特許第5697643号(P5697643)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特許5697643-電子部品収納装置および電子機器 図000002
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5697643
(24)【登録日】2015年2月20日
(45)【発行日】2015年4月8日
(54)【発明の名称】電子部品収納装置および電子機器
(51)【国際特許分類】
   G06F 1/16 20060101AFI20150319BHJP
【FI】
   G06F1/00 312M
   G06F1/00 312W
   G06F1/00 312E
【請求項の数】4
【全頁数】5
(21)【出願番号】特願2012-236151(P2012-236151)
(22)【出願日】2012年10月25日
(65)【公開番号】特開2014-85971(P2014-85971A)
(43)【公開日】2014年5月12日
【審査請求日】2014年4月1日
(73)【特許権者】
【識別番号】311012169
【氏名又は名称】NECパーソナルコンピュータ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100084250
【弁理士】
【氏名又は名称】丸山 隆夫
(72)【発明者】
【氏名】増茂 俊彦
【審査官】 野村 和史
(56)【参考文献】
【文献】 特開2003−208239(JP,A)
【文献】 特開平05−019894(JP,A)
【文献】 特開2010−067193(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2008/0007902(US,A1)
【文献】 特開2005−128804(JP,A)
【文献】 特開2003−337638(JP,A)
【文献】 特開2002−182788(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 1/16
H05K 5/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子部品をガイドするガイド部材と、
キーボード底面に設置された板金とを有し、
該板金は前記ガイド部材と平行で高さが等しく、裏面の一部を前記電子部品のガイドとして利用することを特徴とする電子部品収納装置。
【請求項2】
前記電子部品は、ハードディスクドライブであることを特徴とする請求項1記載の電子部品収納装置。
【請求項3】
前記板金裏面には、直接クッションが設けられたことを特徴とする請求項1または2記載の電子部品収納装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の電子部品収納装置を備えたことを特徴とする電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子部品を収納する電子部品収納装置および電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ノート型パーソナルコンピュータ(ノートPC)の本体側筐体の底面にハードディスクドライブ(HDD)を挿抜可能に取り付けるためのHDD収納部が設けられた構成では、そのHDD収納部の底面、つまり本体側筐体におけるキーボード側の面に、HDDを保持すると共に、HDDをコネクタ位置にガイドするガイド部材が設けられる。
【0003】
また、ガイド部材には、HDD保持用のクッションが設けられるのが一般的である。従来品のガイド部材は、材料がプラスチックで1.2mm厚程度である。
【0004】
特許文献1には、シールド効果が得られるように板金でHDDが固定され、HDDがノートPCの前側の端部に収納された電子機器が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−328531号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、特許文献1に開示されている技術や従来技術は、本体側筐体の小型化を図ると、キーボードとHDD収納部とをオーバーラップさせる構造になるが、キーボードを載置する板金とHDD収納部のガイド部材とが重なってしまい、本体筐体の厚みを薄くすることができないという問題があった。
【0007】
本発明は、前記課題を解決するためのものであり、その目的とするところは、ノートPCの小型化かつ薄型化を同時に達成することができる電子部品収納装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
かかる目的を達成するために、本発明は、以下の特徴を有する。
【0009】
本発明に係る電子部品収納装置は、電子部品をガイドするガイド部材と、キーボード底面に設置された板金とを有し、該板金は前記ガイド部材と平行で高さが等しく、裏面の一部を前記電子部品のガイドとして利用することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、ノートPCの小型化かつ薄型化を同時に達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本実施形態に係るノートPCの正面図である。
図2】本実施形態に係るノートPCの側面図である。
図3】本実施形態に係るノートPCの裏面図である。
図4】本実施形態に係るノートPCのA−A断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本実施形態について図面により詳細に説明する。
【0013】
図1は、本実施形態に係るノートPC1の正面図である。ノートPC1は、表示部2と本体部3とがヒンジ4により、開閉可能に支持されている。表示部2には、その前面に、表示パネルを構成する、情報表示用の表示画面が配置されており、その表示画面の周囲が前枠で覆われている。
【0014】
本体部3には、CPUやその他多数の電子部品が内蔵されており、プログラムの実行により様々な演算処理が行なわれる。本体部3の後ろ側には、操作に応じた指示を入力するキーボード5が設けられ、多数のキーが前後左右に並んでいる。前側には、操作に応じて表示画面上の任意のポイントを指示するポインティングデバイスの一種であるトラックパッド8が設けられている。
【0015】
図2は、本実施形態に係るノートPC1の側面図である。表示部2と本体部3とは、ヒンジ4を軸として折り畳まれた状態である。本体部3の前側に、CDやDVD等の媒体が装填されて装填された媒体をドライブするディスクドライブ6が設置され、本体部3の上面に、キーボード5が設けられている。本体部3の底面には、ノートPC1の滑りを防止するゴム足7が複数設けられている。
【0016】
図3は、本実施形態に係るノートPC1の裏面図である。図4は、本実施形態に係るノートPC1のA−A断面図である。
【0017】
本体部3の裏面の前側には、HDDが収納されるHDD収納部11が設けられている。本体部3の一端側にディスクドライブ6が設置され、両端には複数のケーブルを接続することができる。HDD収納部11の前側には、HDDをコネクタ位置にガイドするガイド部材12が設置されている。ガイド部材12は、樹脂または板金で形成されている。
【0018】
HDD収納部11の後ろ側には、キーボード5が載置されている板金13の端部の一部が、本体部3の上面の裏面に固定されている。なお、板金13はステンレス板やアルミ板、合金などを使用しているが、板金ではなく樹脂で成形された板を使用してもよい。
【0019】
ガイド部材12と板金13との両端には、長方形のクッション14が固定されている。HDD収納部11の前後の側面にも、長方形のクッション15が固定され、ガイド部材12と板金13とに固定されたクッション14に対して垂直に接している。
【0020】
図4に示すように、本体部3の上面の後ろ側では、段差が形成され、そこにキーボード5が設けられ、キーが並列に並んでいる。キーボード5底面には、板金13がキーボード5全体を覆うように設置され、板金13の下にはメモリなどが内蔵されている。
【0021】
板金13の前側の端部13aは、キーボード5とHDD収納部11との間に位置し、板金13の端部13aの裏面は、HDD収納部11のHDD用ガイドとして利用することができる。板金13の端部13aは、ガイド部材12と同じ高さに位置し、ガイド部材12と平行に延在している。
【0022】
ガイド部材12と板金13の両端には、長方形のクッション14が固定されている。HDD収納部11の両側面には、ガイド部材12と板金13のクッション14と垂直に、長方形のクッション15が固定されている。HDD収納部11には、HDD16が収納され、HDD16をクッション14,15で保持することにより、振動などの衝撃を抑制することができる。
【0023】
図3に示すように、HDD収納部11にHDD16をガイド部材12と板金13でガイドし、HDD16をコネクタ17に接続する。コネクタ17は、図示しない配線基板に電気的に接続されている。HDD収納部11にHDD16を収納後、HDD収納部11に形成されたHDDカバー縁部18にHDDカバーを嵌め込み、ネジを締めることにより、HDDカバーが取り付けられる。
【0024】
本発明によれば、ノートPC1の本体部3の小型化を図ると、キーボード5とHDD収納部11とをオーバーラップさせる構造になるが、キーボード5を載置する板金13の端部13aの一部をHDD収納部11のガイドに利用することができるので、本体部3の厚みを薄くすることができる。
【符号の説明】
【0025】
1 ノートPC
3 本体部
5 キーボード
11 HDD収納部
12 ガイド部材
13 板金
13a 端部
14 クッション
16 HDD
17 コネクタ
図1
図2
図3
図4