(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
最初に
図1〜
図4を参照して、本発明の第1実施形態に係る燃料供給装置を説明する。
図1は第1実施形態に係る燃料供給装置を適用した給油所を示している。
図1において、給油所(符号は省略)のアイランド1上には給油装置2が設けられており、給油装置2は、POS(販売時点情報管理)システム3に信号線4で接続されている。POSシステム3は、例えば、給油所の事務所(図示は省略)に設けられている。
アイランド1の前面(
図1では左側下方の領域)における給油エリア5には、容器載置部7が配置されている。
図1では、容器載置部7には燃料容器6が載置された状態で示されている。
【0017】
給油装置2内には、給油機構8が収納されており、給油機構8はポンプ(符号は省略)及び流量計(符号は省略)等を含んでいる。
給油機構8に接続された給油ホース9の先端には給油ノズル10が設けられ、給油ノズル10はノズル掛け11に係止されている。ノズル掛け11にはノズルスイッチ12が設けられ、ノズルスイッチ12は給油ノズル10の掛け外しを検知する機能を有している。そして、ノズルスイッチ12の信号を受けて、給油機構8が駆動されるように構成されている。
なお、
図1において、符号13は給油エリア5内の人体を検知する人体センサ、符号14は各種の案内をする報知器、符号15は各種のデータを入力するキーボード、符号16は給油量等の各種情報を表示する表示器を示している。
【0018】
図1において、給油エリア5に設けられている容器載置部7は、固定台17と搬送手段18を有しており、固定台17には信号線19が接続されている。
容器載置部7の詳細が、
図2に示されている。
図2において、固定台17の脚20はアンカーボルト21で地面に固定されている。そして脚20は載置板22と一体になっており、載置板22は水平に延在している。
載置板22において、台車が出入りする側の端面(
図2では右側端面)にはフラップ23が設けられ、フラップ23は図示しない弾性手段(スプリング)により、水平方向に延在する様に付勢(水平付勢)されている。載置板22の側面(
図2では右上方向側面)には切欠22aが形成されている。
載置板22の内方には、点線で示すストッパ25が設けられており、ストッパ25は地面側に取り付けられており、搬送手段18を固定する機能を有している。
【0019】
図2において、搬送手段18は、台車部26と把持部27と容器保持部28で構成されている。
台車部26の台板29の下面には、キャスタ30が設けられている。そして、台板29の上面には、把持部27と容器保持部28が設けられており、把持部27と容器保持部28は棒状部材で構成されている。
図2〜
図4で明らかな様に、把持部27と容器保持部28は、燃料容器6の外周を包囲する様な形状であり、鎖(チェイン)32と協働して、燃料容器6を保持し以って転倒を防止する様に構成されている。
【0020】
図2において、把持部27は搬送手段18を移動するときの取手としての機能を有している。そして容器保持部28は、燃料容器6の転倒を防止するガードとしての機能を有しており、容器保持部28は、フック31及びそれに係止された鎖(チェイン)32を備えている。フック31とチェイン32は、フック31にチェイン32を係止することにより燃料容器6を保持すると共に、開放部分を大きくして作業性を良くする機能を有している。
そして、容器保持部28の下部は大きく曲折した曲折部28aとなっている。曲折部28aと載置板22の切欠22aを有することにより、搬送手段18の台板29は、固定台17の載置板22の下側に容易に収納される。その際に、固定台17の載置板22の垂直方向位置は、搬送手段18の台板29と曲折部28aの間になる。
【0021】
搬送手段18の台板29は、固定台17の載置板22の下側に容易に収納された状態が、
図3において詳細に示されている。
図3で示す通常時(灯油等の燃料を供給していない状態)では、台板29が固定台17の載置板22の下側に収納される。その際に、台車部26において、把持部27から離隔した側(前方:
図3では左側)のキャスタ30は、ストッパ25により、把持部27に移動しない様に固定されている。
【0022】
図1を参照して、燃料(例えば、灯油)の供給について説明すると、灯油を買いにきた顧客は、空の燃料容器6を容器載置部7に置き、キーボード15で給油データを設定し、ノズル掛け11から給油ノズル10を外し、給油ノズル10を燃料容器6に挿入する。ノズル掛け11から給油ノズル10を外すことにより、ノズルスイッチ12が閉じて給油機構8が駆動され、給油ノズル10から燃料容器6へと灯油が供給される。
灯油の供給が完了したならば、給油ノズル10を燃料容器6から外して、給油ノズル10をノズル掛け11に掛ける。給油ノズル10をノズル掛け11に掛けることにより、ノズルスイッチ12が開いて給油機構8が停止する。
【0023】
ここで、灯油を供給している最中に、燃料容器6は容器保持部28で保持されているため、給油ノズル10が燃料容器6に挿入されていても、燃料容器6が転倒することが防止され、燃料容器6内の灯油を撒き散らしてしまう恐れがない。
なお、把持部27から離隔した側(前方:
図3では左側)のキャスタ30は、ストッパ25により、把持部27で移動しない様に固定されているので、給油中等において、搬送手段18が容器載置部7から外れてしまうことはない。
【0024】
上述した様に、灯油が充填された燃料容器6は重量物であり、顧客が燃料容器6を手持ちで運搬することは困難である。
図4で示すように、第1実施形態によれば、灯油が充填された燃料容器6を自動車まで運搬するために、搬送手段18の把持部27を顧客が引けば良い。顧客が把持部27を引くことにより、前方(
図4では左側)のキャスタ30はストッパ25を乗り越える。そして燃料容器6は容器保持部28により、顧客が引張る方向(
図4では右側)に押圧される。
顧客が引張る方向(
図4では右側)に燃料容器6が押圧されることにより、燃料容器6は固定台17の載置板22上を(
図4では右側に)スライドして、台車部26の台板29上に乗り移ることが出来る。
【0025】
ここで、燃料容器6が、固定台17の載置板22から台車部26の台板29上へ乗り移る時に、燃料容器6が固定台17のフラップ23上に到達すると、フラップ23の縁部が台板29に当接する様にスイングする。そのため、固定台17の載置板22と台車部26の台板29における段差が、フラップ23によって架橋されるので、燃料容器6は固定台17上から台車部26上へスムーズに移動する。
さらに顧客が把持部27を引張ることにより、燃料容器6が載置した台車部26は、載置板22から完全に外れる。そして、台車部26を引張る或いは押すことにより、顧客の自動車(図示せず)まで移動することが出来る。灯油を充填した燃料容器6の重量が重くても、顧客がキャスタ30が付いた台車部26を引張ることは容易であり、当該顧客の腰を痛めることもない。
【0026】
台車部26を引張って顧客の自動車の位置まで到達したならば、容器保持部28のチェイン32をフック31から外すことにより、燃料容器6を台車部26から当該自動車に容易に載せ換えられる。
また、第1実施形態によれば、電気的に作動する機構が設けられていないので、灯油の様な燃料を扱う設備における安全に寄与している。
上述した第1実施形態は、1個の燃料容器を扱う燃料供給装置であるが、本発明では、同時に2個の燃料容器を扱うことも可能である。
図5、
図6を参照して説明する第2実施形態は、同時に2個の燃料容器を扱う実施形態である。なお、第2実施形態において、容器載置部以外の構成は第1実施形態と同様である。
【0027】
図5において、第2実施形態における容器載置部33は、固定台34と搬送手段35を有している。
固定台34の脚36には載置板37が渡され、載置板37の前面にはフラップ38が設けられている。フラップ38は、図示しない弾性手段により、水平方向へ延在する様に付勢されている。
載置板37の面積は、2個の燃料容器6を載置可能に設定されており、その長さは第1実施形態における載置板22(
図2〜
図4参照)の2倍となっている。
図5、
図6で示すように、第2実施形態における容器載置部33において、第1実施形態と同様に、搬送手段35を固定するストッパ39が地面GFに設けられている。
【0028】
搬送手段35は台車部40と把持部41と容器保持部42を有している。
台車部40の台板43の下面にはキャスタ44が設けられ、台板43の上方には把持部41と容器保持部42が設けられている。
台板43についても、2個の燃料容器6が載置可能である様に、第1実施形態における台板29(
図2〜
図4参照)の2倍の長さを有している。容器保持部42も、第1実施形態における容器保持部28(
図2〜
図4参照)の2倍の長さを有している。ただし容器保持部42は、
図5、
図6で示すように、長手方向(
図5では左右方向)の中間部において、区画用の部分42Aを設けている。
図5、
図6の第2実施形態におけるその他の構成及び作用効果は、
図1〜
図4で示す第1実施形態と同様である。
【0029】
図1〜
図6の第1実施形態及び第2実施形態では、搬送手段を固定するために地面(床面)に凸状のストッパを設けて、搬送手段が容器載置部から外れない様に固定しているが、搬送手段を容器載置部から引っ張り出す際に、キャスタが凸状のストッパを乗り越える時の労力及び衝撃が大きくなる、という不都合がある。
図7〜
図11で示す第3実施形態に係る燃料供給装置では、電気的に作動する機構を用いて、搬送手段を電気的に固定している。
図7〜
図11の第3実施形態では、容器載置部に関連する構成以外については、第1実施形態と同様である。
【0030】
図7は、燃料容器を載せた状態の容器載置部を示している。
図7において、容器載置部45は、固定台46と搬送手段47を有している。
固定台46の脚48には載置板49が取り付けられており、載置板49の前端(
図7、
図8では右側端部)にはフラップ50が設けられている。フラップ50は、図示しない弾性手段により、水平方向へ延在する様に配置されている。
固定台46にはセンサ51が設けられ、センサ51は搬送手段47がセットされているか否かを検知する機能を有している。そして、センサ51の検知信号は、信号線19を介して、制御手段側へ送出される。
【0031】
図7、
図8で示すように、地面(或いは給油装置の床面)には、電気的に作動して搬送手段47を固定する固定具52が設けられている。
固定具52は、ソレノイド53とプランジャ54を有している。
プランジャ54は、(
図7、
図8では上方へ)突出する様に付勢されており、ソレノイド53が励磁された場合にのみ、プランジャ54は突出した状態が解除される(
図7、
図8では下方へ引込む)。プランジャ54が突出した状態が解除されると、搬送手段47とプランジャ54の係合状態が解除され、搬送手段47のロック状態が解除される。
【0032】
搬送手段47は台車部55と把持部56と容器保持部57を有している。
台車部55の台板58の下面にはキャスタ59が設けられている。そして、台板58の上面には把持部56と容器保持部57が設けられている。これに加えて、台板58には穴60が穿孔されており、前述したプランジャ54が突出すると(通常の付勢された状態であると)当該穴60に挿入される。
プランジャ54が突出して穴60に挿入されることにより、搬送手段47は固定台46に固定され、固定台46から搬送手段47を取り外すことが出来なくなる。
燃料容器6へ灯油を充填した場合には、後述の制御により、ソレノイド53が励磁され、プランジャ54は
図7、
図8で下方へ引込み、搬送手段47とプランジャ54の係合状態が解除される。これにより、搬送手段47のロック状態が解除され、搬送手段47を固定第46から引き出すことが可能になる。
【0033】
図8は固定台46から搬送手段47を引き出しつつある状態を示している。
図8で示す搬送手段47を引き出しつつある状態では、プランジャ54は下方へ引込んでおり、プランジャ54は穴60に挿入されていない。
この状態で、把持部56を顧客が引くことにより、容器保持部57により燃料容器6は(
図7、
図8では右方へ)押圧され、固定台46から台車部55上へ乗り移る。その際に、固定台46と台車部55における段差は、フラップ50によって架橋されるので、燃料容器6は台車部55上へスムーズに移動する。
そして、台車部55を引張る或いは押すことにより、顧客の自動車(図示せず)まで移動することが出来る。
【0034】
次に、主として
図9〜
図11のフローチャートに基づいて、この実施形態における灯油の様な燃料を供給する態様について説明する。
説明を簡略化するため、給油装置の制御については
図9を参照して説明し、容器載置部の制御については
図10を参照して説明し、POSシステムの制御については
図11を参照して説明する。
【0035】
顧客が燃料(例えば灯油)を購入していない状態では、
図8で示す様に、搬送手段47が固定台46に収納されており、センサ51は搬送手段47を検知して検知信号を出力し、固定具52のプランジャ54は(
図8の上方へ)突出して台板58の穴60に係合し、以って、搬送手段47はロックされている。
図9〜
図11の制御は係る状態からスタートする。
図9で示す給油装置の制御において、人体センサ13(
図1参照)により、灯油を購入しに顧客が給油所まで来たか否かを検知する(
図9:ステップS1)。
顧客が来店して給油エリア5(
図1参照)まで来ると、人体センサ13が顧客を検知し(
図9:ステップS1が「Yes」)、報知器14から「いらっしゃいませ」と発声(報知)される(
図9:ステップS2)。
【0036】
顧客は空の燃料容器6を容器載置部45へ置き、キーボード15から給油数値を設定すると、給油設定信号がPOSシステム3へ出力される(
図9:ステップS3)。この給油設定信号は、POSシステム3の制御を示す
図11におけるステップS21の判断工程に対して出力される。
給油装置2がPOSシステム3へ給油設定信号を出力すると、
図9のステップS4に進み、POSシステム3から給油許可信号が来るまで待機する(
図9:ステップS4が「No」のループ)。
【0037】
図11において、POSシステム3は、給油装置2から給油設定信号を受信するまでは待機している(
図11:ステップS21が「No」のループ)。
給油装置2が給油設定信号を出力して(
図9:ステップS3)、POSシステム3が給油設定信号を受信すると(
図11:ステップS21が「Yes」)、POSシステム3は給油装置2に対して給油許可信号を出力する(
図11:ステップS22)。この給油許可信号は、
図9のステップS4の判断工程に対して出力される。
図11において、給油装置2に対して給油許可信号を出力したならば(
図11:ステップS22)、ステップS23に進み、POSシステム3は、給油装置2から給油データが送られてきたか否かを判断する。給油装置2から給油データが送られて来なければ、POSシステム3は待機する(
図11:ステップS23が「No」のループ)。
【0038】
図9において、給油装置2が給油許可信号を受信すると(
図9:ステップS4が「Yes」)、給油許可信号を受けた給油装置2は駆動可動な状態となる。そして、ステップS5に進み、顧客がノズル掛け11から給油ノズル10を外して、ノズルスイッチ12が「オン(ON)」の状態になったか否かを判断する(
図9:ステップS5)。
顧客が給油ノズル10をノズル掛け11から外し、燃料容器6の注入口に挿入して、ノズルスイッチ12を「オン」の状態にしたならば(
図9:ステップS5が「Yes」)、表示器16(
図1参照)が帰零され、ポンプ装置も「オン」の状態になり、給油機構8が駆動される(
図9:ステップS6)。
これにより、灯油等の燃料が、燃料容器6に供給される。
【0039】
ステップS7は流量計の流量パルスが計数されたか否かを判断する(
図9:ステップS7)。給油ノズル10から燃料容器6へ給油(燃料の供給)がされると、流量計の流量パルスが計数され(
図9:ステップS7が「Yes」)、燃料供給量が表示器16へ表示される(
図9:ステップS8)。そしてステップS9に進み、給油が終了し、給油ノズル10がノズル掛け11に戻されて、ノズルスイッチ12が「オフ(OFF)」の状態になったか否かが判断される(
図9:ステップS9)。
ステップS7で流量計の流量パルスが計数されない場合(
図9:ステップS7が「No」)も、ステップS9に進む。
【0040】
ステップS9において、ノズルスイッチ12が「オフ(OFF)」の状態になっていなければ、ステップS7に戻り、ステップS7〜S9を繰り返す(
図9:ステップS9が「No」のループ)。
ノズルスイッチ12が「オフ(OFF)」の状態になっていれば(
図9:ステップS9が「Yes」)、ステップS10に進み、給油機構8の駆動を停止し、給油データがPOSシステム3に出力され、ロック解除信号が容器載置部7に出力される。
ここで、給油装置2から出力される給油データは、
図11のステップS23に送出される。そして、給油装置2から出力されるロック解除信号は、
図10におけるステップS11に送られる。
【0041】
図11において、給油装置2からPOSシステム3に対して給油データが送られてきたならば(
図11:ステップS23が「Yes」)、POSシステム3は給油データを記憶し、給油伝票(図示せず)を発行する(
図11:ステップS24)。顧客は、当該給油伝票に基づいて、燃料の料金を精算する。
そして、POSシステム3における制御が終了する。
【0042】
容器載置部7の制御を示す
図10において、「スタート」の時点における容器載置部45は、固定具52(
図7参照)のソレノイド53(
図7参照)は励磁されておらず、プランジャ54(
図7参照)は(
図7の上方へ)突出した状態となっており、台車部55(
図7参照)の台板58(
図7参照)に穿孔された穴60に挿入され、以って、搬送手段47の台車部55を固定具52へ固定している。
図10のステップS11では、容器載置部45は、給油装置2からのロック解除信号を受信したか否かを判断する。ロック解除信号を受信していなければ、プランジャ54が台板58の穴60に挿入されて、台車部55が固定具52に固定された状態で待機する(
図10:ステップS11が「No」のループ)。
給油装置2からのロック解除信号を受信したならば(
図10:ステップS11が「Yes」)、固定具52のソレノイド53を励磁してプランジャ54を(
図7、
図8における下方へ)引込めて、搬送手段47のロックを解除する(
図10:ステップS12)。そして、ステップS13に進む。
【0043】
図8で示すように、ロックが解除された状態の搬送手段47において、顧客が把持部56を引張ると、燃料容器6は固定台46から搬送手段47へ移動する。その状態で、顧客は搬送手段47を図示しない自動車まで運んで、当該自動車に燃料容器6を載せ換える。そして顧客は、空の搬送手段47を容器載置部45へ戻して、台車部55を固定台46へセットする。
図10において、ステップS13では、容器載置部7は、搬送手段47のロックが解除(
図10:ステップS12)されてから、所定の時間t1が経過したか否かを判断する。
ここで所定の時間t1は、搬送手段47を戻す迄に要する時間である。
図10の例では、例えば、t1=5分と設定してある。
【0044】
図10のステップS13において、搬送手段47のロックが解除(ステップS12)されてから所定の時間t1が経過すると(
図10:ステップS13が「Yes」)、ステップS14に進み、センサ51が搬送手段47を検知しているか否かを判断する。
センサ51が搬送手段47を検知していなければ(
図10:ステップS14が「No」)、容器載置部7は搬送手段47が戻されていないと判断し、報知器14を作動して「搬送手段47が戻されていない」旨を警報して(
図10:ステップS15)、ステップS14に戻る(
図10:ステップS14が「No」のループ)。
センサ51が搬送手段47を検知すれば(
図10:ステップS14が「Yes」)、容器載置部7は搬送手段47が戻されたと判断し、固定具52のソレノイド53を消磁して、プランジャ54を(
図7の上方へ)突出した状態にして、台車部55に穿孔された穴60に挿入して、搬送手段47をロックする(
図10:ステップS16)。
これにより、容器載置部7における制御が終了する。
【0045】
図7〜
図11の第3実施形態では、1個の燃料容器6を扱っているが、同時に2個の燃料容器6を扱うことも可能である。
図12、
図13で示す第4実施形態では、同時に2個の燃料容器6を容器載置部7、搬送手段47に載置することが出来る。
図12は燃料容器6を載せた状態の容器載置部を示している。
図12において、容器載置部61は、固定台62と搬送手段63を有している。固定台62の脚64には載置板65が取り付けられ、載置板65の端面(
図12では右端面)にはフラップ66が設けられており、フラップ66は図示しない弾性手段により水平方向へ延在する様に付勢されている。
載置板65の面積は、2個の燃料容器6が置けるように設定されており、第3実施形態における載置板49(
図7参照)の2倍の面積(長手方向長さ)を有している。
【0046】
そして固定台62には、搬送手段63を検知するセンサ67と、搬送手段63を固定する固定具68が設けられている。固定具68は、ソレノイド69と、ソレノイド69により動作するプランジャ70を有している。
プランジャ70は、ソレノイド69が励磁されていない状態では(
図12では上方へ)突出し、ソレノイド69が励磁されると(
図12では下方へ)引込む様に構成されている。そして、ソレノイド69が励磁されておらずプランジャ70が上方へ突出していると、搬送手段63に穿孔された穴76にプランジャ70が挿入されて、搬送手段63は容器載置部61に固定される(ロックされる)。
一方、ソレノイド69が励磁されるとプランジャ70は下方に引込み、搬送手段63に穿孔された穴76に挿入された状態ではなくなり、搬送手段63が容器載置部61にロックされた状態が解除される。
【0047】
搬送手段63は台車部71と把持部72と容器保持部73を有している。
台車部71の台板74の下側にはキャスタ75が設けられ、台車部71の台板74には穴76が穿孔されており、穴76は固定具68のプランジャ70と係合する。そして、台板74の上方には、把持部72と容器保持部73が設けられている。
台板74は2個の燃料容器6が載置可能である様に、第3実施形態における台板58の2倍の面積を有している。そして容器保持部73は、2個の燃料容器6が転倒しない様に保持するため、2個の燃料容器6を区画する区画用部分73Aを有している。
【0048】
図12で示すように、プランジャ70が突出して台板74の穴76に係合し、搬送手段63が容器載置部61にロックされている状態で、燃料容器6に燃料が供給される。
燃料供給中は、燃料容器6は容器保持部73で保持されているので、転倒が防止され、灯油を周辺に撒き散らす恐れがない。
図13で示す様に、燃料容器6への燃料供給が完了し、容器載置部61から搬送手段63を引き出すに際しては、プランジャ70が引込み、搬送手段63のロックが解除されている。この状態で、顧客が把持部72を引張ると、燃料容器6は容器保持部73で押圧され、固定台62の載置板65上をスライドして、フラップ66を介して台車部71の台板74上へスムーズに乗り移る。
【0049】
顧客が把持部72を引張り或いは押圧することにより、燃料容器6が台板74に載置された状態で、台車部71を顧客の自動車まで容易に移動することが出来る。
図12、
図13の第4実施形態におけるその他の構成及び作用効果は、
図3〜
図11の実施形態と同様である。
【0050】
ここで、
図1〜
図13の第1〜第4実施形態では、容器載置部上に燃料容器を載置して燃料を充填し、燃料が充填された後に燃料容器6を搬送手段へ移動している。
これに対して、当初から搬送手段上に燃料容器6を載置する様に構成すれば、容器載置部の構造を単純化して、容器載置部上から搬送手段へ燃料容器6を移動する操作が不必要となる。
図14、
図15で示す第5実施形態では、燃料容器6を搬送手段上に載置した状態で、燃料を充填している。
【0051】
図14において、容器載置部77は固定台78と搬送手段79を有している。
固定台78の脚80には上板81が渡され、地面には、搬送手段79を固定するストッパ82が設けられている。ストッパ82は、搬送手段79の(
図14、
図15の左側の)キャスタ87の動きを抑止して、搬送手段79を
図14で示す位置に固定している。
なお、容器載置部77上から搬送手段79へ燃料容器6を移動させる必要がないので、
図2〜
図4の第1実施形態におけるフラップ23は設けられていない。
図14、
図15から明らかな様に、容器載置部77の上板81には燃料容器6は載置されていない。
図14、
図15において、燃料容器6は台車部83に載置されている。
搬送手段79は台車部83と把持部84と容器保持部85を備えている。台車部83の台板86の下方にはキャスタ87が設けられ、上方には把持部84と容器保持部85が設けられている。
【0052】
図14で示す状態で、顧客が空の燃料容器6を搬送手段79の台板86上に置き、燃料容器6に給油ノズル10を挿入して燃料を充填した際に、燃料容器6は容器保持部85で保持されており、搬送手段79はストッパ82で固定されているので、燃料充填中に燃料容器6が転倒することはなく、灯油を撒き散らしてしまう恐れもない。ここで、ストッパ82は電気的に作動するわけではないので、電気を供給する必要が無く、火花も発生しない。
燃料容器6に燃料が充填された後、顧客が図示しない自動車まで燃料容器6を搬送するに際しては、把持部84を引張り、キャスタ87がストッパ82を乗り越えさせれば良い(
図15参照)。
ここで第5実施形態では、燃料容器6は燃料充填前から搬送手段79上に載置されているので、キャスタ87がストッパ82を乗り越える様に把持部84を引張る際に、容器載置部77上から搬送手段79へ燃料容器6を移動させる必要はない。
図14、
図15の第5実施形態におけるその他の構成及び作用効果は、
図2〜
図4の第1実施形態と同様である。
【0053】
図14、
図15の第5実施形態では、1個の燃料容器6のみを扱っているが、
図14、
図15と同様な構成を用いて、同時に2個の燃料容器6を扱うことが可能である。
図16の第6実施形態は、同時に2個の燃料容器6を扱う実施形態である。
図16において、容器載置部88は、固定台89と搬送手段90で構成されている。
固定台89の脚91には上板92が配置されているが、
図16から明らかなように、上板92には燃料容器6は載置されていない。
地面(或いは、給油装置の床面)には、搬送手段90を固定するストッパ93が設けられている。ストッパ93は、搬送手段90のキャスタ93(
図16における左方)の移動を制限することにより、搬送手段90を固定台89に対して固定(ロック)している。
【0054】
搬送手段90は台車部94と把持部95と容器保持部96を有している。
台車部94の台板97の下方にはキャスタ98が設けられ、上方には把持部95と容器保持部96が設けられている。容器保持部96は、2個の燃料容器6を区画するための区画用部分96Aを有している。
ここで、2個の燃料容器6を載置するため、台車部94の台板97は、第5実施形態の台板86に対して、2倍の長さを有している。
【0055】
容器載置部88は、通常時(燃料容器6へ燃料を充填している場合を含む)には、搬送手段90が固定台89に収納され、ストッパ93で固定されているので、不用意に動くことはない。そして、燃料容器6は容器保持部96で保持されている。そのため、特に燃料充填時において、燃料容器6が転倒してしまうことが防止され、灯油を撒き散らす恐れがない。
図16の第6実施形態におけるその他の構成及び作用効果については、
図1〜
図6、
図13〜
図15の実施形態と同様である。
【0056】
図14、
図15の実施形態では、搬送手段を固定するために地面にストッパを設けているが、顧客が搬送手段を用いて、はじめに燃料容器6を自動車に取りに行く形態では、キャスタがストッパを乗り越えるときの労力及び衝撃が大きい。さらに、搬送手段の固定台への収納を複数回行うため、より確実な固定が必要となる不都合が存在する。これに対して、電気的に作動して搬送手段を固定し或いは固定を解除する機構を採用すれば、係る不都合を回避することが出来る。
図17〜
図21の第7実施形態では、搬送手段を電気的に固定し、固定を解除するように構成されている。
【0057】
図17において、容器載置部101は、固定台102と搬送手段103を有している。
固定台102の脚104には上板105が設けられている。
図14、
図15の実施形態と同様に、上板105には燃料容器6は載置されておらず、燃料容器6は搬送手段103に載置されている。
容器載置部101の固定台102には、搬送手段103を検知するセンサ106が設けられ、センサ106の検知信号は信号線19を介して、制御側へ送出されるようになっている。
【0058】
地面或いは給油装置2の床面には、搬送手段103を固定台102に固定し、或いは固定を解除する固定具107が設けられている。
固定具107は、ソレノイド108とプランジャ109を有している。プランジャ109は、ソレノイド108が励磁されていない状態(消磁された状態)では(
図17、
図18では上方へ)突出する様に付勢されており、搬送手段103を固定する方向へ常時付勢されている。そして、プランジャ109は、ソレノイド108が励磁されると(
図17、
図18では下方へ)引込み、搬送手段103の固定を解除する。
【0059】
搬送手段103は、台車部110と把持部111と容器保持部112を有している。
台車部110の台板113の下側にはキャスタ114が設けられており、台板113には穴115が穿孔されている。プランジャ109が(
図17、
図18では上方へ)突出している状態(通常の状態:ソレノイド108が励磁されていない状態)で、穴115に挿入される。
台車部110の台板113の上方には、把持部111と容器保持部112が設けられている。
図1〜
図16の各実施形態と同様に、把持部111と容器保持部112は、搬送手段103に載置された燃料容器6を包囲する様に構成されており、チェイン32(
図2参照)と協働して、燃料容器6が転倒しない様に保持する機能を有する。
【0060】
次に主として
図19〜
図21に基づいて、燃料供給に際して、給油装置2の制御、容器載置部101の制御、POSシステム3(
図1参照)の制御について説明する。
燃料供給以前の段階では、搬送手段103は固定台102に収納されており、センサ106(
図17参照)は搬送手段103を検知して検知信号を出力し、固定具107のプランジャ109は(
図17の上方へ)突出して台板113の穴115に挿入されており、以って、搬送手段103を固定台102に固定している。
給油装置2の制御を示す
図19において、人体センサ13(
図1参照)が給油エリア5内に来た顧客を検知するか否かを判断する(
図19:ステップS31)。人体センサ13が顧客を検知するまで、給油装置2は待機する(
図19:ステップS31が「No」のループ)。
【0061】
人体センサ13が顧客を検知すると(
図19:ステップS31が「Yes」)、報知器14から「いらっしゃいませ」と発声(報知)される(
図19:ステップS32)。そして、ステップS33に進む。
ステップS33では、顧客がキーボード15のロック解除釦(図示せず)を押したか否かが判断される。顧客がロック解除釦(図示せず)を押していない場合には、ステップS31に戻り、ステップS31〜S33を繰り返す(
図19:ステップS33が「No」のループ)。
顧客がロック解除釦(図示せず)を押すと(
図19:ステップS33が「Yes」)、ロック解除信号が出力される(
図19:ステップS34)。ロック解除信号を出力した後、ステップS35に進み、再び容器載置部101からロック済み信号が送られてきたか否かを判断する。容器載置部101からロック済み信号が送られていない場合には、ロック済み信号が送られてくるまで待機する(
図19:ステップS35が「No」のループ)。
【0062】
ここで、
図19のステップS34で出力されたロック解除信号は、容器載置部101に送られる。そして、容器載置部101における制御である
図20のステップS51では、容器載置部101がロック解除信号を受信したか否かを判断する。容器載置部101がロック解除信号を受信していなければ、ロック解除信号を受信するまで待機する(
図20:ステップS51が「No」のループ)。
容器載置部101がロック解除信号を受信したならば(
図20:ステップS51が「Yes」)、容器載置部101は固定具107のソレノイド108を励磁して、プランジャ109を(
図17では下方へ)引込め、搬送手段103が固定台102にロックされた状態を解除する(
図20:ステップS52)。
【0063】
搬送手段103と固定具107のロックが解除された状態で、顧客は搬送手段103を顧客の自動車(図示せず)まで移動し、自動車内に収容されていた空の燃料容器6を搬送手段103へ載置する。そして、空の燃料容器6を載置した搬送手段103を、容器載置部101まで移動して(戻って)、容器載置部101へセットする。
図20のステップS52で搬送手段103が固定台102がロックされた状態を解除した後、
図20におけるステップS53において、搬送手段103が容器載置部101へセットされたか否かを判断する。ここで、搬送手段103が容器載置部101へセットされたか否かは、センサ106が搬送手段103を検知したか否かにより判断される。搬送手段103が容器載置部101へセットされなければ、セットされるまで待機する(
図20:ステップS53が「No」のループ)。
【0064】
搬送手段103が容器載置部101へセットされたならば(
図20:ステップS53が「Yes」)、固定具107のソレノイド108が消磁され、プランジャ109が(
図17の上方へ)突出して穴115内へ挿入されて、搬送手段103が固定台102にロックされ、ロック済み信号が出力される(
図20:ステップS54)。この状態で、給油ノズル10が燃料容器6の注入口に挿入される。
図20のステップS54で出力されるロック済み信号は、給油装置2へ送られて、
図19のステップS35の判断に用いられる。
ステップS54でロック済み信号を出力したならば、
図20のステップS55に進み、給油装置2から再びロック解除信号が入力されたか否かを判断する。給油装置2からロック解除信号が入力されなければ、入力されるまで待機する(
図20:ステップS55が「No」のループ)。
【0065】
図19において、ステップS35で、容器載置部101からのロック済み信号を受信したならば(
図19:ステップS35が「Yes」)、
図19のステップS36に進む。そして、顧客がキーボード15で給油数値を設定したならば、POSシステム3へ給油設定信号が出力される(
図19:ステップS36)。この給油設定信号は、
図21のステップS61における判断に用いられる。
給油設定信号を出力したならばステップS37に進み、POSシステム3から給油許可信号が受信されたか否かを判断する。POSシステム3から給油許可信号が受信されていなければ、受信するまで待機する(
図19:ステップS37が「No」のループ)。
【0066】
POSシステム3の制御を示す
図21において、ステップS61では、給油装置2からの給油設定信号をPOSシステム3が受信したか否かを判断する。給油装置2からの給油設定信号を受信していなければ、受信するまで待機する(
図21:ステップS61が「No」のループ)。
図21において、POSシステム3が給油装置2からの給油設定信号を受信したならば(
図21:ステップS61が「Yes」)ステップS62に進み、給油装置2に対して給油許可信号を出力する。
給油装置2に対して給油許可信号を出力したならばステップS63に進み、給油装置2からの給油データを受信したか否かを判断する。給油装置2からの給油データをPOSシステム3が受信していなければ、給油データを受信するまで待機する(
図21:ステップS63が「No」のループ)。
【0067】
図19のステップS37において、POSシステム3からの給油許可信号を給油装置2が受信したならば(
図19:ステップS37が「Yes」)、給油機構8を可動状態として、ステップS38に進む。
図19のステップS38では、ノズル掛け11から給油ノズル10が外されてノズルスイッチ12がオン(ON)の状態になったか否かを判断する。ノズルスイッチ12がオン(ON)の状態になっていなければ、オン(ON)の状態になるまで待機する(
図19:ステップS38が「No」のループ)。
ノズルスイッチ12がオン(ON)の状態になると(
図19:ステップS38が「Yes」)、表示器16が帰零されて給油機構8が駆動される(
図19:ステップS39)。そして、搬送手段103に載置された燃料容器6に対して、燃料が充填される。
【0068】
給油ノズル10から燃料容器6へ燃料を供給すると、流量計(図示せず)の流量パルスが発信されたか否かを判断する(
図19:ステップS40)。流量パルスが発信されると(
図9:ステップS40が「Yes」)、計数されて表示器16(
図1参照)で表示される(
図9:ステップS11)。そしてステップS42に進み、燃料供給が終了して、給油ノズル10がノズル掛け11に戻されて、ノズルスイッチ12がオフ(OFF)の状態になったか否かを判断する(
図19:ステップS42)。
図19のステップS40で流量パルスが発信されなければ(
図19:ステップS40が「No」)、表示器16で表示されることなく、
図19のステップS42に進む。
【0069】
図19のステップS42において、ノズルスイッチ12がオフ(OFF)の状態になっていなければ、ステップS40に戻り、ステップS40〜S42を繰り返す(
図19:ステップS42が「No」のループ)。
ノズルスイッチ12がオフ(OFF)の状態になれば(
図19:ステップS42が「Yes」)、燃料容器6に対する燃料(灯油)の充填が完了しているので、給油機構8の駆動を停止し、給油データをPOSシステム3に出力し、ロック解除信号が容器載置部101に出力される(
図19:ステップS43)。
そして、
図19における給油装置2の制御が終了する。
【0070】
給油装置2からの給油データをPOSシステム3が受信すると(
図21:ステップS63が「Yes」)、POSシステム3は給油データを記憶し、給油伝票を発行する(
図21:ステップS64)。
顧客はステップS64で発行された給油伝票に基づいて、燃料(灯油)の料金を精算する。
これにより、
図21で示すPOSシステム3の制御は終了する。
【0071】
給油装置2からのロック解除信号を容器載置部101が受信すると(
図20:ステップS35が「Yes」)、固定具107のソレノイド108を励磁してプランジャ109を(
図17の下方へ)引込ませて、搬送手段103が固定台102にロックされている状態を解除する(
図20:ステップS56)。そして、
図20のステップS57に進む。
図19で上述した様に、給油装置2からのロック解除信号を容器載置部101が受信した段階では、燃料容器6への燃料充填が完了している。そのため、搬送手段103のロックが解除されると、
図18で示すように、ロックが解除された搬送手段103の把持部111を引いて搬送手段103を顧客の自動車まで移動して、燃料が充填された燃料容器6を自動車に収容する。
そして、燃料容器6が載置されていない搬送手段103を、容器載置部101まで移動して(戻して)、固定台102にセットする。
【0072】
図20のステップS57では、搬送手段103のロックが解除されてから、所定の時間t1が経過したか否かを判断する。ここで、所定の時間t1は、搬送手段103のロックが解除されてから、搬送手段103を容器載置部101まで戻す迄に要するのに必要且つ十分な時間である(例えば5分)。
搬送手段103のロックが解除されてから、所定の時間t1が経過すると(
図20:ステップS57が「Yes」)、センサ106が搬送手段103を検知しているかを判断する(
図20:ステップS58)。
センサ106が搬送手段103を検知すれば(
図20:ステップS58が「Yes」)、搬送手段103が戻されているので、固定具107のソレノイド108を消磁し、プランジャ109を(
図17の上方へ)突出して、搬送手段103をロックする(
図20:ステップS60)。
これにより、
図20の容器載置部101の制御を終了する。
【0074】
図17〜
図21の第7実施形態は、1個の燃料容器6を搬送手段103に載置しているが、同時に2個の燃料容器6を搬送装置に載置することも可能である。
図22の第8実施形態は、同時に2個の燃料容器6を搬送装置に載置する実施形態である。
図22において、容器載置部116は、固定台117と搬送手段118を有しており、固定台117の脚119には上板120が取り付けられている。そして、固定台117には、搬送手段118がセットされている状態を検知するセンサ121が設けられている。
地面或いは給油装置2の床面には、搬送手段118を固定する固定具122が設けられており、固定具122はソレノイド123と突出付勢されたプランジャ124を有し、ソレノイド123が励磁されるとプランジャ124が(
図22の下方へ)引込み、搬送手段118のロックが解除されるように構成されている。
【0075】
搬送手段118は、台車部125と把持部126と容器保持部127を有し、台車部125の台板128は、第7実施形態の台板113に対して2倍の面積と長手方向長さを有している。そして、容器保持部127は、2つの燃料容器6を区画するための区画要部分127Aを備えている。
台板128の下方にはキャスタ129が設けられ、プランジャ124が係合する穴130が穿孔されている。
台板128の上方には把持部126と容器保持部127が設けられている。
搬送手段118は、固定具122でロックされた状態で燃料容器6へ燃料が供給(充填)され、ロックが解除された状態で、容器載置部116から離れた箇所(例えば、顧客の自動車が注射されている箇所)へ移動する。
【0076】
図22の第8実施形態におけるその他の構成及び作用効果については、
図1〜
図21の実施形態と同様である。
【0077】
図1〜
図22の各実施形態では、搬送手段に容器保持部を設けているが、顧客が充分に注意をするのであれば、容器保持部を設けなくても、燃料容器6を転倒させてしまうこと無く、安全に給油をすることができる。
図23の第9実施形態では、搬送手段に容器保持部を設けておらず、単なる台車で構成している。
【0078】
図23において、容器載置部131は固定台132と搬送手段133を有し、搬送手段133は台車部134と把持部135を有している。そして、台車部134の台板136の下方にはキャスタ137が設けられ、上方には把持部135が設けられている。
上述したように、
図23の第9実施形態では、台板136の上方には容器保持部を設けておらず、搬送手段133は通常の台車と同様な構成となっている。そのため、製造コストを安価にすることが出来る。
図示はされていないが、搬送手段133に複数の燃料容器6を載置する様に構成することが可能である。
図23の第9実施形態におけるその他の構成及び作用効果は、
図7〜
図11、
図17〜
図21の実施形態と同様である。
【0079】
図23の第9実施形態では、固定台132と搬送手段133を固定するために、
図17〜
図21の実施形態と同様に、ソレノイドとプランジャを有し、電気的に作動する機構を用いている。
しかし、係る機構を有すること無く、ストッパによりキャスタを固定することも可能である。
図24の第10実施形態では、容器載置部151は固定台152と搬送手段153を有し、搬送手段153は台車部154と把持部155を有し、台車部154の台板156の下方にはキャスタ157が設けられ、上方には把持部155が設けられている。
【0080】
図24の台板156には容器保持部を設けておらず、搬送手段153は通常の台車である。
これに加えて、
図24の左側のキャスタ157近傍において、地面或いは給油装置2の床面に、凸状のストッパ158が形成されており、搬送手段153の移動を制限している。凸状のストッパ158を形成することは、ソレノイドとプランジャを有し電気的に作動する機構に比較して簡単な構造である。
そのため、
図23の第9実施形態に比較して、
図24の第10実施形態は、さらに製造コストを安価にすることが出来る。
【0081】
図示はされていないが、搬送手段153に複数の燃料容器6を載置する様に構成することが可能である。
図24の第10実施形態におけるその他の構成及び作用効果は、
図1〜
図22の実施形態と同様である。
【0082】
図示の実施形態はあくまでも例示であり、本発明の技術的範囲を限定する趣旨の記述ではないことを付記する。