(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記駆動部材が、回転可能なピニオンによって長手方向に駆動されるラックを備え、前記ピニオンが、前記モータによって回転され、前記スライダが、前記ラックと同一方向に移動する、請求項3に記載の手術器具。
前記ラックが、前記ピニオンと噛み合う歯を備え、前記ラックが、チャネルを画成する第1の側面を有し、前記チャネルが、第1の端部における前記第1のショルダと、第2の端部における前記第2のショルダと、を有する、請求項7に記載の手術器具。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本明細書に開示される器具の構造、機能、製造及び使用並びに方法の原理について総合的な理解を提供するために、本発明の特定の実施形態を以下に記載する。これらの実施形態の1つ以上の例を添付の図面に示す。本明細書で詳細に説明し、添付の図面に示すデバイス及び方法は、非制限的な実施形態であり、これらの実施形態の範囲は、特許請求の範囲によってのみ定義されることが、当業者には理解されよう。1つの実施形態に関連して示され又は記載される特徴は、他の実施形態の特徴と組み合わされてもよい。そのような修正及び変形は、添付の特許請求の範囲に含まれることが意図される。
【0009】
広くは、本発明の実施形態は、電動モータの操作を制御するモータ制御回路の電動スイッチを作動させるための、機械的に作動されるスライダを備える、モータ駆動の手術器具を目的とする。例えば、スイッチの作動は、モータに供給される電圧の極性を逆転させて、モータの回転を逆転させることができる。
図1及び2は、本発明の様々な実施形態による機械的に作動されるスライダを含み得るモータ駆動の手術用切断及び締結器具10を描写する。図に示した実施形態は内視鏡器具であり、一般に本願で述べる器具10の実施形態は内視鏡型の外科的切開及び締結器具である。しかしながら、本発明はそのように制限されるものではないこと、及び本発明の他の実施形態により、本器具が、腹腔鏡器具のような非内視鏡型の外科的切開及び締結器具であってもよいことに留意されたい。
【0010】
図1及び2に描写される手術器具10は、ハンドル6、シャフト8、及びシャフト8に接続される関節式エンドエフェクタ12を備える。様々な実施形態において、エンドエフェクタ12は、関節運動枢動点14を中心として関節運動させることができる。関節運動制御部16がハンドル6に隣接して設けられることにより、エンドエフェクタ12を、関節運動枢動点14を中心として回転させることができる。図示される実施形態において、エンドエフェクタ12は、細胞をクランプし、切断し、ステープルするためのエンドカッターとして機能するように構成されるが、他の実施形態において、捕捉器具、カッター、ステープラー、クリップ用具、アクセスデバイス、薬物/遺伝子治療デバイス、超音波、高周波、又はレーザーデバイス等の異なるタイプのエンドエフェクタが、使用されてもよい。高周波デバイスに関する更なる詳細は、いずれもその全体が参照により組み込まれる、米国特許第5,403,312号、及び「Surgical cutting and fastening instrument having RF electrodes」と題される2008年2月14日出願の米国特許出願第12/031,573号において見られる。
【0011】
器具10のハンドル6は、エンドエフェクタ12を作動させるためのクロージャトリガー18及び発射トリガー20を有し得る。異なる外科的動作を行うためのエンドエフェクタを有する器具は、異なる数又は方式のトリガー、又はエンドエフェクタ12を操作するための他の適当な制御要素を有し得る点は認識されるであろう。エンドエフェクタ12は、細長いシャフト8によってハンドル6から分離されている様子が示されている。一実施形態において、臨床医又は器具10の操作者は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、Geoffrey C.Hueilらによる「Surgical Instrument Having An Articulating End Effector」と題される米国特許出願公開第2007/0158385(A1)号により詳細に記載されるように、関節運動制御部16を利用することによって、シャフト8に関連するエンドエフェクタ12に、関節運動させることができる。
【0012】
この実施形態において、このエンドエフェクタ12は、他のものとともに、ステープルチャネル22及びアンビル24などの枢動可能に平行移動可能なクランピング部材を含み、これらは、アンビル24がクランプされた位置にある際に、エンドエフェクタ12によりクランプされた組織の効果的なステープリングと切断を確保するために必要な間隔で維持されている。ハンドル6は下向きに延在するピストルグリップ26を有し、臨床医がピストルグリップ26の方向にクロージャトリガー18を旋回させて引き寄せてアンビル24をエンドエフェクタ12のステープルチャネル22の方向に締める、又は閉じることによってアンビル24とチャネル22との間に位置する組織をクランプすることができる。発射トリガー20は、クロージャトリガー18の外側に設けられている。クロージャトリガー18が、閉鎖位置に固定されると、発射トリガー20は、ピストルグリップ26の方向にわずかに回転して、操作者が片手で操作できるようになる。次いで操作者が発射トリガー20をピストルグリップ12の方向に旋回させて引き寄せることによって、エンドエフェクタ12に挟まれた組織をステープルにより締結し、切断することができる。他の実施形態において、アンビル24の他に、異なるタイプのクランピング部材が使用される場合がある。ハンドル6はまた、使用者が手でピストルグリップ部26を握る際に使用者の手の甲の上に位置し得る上部28を含むことができる。
【0013】
「近位」及び「遠位」という用語は、本願では臨床医が器具10のハンドル6を握ることについて用いられる点は認識されるであろう。したがって、エンドエフェクタ12は、より近位のハンドル6に対して遠位となる。便宜上、また説明を明確にするため、本願では「垂直」及び「水平」といった空間的な用語を図面に対して使用する点も更に認識されるであろう。しかしながら、手術器具は、多くの配向及び配置において使用され、これらの用語は、制限的及び絶対的であることが意図されない。
【0014】
使用操作時には、クロージャトリガー18が最初に作動され得る。臨床医は、エンドエフェクタ12の配置に満足した時点で、クロージャトリガー18をピストルグリップ26に近接した完全に閉じた固定された位置へと引き戻すことができる。次いで発射トリガー20を作動させることができる。臨床医が圧力を開放したときに発射トリガー20は開放位置(
図1及び2に示される)に戻る。ハンドル6の解放ボタンは、押圧された場合に固定されたクロージャトリガー18を解放し得る。解放ボタンは、例えば、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、「Surgical cutting and fastening instrument with closure trigger locking mechanism」と題される、米国特許出願公開第2007/0175955号に開示されるように、様々な形態で実装され得る。
【0015】
エンドエフェクタ12は、発射トリガー20が使用者によって後退される際に、エンドエフェクタ12内でクランプされる組織を切断するための、ナイフ等の切断器具を含むことができる。エンドエフェクタ12はまた、例えば、ステープル、高周波電極、接着剤等、切断器具によって切断される組織を締結するための手段を備えることができる。エンドエフェクタ12の考えられる構成に関する更なる詳細は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、以下の特許出願及び公開特許出願:米国特許出願第5,709,680号、同第5,688,270号、同第7,000,818号、米国特許公開第2005/0173490(A1)号、同第2006/0025809(A1)号、同第2007/0102453(A1)号、同第2007/0102452(A1)号、同第2009/0206134(A1)号、及び同第2009/0206124(A1)号に見られる。
【0016】
器具10は、クロージャトリガー18が閉鎖(又は後退)すると、エンドエフェクタを閉じる(又はクランプする)ための閉鎖システムもまた、備えることができる。クロージャトリガー18を後退させることによって、エンドエフェクタ12のアンビル24を閉じる(又はクランプする)ための例示的な閉鎖システムの実施形態に関する更なる詳細は、以下の米国特許参照文献に提供され、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる:米国特許公開第2004/0232196(A1)号、同第2007/0125956(A1)号、同第2007/0158385(A1)号、同第2007/0175962(A1)号、同第7,464,849号、及び上述の段落で引用された参照文献。
【0017】
器具10のシャフト8内に位置付けられる長手方向に可動な駆動シャフトは、エンドエフェクタ12内の切断器具及び締結手段を駆動/作動させることができる。器具10のハンドル6のピストルグリップ部26内に位置付けられる電動モータは、本明細書に更に記載されるように、駆動シャフトを間接的に駆動するために使用されてもよい。様々な実施形態において、モータは、おおよそ25,000RPMの最大回転を有する直流ブラシ駆動モータであってもよい。他の実施形態において、モータは、ブラシレスモータ、コードレスモータ、同期モータ、ステッピングモータ、又は他の好適な電動モータであってもよい。リチウムイオン電池等の、電池(又は「電源」若しくは「電力パック」)が、モータに隣接するハンドル6のピストルグリップ部26内に提供されてもよい。電池は、モータ制御回路を介してモータに電力を供給する。様々な実施形態によると、直列に接続されている多数の電池セルが、モータに電力を供給するための電源として使用されてもよい。更に、電源は、交換可能及び/又は再充電可能であってもよい。
【0018】
図3は、電池パック44からの電力を用いて電動モータ42に電力を供給するために使用される、制御回路40の概略図である。図示される実施形態において、モータ運転(又は発射)スイッチ46が閉じている場合(
図3では開いた状態で示されている)、及び安全スイッチ48が閉じている場合(
図3では開いて示されている)、デバイス安全装置が設定されていることを示し、通常閉のロックアウトスイッチ50が開いている場合、器具10がロックアウト状態にないことを示し、電流が、安全スイッチ48を通って、ロックアウト指示器52(
図3に示されるように、ハンドル6の外側に位置付けられることによって器具10の操作者に可視である、LEDであってもよい)からモータ42へ流れる。モータ運転(又は発射)スイッチ46は、器具10の操作者が発射トリガー20を後退させるときに起動(又は閉鎖)され得る。
【0019】
切断ストロークの終わりに達すると、つまり、例えば、エンドエフェクタ内の切断器具がその切断ストロークの終わりに達すると、ストローク終了スイッチ又は方向スイッチ54が閉鎖位置に切り替えられ(発射スイッチ46もまた操作者によって解放された又は開かれた状態で)、モータ42に加えられる電圧の極性を逆転させて、モータ42の回転方向を逆転させる。この状態において、電流はまた、操作者にモータ42の方向が逆転されたことの可視指示を提供するためにハンドル6の外部に位置付けられる、LED等の逆方向指示器56を通って流れる。
【0020】
図3に示されるように、回路はまた、手動戻りスイッチ58を備えることができる。操作者は、エンドエフェクタ12内の切断器具が部分的にしか発射されなかった場合に、手動でこのスイッチ58を入れることができる。手動戻りスイッチ58を入れることで、モータ42を逆回転させ、切断器具を元の位置又は定位置に戻すことができる。モータ制御回路40のスイッチは、様々な実施形態によると、半導体ベースの集積回路(IC)の一部として具体化されない。例えば、様々な実施形態において、スイッチのそれぞれは、別個のマイクロスイッチ、又は他の好適な非ICスイッチであり得る。
【0021】
モータ制御回路40の追加の実施形態は、米国特許出願第12/235,782において見られ得、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0022】
図4〜15は、本発明の様々な実施形態による、方向スイッチ54等の、モータ制御回路40のスイッチを作動させるための方向制御アセンブリ70の図である。方向スイッチ54は、例えば、ピン36によって回路基板30の下表面上に取り付けられ得る、基板取り付け可能なマイクロスイッチを含むことができる。回路基板30は、ハンドル6の上部28内に位置付けられてもよい(
図1〜2を参照のこと)。モータ制御回路40の他の回路構成要素は、回路基板30上の導電配線が構成要素を接続する状態で、回路基板30に取り付けられてもよい。例えば、モータ制御回路40の他のスイッチはまた、回路基板30の上又は下のいずれかの表面を含む、回路基板30に取り付けられる基板取り付け可能なマイクロスイッチを備えることができる。他の電動スイッチは、
図4〜15に要素34として示される。
【0023】
図5〜6、及び8〜9により明確に示されるように、方向スイッチ54は、可動(例えば、押圧式)スイッチ作動装置(例えば、プランジャ)72を備えることができる。様々な実施形態において、押圧式スイッチ作動装置72が押圧されると、スイッチ54は閉鎖され、そうしてモータを逆転させる(発射スイッチ46がまた、操作者によって解放された又は開かれた状態になる)。逆に、押圧式作動装置72が押圧されていない場合、
図5〜6及び8〜9に示されるように、方向スイッチ54は開いている。本発明の実施形態は概して、方向制御アセンブリ70が、モータ駆動の手術器具においてモータ制御回路の方向スイッチを作動させるために使用される場合に、本明細書に記載されるが、制御アセンブリ70は、別のタイプのデバイス又は器具において別の目的でスイッチを作動させるために使用される場合があること、及び本発明が制御アセンブリがモータ方向スイッチを作動させるために使用される場合の実施形態に限定されないことに留意されたい。
【0024】
押圧式スイッチ作動装置72は、例えば、単一の射出形成プラスチックから作製され得る、スライダ74によって押圧又は作動され得る。他の実施形態において、スライダ74は、多数の別個の部品の組み合わせを含むことができ、部品の幾つかは、プラスチック以外の材料から作製されてもよい。
図16〜19は、様々な実施形態によるスライダ74の図を提供する。
図16は前面斜視図であり、
図17は背面斜視図であり、
図18は前面図であり、
図19は遠位側面図である。図示される実施形態に示されるように、スライダ74は、片持ちアーム76を備えることができる。
図4〜15に示されるように、スライダ74の片持ちアーム76は、スライダ74が、ラック82の前面によって画成されるチャネル80の近位側面における近位側面チャネルショルダ78によって付勢又は押される際に、スイッチ54の押圧式スイッチ作動装置72に係合する。ラック82の背面は、ピニオン86の溝と噛み合う一連の歯84を備えることができる。ピニオン86は、モータ42の出力ギアに噛み合い、それによって回転される。そのようにして、ラック82は、ピニオン86の、遠位方向又は近位方向のいずれかの長手方向に、正又は逆いずれかの回転によって、並進運動され得る。
【0025】
図5〜6、9、11、13〜15に見られるように、ラック82の遠位端は、エンドエフェクタ12を駆動する駆動シャフトの近位端を受容するための開口部38を画成することができる。
図36〜37は、ラック82の開口部38内に位置する駆動シャフト150の近位端148を示す。このような構成において、ラック82の長手方向の移動(モータ42の回転によって生じるピニオン86の回転によって生じる)は、駆動シャフト150を長手方向に移動させて、切断器具154等の、エンドエフェクタ12の構成要素を作動(又は脱作動)させる。
【0026】
ラック82が近位方向に移動される際に、チャネル80の遠位側のチャネルショルダ88は、スライダ74を近位方向に付勢又は押すことができ、そうすることでスライダを移動させて片持ちアーム76を作動装置72との係合から外し、作動装置72が押圧されず、方向スイッチ54が開放位置にあるようになる。
【0027】
例えば、
図16〜19に見られるように、片持ちアーム76は、スライダ74の基部分92から延在する第1の上方傾斜部分90、及び第1の部分90から延在する第2の下方傾斜部分94を備えることができる。スライダ74が、遠位方向に付勢される又は押される場合、片持ちアーム76の第2の部分94は、スイッチ54上の押圧式作動装置72に係合し、それを押圧することができる。様々な実施形態において、スライダ74が遠位方向に押されて、第2の部分94が作動装置72を越えて遠位方向に押されるようになり、そうして作動装置72は、片持ちアーム76の第1の部分90によって押圧される位置に保持されるようになる。
【0028】
図16〜19に示されるように、スライダ74は、スライダ74から堅く延在する集積タブ96を備えてもよい。タブ96は、スライダ74の後部分122から延在する第1の部分98、及び第1の部分98から延在する第2の部分100を備えることができる。タブ96の第2の部分100は、
図6、10〜11、及び14〜15に示されるように、ラック82のチャネル80内に可動に位置することができる。タブ96は、ラック82が遠位方向又は近位方向に長手方向に移動される際、それぞれチャネル80の近位側面チャネルショルダ78か、又は遠位側面チャネルショルダ88のいずれかによって押されてもよく、そうすることでスライダ74をタブ96で遠位方向又は近位方向に移動させる。
【0029】
スライダ74はまた、基部分92及び後部分122との間に延在するブレース部分128を備えることができる。ブレース部分128は、スライダ74に構造的安定性を提供し、後部分122と基部分92との間の相対運動を減少させる。図に示されるように、様々な実施形態において、ブレース部分128は、後部分122及び基部分92の両方に直交であってもよい。
【0030】
図4、6、9、12、及び14は、ラック82のチャネル80の遠位端におけるスライダ74を示す。この位置において、ラック82が近位方向に移動しているときに、遠位側面チャネルショルダ88は、スライダ74のタブ96に係合して、タブ96、及びその結果スライダ74を、スイッチ上の押圧式作動装置72が作動されない(例えば、押圧されない)その最も近位の位置へ押す。
図20及び21は、ラック82のチャネル80の近位端におけるスライダ74を示す。この位置において、ラック82が遠位方向に移動しているときに、近位側面チャネルショルダ78は、スライダ74の76に係合して、タブ96、及びその結果スライダ74を、スイッチ54上の押圧式作動装置72が作動される(例えば、押圧される)その最も遠位の位置へ押す。
【0031】
そのような様態において、スライダ74が遠位方向に移動されてスイッチ54を作動させた後、スライダ74は、その最遠位位置に残り、スイッチ54は、ラック82が方向を変え、近位方向に移動する場合でも、遠位側面ショルダ88がタブ96に係合し、スライダ74を近位方向に移動させて、スライダ74がスイッチ54を作動させなくなるまで、スライダ74によって作動されたまま留まる。同様に、スライダ74が近位方向に移動され、スイッチ54を作動させなくなった後、スライダ74は、ラック82が方向を変え、近位方向に移動する際でさえも、近位側面チャネルショルダ78が、タブ96に係合し、スライダ74を最遠位のスイッチ作動位置に戻すまで、スイッチ54から係脱された状態に留まり、スイッチ54が作動されないまま留まる。
【0032】
図16〜19に示されるように、スライダ74は、U型チャネル106を画成する、上アーム102及び下アーム104を備えてもよい。U型チャネル106は、以下で更に説明されるように、スライダ74がその最遠位位置に押される際に、回路基板30を支持するフレーム上の止め具に係合することができる。止め具は、U型チャネル106内に堅く適合し、そうすることで、ラック82が近位方向に移動しているときでさえ、その適合の堅さがスライダ74を最遠位位置に保つようになる。様々な実施形態において、遠位チャネルショルダ88からタブ96に対する力は、U型チャネル106をフレーム上の止め具から係脱するために十分であり、したがってスライダ74が遠位チャネルショルダ88によってその遠位位置(
図4、6、9、12、及び14に示される)から、近位位置(
図20〜21に示される)へ押されることが可能になる。そのようにして、スライダ74は、ラック82とともに移動しないが、ラック82のチャネルショルダ78、88のいずれかが、ラックチャネル80内に配置されるタブ96に係合し、スライダ74を押す場合にのみ、そのようになる。
【0033】
上述のように、スライダ74によって画成されるU型チャネル106は、器具10のハンドル6の内側のフレーム上の止め具に係合する。
図22及び23は、止め具112を有するフレーム110の部分を示す。これらの図に示されるように、止め具112は、フレーム110の側面からスライダ74方向に延在する。止め具112は、スライダ74がその最遠位位置にあるときに、スライダ106によって画成されるU型チャネル106にぴったりと適合するように形成され得る。
図22は、フレーム110の側面図であり、
図23は、フレーム110の斜視図である。フレーム110は、例えば、プラスチックから構築されてもよい。器具10は、フレーム110に接続する第2のフレーム部品(示されない)を備えてもよい。
【0034】
図24〜26は、フレーム110及びスライダ74の両方を示す。方向制御アセンブリ70の他の構成要素は、便宜上
図24〜26に示されない。
図24は、スライダ74がその近位位置にあり、U型チャネル106がフレーム110上の止め具112によって係合されない状態のフレーム110の前面斜視図である。
図25は、スライダ74が近位位置にある、前側面図である。スライダ74が、その近位位置にある場合、スライダ74の片持ちアーム76は、スイッチ54の押圧式作動装置72を通常押圧していないであろう。逆に、
図26は、最遠位位置にあるスライダ74を示す前側面図である。スライダ74が、最遠位位置にある場合、片持ちアーム76は、スイッチ54の押圧式作動装置72を通常押圧しているであろう。
【0035】
図16〜19に示されるように、スライダ74はまた、スライダ74の後部分122から延在するフレームタブ120を備えることができる。フレームタブ120は、首部124及び頭部126を備えてもよい。首部124は、フレーム110の側面におけるスロット130内に、スライダ74方向に配置されてもよい(例えば
図22〜27を参照のこと)。スロット130は、上述のように、ラック82がスライダ74を動かすため、フレーム110に対するスライダ74の移動を制限することができる。
【0036】
図27〜31は、回路基板30、スライダ74、ラック82、及びピニオン86を有するフレーム100を示す。回路基板30は、ネジ又は他の取り付け技術によって、フレーム110の上面に接続され得る。これらの図はまた、ピニオン86に噛み合うギアアセンブリ120の部分を示す。ギアアセンブリ120は、モータ42の駆動シャフトをピニオン86に連結させる。
図27は前面図であり、
図28は背面図であり、
図29は前面斜視図であり、
図30は背面近位斜視図であり、
図31は底面図である。
【0037】
図32は、(フレーム110を示すことなく)ピニオン86に噛み合うギアアセンブリ120を示す、背面斜視図である。
図32に示されるように、ギアアセンブリ120は、(i)ピニオン86に噛み合わされる上部ギア122、及び(ii)下部ギアアセンブリカバー124によって被覆され、上部ギア122を回転させる下部ギアアセンブリを備えることができる。下部ギアアセンブリは、
図33〜35に示されるように、モータ42に連結され得る。これらの図は、出力シャフト130を有し、ギアアセンブリ120に連結される、モータ42を示す。これらの図に見られるように、モータ42は、ハンドル6のピストルグリップ部26内に位置されてもよい。これらの図はまた、様々な実施形態により、フレーム110がどのようにハンドル6の上部28に適合するかを示す。電池パック44(
図33〜36に示されない)は、ハンドル6のピストルグリップ部26内で、モータ42の下に位置付けられてもよい。
【0038】
更に、上述の実施形態においては、ラックを長手方向に往復させるために、ピニオンが使用されたが、他の実施形態において、ラックを長手方向に往復させるための他のデバイスが使用されてもよい。例えば、ネジ駆動又は他の手段が、ラックを長手方向に往復させるために使用されてもよい。また、他の実施形態において、ラック82のチャネル80は、スライダ74のタブ96がくさび型部(又はカム)に係合する際に、スライダ74をラック82の移動方向に対して垂直に移動させる、1つ又は多数のくさび型部(又はカム)を備えてもよい。そのような実施形態において、スライダ74の垂直移動(ラック82の移動の方向に対して)は、スライダに対するスイッチの位置によって、スイッチ54を作動又は脱作動させ得る。更に、他の実施形態において、ラック82はカムを備えてもよく、スライダ74がカム従動子を備えてもよい。そのような実施形態において、ラックの長手方向移動は、スライダに対するスイッチの位置によって、スイッチ54を作動又は脱作動させ得る、スライダ74内の偏心運動を誘発する場合がある。
【0039】
他の実施形態において、チャネル80に係合するか、又はそれと接合する、スライダ74の部分(例えば、タブ96)は、動的であってもよく、したがって、エンドエフェクタ12の切断ストロークが手順によって異なる場合に、固定のチャネル長を有するラック82が、器具内で使用されることを可能にする。例えば、スライダは、状況によって選択的に使用される複数の接合部分(例えば、タブ)を有してもよい。これは、例えば、エンドエフェクタ12が、異なる長さのカートリッジを容認し、エンドエフェクタ12内の切断器具による異なる長さの切断を必要とする場合に、望ましい場合がある。他の実施形態において、シャフト/エンドエフェクタの組み合わせは、エンドエフェクタ12内の切断器具による異なる長さの切断を必要とする使用に対応するために、交換可能であってもよい。短い切断ストロークに対して、逆方向スイッチ54は、その切断ストロークにおいて、長い切断ストロークに対するよりも早く作動される必要がある。
図40は、様々な実施形態によるそのようなスライダ74の図である。
図40は、駆動部材82によって画成される、チャネル80の中に外向きに延在するタブ96を示すスライダ74の部分の平面図である。96に隣接するものは、スライダ74の本体上の1つ以上の可動な枢動点402を中心に旋回することができる第2のタブ400である。スライダ本体は、枢動アーム404によって、可動な第2のタブ400に接続され得る。枢動アーム404は、第2のタブ400を、チャネル80に対して枢動可能に回転することを容認し、そうして第2のタブ400がチャネル80の中に延在するようになる。第2のタブ400が旋回され、チャネル80の中に延在する際、近位側面チャネルショルダ78は、まず第2のタブ400に接触し、第2のタブ400がチャネル80の中に延在していなかった場合に、ショルダ78がタブ96と接触するためにかかったであろう長さよりも短い移動時間及び距離で、スライダ本体74を上述のようにスイッチ作動位置へ付勢することができる。そのようにして、第2のタブ400がチャネルの中に延在される場合、スイッチ54は、第2のタブ400がチャネルの中に延在しない場合よりも、切断ストロークにおいて早く作動され得る。そうして、駆動部材82は、逆転モータスイッチ54のより早い作動を必要とする、短縮切断ストロークが使用される手順において使用され得る。
【0040】
様々な実施形態において、第2のタブ400は、第2のタブ400の部分410に係合する押し具408からの力によってチャネル80の中へ旋回され得る。例えば、
図40の図に関連して、部分410は、第2のタブ400から、ページ内で下向きに延在してもよく、押し具408は、スライダ本体74の下(ページ内で)に位置付けられてもよい。押し具408は、短い切断ストロークが必要な場合、近位方向に付勢されてもよく、それによって押し具408を第2のタブ400の延在部分410に係合させて、第2のタブ400がチャネル400の中に延在するようになる。押し具408はまた、スライダ本体74と第2のタブ400との間に入り込み、第2のタブ400を、ショルダ78がタブ400に係合する際でさえも、回転/延在されたままに留める、くさび型部分412を備えてもよい。しかしながら、押し具408は、チャネル80の近位側面ショルダ78が第2のタブ400に係合する際に、スライダ74がそのスイッチ作動位置に移動され得るように、スライダ74とともに移動してもよい。別の実施形態において、押し具408は、(近位方向というよりは)駆動部材82に向かって移動され得、そうして第2のタブ400をチャネル80へ向かって移動させる。
【0041】
押し具408は、機械的に(操作者作動レバー又は押し具408を作動させる異なるシャフト等によって)、磁気的に(ソレノイド等によって)、電気的に(電流によってもたらされる熱で変形する形状記憶物質等)、又は任意の他の好適な手段によって、作動され得る。
【0042】
更に、様々な実施形態において、スライダ74の操作及び移動は、例えば、ラック82の早期戻し(近位方向移動)を容認するために、器具の使用者によってオーバーライドされてもよい。例えば、器具10は、使用者によって作動される際に、スライダ74の状態に関わらずモータを停止又は方向を逆転させる、外部到達可能な手動オーバーライド制御(レバー又はスイッチ等)を備えてもよい。例えば、一実施形態において、外部到達可能な手動オーバーライド制御の作動は、ラック82からピニオン86を係脱させ、ラック82がピニオン86によって駆動されないようにする。そのような実施形態において、モータ制御回路は、スライダ74がそのスイッチ作動位置にない場合に、モータを逆転させる回路構成要素を備えてもよい。
【0043】
更に、他の実施形態において、長手方向移動する駆動部材(例えば、ラック82)を使用するよりも、器具は、スイッチ54に対してスライダ74を駆動させる、回転する駆動部材を備える場合がある。例えば、
図38は、螺旋状に回転する(つまり、ロール軸を中心に回転する)駆動部材300の図である。
図38に示されるように、駆動部材300は、チャネル302の近位側面に第1のショルダ304、及びチャネル302の遠位側面に第2のショルダ306を有する、螺旋状のチャネル302を画成する。駆動部材300が、そのロール軸を中心に正回転する場合、近位側面ショルダ304は、スライダ74に係合し、そのスイッチ作動位置へ付勢することができる。同様に、駆動部材300が、そのロール軸を中心に逆回転する場合、遠位側面ショルダ306は、スライダ74に係合し、その非スイッチ作動位置に付勢することができる。駆動部材300は、適切なギア構造を使用して、モータ42によって回転され得る。
【0044】
別の実施形態において、
図39に示されるように、駆動部材320は、円盤型等の円形又は楕円形であってもよく、そのヨー軸を中心に回転することができる。そのような実施形態において、円盤型の駆動部材320は、駆動部材320の周辺に部分的に延在する周辺チャネル322を画成することができる。チャネル322は、チャネル322の第1の側面に第1のショルダ324、及びチャネル322の第2の側面に第2のショルダ326を備える。駆動部材320が、そのヨー軸を中心に反時計回りに回転する際、第1のショルダ324は、スライダ74に係合し、そのスイッチ作動位置へ付勢することができる。同様に、駆動部材320が、そのヨー軸を中心に時計回りに回転する際、第2の側面ショルダ326は、スライダ74を、その非スイッチ作動位置へ付勢することができる。駆動部材320は、適切なギア構造を使用して、モータ42によって回転され得る。
図39において、チャネル322は、90度の弧であるが、他の実施形態において、異なるサイズの弧がチャネルに対して使用されてもよい。
【0045】
本明細書に記載の手術器具は、1回の使用の後に廃棄されるように設計することができ、又はこれらは複数回使用されるように設計することができる。しかしながら、いずれの場合も、デバイスは少なくとも1回の使用後、再使用のために再調整され得る。再調整は、手術器具を分解する工程、続いて特定の部分を清浄又は交換する工程、及びその後の再組み立ての工程の任意の組み合わせを含むことができる。特に、手術器具は分解することができ、デバイスの任意の数の特定の部分又は部品を、任意の組み合わせで選択的に交換又は除去することができる。特定の部品を洗浄及び/又は交換すると、手術器具は、再調整設備において、あるいは外科的処置の直前に手術チームによって、後で使用するために再組み立てすることができる。手術器具の再調整が、分解、清浄/交換、及び再組み立てのための様々な技術を利用できることを、当業者は理解されよう。そのような技術の使用と、それにより調整された手術器具は全て本出願の範囲内にある。
【0046】
好ましくは、本明細書に記載される手術器具は、手術前に処理される。まず、新しい又は使用済みの器具を得て、必要に応じて洗浄する。次に、器具を滅菌することができる。1つの滅菌法では、プラスチック又はTYVEKバッグなどの、閉鎖及び密閉された容器に器具を置く。次いで容器及び器具を、ガンマ線、X線、又は高エネルギー電子などの容器を貫通することができる放射線野の中に配置する。この放射線によって器具上及び容器内の細菌が殺菌される。滅菌された器具は、その後、無菌容器内で保管することができる。密封容器は、それが医療施設内で開封されるまで、器具を無菌に保つ。
【0047】
したがって、様々な実施形態において、本発明は、(i)ハンドル、(ii)ハンドルに接続されるエンドエフェクタ、(iii)エンドエフェクタに電力を供給するための、ハンドル内の電動モータ、(iv)モータを制御するための、モータに接続されるモータ制御回路、(v)モータによって駆動される駆動部材、及び(vi)スライダ、を備える手術器具を目的とする。モータ制御回路は、可動(例えば、押圧式)作動装置(例えば、プランジャ)を含む、複数のスイッチを備える。駆動部材は、モータによって駆動される際に、エンドエフェクタ内の可動構成要素の移動をもたらし、第1の位置における第1のショルダと、第2の位置における第2のショルダと、を備える。スライダは、第1の部分及び第2の部分を備える。ラックの第1のショルダ又は第2のショルダのいずれかが第1の部分に係合する際に、延在する第1の部分は、スライダが駆動部材の移動の方向に可動になるように駆動部材と接合する。スライダの第2の部分は、駆動部材が第1のスイッチに対して第1の位置にスライダを移動させる際に、第1のスイッチの可動作動装置を作動させる。様々な実施形態において、モータ制御回路は集積回路を含まない。
【0048】
様々な実装において、駆動部材は、モータによって、例えば、駆動部材のロール軸又はヨー軸を中心に、回転される。他の実施形態において、駆動部材はモータによって長手方向に駆動される。例えば、そのような実施形態において、駆動部材は、モータによって回転されるピニオンに噛み合わされるラックを備えることができ、そうしてモータの回転が、ラックを長手方向に移動させる。ラックは、ラックがピニオンによって第1の方向に長手方向に移動される際、スライダを第1のスイッチに対する第1の位置に移動させ、そうすることで、第1のショルダが、スライダのタブに係合し、スライダは、ラックがピニオンによって第1の方向とは逆の第2の方向に長手方向に移動される際、ラックの第2のショルダがスライダのタブに係合するまで第1のスイッチに対する第1の位置に留まり、スライダは、ラックの第2のショルダが第1のスイッチに対する第1の位置から、第1のスイッチに対する第2の位置へ移動する際、可動作動装置との係合から外れて移動する。
【0049】
手術器具は、ハンドルの内側に、止め具を備えるフレームを更に備えてもよい。スライダは、集合的にU型チャネルを画成する、上アーム及び下アームを備えてもよい。U型チャネルは、スライダが第1のスイッチに対して第1の位置に移動される際に、止め具に係合することができる。
【0050】
更に他の一般的な実施形態において、本発明は、可動作動部位を有するスイッチを作動させるデバイスを目的とし、そのデバイスは(i)長手方向に可動なラック、及び(ii)ラックに係合し、ラックの長手方向の移動が、スライダをスイッチに対して移動させて、ラックがスイッチに対する第1の位置へスライダを移動させる際に、スライダがスイッチの可動作動装置を作動させるようになる、スライダを備える。様々な実装において、ラックの長手方向の移動は、スライダの長手方向、垂直、又は偏心移動をもたらすことがある。
【0051】
本発明は代表的な設計を有するものとして記載されてきたが、本発明は、本開示の趣旨及び範囲内で更に修正され得る。本出願はしたがって、その一般原理を使用して、本発明のあらゆるバリエーション、用途、又は適合を包含することが意図される。更に、本出願は、本発明が関連する当該技術分野の既知又は慣用の実施方法の範囲内に入る、本開示からの逸脱を包含することが意図される。
【0052】
〔実施の態様〕
(1) 手術器具であって、
ハンドルと、
前記ハンドルに接続されるエンドエフェクタであって、可動構成要素を備える、エンドエフェクタと、
前記エンドエフェクタに電力を供給するための、前記ハンドル内の電動モータと、
前記モータを制御するために前記モータに接続されるモータ制御回路であって、前記モータ制御回路が、複数のスイッチを備え、前記複数のスイッチが、可動作動装置を伴う第1のスイッチを備える、モータ制御回路と、
前記モータによって駆動される駆動部材であって、前記駆動部材が、前記モータによって駆動される際に、前記エンドエフェクタ内で前記可動構成要素の移動をもたらし、前記駆動部材が、第1の位置における第1のショルダと、第2の位置における第2のショルダと、を有し、前記駆動部材が、前記モータが回転すると移動する、駆動部材と、
スライダであって、
前記駆動部材と接合する第1の部分であって、前記駆動部材の前記第1のショルダ又は前記第2のショルダのいずれかが前記スライダの前記第1の部分に係合する際に、前記スライダが前記駆動部材によって可動になる、第1の部分と、
前記第1の部分に接続される第2の部分であって、前記駆動部材の前記第1のショルダが、前記スライダに係合して、前記スライダを前記第1のスイッチに対して第1のスライダ位置から第2のスライダ位置に移動させる際に、前記第1のスイッチの前記可動作動装置を作動させる、第2の部分と、を備え、
前記スライダが、前記駆動部材の前記第2のショルダが前記スライダの前記第1の部分に係合して前記スライダを前記第2のスライダ位置から前記第1のスライダ位置に移動させるまで、前記第1のスイッチに対して前記第2のスライダ位置に留まる、スライダと、を備える、手術器具。
(2) 前記第1のスライダ位置が、非スイッチ作動位置を含み、前記第2のスライダ位置が、スイッチ作動位置を含む、実施態様1に記載の手術器具。
(3) 前記駆動部材が、前記モータによって駆動される際に、長手方向に移動する、実施態様1に記載の手術器具。
(4) 前記駆動部材が、前記モータによって駆動される際に、回転する、実施態様1に記載の手術器具。
(5) 前記駆動部材が、前記モータによって駆動される際に、ロール軸を中心に回転する、実施態様4に記載の手術器具。
(6) 前記駆動部材が、前記モータによって駆動される際に、ヨー軸を中心に回転する、実施態様4に記載の手術器具。
(7) 前記駆動部材が、回転可能なピニオンによって長手方向に駆動されるラックを備え、前記ピニオンが、前記モータによって回転され、前記スライダが、前記ラックと同一方向に移動する、実施態様3に記載の手術器具。
(8) 前記ラックが、前記ピニオンと噛み合う歯を備え、前記ラックが、チャネルを画成する第1の側面を有し、前記チャネルが、第1の端部における前記第1のショルダと、第2の端部における前記第2のショルダと、を有する、実施態様7に記載の手術器具。
(9) 前記スライダの前記第2の部分が、前記第1のスイッチの前記可動作動装置を作動させる片持ちアームを備える、実施態様1に記載の手術器具。
(10) 前記スライダの前記第1の部分が、前記ラックによって画成される前記チャネルの中に延在するタブを備えて、前記スライダが、前記ラックの前記第1のショルダ又は前記第2のショルダのいずれかが前記タブに係合する際、前記ラックの移動の方向に可動になる、実施態様1に記載の手術器具。
【0053】
(11) 前記ラックが、前記ピニオンによって第1の方向に長手方向移動される際に、前記第1のスイッチに対して前記第2のスライダ位置に前記スライダを移動させて、前記第1のショルダが前記スライダの前記タブに係合するようになり、
前記スライダが、前記ラックが前記ピニオンによって前記第1の方向とは逆の第2の方向に長手方向移動される際、前記ラックの前記第2のショルダが前記スライダの前記タブに係合するまで、前記第1のスイッチに対して前記第2のスライダ位置に留まり、
前記スライダが、前記ラックの前記第2のショルダが、前記第1のスイッチに対する前記第2のスライダ位置から前記第1のスイッチに対する前記第1のスライダ位置へ前記スライダを移動させる際に、前記可動作動装置との係合から外れて移動する、実施態様10に記載の手術器具。
(12) 前記スライダの前記第2の部分が、片持ちアームを備え、前記片持ちアームが、前記ラックが前記スライダを前記第1のスイッチに対して前記第2のスライダ位置に移動させる際に、前記第1のスイッチの前記可動作動装置に係合して前記可動作動装置を作動させる、実施態様11に記載の手術器具。
(13) 前記片持ちアームが、前記スライダの基部から延在し、前記片持ちアームが、下方傾斜部分と上方傾斜部分とを備え、前記上方傾斜部分が、前記基部に接続され、前記下方傾斜部分が前記上方傾斜部分から延在する、実施態様12に記載の手術器具。
(14) 前記手術器具が、前記ハンドルの内部にフレームを更に備え、前記フレームが止め具を備え、
前記スライダが、U型チャネルを集合的に画成する上アームと下アームとを備え、
前記U型チャネルが、前記スライダが前記第1のスイッチに対して前記第2のスライダ位置に移動される際に、前記止め具に係合する、実施態様13に記載の手術器具。
(15) 前記第1のスイッチが、回路基板に取り付けられ、
前記回路基板が、前記フレームに接続される、実施態様14に記載の手術器具。
(16) 前記スライダの前記第1の部分が、
前記ラックによって画成される前記チャネルの中に延在する第1の固定接合面であって、前記ラックの前記第1のショルダ又は前記第2のショルダのいずれかが前記第1の接合面に係合する際に、前記スライダを前記ラックの移動の方向に可動にする、第1の固定接合面と、
前記チャネルの中に選択的に延在する、第2の可動接合面と、を備える、実施態様1に記載の手術器具。
(17) 可動作動装置を有するスイッチを作動させるためのデバイスであって、
長手方向に可動のラックと、
前記ラックに係合するスライダであって、前記ラックの長手方向の移動が、前記スライダを前記スイッチに対して移動させて、前記ラックが前記スライダを前記スイッチに対して第1の位置に移動させる際に、前記スライダが前記スイッチの前記可動作動装置を作動させるようにする、スライダと、を備える、デバイス。
(18) 前記ラックの前記長手方向の移動が、前記スライダを前記ラックと同一の長手方向に移動させる、実施態様17に記載のデバイス。
(19) 前記ラックの前記長手方向の移動が、前記スライダを前記ラックによる長手方向移動の方向に対して垂直に移動させる、実施態様17に記載のデバイス。
(20) 前記ラックの前記長手方向の移動が、前記ラックが長手方向に移動する際に、前記スライダを偏心移動させる、実施態様17に記載のデバイス。