【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、本発明による容器内の液体食材を泡立てるための泡立て装置は、泡立て媒体供給源と、前記容器内に少なくとも部分的に挿入される泡立て媒体供給体とを含み、前記泡立て媒体供給体)は前記泡立て媒体供給源と流通可能に連結されていると共に前記容器内に泡立て媒体を供給するための吹き出し孔を設けており、さらには、前記泡立て媒体供給体または前記容器の支持台あるいはその両方に支持された少なくとも1つの変位手段を有し、少なくとも前記容器内における前記泡立て媒体供給体の前記吹き出し孔の高さ位置は前記変位手段によって調整されるように形成されている。
【0009】
したがって、容器内の液体食材を泡立てるための本発明による泡立て装置は、泡立て媒体の供給源と、容器内に少なくとも部分的に挿入される泡立て媒体供給体とを含んでなる。この泡立て媒体供給体は泡立て媒体供給源と流通可能に連結されて、少なくとも1つの吹き出し孔を有するため、泡立て媒体はこの吹き出し孔から容器内に流れ込むことができる。
【0010】
重要な点は、本泡立て装置が少なくとも1つの変位手段を有していることであり、この変位手段は泡立て媒体供給体または容器用支持台あるいはその両方と連結されており、容器内における泡立て媒体供給体の吹き出し孔の少なくとも高さ位置がこの変位手段によって調整される。
【0011】
したがって、公知の従来の技術とは異なって、本発明による泡立て装置は泡立て媒体供給体と容器との間の相対運動、したがってまた、泡立て媒体供給体の吹き出し孔と容器との間の相対運動をも可能にする変位手段を有している。泡立て媒体供給体が少なくとも部分的に容器内に沈み込まされる場合、少なくともこの種の運動は上記変位手段により、容器内における吹き出し孔の高さ位置が調整されるようにして実施可能である。したがって、この変位手段により、容器内への泡立て媒体供給体の沈み込み深さが調整されることによって、結果的には容器内への吹き出し孔の沈み込み深さを増減させることができる。したがって、この変位手段により、少なくとも高さ位置、つまり容器内にある液体表面からの吹き出し孔の深さ方向間隔も変化させることができる。
【0012】
したがって、この変位手段により、少なくとも高さ位置の変化をもたらす、容器と泡立て媒体供給体との間の相対運動が実施される。好ましくは、泡立てプロセスの間、この相対運動はもっぱらこの変位手段を介して実施されるが、さらに補助的に、ユーザによって手動で実施される容器と吹き出し孔との間の相対運動に加えてこの変位手段による運動またはこの変位手段による手動学習変位の補正が行われるようにすることも同じく本発明の範囲に含まれる。
【0013】
本発明による泡立て装置は、最適な泡立てプロセスを保証する変位手段をメーカサイドで形成することができるという利点を有する。したがって、ユーザは泡立て媒体供給体と容器との間の最適な相対運動に関する専門知識をまったく必要としないかまたはほとんど必要としないために、専門知識に乏しいユーザであっても本発明による泡立て装置によって最適な泡立てが達成されることになる。
【0014】
一般に、液体食材の泡立ては蒸気によって行われ、特に、コーヒー用ミルクフォームを調製するためのミルクの泡立ては水蒸気によって行われる。したがって、好適には、泡立て媒体供給源は蒸気発生器として、好ましくは水蒸気発生器として形成されている。また、泡立て媒体供給体は管状手段として、好ましくは従来の蒸気ノズル体として形成されているのが特に有利である。
【0015】
吹き出し孔は好適には、泡立て媒体供給体の端部領域、つまり泡立て媒体供給体が容器内の液体食材中に沈み込まされるこの端部領域に配置されている。
【0016】
本願出願人の調査によれば、液体食材中への泡立て媒体供給体の沈め込みおよび引き上げ、換言すれば、泡立て媒体供給体ならびに吹き出し孔の、容器内液体食材の表面に対しする垂直な運動、つまり容器内液体食材の表面と吹き出し孔との間の距離調整が、最適な泡立てプロセスにとって特に決定的であることが判明した。
【0017】
したがって、この変位手段は、泡立て媒体供給体と容器とがこの変位手段によって少なくとも垂直方向にも互いに相対変位可能なように泡立て媒体供給体またはあるいはその両方容器用支持台あるいはその両方と接続されていることが好都合である。容器内液体食材の表面と吹き出し孔との距離調整が可能となるように変位手段が配置される。
【0018】
この場合、容器が本発明による泡立て装置前方の表面上に載置され、続いて、泡立て媒体供給体が容器内に少なくとも部分的に沈められて、泡立てプロセスの間ずっとこの変位手段によって泡立て媒体供給体と容器との間の相対運動が実施されるようにすることは本発明の範囲に含まれている。また、本装置自体が容器用のスタンド面を含むようにか、あるいはスタンド面が容器用支持台として形成されか、あるいはその両方の形態で構成され、この変位手段が容器用支持台と連結されて、容器がこの変位手段によって可動するようにすることも同じく本発明の範囲に含まれている。したがって、この変位手段による泡立て媒体供給体の変位、容器用支持台の変位ならびに泡立て媒体供給体と容器用支持台の双方の変位が本発明の範囲に含まれている。
【0019】
単に泡立て媒体供給体のみがこの変位手段によって可動され、容器が本発明による泡立て装置に対して相対的に載置されるように構成することにより、本発明による泡立て装置の技術的にシンプルかつ低コストの実施態様が可能となる。
【0020】
したがって、好適には、本泡立て装置は泡立て媒体供給体支持台を含み、この変位手段は、泡立て媒体供給体が泡立て媒体供給体支持台に対して少なくとも垂直方向に相対可動するようにして、泡立て媒体供給体支持台と泡立て媒体供給体との間に配置されている。低コストかつ堅牢な実施形態を実現するため、この変位手段は、この場合、平行ガイドまたはリニアガイドとして形成されると好都合である。
【0021】
さらに別の好ましい実施形態において、本泡立て装置は、フロートとして形成された少なくとも1つの非駆動式変位手段を備えるようにしてもよい。このフロートは泡立て媒体供給体と一緒に容器内の液体食材中に少なくとも部分的に沈み込まされるように配置されているため、この液体食材中またはあるいはその両方フォーム中で該フロートに作用する浮力は同じく泡立て媒体供給体にも作用することになる。したがって、上記フロートは泡立て媒体供給体に装着されることが好ましい。ただし、フロートを別個の支持台、特に別個のアームに配置し、このアームが泡立て媒体供給体支持台またはあるいはその両方泡立て媒体供給体に支持されることも同じく本発明の範囲に含まれる。
【0022】
したがって、上記フロートによって、容器内の液体食材の表面または生成されたフォームとその上にある空気層との界面と、泡立て媒体供給体ならびに泡立て媒体供給体の吹き出し孔との間の間隔をプリセットすることが可能である。したがって、好適には、上記フロートは、泡立て媒体供給源によって泡立て媒体供給体内に所定の圧力で誘導、供給される泡立て媒体による泡立てプロセスの間ずっと、泡立て媒体供給体の吹き出し孔が、容器内の液体食材と生成されたフォームとの間の界面または生成されたフォームとその上の空気層との間の界面から常に略一定の所定の間隔を保って位置するように形成されている。
【0023】
このフロートの体積を小さく形成可能なように、泡立て媒体供給体は少なくとも垂直方向に可動するようにして少なくとも1つの保持アームによって泡立て媒体供給体支持台に配置され、泡立て媒体供給体支持台はバランサー手段を有し、このバランサー手段は保持アームと連携作用して、このバランサー手段がフロートならびに泡立て媒体供給体の重力に抗して作用するように形成されているのが有利である。それゆえ、この好ましい実施態様においては、この重量の少なくとも一部がバランサー手段によって相殺されるため、液体食材中またはフォーム中のフロートの浮力によって泡立て媒体供給体ならびにフロートの全重量が相殺されるには及ばない。
【0024】
好ましくは、上記バランサー手段はカウンタウェイトまたはあるいはその両方ばねとして形成されている。
【0025】
好適には、フロートは泡立て媒体供給体の端部領域を抱囲し、吹き出し孔はフロートを貫通している。これにより、泡立て媒体供給体ならびにフロートを特にコンパクトに形成することが可能である。
【0026】
本願出願人の調査によれば、泡立て媒体供給体に設けられる吹き出し孔の形成ならびに配置に応じて、流体流出に起因するこの液体食材中における泡立て媒体供給体の揚力または浮力が生み出されることが判明した。
【0027】
したがって、好適には、本発明による泡立て装置は、受動変位手段としてのフロートに加えてさらに駆動式変位手段が設けられるように形成されている。有利な実施形態において、この駆動式変位手段は、本泡立て装置が圧力制御ユニットを有し、この圧力制御ユニットは泡立て媒体供給源と連携作用して、泡立て媒体供給体に泡立て媒体供給源が泡立て媒体を供給する際の少なくとも2つの異なった圧力値をプリセット可能なように形成され、したがって、液体食材中に少なくとも2つの異なった圧力値で泡立て媒体が吹き込まれることができるようにして実現されている。さらに、吹き出し孔は、液体食材中への流体流出時に流出流体によって泡立て媒体供給体に揚力または浮力が発生するように形成されて、泡立て媒体供給体に配置されている。
【0028】
それゆえ、少なくとも2つの異なった圧力値の交換により、異なった揚力または浮力が発生するため、単に圧力を変化させるだけで泡立て媒体供給体の上下運動が行われることになる。この種の上下運動は、泡立てプロセス中にフォームと液体食材との間の少なくとも部分的な混合が所望される場合に有利である。
【0029】
好ましくは、泡立て媒体供給体の続いての再下降が泡立て媒体供給体の重力によって支援されるため、浮力が発生する。
【0030】
したがって、圧力制御ユニットは好適には、少なくとも2つの異なった圧力値の間の周期的交換が自動的に行われるように形成されている。また、ユーザが圧力制御ユニットの操作装置を介して所望の圧力値をプリセットし、こうして、ユーザが圧力値のプリセットによって液体食材中における泡立て媒体供給体の上下運動を間接的に制御することも同じく本発明の範囲に含まれる。
【0031】
さらに別の好ましい実施形態において、本発明による泡立て装置は少なくとも1つの駆動式変位手段を有し、この駆動式変位手段はこの駆動式変位手段によって泡立て媒体供給体と容器との間の相対運動、特に泡立て媒体供給体と容器との間の少なくとも垂直方向の相対運動もプリセット可能なように形成されている。
【0032】
したがって、この駆動式変位手段により、この液体表面または生成したフォームの表面と吹き出し孔との間の一定不変の間隔をプリセットし得るだけでなく、少なくとも容器内における高さ位置に関する泡立て媒体供給体ならびに吹き出し孔の任意の運動もプリセットすることが可能である。
【0033】
好ましくは、本泡立て装置はさらに、この液体表面またはあるいはその両方生成したフォームの表面を検知するための少なくとも1つのセンサ、ならびに運動制御ユニットを含んでいる。この運動制御ユニットはこのセンサおよびこの駆動式変位手段と接続されて、泡立て媒体供給体の運動をこのセンサの測定データに応じて制御可能とする。それゆえ、この好ましい実施形態においては、この液体食材の表面またはあるいはその両方生成したフォームの表面に対する泡立て媒体供給体ならびに吹き出し孔の相対運動をメーカサイドでプリセットすることが可能である。
【0034】
異なった運動形態がメーカサイドでプリセットされ、それゆえ、ユーザは所望のフォームの種類、もしくは泡立てさるべき液体食材の種類、温度および粘性に応じ、それに最適な、メーカサイドで運動制御ユニットにプリセットされた運動プログラムをセレクトすることが可能でありかつ/またはさらにその他のセンサ、例えばこの液体食材の温度を測定するための温度センサに応じて最適な運動プログラムがセレクト可能とされるようにするのが特に有利である。
【0035】
さらに、この駆動式変位手段によってさらに、泡立て媒体供給体と容器との間の水平運動、特に円形運動をプリセット可能なようにするのが有利である。泡立て媒体供給体のこうした水平運動によって容器内のこの液体食材の混合が達成可能であり、加えてさらに、容器内のこの液体食材の表面領域全体に泡立て媒体が吹き込まれるようにすることができる。
【0036】
この駆動式変位手段によって泡立て媒体供給体の運動をプリセットするために、本泡立て装置はこの駆動式変位手段を制御するための制御ユニットを有し、この制御ユニットはこの駆動式変位手段の変位経過を記憶するための記憶デバイスを含んでいるのが有利である。
【0037】
駆動式変位手段を使用する場合には、本泡立て装置が泡立て媒体供給体支持台を含み、泡立て媒体供給体はこの駆動式変位手段によって可動するようにして泡立て媒体供給体支持台に配置されることにより、本発明による泡立て装置の低コストかつ堅牢な実施態様が実現される。
【0038】
好ましくは、本泡立て装置はユーザによる泡立て媒体供給体の手動学習変位を検出するための少なくとも1つのセンサを含んでいる。このセンサは上述した制御ユニットと連携作用して、泡立て媒体供給体の手動学習変位時にその運動が少なくとも泡立て媒体供給体の垂直方向運動に関して制御ユニットの記憶デバイスに記憶されるように形成されている。
【0039】
泡立て媒体供給体の運動は、垂直方向運動ならびに水平方向運動の双方またはあるいはその両方組み合わされた水平方向・垂直方向運動が記憶されれば特に有利である。したがって、この有利な実施形態において、ユーザまたは工場サイドの当業者は後にユーザによって記憶デバイスから呼び出し可能な泡立て媒体供給体の運動を容易にプログラミングして、泡立て媒体供給体がこの変位手段により、制御ユニットの適切な制御を通じて、先に記憶された運動を実施するようにすることが可能である。
【0040】
吹き出し孔は好ましくは、泡立て媒体供給体の端部領域に配置されている。この場合、泡立て媒体供給体は堅牢かつ低コストの態様を実現すべく管状に形成されていてよいことから、吹き出し孔は泡立て媒体供給体の下端に位置している。
ただし、泡立て媒体供給体の端部領域側面にも複数の吹き出し孔を配置して、泡立て媒体が泡立て媒体供給体に対して所定の角度をなして吹き出し孔から流出するようにするのが特に有利である。
この場合、好ましくは、吹き出し孔は、泡立て媒体の流出供給時に泡立て媒体供給体に揚力が生ずるように形成され、配置される。これにより、既述したように、圧力を変化させることにより泡立て媒体供給体の上下運動を生み出すことが可能である。
【0041】
泡立て媒体供給体は、浄化をより容易に行うことができるように、好ましくは着脱式に泡立て媒体供給体支持台に配置される。この場合、泡立て媒体供給体を差し込み継手によって泡立て媒体供給体支持台に着脱式に取り付けるのが特に有利である。
【0042】
泡立て媒体供給体を泡立て媒体供給体支持台に取り付けるにあたって、好ましくは、泡立て媒体供給体は手動によって泡立て装置から前方またはあるいはその両方上方に向かって揺動可能なように配置されている。これによって、容器をいっそう容易にセッティングすることができる。というのも、泡立て媒体供給体は先ず泡立て装置から前方ないし上方方向へ揺動離間させられ、続いて、泡立て媒体供給体は容器と共に再び揺動復帰させられるため、この揺動復帰後に容器は対応する載置面上に位置し、泡立て媒体供給体は少なくとも部分的に容器内に挿し込まれているようになるからである。この場合、泡立て媒体供給体はこの作用位置に嵌脱式に係合し得るのが特に好適である。
【0043】
さらに別の好ましい実施形態において、泡立て媒体供給体には光源が配置されているため、泡立てプロセスの間ずっとこの液体食材またはあるいはその両方フォームは照明される。これにより、一方で、ユーザによる泡立てプロセスの良好な管理が可能になり、他方で、これにより好適な視覚効果が達成される。光源は従来の光源、例えば白熱電球またはLEDであってよいが、この液体食材の外部に配置された光源であって、その光が光ガイドによってこの液体食材中に沈み込まされる泡立て媒体供給体の先端に誘導されて、同所で光ガイドから送出されるようにした光源も同じく可能である。
【0044】
泡立て媒体供給体はそもそも全自動コーヒーメーカの場合に知られている材料、例えば金属またはクロムめっき金属から成っていてよいが、ガラスから成る実施態様の泡立て媒体供給体も同じく可能である。特に、光源と組み合わされる場合には、ガラスから成る実施態様の泡立て媒体供給体は特別な視覚効果を達成するのに好適である。
【0045】
最適な泡立てを達成するために、泡立て媒体には好適には空気が供給される。したがって、有利な実施形態において、泡立て媒体供給体は空気供給管を有し、この空気供給管は泡立て媒体供給体がこの液体食材中に沈み込まされる領域の外部に吸気穴を有している。この吸気穴を通じて空気が吸引されて、流体流れ方向に向かって、吹き出し孔から流出する前の泡立て媒体に供給される。こうした実施形態は、泡立て媒体として水蒸気が使用される場合に特に好都合である。
【0046】
上記の空気供給は、好ましくは空気が流体流れによるベンチュリ効果によって吸引されるようにして実施される。
【0047】
ブロワによるかまたは圧縮機によって駆動式的に空気を供給することも同じく本発明の範囲に含まれている。