(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
「電気光学」という用語は、ここでは、材料または表示装置に適用されるように、画像技術におけるその従来の意味で用いられ、少なくとも1つの光学特性が異なる第一および第二の表示状態を有する材料を言う。この材料は、材料に電界を加えることにより、第一の表示状態から第二の表示状態に変化する。光学特性は通常、人の目が感じ取れる色であるが、例えば光伝送、反射、ルミネセンスといった別の光学特性、あるいは、機械読み取り用表示装置の場合には、可視域外の電磁波長の反射における変化という意味での疑似カラーといったものである。
【0003】
「双安定」および「双安定性」という用語は、ここでは、画像技術におけるその従来の意味で用いられ、少なくとも1つの光学特性が異なる第一および第二の表示状態を有する表示素子を備える表示装置を言い、有限時間のアドレッシングパルスにより任意の所定の素子を第一の表示状態または第二の表示状態のいずれかに駆動した後で、アドレッシングパルスを停止する。この状態を少なくとも数回、例えば少なくとも4回持続させる。アドレッシングパルスの最小持続時間は、表示素子状態を変化させるために必要である。米国特許出願公開第2002/0180687号明細書では、濃度階調が可能な粒子ベースの電気泳動表示装置は、両極端の黒と白との状態だけでなく、中間の階調状態でも安定していて、他の種類の電気光学表示装置のあるものでもこれが当てはまることを示している。「双安定」という用語は、便宜上ここでは、双安定表示装置と多安定表示装置との両方を含むものとして用いるが、この種類の表示装置は、正しくは、双安定というよりもむしろ「多安定」と呼ばれる。
【0004】
数種類の電気光学表示装置が周知である。電気光学表示装置の1つは、回転する2色部材を用いるもので、例えば、米国特許第5,808,783号明細書、第5,777,782号明細書、第5,760,761号明細書、第6,054,071号明細書、第6,055,091号明細書、第6,097,531号明細書、第6,128,124号明細書、第6,137,467号明細書、第6,147,791号明細書に記載されている(この種類の表示装置はしばしば、「回転2色ボール」型表示装置と呼ばれるが、上述の特許の中には回転する部材が球形でないものもあるので、「回転する2色部材」という用語は、より正確なので好ましい)。このような表示装置は、異なる光の特性を有する2つ以上の断面を持つ多数の小型の物体(典型的には、球形または円筒形)と、内部ダイポールとを用いる。マトリックス内の液体を満たした液胞にこれらの物体を懸濁する。これらの液胞は、物体が自由に回転するように液体で満たされている。電界を加えることで表示装置の見た目を変え、従って、物体が様々な体勢をとるよう回転させて、物体の断面が画面から見えるように変化させる。この種類の電気光学媒体は、典型的には双安定性である。
【0005】
別の種類の電気光学表示装置は、エレクトロクロミック媒体を用いる。例えば、ナノクロミック薄膜の形態のエレクトロクロミック媒体を用い、これは、少なくとも一部が半導電性の金属酸化物から形成された電極と、電極に付着した可逆性変色をする複数の色素分子とを備える。例えば、B.オリーガン(O’Regan)他、ネイチャー(Nature)1991年、353、737、およびD.ウッド(Wood)、情報表示装置(Information Display)、18(3)、24(2002年3月)を参照のこと。また、U.バッハ(Bach)他、Adv.Mater、2002年、14(11),845を参照のこと。この種類のナノクロミック薄膜については、例えば、米国特許第6,301,038号明細書および公開国際出第01/27690号パンフレット、2003年3月18日出願の米国同時継続出願第10/249,128号明細書に記載されている。また、この種類の媒体は典型的には双安定性である。
【0006】
長年にわたって精力的に研究開発の対象となっている別の種類の電気光学表示装置は、複数の荷電粒子が電界の影響下の懸濁流体を移動する、粒子ベースの電気泳動表示装置である。電気泳動表示装置は、液晶表示装置と比較して、良好な輝度とコントラスト特性、広い視野角、状態の双安定性、低い消費電力を持つ。しかしながら、これらの表示装置は長期間使用すると画質に問題が発生し、これが普及を妨げている。例えば、電気泳動表示装置を構成する粒子は沈殿しやすく、これらの表示装置の耐用年数が短くなってしまう。
【0007】
最近、マサチューセッツ工科大学(MIT)およびイーインク社(E Ink Corporation)の名前で譲渡されている、封止電気泳動媒体について記載している多数の特許および出願が公開されている。このような封止媒体は、多数の小さなカプセルを備え、各カプセル自体が、液体懸濁媒体に懸濁した電気泳動粒子を含む分散相と、分散相を取り囲むカプセル壁とを有している。典型的には、カプセル自体は高分子バインダに保持され、2つの電極の間に位置するコヒーレント層を形成している。この種類の封止媒体については、例えば、米国特許第5,930,026号明細書、第5,961,804号明細書、第6,017,584号明細書、第6,067,185号明細書、第6,118,426号明細書、第6,120,588号明細書、第6,120,839号明細書、第6,124,851号明細書、第6,130,773号明細書、第6,130,774号明細書、第6,172,798号明細書、第6,177,921号明細書、第6,232,950号明細書、第6,249,721号明細書、第6,252,564号明細書、第6,262,706号明細書、第6,262,833号明細書、第6,300,932号明細書、第6,312,304号明細書、第6,312,971号明細書、第6,323,989号明細書、第6,327,072号明細書、第6,376,828号明細書、第6,377,387号明細書、第6,392,785号明細書、第6,392,786号明細書、第6,413,790号明細書、第6,422,687号明細書、第6,445,374号明細書、第6,445,489号明細書、第6,459,418号明細書、第6,473,072号明細書、第6,480,182号明細書、第6,498,114号明細書、第6,504,524号明細書、第6,506,438号明細書、第6,512,354号明細書、第6,515,649号明細書、第6,518,949号明細書、第6,521,489号明細書、第6,531,997号明細書、第6,535,197号明細書、第6,538,801号明細書、第6,545,291号明細書、米国特許出願公開第2002/0019081号明細書、第2002/0021270号明細書、第2002/0053900号明細書、第2002/0060321号明細書、第2002/0063661号明細書、第2002/0063677号明細書、第2002/0090980号明細書、第2002/0106847号明細書、第2002/0113770号明細書、第2002/0130832号明細書、第2002/0131147号明細書、第2002/0145792号明細書、第2002/0154382号明細書、第2002/0171910号明細書、第2002/0180687号明細書、第2002/0180688号明細書、第2002/0185378号明細書、第2003/0011560号明細書、第2003/0011867号明細書、第2003/0011868号明細書、第2003/0020844号明細書、第2003/0025855号明細書、第2003/0034949号明細書、第2003/0038755号明細書、第2003/0053189号明細書および国際公開第99/67678号パンフレット、第00/05704号パンフレット、第00/20922号パンフレット、第00/26761号パンフレット、第00/38000号パンフレット、第00/38001号パンフレット、第00/36560号パンフレット、第00/67110号パンフレット、第00/67327号パンフレット、第01/07961号パンフレット、第01/08241号パンフレットに記載されている。
【0008】
前述の特許および出願の多くは、封止電気泳動媒体内の個別のマイクロカプセルを取り囲む壁は、連続相で置き換えることができ、従って、いわゆるポリマー分散電気泳動表示装置を形成できることを認めている。この装置では、電気泳動媒体が、電気泳動流体の複数の個別の液滴と、高分子材料の連続相とを備えている。このようなポリマー分散電気泳動表示装置内の電気泳動流体の個別の液滴は、個別のカプセル膜が個々の液滴それぞれに対応付けられていないが、カプセルまたはマイクロカプセルとして見なされることを認めている。例えば、前述の2002/0131147号明細書を参照のこと。従って、本出願の目的は、このようなポリマー分散電気泳動媒体を封止電気泳動媒体の亜種として考えることである。
【0009】
封止電気泳動表示装置には、典型的には従来の電気泳動装置が持つクラスタ化および沈殿の障害状態がなく、さらに、例えば、様々な曲げられる基板や硬い基板上に表示装置を印刷したり塗布したりする能力といった利点がある。(「印刷」ということばは、印刷および塗布の全ての形態を含むものとして使用する。これに制限しないが、パッチダイコーティング、スロットまたはエクストルージョンコーティング、スライドまたはカスケードコーティング、カーテンコーティング等のプリメータド(pre−metered)コーティング、ロール式ナイフコーティング、正転反転ロールコーティング等のロールコーティング、グラビアコーティング、浸漬コーティング、スプレーコーティング、メニスカスコーティング、スピンコーティング、ブラシコーティング、エアナイフコーティング、シルクスクリーン印刷プロセス、静電印刷プロセス、感熱印刷プロセス、インクジェット印刷プロセスおよび他の同様な技術を含む。)従って、得られる表示装置には、可ぎょう性を持たせられる。また、(様々な方法を用いて)表示媒体を印刷できるので、表示装置自体を安価に製造できる。
【0010】
関連する種類の電気泳動表示装置は、いわゆる「マイクロセル電気泳動表示装置」である。マイクロセル電気泳動表示装置では、荷電粒子と懸濁流体とをマイクロカプセル内に封止しないが、その代わりに典型的には、高分子薄膜のキャリア媒体に形成した複数のキャビティ内部に保持する。例えば、サイピックスイメージング社(Sipix Imaging Inc.)に譲渡されている国際公開第02/01281号パンフレットおよび米国特許出願公開第2002−0075556号明細書を参照のこと。
【0011】
電気泳動表示装置は、多くは不透光(粒子が実質的に、可視光が表示装置を透過するのを遮るからである)であって、反射モードで動作するが、電気泳動表示装置を、いわゆる「シャッターモード」で動作させることもできる。粒子が表示装置内を横方向に移動するように配列して、表示装置が、一方では表示状態が実質的に不透光型で、他方では表示状態が光透過型であるようにする。例えば、前述の米国特許第6,130,774号明細書、第6,172,798号明細書、米国特許第5,872,552号明細書;第6,144,361号明細書;第6,271,823号明細書;第6,225,971号明細書;第6,184,856号明細書を参照のこと。誘電泳動表示装置は、電気泳動表示装置と同様のものであるが、電界強度の変動に基づいていて、同様のモードで動作できる。米国特許第4,418,346号明細書を参照のこと。他の種類の電気光学表示装置も、シャッターモードで動作することができる。
【0012】
固体電気光学表示装置に用いられる多くの構成部品と、このような表示装置を製造する方法とは、液晶表示装置(LCD)に用いられる技術と、当然、液体よりもむしろ固体の媒体を用いる電気光学表示装置に用いられる技術とから派生している。例えば、固体電気光学表示装置では、アクティブマトリックスバックプレーンを利用する。これは、トランジスタまたはダイオードアレイ、対応するピクセル電極アレイ、透明基板上の「連続」する前面電極(電極という意味では、複数のピクセル、典型的には全表示装置に延設する)を備え、これらの構成部品は、基本的にLCDと同じである。しかしながら、LCDの組立に用いられる方法を、固体電気光学表示装置に用いることはできない。LCDの組立は通常、バックプレーンと前面電極とを別々にガラス基板に形成し、次に小さな開口を間に設けてこれらの構成部品を接着して固定し、得られる組立体を真空下に配置し、この組立体を液晶浴させることにより、液晶がバックプレーンと前面電極との間の開口の流れ込むようにして行う。最後に、液晶が所定の位置に配置されて、開口を密封して最終的な表示装置を製造する。
【0013】
このLCD組立プロセスを、固体電気光学表示装置に簡単に移行することはできない。なぜなら電気光学材料は固体であるので、2つの完全体を互いに固定する前にバックプレーンと前面電極との間に存在させなければならない。また、液晶材料はいずれにも接着させることなく前面電極とバックプレーンとの間に配置されることと対称的に、固体電気光学媒体は通常、前面電極とバックプレーンとの両方に固定させる必要がある。大抵の場合、固体電気光学媒体を前面電極上に形成するのは、媒体を、回路を含むバックプレーンに形成するよりも一般的に簡単だからである。前面電極/電気光学媒体の一体物を次に、典型的には電気光学媒体の全面を接着剤で覆って、加熱、加圧、あるいは真空で積層することによりバックプレーンに積層する。
【0014】
前述の米国特許第6,312,304号明細書に記載されているように、固体電気光学表示装置の製造に関しても問題がある。(電気光学媒体における)光学構成部品と(バックプレーンにおける)電子構成部品とが、異なる性能基準を有していることである。例えば、光学構成部品では反射率、コントラスト比および応答時間を最適化することが望ましいが、電子構成部品では導電率、電圧電流の関係を最適化して、キャパシタンス、あるいはメモリ、論理、あるいは他の上位の電子装置の機能を処理することが望ましい。従って、光学構成部品の製造プロセスが電子構成部品の製造には理想的ではなく、逆の場合も同様である。例えば、電子構成部品の製造プロセスには、高温下での処理が含まれる。温度処理は、約300℃〜約600℃の範囲とすることができる。しかしながら、多くの光学構成部品がこのような高温にさらされると、電気光学媒体を化学的に劣化したり、機械的損傷を与えたりして、光学構成部品に対して有害になってしまう。
【0015】
本特許では、電気光学表示装置の製造方法について説明する。この方法は、第一の基板と、第一の基板に隣接する電気光学材料とを含む変調層を設け、変調層は電界の印加により視覚的状態を変化させることができ、第二の基板と、第二の基板の表面に設けられた複数のピクセル電極と、第二の基板の裏面に設けられた複数のコンタクトパッドとを備えるピクセル層を設け、各ピクセル電極は第二の基板に延設したバイアを介してコンタクトパッドに接続し、第三の基板と、少なくとも1つの回路素子とを含む回路層を設けて、変調層と、ピクセル層と、回路層とを積層して電気光学表示装置を形成する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
大抵の電気光学表示装置は高価である。例えば、ポータブルコンピュータのカラーLCDのコストは典型的には、コンピュータの全コストのかなりの部分を占める。携帯電話や携帯情報端末(PDA)等の装置に電気光学表示装置を用いることが普及している。ポータブルコンピュータよりコストはかからないが、このような表示装置のコストを下げるよう大きな圧力がかかっている。印刷技術でフレキシブル基板にある固体電気光学媒体の層を形成する能力により、コート紙、ポリマーフィルムや同様の媒体の製造に用いられる市販の装置を使用して、ロールツーロールコーティング等の大量生産技術を用いて、上述のように表示装置の電気光学構成部品のコストを減らす可能性が開かれている。しかしながら、このような装置は高価で、現在の固体の電気光学媒体の範疇では専用装置を必要とするものではないので、典型的には、比較的脆弱な電気光学媒体層を損傷することなく、コート媒体を民生用コーティング工場から電気光学表示装置の最終組立を行う工場に搬送する必要がある。
【0017】
また、固体電気光学表示装置を最終的に積層する従来技術の方法は、基本的にバッチ法である。電気光学媒体、積層接着剤およびバックプレーンを最終組立の直前で一緒にするものである。大量生産により良く応用できる方法を提供することが、望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0018】
(項目1)
以下を順に備える製品:
光透過型導電層と、
固体電気光学媒体導電層と電気的に接続している層と、
接着層と、
剥離シート。
(項目2)
導電層が金属酸化物を含むことを特徴とする項目1に記載の製品。
(項目3)
導電層がインジウムスズ酸化物含むことを特徴とする項目2に記載の製品。
(項目4)
電気光学媒体が回転重クロム材媒体または電気着色媒体を含むことを特徴とする前述の項目いずれか1に記載の製品。
(項目5)
電気光学媒体が電気泳動媒体であることを特徴とする前述の項目いずれか1に記載の製品。
(項目6)
電気泳動媒体が封止電気泳動媒体であることを特徴とする項目5に記載の製品。
(項目7)
電気光学媒体と接着層とがない導電層が露出している接続領域を特徴とする前述の項目いずれか1に記載の製品。
(項目8)
接続領域が電気光学媒体と接着層とで囲まれるように、電気光学媒体と接着層とを貫通して延設する開口により接続領域を形成することを特徴とする項目7に記載の製品。
(項目9)
剥離シートを接続領域の端から端まで延設しないことを特徴とする項目7または8に記載の製品。
(項目10)
導電性材料のコンタクトパッドが接続領域内の導電層と重複していることを特徴とする項目7ないし9に記載の製品。
(項目11)
導電層と電気的に接続している導電性バイアであって、電気光学媒体層と接着層とを貫通して、あるいは越えて導電層から延設していることを特徴とする前述の項目いずれか1に記載の製品。
(項目12)
導電層から離れている導電性バイアの終端が剥離シートで覆われていないことを特徴とする項目11に記載の製品。
(項目13)
導電性バイアが、変形可能な材料から形成されていることを特徴とする項目11または12に記載の製品。
(項目14)
導電性バイアが、ポリマーマトリックスに分散している導電性粒子を含む材料から形成されていることを特徴とする項目14に記載の製品。
(項目15)
導電性材料のコンタクトパッドが導電層と導電性バイアとの間に介在していることを特徴とする項目11ないし14に記載の製品。
(項目16)
剥離シートが第二の導電層を備えることを特徴とする前述の項目いずれか1に記載の製品。
(項目17)
電気光学媒体から導電層の反対側に設けられている補助接着層を特徴とする前述の項目いずれか1に記載の製品。
(項目18)
補助接着層を覆う補助剥離シートを特徴とする項目17に記載の製品。
(項目19)
以下を順に備える製品:
光透過型導電層と、
固体電気光学媒体導電層と電気的に接続している層と、
接着層、
製品は、電気光学媒体と接着層がない導電層が露出している接続領域を特徴とする。
(項目20)
以下を順に備える製品:
光透過型導電層と、
固体電気光学媒体導電層と電気的に接続している層と、
接着層、
製品は、導電層と電気的に接続している導電性バイアであって、電気光学媒体層と接着層とを貫通して、あるいは越えて導電層から延設していることを特徴とする。
(項目21)
以下を順に備える電気光学表示装置:
光透過型導電層と、
固体電気光学媒体導電層と電気的に接続している層と、
接着層と、
少なくとも1つのピクセル電極を有するバックプレーンであって、導電層とピクセル電極との間に電位を印加することにより、電気光学媒体の光学的状態を変えることができ、バックプレーンはさらに、少なくとも1つのピクセル電極から電気的に絶縁している少なくとも1つのコンタクトパッドを備え、
表示装置は、電気光学媒体と接着層とを貫通して、あるいは越えて導電層からこのコンタクトパッドまたはコンタクトパッドの1つまで延設している少なくとも1つの導電性バイアを特徴とする。
(項目22)
以下を含む固体電気光学表示装置の製造プロセス:
以下を順に備える製造品を形成し、
光透過型導電層と、
固体電気光学媒体導電層と電気的に接続している層と、
接着層と、
剥離シート、
複数のピクセル電極と、ピクセル電極に可変電位を印加するよう構成された駆動手段とを備えるバックプレーンを形成し、
接着層から剥離シートを除去し、
接着層をバックプレーンに接着することにより、接着層と、電気光学媒体層と、導電層とをバックプレーンに固定する条件下で、接着層をバックプレーンに接触させる。
(項目23)
以下を含む電気光学表示装置の製造プロセス:
光透過型導電層と、固体電気光学媒体導電層と電気的に接続している層と、接着層とを順に備える前面組立体を形成し、
前面組立体の一部から電気光学媒体と接着層とを除去することにより、電気光学媒体と接着層とがない導電層が露出している接続領域を形成し、
導電性バイアを接続領域に形成し、
少なくとも1つのピクセル電極と、少なくとも1つのピクセル電極から電気的に絶縁している少なくとも1つのコンタクトパッドとを備えるバックプレーンを形成し、
接着層が、少なくとも1つのピクセル電極と少なくとも1つのコンタクトパッドと電気的に接続している導電性バイアとに隣接して配置されている電気光学媒体でバックプレーンに接着し、導電層が、導電性バイアを介して少なくとも1つのコンタクトパッドと電気的に接続しているように、前面組立体をバックプレーンに積層する。
(項目24)
以下を含む電気光学表示装置の製造プロセス:
光透過型導電層を備える基板を形成し、
基板の接続領域はコーティングしないで固体電気光学媒体を基板の一部にコーティングし、
接続領域はコーティングしないで接着層を電気光学媒体にコーティングすることにより、前面組立体を形成し、
少なくとも1つのピクセル電極と、少なくとも1つのピクセル電極から電気的に絶縁しているコンタクトパッドとを備えるバックプレーンを形成し、
接着層が、少なくとも1つのピクセル電極に隣接して配置されている電気光学媒体と、コンタクトパッドと電気的に接続している接続領域内の導電層とでバックプレーンに接着するように、前面組立体をバックプレーンに積層する。
(項目25)
以下を備える電気光学表示装置:
少なくとも1つのピクセル電極を備えるバックプレーンと、
ピクセル電極に隣接して配置された固体電気光学媒体層と、
バックプレーンから電気光学媒体の反対側に配置された光透過型電極と、
電気光学媒体から光透過型電極の反対側に配置された保護および/またはバリア層と、
周囲から電気光学媒体に材料が進入しないようにするシール材料であって、シール材料は、少なくとも電気光学媒体層の周辺の一部分に沿って配置され、保護および/またはバリア層のバックプレーンから延設している。
(項目26)
以下を備える電気光学表示装置:
少なくとも1つのピクセル電極を備えるバックプレーンと、
ピクセル電極に隣接して配置された固体電気光学媒体層と、
バックプレーンから電気光学媒体の反対側に配置された光透過型電極と、
電気光学媒体から光透過型電極の反対側に配置された電極支持体と、
光透過型電極と電極支持体とは、バックプレーンの面と平行に測定して電気光学媒体層よりも大きく、
周囲から電気光学媒体に材料が進入しないようにするシール材料であって、シール材料は、バックプレーンと光透過型電極の周辺部分との間に延設し、電気光学媒体層の周辺を越えて延設している。
(項目27)
以下を含む固体電気光学媒体を検査する方法:
以下を順に備える製造品を形成し、
光透過型導電層と、
固体電気光学媒体導電層と電気的に接続している層と、
接着層と、
第二の導電層を有する剥離シート、
2つの導電層の間に電位差を印加することにより、媒体上に画像を形成し、
このように形成された画像を観察する。
(項目28)
以下を含む固体電気光学媒体を検査する方法:
以下を順に備える製造品を形成し
光透過型導電層と、
固体電気光学媒体導電層と電気的に接続している層と、
接着層と、
剥離シート、
静電荷を剥離シートにおくことにより、画像を媒体上に形成し、
このように形成された画像を観察する。
【0019】
本発明は、固体電気光学表示装置の電気光学構成部品を提供しようとするもので、これらの構成部品は、大量生産に良好に適用される。本発明はまた、これらの構成部品を用いた固体電気光学表示装置を組み立てるプロセスを提供しようとするものである。
【0020】
本発明はまた、表示装置を最終的に組み立てる前に電気光学構成部品を検査する方法を提供しようとするものである。
【0021】
電気光学表示装置の製造、特にフレキシブル表示装置の製造における実際上の問題の一つは、表示装置を密封して周囲から材料が出てしまわないようにすること(および/または、場合によっては、電気光学媒体の構成部品が外に出てしまわないようにすること)である。例えば、(表示装置の電気光学媒体として有用な)有機発光ダイオードは、大気水分の進入に非常にデリケートで損傷を受けやすく、粒子ベースの電気泳動媒体のなかにも、水分に感受性を示すものがあった。別の面では、本発明は、密封型電気光学表示装置を提供する。
【0022】
従って、一面では本発明は、以下を順に備える製造品(以下では「前面ラミネート」として呼ばれることもある)を提供する:
光透過型導電層と、
固体電気光学媒体導電層と電気的に接続している層と、
接着層と、
剥離シート。
【0023】
このような前面ラミネートでは、導電層は、金属酸化物、例えばインジウムスズ酸化物をから成る。前面ラミネートには、例えば回転重クロム材媒体または電気着色媒体等の任意の前述の種類固体電気光学媒体を用いることができるが、通常は、電気光学媒体は電気泳動媒体、望ましくは封止電気泳動媒体である。
【0024】
前面ラミネートに用いられる接着層は、加熱活性化接着剤または圧感接着剤であるが、前面ラミネートをバックプレーンに積層する条件による。以下に詳細に説明する。
【0025】
前面ラミネートの好ましい一形態は、電気光学媒体と接着層とがない導電層が露出している接続領域を有する。この接続領域は、接続領域が電気光学媒体と接着層とで囲まれるように、電気光学媒体と接着層とを貫通して延設する開口により形成することができる。望ましくは、剥離シートを接続領域の端から端まで延設しない。以下に詳細に説明する理由から、導電性材料のコンタクトパッドを、接続領域内の導電層と重複して形成することができる。
【0026】
前面ラミネートは、導電層と電気的に接続している導電性バイアであって、電気光学媒体層と接着層とを貫通して、あるいは越えて導電層から延設しているバイアを有することができる。この形態の前面ラミネートは望ましくは、導電層から離れている導電性バイアの終端が剥離シートで覆われていないことである。導電性バイアを、変形可能な材料、例えばポリマーマトリックスに分散している導電性粒子を含む材料から形成することができる。導電性材料のコンタクトパッドを、導電層と導電性バイアとの間に介在させることができる。
【0027】
前面ラミネートの剥離シートは、第二の導電層を備えることができる。この第二の導電層は、剥離シートのいずれかの面に設けることができるが、典型的には電気光学媒体に近い面に設ける。以下に述べるように、この第二の導電層は、表示装置に組み込む前に前面ラミネートを検査するのに有用である。あるいは、またはこの他に、前面ラミネートは、電気光学媒体から導電層の反対側に設けられている補助接着層を有することができる。補助剥離シートを、補助接着層で覆うこともできる。
【0028】
別の面では本発明は、以下を順に備える第二の製造品(つまり前面ラミネート)を提供する。光透過型導電層と、固体電気光学媒体導電層と電気的に接続している層と、接着層とである。この製造品は、電気光学媒体と接着層がない導電層が露出している接続領域を有する。
【0029】
この前面ラミネートでは、接続領域がラミネートの端部まで延設していてもいなくても良いが、一般的には後者が好ましいのは、接続領域が電気光学媒体と接着層とを囲むように、接続領域を電気光学媒体と接着層とを貫通して延設する開口で形成するからである。前面ラミネートはさらに、電気光学媒体層から反対側の接着層に隣接して配置されている剥離シートを備える。剥離シートは、接続領域の端から端まで延設していない。剥離シートは、第二の導電層を備えることもできる。前面ラミネートはさらに、接続領域内の導電層と重複する導電性材料のコンタクトパッドを備えることもできる。以下に述べる理由から、このようなコンタクトパッドが事実上存在することにより、接続領域の導電層の厚さが増した所望の領域を形成する。この前面ラミネートは任意の前述の種類の固体電気光学媒体を用いることができるが、一般に、電気光学媒体が電気泳動媒体、望ましくは封止電気泳動媒体であることが好ましい。
【0030】
別の面では、本発明は、以下を順に備える第三の製造品(前面ラミネート)を提供する。光透過型導電層と、固体電気光学媒体導電層と電気的に接続している層と、接着層とである。しかしながら、本発明の第三の前面ラミネートはさらに、導電層と電気的に接続している導電性バイアであって、電気光学媒体層と接着層とを貫通して、あるいは越えて導電層から延設しているバイアを備える。
【0031】
本発明の第三の前面ラミネートはさらに、電気光学媒体層から反対側の接着層に隣接して配置されている剥離シートを備えることができる。導電層から離れている導電性バイアの終端を、剥離シートで覆わない。導電性バイアを、変形可能な材料、例えばポリマーマトリックスに分散している導電性粒子を含む材料から形成することができる。同じ理由から本発明の他の前面ラミネートのように、第三の前面ラミネートはさらに、接続領域内の導電層と重複する導電性材料のコンタクトパッドを備えることもできる。第三の前面ラミネートは任意の前述の種類の固体電気光学媒体を用いているが、一般に、電気光学媒体が電気泳動媒体、望ましくは封止電気泳動媒体であることが好ましい。
【0032】
また本発明は以下を順に備える電気光学表示装置を提供する。光透過型導電層と、固体電気光学媒体導電層と電気的に接続している層と、接着層と、少なくとも1つのピクセル電極を有するバックプレーンであって、導電層とピクセル電極との間に電位を印加することにより、電気光学媒体の光学的状態を変えることができ、バックプレーンはさらに、少なくとも1つのピクセル電極から電気的に絶縁している少なくとも1つのコンタクトパッドを備える。この表示装置はさらに、表示装置は、電気光学媒体と接着層とを貫通して、あるいは越えて導電層からこのコンタクトパッドまたはコンタクトパッドの1つまで延設している少なくとも1つの導電性バイアを備える。
【0033】
すでに示したように、本表示装置では導電性バイアが電気光学媒体を貫通して、あるいは越えて延設しているが、前者の構成が一般的に好ましい。これにより、導電性バイアが電気光学媒体と接着層とを貫通しているので、導電性バイアが電気光学媒体と接着層とにより完全に囲まれるようになる。導電性バイアは、変形可能な材料、例えばポリマーマトリックスに分散している導電性粒子を含む材料から形成から形成することができる。表示装置は任意の前述の種類の固体電気光学媒体を用いることができるが、一般に、電気光学媒体が電気泳動媒体、望ましくは封止電気泳動媒体であることが好ましい。
【0034】
本発明の電気光学表示装置は、電気光学媒体から導電層の反対側に配置される保護および/またはバリア層を備えることができる。透明接着層を用いて、保護および/またはバリア層を導電層に固定することができる。電気光学表示装置は、少なくとも電気光学媒体層の周辺の一部分に配置されるシール材料を有することができる。このような密封型表示装置の一形態では、保護および/またはバリア層を電気光学媒体の周辺を越えて延設して、シール材料を保護および/またはバリア層とバックプレーンとの間の、少なくとも電気光学媒体の周辺の一部分に配置する。
【0035】
別の面では、本発明は、固体電気光学表示装置の製造プロセスを提供する。このプロセスは、以下を順に備える製造品を形成する。光透過型導電層と、固体電気光学媒体導電層と電気的に接続している層と、接着層と、剥離シートとである。プロセスはさらに、複数のピクセル電極と、ピクセル電極に可変電位を印加するよう構成された駆動手段とを備えるバックプレーンを備える。また、プロセスは、接着層から剥離シートを除去し接着層をバックプレーンに接着することにより、接着層と、電気光学媒体層と、導電層とをバックプレーンに固定する条件下で、接着層をバックプレーンに接触させることを含む。
【0036】
このプロセスでは、接着層をバックプレーンと接触させることは望ましくは、約20%〜約60%の相対湿度下で行われる。以下に詳細に説明するように、静電放電による問題を防止するために、プロセスは、接着層から剥離シートを除去する間と、接着層をバックプレーンと接触させる間のうちの少なくとも1つの間に、イオン化粒子を前面ラミネートにかけることを含む。
【0037】
このプロセスでは、前面ラミネートは、電気光学媒体と接着層とがない導電層が露出している接続領域を備えることができ、バックプレーンは、ピクセル電極から電気的に絶縁しているコンタクトパッドを備えている。プロセスにより、コンタクトパッドと電気的に接続している接続領域を配置する。接続領域は、電気光学媒体と接着層とを貫通して延設する開口により形成され、接着層をバックプレーンと接触させる前に、変形可能な導電性材料をコンタクトパッドに配置することにより、接着層をバックプレーンと接触させる間に、変形可能な導電性材料が開口に進入して、コンタクトパッドを導電層に電気的に接続する導電性バイアを形成する。あるいは、接続領域に電気光学媒体と接着層とを貫通して導電層から延設する導電性バイアを備え、プロセスにより、コンタクトパッドと電気的に接続している導電性バイアを配置する。
【0038】
プロセスは、電気光学媒体から導電層の反対側に保護および/またはバリア層を設けることを含むことができる。このために、前面ラミネートは、電気光学媒体から導電層の反対側に配置した補助接着層を含み、プロセスにより、保護および/またはバリア層を補助接着層に接着する。前面ラミネートは、補助接着層を覆う補助剥離シートを有することもでき、プロセスは、補助接着層を保護および/またはバリア層に接着する前に、補助接着層から補助剥離シートを除去する工程を含む。
【0039】
このプロセスでは、剥離シートが第二の導電層を備え、プロセスは、光透過型導電層と第二の導電層との間に電気光学媒体の光学的状態を変えるのに十分な電圧を印加することを含む。
【0040】
このプロセスでは任意の前述の種類の電気光学媒体を用いているが、例えば回転重クロム材媒体または電気着色媒体、望ましくは電気光学媒体が電気泳動媒体、好ましくは封止電気泳動媒体である。
【0041】
別の面では、本発明は、電気光学表示装置の製造プロセスを提供する。このプロセスは以下を含む:
光透過型導電層と、固体電気光学媒体導電層と電気的に接続している層と、接着層とを順に備える前面組立体を形成し、
前面組立体の一部から電気光学媒体と接着層とを除去することにより、電気光学媒体と接着層とがない導電層が露出している接続領域を形成し、
導電性バイアを接続領域に形成し、
少なくとも1つのピクセル電極と、少なくとも1つのピクセル電極から電気的に絶縁している少なくとも1つのコンタクトパッドとを備えるバックプレーンを形成し、
接着層が、少なくとも1つのピクセル電極と少なくとも1つのコンタクトパッドと電気的に接続している導電性バイアとに隣接して配置されている電気光学媒体でバックプレーンに接着し、導電層が、導電性バイアを介して少なくとも1つのコンタクトパッドと電気的に接続しているように、前面組立体をバックプレーンに積層する。
【0042】
このプロセスでは、接続領域が電気光学媒体と接着層とで囲まれるように、接続領域を、電気光学媒体と接着層とを貫通して延設する開口により形成することができる。前面組立体は、電気光学媒体層から反対側の接着層に隣接して配置されている剥離シートを備えることができ、前面組立体をバックプレーンに積層する前に、この剥離シートを接着層から除去する。このような剥離シートが存在すると、前面組立体の一部から電気光学媒体と接着層とを除去する工程に、接続領域に剥離シートがないように、剥離シートを前面組立体の一部から除去することを含めることもできる。剥離シートは、第二の導電層を備え、プロセスは、光透過型導電層と第二の導電層との間に電気光学媒体の光学的状態を変えるのに十分な電圧を印加することを含む。
【0043】
本発明のプロセスでは、導電性バイアを、変形可能な材料、例えばポリマーマトリックスに分散している導電性粒子を含む材料から形成することができる。
【0044】
本発明のプロセスでは、ラミネート工程の前に、前面組立体に導電性バイアを存在させたり、あるいはラミネート工程の間に形成したりすることができる。後者の場合では、ラミネート工程の前に導電性バイアを形成する材料をバックプレーンに配置するので、前面組立体をバックプレーンに積層する間に、導電性バイアが形成される。前に簡単に述べ、以下で詳細に説明する理由から、前面組立体は、導電層の一部に重複する導電性材料の前面コンタクトパッドを有し、接続領域は、少なくとも前面コンタクトパッドの一部から露出するように形成する。
【0045】
本発明のプロセスでは、前面組立体は、電気光学媒体から導電層の反対側に透明接着層と、透明接着層に隣接して配置される第二の剥離シートとを有し、プロセスは、第二の剥離シートを透明接着層から除去して、透明接着層を保護および/またはバリア層に積層することを含む。典型的には、第二の剥離シートの除去と透明接着層の積層とは、前面組立体をバックプレーンに積層した後で行う。
【0046】
本発明のプロセスでは、前面組立体をバックプレーンに積層した後で、シール材料を少なくとも前面組立体周辺の一部分に配置することができる。前述のように、表示装置が保護および/またはバリア層を備えている場合には、この保護および/またはバリア層を電気光学媒体の周辺を越えて延設し、シール材料を、保護および/またはバリア層とバックプレーンとの間の、少なくとも電気光学媒体の周辺の一部分に配置する。
【0047】
また、本発明はさらに、電気光学表示装置の製造プロセスを提供する。このプロセスさらに以下を含む:
光透過型導電層を備える基板を形成し、
基板の接続領域はコーティングしないで固体電気光学媒体を基板の一部にコーティングし、
接続領域はコーティングしないで接着層を電気光学媒体にコーティングすることにより、前面組立体を形成し、
少なくとも1つのピクセル電極と、少なくとも1つのピクセル電極から電気的に絶縁しているコンタクトパッドとを備えるバックプレーンを形成し、
接着層が、少なくとも1つのピクセル電極に隣接して配置されている電気光学媒体と、コンタクトパッドと電気的に接続している接続領域内の導電層とでバックプレーンに接着するように、前面組立体をバックプレーンに積層する。
【0048】
本発明のプロセスは、剥離シートを接着層に配置し、前面組立体をバックプレーンに積層する前に、剥離シートを接着層から除去することを含む。剥離シートは第二の導電層を備え、プロセスは、光透過型導電層と第二の導電層との間に電気光学媒体の光学的状態を変えるのに十分な電圧を印加することを含む。プロセスは、前面組立体をバックプレーンに積層する前に、接続領域内の導電層がコンタクトパッド変形可能な導電性材料を介して接続するように、変形可能な導電性材料をバックプレーンのコンタクトパッドに配置することを含む。
【0049】
本発明のプロセスでは、前面組立体は、電気光学媒体から導電層の反対側に配置した透明接着層と、透明接着層に隣接して配置した剥離シートとを有し、プロセスは、剥離シートを透明接着層から除去して、透明接着層を保護および/またはバリア層に積層することを含む。典型的には、剥離シートの除去と透明接着層の積層とは、前面組立体をバックプレーンに積層した後で行う。
【0050】
本発明のプロセスでは、前面組立体をバックプレーンに積層した後で、シール材料少なくとも前面組立体周辺の一部分に配置する。前述のように、表示装置が保護および/またはバリア層を備えている場合には、この保護および/またはバリア層を電気光学媒体の周辺に延設して、シール材料を、保護および/またはバリア層とバックプレーンとの間の、少なくとも電気光学媒体の周辺の一部分に配置する。
【0051】
別の面では、本発明は、以下を備える(密封型)電気光学表示装置を提供する。少なくとも1つのピクセル電極を備えるバックプレーンと、ピクセル電極に隣接して配置された固体電気光学媒体層と、バックプレーンから電気光学媒体の反対側に配置された光透過型電極と、電気光学媒体から光透過型電極の反対側に配置された保護および/またはバリア層と、周囲から電気光学媒体に材料が進入しないようにするシール材料であって、シール材料は、少なくとも電気光学媒体層の周辺の一部分に沿って配置され、保護および/またはバリア層のバックプレーンから延設している。
【0052】
このような密封型電気光学表示装置では、シール材料は、横方向の厚さがバックプレーンの面と平行に測定して、バックプレーンから保護および/またはバリア層に向かって減少する。あるいは、保護および/またはバリア層が、バックプレーンの面と平行に測定して電気光学媒体層より小さく、シール材料が、電気光学媒体層の周辺部分を越えて延設して保護および/またはバリア層の周辺に接続している。本発明の密封型電気光学表示装置のさらに変形では、保護および/またはバリア層が、バックプレーンの面と平行に測定して電気光学媒体層よりも大きく、シール材料が、バックプレーンと保護および/またはバリア層の周辺部分との間に延設し電気光学媒体層の周辺を越えて延設している。
【0053】
また、本発明は、以下を備える第二の(密封型)電気光学表示装置を提供する。少なくとも1つのピクセル電極を備えるバックプレーンと、ピクセル電極に隣接して配置された固体電気光学媒体層と、バックプレーンから電気光学媒体の反対側に配置された光透過型電極と、電気光学媒体から光透過型電極の反対側に配置された電極支持体と、光透過型電極と電極支持体とは、バックプレーンの面と平行に測定して電気光学媒体層よりも大きく、周囲から電気光学媒体に材料が進入しないようにするシール材料であって、シール材料は、バックプレーンと光透過型電極の周辺部分との間に延設し、電気光学媒体層の周辺を越えて延設している。
【0054】
最後に、本発明は、固体電気光学媒体を検査する2つの方法を提供する。第一の方法は以下を含む:
以下を順に備える製造品を形成し、
光透過型導電層と、
固体電気光学媒体導電層と電気的に接続している層と、
接着層と、
第二の導電層を有する剥離シート、
2つの電気的導電層の間に電位差を印加することにより、媒体上に画像を形成し、
このように形成された画像を観察する。
【0055】
本発明の第二の検査方法は以下を含む:
以下を順に備える製造品を形成し
光透過型導電層と、
固体電気光学媒体導電層と電気的に接続している層と、
接着層と、
剥離シート、
静電荷を剥離シートにおくことにより、画像を媒体上に形成し、
このように形成された画像を観察する。
【0056】
添付の図面により本発明の好適な実施の形態について説明するが、これは説明のためだけである。
【発明を実施するための形態】
【0058】
すでに述べたように、本発明は、以下を順に備える製造品(以下では説明の都合上「前面ラミネート」または「FPL」と呼ぶ)を提供する。光透過型導電層と、固体電気光学媒体導電層と電気的に接続している層と、接着層と剥離シートである。
【0059】
前面ラミネートの光透過型導電層には2つの目的がある。最終的には前面ラミネートから形成される表示装置の前面電極の形成と、前面ラミネートに機械的完全性を与えることである。これにより、電気光学媒体と接着層とだけを備える構造ではおそらく不可能な方法で、前面ラミネートを扱うことができるようになる。原則的に導電層は単一層であって、1つの層で必要な電気的導電率および機械的特性を有する。例えば、導電層は、比較的厚い(約100〜175μm)導電性ポリマー層を備える。しかしながら、必要とする電気的特性と機械的特性との組み合わせを有する材料を見いだすことは困難であり、単一の導電層に用いるのに適したフィルムは市販されていない。従って、今のところ導電層の好適な形態は実際には、2つの層から成る。つまり、必要とする電気的導電率を備える薄い光透過型導電層と、機械的完全性を備える光透過型基板とである。光透過型基板は好ましくは可ぎょう性を備える。この意味では、基板を手作業で永久歪みが発生しない直径(おおむね)10インチ(254mm)のドラムに巻き付ける。ここでは「光透過型」という用語は、このような層が十分な光を透過し見る人に対して、この層を介して電気光学媒体の表示状態の変化が見えるようにすることである。この変化は、導電層と(存在する場合は)隣接する基板とを介して通常見ることができる。基板は典型的にはポリマーフィルムであって、通常約1〜約25mil(25〜634μm)の厚さを有し、好ましくは約2〜約10mil(51〜254μm)である。導電層は好適には薄い層である。例えば、アルミニウムまたはインジウムスズ酸化物(ITO)、あるいは導電性ポリマーである。アルミニウムまたはITOをコーティングしたポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムが市販されている。例えば、米国デラウェア州ウィルミントン、E.I.デュポン・ドヌムール&カンパニー社(E.I. du Pont de Nemours & Company)が市販している「アルミナイズドマイラー(aluminized Mylar)」(「Mylar」は登録商標である)を導電層または(適切なコーティングと共に)第二の導電層を載置する剥離シートとしてこのような市販の材料を用いることにより、本発明で良い結果が得られる。
【0060】
本発明の変形では、剥離シートを開始するのに自己支持形固体電気光学媒体を用意する。コーティング、印刷等により、電気光学媒体層を剥離シートに形成して、それから接着層を電気光学媒体(すなわち、剥離シートから電気光学媒体の反対側に)に形成する。次に、組合せた電気光学媒体と接着層とを用いて、電気光学媒体を任意の所望の基板に設ける。これは三次元体である。所望ならば、接着性の第二の層を最初に設けた層から電気光学媒体の反対側に接着して、電気光学媒体を両面接着フィルムに変える。これを例えば、一面はバックプレーンに、もう一方は電極に積層する。
【0061】
本発明のこの変形の現在好適な形態では、単一層の封止粒子ベースの電気泳動媒体をおおむね前述の第2002/0185378号明細書(対応する国際出願PCT/US02/15337号明細書も参照)に述べたように形成し、実施例7では、剥離シートに成膜し、乾燥させ、水溶性ウレタンバインダ(米国マサチューセッツ州ワシントン01887、メインストリート730、NeoResins社から市販のNeoRez R−9320)を上にコーティングして、カプセル層を平坦化して接着層を形成する接着層を乾燥させた後、組合せたカプセル層と接着層とを、基板から自己支持形フィルムとして剥離する。
【0062】
本発明の前面ラミネートは、大量生産に良く適している。例えば、従来の市販のコーティング装置を用いたロールツーロールコーティングプロセスにより、市販の金属化プラスチックフィルムロールを前面ラミネートに変える。前述の米国特許出願公開第10/063,803号明細書に述べたように、まず、金属化プラスチックフィルムにバインダ内のカプセルスラリーを塗布して、カプセル層を乾燥する。接着層、例えば前述の水溶性ウレタン樹脂NeoRez R−9320を次に、カプセル層に塗布して乾燥する。次に、剥離シートを接着剤に貼り付けて、組合せた前面ラミネートをロールにして保存および/または搬送できるようにする。表示装置形成に前面ラミネートを用いる所望の場合に、ラミネートのロールを解いて、それぞれの表示装置の大きさ、もしくは表示装置群に必要な大きさに切断することができる(場合によっては、従来の市販の装置を用いて、1つの動作で複数の表示装置を積層して、後の段階でそれぞれの表示装置に分割するのに便利である)。
【0063】
本発明の前面ラミネートに用いられる剥離シートは、任意の周知の種類とすることができる。当然、電気光学媒体の特性に悪影響を与える材料を含まないものである。多くの適する種類の剥離シートは当業者にとって周知のものである。典型的な剥離シートは、低い表面張力材料、例えばシリコンをコーティングした、紙またはプラスチックフィルム等の基板を備える。
【0064】
本発明の前面ラミネートを表示装置に用いる場合、ラミネート内部で導電層と電気的に接続させることが当然必要である。大抵の場合、表示装置には、導電層に電気光学媒体がない少なくとも1つの領域(以下では「接続領域」と呼ぶ)設ける必要がある。接続領域に接着剤をコーティングして、最終的な表示装置で接続領域を適切な導体と固定するが、接続領域に用いられる接着剤は、電気光学媒体が存在する表示装置の残りの領域に用いられるのと同じ接着剤であてもなくてもよいことに留意されたい。この接着剤の存在により電気的抵抗がさらに導入されるが、大抵の電気光学媒体で必要とする電流は低いので追加された抵抗は問題とならない。必要ならば、本技術で周知の種類の導電性粒子または繊維を含む導電性接着剤を用いることにより、接続領域の接着剤による抵抗を低下することができる。一方、以下に詳細に説明するように、変形可能な導電性材料を用いて、接続領域をバックプレーンに固定することもできる。
【0065】
接続領域は、2つの異なる方法により形成することができる。まず、以下に述べるように
図21、
図22を参照する。電気光学媒体が存在していない、コーティングしていない領域(「溝」)が残るように電気光学媒体層の形成を制御して、これらのコーティングしていない領域部分は後に接続領域として機能する。あるいは、ラミネートの前面を電気光学媒体で覆って、任意の都合の良い方法、例えば電気光学媒体を機械的摩耗させたり化学的に分解したりすることにより、後でこの媒体を接続領域から除去する。場合によっては、電気光学媒体を接続領域から除去した後で、ラミネートをクリーニングして電気光学媒体から残渣を除去する必要がある。例えば、電気光学媒体が封止電気泳動媒体ならば、電気泳動媒体を接続領域から除去する間にカプセルが破裂して残った分散相をすべて除去することが望ましい。
【0066】
本発明の前面ラミネートの重要な利点の1つは、最終的な表示装置に組み込む前にラミネートの品質を検査できることである。コーティング技術の当業者に周知のように、コーティング材料はしばしば、例えばボイド、スジ、コーティングした層の厚さむら、点剥離や、コーティング材料の機能に悪影響を与えたり、使用できなくさせたりするような他の問題といった欠陥を示す。また、封止電気光学媒体は、コーティングする間にカプセルが破裂することによる欠陥がある。従って、最終の製品に用いる前に、目視またはマシンビジョンシステムのいずれかにより全欠陥を識別して、コーティングした製品を検査することが多くの場合必要である。このことは、アクティブマトリックス表示装置に用いられる電気光学媒体に特に必要である。なぜなら、実際上、このような表示装置のアクティブマトリックスバックプレーンのコストが、電気光学媒体と前面電極構造体とを合わせたコストよりずっと高いからである。電気光学媒体の欠陥のあるコーティングをバックプレーンに積層するすると、媒体とバックプレーンとを共に廃棄しなければならなくなるのは、通常、バックプレーンが使える状態のままで媒体を除去する方法がないからである。
【0067】
残念ながら、電気光学媒体の検査は、他のコーティングした材料に比べて特に難しいものである。電界を印加すると、電気光学媒体だけ光学的状態が大きく変化し、媒体の機能に悪影響を与えて光学的状態を変えてしまういくつかの種類のコーティング欠陥(例えば、接着層への異物の巻き込みまたは不純物、あるいはカプセルの破裂)を肉眼で観察することは非常に困難である。従って、媒体を検査する間に電界を印加できることが望ましい。しかしながら、多くの従来技術のプロセスではこれが困難である。典型的には、このような従来技術のプロセスでは、バックプレーンと前面電極構造体とを別々に形成して、電気光学媒体層をこれらの構成部品(通常、前面電極構造体)のいずれかに設け、バックプレーンと前面電極構造体とを電気光学媒体を挟むように共に積層する。このようなプロセスでは、最終的な表示装置にするまで、積層する前に電気光学媒体の光学的状態を切り換えて、電気光学媒体または接着剤の欠陥を発見する機会を設けられないので、欠陥のある電気光学媒体または接着剤に積層してしまった良い状態のバックプレーンを廃棄することになるのでコストが高くなる。(たいていの場合、単に電極のスイッチを入れることで適切に電気光学媒体を検査することが不可能であるのは、媒体または電極表面のでこぼこにより、媒体の光学的状態に一定の変化を起こすことが不可能になることに留意されたい。光学的状態におけるこのような一定の変化は、媒体を完全に検査するのに必要である。)
すでに示したように、本発明は、ラミネートをバックプレーンに最終的に接着する前に、ラミネートの電気光学媒体および他の構成部品を検査する方法を提供する。
【0068】
本発明の基本の前面ラミネートと、その検査プロセスとについて、
図1、
図2を参照して説明する。
【0069】
図1は、ラミネートを表示装置に組み込む前に剥離シートをラミネートから剥離する様子を示す、発明の基本の前面ラミネートの概略断面図である。
図1に示すように、ラミネート(全体として10と示される)は、透明プラスチックフィルムの形態の光透過性基板12を備える。これは、好適には7mil(177μm)のPETシートである。
図1に図示していないが、下面が(
図1に示すよう)最終的な表示装置の画面を形成する基板12は、1つ以上の追加の層を備えることができる。例えば、紫外線を吸収する保護層、酸素または水分が最終的な表示装置に進入しないようにするバリア層、最終的な表示装置の光学特性を向上させる反射防止膜である。基板12は、好ましくはITOの薄い光透過型導電層14を備える。これが最終的な表示装置の前面電極となる。
【0070】
導電層14と電気的に接続している、(全体として16と示される)電気光学媒体層を上に設ける。
図1に示す電気光学媒体は、前述の第2002/0185378号明細書に記載の種類の、逆に帯電する2粒子封止電気泳動媒体で、複数のマイクロカプセルを備える。それぞれ炭化水素ベースの液体20を含むカプセル壁18を有し、負に帯電した白色粒子22と、正に帯電した黒色粒子24とを懸濁している。マイクロカプセルを、バインダ25内に保持する。層16に電界を印加するとすぐに、白色粒子22が正の電極に移動し、黒色粒子24が負の電極に移動して、最終的な表示装置内の任意の時点でバックプレーンに対して層14が正であるか負であるかにより、基板12を介して表示装置を見る人から、層16が白色または黒色に見える。
【0071】
ラミネート10はさらに、電気光学媒体層16にコーティングした積層接着層26と、接着層26を覆う剥離層28とを備える。剥離層は好適には、7mil(177μm)のPETフィルムで、任意の適切な剥離コーティング、例えばシリコンコーティングが施されている。
図1の左側に示すように、ラミネートを接着層26によりバックプレーンに積層して、最終的な表示装置を形成する前に、剥離層28を接着層26から剥離する。
【0072】
図2は、
図1に示すラミネート10と同じ、変形した前面ラミネート(全体として10’と示される)を示す。違いは薄い第二の導電層30で、好ましくはアルミニウムのものを、電気泳動媒体に対向するように剥離層28の表面に設ける。(また、第二の導電層30を、電気泳動媒体から離れた剥離層の表面に設けることもできる。しかしながら、
図2に示す構成が一般的に好ましいのは、以下に述べるように、第二の導電層30を用いて電気泳動媒体を検査し、これを用いていずれの任意の動作電圧でできるだけ大きな電界を媒体に印加するからである。2つの導電層の間の距離はできるだけ狭くすることが望ましい。)すでに示したように、剥離層28と導電層30とを、アルマイズドPETフィルムから形成する。このようなフィルムは広く市販されている。
図2に図示しないが、場合によっては、電気光学媒体の特性により、シリコン等の低い表面張力材料のコーティングを第二の導電層30に設けて、この層が電気光学媒体に突き刺さらないようにすることが必要、もしくは望ましい。この低い張力材料によりさらに電気的抵抗がシステムに加えられるが、大抵の電気光学媒体の抵抗は十分に高いので、さらに抵抗が加えられても問題はない。必要ならば、検査の間に用いる駆動電圧(以下を参照)を調整して追加の抵抗を許容することもできる。
【0073】
図2は、ラミネート10’の検査を示す。導電層14を接地し、電気光学媒体の光学的状態を変化させるのに十分な、好ましくは最終的な表示装置に用いられる駆動電圧と同じ駆動電圧Vを第二の導電層30に印加する。第二の導電層30との接続は、剥離層28の領域を小さく接着層26から剥離することにより行うことができる。導電層14との接続は、同様な剥離や、電気光学媒体をラミネートの領域から小さく除去したり、この媒体を例えば、わにぐちクリップで貫通したりするいずれかにより行うことができる。有利には、あるいはこの代わりに、好ましくは方形波の電圧を第二の導電層30に印加して、ラミネート10’の全シートが黒色と白色とに点滅するようにする。人の目は、この条件で点滅しないような小さな領域にも敏感に反応するので、小さな欠陥でも容易に観察できる。また、検査方法を大型シートラミネートに簡単に適用できるので、大抵の場合、欠陥に印を付けて、次に大型シートをそれぞれの表示装置に必要な大きさに切断する際に調整できる。従って、欠陥のあるシートから最大数の個々の表示装置を得ることができる。
【0074】
図2に示す検査方法により、実際の表示装置に用いられる駆動電圧に対応する低い電圧を正確に印加する検査が可能となる。従って、検査の間に示されるラミネートの特性が、最終的な表示装置で得られる特性に対応することが基本的に保証される。例えば、電気光学媒体のある領域で光学的状態が変化するが、設計規格が求めるよりもゆっくりと変化するということが、この方法で容易に検出できる。この方法は、ある環境にとって危険な高電圧源を必要とせず、基本的にラミネートを帯電させたままにすることなく、自動化検査に十分適用できる。
【0075】
本発明の第二の検査方法の好適な実施の形態を、概略で
図3に示す。
図1に示すラミネート10に第二の検査方法を適用した様子を示している。
図3に示すように、導電層14を
図2と同じ方法で接地する。静電ヘッド32を剥離層28付近に配置することにより、静電荷を露出した剥離層28の表面に印加する。正の電荷を
図3に示しているが、負の電荷についても当然用いることができる。すでに述べた理由から、逆の極性の電荷を、検査プロセスの連続するステップで有利に印加することができる。剥離層28に印加した静電荷により、ラミネート10の光学的状態を変化させる。
【0076】
図4は、概略であるがより詳細な、
図3の検査方法を実施する好適な装置(全体として40と示される)を示す側面図である。装置40は、「透明静電チャック」(全体として42と示される)を備える。これは、ラミネート10を検査位置に保持するために用いられる。(静電チャックとして機械的クリップが好適であるのは、静電チャックにより、ラミネートがガラス支持体に対して完全に平らになるので、観察される画像の反射アーティファクトを確実に除去するからである。)チャック42は、プラスチックフィルム46(好適にはPET)を光学セメントで接着した平らなガラス板44を備える。この露出表面には、ITO層48が備えられている。チャック42に設けられたソレノイド作動型ポゴピン50が、ラミネート10の導電層14(
図1を参照)と接続し、導電層14と48との間に電圧を印加してこれらの層の間に静電引力を生成して、検査の間ラミネート10をチャック42にしっかりと固定する。
【0077】
ラインスキャンカメラ52をチャック42の下に設けて、チャックを介してラミネート10をスキャンできるようにする。イオノグラフィープリントヘッド54をチャック42の上に設けて、
図3に示す方法で静電荷をラミネート10の剥離層28(
図1)に印加する。米国特許第4,160,257号明細書に記載されている種類の適したイオノグラフィープリントヘッドは、市販されている。ゼロックスドキュプリント(Xerox Docuprint)1300電子ビームプリンタから再利用したヘッドを用いたある実験的装置は、米国コネチカット州スタンフォード、ゼロックス社(Xerox Corporation)から市販されている。プリントヘッド54は、スプリング式スライド機構56(
図4により詳細に示す)を備え、これは、プリントヘッド54を、露出した剥離層28の表面から典型的には約0.5mmの一定の距離で保持する。カメラ52とプリントヘッド54とを共通直線運動ステージ(図示せず)に取り付けて、ラミネート10の検査の間、
図4では左から右へ移動し、カメラ52がプリントヘッド54から「下流」の近い距離に位置するようにすることにより、カメラ52がスキャンする直線領域が、プリントヘッド54が今しがた写した領域となる。
【0078】
図4に示す装置の動作の好適なモードは次の通りである。オペレータが、ラミネートシート10を静電チャック42に載置する。オペレータは、位置決めピンまたは印刷した位置決めマーク(図示せず)を用いて、確実にシートを適切に位置決めする。オペレータが安全保護カバー(図示せず)を閉じた後、ピン50で導電層14と電気的に接続する。次に、装置はチャック42を作動させ、よって、2つの導電層14と48との間に電界を生成してこれらの層を引き寄せる。
【0079】
イオノグラフィープリントヘッド54は、電気泳動媒体を駆動して、剥離層28にイオンビームを投影することにより、光学的に飽和した光学的状態にする。イオンにより、同じ逆の画像電荷が導電層14に形成され、得られる電界により、ラミネート10の画面(
図4の下面)の色が変化する。時間がたつと、電気泳動媒体全体にわたる電界のエネルギーが電気的伝導により放散する。
【0080】
ラインスキャンカメラ52は、静電チャック42を介してラミネート10を撮影する。装置は、カメラが撮影したラミネートに対する照明も含めて正確に撮影するよう設計されている。制御装置(図示せず)により、機械装置(カメラ、ステージ、照明等)の各種の構成部品を制御して、カメラ52からの画像を処理して、測定されるラミネートシートが製造規格範囲にあるがどうか決定する。いずれかの方向の光学的状態に変化しない領域(すなわち、白色領域が黒色にならなかったり、黒色領域が白色にならなかったりすること)を検出することが必要であるので、プリントヘッド54の極性をスキャンの間に逆にして、ラミネート10を少なくとも2回スキャンして完全に検査する。制御装置は、簡単なしきい値処理アルゴリズムを用いて欠陥の位置を判定する。検査する各光学的状態に見合ったより高いおよび/またはより低い反射率を外れる画像ピクセルは、欠陥と考えられる。次にコンピュータは、得られるピクセル欠陥データについてより高度な処理を行って、ラミネートが規格に合うかどうか判定する。例えば、連続する欠陥ピクセル群を1つの欠陥と呼ぶ。コンピュータは、領域当たりのピクセル欠陥数、各欠陥の位置、平均欠陥領域、他の計算したパラメータ数をすべてをカウントする。
【0081】
次に装置は、シートの合否を示す。シートが規格外ならば、装置はレーザカッタの数値制御プログラムを生成して、検査にかけられているラミネートシートをより小さいシートに切断して規格に合わせる。あるいは、規格外のシートを廃棄する。
【0082】
このような装置のプリントヘッド54に印加するのに必要な電圧は、電気光学媒体の抵抗と比較して、典型的な剥離層の抵抗の単純な分析から非常に小さなものであることに留意されたい。すでに示したように、実際に必要になるプリントヘッド電圧は、市販のイオノグラフィープリントヘッドの性能の範囲にある。例えば、ある実験では、
図4に示す装置を用いて、最終的な表示装置で封止電気泳動媒体を検査した。15Vの駆動パルスを150〜500msecの時間で用いて黒色状態と白色状態とを切り換えた。このラミネートでは、用いた剥離層は、10
13オームcm
2の抵抗を有するPETフィルムであった。剥離層の抵抗に対する電気泳動媒体(約10
8オームcm
2)の抵抗について考えると、剥離層を介してインクを駆動することは、百万ボルト以上必要であると結論することができる。しかしながら、層のキャパシタンスはおよそ同じなので(電気泳動媒体に対し28pF/cm
2、剥離層に対し50pF/cm
2)、実際には、1000V未満のパルスにより、組合せた電気泳動媒体と剥離層とに抵抗キャパシタンススパイクを行き渡らせて、電気泳動媒体が光学的状態を完全に移行する十分なエネルギーを持つことになった。
【0083】
上述のように、0.05mm(2μm)の剥離層と前述のゼロックスプリントヘッドとを用いる電気泳動媒体を使った実験では、黒色状態および白色状態の完全な移行がうまく行われた。トラッキング速度が10mm/sec、ドライバ電極電圧が1900VPP、ドライバ電極周波数が50KHz、ドライバパルス幅が30Hz、プリントヘッドと剥離層との距離が0.5mmであった。媒体を白色光学的状態に駆動するため、制御電極電圧を0Vに設定し、画面電極電圧を180Vに設定し、加速電圧を+1000Vに設定した。媒体を黒色光学的状態に駆動するため、制御電極電圧を200Vに設定し、画面電極電圧を20Vに設定し、加速電圧を−1000Vに設定した。共通接地に対して全電圧を印加した。
【0084】
図5、
図6、
図7は、これらの実験で用いた実際の装置を示す写真である。
図5は検査のセットアップの全体を示し、
図6は電気泳動媒体を白色から黒色に切り換えるプリントヘッドを示し、
図7はイオノグラフィープリントヘッドとその対応する制御盤を示す。
【0085】
本発明の検査方法により、完全な光学的状態の移行を達成することを説明してきた。本発明の検査方法により、封止電気光学媒体内のカプセルを破裂させることなく、検査速度が速い非接触検査方法を提供する。
【0086】
図8は、ラミネート(全体として200と示される)を示す。
図1に示すラミネート10に非常に類似しているが、剥離シート28と接着層26と電気光学媒体層16とに延設する開口202の形態の接続領域を備えている。従って、開口202の底部の導電層14の領域を露出させる。開口202は、例えばデプスルーティング(depth routing)技術等の、任意の従来の技術により形成することができる。開口202の形成は2つの段階で行われる。第一の段階は剥離シート28の除去で、第二の段階は接着層26と電気光学媒体層16との除去である。プロセスの第一の段階は、カットの深さを限定する深さ制御装置を備える機械式カッタを用いて、剥離シート28を物理的に切断することにより実行する。次に、例えば真空装置で吸い込むことにより、剥離シート28の切断部分を除去する。あるいは、剥離層を、レーザアブレーションまたはドライエッチング、特に反応性イオンエッチングにより除去する。これは、非常に制御され繰り返し行われる。また、エッチングにより、接着層26と電気光学媒体層16とを除去することもできる。好ましくは、導電層14がエッチストップとなるようにエッチング技術を用いる。しかしながら、接着層26と電気光学媒体層16とを除去する現在好適な技術は、ウェット機械式研摩である。この技術を用いて剥離シート28を除去することもできる。このような機械式研摩は好ましくは、ポリエステルレーヨン等の不織布や非細断テープを用いて、せん断型動作で材料を除去する。
【0087】
層26、16の除去に、レーザアブレーション等の高エネルギー材料除去技術を用いない方がいいのは、実際上、高エネルギー技術は導電層14に損傷を与える傾向があるからである。すでに述べたように、基板12と導電層14とを好適にはITOコーティングPETフィルムから形成する。このようなフィルムは市販されている。しかしながら、このような市販のフィルムでは、ITOの厚さが約100nm(0.1μm)しかなく、従って、ITOが比較的簡単に高エネルギー除去技術により損傷してしまう。
【0088】
導電層14が損傷する危険を低減するために、開口202を形成する領域の層14の厚さを増すことが有利である。明らかなように、全導電層14の厚さを増すことが実際的ではないのは、表示装置をも散る際にこの層が見る人と電気光学媒体層16との間に位置するからと、全層14の厚さを増すと表示装置の光学特性に悪影響を与えてしまうからとである。しかしながら、開口202は典型的には表示装置の周辺領域に形成する。通常使用の際に見えない領域、例えば表示装置のベゼルの下に隠れる領域に形成されるので、表示装置の光学的性能に影響を与えることなく、層14の厚さをこのような領域で増すことができる。開口202により露出するこの領域の導電層14の厚さは、導電性インク、例えば銀またはグラファイトインクをITO層に印刷することにより行われる。実際には、電気光学媒体層16を導電層14にコーティングしたり成膜したりする前に、導電性インクを、PET/ITOフィルム(または基板12と導電層14との形成に用いたのと同じフィルム)の該当する領域に印刷することに留意されたい。
【0089】
電気光学媒体の中には、開口を形成すると大量の残がいを形成するものがある。例えば、
図8では、開口202の左側に示す、マイクロカプセルがなくなっている「空白」領域が図示されている。この空白領域は、開口202を形成したためにマイクロカプセルが層16からなくなっていることを示している。(
図8のマイクロカプセルの大きさは、開口の大きさに対して非常に大きく示されている。実際には、典型的な開口は約10マイクロカプセルである。)「なくなった」マイクロカプセルというのは、開口202を形成する間に破裂したものなので、開口に残がいが形成される。この残がいを、前面ラミネートを表示装置に用いる前に除去しなければならないのは、導電層14と表示装置のバックプレーンとの間の必要な電気的接続を妨げるおそれがあるからである。開口202を形成するのにいくつかの方法がある。例えば電気光学媒体から残がいを効率的に除去することになるウェット機械式研摩では、この方法を開口202の形成に用いると、それ自体では残がいを除去しない。例えばプラズマエッチング、あるいは液またはガス流で開口を洗浄すること等の任意の周知の残がい除去技術を用いて、残がいを除去することができる。当然、用いる残がい除去技術は、最終的な表示装置の光学的性能に悪影響を与えてしまわないように、電気光学媒体を損傷しないものでなければならない。
【0090】
最終的な表示装置では、開口202は導電性材料で充填されるので、表示装置の前面電極(導電層14)とバックプレーンとの間に導電性経路を形成する。(
図8では1つの開口202だけ図示しているが、実際には、1つの表示装置に用いられる前面ラミネート10の一部に2つ以上の開口を形成することが有利である。従って、表示装置の前面電極とバックプレーンとの間に複数の導電性経路が形成されて、例えば、導電性経路を形成する材料が割れたりして一つの導電性経路が正常に機能しなくなっても、表示装置を正常に機能させることができる。)しかしながら、開口202に導電性材料を充填することは、前面ラミネートをバックプレーンに積層する前か、基本的に同時に行うこともできる。
【0091】
図9は、前面ラミネート(全体として210と示される)を示す。積層前に開口202の充填を行っている。
図9では、
図8に示す開口202が導電性材料で充填されて、導電層14から剥離シート28の露出表面に延設する導電性バイア204を形成している。バイア204を、任意の導電性材料、変形可能な導電性材料から形成することができる。例えば、導電性粒子をポリマーマトリックスに含む材料が好適である。この種類の導電性材料は、銀インク、銀封入エポキシ樹脂、金属含有シリコンおよび他の材料を含む。あるいは、バイア204は、導電性テープから形成することができる。任意の好適な方法で、例えばインクを前面ラミネートに印刷したり、針を介して導電性材料を開口202に注入したりして導電性材料を開口202に挿入する。剥離シート28の表面に余分な導電性材料を残してしまうような印刷等のプロセスを用いることは悪くはないことに留意されたい。なぜなら、前面ラミネートをバックプレーンに積層する前に、余分な導電性材料を剥離シート28から除去するからである。硬化させたり、部分的に硬化させたりする必要がある種類の導電性材料ならば、導電性材料を開口202に挿入してから、導電性材料を導入する。しかし、導電性材料の最終的な硬化は、望ましくは前面ラミネートをバックプレーンに積層た後で、積層する間に導電性材料がある程度変形可能で、バックプレーンとの電気的が良好に行われるようになるまで延期する。銀封入エポキシ樹脂を用いて導電性バイア204を形成する1つの利点は、この材料が、積層前に硬化の滞留時間を必要としないことである。以下に述べるように、好適な高い温度範囲で積層を行うことにより、まさに積層する間に銀封入エポキシ樹脂を硬化させることができる。
【0092】
図8、
図9に示す前面ラミネート構造体を典型的には、前面ラミネートがバルクの状態、つまりウェブの形状で形成する。次に、前面ラミネートを典型的には、それぞれの表示装置に必要な大きさにそれぞれ切断する。この切断はレーザカッタまたは抜型を用いて行われる。本発明のの重要な利点の1つは、前面ラミネートをウェブの形状で準備して、様々な表示装置に用いられるように様々な大きさに切断する。従って、前面ラミネートの製造に際し、様々な大きさのラミネートの在庫表が不要となり、ウェブとして前面ラミネートを用意して、このウェブを、オーダを受けた順にいろいろな大きさに切断することができる。また、電気光学媒体のうちの中には、切断すると残がいを形成する種類のものがあることに留意されたい。例えば封止電気泳動媒体の破裂したカプセル等を、切断の後で適切なクリーニングをこなって、順に残骸を除去する必要がある。
【0093】
本発明により、前面ラミネートを調製する際の各種のステップを実施する順序に柔軟性を与えることができる。例えば、剥離シートと、接着層と、電気光学媒体とを前面ラミネートのウェブから除去して(選択的に導電性材料の挿入)、ウェブを切断してからそれぞれのラミネート部品を形成する代わりに、ウェブをまず切断してから、各種の層を除去しそれぞれのラミネート部品することもできる。この場合、ラミネート部品を保持するジグまたはダイを備えて、ラミネート部品の領域を正確に形成することにより、剥離層、接着層および電気光学媒体の除去を順に確実に行うことが望ましい。これ以外にも、プロセス工程の順序を変えることももちろん可能である。
図9のラミネートを形成して、ウェブ状のラミネートに開口202(
図8)を形成することもできる。この後、それぞれの部品に切断する。切断した後で導電性材料を挿入して、可能ならばラミネート部品をバックプレーンに積層する直前に導電性バイアを形成する。
【0094】
図8、
図9に示す前面ラミネートは望ましくは、
図10〜
図17を参照して以下に述べるように表示装置に組み込む前に、前述の方法により検査する。
【0095】
電気光学表示装置を形成するプロセスで次に重要な工程は、前面ラミネートをバックプレーンに積層することである。しかしながら、
図8、
図9に示す前面ラミネートをバックプレーンに積層する前に、剥離シート28を除去する必要がある。この除去は、接着剤テープを剥離シートの露出表面に接着して、接着剤テープを用いて接着層から剥離シートを剥離することにより行われる。あるいは、場合によっては、剥離シートを、接着層26の端部と電気光学媒体層16とを越えて延設するように配置する(例えば接着した接着層26より幅が広い剥離シートウェブを用いる)。手でつかんで引いて剥離シートをを剥離するように、剥離シートの「タブ」を1つ以上残しておく。剥離シート28を除去することにより、接着層26を露出してラミネートプロセスを行えるようにする。
【0096】
図10は、ピクセル電極408とコンタクトパッド410とを備えるバックプレーン406に積層する、
図9の前面ラミネート210を概略で示している。
図10は、前面ラミネート10の基板12に保護層412を積層して、同時に前面ラミネートをバックプレーン406に積層する様子を示している。このような保護層を設けることは以下の理由により望ましいが、保護層は、前面ラミネートをバックプレーンに積層するのと同じ積層工程で接着する必要はない。典型的には保護層は、前面ラミネートをバックプレーンに積層した後の、第二の積層工程で接着する。あるいは、電気光学媒体16を基板に設ける前に、保護層412を基板12に設けることもできる。
図10では、前面ラミネートが
図9に図示されているのと逆の位置になっていることに留意されたい。
【0097】
図10は、ローラ414と可動加熱ステージ416とを用いることにより積層が行われることを示している。ステージはラミネートプロセスの間、矢印Aの方向に移動する。バックプレーン406をステージ416上に載置して、切断した部品の前面ラミネート210をバックプレーン406の上に載置して、前面ラミネート210とバックプレーン406とは好ましくは、例えば、端部を基準として、予め位置決めしたアライメント参照マーカを用いて位置決めする。ステージ416の面に平行な2方向にアライメントを制御して、積層の前に2つの構成部品に対して正確にアライメントを行う。次に、保護層412を前面ラミネート210の上に載置する。
【0098】
一旦位置決めしたならば、ローラ414の下で矢印Aの方向にステージ416を移動することにより、保護層412と前面ラミネート210とバックプレーン406とを共に積層する。ステージ416上の材料のスタックは特定の高温に、望ましくは50〜150℃、好ましくはエチレン酢酸ビニル等の熱溶融接着剤の範囲の80〜110℃に保持する。ローラ414は加熱しても加熱しなくても良いが、望ましくは0.2〜0.5MPa、好ましくは0.35〜0.5MPaの範囲の圧力をかける。積層接着層は好ましくは温度圧力活性型なので、ラミネート積層の際の熱と圧力とにより、前面ラミネート210とバックプレーン406とを共にスタックとしてローラ414を通過させて、電気光学表示装置を形成する。
図10からわかるように、導電性バイア204がコンタクトパッド410に接続し、電気光学媒体がピクセル電極408に隣接するように積層する。当然重要なのは、コンタクトパッド410がピクセル電極408から順に電気的に絶縁していることである。前面ラミネートの導電層とピクセル電極とにより形成された共通前面電極に印加する電位が別々に電界を電気光学媒体に生成して、光学的状態の変更が十分行われるようにする。
【0099】
ラミネートプロセスは様々なやり方に変更できる。例えば、ステージ416を静止し、ローラ414を移動する。ローラ414とステージ416とをどちらも加熱せず、圧力活性型積層接着剤にローラ414で圧力をかけることもできる。
図9のものではなく
図8の前面ラミネートを用いて積層する場合は、変形可能な導電性材料、例えば銀封入エポキシ樹脂をコンタクトパッド410に印刷したり成膜したりして、積層する間にこの変形可能な導電性材料を開口202(
図8)に送り込むことにより、ラミネートプロセスの間に導電性バイアを形成する。もちろん、積層は、ローラとステージではなく(加熱または非加熱の)2つのローラを用いて行うこともできる。
【0100】
ラミネートプロセスをより根本的に変更することも可能である。
図10に示すラミネートプロセスは、「ピースツーピース」プロセスである。それぞれの切断した部品の前面ラミネートを、それぞれのバックプレーンに積層する。しかしながら、ラミネートプロセスをロールツーロールモードで行うこともできる。前面ラミネートのウェブを、フレキシブル基板に形成された複数のバックプレーンを備えるウェブに積層する。このようなウェブは、前述のEインクおよびMITの特許、公開出願に述べたように、ポリマー半導体から成るトランジスタに利用できる。このようなロールツーロール積層は、1組のローラの間に2つのウェブを挟んで通過させることにより行うこともできる。用いる接着剤により、ローラを加熱したり加熱しなかったりする。ロールツーロールプロセスを行う際に当業者に明らかなことは、このようなロールツーロール積層で剥離シートを前面ラミネートから除去することは、巻き取りローラを備える「インライン」で行うことができることである。張力をかけて剥離シートを前面ラミネートからはがして、はがした剥離シートを巻き取るものである。また、このようなロールツーロールラミネートプロセスは、保護層を同時に積層することにも十分適用される。もちろんロールツーロールラミネートプロセスの後、組合せた「表示装置」のウェブを切断して、それぞれの表示装置を形成する。
【0101】
「ウェブツーピース」モードで積層を行うこともできる。連続する前面ラミネートのウェブから剥離シートを剥離し、適切なホルダに配置された複数のバックプレーンに積層して、前面ラミネートのウェブを次に切断して、れぞれの表示装置を形成する。
【0102】
相対湿度や温度等の環境的条件の選択には、十分注意を払う必要がある。環境的条件により前面ラミネート/バックプレーンの積層が影響を受けてしまうのは、少なくとも封止電気泳動表示装置の場合では、このような条件が積層により形成される表示装置の光学的性能に影響を与えるからである。このような電気泳動表示装置に対し、20〜60%の相対湿度、最適には40%相対湿度で積層を行うことが好ましい。また、このような電気泳動表示装置に対し、好ましくは、ラミネートプロセスを、およそ室温で、例えば15〜25℃の範囲で行う。相対湿度および温度の他に、望ましくは他の環境的パラメータについても制御する。ラミネートプロセスは望ましくは、粒子数が低いクリーンルーム環境で行って、製造歩留まりを向上させる。環境についても静電気が存在しないようにする必要がある。剥離シートを前面ラミネートから除去する際の高い静電気により発生する静電放電(ESD)により、バックプレーンが損傷することもある。ESDの危険性を低減するために、イオン砲またはイオン銃を用いて電気的に中性のイオン化粒子を前面ラミネートにスプレイする。前面ラミネートを剥離シートで覆う際と、剥離シートを除去する際と、前面ラミネートを積層ステージに載置する際か、あるいはロールツーロールプロセスで積層する際にスプレイする。イオン化粒子は、前面ラミネートを放電したり、電気的に中性にしたりする。また、積層環境は、適切に接地する必要がある。オペレータや床材等を接地して、さらにESDの危険性を低減する。
【0103】
図10からわかるように、積層後、保護フィルムで覆われていても、少なくとも電気光学媒体の端部は環境にさらされているので、前述の留意点のように、電気光学媒体の多くは水分、酸素、粒子等の環境的要因の影響を受けやすい。従って、本発明によれば、表示装置を密封して、電気光学媒体がこのような環境的要因から悪影響を受けないようにすることにより、表示装置の動作寿命を延ばす。
図11〜
図17に有用なシールの例を示す。
【0104】
図11は、「フィレット」エッジシール520を示す。(簡略するため
図11〜
図17からピクセル電極は省略してある。)この種類のシールでは、基板12と保護層412とは共に、電気光学媒体層(バックプレーン406の面と平行に測定して)と同じ大きさである。シール520はおおむね三角形の断面を有し、横方向の厚さは、バックプレーン406の面と平行に測定して、バックプレーン406から保護層412に向かって減少している。
図11に示すように、シール520はバックプレーン406の面から上に延設しているが、保護層412を越えてはいない。
【0105】
シール520と、
図12〜
図17に示す他のシールとは、製造用の標準のディスペンサ装置を用いて適切なシール材料を電気光学媒体の周辺に供給することにより、形成することができる。例えば、従来のロボットニードルディスペンサを用いて、厚さ0.3〜0.6mm、幅0.8〜1.5mmのシール520を形成する。あるいは、シルクスクリーン、ステンシル、トランスファ等の標準の印刷プロセスを用いて、積層する前にシール材料を前面ラミネート10またはバックプレーン406に印刷することもできる。
【0106】
図11に示すように、表示装置の処理および製造の見地から、フィレットシール520は利点がある。表示装置の製造に用いられる他の工程に簡単に組み込めるからである。
図12から
図17に示す他のエッジシールの構成は、保護層412(場合によっては、基板12も)が必要となる。電気光学媒体層と大きさが異なるからである。このような大きさの相違により、処理および/または製造工程がさらに必要となり、表示装置の製造工程全体が複雑になってしまう。
【0107】
図12は、「オーバーラップ」シール522を示す。この種類のシールでは、保護層412が電気光学媒体層(バックプレーン406の面と平行に測定して)より小さく、シール材料が電気光学媒体層の周辺部分を越えて延設して、保護層412の周辺に接続している。
図12に示すように、シール522は、バックプレーン406から上に向かって保護層412に延設しているが越えてはいない。
【0108】
図13は、「アンダフィル」シール524を示す。この種類のシールでは、保護層412が電気光学媒体層(バックプレーン406の面と平行に測定して)より大きく、シール材料がバックプレーン406と保護層412の周辺部分との間に延設し、電気光学媒体の周辺と基板12とを越えて延設している。
【0109】
図14は、「ツルーアンダフィル」シール526を示す。この種類のシールでは、保護層412と、基板12と、(選択的に)導電層14とがすべて電気光学媒体層(バックプレーン406の面と平行に測定して)より大きく、望ましくは距離が約0.5〜1.5mmである。前面ラミネート10または210をバックプレーン406に積層する前に、必要な保護層412の「突出部」と、基板12と、導電層14とを、電気光学媒体層の周辺部分を表示装置の周辺から除去することにより形成する。又この積層の前に、シール材料を表示装置の周辺に供給することにより、バックプレーン406と前面ラミネート10とを共に積層する際に、エッジシール526を形成する。あるいは、積層後に毛細管力または直接圧力をかけることにより、シーラントを電気光学媒体周囲の小さなキャビティに充填して、シール材料を設ける。
【0110】
図13、
図14のアンダフィルシールに利点があるのは、環境的要因が各電気光学媒体16に達する前に、シール材料の実質的な厚さを介して環境的要因を一方向に拡散させる(
図13、
図14の左から右へ)点である。保護シートは、環境的要因がこのシートを介して拡散することに対して、シール材料よりも影響を受けにくい。従って、これらの要因が2方向から電気光学媒体に進入してしまうシールタイプのものと逆に、アンダフィルシールを用いて、これらの要因が電気光学媒体に達して影響を与える前に、このような環境的要因がシール材料の実質的な厚さを介して1方向に確実に拡散させることは望ましい。
【0111】
図15は、「非接触オーバーラップ」シール550を示す。この種類のシールは、
図12に示すオーバーラップシール522に非常によく似ているが、シール材料が保護フィルム412の端部間で延設しておらず、シール材料と保護フィルムとの間にギャップを残している。望ましくは、
図15に示すように、フレキシブルシーラント522をギャップに挿入して、電気光学媒体16の密封性を向上させる。経験的に理解できるように、
図12のオーバーラップシール522では、例えば、表示装置に用いられる各種の材料の熱膨張係数の差により、シール材料が保護フィルムの端部からはがれやすい。バックプレーンからの角度の違いや距離の違いから、バックプレーンに対する横方向の移動に制約を受ける。シール材料および保護フィルムの隣接する面の間で破断が形成されると、電気光学媒体の密封性に悪影響を与え、従って、表示装置の動作寿命に悪影響を与える。非接触オーバーラップシール550により、電気光学媒体の密封性に悪影響を与えることなく、シール材料と保護フィルムとの間である程度相対運動が行えるようになる。
【0112】
図16は、「アンダフィルダム」シール560を示す。この種類のシールは、
図14に示すツルーアンダフィルシール526によく似ている。しかしながら、アンダフィルダムシール560では、電気光学層と導電層とが共に、基板12の端部に達しないで終わっている。従って、この基板12の周辺部分な露出したままである。また、アンダフィルダムシール560は保護ダム562を含む。ダム562は、例えばエポキシ樹脂の硬化性材料から形成される。バックプレーン406または前面ラミネートに供給して、バックプレーンと前面ラミネートとを共に積層する前に硬化し、ダム562がバックプレーン406と前述の露出した基板12の周辺部分との間に延設するようにする。
【0113】
図17は、「チャネル」シール570を示す。この種類のシールは、
図16に示すアンダフィルダムシール560によく似ているが、2つの間隔をおいて配置したビード572、574を用いている。シールを、バックプレーンを前面ラミネートに積層する前に供給して硬化して、2つのビードの間にチャネルを形成する。次に、ラミネート工程の前にこのチャネルをシール材料で充填する。
【0114】
図16、
図17に示すシールでは、スペーサビードをバックプレーンと前面ラミネートとの間に導入して、ラミネート工程の間にシール材料が押し出されて(すなわち、絞り出されて)しまわないようにすることができる。
【0115】
場合によっては、シール材料を塗布する前に定着剤を前面ラミネートおよび/または バックプレーンに塗布して、バックプレーンおよび前面ラミネートに対するシール材料の粘着性を向上させる。
【0116】
エッジシールだけでは環境的要因に対して十分保護できない場合には、バリアテープを用いることもできる。このようなバリアテープは好ましくは、前面ラミネート10の外周部に設けて、エッジシール510のバリア特性を高める。バリアテープは、接着剤付きポリクロロトリフルオロエチレン(登録商標Aclar、ハネウェルインターナショナル社(Honeywell International、Inc)から市販されている)、金属化PET、アルミニウム、あるいはステンレスを切断したものとできる。同様に、追加のバリアフィルムを保護フィルムに接着して、環境的要因に対して表示装置の保護をさらに向上させる。同様に、追加のバリアフィルムを保護フィルム412に接着して、表示装置の環境的完全性をさらに向上させる。
【0117】
図18は、
図2と同様の方法により検査される本発明の前面ラミネート(全体として600と示される)をさらに示す。前面ラミネート600は、導電層30、接着層26、電気光学媒体層16、導電層14および基板12を備える剥離シート28から成る。これらは全て基本的に、
図2に示す前面ラミネート10’の対応する部分と同じである。しかしながら、前面ラミネート600はさらに、導電層14から基板12反対側の面に補助接着層702を備えている。この補助接着層702は、透明接着剤から形成され、基板12から接着層702の反対側に補助剥離シート704が設けられている。また、前面ラミネート600は、導電層14の周辺部分に銀インクから形成されるコンタクトパッド706を備える。開口708は、コンタクトパッド706に隣接する剥離シート28を介して形成される。コンタクトパッド706に重なる電気光学媒体層16および接着層26の部分を除去することにより、開口708を介して剥離シート28の露出表面からコンタクトパッド706に接続できるようにする。
【0118】
図18は、基本的に
図2と同じプロセスを用いて検査される前面ラミネート600を示す。
図18からわかるように、剥離シートの周辺部分28’が基板12を越えて延設しているので、導電層30の領域30’が露出したままになっている。電気的導体710は電圧源712に接続している。これは第二の電気的導体714にも接続している。導体714は、開口708を通ってコンタクトパッド706に接続しているので、電圧源712が導電層14と30との間に電圧を印加して、電気光学媒体層16の光学的状態を変えることができる。
【0119】
前面ラミネート600は、まず補助接着層702と補助剥離シート704とを、導電層1を既に有する4基板12に接着することにより製造することができる。前述のように、好適には基板12と導電層14とを、市販のPET/ITOまたは類似のコンポジットフィルムで形成する。次にコンタクトパッド706を、導電層14の露出表面に印刷する。次に、コンタクト706が存在する領域を含む導電層14を、電気光学媒体でコーティングして、次に接着層26を、そして導電層30を有する剥離シート28で覆う。最後に、開口708を剥離シート28と、接着層26とを貫通して形成して、
図2を参照して既に説明した任意の方法を用いてコンタクトパッド706から電気光学媒体層16を洗浄する。
図18に示したように、前面ラミネート600はすぐに検査を受けられるようになっている。
【0120】
図19は、
図18の前面ラミネート600が、ピクセル電極408とコンタクトパッド410とを備えるバックプレーン406に積層された様子を示す。これらは全て基本的に、
図10に示すバックプレーンの対応する部分と同じである。導電性接着剤から成る導体720が、前面ラミネート600のコンタクトパッド706とバックプレーン406のコンタクトパッド410との間で電気的接触をとるようにする。もちろんこのコンタクトパッド410は、ピクセル電極408から電気的に絶縁している。
図19に示す構造体を形成するために、導電性接着剤をコンタクトパッド410に印刷して、剥離シート28を前面ラミネート600から除去して、任意の前述の技術を用いてバックプレーンと前面ラミネートを共に積層する。
【0121】
図20は、
図19に示す積層構造体から用意できる表示装置の一形態を示す(全体として800と示される)。表示装置800を製造するために、補助剥離シート704を補助接着層から除去して、前面ラミネート/バックプレーン構造体(説明を簡単にするために、コンタクトパッド410とピクセル電極408とは
図20から省略している)をバリアフィルム802に積層する。このフィルムは、(バックプレーン406の面から平行で)前面ラミネート600よりも大きい。さらに保護フィルム802を、好ましくは透明接着剤から成る積層接着層を備えた厚さが約200μmのPETフィルムを、保護フィルム802の露出表面に積層する。次に、シール材料808をバックプレーン406とバリアフィルム802との間のギャップに注入することにより、原則的に
図13に示すシール524と同様の種類のアンダフィルシールを形成する。違いは、保護フィルム412にではなく、シール材料808がバックプレーン406からバリアフィルム802に延設していることである。
【0122】
図示しないが、バックプレーン406は、クセル電極408とコンタクトパッド410(
図19)とをバックプレーンの周辺部分に接続する回路を備えている。バックプレーンには(表示装置の動作を制御する)ドライバ一体型回路812を備えるテープコネクトパッケージ810が取り付けられている。テープコネクトパッケージ810はプリント回路基板814に接続している。
【0123】
図2〜
図20を参照して説明した具体的な表示装置は、剥離層と、接着層と、電気光学媒体層とを貫通する少なくとも1つの開口を有する前面ラミネートを用いているので、開口はこれらの層で完全に囲まれている。しかしながら、このような開口の使用が重要なのではない。剥離層、接着層と、電気光学媒体層とを前面ラミネートの周辺に隣接する領域から除去できることにより、「開口」が、剥離層の端部と、接着層と、電気光学媒体層とに凹部を形成する。あるいは、バックプレーンと電気的接触をとるのに必要な前面ラミネートの導電層の露出した領域を、剥離層と、接着層と、電気光学媒体層とを除去しないで形成することもできるが、
図21、
図22で説明したように、これらの追加の層を有する導電層の特定の領域はコーティングしない。
【0124】
図21は、「レーン」コーティングプロセスを示す。電気光学媒体の連続ストリップ920を、前面ラミネートの基板を形成するウェブ922に配置する。
図9では2つしか図示していないが、導電性材料の複数の領域をウェブ922に配置する。これらの領域はそれぞれ矩形924で、電気光学媒体のストリップ920で完全に覆われている。矩形924から延設するタブ926は、ストリップ920の端部を越えているので、タブ926の一部は電気光学媒体で覆われていない。
図21に図示しないが、前面ラミネートの接着層を次に電気光学媒体と同じパターンでコーティングするので、前面ラミネートの最終的なウェブでは、タブ926の一部には電気光学媒体と接着層とが存在しない。よって、前面ラミネートをバックプレーンに積層する前に、これらの2つの層を導電層の一部から除去する必要はない。
【0125】
導電性材料の露出したタブ926を、バックプレーン上の適したコンタクトパッドに直接積層することもできる。しかしながら、通常では、積層する前に、例えば前述の変形可能な導電性材料をバックプレーンに塗布することが好ましいので、変形可能な導電性材料をバックプレーンのコンタクトパッドとタブ926との間に設けて、コンタクトパッドとタブとの間で十分な電気的接触を確実に行うようにする。
【0126】
図21に示すプロセスでは、導電層の形状を大きく変えられることが理解されるであろう。例えば、導電層を、ストリップ端部の片側、あるいは両側に一定の間隔でタブを設けた連続ストリップの形状にすることもできるので、ストリップを切断して、それぞれの表示装置に適した前面ラミネート部品を形成することができる。部品はそれぞれ、少なくとも1つのタブを有している。あるいは、導電層を、タブがない単純なストリップの形状とすることができる。導電性材料のストリップよりも狭いストリップで電気光学媒体をコーティングすることにより、導電性材料の両端部を露出したまま前面ラミネートに積層する際にバックプレーンと接続する接続領域を形成することもできる。
【0127】
図22は、
図21のプロセスと同じプロセスを示しているが、電気光学媒体を連続ストリップとしてではなく、パッチ930の列として設けている。各パッチ930を、1つの表示装置に用いる。
図22のプロセスを変形して
図14のツルーアンダフィルシールを用いるのに適した前面ラミネートを形成することもできる。導電層を変形して基板材料のウェブ922の全面に延設して、電気光学媒体を適当な大きさのパッチ930としてコーティングする場合は、隣接するパッチの間でウェブ922を切断することにより、前面ラミネート部品を形成する。
図14のツルーアンダフィルシールの形成に必要とされるように、基板と導電層とが電気光学媒体層の周辺を越えて電気光学媒体を取り巻いて延設している。
【0128】
選択的には、本発明のプロセスでは、前面ラミネートをバックプレーンに積層した後で、シールを形成する前あるいは後で(後者が典型的には好ましいが)、形成する積層構造体を高圧滅菌する、つまり、高圧滅菌器に入れる。これは、温度と圧力とを上げてこの構造体を焼成することが可能な制御された環境チャンバである。このような高圧滅菌により、加熱で強制的に除去することで、積層構造体内部の小さな空気のボイドの除去を容易にする。あるいは、ボイドの除去を、前面ラミネートをバックプレーンに真空で積層することにより行うこともできる。
【0129】
本発明のプロセスにより、電気光学表示装置の製造を非常に簡単にすることができ、工程数と必要とする材料従来の表示装置製造技術より低減することにより、表示装置製造プロセスのスループットを増加する。従って、このような表示装置の製造コストを大幅に減らすことができる。
【0130】
上述の本発明の具体的な実施の形態に対して、形態と詳細に各種の変更を加えられることが、当業者に理解されるであろう。例えば、
図4に示す静電チャック42を真空チャックに代えることもできる。しかし、真空チャックには目に見える真空ホールという短所がある。ホール付近の欠陥の検出をさらに困難にするので、結果として各ラミネートシートをチャック上の別々の位置で2回検査して、1つの位置の真空ホールでは不明瞭な欠陥を検出する必要が十分ある。同様に、ラインスキャンカメラ52を、マトリックスカメラと集束光学機器とに代えることもできる。