(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5696857
(24)【登録日】2015年2月20日
(45)【発行日】2015年4月8日
(54)【発明の名称】関連情報の表示方法、及び携帯通信端末
(51)【国際特許分類】
H04M 1/00 20060101AFI20150319BHJP
H04M 1/2745 20060101ALI20150319BHJP
【FI】
H04M1/00 R
H04M1/2745
【請求項の数】9
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2012-542346(P2012-542346)
(86)(22)【出願日】2010年9月9日
(65)【公表番号】特表2013-513322(P2013-513322A)
(43)【公表日】2013年4月18日
(86)【国際出願番号】CN2010076750
(87)【国際公開番号】WO2011069380
(87)【国際公開日】20110616
【審査請求日】2012年7月9日
(31)【優先権主張番号】200910188636.2
(32)【優先日】2009年12月7日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】509296306
【氏名又は名称】▲華▼▲為▼▲終▼端有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100146835
【弁理士】
【氏名又は名称】佐伯 義文
(74)【代理人】
【識別番号】100140534
【弁理士】
【氏名又は名称】木内 敬二
(72)【発明者】
【氏名】高 ▲偉▼
(72)【発明者】
【氏名】▲楊▼ 清▲華▼
(72)【発明者】
【氏名】曹 慧桃
(72)【発明者】
【氏名】耿 ▲曉▼▲東▼
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼ 明旺
(72)【発明者】
【氏名】董 文才
(72)【発明者】
【氏名】▲ルオ▼ ▲偉▼▲偉▼
【審査官】
山岸 登
(56)【参考文献】
【文献】
特開平11−041339(JP,A)
【文献】
特開2006−191531(JP,A)
【文献】
特開2001−036790(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04M 1/00
1/24− 3/00
3/16− 3/20
3/38− 3/58
7/00− 7/16
11/00−11/10
99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
メディア情報保存時に、対応する連絡先情報を、使用していない領域定義を用いて最新に追加された前記メディア情報の領域内に保存するステップであって、前記対応する連絡先は1又は2以上の連絡先で有り得る、ステップと、
携帯通信端末内に保存された前記連絡先情報を取得するステップと、
前記連絡先情報に基づき、前記携帯通信端末内の前記メディア情報を検索するとともに、前記連絡先情報に適合するメディア情報を取得するステップと、
前記連絡先情報に適合したメディア情報を表示するステップと、
前記メディア情報を介して取得された、前記メディア情報に関連付けられる連絡先情報を表示するステップとを備え、
前記連絡先情報は、連絡先又は関連人物の氏名、ニックネーム、及び電話番号、又はそれらの全ての組み合わせを含む携帯通信端末内の関連情報を表示するための方法。
【請求項2】
前記メディア情報内の対応する連絡先情報を編集するステップをさらに備える請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記メディア情報内の対応する連絡先情報を編集するステップは、
1又は2以上の他の連絡先情報を追加するステップか、
又は前記メディア情報内に保存された1又は2以上の連絡先情報を削除するステップか、
又は前記メディア情報内に保存された1又は2以上の連絡先情報を変更するステップを備える請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記メディア情報を介して、前記メディア情報内の対応する連絡先へ電話を開始する、又はショートメッセージを送信するステップをさらに備える請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記メディア情報は、写真、音声ファイル、ビデオファイル、及びメディアファイルデータベースのうち少なくとも1つを含む請求項1から4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記連絡先情報は、連絡先又は関連人物の氏名、ニックネーム、及び電話番号、又はそれらの全ての組み合わせを含む請求項1から4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
携帯通信端末内に保存された連絡先情報を取得するように構成される第一取得ユニットと、
前記連絡先情報に基づき、前記携帯通信端末内のメディア情報を検索するとともに、前記連絡先情報に適合するメディア情報を取得するように構成される第二取得ユニットと、
メディア情報保存時に、対応する連絡先情報を、使用していない領域定義を用いて最新に追加された前記メディア情報の領域内に保存するように構成される記録ユニットであって、前記対応する連絡先が1又は2以上の連絡先で有り得る、記録ユニットと、
前記連絡先情報に適合するメディア情報を表示し、さらに前記メディア情報を介して取得された、前記メディア情報に関連付けられる連絡先情報を表示するように構成される表示ユニットとを備え、
前記連絡先情報は、連絡先又は関連人物の氏名、ニックネーム、及び電話番号、又はそれらの全ての組み合わせを含む携帯通信端末。
【請求項8】
前記記録ユニットは、前記メディア情報内の対応する連絡先情報に行われた編集を受信するように構成される受信ユニットを備える請求項7に記載の携帯通信端末。
【請求項9】
前記メディア情報を介して、前記メディア情報内の対応する連絡先へ電話を開始する、又はショートメッセージを送信するように構成される通信ユニットをさらに備える請求項7に記載の携帯通信端末。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、中国特許庁へ2009年12月7日に出願された発明の名称を“Method for displaying related information and mobile communication terminal”として中国特許庁出願番号200910188636.2の優先権を主張する。前記出願を引用することにより、その全てが本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は携帯通信に関し、特に関連情報の表示方法、及び携帯通信端末に関する。
【背景技術】
【0003】
近年、携帯電話などのマルチメディア携帯通信端末は、ますます普及してきている。現在、携帯電話は、関連する画像、着信音声、又は着信ビデオをそれぞれの連絡先(contact)に関連付けることが可能であり、かつ連絡先からの電話があると、対応する着信音声及びビデオが再生され、及び/又は対応する画像が表示される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし上記の設計では、携帯電話ユーザーは、特定の連絡先に関連付けられた画像及び音声/ビデオファイルを含む全メディアファイルを電話帳を介して検索、閲覧、及び管理することができない。一方で携帯ユーザーは、連絡先に関連付けられた画像、又は音声/ビデオファイルを、連絡先を介して閲覧することができるのみで、メディアファイルを閲覧時に、メディアファイルに関連付けられた連絡先情報を閲覧することができない。
【0005】
本発明の実施形態の主要な目的は、携帯通信端末での関連情報の表示方法、及び携帯通信端末を提供することであり、前記方法及び端末は、携帯端末ユーザーが連絡先に関連付けられたメディア情報を連絡先を介して検索することを可能にするとともに、メディア情報に関連付けられた連絡先情報をメディア情報を介して閲覧することをさらに可能にする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記技術的問題を解決するために、本発明の実施形態に基づく一態様では、以下のステップを備える携帯通信端末での関連情報の表示方法が提供される。
【0007】
前記携帯通信端末内に保存された連絡先情報を取得するステップ。
【0008】
前記連絡先情報に基づいて、前記携帯通信端末内のメディア情報を検索するとともに、前記連絡先情報に適合するメディア情報を取得するステップ。
【0009】
前記連絡先情報に適合するメディア情報を表示するステップ。
【0010】
他の態様では、以下を備える携帯通信端末が提供される。
【0011】
前記携帯通信端末内に保存された連絡先情報を取得するように構成された第一取得ユニット。
【0012】
前記連絡先情報に基づいて、前記携帯通信端末内のメディア情報を検索するとともに、前記連絡先情報に適合するメディア情報を取得するように構成された第二取得ユニット。
【0013】
前記連絡先情報に適合するメディア情報を表示するように構成された表示ユニット。
【0014】
本発明の実施形態は、連絡先をメディア情報に関連付けることによって、携帯通信端末ユーザーが連絡先に関連付けられたメディア情報を連絡先を介して検索することを可能にするとともに、メディア情報に関連付けられた連絡先情報をメディア情報を介して閲覧することをさらに可能にすることが上記技術的解決方法から明らかである。
【0015】
本発明の実施形態、又は先行技術の技術的特徴をより明確に説明するために、実施形態、及び先行技術の説明において必要な添付の図面を簡単に説明する。以下で説明される添付の図面は、明らかに単なる本発明のいくつかの実施形態であり、当業者は、これらの添付の図面に基づいて、貢献的創作努力を必要とすることなしに他の実施形態をさらに得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明の一実施形態に基づく方法の図である。
【
図2】本発明の一実施形態に基づく携帯通信端末の図である。
【
図3】本発明の一実施形態に基づく他の携帯通信端末の図である。
【
図4】本発明の一実施形態に基づく他の携帯通信端末の図である。
【
図5】本発明の一実施形態に基づく他の携帯通信端末の図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の実施形態の技術的解決方法は、本発明の実施形態の添付の図面と共に以下で明確、かつ十分に説明される。明らかに記載される実施形態は、単に本発明の一実施形態の一部であり、全ての実施形態ではないことは明らかである。本発明の実施形態に基づき、当業者によって得られる貢献的創作努力を必要することなしに得られた全ての他の実施形態は、本発明の保護範囲に含まれる。
【0018】
本発明の実施形態は、携帯通信端末での関連情報の表示方法、及び携帯通信端末を開示し、前記方法及び端末は、携帯通信端末ユーザーが連絡先に関連付けられたメディア情報を連絡先を介して検索することを可能にするとともに、連絡先をメディア情報に関連付けることによって、メディア情報に関連付けられた連絡先情報をメディア情報を介して閲覧することをさらに可能にする。
【0019】
さらに本発明の実施形態は、以下で添付の図とともに詳細に説明される。より明確に説明するために、実施形態は、携帯電話の例を用いることによって具体的に説明される。
【0020】
図1では、本発明の一実施形態に基づく方法のフローチャートが図示される。
【0021】
101:連絡先情報を取得するステップ。
【0022】
連絡先情報は、電話帳を介して取得することができ、前記連絡先情報は、連絡先又は関連人物の氏名、ニックネーム、及び電話番号のいずれか、またはそれらのすべての組み合わせであり得る。
【0023】
102:前記連絡先情報に基づいて、メディア情報を検索するとともに、前記連絡先情報に適合するメディア情報を取得するステップ。
【0024】
写真、音声ファイル、ビデオファイル、及びメディアファイルデータベースなどのメディア情報を記録する時、ユーザーは、メディア情報とともにメディア情報に関連付けられた連絡先の情報を記録することができる。前記連絡先の情報は、最新に追加されたメディア情報の領域に記録され得る。例えば、JPEG画像では、現在使用していない領域定義(field definition)、例えばFF ACを連絡先領域として追加することができ、メディア情報に関連付けられた連絡先の情報を、前記領域内に記録することができる。前記領域のサイズは、自己定義(self-defined)なものであってよく、例えば65535である。これは、1又は2以上の連絡先の情報を記録し得る。
【0025】
ほとんどのマルチメディア携帯電話は、データベースによって携帯電話上で管理されたファイルを有する。一般的にデータベースは、ファイル名、ファイルタイプ、ファイルサイズ、作成日時、及び変更日時などのファイルの基本情報と、アーティストやアルバムなどのメディアファイルの特定の属性とを有する。“連絡先”領域は、前記データベースに追加することができ、メディアファイルに関連付けられた連絡先の情報を前記領域に記録することができる。
【0026】
複数の連絡先が、1つのメディアファイルに対応してもよい。連絡先に関係していたメディアファイルでは、追加、修正、及び編集などの操作も、メディアファイルの前記連絡先領域内の連絡先情報に対して行われ得る。
【0027】
連絡先情報を用いて、携帯電話ユーザーは、連絡先に関連付けられたメディア情報、例えば、連絡先に関連付けられたメディアファイルの名前、サイズ、作成日時、変更日時、及び簡単な説明などを見つけ出すことができる。
【0028】
103:前記連絡先情報に適合するメディア情報を表示するステップ。
【0029】
連絡先情報に適合したメディア情報を取得後、前記メディア情報は、予め決められたフォーマットで表示される。前記予め決められたフォーマットは、携帯電話のデフォルトの表示フォーマットであってもよいし、又は複数の事前に記録されたフォーマットに基づいて携帯電話ユーザーによって選択されかつ設定されてもよい。
【0030】
本実施形態ではユーザーは、メディアファイル閲覧時に、メディアファイルを介してメディアファイルに関連付けられた連絡先情報をさらに閲覧することができるとともに、ユーザーは、関連付けられた連絡先へ電話を開始するか、またはショートメッセージを送信することが可能である。
【0031】
例えば、ユーザーAは、画像Bを閲覧し、画像Bを介して画像Bに関連付けられた連絡先情報C1〜Cnを閲覧する。それとともにユーザーAは、関連付け(association)を介して連絡先C1〜Cnのグループへショートメッセージを送るか、又は連絡先C1〜Cnのうち1人へ電話を開始することが可能である。
【0032】
本発明の一実施形態に基づく方法は、連絡先をメディア情報に関連付けることによって、携帯通信端末ユーザーが連絡先に関連付けられたメディア情報を連絡先を介して検索することを可能にするとともに、メディア情報に関連付けられた連絡先情報をメディア情報を介して閲覧することをさらに可能にすることが上記技術的解決方法から明らかである。
【0033】
図2では、本発明の一実施形態に基づく端末の図が示される。前記端末は、第一取得ユニット201と、第二取得ユニット202と、表示ユニット203とを備える。第一取得ユニットは、前記携帯通信端末内に保存された連絡先情報を取得するように構成される。第二取得ユニットは、前記連絡先情報に基づいて、携帯通信端末内のメディア情報を検索するとともに、連絡先情報に適合するメディア情報を取得するように構成される。表示ユニットは、前記連絡先情報に適合するメディア情報を表示するように構成される。
【0034】
図3では、本発明の一実施形態に基づく他の端末は、記録ユニット301をさらに備え得る。前記記録ユニットは、メディア情報保存時に、対応する連絡先情報をメディア情報内に保存するように構成される。前記対応する連絡先は、1又は2以上の連絡先であってもよい
【0035】
図4では、本発明の一実施形態に基づく他の端末の記録ユニットは、受信ユニット401をさらに備え得る。前記受信ユニットは、メディア情報内の対応する連絡先情報に行われた編集を受信するように構成される。
【0036】
図5では、本発明の一実施形態に基づく他の端末は、通信ユニット501をさらに備え得る。前記通信ユニットは、メディア情報内の対応する連絡先に、メディア情報を介して電話を開始する、又はショートメッセージを送信するように構成される。
【0037】
以下では本発明に基づく携帯通信端末の実施形態が、連絡先Aを写真B1〜Bnと、音声C1〜Cnと、ビデオD1〜Dnとに関連付ける携帯電話ユーザーを例にとって具体的に説明される。
【0038】
携帯電話ユーザーは、記録ユニット301によって写真B1〜Bnと、音声C1〜Cnと、ビデオD1〜Dnとを連絡先Aに関連付ける。写真B1〜Bnと、音声C1〜Cnと、ビデオD1〜Dnとを連絡先Aに関連付ける時、ユーザーは、写真B1〜Bnと、音声C1〜Cnと、ビデオD1〜Dnとを連絡先Aの電話番号に関連付ける。連絡先Aの電話番号が変更された時、携帯電話ユーザーは、受信ユニット401によって連絡先Aの電話番号を編集するとともに、同時に、単に連絡先Aの電話番号のみを有する関連付けモードから、連絡先Aの電話番号と、名前とを有する関連付けモードに変更する。連絡先Aに関連付けられた全てのメディアファイルを知りたい時、ユーザーは、第一取得ユニット201によって、連絡先Aの電話番号などの連絡先Aの情報を取得する。第二取得ユニットは、携帯電話内のメディアファイルを検索するとともに、連絡先Aの電話番号に基づいて連絡先Aの電話番号に適合するメディアファイルを取得する。表示ユニット203は、連絡先Aの電話番号に適合したメディアファイルを表示する。
【0039】
同時に、写真B1〜Bnの閲覧時には、ユーザーは、写真B1〜Bnによって連絡先Aの電話番号を取得することができる。通信ユニット501は、写真B1〜Bnに対応する連絡先Aの電話番号を介して、連絡先Aへ電話を開始するか、又はショートメッセージを送信することができる。
【0040】
本発明に基づく端末の実施形態は、連絡先をメディア情報に関連付けることによって、携帯通信端末ユーザーが連絡先に関連付けられたメディア情報を連絡先を介して検索することを可能にするとともに、メディア情報に関連付けられた連絡先情報をメディア情報を介して閲覧することをさらに可能にすることが上記技術的解決方法から明らかである。
【0041】
最後に上述の実施形態は、単に本発明の好ましい実施形態であり、本発明を限定することを意図しないことが説明される。上述の実施形態に関する詳細において本発明の実施形態が説明されてきたが、当業者は、上述の様々な実施形態において挙げられた技術的解決法の変更が可能であること、又はそれらの技術的特徴の一部への等価な置換が可能であること、及びそれらの変更又は置換が対応する技術的特徴の本質を本発明の様々な実施形態の趣旨及び範囲から逸脱させるものではないことを理解できる。
【符号の説明】
【0042】
201 第一取得ユニット
202 第二取得ユニット
203 表示ユニット
401 受信ユニット
501 通信ユニット