(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5697891
(24)【登録日】2015年2月20日
(45)【発行日】2015年4月8日
(54)【発明の名称】逆導電半導体デバイス
(51)【国際特許分類】
H01L 29/78 20060101AFI20150319BHJP
H01L 29/739 20060101ALI20150319BHJP
H01L 27/04 20060101ALI20150319BHJP
【FI】
H01L29/78 652S
H01L29/78 655D
H01L29/78 655G
H01L29/78 657D
【請求項の数】21
【外国語出願】
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2010-104715(P2010-104715)
(22)【出願日】2010年4月30日
(65)【公開番号】特開2010-263215(P2010-263215A)
(43)【公開日】2010年11月18日
【審査請求日】2013年2月5日
(31)【優先権主張番号】09159009.1
(32)【優先日】2009年4月29日
(33)【優先権主張国】EP
(31)【優先権主張番号】10154064.9
(32)【優先日】2010年2月19日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】505063441
【氏名又は名称】アーベーベー・テヒノロギー・アーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】100058479
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴江 武彦
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100091351
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 哲
(74)【代理人】
【識別番号】100088683
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100109830
【弁理士】
【氏名又は名称】福原 淑弘
(74)【代理人】
【識別番号】100075672
【弁理士】
【氏名又は名称】峰 隆司
(74)【代理人】
【識別番号】100095441
【弁理士】
【氏名又は名称】白根 俊郎
(74)【代理人】
【識別番号】100084618
【弁理士】
【氏名又は名称】村松 貞男
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100140176
【弁理士】
【氏名又は名称】砂川 克
(72)【発明者】
【氏名】リウタオラス・シュトラスタ
(72)【発明者】
【氏名】ムナフ・ラヒモ
(72)【発明者】
【氏名】クリストフ・フォン・アークス
(72)【発明者】
【氏名】アルノスト・コプタ
(72)【発明者】
【氏名】ラファエル・シュネル
【審査官】
工藤 一光
(56)【参考文献】
【文献】
独国特許出願公開第102005019178(DE,A1)
【文献】
特開2005−354008(JP,A)
【文献】
特開2007−288158(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2008/0135871(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L27/04
H01L29/739
H01L29/78−29/792
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
逆導電半導体デバイス(200)であって、
前記逆導電半導体デバイス(200)は、共通のウエーハ(100)の上に、フリーホイール・ダイオード及び絶縁ゲート・バイポーラ・トランジスタを有し、このウエーハ(100)の一部が、第一のドープ濃度及びベース・レイヤの厚さ(102)を備えた第一の導電性タイプのベース・レイヤ(101)を形成し、
前記絶縁ゲート・バイポーラ・トランジスタは、ウエーハ(100)の、コレクタ側(103)、及びコレクタ側(103)の反対側のエミッタ側(104)を有し、
前記ベース・レイヤの厚さ(102)は、ウエーハの第一のドープ濃度を備えた部分の、コレクタ側(103)とエミッタ側(104)との間の最大の縦方向の距離であり、
第一の導電性タイプであり且つ第一のドープ濃度より高いドープ濃度の第一のレイヤ(1)、及び第二の導電性タイプの第二のレイヤ(2)が、コレクタ側(103)の上に交互に配置され、
第一の導電性タイプの第三のレイヤ(3)、第二の導電性タイプの第四のレイヤ(4)、及びゲート電極の形態の導電性の第五のレイヤ(5)が、エミッタ側(104)に配置され、
第一のレイヤ(1)は、少なくとも一つの第一の領域(10)を有し、各第一の領域(10)は、第一の領域幅(11)を有し、
第二のレイヤ(2)は、少なくとも一つの第二の領域(20)及び少なくとも一つの第三の領域(22)を有し、各第二の領域(20)は、第二の領域幅(21)を有し、各第三の領域(22)は、第三の領域幅(23)有し、
何れの領域も、領域境界により周囲を取り囲まれた領域エリア、及び領域幅を有し、
最短の距離は、前記領域エリアの中のポイントと前記領域境界上のポイントとの間の最小の長さであり、
各領域幅は、前記最短の距離の最大値の2倍として規定され、
当該逆導電半導体デバイス(200)は、電気的にアクティブな領域(110)を有し、このアクティブな領域(110)は、ウエーハ(100)の中のエリアであって、第三のレイヤ(3)、第四のレイヤ(4)及び第五のレイヤ(5)を含み、且つそれらの下側に配置されたエリアであり、
各第三の領域エリアは、その中で何れか二つの第一の領域(10)が、ベース・レイヤの厚さ(102)の2倍より大きな距離を有しているエリアであって、前記少なくとも一つの第二の領域は、第二のレイヤ(2)の部分であって、前記少なくとも一つの第三の領域(22)に該当しない部分であり、
前記第三の領域の領域境界と前記アクティブな領域の領域境界との間に、ベース・レイヤの厚さ(102)の少なくとも1倍の最小の距離があるように、前記少なくとも一つの第三の領域(22)が、前記アクティブな領域(110)の中心部分の中に配置され、
前記少なくとも一つの第三の領域(22)のエリアの合計は、前記アクティブな領域(110)の10%と30%との間であり、
各第一の領域幅(11)は、ベース・レイヤの厚さ(102)より小さく、
前記第三の領域は、少なくとも三つの突出部を備えた星形の形状を有する、
ことを特徴とする、逆導電半導体デバイス。
【請求項2】
少なくとも一つのまたはそれぞれの第二の領域幅(21)は、ベース・レイヤの厚さ(102)より大きいことを特徴とする、請求項1に記載の逆導電半導体デバイス(200)。
【請求項3】
各第三の領域エリアは、その中で何れか二つの第一の領域(10)が、ベース・レイヤの厚さ(102)の2.5または3倍より大きい距離を有しているエリアであることを特徴とする、請求項1または2に記載の逆導電半導体デバイス(200)。
【請求項4】
前記第三の領域(22)は、正方形、矩形、円形、星形、菱形または六角形の形状を有しており、
前記星形の形状は、少なくとも三つの突出部を備えた中心エリアを有する領域である、
ことを特徴とする、請求項1乃至3の何れか1項に記載の逆導電半導体デバイス(200)。
【請求項5】
前記第三の領域(22)は、星形の形状を有し、三つの突出部、十字形を形成する四つの突出部、または五つ以上の突出部を備えていることを特徴とする、請求項4に記載の逆導電半導体デバイス(200)。
【請求項6】
前記少なくとも一つの第三の領域(22)は、前記アクティブな領域(110)の中の、少なくとも一つのまたはそれぞれの第二の領域(20)に接続されていることを特徴とする、請求項1乃至5の何れか1項に記載の逆導電半導体デバイス(200)。
【請求項7】
前記少なくとも一つの第三の領域(22)は、単一の第三の領域であり、
または、少なくとも二つの第三の領域(22)は、第二の領域(20)を介して互いに接続され、
且つ、前記単一の第三の領域または前記少なくとも二つの第三の領域は、第二の領域(22)に接続され、この第二の領域は、前記アクティブな領域(110)の領域境界に伸びていることを特徴とする、請求項6に記載の逆導電半導体デバイス(200)。
【請求項8】
第二の領域(22)の少なくとも一部または全ては、前記少なくとも第三の領域(22)から、前記アクティブな領域(110)の領域境界へ、径方向に伸びていることを特徴とする、請求項6または7に記載の逆導電半導体デバイス(200)。
【請求項9】
前記少なくとも一つの第一の領域(10)は、ウエーハ(100)の上の縞として配置されていることを特徴とする、請求項1乃至8の何れか1項に記載の逆導電半導体デバイス(200)。
【請求項10】
複数の縞が、列状に配置され、複数のそのような列が、前記アクティブな領域の中の複数のコラムで配置されていることを特徴とする、請求項9に記載の逆導電半導体デバイス(200)。
【請求項11】
第一及び第二の領域(10,20)は、互いに周囲を取り囲む自己完結型の形状を有していることを特徴とする、請求項1乃至8の何れか1項に記載の逆導電半導体デバイス(200)。
【請求項12】
第一及び第二の領域(10,20)は、正方形、矩形または円形の外形形状を有していることを特徴とする、請求項11に記載の逆導電半導体デバイス(200)。
【請求項13】
前記少なくとも一つの第一及び第二の領域(10,20)の第1及び第2の領域幅(11,21)は、ウエーハ(100)の上で変化するか、または、
少なくとも一つの第一及び第二の領域(10,20)の第1及び第2の領域幅(11,21)は、ウエーハ(100)に亘って一定であることを特徴とする、請求項1乃至12の何れか1項に記載の逆導電半導体デバイス(200)。
【請求項14】
前記第二の領域(20)の第2の領域幅(21)は、第二の領域の第2の領域幅が、前記少なくとも一つの第三の領域の領域境界の直ぐ近くに配置された第二の領域から、前記アクティブな領域の領域境界の方へ、少なくとも一つの方向で、減少するように、ウエーハ(100)の上で変化することを特徴とする、請求項13に記載の逆導電半導体デバイス(200)。
【請求項15】
前記第一の領域(10)の合計面積は、アクティブな領域に対して、10%から30%までの間であることを特徴とする、請求項1乃至14の何れか1項に記載の逆導電半導体デバイス(200)。
【請求項16】
前記逆導電半導体デバイスは、ベース・レイヤ(101)より高いドープ濃度を備えた第七のレイヤ(7)を、更に有していて、この第七のレイヤ(7)は、ベース・レイヤ(101)と第一及び第二のレイヤ(1,2)との間に配置されていることを特徴とする、請求項1乃至15の何れか1項に記載の逆導電半導体デバイス(200)。
【請求項17】
前記少なくとも一つの第三の領域(22)の合計面積は、前記アクティブな領域の全体の15%と25%との間であることを特徴とする、請求項1乃至16の何れか1項に記載の逆導電半導体デバイス(200)。
【請求項18】
前記少なくとも一つの第三の領域(22)は、単一の領域から成り、または、
前記少なくとも一つの第三の領域(22)は、複数の領域を有し、それらの領域は、最大でベース・レイヤの厚さ(102)の2倍、または、最大でベース・レイヤの厚さ(102)を互いから分離されていることを特徴とする、請求項1乃至17の何れか1項に記載の逆導電半導体デバイス(200)。
【請求項19】
第三の領域の領域境界とアクティブな領域の領域境界との間に、ベース・レイヤの厚さ(102)の少なくとも2倍の、最小の距離があることを特徴とする、請求項1乃至18の何れか1項に記載の逆導電半導体デバイス(200)。
【請求項20】
前記導電性の第五のレイヤ(5)は、トレンチ・ゲート電極またはプラナー・ゲート電極として形成されていることを特徴とする、請求項1乃至19の何れか1項に記載の逆導電半導体デバイス(200)。
【請求項21】
第四のレイヤ(4)より高いドープ濃度を有する、前記第一の導電性タイプの第八のレイヤ(41)が、第四のレイヤ(4)とベース・レイヤ(101)との間に配置されていることを特徴とする、請求項1乃至20の何れか1項に記載の逆導電半導体デバイス(200)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パワー・エレクトロニクスの分野に係り、特に、請求項1の前書部分に基づく逆導電半導体デバイスに係る。
【背景技術】
【0002】
米国特許出願公開第 US 2008/0135871 A1 号の中に、逆導電半導体デバイス200’、
図1に示されているような逆導電絶縁ゲート・バイポーラ・トランジスタ(RC−IGBT)が記載されている。このRC−IGBTは、一枚のウエーハ100の中に、内蔵のフリーホイール(freewheeling)・ダイオードを備えた絶縁ゲート・バイポーラ・トランジスタを有している。
図1に示されているように、そのような逆導電半導体デバイス200’は、第一のメイン側及び第二のメイン側を備えたnタイプのベース・レイヤ101を有していて、第一のメイン側は、統合されたIGBTにおけるエミッタ側104であり、第二のメイン側は、IGBTにおけるコレクタ側103であり、且つエミッタ側104の反対側にある。第四のpタイプのレイヤ4がエミッタ側104に配置されている。第四のレイヤ4の上に、ベース・レイヤ101より高いドープ濃度を備えた第三のnタイプのレイヤ3が配置されている。
【0003】
第六の電気的に絶縁性のレイヤ6が、エミッタ側104に配置され、第四のレイヤ4及びベース・レイヤ101を覆い、且つ、第三のレイヤ3を部分的に覆う。導電性の第五のレイヤ5は、第六のレイヤ6の中に完全に埋め込まれている。第四のレイヤ4の中心部分の上方に、第三または第六のレイヤ3,6は、配置されていない。
【0004】
この第四のレイヤ4の中心部分の上に、第一の電気的接点8が配置され、この第一の電気的接点は、第六のレイヤ6の上も覆う。第一の電気的接点8は、第三のレイヤ3及び第四のレイヤ4と直接電気的に接触する状態にあるが、第五のレイヤ5からは電気的に絶縁されている。
【0005】
第二のメイン側の上に、バッファ・レイヤとして形成された第七のレイヤ7が、ベース・レイヤ101の上に配置されている。第七のレイヤ7の上に、nタイプの第一のレイヤ1及びpタイプの第二のレイヤ2が、一平面内に交互に配置されている。第一のレイヤ1並びに第七のレイヤ7は、ベース・レイヤ101より高いドープ濃度を有している。
【0006】
第二の電気的接点9は、コレクタ側103の上に配置され、第一及び第二のレイヤ1,2を覆い、且つ、それらと直接電気的に接触する状態にある。
【0007】
そのような逆導電半導体デバイス200’において、フリーホイール・ダイオードが、第二の電気的接点9(その一部がダイオードにおけるカソード電極)を形成する)、nタイプの第一のレイヤ1(ダイオードにおけるカソード領域を形成する)、ベース・レイヤ101(その一部がダイオードのベース・レイヤを形成する)、pタイプの第四のレイヤ4(その一部がダイオードにおけるアノード領域を形成する)と、第一の電気的接点8(ダイオードにおけるアノードを形成する)との間に形成される。
【0008】
絶縁ゲート・バイポーラ・トランジスタ(IGBT)が、第二の電気的接点9(その一部がIGBTにおけるコレクタ電極を形成する、pタイプの第二のレイヤ2(IGBTにおけるコレクタ領域を形成する)、ベース・レイヤ101(その一部がIGBTのベース・レイヤを形成する)、第四のレイヤ4(その一部がIGBTにおけるp−ベース領域を形成する)、第三のレイヤ3(IGBTにおけるnタイプのソース領域を形成する)と、第一の電気的接点8(エミッタ電極を形成する)との間に形成される。IGBTのオン状態の間、エミッタ電極、ソース領域とp−ベース領域との間に、N−ベース・レイヤの方へ、チャネルが形成される。
【0009】
nタイプの第一のレイヤ1は、第四の領域幅16を備えた複数の第四の領域15を有している。pタイプの第二のレイヤ2は、第五の領域幅26を備えた複数の第五の領域25を有している。第二のレイヤ2は、連続するレイヤを形成し、このレイヤの中で、各第四の領域15は、連続する第二のレイヤ2により周囲を取り囲まれている。
【0010】
図2において、第一及び第二のレイヤ1,2が、
図1の線A−Aに沿う断面により、ウエーハエリアの全体の上に示されている。この線は、
図2の中にも示されていて、RC−IGBT200’が、ウエーハ100の平面の全体の上で、第一及び第二のレイヤ1,2と同一の構造を有していないことを示している。図(線A−Aを参照方)の上側の部分の中に、規則的に配置された第四の領域15及び第五の領域25の構造が示されている。
図2は、
図1の線A−Aの向こうのデバイスを示し、この線は、デバイスのアクティブな領域110の中にあり、即ち、
図2はまた、デバイスの終端領域111をも示している。
【0011】
図2の下側の部分の中に、第二のレイヤ2が、第六の領域27(図の中で破線により周囲を取り囲まれている)を更に有していることが示されていて、この第六の領域は、より大きな第六の領域幅28を有していて、その幅は、何れの第五の領域25の幅26よりも大きい。第六の領域27の幅28プラス第四の領域15の幅16は、第五の領域25の幅26プラス第四の領域15の幅16の1.5から5倍、大きい。第六の領域27は、アクティブな領域110の境界に配置され、且つ、ウエーハの終端領域111に隣接してまたは少なくともその近傍に配置されている。
【0012】
しかしながら、IGBT及びダイオードの双方は、損失を生じさせる。第六の領域27(純粋なIGBTエリアである)は、最大の損失を生じ、それにより、そのような領域で、最高の温度が生ずる。ウエーハの境界の上の、第六の領域27のの配置のために、半導体デバイスの中の温度分布がそれ故に不均一になる。
【0013】
更にまた、第六の領域27の偏心した配置のために、IGBTの安全動作エリア(SOA)が減少される。その理由は、第六の領域27が、接合部の終端領域(電気的に非アクティブな領域である)の中に伸びるからである。この配置によって、スナップバック効果もまた、オン状態モードにおいて、より容易に生ずる。US 2008/0135871 A1 に示されたデザインにおいて、pドープされたIGBTエリアが最適化され、即ち、大きくされているが、そのアプローチにより、ダイオードエリアが最小化され、それにより、デバイスの、スナップバック効果に対する感受性をより高めることになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【特許文献1】米国特許出願公開第 US 2008/0135871 A1 号明細書
【発明の概要】
【0015】
本発明の目的は、改善された電気的及び熱的な性質を備えた逆導電半導体デバイスを提供することにある。この目的は、請求項1に基づく逆導電半導体デバイスにより実現される。
【0016】
本発明の逆導電絶縁ゲート・バイポーラ・トランジスタ(RC−IGBT)は、共通のウエーハの上に、フリーホイール・ダイオード及び絶縁ゲート・バイポーラ・トランジスタ(IGBT)を有していて、このウエーハの一部が、第一のドープ濃度及びベース・レイヤの厚さを備えた第一の導電性タイプのベース・レイヤを形成する。絶縁ゲート・バイポーラ・トランジスタは、コレクタ側及びエミッタ側を有していて、ここで、コレクタ側は、ウエーハのエミッタ側の反対側に配置される。
【0017】
ベース・レイヤの厚さは、ウエーハの第一のドープ濃度を備えた部分での、コレクタとエミッタ側の間の、最大の縦方向の距離である。
【0018】
第一の導電性タイプの且つ第一のドープ濃度より高いドープ濃度の第一のレイヤ、及び第二の導電性タイプの第二のレイヤが、コレクタ側の上に交互に配置される。第一のレイヤは、少なくとも一つのまたは複数の第一の領域を有していて、ここで、各第一の領域は、第一の領域幅を有している。
【0019】
第二のレイヤは、少なくとも一つまたは複数の第二の領域、及び少なくとも一つまたは複数の第三の領域を有していて、ここで、各第二の領域は、第二の領域幅を有し、第三の領域は、第三の領域幅を有している。
【0020】
何れの領域(第一、第二のまたは第三の領域)も、領域幅、及び領域境界により周囲を取り囲まれた領域エリアを有している。
【0021】
実施形態の例において、最短の距離は、前記領域エリアの中のポイントと、前記領域境界上のポイントとの間の、最小の長さである。その実施形態の例において、各領域幅は、全ての前記領域の中の最短の距離の最大値の2倍として規定される。
【0022】
エミッタ側に、第一の導電性タイプの第三のレイヤ、第二の導電性タイプの第四のレイヤ、及びゲート電極の形態の導電性の第五のレイヤが配置されている。
【0023】
逆導電半導体デバイスは、電気的にアクティブな領域を有していて、このアクティブな領域は、ウエーハの中のエリアであって、第三のレイヤ、第四のレイヤまたは第五のレイヤの中の何れかを含み且つその下側に配置されている。
【0024】
以下の幾何学的ルールが、満たされていなければならない:
− 各第三の領域エリアは、その中で、何れか二つの第一の領域が、ベース・レイヤの厚さの2倍より大きい距離を有する範囲である。
− 前記少なくとも一つの第二の領域は、第二のレイヤ(2)の一部であって、前記少なくとも一つの第三の領域(22)ではない部分である。
− 前記少なくとも一つの第三の領域は、第三の領域境界とアクティブな領域境界との間に、ベース・レイヤの厚さの少なくとも1倍の最小の距離があるように、アクティブな領域の中心部分に配置される。
− 前記少なくとも一つの第三の領域の面積の合計は、アクティブな領域の10%と30%の間である。
− 各第一の領域幅は、ベース・レイヤの厚さより小さい。
【0025】
第三の領域は、パイロットIGBT領域を表していて、この領域の中で、低い電流でのスナップバック効果が取り除かれる。この第三の領域とアクティブな領域の境界の間の最小の距離は、良好な熱的な性能のために、且つデバイスのSOAの改善のために、不可欠である。その理由は、パイロットIGBTは、アクティブ領域から終端領域への遷移部分などのような、チップの遷移部分を含んでいないからである。更にまた、第三の領域を使用することにより、スナップバック挙動が、分散されたより小さなパイロット領域と比較して、改善される。
【0026】
より小さな第二の領域と比較して、より大きな第三の領域を導入することにより、短縮された構造を備えたデバイスの大きなエリア(第一の領域)が維持される。
【0027】
第三の領域は、第一及び第二の導電性タイプが交互に並ぶ領域を備えた、短縮された領域により周囲を取り囲まれている。前記少なくとも一つの第二の領域は、第二のレイヤの一部であって、第三の領域ではない部分である。より良いダイオードエリアのために、縞状のデザインが使用されることが可能である。接続領域が、pタイプの縞状の第二の領域と大きなpタイプの第三の領域の間に設けられても良い。
【0028】
ウエーハの中心部分に純粋なIGBTエリアを配置することにより、熱流束が改善され、それによって、熱が、全ての方向に分布することが可能になり、熱分布がより均一になる。
【0029】
小さな第一及び第二の領域は、上記のデザイン・ルールに適合するIGBTスナップバック・モードに、強い影響を与えないので、それらの寸法が、要求されるダイオードエリアを実現するように調整される。
【0030】
第一及び第二の領域と比較して、遥かに増大された寸法を備えた第三の領域を導入することにより、ダイオード・モードにおいて動作しないIGBT領域として寄与する領域が、作り出される。p−タイプの第三の領域は、パイロット領域として、増大されたIGBTエリアを確保する。
【0031】
第一及び第二の領域は、主なる短縮された領域を形成し、その中で、含まれるシリコン領域が、IGBT及びダイオード・モードの双方において、使用される。これらの領域は、主なるIGBTの電気的性質にも影響を与える。第三の領域は、主として、IGBT対ダイオードエリアの比を決定するためのより高い自由度を与えるために存在していて、このデザイン・アスペクトを、第一の領域のみを含む標準的なアプローチから切り離す。
【0032】
図17は、オン状態の特性に対する、コレクタ電流IC対コレクタ−エミッタ電圧VCEの関係を示している。曲線Bは、標準的な従来技術による逆導電半導体デバイスの挙動、即ち、第一及び第二の領域を備え第三の領域を備えていないデバイスを示す。そのようなデバイスは、非常に強いスナップバック効果を示す。曲線Cは、複数のより小さな分散されたパイロットIGBTの第三の領域を備えたRC−IGBTであって、これらの第三領域は、アクティブな領域の20%の合計面積を備えた接合部の終端領域に隣接して配置されている。15Aのあたりに、望ましくない鋭い遷移電流曲線がある。曲線Dは、アクティブな領域の20%の、中央に置かれたパイロットIGBTの第三の領域を備えた本発明のRC−IGBTを示している。遷移電流曲線は、分散された第三の領域(曲線C)の場合と比べて、遥かにスムーズである。比較のために、曲線Aは、標準的な従来技術のIGBTに対する
図17の中に含まれている。本発明のRC−IGBTは、標準的なIGBTの挙動に匹敵している。
【0033】
代替的な実施形態ににおいて、逆導電半導体デバイスが設けられ、この逆導電半導体デバイスは、共通のウエーハの上に、フリーホイール・ダイオード及び絶縁ゲート・バイポーラ・トランジスタを有していて、このウエーハの一部がベース・レイヤを形成し、このベース・レイヤは、ベース・レイヤの厚さを有し、ここで、絶縁ゲート・バイポーラ・トランジスタは、コレクタ側及びエミッタ側を有している。コレクタ側は、ウエーハのエミッタ側の反対側に配置される。ベース・レイヤの厚さは、
図3の中で破線により示されているような厚さである。
【0034】
第一の導電性タイプの第一のレイヤ及び第二の導電性タイプの第二のレイヤは、コレクタ側の上に交互に配置される。第一のレイヤは、少なくとも一つの第一の領域を有していて、ここで、各第一の領域は、第一の領域幅を有している。第二のレイヤは、少なくとも一つの第二の領域及び第三の領域を有していて、ここで、各第二の領域は、第二の領域幅を有し、第三の領域は、第三の領域幅を有している。
【0035】
逆導電半導体デバイスは、電気的にアクティブな領域を、更に有している。アクティブな領域は、その中で、デバイスが、オン状態の間に電流を伝えるエリアであって、IGBTの場合に、これは、第三のレイヤ、第四のレイヤ、第五のレイヤ及び第六の領域を備えたMOSセルである。第三の領域は、アクティブな領域の中心部分の中に、第三の領域境界とアクティブな領域境界との間に、ベース・レイヤの幅少なくとも1倍の最小の距離があるように、配置されている。
【0036】
第三の領域の合計面積は、アクティブな領域の全体の10%と30%の間である。第三の領域エリアの中で、何れか二つの第一の領域は、ベース・レイヤの幅の2倍より大きい距離を有し、各第一の領域幅は、ベース・レイヤの幅より小さい。実施形態の例において、第三の領域幅23の幅は、ベース・レイヤの厚さ102と等しいかまたはその1倍より大きく、他の実施形態の例において、ベース・レイヤの厚さ102の2倍である。
【0037】
本発明の主題の更なる好ましい実施形態は、従属請求項の中に記載されている。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【
図1】
図1は、従来技術の逆導電IGBTの断面図を示す。
【
図2】
図2は、従来技術のRC−IGBTの第一及び第二のレイヤの構造の平面図を示す。
【
図3】
図3は、本発明の逆導電IGBTの断面図を示す。
【
図4】
図4は、本発明に基づく逆導電IGBTの第一及び第二の領域の、構造の平面図を示す。
【
図5】
図5は、本発明に基づく他の逆導電IGBTの第一及び第二の領域の、構造の平面図を示す。
【
図6】
図6は、本発明に基づく他の逆導電IGBTの、第一の領域を備えた第一のレイヤ及び第二及び第三の領域を備えた第二のレイヤの構造の平面図を示す。
【
図7】
図7は、本発明に基づく他の逆導電IGBTの、第一の領域を備えた第一のレイヤ及び第二及び第三の領域を備えた第二のレイヤの構造の平面図を示す。
【
図8】
図8は、本発明に基づく他の逆導電IGBTの、第一の領域を備えた第一のレイヤ及び第二及び第三の領域を備えた第二のレイヤの構造の平面図を示す。
【
図9】
図9は、トレンチ・ゲート電極を備えた他の本発明の逆導電IGBTの、エミッタ側のレイヤを示す。
【
図10】
図10は、エンハンスメント・レイヤを備えた他の本発明の逆導電IGBTの、エミッタ側のレイヤを示す。
【
図11】
図11は、本発明に基づく他の逆導電IGBTの、第一の領域を備えた第一のレイヤ及び第二及び第三の領域を備えた第二のレイヤの構造の平面図を示す。
【
図12】
図12は、本発明に基づく他の逆導電IGBTの、第一の領域を備えた第一のレイヤ及び第二及び第三の領域を備えた第二のレイヤの構造の平面図を示す。
【
図13】
図13は、本発明に基づく他の逆導電IGBTの、第一の領域を備えた第一のレイヤ及び第二及び第三の領域を備えた第二のレイヤの構造の平面図を示す。
【
図14】
図14は、本発明に基づく他の逆導電IGBTの、第一の領域を備えた第一のレイヤ及び第二及び第三の領域を備えた第二のレイヤの構造の平面図を示す。
【
図15】
図15は、本発明に基づく他の逆導電IGBTの、第一の領域を備えた第一のレイヤ及び第二及び第三の領域を備えた第二のレイヤの構造の平面図を示す。
【
図16】
図6は、本発明に基づく他の逆導電IGBTの、第一の領域を備えた第一のレイヤ及び第二及び第三の領域を備えた第二のレイヤの構造の平面図を示す。
【
図17】
図17は、コレクタ電流IC対コレクタ−エミッタ電圧VCEの遷移曲線を示す。
【
図18】
図18は、本発明に基づく他の逆導電IGBTの、第一の領域を備えた第一のレイヤ及び第二及び第三の領域を備えた第二のレイヤの構造の平面図を示す。
【
図19】
図19は、本発明に基づく他の逆導電IGBTの、第一の領域を備えた第一のレイヤ及び第二及び第三の領域を備えた第二のレイヤの構造の平面図を示す。
【
図20】
図20は、本発明に基づく他の逆導電IGBTの、第一の領域を備えた第一のレイヤ及び第二及び第三の領域を備えた第二のレイヤの構造の平面図を示す。
【
図21】
図21は、本発明に基づく他の逆導電IGBTの、第一の領域を備えた第一のレイヤ及び第二及び第三の領域を備えた第二のレイヤの構造の平面図を示す。
【
図22】
図22は、本発明に基づく他の逆導電IGBTの、第一の領域を備えた第一のレイヤ及び第二及び第三の領域を備えた第二のレイヤの構造の平面図を示す。
【
図23】
図23は、本発明に基づく他の逆導電IGBTの、第一の領域を備えた第一のレイヤ及び第二及び第三の領域を備えた第二のレイヤの構造の平面図を示す。
【
図24】
図24は、本発明に基づく他の逆導電IGBTの、第一の領域を備えた第一のレイヤ及び第二及び第三の領域を備えた第二のレイヤの構造の平面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0039】
本発明の主題が、以下のテクストにおいて、添付図面を参照しながら、より詳細に説明される。
【0040】
図の中で使用されている参照符号及びそれらの意味は、参照符号のリストの中にまとめられている。一般的に、同様なまたは同様に機能する部分には、同一の参照符号が与えられている。ここに記載された実施形態は、例として意図されたものであり、本発明を限定するものではない。
【0041】
図3の中に、本発明の逆導電半導体デバイス200の第一の実施形態(逆導電絶縁ゲート・バイポーラ・トランジスタ(RC−IGBT)とも呼ばれている)が示されている。このRC−IGBT200は、第一のメイン側、及び第一のメイン側の反対側の第二のメイン側を備えた、nタイプのベース・レイヤ101を有していて、第一のメイン側は、統合されたIGBTにおけるエミッタ側104を形成し、第二のメイン側は、統合されたIGBTにおけるコレクタ側103を形成する。ベース・レイヤ101は、ウエーハ100の一部であって、第一の低いドープ濃度を有し且つ第一の導電性タイプの部分であり、典型的に、完成された逆導電絶縁ゲート・バイポーラ・トランジスタにおいて修正されないドープを有している。
【0042】
その代わりに、このデバイスは、第二の導電性タイプのウエーハから開始して製造されることも可能である、このウエーハの上に、ベース・レイヤ101が、例えばエピタキシャル成長により、作り出される。実施形態の例において、ベース・レイヤの厚さ102は、ウエーハの第一のドープ濃度を備えた部分の、コレクタとエミッタ側の間の最大の縦方向の距離である。
【0043】
pタイプの第四のレイヤ4が、エミッタ側104に配置されている。少なくとも一つのnタイプの第三のレイヤ3が、エミッタ側104にも配置され、第四のレイヤ4により周囲を取り囲まれている。前記少なくとも一つの第三のレイヤ3は、ベース・レイヤ101より高いドープ濃度を有している。第六の電気的に絶縁性のレイヤ6が、エミッタ側104で、ベース・レイヤ101、第四レイヤ4及び第三のレイヤ3の上に配置されている。この第六のレイヤは、前記少なくとも一つの、第三のレイヤ3、第四のレイヤ4及びベース・レイヤ101を、少なくとも部分的に覆っている。導電性の第五のレイヤ5は、第六のレイヤ6により前記少なくとも一つの第四のレイヤ4、第三のレイヤ3及びベース・レイヤ101から電気的に絶縁されて、エミッタ側104に配置されている。典型的には、第五のレイヤ5は、第六のレイヤ6により完全に覆われている。
【0044】
典型的に、第六のレイヤ6は、第一の電気的に絶縁性のレイヤ61及び第二の電気的に絶縁性のレイヤ62を有していて、前者は、好ましくは二酸化シリコンから作られ、後者は、好ましくはまた二酸化シリコンから作られ、好ましくは、第一の電気的に絶縁性のレイヤ61と同一の材料から作られている。第二の電気的に絶縁性のレイヤ62は、第一の電気的に絶縁性のレイヤ61の上を覆っている。
図3の中に示されているように、プラナー・ゲート電極として形成された第五のレイヤ5を備えたRC−IGBT200に対して、第一の電気的に絶縁性のレイヤ61は、エミッタ側104の上面に配置されている。第一の電気的に絶縁性のレイヤ61と第二の電気的に絶縁性のレイヤ62(それらが第六のレイヤ6を形成する)の間に、第五のレイヤ5(ゲート電極を形成する)が埋め込まれ、典型的には、完全に埋め込まれる。このようにして、第五のレイヤ5は、第一の電気的に絶縁されたレイヤ61により、ベース・レイヤ101、第四及び第三のレイヤ4,3から分離される。第五のレイヤ5は、典型的には、高濃度にドープされたポリシリコン、またはアルミニウムのような金属から作られる。
【0045】
前記少なくとも一つの第三のレイヤ3、第五のレイヤ5及び第六のレイヤ6は、第四のレイヤ4の上方に開口が作られるように形成される。この開口は、前記少なくとも一つの第三のレイヤ3、第五のレイヤ5及び第六のレイヤ6により周囲を取り囲まれている。
【0046】
第一の電気的接点8は、エミッタ側104で、開口の中に配置され、それによって、この第一の電気的接点は、第四のレイヤ4及び第三のレイヤ3と直接電気的に接触する状態にある。この第一の電気的接点8は、典型的には、第六のレイヤ6の上も覆うが、第二の電気的に絶縁性のレイヤ62により第五のレイヤ5から分離され、それにより、電気的に絶縁されている。
【0047】
nタイプの第一のレイヤ1及びpタイプの第二のレイヤ2は、コレクタ側103の上に配置され、第一のレイヤ1は、ベース・レイヤ101の第一のドープ濃度より高いドープ濃度を有している。第一及び第二のレイヤ1,2は、同一の平面の中に配置されることが可能であり、または、その代わりに、それらのレイヤが異なる平面の中に配置されることも可能である。これに対して、第一及び第二のレイヤ1,2からの平面は、互いから距離を開けて配置され、好ましくは、少なくとも、そのレイヤの、コレクタ側103から遠く離れて配置された部分の厚さにより、互いから距離を開けて配置されている。そのような第一及び第二のレイヤ1,2を備えたデバイスは、異なる平面の中に配置され、それらの製造方法は、出願番号 EP 07150162 及び EP 07150165 の欧州特許出願から既に知られている。
【0048】
半導体デバイスは、電気的にアクティブな領域110及び終端領域111を有していて、終端領域は、アクティブな領域110の周りを、基板の縁まで取り囲んでいる。アクティブな領域110は、その中で、オン状態の間に、デバイスが電流を伝えるエリアであって、IGBTの場合に、これはMOSセルである。アクティブな領域は、ウエーハの中で、第三のレイヤ3及び第四のレイヤ4を含み、且つ、第三のレイヤ3、第四のレイヤ4及び第五のレイヤ5の下側に配置されたエリアである。ここで、領域の下側という表現は、ウエーハの中でエミッタ側104とコレクタ側103の間に配置されている領域であって、その中に第三のレイヤ3、第四のレイヤ4または第五のレイヤ5の中の何れかが配置されている領域を意味している。
【0049】
終端領域111の中に、典型的には、第一及び第二の領域10,20が配置されるが、その代わりに、この領域が、単一のnドープされた領域または単一のpドープされた領域から構成されていても良い。終端領域の中で、そのような第一及び第二の領域10,20の上面に、または、コレクタ側103の上の単一のnまたはpタイプの領域のみに、第三のレイヤ3、第四のレイヤ4またはゲート電極の何れも、配置されていない。
【0050】
第二の電気的接点9が、コレクタ側103の上に配置され、この第二の電気的接点は、前記少なくとも一つの第一及び第二のレイヤ1,2と直接電気的に接触する状態にある。典型的に、Ti,Ni,AuまたはAlが、第二の電気的接点9のための材料として選択される。
【0051】
本発明のRC−IGBT200において、ダイオードが、第一の電気的接点8(ダイオードにおけるアノード電極を形成する)、第四のレイヤ4(その一部がアノード・レイヤを形成する)、ベース・レイヤ101(その一部がダイオードのためのベース・レイヤを形成する)、nタイプの第一のレイヤ1(このレイヤがカソード・レイヤを形成する)と、第二の電気的接点9(カソード電極を形成する)との間に、形成される。
【0052】
本発明のRC−IGBT200において、絶縁ゲート・バイポーラ・トランジスタ(IGBT)が、第一の電気的接点8(IGBTにおけるエミッタ電極を形成する)、第三のレイヤ3(ソース領域を形成する)、第四のレイヤ4(その一部がチャネル領域を形成する)、ベース・レイヤ101(その一部がIGBTのためのベース領域を形成する)、pタイプの第二のレイヤ2(コレクタ・レイヤを形成する)と、第二の電気的接点9(その一部がコレクタ電極を形成する)との間に形成される。
【0053】
プラナー・ゲート電極を備えた本発明のRC−IGBTの代わりに、本発明のRC−IGBTは、第五のレイヤ5’を有していても良く、この第五のレイヤは、
図9に示されているように、トレンチ・ゲート電極として形成される。トレンチ・ゲート電極は、第四のレイヤ4と同一の平面の中に、且つ第三のレイヤ3に隣接して配置され、第一の絶縁レイヤ61により互いから分離され、この第一の絶縁レイヤはまた、第五のレイヤ5’をベース・レイヤ101から分離する。第二の絶縁レイヤ62は、トレンチ・ゲート電極として形成された第五のレイヤ5’の上面の上に配置され、このようにして、第五のレイヤ5’を、第一の電気的接点8から絶縁する。
【0054】
nタイプの第一のレイヤ1は、少なくとも一つまたは複数の第一の領域10を有していて、ここで、各第一の領域10は、第一の領域幅11を有している。典型的に、第一のレイヤ1は、複数の第一の領域10を有している。pタイプの第二のレイヤ2は、少なくとも一つまたは複数の第二の領域20及び少なくとも一つまたは複数の第三の領域22を有していて、ここで、各第二の領域20は、第二の領域幅21を有し、第三の領域22は、第三の領域幅23を有している。
【0055】
第一、第二及び第三の領域の中の何れも、領域幅、及び領域境界により周囲を取り囲まれた領域エリアを有している。
【0056】
実施形態の例において、最短の距離は、前記領域エリアの中のポイントと領域境界の上のポイントの間の最小の長さである。領域幅は、コレクタ側103に対して平行な平面内で測定される。各領域幅は、この実施形態の例において、前記領域の中の各最短の距離の最大値の2倍として規定される。
【0057】
図4は、
図3の線B−Bに沿う、第一及び第二のレイヤ1,2を通る断面を示す。この線はまた、ウエーハ100の全平面の上で、RC−IGBTが第一及び第二のレイヤ1,2と同一の構造を有していないことをを示すために、
図4の中にも示されている。
図4及び5に示されているように、第一及び第二のレイヤ1,2がその中で第一及び第二の領域10,20のみを有している部分があり、それらは、例えば
図6,7及び8の中にも、線B−Bに沿って、存在している。RC−IGBT200の他の部分において、第一及び第二のレイヤ1,2は、第三の領域22を有していて、この第三の領域は、パイロット領域を形成している。
【0058】
各第三の領域エリアは、その中で何れか二つの第一の領域10がベース・レイヤ102の厚さの2倍より大きい距離を有しているエリアである。それは、第三の領域22が、互いに対してより小さな距離を有している第一の領域10により周囲を取り囲まれていても良いが、第三の領域エリアを横切っていて、何れか二つの第一の領域10の間の距離が、ベース・レイヤの厚さ102の2倍より大きくなければならない、と言うことを意味している。他の好ましい実施形態において、各第三の領域エリアは、その中でが何れか二つの第一の領域10が、ベース・レイヤの厚さ102の、2.5倍より大きい、特に3倍より大きい距離を有しているエリアである。前記少なくとも一つの第二の領域は、第二のレイヤ2の一部であって、前記少なくとも一つの第三の領域22ではない部分である。
【0059】
第三の領域22、即ちpドープされたエリアは、その中で何れか二つの第一の領域10が、ベース・レイヤ102の厚さの2倍より大きい距離を有しているエリアであって、アクティブな領域の中心部分の中に、第三の領域境界とアクティブな領域境界の間に、ベース・レイヤの厚さ102の少なくとも1倍の最小の距離があるように、特に,ベース・レイヤの厚さ102の2倍の最小の距離があるように、配置されている。前記少なくとも一つの第三の領域22のエリアの合計は、アクティブな領域110の10%と30%の間である。更にまた、各第一の領域幅11は、ベース・レイヤの厚さ102より小さい。
【0060】
第二の領域20及び第一の領域10は、短縮された領域を形成する。第二の領域20は、第二の導電性タイプの領域であって、第三の領域22ではない領域である。他の好ましい実施形態において、少なくとも一つの第二の領域幅21は、ベース・レイヤの厚さ102と等しいかまたはその1倍より大きく、特に、各第二の領域幅21は、ベース・レイヤの厚さ102と等しいかまたはそれより大きく、各第一の領域幅11は、ベース・レイヤの厚さ102より小さい。
【0061】
他の好ましい実施形態において、第二及び第三の領域20,22の合計面積は、ウエーハ100の全面積に対して、70%から90%までの間である。そのようなデバイスにおいて、第一の領域10の合計面積は、ウエーハ100の全面積に対して、10%から30%までの間である。
【0062】
更なる好ましい実施形態において、前記少なくとも一つの第三の領域22のエリアの合計は、15%から25%までの間であり、典型的には、アクティブな領域に対して約20%である。
【0063】
第一及び第二の領域10,20に対する典型的なデザインは、縞状のデザイン(
図4または5に示されているように)、または、第三の領域が第一及び第二の領域により周囲を取り囲まれ、第一及び第二の領域が、互いに周りを取り囲む外形形状を備えた自己完結型の形状であるデザインである。そのようなデザインにおいて、第一の領域10は、実施形態の例において、正方形、矩形または円形(これらの領域は、互いに周囲を取り囲むリングとして形成される)の外形形状であって良い。しかしながら、何れかの適切なデザインが、第一及び第二の領域に対して使用されても良い。
【0064】
短縮された第一のおよび/または第二の領域10,20の幅11,21は、ウエーハのエリアの全体に亘って一定であることが可能であり、それによって、第一及び第三の領域10,20が、例えば、
図4及び5に示されているように、ウエーハ100の上で、規則的な幾何学的形状で配置されるが、それらの幅が、ウエーハ100の上で変化しても良い。第二の領域20が縞として形成される場合、これらの縞は、
図4及び5に示されているように、第一の領域により周囲を取り囲まれることが可能であるが、第一及び第二の領域が、
図21に示されているように、アクティブな領域の境界の一方の側から他の側へ伸びても良い。
【0065】
図18から24において、デバイスのアクティブな領域110のみが示されている。終端領域111は、その中に第一及び第二の領域10,20が典型的に配置されるが、その代わりに、この領域が、nドープされた領域またはpドープされた領域から構成されていても良く、それらの領域が、アクティブな領域110の周りを取り囲む。
【0066】
図18から21に示されているように、第二の領域20の幅21が、ウエーハ100の上で、第二の領域の、前記少なくとも一つの第三の領域の境界の直ぐ近くに配置されている部分から、アクティブな領域の境界の方へ、第二の領域の幅が減少するように、変化しても良い。第二の領域は、これらの図の中に、実線で示されている。そのようなデバイスに対して、第一の領域10の幅11が一定であっても良く(
図18)、または、それが変化しても良く、例えば、それがアクティブな領域の境界の方へ(
図19)減少しても良い。
【0067】
オプションとして、しかしながら必ずしも必要ではないが、第二の領域が、第三の領域と同一のデザインの領域境界を有していても良く、より大きな寸法を備えていても良い。
図18において、第二の領域は、正方形であって、第三の領域の周りを取り囲んでいる。
図20は、典型的に、第三及び第二の領域を円として示している。
図21は、これらの領域を縞として示している。
【0068】
全ての場合において、アクティブな領域の中の第一及び第二の領域は、以上で与えられた幾何学的ルールを満たす。
図21に示されているように、第二の領域の幅の減少が、一方向のみに存在していても良く(例えば、幅の方向、即ち矩形または縞の長さ方向に対して垂直の方向)、これに対して、他の方向については、幅が一定であっても良い(矩形の長さ方向に)。方向は、コレクタ側103に対して平行な平面内で測定される。
【0069】
デバイスの中のパイロット領域としての、大きな第三の領域の存在により、初期のスナップバックが取り除かれる。残されている第二の領域が、より小さい寸法を有しているので、これらのpドープされた領域が交互にオンにされ、オン状態特性における負の抵抗のジャンプを生じさせるとき、二次的なスナップバックが存在する場合がある。第三の領域の近傍により大きな幅を備えた第二の領域を有することにより、そしてそれに続く第二の領域幅を減らすことにより、スムーズな遷移が実現され、それによって、スナップバック効果が、更に低減され、更にはなくなることもある。
【0070】
ある実施形態の例において、第三の領域22は、単一の領域から成る(
図6,7,8,11,12及び13に示されているように)。第三の領域は、その代わりに、複数の領域を有していても良く、それらの領域は、最大でベース・レイヤの厚さの2倍で、特に、最大でベース・レイヤの厚さの1倍で、互いから分離される(
図14,15,16)。複数の領域を有する第三の領域場合、典型的に、第一の領域は、第三の領域に属する二つの領域の間に配置され、または、少なくとも中間スペースが、第一の領域を有している、即ち、中間スペースが、第一及び第二の領域を有している。
【0071】
他の典型的な実施形態において、第一の領域10が、ウエーハ100の上の縞として配置される。複数の縞が列状に配置され、そして、複数のそのような列は、アクティブな領域110の中にのコラム状に配置される。
【0072】
他の実施形態の例において、第三の領域22は、アクティブな領域110の中で各第二の領域20に接続される。
【0073】
単数または複数の第三の領域または領域22は、他の好ましい実施形態において、正方形、矩形、円形、星形、菱形、三連星形(tri-strar)、または六角形または他の多角形デザインのような多角形形状を有している。
【0074】
図6は、正方形の形状を備えた、そのような第三の領域22を示し、これに対して、
図7は、円形の形状を備えた第三の領域22を示している。
図6から8において、第一及び第二の領域10,20は、図の明瞭にするために、10,20で示されたエリアのハッチングによってのみ示されているが、ハッチングが施されたエリアは、例えば、
図4及び5に示されているように、第一及び第二の領域10,20が交互に並ぶエリアであることを意味している。
【0075】
最短の距離は、前記領域エリアの中のポイントと前記領域境界上のポイントの間の最小の長さである。前記領域の中での、何れの最短の距離の最大値は、正方形デザイン(
図6)に対して、正方形の中心ポイントと境界線の中の何れかの中央ポイントとの間の距離である。これは、デバイスのスイッチングの間に、チャージを均等化するための最長の距離である。領域幅は、この最大値の2倍として規定され、即ち、この幅は、正方形の縁の長さである。
【0076】
第三の領域22の円形の形状に対して、
図7に示されているように、第三の領域幅23は、第三の領域の直径に対応する(再び、最大値は、円の中心ポイントから円形の第三の領域の境界の上何れかのポイントまでとして測定される。
【0077】
第三の領域22が、伸ばされた指部(突出部)を備えた(例えば、十字形の形状を備えた)星形の形状を有することにより、熱分布が改善されることが可能であり、その理由は、第三の領域22のサイズを増大する必要無く、このIGBTエリアの中で熱が作り出されるからである。星形の形状は、領域の各中心エリアであって、少なくとも三つのそのような突出部を備えた突出部(指状部)により周囲を取り囲まれた領域を意味している。十字形は、
図8に示されているように、四つのそのような突出部により形成される。当然にまた、三角形における三本の指部(三本の腕の星形または三連星形の形状)または星形のデザインにおける五つ以上の指部などのような、4以外の他の数の指部が、星形のデザインの中で使用されることも可能である。
【0078】
実施形態の例において、指部は、その中で幅がそのエリアの長さより小さいエリアとして理解されるべきである。そのような指部は、十字形として形成されることが可能であり(
図8)、しかし、当然にまた、4以外の指部の他の数も、三角形において3本の指部または星形のデザインにおいて5本以上の指部として使用されることが可能である。
【0079】
図8は、十字形の形態の第二のパイロット領域22を示している。この場合に対して、“最短の距離の最大値”(第三の領域幅23)が何であるかについて説明するために、十字形が四つの外側の矩形及び中心の矩形に、仮想的に分轄されている。十字形の領域の中のポイントと、十字形の領域の境界との間の、各最短の距離の内の最大値は、十字形の中心の矩形の中央ポイントから、二つの隣接する外側の矩形が隣接する四つのポイントの内の一つまでに、存在する。第三の領域幅23は、この最大値の2倍であって、破線で示されている。最大値は、もし、デバイスがオン・オフの間またはオフ・オンの間で入れ替えられた場合に、領域をチャージしまたはディスチャージするために、電子または空孔が流れなければならない最長の経路である。
【0080】
図22は、本発明のデバイスの他の実施形態の例を示していて、その中で正方形のデザインの第三の領域22が、第二の領域20に接続され、この第二の領域は、アクティブな領域110の境界に伸びている。複数の第三の領域22を有するデバイスの場合、これらの領域22は、第二の領域20により互いに接続される。他の実施形態の例において、アクティブな領域110の境界まで拡大する第二の領域20が、少なくとも第三の領域とアクティブな領域の境界の間に、径方向に配置されている。“径方向”と言う用語は、第二の領域がアクティブな領域の境界への短い接続であるように、第二の領域が第三の領域22の周りに星形状に配置されていることを意味している。
【0081】
図23は、十字形デザインの第三の領域を示し、
図24は、縞状のデザインの第三の領域を示している。これらの図において、第二の領域の部分のみが、第三の領域境界からアクティブな領域境界まで、放射状に広がり、それによって、最短の接続を形成している。例えば、正方形、矩形または星形の隅で、第一の領域の間の距離が大きくなることがないように(即ち、第一の領域距離に対する幾何学的ルールが満たされるように)、第二の領域が伸びている。
【0082】
デバイスの中のパイロット領域としての、大きな第三の領域の存在により、初期のスナップバックが取り除かれる。第二の領域のより小さいサイズのために、もし、第二の領域が第三の領域から切り離されている場合に、これらのpドープされた領域が交互にオンにされ、オン状態特性の中で負の抵抗のジャンプが生じたとき、二次的なスナップバックが存在する場合がある。第二の領域に接続された第三の領域を有することにより、そして、第二の領域を第三の領域とアクティブな領域の境界の間に放射状に伸ばすことにより、スナップバック効果が、更に低減され、更には無くなることもある。
【0083】
図3にもに示されているように、他の実施形態において、RC−IGBT10がnタイプの第七のレイヤ7を更に有していても良く、この第七のレイヤは、ベース・レイヤ101と第一及び第二のレイヤ1,2の間に、それぞれ配置され、且つこの第七のレイヤ7は、ベース・レイヤ101より高いドープ濃度を有している。
【0084】
第七のレイヤ7は、好ましくは、最大で、1*10
16cm
−3の最大ドープ濃度を有している。
【0085】
図10に示されている他の好ましい実施形態において、第八のnドープされたレイヤ41が、エンハンスメント・レイヤとして形成され、より低いオン状態損失を有するために、第四のレイヤ4とベース・レイヤ101の間に配置されている。第八のレイヤ41は、ベース・レイヤ101から第四のレイヤ4を分離し、そして、ベース・レイヤ101より高いドープ濃度を有している。第八のレイヤ41は、プラナー・ゲート・デザインにおいて、並びにトレンチ・ゲート・デザインにおいて、存在することが可能である。
【0086】
他の実施形態において、レイヤの導電性タイプが入れ替えられる。即ち、第一の導電性タイプの全てのレイヤがpタイプ(例えば、ベース・レイヤ101)であり、第二の導電性タイプ全てのレイヤがnタイプの(例えば、第四のレイヤ4)である。
【0087】
本発明の逆導電半導体デバイス200は、例えば、コンバータの中で使用されることも可能である。
以下に、本願出願時の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]逆導電半導体デバイス(200)であって:
共通のウエーハ(100)の上に、フリーホイール・ダイオード及び絶縁ゲート・バイポーラ・トランジスタを有し、このウエーハ(100)の一部が、第一のドープ濃度及びベース・レイヤの厚さ(102)を備えた第一の導電性タイプのベース・レイヤ(101)を形成し、
前記絶縁ゲート・バイポーラ・トランジスタは、ウエーハ(100)の、コレクタ側(103)、及びコレクタ側(103)の反対側のエミッタ側(104)を有し、
前記ベース・レイヤの厚さ(102)は、ウエーハの第一のドープ濃度を備えた部分の、コレクタ側(103)とエミッタ側(104)の間の最大の縦方向の距離であり、
第一の導電性タイプで、且つ第一のドープ濃度より高いドープ濃度の第一のレイヤ(1)、及び第二の導電性タイプの第二のレイヤ(2)が、コレクタ側(103)の上に交互に配置され、
第一の導電性タイプの第三のレイヤ(3)、第二の導電性タイプの第四のレイヤ(4)、及びゲート電極の形態の導電性の第五のレイヤ(5)が、エミッタ側(104)に配置され、
第一のレイヤ(1)は、少なくとも一つの第一の領域(10)を有し、各第一の領域(10)は、第一の領域幅(11)を有し、
第二のレイヤ(2)は、少なくとも一つの第二の領域(20)及び少なくとも一つの第三の領域(22)を有し、各第二の領域(20)は、第二の領域幅(21)を有し、各第三の領域(22)は、第三の領域幅(23)有し、
何れのの領域も、領域境界により周囲を取り囲まれた、領域幅及び領域エリアを有し、
最短の距離は、前記領域エリアの中のポイントと前記領域境界上のポイントの間の最小の長さであり、
各領域幅は、前記領域の中の全ての最短の距離の最大値の2倍として規定され、
当該逆導電半導体デバイス(200)は、電気的にアクティブな領域(110)を有し、このアクティブな領域(110)は、ウエーハ(100)の中のエリアであって、第三のレイヤ(3)、第四のレイヤ(4)及び第五のレイヤ(5)を含み、且つそれらの下側に配置されたエリアである、
逆導電半導体デバイスにおいて、
各第三の領域エリアは、その中で何れか二つの第一の領域(10)が、ベース・レイヤの厚さ(102)の2倍より大きな距離を有しているエリアであって、前記少なくとも一つの第二の領域は、第二のレイヤ(2)の部分であって、前記少なくとも一つの第三の領域(22)に該当しない部分であり、
前記少なくとも一つの第三の領域(22)は、前記アクティブな領域(110)の中心部分の中に、第三の領域境界と前記アクティブな領域境界の間に、ベース・レイヤの厚さ(102)の少なくとも1倍の最小の距離があるように配置され、
前記少なくとも一つの第三の領域(22)のエリアの合計は、前記アクティブな領域(110)の10%と30%の間であり、
各第一の領域幅(11)は、ベース・レイヤの厚さ(102)より小さいこと、
を特徴とする逆導電半導体デバイス。
[2]下記特徴を有する前記[1]に記載の逆導電半導体デバイス(200):
少なくとも一つのまたはそれぞれの第二の領域幅(20)は、ベース・レイヤの厚さ(102)より大きい。
[3]下記特徴を有する前記[1]または[2]に記載の逆導電半導体デバイス(200):
各第三の領域エリアは、その中で何れか二つの第一の領域(10)が、ベース・レイヤの厚さ(102)の2.5または3倍より大きい距離を有しているエリアである。
[4]下記特徴を有する前記[1]から[3]の何れか1つに記載の逆導電半導体デバイス(200):
前記第三の領域(22)は、正方形、矩形、円形、星形、菱形または六角形の形状を有している。
[5]下記特徴を有する前記[4]に記載の逆導電半導体デバイス(200):
前記第三の領域(22)は、星形の形状を有し、三連星を形成する三つの突出部、十字形を形成する四つの突出部、または五つ以上の突出部を備えている。
[6]下記特徴を有する前記[1]から[5]の何れか1つに記載の逆導電半導体デバイス(200):
前記少なくとも一つの第三の領域(22)は、前記アクティブな領域(110)の中ので、少なくとも一つのまたはそれぞれの第二の領域(20)に接続されている。
[7]下記特徴を有する前記[6]に記載の逆導電半導体デバイス(200):
前記少なくとも一つの第三の領域(22)は、単一の第三の領域であり、
または、少なくとも二つの第三の領域(22)は、第二の領域(20)を介して互いに接続され、
且つ、前記単一の第三の領域または前記少なくとも二つの第三の領域は、第二の領域(22)に接続され、この第二の領域は、前記アクティブな領域(110)の境界に伸びている。
[8]下記特徴を有する前記[6]または[7]に記載の逆導電半導体デバイス(200):
第二の領域(22)の少なくとも一部または全ては、前記少なくとも第三の領域(22)から、前記アクティブな領域(110)の境界へ、径方向に伸びている。
[9]下記特徴を有する前記[1]から[8]の何れか1つに記載の逆導電半導体デバイス(200):
前記少なくとも一つの第一の領域(10,20)は、ウエーハ(100)の上の縞として配置されている。
[10]下記特徴を有する前記[9]に記載の逆導電半導体デバイス(200):
複数の縞が、列状に配置され、複数のそのような列が、前記アクティブな領域の中のの複数のコラムの中に配置されている。
[11]下記特徴を有する前記[1]から[8]の何れか1つに記載の逆導電半導体デバイス(200):
第一及び第二の領域(10,20)は、互いに周囲を取り囲む自己完結型の形状を有している。
[12]下記特徴を有する前記[11]に記載の逆導電半導体デバイス(200):
第一及び第二の領域(10,20)は、正方形、矩形または円形の外形形状を有している。
[13]下記特徴を有する前記[1]から[12]の何れか1つに記載の逆導電半導体デバイス(200):
前記少なくとも一つの第一のおよび/または第二の領域(10,20)の幅(11,21)は、ウエーハ(100)の上で変化するか、または、
少なくとも一つの第一のおよび/または第二の領域(10,20)の幅(11,21)は、ウエーハ(100)に亘って一定である。
[14]下記特徴を有する前記[13]に記載の逆導電半導体デバイス(200):
前記第二の領域(10,20)の幅(11,21)は、第二の領域の幅が、前記少なくとも一つの第三の領域の境界の直ぐ近くに配置された第二の領域から、前記アクティブな領域の境界の方へ、少なくとも一つの方向で、減少するように、ウエーハ(100)の上で変化する。
[15]下記特徴を有する前記[1]から[14]の何れか1つに記載の逆導電半導体デバイス(200):
前記第一の領域(10,12)の合計面積は、アクティブな領域に対して、10%から30%までの間である。
[16]下記特徴を有する前記[1]から[15]の何れか1つに記載の逆導電半導体デバイス(200):
前記デバイスは、ベース・レイヤ(101)より高いドープ濃度を備えた第七のレイヤ(7)を、更に有していて、この第七のレイヤ(7)は、ベース・レイヤ(101)と第一及び第二のレイヤ(1,2)の間に配置されている。
[17]下記特徴を有する前記[1]から[16]の何れか1つに記載の逆導電半導体デバイス(200):
前記少なくとも一つの第三の領域(22)の合計面積は、前記アクティブな領域の全体の15%と25%の間であり、特に、約20%である。
[18]下記特徴を有する前記[1]から[17]の何れか1つに記載の逆導電半導体デバイス(200):
前記少なくとも一つの第三の領域(22)は、単一の領域から成り、または、
前記少なくとも一つの第三の領域(22)は、複数の領域を有し、それらの領域は、最大でベース・レイヤの厚さ(102)の2倍、特に、最大でベース・レイヤの厚さ(102)1倍、互いから分離されている。
[19]下記特徴を有する前記[1]から[18]の何れか1つに記載の逆導電半導体デバイス(200):
第三の領域境界とアクティブな領域境界の間に、ベース・レイヤの厚さ(102)の少なくとも2倍の、最小の距離がある。
[20]下記特徴を有する前記[1]から[19]の何れか1つに記載の逆導電半導体デバイス(200):
前記導電性の第五のレイヤ(5)は、トレンチ・ゲート電極またはプラナー・ゲート電極として形成されている。
[21]下記特徴を有する前記[1]から[20]の何れか1つに記載の逆導電半導体デバイス(200):
第四のレイヤ(4)より高いドープ濃度を有する、前記第二の導電性タイプの第八のレイヤ(41)が、第四のレイヤ(4)とベース・レイヤ(101)の間に配置されている。
【符号の説明】
【0088】
1…第一のレイヤ、10…第一の領域、11…第一の領域幅、15…第四の領域、16…第四の領域幅、2…第二のレイヤ、20…第二の領域、21…第二の領域幅、22…第三の領域、23…第三の領域幅、25…第五の領域、26…第五の領域幅、27…第六の領域、28…第六の領域幅、3…第三のレイヤ、4…第四のレイヤ、41…第八のレイヤ、5,5’…第五のレイヤ、6…第六のレイヤ、61…第一の電気的に絶縁性のレイヤ、62…第二の電気的に絶縁性のレイヤ、7…第七のレイヤ、8…第一の電気的接点、9…第二の電気的接点、100…ウエーハ、101…ベース・レイヤ、102…ベース・レイヤの幅、103…コレクタ側、104…エミッタ側、110…アクティブな領域、111…終端領域、112…第三の領域境界とアクティブな領域に対する境界の間の距離、200,200’…RC−IGBT。