【課題を解決するための手段】
【0011】
前述した目的を達成するために、本発明に係る走行記録装置は、下記(1)〜(8)を特徴としている。
(1) 車両の走行中、走行料金を算出する走行記録装置であって、
前記車両が走行する目的地を取得する目的地取得手段と、
前記車両の現在位置を取得する位置取得手段と、
前記位置取得手段によって取得された前記車両の現在位置をもとに、前記車両が前記目的地から所定の範囲内である目的地付近に到達したか否かを判別する判別手段と、
前記目的地付近に到達した場合、前記走行料金の算出規則を変更する変更手段と、
降車
時に行われる
、該走行記録装置以外への操作を検知する検知手段と、
前記変更手段によって算出規則が変更され、かつ、前記検知手段によって降車
時に行われる操作が検知された場合、走行料金を提示する提示手段と
を備えたこと。
(2) 上記(1)記載の走行記録装置であって、
前記走行記録装置が走行料金を算出する状態から走行料金の算出を停止する状態に装置状態を切り替える切替手段を備え、
前記提示手段は、前記切替手段によって切り替えられた装置状態および前記走行料金を提示する
こと。
(3) 上記(2)記載の走行記録装置であって、
前記提示手段は、前記装置状態および前記走行料金を表示する画面を有し、前記装置状態の切り替えと同時に、前記走行料金を拡大して表示する
こと。
(4) 上記(1)〜(3)のいずれか一つに記載の走行記録装置であって、
前記変更手段は、前記目的地付近に到達する前、走行距離および走行中の停車時間に基づく算出規則から、前記目的地付近に到達した後、走行中の停車時間のみに基づく算出規則に切り替える
こと。
(5) 上記(1)〜(4)のいずれか一つに記載の走行記録装置であって、
前記検知手段は、前記車両のシフトレバーの位置を検知するレバー位置センサを有し、前記降車
時に行われる操作として、前記シフトレバーの位置が駐車時の位置になったことを検知する
こと。
(6) 上記(1)〜(4)のいずれか一つに記載の走行記録装置であって、
前記検知手段は、前記車両のドアの開操作を検知するドア開センサを有し、前記降車
時に行われる操作として、前記ドアの開操作を検知する
こと。
(7) 上記(1)〜(6)のいずれか一つに記載の走行記録装置であって、
前記目的地取得手段は、前記車両を目的地に案内するナビゲーション装置から、当該ナビゲーション装置に登録された前記目的地を取得する
こと。
(8) 上記(1)〜(7)のいずれか一つに記載の走行記録装置であって、
前記位置取得手段は、GPS装置から前記車両の現在位置の座標を表す信号を受信すること。
【0012】
上記(1)の構成の走行記録装置によれば、目的地付近に到着してから、運転手のボタン押下を必要とせず、しかも、正確に走行料金を算出することができる。例えば、目的地付近に到達してから、信号待ちが発生したり、乗客の要求により待ち時間が発生したり、停止位置が10m先に延びたりしても、降車前に行われる操作が検知されない限り、課金が行われているので、走行料金が正確になる。また、車両の現在位置を高精度に検出する必要がなく、位置を検出する装置(例えば、GPS受信器)を安価なもので済ますことができる。
上記(2)の構成の走行記録装置によれば、切り替えられた装置状態が提示されるので、走行料金の算出が停止された後の最終的な走行料金がわかる。
上記(3)の構成の走行記録装置によれば、走行料金が見やすくなる。
上記(4)の構成の走行記録装置によれば、目的地付近に到達してから、信号待ちや乗客の要求により待ち時間が発生しても、正確な走行料金が算出される。
上記(5)の構成の走行記録装置によれば、降車前に行われる操作を簡単に検知することができる。また、降車位置が10m先に延びたりしても、シフトレバーの位置が駐車時の位置にならない限り、課金が行われるので、走行料金が正確になる。
上記(6)の構成の走行記録装置によれば、降車前に行われる操作を簡単に検知することができる。また、ドアが開かれないと、降車が行われないので、確実に走行料金を提示することができる。
上記(7)の構成の走行記録装置によれば、ナビゲーション装置とは別に、目的地を入力する操作が不要となる。
上記(8)の構成の走行記録装置によれば、車両の現在位置を高精度に検出する必要がなく、安価なGPS受信器で実現することができる。
【0013】
前述した目的を達成するために、本発明に係る走行料金提示方法は、下記(9)を特徴としている。
(9) 車両の走行中、走行記録装置が走行料金を算出して提示する走行料金提示方法であって、
前記車両が走行する目的地を取得する目的地取得ステップと、
前記車両の現在位置を取得する位置取得ステップと、
前記位置取得ステップで取得された前記車両の現在位置をもとに、前記車両が前記目的地から所定の範囲内である目的地付近に到達したか否かを判別する判別ステップと、
前記目的地付近に到達した場合、前記走行料金の算出規則を変更する変更ステップと、
降車
時に行われる
、該走行記録装置以外への操作を検知する検知ステップと、
前記変更ステップで算出規則が変更され、かつ、前記検知ステップで降車
時に行われる操作が検知された場合、走行料金を提示する提示ステップと
を有すること。
【0014】
上記(9)の構成の走行料金提示方法によれば、目的地付近に到着してから、運転手のボタン押下を必要とせず、しかも、正確に走行料金を算出することができる。
【0015】
前述した目的を達成するために、本発明に係る走行記録システムは、下記(10)を特徴としている。
(10) 車両の走行中、走行料金を算出する走行記録装置および前記車両を目的地に案内するナビゲーション装置を備えた走行記録システムであって、
前記ナビゲーション装置に登録された、前記車両が走行する目的地を取得する目的地取得手段と、
前記車両の現在位置を取得する位置取得手段と、
前記位置取得手段によって取得された前記車両の現在位置をもとに、前記車両が前記目的地から所定の範囲内である目的地付近に到達したか否かを判別する判別手段と、
前記目的地付近に到達した場合、前記走行料金の算出規則を変更する変更手段と、
降車
時に行われる
、該走行記録装置以外への操作を検知する検知手段と、
前記変更手段によって算出規則が変更され、かつ、前記検知手段によって降車
時に行われる操作が検知された場合、走行料金を提示する提示手段と
を備えたこと。
【0016】
上記(10)の構成の走行記録システムによれば、これにより、目的地付近に到着してから、運転手のボタン押下を必要とせず、しかも、正確に走行料金を算出することができる。