特許第5696060号(P5696060)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5696060文書表示端末装置および文書情報管理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5696060
(24)【登録日】2015年2月13日
(45)【発行日】2015年4月8日
(54)【発明の名称】文書表示端末装置および文書情報管理方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 17/22 20060101AFI20150319BHJP
   G06F 3/16 20060101ALI20150319BHJP
   G10L 15/00 20130101ALI20150319BHJP
   G10L 15/22 20060101ALI20150319BHJP
【FI】
   G06F17/22 605
   G06F3/16 320H
   G10L15/00 200Z
   G10L15/22 453
【請求項の数】4
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2012-7008(P2012-7008)
(22)【出願日】2012年1月17日
(65)【公開番号】特開2013-148959(P2013-148959A)
(43)【公開日】2013年8月1日
【審査請求日】2014年4月3日
(73)【特許権者】
【識別番号】000236056
【氏名又は名称】三菱電機ビルテクノサービス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110423
【弁理士】
【氏名又は名称】曾我 道治
(74)【代理人】
【識別番号】100111648
【弁理士】
【氏名又は名称】梶並 順
(74)【代理人】
【識別番号】100147566
【弁理士】
【氏名又は名称】上田 俊一
(74)【代理人】
【識別番号】100161171
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 潤一郎
(72)【発明者】
【氏名】江藤 雅文
(72)【発明者】
【氏名】渡邊 明彦
(72)【発明者】
【氏名】松枝 豊
(72)【発明者】
【氏名】古谷 史郎
(72)【発明者】
【氏名】志賀 諭
【審査官】 長 由紀子
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−003148(JP,A)
【文献】 特開2011−203880(JP,A)
【文献】 特開2000−123030(JP,A)
【文献】 特開2007−272725(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 17/20−28
G06F 3/16
G10L 15/00
G10L 15/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
文書を表示する文書表示装置と、前記文書についての未読・既読情報を管理する文書情報管理装置とを備えた文書表示端末装置であって、
音声が入力される音声入力装置と、
前記音声入力装置が出力する音声情報を文字情報として認識する音声認識装置と、
前記文書表示装置に表示された前記文書と前記音声認識装置により認識された前記文字情報とを比較して、前記文書表示装置に表示された前記文書が音読されたか否かを判定する音読判定装置と、
前記文書表示装置に表示された前記文書を操作するための操作装置と
利用者を特定する利用者ID情報が入力される利用者ID情報入力装置と
をさらに備え、
前記文書情報管理装置は、前記文書表示装置に表示された前記文書が音読されたと前記音読判定装置が判定する場合に、前記文書表示装置に表示された前記文書についての前記未読・既読情報を未読から既読に変更し、
前記操作装置は、前記文書表示装置に表示された前記文書が音読されたと前記音読判定装置が判定する場合に、前記文書表示装置に表示された前記文書の操作が可能となり、
前記文書情報管理装置は、前記利用者ID情報入力装置に前記利用者ID情報が入力された場合に、前記利用者ID情報入力装置に入力された前記利用者ID情報に対応するとともに表示が中断された前記文書があるか否かを判定し、
前記文書表示装置は、前記利用者ID情報入力装置に入力された前記利用者ID情報に対応するとともに表示が中断された前記文書があると前記文書情報管理装置が判定する場合に、前記利用者ID情報入力装置に入力された前記利用者ID情報に対応するとともに表示が中断された前記文書を表示することを特徴とする文書表示端末装置。
【請求項2】
前記操作装置は、前記文書表示装置に表示された前記文書について次頁に進むための次頁釦または前記文書表示装置に表示された前記文書を閉じるための閉釦であることを特徴とする請求項1に記載の文書表示端末装置。
【請求項3】
記文書情報管理装置は、前記利用者ID情報と対応させて前記未読・既読情報を管理することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の文書表示端末装置。
【請求項4】
文書表示装置に表示される文書についての未読・既読情報を管理する文書情報管理方法であって、
音声が入力される音声入力装置が出力する音声情報を文字情報として認識する音声認識工程と、
前記文書表示装置に表示された前記文書と前記音声認識工程で認識された前記文字情報とを比較して、前記文書表示装置に表示された前記文書が音読されたか否かを判定する音読判定工程と、
前記音読判定工程で前記文書表示装置に表示された前記文書が音読されたと判定する場合に、前記文書表示装置に表示された前記文書の操作するための操作装置を有効化し、前記文書表示装置に表示された前記文書についての前記未読・既読情報を未読から既読に変更する未読・既読情報変更工程と
利用者ID情報入力装置に利用者ID情報が入力された場合に、前記利用者ID情報入力装置に入力された前記利用者ID情報に対応するとともに表示が中断された前記文書があるか否かを判定する工程と、
前記利用者ID情報入力装置に入力された前記利用者ID情報に対応するとともに表示が中断された前記文書があると判定された場合に、前記利用者ID情報入力装置に入力された前記利用者ID情報に対応するとともに表示が中断された前記文書を前記文書表示装置が表示する工程と
を備えたことを特徴とする文書情報管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、文書についての未読・既読情報を管理する文書表示端末装置、文書情報管理システムおよび文書情報管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、文書を表示するディスプレイと、ディスプレイに表示される文書についての未読・既読情報を管理する文書情報管理装置とを備え、文書情報管理装置は、未読・既読情報が未読と登録されている文書がディスプレイに表示された場合に、ディスプレイに表示された文書についての未読・既読情報を未読から既読に変更する文書表示端末装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−269078号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、ディスプレイに文書が表示されるだけで、ディスプレイに表示された文書についての未読・既読情報が未読から既読に変更されるので、文書表示端末装置の使用者がディスプレイに表示された文書を読み飛ばした場合であっても、ディスプレイに表示された文書についての未読・既読情報が未読から既読に変更されてしまうという問題点があった。
【0005】
この発明は、表示される文書についての未読・既読情報をより正確に管理することができる文書表示端末装置および文書情報管理方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係る文書表示端末装置は、文書を表示する文書表示装置と、前記文書についての未読・既読情報を管理する文書情報管理装置とを備えた文書表示端末装置であって、音声が入力される音声入力装置と、前記音声入力装置が出力する音声情報を文字情報として認識する音声認識装置と、前記文書表示装置に表示された前記文書と前記音声認識装置により認識された前記文字情報とを比較して、前記文書表示装置に表示された前記文書が音読されたか否かを判定する音読判定装置と、前記文書表示装置に表示された前記文書を操作するための操作装置と、利用者を特定する利用者ID情報が入力される利用者ID情報入力装置とをさらに備え、前記文書情報管理装置は、前記文書表示装置に表示された前記文書が音読されたと前記音読判定装置が判定する場合に、前記文書表示装置に表示された前記文書についての前記未読・既読情報を未読から既読に変更し、前記操作装置は、前記文書表示装置に表示された前記文書が音読されたと前記音読判定装置が判定する場合に、前記文書表示装置に表示された前記文書の操作が可能となり、前記文書情報管理装置は、前記利用者ID情報入力装置に前記利用者ID情報が入力された場合に、前記利用者ID情報入力装置に入力された前記利用者ID情報に対応するとともに表示が中断された前記文書があるか否かを判定し、前記文書表示装置は、前記利用者ID情報入力装置に入力された前記利用者ID情報に対応するとともに表示が中断された前記文書があると前記文書情報管理装置が判定する場合に、前記利用者ID情報入力装置に入力された前記利用者ID情報に対応するとともに表示が中断された前記文書を表示する
【0007】
この発明に係る文書情報管理方法は、文書表示装置に表示される文書についての未読・既読情報を管理する文書情報管理方法であって、音声が入力される音声入力装置が出力する音声情報を文字情報として認識する音声認識工程と、前記文書表示装置に表示された前記文書と前記音声認識工程で認識された前記文字情報とを比較して、前記文書表示装置に表示された前記文書が音読されたか否かを判定する音読判定工程と、前記音読判定工程で前記文書表示装置に表示された前記文書が音読されたと判定する場合に、前記文書表示装置に表示された前記文書の操作するための操作装置を有効化し、前記文書表示装置に表示された前記文書についての前記未読・既読情報を未読から既読に変更する未読・既読情報変更工程と、利用者ID情報入力装置に利用者ID情報が入力された場合に、前記利用者ID情報入力装置に入力された前記利用者ID情報に対応するとともに表示が中断された前記文書があるか否かを判定する工程と、前記利用者ID情報入力装置に入力された前記利用者ID情報に対応するとともに表示が中断された前記文書があると判定された場合に、前記利用者ID情報入力装置に入力された前記利用者ID情報に対応するとともに表示が中断された前記文書を前記文書表示装置が表示する工程とを備えている。
【発明の効果】
【0008】
この発明に係る文書表示端末装置によれば、音声が入力される音声入力装置が出力する音声情報を文字情報として音声認識装置が認識し、文書表示装置に表示された文書と音声認識装置により認識された文字情報とを比較して、文書表示装置に表示された文書が音読されたか否かを音読判定装置が判定し、文書表示装置に表示された文書が音読されたと音読判定装置が判定する場合に、文書表示装置に表示された文書についての未読・既読情報を文書情報管理装置が未読から既読に変更するので、文書表示装置に表示された文書が音読された場合には、文書表示装置に表示された文書についての未読・既読情報が未読から既読に変更され、文書表示装置に表示された文書が読み飛ばされた場合には、文書表示装置に表示された文書についての未読・既読情報が未読のままとなる。その結果、文書についての未読・既読情報をより正確に管理することができる。
【0009】
この発明に係る文書情報管理方法によれば、音声が入力される音声入力装置が出力する音声情報を文字情報として認識し、文書表示装置に表示された文書と、認識された文字情報とを比較して、文書表示装置に表示された文書が音読されたか否かを判定し、文書表示装置に表示された文書が音読されたと判定された場合に、文書表示装置に表示された文書についての未読・既読情報を未読から既読に変更するので、文書表示装置に表示された文書が音読された場合には、文書表示装置に表示された文書についての未読・既読情報が未読から既読に変更され、文書表示装置に表示された文書が読み飛ばされた場合には、文書表示装置に表示された文書についての未読・既読情報が未読のままとなる。その結果、文書についての未読・既読情報をより正確に管理することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】この発明の実施の形態1に係る文書情報管理システムを示すブロック図である。
図2図1の文書情報管理センタの動作を示すフローチャートである。
図3図1の作業者用端末装置の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1に係る文書情報管理システムを示すブロック図である。図において、文書情報管理システムは、作業手順書(文書)を表示する作業者用端末装置(文書表示端末装置)1と、作業者用端末装置1との間でイントラネットを経由して通信を行う文書情報管理センタ2と、文書情報管理センタ2との間でイントラネットを経由して通信を行う管理者用端末装置3とを備えている。作業者用端末装置1および管理者用端末装置3のそれぞれは、PC(PERSONAL COMPUTER)から構成されている。図1では、1台の作業者用端末装置1が文書情報管理センタ2に接続される様子を示しているが、複数台の作業者用端末装置1が文書情報管理センタ2に接続可能となっている。作業者用端末装置1は、作業者(利用者)に所持されて保守点検作業の現場に持ち込まれる。作業者は、作業者用端末装置1を操作しながら保守点検作業を行う。
【0012】
作業者用端末装置1は、文書情報管理センタ2から新規の作業手順書を取得する。また、作業者用端末装置1は、作業者ID情報(利用者ID情報)に対応する未読・既読情報を文書情報管理センタ2に送信する。作業者ID情報とは、作業者用端末装置1を操作する作業者を特定する情報であって、作業者が作業者用端末装置1に入力する情報である。未読・既読情報とは、作業者用端末装置1が表示する作業手順書が未だ読まれていないかまたは既に読まれているかを示す情報であって、作業者ID情報と対応して管理される情報である。未だ読まれていない作業手順書については、未読・既読情報が未読と登録され、既に読まれている作業手順書については、未読・既読情報が既読と登録される。
【0013】
文書情報管理センタ2は、文書情報管理装置19が未だ取得していない新規の作業手順書がある場合には、その新規の作業手順書を文書情報管理装置19に送信する。また、文書情報管理センタ2は、文書情報管理装置19から、作業者ID情報に対応する未読・既読情報を取得する。また、文書情報管理センタ2は、管理DB(DATA BASE)を有しており、各作業手順書が何れの作業者用端末装置1に配布されたかを示す文書配布情報と、作業者ID情報に対応する未読・既読情報とを管理DBに保存し、保存する文書配布情報および未読・既読情報を適宜、更新する。
【0014】
管理者用端末装置3は、管理者に操作されることにより、文書情報管理センタ2から作業者ID情報に対応する未読・既読情報を取得する。これにより、管理者は、管理者用端末装置3を操作することにより、作業者ID情報に対応する未読・既読情報を確認することができる。
【0015】
作業者用端末装置1は、作業手順書を表示するディスプレイ(文書表示装置)11と、ディスプレイ11を制御する制御装置12と、ディスプレイ11に表示された作業手順書を操作するための操作装置13と、音声が入力されるマイク(音声入力装置)14と、マイク14が出力する音声情報を文字情報として認識する音声認識装置15と、ディスプレイ11に表示された作業手順書と音声認識装置15により認識された文字情報とを比較して、ディスプレイ11に表示された作業手順書が音読されたか否かを判定する音読判定装置16とを有している。
【0016】
また、作業者用端末装置1は、作業者用端末装置1を操作する作業者の作業者ID情報が入力される作業者ID情報入力装置(利用者ID情報入力装置)17と、作業手順書を特定する作業手順書ID情報(文書ID情報)が入力される作業手順書ID情報入力装置(文書ID情報入力装置)18と、複数の作業手順書を記憶するとともに、各作業者ID情報に対応させて各作業手順書についての未読・既読情報を管理する文書情報管理装置19とを有している。
【0017】
制御装置12は、作業手順書ID情報入力装置18に入力された作業手順書ID情報に対応する作業手順書を文書情報管理装置19から取得し、取得した作業手順書をディスプレイ11に表示させる。
【0018】
操作装置13は、ディスプレイ11による作業手順書の表示を中断させるための中断釦(図示せず)と、ディスプレイ11に表示される作業手順書が複数頁に渡る場合に、表示されている頁の次の頁を表示させるための次頁釦(図示せず)と、ディスプレイ11に表示されている作業手順書を閉じるための閉釦(図示せず)と、ディスプレイ11に表示されている作業手順書が音読されか否かについて音読判定装置16に判定させるための音読チェック釦(図示せず)とを有している。次頁釦および閉釦は、ディスプレイ11に表示されている作業手順書についての未読・既読情報として既読が登録されている場合に、操作が可能となる。
【0019】
音読判定装置16は、ディスプレイ11に表示されている作業手順書のうち、予め設定された必読語句について、音読されたか否かを判定するようになっている。なお、音読判定装置16は、ディスプレイ11に表示されている作業手順書の全ての語句について、音読されたか否かを判定するようにしてもよい。
【0020】
次に、文書情報管理センタ2の動作について説明する。図2図1の文書情報管理センタ2の動作を示すフローチャートである。作業者用端末装置1が文書情報管理センタ2に接続すると(ステップS101)、文書情報管理センタ2は、作業者用端末装置1が未だ取得していない新規の作業手順書があるか否かを判定する(ステップS102)。
【0021】
ステップS102で、新規の作業手順書がないと文書情報管理センタ2が判定すると、文書情報管理センタ2は、作業者用端末装置1を操作している作業者の作業者ID情報およびその作業者ID情報に対応する未読・既読情報を作業者用端末装置1から取得する(ステップS103)。
【0022】
一方、ステップS102で、新規の作業手順書があると文書情報管理センタ2が判定すると、文書情報管理センタ2は、その新規の作業手順書を作業者用端末装置1に送信し(ステップS104)、その後、ステップS103に進む。
【0023】
ステップS103の後、文書情報管理センタ2は、取得した作業者ID情報および未読・既読情報に基づいて、管理DBに保存されている各作業者ID情報に対応する未読・既読情報を更新する(ステップS105)。以上により、文書情報管理センタ2の動作が終了する。
【0024】
次に、作業者用端末装置1の動作について説明する。図3図1の作業者用端末装置1の動作を示すフローチャートである。まず、文書情報管理装置19は、作業者ID情報入力装置17に作業者ID情報が入力されることにより、作業者用端末装置1を操作する作業者の作業者ID情報を取得する(ステップS201)。
【0025】
その後、文書情報管理装置19は、取得した作業者ID情報に基づいて、表示が中断された作業手順書があるか否かを判定する(ステップS202)。ここで、表示が中断された作業手順書とは、今回、作業者用端末装置1を操作する作業者と同一の作業者が前回に作業者用端末装置1を操作してディスプレイ11に表示させた作業手順書であって、音読判定装置16により音読されたと未だ判定されていない状態で、中断釦が操作されることにより閉じられた作業手順書である。ステップS202で、表示が中断された作業手順書があると文書情報管理装置19が判定すると、制御装置12は、表示が中断された作業手順書をディスプレイ11に表示させる(ステップS203)。ここで、ディスプレイ11に表示される作業手順書の頁は、音読判定装置16により音読されたと未だ判定されていない状態で閉じられた時の作業手順書の頁である。
【0026】
一方、ステップS202で、表示が中断された作業手順書がないと文書情報管理装置19が判定すると、文書情報管理装置19は、作業手順書ID情報入力装置18に作業手順書ID情報が入力されることにより、作業手順書ID情報を取得する(ステップS204)。その後、文書情報管理装置19は、ステップS201で取得した作業者ID情報と、ステップS204で取得した作業手順書ID情報と、作業者ID情報に対応する未読・既読情報とを用いて、作業手順書ID情報により特定される作業手順書が既読であるか否かを判定する(ステップS205)。
【0027】
ステップS205で、作業手順書ID情報により特定される作業手順書が既読であると文書情報管理装置19が判定する場合には、制御装置12は、作業手順書ID情報により特定される作業手順書をディスプレイ11に表示させる(S206)。その後、次頁釦が操作可能となり、つまり、次頁釦が有効化し(ステップS207)、さらに、閉釦が有効化する(ステップS208)。その後、制御装置12は、閉釦が操作されることにより、ディスプレイ11に表示された作業手順書を閉じ(ステップS209)、作業者用端末装置1の動作が終了する。
【0028】
一方、ステップS205で、作業手順書ID情報により特定される作業手順書が未読であると文書情報管理装置19が判定する場合には、制御装置12が作業手順書ID情報により特定される作業手順書をディスプレイ11に表示させる(S210)。
【0029】
ステップS203またはステップS210の後、制御装置12は、中断釦が操作されたか否かを判定する(ステップS211)。ステップS211で、中断釦が操作されたと制御装置12が判定すると、制御装置12は、ディスプレイ11に表示された作業手順書を閉じ(ステップS212)、文書情報管理装置19は、未読・既読情報を更新して(ステップS213)、作業者用端末装置1の動作が終了する。
【0030】
一方、ステップS211で、中断釦が操作されていないと制御装置12が判定すると、音声認識装置15は、マイク14が出力する音声情報を文字情報として認識する(音声認識工程)(ステップS214)。その後、音読チェック釦が操作されることにより(ステップS215)、音読判定装置16は、ディスプレイ11に表示されている作業手順書と音声認識装置15が認識する文字情報とを比較して、ディスプレイ11に表示されている作業手順書が音読されたか否かを判定する(音読判定工程)(ステップS216)。
【0031】
ステップS216で、作業手順書が音読されていないと音読判定装置16が判定すると、制御装置12は、ディスプレイ11に表示されている作業手順書のうち、音読されていない文章の色を反転させる(ステップS217)。その後、ステップS211に戻る。これにより、作業者用端末装置1を操作する作業者に対して、作業手順書のどの文章が音読されていないかを報知することができる。
【0032】
一方、ステップS216で、作業手順書が音読されたと音読判定装置16が判定すると、制御装置12は、ディスプレイ11に表示されている作業手順書が最終頁であるか否かを判定する(ステップS218)。ステップS218で、ディスプレイ11に表示されている作業手順書が最終頁ではないと制御装置12が判定すると、次頁釦が有効化し(ステップS219)、その後、次頁釦が操作されると(ステップS220)、ステップS211に戻る。
【0033】
一方、ステップS218で、ディスプレイ11に表示されている作業手順書が最終頁であると制御装置12が判定すると、閉釦が有効化し(ステップS221)、その後、制御装置12は、閉釦が操作されることにより、ディスプレイ11に表示された作業手順書を閉じ(ステップS222)、ステップS213に進み、音読されたと音読判定装置16に判定された作業手順書についての未読・既読情報を未読から既読に変更する(未読・既読情報変更工程)。その後、作業者用端末装置1の動作が終了する。
【0034】
以上説明したように、この発明の実施の形態1に係る作業者用端末装置1によれば、音声が入力されるマイク14が出力する音声情報を文字情報として音声認識装置15が認識し、ディスプレイ11に表示された作業手順書と音声認識装置15により認識された文字情報とを比較して、ディスプレイ11に表示された作業手順書が音読されたか否かを音読判定装置16が判定し、ディスプレイ11に表示された作業手順書が音読されたと音読判定装置16が判定する場合に、ディスプレイ11に表示された作業手順書についての未読・既読情報を文書情報管理装置19が未読から既読に変更するので、ディスプレイ11に表示された作業手順書が音読された場合には、ディスプレイ11に表示された作業手順書についての未読・既読情報が未読から既読に変更され、ディスプレイ11に表示された作業手順書が読み飛ばされた場合には、ディスプレイ11に表示された作業手順書についての未読・既読情報が未読のままとなる。その結果、作業手順書についての未読・既読情報をより正確に管理することができる。
【0035】
また、作業者用端末装置1は、ディスプレイ11に表示された作業手順書を操作するための操作装置13をさらに備え、操作装置13は、ディスプレイ11に表示された作業手順書が音読されたと音読判定装置16が判定する場合に、ディスプレイ11に表示された作業手順書の操作が可能となるので、作業者が、ディスプレイに表示された作業手順書を読み飛ばした場合に、作業手順書の操作を防止することができる。その結果、作業者に作業手順書をより確実に読ませることができる。
【0036】
また、操作装置13は、ディスプレイ11に表示された作業手順書について次頁に進むための次頁釦またはディスプレイ11に表示された作業手順書を閉じるための閉釦であるので、作業者が、ディスプレイ11に表示されている作業手順書を読み飛ばした場合に、作業手順書を次頁に進めたり、作業手順書を閉じたりすることを防止することができる。その結果、作業者に作業手順書をより確実に読ませることができる。
【0037】
また、作業者用端末装置1は、作業者を特定する作業者ID情報が入力される作業者ID情報入力装置17をさらに備え、文書情報管理装置19は、作業者ID情報と対応させて未読・既読情報を管理するので、複数の作業者のそれぞれについて、ディスプレイ11に表示された作業手順書についての未読・既読情報を管理することができる。
【0038】
また、この発明の実施の形態1に係る文書情報管理方法によれば、音声が入力されるマイク14が出力する音声情報を文字情報として認識し、ディスプレイ11に表示された作業手順書と、認識された文字情報とを比較して、ディスプレイ11に表示された作業手順書が音読されたか否かを判定し、ディスプレイ11に表示された作業手順書が音読されたと判定された場合に、ディスプレイ11に表示された作業手順書についての未読・既読情報を未読から既読に変更するので、ディスプレイ11に表示された作業手順書が音読された場合には、ディスプレイ11に表示された作業手順書についての未読・既読情報が未読から既読に変更され、ディスプレイ11に表示された作業手順書が読み飛ばされた場合には、ディスプレイ11に表示された作業手順書についての未読・既読情報が未読のままとなる。その結果、作業手順書についての未読・既読情報をより正確に管理することができる。
【0039】
なお、上記実施の形態では、文書として、作業手順書を例に説明したが、作業手順書に限らず、その他の文書であってもよい。
【符号の説明】
【0040】
1 作業者用端末装置(文書表示端末装置)、2 文書情報管理センタ、3 管理者用端末装置、11 ディスプレイ(文書表示装置)、12 制御装置、13 操作装置、14 マイク(音声入力装置)、15 音声認識装置、16 音読判定装置、17 作業者ID情報入力装置(利用者ID情報入力装置)、18 作業手順書ID情報入力装置(文書ID情報入力装置)、19 文書情報管理装置。
図1
図2
図3