特許第5697936号(P5697936)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5697936返信支援システム、返信支援方法及び返信支援プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5697936
(24)【登録日】2015年2月20日
(45)【発行日】2015年4月8日
(54)【発明の名称】返信支援システム、返信支援方法及び返信支援プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/32 20120101AFI20150319BHJP
   G06Q 50/28 20120101ALI20150319BHJP
【FI】
   G06Q50/32 100
   G06Q50/28
【請求項の数】7
【全頁数】31
(21)【出願番号】特願2010-222829(P2010-222829)
(22)【出願日】2010年9月30日
(65)【公開番号】特開2012-79034(P2012-79034A)
(43)【公開日】2012年4月19日
【審査請求日】2013年9月19日
(73)【特許権者】
【識別番号】507347048
【氏名又は名称】日本郵便株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(72)【発明者】
【氏名】多田 和弘
(72)【発明者】
【氏名】吉川 祥子
(72)【発明者】
【氏名】鍋田 ゆかり
【審査官】 阿部 潤
(56)【参考文献】
【文献】 特開2003−058607(JP,A)
【文献】 特開2009−301318(JP,A)
【文献】 特開2003−050791(JP,A)
【文献】 特開2006−195895(JP,A)
【文献】 特開2003−303253(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 − 50/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
配送物の差出元及び宛先の情報と、受付管理識別子とを含む受付管理データが記録された配送管理データ記憶手段と、表示コードを読み取る機能を備えた端末、前記宛先の住所に対して配達を行なう配達拠点に設置された第1の印刷装置及び返信先の配達を管轄する配達拠点に対応する第2の印刷装置に接続された制御手段とを備え、配送物の受取に対する返信を支援する返信支援システムであって、
前記制御手段が、
配送物の差出元及び宛先の情報を含む配送依頼を受け付けた場合、これら差出元及び宛先の情報を含む受付管理データを生成して前記配送管理データ記憶手段に記録する往信依頼記録手段と、
前記受付管理識別子を含む表示コードを生成し、前記第1の印刷装置を用いて、前記表示コードを前記配送物に印字する往信出力手段と、
前記配送物の表示コードの受付管理識別子を前記端末から取得した場合、前記受付管理識別子に関連付けられた配送物の差出元及び宛先を、返信先及び返信元として特定し、これら返信先及び返信元を含む返信印刷データを生成し、前記第2の印刷装置において返信を印刷する返信情報出力手段とを備えたことを特徴とする返信支援システム。
【請求項2】
前記受付管理データには、前記配送物の内容に関するデータが含まれており、
前記制御手段は、配送物の内容に対応して返事の内容が関連付けられた返事パターンデータ記憶手段に接続されており、
前記返信情報出力手段は、取得した前記受付管理識別子に対応する配送物の内容を前記受付管理データから特定し、この配送物の内容に対応する返事の内容を前記返事パターンデータ記憶手段から特定して、前記端末に送信する手段を更に備えたことを特徴とする請求項1に記載の返信支援システム。
【請求項3】
前記制御手段は、
利用者の登録情報及び認証情報を記録した利用者登録データ記憶手段と、
前記利用者に対応して、この利用者が作成した返事内容データを記憶する作成文面データ記憶手段とを更に備え、
前記返信情報出力手段は、
受付管理識別子を取得した場合には、利用者認証を行なうための利用者認証画面データを端末に送信する手段と、
前記認証画面を介して利用者の認証情報を取得する手段と、
前記受付管理識別子から特定される受付管理データの宛先と、取得した認証情報とが前記利用者登録データ記憶手段に記憶されている場合には、この利用者が作成した返事内容データを前記作成文面データ記憶手段から抽出して前記端末に送信する手段を更に備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の返信支援システム。
【請求項4】
前記返信情報出力手段は、
前記端末から複数の受付管理識別子を取得する手段と、
前記取得した受付管理識別子から特定される受付管理データの差出元を特定する手段と、
特定した各差出元を返信先とする返事を出すための情報を取得する手段を更に備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の返信支援システム。
【請求項5】
前記制御手段は、集計の内容、返事の選択肢及び返事の集計に関するデータを記録した集計管理データ記憶手段に接続されており、
前記往信出力手段は、複数の宛先の情報に対する返信に含まれる選択肢の集計を依頼する配送依頼を受け付けた場合、各宛先を特定するための情報及びこの集計の内容を特定するための情報を含む表示コードを生成し、
前記返信情報出力手段は、
前記受付管理識別子を取得した場合、この集計の内容に対応する選択肢を前記集計管理データ記憶手段から抽出して、前記端末に送信する手段と、
前記端末から前記返信を取得した場合には、前記集計管理データ記憶手段に記録する手段とを備え、
前記制御手段は、複数の返信者からの返信に含まれる選択肢を集計した集計結果を、前記配送物の差出元に通知する手段を更に備えたことを特徴とする請求項1に記載の返信支援システム。
【請求項6】
配送物の差出元及び宛先の情報と、受付管理識別子とを含む受付管理データが記録された配送管理データ記憶手段と、表示コードを読み取る機能を備えた端末、前記宛先の住所に対して配達を行なう配達拠点に設置された第1の印刷装置及び返信先の配達を管轄する配達拠点に対応する第2の印刷装置に接続された制御手段とを備えた返信支援システムを用いて、配送物の受取に対する返信を支援する方法であって、
前記制御手段が、
配送物の差出元及び宛先の情報を含む配送依頼を受け付けた場合、これら差出元及び宛先の情報を含む受付管理データを生成して前記配送管理データ記憶手段に記録する往信依頼記録段階と、
前記受付管理識別子を含む表示コードを生成し、前記第1の印刷装置を用いて、前記表示コードを前記配送物に印字する往信出力段階と、
前記配送物の表示コードの受付管理識別子を前記端末から取得した場合、前記受付管理識別子に関連付けられた配送物の差出元及び宛先を、返信先及び返信元として特定し、これら返信先及び返信元を含む返信印刷データを生成し、前記第2の印刷装置において返信を印刷する返信情報出力段階とを実行することを特徴とする返信支援方法。
【請求項7】
配送物の差出元及び宛先の情報と、受付管理識別子とを含む受付管理データが記録された配送管理データ記憶手段と、表示コードを読み取る機能を備えた端末、前記宛先の住所に対して配達を行なう配達拠点に設置された第1の印刷装置及び返信先の配達を管轄する配達拠点に対応する第2の印刷装置に接続された制御手段とを備えた返信支援システムを用いて、配送物の受取に対する返信を支援するプログラムであって、
前記制御手段を、
配送物の差出元及び宛先の情報を含む配送依頼を受け付けた場合、これら差出元及び宛先の情報を含む受付管理データを生成して前記配送管理データ記憶手段に記録する往信依頼記録手段、
前記受付管理識別子を含む表示コードを生成し、前記第1の印刷装置を用いて、前記表示コードを前記配送物に印字する往信出力手段、及び
前記配送物の表示コードの受付管理識別子を前記端末から取得した場合、前記受付管理識別子に関連付けられた配送物の差出元及び宛先を、返信先及び返信元として特定し、これら返信先及び返信元を含む返信印刷データを生成し、前記第2の印刷装置において返信を印刷する返信情報出力手段として機能させることを特徴とする返信支援プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、配送物を受け取った宛先人が、この配送物の差出元に対して行なう返信を支援するための返信支援システム、返信支援方法及び返信支援プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
他人からプレゼントや電報等をもらった場合には、お返しを行なうことがある。そこで、簡単に礼状やお返しを行なうためのお返し代行システムが検討されている(例えば、特許文献1参照)。この文献においては、お返し実施依頼に基づいて、データベースに予め蓄積された礼状作成データを用いて礼状を作成することが記載されている。
【0003】
電報は、冠婚葬祭における特別なメッセージを送付する場合に利用されている。更に、電報と同様な役割をするものとして電子郵便が存在する。この電子郵便は、郵便局の窓口やインターネットを介して受け付けた原稿の画像データを用いて、配達拠点に対応する印刷装置で印刷し、この印刷された通信文を台紙に収納して、宛先人に配達するサービスである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−288296号公報(第1頁、図9
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
電報や電子郵便による郵便物を受け取った宛先人が、差出人に対して礼状を送る場合には、この礼状の内容は、受け取った電報や電子郵便の内容に応じた内容にする必要がある。更に、冠婚葬祭や季節の挨拶時期等においては、同時期に多くの人から電報や電子郵便、送付物を受け取ることがある。ここで、各差出人に対して礼状を送る場合には手間がかかる。
【0006】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、配送物の宛先人が簡単に返信を行なうための返信支援システム、返信支援方法及び返信支援プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、配送物の差出元及び宛先の情報と、受付管理識別子とを含む受付管理データが記録された配送管理データ記憶手段と、表示コードを読み取る機能を備えた端末、前記宛先の住所に対して配達を行なう配達拠点に設置された第1の印刷装置及び返信先の配達を管轄する配達拠点に対応する第2の印刷装置に接続された制御手段とを備え、配送物の受取に対する返信を支援する返信支援システムであって、前記制御手段が、配送物の差出元及び宛先の情報を含む配送依頼を受け付けた場合、これら差出元及び宛先の情報を含む受付管理データを生成して前記配送管理データ記憶手段に記録する往信依頼記録手段と、前記受付管理識別子を含む表示コードを生成し、前記第1の印刷装置を用いて、前記表示コードを前記配送物に印字する往信出力手段と、前記配送物の表示コードの受付管理識別子を前記端末から取得した場合、前記受付管理識別子に関連付けられた配送物の差出元及び宛先を、返信先及び返信元として特定し、これら返信先及び返信元を含む返信印刷データを生成し、前記第2の印刷装置において返信を印刷する返信情報出力手段とを備えたことを要旨とする。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の返信支援システムにおいて、前記受付管理データには、前記配送物の内容に関するデータが含まれており、前記制御手段は、配送物の内容に対応して返事の内容が関連付けられた返事パターンデータ記憶手段に接続されており、前記返信情報出力手段は、取得した前記受付管理識別子に対応する配送物の内容を前記受付管理データから特定し、この配送物の内容に対応する返事の内容を前記返事パターンデータ記憶手段から特定して、前記端末に送信する手段を更に備えたことを要旨とする。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の返信支援システムにおいて、前記制御手段は、利用者の登録情報及び認証情報を記録した利用者登録データ記憶手段と、前記
利用者に対応して、この利用者が作成した返事内容データを記憶する作成文面データ記憶手段とを更に備え、前記返信情報出力手段は、受付管理識別子を取得した場合には、利用者認証を行なうための利用者認証画面データを端末に送信する手段と、前記認証画面を介して利用者の認証情報を取得する手段と、前記受付管理識別子から特定される受付管理データの宛先と、取得した認証情報とが前記利用者登録データ記憶手段に記憶されている場合には、この利用者が作成した返事内容データを前記作成文面データ記憶手段から抽出して前記端末に送信する手段を更に備えたことを要旨とする。
【0010】
請求項4に記載の発明は、請求項1又は2に記載の返信支援システムにおいて、前記返信情報出力手段は、前記端末から複数の受付管理識別子を取得する手段と、前記取得した受付管理識別子から特定される受付管理データの差出元を特定する手段と、特定した各差出元を返信先とする返事を出すための情報を取得する手段を更に備えたことを要旨とする。
【0012】
請求項に記載の発明は、請求項1に記載の返信支援システムにおいて、前記制御手段は、集計の内容、返事の選択肢及び返事の集計に関するデータを記録した集計管理データ記憶手段に接続されており、前記往信出力手段は、複数の宛先の情報に対する返信に含まれる選択肢の集計を依頼する配送依頼を受け付けた場合、各宛先を特定するための情報及びこの集計の内容を特定するための情報を含む表示コードを生成し、前記返信情報出力手段は、前記受付管理識別子を取得した場合、この集計の内容に対応する選択肢を前記集計管理データ記憶手段から抽出して、前記端末に送信する手段と、前記端末から前記返信を取得した場合には、前記集計管理データ記憶手段に記録する手段とを備え、前記制御手段は、複数の返信者からの返信に含まれる選択肢を集計した集計結果を、前記配送物の差出元に通知する手段を更に備えたことを要旨とする。
【0013】
請求項に記載の発明は、配送物の差出元及び宛先の情報と、受付管理識別子とを含む受付管理データが記録された配送管理データ記憶手段と、表示コードを読み取る機能を備えた端末、前記宛先の住所に対して配達を行なう配達拠点に設置された第1の印刷装置及び返信先の配達を管轄する配達拠点に対応する第2の印刷装置に接続された制御手段とを備えた返信支援システムを用いて、配送物の受取に対する返信を支援する方法であって、前記制御手段が、配送物の差出元及び宛先の情報を含む配送依頼を受け付けた場合、これ
ら差出元及び宛先の情報を含む受付管理データを生成して前記配送管理データ記憶手段に記録する往信依頼記録段階と、前記受付管理識別子を含む表示コードを生成し、前記第1の印刷装置を用いて、前記表示コードを前記配送物に印字する往信出力段階と、前記配送物の表示コードの受付管理識別子を前記端末から取得した場合、前記受付管理識別子に関連付けられた配送物の差出元及び宛先を、返信先及び返信元として特定し、これら返信先及び返信元を含む返信印刷データを生成し、前記第2の印刷装置において返信を印刷する返信情報出力段階とを実行することを要旨とする。
【0014】
請求項に記載の発明は、配送物の差出元及び宛先の情報と、受付管理識別子とを含む受付管理データが記録された配送管理データ記憶手段と、表示コードを読み取る機能を備えた端末、前記宛先の住所に対して配達を行なう配達拠点に設置された第1の印刷装置及び返信先の配達を管轄する配達拠点に対応する第2の印刷装置に接続された制御手段とを備えた返信支援システムを用いて、配送物の受取に対する返信を支援するプログラムであって、前記制御手段を、配送物の差出元及び宛先の情報を含む配送依頼を受け付けた場合、これら差出元及び宛先の情報を含む受付管理データを生成して前記配送管理データ記憶手段に記録する往信依頼記録手段、前記受付管理識別子を含む表示コードを生成し、前記第1の印刷装置を用いて、前記表示コードを前記配送物に印字する往信出力手段、及び前記配送物の表示コードの受付管理識別子を前記端末から取得した場合、前記受付管理識別子に関連付けられた配送物の差出元及び宛先を、返信先及び返信元として特定し、これら返信先及び返信元を含む返信印刷データを生成し、前記第2の印刷装置において返信を印刷する返信情報出力手段として機能させることを要旨とする。
【0015】
(作用)
本発明によれば、制御手段は、配送物の差出元及び宛先の情報を含む配送依頼を受け付けた場合、これら差出元及び宛先の情報を含む受付管理データを生成して前記配送管理データ記憶手段に記録する。制御手段は、前記受付管理データを特定するための表示コードを生成し、前記印刷装置を用いて、前記表示コードを前記配送物に印字する。制御手段は、前記配送物の表示コードのコードデータを前記端末から取得した場合、このコードデータから特定される受付管理データの差出元に対して返事を出すための情報を、前記端末に送信する。このため、配送物に一体化された表示コードのコードデータを端末に読み取らせて制御手段に送信するだけで、配送物の差出元に対して返事を出すための情報を取得することができる。従って、配送物の差出元の住所を入力することなく、簡単に返事を出すことができる。
【0016】
本発明によれば、制御手段は、取得した前記コードデータに対応する配送物の内容を前記受付管理データから特定し、この配送物の内容に対応する返事の内容を前記返事パターンデータ記憶手段から特定して、前記端末に送信する。このため、配送物の内容から、返信に適した返事の内容を特定することができるので、受け取った配送物に適した内容を返信することができる。
【0017】
本発明によれば、制御手段は、コードデータを取得した場合には、利用者認証を行なうための利用者認証画面データを端末に送信する。制御手段は、前記認証画面を介して利用者の認証情報を取得する。制御手段は、前記コードデータから特定される受付管理データの宛先と、取得した認証情報とが前記利用者登録データ記憶手段に記憶されている場合には、この利用者が作成した返事内容データを前記作成文面データ記憶手段から抽出して前記端末に送信する。このため、返信者が予め登録した礼状の返事を用いて差出人に返信することができる。
【0018】
本発明によれば、制御手段は、端末から複数のコードデータを取得する。制御手段は、前記取得したコードデータから特定される受付管理データの差出元を特定する。制御手段は、特定した各差出元を返信先とする返事を出すための情報を取得する。このため、複数のコードデータを読み込むことにより、複数の差出元に対してまとめて返信を行なうことができる。
【0019】
本発明によれば、制御手段は、前記受付管理識別子を含む表示コードを生成する。制御手段は、取得した前記コードデータに応じて配送物の差出元及び宛先の情報を前記配送管理データ記憶手段において特定し、差出元及び宛先の情報をそれぞれ返信先及び返信元の情報とした郵便物を前記第2の印刷装置を用いて作成する。このため、制御手段は、受付管理識別子から返信先及び返信元を特定するので、個人情報を送信しなくても、返信先及
び返信元の情報を特定することができる。
【0020】
本発明によれば、制御手段は、複数の宛先の情報に対する返信に含まれる選択肢の集計を依頼する配送依頼を受け付けた場合、各宛先を特定するための情報及びこの集計の内容を特定するための情報を含む表示コードを生成する。制御手段は、前記コードデータを取得した場合、この集計の内容に対応する選択肢を前記集計管理データ記憶手段から抽出して、前記端末に送信する。制御手段は、前記端末から前記返信を取得した場合には、前記集計データ記憶手段に記録する。制御手段は、複数の返信者からの返信に含まれる選択肢を集計した集計結果を、前記配送物の差出元に通知する。このため、返信者は簡単に返事を行なうことができるとともに、配送物の差出人は回答された選択肢の集計結果を取得することができる。従って、差出人は集計結果の手間を省くことができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、配送物の宛先人が簡単に返信を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】実施形態の返信支援システムの構成を説明する概略構成図。
図2】実施形態のデータ記憶部に記録されたデータの構成図であり、(a)は受付管理データ記憶部、(b)は例文管理データ記憶部、(c)は返信管理データ記憶部。
図3】第1実施形態の電子郵便管理処理及び返信処理の処理手順を説明するための流れ図。
図4】第3実施形態の返信処理の処理手順を説明するための流れ図。
図5】第4実施形態の返信処理の処理手順を説明するための流れ図。
図6】第5実施形態の返信処理の処理手順を説明するための流れ図。
図7】第6実施形態の返信処理の処理手順を説明するための流れ図。
図8】第7実施形態の返信処理の処理手順を説明するための流れ図。
図9】第8実施形態の返信処理の処理手順を説明するための流れ図。
図10】第9実施形態の返信処理の処理手順を説明するための流れ図。
【発明を実施するための形態】
【0023】
(第1実施形態)
以下、本発明を具体化した第1実施形態を図1図3に基づいて説明する。本実施形態においては、電子郵便に対する返信を支援するための返信支援サービスを行なう返信支援システムについて説明する。ここで、電子郵便とは、郵便局の窓口やネットワークを介して受け付けた原稿の画像データを用いて、宛先人の住所を管轄する配達拠点に対応する印刷装置で印刷し、この印刷された通信文を台紙に収納した郵便物を、宛先人に配達するサービスである。また、本実施形態では、電子郵便に対する返信は、郵便物としての礼状はがきに記録される。
【0024】
本実施形態の返信支援システムとしての電子郵便管理サーバ20は、インターネットを介して電子郵便申込者端末11に接続されている。電子郵便申込者端末11には、ディスプレイ等の表示手段と、キーボードやポインティングデバイス等の入力手段が設けられている。
【0025】
更に、電子郵便管理サーバ20は、ネットワークを介して携帯電話端末12に接続されている。本実施形態では、携帯電話端末12は、返信者(電子郵便による郵便物の宛先人)によって利用される。携帯電話端末12は、スピーカ等の音声出力手段と、マイク等の音声入力手段と、ディスプレイ等の表示手段と、ボタン等の入力手段とを備えている。更に、この携帯電話端末12には、撮影手段及びコード変換手段が設けられている。携帯電話端末12は、2次元コードが撮影された場合、この2次元コードに含まれるコードデー
タを取得する。更に、携帯電話端末12は、この端末を特定するための端末識別子が記憶されており、これを用いて電子郵便管理サーバ20とデータの送受信を行なう。
【0026】
電子郵便管理サーバ20は、制御部21、受付管理データ記憶部22、例文管理データ記憶部23及び返信管理データ記憶部24を備える。受付管理データ記憶部22は配送管理データ記憶手段として機能し、例文管理データ記憶部23は返事パターンデータ記憶手段として機能する。
【0027】
制御部21は、図示しないCPU、RAM及びROM等を有した制御手段として機能し、後述する処理(往信依頼記録段階、往信出力段階及び返信情報出力段階等を含む処理)を行なう。そして、このための返信支援プログラムを実行することにより、制御部21は、受付処理手段211及び返信処理手段212等として機能する。
【0028】
受付処理手段211は、往信出力手段及び往信依頼記録手段として機能する。受付処理手段211は、電子郵便の依頼を受け付けてから配達拠点の印刷装置30において印刷するまでの処理を実行する。本実施形態では、受付処理手段211は、2次元コードを印字するために、住所に対応する配達拠点を特定する管轄配達拠点データと、この配達拠点に対応する後述する印刷装置30を特定するプリンタ特定データとを記憶している。
返信処理手段212は、返信情報出力手段として機能し、電子郵便による郵便物に対する返信を支援する処理を実行する。
【0029】
受付管理データ記憶部22には、図2(a)に示すように、受付管理レコード220が記憶されている。この受付管理レコード220は、電子郵便申込者端末11から電子郵便の依頼を受信した場合に記録される。受付管理レコード220には、受付管理識別子、宛先、差出元、台紙種別識別子、通信内容、受付日時、配達指定日、決済情報、追跡識別子及び配達日に関するデータが含まれる。
【0030】
受付管理識別子データ領域には、電子郵便の依頼を受け付けた各郵便物を特定するための管理識別子に関するデータが記録される。
宛先データ領域には、この郵便物の宛先に関するデータが記録される。本実施形態では、この宛先データには、宛先人の氏名、住所、郵便番号及び電話番号等に関するデータが含まれる。
【0031】
差出元データ領域には、この郵便物の差出元に関するデータが記録される。本実施形態では、この差出元データには、差出人の氏名、住所、郵便番号及び電話番号等に関するデータが含まれる。
【0032】
台紙種別識別子データ領域には、配達する通信文を収納する台紙の用途(慶事用、弔事用又は一般用)や種別を特定するための識別子に関するデータが記録される。
通信内容データ領域には、原稿(通信文)の内容についての画像データが記録される。
【0033】
受付日時データ領域には、電子郵便の依頼を受け付けた年月日及び時刻に関するデータが記録される。
配達指定日データ領域には、差出人が電子郵便の配達を希望する年月日に関するデータが記録される。本実施形態では、翌日以降の配達指定日が指定されている場合、この配達指定日において、予め定められている時刻(印刷開始時刻)になった場合に、電子郵便の通信文の印刷を開始するものとする。
【0034】
決済情報データ領域には、依頼を受けた電子郵便の料金支払に関するデータが記録されている。本実施形態では、料金支払方法や料金支払に必要となる識別情報が記録される。
本実施形態では、携帯電話端末12の電話料金に返信サービス料金を加算するために、携帯電話端末12の端末識別子が記録される。
【0035】
追跡識別子データ領域には、この電子郵便の配達状況を追跡するための識別子に関するデータが記録される。
配達日データ領域には、この電子郵便の郵便物を宛先に配達した年月日に関するデータが記録される。
【0036】
例文管理データ記憶部23には、図2(b)に示すように、礼状の例文に関する例文管理レコード230が記録されている。この例文管理レコード230は、例文が登録された場合に記録される。例文管理レコード230には、礼状識別子、ジャンル識別子及び例文内容に関するデータが含まれる。
【0037】
礼状識別子データ領域には、各礼状の種別を特定するための識別子に関するデータが記録されている。
ジャンル識別子データ領域には、この礼状のジャンル(結婚祝いの礼状や葬儀参加の礼状等)を特定するための識別子に関するデータが記録されている。
例文内容データ領域には、この礼状についてサンプル文書に関するテキストデータが記録されている。
【0038】
返信管理データ記憶部24には、図2(c)に示すように、返信管理レコード240が記憶されている。この返信管理レコード240は、返信の依頼を受信した場合に記録される。返信管理レコード240には、返信管理識別子、受付管理識別子、返信先、返信元、礼状識別子、受付日時及び決済情報に関するデータが含まれる。
【0039】
返信管理識別子データ領域には、各返信の依頼を特定するための識別子に関するデータが記録される。
受付管理識別子データ領域には、この返信に対する往信としての電子郵便の受付管理レコードを特定するための識別子に関するデータが記録される。この受付管理識別子を介して、返信管理レコード240と受付管理レコード220とが関連付けられる。
【0040】
返信先データ領域には、この返信先(電子郵便による郵便の差出元)に関するデータが記録される。本実施形態では、この返信先データには、返信先の氏名、住所、郵便番号及び電話番号等に関するデータが含まれる。
【0041】
返信元データ領域には、この返信元(電子郵便による郵便の宛先)に関するデータが記録される。本実施形態では、この返信元データには、返信元の氏名、住所、郵便番号及び電話番号等に関するデータが含まれる。
【0042】
礼状識別子データ領域には、この返信の礼状の種別を特定するための識別子に関するデータが記録される。
受付日時データ領域には、この返信を受け付けた年月日及び時刻に関するデータが記録される。
【0043】
決済情報データ領域には、返信依頼を受けた礼状はがきの料金支払に関するデータが記録されている。本実施形態では、料金支払方法や料金支払に必要となる識別情報が記録される。本実施形態では、携帯電話端末12の電話料金に返信サービス料金を加算するために、返信依頼者の携帯電話端末12の端末識別子が記録される。
【0044】
更に、電子郵便管理サーバ20は、ネットワークを介して、配達拠点の印刷装置30及
び集約拠点の印刷装置35に接続されている。印刷装置30は、予め定めた住所に対して配達を行なう配達拠点に設置されている。印刷装置30は、後述する電子郵便印刷データを用いて、通信文を印刷する。集約拠点の印刷装置35は、後述する返信印刷データを用いて、電子郵便の通信文に対する返信の礼状はがきを印刷する。
【0045】
更に、電子郵便管理サーバ20は、図示しない配達状況管理システムに接続されている。この配達状況管理システムは、配達状況管理データベースを備える。この配達状況管理データベースには、配達状況に関する配達状況データが記録される。この配達状況データには、追跡識別子と、配送ステータス(例えば、「引受」や「配達済」等)及びステータス登録時刻に関するデータが含まれる。配達状況管理システムは、電子郵便管理サーバ20からの追跡識別子要求を受信し、追跡識別子を付与して、電子郵便管理サーバ20に送信する。更に、配達状況管理システムは、この追跡識別子と、「引受」のステータスと、現在時刻が記録された配達状況データを生成して、配達状況管理データベースに記録する。また、配達状況管理システムは、電子郵便管理サーバ20からの問い合わせ依頼を受信すると、この問い合わせ依頼に含まれる追跡識別子の配達状況データを配達状況管理データベースから抽出して、電子郵便管理サーバ20に返信する。
【0046】
次に、以上のように構成された電子郵便管理システムを用いた処理の処理手順について、図3を用いて説明する。ここでは、電子郵便を受け付けてから印刷するまでの電子郵便管理処理について説明した後、電子郵便の宛先人(返信者)の返信を支援する返信処理について説明する。
【0047】
(電子郵便管理処理)
まず、電子郵便管理処理について説明する。本実施形態では、電子郵便申込者端末11から電子郵便の依頼を受け付けた場合を想定する。
【0048】
まず、電子郵便管理サーバ20の制御部21は、電子郵便の依頼の受付処理を実行する(ステップS1−1)。具体的には、制御部21の受付処理手段211は、電子郵便申込者端末11から、原稿の画像、宛先、差出元及び台紙種別識別子に関するデータを取得する。ここで、差出人の依頼に配達指定日が含まれている場合には、この配達指定日に関するデータも取得する。更に、受付処理手段211は、電子郵便申込者端末11から差出人の決済情報を取得する。
【0049】
受付処理手段211は、取得した電子郵便の依頼に対して受付管理識別子を付与し、この受付管理識別子を含む受付管理レコード220を生成して、受付管理データ記憶部22に記録する。受付処理手段211は、受付管理レコード220に、取得した原稿の画像、宛先、差出元、台紙種別識別子及び決済情報と、現在日時とを記録する。受付処理手段211は、配達指定日に関するデータを取得した場合には、これも受付管理レコード220に記録する。更に、受付処理手段211は、配達状況管理システムに追跡識別子要求を送信し、この電子郵便の追跡識別子を取得して、受付管理レコード220に記録する。
【0050】
次に、電子郵便管理サーバ20の制御部21は、受付管理識別子の2次元コード化処理を実行する(ステップS1−2)。具体的には、制御部21の受付処理手段211は、受付管理レコード220の受付管理識別子と、返信処理手段212にアクセスするためのURLとを含む2次元コードを生成する。
【0051】
次に、電子郵便管理サーバ20の制御部21は、2次元コード印字処理を実行する(ステップS1−3)。具体的には、制御部21の受付処理手段211は、電子郵便印刷データを生成する。この電子郵便印刷データには、宛先、差出元、台紙種別識別子及び原稿の画像と、ステップS1−2において生成した2次元コードとが含まれる。受付処理手段2
11は、管轄配達拠点データを用いて、電子郵便による郵便物の宛先の住所を管轄している配達拠点を特定し、プリンタ特定データを用いて、この配達拠点に対応する印刷装置30を特定する。受付処理手段211は、特定した印刷装置30に、電子郵便印刷データを送信して、印刷を行なう。以上により、電子郵便管理処理が完了する。
【0052】
そして、図1に示すように、印刷された通信文には、2次元コードが表示される。この通信文は台紙種別識別子に応じた台紙に収納されて、宛先人に配達される。ここで、配達指定日が記録されている電子郵便の場合には、電子郵便管理サーバ20の制御部21は、配達指定日における印刷開始時刻を経過したときに、2次元コード化処理(ステップS1−2)及び2次元コード印字処理(ステップS1−3)を実行する。
【0053】
その後、電子郵便管理サーバ20の制御部21は、定期的に、配達状況管理システムに問い合わせを行なう。具体的には、制御部21の受付処理手段211は、配達日が記録されていない受付管理レコード220を受付管理データ記憶部22から抽出する。受付処理手段211は、抽出した受付管理レコード220の追跡識別子を含む問い合わせ依頼を配達状況管理システムに送信する。そして、受付処理手段211は、配達状況管理システムから受信した配達状況データのうち、「配達済」ステータスの追跡識別子を特定する。受付処理手段211は、特定した追跡識別子の配達状況データのステータス登録時刻を、この追跡識別子が記録された受付管理レコード220に記録する。
【0054】
(返信処理)
次に、電子郵便による郵便物を受け取った宛先人(返信者)が、差出人に礼状はがきを送付する場合に行なう返信処理について、図3を用いて説明する。
【0055】
まず、携帯電話端末12は、2次元コードの読取処理を実行する(ステップS2−1)。ここで、返信者は、受け取った郵便物(通信文)に表示されている2次元コードを撮影する。この場合、携帯電話端末12は、撮影された画像の2次元コードからコードデータを取得する。本実施形態の読取情報には、電子郵便の受付管理識別子と電子郵便管理サーバ20のURLとが含まれる。
【0056】
次に、携帯電話端末12は、読取情報の送信処理を実行する(ステップS2−2)。具体的には、携帯電話端末12は、コードデータに含まれているURLに接続する。そして、携帯電話端末12は、このURLで特定される電子郵便管理サーバ20に、取得した受付管理識別子と、携帯電話端末12の端末識別子とを送信する。
【0057】
電子郵便管理サーバ20の制御部21は、受信した受付管理識別子が記録されている受付管理レコード220を受付管理データ記憶部22から抽出する。
次に、電子郵便管理サーバ20の制御部21は、礼状サンプルの送信処理を実行する(ステップS2−3)。具体的には、制御部21の返信処理手段212は、例文管理データ記憶部23から例文管理レコード230を抽出する。返信処理手段212は、例文選択画面を生成して、携帯電話端末12に送信する。この場合、返信処理手段212は、例文選択画面に、抽出した例文管理レコード230の例文内容をジャンル識別子別に表示させるためのデータと、依頼ボタンを含む例文選択画面とを含める。
【0058】
そして、携帯電話端末12は、例文選択画面をディスプレイに表示する。
次に、返信者の携帯電話端末12は、礼状種別の選択処理を実行する(ステップS2−4)。ここでは、返信者は、例文選択画面において、所望の例文内容を選択し、依頼ボタンを押下する。この場合、携帯電話端末12は、選択された例文内容に対応する礼状識別子を電子郵便管理サーバ20に送信する。
【0059】
電子郵便管理サーバ20の制御部21は、返信依頼の登録処理を実行する(ステップS2−5)。具体的には、制御部21の返信処理手段212は、返信依頼に対して返信管理識別子を付与し、この返信管理識別子を含む返信管理レコード240を生成する。ここで、返信処理手段212は、この返信管理レコード240に、携帯電話端末12から取得した受付管理識別子及び礼状識別子と、現在日時とを記録する。更に、返信処理手段212は、抽出した受付管理レコード220の宛先及び差出元を、返信管理レコード240の返信元及び返信先としてそれぞれ記録する。
【0060】
次に、電子郵便管理サーバ20の制御部21は、返信支援サービス利用料金の登録処理を実行する(ステップS2−6)。具体的には、制御部21の返信処理手段212は、この返信管理レコード240の決済情報データ領域に、携帯電話端末12の端末識別子を、記録する。
【0061】
次に、電子郵便管理サーバ20の制御部21は、集約拠点のプリンタへの出力処理を実行する(ステップS2−7)。具体的には、制御部21の返信処理手段212は、返信管理レコード240の礼状識別子に対応する例文内容を例文管理データ記憶部23から抽出する。返信処理手段212は、抽出した例文内容を含む返信印刷データを生成する。この返信印刷データには、返信管理レコード240に記録した返信先及び返信元が含まれる。返信処理手段212は、集約拠点に設置されている印刷装置35に、返信印刷データを送信する。印刷装置35は、返信印刷データを用いて印刷を行なう。これにより、礼状はがきが印刷される。そして、印刷された礼状はがきは、通常の郵便物と同様に、返信先に配達される。
【0062】
本実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1) 本実施形態では、返信者の携帯電話端末12は、電子郵便による郵便物の2次元コードを読み取り、これに含まれる受付管理識別子を電子郵便管理サーバ20に送信する。電子郵便管理サーバ20の制御部21は、携帯電話端末12から礼状識別子を取得した場合、返信依頼の登録処理を実行する(ステップS2−3〜S2−5)。返信依頼の登録処理において、制御部21は、受付管理識別子から特定される受付管理レコード220の宛先及び差出元を、返信管理レコード240の返信元及び返信先として記録する。そして、制御部21は、返信管理レコード240を用いて集約拠点のプリンタへの出力処理を実行する(ステップS2−7)。このため、携帯電話端末12において2次元コードを読み取らせて、電子郵便管理サーバ20に送信することにより、返信先及び返信元の情報を含む返信依頼を行なうことができる。従って、返信者は、電子郵便による郵便物の差出元に対して、簡単に返信を行なうことができる。
【0063】
(2) 本実施形態では、電子郵便管理サーバ20の制御部21は、携帯電話端末12から受付管理識別子を取得することにより、配送物の宛先及び差出元を特定する。これにより、携帯電話端末12から電子郵便管理サーバ20に対して個人情報の送信を行なわなくても、返信先及び返信元の情報を特定することができる。
【0064】
(第2実施形態)
次に、本発明を具体化した第2実施形態を説明する。本実施形態では、上記第1実施形態と異なり、ステップS2−3の礼状サンプルの送信処理において、電子郵便の通信文を収納する台紙の台紙種別識別子に基づいて提供する礼状サンプルの絞込みを行なう。なお、本実施形態では、上記実施形態と同様な部分については同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0065】
更に、本実施形態では、例文管理データ記憶部23に記憶されている例文管理レコード230に、台紙種別識別子に関するデータを含めておく。
台紙種別識別子データ領域には、各礼状を適用する台紙種別識別子が記憶されている。
【0066】
次に、本実施形態における返信処理について説明する。
本実施形態においても、上記第1実施形態と同様に、携帯電話端末12は、2次元コード読取処理を実行し(ステップS2−1)、読取情報の送信処理を実行する(ステップS2−2)。この場合、電子郵便管理サーバ20は、受信した受付管理識別子が記録されている受付管理レコード220を受付管理データ記憶部22から抽出する。
【0067】
そして、電子郵便管理サーバ20の制御部21は、礼状サンプルの送信処理を実行する(ステップS2−3)。具体的には、制御部21の返信処理手段212は、抽出した受付管理レコード220において台紙種別識別子を特定する。そして、返信処理手段212は、この台紙種別識別子が記録された例文管理レコード230を例文管理データ記憶部23から抽出する。そして、返信処理手段212は、抽出した例文管理レコード230の例文内容をジャンル識別子別に表示する例文選択画面を生成する。この例文選択画面には依頼ボタンが含まれる。返信処理手段212は、この例文選択画面データを携帯電話端末12に送信する。携帯電話端末12は、例文選択画面をディスプレイに表示する。
【0068】
そして、携帯電話端末12は、上記実施形態と同様に、礼状種別の選択処理を実行する(ステップS2−4)。電子郵便管理サーバ20の制御部21は、返信依頼の登録処理、返信サービス利用料金の登録処理及び集約拠点のプリンタへの出力処理を実行する(ステップS2−5〜S2−7)。以上により返信処理が終了する。
【0069】
本実施形態によれば、上述した(1)及び(2)の効果と同様な効果に加えて、以下のような効果を得ることができる。
(3) 本実施形態では、電子郵便管理サーバ20の制御部21は、礼状サンプルの送信処理(ステップS2−3)において、受信した受付管理識別子に関連付けられた台紙種別識別子に対応する例文管理レコード230を抽出して、携帯電話端末12に送信する。そして、制御部21は、携帯電話端末12から礼状識別子を取得して、返信依頼の登録処理を実行する(ステップS2−5)。これにより、電子郵便による郵便物の台紙の台紙種別識別子から、返信に適した例文内容を絞り込んで返信者に提供することができる。従って、返信者は、受け取った郵便物の内容に適した内容の返信を差出人に簡単に返信することができる。
【0070】
(第3実施形態)
次に、本発明を具体化した第3実施形態を、図4を用いて説明する。本実施形態では、上記第1実施形態と異なり、返信者が電子郵便管理サーバ20に予め登録した礼状パターンを用いて礼状を作成する。なお、本実施形態では、上記実施形態と同様な部分については同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0071】
本実施形態では、電子郵便管理サーバ20は、利用者管理データ記憶部を備えている。この利用者管理データ記憶部は、利用者登録データ記憶手段及び作成文面データ記憶手段として機能する。利用者管理データ記憶部には、利用者情報を管理する利用者管理レコードが記憶されている。この利用者管理レコードは、利用者登録が行なわれた場合に記憶される。利用者管理レコードには、利用者識別子、利用者認証情報、登録文識別子毎の例文内容に関するデータが含まれている。
【0072】
利用者識別子データ領域には、各利用者を特定するための識別子に関するデータが記録される。
利用者認証情報データ領域には、この返信者を認証するために用いるデータが記録される。本実施形態では、この利用者認証情報として、利用者の氏名及びパスワードを用いる
【0073】
登録文識別子データ領域には、この返信者が登録した各礼状内容を特定するための識別子に関するデータが記録される。
例文内容データ領域には、この返信者が登録した例文の内容に関するデータ(返事内容データ)が記録される。
【0074】
更に、本実施形態の返信管理データ記憶部24に記憶された返信管理レコード240には、更に、利用者識別子及び登録文識別子に関するデータが含まれる。
利用者識別子データ領域には、この返信を依頼した返信者(利用者)を特定するための識別子に関するデータが記録される。この利用者識別子を介して、利用者管理レコードと返信管理レコード240とが関連付けられる。
登録文識別子データ領域には、この返信に用いる例文を特定するための識別子に関するデータが記録される。
【0075】
次に、本実施形態における返信処理について説明する。
本実施形態では、携帯電話端末12は、上記ステップS2−1,S2−2と同様に、2次元コード読取処理(ステップS3−1)、読取情報の送信処理(ステップS3−2)を実行する。この場合、電子郵便管理サーバ20は、受信した受付管理識別子が記録されている受付管理レコード220を受付管理データ記憶部22から抽出する。
【0076】
そして、電子郵便管理サーバ20の制御部21は、利用者認証画面の送信処理を実行する(ステップS3−3)。具体的には、制御部21の返信処理手段212は、利用者認証画面データを携帯電話端末12に送信する。この利用者認証画面には、パスワードを入力する入力欄と、認証実行ボタンと新規登録ボタンとが含まれる。そして、携帯電話端末12は、利用者認証画面をディスプレイに表示する。
【0077】
ここで、まだ利用者登録をしていない場合には、返信者は、利用者認証画面の新規登録ボタンを押下する。新規登録ボタンが選択された場合(ステップS3−4において「YES」の場合)、携帯電話端末12は、電子郵便管理サーバ20に新規登録要求を送信する。
【0078】
新規登録要求を受信した電子郵便管理サーバ20の制御部21は、利用者及び例文パターンの登録処理を実行する(ステップS3−5)。具体的には、制御部21の返信処理手段212は、新規登録画面データを携帯電話端末12に送信する。携帯電話端末12は、ディスプレイに新規登録画面を表示する。この新規登録画面には、例文内容を入力する入力欄、パスワードを入力する入力欄及び登録ボタンが含まれる。返信者は、例文内容を作成し、パスワードを入力し、登録ボタンを押下する。この場合、携帯電話端末12は、例文内容及びパスワードを電子郵便管理サーバ20に送信する。
【0079】
そして、制御部21の返信処理手段212は、読取情報を受信した際に抽出した受付管理レコード220の宛先の氏名を特定する。次に、返信処理手段212は、利用者識別子を付与し、これを含む利用者管理レコードを生成して、利用者管理データ記憶部に記録する。返信処理手段212は、この利用者管理レコードに、特定した氏名と取得したパスワードとを記録する。更に、返信処理手段212は、取得した例文内容に対して登録文識別子を付与し、この利用者管理レコードに記録する。
【0080】
一方、既に利用者登録済の場合には、返信者は、利用者認証画面においてパスワードを入力し、認証実行ボタンを押下する。この場合(ステップS3−4において「NO」の場合)、携帯電話端末12は、利用者認証情報の送信処理を実行する(ステップS3−6)
。具体的には、携帯電話端末12は、入力されたパスワードを電子郵便管理サーバ20に送信する。
【0081】
電子郵便管理サーバ20の制御部21は、利用者認証処理を実行する(ステップS3−7)。具体的には、制御部21の返信処理手段212は、読取情報を受信した際に抽出した受付管理レコード220の宛先の氏名を特定する。返信処理手段212は、特定した氏名とパスワードとが記録された利用者管理レコードを、利用者管理データ記憶部において検索する。ここで、該当する利用者管理レコードを抽出できた場合には、利用者認証処理が完了する。
【0082】
次に、電子郵便管理サーバ20の制御部21は、返信者が登録した例文パターンの出力処理を実行する(ステップS3−8)。具体的には、制御部21の返信処理手段212は、確認画面データを携帯電話端末12に送信する。この場合、返信処理手段212は、この確認画面に、特定した利用者管理レコードに含まれる登録文識別子毎の例文内容と、選択ボタン及び決定ボタンとを含める。
【0083】
携帯電話端末12は、例文パターンの確認処理を実行する(ステップS3−9)。具体的には、制御部21の返信処理手段212は、受信した確認画面を表示する。1つの例文が表示されている場合には、返信者は、この例文を確認して決定ボタンを選択する。また、複数の例文が表示されている場合には、返信者は、このうちの1つの例文を選択し、決定ボタンを押下する。この場合、携帯電話端末12は、選択された例文内容に対応する登録文識別子を電子郵便管理サーバ20に送信する。
【0084】
電子郵便管理サーバ20の制御部21は、返信依頼の登録処理を実行する(ステップS3−10)。具体的には、制御部21の返信処理手段212は、返信依頼に対して返信管理識別子を付与し、この返信管理識別子を含む返信管理レコード240を生成して、返信管理データ記憶部24に記録する。返信処理手段212は、この返信管理レコード240に、携帯電話端末12から取得した受付管理識別子、利用者識別子及び登録文識別子と、現在日時とを記録する。返信処理手段212は、受付管理レコード220の宛先及び差出元を、この返信管理レコード240の返信元及び返信先としてそれぞれ記録する。
【0085】
次に、電子郵便管理サーバ20の制御部21は、S2−6と同様に、返信支援サービス利用料金の登録処理を実行する(ステップS3−11)。
そして、電子郵便管理サーバ20の制御部21は、集約拠点のプリンタへの出力処理を実行する(ステップS3−12)。具体的には、制御部21の返信処理手段212は、返信管理レコード240の利用者識別子が記録された利用者管理レコードを利用者管理データ記憶部から抽出する。返信処理手段212は、この利用者管理レコードから、登録文識別子が記録された例文内容を抽出する。返信処理手段212は、抽出した例文内容を含む返信印刷データを生成する。この場合、返信処理手段212は、返信印刷データに、返信管理レコード240に記録した返信先及び返信元を含める。返信処理手段212は、集約拠点に設置されている印刷装置35に、返信印刷データを送信する。印刷装置35は、返信印刷データを用いて印刷を行なう。以上により返信処理が終了する。
【0086】
本実施形態によれば、上述した(1)及び(2)の効果と同様な効果に加えて、以下のような効果を得ることができる。
(4) 本実施形態では、電子郵便管理サーバ20の制御部21は、受付管理識別子を受信した場合、利用者認証画面データを携帯電話端末12に送信する。制御部21は、携帯電話端末12から取得した利用者認証情報を用いて利用者認証を行なう(ステップS3−7)。制御部21は、利用者認証が完了した場合には、この返信者が登録した例文パターンを携帯電話端末12に出力する(ステップS3−8)。制御部21は、携帯電話端末
12から受付管理識別子を取得した場合、返信依頼の登録処理を実行する(ステップS3−10)。これにより、返信者が予め登録した礼状パターンの返事を用いて差出人に返信することができる。
【0087】
(第4実施形態)
次に、本発明を具体化した第4実施形態を、図5を用いて説明する。本実施形態では、上記第1実施形態と異なり、宛先人の過去の履歴から、返信先の候補を特定する。ここで、本実施形態では、宛先人の住所及び氏名が同じ場合には、同じ人物であると特定する。なお、本実施形態では、上記実施形態と同様な部分については同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0088】
次に、本実施形態における返信処理について説明する。
本実施形態では、携帯電話端末12は、上記ステップS2−1,S2−2と同様に、2次元コード読取処理(ステップS4−1)、読取情報の送信処理(ステップS4−2)を実行する。この場合、電子郵便管理サーバ20は、受信した受付管理識別子が記録されている受付管理レコード220を受付管理データ記憶部22から抽出する。
【0089】
そして、電子郵便管理サーバ20の制御部21は、宛先人が受け取った電子郵便の履歴の抽出処理を実行する(ステップS4−3)。具体的には、制御部21の返信処理手段212は、抽出した受付管理レコード220の宛先(宛先人の氏名及び住所)と同じ宛先が記載されている受付管理レコード220を受付管理データ記憶部22において検索する。
【0090】
次に、電子郵便管理サーバ20の制御部21は、履歴に応じた送付先候補の出力処理を実行する(ステップS4−4)。具体的には、該当する受付管理レコード220を抽出しない場合には、制御部21の返信処理手段212は、受信した受付管理識別子の受付管理レコード220の差出元を送付先候補として特定する。
【0091】
一方、該当する受付管理レコード220を抽出した場合には、制御部21の返信処理手段212は、この受付管理レコード220の差出元と、携帯電話端末12から取得した受付管理識別子の受付管理レコード220の差出元とを送付先候補として特定する。
【0092】
そして、返信処理手段212は、送付先選択画面データを生成して、携帯電話端末12に送信する。この送付先選択画面には、特定した送付先候補の差出元と、これに対応する受付管理識別子と、決定ボタンとを含める。
【0093】
携帯電話端末12は、礼状の送付先の選択処理を実行する(ステップS4−5)。具体的には、携帯電話端末12は、送付先選択画面を表示する。返信者は、この送付先選択画面において、礼状を送付する送付先(電子郵便による郵便物の差出元)を選択し、決定ボタンを押下する。この場合、携帯電話端末12は、選択された送付先に対応する受付管理識別子を電子郵便管理サーバ20に送信する。
【0094】
電子郵便管理サーバ20の制御部21は、上記ステップS2−3,S2−4と同様に、礼状サンプルの送信処理(ステップS4−6)、礼状種別の選択処理を実行する(ステップS4−7)を実行する。
【0095】
次に、電子郵便管理サーバ20の制御部21は、返信依頼の登録処理を実行する(ステップS4−8)。ここで、制御部21の返信処理手段212は、受信した各受付管理識別子に対応して返信管理識別子をそれぞれ付与する。返信処理手段212は、返信管理識別子及び受付管理識別子を1つずつ含む返信管理レコード240を生成して、返信管理データ記憶部24に記録する。返信処理手段212は、この返信管理レコード240に、取得
した礼状識別子と、現在日時とを記録する。返信処理手段212は、受付管理識別子が記録された受付管理レコード220の宛先及び差出元を、この受付管理識別子が記録された返信管理レコード240の返信元及び返信先としてそれぞれ記録する。
【0096】
次に、電子郵便管理サーバ20の制御部21は、上記ステップS2−6,S2−7と同様に、返信支援サービス利用料金の登録処理(ステップS4−9)、集約拠点のプリンタへの出力処理(ステップS4−10)を実行する。以上により返信処理が終了する。
【0097】
本実施形態によれば、上述した(1)及び(2)の効果と同様な効果に加えて、以下のような効果を得ることができる。
(5) 本実施形態では、電子郵便管理サーバ20の制御部21は、受付管理識別子を取得した場合、これによって特定される宛先人の受取履歴の差出元を抽出し、この差出元を含む送付先選択画面を生成して、携帯電話端末12に送信する。制御部21は、送付先選択画面において選択された送付先に対応する受付管理識別子を受信して、返信依頼の登録処理を実行する(ステップS4−8)。これにより、2次元コードを読み取ることにより宛先人を特定し、この宛先人が過去に受信した電子郵便による郵便物の履歴から、返信先の候補を返信者に提供することができる。返信者は、この返信先の候補から返信を希望する送付先を特定することができるので、2次元コードを読み取らなかった他の返信先についてもまとめて返信を行なうことができる。
【0098】
(第5実施形態)
次に、本発明を具体化した第5実施形態を、図6を用いて説明する。本実施形態の電子郵便管理サーバ20は、上記第1実施形態と異なり、礼状の種別を決定した後、この礼状で返信を行なう他の受付管理識別子を取得する。なお、本実施形態では、上記実施形態と同様な部分については同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0099】
次に、本実施形態における返信処理について説明する。
本実施形態では、携帯電話端末12は、上記ステップS2−1と同様に、2次元コード読取処理を実行する(ステップS5−1)。
【0100】
そして、携帯電話端末12は、サイトへのアクセス処理を実行する(ステップS5−2)。具体的には、携帯電話端末12は、コードデータに含まれている電子郵便の受付管理識別子及びURLを一時的に記憶する。携帯電話端末12は、コードデータに含まれているURLに接続する。
【0101】
次に、電子郵便管理サーバ20の制御部21は、上記ステップS2−3と同様に、礼状サンプルの送信処理を実行する(ステップS5−3)。携帯電話端末12は、礼状種別の選択処理を実行する(ステップS5−4)。ここでは、返信者は、例文選択画面において、所望の例文内容を選択し、依頼ボタンを押下する。この場合、携帯電話端末12は、選択された例文内容に対応する礼状識別子を一時的にメモリに記憶する。
【0102】
次に、携帯電話端末12は、この種別の礼状で返信する郵便物のコード読取処理を実行する(ステップS5−5)。ここで、返信者は、選択した例文内容を用いて、返信を希望する郵便物が他にある場合には、この郵便物に表示されている2次元コードを撮影する。この場合、携帯電話端末12は、撮影された画像の2次元コードからコードデータを取得する。
【0103】
ここで、携帯電話端末12は、一時的に記憶しているURLがある場合、このURLと、変換したコードデータに含まれるURLとが同じか否かを判断する。ここで、異なるURLを取得した場合、携帯電話端末12は、返信支援サービスを利用できない2次元コー
ドである旨を表示する。一方、URLが同じ場合には、携帯電話端末12は、変換したコードデータに含まれる受付管理識別子をメモリに蓄積する。
【0104】
そして、携帯電話端末12は、処理確認画面を表示する。この処理確認画面には、URLに読取情報を送信する送信ボタンと、2次元コードを続けて読み取る読取継続ボタンとが含まれる。
【0105】
ここで、返信者は、他の郵便物に対しても返信も行なう場合には、処理確認画面の読取継続ボタンを押下し、その郵便物に表示されている2次元コードを撮影する。そして、携帯電話端末12は、撮影する度に、画像の2次元コードに含まれるコードデータの受付管理識別子をメモリに蓄積する。
【0106】
一方、返信者は、この例文内容で返信を希望する郵便物の2次元コードをすべて撮影し終えた場合、処理確認画面の送信ボタンを押下する。この場合、携帯電話端末12は、返信先及び礼状種別の送信処理を実行する(ステップS5−6)。具体的には、携帯電話端末12は、メモリに記憶していた礼状識別子及び受付管理識別子を電子郵便管理サーバ20に送信する。
【0107】
電子郵便管理サーバ20の制御部21は、返信依頼の登録処理を実行する(ステップS5−7)。具体的には、制御部21の返信処理手段212は、受信した受付管理識別子に対応して返信管理識別子をそれぞれ付与する。返信処理手段212は、返信管理識別子毎に返信管理レコード240を生成して、返信管理データ記憶部24に記録する。返信処理手段212は、この返信管理レコード240に、取得した受付管理識別子と、礼状識別子と、現在日時とを記録する。返信処理手段212は、受付管理識別子が記録された受付管理レコード220の宛先及び差出元を、この受付管理識別子が記録された返信管理レコード240の返信元及び返信先としてそれぞれ記録する。
【0108】
次に、電子郵便管理サーバ20の制御部21は、上記ステップS2−6,S2−7と同様に、返信支援サービス利用料金の登録処理(ステップS5−8)、集約拠点のプリンタへの出力処理(ステップS5−9)を実行する。以上により、返信処理が完了する。
【0109】
本実施形態によれば、上述した(1)及び(2)の効果と同様な効果に加えて、以下のような効果を得ることができる。
(6) 本実施形態では、携帯電話端末12は、選択した種別の礼状で返信する郵便物のコード読取処理を実行して(ステップS5−5)、読み取ったコードデータに含まれる受付管理識別子を蓄積した後、電子郵便管理サーバ20に送信する。電子郵便管理サーバ20の制御部21は、複数の受付管理識別子に対応して返信依頼の登録処理を実行する(ステップS5−7)。これにより、複数のコードデータを読み込むことにより、複数の差出元に対してまとめて返信を行なうことができる。
【0110】
(第6実施形態)
次に、本発明を具体化した第6実施形態を、図7を用いて説明する。本実施形態では、上記第1実施形態と異なり、返信者の音声を再生できる礼状を、電子郵便の依頼者に返信する。なお、本実施形態では、上記実施形態と同様な部分については同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0111】
本実施形態では、電子郵便管理サーバ20は、ボイス管理データ記憶部を備えている。このボイス管理データ記憶部には、ボイス管理レコードが記憶されている。このボイス管理レコードは、返信処理においてボイス登録が行なわれた場合に記憶される。ボイス管理レコードには、ボイス登録アドレス及び音声内容に関するデータが含まれている。
【0112】
ボイス登録アドレスデータ領域には、登録した音声データを再生するURLにアクセスするためのアドレスに関するデータが記録される。
音声内容データ領域には、利用者が登録した音声内容に関するデータが記録される。
更に、本実施形態の返信管理レコード240には、礼状識別子データ領域の代わりに、ボイス登録アドレスデータ領域が設けられている。このボイス登録アドレスデータ領域には、登録した音声データを再生するURLにアクセスするためのアドレスに関するデータが記録される。
【0113】
次に、本実施形態における返信処理について説明する。
本実施形態においても、上記第1実施形態のステップS2−1,S2−2と同様に、携帯電話端末12は、2次元コード読取処理(ステップS6−1)、読取情報の送信処理(ステップS6−2)を実行する。この場合、電子郵便管理サーバ20は、受信した受付管理識別子が記録されている受付管理レコード220を受付管理データ記憶部22から抽出する。
【0114】
次に、電子郵便管理サーバ20の制御部21は、ボイスメッセージ案内処理を実行する(ステップS6−3)。具体的には、制御部21の返信処理手段212は、返信種別選択画面データを携帯電話端末12に送信する。この返信種別選択画面には、返信種類(例文又はボイスメッセージ)をそれぞれ選択するための選択ボタンと、音声を登録するためにアクセスする電子郵便管理サーバ20の制御部21のURLとが含まれる。
【0115】
携帯電話端末12は、返信種別選択画面を表示する。ここで、返信者は、返信種別選択画面のボイスメッセージの選択ボタンを押下する。
この場合、携帯電話端末12は、ボイス入力処理を実行する(ステップS6−4)。具体的には、携帯電話端末12は、返信種別選択画面に含まれるURLにアクセスする。この場合、携帯電話端末12は、制御部21からの録音案内に関する音声データを出力する。そして、返信者は、この録音案内に従って、携帯電話端末12の音声入力手段を用いて、音声を入力する。この場合、携帯電話端末12は、入力された音声を音声データに変換して電子郵便管理サーバ20に送信する。電子郵便管理サーバ20は、この音声データを記録する。
【0116】
次に、電子郵便管理サーバ20の制御部21は、ボイス登録処理を実行する(ステップS6−5)。具体的には、制御部21の返信処理手段212は、録音を開始してから予め定めた録音終了時間が経過した場合には、録音を停止する。返信処理手段212は、この録音終了時間までに録音した音声データを、ボイス管理データ記憶部に記憶する。
【0117】
次に、電子郵便管理サーバ20の制御部21は、返信依頼の登録処理を実行する(ステップS6−6)。具体的には、制御部21の返信処理手段212は、返信依頼に対して返信管理識別子を付与し、この返信管理識別子を含む返信管理レコード240を生成し、返信管理データ記憶部24に記録する。返信処理手段212は、この返信管理レコード240に、携帯電話端末12から取得した受付管理識別子と現在日時とを記録する。返信処理手段212は、この受付管理レコード220の宛先及び差出元を、返信管理レコード240の返信元及び返信先としてそれぞれ記録する。更に、返信処理手段212は、登録した音声データのボイス登録アドレスを取得し、この返信管理レコード240に記録する。
【0118】
そして、電子郵便管理サーバ20の制御部21は、ステップS2−6と同様に、返信支援サービス利用料金の登録処理を実行する(ステップS6−7)。
次に、電子郵便管理サーバ20の制御部21は、ボイスアドレスの2次元コード化処理を実行する(ステップS6−8)。具体的には、制御部21の返信処理手段212は、返
信管理レコード240に記録されたボイス登録アドレスにアクセスするためのURLを含む2次元コードを生成する。
【0119】
次に、電子郵便管理サーバ20の制御部21は、集約拠点のプリンタへの出力処理を実行する(ステップS6−9)。具体的には、制御部21の返信処理手段212は、返信印刷データを生成する。この返信印刷データには、返信管理レコード240に記録した返信先及び返信元と、ステップS6−8において生成した2次元コードとが含まれる。返信処理手段212は、集約拠点に設置されている印刷装置35に、返信印刷データを送信する。印刷装置35は、返信印刷データを用いて印刷を行なう。以上により、返信処理が完了する。
【0120】
本実施形態によれば、上述した(1)及び(2)の効果と同様な効果に加えて、以下のような効果を得ることができる。
(7) 本実施形態では、電子郵便管理サーバ20の制御部21は、携帯電話端末12から受付管理識別子を取得した後、ボイス登録処理及び返信依頼の登録処理を実行する(ステップS6−5,S6−6)。制御部21は、ボイスアドレスを2次元コード化し、これを含む礼状はがきをプリンタに出力する(ステップS6−8,S6−9)。そして、礼状はがきを受け取った電子郵便による郵便物の差出人は、自分の携帯電話端末のコード読取機能を用いて、礼状はがきに表示された2次元コードを撮影する。この場合、携帯電話端末は、2次元コードに含まれるコードデータを取得し、これに含まれるURLに接続する。そして、携帯電話端末は、接続されたURLから音声データを取得し、音声を出力する。これにより、礼状を受け取った差出人は、返信者の肉声の返信を聞くことができる。
【0121】
(第7実施形態)
次に、本発明を具体化した第7実施形態を、図8を用いて説明する。本実施形態では、上記第1実施形態と異なり、手書きにより宛先及び差出元が記載された電子郵便の郵便物に対しての返信を受け付ける。なお、本実施形態では、上記実施形態と同様な部分については同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0122】
本実施形態の電子郵便管理サーバ20の制御部21は、図示しないネットワークを介して、受付拠点に設置されている窓口受付装置に接続されている。この窓口受付装置には、ディスプレイ等の表示手段、キーボードやポインティングデバイス等の入力手段及び2次元コードを読み取るコード読取手段が設けられている。更に、窓口受付装置は、スキャナ機能を有しており、原稿をスキャナで読み取って原稿の画像データを生成し、この画像データを電子郵便管理サーバ20に送信する。
【0123】
電子郵便管理サーバ20の制御部21の受付処理手段211は、原稿における宛先、差出元、台紙種別識別子及び配達指定日がそれぞれ記入される記入欄の位置に関するデータを記憶している。そして、受付処理手段211は、スキャナで読み取った原稿の画像において、宛先及び差出元の画像の位置を特定して、この部分の画像を抜き出す。
【0124】
更に、窓口受付装置から原稿の画像データを取得した場合には、受付管理レコード220の宛先データ領域及び差出元データ領域には画像データが記憶される。また、受付管理レコード220の決済情報データ領域には、窓口支払が完了したことを示すデータが記憶される。
【0125】
(電子郵便管理処理)
次に、本実施形態における電子郵便管理処理について説明する。
まず、電子郵便管理サーバ20の制御部21は、電子郵便の依頼の受付処理を実行する(ステップS7−1)。具体的には、制御部21の受付処理手段211は、依頼を受けた
電子郵便の原稿の画像データを窓口端末から取得する。この原稿には、宛先、差出元、台紙種別識別子及び通信内容が記載されている。更に、差出人の依頼に配達指定日が含まれている場合には、この配達指定日が記載されている。
【0126】
受付処理手段211は、取得した電子郵便の依頼に対して受付管理識別子を付与し、この受付管理識別子を含む受付管理レコード220を生成して、受付管理データ記憶部22に記録する。受付処理手段211は、取得した原稿の画像データから、宛先及び差出元の画像を抽出し、受付管理レコード220に記録する。受付処理手段211は、原稿の画像データから台紙種別識別子及び配達指定日の画像を抽出し、この画像をOCR処理することにより台紙種別識別子及び配達指定日を特定して、受付管理レコード220に記録する。受付処理手段211は、この受付管理レコード220に、決済情報と現在日時とを記録する。
【0127】
次に、電子郵便管理サーバ20の制御部21は、上記ステップS1−2と同様に、受付管理識別子の2次元コード化処理を実行する(ステップS7−2)。
そして、電子郵便管理サーバ20の制御部21は、2次元コード印字処理を実行する(ステップS7−3)。具体的には、制御部21の受付処理手段211は、電子郵便印刷データを生成する。この電子郵便印刷データには、宛先、差出元、台紙種別識別子及び原稿の画像と、ステップS7−2において生成した2次元コードとが含まれる。受付処理手段211は、宛先の住所を管轄している配達拠点を特定し、この配達拠点に設置されている印刷装置30に、電子郵便印刷データを送信して、印刷を行なう。以上により、電子郵便管理処理が完了する。
【0128】
(返信処理)
次に、本実施形態の返信処理について説明する。
本実施形態においても、携帯電話端末12は、ステップS2−1〜S2−4と同様に、2次元コード読取処理(ステップS8−1)、読取情報の送信処理(ステップS8−2)、礼状サンプルの送信処理(ステップS8−3)、礼状種別の選択処理(ステップS8−4)を実行する。
【0129】
電子郵便管理サーバ20の制御部21は、原稿が手書きか否かを判断する(ステップS8−5)。ここで、制御部21の返信処理手段212は、受信した受付管理識別子が記録された受付管理レコード220の宛先データ領域及び差出元データ領域に画像データが記録されている場合には、この原稿は手書きであると判断する。
【0130】
ここで、原稿が手書きと判断した場合(ステップS8−5において「YES」の場合)には、電子郵便管理サーバ20の制御部21は、宛先・差出元の手書き画像の加工処理を実行する(ステップS8−6)。具体的には、宛先データ領域及び差出元データ領域に記憶されている画像データをOCR処理することによりテキストデータに変換する。
【0131】
次に、電子郵便管理サーバ20の制御部21は、返信依頼の登録処理を実行する(ステップS8−7)。具体的には、制御部21の返信処理手段212は、返信依頼に対して返信管理識別子を付与し、この返信管理識別子を含む返信管理レコード240を生成する。返信処理手段212は、この返信管理レコード240に、携帯電話端末12から取得した受付管理識別子及び礼状識別子と、現在日時とを記録する。
【0132】
そして、原稿が手書きでないと判断した場合(ステップS8−5において「NO」の場合)には、返信処理手段212は、抽出した受付管理レコード220の宛先及び差出元を、返信管理レコード240の返信元及び返信先としてそれぞれ記録する。また、返信処理手段212は、原稿が手書きである場合(ステップS8−5において「YES」の場合)
には、ステップS8−6においてテキストデータに変換した宛先及び差出元を、返信管理レコード240の返信元及び返信先としてそれぞれ記録する。
【0133】
次に、電子郵便管理サーバ20の制御部21は、上記ステップS2−6,S2−7と同様に、返信支援サービス利用料金の登録処理(ステップS8−8)、集約拠点のプリンタへの出力処理(ステップS8−9)を実行する。以上により、返信処理が完了する。
【0134】
本実施形態によれば、上述した(1)及び(2)の効果と同様な効果に加えて、以下のような効果を得ることができる。
(8) 本実施形態では、電子郵便管理サーバ20の制御部21は、手書きの原稿で電子郵便の依頼を受け付けた場合、この原稿の画像データから宛先及び差出元の画像を抽出して、受付管理レコード220に記録する。制御部21は、携帯電話端末12から取得した受付管理識別子によって特定される宛先及び差出元が手書きの画像データの場合、宛先・差出元の手書き画像の加工処理を行なう(ステップS8−6)。これにより、返信情報をテキストデータに変換した後、返事管理レコードを記録するので、返信先及び返信元をテキストデータとして管理することができる。
【0135】
(第8実施形態)
次に、本発明を具体化した第8実施形態を、図9を用いて説明する。本実施形態では、上記第1実施形態と異なり、窓口端末を介して返信依頼を受け付け、その場で印字した礼状はがきを返信者に提供する。なお、本実施形態では、上記実施形態と同様な部分については同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0136】
本実施形態の電子郵便管理サーバ20は、受付拠点の窓口に設置された窓口端末にネットワークを介して接続されている。この窓口端末は、端末識別子が記憶されており、これを用いて電子郵便管理サーバ20とデータの送受信を行なう。この窓口端末には、ディスプレイ等の表示手段、キーボードやポインティングデバイス等の入力手段及び2次元コードを読み取るコード読取手段が設けられている。
更に、窓口端末には、印刷装置が接続されている。この印刷装置は、電子郵便管理サーバ20から、窓口端末を介して返信印刷データを取得する。
【0137】
次に、本実施形態における返信処理について説明する。
本実施形態では、返信者は、受け取った電子郵便の通信文を窓口に持ち込む。窓口担当者は、窓口端末を操作して、ディスプレイに返信依頼入力画面を表示させる。そして、窓口担当者は、返信者から通信文を預かり、この通信文の2次元コードを窓口端末のコード読取手段で読み取らせる。この場合、窓口端末は、2次元コード読取処理を実行する(ステップS9−1)。具体的には、窓口端末は、電子郵便の通信文に表示された2次元コードに含まれる受付管理識別子を取得する。
【0138】
次に、窓口端末は、礼状種別の入力処理を実行する(ステップS9−2)。ここで、窓口担当者は、返信者に対して礼状のサンプルを提示して、返信者に、礼状に用いる例文を決定してもらう。窓口担当者は、返信者が希望する例文に対応する礼状識別子を返信依頼入力画面に入力する。
【0139】
そして、窓口端末は、料金支払処理を実行する(ステップS9−3)。具体的には、窓口端末は、受領する料金を表示する。窓口担当者が、返信者から取得した代金を入力した場合、窓口端末は、取得した受付管理識別子と、入力された礼状識別子とを電子郵便管理サーバ20に送信する。
【0140】
電子郵便管理サーバ20の制御部21は、返信依頼の登録処理を実行する(ステップS
9−4)。具体的には、制御部21の返信処理手段212は、返信依頼に対して返信管理識別子を付与し、この返信管理識別子を含む返信管理レコード240を生成する。返信処理手段212は、この返信管理レコード240に、窓口端末から取得した受付管理識別子及び礼状識別子と、現在日時とを記録する。返信処理手段212は、抽出した受付管理レコード220の宛先及び差出元を、返信管理レコード240の返信元及び返信先としてそれぞれ記録する。
【0141】
次に、電子郵便管理サーバ20の制御部21は、返信支援サービス利用料金の登録処理を実行する(ステップS9−5)。具体的には、制御部21の返信処理手段212は、この返信管理レコード240の決済情報データ領域に、窓口支払が完了したことを示すデータを記録する。
次に、電子郵便管理サーバ20の制御部21は、窓口端末に接続されたプリンタへの出力処理を実行する(ステップS9−6)。具体的には、制御部21の返信処理手段212は、返信印刷データを生成する。この返信印刷データには、返信管理レコード240に記録した返信先及び返信元が含まれる。返信処理手段212は、窓口端末に接続されている印刷装置に、返信印刷データを送信する。
【0142】
印刷装置は、返信印刷データを用いて礼状はがきに印刷を行なう(ステップS9−7)。以上により、返信処理が完了する。そして、窓口においては、印字された礼状はがきを返信者に渡す。返信者は、礼状はがきの返信先、返信元及び例文を確認して、礼状はがきを投函する。
【0143】
本実施形態によれば、上述した(1)及び(2)の効果と同様な効果に加えて、以下のような効果を得ることができる。
(9) 本実施形態では、窓口端末において、電子郵便の通信文の2次元コードを読み取り、これに含まれる受付管理識別子と礼状識別子とを電子郵便管理サーバ20に送信する。電子郵便管理サーバ20の制御部21は、受付管理識別子を用いて返信先及び返信元を特定することにより、返信依頼の登録処理を実行する(ステップS9−4)。これにより、窓口において返信先や返信元を記載しなくても、返信依頼を行なうことができる。従って、2次元コードの読取機能を備えた携帯電話端末12を有していない返信者であっても、簡単に返信を行なうことができる。
【0144】
(第9実施形態)
次に、本発明を具体化した第9実施形態を、図10を用いて説明する。本実施形態では、上記第1実施形態と異なり、電子郵便による郵便物の宛先人が返信に含める選択肢を与
え、選択された選択肢についての情報を、その差出人に提供する。本実施形態では、宛先人に会合の出欠についての選択肢を与える。なお、本実施形態では、上記実施形態と同様な部分については同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0145】
本実施形態の電子郵便管理サーバ20の制御部21は、集計管理データ記憶手段としての集計管理データ記憶部を備えている。集計管理データ記憶部は、集計データ記憶手段として機能する。この集計管理データ記憶部には、選択肢を集計して管理するための集計管理レコードが記憶されている。この集計管理レコードは、返信種別として集計結果を含む電子郵便の依頼を受けた場合に記録される。本実施形態では、この集計管理レコードには、集計管理識別子、差出元、集計依頼内容、第1選択肢、第2選択肢及び集計数に関するデータが含まれる。
【0146】
集計管理識別子データ領域には、依頼された集計を特定するための識別子に関するデータが記録される。
差出元データ領域には、電子郵便による郵便物の差出元(返事先)に関するデータが記
録される。本実施形態では、差出人の氏名、住所、郵便番号、電話番号及び返信アドレス等に関するデータが含まれる。ここで、返信アドレスは、集計結果を返信するための差出人のメールアドレスである。
【0147】
集計依頼内容データ領域には、この依頼された集計についてのタイトル、返信に含まれる選択肢及び回答期限に関するデータが記録される。
第1選択肢データ領域には、第1選択肢の返信がされた受付管理識別子に関するデータが記録される。本実施形態では、第1選択肢として「出席」が設定されている。従って、このデータ領域には、「出席」の選択肢の返信がされた電子郵便を特定する受付管理識別子が記録される。複数の宛先人から「出席」の返信を受信した場合には、このデータ領域には、複数の受付管理識別子が記録される。
【0148】
第2選択肢データ領域には、第2選択肢の返信がされた受付管理識別子に関するデータが記録される。本実施形態では、第2選択肢として「欠席」が設定されている。従って、この第2選択肢データ領域には、「欠席」の選択肢の返信がされた電子郵便を特定する受付管理識別子が記録される。複数の宛先人から「欠席」の返信を受信した場合には、このデータ領域には、複数の受付管理識別子が記録される。
【0149】
集計数データ領域には、選択肢毎の返信の集計数に関するデータが記録される。本実施形態では、第1選択肢(出席)の返信の数と第2選択肢(欠席)の返信の数とが、各選択肢に関連付けられて記録される。
【0150】
更に、本実施形態の受付管理レコード220には、第1実施形態で上述したデータ領域に加えて、集計管理識別子を記録する集計管理識別子データ領域が設けられている。
(電子郵便管理処理)
次に、本実施形態における電子郵便管理処理について説明する。
まず、電子郵便管理サーバ20の制御部21は、電子郵便の依頼の受付処理を実行する(ステップS10−1)。具体的には、制御部21の受付処理手段211は、電子郵便申込者端末11から、原稿の画像、宛先、差出元、台紙種別識別子、決済情報及び返信種別に関するデータを取得する。ここで、受付処理手段211は、出欠集計を返信種別として取得した場合には、集計依頼画面データを電子郵便申込者端末11に送信する。この集計依頼画面には、集計依頼についてのタイトル、返信に含まれる選択肢、回答期限及び他の宛先をそれぞれ入力するため入力欄と送信ボタンとが含まれる。
【0151】
電子郵便申込者端末11は、集計依頼画面を表示する。電子郵便申込者は、集計依頼画面に各情報を入力し、送信ボタンを押下する。この場合、電子郵便申込者端末11は、集計依頼画面に入力されたタイトル、選択肢、回答期限及び他の宛先に関するデータを電子郵便管理サーバ20に送信する。
【0152】
電子郵便管理サーバ20の制御部21の受付処理手段211は、取得した各宛先に対して受付管理識別子を付与し、各受付管理識別子をそれぞれ含む受付管理レコード220を生成して、受付管理データ記憶部22に記録する。受付処理手段211は、受付管理レコード220に、取得した原稿の画像、各宛先、差出元、台紙種別識別子及び決済情報と、現在日時とを記録する。
【0153】
次に、受付処理手段211は、集計管理識別子を付し、各受付管理レコード220に記録する。更に、受付処理手段211は、この集計管理識別子を含む集計管理レコードを生成し、集計管理データ記憶部に記録する。そして、受付処理手段211は、この集計管理レコードに、受付管理レコード220の差出元と、取得したタイトル、選択肢及び回答期限とを記録する。
【0154】
次に、電子郵便管理サーバ20の制御部21は、受付管理識別子の2次元コード化処理を実行する(ステップS10−2)。具体的には、制御部21の受付処理手段211は、各受付管理レコード220の受付管理識別子及び集計管理識別子と、URLとを含む2次元コードを生成する。このURLは、電子郵便管理サーバ20の制御部21の返信処理手段212にアクセスするためのURLである。
【0155】
次に、電子郵便管理サーバ20の制御部21は、ステップS1−3と同様に、2次元コード印字処理を実行する(ステップS10−3)。以上により、電子郵便管理処理が完了する。
【0156】
(返信処理)
次に、本実施形態の返信処理について説明する。
本実施形態においても、携帯電話端末12は、ステップS2−1と同様に、2次元コード読取処理を実行する(ステップS11−1)。本実施形態の読取情報には、受付管理レコード220の受付管理識別子及び集計管理識別子と、返信処理手段212にアクセスするためのURLとが含まれる。
【0157】
そして、携帯電話端末12は、返信の登録依頼処理を実行する(ステップS11−2)。具体的には、携帯電話端末12は、コードデータに含まれているURLに接続する。そして、携帯電話端末12は、このURLで特定される電子郵便管理サーバ20に、取得した受付管理識別子及び集計管理識別子と、携帯電話端末12の端末識別子とを送信する。
【0158】
電子郵便管理サーバ20の制御部21は、受信した受付管理識別子が記録されている受付管理レコード220を受付管理データ記憶部22から抽出する。
電子郵便管理サーバ20の制御部21は、返信入力画面の出力処理を実行する(ステップS11−3)。具体的には、制御部21の返信処理手段212は、取得した集計管理識別子に対応する集計管理レコードを集計管理データ記憶部から抽出する。返信処理手段212は、この集計管理レコードの集計依頼内容に含まれる返事の選択肢(出席及び欠席)を含む返信入力画面を生成する。返信処理手段212は、この返信入力画面に、受信した受付管理識別子と、送信ボタンとを含める。返信処理手段212は、返信入力画面データを携帯電話端末12に送信する。携帯電話端末12は、返信入力画面をディスプレイに表示する。
【0159】
携帯電話端末12は、回答選択処理を実行する(ステップS11−4)。ここで、宛先人は、返信入力画面において表示された選択肢の一方を選択した後、送信ボタンを押下する。携帯電話端末12は、選択された選択肢(出席又は欠席)と、受付管理識別子とを電子郵便管理サーバ20に送信する。
【0160】
電子郵便管理サーバ20の制御部21は、返信登録処理を実行する(ステップS11−5)。具体的には、制御部21の返信処理手段212は、取得した選択肢に応じた第1選択肢データ領域又は第2選択肢データ領域に、取得した受付管理識別子を記録する。
【0161】
その後、返事内容の回答期限が経過した場合、電子郵便管理サーバ20の制御部21は、電子郵便の差出元に対して集計結果の提供処理を実行する(ステップS11−6)。具体的には、制御部21の返信処理手段212は、回答期限が経過し、集計数が記録されていない集計管理レコードを集計管理データ記憶部から抽出する。返信処理手段212は、この集計管理レコードのうち、第1選択肢データ領域及び第2選択肢データ領域に記録されている受付管理識別子の数をそれぞれカウントすることにより、選択肢毎の集計数を算出する。そして、返信処理手段212は、算出した選択肢毎の集計数を、各選択肢に関連
付けて、集計数データ領域に記録する。
【0162】
更に、返信処理手段212は、第1選択肢データ領域に記録された各受付管理識別子の宛先を受付管理データ記憶部22から抽出する。そして、この宛先を一覧で表示した出席者リストを生成する。更に、第2選択肢データ領域に記録された各受付管理識別子の宛先を受付管理データ記憶部から抽出する。そして、この宛先を一覧で表示した欠席者リストを生成する。
【0163】
次に、返信処理手段212は、集計管理レコードの差出元データ領域に記録された返信アドレスを取得する。返信処理手段212は、この返信アドレスに対して、集計結果を送信する。この場合、返信処理手段212は、集計結果に、選択肢毎の数、出席者リスト及び欠席者リストを含める。以上により、返信処理が完了する。
【0164】
本実施形態によれば、上述した(1)及び(2)の効果と同様な効果に加えて、以下のような効果を得ることができる。
(10) 本実施形態では、電子郵便管理サーバ20の制御部21は、携帯電話端末12から2次元コードに含まれていた受付管理識別子を受信した場合、携帯電話端末12に返事入力画面を出力する。携帯電話端末12は、この返事入力画面において、選択肢が選択された場合には、これと受付管理識別子とを電子郵便管理サーバ20に送信する。電子郵便管理サーバ20の制御部21は、取得した選択肢に応じて受付管理識別子を登録する。回答期限が経過した場合、電子郵便管理サーバ20の制御部21は、選択肢毎の集計数を算出し、集計数を含む集計結果を、差出元の返信アドレスに対して送信する。これにより、返信者は簡単に返事を行なうことができる。更に、電子郵便による郵便物の差出人は返事の集計結果を取得することができる。従って、差出人は、集計結果の手間を省くことができる。
【0165】
また、上記実施形態は、以下のように変更してもよい。
・ 上記各実施形態では、電子郵便による郵便物が配送物として配達された場合の返事を支援する場合について説明した。配送物はこれに限られない。この場合、上記第2実施形態の例文管理データ記憶部に、配送物の内容に対応する例文内容を記憶し、これに応じた例文を返信者に提供してもよい。具体的には、返事支援システムの制御部は、配送物に添付された配送伝票を撮影し、この画像データから、配送物の内容が記載された領域の画像データを抽出する。この画像データをOCR処理して、配送物の内容のデータを特定して、受付管理レコード220に記録する。この場合、2次元コードを配送伝票に追加して印字する。その後、制御部は、礼状サンプルの送信処理において(ステップS2−3)、配送物の内容のデータに対応する例文を特定する。この場合においても、受け取った配送物に対応した適切な内容の返信をすることができる。
【0166】
・ 上記各実施形態においては、電子郵便管理サーバ20は、電子郵便の依頼を特定するための受付管理識別子を2次元コード化して、配送物に印字した(ステップS1−2,S1−3)。配送物に印字する2次元コードには、受付管理識別子に限らず、受付管理レコードの宛先や差出元を特定できるものであれば、他の情報であってもよい。
【0167】
・上記各実施形態においては、返信はがきで返信を送付する場合について説明した。返信を記録する郵便物は、これに限らず、封書や電子郵便等であってもよい。この場合には、礼状種別の選択処理において、郵便物の種類等も選択可能にしてもよい。
【0168】
・ 上記第1〜第7実施形態においては、返信支援サービス利用料金の登録において、電子郵便管理サーバ20の制御部21は、携帯電話端末12の料金に加算することにより、料金徴収を行なった。料金徴収の方法は、これに限られず、例えば、クレジットカード
、電子マネーでの支払いや料金後納によって行なってもよい。料金後納の場合には、返信者を利用者として登録する。そして、利用者の携帯電話端末12の端末識別子と利用者の利用者識別子とを関連付けた利用者特定データを記憶しておく。制御部21は、返信支援サービス利用料金の登録において、端末識別子に対応する利用者識別子を検索する。該当する利用者識別子を抽出した場合には、制御部21は、この利用者識別子と、料金後納を特定する情報とを決済情報データ領域に記憶する。これにより、多様な決済方法を返信者に提供することができる。
【0169】
・ 上記各実施形態においては、電子郵便管理サーバ20の制御部21は、返信処理において、返信依頼の登録処理(ステップS2−5)を行なった後、集約拠点のプリンタへの出力処理を実行した(ステップS2−7)。この場合、返信者が希望する配達指定日に返信はがきを配達するように、配達指定日の直前にプリンタへの出力処理を実行してもよい。具体的には、電子郵便管理サーバ20の制御部21は、返信管理レコード240に配達指定日データ領域を設ける。そして、返信処理手段212は、礼状サンプルの送信処理(ステップS2−3)において、配達指定日を入力する入力欄を、例文選択画面に含める。返信者は、配達を希望する日がある場合には、例文選択画面の入力欄に配達指定日を入力した後に、依頼ボタンを押下する。この場合、携帯電話端末12は、礼状種別の選択処理(ステップS2−4)において、配達指定日も電子郵便管理サーバ20に送信する。電子郵便管理サーバ20の制御部21は、返信依頼の登録処理(ステップS2−5)において、受信した配達指定日を、生成した返信管理レコード240に記録する。
【0170】
その後、電子郵便管理サーバ20の制御部21は、配達拠点の印刷装置30に出力処理を実行する。ここで、電子郵便管理サーバ20の制御部21は、各日の印刷開始時刻が経過した場合に、配達指定日が記録されている返信管理レコード240を返信管理データ記憶部24から抽出する。制御部21は、返信管理レコード240の礼状識別子に対応する例文内容を例文管理データ記憶部23から抽出し、この例文内容を含む返信印刷データを生成する。制御部21は、この返信管理レコード240の返信先の住所を管轄している配達拠点を、管轄配達拠点データを用いて特定し、この配達拠点に対応する印刷装置30を、プリンタ特定データを用いて特定する。制御部21は、この印刷装置30に、生成した返信印刷データを送信する。印刷装置30は、返信印刷データを用いて印刷を行なう。これにより、礼状はがきが印刷されて、配達拠点から返信先に配達指定日に配達される。この場合には、指定された配達指定日に返信を行なうことができる。
【0171】
・ 上記第3実施形態においては、利用者別に例文内容を登録した。この例文内容として、通信文となる画像データを登録してもよい。この場合には、利用者が送付したい画像を予め登録することができる。
【0172】
・ 上記第9実施形態においては、電子郵便管理サーバ20の制御部21は、2種類の選択肢を含む返信について集計した。これに限らず、より多くの種類の返事があるような返事を集計してもよい。この場合には、電子郵便の依頼の受付処理において選択肢データ領域設定処理を実行する。具体的には、制御部21は、集計依頼内容から返信に含まれる
べき選択肢を特定し、この選択肢に対応するそれぞれの回答入力データ領域を集計管理レコードに設ける。この場合には、多数の選択肢が設定された質問に対して回答を集計して、差出人に提供することができる。
【0173】
・ 上記第9実施形態においては、電子郵便管理サーバ20は、集計管理データ記憶部を設けた。これに加えて、電子郵便管理サーバ20に、返信コメントデータ記憶部を設けてもよい。この返信コメントデータ記憶部には、選択肢の返信とともに返信者から受信したコメント文を記憶する。具体的には、返信コメントデータ記憶部には、返信コメント管理レコードを記憶する。この返信コメント管理レコードには、返信管理識別子、受付管理
識別子、集計管理識別子、返信先、返信元、返信者からのコメント文及び受付日時に関するデータを含める。制御部21は、返信登録処理(ステップS11−5)において、返信依頼に対して返信管理識別子を付与し、この返信管理識別子を含む返信コメント管理レコードを生成して、返信コメントデータ記憶部に記録する。制御部21は、この返信コメント管理レコードに、携帯電話端末12から取得した集計管理識別子、受付管理識別子及び返信者からのコメント文と、現在日時とを記録する。制御部21は、受付管理レコード220の宛先及び差出元を、この返信コメント管理レコードの返信元及び返信先としてそれぞれ記録する。そして、制御部21は、集計結果の提供処理(ステップS11−6)において、この集計結果識別子が記録された返信コメント管理レコードを返信コメントデータ記憶部から抽出し、これに含まれるコメント文と返信元とを対応付けたコメント集を作成して、集計結果に含めてもよい。この場合には、返信者のコメントを集計して差出元に提供することができる。
【0174】
・ 上記各実施形態では、礼状はがきは、集約拠点の印刷装置35において出力した。これに限らず、礼状はがきの返信先の配達を管轄する配達拠点に対応する印刷装置30において出力してもよい。
【符号の説明】
【0175】
11…電子郵便申込者端末、12…携帯電話端末、20…電子郵便管理サーバ、21…制御部、22…受付管理データ記憶部、23…例文管理データ記憶部、24…返信管理データ記憶部、30,35…印刷装置、211…受付処理手段、212…返信処理手段。
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