゼクタ10、40の各々によって利用される各々のそのような注射器は、例えば造影剤、放射性医薬品、食塩水、およびこれらの任意の組み合わせなどの任意の適切な流体を含み得る。パワーインゼクタ10、40の各々によって利用される各々のそのような注射器は、任意の適切な方法で取り付けられ得る(例えば、後部充填構成が利用され得るし、前部充填構成が利用され得るし、側部充填構成が利用され得る)。
【0052】
患者の中に流体を注入する(例えば、注入プロトコルを実行する)ためにパワーインゼクタを用いる準備として、開存性チェックを実行することが望まれ得る。パワーインゼクタが
図2A〜
図2Cに関係して上記に論議されたデュアルヘッドタイプである場合(すなわち、パワーインゼクタ40が一対の注射器86a、86bを利用する場合)を考慮されたい。このタイプのパワーインゼクタの「A」側は、(例えば、注射器86aに対応する)造影剤の注入のためであり得、一方、このタイプのパワーインゼクタの「B」側は、(例えば、注射器86bに対応する)食塩水の注入のためであり得る。最初の食塩水注入(例えば、注射器86bにおいて食塩水の一部分のみを用い、その結果、注入プロトコルを実行するのに十分な食塩水が注射器86bに残される)は、開存性チェック注入として特徴づけられ得る。開存性チェックプロトコルの1つのタイプは、このタイプのパワーインゼクタに関係して論議される。
【0053】
パワーインゼクタソフトウェアは、開存性チェックの食塩水注入試験部分のための最適な流量および量を選択する際にオペレータを支援する1つもしくはそれより多いルーチンを含み得る。開存性チェックインタフェース画面は、選択された注入プロトコルに基づく流量および/または量の値をオペレータに提案し、それによって、後に続く撮像注入に実質的に類似するシミュレーションを提供し得る(例えば、選択された注入プロトコルに従って)。この追加の機能は、パワーヘッドおよび/またはコンソール上の別個の専用ディスプレイによって含められ得るか、または典型的には汎用インタフェース画面を介してオペレータに提示される多くのメニュー画面のうちの1つであり得る。また、ソフトウェアは、流量および量を自動的に設定し得るか、またはオペレータが提案された値を見た後に値を設定または修正することを可能にし得る。注入プロトコルがイネーブルされるまでか、または手動パージが完了されるまで、開存性チェック注入が実行されないように、特定の安全機能が含められ得る。また、開存性チェック注入は、開存性チェック注入を実施する前に、注入プロトコルのために利用可能である十分な食塩水が残っているという検証を含み得る。
【0054】
概して開存性チェックは、
図3のフローチャートに描かれる例示的アルゴリズムまたはプロトコル120に従って実装され得る。ステップ140において、注入プロトコルが、選択され、イネーブルされる。しかしながら、注入プロトコルが実際に行われる前に、オペレータは、開存性チェックを実行することを望み得、開存性チェックを起動し得る(ステップ122)。例示的実施形態において、オペレータは、食塩水注射器のためのパワーヘッド上の排出ボタンを所定の時間押して、保つことによって、開存性チェックを実行する希望を指示するが、但し、オペレータが開存性チェックを開始することを可能にするために多くの他のインタフェース方法論が用いられ得る。フローチャートに示されるように、ここで論議される特定の方法論は、オペレータが閾値時間を超えてボタンを押すことを必要とし、従って開存性チェックが不注意に開始されないことを確実にする。ボタンがあまりに早く放されると、開存性チェックは、全く実行されないが、ステップ122に例示されるように再開始され得る。
【0055】
説明される実施形態において、パワーインゼクタソフトウェアは、ステップ124においてオプションのチェックを実行し、開存性チェックおよび選択された注入プロトコルを実行する適切な流体が存在するかどうかを決定する(すなわち、注入プロトコルは、造影剤および食塩水の両方の1つもしくはそれより多い注入を必要とし得る)。ステップ140からの選択されたプロトコルに従って、開存性チェック注入および注入の両方を行うのに適切な量の食塩水が注射器内にない場合、プロセスは停止する。しかしながら、注射器内に適切な量の食塩水がある場合、開存性チェックはステップ126において実行され得る。
【0056】
選択された注入プロトコルに基づいて、オペレータは、開存性チェックを設定するインタフェースオプションを提示され得る。これらのオプションは、現在ある注入プロトコルからか、またはオペレータによってなされた設定から誘導され得る。ステップ128において見られるように、開存性チェックのための量は、工場デフォルト、または以前の開存性チェックにおいて用いられた履歴の量から誘導され得る。ステップ130において示されるように、オペレータは、必要に応じて量を変更する機会を提示され得る。その場合、量の値はステップ132において変更される。ステップ134において見られるように、流量はまた開存性チェックのために選択され得る。再び流量は、注入プロトコル、デフォルト値、または履歴データに基づき得る。説明される実施形態において、デフォルトの流量は、パワーインゼクタの「A」側または「B」側における最大流量であるように選択され、その結果、開存性チェックは必要とされる最大の流量における血管外遊出の不足を検証する。ここで再び、オペレータは、ステップ136において開存性チェックの誘導を変更するオプションが提供され、必要に応じ、ユーザは、ステップ138において、「A」側流量もしくは最大「A」側流量、または「B」側流量もしくは最大「B」側流量を選び得る。
【0057】
一旦オペレータが開存性チェック設定を提示されると(例えば、ステップ124の直後に表示されるセットアップ画面において)、オペレータはステップ126において開存性チェックを実行し得る。血管外遊出がないことが明らかであると仮定すると、オペレータは、典型的にはステップ140において注入プロトコルをイネーブルすることに進み、この時点でパワーインゼクタは、ステップ142においてオペレータからの「開始」指示を待ち得、開始指示が有り次第、注入プロトコルは、ステップ144において実行され得る。開存性チェック中に血管外遊出が見られる場合、これは治療され得、別の開存性チェックが実行され得る。
【0058】
図4は、格納された圧力標準または類似のものを利用する開存性チェックの一実施形態を例示する。開存性チェックプロトコル150は、任意の適切な方法で実装または一体化され得る(例えば、パワーインゼクタソフトウェアにおいて、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェアによって実装され、そしてこれらの任意の組み合わせによって)。一実施形態において、開存性チェックプロトコル150は、任意の適切なサイズ、形状、構成および/またはタイプの1つもしくはそれより多いプロセッサによって実行される。一実施形態において、開存性チェックプロトコル150は、1つもしくはそれより多いコンピュータを用いて実行される。
【0059】
開存性チェックプロトコル150のステップ152は、圧力標準が入力されることを可能にする。この圧力標準は、実際の開存性チェック注入の評価に用いられる。開存性チェックプロトコル150はまた、ステップ154の実行によって、1つもしくはそれより多い圧力閾値が入力されることを可能にし、各そのような圧力閾値は、開存性チェック注入後に実行されるべき注入プロトコルに従う注入のためである。注入プロトコルは、実際の注入を制御するプロトコルである(例えば、撮像または治療の目的のため)。ステップ154が例示される実施形態の代案として開存性チェックプロトコル150外で実行され得ることは理解されるべきである。
【0060】
開存性チェックプロトコル150のステップ152に関連する圧力標準は、任意の適切な形式であり得、任意の適切な方法で入力(input)またはエンター(enter)され得、任意の適切な時に入力またはエンターされ得、任意の適切な位置(location)に入力またはエンターされ得、任意の適切な位置にかつ任意の適切な方法で格納され得る。開存性チェックプロトコル150は、オペレータが次のことを入力、エンターまたはそうでなければ選択することを可能にするように構成され得る。すなわち、1)プロトコル150の各実行における圧力標準、2)プロトコル150の各実行におけるデフォルト圧力標準を利用すること、3)開存性チェックプロトコル150の最直近の実行からの圧力標準を利用すること、または4)メモリに格納されている圧力標準を検索することである。一実施形態において、圧力標準は、圧力限界または圧力閾値の形式である(例えば、200psiなどの単一の値)。別の実施形態において、圧力標準は、目標圧力曲線または類似のものの形式である。この目標圧力曲線は、任意の適切な方法で(例えば、実験による)生成され得、パワーインゼクタから患者への許容可能な流れ経路がある場合(例えば、流れ経路における実質的な閉塞がないとき)、許容可能な静脈アクセス(例えば、パワーインゼクタからの流れ経路が組織に対して、血管の中で終結する)がある場合、またはその両方の場合に対して開存性チェック注入中における時間の経過による圧力の変化を表し得る。
【0061】
開存性チェック注入は、例えば、少なくともおよそ
図3の開存性チェックプロトコル120に従って、開存性チェックプロトコル150のステップ156の実行によって開始され得る。一実施形態において、ステップ156に関連する開存性チェック注入は、注入プロトコルによって用いられる最大流量で、少量の(例えば、約20ミリリットルを超えない)食塩水を患者の中に注入することを伴い、このことは開存性チェックが完了した後に実行され得る。いずれの場合においても、開存性チェック注入の状態は、ステップ158の実行によって監視され得、このことは任意の適切な方法で実行され得る。
【0062】
パワーインゼクタから患者への流れ経路における圧力または背圧は、開存性チェックプロトコル150のステップ160による開存性チェック注入中、監視される。圧力または背圧は、任意の適切な方法で監視され得る(例えば、開存性チェック注入のために流体を排出するパワーインゼクタによって用いられるモータ電流を監視すること、ロードセルを用いること、または圧力変換器を用いることによって)。圧力または背圧はまた、ステップ162の実行によって任意の適切な場所に任意の適切な時間に表示され得る。例えば、開存性チェック注入に関連する圧力または背圧は、パワーヘッドディスプレイに、パワーヘッドと動作可能に相互に接続されるリモートコンソールに、またはこれらの両方に表示され得る。圧力または背圧は、リアルタイムベースで表示され得る。開存性チェック注入中に識別された最大の圧力または背圧は、開存性チェック注入の完了時に表示され得る。圧力または背圧の現在の値はリアルタイムベースで表示され得、開存性チェック中に識別された最大の圧力または背圧はまた、開存性チェック注入が完了した後に表示され得る。
【0063】
ステップ160からの監視された圧力は、開存性チェックプロトコル150のステップ164の実行によってステップ152の圧力標準と比較され得る。この比較は、任意の適切な方法そして任意の適切なベースで(例えば、コンピュータを用いて)行われ得る。一実施形態において、ステップ164は、ステップ160からの圧力値とステップ152の圧力標準とのリアルタイムの比較を提供する。ステップ164は、ステップ166に従う第1の条件を識別する目的のために、ステップ160の圧力値とステップ152の圧力標準との間の比較を提供する。この「第1の条件」は、任意の適切な方法で定義され得る。一実施形態において、ステップ166に従う第1の条件は、ステップ160からの圧力がステップ152の圧力標準に一致するかまたはそれを超えるとき(例えば、圧力標準が圧力限界または閾値の形式にあるとき)存在する。別の実施形態において、ステップ166に従う第1の条件は、ステップ160からの圧力が特定の量を超えた分だけ152の圧力標準から逸脱するとき(例えば、圧力標準が目標圧力曲線の形式にあるとき)存在する。
【0064】
開存性チェックプロトコル150のステップ164の比較がステップ166による第1の条件を識別した場合、プロトコル150は第1の条件プロトコル190が実行されるステップ168に進む。第1の条件プロトコル190は、第1の条件の存在を識別する開存性チェックプロトコル150に応答して任意の適切な動作または複数の動作の組み合わせを実行し得る。第1の条件プロトコル190に対する代表的な動作は、
図5に例示され、より詳細に以下に論議される。
【0065】
開存性チェック注入が完了したかまたは終結したとき、開存性チェックプロトコル150のステップ158は、ステップ170に従ってユーザ入力を要求するように構成され得る。例えば、ステップ170は、注入プロトコルが開始され得ること、開存性チェックがクリアされ得ること、またはその両方のことを応答するようにオペレータに要求し得る。ステップ170からのこの要求は、例えばパワーインゼクタに関連するディスプレイ上(例えば、パワーヘッド上、リモートコンソール上、または類似のもの)に、任意の適切な方法で、任意の適切な場所に提示され得る。開存性チェックプロトコル150は、選択された注入プロトコルが開始されるかまたはイネーブルされることを可能にする前に(ステップ172によって)この種類のユーザ入力を必要とするように構成され得る。ユーザ入力はステップ172の実行によってそして任意の適切な方法で入力され得るが(例えば、ユーザインタフェース画面上でボタンを「クリックする」か、ユーザインタフェース画面上でボタンに触れる)か、一旦ユーザ入力が受領されると、開存性チェックプロトコル150はステップ172からステップ174に進み得、ステップ174において、注入プロトコルは任意の適切な方法で開始/実行され得る。
【0066】
開存性チェックプロトコル150のステップ170および172は、各事例において必要ではない場合があるか、または少なくとも特定の事例において少なくとも必要ではない場合がある。例えば、第1の条件がステップ160、164および166の実行によって識別されることなく開存性チェック注入が完了された場合、開存性チェックプロトコル150は、ステップ174の実行によって注入プロトコルの実行を自動的に開始するように構成され得る(例えば、この事例においてステップ170および172はバイパスされ得る)。しかしながら、ステップ170および172は、第1の条件がステップ160、164および166の実行によって識別されることなく開存性チェック注入が完了された場合でも必要とされ得る。
【0067】
ステップ168またはステップ172の各々は、開存性チェックプロトコル150の終了として考えられ得る。しかしながら、例示される実施形態は、注入プロトコル圧力を開存性チェック入力圧力と比較することに関するステップ176を続けて行う。例えば、パワーインゼクタから患者への流れ経路における圧力は、選択された注入プロトコルに実行を通して任意の適切な方法で監視され得(例えば、ステップ174に従って)、開存性チェック注入中に遭遇した圧力(例えば、ステップ160の実行によって識別された最大圧力、ステップ160の実行によって識別された平均圧力)と比較され得る。開存性チェックプロトコル150のステップ176の比較は、ステップ178によって第2の条件を識別した場合、プロトコル150はステップ180に進み、ステップ180において第2の条件プロトコルが実行される。「第2の条件」は、注入プロトコルの実行中の圧力値が特定の量を超えるか、開存性チェック注入からの代表的な圧力値を超える場合であり得る。第2の条件プロトコルは、第2の条件を識別する開存性チェックプロトコル150に応答して、そして、ステップ180に従って任意の適切な動作または複数の動作の組み合わせを実行し得、そのステップ180は、少なくとも概して、例えば、開存性チェックプロトコルが開存性チェック注入中に第1の条件の存在を識別したときのタイプのものである。
【0068】
図4の開存性チェックプロトコル150が開存性チェック注入中に第1の条件の存在を識別した場合、任意の適切な動作または複数の動作の組み合わせが実施され得る。
図5は、実施され得る様々な代表的な動作を例示する。開存性チェック注入のために用いられる流量は、第1の条件プロトコル190のステップ192に従って減少させられ得る。開存性チェック注入は、第1の条件プロトコル190のステップ194の実行によって一時停止されるかまたは終結される。例えば、このことはオペレータおよび/または技術者が状況を調査することを可能にし得る(例えば、パワーインゼクタから患者に延びるチューブセットにおいて明らかな「よじれ」または類似のものがあるかどうか判断するために)。
【0069】
開存性チェックプロトコル150が第1の条件を識別した場合、1つもしくはそれより多い開存性チェックの警告または通知は、任意の適切な方法で発行され得る。そのような警告または通知の各々は、任意の適切な形態であり得るか、
図5の第1の条件プロトコル190のステップ196の実行によって任意の適切な場所に提示され得るか、またはそれらの両方であり得る。代表的な警告は、適切なメッセージ(例えば、起こりうる閉塞を調査せよか、注入部位を調査せよか、またはその両方)を表示すること、1つもしくはれより多い光学インジケータもしくは警告または可視インジケータもしくは警告を起動すること(例えば、ディスプレイ上で、注意のメッセージまたは複数のメッセージがフラッシュし得、圧力値がフラッシュし得る)、1つもしくはそれより多い可聴インジケータ(例えば、警報)、または類似のことを含み得る。第1の条件プロトコル190はまた、開存性チェック注入がステップ198の実行によって繰り返されることを要求するように構成され得る。
【0070】
図4の開存性チェックプロトコル150および
図5の第1の条件プロトコル190の各々は、任意の適切な方法で実装され得る(例えば、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、およびこれらの任意の組み合わせ)。
図6は、パワー注入制御システム210の形態である1つの代表的な実装を例示する。パワー注入制御システム210は1つ以上のデータ入力デバイス212(例えば、マウス、キーボード、タッチスクリーンディスプレイ、ソフトキーディスプレイ、タッチパッド、トラックボール)を含み、これらのデータ入力デバイスは、パワーインゼクタ制御モジュールまたは論理214として特徴づけられ得るものと動作可能に相互に接続される。3つの別個のモジュール、論理、または機能は、パワーインゼクタ制御論理214の一部であるかまたはパワーインゼクタ制御論理214によって利用され、各々は任意の適切な方法によって実装されかつ/または実行され得る(例えば、1つもしくはそれより多いプロセッサを用いて、1つもしくはそれより多いコンピュータを用いて)。1つは、
図4の開存性チェックプロトコル150および
図5の第1の条件のプロトコル190を実行するように構成され得る開存性チェックモジュールまたは論理216である。例えば、開存性チェック論理216は、開存性チェックプロトコル150のステップ164および166を実行する目的のために、任意の適切な構成および/またはタイプのコンパレータ218を利用し得る。
【0071】
パワーインゼクタ制御論理214はまた、圧力監視モジュールまたは論理220を含む。この圧力監視論理220は、開存性チェックプロトコル150のステップ160に関連する圧力監視機能を制御し得るか、注入プロトコルの実行中に圧力の監視を提供し得えか、またはその両方を行い得る。圧力を監視する任意の方法は、圧力監視論理220によって用いられ得る。最後にパワーインゼクタ制御システム210は、注入プロトコルモジュールまたは論理222として特徴づけられ得るものを含む。注入プロトコル論理222は、所望の注入プロトコルを実行するように構成され得、開存性チェックプロトコル150のステップ176および178を実行する目的のために、任意の適切な構成および/またはタイプのコンパレータ224を利用し得る。
【0072】
本発明の前述の説明は、例示および説明の目的のために提示された。さらに、本説明は本明細書に開示された形態に本発明を限定することは意図されない。従って、上記教示と同等の変形および修正ならびに関連技術の技能および知識は、本発明の範囲内である。本明細書において上記に説明された実施形態は、本発明を実施する、既知の最良の方式を説明し、他の当業者がそのようなまたは他の実施形態において、そして本発明の特定の用途または使用法によって必要とされる様々な修正によって、本発明を利用することを可能にすることがさらに意図される。添付の特許請求の範囲が先行技術によって許容される程度まで代替の実施形態を含むように解釈されることが意図される。