(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1による技術は、各ユーザの環境に適した活用情報をサーバ側で選択してユーザに提供するものであるが、このために、ユーザはサーバ側との間でネットワークを介してソフトウェアや周辺機器に関する情報のやり取りを行う必要がある。ソフトウェアや周辺機器に関する情報は、いわばそのユーザしか知り得ないプライバシー情報であり、昨今におけるプライバシー保護の高まりや社会問題となっている個人情報の漏洩事件を考慮すると、これらの情報は慎重に取り扱われなければならない。
【0007】
このことから、仮にユーザ側からサーバ側にユーザの情報を送るとしても必要最小限であることが望ましいし、サーバ側で取り扱えるユーザの情報には限りがあるといえる。そうすると、例えばユーザの利用頻度の高い画像データといったローカルなデータを活用情報に反映させてユーザビリティを向上させるようなことも非常に困難である。
【0008】
また、別の観点から、ユーザがネットワークや書籍から得た活用情報を試したいと思っても、従来の方法では、活用情報とスタートメニュー等との間を行き来する必要があり、ユーザにとって使いにくい場合がある。スタートメニューは、アイコンとプログラム名から構成されており、画面イメージやアウトプットイメージが湧かないため、初心者には非常に使いにくい。
【0009】
そこで、本発明は、ユーザが初心者であっても活用情報を用いた情報処理装置の操作を容易に行うことができ、ユーザのプライバシー情報を保護しつつ、プライバシー情報を有効に使って活用情報を用いた情報処理装置の操作を行えるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一側面である情報処理
装置は、サーバ装置
とともに情報処理システムを構成するクライアント装置としての情報処理
装置であって、サーバ装置
から配信された、情報処理装置にインストールされている任意のプログラムを起動するための起動コマンド及びプログラムによる
情報処理装置の活用情報を含むシナリオデータを
全て受信するシナリオ受信手段と、シナリオ受信手段が受信したシナリオデータを全て記憶装置に記憶するシナリオ記憶手段と、記憶装置に記憶されたシナリオデータの中から自装置で使用可能なシナリオデータをユーザに対する提示シナリオデータとして選択するシナリオデータ選択手段と、提示シナリオデータに対するユーザの操作を受けて、該シナリオデータに含まれる起動コマンドにより任意のプログラムを起動する
際、前記提示シナリオデータとして選択したシナリオデータに、該シナリオデータに含まれる起動コマンドが起動するプログラムのフルパス名を付加し、前記付加されたフルパス名を用いて前記起動コマンドによりプログラムを起動するプログラム動作制御手段と、を有する。
【0011】
本発明の一側面である情報処理
システムは、サーバ装置
と、クライアント装置と、を含んで構成される情報処理
システムであって、サーバ装置
は、クライアント装置にインストールされている任意のプログラムを起動するための起動コマンド及びプログラムによる
クライアント装置の活用情報を含むシナリオデータを
クライアント装置に配信するシナリオ配信手段を有し、クライアント装置は、サーバ装置から配信されたシナリオデータを全て
受信するシナリオ受信手段と、シナリオ受信手段が受信したシナリオデータを全て記憶装置に記憶するシナリオ記憶手段と、記憶装置に記憶されたシナリオデータの中から自装置で使用可能なシナリオデータをユーザに対する提示シナリオデータとして選択するシナリオデータ選択手段と、提示シナリオデータに対するユーザの操作を受けて、該シナリオデータに含まれる起動コマンドにより任意のプログラムを起動する
際、前記提示シナリオデータとして選択したシナリオデータに、該シナリオデータに含まれる起動コマンドが起動するプログラムのフルパス名を付加し、前記付加されたフルパス名を用いて前記起動コマンドによりプログラムを起動するプログラム動作制御手段と、を有する。
【0012】
本発明の一側面であるプログラムは、サーバ装置とともに情報処理システムを構成するクライアント装置としての情報処理装置に用いられるプログラムであって、サーバ装置から配信された、情報処理装置にインストールされている任意のプログラムを起動するための起動コマンド及びプログラムによる情報処理装置の活用情報を含むシナリオデータを全て受信するシナリオ受信機能と、シナリオ受信機能が受信したシナリオデータを全て記憶装置に記憶するシナリオ記憶機能と、記憶装置に記憶されたシナリオデータの中から自装置で使用可能なシナリオデータをユーザに対する提示シナリオデータとして選択するシナリオデータ選択機能と、提示シナリオデータに対するユーザの操作を受けて、該シナリオデータに含まれる起動コマンドにより任意のプログラムを起動する
際、前記提示シナリオデータとして選択したシナリオデータに、該シナリオデータに含まれる起動コマンドが起動するプログラムのフルパス名を付加し、前記付加されたフルパス名を用いて前記起動コマンドによりプログラムを起動するプログラム動作制御機能と、をコンピュータに実現させる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、ユーザが初心者であっても活用情報を用いたコンピュータの操作を容易に行うことができ、ユーザのプライバシー情報を保護しつつ、プライバシー情報を有効に使って活用情報を用いたコンピュータの操作を行うことが可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0017】
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態は、ユーザの情報処理装置がインストールしているアプリケーションに基づいて、サーバ側からのシナリオデータを選択して活用情報を表示し、ユーザの操作を受けて、活用情報に記載された操作を行うためのアプリケーションを自動で起動するものである。
【0018】
図1は、本実施形態の情報処理システムのシステム構成を示した図である。当該システムは、
図1に示すように、クライアント装置としてのユーザPC10、サーバ装置としてのシナリオ配信サーバ20、シナリオDB30を含んで構成され、ユーザPC10とシナリオ配信サーバ20とがネットワーク40を介して接続されている。
【0019】
ユーザPC10は、プリンタ、HDD、デジタルカメラ等の機器が接続可能なPC等の装置で、ウェブブラウザを備えた情報処理装置である。また、ユーザPC10には、種々のアプリケーションプログラムがインストールされている。シナリオ配信サーバ20は、シナリオDB30からシナリオデータを取得してユーザPC10に配信する装置で、シナリオデータを保持するシナリオDB30を管理する。
【0020】
図2は、本実施形態に係るユーザPCのハードウェア構成を示した図である。本実施形態のユーザPC10は、一般的なハードウェア構成を持つPCであり、CPU11、メモリ12、HDD13、入力装置14、出力装置15を備える。CPU11は、メモリ12に格納されたOSや本実施形態特有のプログラムに従って、情報処理装置の全体動作制御を行うとともに、シナリオ配信サーバ20から配信されたシナリオデータのHDD13への格納、アプリケーション情報に基づいたシナリオデータの選択、選択されたシナリオデータの活用情報の表示、表示された活用情報をユーザPCで操作するためのアプリケーションの起動を行う。メモリ12は、OSや本実施形態特有のプログラムを格納する記憶領域(ROM)、CPU11の各種処理等で用いる作業用の記憶領域(RAM)を持つ。HDD13は、ユーザの操作対象となるデータ等、各種データを保持する外部記憶装置である。入力装置14は、ユーザによる操作情報の入力を行う装置である。出力装置15は、各種データの画面出力等を行う装置である。なお、シナリオ配信サーバ20も、ユーザPC10と同様のハードウェア構成を有するものであってもよい。
【0021】
図3は、本実施形態に係るユーザPC及びシナリオ配信サーバの機能構成を示した図である。
図3(a)に示すように、本実施形態のユーザPCは、CPU11がメモリ12に格納された本実施形態特有のプログラムを読み込んで、シナリオ配信サーバ20から配信されたシナリオデータのHDD13への格納、アプリケーション情報に基づいたシナリオデータの選択、選択されたシナリオデータの活用情報の表示、表示された活用情報をユーザPCで操作するためのアプリケーションの起動を行うための機能部である制御部100を構成する。制御部100は、シナリオ受信手段110、シナリオ記憶手段120、提示シナリオ選択手段130、シナリオ提示手段140、プログラム動作制御手段150を論理的に有する。また、
図3(b)に示すように、本実施形態のシナリオ配信サーバも、CPUがメモリに格納されたプログラムを読み込むことで制御部200を構成し、制御部200はシナリオ配信手段210を論理的に有する。
【0022】
シナリオ配信手段210は、シナリオDB30に保持されたシナリオデータを、ネットワーク40を介してユーザPC10に送信する。シナリオデータは、ユーザPC10にインストールされているプログラムを起動するための起動コマンド、該プログラムを用いてユーザPC10を有効に活用するための活用情報、ユーザPC10上で活用情報を提示するための提示条件、該起動コマンドで起動されたプログラム上で利用されるテンプレート等のデータを含む。テンプレート等のデータは、実体データであってもよいし、ネットワーク40を介してダウンロードするためのURLであってもよい。
【0023】
シナリオ受信手段110は、シナリオ配信手段210により配信されたシナリオ配信サーバ20からのシナリオデータを受信する。シナリオ受信手段110は、配信されたシナリオデータを全て受信する。シナリオ記憶手段120は、シナリオ受信手段110が受信したシナリオデータをHDD13に格納する。シナリオ記憶手段120は、受信したシナリオデータを全てHDD13に格納する。
【0024】
提示シナリオ選択手段130は、HDD13に格納されたシナリオデータの中から、提示条件がユーザPC10の状態と合致するシナリオデータを、ユーザへの提示シナリオデータとして選択する。ユーザPC10の状態は、ユーザPC10がインストールしているプログラムに関する情報(アプリケーション情報)、ユーザPC10が保持しているローカルデータ(画像データ、文書データ等)に関する情報(使用履歴情報)、ユーザPC10に接続している機器に関する情報(接続機器情報)を含む。本実施形態では、ユーザPC10がインストールしているプログラムに基づいて、シナリオデータの提示条件を判断する。
【0025】
シナリオ提示手段140は、提示シナリオ選択手段130が選択したシナリオデータについて、出力装置15によりユーザへの提示を行う。シナリオデータの提示は、例えば
図7や
図8に示すように、起動コマンドのトリガとなる操作ボタン(例えばGUIボタン等)を含む活用情報を画面表示して行うことができる。シナリオデータの画面表示は、1つのウィンドウに複数のシナリオデータを表示する形式でも、1つのシナリオデータからなるウィンドウを複数重ねて表示する形式でもよい。また、ユーザへの提示は、画面出力のほか、音声出力により行うことも可能である。
【0026】
プログラム動作制御手段150は、提示されたシナリオデータにおけるユーザの操作(起動コマンドに対する操作)を受けて、このシナリオデータに含まれる起動コマンドにより、該シナリオデータ中の活用情報を利用するためのプログラムを起動する。起動対象のプログラムは、Word(登録商標)、Excel(登録商標)といったワープロ、表計算、データベース、グラフィックスのためのアプリケーションソフトのほか、Internet Explorer(登録商標)等のWebブラウザ等を含む。
【0027】
なお、シナリオ配信サーバ20のシナリオ配信手段210、ユーザPC10のシナリオ受信手段110、シナリオ記憶手段120、シナリオ提示手段140については、RSS(RDF Site Summary)の技術を利用して構成することが可能である。
【0028】
次に、本実施形態の情報処理システムのシナリオ実行処理について説明する。
図4は、本実施形態に係るシナリオ実行処理の流れを示した図である。まず、シナリオ配信サーバ20の側では、シナリオ配信手段210が、シナリオDB30に保持されたシナリオデータの配信を行う(S10)。
【0029】
ユーザPC10の側では、シナリオ受信手段110が、配信されてきたシナリオデータを受信し(S20)、シナリオ記憶手段120にシナリオデータ受信を通知する(S30)。シナリオ記憶手段120は、シナリオデータ受信の通知を受けた後、受信したシナリオデータをHDD13に格納し(S40、S50)、シナリオデータ記憶を提示シナリオ選択手段130に通知する(S60)。
【0030】
シナリオデータ記憶の通知を受けた提示シナリオ選択手段130は、HDD13にアクセスし、ユーザPC10にインストールされているアプリケーションソフト等(Webブラウザ等を含む)に関する情報(アプリケーション情報)を取得する(S70)。アプリケーション情報は、アプリケーション名やアプリケーションのフルパス等である。本実施形態ではアプリケーション情報がHDD13に格納されているものとして説明しているが、アプリケーション情報はメモリ12に格納されていてもよく、その場合、提示シナリオ選択手段130はメモリ12にアクセスしてアプリケーション情報を取得する。
【0031】
提示シナリオ選択手段130は、アプリケーション情報を取得した後、アプリケーション情報に基づいて、HDD13に格納されているシナリオデータの中から、ユーザに提示するシナリオデータを選択する(S80)。具体的には、シナリオデータに含まれる提示条件が、ユーザPC10にインストールされたアプリケーションソフト等と合致するものを、提示するシナリオデータとして選択する。こうすることで、インストールしているアプリケーションソフト等を用いて活用情報に沿ってユーザPC10を操作することのできるシナリオデータのみが選択される。
【0032】
続いて、提示シナリオ選択手段130は、選択したシナリオデータに用いられるアプリケーションソフト等のフルパスを該シナリオデータに追加し、HDD13内のシナリオデータを更新する(S90、S100)。そして、シナリオデータ選択をシナリオ提示手段140に通知する(S110)。
【0033】
シナリオデータ選択の通知を受けたシナリオ提示手段140は、HDD13にアクセスし、選択されたシナリオデータに含まれる活用情報を出力装置15により画面表示する(S120)。そして、表示された活用情報上の操作ボタン等へのユーザの操作を受けて、アプリケーション起動指示をプログラム動作制御手段150に通知する(S130)。
【0034】
アプリケーション起動指示の通知を受けたプログラム動作制御手段150は、HDD13にアクセスして、操作された活用情報を含むシナリオデータから起動コマンド、フルパス、テンプレートを取得し、起動コマンド及びフルパスを用いてアプリケーションソフトを起動する(S140)。このとき、プログラム動作制御手段150は、起動するアプリケーションソフトにテンプレートを渡す。プログラム動作制御手段150により起動されたアプリケーションソフト上では、渡されたテンプレートが展開される(S150)。
【0035】
例えば、活用情報が
図7に示すような旅行のためのPC活用方法であった場合、タブ「行き先を決めよう」やタブ「色々、調べよう」での画面において、GUIボタンの押下等の操作のみで、特にプログラムの存在を意識することなく、Webブラウザを起動させて行き先について調べることができる。また、タブ「しおりを作ろう」での画面において、ワープロのアプリケーションソフトを同様に起動させ、テンプレート上に情報を追加することで、簡易な操作でユーザオリジナルのしおり・トラベルマップを作成できる。また、タブ「思い出に残そう」での画面では、画像編集のアプリケーションソフトを同様に起動させ、簡易な操作でユーザオリジナルのアルバムを作成できる。
【0036】
例えば、活用情報が
図8に示すような画像管理のためのPC活用方法であった場合、タブ「録り込もう」やタブ「アルバムを作ろう」での画面で、GUIボタンの押下等の操作のみで、特にプログラムの存在を意識することなく、画像編集のアプリケーションソフトを起動させて簡易な操作で画像管理やアルバム作成を行うことができる。また、タブ「マイグッズを作ろう」での画面において、ワープロのアプリケーションソフトを同様に起動させ、テンプレート上に画像データや文字等の情報を追加することで、Tシャツやキーホルダー等のオリジナルグッズを簡易な操作で作ることができる。また、タブ「送ってあげよう」での画面において、メールのアプリケーションソフトを同様に起動させ、気に入った画像を即座に他のユーザに送信することができる。
【0037】
本実施形態によれば、プログラム名やアイコンだけでなく、アウトプットイメージや用途・目的、操作手順まで見て、活用情報を実践するためのプログラムを起動することができるので、初心者のユーザにとっても操作しやすい。また、Webサービスもローカルアプリも分け隔てなく起動できるため、ユーザビリティの高い操作をユーザに提供することが可能である。
【0038】
また、本実施形態によれば、シナリオ配信サーバから配信されるシナリオデータを全て受信し、使用可能なシナリオデータをユーザPC側で選択するため、各ユーザPCに適したシナリオデータを受信するために、プライバシー情報をネットワーク上に流す必要がなく、プライバシー情報を保護することが可能である。
【0039】
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態は、シナリオ配信サーバから配信されたシナリオデータの選択にアプリケーション情報、ローカルデータの使用履歴情報、接続機器情報を用い、またアプリケーション上での展開されるテンプレートに画像等のローカルデータを反映させるものである。第1実施形態と共通する点は説明を省略し、相違する点について述べる。
【0040】
図5は、本実施形態に係るユーザPCの機能構成を示した図である。本実施形態のユーザPCは、CPU11がメモリ12に格納された本実施形態特有のプログラムを読み込んで、配信されたシナリオデータのHDD13への格納、アプリケーション情報、ローカルデータの使用履歴情報、接続機器情報に基づいたシナリオデータの選択、選択されたシナリオデータの活用情報の表示、表示された活用情報をユーザPCで操作するためのアプリケーションの起動を行うための機能部である制御部100を構成する。制御部100は、シナリオ受信手段110、シナリオ記憶手段120、提示シナリオ選択手段130、シナリオ提示手段140、プログラム動作制御手段150、アプリケーション情報取得手段160、使用履歴情報取得手段170、接続機器情報取得手段180を論理的に有する。
【0041】
プログラム動作制御手段150は、提示されたシナリオデータにおけるユーザの操作(起動コマンドに対する操作)を受けて、該起動コマンドにより、該シナリオデータ中の活用情報を利用するためのプログラムを起動する。その際、テンプレートにローカルデータを合成し、合成したテンプレートをアプリケーションに渡す。
【0042】
アプリケーション情報取得手段160は、アプリケーション情報として、ユーザPC10にインストールされているプルグラム名、プログラムのフルパス等を取得する。
【0043】
使用履歴情報取得手段170は、ローカルデータの使用履歴情報として、ユーザPC10が保持する画像データや文書データ等の利用頻度や利用時期等の情報を取得する。例えば、これらローカルデータのプロパティを取得し、更新日時やアクセス日時の情報から使用履歴情報を取得することができる。
【0044】
接続機器情報取得手段180は、接続機器情報として、ユーザPC10と接続されたプリンタ、デジタルカメラ等の機器に関する情報を取得する。接続機器情報は、例えば接続機器の種別、メーカー名、接続機器が使用するアプリケーション名等である。
【0045】
なお、第1実施形態で提示シナリオ選択手段130にアプリケーション情報を取得する機能を持たせたように、第2実施形態においても、提示シナリオ選択手段130に、アプリケーション情報取得手段160、使用履歴情報取得手段170、接続機器情報取得手段180の各機能を持たせるように構成することができる。
【0046】
次に、本実施形態の情報処理システムのシナリオ実行処理について説明する。
図6は、本実施形態に係るシナリオ実行処理の流れを示した図である。S10からS60までの処理は第1実施形態と同様である(ただし、シナリオ記憶手段120は、アプリケーション情報取得手段160、使用履歴情報取得手段170、接続機器情報取得手段180にシナリオデータ記憶を通知する)。
【0047】
シナリオデータ記憶の通知を受けたアプリケーション情報取得手段160は、HDD13にアクセスして、ユーザPC10のアプリケーション情報を取得し、取得したアプリケーション情報を提示シナリオ選択手段130に渡す(S72)。
【0048】
シナリオデータ記憶の通知を受けた使用履歴情報取得手段170は、HDD13にアクセスして、ユーザPC10に保持されたローカルデータの使用履歴情報を取得し、取得した使用履歴情報を提示シナリオ選択手段130に渡す(S74)。
【0049】
シナリオデータ記憶の通知を受けた接続機器情報取得手段180は、接続機器にアクセスして、ユーザPC10の接続機器情報を取得し、取得した接続機器情報を提示シナリオ選択手段130に渡す(S7
6)。なお、ユーザPC10が接続時に接続機器情報を取得してHDD13やメモリ12に記憶しておき、接続機器情報取得手段は、HDD13やメモリ12にアクセスして接続機器情報を取得するようにしてもよい。この場合、接続状態にない機器についての情報も取得することができる。
【0050】
各情報を受け取った提示シナリオ選択手段130は、アプリケーション情報、ローカルデータの使用履歴情報、接続機器情報に基づいて、HDD13に格納されているシナリオデータの中から、ユーザに提示するシナリオデータを選択する(S80)。そして、提示シナリオ選択手段130は、選択したシナリオデータに用いられるアプリケーションソフト等のフルパスを該シナリオデータに追加し、HDD13内のシナリオデータを更新する(S90、S100)。そして、シナリオデータ選択をシナリオ提示手段140に通知する(S110)。
【0051】
シナリオデータ選択の通知を受けたシナリオ提示手段140は、HDD13にアクセスし、選択されたシナリオデータに含まれる活用情報を出力装置15により画面表示する(S120)。そして、表示された活用情報上の操作ボタン等へのユーザの操作を受けて、アプリケーション起動指示をプログラム動作制御手段150に通知する(S130)。
【0052】
アプリケーション起動指示の通知を受けたプログラム動作制御手段150は、HDD13にアクセスして、操作された活用情報を含むシナリオデータから起動コマンド、フルパス、テンプレート、テンプレートに合成するローカルデータを取得し、起動コマンド及びフルパスを用いてアプリケーションソフトを起動する(S142)。このとき、プログラム動作制御手段150は、テンプレートにローカルデータを合成し、起動するアプリケーションソフトに合成したテンプレートを渡す。プログラム動作制御手段150により起動されたアプリケーションソフト上では、ローカルデータの合成されたテンプレートが展開される(S152)。
【0053】
例えば、
図9に示すように、コンテンツプロバイダが提供する年賀状テンプレートを含むシナリオデータを受信した場合、ユーザPCで保持する写真画像データをこの年賀状テンプレートに合成して、年賀状作成に用いるローカルのアプリケーション上にそのユーザオリジナルの年賀状として表示でき、同時にそのユーザ用の広告(そのユーザにとって最も効果的な広告)として掲載することも可能である。
【0054】
本実施形態によれば、活用情報による操作で用いられるプログラム上で展開されるテンプレートに、例えばユーザの利用頻度の高い画像データといったローカルなデータを反映させることができるため、ユーザにとって馴染みやすく、活用情報に広告を絡めた場合の顧客吸引力を向上させることが可能である。
【0055】
なお、上述する実施形態は、本発明の好適な実施形態であり、上記実施形態のみに本発明の範囲を限定するものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更を施した形態での実施が可能である。
【0056】
すなわち、本実施形態におけるユーザPC10で実行されるプログラムは、先に述べた各手段(シナリオ受信手段110、シナリオ記憶手段120、提示シナリオ選択手段130、シナリオ提示手段140、プログラム動作制御手段150、アプリケーション情報取得手段160、使用履歴情報取得手段170、接続機器情報取得手段180)を含むモジュール構成となっており、先の述べたようにソフトウェアにより実現する(CPU11がメモリ12からプログラムを読み出して実行することにより上記各手段が主記憶装置上にロードされて生成される)ことのほか、回路等のハードウェアにより実現することもできる。
【0057】
本実施形態におけるユーザPC10で実行されるプログラムは、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納され、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供されるように構成してもよい。また、上記プログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供あるいは配布するように構成してもよい。
【0058】
また、上記プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルで、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、DVD、不揮発性のメモリカード等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供されるように構成してもよい。また、上記プログラムは、ROM等にあらかじめ組み込んで提供するように構成してもよい。
【0059】
この場合、上記記録媒体から読み出された又は通信回線を通じてロードし実行されたプログラムコード自体が前述の実施形態の機能を実現することになる。そして、そのプログラムコードを記録した記録媒体は本発明を構成する。