特許第5696031号(P5696031)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5696031
(24)【登録日】2015年2月13日
(45)【発行日】2015年4月8日
(54)【発明の名称】排気熱回収装置
(51)【国際特許分類】
   F01N 5/02 20060101AFI20150319BHJP
【FI】
   F01N5/02 B
   F01N5/02 G
【請求項の数】3
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2011-281468(P2011-281468)
(22)【出願日】2011年12月22日
(65)【公開番号】特開2013-130159(P2013-130159A)
(43)【公開日】2013年7月4日
【審査請求日】2013年12月17日
(73)【特許権者】
【識別番号】391002498
【氏名又は名称】フタバ産業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000578
【氏名又は名称】名古屋国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】加藤 久幸
(72)【発明者】
【氏名】大上 裕久
【審査官】 山田 由希子
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭62−112473(JP,U)
【文献】 特開2001−073874(JP,A)
【文献】 特開2009−144606(JP,A)
【文献】 特開2010−002094(JP,A)
【文献】 特開2008−025380(JP,A)
【文献】 特開2009−114995(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F01N 5/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内燃機関からの排気流路に介装され、上流側からの排気を下流側に導く排気管と、前記排気と熱交換媒体との間で熱交換を行う排気熱回収部と、前記排気熱回収部を通る前記排気の流れに切り換える切換バルブとを備えた排気熱回収装置において、
前記排気管の外側を覆う筒状シェルを備えると共に、前記排気管と前記筒状シェルとの間に前記排気熱回収部を設け、
また、前記排気熱回収部には、熱交換媒体流路が形成されたジャケット素子を隙間をあけて複数積層した積層体を設けると共に、前記排気管外周と前記積層体との間及び前記筒状シェル内周と前記積層体との間に隙間を設け、前記積層体は前記ジャケット素子の一端と前記ジャケット素子の他端とを接続して前記各ジャケット素子毎の前記熱交換媒体流路を直列に接続し、
前記排気管を通った前記排気が前記排気管外周と前記積層体との間の前記隙間を通り前記ジャケット素子の間の前記隙間を通って前記筒状シェル内周と前記積層体との間の前記隙間から下流に流出し、
前記ジャケット素子は、扁平で、かつ、円弧状に形成され、
さらに、リング状の前記熱交換媒体流路が形成された端素子を備えると共に、略半円弧状に形成された複数の前記ジャケット素子を積層して2組のジャケット素子組立体を備え、
前記端素子上に2組の前記ジャケット素子組立体を対向して積層し、
2組の前記ジャケット素子組立体の前記各熱交換媒体流路を前記端素子の前記熱交換媒体流路を介して直列に接続したことを特徴とする排気熱回収装置。
【請求項2】
前記ジャケット素子は1組の半体を突き合わせて内部に前記熱交換媒体流路を形成すると共に、一方の前記半体に流入口を形成すると共に、他方の前記半体に流出口を前記流入口に対して反対側に形成したことを特徴とする請求項1に記載の排気熱回収装置。
【請求項3】
前記切換バルブは弁体をドーム状に形成して前記排気管から流出する前記排気を前記弁体に当てて前記排気管の外周と前記積層体との間の前記隙間に導くことを特徴とする請求項1又は2に記載の排気熱回収装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内燃機関からの排気流路に介装され、排気と熱交換媒体との間で熱交換を行い排気熱を回収する排気熱回収装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、特許文献1にあるように、排気流路に介装され、内燃機関からの排気と内燃機関の冷却水等の熱交換媒体との間で熱交換を行い排気熱を回収する装置が知られている。この装置では、円形ドーナッツ状の複数の扁平チューブを積層してチューブ積層体を形成し、排気管をチューブ積層体内に挿入すると共に、チューブ積層体の外側に筒状ケースを配置している。また、排気管に排気管からの排気の流出を遮断する遮断弁を設け、内燃機関の暖機時に遮断弁を閉弁して、排気を筒状ケースとチューブ積層体との間を通し、次に、各扁平チューブの間を通して反対側の筒状ケースとチューブ積層体との間から下流側に排気を排出している。更に、各扁平チューブ内の流路を並列に接続して、この流路に熱交換媒体を流し、排気と熱交換媒体との間で熱交換を行うようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−114995号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、こうした従来のものでは、各扁平チューブ内の流路が並列に接続されているので、各流路毎の抵抗が異なることから、熱交換媒体がいずれかの流路に偏って流れる場合があり、一部の並列な短い流路に多くの熱交換媒体が流れるので、十分な熱交換が行われない場合があるという問題があった。また、排気がまず筒状ケースとチューブ積層体との間を通ってから、各扁平チューブの間に流れるので、高温の排気から筒状ケースを介して大気中に放熱されて、熱交換媒体との熱交換前に排気の温度が低下してしまい、熱量回収ロスが発生してしまうという問題があった。
【0005】
本発明の課題は、排気熱の回収効率の向上を図った排気熱回収装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
かかる課題を達成すべく、本発明は課題を解決するため次の手段を取った。即ち、
内燃機関からの排気流路に介装され、上流側からの排気を下流側に導く排気管と、前記排気と熱交換媒体との間で熱交換を行う排気熱回収部と、前記排気熱回収部を通る前記排気の流れに切り換える切換バルブとを備えた排気熱回収装置において、
前記排気管の外側を覆う筒状シェルを備えると共に、前記排気管と前記筒状シェルとの間に前記排気熱回収部を設け、
また、前記排気熱回収部には、熱交換媒体流路が形成されたジャケット素子を隙間をあけて複数積層した積層体を設けると共に、前記排気管外周と前記積層体との間及び前記筒状シェル内周と前記積層体との間に隙間を設け、前記積層体は前記ジャケット素子の一端と前記ジャケット素子の他端とを接続して前記各ジャケット素子毎の前記熱交換媒体流路を直列に接続し、
前記排気管を通った前記排気が前記排気管外周と前記積層体との間の前記隙間を通り前記ジャケット素子の間の前記隙間を通って前記筒状シェル内周と前記積層体との間の前記隙間から下流に流出することを特徴とする排気熱回収装置がそれである。
【0007】
前記ジャケット素子は扁平で、かつ、円弧状に形成された構成でもよい。その際、リング状の前記熱交換媒体流路が形成された端素子を備え、また、略半円弧状に形成された複数の前記ジャケット素子を積層して2組のジャケット素子組立体を備え、前記端素子上に2組の前記ジャケット素子組立体を対向して積層し、2組の前記ジャケット素子組立体の前記各熱交換媒体流路を前記端素子の前記熱交換媒体流路を介して直列に接続した構成としてもよい。また、前記ジャケット素子は1組の半体を突き合わせて内部に前記熱交換媒体流路を形成すると共に、一方の前記半体に流入口を形成すると共に、他方の前記半体に流出口を前記流入口に対して反対側に形成した構成としてもよい。更に、前記切換バルブは弁体をドーム状に形成して前記排気管から流出する前記排気を前記弁体に当てて前記排気管の外周と前記積層体との間の前記隙間に導く構成としてもよい。
【発明の効果】
【0008】
本発明の排気熱回収装置は、

複数のジャケット素子の熱交換媒体流路が直列に接続されているので、熱交換媒体は熱交換媒体流路の長い全流路を流れるので、各ジャケット素子の熱交換媒体流路を通る毎に排気との間で熱交換が行われ、十分な排気熱の回収が行われ、熱交換媒体の温度が短時間で上昇し、排気熱の回収効率が向上するという効果を奏する。また、排気管からの高温の排気が排気管の外周と積層体との間の隙間に流入するので、排気熱が大気中に放熱されるのを抑制でき、回収する排気熱の熱量回収ロスを低減できるので、この点からも、排気熱の回収効率が向上するという効果を奏する。
【0009】
また、扁平な複数のジャケット素子を積層した積層体とすることにより、長い熱交換媒体流路を形成しても、装置をコンパクトにできる。しかも、熱交換媒体流路を形成した端素子に2組のジャケット素子組立体を積層することにより、更に、長い熱交換媒体流路を形成しても、装置をコンパクトにできる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一実施形態としての排気熱回収装置の斜視図である。
図2】本実施形態の排気熱回収装置の拡大断面図である。
図3】本実施形態の積層体の拡大斜視図である。
図4】本実施形態の積層体の拡大側面図である。
図5】本実施形態の積層体の分解斜視図でる。
図6】本実施形態の積層体の熱交換媒体流路に沿った拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下本発明を実施するための形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1図2に示すように、1は排気管で、排気管1の上流側は内燃機関からの排気流路に接続されており、内燃機関からの排気を上流側から下流側に導くように構成されている。排気管1の外側には、排気管1を覆う筒状シェル2が排気管1の外周と筒状シェル2の内周との間に間隔をあけて設けられており、本実施形態では、排気管1と筒状シェル2とは同軸上に設けられている。
【0012】
排気管1と筒状シェル2との間には排気と熱交換媒体との間で熱交換を行う排気熱回収部4が設けられている。排気熱回収部4には、図3図4に示すように、第1,第2ジャケット素子6,8が複数積層された積層体10が設けられている。各第1,第2ジャケット素子6,8は、図6に示すように、それぞれ1組の半体12,14,16,18を突き合わせて形成されている。
【0013】
図5に示すように、第1ジャケット素子6の1組の半体12,14は、それぞれ円弧状に、本実施形態では略半円弧状に形成されている。一方の半体12の全周にわたって半体12の縁が他方の半体14側に折り曲げられ、他方の半体14の全周にわたって半体14の縁が一方の半体12側に折り曲げられて、それぞれ半体12,14は断面形状が「コ」字状に形成されている。
【0014】
一方の半体12に対して他方の半体14は外形が少し小さく形成され、凹側を互いに向かい合わせにして一方の半体12に他方の半体14を挿入して、1組の半体12,14を突き合わせることにより、扁平な第1ジャケット素子6が形成され、第1ジャケット素子6の内部に密閉された熱交換媒体流路20が形成される。
【0015】
一方の半体12の略円弧状の端には、バーリング加工等により流入口22が形成されて、流入口22が熱交換媒体流路20に連通されている。他方の半体14の略円弧状の端で、一方の半体12の流入口22と反対側に流出口24が、バーリング加工等により形成されて、流出口24が熱交換媒体流路20に連通されている。1組の半体12,14にはそれぞれ外側に突出した複数の突部26,28が形成されている。
【0016】
また、第2ジャケット素子8の1組の半体16,18は、第1ジャケット素子6の1組の半体12,14に形成されている流入口22と流出口24とが略円弧状端の反対側に設けられている点で異なるが、それ以外の形状は同じに形成されている。一方の半体16には流入口32が、他方の半体18には流出口34が形成されて、内部に形成される熱交換媒体流路20に連通されている。
【0017】
第1ジャケット素子6の流出口24に第2ジャケット素子8の流入口32を重ね合わせて、第1,第2ジャケット素子6,8を積層することにより、第1,第2ジャケット素子6,8の各熱交換媒体流路20が直列に接続される。このように複数のジャケット素子6,8を積層することにより、熱交換媒体流路20が直列に接続されるように構成されている。
【0018】
本実施形態では、更に、第2ジャケット素子8の流出口34に別の第1ジャケット素子6の流入口22を重ね合わせて、別の第1ジャケット素子6を積層し、別の第1ジャケット素子8に更に別の第2ジャケット素子8を積層して、ジャケット素子組立体36を構成している。
【0019】
ジャケット素子組立体36は少なくとも第1ジャケット素子6と第2ジャケット素子8とを1個ずつ備えていればよいが、第1ジャケット素子6が2個、第2ジャケット素子8が1個で構成してもよい。あるいは、第1ジャケット素子6が2個、第2ジャケット素子8が2個で構成してもよく、それ以上であってもよい。
【0020】
第1,第2ジャケット素子6,8を積層した際、例えば、図4に示すように、隣接する第1ジャケット素子6の突部26と第2ジャケット素子8の突部28とが接触して、第1ジャケット素子6と第2ジャケット素子8との間に排気が流通する隙間37が形成されるように構成されている。
【0021】
本実施形態では、また、別の1組のジャケット素子組立体38を備えており、この別のジャケット素子組立体38は第1,第2ジャケット素子6,8を備え、前述したジャケット素子組立体36と同じ構成で、ジャケット素子組立体36を180度回転させた状態で向かい合わせに配置されている。但し、別の1組のジャケット素子組立体38では、流入口22と流出口24とが一方のジャケット素子組立体36と逆の関係になるので、別のジャケット素子組立体38では、第1,第2ジャケット素子6,8への熱交換媒体の流入側を流入口22とし、流出側を流出口24とする。
【0022】
積層体10は、2個の第1ジャケット素子6を向かい合わせに配置した形状とほぼ同じ大きさのリング状の端素子40を備え、端素子40は1組の半体42,44を突き合わせて形成されており、一方の半体42の全周にわたって半体42の縁が他方の半体44側に折り曲げられ、他方の半体44の全周にわたって半体44の縁が一方の半体42側に折り曲げられて、それぞれ半体42,44は全周にわたって断面形状が「コ」字状に形成されている。
【0023】
一方の半体42に対して他方の半体44は外形が少し小さく形成され、凹側を互いに向かい合わせにして一方の半体42に他方の半体44を挿入して、1組の半体42,44を突き合わせることにより、扁平な端素子40が形成され、端素子40の内部に密閉された熱交換媒体流路20が形成される。
【0024】
一方の半体42には、バーリング加工等により流入口46と流出口48とが形成されて、流入口46と流出口48とが熱交換媒体流路20に連通されている。流入口46と流出口48とは互いに180度反対側に形成されている。また、両半体42,44にはそれぞれ外側に突出した複数の突部50,52が形成されている。
【0025】
端素子40の流入口46には、一方のジャケット素子組立体36の流出口34が重ね合わされ、端素子40の片側半分に一方のジャケット素子組立体36が積層される。端素子40の流出口48には、他方のジャケット素子組立体38の流入口32が重ね合わされて、端素子40の残り半分に他方のジャケット素子組立体38が積層される。その際、各突部28,50が接触して端素子40とジャケット素子組立体36,38との間に隙間37が形成される。
【0026】
これにより、2組のジャケット素子組立体36,38が端素子40上に向かい合わせに積層され、図3に示すように、リング状の積層体10が形成される。端素子40に2組のジャケット素子組立体36,38を積層することにより、一方のジャケット素子組立体36の熱交換媒体流路20と、他方のジャケット素子組立体38の熱交換媒体流路20とが、端素子40の熱交換媒体流路20を介して直列に接続される。
【0027】
一方のジャケット素子組立体36の流入口22には流入管54が挿着されると共に、他方のジャケット素子組立体38の流出口24には流出管56が挿着される。ジャケット素子6,8の各半体12,14,16,18、端素子40の各半体42,44、流入管54、流出管56等は、ろう付けや溶接等により一体に固定される。
【0028】
図2に示すように、排気管1が積層体10内に挿入されると共に、積層体10の外側に筒状シェル2が挿着される。その際、排気管1の外周と積層体10内周との間には、隙間58が形成されるように構成されている。また、積層体10の外周と筒状シェル2の内周との間にも隙間60が形成されるように構成されている。
【0029】
筒状シェル2の上流側端には、蓋部材62が挿着されると共に、排気管1は蓋部材62を貫通して設けられており、蓋部材62により筒状シェル2の上流側が閉塞されている。排気管1の下流側には切換バルブ64が設けられており、切換バルブ64は端素子40の端面に取り付けられたブラケット66に取り付けられている。ブラケット66は排気管1と同軸上に設けられた筒部66aを有し、筒部66aの先端に切換バルブ64が取り付けられている。また、筒部66aを介して、排気管1内と排気管1の外周の隙間58とが連通されている。
【0030】
切換バルブ64は揺動可能に支持された弁体68を備え、弁体68が弁座70に着座した閉弁時には、排気管1からの排気が隙間58に流れ、弁体68が弁座70から離間した開弁時には、排気管1からの排気を切換バルブ64を通して下流側の排気流路に導くように構成されている。尚、弁体68の揺動は、アクチュエータによって行うようにしてもよく、あるいは、弁体68に作用する排気圧力により開弁するように構成してもよい。
【0031】
弁体68は下流側に突出したドーム状に形成されており、閉弁時に、排気管1から流出した排気が弁体68に当たると、弁体68が排気の流れ方向を反転させて排気を隙間58に排気を導くように構成されている。隙間58に流入した排気は隙間37を通り、隙間60から切換バルブ64をバイパスして下流側の排気流路に流出するように構成されている。
【0032】
次に、本実施形態の排気熱回収装置の作動について説明する。
内燃機関の暖機時に、弁体68は弁座70に着座されて切換バルブ64は閉弁される。また、流入管54に内燃機関の冷却水等の熱交換媒体が供給され、熱交換媒体は一方のジャケット素子組立体36の熱交換媒体流路20に流入する。熱交換媒体流路20は複数のジャケット素子6,8の熱交換媒体流路20が直列に接続されているので、積層された各ジャケット素子6,8の熱交換媒体流路20を順に流れて、端素子40の熱交換媒体流路20に流入する。
【0033】
熱交換媒体は端素子40の熱交換媒体流路20から他方のジャケット素子組立体38の熱交換媒体流路20に流入し、熱交換媒体流路20は複数のジャケット素子6,8の熱交換媒体流路20が直列に接続されているので、積層された各ジャケット素子6,8の熱交換媒体流路20を順に流れて、流出管56から外部に流出する。
【0034】
閉弁された状態で、排気管1に内燃機関からの排気が流入すると、排気は弁体68に当たって反転して、排気管1の外周と積層体10内周との間の隙間58に流入する。排気は隙間58から各ジャケット素子6,8の間の隙間37を通り、径方向外側に流れて、積層体10の外周と筒状シェル2の内周との間の隙間60に流入する。更に、隙間60から筒状シェル2の内周に沿って下流側の排気流路に流出する。
【0035】
排気が各ジャケット素子6,8の間の隙間37を通る際には、各ジャケット素子6,8内の熱交換媒体流路20を流れる熱交換媒体と排気との間で熱交換が行われ、熱交換媒体の温度が上昇し、排気の温度が低下する。
【0036】
複数のジャケット素子6,8の熱交換媒体流路20は直列に接続されているので、熱交換媒体は1本の熱交換媒体流路20の長い全流路を流れる。よって、熱交換媒体は各ジャケット素子6,8の熱交換媒体流路20を通る毎に排気との間で熱交換が行われ、十分な排気熱の回収が行われ、熱交換媒体の温度が短時間で上昇する。従って、内燃機関の暖機がより短時間で終了する。
【0037】
また、複数のジャケット素子6,8を積層した積層体10として構成したので、長い熱交換媒体流路20を形成しても、装置をコンパクトにできる。
更に、排気管1からの高温の排気は、まず、排気管1の外周と積層体10内周との間の隙間58に流入するので、排気熱が大気中に放熱されるのを抑制でき、回収する排気熱の熱量回収ロスを低減できる。
【0038】
切換バルブ64の開弁時には、排気は排気管1から切換バルブ64を通って下流側の排気流路に排出される。その際、排気管1の外周と積層体10内周との間に隙間58が形成されているので、排気熱が熱交換媒体流路20の熱交換媒体に伝わるのを抑制でき、開弁時に熱交換媒体の過度な温度上昇を抑制できる。
【0039】
以上本発明はこの様な実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々なる態様で実施し得る。
【符号の説明】
【0040】
1…排気管 2…筒状シェル
4…排気熱回収部 6,8…ジャケット素子
10…積層体 20…熱交換媒体流路
22,32,46…流入口 24,34,48…流出口
36,38…ジャケット素子組立体
37,58,60…隙間 40…端素子
54…流入管 56…流出管
62…蓋部材 64…切換バルブ
66…ブラケット 68…弁体
図1
図2
図3
図4
図5
図6