特許第5696892号(P5696892)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5696892
(24)【登録日】2015年2月20日
(45)【発行日】2015年4月8日
(54)【発明の名称】温風暖房装置
(51)【国際特許分類】
   F24H 3/04 20060101AFI20150319BHJP
   F23N 5/24 20060101ALI20150319BHJP
   F23N 5/20 20060101ALI20150319BHJP
【FI】
   F24H3/04 305D
   F24H3/04 305B
   F23N5/24 110D
   F23N5/20 101Z
【請求項の数】4
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2011-97830(P2011-97830)
(22)【出願日】2011年4月26日
(65)【公開番号】特開2012-229847(P2012-229847A)
(43)【公開日】2012年11月22日
【審査請求日】2014年3月24日
(73)【特許権者】
【識別番号】000004709
【氏名又は名称】株式会社ノーリツ
(74)【代理人】
【識別番号】100100480
【弁理士】
【氏名又は名称】藤田 隆
(72)【発明者】
【氏名】西川 知明
【審査官】 黒石 孝志
(56)【参考文献】
【文献】 特開2001−248916(JP,A)
【文献】 特開2002−340335(JP,A)
【文献】 特開2004−20024(JP,A)
【文献】 特開2010−121898(JP,A)
【文献】 特開平5−240431(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24H 3/04
F23N 5/20
F23N 5/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
バーナと、送風機と、運転スイッチと、記憶手段と、制御装置とを有し、
運転スイッチからの入力信号に基づいて、暖房運転開始と暖房運転停止とを切り替え可能なものであって、
暖房運転の停止時に送風機を運転してポストパージを実行するものであり、
前記制御装置は、ポストパージ開始及び終了に関する運転状況情報を前記記憶手段へ書き込み可能であって、
外部電源からの通電が停止された後に再通電され、運転スイッチからの信号によって暖房運転が開始されたとき、
再通電以前の運転において、ポストパージが開始されてからポストパージが終了するまでの間に通電が停止されたか否かを前記制御装置が判別することを特徴とする温風暖房装置。
【請求項2】
温風暖房装置の内部温度を検出する第1温度検出手段と、バーナ又はバーナ付近の温度を検出する第2温度検出手段とを有し、
第2温度検出手段が検出した値が所定の着火基準値を下回っていることを条件の一つとして、バーナへの着火を実施するものであり、
ポストパージが開始されてからポストパージが終了するまでの間に通電が停止されていた場合には、送風運転後にバーナでの点火を実施するとき、前記第1温度検出手段又は第2温度検出手段が検出した温度に基づいて、前記着火基準値を通常の暖房運転開始時の前記着火基準値より大きな再着火基準値とすることを特徴とする請求項1に記載の温風暖房装置。
【請求項3】
前記第2温度検出手段は、バーナ又はバーナ付近の温度に応じた電圧を発生させるバーナセンサであり、前記着火基準値は所定の基準電圧値であって、
第2温度検出手段によって発生された電圧の電圧値が着火基準値を下回っていることを条件の一つとして、バーナへの着火を実施するものであり、
ポストパージが開始されてからポストパージが終了するまでの間に通電が停止されていた場合には、送風運転後にバーナでの点火を実施するとき、前記第1温度検出手段又は第2温度検出手段が検出した温度に基づいて、前記基準電圧値を通常の暖房運転開始時の前記着火基準値より大きな再着火基準値とすることを特徴とする請求項2に記載の温風暖房装置。
【請求項4】
ポストパージが開始されてからポストパージが終了するまでの間に通電が停止されていた場合には、送風運転を実施するものであり、送風運転の実施後において、第1温度検出手段が所定の冷却運転開始温度以上に達したことを条件として、冷却運転を開始することを特徴とする請求項2又は3に記載の温風暖房装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、温風によって暖房を行う温風暖房装置に関するものであり、特にバーナを内蔵した燃焼式の温風暖房装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、筐体内にバーナと送風機を内蔵し、バーナで火炎を発生させ、火炎発生時に生成される燃焼ガスを大量の空気で希釈して筐体の外部に放出する構造の温風暖房装置が知られている。
【0003】
このような温風暖房装置には、制御装置と温度検出手段を備え、温度検出手段が検出した温度情報に基づいて、バーナ、送風機、電磁弁等の各機器を制御する温風暖房装置がある。このような温風暖房装置では、設定した目標室温と検知した現在の室温との差に応じた暖房運転が可能であり、室内の雰囲気温度を効率よく昇温、維持できる。
また制御装置と、内部温度検出手段と、各種センサを備え、運転実行中の各機器の温度変化や動作状態に関する情報を取得する温風暖房装置がある。このような温風暖房装置では、各機器のいずれかに故障が発生してしまった場合、発生した故障に関するエラー情報を表示できる。そのため、修理時、又は修理前の点検時に故障が発生した機器の特定が容易であり、検査及び修理のコストを削減できる。
【0004】
しかしながら、この種の温風暖房装置では、運転時に停電が発生してしまうと、取得した目標室温情報、室温情報、各機器の温度変化や動作状態に関する情報が消去されてしまうという問題があった。即ち、暖房運転装置では、常時閉・通電時開の電磁弁を介してバーナにガス等が供給される。そのため、停電が生じると電磁弁が自動的に閉鎖され、バーナは消火する。また、温風暖房装置の使用時の安全性を高めるため、電源が復帰しても電磁弁は自動復帰せず、人為的な操作を行うことによってバーナが再度点火される。ここで、従来の温風暖房装置では、停電によって動作状況に関する情報が消去されてしまう。そのため、停電の復旧後に再起動するとき、使用者が再び目標温度を設定しなければならないという煩雑さがあった。また、誤ったエラー情報が表示されてしまい、修理時等に故障が発生した機器の特定が困難になるという問題があった。
【0005】
このような問題を解決する技術として、特許文献1に開示された技術がある。特許文献1に開示された温風暖房装置では、運転時に取得した各種情報を不揮発性記憶手段に書き込む。そして運転時に停電が発生し、その後に再通電され、さらに使用者が人為的な操作を行ってバーナを再点火したとき、不揮発性記憶手段に基づいて運転を再開する。このように、運転中に停電が発生しても、再通電後に停電前と同様に引き続き運転することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平11−344222号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1に開示されている温風暖房装置では、運転中に停電が発生した場合においては再通電後に運転を継続可能であるが、人為的操作によってバーナの運転が終了してから再びバーナの点火を開始するまでの間に給電が停止された場合、その間の運転状況を引き継ぐことができないという問題があった。
【0008】
具体的に説明すると、一般家庭において温風暖房装置が使用されるとき、使用者が部屋の掃除をする等の理由によって、運転中(燃焼中)の温風暖房装置を一時的に他の場所へ移動させた後、再び元の位置に戻して使用することがある。このとき、使用者は、運転スイッチをオフにして温風暖房装置を消火し、プラグをコンセントから抜いて温風暖房装置への給電を停止する。そして、温風暖房装置を移動させて掃除を行った後、温風暖房装置を再び元の位置へ戻す。そしてプラグをコンセントへ差しこみ、再び運転スイッチをオンにして温風暖房装置の運転を開始する。
【0009】
つまり、温風暖房装置が使用されるときには、バーナの燃焼動作を停止させてから短時間で燃焼動作を再開させることがあり、さらにその間に一旦通電が停止されるという状況がある。
【0010】
また温風暖房装置では、運転終了後(バーナの消火後)に所謂ポストパージを実施している。ポストパージとは、バーナでの燃焼動作を停止した状態において筺体の内部及び燃焼ケース内に一定の時間だけ送風を行い、換気、冷却を実施する動作である。具体的には、温風暖房装置の運転スイッチがオンにされて燃焼運転が開始された後、運転スイッチをオフにすることによって燃焼運転が終了する。そしてこのとき、運転スイッチがオフにされた後に、温風暖房装置の内部に残留する燃焼ガスを除去することや、内部の残熱を除去することを目的としてポストパージを実施している。
【0011】
したがって、バーナの燃焼停止後すぐに給電を停止すると、ポストパージ実行中に温風暖房装置への給電が停止してしまうことになる。ここで、ポストパージが実施されているときはバーナの燃焼停止後となっている。そのため、給電が停止されても再給電後に運転状況を引き継ぐことはない。このことにより、ポストパージ実行中に給電が停止されても、再給電後にポストパージが継続して実施されることはない。
【0012】
このことにより、バーナの燃焼停止後すぐに給電を停止し、すぐに再給電してバーナの燃焼を開始するとポストパージが完全に終了しない状態で次の燃焼動作を開始することになる。このことにより、温風暖房装置の内部温度が相当に上昇した状態のまま燃焼動作を開始してしまう。しかしながら、このような状態で温風暖房装置を運転すると、内部温度検出手段等のセンサが通常の状態とは異なる値を検出してしまうので、運転実行中の各機器の温度変化や動作状態に関する情報に基づく制御が正確に実施できないという問題がある。即ち、多くの場合において制御装置が機器の故障であると認識してしまい、エラー表示が出て、その後の動作を自動停止してしまうという問題である。
【0013】
そこで本発明は、従来技術の上記した問題を鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、燃焼動作終了後のポストパージが完全に終了しない状態で給電を停止し、すぐに次の燃焼動作を開始した場合でも、運転実行中の各機器の温度変化や動作状態に関する情報に基づいた制御を正確に実施可能な温風暖房装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記課題を解決するための請求項1に記載の発明は、バーナと、送風機と、運転スイッチと、記憶手段と、制御装置とを有し、運転スイッチからの入力信号に基づいて、暖房運転開始と暖房運転停止とを切り替え可能なものであって、暖房運転の停止時に送風機を運転してポストパージを実行するものであり、前記制御装置は、ポストパージ開始及び終了に関する運転状況情報を前記記憶手段へ書き込み可能であって、外部電源からの通電が停止された後に再通電され、運転スイッチからの信号によって暖房運転が開始されたとき、再通電以前の運転において、ポストパージが開始されてからポストパージが終了するまでの間に通電が停止されたか否かを前記制御装置が判別することを特徴とする温風暖房装置である。
【0015】
本発明の温風暖房装置は、バーナの燃焼終了後におけるポストパージの運転状況に関する情報を取得し、記憶することができる。具体的には、ポストパージが開始されたか否か、ポストパージの実行中であるか否か、ポストパージが終了されたか否かに関する情報を記憶手段に基づいて記憶することができる。そして、ポストパージ開始後に外部電源からの給電が停止され、その後に再給電されてから暖房運転が開始されたとき、制御装置が記憶装置の情報に基づいて給電停止前にポストパージが正常に終了していたか否かを判別できる。つまり、以前に通電が停止されたときは、ポストパージが開始されてからポストパージが終了するまでの間であったか否かを判別することができる。そのため、例えば、この判別結果に基づいて送風運転を実施できる。したがって、仮にポストパージ中に通電が停止された場合であっても、運転再開させたときに温風暖房装置が送風運転を実施することにより、実質的にポストパージを完了させることができる。そのため、温風暖房装置の内部に残留する燃焼ガスや、残熱を確実に除去することができるので、これらに起因する不具合を生じさせずに運転させることができる。また温風暖房装置を十分に冷却できるので、温風暖房装置の内部を相当に加熱された状態から通常の状態へと移行できる。このことから、通常の状態で各種センサを稼働させることができるので、正確な値が検知可能となり、運転実行中の各機器の温度変化や動作状態に関する情報に基づく制御を正確に実施できる。また、上記の判断結果により、各種センサで検出される検出値の閾値を変更したり、その後の動作手順を変更することができる。
【0016】
請求項2に記載の発明は、温風暖房装置の内部温度を検出する第1温度検出手段と、バーナ又はバーナ付近の温度を検出する第2温度検出手段とを有し、第2温度検出手段が検出した値が所定の着火基準値を下回っていることを条件の一つとして、バーナへの着火を実施するものであり、ポストパージが開始されてからポストパージが終了するまでの間に通電が停止されていた場合には、送風運転後にバーナでの点火を実施するとき、前記第1温度検出手段又は第2温度検出手段が検出した温度に基づいて、前記着火基準値を通常の暖房運転開始時の前記着火基準値より大きな再着火基準値とすることを特徴とする請求項1に記載の温風暖房装置である。
【0017】
かかる構成によると、送風運転後にバーナでの点火を実施するとき、前記温度検出手段が検出した温度に基づいて、着火基準値を通常の暖房運転開始時の着火基準値より大きな再着火基準値とする。そのため、送風運転後において、温風暖房装置の内部温度が特定の温度となったとき、通常の基準温度より高い温度であっても着火動作を実施することができる。つまり、ポストパージを完了せずに給電を停止したために、温風暖房装置の内部温度が比較的高い状態であっても、確実に着火動作を実施することができる。また、温風暖房装置の内部温度が比較的高い状態から、温風暖房装置の内部温度が通常の基準温度以下となるまで待つことなく着火動作を実施できるので、通電後の運転再開時に素早い着火動作が可能となる。
【0018】
請求項3に記載の発明は、前記第2温度検出手段は、バーナ又はバーナ付近の温度に応じた電圧を発生させるバーナセンサであり、前記着火基準値は所定の基準電圧値であって、第2温度検出手段によって発生された電圧の電圧値が着火基準値を下回っていることを条件の一つとして、バーナへの着火を実施するものであり、ポストパージが開始されてからポストパージが終了するまでの間に通電が停止されていた場合には、送風運転後にバーナでの点火を実施するとき、前記第1温度検出手段又は第2温度検出手段が検出した温度に基づいて、前記基準電圧値を通常の暖房運転開始時の前記着火基準値より大きな再着火基準値とすることを特徴とする請求項2に記載の温風暖房装置である。
【0019】
かかる構成によると、第2温度検出手段がバーナ又はバーナ付近の温度に応じた電圧を発生させるバーナセンサ(例えば熱電対)であるため、他のセンサに比べて比較的安価に本発明を実施することができる。また、高温域において精度の高い安定した測定が実施できる。
【0020】
請求項4に記載の発明は、ポストパージが開始されてからポストパージが終了するまでの間に通電が停止されていた場合には、送風運転を実施するものであり、送風運転の実施後において、第1温度検出手段が所定の冷却運転開始温度以上に達したことを条件として、冷却運転を開始することを特徴とする請求項2又は3に記載の温風暖房装置である。
【0021】
かかる構成によると、送風運転後に温風暖房装置の内部温度が所定の冷却運転開始温度に達したとき、冷却運転を開始する。このことにより、仮に送風運転で温風暖房装置の内部を既定の時間内に冷却できなかった場合であっても、温風暖房装置の内部温度が過剰に昇温されないので、温風暖房装置をより安全に使用できる。
【発明の効果】
【0022】
本発明の温風暖房装置は、運転終了後の運転状況情報を記憶できる。そのため、仮に運転終了後のポストパージ中に給電が停止されても、適切に対処することができ、無闇に動作の停止を行わない。例えば、運転再開後に給電停止前の情報に基づいて送風運転することにより、実質的にポストパージを完了できる。このことから、温風暖房装置の内部が相当に加熱された状態で運転動作が開始されても、温風暖房装置の内部を相当に加熱された状態から通常の状態へと移行できるという効果がある。そのことにより、通常の状態で各種センサを稼働させることができるので、運転実行中の各機器の温度変化や動作状態に関する情報に基づいた制御を正確に実施できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明の実施形態にかかる温風暖房装置を示す斜視図である。
図2図1の温風暖房装置を別の方向からみた状態を示す斜視図である。
図3図1の温風暖房装置から前面を構成する部材を取り外して前方を開放した状態を示す正面図である
図4図1の温風暖房装置の概略側面断面図である。
図5図1の温風暖房装置における過熱状況確認制御の手順を示すフローチャートである。
図6図5の過熱状況確認制御の内、過剰昇温防止制御の手順を示すフローチャートである。
図7図5の過熱状況確認制御の内、着火前安全確認制御の手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下さらに本発明の実施形態について説明する。なお、以下の説明において、上下、左右、前後の関係は、図1の上下、左右、前後の関係を基準として説明する。
【0025】
本実施形態の温風暖房装置1は、室内の床上に載置して使用するガスファンヒーターであり、図1乃至3で示されるように、略直方体状の筺体2を備えている。そしてこの筺体2には、燃焼ケース3、送風機4、制御装置5、室温検出用サーミスタ6、内部温度検出用サーミスタ7(第1温度検出手段)、が主用部材として内蔵されている。
そしてこの温風暖房装置1は、図示しない給電系統(例えば、電源プラグ付きコードとコンセント)から電力が供給されて、送風機4等の各機器及び制御装置5等が稼働する構成となっている。
【0026】
筺体2は、図1,2で示されるように、その天面に操作パネル9が設けられている。またさらに、前面側に筺体側排気口10が設けられており(図1参照)、背面側に筺体側吸気口11が設けられている(図2参照)。そしてこれらはいずれも筺体2の内部空間と外部とを連通している。
【0027】
操作パネル9は、運転スイッチ8を含む各種入力装置と、表示装置とによって構成されている。この操作パネル9は、筺体2の内部の制御装置5と接続されており、使用者が各種入力装置によって入力した情報を制御装置5へ送信可能となっている。また、制御装置5から送信された情報を表示装置で表示可能となっている。また運転スイッチ8は、押下されることによって後述する暖房運転を開始又は停止するスイッチである。
【0028】
筺体側排気口10は、図1で示されるように、筺体2の前面下部に設けられており、化粧板12の下方に位置している。そして筺体側排気口10は、正面視形状が略長方形状のルーバー13によって外部から覆われた状態となっている。なお、図示を省略するが、この筺体側排気口10は、ルーバー13より左右方向(幅方向)の長さが短く、上下方向(高さ方向)の長さもやや短い略長方形状となっている。そして筺体側排気口10は、中央部分より左端よりの位置に設けられている(図示せず)。即ち、筺体側排気口10は筺体2の前方下部において、左端近傍から右端よりやや幅方向中心よりの位置まで延びた開口となっている。
【0029】
筺体側吸気口11は、図2で示されるように、略長方形状であって、筺体2の背面の大部分に亘って設けられている。このとき、筺体側吸気口11は左端よりの位置(図2における右端よりの位置)に設けられており、高さ方向の中心よりやや上方よりの位置に設けられている。また筺体側吸気口11は、その全面に亘ってフィルター14で外側から覆われた状態となっている。
【0030】
燃焼ケース3は、図3で示されるように、筺体2より左右方向(幅方向)の長さが短く、上下方向(高さ方向)及び奥行き方向(前後方向)の長さもやや短い略直方体状の箱体となっている。そして、燃焼ケース3は、筺体2内の左端よりの部分に配されている。
【0031】
またこの燃焼ケース3には、図4で示されるように、バーナ17、熱電対18(第2温度検出手段)、点火プラグ19等によって構成される燃焼用機構が内蔵されている。そして、このバーナ17には図示しないガス供給路及びガスノズルから燃料ガスを供給可能となっている。
さらに、この燃焼ケース3の下端近傍には送風機4が内蔵されている。即ち、燃焼ケース3の下部はファンケースを構成するものであり、燃焼ケース3はファンケース一体型の燃焼ケースとなっている。
【0032】
ここで、燃焼ケース3の前面下部には、略長方形状のケース側排気口22が設けられている。このケース側排気口22は、燃焼ケース3の前面を貫通しており、燃焼ケース3の内部と外部とを連通している。なお、このケース側排気口22は、送風機4が内蔵されている部分の前方に形成されており、前記した筺体2の筺体側排気口10と対向する位置にある。
【0033】
また燃焼ケース3の背面側には、図4で示されるように、燃焼ケース3の内部に一次空気及び二次空気を供給するためのケース側吸気口23が設けられており、ケース側吸気口23を介して燃焼ケース3の内外が連通された状態となっている。また、図示を省略するが、このケース側吸気口23は略長方形状であって、筺体側吸気口11と対向する位置にあり、筺体側吸気口11より開口面積が小さくなっている。
【0034】
送風機4は、所謂DCファンと称される送風機であって、図3で示されるように、DCファンモータ4aと、外形略円柱状の羽根車4bとを備えており、DCファンモータ4aの回転に応じて羽根車4bが回転することで空気を流動させる構造となっている。このとき、DCファンモータ4a及び羽根車4bの単位時間当たりの回転数(回転速度)は可変可能となっており、回転速度に比例して吹き出される風量が増減するようになっている。
【0035】
制御装置5は、温風暖房装置1を制御するマイコン(図示せず)と不揮発性記憶手段25(記憶手段)とを備えた制御基板を有しており、温風暖房装置1の各部の動作を制御可能となっている。
【0036】
具体的には、制御装置5は、温風暖房装置1の各種温度センサ(サーミスタ)、熱電対18等からの信号を取得可能であり、バーナ17の炎の有無や燃焼量等の点火情報、筺体2の内部の温度、温風暖房装置1が設置されている部屋の室温等の温度情報、各部の動作に係る運転状況情報等を取得可能となっている。そして、取得した情報に基づいて温風暖房装置1の各部の制御が可能となっている。
さらに制御装置5は、送風機4のDCファンモータと接続されており、送風機4のDCファンモータ4a及び羽根車4bの回転速度を可変させることができる。
また制御装置5は、バーナ17と、バーナ17に燃料ガスを供給するガス供給路に設けられた電磁弁や比例弁等の各種制御弁(図示せず)と、点火プラグ19とに接続されている。そのことにより、バーナ17に対して燃焼開始動作、燃焼停止動作、燃焼量を増減させる動作を行うことができる。
【0037】
不揮発性記憶手段25は、温風暖房装置1への給電が停止されても記憶した情報が消去されない不揮発性メモリとなっており、より具体的には、EEPROMとなっている。
【0038】
室温検出用サーミスタ6は、図1乃至3で示されるように、筺体側吸気口11の右端(図2における左端)近傍に設けられている。即ち、燃焼ケース3から離れた位置に設けられ、燃焼ケース3の輻射熱の影響を受けにくい状態となっている。そして、室温検出用サーミスタ6は、温風暖房装置1が設置された室内(空間)の雰囲気温度を取得可能な室温検出手段となっている。
【0039】
内部温度検出用サーミスタ7は、図1乃至3で示されるように、燃焼ケース3の上面に載置されており、より具体的には、燃焼ケース3の左端よりの部分であって、前後方向の中心よりやや前方に設けられている。そして、内部温度検出用サーミスタ7は燃焼ケース3又はその近傍の温度を取得可能となっている。
【0040】
次に、本実施形態に示す温風暖房装置1の動作の概要について説明する。
本実施形態の温風暖房装置1は運転スイッチ8を操作することによって、温風暖房装置1の起動及び停止をすることができる。運転スイッチ8がオンされると、運転スイッチ8の信号によってバーナ17に点火して室内温度を昇温、維持する暖房運転状態となる。また室温が上昇する等の所定の条件により、バーナ17及び送風機4が停止した状態で待機する暖房運転停止状態に自動的に切り替わる。即ち、温風暖房装置1が暖房運転状態にあるとき、バーナ17で燃料ガスを燃焼し、発生した燃焼ガスと空気とを撹拌して生成される温風を送風機4によって吹き出す運転(以下燃焼運転と称す)を実施することによって、室内を設定された温度まで昇温させることができる。また暖房運転状態において、室内温度が設定された温度に達しているとき、燃焼運転と、バーナ17での燃料ガスの燃焼を一時的に停止する運転(以下燃焼停止運転と称す)とを交互に実施することにより、室内温度を設定された温度に維持することができる。このことにつき、以下で具体的に説明する。
【0041】
操作パネル9の運転スイッチ8が押下され、温風暖房装置1の暖房運転が開始されると、制御装置5は、暖房運転が開始されたことに関する運転状況情報の不揮発性記憶手段25への書き込みを実施する。そして、まず、過熱状況確認制御(詳しくは後述する)を実施する。過熱状況確認制御で前回のバーナの燃焼運転が正常に終了し、且つポストパージが正常に終了していることが確認されると、温風暖房装置1は、通常の状況における暖房運転開始動作を実施する。具体的に説明すると、人為的に運転スイッチ8が操作されて燃焼が停止し、且つ所定時間に渡ってポストパージが行われたことが確認されると、温風暖房装置1は、通常の状況における暖房運転の開始動作を実施する。このとき、制御装置5は送風機4を起動して一定時間が経過した後に、図示しない電磁弁に通電して、バーナ17にガスを供給し、点火プラグ19を動作させ、バーナ17に炎を形成する着火動作を実施する。なお、着火動作を実施するとき、熱電対18が発生した電圧の電圧値が既定の時間(例えば60秒)以上、着火基準値A1(例えば3mV)を上回った場合、何らかの異常が発生したものと判断し、着火動作を停止する。要するに、熱電対18が発生する電圧が高い場合には、熱電対18が挿入されている部位の温度が高温であることを意味し、バーナ17で残火がある可能性がある。この場合は、重大な故障の懸念があるから、着火動作が停止される。また、原則としてエラー動作がなされ、以後のステップに進めなくなる。
【0042】
対して、正常に着火動作が実施され、制御装置5がバーナ17に炎が形成されたことを確認すると、送風機4を作動させて燃焼運転を開始する。
【0043】
このとき、送風機4が作動することにより、温風暖房装置1の近傍に筺体2内を通過して循環する空気流が形成される。具体的に説明すると、図4で示されるように、筺体吸気口11から筺体2の内部へと空気が取り込まれ、筺体2内に取り込まれた空気がさらにケース側吸気口23から燃焼ケース3内へと取り込まれる。そして、燃焼ケース3内へ取り込まれた空気の一部は、一次空気又は二次空気としてバーナ17の燃焼動作に使用される。また、取り込まれた空気の他の一部は、バーナ17から発生する燃焼ガスと撹拌されて温風となる。そして温風となった空気が燃焼ケース3の下方へと流動し、ケース側排気口22から燃焼ケース3の外部へ吹き出され、筺体側排気口10から筺体2の外部へ吹き出される。
【0044】
このように本実施形態の温風暖房装置1では、室内の空気を取り込み、加熱して吹き出すことにより室内温度を上昇させることができる。
【0045】
ここで制御装置5は、温風暖房装置1が暖房運転状態にあるとき、室温検出用サーミスタ6によって室内温度を取得し続けている。即ち、温風暖房装置1が暖房運転している間、制御装置5は一定の時間ごとに(又は常に)室内温度を取得する動作を実施する。
【0046】
そして制御装置5は、燃焼運転中においては、取得した室内温度と目標室温とを比較し、比較した結果に基づいて送風機4の回転速度を可変させる。
【0047】
また制御装置5は、温風暖房装置1が暖房運転している間、室温検出用サーミスタ6によって取得した室内温度と設定された目標室温とを一定の時間ごとに(又は常に)比較し、比較した結果に基づいて燃焼運転と燃焼停止運転のいずれかを実施する。具体的には、例えば、燃焼運転中に取得した室温が目標室温に達した場合、制御装置5は、バーナ17へのガス供給路に設けられた各種制御弁(図示せず)を閉塞する。このことにより、バーナ17への燃料ガスの供給を遮断し、バーナ17での燃焼を停止して、燃焼停止運転に切り替える。そしてまた、燃焼停止運転中に取得した室温が目標室温を既定の温度範囲を超えて下回った場合、バーナ17へのガス供給路に設けられた各種制御弁(図示せず)を再び開き、バーナ17を再点火して、燃焼運転に切り替える。
【0048】
なお、バーナ17を再点火するとき、熱電対18が発生した電圧の電圧値が再着火基準値A2(例えば10.5mV)を下回ったことを条件の一つとしてバーナ17の再着火を実施する。このとき、仮に既定時間内に条件が満たされなかった場合、何らかの異常が発生したものと判断し、再着火動作を停止する。
【0049】
即ち、本実施形態の温風暖房装置1は、燃焼運転の間に一時的に燃焼停止運転を実施することによって室温の過剰な上昇を防止し、室温を目標室温に維持することができる。そしてこのとき、バーナ17への再着火時には通常の着火時より高い温度でも着火動作を実施する。
【0050】
そして、運転スイッチがオフにされ、温風暖房装置1の暖房運転が終了されると、制御装置5は、バーナ17へのガス供給路に設けられた各種制御弁(図示せず)を閉塞してバーナ17への燃料ガスの供給を遮断し、バーナ17での燃焼を停止する。そして、バーナ17の燃焼を停止した状態で送風機4を既定の回転速度で運転し、ポストパージを開始する。このとき制御装置5は、暖房運転が終了し、ポストパージが開始されたことに関する運転状況情報の不揮発性記憶手段25への書き込みを実施する。そしてポストパージを実行する。既定時間が経過して、ポストパージが正常に終了すると、制御装置5は、ポストパージが終了されたことに関する運転状況情報の不揮発性記憶手段25へ書き込みを実施する。
【0051】
ここで本実施形態の温風暖房装置1では、運転スイッチ8が再度押下されて暖房運転が再度開始されたとき、まず温風暖房装置1の内部の過熱状況を確認する過熱状況確認制御を実施する。本実施形態の特徴的な動作である過熱状況確認制御について、図5乃至7を参照しつつ以下で詳細に説明する。
【0052】
本実施形態の過熱状況確認制御では、過剰昇温防止制御の実施後、着火前安全確認制御を実施する。過剰昇温防止制御と着火前安全確認制御のいずれかで異常が検出された場合、安全のための動作を実施し、暖房運転を実施せずに終了する。
【0053】
運転スイッチ8が押下されて暖房運転が開始されると、図5のステップ1で示されるように、制御装置5が不揮発性記憶手段25に記憶された運転状況情報に基づいて、以前の運転でポストパージ中に給電が停止したか否かを判別する。即ち、ポストパージ開始時刻からポストパージ終了時刻の前までの間で通電が停止して運転が終了していた場合、ポストパージ中に給電が停止されたものと判断する。具体的には、ポストパージが開始されたという情報だけが記憶されており、ポストパージが終了したという情報が記憶されていない場合には、ポストパージ中に給電が停止されたものと判断する。
【0054】
ここで、以前の運転でポストパージが完了していたことが確認されると、ステップ7へ移行して、通常の状態と同様の着火動作を実施する。そして、暖房運転を実施して(ステップ6)、過剰昇温防止制御を終了する。
【0055】
対して、以前の運転でポストパージが完了していなかった場合は、機器の内部に熱が残っている可能性がある。各種センサは、その熱を検出して所定の動作を実行することとなるが、仮に熱が残っていて温度センサ(例えば、熱電対18、又は内部温度検出用サーミスタ7)が高温を検知したとしても、それは温度センサの異常ではない。また、残火が残っているわけではなく、電磁弁等の故障ではない。そのため、ポストパージが完了していない状態で機器が停止したことが明らかである場合には、各種温度センサの閾値を通常のままにしておくと、機器が正常であるにも係わらず、異常や故障であると判断される。そこで本実施形態では、ポストパージが完了していない状態で機器が停止したことが明らかである場合には、通常の動作とは異なる動作を実行させ、各温度センサの閾値を変更する。具体的には、ステップ2へ移行して過剰昇温防止制御を実施する。本実施形態の過剰昇温防止制御については図6を参照しつつ詳細に説明する。
【0056】
過剰昇温防止制御が開始されると、まず送風機4の運転が開始されて(ステップ21)、送風運転が開始される。このとき、送風機4の回転速度はプレパージより低い回転速度となっている。
【0057】
そして送風運転が開始されると、制御装置5は、まず開始時に内部温度検出用サーミスタ7が検出した筺体2の内部温度Txと、第1基準温度Ta(例えば、摂氏80度)を比較する(ステップ22)。このとき、内部温度Txが第1基準温度Ta以下の場合(ステップ22でYESになると)、過剰昇温防止制御を終了する。
【0058】
対して、内部温度Txが第1基準温度Taより大きい場合(ステップ22でNOの場合)、制御装置5は、既定時間ta(例えば50秒)が経過するまでの間、内部温度検出用サーミスタ7が検出した筺体2の内部温度Txと、第2基準温度Tb(冷却運転開始温度であり、例えば摂氏75度)とを一定の時間ごとに(又は常に)比較する(ステップ23)。なお、第2基準温度Tbは第1基準温度Taより低い温度となっている。
【0059】
ここで、既定時間taが経過するまでの間に内部温度Txが第2基準温度Tb以下になった場合(ステップ23でYESになると)、過剰昇温防止制御を終了する。対して、既定時間taの間に内部温度Txが第2基準温度Tb以下になることなく、送風運転が開始されてから既定時間taが経過する(ステップ23でNOとなり、ステップ24でYESとなる)と、制御装置5は異常昇温が発生していることを確認して(ステップ25)、過剰昇温防止制御を終了する。即ち、一定時間送風したにも係わらず、内部温度Txが低下しない場合は、単にポストパージが完了していないことだけが異常昇温の原因であるとは言い切れず、他に原因があることが予想される。そこでこの場合には、過剰昇温防止運転を終了する。
【0060】
過剰昇温防止制御が終了すると、図5のステップ2からステップ3へと移行する。そして、過剰昇温防止制御で異常昇温が確認された(図6のステップ25を通過した)場合、安全のための動作を実施(ステップ8)すると共に、過熱状況確認制御を終了する。なお、この場合(ステップ8)における安全のための動作とは、具体的には、冷却運転となっている。詳説すると、冷却運転は、筺体2の内部を冷却するための運転であり、具体的には、送風機4の回転速度を送風運転よりも速くして運転することにより、筺体2の内部を冷却する。
【0061】
対して、過剰昇温防止制御で異常昇温が確認されなかった(図6のステップ25を通過しなかった)場合、ステップ4へと移行して、着火前安全確認制御を実施する。本実施形態の着火前安全確認制御について図7を参照しつつ詳細に説明する。
【0062】
着火前安全確認制御が開始されると、そのときに内部温度検出用サーミスタ7が検出した筺体2の内部温度Txと、第3基準温度Tc(例えば、摂氏40度)とを比較する(ステップ31)。なお、第3基準温度Tcは上記した第1基準温度Tbより低い温度となっている。即ち、第1基準温度Ta、第2基準温度Tb、第3基準温度Tcの順に温度が低くなっている。
【0063】
そして、内部温度Txが第3基準温度Tc以下の場合(ステップ31でYESの場合)は、着火基準値Xを着火基準値A1(例えば、3mV)とする(ステップ32)。対して、内部温度Txが第3基準温度Tcより大きい場合(ステップ31でNOの場合)は、着火基準値Xを再着火基準値A2(例えば、10.5mV)とする(ステップ36)。このとき、再着火基準値A2は、着火基準値A1より大きくなっている。即ち、点火をする際の基準(閾)を下げて(具体的は、閾値を大きくして)、点火しやすい環境を作っている。即ち、内部温度Txが高い場合には、単に機器の内部に熱が残っているだけであり、機器に異常がないから、バーナ17で点火動作を行っても差し支えない。
【0064】
ステップ32又はステップ36で着火基準値Xの値が決定すると、ステップ33へと移行し、このとき熱電対18が発生した電圧の電圧値Axと決定した着火基準値Xとを比較する。ここで、電圧値Axが着火基準値X以下の場合(ステップ33でYESの場合)、制御装置5は、バーナ17にガスを供給し、点火プラグ19を動作させて着火動作を実施する(ステップ37)。そして、着火前安全確認制御を終了する。
【0065】
これに対して、電圧値Axが着火基準値Xより大きい場合(ステップ33でNOの場合)、既定時間tb(例えば60秒)が経過するまでの間(ステップ34)、制御装置5は、熱電対18が発生した電圧値Axと着火基準値Xとを一定の時間ごとに(又は常に)比較する。そしてその間に、電圧値Axが着火基準値X以下となれば着火動作を実施して(ステップ37)、着火前安全確認制御を終了する。
【0066】
ここで既定時間tb(例えば60秒)が経過しても電圧値Axが着火基準値X以下とならなかった場合、制御装置5は異常が発生していることを確認して(ステップ35)、着火前安全確認制御を終了する。即ち、一定時間送風したにも係わらず、バーナ17近傍の温度が低下の兆しを見せない場合には、単にポストパージが完了していないことだけが原因であるとは言い切れず、他に原因があることが予想される。そこで、この場合についても、エラーを発生させ、着火動作及び暖房運転を実施せずに、着火前安全確認制御を終了する。
【0067】
着火前安全確認制御が終了すると、図5のステップ4からステップ5へと移行する。そして、着火前安全確認制御で異常が確認された(図7のステップ35を通過した)場合、即ち、ステップ5でYESの場合、安全のための動作を実施(ステップ9)すると共に、過熱状況確認制御を終了する。なお、この場合(ステップ9)における安全のための動作とは、具体的には、着火動作及び暖房運転を実施せずに操作パネル9にエラーが発生して終了する。
【0068】
また、着火前安全確認制御で着火動作が実施された(図7のステップ37を通過した)場合、暖房運転を実施する共に(ステップ6)、過熱状況確認制御を終了する。
【0069】
なお、上記した実施形態では、過熱状況確認制御の開始時に実施された送風運転は、着火動作が実施されるまで又は安全動作が実施されるまで、実施され続ける。
【0070】
上記した実施形態では、過熱状況確認制御において過剰昇温防止制御と着火前安全確認制御の2つの制御を実施したが、本発明の過熱状況確認制御はこれに限るものではない。例えば、過剰昇温防止制御のみを実施して、実施後に着火動作を実施する構成であっても構わない。
【0071】
上記した実施形態では、ステップ8で安全動作(冷却運転)を実施した後、暖房運転を実施せずに終了する例を示したが、本発明の過熱状況確認制御はこれに限るものではない。例えば、安全動作(冷却運転)の終了後、内部温度検出用サーミスタ7及び制御装置5によって温風暖房装置の内部温度が低下したことが確認されたとき、通常の暖房運転を開始する構成であっても構わない。
【0072】
また上記した実施形態では、記憶手段として不揮発性記憶手段25を採用した例を示したが、本発明の温風暖房装置はこれに限るものではない。例えば、記憶手段として、揮発性メモリを採用する構成であってもよい。制御装置や送風機等の各機器に電力を給電するための通常給電系統(電源プラグ等)から独立した電源を有し、当該電源に揮発性メモリを接続して記憶手段とする構成であってもよい。即ち、通常給電系統による給電が停止された状態のとき、記憶している情報を保持できればよい。
【0073】
さらにまた、上記した実施形態では、筺体2の天面に設けた操作パネル9に運転スイッチ8を配した例を示したが、本発明の温風暖房装置はこれに限るものではない。操作パネルは筺体のいずれの部分に設けても良い。また、操作パネルのみならず外部のリモコンに運転スイッチ等の各種入力装置を設ける構成であってもよい。
【0074】
そして上記した実施形態では、燃焼ケース3内の熱電対18を第2温度検出手段とした例を示したが、本発明の温風暖房装置はこれに限るものではない。例えば、第2温度検出手段にサーミスタを採用し、燃焼ケースの外部に配する構成であってもよい。
【0075】
上記した実施形態では、内部温度検出用サーミスタ7(第1温度検出手段)が検出した筺体2の内部温度Txと、第3基準温度Tc(例えば、摂氏40度)とを比較した結果に基づいて、着火基準値Xを着火基準値A1又は再着火基準値A2のいずれかとする例を示したが、本発明の温風暖房装置はこれに限るものではない。例えば、内部温度検出用サーミスタ7(第1温度検出手段)ではなく、熱電対18(第2温度検出手段)が検出した温度(値)に基づいて、着火基準値Xを着火基準値A1又は再着火基準値A2のいずれかとする構成であってもよい。即ち、内部の昇温状態に基づいて着火基準値Xを選択できる構成であればよく、内部の昇温状態の検出方法は何ら限定されるものではない。
【0076】
さらにまた上記した実施形態では、室内の床上に載置して使用する、所謂床設置型のガスファンヒーターに本発明を適用した例を示したが、本発明の温風暖房装置はこれに限るものではない。ガスのような気体燃料を燃焼するものに限らず、石油等の液体燃料を燃焼して温風を発生する温風暖房装置に本発明を適用してもよい。
【符号の説明】
【0077】
1 温風暖房装置
4 送風機
5 制御装置
7 内部温度検出用サーミスタ(第1温度検出手段)
8 運転スイッチ
17 バーナ
18 熱電対(第2温度検出手段)
25 不揮発性記憶手段(記憶手段)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7