特許第5697608号(P5697608)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5697608無線通信システムにおける基地局の不連続動作を支援するための方法及び装置並びにその制御システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5697608
(24)【登録日】2015年2月20日
(45)【発行日】2015年4月8日
(54)【発明の名称】無線通信システムにおける基地局の不連続動作を支援するための方法及び装置並びにその制御システム
(51)【国際特許分類】
   H04W 52/02 20090101AFI20150319BHJP
【FI】
   H04W52/02 110
【請求項の数】7
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2011-552883(P2011-552883)
(86)(22)【出願日】2010年3月2日
(65)【公表番号】特表2012-519450(P2012-519450A)
(43)【公表日】2012年8月23日
(86)【国際出願番号】KR2010001297
(87)【国際公開番号】WO2010101391
(87)【国際公開日】20100910
【審査請求日】2013年2月21日
(31)【優先権主張番号】10-2009-0017740
(32)【優先日】2009年3月2日
(33)【優先権主張国】KR
(31)【優先権主張番号】10-2010-0018641
(32)【優先日】2010年3月2日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】596099882
【氏名又は名称】エレクトロニクス アンド テレコミュニケーションズ リサーチ インスチチュート
【氏名又は名称原語表記】ELECTRONICS AND TELECOMMUNICATIONS RESEARCH INSTITUTE
(74)【代理人】
【識別番号】100117787
【弁理士】
【氏名又は名称】勝沼 宏仁
(74)【代理人】
【識別番号】100082991
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 泰和
(74)【代理人】
【識別番号】100103263
【弁理士】
【氏名又は名称】川崎 康
(74)【代理人】
【識別番号】100107582
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 毅
(74)【代理人】
【識別番号】100118843
【弁理士】
【氏名又は名称】赤岡 明
(74)【代理人】
【識別番号】100146123
【弁理士】
【氏名又は名称】木本 大介
(72)【発明者】
【氏名】キム、テ‐ジョーン
(72)【発明者】
【氏名】リー、クワン‐チュン
(72)【発明者】
【氏名】キム、ジェ‐フン
(72)【発明者】
【氏名】チュン、ヒュン‐キュ
【審査官】 伊東 和重
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2007/035447(WO,A2)
【文献】 特表2008−547268(JP,A)
【文献】 国際公開第2009/133952(WO,A1)
【文献】 特表2009−510835(JP,A)
【文献】 国際公開第2006/088135(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24−7/26
H04W 4/00−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1基地局の動作方法であって、
第1基地局のカバレッジと、前記第1基地局に隣接する第2基地局のカバレッジとで許容移動端末が存在するか否かを確認するステップと、
前記第1基地局のカバレッジ及び前記第2基地局のカバレッジで前記許容移動端末が存在しなければ、予め決定された第1周期で不連続動作するステップと、
を含み、
前記許容移動端末は、活性状態の移動端末及び非活性状態の移動端末を含み、
前記不連続動作は、予め決定された周期に応じて前記第1基地局の送信及び受信の活性区間と非活性区間が周期的に繰り返されることを特徴とする第1基地局の動作方法。
【請求項2】
前記第1基地局のカバレッジに前記許容移動端末が進入することを確認するか、または前記許容移動端末のキャンプ情報を前記第2基地局から受信すれば、前記第1基地局が活性状態に遷移するステップをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の第1基地局の動作方法。
【請求項3】
前記許容移動端末が前記第2基地局に伝送するハンドオーバ要請情報を利用して、前記許容移動端末が前記第1基地局のカバレッジに進入することを確認することを特徴とする請求項2に記載の第1基地局の動作方法。
【請求項4】
前記許容移動端末が非活性状態で前記第2基地局のカバレッジに進入すれば、前記第1基地局が前記第1周期でのオン/オフ割合より大きいオン/オフ割合を有する予め決定された第2周期で不連続動作するステップをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の第1基地局の動作方法。
【請求項5】
前記第1基地局の追跡領域識別子は、前記第2基地局の追跡領域識別子と相違していることを特徴とする請求項1に記載の第1基地局の動作方法。
【請求項6】
基地局において、
移動端末とデータ及びシグナリングを送受信するデータ処理部と、
ネットワークへのデータ処理を行うネットワーク処理部と、
前記基地局のカバレッジ及び前記基地局に隣接する隣接基地局のカバレッジに許容移動端末が存在しなければ、前記データ処理部を予め決定された周期で不連続動作させる制御部と、
を含み、
前記許容移動端末は、活性状態の移動端末及び非活性状態の移動端末を含み、
前記不連続動作は、予め決定された周期に応じて前記第1基地局の送信及び受信の活性区間と非活性区間が周期的に繰り返されることを特徴とする基地局。
【請求項7】
前記ネットワーク処理部を介して前記隣接基地局から前記許容移動端末のキャンプ情報を受信すれば、前記制御部は、前記データ処理部を活性状態に遷移することを特徴とする請求項6に記載の基地局。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信システムの基地局制御方法及び装置並びにそのシステムに関し、特に無線通信システムにおける不連続動作を支援するための基地局制御方法及び装置並びにそのシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
最近、広く用いられる無線通信システムは、音声通信を根幹として発展した音声サービス中心の移動通信システムと、データ通信を根幹として発展した無線パケット通信システムとがある。このような移動通信システムは、音声サービスのみを提供する形態から次第に発展して、第3世代移動通信システム以後からは増加するパケットサービスの要求を受け入れて、パケット形態のデータを支援できる形態に発展しつつある。
【0003】
特にパケット形態のデータは、従来の音声を根幹とする回線形態のデータに比べてデータ送信率の変化が極めて大きく、データ送信率も極めて大きいから、効率的な送信方式に対する要求が極めて増加されている。
【0004】
このような要求を満たすために、移動通信システムの標準を制定する3GPP(3rd Generation Project Partnership)とHSDPA(High−Speed Downlink Packet Access)ではダウンリンクパケットサービスを提供する規格を採択するに至った。また、TIA/EIAでは、1xEV−DO及び1xEV−DV等を介してダウンリンクパケットサービスを提供する規格を採択するようになった。
【0005】
移動通信システムにおいて提供するパケットサービスは、コードと時間とを資源としてパケットを割り当てて使用するため、回線方式の割り当て規則に比べて時間ドメイン上のトラフィック可変性が極めて大きい。これを例に挙げて述べると、パケットを送信する時間には一般的に極めて多い量のトラフィックを送信するようになるが、パケットの送信がない場合には、全くトラフィックが発生しない場合が生じる。すなわち、通常の音声通信とパケット通信とを対比すれば、音声通信は通信がなされる時間の間に常時的に一定の資源(コード及び時間)を割り当てなければならないが、パケット通信は、音声通信と対比して瞬間的に(burst)多い量のデータを送信しなければならない場合がほとんどである。
【0006】
一方、移動通信システムが進化するにつれて、基地局の設置及び運用方法において基地局のカバレッジ(Coverage)の側面で基地局を設置していた従来の方式に比べて、最近では、マクロ(Macro)基地局でカバレッジを確保し、マイクロ(Micro)基地局でカバレッジの拡大及び送信効率を向上させる目的として、基地局を複合的に設置する方向に進化している。
【0007】
このような進化方向を支援するために、3GPP LTE(Long−Term Evolution)の規格では、CSG(Closed Subscriber Group)基地局を定義している。前記CSG基地局は、前記マイクロ基地局に該当するものであって、事務室や地下のようにマクロ基地局のカバレッジに含まれない制限された区域でも、通信を維持するために中継器などと共に適用されうる基地局に該当する。
【0008】
前記CSG基地局は、特定の移動端末のみアクセスを許容するAllowed CSG(以下、A−CSGとする)基地局と、すべての移動端末がアクセスできるNon−allowed CSG(以下、N−CSGとする)基地局とに区分されうる。このように区分される基地局のうち、A−CSG基地局は、マクロ基地局のカバレッジ内に設置されて宅内サービス運用として使用されうるように、現在標準化段階で提案されている。
【0009】
以上のように、3GPPで考慮するマイクロ基地局は、大きく下記のように3通りに区分できる。第1に、単純に送受信のみを提供してカバレッジを拡大させる中継器がある。第2に、カバレッジ拡大だけでなく全カバレッジ内で送信効率を向上させるN−CSG基地局がある。最後に、カバレッジの拡大よりは特定移動端末に対してのみアクセスを許容して、ネットワークのトラフィック負担を分散させ、送信効率を向上させるA−CSG基地局に区分される。このような区分の他にも、より多くの区分法が使用されうる。
【0010】
一方、IEEE 802.16系のMobile WiMaxや他の無線通信システムでも、以上説明したように、複合的な基地局の運用を介して効率的な通信が可能なようにする方案を提供している。
【0011】
したがって、WiFiのAP(Access Point)の爆発的増大を考えれば、今後設置されたマイクロ基地局の個数は、従来のマクロ基地局の設置台数と比較できない程度に増大すると予想される。例えば、一つの家庭で3GPP LTEを支援する端末、例えば、ノートブックコンピュータ、セルラーフォン、PDAなどの端末をA−CSG基地局に登録して使用する場合を仮定しよう。このような場合、該当A−CSG基地局は、宅内の特定位置に設置される。このような基地局が高度化した都心で宅内ごとに設置されると仮定する場合、基地局の設置台数は極めて増加すると予想される。
【0012】
ところが、このように爆発的に設置されるマイクロ基地局は、たとえマクロ基地局より少ない電力で送信及び受信が可能であるが、設置台数が増大するにつれて、全体的な消費電力が増大するだけでなく、宅内の消費電力が増大するという問題がある。したがって、以上のマイクロ基地局の場合には、消費電力を減らすための技術開発が必要となる。
【0013】
基地局の消費電力を減らすための技術開発の一環として、多重ホップリレイや分散アンテナシステムなどを介して、最適のスケジューリング及び効率的な電力制御を提供する方法が提案されている。しかしながら、このような方法は、通信途中に消費電力を最小化するための方案であって、上述のように、時間ドメインでトラフィック可変性が非常に増大する通信システムでは、消費電力の減少効果が著しくない。
【0014】
以上述べたように、従来のマイクロ基地局の運用方法によれば、通信中の区間で使用される電力を最小化しようという方案を反映している。しかしながら、実際に時間ドメインで大部分を占めると判断される実際通信が発生しない区間においても、一定以上の電力を不必要に消費するようになる。したがって、消費電力の減少効果が制約的なこともやむをえない。そのため、通信がなされない状態のマイクロ基地局の効率的な運用方案により、消費電力の効果を極大化する方法と装置とが必要となる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
そこで、本発明では、無線通信システムにおいて基地局に許容された移動端末の状態を確認して基地局の動作を連続あるいは不連続で運用することによって、基地局の消費電力を減少させる方法及び装置並びにそのシステムを提供する。
【0016】
また、本発明は、無線通信システムにおいて基地局の送信及び受信時間を個別的に連続あるいは不連続的動作で設定できるようにすることによって、基地局の消費電力を減少させうる方法及び装置並びにそのシステムを提供する。
【0017】
また、本発明は、無線通信システムにおいて基地局と接続した上位ネットワークと通信を連続あるいは不連続動作に設定して、基地局の消費電力を減少させることのできる方法及び装置並びにそのシステムを提供する。
【0018】
また、本発明は、無線通信システムにおいて基地局の状態に応じて移動端末の任意接続時刻を決定することによって、基地局の連続あるいは不連続動作を支援できるようにする方法及び装置並びにそのシステムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0019】
本発明の一実施形態に係る基地局の制御方法は、無線通信システムの基地局における動作制御方法であって、前記基地局のカバレッジと前記基地局の隣接基地局のすべてのカバレッジで前記許容移動端末が存在するか否かを確認する過程と、前記基地局のカバレッジ及び前記隣接基地局のすべてのカバレッジで前記許容移動端末が存在しない場合、前記基地局の送/受信を予め決定された周期で第1不連続動作するように制御する過程と、を含む。
【0020】
また、本発明の一実施形態に係る基地局装置は、無線通信システムにおける基地局装置であって、移動端末とデータ及びシグナリングを送/受信するデータ処理部と、他基地局及び有線で接続するネットワークへのデータ処理を行うネットワーク処理部と、前記基地局のカバレッジ及び隣接基地局のカバレッジに許容移動端末が存在しない場合、前記データ処理部を予め決定された周期でオン/オフ(on/off)して第1不連続動作するようにする制御部と、を備える。
【0021】
また、本発明の一実施形態に係るシステムは、無線通信システムであって、基地局と通信を行う移動端末と、前記移動端末と常時通信が可能な第1基地局群と、前記第1基地局群と予め決定された方式の有線ネットワークを介して通信が可能で、移動端末が前記基地局のカバレッジ及び前記基地局の隣接基地局のカバレッジに存在しない場合、予め決定された周期で第1不連続動作する第2基地局群と、を備える。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、通信システムにおいて基地局の動作を制御するにおいて、該当基地局に許容された移動端末の状態を確認して、条件を満たしているか否かによって連続的あるいは不連続的動作を行うようにすることによって、基地局の電力消費を極小化させるという長所がある。
【0023】
また、本発明に係る通信システムにおける基地局の動作において、基地局の動作を無線信号の送信及び受信動作に関わる機能と、上位ネットワークとの接続に関わる機能などに区分して動作するか否かを決定できるようにすることによって、電力消費を顕著に減少させ、かつ安定した基地局の運用を可能にするという長所がある。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本発明の実施形態によって構成されたマクロ基地局とマイクロ基地局との構成図である。
図2】本発明の一実施形態に係るマイクロ基地局装置の内部ブロック構成図である。
図3】本発明の他の実施形態に係るマイクロ基地局の機能ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、添付された図面を参照して、本発明を説明する。本発明を説明するにあたって当業者に自明な部分に対しては、本発明の要旨を不明にしないように省略することとする。また、以下で説明される各用語は、本発明の理解を助けるために使用されたものに過ぎず、各製造会社または研究グループでは同じ用途にも拘わらず互いに異なる用語として使用されうることに留意しなければならない。
【0026】
また、ある部分がある構成要素を「含む」とする場合、これは特に反対の記載がない限り、他の構成要素を除くことではなく、他の構成要素をさらに含むことができることを意味する。また、本明細書に記載したモジュール(module)という用語は、特定の機能や動作を処理する一つの単位を意味し、これはハードウェアやソフトウェアまたはハードウェア及びソフトウェアの結合により具現化できる。
【0027】
以下、本発明は、基地局の不連続動作を支援する通信システムの構成方法及び装置について述べる。さらに詳細には、通信システムにおける基地局の動作を制御するにあたって、該当基地局に許容された移動端末の状態を確認し、前記移動端末の状態情報を利用して基地局の動作を連続あるいは不連続に運用することによって、基地局の消費電力を減少させる方法とこのための装置に関する内容について述べる。そして、本発明は、通信システムにおける基地局の動作において、送信機能と受信機能及び上位ネットワークとの接続に関わる機能などに区分して、機能別に個別的に連続あるいは不連続的動作を行わせることによって、消費電力面において効率的な動作を可能にする方法及びこのための装置を提供する。
【0028】
また、以下で説明される本発明は、通信システムにおける移動端末の動作を制御するにあたって、移動端末が任意接続を試みるステップにて基地局の状態に応じて任意接続時刻を決定することによって、効率的な基地局の不連続動作を支援するようにする方法及びこのための装置を提供するための技術を開示する。
【0029】
本発明の一実施形態に係る通信システムにおける基地局の動作連続性制御方法として、(a1)移動端末の状態を確認するステップと、(a2)前記移動端末の状態情報を利用して、基地局の動作連続性を決定するステップと、(a3)決定された動作連続性によって基地局が動作するように設定するステップと、を含む。
【0030】
前記移動端末の状態を確認するステップは、該当基地局に許容された移動端末の状態と、該当基地局にキャンプされているか、通話中の非許容移動端末の状態を区分して利用する。前記許容された移動端末の状態は、移動端末を区分するための識別子(Identity)やその他移動端末の情報や該当基地局の周辺に存在する他基地局から受け取る該当移動端末に対する情報を使用することができる。前記非許容移動端末の状態は、該当移動端末との通信から獲得した情報と非許容移動端末が該当基地局にハンドオーバを要請する情報とを周辺基地局から受け取って使用することができる。
【0031】
前記基地局の動作設定ステップにて基地局の動作は、無線信号の送信を行う機能と、移動端末から送信される無線信号の受信を行う機能と、ネットワークとのインタフェースを支援する機能などに分割され、各機能に対して個別的に動作連続性を設定できる。
【0032】
前記基地局の動作設定ステップにて不連続に設定された場合には、不連続の周期は、許容移動端末のページング情報と基地局のページングパラメータとを組み合わせて計算でき、不連続動作で活性区間の長さは、具現パラメータとして移動端末の動作と基地局の消費電力減少量などとを考慮して選択されたパラメータを使用することができる。
【0033】
前記基地局の動作設定ステップにて、送信機能のための不連続動作周期は、受信機能のための不連続動作周期と同様に設定でき、受信機能のための不連続動作の活性区間は、送信機能のための不連続動作の活性区間と一定の時間オフセットを有することができる。
【0034】
反面、基地局の動作設定において前記受信機能のための不連続動作周期は、送信機能のための不連続動作周期と一致しないこともあり、移動端末でページングに対する反応や任意に発生する任意接続信号を受信することができるように設定することによって、移動端末の動作に変化がないようにパラメータを設定できる。例えば、該当基地局で任意接続許容時間に対する情報を利用して許容移動端末の任意接続時間を制御し、この許容時間に合せて前記受信機能の不連続動作周期に設定できる。また、前記送信機能の不連続動作周期は、前記受信機能不連続動作周期の倍数(xN、N=自然数)に設定できる。
【0035】
前記マイクロ基地局は、設置時にA−CSG基地局やN−CSG基地局に決定されることもでき、設置以後、トラフィックなどの環境変化を考慮して、有機的にA−CSG基地局やN−CSG基地局に変更できるように設置されることもできる。また、本発明に係る基地局の動作連続性を有するA−CSG基地局でも、連続/不連続状態の有機的変化が可能なA−CSG基地局と連続状態で固定されたA−CSG基地局間に変更が可能なように設置されることができる。
【0036】
一方、本発明の一実施形態に係る通信システムにおける非活性状態の移動端末動作を制御する方法として、(b1)ページング信号を受信するステップと、(b2)移動端末に該当するページング情報が存在する場合、任意接続を試みるステップと、を含む。
【0037】
また、本発明の一実施形態に係る通信システムにおける非活性状態の移動端末動作を制御する別途の一つの方法として、(c1)基地局の状態に応じて任意接続時刻を決定するステップと、(c2)決定された任意接続時刻に任意接続を試みるステップと、を含む。
【0038】
前記基地局の状態に応じて任意接続時刻を決定するステップ(c1)では、前記基地局が連続的な動作状態である場合には、任意接続の要請を受けた時点に必要な情報を利用して任意接続時刻を決定し、前記基地局が不連続的な動作状態である場合には、前記基地局の受信動作が活性化される時点以後に必要な情報を利用して任意接続時刻を決定する。
【0039】
反面、上述のように、任意接続許容時間において基地局の受信機能が活性化されるように設定された場合には、移動端末は、基地局が連続的な動作状態と同じ方法で任意接続時刻を決定できる。
【0040】
図1は、本発明の実施形態によって構成されたマクロ基地局とマイクロ基地局との構成図である。図1に示したように、移動端末の状態の多様な場合に対して本発明に係る基地局の不連続動作制御方法を詳細に述べる。
【0041】
まず、図1では、移動端末と無線チャネルとを介して通信を行い、広いカバレッジを有する3個のマクロ基地局110、210、310を示した。すなわち、第1マクロ基地局110は、第1マクロカバレッジ100を有し、第2マクロ基地局210は、第2マクロカバレッジ200を有し、第3マクロ基地局310は、第3マクロカバレッジ300を有する。第1マクロ基地局110、第2マクロ基地局210及び第3マクロ基地局は、互いに隣接したマクロ基地局であって、移動端末のハンドオーバのために、各マクロ基地局110、210、310間に交差領域が存在する。
【0042】
第1マクロ基地局110の内部には、互いに異なる2個のマイクロ基地局121、131を有する。第1マイクロ基地局121は、第1マイクロカバレッジ120を有し、第2マイクロ基地局131は、第2マイクロカバレッジ130を有する。また、第1マイクロ基地局121の第1マイクロカバレッジ120内には、第1移動端末122が位置している。そして、第2マイクロ基地局131の第2マイクロカバレッジ130には、移動端末が存在しない。
【0043】
次に、第2マクロ基地局210の第2マクロカバレッジ200の内部に第3マイクロ基地局220を有し、第3マイクロ基地局221は、第3マイクロカバレッジ220を有する。また、第3マクロ基地局210の第3マクロカバレッジ200と第3マイクロ基地局221の第3マイクロカバレッジ220の内には、移動端末が存在しない。
【0044】
最後に、第3マクロ基地局310の第3マクロカバレッジ300の内部に、第4マイクロ基地局321を有し、第4マイクロ基地局321は、第4マイクロカバレッジ320を有する。第4マイクロ基地局321の第4マイクロカバレッジ320内には、第2移動端末321が備えられている。
【0045】
すると、各々の基地局とパケット網400との接続を述べる。まず、前記第1マクロ基地局110と第3マクロ基地局310とは、両方とも第1マクロパケットコア(Evolved Packet Core、EPC)411と共有して接続され、第2マクロ基地局210は、第2マクロEPC412と接続される。そして、第1マイクロ基地局121は、第1マイクロEPC421と接続され、第2マイクロ基地局131は、第2マイクロEPC422と接続され、第3マイクロ基地局221は、第3マイクロEPC423と接続され、第4マイクロ基地局321は、第4マイクロEPC424と接続される。ここで、それぞれのマクロEPC411、412とそれぞれのマイクロEPC421、422、423、424とは、移動端末または無線端末と通信してパケットをIP網に伝達できるIPコア網の終端に位置した機器となる。
【0046】
すると、以上の各基地局は、以下のような機能を有すると仮定する。
【0047】
まず、前記第1マイクロ基地局121、前記第2マイクロ基地局131及び第3マイクロ基地局321は、前記のA−CSG基地局であり、前記第3マイクロ基地局221のみが他マイクロ基地局121、131、321と異なりN−CSG基地局であると仮定する。上述したように、A−CSG基地局は、特定移動端末に対してのみ通信が許諾される基地局で、N−CSGは、すべての移動端末に対して通信が許諾される端末である。
【0048】
そして、第3移動端末500は、図1に示す点線に表示された矢印方向に沿って移動する。すなわち、第3移動端末500は、最初第3マクロ基地局310のカバレッジ300から第4マイクロ基地局321のカバレッジ320に再度進入してから、再度第3マクロ基地局310のカバレッジ300から第2マクロ基地局210のカバレッジ200の順に移動する。以後、第3移動端末500は、再度第3マイクロ基地局221のカバレッジ220に進入してから、再度第2マクロ基地局310のカバレッジ200から第1マクロ基地局110のカバレッジ100へ移動する。その後、第3移動端末500は、第2マイクロ基地局121のカバレッジ122を経由して第1マクロ基地局110のカバレッジ100を再度通る。
【0049】
ここで、第3移動端末500は、第1マイクロ基地局121で許容移動端末と仮定する。また、第3移動端末500の移動時点に合せて、各基地局の通信状態を下記のように仮定する。
【0050】
第1移動端末122は、第1マイクロ基地局121と通信中であり、以後、第3移動端末500が移動を始めながら第1移動端末122と第1マイクロ基地局121との間の通信が終了して、第1マイクロ基地局121が不連続動作に転換されると仮定する。また、第4マイクロ基地局421と第2移動端末321との間は、通信が行われないと仮定する。
【0051】
すると、以上で説明した構成及び仮定に基づいて、図1に示す各マイクロ基地局の動作を、ケース別に説明する。
【0052】
まず、以下の説明においてマイクロ基地局の連続的動作とは、従来の技術による一般的な基地局の動作のように時間ドメイン上の連続的な動作を意味することである。
【0053】
すなわち、マイクロ基地局が送信機能を行う時には放送される信号は一定の周期で送信され、送信必要有無によって該当信号を正常に送信することを意味する。これをさらに詳細に述べると、マイクロ基地局が連続的動作である場合、基準信号や同期信号のように放送される信号は該当信号の周期に合うように送信され、追加的に送信要請のある信号が送信されることを意味する。また、マイクロ基地局が連続的動作の受信機能を行う時にも、同様に移動端末がいつ送信を行っても受信できるように設定されることを意味する。
【0054】
次に、本発明に係るマイクロ基地局の不連続的動作とは、時間ドメイン上の不連続的な動作を意味することである。すなわち、従来技術に係る一般的な基地局の動作とは異なり、不連続的動作の周期に応じて送信活性区間においてのみ基地局が該当信号を送信し、受信活性区間においてのみ移動端末が送信する信号を受信するように設定することを意味する。
【0055】
すると、これを添付された図1を参照して、本発明に係るマイクロ基地局の動作について述べる。
【0056】
まず、前記第1マイクロ基地局121は、前記第1移動端末122と通信中にあるために、連続的な動作を行う。すなわち、放送信号を連続的に送信し前記第1移動端末122との通信のために必要な信号を送信及び受信する。
【0057】
したがって、第1マイクロ基地局121は、送信及び受信時に既存ネットワーク400と通信する動作などに対して正常な、すなわち、本発明で定義した連続的な動作を行う。もちろん、前で仮定したように、後述する前記第3移動端末500の移動が始まる直前に、前記第1移動端末122と前記第1マイクロ基地局121との通信は完了し、前記第1マイクロ基地局121は不連続的な動作に転換する。
【0058】
一方、前記第2マイクロ基地局131と前記第1マクロ基地局110とには如何なる許容移動端末も位置していないために、前記第2マイクロ基地局131は、不連続的な動作を行う。すなわち、放送信号を不連続的に送信し、移動端末から送信されうる信号を不連続的に受信する。ただし、既存ネットワーク400とのインタフェースの動作は、インタフェースタイプによって連続的あるいは不連続的な動作を選択的に使用することができる。マイクロ基地局の機能をさらに細分化する場合には、各機能に対して連続及び不連続を選択して使用することができる。
【0059】
上述したように、マイクロ基地局が連続的または不連続的動作を行うためには、下記の事項がなされなければならない。これを第2マイクロ基地局131を利用して説明する。
【0060】
第2マイクロ基地局131は、第2マイクロカバレッジ130及び第1マクロカバレッジ100に如何なる許容移動端末も含まれないことを確認できなければならない。ところが、非活性状態の移動端末が移動するのを考慮する時、従来の通信システムで非活性状態の移動端末が移動するのを検出して、マイクロ基地局に知らせることは簡単なことではない。
【0061】
すなわち、非活性状態の移動端末が基地局を移動する場合、追跡領域識別子(Tracking Area Identity)が同一であれば、別途のメッセージを基地局に伝達せずに基地局を再選択するためである。結局、一つの基地局でキャンプ(Camping)し、該当基地局に登録(Registration)をしたとしても一定時間後にも依然として該当基地局のカバレッジ内に存在すると確認できない。
【0062】
したがって、本発明では一つのA−CSG基地局に許容された移動端末が該当カバレッジ及び周辺マクロカバレッジに位置しているか否かを確認する方案として、A−CSG基地局の追跡領域識別子を周辺マクロ基地局と同一に設定し、その外部のマクロ基地局とは異なるように設定する。これを、図1を再度参照して述べる。
【0063】
第2マイクロ基地局131の第2マイクロカバレッジ130内に一つの移動端末がキャンプし、非活性状態で前記第1マクロ基地局の第1マクロカバレッジ100へ移動する場合には、第1マクロ基地局の追跡領域識別子が第2マイクロ基地局の追跡領域識別子と同一なので、移動端末は、前記第1マクロ基地局110に再選択を行いながら、第1マクロ基地局110に如何なるメッセージも伝達しない。
【0064】
次に、移動端末が第2マクロ基地局210へ移動する場合には、第2マクロ基地局210が放送する追跡領域識別子が以前マクロ基地局であった第1マクロ基地局110と異なるようになる。したがって、移動端末は、第2マクロ基地局210の領域内に進入すると、相異なる追跡領域識別子によって前記第2マクロ基地局210に任意接続して、追跡領域識別子が変更されたことを知らせる追跡領域識別子変更メッセージを伝達する。
【0065】
すると、これを確認した第2マクロ基地局210は、移動端末から報告された追跡領域識別子を利用して、移動端末が本来以前に位置していた第2マイクロ基地局131または第1マクロ基地局110を確認することができる。したがって、本発明では第2マクロ基地局210は移動端末から追跡領域識別子が変更されたことを知らせる追跡領域識別子変更メッセージを受信すると、該当移動端末が自身の領域へ移動したことを第1マクロ基地局110または第2マイクロ基地局131へ知らせる。
【0066】
このとき、好ましくは、第2マクロ基地局210が第2マイクロ基地局131のカバレッジ130及び第1マクロ基地局110のカバレッジ100から外れたことを第2マイクロ基地局131と第1マクロ基地局110の両方に知らせることが好ましい。このような過程を通じて第2マイクロ基地局131及び第1マクロ基地局110は、該当移動端末が第2マイクロカバレッジ130及び第1マクロカバレッジ100から外れたことを確認することができる。
【0067】
以上で説明したように、非活性状態の許容移動端末の位置を確認することができる場合には、前記基地局の不連続動作をさらに效率的に使用することができる。まず、基地局の動作を連続性に応じて下記のように3通りに区分できる。
【0068】
<基地局の連続性に応じる状態区分>
1.第1不連続周期として、不連続周期が極めて長い状態で、不連続動作の周期が無限のように見える非活性状態
2.第2不連続周期として、第1不連続周期に比べて短い状態
3.不連続動作の周期が0の状態、すなわち、連続的な動作状態
すると、上記のように3通りに基地局の動作を区分できる状況において、基地局の動作状態の変更について述べる。
【0069】
基地局は、許容移動端末が該当カバレッジと周辺カバレッジとに位置しない場合には、第1番目の第1不連続周期として、すなわち、不連続周期が無限のように見える非活性状態で動作できる。他の場合として、許容移動端末が該当カバレッジと周辺カバレッジとに位置しながら非活性状態である場合に、基地局は、第2番目の第2不連続周期として、第1不連続周期に比べて相対的に短い周期を有する状態で動作できる。さらに他の場合として、活性許容移動端末が該当カバレッジと周辺カバレッジとに位置する場合、基地局は、第3番目の不連続動作の周期が0である、すなわち、連続動作状態で動作できる。
【0070】
一方、本発明では、非活性許容移動端末が許容移動端末と通信できる基地局のカバレッジに位置しているか否かを確認せずに、基地局の不連続的動作を決定することもできる。
【0071】
このために、移動端末が非活性状態で該当カバレッジと周辺カバレッジとに位置した場合は、上記の基地局の不連続動作で第2番目の方法である動作の周期が有限の値であり、0でない状態に維持させる方法と、移動端末がその以外のカバレッジに位置する場合は、第1番目の方法である不連続動作の周期が無限の非活性状態で基地局の不連続動作を同様に設定することによって、非活性移動端末のカバレッジ位置確認問題を解決できる。
【0072】
すなわち、非活性状態の許容移動端末が位置したカバレッジに関わらず、該当基地局は、第2番目の方法である動作の周期が有限の値であり、0でない状態に維持させる動作を行うように設定すれば、基地局で非活性状態の移動端末の位置を敢えて確認する必要がない。
【0073】
以上で言及した前記第2マイクロ基地局131の動作は、前記第3マイクロ基地局221が前記第2マイクロ基地局131のようにA−CSG基地局である場合には、同様に適用されうる。しかしながら、上記したように、前記第3マイクロ基地局221はN−CSG基地局であるから、前記第3移動端末500は、前記第3マイクロ基地局221にハンドオーバを行うことができる。
【0074】
また、前記第4マイクロ基地局321では、非活性状態の第2移動端末322が該当カバレッジに備えられている。したがって、このような場合には、上記のように追跡領域識別子を異なるように設定する等の方法を介して、第3マイクロ基地局221で現在第2移動端末322がカバレッジ内に存在することを確認して、これにより不連続動作を選択するようになる。その上、該当カバレッジ及び周辺カバレッジに非活性状態の移動端末が存在する場合と、その他カバレッジで活性状態の移動端末が存在する場合の動作を同様に設定する方法を適用する場合には、前記の第2マイクロ基地局131の動作と同一である。
【0075】
一方、前記第3移動端末500は、前記第1マイクロ基地局121で許容された移動端末であって、前記第1マイクロカバレッジ120の外部で通信を行う過程にて移動して、前記第マイクロカバレッジ120を経て第1マクロカバレッジ100を通る移動経路を有する。まず、前記第3マクロカバレッジ300に進入しながら前記第3マクロ基地局310にハンドオーバを行う。
【0076】
このとき、第3マクロ基地局310が前記第1マイクロ基地局121の周辺基地局と定義された場合には、既存ネットワーク400を介して前記第1マイクロ基地局121に許容された移動端末が周辺基地局で通話中であることを知らせるようになる。以上は、該当マイクロ基地局に許容移動端末の接近有無を知らせる方法の一例として、他の多様な方法が存在できる。周辺基地局で許容移動端末が通話中(活性状態)であることを確認した前記第1マイクロ基地局121は、連続的な動作、すなわち、基地局の不連続動作の第3番目の場合であって、非活性周期を0に設定する。
【0077】
しかしながら、仮に第3マクロ基地局310が前記第1マイクロ基地局121の周辺基地局と定義されない場合には、前記第1マイクロ基地局121は、別途の変化無しで現在状態を維持する。
【0078】
次に、前記第3移動端末500は、前記第4マイクロカバレッジ320に進入するようになるが、このとき、該当移動端末は、第4マイクロ基地局321に登録されない移動端末であるから、別途のハンドオーバ手順を行わずに、現在登録された基地局である第3マクロ基地局310で通信を行い続ける。
【0079】
前記第3移動端末500が移動し続けて前記第2マクロカバレッジ200に進入すると、前記第2マクロ基地局210にハンドオーバを行う。この場合にも、前記第1マイクロ基地局121は、前記第3マクロカバレッジ300に進入した場合と同じ動作を行う。
【0080】
次に、前記第3移動端末500が前記第3マイクロカバレッジ220に進入すると、上記のように、第3マイクロ基地局221はN−CSG基地局であるから、前記第3移動端末500は、前記第3マイクロ基地局221にハンドオーバ手順を行う。
【0081】
以後に、前記第3マイクロカバレッジ220から外れて、再度前記第2マクロカバレッジ200に進入すると、前記第2マクロ基地局210にハンドオーバ手順を再度行う。
【0082】
前記第3移動端末500が前記第1マクロカバレッジ100に進入すると、前記第1マクロ基地局110にハンドオーバ手順を行う。この時点では、前記第1マイクロ基地局121は、必ず連続的な動作に転換するようになる。その理由は、図1に示すように、前記第1マクロ基地局110は、前記第1マイクロ基地局121の周辺基地局であるから、前記第1マクロ基地局110では、許容移動端末の接近有無を前記第1マイクロ基地局121に知らせるためである。
【0083】
したがって、前記第3移動端末500は、ハンドオーバのための測定手順などを正常に行うことができる。
【0084】
上述のように、該当マイクロ基地局121が備えられているマクロ基地局の周辺基地局で該当移動端末の通信状態を知らせることもできるが、移動端末が該当マイクロ基地局121が備えられているマクロ基地局110にハンドオーバを行う時に移動端末の状態を知らせることも可能である。このような方法は、該当マクロ基地局にハンドオーバした後に許容されたマイクロ基地局にハンドオーバするまでかかる時間が短くないため、ハンドオーバのための測定が十分になされうる場合には安定して動作できる。
【0085】
ただし、許容されたマイクロ基地局が該当マクロ基地局の境界に位置する場合には、仮に許容されたマイクロ基地局が不連続的に動作する場合には、ハンドオーバのための測定がなされないという問題点が発生できる。したがって、安定して動作させるためには、該当マクロ基地局だけでなく周辺マクロ基地局でも該当移動端末を検索して、これを該当マイクロ基地局に伝達する動作が必要である。
【0086】
図2は、本発明の一実施形態に係るマイクロ基地局装置の内部ブロック構成図である。図2に示すマイクロ基地局装置の内部ブロック構成図は、本発明の一実施形態を説明するために作成されたものであるので、本発明の実施形態を説明する他の機能及びモジュールは除外されている。そして、図2は、図1に示すマクロ基地局とマイクロ基地局との構成図において前記第1マイクロ基地局121を例に挙げて説明する。
【0087】
本発明の一実施形態に係るマイクロ基地局装置121は、無線送信及び受信信号のためのアンテナ部121−1、ダウンリンク送信を担当する送信部121−2、アップリンク受信を担当する受信部121−3、基地局装置とのインタフェース及び接続を制御するネットワーク処理部121−4、及びマイクロ基地局装置を制御する制御部121−5を備える。
【0088】
前記ネットワーク処理部121−4は、前記既存ネットワーク400とのインタフェースを提供する前記第1マイクロEPC421と接続されて、前記マイクロ基地局装置121の外部ネットワークとのインタフェース機能を行う。
【0089】
前記送信部121−2は、ダウンリンク送信のための機能を担当するものであって、送信しようとするデータを前記ネットワーク処理部121−4あるいは前記基地局制御部121−5から受け取って、該当する無線通信方式の標準規格に適合するように変更した後に無線信号に変換して、前記アンテナ部121−1を経て無線環境に送信するようにする。前記送信部121−2は、ハードウェアとソフトウェアとにより具現化されることができ、必要によって前記受信部121−3とのインタフェースが提供されなければならない。
【0090】
前記送信部121−2は、前記基地局制御部121−5から不連続動作の制御を受け、不連続動作が適用される場合には、該当不連続周期に応じて前記送信部121−2の全体をオン/オフ(ON/OFF)させうるように構成される。
【0091】
前記受信部121−3は、アップリンク受信のための機能を担当するものであって、移動端末から送信された無線信号を前記アンテナ部121−1を介して受け取って該当する無線通信方式の標準規格に従ってデータを復元し、これを前記ネットワーク処理部121−4あるいは前記基地局制御部121−5に伝達する。前記受信部121−3は、ハードウェアとソフトウェアにより具現化されることができ、必要によって前記送信部121−2とのインタフェースが提供されなければならない。
【0092】
前記受信部121−3は、前記基地局制御部121−5から不連続動作の制御を受け、不連続動作が適用される場合には、該当不連続周期に応じて前記受信部121−3の全体をオン/オフ(ON/OFF)させうるように構成される。
【0093】
前記基地局制御部121−5では、基地局の全般的な制御動作を行い、特に本発明に係る基地局の不連続動作を制御する役割を行う。すなわち、前記基地局制御部121−5では、前記送信部121−2、前記受信部121−3及び前記ネットワーク処理部121−4の動作を制御する。また、許容された移動端末の状態を考慮して前記マイクロ基地局121の連続あるいは不連続動作を決定し、決定された動作を前記送信部121−2、前記受信部121−3及び前記ネットワーク処理部121−4に個別的に適用する。
【0094】
上記のように、連続あるいは不連続動作を適用するために、前記基地局制御部121−5では、独立的な制御信号を発生させて各機能ブロックを制御できる。また、前記基地局制御部121−5では、動作状態に対する情報のみを知らせ、前記送信部121−2、前記受信部121−3及び前記ネットワーク処理部121−4から個別的に制御信号を発生させて、各機能ブロックをオン/オフ(ON/OFF)させる方法も可能である。
【0095】
図2に示す前記第1マイクロ基地局の機能ブロック図における前記基地局制御部121−5は、従来の基地局で全般的な制御も行うために、従来の基地局に本発明に係る連続あるいは不連続動作を支援する機能を追加するためには、前記基地局制御部121−5は、従来の基地局制御動作を行うようにし、追加的に本発明に係るマイクロ基地局の連続あるいは不連続動作を支援する機能をさらに行うようにする。
【0096】
これにより、従来の制御機能は、常に連続的な動作を行うマクロ基地局と連続あるいは不連続動作を選択的に行うマイクロ基地局に同時に適用できるようにすることができる。また、本発明に係る連続あるいは不連続動作を支援しない状態で設置されたマイクロ基地局をアップグレードする場合にも、上記のように、不連続動作を制御する機能をモジュール化して追加できるという長所がある。
【0097】
以上で説明した送信部121−2及び受信部121−3は、図2に点線で表示された部分であって、これをデータ処理部と総称でき、無線通信システムで要求する方式によってデータを加工または処理し、該当する無線通信システムの規約に従う無線方式で送/受信できる。
【0098】
図3は、本発明の他の実施形態に係るマイクロ基地局の機能ブロック図である。
【0099】
以下、図1に実施形態に基づいて、前記第1マイクロ基地局121、前記第2マイクロ基地局131、前記第3マイクロ基地局221及び前記第4マイクロ基地局321の連続及び不連続動作に対する制御動作を、前記図3に示す基地局機能ブロックに基づいて説明する。また、図3では、前記第1マイクロ基地局121を例に挙げて説明することとし、このような構成及び動作は、すべてのマイクロ基地局に共通して適用されることができる。
【0100】
前記第1マイクロ基地局121では、前記第1移動端末122が活性状態で通信を行っている途中であるため、すべての細部機能ブロックが連続動作を行う。
【0101】
一方、前記第2マイクロ基地局131では、該当カバレッジ内に移動端末が存在しないために、不連続的動作を行う。したがって、前記不連続動作制御部131−6では、前記送信部131−2と前記受信部131−3とを独立的な周期を利用して不連続動作を行うように設定する。反面、前記基地局制御部131−5と前記ネットワーク処理部131−2とは、外部ネットワークと他基地局から入力される信号を処理するために、不連続的な動作を行わなくても良い。ただし、連続動作を行う際に比べてトラフィック処理容量やその他遂行機能の程度が顕著に減った状態であるから、連続動作を行う際に比べて、はるかに少ない処理容量で例えばクロック速度を減らす方法のような不連続的な動作を支援して、電力消費を減少させることができる。
【0102】
前記第3マイクロ基地局221はN−CSG基地局であるから、マクロ基地局のように常に連続動作を行うように設定される。
【0103】
前記第4マイクロ基地局321はA−CSG基地局であり、前記第2移動端末322が非活性状態であるから、不連続動作状態である。
【0104】
図1に示される前記第3移動端末500は、前記第1マイクロ基地局121で許容された移動端末であって、前記第1マイクロカバレッジ120の外部で通信を行う過程で移動して前記第マイクロカバレッジ120を経て第1マクロカバレッジ100を通る移動経路を有する。まず、前記第3マクロカバレッジ300に進入しながら前記第3マクロ基地局310にハンドオーバを行う。このとき、上記のように、第3マクロ基地局310が前記第1マイクロ基地局121に既存ネットワーク400を介して前記第1マイクロ基地局121に許容された移動端末が周辺基地局で通話中であることを知らせるようになる。このとき、不連続動作状態の前記第1マイクロ基地局121のネットワーク処理部121−4では(減った処理速度で動作中にある)この情報を受信し、前記不連続動作処理部121−6に該当情報を伝達する。次に、前記不連続動作処理部121−6では、前記ネットワーク処理部121−4及び前記基地局制御部121−5の処理速度を正常状態に変換し、前記送信部121−2と前記受信部121−3とを連続動作状態に変換させる。
【0105】
次に、前記第3移動端末500は、前記第4マイクロカバレッジ320に進入するようになるが、このときの該当移動端末は、第4マイクロ基地局321に登録されない移動端末であるから、前記第4マイクロ基地局321は不連続動作状態を維持するようになる。
【0106】
以上で説明した構成でも、送信部131−2及び受信部131−3は、図3に点線で表示された部分であって、これをデータ処理部と総称でき、無線通信システムの規約に従ってデータの処理及び無線通信のための手順を行う。
図1
図2
図3