(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記溝(48)のうちの1つの溝中心とそれに直接隣接して延びる前記溝(48)のうちの1つの溝中心間の、前記横方向(31)に対する幅方向(34)横軸の溝距離(A)は、最大でも前記ボア(51)の前記直径(E)と同じ大きさである
ことを特徴とする請求項1に記載の針ホルダー。
少なくとも一つのストリップ(49)が、各2本の隣接する前記溝(48)の間にあり、当該ストリップは前記ボア(51)の領域の切り欠き(73)を有し、当該切り欠きは、円柱の断面部分の形状を有している
ことを特徴とする請求項1に記載の針ホルダー。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1および
図2は、繊維機械に用いられる針15の概略説明図である。例えば、針15は、フェルティング機用のフェルト針またはフォーク針である。フェルティング機の針ホルダー45において支持された、動作中の針15が示されており、フェルティング機はニードルボード46およびニードルバー47から成る。
【0015】
[01]針15は、縦軸18に沿って延在するワーク部17を有し、ここで針先18は前記ワーク部に設けられている。針先18が針15の第1の自由端部19を示す。
【0016】
[02]ワーク部17に接続して、縦軸16に対して同軸に、またワーク部17に対して同軸に延びるのは下部シャンク部20である。下部シャンク部20はワーク部17の直径Cよりも大きい直径Dを持つ円状断面を有する。針15のシャンク部20またはワーク部17の直径は、円筒の側方向円筒面の可能な最小の直径に対応し、前記側方向円筒面は縦軸16に対して同軸に設けられて、それぞれのシャンク部を完全に囲む。こうすることにより、各部位のいずれの部分も側方向円筒面を通して延在しない。ワーク部17およびより下部のシャンク部20の異なる直径によって、これらの2つの部分17、20は円錐上の第1の移行領域21を介して互いに接続され、移行領域はワーク部17からより下部のシャンク部20まで連続して広くなる。
【0017】
[21]第1の移行領域21の外面は、実施例では、円錐台の側面表面に対応する。その変形として、移行領域21は、同様にかど(エッジ)なしでも構成できる。加えて、それは、この領域の針の曲げ強さを増加させるために第1の移行領域21上に補強リブを設けることが可能である。
【0018】
ここに記載されている例示的実施形態では、下部シャンク部20の横断面は円を描く。その直径Dは、針15を生産するために用いる針ブランクの直径に対応する。
【0019】
下部シャンク部20に接続して、針15は下部シャンク部20の直径Dより大きい直径Eをもつ、より大きなシャンク部25を有する。上部シャンク部25の横断面は、円を描いてもよい。しかしながら、例えば
図8a乃至
図8fに示すような、他のいかなる断面構成も可能である。
図1の例示的実施形態では、段26が下側シャンク部20と上部シャンク部25との間に設けられており、当該段は縦軸16に関して同軸で延びる環状面を形成する。あるいは、
図2により示される例示的実施形態での移行は、下部シャンク部20から上部シャンク部25の方へ、円錐形に広がる第2の移行領域41により行なわれる。第2の移行領域41は、類似した形で第1の移行領域21へ形成されてもよい。
【0020】
[05]上部シャンク部25に接続して、基本的に直線に延びる保持手段32を有する針フット30がある。この保持手段32は、針15の縦軸16の横断方向に配置された横方向31に沿って延びる。
【0021】
図1および図に2の例示的実施形態では、保持手段32は、針フット30の曲がったフット連結部33を介して上部シャンク部25と接続する。あるいは、
図6aおよび
図6bから例えば明らかなように、保持手段32は上部シャンク部25と直接接続されてもよい。
図1および
図2に示された針15では、フット連結部33および保持手段32の横断面は下部シャンク部20の横断面に対応する。従って、針ブランクからフット接続部33を曲げることによって、針15の針フット30を成形することが可能である。その変形として、針フット30の保持手段32は、少なくとも、円形と異なる横断面を有してもよく、その場合の断面形が
図7a乃至
図7fの実施例として示されている。
【0022】
保持手段32の幅は、縦軸16に直角に、且つ横方向31に直角に、幅方向34において測られる。針15の保持手段32の幅の平均値は、上部シャンク部25の直径Eより小さい。
図1の針では、第2段階40はフット連結部33と上部シャンク部25の間に設けられており、当該第2段階が縦軸16に関して同軸である環状面を形成する。それとは別に、
図2により示される針は、上部シャンク領域25からフット連結部33に連続的に減少する直径を有する第3の移行領域42を有する。この第3の移行領域42は、同様に第1および第2の移行領域21、41に対応するように構成されてもよい。
【0023】
図1および
図2の針15では、上部シャンク部25および針フット30は、針のL字状の保持領域を形成し、当該針は針ホルダー45に支持される。これとは別に、
図6aおよび6bの針15の、変形された実施例におけるこの保持領域はT字状である。この場合、保持手段32は、上部シャンク部25に直接取り付けられ、そして、上部シャンク部25を跨いで、縦軸16から2つの反対の方向に延びる。保持手段32は、直線で、第1の自由端35’から第2の自由端35”まで、縦軸16を通って延びる。
【0024】
図6aおよび
図6bの針フット30は、針ブランクから、例えば、引き抜き、押し出しまたは押圧タイプの再形成によって作り出される。その際、保持手段32は、針ブランクの断面形とは別のいかなる断面形を持つものであってもよい。好ましい実施例では、針フット30は、平面が縦軸16および幅方向34を通って延びる対称面に関して、対称形である形を有する。
【0025】
保持手段32として考えられる幾つかの断面形は
図7a乃至
図7fに示される。
【0026】
[15]幅の平均値、特に保持手段32の幅は、幅方向34におけるいずれの地点でも、上部シャンク部25の直径Eより小さい。保持手段32の断面は、楕円形(レーストラック形状を有する)または長円形であってもよい。
図7bの例示的実施形態では、保持手段32の横断面は、多角形として、そして、実施例によれば、正八角形として構成される。この種の多角形の角は丸くてもよい、例えば、
図7cに示される長方形の実施例から明らかであるように、半径を備えて設けられている。
図7dおよび7eの2つの例示的実施形態では、保持手段32の横断面は三角形のような形状を有する。
図7cの場合の様に、
図7dの三角形のような断面構成は、半径を備えて設けられている。
図7eの横断面の角領域の半径は、
図7dの変形実施例の場合より明らかに小さい。
図7dとは別に、三角形の側面は
図7eに従う三角形のような横断面において、外側に膨らんでいる。
【0027】
[22]上部シャンク部25の考えうる断面形は、
図8a乃至
図8fの実施例として示される。円の断面形と異なるこの断面形のため当接部位60は、上部シャンク部25の円周の上に配分されて形成され、当接部位は縦軸16について共通の円筒側面表面61に位置する。上部シャンク部25がらせん形状(図示省略)に針の縦軸16の周りでねじれていれば、当接部位60は、上部シャンク部25の側方向円筒面61に沿うこのらせんに追従する。この側方向円筒面61の直径は、上部シャンク部25の直径Eに対応する。上部のシャンク部25の断面形の好ましい例示的実施形態では、当接部位60は、円周方向において規則正しく分布しており、それによって当該当接部位は、針の縦軸16と平行して配置される。当接部位60の数及びその形態は、選択された断面の輪郭の関数である。当接部位60が側方向円筒面61上のより大きな領域にわたって配列されれば、2つの対向した当接部位60だけで十分であろう。好ましくは、3つ、4つ、またはさらにより多くの当接部位60が、上部シャンク部25の外部面67上の円周にわたって規則的に配置され、設けられる。当接部位60が配列されている側方向円筒面61の直径は、ニードルボード46内のボア51の直径にほぼ対応する。従って、当接部位60は、ボア51の内面56に対して当接するように配列された上部シャンク部25の表面領域を表し、当該ボアは、いわば当接部位60のための対向する当接面56を表している。
【0028】
[23]凹部65は、それぞれの2つの当接部位60の間に設けられる。上部シャンク部25の外部面領域の半径方向距離は、2つの当接部位60の間の凹部65の領域の各所において、当接部位60よりもより小さい。したがって、当接部位60は、共通の側方向円筒面61上にのみ見出せる。
【0029】
[09]上部シャンク部25は、例えば、多角形、具体的には
図8aに示されているように、長方形または正方形の断面を有していてもよい。多角形のそれぞれの隅角は、針の縦軸16から同等の距離を有し、縦軸16に沿った縦方向での上部シャンク部25に沿って延在する縦方向の端部は、縦方向の当接部位60を形成するようになる。
【0030】
[10]
図8bは、上部シャンク部25の楕円形(レーストラック形状)、または長円形の断面形状を示している。当接部位60は、主頂点の領域に設けられる。副頂点の領域において、楕円または長円がフラットになって、上部シャンク部25は副頂点の領域の2つの対向する側面上に平らな外部面部位67を有するようになり、前記外部面部位は2つの当接部位60の間の凹部65を示す。
【0031】
[11a]或いは、上部シャンク部25の断面は、さらに、例えば
図8c及び
図8dから明らかであるように、星形または十字形の輪郭を有していてもよい。星形の断面輪郭は多数個の星状突起(star point)68を有し、ここで当接部位60は、その半径方向の最外側端部に形成される。凹部65は2つの隣接した星状突起68の間に設けられる。
図8cの例示的な実施形態では、上部シャンク部25の星形の断面輪郭は、円周上に一様に分布した星状突起68を含み、前記星状突起は縦軸16の周りの中心領域から外向きに延び、そうすることで、その半径方向の最外側端部に向かって先端に行くほど細くなる。この半径方向の最外側端部において、星状突起68は丸みをつけられ、好ましくはいずれの鋭い端部も当接部位60に形成されない。凹部65の外部面部位67は、V字状に、内向きに凹状に湾曲される。星状突起68の間の移行部は角がない。図示の実施形態を変形することにより、4つより多くの星状突起68を付与することも可能である。
【0032】
[11b]
図8dの十字形状断面では、当接部位60は、半径方向において外向きに凸状に湾曲し、ここで曲率は特に側方向円筒面61と同等の半径を有する。当接部位60の間の凹部65は、上部シャンク部25の凹状に湾曲された外部面部位67により形成され、前記外部面部位は、上部シャンク部25の断面から見て弓形状を示す。
【0033】
[12]
図8e及び
図8fの2つの断面形状は、上部シャンク部25のための三角形の断面形状を提供する。
図6eの例示的な実施形態において、上部シャンク部25の3つの外部面部位67は、外向きに凸状に湾曲される。三角形の頂点は、また半径を有して設けられ、上部シャンク部25の全体の外部面が、鋭い端部及び隅角を有することなく構成される。この頂点は当接部位60を示し、共通の側方向円筒面61上に配置される。当接部位60の間の湾曲した外部面部位67は凹部65を示す。
【0034】
[13]
図8fに示された三角形の断面形状では、凹部65は、上部シャンク部25の3つの平らな外部面部位67により形成され、前記外部面部位は規則的に円周上に分布される。円周方向から見れば、当接部位60はこれらの平らな外部面の間に設けられ、前記当接面は、例えば半径を有して、外向きに湾曲している。当接部位60の半径は、側方向円筒面61の半径程大きな最大の大きさを有し、
図8fの好ましい例示的な実施形態においては、共通の側方向円筒面61の半径よりも小さい。
【0035】
[14]上述した上部シャンク部25の断面形状の例示的な実施形態は、
図8a乃至
図8fに示された好ましい実施形態から逸脱してもよい。例えば、多角形状の断面の隅角及び端部は、湾曲されるか或いは半径を持たせ、隅角及び端部のない上部シャンク部25の外部面が達成されるようにする。全ての例示的な実施形態において、上部シャンク部25の断面形状の対称性は、上部シャンク部25の重心が縦軸16上に位置するように選択される。
【0036】
図3および
図4は、針ホルダー45のニードルボード46の概略図である。
【0037】
[06]以下の説明において、例えばニードルボードは、加工されるべき平面状の繊維材料の上に配列されると仮定する。基本的にこのようなニードルボードは、さらにまたはそれに代えて、同じく平面状の繊維材料の下に配列されることも可能である。
【0038】
[07]溝48はニードルボード46に設けられ、前記溝は上部側44に向かって開放されており、一方向において、互いから離れて互いに平行に延びる。溝48は、溝の開放側に隣接した、対向して配列された溝側面55を有するが、前記側面は、溝の幅方向92で溝48の境界を規定し、前記幅方向は、針がニードルボード46に挿入された状態における針15の幅方向34に対応する。2つの溝側面55は、溝基部70を通じて互いに連結される。
【0039】
[08]2つの隣接した溝48は、ストリップ49の形で一定の間隔で分離されている。複数個のボア51は、上部側44からニードルボード46を通して対向する下部側50に延びる。上部側44の領域において、ボア51は、溝48内で終わる。ボアの中心軸52は、溝幅方向92にそれぞれの溝48を通してほぼ中心を延びる。いくつかのボア51がそれぞれの溝48に沿って設けられる。
【0040】
ニードルボード46の好ましい実施例では、共通の溝48に連結されるボア51は、溝48の延長部の方向に見て、規則的な距離で配置される。2本の隣接する溝のボア51は、例えば、
図3の説明図の右に示される2本の溝48の例のように、溝の延長部の方向に見て、互いにオフセットされて配置されてもよい。その際、溝48のボア51の中央軸線52は、他の溝48のボア51の中央軸線52からそれぞれ少し離れて配置される。
【0041】
溝幅Bは、幅方向34の横方向31に関して、横断方向に測られる。溝幅Bは、溝側面55上、または溝基部48上の見る位置の関数として変化するかもしれない。
図4の長方形の溝横断面では、溝48の溝幅Bは溝の各場所で同じ値を有するが、
図5a〜5fに示される溝48の断面形の溝幅Bは、ボアの中央軸線52の方向と平行した、溝48の深さ方向91において見た、溝幅Bが測られる地点の位置の関数である。少なくとも溝基部70の領域の溝幅Bは、上部シャンク部25の、またはボア51の直径Eより小さい。あるいは、またはさらに、溝48の溝幅Bの平均値は、同様に、ボア51の直径Eより小さい。特に、溝48の横方向31についてオフセットに配置したボア51により、それぞれ隣接する溝48は互いに非常に密接に配置でき、そして高い針密度のニードルボード46が提供できる。溝48の好ましい断面形としては、溝幅Bの平均値は最大でも上部シャンク部25またはボア51の半分の直径Eと同じ大きさである。
【0042】
図3から明らかなように、ストリップ49に隣接した溝48の各ボア51の領域で、ストリップ49は円柱部分の形の切り欠き73を有する。幅方向34に見て、ストリップ49またはその肉厚Wの幅は、横方向31から見た位置の関数として変化する。その際、ストリップ49の肉厚Wは、見る位置において、前記ストリップ49を区切っている溝側面に適用されるタンジェントと関連して、直角で測られる。ニードルボード46の好ましい例示的実施形態では、ストリップ49の最小肉厚Wは切り欠き73の領域にある。
【0043】
溝48のうちの1の溝幅方向92の溝中心と直接それに隣接する溝48の溝中心間の溝距離Aは、最大でもニードルボード46に設けられたボア51の直径Eと同じ大きさである。換言すれば、溝48の延びる方向のこれらの2本の溝48との間にで、溝48のうちの1本のボア51にタンジェント75が適用される場合、当該タンジェントは同じくそれぞれ他の溝48のボア51上のタンジェントを表すかまたは前記ボアと交差することとなる。2つの隣接する溝48の間の、このように選択される溝距離Aは、好ましくはニードルボード46の溝48のいくつかにのみ設けられる。他の直接隣接する溝48はより大きな溝距離Aをもつ。溝48とそれに直接隣接して延びる2本の溝48間の溝距離Aは、異なる寸法を有してもよい。
【0044】
例えば
図5a乃至
図5fにおいて、概略的に示すように、溝横断面は
図4に示すその長方形の形と異なってもよい。結果として、2本の溝48の間のストリップ49の横断面をしかるべく変えることが可能である。この結果、一方では、当該ストリップは十分に高い安定性を持ち、また一方で、溝の断面形は針15の保持手段32の断面輪郭に適合できる。
【0045】
[16]溝48の全ての断面形状を考えると、溝側面55と溝基部70との間の移行領域における溝の幅Bは、ボア51の直径よりも小さい。さらに、溝側面55または溝基部70上の眺望部位(viewed site)の関数として変更できる、溝幅Bの平均値は、ボア51の直径よりも小さい。そうすることにより、
図5a、
図5b、
図5d及び
図5fの溝直径の場合の溝幅Bは、いずれの地点でもボア51の直径より小さくすることができる。
図5cおよび
図5eの溝の横断面の2つの他の変形例では、最大の溝幅Bはちょうどボア51の直径Eに対応する。
【0046】
[17]
図5aにおいて、溝の断面は、チャンネル状の溝基部70をもつU字状である。2つの溝側面55は、ボア51の中央軸線の方向と平行して整列配置される。その変形例である形状が
図5fに示されており、ここで溝基部70は2つの表面部位70a、70bからなる。2つの表面部分70a、70bの各々は、中央軸線52に関して、または溝深さ方向91に関して傾けられる。例えば傾斜角はほぼ60度である。溝の中央で、2つの表面部分70a、70bは互いに当接し、全ての溝48に沿ってかどを形成して、二倍の傾斜角を規定する。
【0047】
[18]
図5b及び
図5cは台形の断面を有する別の溝の形状を示しており、ここで溝基部70は、幅方向34に中心軸52に対して横に延在する。2つの溝側面55は、ボア51の中心軸52に対して傾斜する。
図5cによると、ニードルボード46の上部側44における溝48の幅Bはボア51の直径に対応する。ニードルボード46の上部側44から延在する2つの溝側面55が、ボア51の中心軸52の方向に傾斜するように配列されることにより、溝48の平均幅はボア51の直径よりも小さい。
【0048】
[19]
図5d及び
図5eは三角形の溝断面を示しており、ここで溝基部70は2つの溝側面55の移行領域で端部により形成され、前記端部は、溝48の延在方向に延びる。溝側面55は互いに対してV字状に配列されて、鋭角を形成する。
【0049】
溝基部70および溝側面55の間の角度は、45度から85度までの範囲の台形の溝横断面でもよい。溝基部70で2つの溝側面55により規定される角度は、70度と130度の間の範囲にある三角形形の溝横断面を考慮して、異なってもよい。
【0050】
図5a乃至
図5fに示される溝48の形に加えて、それとは別の形も可能である。例えば、溝48は同様にスワローテイルの形(燕尾型)であってもよい。溝48の横断面は保持手段32の横断面と一致してもよい。
【0051】
好ましい実施例では、ニードルボード46は、弾性のない材料、好ましくは金属で作成してもよい。溝48はフライス加工による単純な方法で金属プレートに加工できる。
【0052】
[24]この場合、針ホルダー45は、具体的に図示しないフェルティング機に設けられる。その場合、ニードルボード46は実質的に水平方式で配列される。針15は、それぞれのボア51を通じて挿入され、上部シャンク部25は、それの当接部位60がそれぞれのボア51の内部面に当接し、前記ボアは、当接部位60のための対向当接面56を備える。この結果として、針15がニードルボード46内で、その縦軸16に対して半径方向に支持されるように配列される。針のワーク部17は、常に縦軸16に対して対称に構成される必要はないため、縦軸16の周りの所望の回転位置に収まり、その位置は針ホルダー45内の針により占有されるところとなる。この回転位置を事前に指定し、さらに、フェルティング作業中にこれを維持するために、針15の針フット30の保持手段32が溝48内に配列されて、前記溝は、上部側44の領域において、それぞれの針15が配置されるボア51を通して延びる。そのようにして、溝48の溝側面55は、それ自体で保持手段32のための回転当接部として作用し、針15がその縦軸16の周りに回転できなくなるか、或いはただ保持手段32と溝側面55との間のあそびに応じてのみ、その縦軸16の周りに回転できる。好ましくは、保持手段32は、幅方向34において、針15の作動位置から見るとき、溝48内にあそびがないように配列される。
【0053】
[25]フェルティング工程の間、作業方向は、針15の縦軸16に平行に整列される。ニードルバー46は、ニードルボード46の上部側44に配置され、
図1及び
図2に概略的に示されているように、針15は、作業方向にて縦軸16に対して平行に固定される。フェルティング工程の間に、針ホルダー45はそれに固定された針15と共に作業方向で上下に移動して、具体的に図示されていない支持部上に配置された繊維材料を加工する。
【0054】
本発明はニードルボード46から成る繊維機械のための針ホルダー45に関し、互いに並列に延びるいくつかの溝48が上側44に設けられている。各溝48に沿って、互いに距離を置いて、完全にニードルボード46を通って延びるいくつかのボア51が配置される。ボア51の直径Eは、溝幅Bの平均値より大きいか、溝基部70の領域の溝幅Bより大きい。