【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用 日本経済新聞社より発行された、平成24年3月21日付 日経流通新聞の第13面にて「安定性高い卓上型集じん機」の記事を発表
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下の本発明における実施形態では、必要な場合に複数のセクションなどに分けて説明するが、原則、それらはお互いに無関係ではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細などの関係にある。このため、全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
【0016】
また、構成要素の数(個数、数値、量、範囲などを含む)については、特に明示した場合や原理的に明らかに特定の数に限定される場合などを除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でも良い。また、構成要素などの形状に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうではないと考えられる場合などを除き、実質的にその形状などに近似または類似するものなどを含むものとする。
【0017】
[実施形態1]
本発明の実施形態における集塵機10について図面を参照して説明する。
図1は本実施形態における集塵機10を正面左上側からみた斜視図である。また、
図2は集塵機10の吸気口12から排出口13までの空気の流れ(これを通気経路11として示す。)を説明するための図である。
図2では、通気経路11を最も太い線で示し、また、集塵機10内に設けられる主な構成部品を破線で示している。また、
図2では、集塵機10内の通気経路11を大まかに直線状に示している。勿論、通気経路11には、カーブ状のものも含まれる。
【0018】
集塵機10は、複数の機能ユニットを具備し、吸気口12から塵を含む空気を吸引し、この空気を濾過して排気口13から排出するものである。集塵機10は、複数の機能ユニットのうち、集塵ユニット14と、脱臭ユニット15と、送風ユニット16と、排気ユニット17とを具備している。集塵機10では、筒状の
吸気口12が集塵ユニット14に設けられ、ルーバー状の排出口13が排気ユニット17に設けられている(
図2参照)。なお、筒状の吸気口12にバンドで固定したダクトを接続することもできる。
【0019】
集塵機10は、
図2に示すように、空気を濾過する集塵ユニット14が、一対の開口部20a、20bを有する集塵用ハウジング20と、一対の開口部20a、20bを両端部とする集塵経路21の途中にあって、集塵用ハウジング20内に設けられた集塵フィルタ22とを備えている。一対の開口部20a、20bは、それぞれ集塵用ハウジング20(集塵ユニット14)の正面とその反対側の背面に設けられ、集塵経路21において空気の吸引側と排出側の開口部となっている。
【0020】
また、集塵機10は、
図2に示すように、空気からの脱臭を行う脱臭ユニット15が、一対の開口部30a、30bを有する脱臭用ハウジング30と、一対の開口部30a、30bを両端部とする脱臭経路31の途中にあって、脱臭用ハウジング30内に設けられた脱臭フィルタ32とを備えている。一対の開口部30a、30bは、それぞれ脱臭用ハウジング30(脱臭ユニット15)の正面とその反対側の背面に設けられ、脱臭経路31において空気の吸引側と排出側の開口部となっている。
【0021】
また、集塵機10は、
図2に示すように、空気の流れを発生する送風ユニット16が、一対の開口部40a、40bを有する送風用ハウジング40と、一対の開口部40a、40bを両端部とする送風経路41の途中にあって、送風用ハウジング40内に設けられた送風機42とを備えている。一対の開口部40a、40bは、それぞれ送風用ハウジング40(送風ユニット16)の正面とその反対側の背面に設けられ、送風経路41において空気の吸引側と排出側の開口部となっている。また、送風ユニット16が、送風経路41の途中の送風機42の手前で、送風用ハウジング40内に設けられる送風フィルタ43を備えている。
【0022】
また、集塵機10は、
図2に示すように、空気を濾過する排気ユニット17が、一対の開口部50a、50bを有する排気用ハウジング50と、一対の開口部50a、50bを両端部とする排気経路51の途中にあって、排気用ハウジング50内に設けられた排気フィルタ52とを備えている。一対の開口部50a、50bは、それぞれ排気用ハウジング50(排気ユニット17)の正面とその反対側の背面に設けられ、排気経路51において空気の吸引側と排出側の開口部となっている。
【0023】
このような集塵機10の吸気口12から排気口13までの通気経路11では、吸気口12側に集塵経路21、これよりも排気口13側に送風経路41が介在して連通するように、複数の機能ユニットが取り付けられている。また、通気経路11では、集塵経路21と送風経路41の間に脱臭経路31が介在して連通するように、複数の機能ユニットが取り付けられている。また、通気経路11では、最も排気口13側に排気経路51が介在して連通するように、複数の機能ユニットが取り付けられている。
【0024】
すなわち、集塵機10では、集塵経路21、脱臭経路31、送風経路41、排気経路51がこの順で介在して連通するように、集塵ユニット14、脱臭ユニット15、送風ユニット16および排気ユニット17の複数の機能ユニットが取り付けられている。なお、脱臭経路31が集塵経路21と送風経路41との間ではなく、送風経路41と排気口13との間に介在して連通するように、複数の機能ユニットが取り付けられてもよい。また、集塵経路21と送風経路41との間、および送風経路41と排気口13との間の両方に2つの脱臭経路31を介在して連通するように、複数の機能ユニットが取り付けられてもよい。
【0025】
このように複数の機能ユニットが取り付けられる集塵機10は、
図2に示すように、隣接する機能ユニット間に設けられたシール体60を備えている。シール体60は、例えば、枠状のパッキンであり、通気経路11において空気がリークしないように設けられている。
【0026】
具体的には、集塵ユニット14と脱臭ユニット15との間であって、集塵用ハウジング20の開口部20bと、脱臭用ハウジング30の開口部30aを囲んでシール体60が設けられている。また、脱臭ユニット15と送風ユニット16との間であって、脱臭用ハウジング30の開口部30bと、送風用ハウジング40の開口部40aを囲んでシール体60が設けられている。また、送風ユニット16と排気ユニット17との間であって、送風用ハウジング40の開口部40bと、排気用ハウジング50の開口部50aを囲んでシール体60が設けられている。
【0027】
また、集塵機10は、
図1に示すように、取り付けられて隣接する機能ユニット間にかかる取付け具63を備えている。取付け具63としては、抜き差し蝶番、パチン錠、ネジ止め具などがあり、これらを組み合わせて、機能ユニット間が取り付けられる。抜き差し蝶番を用いることで、例えば、機能ユニット間を自由に開閉でき、また各機能ユニットの取り外しが容易となる。また、本体部およびその受け部からなるパチン錠を用いることで、例えば、機能ユニット間を容易に固定できる。また、雄ネジ部(例えば、ボルト)と雌ネジ部(例えば、ネジ穴)からなるネジ止め具を用いることで、例えば、ハウジングに形成されたネジ穴により部品点数を低減して機能ユニット間を固定できる。
【0028】
集塵機10では、集塵ユニット14と脱臭ユニット15との取り付けには、集塵機10の正面に対して右側面側の二箇所で抜き差し蝶番の取付け具63と、左側面側の二箇所でパチン錠の取付け具63とが用いられる(
図3、
図4参照)。また、脱臭ユニット15と送風ユニット16との取り付けには、集塵機10の正面に対して右側面側の二箇所で抜き差し蝶番の取付け具63と、左側面側の二箇所でパチン錠の取付け具63とが用いられる(
図4、
図8参照)。また、送風ユニット16と排気ユニット17との取り付けには、それぞれの対向する面の隅などでネジ止め具の取付け具(図示せず)が用いられる。なお、送風ユニット16と排気ユニット17との取り付けには、ネジ止め具の他に、前述の抜き差し蝶番とパチン錠を組み合わせて用いることもできる。
【0029】
集塵機10では、電装品が送風ユニット16に設けられるため、各機能ユニットのうち送風ユニット16が最も重量がある。このため、集塵機10では、蝶番の取付け具63によって、送風ユニット16に対して脱臭ユニット15(および集塵ユニット14)を自由に開閉できるようにしている。また、蝶番の取付け具63によって、脱臭ユニット15に対して集塵ユニット14を自由に開閉できるようにしている。
【0030】
また、集塵機10は、
図2に示すように、ゴム製の足68を備えている。集塵ユニット14の
下面に一対、脱臭ユニット15の下面に一対、送風ユニット16の下面に一組、排気ユニット17の下面に一対設けられている。
【0031】
次に、集塵ユニット14の構成について図面を参照して説明する。
図3は背面右上側からみた集塵ユニット14の組み立て斜視図である。
【0032】
集塵用ハウジング20は、吸気側の正面、これに対する背面、上面、下面、右側面および左側面を有する第1ハウジング70および第2ハウジング71から構成される。これらは第1ハウジング70の背面と第2ハウジング71の正面との四隅などでネジ止めして取り付けられる。なお、第1ハウジング70と第2ハウジング71との取り付けには、ネジ止め具の他に、前述のように抜き差し蝶番とパチン錠の組み合わせを用いることもできる。
【0033】
第1ハウジング70の正面、背面、上面にはそれぞれ開口部70a、70b、70cが設けられている。第1ハウジング70正面の開口部70a側では、筒状の吸気口12を有する吸気扉72が溶接して取り付けられている。また、第1ハウジング70上面の開口部70c側では、開口部70cを塞ぐようにダストプレート73がネジ止めして取り付けられる。また、第1ハウジング70背面の開口部70b側では、第1ハウジング70の開口部70bと第2ハウジングの開口部71aとが連通するように、第2ハウジング71がネジ止めして取り付けられる。
【0034】
この第1ハウジング70内には、背面の開口部70b側から差し入れられる衝突板74が設けられる。平面視矩形状の衝突板74は、左右両側にフランジ部が設けられており、このフランジ部で吸気扉72とネジ止めして取り付けられる。第1ハウジング70内に取り付けられた衝突板74には、吸気口12から吸引された空気が衝突し、主にフランジ部が設けられていない上下側から空気が第1ハウジング70の背面側へ回り込む。なお、
図2では、説明を明解にするために、衝突板74の上面側にもフランジ部を設け、下側からのみ空気が回り込む様子を示している。
【0035】
また、第1ハウジング70内には、背面の開口部70b側から嵌め込まれる集塵フィルタ22が設けられる。集塵フィルタ22は、枠75と、枠部75に取り囲まれた蛇腹状のシェーキングフィルタ76(フィルタのシートが折り畳まれたもの)と、蛇腹状のシェーキングフィルタ76の山側に取り付けられた複数の金具部77とを備えている。金具部77は、後述のシェーキング体80が当接されるものである。
【0036】
第2ハウジング71の正面、背面にはそれぞれ開口部71a、71bが設けられている。第2ハウジング71の正面の開口部71a側では、シェーキング体80が取り付けられる。また、第2ハウジング71背面の開口部71b側では、脱臭ユニット15が取り付けられる(
図2参照)。この第2ハウジング71背面では、集塵ユニット14と脱臭ユニット15との間に設けられる枠状のシール体60が、開口部71bを囲むように貼り付けられている。
【0037】
このように、第1ハウジング70と第2ハウジング71から構成される集塵用ハウジング20においては、第1ハウジング70の開口部70aが、集塵用ハウジング20の開口部20aに対応するものとなり、第2ハウジング71の開口部71bが、集塵用ハウジング20の開口部20bに対応するものとなる。このため、集塵経路21の一端部が開口部70aであり、集塵経路21の他端部が開口部71bであるとみなすこともできる。
【0038】
ここで、集塵ユニット14が備えるシェーキング体80について詳細に説明する。シェーキング体80は、
図3に示すように、梁部81と、アーム部82と、当接部83と、突起部84と、シャフト部85と、レバー部86とを備えている。
【0039】
フランジ部が設けられた梁部81は、開口部71aにかかるようにネジ止めして取り付けられている。アーム部82は、梁部81中央に設けられた回転軸81aで回動するように取り付けられている。当接部83は、例えば球状であり、アーム部82の一端に取り付けられている。突起部84は、アーム部82の他端に設けられた長溝82a内に突出し、長溝82aに沿って移動するように取り付けられている。シャフト部85は、一端に突起部84が取り付けられている。レバー部86は、第2ハウジング71の左側面から突き出たシャフト部85の他端に取り付けられている。
【0040】
シェーキング体80では、レバー部86を往復させることで、シャフト部85が往復する。このとき、シャフト部85の突起部84がアーム部82の長溝82a内を往復動することとなるが、アーム部82が回転軸81aで軸支されているため、アーム部82の当接部83が円弧を描くように移動する。
【0041】
この当接部83の軌跡に沿うように、蛇腹状のシェーキングフィルタ76の山側に複数の金具部77が設けられている。このため、シェーキング体80は、当接部83が蛇腹状のシェーキングフィルタ76の山側(の金具部77)と当接し、谷側とは当接しないので、排気口13側から集塵フィルタ22に間欠に当接して集塵フィルタ22を振動させるものとなる。この振動により、集塵フィルタ22に付着した塵を払い落す、クリーニングが行われる。
【0042】
この払い落とされた塵を取り除く際には、まず、集塵ユニット14のパチン錠の取付け具63を外し、抜き差し蝶番の取付け具63を抜いて脱臭ユニット15から集塵ユニット14を取り出す。次いで、開口部70cを覆うダストプレート73を取り外す。次いで、開口部70cから集塵ユニット14内部の塵を取り除く。その後、逆の手順で脱臭ユニット15へ集塵ユニット14を取り付ける。
【0043】
また、塵により目詰まりして捕集効率が低下した集塵フィルタ22を交換する際には、まず、集塵ユニット14を脱臭ユニット15から取り出す。次いで、第1ハウジング70と第2ハウジング71とを固定するネジを外して、第1ハウジング70から第2ハウジング71を取り外す。次いで、集塵フィルタ22を新しいものと交換し、取り付ける。その後、逆の手順で第1ハウジング70へ第2ハウジング71を取り付ける。
【0044】
このように、集塵機能とクリーニング機能を兼ね備えた集塵ユニット14において、レバー部86を数回往復動することで、集塵フィルタ22に付着した塵が取り除かれ、塵の捕集効率の低下を防止して集塵フィルタ22の寿命を延長することができる。このため、集塵フィルタ22の交換頻度も減少して、集塵機10のメンテナンス性を向上することができる。なお、このようなシェーキングフィルタ76やシェーキング体80を備えた集塵ユニット14は、シェーキングフィルタユニットともいう。
【0045】
次に、脱臭ユニット15の構成について図面を参照して説明する。
図4は、正面右上側からみた脱臭ユニット15の組み立て斜視図である。
図5は、脱臭ユニット15の背面側からみた平面図(背面図)である。
図6は、背面左上側からみた脱臭フィルタ32を構成する各部品の組み立て斜視図である。
図7は、脱臭フィルタ32の下面側からみた平面図(下面図)である。
【0046】
ここで、
図5では、説明を明解にするために、シール体60にハッチングを付している。このように、脱臭用ハウジング30背面では、脱臭ユニット15と送風ユニット16の間に設けられる枠状のシール体60が、開口部30bを囲むように貼り付けられている。また、
図7では、説明を明解にするために、脱臭用シール体98にハッチングを付している。
【0047】
脱臭ユニット15の脱臭用ハウジング30は、吸気側の正面、これに対する背面、上面、下面、右側面および左側面を有する。脱臭用ハウジング30の正面、背面、上面にはそれぞれ開口部30a、30b、30cが設けられている。脱臭用ハウジング30正面の開口部30aは、脱臭用ハウジング30の上面側に設けられている(
図4参照)。また、脱臭用ハウジング30背面の開口部30bは、脱臭用ハウジング30の下面側に設けられている(
図5参照)。また、脱臭用ハウジング30上面の開口部30c側では、開口部30cを塞ぐようにプレート90がネジ止めして取り付けられる(
図4参照)。
【0048】
脱臭用ハウジング30は、
図2に示すように、吸気口12側の開口部30aと連通し、脱臭フィルタ32が設けられるフィルタ室91と、排気口13側の開口部30bと連通し、フィルタ室91と仕切り部92で仕切られる通気室93とを有している。この仕切り部92は、フィルタ室91と通気室93とを連通する貫通穴(図示せず)を有している。
【0049】
脱臭フィルタ32は、肉厚のある平板状に形成されている。
図2に示すように、脱臭フィルタ32の面内方向に、脱臭経路31が形成される。また、脱臭フィルタ32の厚さ方向に、脱臭ユニット15が集塵ユニット14および送風ユニット16と取り付けられている。
【0050】
このように、脱臭ユニット15では、脱臭フィルタ32の厚さ方向に空気を通すものではなく、脱臭フィルタ32の面内方向に空気を通す脱臭経路31を形成することで、たとえ脱臭フィルタ32を薄型化しても、脱臭能力が低減するのを防止することができる。これにより、脱臭ユニット15の薄型化、すなわち集塵機10の小型化を図ることができる。また、面内方向に空気が通るので脱臭フィルタ32の全体に空気が行き渡り、無駄なく使い切れるため脱臭フィルタ32の寿命を延長することができる。これにより、脱臭フィルタ32の交換回数が減少し、集塵機10のメンテナンス性を向上することができる。
【0051】
ここで、脱臭フィルタ32について詳細に説明する。脱臭フィルタ32は、
図6に示すように、通気性を有する袋94と、袋94に隙間無く収納される活性炭95と、活性炭95を収納した袋94を収納し、平板状に形成された箱96とを備えている。活性炭95を隙間無く袋94に収納することで、脱臭フィルタ32全体の脱臭能力の均一化を図ることができる。なお、箱96の下面に脱臭用シール体98が貼り付けられる。
【0052】
袋94は、例えば、長尺状の不織布からなり、これを半分に短手で折り返し、折り重なった長手の両側をテープ97で固定することによって形成される。また、活性炭95は、所定の大きさのものとなるように、篩に掛けられたものを用いる。所定の大きさとすることで、脱臭フィルタ32全体の脱臭能力の均一化を図ることができる。また、箱96は、例えば、段ボールなどの紙からなり、箱96の上面開口部および下面開口部をそれぞれ上蓋部および下蓋部で塞ぎ、テープ97で固定することによって形成される。
【0053】
この箱96は、箱96の面内方向で互いに離隔した一対の開口部96a、96bを有している(
図6、
図7参照)。開口部96aは、箱96正面の上面側に複数設けられている。箱96の開口部96aがフィルタ室91内に開放され、この開口部96aが脱臭用ハウジング30の開口部30aから露出する位置となるように(
図4参照)、フィルタ室91内に脱臭フィルタ32が設けられる。また、開口部96bは、箱96下面に複数設けられている。この箱96の開口部96bと仕切り部92の貫通穴(図示せず)とが対向するように、フィルタ室91内に脱臭フィルタ32が設けられている。
【0054】
ここで、脱臭ユニット15は、脱臭フィルタ32と仕切り部92との間に設けられ、箱96の開口部96bと仕切り部92の貫通穴との間をシールする脱臭用シール体98を備えている。この脱臭用シール体98は、例えば、枠状のパッキンであり、脱臭経路31において空気がリークしないように、箱96の開口部96bと仕切り部92の貫通穴を囲んで設けられている。
【0055】
その一方で、脱臭ユニット15では、箱96の開口部96aがフィルタ室91内で開放されて設けられる。このため、
図2に示すように、脱臭用ハウジング30の開口部30aから入ってきた空気は、直接には脱臭フィルタ32を通過しなくとも、フィルタ室91内に閉じ込められるので、いずれ脱臭フィルタ32を通過する。すなわち、脱臭ユニット15では、脱臭用ハウジング30の開口部30aから入ってきた空気がフィルタ室91内の脱臭フィルタ32を必ず通過し、通気室93へ到達して開口部30bから出て行く、脱臭経路31が形成される。
【0056】
脱臭能力が低下した脱臭フィルタ32を交換する際には、まず、脱臭用ハウジング30上面の開口部30cを覆うプレート90を取り外す。次いで、脱臭用ハウジング30内の脱臭フィルタ32を開口部30cから抜き取って、新しいものと交換し、取り付ける。その後、プレート90を脱臭用ハウジング30に取り付ける。
【0057】
次に、送風ユニット16の構成について図面を参照して説明する。
図8は、正面左上側からみた送風ユニット16の組み立て斜視図である。
【0058】
送風用ハウジング40は、吸気側の正面、これに対する背面、上面、下面、右側面および左側面を有する。送風用ハウジング40の正面、背面にはそれぞれ開口部
40a、
40bが設けられている(
図2参照)。
【0059】
送風用ハウジング40内には、正面の開口部
40a側から嵌め込まれる送風フィルタ43が設けられる。送風フィルタ43は、いわゆる中性能フィルタである。
【0060】
このように、集塵機10は、送風ユニット16が、送風経路41の途中の送風機42の手前で、送風用ハウジング40内に設けられる送風フィルタ43を備えている。これによれば、送風用ハウジング40内の送風機42などの電装部品の故障率を向上することができる。このため、電装部品の交換頻度も減少して、集塵機10のメンテナンス性を向上することができる。
【0061】
この送風フィルタ43を送風用ハウジング40内で押さえ付けるために、送風ユニット16は、送風用ハウジング40の開口部
40a側に取り付けられる枠状の押さえ板100を備えている。この押さえ板100の内周縁下部には、開口部
40aの内周縁下部に設けられた凸状のツメ部101が嵌め込まれる凹状のツメ部102が設けられている。
【0062】
塵により目詰まりして捕集効率が低下した送風フィルタ43を交換する際には、まず、送風ユニット16と脱臭ユニット15にかかる二箇所のパチン錠の取付け具63を外し、送風ユニット16に対して脱臭ユニット15を回転させて送風用ハウジング40の開口部
40aを開く。次いで、押さえ板100を取り外す。次いで、送風フィルタ43を新しいものと交換し、取り付ける。その後、逆の手順で送風ユニット16へ脱臭ユニット15を取り付ける。
【0063】
集塵機10において、送風ユニット16は、送風機42(例えば、ブロア、ファン)を含め各種の電装品を備えており、集塵機10の電装ユニット(本体)となる。電装ユニットである送風ユニット16は、電源スイッチ44を備えている。また、送風ユニット16は、送風機42の風量を調節するため、つまみ45を備えている。また、送風ユニット16は、送風機42を制御するための制御基板や、つまみ45を操作するための操作基板や、モータを駆動するための駆動基板などの基板も備えている。
【0064】
ここで、集塵機10の運転方法を概略すると、まず、電源プラグをコンセントに差し込む。次いで、電源スイッチ44をONにすると送風機42が起動する。つまみ45を回転させることで、送風機42の風量を調整することができる。次いで、電源スイッチ44をOFFにすると送風機42が停止する。
【0065】
なお、送風ユニット16は、フィルタの目詰まりを管理するために差圧計を備えることもできる。この差圧計によれば、吸気側フィルタ全体(通気経路11において送風機42の手前まで)の絶対圧力を検知することができる。また、差圧信号の取出口を設け、外部へ差圧信号を出力することもできる。
【0066】
次に、排気ユニット17の構成について図面を参照して説明する。
図9は、背面左上側からみた排気ユニット17の組み立て斜視図である。
図10は、排気ユニット17の正面側からみた平面図(正面図)である。
【0067】
ここで、
図10では、説明を明解にするために、シール体60にハッチングを付している。このように、排気用ハウジング50背面では、送風ユニット16と排気ユニット17の間に設けられる枠状のシール体60が、開口部50bを囲むように貼り付けられている。
【0068】
排気ユニット17の排気用ハウジング50は、吸気側の正面、これに対する背面、上面、下面、右側面および左側面を有する。排気用ハウジング50の正面、背面にはそれぞれ開口部50a、50bが設けられている。
【0069】
排気用ハウジング50正面の開口部50a側では、空気が通過する長穴103aや、ネジ止め具(取付け具)の雄ネジ部が貫通する通し穴103bを有する排気カバー103が溶接して取り付けられている。また、排気用ハウジング50背面の開口部50b側では、複数の排気口13を有する排気扉104が取付け具105によって取り付けられている。排気用ハウジング50と排気扉104との取り付けには、排気ユニット17の右側面および左側面側のそれぞれ二箇所(計四箇所)でパチン錠の取付け具105が用いられる。なお、排気用ハウジング50側にパチン錠の本体部が設けられ、排気扉104側にパチン錠の受け部が設けられている。
【0070】
排気用ハウジング50内には、背面の開口部50b側から嵌め込まれる排気フィルタ52が設けられる。排気フィルタ52は、いわゆるHEPAフィルタである。この排気フィルタ52は、排気扉104によって押さえられる。
【0071】
塵により目詰まりして捕集効率が低下した排気フィルタ52を交換する際には、まず、排気用ハウジング50と排気扉104にかかる四箇所のパチン錠の取付け具105を外し、排気扉104を取り外す。次いで、排気フィルタ52を新しいものと交換し、取り付ける。その後、逆の手順で排気用ハウジング50へ排気扉104を取り付ける。
【0072】
本実施形態によれば、空気を濾過する機能を有する集塵ユニット14、空気から脱臭を行う機能を有する脱臭ユニット15、空気流を発生する機能を有する送風ユニット16、集塵ユニット14で濾過されずに通過した微粒子を含む空気を濾過する機能を有する排気ユニット17のように、機能別のユニットを組み合わせて構成される集塵機10を提供することができる。
【0073】
また、このような機能別のユニットにより、集塵機10のメンテナンス性を向上することができる。例えば、送風ユニット16および脱臭ユニット15から集塵ユニット14を取り外すことで、集塵ユニット14の集塵フィルタ22のクリーニングや交換を容易にすることができる。
【0074】
[実施形態2]
前記実施形態1では、集塵機10の集塵ユニット14において、集塵フィルタ22として、シェーキングフィルタ76を用いた場合について説明した。本発明の実施形態では、集塵機10(10A)の集塵ユニット14(14A)において、集塵フィルタ22(22A)として、パックフィルタを用いる場合について図面を参照して説明する。
図11は本実施形態における集塵機10Aの正面左上側からみた斜視図である。また、
図12は背面左上側からみた集塵ユニット14Aの組み立て斜視図である。なお、集塵ユニット14Aの構成の他は前記実施形態1と同様である。
【0075】
集塵用ハウジング20(20A)は、吸気側の正面、これに対する背面、上面、下面、右側面および左側面を有する。集塵用ハウジング20Aの正面、背面にはそれぞれ開口部20a、20bが設けられている。集塵用ハウジング20A正面の開口部20a側では、筒状の吸気口12およびこれと連通するパイプ106を有する吸気扉72(72A)が溶接して取り付けられている。この吸気口12は吸気扉72Aの外側に突出し、パイプ106は吸気扉72Aの内側に突出している。
【0076】
この集塵用ハウジング20A内には、背面の開口部20b側から嵌め込まれる集塵フィルタ22Aが設けられる。集塵フィルタ22Aは、パイプ106と嵌合するように、パイプ106との対向面に設けられ、開口部を有する受け部107(
図12中、破線で示す。)を備えた、いわゆるパックフィルタである。なお、パックフィルタを備えた集塵ユニット14(14A)は、パックフィルタユニットともいう。
【0077】
また、集塵用ハウジング20A背面の開口部20b側では、脱臭ユニット15が取り付けられる(
図11参照)。この集塵用ハウジング20A背面では、集塵ユニット14Aと脱臭ユニット15との間に設けられる枠状のシール体60が、集塵用ハウジング20Aの開口部20bを囲むように貼り付けられている(
図12参照)。
【0078】
塵により目詰まりして捕集効率が低下した集塵フィルタ22Aを交換する際には、
図11に示すように、まず、集塵ユニット14Aと脱臭ユニット15との間にかかるパチン錠である取付け具63を取り外し、集塵ユニット14Aを開く。次いで、パイプ106に差し込まれている集塵フィルタ22Aを手前に取り外す。次いで、新しい集塵フィルタ22Aを、パイプ106の奥まで差し込む。その後、逆の手順で脱臭ユニット15へ集塵ユニット14Aを取り付ける。
【0079】
本実施形態によれば、空気を濾過する機能を有する集塵ユニット14(14A)として、パックフィルタユニットを用い、集塵ユニット14A、脱臭ユニット15、送風ユニット16、排気ユニット17のように、機能別のユニットを組み合わせて構成される集塵機10Aを提供することができる。
【0080】
[実施形態3]
本発明の実施形態では、前記実施形態とは複数の機能ユニットの組み合わせが異なる集塵機10(10B、10C)について図面を参照して説明する。
図13は、本実施形態における集塵機10Bの正面左上側からみた斜視図である。
図14は、本実施形態における集塵機10Cの正面左上側からみた斜視図である。
【0081】
図13に示すように、集塵機10Bでは、複数の機能ユニットのうち、集塵ユニット14、送風ユニット16を具備して各機能ユニットが取り付けられている。また、
図14に示すように、集塵機10Cでは、複数の機能ユニットのうち、集塵ユニット14A、送風ユニット16を具備して各機能ユニットが取り付けられている。これら集塵機10B、10Cは、通気経路11において、吸気口12側に集塵経路21、排気口13側に送風経路41が介在して連通するように、複数の機能ユニットが取り付けられる。
【0082】
本実施形態によれば、使用目的にあわせて、機能ユニットを組み合わせることができ、その使用目的において最もコンパクト化、軽量化した集塵機10B、10Cを提供することができる。このようなコンパクト化、軽量化された集塵機10B、10Cは、ポータブル性に優れたものとなる。
【0083】
[実施形態4]
本発明の実施形態では、前記実施形態とは複数の機能ユニットの組み合わせが異なる集塵機10(10D、10E)について図面を参照して説明する。
図15は、本実施形態における集塵機10Dの正面左上側からみた斜視図である。
図16は、本実施形態における集塵機10Eの正面左上側からみた斜視図である。
【0084】
図15に示すように、集塵機10Dでは、複数の機能ユニットのうち、集塵ユニット14、脱臭ユニット15、送風ユニット16を具備して各機能ユニットが取り付けられている。また、
図16に示すように、集塵機10Eでは、複数の機能ユニットのうち、集塵ユニット14A、脱臭ユニット15、送風ユニット16を具備して各機能ユニットが取り付けられている。これら集塵機10D、10Eは、通気経路11において、集塵経路21と送風経路41の間に脱臭経路31が介在して連通するように、複数の機能ユニットが取り付けられる。
【0085】
本実施形態によれば、使用目的にあわせて、機能ユニットを組み合わせることができる。例えば、レーザ加工機により樹脂やゴムなどを加工すると発生する臭気、ハンダなどのヒューム、ガス状成分の臭気に対して、脱臭ユニット15を組み合わせて構成される集塵機10D、10Eを提供することができる。
【0086】
[実施形態5]
本発明の実施形態では、前記実施形態とは複数の機能ユニットの組み合わせが異なる集塵機10(10F、10G)について図面を参照して説明する。
図17は、本実施形態における集塵機10Fの正面左上側からみた斜視図である。
図18は、本実施形態における集塵機10Gの正面左上側からみた斜視図である。
【0087】
図17に示すように、集塵機10Fでは、複数の機能ユニットのうち、集塵ユニット14、送風ユニット16、排気ユニット17を具備して各機能ユニットが取り付けられている。また、
図18に示すように、集塵機10Gでは、複数の機能ユニットのうち、集塵ユニット14A、送風ユニット16、排気ユニット17を具備して各機能ユニットが取り付けられている。集塵機10F、10Gは、通気経路11において、最も排気口13側に排気経路51が介在して連通するように、複数の機能ユニットが取り付けられる。
【0088】
本実施形態によれば、使用目的にあわせて、機能ユニットを組み合わせることができる。例えば、クリーンルームなどの清浄空間であっても、排気ユニット17を組み合わせて構成される集塵機10F、10Gを提供することができる。
【0089】
以上、本発明を実施形態に基づき具体的に説明したが、代表的なものの新規な特徴およびこれによって得られる作用、効果を簡単に説明すれば、次のとおりである。
【0090】
本発明の一実施形態における集塵機10は、複数の機能ユニットを具備し、吸気口12から塵を含む空気を吸引し、吸引した空気を濾過して排気口13から排出するものである。
【0091】
集塵機10は、複数の機能ユニットのうち、一対の開口部20a、20bを有する集塵用ハウジング20と、一対の開口部20a、20bを両端部とする集塵経路21の途中にあって、集塵用ハウジング20内に設けられた集塵フィルタ22とを備えて空気を濾過する集塵ユニット14を具備している。また、集塵機10は、複数の機能ユニットのうち、一対の開口部40a、40bを有する送風用ハウジング40と、一対の開口部40a、40bを両端部とする送風経路41の途中にあって、送風用ハウジング40内に設けられた送風機42とを備えて空気流を発生する送風ユニット16を具備している。
【0092】
ここで、集塵機10は、吸気口12から排気口13までの通気経路11では、吸気口12側に集塵経路21、排気口13側に送風経路41が介在して連通するように、複数の機能ユニットが取り付けられる。
【0093】
このような一実施形態によれば、空気を濾過する機能を有する集塵ユニット14および空気流を発生する機能を有する送風ユニット16のように、機能別のユニットを組み合わせて構成される集塵機10を提供することができる。
【0094】
また、このような機能別のユニットにより、集塵機10のメンテナンス性を向上することができる。例えば、送風ユニット16から集塵ユニット14を取り外すことで、集塵ユニット14の集塵フィルタ22のクリーニングや交換を容易にすることができる。
【0095】
また、使用目的にあわせて、機能ユニットを組み合わせることができ、その使用目的において最もコンパクト化、軽量化した集塵機10を提供することができる。このようなコンパクト化、軽量化された集塵機10は、ポータブル性に優れたものとなる。
【0096】
そして、本発明の他の実施形態における集塵機10は、複数の機能ユニットのうち、一対の開口部30a、30bを有する脱臭用ハウジング30と、一対の開口部30a、30bを両端部とする脱臭経路31の途中にあって、脱臭用ハウジング30内に設けられる脱臭フィルタ32とを備えて空気から脱臭を行う脱臭ユニット15を具備する。また、通気経路11では、集塵経路21と送風経路41の間に脱臭経路31が介在して連通するように、あるいは、送風経路41と排気口13との間に脱臭経路31が介在して連通するように、複数の機能ユニットが取り付けられる。
【0097】
また、脱臭フィルタ32は、通気性を有する袋94と、袋94に収納される活性炭95と、活性炭95を収納した袋94を収納し、平板状に形成された箱96とを備える。また、箱96は、箱96の面内方向で互いに離隔した一対の開口部96a、96bを有する。また、脱臭ユニット15は、箱96の厚さ方向に集塵ユニット14または送風ユニット16と取り付けられる。
【0098】
このような他の実施形態によれば、例えば、レーザ加工機により樹脂やゴムなどを加工すると発生する臭気、ハンダなどのヒューム、ガス状成分の臭気に対して、脱臭ユニット15を組み合わせて構成される集塵機10を提供することができる。
【0099】
また、たとえ脱臭フィルタ32を薄型化しても、脱臭能力が低減するのを防止することができ、集塵機10の小型化を図ることができる。また、面内方向に空気が通るので脱臭フィルタ32の全体に空気が行き渡り、脱臭フィルタ32の寿命を延長することができる。これにより、脱臭フィルタ32の交換回数が減少し、集塵機10のメンテナンス性を向上することができる。
【0100】
そして、本発明の他の実施形態における集塵機10は、集塵ユニット14が、排気口13側から集塵フィルタ22(シェーキングフィルタ76)に間欠に当接して集塵機フィルタ22を振動させるシェーキング体80を、集塵用ハウジング20内に備える。
【0101】
このような他の実施形態によれば、集塵機能とクリーニング機能を兼ね備えた集塵ユニット14を組み合わせて集塵機10を提供することができる。また、集塵ユニット14がクリーニング機能を備えることで、集塵フィルタ22の交換回数も減少して、集塵機10のメンテナンス性を向上することができる。
【0102】
そして、本発明の他の実施形態における集塵機10は、隣接する、例えば集塵ユニット14と送風ユニット15などの機能ユニット間に設けられ、通気経路11をシールするシール体60と、この隣接する集塵ユニット14と送風ユニット15間にかかる取付け具63とを備える。
【0103】
このような他の実施形態によれば、集塵ユニット14と送風ユニット15との着脱が容易であり、集塵機10において機能別のユニットを組み合わせることも容易となる。また、集塵ユニット14と送風ユニット15との着脱が容易であるため、例えば、集塵ユニット14内に溜まった塵の除去も容易に行え、集塵機10のメンテナンス性を向上することができる。
【0104】
そして、本発明の他の実施形態における集塵機10は、複数の機能ユニットのうち、一対の開口部50a、50bを有する排気用ハウジング50と、一対の開口部50a、50bを両端部とする排気経路51の途中にあって、排気用ハウジング50内に設けられ、集塵フィルタ22よりも目の細かい排気フィルタ52とを備えて空気を濾過する排気ユニット17を具備する。ここで、通気経路11では、最も排気口13側に排気経路51が介在して連通するように、複数の機能ユニットが取り付けられる。
【0105】
このような他の実施形態によれば、例えば、クリーンルームなどの清浄空間であっても、排気ユニット17を組み合わせて構成される集塵機10を提供することができる。
【0106】
そして、本発明の他の実施形態における集塵機10は、送風ユニット16が、送風経路41の途中の送風機42の手前で、送風用ハウジング40内に設けられる送風フィルタ43を備える。
【0107】
このような他の実施形態によれば、送風用ハウジング40内の送風機42などの電装部品の故障率を向上することができる。このため、電装部品の交換頻度も減少して、集塵機10のメンテナンス性を向上することができる。
【0108】
さらに、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0109】
例えば、前記実施形態では、シェーキングフィルタユニット(集塵ユニット)内にプリコート剤を添加していない場合について説明した。これに限らず、シェーキングフィルタユニット内に、例えば、炭酸カルシウムやゼオライトから構成されるプリコート剤を添加することもできる。プリコート剤は、集塵機において粘着性のあるヒュームを吸煙する場合に有効である。
【0110】
具体的には、プリコート剤により、粘着性の塵が直接集塵フィルタに付着するのを防止し、シェーキング体との利用と合わせて、集塵フィルタの寿命を延長することができる。したがって、集塵フィルタの交換頻度が減少して、集塵機のメンテナンス性を向上することができる。なお、プリコート剤は、ダストプレートが取り外された第1ハウジングの開口部から第1ハウジング内部へ入れることができる。
【0111】
また、例えば、前記実施形態では、脱臭ユニットにおいて、通気室を脱臭用ハウジング下面側に設けた場合について説明した。これに限らず、通気室を脱臭用ハウジング上面側に設けてもよい。この場合、脱臭フィルタを構成する箱の面内方向で互いに離隔した一対の開口部は、それぞれ箱の上面および下面に設けることもできる。