(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5696093
(24)【登録日】2015年2月13日
(45)【発行日】2015年4月8日
(54)【発明の名称】電動弁
(51)【国際特許分類】
F16K 31/04 20060101AFI20150319BHJP
F16K 47/02 20060101ALI20150319BHJP
F25B 41/06 20060101ALI20150319BHJP
【FI】
F16K31/04 Z
F16K47/02 D
F25B41/06 U
【請求項の数】2
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2012-108155(P2012-108155)
(22)【出願日】2012年5月10日
(65)【公開番号】特開2013-234726(P2013-234726A)
(43)【公開日】2013年11月21日
【審査請求日】2013年10月15日
(73)【特許権者】
【識別番号】000143949
【氏名又は名称】株式会社鷺宮製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100060690
【弁理士】
【氏名又は名称】瀧野 秀雄
(74)【代理人】
【識別番号】100070002
【弁理士】
【氏名又は名称】川崎 隆夫
(74)【代理人】
【識別番号】100134832
【弁理士】
【氏名又は名称】瀧野 文雄
(74)【代理人】
【識別番号】100165308
【弁理士】
【氏名又は名称】津田 俊明
(74)【代理人】
【識別番号】100110733
【弁理士】
【氏名又は名称】鳥野 正司
(74)【代理人】
【識別番号】100173978
【弁理士】
【氏名又は名称】朴 志恩
(72)【発明者】
【氏名】中川 大樹
【審査官】
関 義彦
(56)【参考文献】
【文献】
特開2012−47213(JP,A)
【文献】
特開2010−19406(JP,A)
【文献】
特開2012−82896(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16K
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
弁ハウジングに形成された弁室に一次継手管が連通され、前記弁室に弁ポートを介して二次継手管が連通可能とされ、前記弁ポートと同軸に配設されたニードル弁を軸線方向に移動させて前記弁ポートを開閉することにより、前記一次継手管から流入して前記二次継手に流出する流体の流量を制御するようにした電動弁において、
前記弁ポートを、前記弁室側に位置する内径D1の第1弁ポートと、前記二次継手管側に位置する内径D2の第2弁ポートとにより構成し、
第1弁ポートの内径D1と第2弁ポートの内径D2と前記二次継手管の内径D3との関係がD1<D2<D3となり、かつ、前記第2弁ポートの内径D2と前記第1弁ポートの内径の比D2/D1が、1.05≦D2/D1≦1.85の範囲となり、前記第2ポートの長さL2と第1ポートの長さL1の比L2/L1が、20≦L2/L1≦45の範囲となるように構成するとともに、
第1弁ポートの内径D1を1mm≦D1≦4.5mm、
第1ポートの長さL1を0.2mm<L1<0.5mm
としたことを特徴とする電動弁。
【請求項2】
前記第1弁ポートと前記第2弁ポートとを繋ぐテーパ部が形成され、該テーパ部のテーパ角α3が、90°≦α3≦150°の範囲となるように構成したことを特徴とする請求項1に記載の電動弁。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気調和機等において冷媒の流量を制御するニードル弁型の電動弁に関し、特に、ニードル弁に対する弁ポートの形状を改良した電動弁に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、冷凍サイクルにおいて、冷媒の流量を制御する電動弁から発生する、流体通過に伴う騒音がしばしば問題となることがある。このような騒音対策を施すようにした電動弁として、例えば特開2012−47213号公報(特許文献1)及び特開2010−19406号公報(特許文献2)に開示されたものがある。
【0003】
特許文献1の電動弁は、弁ポートを第1弁ポートと第2弁ポートとで構成し、第1弁ポートの内径D1と第2弁ポートの内径D2と二次継手管の内径D3との関係がD1<D2<D3となるように構成したものである。
【0004】
特許文献2の電動弁は、弁ポート(弁口オリフィス)の最狭部の内径と、円錐形状の弁ポートの角度を設定するようにしたものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2012−47213号公報
【特許文献2】特開2010−19406号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1の発明も、それ以前の構造と比較して騒音を低減する効果が得られるが、特定の冷媒状態において騒音を発生させる可能性がある。例えば、特許文献1のものでは、
図9に示すように、第1ポートaと、この第1ポートaより内径の大きな第2ポートbがあり、この第1ポートaと第2ポートbとの間にテーパ部cがあるが、第1ポートaの内径に比べて第2ポートbの内径が大きい。第1ポートaとニードル弁dとの隙間では冷媒の流速は大きいが、第2ポートb内で直ぐに流速が小さくなり、流れの状態は拡散流れとなる。また、圧力が急激に回復する。このため、キャビテーションの破裂が発生し易いという問題があり、改良の余地を残している。このことは特許文献2のものでも同様である。
【0007】
本発明は、上述の如き問題点を解消するためになされたものであり、弁ポートの新規な条件とすることにより、騒音を低減した電動弁を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1の電動弁は、弁ハウジングに形成された弁室に一次継手管が連通され、前記弁室に弁ポートを介して二次継手管が連通可能とされ、前記弁ポートと同軸に配設されたニードル弁を軸線方向に移動させて前記弁ポートを開閉することにより、前記一次継手管から流入して前記二次継手に流出する流体の流量を制御するようにした電動弁において、前記弁ポートを、前記弁室側に位置する内径D1の第1弁ポートと、前記二次継手管側に位置する内径D2の第2弁ポートとにより構成し、第1弁ポートの内径D1と第2弁ポートの内径D2と前記二次継手管の内径D3との関係がD1<D2<D3となり、かつ、前記第2弁ポートの内径D2と前記第1弁ポートの内径の比D2/D1が、1.05≦D2/D1≦1.85の範囲とな
り、前記第2ポートの長さL2と第1ポートの長さL1の比L2/L1が、20≦L2/L1≦45の範囲となるように構成するとともに、第1弁ポートの内径D1を1mm≦D1≦4.5mm、第1ポートの長さL1を0.2mm<L1<0.5mmとしたことを特徴とする、
【0010】
請求項
2の電動弁は、請求項
1に記載の電動弁であって、前記第1弁ポートと前記第2弁ポートとを繋ぐテーパ部が形成され、該テーパ部のテーパ角α3が、90°≦α3≦150°の範囲となるように構成したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
請求項1の電動弁によれば、第2弁ポートの内径D2と前記第1弁ポートの内径の比D2/D1が、1.05≦D2/D1≦1.85の範囲にあり、第2弁ポートの内径が比較的小さいので、第1弁ポートとニードル弁との隙間から流れる冷媒が、第2弁ポートに流出したとき、圧力を急激に回復させることがないので、キャビテーションの破裂を抑制することができ、騒音を低減することができる。
【0012】
また、第2ポートの長さL2と第1ポートの長さL1の比L2/L1が、20≦L2/L1≦45の範囲にあり、第1弁ポートの長さに比べて第2弁ポートの長さが十分長いので、冷媒の流れは第2弁ポートで整流化され、冷媒の流れを安定化することができ、さらに騒音を低減することができる。
【0013】
請求項
2の電動弁によれば、第1弁ポートと第2弁ポートとを繋ぐテーパ部のテーパ角α3が、90°≦α3≦150°の範囲にあり、第1弁ポートとニードル弁との隙間から流れる冷媒がテーパ部に倣って第2弁ポートに流れるので、さらに圧力を急激に回復させることがなく、騒音を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明の実施形態の電動弁の縦断面図である。
【
図2】本発明の実施形態の電動弁における弁ポート近傍の要部拡大縦断面図である。
【
図3】本発明の実施形態の電動弁における弁ポートの作用を説明する図である。
【
図4】本発明の実施形態の電動弁を用いた空気調和機の一例を示す図である。
【
図5】本発明の実施形態の電動弁についてのD2とD1の寸法比と騒音低減値の実測例である。
【
図6】本発明の実施形態の電動弁についてのテーパ部のテーパ角を変化させたときの、D2とD1の寸法比に対する騒音低減値の実測例である。
【
図7】本発明の実施形態の電動弁についてのL2とL1の寸法比と騒音低減値の実測例である。
【
図8】
図6の実測例をテーパ角度を横軸にしてD2とD1の寸法比に対する騒音低減値を示す図である。
【
図9】従来の電動弁の問題点の一例を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
次に、本発明の電動弁の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は実施形態の電動弁の縦断面図、
図2は実施形態の電動弁における弁ポート近傍の要部拡大縦断面図、
図3は実施形態の電動弁における弁ポートの作用を説明する図、
図4は実施形態の電動弁を用いた空気調和機の一例を示す図である。
【0016】
まず、
図4に基づいて実施形態に係る空気調和機について説明する。空気調和機は、実施形態の電動弁10、室外ユニット100に搭載された室外熱交換器20、室内ユニット200に搭載された室内熱交換器30、流路切換弁40、圧縮機50を有しており、これらの各要素は、それぞれ導管によって図示のように接続され、ヒートポンプ式の冷凍サイクルを構成している。
【0017】
冷凍サイクルの流路は流路切換弁40により暖房モードおよび冷房モードの2通りの流路に切換えられ、暖房モードでは実線の矢印で示すように、圧縮機50で圧縮された冷媒が流路切換弁40から室内熱交換器30に流入され、室内熱交換器30から流出する冷媒が、管路60を通って電動弁10に流入される。そして、この電動弁10で冷媒が膨張され、室外熱交換器20、流路切換弁40、圧縮機50の順に循環される。冷房モードでは、破線の矢印で示すように、圧縮機50で圧縮された冷媒が流路切換弁40から室外熱交換器20に流入され、室外熱交換器20から流出する冷媒が電動弁10で膨張され、管路60を流れて室内熱交換器30に流入される。この室内熱交換器30に流入された冷媒は、流路切換弁40を介して圧縮機50に流入される。
【0018】
電動弁10は、冷媒の流量を制御する絞り装置として働き、暖房モードでは、室外熱交換器20が蒸発器として機能し、室内熱交換器30が凝縮器として機能し、室内の暖房がなされる。また、冷房モードでは、室外熱交換器20が凝縮器として機能し、室内熱交換器30が蒸発器として機能し、室内の冷房がなされる。
【0019】
ここで、暖房モードにおいては、管路60は電動弁10の一次継手管21に流入する冷媒が液状化することがあり、管路60内に液状冷媒が充満する。このため、電動弁10の冷媒通過等により振動が発生し、この振動が管路60を介して室内ユニット200側に伝達され、室内ユニット200において騒音が発生する。そこで、後述のように電動弁10は、弁ポートを改良することで、暖房モードで冷媒が一次継手管21から電動弁10本体に流入して二次継手管22から冷媒が流出する状態での冷媒通過音等を低減するようにしている。
【0020】
次に、
図1及び
図2に基づいて実施形態の電動弁10について説明する。この電動弁10は、弁ハウジング1を有し、弁ハウジング1には円筒シリンダ状の弁室1Aが形成されている。また、弁ハウジング1には軸線Xを中心とする断面形状が円形の第1弁ポート11と第2弁ポート12が形成されている。また、第1弁ポート11と第2弁ポート12との間にテーパ部13が形成されている。さらに、弁ハウジング1には、側面側から弁室1Aに連通する一次継手管21が取り付けられるとともに、弁室1Aの軸線X方向の片側端部に二次継手管22が取り付けられている。そして、第1弁ポート11と第2弁ポート12を介して、弁室1Aと二次継手管22とが導通可能となっている。
【0021】
弁ハウジング1の上部には支持部材3が取り付けられている。支持部材3には軸線X方向に長いガイド孔3aが形成されており、このガイド孔3aには円筒状の弁ホルダ4が軸線X方向に摺動可能に嵌合されている。弁ホルダ4は弁室1Aと同軸に取り付けられ、この弁ホルダ4の下端部には端部にニードル弁5aを有する弁体5が固着されている。また、弁ホルダ4内には、バネ受け41が軸線X方向に移動可能に設けられ、バネ受け41と弁体5との間には圧縮コイルバネ42が所定の荷重を与えられた状態で取り付けられている。
【0022】
弁ハウジング1の上端には、ステッピングモータ6のケース61が溶接等によって気密に固定されている。ケース61内には、外周部を多極に着磁されたマグネットロータ62が回転可能に設けられ、このマグネットロータ62にはロータ軸63が固着されている。ロータ軸63の上端部は、ケース61の天井部から垂下された円筒状のガイド64内に回転可能に嵌合されている。また、ケース61の外周には、ステータコイル65が配設されており、このステータコイル65にパルス信号が与えられることにより、そのパルス数に応じてマグネットロータ62が回転される。そして、このマグネットロータ62の回転によってマグネットロータ62と一体のロータ軸63が回転する。なお、ガイド64の外周にはマグネットロータ62に対する回転ストッパ機構66が設けられている。
【0023】
弁ホルダ4の上端部はステッピングモータ6のロータ軸63の下端部に係合され、弁ホルダ4はロータ軸63によって回転可能に吊り下げた状態で支持されている。また、ロータ軸63には雄ねじ部63aが形成されており、この雄ねじ部63aは支持部材3に形成された雌ねじ部3bに螺合している。
【0024】
以上の構成により、マグネットロータ62の回転に伴ってロータ軸63は軸線X方向に移動する。この回転に伴うロータ軸63の軸線X方向移動によって弁ホルダ4と共に弁体5が軸線X方向に移動する。そして、弁体5は、ニードル弁5aの部分で第1弁ポート11の開口面積を増減し、一次継手管21から二次継手管22へ流れる流体の流量を制御する。
【0025】
第1弁ポート11及び第2弁ポート12は円筒形状であり、
図2に示すように、第1弁ポート11の内径D1はニードル弁5aの外周に合わせた寸法である。また、第2弁ポート12の内径D2は第1弁ポート11の内径D1より僅かに大きな寸法で、かつ、二次継手管22の内径D3よりも小さな寸法となっている。第1弁ポート11の長さL1は内径D1に比して小さな寸法であり、第2弁ポート12の長さL2は第1弁ポート11の長さL1より十分に大きな寸法となっている。テーパ部13の内側面は、第1弁ポート11から第2弁ポート12にかけて内径が拡大する円錐台の形状となっており、このテーパ部13の開き角度であるテーパ角α3、ニードル弁5aの角度α2、ニードル弁5aとテーパ部13とのなす角度α1は適宜設定されている。なお、これらの寸法、角度の条件については図示してあるが後述する。
【0026】
図3に示すように、ニードル弁5aと第1弁ポート11の隙間を通った冷媒は、第2弁ポート12を通って二次継手管22へ流れる。このとき、ニードル弁5aと第1ポート11の隙間を通った冷媒の流れは、テーパ部13に倣って第2ポート12の内壁に沿う形で流れる。第2ポート12の内径D2は第1ポート11の内径D1より僅かに大きいだけであり、第1ポート11から第2ポート12に流れる間に、圧力を急激に回復させることがない。また、第2ポート12の長さL2が十分長いので、冷媒の流れは第2ポート12で整流化される。したがって、キャビテーションの破裂を抑制することができるとともに、冷媒の流れを安定化することができ、二次継手管22の振動を抑えて騒音を低減することができる。
【0027】
実施形態における電動弁10は、冷媒の圧力が以下のような条件となる冷凍サイクルに適用されるものである。一次継手管21内の圧力が2.8〜3.4(MPa:メガパスカル)で、二次継手管22内の圧力が1.2〜1.8(MPa)である。そして、このような条件に対して、第1ポート11、第2ポート12、テーパ部13、二次継手22の各部の寸法は以下の条件を満たすように設定されており、これにより、前記のような騒音低減の効果が得られる。
【0028】
第1ポート11の内径D1は、
1mm≦D1≦4.5mmで、
第2ポート12の内径D2と第1ポート11の内径D1の寸法比D2/D1は、
1.05≦D2/D1≦1.85…(1)
の範囲である。
【0029】
また、第1ポート11の長さL1は、
L1<0.5mmで、
第2ポート12の長さL2と第1ポート11の長さL1の比L2/L1は、
20≦L2/L1≦45…(2)
の範囲である。
【0030】
また、テーパ部13のテーパ角α3は、
90°≦α3≦150°…(3)
の範囲である。
【0031】
ニードル弁5aの角度α2は、
4°≦α2≦50°
の範囲である。
【0032】
ニードル弁5aとテーパ部13とのなす角度α1は、
46°≦α1≦100°
の範囲である。
【0033】
図5は実施形態の電動弁についてのD2とD1の寸法比と騒音低減値の実測例であり、D2/D1=1となる構造(第1ポート11と第2ポート12に段差がない構造)に対する騒音低減値を示している。運転条件は、一次継手管11内の圧力が2.8〜3.4(MPa)で、二次継手管22内の圧力が1.2〜1.8(MPa)である。冷媒の流れは一次継手管11から二次継手管12の方向である。二次継手管22の内径D3=6.4mmである。第1ポート11の長さL1は0.2mm<L1<0.5mmの範囲内のL1=0.35mmであり、L2/L1=30である。第1ポート11の内径D1=1.9mmに対して、D2/D1=1、D2/D1=1.02、D2/D1=1.05、D2/D1=1.3、D2/D1=1.6、D2/D1=1.85、D2/D1=1.9、D2/D1=2として、D2を変化させたときの騒音低減値を示している。この図からわかるように、特に条件式(1)を満たす範囲(1.05≦D2/D1≦1.85)で騒音が低くなっている。
【0034】
図6は実施形態の電動弁についてのテーパ部13のテーパ角α3を変化させたときの、D2とD1の寸法比に対する騒音低減値の実測例であり、α3=180°となる構造(第1ポート11と第2ポート12の間にテーパがない構造)に対する騒音低減値を示している。運転条件は、一次継手管11内の圧力が2.8〜3.4(MPa)で、二次継手管22内の圧力が1.2〜1.8(MPa)である。冷媒の流れは一次継手管11から二次継手管12の方向である。二次継手管22の内径D3=6.4mmである。第1ポート11の長さL1は0.2mm<L1<0.5mmの範囲内のL1=0.35mmであり、L2/L1=30である。α3=90°、α3=105°、α3=120°、α3=150°、α3=180°のそれぞれについて、第1ポート11の内径D1=1.9mmに対して、D2/D1=1.02、D2/D1=1.05、D2/D1=1.3、D2/D1=1.85、D2/D1=1.9として、D2を変化させたときの騒音低減値を示している。この図からわかるように、
図5と同様に、特に条件式(1)を満たす範囲(1.05≦D2/D1≦1.85)で騒音が低くなっている。
【0035】
図7は実施形態の電動弁についてのL2とL1の寸法比と騒音低減値の実測例であり、D2/D1=1となる構造に対する騒音低減値を示している。運転条件は、一次継手管11内の圧力が2.8〜3.4(MPa)で、二次継手管22内の圧力が1.2〜1.8(MPa)である。冷媒の流れは一次継手管11から二次継手管12の方向である。第1ポート11の内径D1=1.9mmで、二次継手管22の内径D3=6.4mmである。第1ポート11の長さL1は0.2mm<L1<0.5mmの範囲内のL1=0.35mmで、これに対して、L2/L1=13、L2/L1=15、L2/L1=20、L2/L1=25、L2/L1=30、L2/L1=40、L2/L1=45、L2/L1=50、L2/L1=60として、L2を変化させたときの騒音低減値を示している。この図からわかるように、特に条件式(2)を満たす範囲(20≦L2/L1≦45)で騒音が低くなっている。
【0036】
図8は
図6の実施例をテーパ角度α3を横軸にしてD2/D1=1.05、D2/D1=1.3、D2/D1=1.85の場合の騒音低減値を示す図である。特に条件式(3)を満たす範囲(90°≦α3≦100°)で騒音が低くなっている。
【0037】
実施形態では、弁ハウジングに第1ポート、第2ポート及びテーパ部が形成されている例について説明したが、特許文献1と同様に、弁ハウジングに別部材の弁座部材を設け、この弁座部材に第1ポート、第2ポート及びテーパ部を形成するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0038】
1 弁ハウジング
1A 弁室
11 第1弁ポート
12 第2弁ポート
13 テーパ部
21 一次継手管
22 二次継手管
3 支持部材
3a ガイド孔
3b 雌ねじ部
4 弁ホルダ
41 バネ受け
42 圧縮コイルバネ
5a ニードル弁
5 弁体
6 ステッピングモータ
61 ケース
62 マグネットロータ
63 ロータ軸
63a 雄ねじ部
64 ガイド
65 ステータコイル
66 回転ストッパ機構
X 軸線