(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記一対の側壁の少なくとも1つからリップが内側に延在し、前記リップが、前記第3の部材の下方移動を制限するように適合されていることを特徴とする請求項4に記載のクランプ。
前記第3の部材は、ヒンジにより前記第1と第2の部材のうちの1つに移動自在に結合され、前記ヒンジが、前記第3の部材の上方移動を制限するように適合されていることを特徴とする請求項4に記載のクランプ。
前記係合部材は、少なくとも1つの表示器窓を有し、前記表示器窓が、前記クランプの流れ位置を示すように適合されていることを特徴とする請求項1に記載のクランプ。
【発明を実施するための形態】
【0037】
医学や薬学産業におけるチューブは、近年より大型化してきた。例えば、壁の厚さが0.25インチで、外径が1.5インチのチューブは、一般的に用いられている。上記のチューブは、公知の装置を用いて、手でチューブを閉じるのに十分な量を圧縮するのが困難であろう。実際、公知の装置を用いて上記のチューブを閉じるには、かなりの量の人の体重を用いるのを必要とすることがある。
【0038】
図1に示すチューブ12は、流体通路11を画定することができる。チューブ12は、医学や薬学産業で用いられるチューブなどの、流体の流れを選択的に制御する、任意の種類のチューブを用いることができる。チューブ12は、灌漑や公園のホースに用いられる任意の種類の弾性チューブであってもよい。チューブ12は、多岐管(manifold)システム、バイオバッグ、患者、および/または他の被験者と連通している。また、付勢しないで閉じる際に、閉じた位置から自動的に再び開くように、チューブ12は弾力性があってもよい。
図1に示すように、チューブ12は、1.5インチの外径と1.0インチの内径を有し得るが、異なる外径および/または内径を有し得る。
【0039】
図2,3に示すようなクランプ10を用いて、チューブ12を通る流体経路(fluid pathway)11を閉じることができる。クランプ10の一般的な外観として、クランプ10は、
図2と3に示すように、頂部部材14と底部部材16を備え得る。第1の連結具18は、頂部部材14の第1の端部20と底部部材16の第1の端部22に枢動自在に結合できる。第2の連結具24は、頂部部材14の第2の端部26に枢動自在に結合し、第2の連結具24は、底部部材16の第2の端部28に選択的に係合可能である。
【0040】
図2に示すように、第2の連結具24が、底部部材16に係合しないとき、頂部部材14は、底部部材16に対して回転可能である。クランプ10をチューブ12に係合するには、頂部部材14と底部部材16の間にチューブ12を挿通するのに十分な距離がとれるように、頂部部材14を底部部材16から離間して回転させることができる。頂部部材14と底部部材16をお互いに十分離間して回転することで、頂部部材14と底部部材16の間のチューブ12の位置にクランプ10を移動し、そして、頂部部材14を底部部材16に向けて回転させて、
図2と3に示す位置に移動させることができる。
【0041】
頂部部材14を底部部材16に向けて回転している間、頂部部材14は、なお完全に開いているチューブ12に最初に接触できる。頂部部材14がチューブ12に最初に接触したとき、底部部材16に対して斜めに頂部部材14の角度を設定(angled)できる(すなわち、頂部部材14は、
図2の頂部部材の位置に対し、底部部材16から離間して角度を設定できる)。底部部材16に向けて頂部部材12をさらに回転させることで、チューブ12が最初に変形して、狭いが完全にではなく(narrowing but not fully)経路11を閉じることができる。チューブ12の形状と構造により、頂部部材12を底部部材16に向けて回転させて、チューブ12を最初に変形させるには、比較的小さな力で充分であり、多大の努力を傾注せずとも、手で簡単に閉じることができる。例えば、頂部部材12は、
図2に示すように、チューブ12が部分的に閉じた位置まで人の体重を加えなくとも、手で回転させることができる。そうであるから、チューブに加えられた力は、手でレバーに加えられた力の倍数になるように、機械的利点を用いることができる。そのため、たとえチューブを閉じるのに大きな力が必要であっても、チューブを閉じるのにユーザがレバーに加えなければならない力の量を小さくし得る。
【0042】
頂部部材14が最初にチューブ12に接触する位置から底部部材16に向けてさらに頂部部材14が回転するに従い、経路11は狭くなる。しかし、チューブ12が狭くなるに伴い、頂部部材14が、底部部材16に向けて回転するのに反して、より大きな力を加えることができるので、頂部部材14を底部部材16に向けて回転させるには、チューブ12が完全に閉じていなくとも、頂部部材14を底部部材16に向けて手で連続的に回転させることが困難になり、結局十分に大きな力を加える必要がある。チューブ12の過大寸法の変化(oversized variety)があると(例えば、
図1に示すように、外径が1.5インチで、内径が1.0インチ)、力の量は特に大きくなる。しかしながら、クランプ10を用いれば、頂部部材14を底部部材16を十分に近づけて、チューブ12を完全に閉じるまで、頂部部材14を回転させる必要がない。
【0043】
その代わり、チューブ12を変形して、頂部及び底部部材14,16を平行にできることは、手で加えられる十分小さな量の力を必要とするため、
図2及び
図3に示すように、頂部部材14が、底部部材16とほぼ平行になるまでだけ、頂部部材14を底部部材16に向けて回転すればよい。頂部部材14と底部部材16をほぼ平行にすることで、
図3に示すように、第2の連結具24を底部部材16と係合して、頂部及び底部部材14,16を平行な位置に保持することができる。
【0044】
頂部及び底部部材14,16を互いに平行に保持して、
図3に示すように、裁断機30を作動させて、チューブ12を完全に閉じることができる(裁断機30を説明するのに「guillotine」という用語を用いたことは、裁断機30がチューブ12を切断することを示唆するものではない)。裁断機30は、頂部部材14の第2の端部26の近くに位置するヒンジ32で頂部部材14に蝶番で取り付ける(hinged)ことができ、頂部部材14は、カム部36を有するレバー34が回動自在に結合する別のヒンジ33を備え得る。レバー34は、頂部部材14に向けてレバー34を回転させることにより作動できるため、カム部36を裁断機30と係合させて、
図2に示す位置から
図3に示す位置に下方に裁断機30を付勢して、チューブ12を完全に閉じることができる。
【0045】
クランプ10の係合を解除するには、レバー34を頂部部材14から離間して回転させて、裁断機30からカム部36の係合を解除することができる。弾力がある場合には、
図3に示す閉位置から
図1に示す開位置まで、チューブ12は、上方に裁断機30を付勢できる。底部部材16から第2の連結具24の係合を解除し、頂部部材14を底部部材16から離間して回転させることできる。
【0046】
ここで、
図4,5を参照してクランプ10を詳細に説明する。頂部部材14は、第1の側壁38と第2の側壁40を備え得る。側壁38、40は、ほぼ平行で、離間して、裁断機30の幅よりも多少大きな幅を有する経路42を画定してよい。そのため、図、5から分かるように、裁断機30は、側壁38と40の間で上下に移動できる。第1のリップ (lip)44は、第2の側壁40に向けて第1の側壁38から延在でき、一方、第2のリップ46は、第2の側壁40から第1の側壁38に向けて延在することができる。こうして、リップ44,46は、
図5に示すように、底部部材16に向けて下方への裁断機30の移動を制限できる。
【0047】
頂部部材14は、第2の側壁40から離間した方向に第1の側壁38の第1の端部20から垂直方向に突出した第1のピン48と、第2の側壁40から離間した方向に第1の側壁38の第2の端部26から垂直方向に突出した第2のピン48と、第1の側壁38から離間した方向に第2の側壁40の第1の端部20から垂直に突出した第3のピン48と、および第1の側壁38から離間した方向に第2の側壁40の第2の端部26から垂直方向に突出した第4のピンとを追加で備えることができる。また、第1と第2の側壁38,40の各々は、開口49を画定して上方に延在するフランジ47を備えることができる。フランジ47とヒンジ32の間の距離が、レバー34により与えられる機械的利点に影響を及ぼすので、フランジ47は、ヒンジ32からの頂部部材14の長さに沿って離間することができる。
【0048】
底部部材16は、第1の側壁50と、この第1の側壁50と平行でこれから離間した第2の側壁52とを備えることができる。プラッフォーム54は、第1と第2の側壁50,52の間で延在し、V字状の隆起(ridge)56は、プラットフォーム54の長さに沿って延在できる。第1の脚部58は、第1の側壁50の長さに沿って延び、第1の脚部58は、第2の側壁52から離間して延在することができる。第2の脚部60は、第2の側壁52の長さに沿って延在し、第2の脚部60は、第1の側壁50から離間して延在することができる。クランプ10が、机または他の表面に載置されたとき、脚部58,60は、クランプ10を安定させる。
下部部材16は、4つのピン62を追加で備えることができ、これらは、第2の側壁52から離間した方向に第1の側壁50の第1の端部22から垂直方向に突出した第1のピン62と、第2の側壁52から離間した方向に第1の側壁50の第2の端部28から垂直方向に突出した第2のピン62と、第1の側壁50から離間した方向に第2の側壁52の第1の端部22から垂直に突出した第3のピン62と、および第1の側壁50から離間した方向に第2の側壁52の第2の端部28から垂直方向に突出した第4のピン62とである。
【0049】
図6,7に示すように、第1の連結具18は、後壁64と、互いに平行に延在し、かつ後壁64の対向する長手方向の縁部(edge)から後壁64に対してほぼ垂直な第1と第2の側壁66,68とを備え得る。開口70を側壁66,68の長手方向端部付近に対向させて、各側壁66,68は、2つの開口70を画定することができる。
【0050】
第1の連結具18を頂部部材14に回動自在に結合するには、頂部部材14の第1の端部20から突出しているピン48,62を、第1の連結具18の第1と第2の側壁66,68の頂部開口70にそれぞれ挿入する。同様に、第1の連結具18を底部部材16に回動自在に結合するには、底部部材16の第1の端部22から突出しているピン48,62を、第1と第2の側壁66,68の底部開口70にそれぞれ挿入する。弾性材料から第1の連結具18を形成し、頂部部材14と底部部材16上で第1の連結具18をカチッと閉める(snapping)ことで、これらの挿入を達成し得る。
【0051】
図8〜11に示すように、第2の連結具24は、後壁72と、互いに平行に延在し、後壁72の対向する長手方向の縁部から後壁72に対してほぼ垂直な第1と第2の側壁74,76とをそれぞれ備え得る。タブ(tab)82は、後壁78の頂部端から延在できる。各側壁74,76は、タブ82近くの開口78と、タブ82に対向する第2の連結具24の一端の近くの後壁72に対向する側壁74または76の側面に開口するスロット80とを画定し得る。
【0052】
第2の連結具24を頂部部材14に回動自在に結合するには、頂部部材14の上部の第2の端部26から突出しているピン48,62を、第2の連結具24の第1と第2の側壁74,76の開口78にそれぞれ挿入する。
図3に示すように、第2の連結具24を底部部材16に結合するには、底部部材16の第2の端部28から突出したピン48,62が、第2の連結具24のスロット80に配設されるまで、第2の連結具24が、底部部材16に向けて頂部部材14に対して回転される。
図2に示すように、チューブ12は、弾力性がある場合には、頂部と底部部材14,16の間で変形するため、チューブ12は、互いに離間した頂部と底部部材14,16を付勢する力を加えることができる。ところが、頂部部材14が、底部部材16から離間して付勢された、またはその逆のときは、底部部材16の第2の端部28から突出しているピン48,62の少なくとも1つが、
図9に示すように、各スロット80の底部縁部83に接触し、これにより、底部部材16から離間した頂部部材14の移動を防止することができる。底部部材16の第2の端部28から突出しているピン48,62と、スロット80の底部縁部83との間の力により、第2の連結具24と底部部材16との間の係合を手助けする摩擦力を生成できる。第2の連結具24を底部部材16と係合させて、
図3に示すように、タブ82を上方に延在させることができる。
【0053】
ここで、
図17を参照して説明する。裁断機30は、
図5に示すように、底部部材16のプラットフォーム54のV字状のリブ(rib)56に対向できるV字状の縁部84を有し得る。V字状の縁部84とV字状のリブ56とは、クランプ10がチューブ12と係合したとき、チューブ12上で高圧位置を生成できるように作用し、これにより、チューブ12を変形させるのに必要な力を低減させることができる。再度、
図17を参照して説明する。裁断機30は、V字状の縁部84を有する裁断機30の下部88の上方に長手方向に延在するクロスバー86を追加で備え得る。下部88の幅は、頂部部材14の第1と第2のリップ44,46の間の距離より小さく設定することができ、これにより、
図5に示すように、下部部材88をリップ44,46の下方に移動させることができる。しかしながら、リップ44,46が、裁断機30の下方移動を制限するように、クロスバー86は、第1と第2のリップ44,46の間の距離よりも大きな幅を有し得る。裁断機30は、
図2,3に示すように、裁断機30と頂部部材14との双方を貫通するピンであり得るヒンジ32に結合できる。ヒンジ32は、ヒンジ32に係合した裁断機30の部分の上方移動を制限し得る。
【0054】
レバー34は、
図16に示すように、T字状の取手90と、ヒンジ33に向けて延在している軸部(shank)92とを備え得る。軸部92の先端(proximal end)は、頂部部材14のフランジ47の開口49を通して延在する一対のピン93を備え得る。レバー34を弾性材料から形成し、ピン93をカチッと取り付けてフランジ47と係合させて、レバー34を、フランジ47に結合し得る。
図5に示すように、レバー34が係合したとき、軸部92が側壁38,40の間に嵌着するように、軸部92は、頂部部材14の側壁38,40の間の距離より小さい幅を有し得る。また、
図3に示すように、レバー34が係合したとき、取手90が、第2の連結具24のタブ82に対してぴったり(snuggly)嵌着される。レバー34のカム部36は、
図12に示すように、レバー34の底部94よりもレバー34の回転軸(つまり、ピン93を軸方向に貫通する軸)からさらに延在することができる。よって、レバー34は、
図12〜14に示すように、レバー34が回転するに従い、裁断機30上により大きな下方向の力を加えることができるので、レバー34を回転させることで、裁断機30はチューブ12上に下方向の力を加えることができる。カム部36は、
図14に示すように、裁断機30を下方に付勢して、チューブ12を完全に閉じさせるのに、十分大きなサイズを有し得る。
【0055】
図12に示すように、頂部及び底部部材14,16が平行で、チューブ12を部分的に閉じることから始めて、
図14に示すように、チューブ12を完全に閉じることで終わる、クランプ10を用いて実行される一連のクランピング手順を
図12〜14に示す。レバー34を用いて、裁断機30を下方に付勢して、チューブ12を閉じることで、
図14から分かるように、レバー34のカム部36とピン93との間の距離と比較して、レバー34の取手90とピン93との間の距離の結果としての機械的利点を提供する。クランプ10は、
図13,14に示すように、カム部36が裁断機30とヒンジ33に接触する間の比較的長い距離がある点において、機械的利点を提供する。その結果、チューブ12を完全に閉じるのに必要な力は、大きな困難がなく、クランプ10を手で操作することができる程に十分に小さくできる。
【0056】
代わりに、クランプ10は、上述した実施例と異ならせることができる。例えば、頂部及び底部部材14,16とそれぞれ一体的であるピン48,62を形成する代わりに、頂部及び底部部材14,16の開口を通して別個のピンを挿入できる。別の実施例として、第2の連結具24と底部部材16の間の摩擦によるピン48,62との係合状態にあるスロット80の代わりに、スナップ篏めでピン48,62を係合し得るように、スロット80を形成できる。さらに別の実施例として、
図13,14に示すように、上方への裁断機30の移動を防止するヒンジ32の代わりに、止め具または他の構成を用いて、裁断機30の上方への移動を制限することができる。またさらに別の実施例として、異なる構成を用いて、チューブ12を閉じるのに機械的利点を提供できる。異なる構成の例としては、レバー34が、その先端にラチェット(ratchet)部を備え、裁断機30が、レバー34のラチェット部と係合して、レバー34の回転に応じて、裁断機を垂直方向に移動させる歯車の垂直方向に向き付けされたラックを含む。
【0057】
クランプ10は、多くの利点を提供できる。クランプ10の利点の1つとして、クランプ10は、著しく引っ張ることなく、手で加えられる力よりも大きな量の力を必要とすることなく、チューブ12の過大寸法の変化があっても、クランプ10をチューブ12に取り付けることができる(例えば、ユーザが自分の体重をクランプ10に加えることなく)。クランプ10の利点の別の実施例としては、チューブ12の一端にクランプ10を締結することなく、チューブ12の中間部にクランプ10を取り付けることができる。
【0058】
クランプ10の別の実施例を
図18,19に示す。最初に
図18を参照して説明する。クランプ110は、底部部材116に回動自在に結合した頂部部材114を備え得る。多少の差異を除き、頂部及び底部部材114,116は、頂部及び底部部材14、16と同様の構造を有し得る。上記の差異の1つが、第1の連結具18で回動自在に結合する代わりに、頂部及び底部部材114,116の第1の端部120,122がそれぞれ、ヒンジ118を画定できることである。例えば、頂部部材114の第1の端部120は、2つの離間した側壁118a,118bを画定し、底部部材116は、2つの側壁118a,118bの開口118dを通して延在するピン118cを画定し得る。第1の連結具24と類似した第2の連結金具124は、頂部部材114の第2の端部126と回動自在に結合し、底部部材118の第2の端部128と係合可能である。レバー134をヒンジ33と類似したヒンジ133に結合し、レバー134は、頂部部材14に坦持された裁断機30をカム部36がどのように作動させるかについてと同様の方法で、頂部部材114により坦持された裁断機を作動させるカム部を備え得る。
【0059】
クランプ10,100の間の別の差異は、カム部が裁断機を作動させる
図18に示す作動位置に回転されることに応じて、レバー134が、自動的に係止できて、頂部部材114または第2の連結具124などのクランプ110の他の部分と係合状態になることである。例えば、
図18〜20に示すように、レバー134の先端136は、ボタン138を画定できる。ボタン138は、例えば、ヒンジ133の周囲のレバー134の回転軸と平行な軸の周囲で回動自在にし得る。
図20に示すボタン138の実施例は、2つのタブ138a,138bで、レバー134の残りの部分に接続して、ボタン138と、レバー134の残りの部分との間にスペース141を画定できる。
【0060】
図19を参照して説明する。突出部140は、底部部材116に対向するボタン138の側面から延在し、ボタン138に対向するその末端にバーブ(barb)142を備え得る。作動位置へのレバー134の回転中、頂部部材114の2つの側壁の間で延在する横材144に表面142aが接触するように、バーブ142は、角度が設定された表面142aを有し得る。表面142aの角度により、バーブ142が突出部140を付勢する力を生成し、および/またはバーブ142が横材144を越えて摺動できるように、ボタン138を回転させる。いったんバーブ142が、横材142を越えて摺動すると、例えば、頂部及び底部部材114,116の間で圧縮され、互いに離間するよう部材114,116を付勢するチューブ12の結果として、バーブ142は、底部部材116に対向する横材144の側面に係合し得る。バーブ142を横材144と係合させ、頂部部材114が係止されて作動位置にある。作動位置から頂部部材114を解放するため、例えば、オペレータの指または親指により圧縮された結果として、
図19に矢印で示される方向に、ボタン138を回動可能である。
図19に示す方向にボタン138を回転させることで、横材144に係合しないように、バーブ142を移動して、頂部及び底部部材114,116の間で圧縮チューブ12により生成された力が、互いに離間するよう部材114,116を付勢できる。
【0061】
ボタン140と、そのバーブ142が付いた突出部140とを有するとして、自動係止機能を示したが、その他の自動係止機能を用いることもできる。例えば、バーブが付いた末端を有する1つ以上の突出部は、レバーが作動位置に移動したとき、頂部部材114から上方に延在して、レバー114の一部と係合できる。別の実施例として、レバー134は、頂部部材114の代わりに、第2の連結具124と係合するバーブ付き突出部を備え得る。
【0062】
クランプ110は、クランプ10と同じ利点を提供し得る。また、クランプ110は、底部部材114に対し、作動位置への移動に応じて、頂部部材114を自動的に係止可能にすることができ、自動係止を選択的に解除できる。
【0063】
クランプ210の別の実施例を
図21〜29に示す。これは、クランプ10,110と同様に利点を提供し得る。
図21,22は、未係合位置にあるクランプ210を示し、
図23〜29は、係合位置にあるクランプ210を示す(チューブ12がない)。クランプ120は、底部部材216に回動自在に結合した頂部部材214を備え得る。底部部材216のてこの作用(leverage)により、クランプ210は、例えば、
図1に示すものと類似した肉厚チューブを流れる流体を制限することができる。頂部及び底部部材114,116の結合と同様に、頂部及び底部部材214,216の第1の端部220,222は、それぞれヒンジ218を画定することができる。例えば、頂部部材214の第1の端部220は、2つの離間した側壁218a,218bを画定でき、底部部材216は、2つの側壁218a,218bの開口218dを通って延在するピン218cを画定できる。
【0064】
連結具224は、頂部部材214の第2の端部226に回動自在に結合され、底部部材218の第2の端部228と係合可能である。2つの停止部材233は、連結具224が行き過ぎるのを防ぐのを支援する頂部部材214から延在する。レバー234は、ヒンジ133に類似したヒンジ233に結合でき、レバー234は、頂部部材114により坦持された裁断機30をカム部36がどのように作動させるかについてと同様の方法で、頂部部材214により坦持された裁断機230を作動させるカム部236を備え得る。裁断機30は、上述したように、異なる内径と外径のチューブを収容できる他の裁断部材と交換することもできる。たった1つのチューブだけが
図21に示されているが、クランプ210は、一度に複数のチューブをクランプすることができる。
【0065】
図23〜29に示すように、レバー234を自動的に係止して第2の連結具224などのクランプ210の他の部分と係合し得るが、レバー234を自動的に係止して、頂部部材214と係合する。カム部236が裁断機230を作動させる図示した作動位置に回転されるのに応じて、レバー234が、自動的に係止される。いったんレバー234が作動位置に回転すると、例えば、結束機(cable tie)(図示せず)と一緒に用いて、レバー234の係合が解除されるのを防ぐことができる安全ロックアウト穴235も、頂部部材214は、備え得る。オペレータは、穴265を通して連結機を締結して、レバー234の周囲に堅く固定できる。もちろん、他の種類の締結具を用いて、レバーの係合が解除されるのを防ぐこともできる。これは、穴265を用いもよく用いなくてもよい。
【0066】
前の実施形態と異なり、
図21〜27に示すように、クランプ210は、頂部部材210の第2の端部236にボタン238a,238b(例えば、押しボタン)を備え得る。いったん係合位置に回転すると、レバー234から延在し、底部部材216に対向する2つの突出部239,240を、嵌合穴260に挿入できる。嵌合穴260は、ボタン238aから横方向に延在する2つのアーム250a,250bと、ボタン238bから横方向に延在している2つのアーム252a,252bから形成されている。アーム250a,250bは、その間を延在し、嵌合穴260の第1の壁260aを形成する側壁260aを有している。アーム252a,252bは、その間で延在し、嵌合穴260の第2の側壁260bを形成する側壁250bを有している。アーム252aの内部を通して延在しているのは、アーム250aを摺動可能に収納するように形成された凹部(図示せず)である。同様に、アーム252bの内部を通して延在しているのは、アーム252aを摺動可能に収納するように形成された凹部(図示せず)である。アーム250a,252aとアーム250b,252bを嵌合することで、嵌合穴260の第3の側壁260cと第4の側壁260dをそれぞれ形成する。
【0067】
突出部239,240は、各々その末端にバーブ241,242をそれぞれ有している。また、バーブ241,242は、各々角度が設定された表面239a,240aをそれぞれ有している。表面239a,240aに角度を付けることで、バーブ241,242は、ボタン238a,238bに付勢される力を生成して、バーブ241,242が、側壁260a,260bを越えてそれぞれ摺動できるように、互いに離間させて広げる。特に、アーム250a,252aは、反対方向に外側に延在し、同時に、アーム250b,252bは、反対方向に外側に摺動自在に延在する。いったんバーブ241が、側壁260aを越えて摺動すると、バーブ241は、底部部材216に対向するボタン238aの側面に係合できる。同様に、いったんバーブ242が、側壁260bを越えて摺動すると、バーブ242は、底部部材216に対向するボタン238bの側面に係合できる。バーブ241,242を嵌合穴260に係合すると、頂部部材214は、係合位置に係止される。いったんクランプ210が係合位置にあると、例えば、レバー234の係止を解除しない限り、クランプは開かない。
【0068】
係止位置から頂部部材114を解除するには、ボタン238a,238bを、例えば、オペレータの指や親指で内側かつ同時に押すことができる。ボタン238a,238bを押すと、アーム250a,252aを互いに向けて摺動自在に延在させる力が発生し、同時に、アーム250b,252bを互いに向けて摺動自在に延在させ、これにより、底部部材216に対向するボタン238a,238bの側面からバーブ241,242との係合を解除できる。次いで、連結具224を底部部材216から引き抜いて、チューブ12を取り外すことができる。
【0069】
前の実施形態と同様に、
図1に示すように、連結金224が底部部材216と係合していないとき、頂部部材214を底部部材216に対して回転できる。クランプ210をチューブ12と係合するには、頂部及び底部部材214,216の間にチューブ12を挿入するのに十分な距離があるように、頂部部材214を底部部材216から離して回転できる。頂部及び底部部材214,216を互いに十分に離して回転させると、頂部及び底部部材214,216の間のチューブ12の位置に、クランプ210を移動させ、そして、頂部部材214を底部部材216に向けて回転させることができる。
【0070】
連結具224を、底部部材216の第2の端部228と係合させて、頂部及び底部部材214,216を比較的平行な位置に保持できる。底部部材216は、2つの湾曲した鉤(hook)部材266,268の1つと係合できる。鉤部材266により、クランプ210を第1の係合位置(「流動停止位置」)にすることができ、また、鉤部材268により、クランプ210を第2の係合位置(「流動開始位置」)にすることができる。両方の位置において、鉤266,268の各々が、底部部材216の係合プラットフォーム272と係合可能である。ばね269は、鉤部材266、268全体にわたる連結を閉じる際に支援できる、連結具224から延在する。湾曲した停止部材274は、プラットフォーム272から延在して、クランプ120を第1の係止位置または第2の係止位置のいずれかにを保持する。レバー234を用いて、オペレータは、チューブ30を通して流れる流体量を制御できる。一般に、レバー234を作動位置の頂部部材214に向けて回転させるほど、裁断機230はよりチューブを閉じるようになる。裁断機230がチューブを閉じるに伴い、それに応じて流体の流れは減少する。逆に、オペレータが、流体の流れを増大させたい場合には、レバー234を頂部部材214から離して回転させればよい。第1の係合位置と第2の係合位置で流量を計測できる。
【0071】
係止連結具226は、2つの表示器窓(telltale window)276,278を備え、クランプ210の流れ位置を示す。特に、鉤部材266が、プラットフォーム272と係合したとき、表示器窓276は、クランプ210が、流動停止位置にあることをオペレータが視覚的に確認できるようにする。同様に、鉤部材268が、プラットフォーム272と係合したとき、表示器窓278は、流動開始位置にあることをオペレータが視覚的に確認できるようにする。
【0072】
最も実際的な実施例と現在考えるものに関して、クランプの実施例を説明したが、本発明は、開示した実施例に制限されておらず、それどころか、各種変更例と添付クレームの範囲に含まれる等価な構成の包含を意図することを理解すべきである。この範囲は、法律で許されている上記の全ての変更例と等価な構成を包合するように、最も広い解釈に一致する。