特許第5697134号(P5697134)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5697134通信システム、ゲートウェイ装置、フェムトセル用基地局、通信方法および装置のプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5697134
(24)【登録日】2015年2月20日
(45)【発行日】2015年4月8日
(54)【発明の名称】通信システム、ゲートウェイ装置、フェムトセル用基地局、通信方法および装置のプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04W 36/14 20090101AFI20150319BHJP
   H04W 84/10 20090101ALI20150319BHJP
   H04W 92/22 20090101ALI20150319BHJP
【FI】
   H04W36/14
   H04W84/10
   H04W92/22
【請求項の数】16
【全頁数】30
(21)【出願番号】特願2010-181903(P2010-181903)
(22)【出願日】2010年8月16日
(65)【公開番号】特開2012-44330(P2012-44330A)
(43)【公開日】2012年3月1日
【審査請求日】2013年7月11日
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000232254
【氏名又は名称】日本電気通信システム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100123788
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 昭夫
(74)【代理人】
【識別番号】100127454
【弁理士】
【氏名又は名称】緒方 雅昭
(72)【発明者】
【氏名】宮川 友輔
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 康弘
(72)【発明者】
【氏名】城戸 貴之
(72)【発明者】
【氏名】秋元 拓男
(72)【発明者】
【氏名】黒川 聡
【審査官】 伊東 和重
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−056585(JP,A)
【文献】 国際公開第2009/133772(WO,A1)
【文献】 特開2009−124684(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24−7/26
H04W 4/00−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信手順の異なる他の通信システムに接続されて用いられる通信システムであって、
前記他の通信システムは、RNC(Radio Network Controller)とBTS(Base Transceiver Station)とを備え、
前記通信システムは、ゲートウェイ装置と、フェムトセル用基地局とを備え、
前記ゲートウェイ装置と前記フェムトセル用基地局とは、前記RNCとの通信の際に前記RNCに対して1台のRNCとして認識させる仮想RNC手段を構成し、
前記BTSおよび前記フェムトセル用基地局の間でハンドオーバを行う場合に、前記仮想RNC手段が前記RNCとの間で呼制御のためのハンドオーバ情報のメッセージ送受信を行い、
前記BTSから1つの前記フェムトセル用基地局にハンドオーバした後さらに他の前記フェムトセル用基地局に順次連続ハンドオーバを行い、前回ハンドオーバで確立した回線接続および次のハンドオーバによる回線接続を保持する場合、
前記RNCが回線接続のパスを切り替える切替動作のアンカノードとなり、
前記ゲートウェイ装置は、前回ハンドオーバで確立した回線接続および次のハンドオーバによる回線接続を透過的に提供することを特徴とする通信システム。
【請求項2】
通信手順の異なる他の通信システムに接続されて用いられる通信システムであって、
前記他の通信システムは、RNC(Radio Network Controller)とBTS(Base Transceiver Station)とを備え、
前記通信システムは、ゲートウェイ装置と、フェムトセル用基地局とを備え、
前記ゲートウェイ装置と前記フェムトセル用基地局とは、前記RNCとの通信の際に前記RNCに対して1台のRNCとして認識させる仮想RNC手段を構成し、
前記BTSおよび前記フェムトセル用基地局の間でハンドオーバを行う場合に、前記仮想RNC手段が前記RNCとの間で呼制御のためのハンドオーバ情報のメッセージ送受信を行い、
前記BTSから1つの前記フェムトセル用基地局にハンドオーバした後さらに他の前記フェムトセル用基地局に順次連続ハンドオーバを行い、前回ハンドオーバで確立した回線接続および次のハンドオーバによる回線接続を保持する場合、
前記ゲートウェイ装置は、前記BTSから1つの前記フェムトセル用基地局へのハンドオーバ後、回線接続のパスを切り替える切替動作のアンカノードとして機能し、他の前記フェムトセル用基地局への連続ハンドオーバを順次行うよう構成されたことを特徴とする通信システム。
【請求項3】
前記他の通信システムは、UE(user equipment)に対する呼制御を行うコア装置を備えた移動通信網であり、
前記通信システムは、UEに対する呼制御を行うコアネットワークを備えたIMS(IPMultimedia Subsystem)網であり、
前記BTSおよび前記フェムトセル用基地局の間でハンドオーバを行う場合、前記仮想RNC手段および前記RNC間での呼制御のためのハンドオーバ情報のメッセージ送受信では、前記コア装置および前記コアネットワークの何れも経由せずに送受信することを特徴とする請求項1または2に記載の通信システム。
【請求項4】
前記ゲートウェイ装置は、前記仮想RNC手段として、前記RNCからの信号を受信した場合、該信号のプロトコルに対応する予め定められたIMS網のプロトコルに変換して前記フェムトセル用基地局に送信するプロトコル変換部を備え、
前記プロトコル変換部は、前記RNCからのデータを前記IMS網のプロトコルに変換し、IPパケット内に含ませて前記フェムトセル用基地局に送信することを特徴とする請求項1ないし3の何れか1項に記載の通信システム。
【請求項5】
通信手順の異なる他の通信システムに接続されて用いられる通信システムにおけるゲートウェイ装置であって、
前記他の通信システムは、RNC(Radio Network Controller)とBTS(Base Transceiver Station)とを備え、
前記通信システムは、前記ゲートウェイ装置と、フェムトセル用基地局とを備え、
前記ゲートウェイ装置は、前記RNCとの通信の際に前記RNCに対して1台のRNCとして認識させる仮想RNC手段を前記フェムトセル用基地局とにより構成する制御手段を備え、
前記BTSおよび前記フェムトセル用基地局の間でハンドオーバを行う場合に、前記仮想RNC手段が前記RNCとの間で呼制御のためのハンドオーバ情報のメッセージ送受信を行い、
前記BTSから1つの前記フェムトセル用基地局にハンドオーバした後さらに他の前記フェムトセル用基地局に順次連続ハンドオーバを行い、前回ハンドオーバで確立した回線接続および次のハンドオーバによる回線接続を保持する場合、
前記RNCが回線接続のパスを切り替える切替動作のアンカノードとなり、
前記ゲートウェイ装置は、前回ハンドオーバで確立した回線接続および次のハンドオーバによる回線接続を透過的に提供することを特徴とするゲートウェイ装置。
【請求項6】
通信手順の異なる他の通信システムに接続されて用いられる通信システムにおけるゲートウェイ装置であって、
前記他の通信システムは、RNC(Radio Network Controller)とBTS(Base Transceiver Station)とを備え、
前記通信システムは、前記ゲートウェイ装置と、フェムトセル用基地局とを備え、
前記ゲートウェイ装置は、前記RNCとの通信の際に前記RNCに対して1台のRNCとして認識させる仮想RNC手段を前記フェムトセル用基地局とにより構成する制御手段を備え、
前記BTSおよび前記フェムトセル用基地局の間でハンドオーバを行う場合に、前記仮想RNC手段が前記RNCとの間で呼制御のためのハンドオーバ情報のメッセージ送受信を行い、
前記BTSから1つの前記フェムトセル用基地局にハンドオーバした後さらに他の前記フェムトセル用基地局に順次連続ハンドオーバを行い、前回ハンドオーバで確立した回線接続および次のハンドオーバによる回線接続を保持する場合、
前記BTSから1つの前記フェムトセル用基地局へのハンドオーバ後、回線接続のパスを切り替える切替動作のアンカノードとして機能し、他の前記フェムトセル用基地局への連続ハンドオーバを順次行うよう構成されたことを特徴とするゲートウェイ装置。
【請求項7】
前記他の通信システムは、UE(user equipment)に対する呼制御を行うコア装置を備えた移動通信網であり、
前記通信システムは、UEに対する呼制御を行うコアネットワークを備えたIMS(IPMultimedia Subsystem)網であり、
前記BTSおよび前記フェムトセル用基地局の間でハンドオーバを行う場合、前記仮想RNC手段および前記RNC間での呼制御のためのハンドオーバ情報のメッセージ送受信では、前記コア装置および前記コアネットワークの何れも経由せずに送受信することを特徴とする請求項5またはの何れかに記載のゲートウェイ装置。
【請求項8】
前記ゲートウェイ装置は、前記仮想RNC手段として、前記RNCからの信号を受信した場合、該信号のプロトコルに対応する予め定められたIMS網のプロトコルに変換して前記フェムトセル用基地局に送信するプロトコル変換部を備え、
前記プロトコル変換部は、前記RNCからのデータを前記IMS網のプロトコルに変換し、IPパケット内に含ませて前記フェムトセル用基地局に送信することを特徴とする請求項5ないしの何れか1項に記載のゲートウェイ装置。
【請求項9】
通信システムと、通信手順の異なる他の通信システムとの間での通信方法であって、
前記他の通信システムは、RNC(Radio Network Controller)とBTS(Base Transceiver Station)とを備え、
前記通信システムは、ゲートウェイ装置と、フェムトセル用基地局とを備え、
前記ゲートウェイ装置と前記フェムトセル用基地局とが、前記RNCとの通信の際に前記RNCに対して1台のRNCとして認識させる仮想RNC手段を構成し、前記BTSおよび前記フェムトセル用基地局の間でハンドオーバを行う場合に、前記仮想RNC手段が前記RNCとの間で呼制御のためのハンドオーバ情報のメッセージ送受信を行い、ハンドオーバ先への回線接続を確立させ
前記BTSから1つの前記フェムトセル用基地局にハンドオーバした後さらに他の前記フェムトセル用基地局に順次連続ハンドオーバを行い、前回ハンドオーバで確立した回線接続および次のハンドオーバによる回線接続を保持する場合、前記RNCが回線接続のパスを切り替える切替動作のアンカノードとなり、前記ゲートウェイ装置が、前回ハンドオーバで確立した回線接続および次のハンドオーバによる回線接続を透過的に提供することで、該切り替えられた回線接続を確立させることを特徴とする通信方法。
【請求項10】
通信システムと、通信手順の異なる他の通信システムとの間での通信方法であって、
前記他の通信システムは、RNC(Radio Network Controller)とBTS(Base Transceiver Station)とを備え、
前記通信システムは、ゲートウェイ装置と、フェムトセル用基地局とを備え、
前記ゲートウェイ装置と前記フェムトセル用基地局とが、前記RNCとの通信の際に前記RNCに対して1台のRNCとして認識させる仮想RNC手段を構成し、前記BTSおよび前記フェムトセル用基地局の間でハンドオーバを行う場合に、前記仮想RNC手段が前記RNCとの間で呼制御のためのハンドオーバ情報のメッセージ送受信を行い、ハンドオーバ先への回線接続を確立させ
前記BTSから1つの前記フェムトセル用基地局にハンドオーバした後さらに他の前記フェムトセル用基地局に順次連続ハンドオーバを行い、前回ハンドオーバで確立した回線接続および次のハンドオーバによる回線接続を保持する場合、前記ゲートウェイ装置が、前記BTSから1つの前記フェムトセル用基地局へのハンドオーバ後、回線接続のパスを切り替える切替動作のアンカノードとして機能し、他の前記フェムトセル用基地局への連続ハンドオーバを順次行うことで該切り替え先への回線接続を確立させることを特徴とする通信方法。
【請求項11】
前記他の通信システムは、UE(user equipment)に対する呼制御を行うコア装置を備えた移動通信網であり、
前記通信システムは、UEに対する呼制御を行うコアネットワークを備えたIMS(IPMultimedia Subsystem)網であり、
前記BTSおよび前記フェムトセル用基地局の間でハンドオーバを行う場合、前記仮想RNC手段および前記RNC間での呼制御のためのハンドオーバ情報のメッセージ送受信では、前記コア装置および前記コアネットワークの何れも経由せずに送受信することを特徴とする請求項9または10に記載の通信方法。
【請求項12】
前記ゲートウェイ装置が、前記仮想RNC手段として、前記RNCからの信号を受信した場合、該信号のプロトコルに対応する予め定められたIMS網のプロトコルに変換して前記フェムトセル用基地局に送信するプロトコル変換工程を備え、
前記プロトコル変換工程では、前記ゲートウェイ装置が、前記RNCからのデータを前記IMS網のプロトコルに変換し、IPパケット内に含ませて前記フェムトセル用基地局に送信することを特徴とする請求項9ないし11の何れか1項に記載の通信方法。
【請求項13】
通信手順の異なる他の通信システムに接続されて用いられる通信システムにおけるゲートウェイ装置のプログラムであって、
前記他の通信システムは、RNC(Radio Network Controller)とBTS(Base Transceiver Station)とを備え、
前記通信システムは、前記ゲートウェイ装置と、フェムトセル用基地局とを備え、
記RNCとの通信の際に前記RNCに対して1台のRNCとして認識させる仮想RNC手段を前記フェムトセル用基地局と共に構成する手順と、
前記BTSおよび前記フェムトセル用基地局の間でハンドオーバを行う場合に、前記仮想RNC手段に、前記RNCとの間で呼制御のためのハンドオーバ情報のメッセージ送受信を行わせる手順と、を前記ゲートウェイ装置に実行させ、
前記BTSから1つの前記フェムトセル用基地局にハンドオーバした後さらに他の前記フェムトセル用基地局に順次連続ハンドオーバを行い、前回ハンドオーバで確立した回線接続および次のハンドオーバによる回線接続を保持する場合、前記RNCが回線接続のパスを切り替える切替動作のアンカノードとなり、
前記ゲートウェイ装置に、前回ハンドオーバで確立した回線接続および次のハンドオーバによる回線接続を透過的に提供することで、該切り替えられた回線接続を確立させる手順をさらに実行させることを特徴とするゲートウェイ装置のプログラム。
【請求項14】
通信手順の異なる他の通信システムに接続されて用いられる通信システムにおけるゲートウェイ装置のプログラムであって、
前記他の通信システムは、RNC(Radio Network Controller)とBTS(Base Transceiver Station)とを備え、
前記通信システムは、前記ゲートウェイ装置と、フェムトセル用基地局とを備え、
記RNCとの通信の際に前記RNCに対して1台のRNCとして認識させる仮想RNC手段を前記フェムトセル用基地局と共に構成する手順と、
前記BTSおよび前記フェムトセル用基地局の間でハンドオーバを行う場合に、前記仮想RNC手段に、前記RNCとの間で呼制御のためのハンドオーバ情報のメッセージ送受信を行わせる手順と、を前記ゲートウェイ装置に実行させ、
前記BTSから1つの前記フェムトセル用基地局にハンドオーバした後さらに他の前記フェムトセル用基地局に順次連続ハンドオーバを行い、前回ハンドオーバで確立した回線接続および次のハンドオーバによる回線接続を保持する場合、
前記ゲートウェイ装置を、前記BTSから1つの前記フェムトセル用基地局へのハンドオーバ後、回線接続のパスを切り替える切替動作のアンカノードとして機能させることにより、該ゲートウェイ装置に、他の前記フェムトセル用基地局への連続ハンドオーバを順次行うことで該切り替え先への回線接続を確立させる手順をさらに実行させることを特徴とするゲートウェイ装置のプログラム。
【請求項15】
前記他の通信システムは、UE(user equipment)に対する呼制御を行うコア装置を備えた移動通信網であり、
前記通信システムは、UEに対する呼制御を行うコアネットワークを備えたIMS(IPMultimedia Subsystem)網であり、
前記BTSおよび前記フェムトセル用基地局の間でハンドオーバを行う場合、前記仮想RNC手段および前記RNC間での呼制御のためのハンドオーバ情報のメッセージ送受信では、前記コア装置および前記コアネットワークの何れも経由せずに送受信する手順を実行させることを特徴とする請求項13または14の何れかに記載のゲートウェイ装置のプログラム。
【請求項16】
記仮想RNC手段前記RNCからの信号を受信した場合、該信号のプロトコルに対応する予め定められたIMS網のプロトコルに変換して前記フェムトセル用基地局に送信するプロトコル変換手順を前記ゲートウェイ装置に実行させ、
前記プロトコル変換手順では、前記ゲートウェイ装置が、前記RNCからのデータを前記IMS網のプロトコルに変換し、IPパケット内に含ませて前記フェムトセル用基地局に送信することを特徴とする請求項13ないし15の何れか1項に記載のゲートウェイ装置のプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信手順の異なる通信システム間でのハンドオーバを実現する通信システム、ゲートウェイ装置、フェムトセル用基地局、通信方法および装置のプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話機などの無線端末(UE;user equipment)を呼接続させる既存の公衆移動通信網としての3G(third generation:第三世代移動体通信)網では、一般に、UEが移動することで帰属先の無線基地局(BTS;Base Transceiver Station)が変わっても、ハンドオーバ(hand over)により通話が継続できるようになっている。
【0003】
既存3G網におけるハンドオーバとして、例えば図20に示すSRNS(Serving Radio Network Subsystem)-Relocation方式や、図21に示すIur-HO(hand over)方式が知られている。Iurは、RNC(Radio Network Controller)間の論理インタフェースを示す。
【0004】
図20のSRNS-Relocation方式では、MSC(Mobile Switching Center;コア装置)をアンカノードとして、ハンドオーバに必要な各種メッセージ(ハンドオーバ情報)の送受信を、移動元のMSCがGMSC(Gateway-MSC)経由でハンドオーバ先のMSCとの間で行い、UEをハンドオーバ先のBTS配下で呼接続させる。
【0005】
図21のIur-HO方式では、RNCをアンカノードとして、移動元のRNCとハンドオーバ先のRNCとの間で呼制御のためのハンドオーバ情報の送受信を行う。すなわち、物理レイヤよりも上位のハンドオーバ情報のメッセージ送受信について、MSCを経由させることなく、UEをハンドオーバ先のBTS配下で呼接続させる。
【0006】
また、近年、家庭やオフィスなどに設置されたIMS(IP Multimedia Subsystem)網による有線回線を経由して移動通信コアネットワークに接続させるフェムトセル(femto cell)の可能性が注目されている。
このフェムトセルは、半径数十メートル程度の狭い通信エリアをカバーするフェムトセル用基地局(FAP;Femto Access Point)によりUEを無線接続させるものであり、主に家庭内やオフィス内といった室内の通信エリアをカバーする。このことにより、既存のマクロセル(macro cell)基地局のインフラ整備にコストをかけずに通信エリアをカバーすることを可能にしている。
【0007】
こうしたFAPなどIMS網のAP(Access Point)と既存3G網のBTSとの間で、上述した図20のSRNS-Relocation方式によりハンドオーバさせる技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0008】
また、マクロ網(既存3G網)の基地局とフェムトセル用基地局との間でのハンドオーバを目的として、フェムトセル用基地局の活動におけるUEとの通信のない期間の活動をモニタし、そのモニタリングに基づいて候補移動局を識別し、候補移動局の識別子をフェムトセル用基地局からマクロ網の基地局に送信するものがある(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特表2009−504049号公報
【特許文献2】特開2009−303223号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、上述した一般的な既存3G網では、IMS網で呼制御を行うフェムトセルと接続する構成についてまで考慮されていなかった。
【0011】
また、上述した特許文献1のものは、既存3G網のBTSからFAPにハンドオーバする際のアンカノードがMSCであるため、FAPを有するIMS網を既存3G網に接続するためには、IMS網で呼制御を行うFAPとの間のハンドオーバに対応するための機能追加がMSCに対して必要となる虞があった。
【0012】
また、上述した特許文献2のものは、ハンドオーバ先の候補となる基地局を識別してその基地局の識別子を送信するのみであり、UEによる通話のための呼制御を行う際の制御情報送受信を実現することについてまで考慮されたものではなかった。
このため、IMS網で呼制御を行う通信システムのFAPと、MSCで呼制御を行う既存3G網のBTSとの間のように、通信手順が異なる通信システムの間でのハンドオーバについてまで考慮されたものではなかった。
【0013】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、既存3G網といった既存の移動通信網における各装置を改良する必要なく、通信手順が異なる通信システムにおけるFAPとの間でのハンドオーバを実現できる通信システム、ゲートウェイ装置、フェムトセル用基地局、通信方法および装置のプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
かかる目的を達成するために、本発明に係る通信システムは、通信手順の異なる他の通信システムに接続されて用いられる通信システムであって、他の通信システムは、RNCとBTSとを備え、通信システムは、ゲートウェイ装置と、フェムトセル用基地局とを備え、ゲートウェイ装置とフェムトセル用基地局とは、RNCとの通信の際にRNCに対して1台のRNCとして認識させる仮想RNC手段を構成し、BTSおよびフェムトセル用基地局の間でハンドオーバを行う場合に、仮想RNC手段がRNCとの間で呼制御のためのハンドオーバ情報のメッセージ送受信を行うことを特徴とする。
【0015】
また、本発明に係るゲートウェイ装置は、通信手順の異なる他の通信システムに接続されて用いられる通信システムにおけるゲートウェイ装置であって、他の通信システムは、RNCとBTSとを備え、通信システムは、ゲートウェイ装置と、フェムトセル用基地局とを備え、ゲートウェイ装置は、RNCとの通信の際にRNCに対して1台のRNCとして認識させる仮想RNC手段をフェムトセル用基地局とにより構成する制御手段を備え、BTSおよびフェムトセル用基地局の間でハンドオーバを行う場合に、仮想RNC手段がRNCとの間で呼制御のためのハンドオーバ情報のメッセージ送受信を行うことを特徴とする。
【0016】
また、本発明に係るフェムトセル用基地局は、通信手順の異なる他の通信システムに接続されて用いられる通信システムにおけるフェムトセル用基地局であって、他の通信システムは、RNCとBTSとを備え、通信システムは、ゲートウェイ装置と、フェムトセル用基地局とを備え、フェムトセル用基地局は、RNCとの通信の際にRNCに対して1台のRNCとして認識させる仮想RNC手段をゲートウェイ装置とにより構成する制御手段を備え、BTSおよびフェムトセル用基地局の間でハンドオーバを行う場合に、仮想RNC手段がRNCとの間で呼制御のためのハンドオーバ情報のメッセージ送受信を行うことを特徴とする。
【0017】
また、本発明に係る通信方法は、通信システムと、通信手順の異なる他の通信システムとの間での通信方法であって、他の通信システムは、RNCとBTSとを備え、通信システムは、ゲートウェイ装置と、フェムトセル用基地局とを備え、ゲートウェイ装置とフェムトセル用基地局とが、RNCとの通信の際にRNCに対して1台のRNCとして認識させる仮想RNC手段を構成し、BTSおよびフェムトセル用基地局の間でハンドオーバを行う場合に、仮想RNC手段がRNCとの間で呼制御のためのハンドオーバ情報のメッセージ送受信を行い、ハンドオーバ先への回線接続を確立させることを特徴とする。
【0018】
また、本発明に係るゲートウェイ装置のプログラムは、通信手順の異なる他の通信システムに接続されて用いられる通信システムにおけるゲートウェイ装置のプログラムであって、他の通信システムは、RNCとBTSとを備え、通信システムは、ゲートウェイ装置と、フェムトセル用基地局とを備え、ゲートウェイ装置に、RNCとの通信の際にRNCに対して1台のRNCとして認識させる仮想RNC手段をフェムトセル用基地局とにより構成させ、BTSおよびフェムトセル用基地局の間でハンドオーバを行う場合に、仮想RNC手段がRNCとの間で呼制御のためのハンドオーバ情報のメッセージ送受信を行う手順を実行させることを特徴とする。
【0019】
また、本発明に係るフェムトセル用基地局のプログラムは、通信手順の異なる他の通信システムに接続されて用いられる通信システムにおけるフェムトセル用基地局のプログラムであって、他の通信システムは、RNCとBTSとを備え、通信システムは、ゲートウェイ装置と、フェムトセル用基地局とを備え、フェムトセル用基地局に、RNCとの通信の際にRNCに対して1台のRNCとして認識させる仮想RNC手段をゲートウェイ装置とにより構成させ、BTSおよびフェムトセル用基地局の間でハンドオーバを行う場合に、仮想RNC手段としてRNCとの間で呼制御のためのハンドオーバ情報のメッセージ送受信を行う手順を実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
以上のように、本発明によれば、既存の移動通信網における各装置を改良する必要なく、既存の移動通信網と、通信手順が異なる通信システムにおけるFAPとの間でのハンドオーバを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の実施形態の仮想RNC手段によるハンドオーバを概略的に示す図である。
図2】本実施形態の通信システムの構成例を示すブロック図である。
図3】本実施形態のゲートウェイ装置、RAN周りの構成例を示すブロック図である。
図4】本実施形態における各装置間のプロトコル例を示す図である。
図5】ハンドオーバの際のプロトコル変換例を示す図である。
図6】既存3G網のマクロセル間におけるハンドオーバを示すシーケンス図である。
図7】既存3G網のマクロセル間における連続ハンドオーバを示すシーケンス図である。
図8】既存3G網のマクロセル間における連続ハンドオーバを示すシーケンス図である。
図9】マクロセルからフェムトセルへのハンドオーバを示すシーケンス図である。
図10】フェムトセルからマクロセルへのハンドオーバを示すシーケンス図である。
図11】マクロセルからフェムトセル、さらに別のフェムトセルへの連続ハンドオーバを示すシーケンス図である。
図12】マクロセルからフェムトセル、さらに別のフェムトセルへの連続ハンドオーバを示すシーケンス図である。
図13図11図12に示す連続ハンドオーバ動作を既存3G網と対比して示す図である。
図14】本実施形態による他の連続ハンドオーバ動作例を示す図である。
図15】フェムトセルからマクロセル、さらに別のマクロセルへの連続ハンドオーバを示すシーケンス図である。
図16】フェムトセルからマクロセル、さらに別のマクロセルへの連続ハンドオーバを示すシーケンス図である。
図17】フェムトセルからマクロセル、さらに別のマクロセルへの連続ハンドオーバを示すシーケンス図である。
図18】本実施形態による他の連続ハンドオーバ動作例を示す図である。
図19】同時に複数のFAPまたはBTSに回線接続する場合のハンドオーバ動作例を示す図である。
図20】既存3G網におけるSRNS-Relocation方式のハンドオーバ例を示す図である。
図21】既存3G網におけるIur-HO方式のハンドオーバ例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
次に、本発明に係る通信システム、ゲートウェイ装置、フェムトセル用基地局、通信方法および装置のプログラムを適用した一実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。
【0023】
まず、本実施形態の概略について説明する。
本実施形態は、図1に示すように、FAPにより無線端末であるUEの呼接続を行い、HOGW(Hand Over Gateway)およびMGW(Media Gateway)からなるゲートウェイ装置と、FAPとが、通信相手のRNCに対して1台のRNCと同様の送受信を行う。
このことにより、ゲートウェイ装置とFAPとが仮想RNC手段を構成し、FAPは仮想BTSとして機能してUEを無線通信で収容することとなる。このため、既存3G網のBTSとIMS網のFAPとの間でハンドオーバを行う場合でも、既存3G網の各装置は、図21で上述した既存3G網のIur-HO方式と同様の動作によりハンドオーバの処理ができる。
【0024】
このため、本実施形態によれば、3GPP(3rd Generation Partnership Project)などの規格に定められた範囲内で、既存の公衆移動通信網に変更を加える必要なく、既存網との間でのハンドオーバを実現することができる。
【0025】
次に、本実施形態の構成について説明する。
図2図3に、本実施形態の通信システムの概略的な構成例と、装置間インタフェースを示す。
【0026】
本実施形態の通信システムは、図2に示すように、ATM(Ansynchronous Transfer Mode)をベースとした既存3G網と、IP(Internet Protocol)をベースとしたIMS網とを有して構成される。
【0027】
既存3G網は、MSC100と、GMSC110と、RAN(Radio Area Network)200とを備えて構成される。RAN200は、図3に示すように、RNC210と、BTS220とを備えて構成され、BTS220配下にUE300を収容する。
【0028】
既存3G網を構成するMSC100、GMSC110、RNC210、BTS220、UE300は、3GPP等の規格に準拠した処理を行う装置であるため、具体的な処理動作については省略する。既存3G網に利用されている技術については、例えば3GPP TS 33.234等に開示されている。また、ハンドオーバについては、3GPP TR 25.931 等に開示されている。
【0029】
IMS網は、所定の通信エリアを構築するFAP500と、IMSコア600と、既存3G網との間でのハンドオーバを実現させるゲートウェイ装置400とを備えて構成される。
【0030】
FAP500は、半径数十メートル程度の狭い通信エリアをカバーする小型無線基地局である。
【0031】
IMSコア600は、セッション制御などを行うコール状態制御サーバ(CSCF;Call Session Control Function)や、加入者情報の管理などを行うHSS(Home Subscriber Server)などの装置を含んで構成されるコアネットワークである。UE300はFAP500を介してIMSコア600に位置登録処理を行い、IMSコア600は、FAP500配下に在圏している各UEに対する呼制御等の機能を実現する。
【0032】
ゲートウェイ装置400は、制御信号を転送するCプレーン(C-Plane)を担当するHOGW420と、通話の音声情報などのユーザ情報を転送するUプレーン(U-Plane)を担当するMGW410とを備えて構成される。こうして、ゲートウェイ装置400は、Cプレーン、Uプレーンそれぞれについて、ATM網とIP網とのプロトコル変換などを行う。
【0033】
図4に、本実施形態における各装置間のCプレーン、Uプレーン確立のためのCプレーン(C-Plane for U-Plane)、Uプレーンそれぞれについてのプロトコル例を示す。Uプレーン確立のためのCプレーンは、Uプレーンによる回線接続確立を行うシグナリングのためのCプレーンである。
また、図5に、ハンドオーバの際の既存3G網におけるプロトコルと、ゲートウェイ装置400によるプロトコル変換例とを示す。
【0034】
この図4図5に示すように、Cプレーン、Uプレーン確立のためのCプレーン、Uプレーンそれぞれについて、既存3G網の各装置は、BTS220によるマクロセルとFAPによるフェムトセルとの間のハンドオーバの際にも、既存3G網のマクロセル間のハンドオーバと同様のプロトコルでの送受信を行うだけで処理ができるようになっている。
【0035】
すなわち、RAN200とゲートウェイ装置400との間の通信においても、図4に示すように、RAN200、すなわちRNC210の側はRAN200間の通信と全く同様のプロトコルで通信を行うこととなる。
【0036】
また、図5に示すように、HOGW420およびMGW410は、RNC210からの信号を受信した場合、その信号のプロトコルに対応する所定のIMS網のプロトコルに信号を変換し、IPパケットにおけるペイロードとしてFAP500に送信する。
【0037】
例えばCプレーンについては、HOGW420がRNSAP(Radio Network Subsystem Application Part)による信号をRNC210から受信すると、対応するIMS網のプロトコルが同じRNSAPであるため、RNC210からRNSAPにより送信されたデータをIPパケットにおけるペイロードとしてFAP500に送信する。
【0038】
また、Uプレーン確立のためのCプレーンについては、HOGW420がALCAP(Access Link Control Application Part)による信号をRNC210から受信すると、対応するIMS網のプロトコルが同じALCAPであるため、RNC210からALCAPにより送信されたデータをIPパケットにおけるペイロードとしてFAP500に送信する。
【0039】
また、Uプレーンについては、MGW410がAMR(Adaptive Multi-Rate)による信号をRNC210から受信すると、対応するIMS網のプロトコルがRTP(Real Time Transport Protocol)であるため、RNC210からAMRにより送信されたデータをRTPのプロトコルに変換し、IPパケットにおけるペイロードとしてFAP500に送信する。
【0040】
以上のようにHOGW420およびMGW410がプロトコル変換を行い、既存3G網とIMS網との間でフレームを流通させ、BTS220によるマクロセルとFAP500によるフェムトセルとの間でのハンドオーバを実現させる。
HOGW420のMGW410の間は、MEGACO(Media Gateway Control protocol)により通信を行う。
【0041】
次に、本実施形態の通信システムにおけるハンドオーバ動作について、シーケンス図を参照して説明する。
【0042】
各シーケンス図中、SRNC(Serving RNC)は、ハンドオーバによる移動前にUE300が帰属しているBTS220を制御しているRNC210を示す。DRNC(Drift RNC)は、ハンドオーバによる移動後にUE300が帰属しているBTS220を制御しているRNC210を示す。
【0043】
また、こうしたRNC210およびその制御下のBTS220によるRAN200を、RNS(Radio Network Subsystem)と示し、ハンドオーバによる移動前にUE300が帰属しているRNSをSRNS(Serving RNS)、ハンドオーバによる移動後にUE300が帰属しているRNSをDRNS(Drift RNS)と示す。
また、IMS網について、仮想的なRNSとして機能する部分についてはRNSとして示す。
【0044】
まず、既存3G網のマクロセル間におけるハンドオーバについて、図6のシーケンス図を参照して説明する。このハンドオーバ動作は、3GPP TR25.931等の規定によるものである。
図6の例では、モデルケースとして、ハンドオーバによる移動前にUE300が帰属しているBTSをBTS1、ハンドオーバによる移動後にUE300が帰属しているBTSをBTS2として説明する。
【0045】
まず、BTS1配下に在圏するUEが、そのBTS1からの電波よりもBTS2からの電波の方が所定値以上強いことを検知する等のハンドオーバトリガーにより、RRC: Measurement ReportをBTS1を介してSRNCに送信する(ステップA1)。SRNCはそのRRC: Measurement Reportの受信をハンドオーバのトリガーとして、SRNCからDRNCへの接続経路をルーティングし、Cプレーンの接続要求として、RNSAP: Radio Link Setup ReqをDRNCに送信する(ステップA2)。
【0046】
DRNCは、そのRNSAP: Radio Link Setup Reqを受信すると、NBAP(Node B Application Part)によりRadio Link Setup ReqをBTS2に送信して問い合わせる(ステップA3)。BTS2は、NBAP: Radio Link Setup Reqを受信すると、NBAP: Radio Link Setup RespをDRNCに返信する(ステップA4)。DRNCは、RNSAPによりRadio Link Setup RespをSRNCに送信する(ステップA5)。
【0047】
SRNCは、RNSAP: Radio Link Setup Respを受信すると、Uプレーン確立のためのCプレーンでの接続要求として、ALCAP(Iur): ERQ(Establish Request Message)をDRNCに送信する(ステップA6)。DRNCは、ALCAP(Iur): ERQを受信すると、ALCAP(Iur): ECF(Establish Confirm Message)をSRNCに返信し(ステップA7)、RNCとBTS間の論理インタフェースのIubにより、ALCAP(Iub): ERQをBTS2に送信する(ステップA8)。
【0048】
BTS2はALCAP(Iub): ERQを受信すると、ALCAP(Iub): ECFをDRNCに返信する(ステップA9)。
【0049】
SRNCは、ALCAP(Iur): ECFを受信し、Uプレーン確立のためのCプレーンでの接続確立を確認すると、BTS1を介してRRC: Active Set UpdateをUEに送信する(ステップA10)。
【0050】
BTS2は、アップリンク同期の通知として、NBAP: Radio Link Restore IndをDRNCに送信する(ステップA11)。DRNCは、NBAP: Radio Link Restore Indを受信すると、RNSAPによりRadio Link Restore IndをSRNCに送信する(ステップA12)。
【0051】
UEは、RRC: Active Set Updateを受信すると、BTS1を介してRRC: Active Set Update CompをSRNCに送信する(ステップA13)。こうして、UEがBTS2の配下に在圏することとなる。
【0052】
次に、既存3G網のマクロセル間における連続ハンドオーバについて、図7図8のシーケンス図を参照して説明する。
図7図8の例では、モデルケースとして、ハンドオーバによる移動前にUE300が帰属しているBTSをBTS1、1回目のハンドオーバによる移動後にUE300が帰属しているBTSをBTS2、2回目のハンドオーバによる移動後にUE300が帰属しているBTSをBTS3として説明する。
【0053】
まず、上述した図6のシーケンス図によるステップA1〜A13と同様の動作により、BTS1からBTS2へと1回目のハンドオーバが行われる(ステップB1〜B13)。
【0054】
こうしてUEがBTS2の配下にも在圏するようになると、ハンドオーバ前に確立していたBTS1への接続を解放するためのRRC: Measurement ReportがUEからBTS2、DRNCを介してSRNCに送信される(ステップB14)。SRNCは、Cプレーンの解放要求としてNBAPによりRadio Link Deletion ReqをBTS1に送信して問い合わせる(ステップB15)。BTS1は、NBAP: Radio Link Deletion Reqを受信すると、NBAP: Radio Link Deletion RespをSRNCに返信する(ステップB16)。
【0055】
SRNCは、NBAP: Radio Link Deletion Respを受信すると、次にUプレーン確立のためのCプレーンでの接続解放要求として、ALCAP(Iub): REL(Release Request Message)をBTS1に送信する(ステップB17)。BTS1は、ALCAP(Iub): RELを受信すると、ALCAP(Iub): RLC(Release Complete Message)をSRNCに返信する(ステップB18)。
【0056】
こうしてUEとBTS1の接続が解放された後、BTS2からの電波よりもBTS3からの電波の方が所定値以上強いことを検知する等のハンドオーバトリガーにより、UEはRRC: Measurement ReportをBTS2、DRNCを介してSRNCに送信する(ステップB19)。SRNCはそのRRC: Measurement Reportの受信をハンドオーバのトリガーとして、ハンドオーバによる接続経路をルーティングし、Cプレーンの接続要求として、RNSAP: Radio Link Setup ReqをDRNCに送信する(ステップB20)。
【0057】
DRNCは、そのRNSAP: Radio Link Setup Reqを受信すると、NBAPによりRadio Link Setup ReqをBTS3に送信して問い合わせる(ステップB21)。BTS3は、NBAP: Radio Link Setup Reqを受信すると、NBAP: Radio Link Setup RespをDRNCに返信する(ステップB22)。DRNCは、RNSAPによりRadio Link Setup RespをSRNCに送信する(ステップB23)。
【0058】
SRNCは、RNSAP: Radio Link Setup Respを受信すると、Uプレーン確立のためのCプレーンでの接続要求として、ALCAP(Iur): ERQをDRNCに送信する(ステップB24)。DRNCは、ALCAP(Iur): ERQを受信すると、ALCAP(Iur): ECFをSRNCに返信し(ステップB25)、RNCとBTS間の論理インタフェースのIubにより、ALCAP(Iub): ERQをBTS3に送信する(ステップB26)。
【0059】
BTS3はALCAP(Iub): ERQを受信すると、ALCAP(Iub): ECFをDRNCに返信する(ステップB27)。
【0060】
SRNCは、ALCAP(Iur): ECFを受信し、Uプレーン確立のためのCプレーンでの接続確立を確認すると、DRNC、BTS2を介してRRC: Active Set UpdateをUEに送信する(ステップB28)。
【0061】
BTS3は、アップリンク同期の通知として、NBAP: Radio Link Restore IndをDRNCに送信する(ステップB29)。DRNCは、NBAP: Radio Link Restore Indを受信すると、RNSAPによりRadio Link Restore IndをSRNCに送信する(ステップB30)。
【0062】
UEは、RRC: Active Set Updateを受信すると、BTS2、DRNCを介してRRC: Active Set Update CompをSRNCに送信する(ステップB31)。こうして、UEがBTS3の配下に在圏することとなる。
【0063】
1回目のハンドオーバの際に確立したBTS2への接続を解放するためのRRC: Measurement ReportがUEからBTS3を介してSRNCに送信されると(ステップB32)、SRNCは、Cプレーンの解放要求としてRNSAP: Radio Link Deletion ReqをDRNCに送信する(ステップB33)。
【0064】
DRNCは、そのRNSAP: Radio Link Deletion Reqを受信すると、NBAPによりRadio Link Deletion ReqをBTS2に送信して問い合わせる(ステップB34)。BTS2は、NBAP: Radio Link Deletion Reqを受信すると、NBAP: Radio Link Deletion RespをDRNCに返信する(ステップB35)。DRNCは、RNSAPによりRadio Link Deletion RespをSRNCに送信する(ステップB36)。
【0065】
SRNCは、RNSAP: Radio Link Deletion Respを受信すると、次にUプレーン確立のためのCプレーンでの接続解放要求として、ALCAP(Iur): RELをDRNCに送信する(ステップB37)。DRNCは、ALCAP(Iur): RELを受信すると、ALCAP(Iur): RLCをSRNCに返信し(ステップB38)、RNCとBTS間の論理インタフェースのIubにより、ALCAP(Iub): RELをBTS2に送信する(ステップB39)。
【0066】
BTS2はALCAP(Iub): RELを受信すると、ALCAP(Iub): RLCをDRNCに返信する(ステップB40)。
【0067】
次に、本実施形態の通信システムにおけるマクロセルからフェムトセルへのハンドオーバについて、図9のシーケンス図を参照して説明する。
図9の例では、モデルケースとして、ハンドオーバによる移動前にUE300が帰属しているBTSをBTS1、ハンドオーバによる移動後にUE300が帰属しているFAPをFAP1として説明する。また、SRNSに対して、IMS網におけるMGW、HOGW、FAPは仮想的にDRNSとして機能するため、図9中、DRNSとして示す。
【0068】
まず、BTS1配下に在圏するUEが、そのBTS1からの電波よりもFAP1からの電波の方が所定値以上強いことを検知する等のハンドオーバトリガーにより、RRC: Measurement ReportをBTS1を介してSRNCに送信する(ステップC1)。SRNCはそのRRC: Measurement Reportの受信をハンドオーバのトリガーとして、SRNCからDRNSへの接続経路をルーティングし、Cプレーンの接続要求として、RNSAP: Radio Link Setup ReqをHOGWに送信する(ステップC2)。
【0069】
HOGWは、そのRNSAP: Radio Link Setup Reqを受信すると、IPパケットのペイロードとしてRNSAP: Radio Link Setup ReqをFAP1に送信して問い合わせる(ステップC3)。FAP1は、RNSAP: Radio Link Setup Reqを受信すると、RNSAP: Radio Link Setup RespをIPパケットのペイロードとしてHOGWに返信する(ステップC4)。HOGWは、RNSAP: Radio Link Setup RespをSRNCに送信する(ステップC5)。
【0070】
SRNCは、RNSAP: Radio Link Setup Respを受信すると、Uプレーン確立のためのCプレーンでの接続要求として、ALCAP(Iur): ERQをHOGWに送信する(ステップC6)。HOGWは、ALCAP(Iur): ERQを受信すると、ALCAP(Iur): ECFをSRNCに返信し(ステップC7)、MGWに対して、チャンネル割り当て等のUプレーン接続確立のための通知をMEGACOにより行う(ステップC8)。また、HOGWは、ALCAP(Iur): ERQをIPパケットのペイロードとしてFAP1に送信する(ステップC9)。
【0071】
FAP1はALCAP(Iur Over IP): ERQを受信すると、IPパケットによりALCAP(Iur Over IP): ECFをHOGWに返信する(ステップC10)。
【0072】
SRNCは、ALCAP(Iur): ECFを受信し、Uプレーン確立のためのCプレーンでの接続確立を確認すると、BTS1を介してRRC: Active Set UpdateをUEに送信する(ステップC11)。
【0073】
FAP1は、アップリンク同期の通知として、RNSAP: Radio Link Restore IndをIPパケットのペイロードによりHOGWに送信する(ステップC12)。HOGWは、RNSAP: Radio Link Restore IndをSRNCに送信する(ステップC13)。
【0074】
UEは、RRC: Active Set Updateを受信すると、BTS1を介してRRC: Active Set Update CompをSRNCに送信する(ステップC14)。こうして、UEがFAP1の配下に在圏することとなる。
【0075】
次に、本実施形態の通信システムにおけるフェムトセルからマクロセルへのハンドオーバについて、図10のシーケンス図を参照して説明する。
図10の例では、モデルケースとして、ハンドオーバによる移動前にUE300が帰属しているFAPをFAP1、ハンドオーバによる移動後にUE300が帰属しているBTSをBTS1として説明する。また、DRNSに対して、IMS網におけるMGW、HOGW、FAPは仮想的にSRNSとして機能するため、図10中、SRNSとして示す。
【0076】
まず、FAP1配下に在圏するUEが、そのFAP1からの電波よりもBTS1からの電波の方が所定値以上強いことを検知する等のハンドオーバトリガーにより、RRC: Measurement ReportをFAP1に送信する(ステップD1)。FAP1はそのRRC: Measurement Reportの受信をハンドオーバのトリガーとして、Cプレーンの接続要求として、RNSAP: Radio Link Setup ReqをIPパケットのペイロードとしてHOGWに送信する(ステップD2)。HOGWは、RNSAP: Radio Link Setup ReqをDRNCに送信する(ステップD3)。
【0077】
DRNCは、そのRNSAP: Radio Link Setup Reqを受信すると、NBAPによりRadio Link Setup ReqをBTS1に送信して問い合わせる(ステップD4)。BTS1は、NBAP: Radio Link Setup Reqを受信すると、NBAP: Radio Link Setup RespをDRNCに返信する(ステップD5)。DRNCは、RNSAPによりRadio Link Setup RespをHOGWに送信する(ステップD6)。HOGWは、RNSAP: Radio Link Setup RespをIPパケットのペイロードとしてFAP1に送信する(ステップD7)。
【0078】
FAP1は、RNSAP: Radio Link Setup Respを受信すると、Uプレーン確立のためのCプレーンでの接続要求として、ALCAP(Iur): ERQをIPパケットのペイロードによりHOGWに送信する(ステップD8)。HOGWは、ALCAP(Iur Over IP): ERQを受信すると、ALCAP(Iur Over IP): ECFをFAP1に返信し(ステップD9)、MGWに対して、チャンネル割り当て等のUプレーン接続確立のための通知をMEGACOにより行う(ステップD10)。また、HOGWは、ALCAP(Iur): ERQをDRNCに送信する(ステップD11)。
【0079】
DRNCは、ALCAP(Iur): ERQを受信すると、ALCAP(Iur): ECFをHOGWに返信し(ステップD12)、RNCとBTS間の論理インタフェースのIubにより、ALCAP(Iub): ERQをBTS1に送信する(ステップD13)。
【0080】
BTS1はALCAP(Iub): ERQを受信すると、ALCAP(Iub): ECFをDRNCに返信する(ステップD14)。
【0081】
FAP1は、ALCAP(Iur Over IP): ECFを受信し、Uプレーン確立のためのCプレーンでの接続確立を確認すると、RRC: Active Set UpdateをUEに送信する(ステップD15)。
【0082】
BTS1は、アップリンク同期の通知として、NBAP: Radio Link Restore IndをDRNCに送信する(ステップD16)。DRNCは、NBAP: Radio Link Restore Indを受信すると、RNSAPによりRadio Link Restore IndをHOGWに送信する(ステップD17)。HOGWは、RNSAP: Radio Link Restore Indを受信すると、IPパケットのペイロードとして、RNSAP: Radio Link Restore IndをFAP1に送信する(ステップD18)。
【0083】
UEは、RRC: Active Set Updateを受信すると、RRC: Active Set Update CompをFAP1に送信する(ステップD19)。こうして、UEがBTS1の配下に在圏することとなる。
【0084】
次に、本実施形態の通信システムにおけるマクロセルからフェムトセル、さらに別のフェムトセルへの連続ハンドオーバについて、図11図12のシーケンス図を参照して説明する。
図11図12の例では、モデルケースとして、ハンドオーバによる移動前にUE300が帰属しているBTSをBTS1、1回目のハンドオーバによる移動後にUE300が帰属しているFAPをFAP1、2回目のハンドオーバによる移動後にUE300が帰属しているFAPをFAP2として説明する。また、SRNSに対して、IMS網におけるMGW、HOGW、FAPは仮想的にDRNSとして機能するため、図11図12中、DRNSとして示す。
【0085】
まず、上述した図9のシーケンス図によるステップC1〜C14と同様の動作により、BTS1からFAP1へと1回目のハンドオーバが行われる(ステップE1〜E14)。
【0086】
こうしてUEがFAP1の配下にも在圏するようになると、ハンドオーバ前に確立していたBTS1への接続を解放するためのRRC: Measurement ReportがUEからFAP1、HOGWを介してSRNCに送信される(ステップE15)。SRNCは、Cプレーンの解放要求としてNBAPによりRadio Link Deletion ReqをBTS1に送信して問い合わせる(ステップE16)。BTS1は、NBAP: Radio Link Deletion Reqを受信すると、NBAP: Radio Link Deletion RespをSRNCに返信する(ステップE17)。
【0087】
SRNCは、NBAP: Radio Link Deletion Respを受信すると、次にUプレーン確立のためのCプレーンでの接続解放要求として、ALCAP(Iub): RELをBTS1に送信する(ステップE18)。BTS1は、ALCAP(Iub): RELを受信すると、ALCAP(Iub): RLCをSRNCに返信する(ステップE19)。
【0088】
こうしてUEとBTS1の接続が解放された後、FAP1からの電波よりもFAP2からの電波の方が所定値以上強いことを検知する等のハンドオーバトリガーにより、UEはRRC: Measurement ReportをFAP1、HOGWを介してSRNCに送信する(ステップE20)。SRNCはそのRRC: Measurement Reportの受信をハンドオーバのトリガーとして、ハンドオーバによる接続経路をルーティングし、Cプレーンの接続要求として、RNSAP: Radio Link Setup ReqをHOGWに送信する(ステップE21)。
【0089】
HOGWは、そのRNSAP: Radio Link Setup Reqを受信すると、IPパケットのペイロードとしてRNSAP: Radio Link Setup ReqをFAP2に送信して問い合わせる(ステップE22)。FAP2は、RNSAP: Radio Link Setup Reqを受信すると、RNSAP: Radio Link Setup RespをIPパケットのペイロードとしてHOGWに返信する(ステップE23)。HOGWは、RNSAP: Radio Link Setup RespをSRNCに送信する(ステップE24)。
【0090】
SRNCは、RNSAP: Radio Link Setup Respを受信すると、Uプレーン確立のためのCプレーンでの接続要求として、ALCAP(Iur): ERQをHOGWに送信する(ステップE25)。HOGWは、ALCAP(Iur): ERQを受信すると、ALCAP(Iur): ECFをSRNCに返信し(ステップE26)、MGWに対して、チャンネル割り当て等のUプレーン接続確立のための通知をMEGACOにより行う(ステップE27)。また、HOGWは、ALCAP(Iur): ERQをIPパケットのペイロードとしてFAP2に送信する(ステップE28)。
【0091】
FAP2はALCAP(Iur Over IP): ERQを受信すると、IPパケットによりALCAP(Iur Over IP): ECFをHOGWに返信する(ステップE29)。
【0092】
SRNCは、ALCAP(Iur): ECFを受信し、Uプレーン確立のためのCプレーンでの接続確立を確認すると、HOGW、FAP1を介してRRC: Active Set UpdateをUEに送信する(ステップE30)。
【0093】
FAP2は、アップリンク同期の通知として、RNSAP: Radio Link Restore IndをIPパケットのペイロードによりHOGWに送信する(ステップE31)。HOGWは、RNSAP: Radio Link Restore IndをSRNCに送信する(ステップE32)。
【0094】
UEは、RRC: Active Set Updateを受信すると、FAP1、MGWを介してRRC: Active Set Update CompをSRNCに送信する(ステップE33)。こうして、UEがFAP2の配下に在圏することとなる。
【0095】
1回目のハンドオーバの際に確立したFAP1への接続を解放するためのRRC: Measurement ReportがUEからFAP2を介してSRNCに送信されると(ステップE34)、SRNCは、Cプレーンの解放要求としてRNSAP: Radio Link Deletion ReqをHOGWに送信する(ステップE35)。
【0096】
HOGWは、そのRNSAP: Radio Link Deletion Reqを受信すると、IPパケットのペイロードとしてRNSAP: Radio Link Deletion ReqをFAP1に送信して問い合わせる(ステップE36)。FAP1は、RNSAP: Radio Link Deletion Reqを受信すると、IPパケットのペイロードとしてRNSAP: Radio Link Deletion RespをHOGWに返信する(ステップE37)。HOGWは、RNSAP: Radio Link Deletion RespをSRNCに送信する(ステップE38)。
【0097】
SRNCは、RNSAP: Radio Link Deletion Respを受信すると、次にUプレーン確立のためのCプレーンでの接続解放要求として、ALCAP(Iur): RELをHOGWに送信する(ステップE39)。HOGWは、ALCAP(Iur): RELを受信すると、ALCAP(Iur): RLCをSRNCに返信し(ステップE40)、MGWに対して、チャンネル割り当て等のUプレーン接続解放のための通知をMEGACOにより行い(ステップE41)、IPパケットのペイロードとして、ALCAP(Iur): RELをFAP1に送信する(ステップE42)。
【0098】
FAP1はALCAP(Iur Over IP): RELを受信すると、IPパケットによるALCAP(Iur Over IP): RLCをHOGWに返信する(ステップE43)。
【0099】
図11図12に示す上述した連続ハンドオーバの動作を、既存3G網における連続ハンドオーバと対比して図13に示す。
【0100】
この図13に示すように、本実施形態の通信システムにおけるマクロセルからフェムトセル、さらに別のフェムトセルへの連続ハンドオーバでは、図13(a−1)のUEがBTS1配下にある状態から、図13(a−2)のようにSRNCからFAP1への接続を確立し、図13(a−3)のようにBTS1への接続を解放する。そして、次のハンドオーバとして、図13(a−4)のようにSRNCがアンカノードとなってFAP2への接続を確立し、図13(a−5)のようにFAP1への接続を解放する。
【0101】
また、図7図8で上述した既存3G網でのマクロセル間における連続ハンドオーバでは、図13(b−1)のUEがBTS1配下にある状態から、図13(b−2)のようにSRNCからBTS2への接続を確立し、図13(b−3)のようにBTS1への接続を解放する。そして、次のハンドオーバとして、図13(b−4)のようにSRNCがアンカノードとなってBTS3への接続を確立し、図13(b−5)のようにBTS2への接続を解放する。
【0102】
このように、図13(a−1)〜(a−5)に示す本実施形態によるマクロセルからフェムトセル、さらに別のフェムトセルへの連続ハンドオーバの動作は、SRNCから見ると、図13(b−1)〜(b−5)に示すマクロセル間の連続ハンドオーバと全く同様である。
【0103】
また、上述した図7図8の既存3G網における連続ハンドオーバのシーケンス図では、連続ハンドオーバにより新規に回線接続を確立すると、前回ハンドオーバの際に確立した回線接続を解放することとして説明している(ステップB28〜B35)が、前回ハンドオーバの際の回線接続を解放せずに保持する構成であっても、同様に連続ハンドオーバを実現することができる。
この場合、図13(b−1)〜(b−4)の動作となり、図13(b−4)の状態で、SRNCがパスの切替動作のアンカノードとなり、DRNCが1回目ハンドオーバの回線によるパスと2回目ハンドオーバの回線によるパスとを透過的に提供することで、UEの帰属先を決定していくこととなる。
【0104】
また、上述した図11図12のシーケンス図では、連続ハンドオーバにより新規に回線接続を確立すると、前回ハンドオーバの際に確立した回線接続を解放することとして説明している(ステップE30〜E38)が、前回ハンドオーバの際の回線接続を解放せずに保持する構成であっても、同様に連続ハンドオーバを実現することができる。
この場合、図13(a−1)〜(a−4)の動作となり、図13(a−4)の状態で、SRNCがパスの切替動作のアンカノードとなり、ゲートウェイ装置400が1回目ハンドオーバの回線によるパスと2回目ハンドオーバの回線によるパスとを透過的に提供することで、UEの帰属先を決定していくこととなる。
【0105】
このように、図11図12のシーケンス図で、連続ハンドオーバの際に前回ハンドオーバの回線接続を解放せず保持する構成であっても、既存3G網のSRNCから見ると、マクロセル間の連続ハンドオーバにおける図13(b−1)〜(b−4)の動作と全く同様である。
【0106】
このように、本実施形態によれば、マクロセルからフェムトセル、さらに別のフェムトセルへの連続ハンドオーバにおいても、ゲートウェイ装置400とFAP500とが仮想RNC手段を構成し、既存3G網の各装置は、既存3G網のIur-HO方式と同様の動作をすることによりハンドオーバの処理ができる。
【0107】
また、本実施形態の通信システムにおけるマクロセルからフェムトセル、さらに別のフェムトセルへの連続ハンドオーバは、上述した図13(a−1)〜(a−5)に示す動作に限定されず、例えば図14(c−1)〜(c−5)のように動作する構成であってもよい。
【0108】
この図14(c−1)〜(c−5)では、図13(a−1)〜(a−3)と同様にBTS1からFAP1にハンドオーバした後、図14(c−4)でゲートウェイ装置400がアンカノードとなってFAP2への接続を確立する。また、前回ハンドオーバの際の回線接続を解放する構成である場合には、図14(c−5)のようにゲートウェイ装置400がFAP1への接続を解放する。このように、SRNCに対してはBTS1からFAP1のハンドオーバを担当させ、フェムトセル間でのハンドオーバはゲートウェイ装置400がアンカノードとなって行う構成であっても、本実施形態としての仮想RNC手段は同様に実現することができる。
【0109】
また、連続ハンドオーバの際、それまでに確立させた回線接続を、UEの接続可能回線数を上限として解放せず保持する構成の場合、図14(d−1)〜(d−3)の動作となる。
図14(d−2)の状態では、SRNCがパスの切替動作のアンカノードとなり、UEの帰属先を決定する。また、図14(d−3)の状態では、SRNCがパスの切替動作のアンカノードとなり、ゲートウェイ装置400が1回目ハンドオーバの回線によるパスと2回目ハンドオーバの回線によるパスとを透過的に提供することで、UEの帰属先を決定していくこととなる。
【0110】
このように、図14(d−1)〜(d−3)のように動作し、連続ハンドオーバの際にそれまでに確立させた回線接続を解放せず保持する構成であっても、本実施形態としての仮想RNC手段は同様に実現することができる。
【0111】
次に、本実施形態の通信システムにおけるフェムトセルからマクロセル、さらに別のマクロセルへの連続ハンドオーバについて、図15図17のシーケンス図を参照して説明する。
図15図17の例では、モデルケースとして、ハンドオーバによる移動前にUE300が帰属しているFAPをFAP1、1回目のハンドオーバによる移動後にUE300が帰属しているBTSをBTS1、2回目のハンドオーバによる移動後にUE300が帰属しているBTSをBTS2として説明する。また、DRNSに対して、IMS網におけるMGW、HOGW、FAPは仮想的にSRNSとして機能するため、図15図17中、SRNSとして示す。
【0112】
まず、上述した図10のシーケンス図によるステップD1〜D19と同様の動作により、FAP1からBTS1へと1回目のハンドオーバが行われる(ステップF1〜F19)。
【0113】
こうしてUEがBTS1の配下にも在圏するようになった後、FAP1からの電波よりもBTS2からの電波の方が所定値以上強いことを検知する等のハンドオーバトリガーにより、UEはRRC: Measurement ReportをFAP1に送信する(ステップF20)。FAP1はそのRRC: Measurement Reportの受信をハンドオーバのトリガーとして、Cプレーンの接続要求として、RNSAP: Radio Link Setup ReqをIPパケットのペイロードとしてHOGWに送信する(ステップF21)。HOGWは、RNSAP: Radio Link Setup ReqをDRNCに送信する(ステップF22)。
【0114】
DRNCは、そのRNSAP: Radio Link Setup Reqを受信すると、NBAPによりRadio Link Setup ReqをBTS2に送信して問い合わせる(ステップF23)。BTS2は、NBAP: Radio Link Setup Reqを受信すると、NBAP: Radio Link Setup RespをDRNCに返信する(ステップF24)。DRNCは、RNSAPによりRadio Link Setup RespをHOGWに送信する(ステップF25)。HOGWは、RNSAP: Radio Link Setup RespをIPパケットのペイロードとしてFAP1に送信する(ステップF26)。
【0115】
FAP1は、RNSAP: Radio Link Setup Respを受信すると、Uプレーン確立のためのCプレーンでの接続要求として、ALCAP(Iur): ERQをIPパケットのペイロードによりHOGWに送信する(ステップF27)。HOGWは、ALCAP(Iur Over IP): ERQを受信すると、ALCAP(Iur Over IP): ECFをFAP1に返信し(ステップF28)、MGWに対して、チャンネル割り当て等のUプレーン接続確立のための通知をMEGACOにより行う(ステップF29)。また、HOGWは、ALCAP(Iur): ERQをDRNCに送信する(ステップF30)。
【0116】
DRNCは、ALCAP(Iur): ERQを受信すると、ALCAP(Iur): ECFをHOGWに返信し(ステップF31)、RNCとBTS間の論理インタフェースのIubにより、ALCAP(Iub): ERQをBTS2に送信する(ステップF32)。
【0117】
BTS2はALCAP(Iub): ERQを受信すると、ALCAP(Iub): ECFをDRNCに返信する(ステップF33)。
【0118】
FAP1は、ALCAP(Iur Over IP): ECFを受信し、Uプレーン確立のためのCプレーンでの接続確立を確認すると、RRC: Active Set UpdateをUEに送信する(ステップF34)。
【0119】
BTS2は、アップリンク同期の通知として、NBAP: Radio Link Restore IndをDRNCに送信する(ステップF35)。DRNCは、NBAP: Radio Link Restore Indを受信すると、RNSAPによりRadio Link Restore IndをHOGWに送信する(ステップF36)。HOGWは、RNSAP: Radio Link Restore Indを受信すると、IPパケットのペイロードとして、RNSAP: Radio Link Restore IndをFAP1に送信する(ステップF37)。
【0120】
UEは、RRC: Active Set Updateを受信すると、RRC: Active Set Update CompをBTS1、DRNC、MGWを介してFAP1に送信する(ステップF38)。こうして、UEがBTS2の配下に在圏することとなる。
【0121】
1回目のハンドオーバの際に確立したBTS1への接続を解放するためのRRC: Measurement ReportがUEからBTS2、DRNC、MGWを介してFAP1に送信されると(ステップE39)、FAP1は、Cプレーンの解放要求としてRNSAP: Radio Link Deletion ReqをIPパケットのペイロードとしてHOGWに送信する(ステップF40)。
【0122】
HOGWは、そのRNSAP: Radio Link Deletion Reqを受信すると、RNSAP: Radio Link Deletion ReqをDRNCに送信する(ステップF41)。DRNCは、そのRNSAP: Radio Link Deletion Reqを受信すると、NBAPによりRadio Link Deletion ReqをBTS1に送信して問い合わせる(ステップF42)。BTS1は、NBAP: Radio Link Deletion Reqを受信すると、NBAP: Radio Link Deletion RespをDRNCに返信する(ステップF43)。DRNCは、RNSAPによりRadio Link Deletion RespをHOGWに送信する(ステップF44)。HOGWは、RNSAP: Radio Link Deletion RespをIPパケットのペイロードとしてFAP1に送信する(ステップF45)。
【0123】
FAP1は、RNSAP: Radio Link Deletion Respを受信すると、Uプレーン確立のためのCプレーンでの接続解放要求として、ALCAP(Iur): RELをIPパケットのペイロードによりHOGWに送信する(ステップF46)。HOGWは、ALCAP(Iur Over IP): RELを受信すると、ALCAP(Iur Over IP): RLCをFAP1に返信し(ステップF47)、MGWに対して、チャンネル割り当て等のUプレーン接続解放のための通知をMEGACOにより行う(ステップF48)。また、HOGWは、ALCAP(Iur): RELをDRNCに送信する(ステップF49)。
【0124】
DRNCは、ALCAP(Iur): RELを受信すると、ALCAP(Iur): RLCをHOGWに返信し(ステップF50)、RNCとBTS間の論理インタフェースのIubにより、ALCAP(Iub): RELをBTS1に送信する(ステップF51)。
【0125】
BTS1はALCAP(Iub): RELを受信すると、ALCAP(Iub): RLCをDRNCに返信する(ステップF52)。
【0126】
図15図17に示す本実施形態によるフェムトセルからマクロセル、さらに別のマクロセルへの連続ハンドオーバの動作は、図18(a−1)〜(a−5)に示すように行われている。
【0127】
すなわち、まず図18(a−1)のUEがFAP1配下に在圏している状態から、図18(a−2)のようにFAP1からゲートウェイ装置400、DRNCを介してBTS1への接続を確立する。そして、次のハンドオーバとして、図18(a−3)のようにUEがBTS1配下に在圏している状態から、図18(a−4)のようにFAP1がアンカノードとなってゲートウェイ装置400、DRNCを介してBTS2への接続を確立し、図18(a−5)のようにFAP1からBTS1への接続を解放する。
【0128】
また、本実施形態によるフェムトセルからマクロセル、さらに別のマクロセルへの連続ハンドオーバの動作は、図18(a−1)〜(a−5)に示すものに限定されず、図18(b−1)〜(b−5)に示す動作となってもよい。
【0129】
この図18(b−1)〜(b−5)では、図18(a−1)〜(a−3)と同様にFAP1からゲートウェイ装置400、RNC1を介してBTS1への接続を確立し、BTS1にハンドオーバした後、図18(b−4)でFAP1がアンカノードとなってゲートウェイ装置400、RNC2を介してBTS2への接続を確立し、図18(b−5)のようにFAP1からBTS1への接続を解放する。
【0130】
また、上述した図15図17のシーケンス図では、連続ハンドオーバにより新規に回線接続を確立すると、前回ハンドオーバの際に確立した回線接続を解放することとして説明している(ステップF40〜F52)が、前回ハンドオーバの際の回線接続を解放せずに保持する構成であっても、同様に連続ハンドオーバを実現することができる。
この場合、図18(a−1)〜(a−4)の動作となり、図18(a−4)の状態で、FAP1がパスの切替動作のアンカノードとなり、ゲートウェイ装置400およびDRNCが1回目ハンドオーバの回線によるパスと2回目ハンドオーバの回線によるパスとを透過的に提供することで、UEの帰属先を決定していくこととなる。
【0131】
また、図18(b)の動作の場合についても同様に、図18(b−1)〜(b−4)の動作を行い、図18(b−4)の状態で、FAP1がパスの切替動作のアンカノードとなり、ゲートウェイ装置400が1回目ハンドオーバの回線によるパスと2回目ハンドオーバの回線によるパスとを透過的に提供することで、UEの帰属先を決定していくことにより、同様に連続ハンドオーバを実現することができる。
【0132】
また、上述した実施形態における既存3G網、IMS網間での連続ハンドオーバでは、1つずつのFAPまたはBTSに対して回線接続を順次確立していくこととして説明したが、本実施形態としての仮想RNC手段を実現することができればこの動作に限定されず、例えば図19に示すように、複数のFAPまたはBTSに対して回線接続を並列的に確立していく構成であってもよい。
【0133】
図19(a)の例では、ゲートウェイ装置400が複数のFAPに対して回線接続を確立する構成としている。この場合、ゲートウェイ装置400がパスの切替動作のアンカノードとなり、UEの帰属先を決定していくこととなる。
すなわち、例えばBTS1からFAP1、FAP2へとハンドオーバして図19(a)の状態となる場合、ゲートウェイ装置400がFAP1への回線のパスとFAP2への回線のパスとを切り替えることで、UEの帰属先を決定していくこととなる。
【0134】
また、例えばBTS1からFAP1、さらにFAP2へと連続ハンドオーバして図19(a)の状態となる場合、ゲートウェイ装置400がアンカノードとなってFAP2への回線接続を行う。この場合、ゲートウェイ装置400が回線接続のパスを切り替える切替動作のアンカノードとして機能し、1回目ハンドオーバの回線によるパスと2回目ハンドオーバの回線によるパスとを切り替えることで、UEの帰属先を決定していくこととなる。
このように、SRNCに対してはBTS1からFAP1のハンドオーバを担当させ、フェムトセル間でのハンドオーバはゲートウェイ装置400がアンカノードとなって行う構成であっても、本実施形態としての仮想RNC手段は同様に実現することができる。
【0135】
また、図19(b)の例では、SRNCがゲートウェイ装置400を介して複数のFAPに対する回線接続を確立する構成としている。この場合、SRNCがパスの切替動作のアンカノードとなり、ゲートウェイ装置400がそのパスを透過的に提供することで、UEの帰属先を決定していくこととなる。
【0136】
また、図19(c)の例のように、ゲートウェイ装置400から回線接続を確立したFAPを介して他のFAPにも順次回線接続を確立していく構成であってもよい。この場合、回線接続を中継するFAPがパスの切替動作のアンカノードとなり、UEの帰属先を決定していくこととなる。
【0137】
以上のように、上述した実施形態によれば、IMS網のHOGWおよびMGWからなるゲートウェイ装置と、FAPとが、ハンドオーバの際に既存3G網のRNCに対して1台のRNCと同様の送受信を行うことで、ゲートウェイ装置とFAPとによる仮想RNC手段を構成することができる。
このため、既存3G網のRNCとしては、Iur-HO方式のハンドオーバと同様に、3GPP標準機能(TR25.931)の規格に定められた方式で動作するのみで、呼制御のためのハンドオーバ情報のメッセージ送受信を行うことができ、IMS網のFAPと既存3G網のBTSとの間でのハンドオーバを実現することができる。
【0138】
すなわち、物理レイヤよりも上位のレイヤにおけるハンドオーバ情報のメッセージ送受信については、Iur-HO方式のハンドオーバと同様に、MSC100もIMSコア600も経由することなく、RNCと仮想RNC手段との間でメッセージ送受信を行うことができる。
【0139】
このため、MSCやRNCといった既存の移動通信網における各装置に機能追加といった改良を必要とせず、3GPP等の規格に定められた通信の範囲内で、IMS網と既存の移動通信網との間でのハンドオーバを実現することができる。
【0140】
また、既存3G網とIMS網のFAPとの間に、ATMベースの通信とIPベースの通信とのプロトコル変換を行うゲートウェイ装置400を備え、このゲートウェイ装置400が、1つのRNC IDにより既存3G網のRNCとの間で通信を行う。
このため、既存3G網のRNCからは、ゲートウェイ装置とFAPとによる仮想RNC手段が仮想的に1台のRNCとして認識される。このため、既存3G網におけるRNCについて、RNC IDの追加設計も容易とすることができる。
【0141】
また、FAPとMGW間のUプレーン確立のためのCプレーンとして、ALCAPにより通信を行うため、3GPP標準(TR25.931)のRadio Link Additionとの親和性も高いシステムとすることができる。
また、FAPとMGW間のUプレーンとして、RTPにより通信を行うため、IMS方式におけるVoIP技術との親和性も高いシステムとすることができる。
【0142】
また、マクロセルからフェムトセル、さらに別のフェムトセルへの連続ハンドオーバや、フェムトセルからマクロセル、さらに別のマクロセルへの連続ハンドオーバについても、ゲートウェイ装置とFAPとにより仮想RNC手段を構成し、上述した各効果を得ることができる。
【0143】
なお、上述した各実施形態は本発明の好適な実施形態であり、本発明はこれに限定されることなく、本発明の技術的思想に基づいて種々変形して実施することが可能である。
【0144】
例えば、上述した実施形態では、HOGW420からFAP500に送信するIMS網の信号におけるプロトコルは、CプレーンがRNSAP、Uプレーン確立のためのCプレーンがALCAPであることとして説明したが、既存3G網からの信号プロトコルに対応して予め定められたプロトコルの信号にゲートウェイ装置400がプロトコル変換し、IPパケットとしてFAP500に送信する構成であれば、用いるプロトコルは任意のプロトコルであっても、本発明は同様に実現することができる。
【0145】
また、上述した実施形態では、同一周波数間のintra-frequency(FDD mode)ハンドオーバ方式を用いた構成について説明しているが、通信システムの形態に応じて、異なる通信方式のintra-frequency (TDD mode)や異なる周波数間のinter-frequency(FDD and TDD mode)ハンドオーバ方式を用いる場合であっても、本発明に係る技術的思想は同様に実現することができる。
【0146】
また、本明細書におけるシステムや装置は、特定の機能を実現する機能モジュールが論理的に集合したもののことであり、各装置や各機能モジュールが単一の筐体内にあるか否かは特に問われるものではない。
例えば、ゲートウェイ装置400は、MGW410とHOGW420の2台の装置からなる構成であってもよく、1台の装置であってもよい。また、各種の機能を備えた複数台の装置により実現されてもよい。
【0147】
また、上述した実施形態としてのFAP、ゲートウェイ装置を実現するための処理手順をプログラムとして記録媒体に記録することにより、本発明の実施形態による上述した各機能を、その記録媒体から供給されるプログラムによって、システムを構成するコンピュータのCPUに処理を行わせて実現させることができる。
この場合、上記の記録媒体により、あるいはネットワークを介して外部の記録媒体から、プログラムを含む情報群を出力装置に供給される場合でも本発明は適用されるものである。
すなわち、記録媒体から読み出されたプログラムコード自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記録媒体および該記録媒体から読み出された信号は本発明を構成することになる。
この記録媒体としては、例えばハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気テープ、不揮発性のメモリーカード、ROM等を用いてよい。
【0148】
この本発明に係るプログラムによれば、当該プログラムによって制御されるFAPやゲートウェイ装置に、上述した実施形態における各機能を実現させることができる。
【符号の説明】
【0149】
100 MSC
110 GMSC
200 RAN
210 RNC
220 BTS
300 UE
400 GW装置
410 MGW
420 HOGW
500 FAP
600 IMSコア
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
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