(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5697269
(24)【登録日】2015年2月20日
(45)【発行日】2015年4月8日
(54)【発明の名称】ホームネットワークベースの多重入力装置及び方法
(51)【国際特許分類】
G06F 13/00 20060101AFI20150319BHJP
【FI】
G06F13/00 358C
【請求項の数】5
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2012-533095(P2012-533095)
(86)(22)【出願日】2010年10月12日
(65)【公表番号】特表2013-506930(P2013-506930A)
(43)【公表日】2013年2月28日
(86)【国際出願番号】KR2010006986
(87)【国際公開番号】WO2011046354
(87)【国際公開日】20110421
【審査請求日】2012年4月6日
(31)【優先権主張番号】10-2009-0096911
(32)【優先日】2009年10月12日
(33)【優先権主張国】KR
(31)【優先権主張番号】10-2010-0001932
(32)【優先日】2010年1月8日
(33)【優先権主張国】KR
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】503447036
【氏名又は名称】サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】ジェ−ヨン・メン
(72)【発明者】
【氏名】ジュ−ヨル・イ
(72)【発明者】
【氏名】セ−ヒ・ハン
(72)【発明者】
【氏名】ドン−シン・ジュン
(72)【発明者】
【氏名】フェイ・フェイ・フェン
【審査官】
小林 義晴
(56)【参考文献】
【文献】
特開2000−269998(JP,A)
【文献】
特開2002−140154(JP,A)
【文献】
特開2008−090563(JP,A)
【文献】
特開2007−121966(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 13/00
G06F 13/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ホームネットワークにおける複数のユーザーの多重入力を処理する方法であって、
制御ポイントによって、前記ホームネットワークの電子装置に入力能力情報を伝送するように要請するステップと、
前記要請に対応して前記電子装置から入力能力情報を受信するステップと、
前記入力能力情報を用いて入力信号を受信する受信器と入力信号を送信する少なくとも2個の送信器を決定してセッション設定を遂行するステップと、
前記受信器によって、少なくとも2個の送信器から受信された各入力信号を処理するための少なくとも一つの方式を示す入力信号処理方式を設定するステップと、
前記少なくとも2個の送信器により伝送される入力信号を前記受信器に伝送するステップと、
を有し、
前記入力信号処理方式は、独占権を所有する送信器の情報及び独占権を所有するセッションの情報を意味する状態パラメータに基づいて設定されることを特徴とする方法。
【請求項2】
前記受信器は、セッションが設定されない場合に解除状態、送信器のセッション設定要請によってセッションが設定される場合に保持状態、及び所定期間でセッションが設定された送信器から入力信号が受信されない場合に待機状態になり、
前記受信器は、前記セッションが設定される送信器から待機状態で所定期間で入力が受信されない場合に解除状態になり、
前記受信器は、保持状態にある場合に前記セッションが設定される前記送信器を除いた他の送信器から受信される入力信号を処理しないことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記受信器は、前記セッションが前記待機状態で設定される前記送信器から前記入力信号を受信する場合に前記保持状態になり、前記セッションが設定される送信器を除いた他の送信器から入力信号を受信する場合の他の送信器に所有権を割り当て、他の送信器によって前記保持状態になることを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
ホームネットワークにおける複数のユーザーからの多重入力を処理する方法であって、
前記ホームネットワークに接続される電子装置によって制御ポイントから入力能力情報に対する要請を受信するステップと、
前記要請に対する応答として入力能力情報を前記制御ポイントに伝送するステップと、
前記電子装置は前記制御ポイントによって入力信号を受信する受信器に設定され、入力信号を送信するための少なくとも2個の送信器とセッション設定を遂行するステップと、
前記受信器によって、少なくとも2個の送信器から受信された各入力信号を処理するための少なくとも一つの方式を示す入力信号処理方式を受信するステップと、
前記少なくとも2個の送信器により伝送される入力信号を受信するステップと、
を有し、
前記入力信号処理方式は、独占権を所有する送信器の情報及び独占権を所有するセッションの情報を意味する状態パラメータに基づいて設定されることを特徴とする方法。
【請求項5】
複数のユーザーからの多重入力を処理する装置であって、
少なくとも2個の送信器により伝送される入力信号を受信する受信部と、
前記少なくとも2個の送信器により伝送される入力信号を処理するための少なくとも一つの方式を示す入力信号処理方式に従って前記受信部を通じて受信した少なくとも2個の送信器の入力信号を分類又は遮断する受信入力処理部と、
前記入力信号を処理して受信器の入力信号に変更する受信入力伝送部と、を含み、
入力設定サービスは、前記受信部、受信入力処理部、及び受信入力伝送部を制御し、
前記入力信号処理方式は、独占権を所有する送信器の情報及び独占権を所有するセッションの情報を意味する状態パラメータに基づいて設定されることを特徴とする装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般的にUPnP(Universal Plug and Play)に関するもので、特にUPnPサービスを内蔵した複数の入力装置が存在する場合に各入力装置により伝送される複数の入力を処理する方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
多様なHID(Human Interface Device)は、PC(Personal Computer)、ラップトップ(laptop)、及びPDA(Personal Digital Assistant)のようなコンピュータ装置を制御するために使用されてきた。このHIDは、キーボード又はマウスのように一般的な入力装置、ゲームに使用されるジョイスティック(joystick)又はゲームパッド(game pad)のような入力装置、及び専門的なデザイナーのためのスタイラス(stylus)のような入力装置を含む。入力装置の目的によって多くの入力装置がある。
多様な入力装置により伝送される入力データを受信するために、ホストデバイスは、各入力装置の入力を受信して解析できる多様なドライバを備えるべきである。入力装置がホストデバイスに接続される場合、ホストデバイスは、ドライバにより解析された入力データを解析及び使用する。ホストデバイスはどの入力装置が接続されるかがわからない場合、すべてのタイプのデバイスドライバを含み、接続された入力装置に適合したドライバをユーザーが設置しなければならない。
【0003】
問題点を解決するために、USB(Universal Serial Bus)は、新たなタイプの入力装置が採用されても容易に適用されるように設計するのに使用された。このUSBは、市場で使用されるすべての入力装置をそのタイプに従ってクラス(class)に分けられる。各クラスドライバは、特定のクラス装置を管理する。HIDのようなクラスは、入力装置により伝送されるデータフォマットを定義するレポートディスクリプタを伝送する。
USB入力装置は、単一ポートとクラスドライバを用いて多様な入力装置を制御するという長所を有する。しかしながら、USB入力装置は、有線接続に制限される。このような制限を克服するために、ブルートゥース(blutooth(登録商標))SIG(Special Interest Group)及びUSB標準団体では、ブルートゥースHIDプロファイル及び無線USBのような標準技術を開発し、それによって無線でHIDをホストデバイスに接続できる方法を提供する。
【0004】
しかしながら、このような技術は、単一機能を提供するように既存のHIDを接続し、単に従来の有線機能を無線環境に拡張するだけである。さらに、上記した技術は、無線又はネットワーク環境で考慮される問題点を解決できる機能を含まず、新たな機能に対して柔軟性を提供しなかった。
【0005】
最近、携帯電話及びPDAのようなモバイル装置は、従来装置に比べて強力な処理能力が提供され、無線ネットワークに容易にアクセス可能なように設計される。この傾向に基づき、UPnPテレフォニー(telephony)WC(Working Committee)はネットワークを使用するために一つの装置を他の装置の入力装置として使用することができるサービスを定義する。
現在、上記サービスは、モバイル装置のブルートゥースHIDプロファイルケースに類似した機能をサポートするが、このサービスは、モバイル装置の特性及び使用例を考慮する機能はサポートされていない。
【0006】
図1に示すように、UPnPを用いる一般的なUPnP入力装置は、2個の入力装置120,130と入力設定制御ポイント(Input Configuration Control Point:入力設定CP)110を含む。入力装置120,130は、オペレーティングシステム(Operating System:OS)の入力機能121,131、入力設定サービス122,132、及び伝送サーバ/クライアント123,133を含む。伝送サーバ/クライアント123,133は、サーバ又はクライアントとして動作し、入力情報を伝送する。入力設定CP110は、ネットワークで入力設定サービス122,132を発見し、各入力装置及び受信装置により処理される入力タイプ及び必要な情報を設定することができる。入力設定サービス122,132のうち一つは入力データを伝送し、他の一つは入力データを受信する。入力設定CP110は、送信器により伝送されるデータと受信器により受信されるデータとの間の相互運用性(interoperability)を確保するために入力データのフォーマット及び伝送方法を各サービスに伝送する役割を遂行する。
【0007】
図2を参照すると、入力設定CP110は、ステップ210で、入力設定サービス122,132を通じて入力装置120,130の入力能力(capability)を受信する。入力設定CP110は、ステップ220で、受信された入力能力に基づいて受信器と送信器を決定して伝送プロトコルを決定する。入力設定CP110は、ステップ230及び240で、各入力装置120,130のセッションを設置する。この入力設定CP110は、ステップ250及び260で、2個の装置間の入力データの伝送を開始するために入力装置120,130のセッションを開始する。
【0008】
USB HIDは、多様な入力装置の接続に広く使用されている。USB装置がホストデバイスに挿入される場合、ホストデバイスは、列挙(enumeration)プロセスを通じて各HIDを認識し、入力データのフォーマットであるレポートディスクリプタを受信し、この入力データをUSBパイプ(pipe)を通じて受信する。
ブルートゥースプロファイルは、無線環境に既存のUSB HIDを拡張するためにブルートゥースSIGにより制定された標準である。このブルートゥースプロファイルは、ブルートゥースに定義されたSDP(Service Discovery Protocol)を通じてサービスを発見し、ブルートゥースデータ伝送チャンネルを介してデータを伝送する。データ伝送のためのプロトコルは、USBの要求を参照してブルートゥースHIDで定義され、伝送されたデータは、既存のUSBクラスドライバに伝送される。
【0009】
しかしながら、上記した従来技術は、次のような問題点を有する。
第1に、単一入力装置のみを考慮するので、複数の入力装置が接続される場合に同時に入力データを処理する基準は存在しない。したがって、入力の間に衝突が発生する恐れがある。
第2に、既存の入力装置では、一つの入力装置が所定タイプの入力のみを伝送する。UPnP入力装置の場合、一つの入力装置がいろいろなタイプの入力を送信することができ、入力を受信する役割を遂行することもできる。多様な入力装置がある場合、伝送される入力を同時に処理するための基準が入力装置のタイプに従って異なるため、異なる基準を設定する方法は、変更される各入力タイプに対して提供されなければならない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
したがって、上記したような従来技術の問題点を解決するために、本発明の目的は、UPnP入力設定(InputConfig)サービスを内蔵した複数の入力装置が存在する場合、各入力装置により伝送される複数の入力の処理方式をユーザーの意図に従って設定及び変更し、所定の基準の処理方式を自動的に選択する装置及び方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記のような目的を達成するために、本発明の一態様によれば、ホームネットワークにおける複数のユーザーの多重入力を処理する方法は、制御ポイントによって、ホームネットワークの電子装置に入力能力情報を伝送するように要請するステップと、要請に対応して電子装置から入力能力情報を受信するステップと、入力能力情報を用いて入力信号を受信する受信器と入力信号を送信する少なくとも2個の送信器を決定してセッション設定を遂行するステップと、受信器によって、少なくとも2個の送信器から入力信号を受信するときに入力信号の処理方式を設定するステップと、少なくとも2個の送信器により伝送される入力信号を受信器に伝送するステップとを有する。
【0012】
本発明の別の態様によれば、複数のユーザーからの多重入力を処理する装置は、少なくとも2個の送信器により伝送される入力信号を受信する受信部と、受信部を通じて受信した少なくとも2個の送信器の入力信号を所定の入力信号の処理方式に従って分類又は遮断する受信入力処理部と、入力信号を処理して受信器の入力信号に変更する受信入力伝送部とを含み、入力設定サービスは、受信部、受信入力処理部、及び受信入力伝送部を制御する。
【発明の効果】
【0013】
本発明は、同一の場所で複数のユーザーが入力信号送信器(sender)となる場合、複数の送信器の入力動作を制御することができる。例えば、授業で、ホストは、特定の参加者に入力装置の独占権を付与し、あるいは参加者から独占権を奪うことができる。以後、参加者は、独占権を所有し、入力信号受信器(receiver)を制御して質疑応答セッションを遂行することができる。
さらに、本発明は、モードを変更することによって同一の装置を用いて個人デバイスのように公共(public)デバイスを使用し、あるいは公共デバイスにアクセスして入力装置を交互に使用することが可能である。複数のユーザーがゲームをする場合、それぞれのモバイル装置により伝送された入力を区分できることによって、このモバイル装置はジョイスティックの代りに使用することができる。
本発明による実施形態の上記及び他の態様、特徴、及び利点は、添付の図面と共に述べる以下の詳細な説明から、一層明らかになるはずである。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】単一入力のための従来のUPnP入力装置の構成を示す図である。
【
図2】単一入力のための従来のUPnP入力装置の動作を示すフローチャートである。
【
図3】UPnP入力装置を通じて複数の入力装置から受信された信号の入力を示すブロック構成図である。
【
図4】本発明の一実施形態による多重入力を処理するための装置を示すブロック構成図である。
【
図5】複数の入力装置が入力を遂行する場合の入力状況に示す図である。
【
図6】本発明の一実施形態により、モードをデフォルトモードに設定する動作を示すフローチャートである。
【
図7】本発明の一実施形態により、モードを独占モードに設定する動作を示すフローチャートである。
【
図8】
図4に示した受信器の状態変化を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の望ましい実施形態を添付の図面を参照して詳細に説明する。
次の詳細な説明では、本発明の理解を助けるために多様な特定の詳細が提供される。図面において、同一の構成要素に対しては同一の参照符号及び参照番号を付ける。しかしながら、上記のような特定の詳細なしにも本発明が実現できることは当該技術分野における通常の知識を有する者には明らかである。
【0016】
本発明は、
図3に示すように、UPnP入力設定サービスを内蔵する複数の送信器310,320,330,340が存在する場合、ユーザーの意図に従って各送信器310,320,330,340が受信器350に伝送する複数の入力311,321,331,341の処理方式を設定及び変更し、所定の基準に従って自動的に処理方式を選択できる方法を提供する。
【0017】
図4を参照すると、複数の入力信号を受信する受信器400は、入力設定サービス401、受信入力伝送部402、受信入力処理部403、及び受信部404を含む。入力信号を送信する送信器420,430は、各々、入力設定サービス421,431及び伝送部422,431を含む。
【0018】
入力設定CP410は、送信器420,430の入力設定サービス421,432を受信器400の入力設定サービス401に接続し、送信器420,430と受信器400との間の入力装置の検索又は接続を含む制御機能を担当する。受信器430の入力設定サービス401と送信器420,430の入力設定サービス421,432は、入力設定CP410の設定に従って受信器及び送信器の入力装置を構成し、ユーザーにより入力及び受信されるデータを制御する。
【0019】
受信入力伝送部402は、受信部404を通じて送信器420,430により伝送される入力を処理して受信器400の入力に変更し、この変更した入力をデバイスのOSに伝送する。受信入力処理部403は、ユーザーの意図又は所定の基準に従って受信部404を通じて伝送される入力を分類又は遮断する。
入力設定サービス401は、多重入力モードの状態を示すMultipleInputStatusのような状態パラメータを含む。ユーザーは、ChangeMultipleInputMode()のようなUPnPアクションを通じて受信器400の入力状態を変更することができる。
【0020】
ユーザーがモードを設定しないと、受信器400は、下記のように基本的にモード2に設定され、同一タイプの入力である場合に、その入力を区分せずに一つの入力として認識する。例えば、マウスとして機能する複数の入力装置が受信器400に接続されると、受信器400のマウスポインタは、それぞれの入力装置にすべて対応する。
【0021】
図5に示すように、ユーザーの入力を処理する方法は3個のモードに分けられ、以下に説明する。
モード1は、ユーザーの一つの入力装置、例えば送信器430が受信器400に独占的に入力を伝送できるモードを意味する。USBマウス又はブルートゥースキーボードは、PCに従属する装置である。しかしながら、入力設定サービスのターゲット装置であるモバイル装置は、受信器400に従属せず、必要に応じて受信器400を接続又は非接続とすることができる。したがって、いつでも誰でも受信器400を任意に操作可能であるという短所がある。このような問題点を防止するために、ユーザーは、現在使用される送信器430が受信器400の入力を担当している排他的装置であることをCPを用いて受信器400に通知する。
【0022】
モード2において、受信器400は、
図5に示すように、すべての送信器420,430の入力を独立的に使用する。すなわち、2個のマウス入力が受信されると、受信器400は、2個の入力をすべて処理する。同様に、2個以上のマウスがPCに接続される場合、PCは、各々のマウス入力に対応する。モード2は、現在使用されるHID装置として同一のUX(User Experience)を提供する。したがって、受信器400は、CPによってモード変更がないと、デフォルトモードとしてモード2を構成する。
モード3において、受信器400は、
図5に示すように、すべての送信器420,430の入力間を区別する。すなわち、2個のジョイスティック入力が受信される場合、受信器400は、2名のユーザーが各々のジョイスティックを用いてゲームを遂行するようにそれぞれの入力を相互に区別する。
【0023】
図6を参照すると、ユーザーは、ステップ610,620で、CP410を用いて複数の装置に入力セッションを設定し、それぞれのセッションにID(Identifier)を与える。ステップ630で、最初に複数のセッションが設定される場合に、モードは、デフォルトモードであるモード2に設定される。
ユーザーがモードを変更しようとする場合、CP410は、ステップ640で、GetInputConnectionList()を用いて受信器400のInputConnectionListを受信することができる。InputConnectionListは、現在のモードを含む。CP410は、ステップ650で、現在のモードを確認し、そのモードをSetMultiInputMode()を用いて新たなモードに設定する。
【0024】
次の表1において、XML(Xtensible Markup Language)は、受信器400に接続された送信器420の情報及びセッション情報を表す状態パラメータInputConnectionListの一例を示す。CP410は、表1を用いて現在のセッション情報を確認し、セッションを終了、活性化又は非活性化する。
セッション情報は、複数の入力装置から入力が受信される場合、入力処理方式、すなわちInputConnectionList@multipleInputModeのようなモード情報を含む。受信器は、上記情報に従って複数の入力を処理する。
現在のモードが独占(monopolized)モードである場合、InputConnectionList@multipleInputModeは1の値を有し、InputConnectionList@monopolizedDeviceは一つの値として独占権を獲得した受信器のuuidを有する。
【0026】
図7を参照すると、ユーザーがモードを設定するまで遂行される動作は、
図6を参照して説明したモード設定動作と同様であるので、その説明を省略する。しかしながら、モードがモード1に設定されても、このモードは、デバイスが所有権(ownership)を獲得するSetMonopolizedSender()を通じて設定されなければならない。ステップ770で、CP410は、SetMonopolizedSender()を通じて独占権を保有した装置のuuidとこの装置内で独占セッションのIDを受信器400に伝送する。
次に、独占送信器による入力を除いた入力は、受信入力処理部403により遮断される。特定の送信器が独占的な入力を有する場合、他の送信器は、特定の送信器が解除状態になる前に独占権を獲得できない。独占的ポジションは、関連した送信器が解除状態となる前に他の送信器がそのポジションを獲得できないように設定し、送信器が所定の期間で入力を伝送しない場合にそのポジションは解除される。
【0027】
図8を参照すると、
図4に示した受信器の状態変化が提供される。
受信器のデフォルト状態は、独占送信器がないことを示す解除(release)状態801である。CPは、SetMonopolizedSender()のようなアクションを通じて受信器に特定の送信器に関する情報を伝送し、それによって受信器は送信器に所有権を割り当てる。特定の送信器が所有権を有すると、受信器は保持(hold)状態802になり、他の送信器は受信器にアクセスできない。保持状態802で短時間(例えば、15秒)後に、受信器は、待機状態803になる。この待機状態803で、所有権は、他の送信器に割り当てられ得る。この待機状態では、新たな送信器が所有権を有し、あるいは所有権を有している装置が移動する場合、受信器は、保持状態802になる。
【0028】
モード2の動作は、入力設定CPによって入力設定サービスを有する装置を検索して開始される。装置は、入力能力マッチング(capability matching)プロセスを通じて可能な組み合わせの結果としてユーザーに示される。ユーザーは、上記結果を参照して第1の送信器及び受信器を決定する。
モード3において、入力設定CPは、モード2のように入力設定サービスで装置を検索し、この装置は、入力能力マッチングプロセスを通じて可能な組み合わせの結果としてユーザーに示される。ユーザーは、その結果を参照して第1の送信器及び受信器を決定する。次に、第2の送信器は、入力設定CPを用いて追加され、受信入力処理部は、第1及び第2の送信器により伝送される入力をOSにより区分される方法を使用して受信入力伝送部に伝送する。
【0029】
以上、本発明の詳細な説明においては具体的な実施形態に関して説明したが、特許請求の範囲を逸脱しない限り、様々な変更が可能であることは、当該技術分野における通常の知識を持つ者には明らかである。したがって、本発明の範囲は、前述の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載及びこれと均等なものに基づいて定められる。
【符号の説明】
【0030】
400 受信器
401 入力設定サービス
402 受信入力伝送部
403 受信入力処理部
404 受信部
410 入力設定制御ポイント
420,430 送信器
421,432 入力設定サービス
422,431 伝送部