(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記妨害磁界を発生させてスキミングを防止する方法では、装置の複雑化・大型化をまねく上に、妨害磁界を打ち消す装置がスキミング装置と併用された場合には、スキミングを確実には防止できないという問題があった。また、上記センサを用いてスキミングを防止する方法では、装置の複雑化・大型化をまねく上に、例えば薄型のスキミング装置といったセンサで検出できないスキミング装置によるスキミングを防止できないという問題があった。
【0007】
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、記録媒体受付装置におけるスキミングをより確実に防止することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題の少なくとも一部を解決するために、本発明は、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
本発明の一形態は、記録媒体受付装置であって、 表面に情報が記録された情報記録領域を有する記録媒体を挿入するための挿入口を有する記録媒体挿入部と;前記挿入口よりも前記記録媒体受付装置の内側に配置され、挿入された前記記録媒体に記録された情報を読み取るセンサと;挿入された前記記録媒体を内側に搬送する搬送ローラと、を備え;前記記録媒体挿入部は、前記記録媒体の挿入方向から見て前記挿入口より上側に位置する上部部材と、前記記録媒体の挿入方向から見て前記挿入口より下側に位置し、前記上部部材と共に前記挿入口を構成する下部部材と、を有し;前記上部部材の下縁は、前記下部部材の上縁よりも前記挿入口の外側に近い位置に設けられ;前記挿入口のうち、前記記録媒体の挿入時における前記情報記録領域に対応する部分である記録領域対応部分であって、前記記録媒体の挿入方向に沿って前記センサおよび前記搬送ローラより前記挿入口側における前記記録媒体の厚さ方向に対応する第1の方向に沿った大きさが、前記挿入口の他の部分である記録領域非対応部分より小さくなるように前記記録媒体の挿入方向に垂直な方向に前記挿入口側に突出する突起部が設けられている。このような形態であれば、挿入口の記録領域対応部分の記録媒体の厚さ方向に沿った大きさが、記録領域非対応部分の記録媒体の厚さ方向に沿った大きさより小さい。従って、この記録媒体受付装置では、スキミングをより確実に防止することができる。本発明の他の形態は、記録媒体受付装置であって、表面に情報が記録された情報記録領域を有する記録媒体を挿入するための挿入口を有する記録媒体挿入部と;挿入された前記記録媒体の排出時に前記記録媒体の一部を把持する搬送ローラと、を備え;前記記録媒体挿入部は、前記記録媒体の挿入方向から見て前記挿入口より上側に位置する上部部材と、前記記録媒体の挿入方向から見て前記挿入口より下側に位置し、前記上部部材と共に前記挿入口を構成する下部部材と、を有し;前記上部部材の下縁は、前記下部部材の上縁よりも前記挿入口の外側に近い位置に設けられ;前記挿入口のうち、前記記録媒体の挿入時における前記情報記録領域に対応する部分である記録領域対応部分は、前記記録媒体の厚さ方向に対応する第1の方向に沿った大きさが、前記挿入口の他の部分である記録領域非対応部分より小さく;前記上部部材および前記下部部材の前記記録領域非対応部分は、前記上部部材および前記下部部材の前記記録領域対応部分よりも前記記録媒体の挿入方向前面側に突出する。従って、この記録媒体受付装置では、スキミングをより確実に防止することができる。その他、本発明は、以下のような形態として実現することも可能である。
【0009】
[適用例1]記録媒体受付装置であって、
表面に情報が記録された情報記録領域を有する記録媒体を挿入するための挿入口を有する記録媒体挿入部を備え、
前記挿入口のうち、前記記録媒体の挿入時における前記情報記録領域の位置に対応する部分である記録領域対応部分は、前記記録媒体の厚さ方向に対応する第1の方向に沿った大きさが、前記挿入口の他の部分である記録領域非対応部分より小さい、記録媒体受付装置。
【0010】
この記録媒体受付装置では、挿入口の記録領域対応部分の記録媒体の厚さ方向に沿った大きさが、記録領域非対応部分の記録媒体の厚さ方向に沿った大きさより小さい。従って、この記録媒体受付装置では、スキミングをより確実に防止することができる。
【0011】
[適用例2]適用例1に記載の記録媒体受付装置であって、
前記挿入口の前記記録領域対応部分は、前記記録媒体の前記情報記録領域に対向する側に前記第1の方向に沿った大きさが拡張された拡張部分を有する、記録媒体受付装置。
【0012】
この記録媒体受付装置では、挿入口の記録領域対応部分は、記録媒体の情報記録領域に対向する側に記録媒体の厚さ方向に沿った大きさが拡張された拡張部分を有する。そのため、挿入口への記録媒体挿入時に、記録媒体の情報記録領域と記録媒体挿入部とが接触することがない。従って、この記録媒体受付装置では、記録媒体挿入時における記録媒体の情報記録領域の損傷を防ぐことができる。
【0013】
[適用例3]適用例1または適用例2のいずれかに記載の記録媒体受付装置であって、
前記挿入口の前記記録領域対応部分の前記第1の方向に沿った位置は、前記記録領域非対応部分の前記第1の方向に沿った略中央の位置である、記録媒体受付装置。
【0014】
この記録媒体受付装置では、挿入口の記録領域対応部の記録媒体の厚さ方向に沿った位置は、記録領域非対応部の記録媒体の厚さ方向に沿った位置の略中央の位置である。そのため、記録媒体挿入時に、記録領域非対応部における記録媒体が、記録媒体の厚さ方向において変形していても、挿入口に干渉する可能性を極小化することができる。従って、この記録媒体受付装置では、記録媒体挿入時に、記録媒体の受入および排出動作の操作性をさらに高めることができる。
【0015】
[適用例4]適用例1ないし適用例3のいずれかに記載の記録媒体受付装置であって、
前記挿入口の前記記録領域対応部分は、前記記録媒体挿入部における前記挿入口を形成する外縁の一部を前記第1の方向に沿って突出させることにより形成されている、記録媒体受付装置。
【0016】
この記録媒体受付装置では、挿入口の記録領域対応部分は、記録媒体挿入部における挿入口を形成する外縁の一部を記録媒体の厚さ方向に沿って突出させることにより形成されている。そのため、記録領域対応部分の形状を形成するために、挿入口を形成する外縁を一体より製造できる。従って、この記録媒体受付装置では、挿入口の形状を簡便に形成することができる。
【0017】
[適用例5]適用例2に記載の記録媒体受付装置であって、
前記拡張部分は、前記記録媒体の挿入時における前記記録媒体の挿入方向に略直交し、かつ前記第1の方向に略直交する方向に沿った位置にかかわらず、前記情報記録領域に対応する位置に形成されている、記録媒体受付装置。
【0018】
この記録媒体受付装置では、拡張部分は、記録媒体の挿入時における記録媒体の挿入方向に略直交し、かつ記録媒体の厚さ方向に略直交する方向に沿った位置にかかわらず、情報記録領域に対応する位置に形成されている。そのため、挿入口への記録媒体挿入時に、記録媒体の情報記録領域と記録媒体挿入部とが接触することがない。従って、この記録媒体受付装置では、記録媒体挿入時における記録媒体の情報記録領域の損傷をより確実に防ぐことができる。
【0019】
なお、本発明は、種々の態様で実現することが可能であり、例えば、記録媒体受付装置、現金自動取引装置、現金支払機、記録媒体受付方法のほか、それらの方法または装置の機能を実現するためのコンピュータプログラム、そのコンピュータプログラムを記録した記憶媒体等の形態で実現することができる。
【発明を実施するための形態】
【0021】
次に、本発明の実施の形態を実施例に基づいて以下の順序で説明する。
A.実施例:
B.変形例:
【0022】
A.実施例:
図1は、本発明の実施例における記録媒体受付装置としての現金自動取引装置(Automated Teller Machine、以下「ATM」と呼ぶ)10の構成を概略的に示す説明図である。ATM10は、表面に情報が記録された情報記録領域としての磁気ストライプMSを有する記録媒体としてのキャッシュカード(以下、「カード」と呼ぶ)CAを受け付けて、顧客(利用者)の操作に基づき現金出納等の所定の取引を行う装置である。ATM10は、現金自動預け払い機とも呼ばれる。カードCAの磁気ストライプMSには、現金の支払いや預け入れといった取引処理に必要な顧客の情報(以下、「顧客情報」とも呼ぶ)が記録されている。カードCAにおける磁気ストライプMSの位置や大きさは、規格によって決まっている。
【0023】
図1に示すように、ATM10は、操作するためにATM前面に立つ顧客に対して向かい合う前面パネル910と、顧客側に迫り出した操作テーブル920と、を備えている。前面パネル910には、取扱可否ランプ911と、明細表印字機構400と、通帳取扱機構500と、カード取扱機構100と、紙幣入出金機構700と、硬貨入出金機構800と、が設けられている。また、操作テーブル920には、操作部300と、顧客探知センサ921と、が設けられている。なお、
図1においては、ATM10の構成の一部について、図示を省略している。
【0024】
取扱可否ランプ911は、点灯または消灯により、顧客に対して、取引が実行可能か不可能かの状態を通知する。明細表印字機構400は、顧客がATM10で行った取引の内容を印字した明細書の発行を行う。通帳取扱機構500は、顧客の通帳の受入および排出動作や、通帳への印字動作等を行う。カード取扱機構100は、カードCAの受入および排出動作や、磁気ストライプMSに記録された顧客情報に対しての読み取りまたは書き込み動作、カードCAのエンボス部分のイメージの読み取り動作等を行う。紙幣入出金機構700は、紙幣の入出金動作や、ATM10内部の図示しない紙幣の収納や搬送といった紙幣の管理を行う。硬貨入出金機構800は、硬貨の入出金動作や、ATM10内部の図示しない硬貨の収納や搬送といった硬貨の管理を行う。なお、カード取扱機構100は、本発明における記録媒体挿入部に相当する。
【0025】
操作部300は、例えば、入力機能と表示機能とを備えるタッチパネルにより構成されている。操作部300は、種々の情報を画面に表示すると共に、顧客の画面へのタッチ操作を検知することにより、顧客の取引操作を誘導したり、取引操作によって画面に表示された項目の選択や暗証番号の入力等を受け付けたりするユーザーインターフェースである。なお、操作部300は、タッチパネルに代えて、ディスプレイと操作ボタンとの組み合わせにより構成するものとしてもよい。顧客探知センサ921は、ATM10の前に立つ顧客の有無を検知するセンサである。顧客探知センサ921から得られた結果は、ATM10の図示しない制御部に送信され、制御部による操作部300の点灯表示制御等に用いられる。
【0026】
図2は、カード取扱機構100の外部構成を示す説明図である。
図2に示すように、カード取扱機構100には、カードCAを挿入するためのカード挿入口130が形成されている。カード挿入口130は、左右方向に伸びるスリット状の開口であり、その上下の縁は、上部前方突出部110と、下部前方突出部120と、上部突起部170と、下部突起部180と、により規定されている。上部前方突出部110と下部前方突出部120とは、前面パネル910に対して、前方側、すなわち顧客側に突出した形状となっている。上部前方突出部110と下部前方突出部120との内部には、カード取扱機構100の前方側へのスキミング装置の取り付けを検出する異物監視センサが装着可能となっている。
【0027】
図3ないし
図5は、カード取扱機構100のカード挿入口130付近の詳細構成を示す説明図である。
図3には、カード挿入口130のカードCAの挿入方向に略直交する断面が示されている。
図4には、
図2および
図3のA−Aの位置におけるカード取扱機構100の断面の一部が示されている。
図5には、
図2および
図3のB−Bの位置におけるカード取扱機構100の断面の一部が示されている。
【0028】
図4および
図5に示すように、カード取扱機構100には、前側搬送ローラ142と、奥側搬送ローラ146と、磁気ヘッド150と、カードセンサ162と、が設けられている。
図4(a)および
図5には、カードCAをカード挿入口130に挿入した状態を示しており、
図4(b)には、挿入されたカードCAが磁気ヘッド150およびカードセンサ162を通過した状態を示している。カードCAが前側搬送ローラ142まで接触する程度にカード挿入口130に挿入されると、前側搬送ローラ142は、カードCAの接触を感知して回転することによりカードCAをカード取扱機構100の内部へと受け入れる。受け入れられたカードCAが磁気ヘッド150の上部を通過する際に、磁気ヘッド150は、磁気ストライプMSに記録されている顧客情報を読み取る。その後、カードCAは、カードセンサ162を通過し、奥側搬送ローラ146によって、さらにカード取扱機構100の奥側へと搬送される。カード取扱機構100による所定の処理が完了すると、前側搬送ローラ142および奥側搬送ローラ146は、カードCAをカード挿入口130からカード取扱機構100の外部へと排出すると共に、前側搬送ローラ142はカードCAを把持する。そのため、カードCAは、カード挿入口130から完全に排出されるのではなく、操作者が取り出しやすい状態で把持される。
【0029】
次に、カード挿入口130の詳細について説明する。
図3(a)には、挿入されたカードCAがカード挿入口130の一方の端(右端)に隣接している状態を示しており、
図3(b)には、挿入されたカードCAがカード挿入口130の他方の端(左端)に隣接している状態を示している。本実施例の10において使用されるカードCAの大きさや、カードCAにおける磁気ストライプMSの位置および大きさは、規格によって決まっている。そのため、カード挿入口130の右端から左端までの大きさが決まれば、カード挿入口130における磁気ストライプMSに対向し得る部分が決まる。
【0030】
上部突起部170および下部突起部180は、カードCAの厚さ方向に沿って、それぞれ下方および上方に突出している。上部突起部170と下部突起部180とは、カード挿入口130における挿入されたカードCAの磁気ストライプMSに対応する部分に形成されている。そのため、カード挿入口130におけるカードCAの厚さ方向に沿った大きさ(以下、単に「大きさ」と呼ぶ)は、上部突起部170および下部突起部180が形成された部分、すなわち磁気ストライプMSに対応する部分(以下、「磁気ストライプ対応部分137」と呼ぶ)の大きさa1が、他の部分(以下、「磁気ストライプ非対応部分138」と呼ぶ)の大きさcより小さくなっている。なお、磁気ストライプ対応部分137は、本発明における記録領域対応部分に相当し、磁気ストライプ非対応部分138は、本発明における記録領域非対応部分に相当する。また、カードCAの厚さ方向は、本発明における第1の方向に相当する。また、磁気ストライプ対応部分137の大きさa1は、
図4(a)に示すように、上部突起部170の下縁である上部突起部下縁171と下部突起部180の上縁である下部突起部上縁181との間の距離である。なお、下部突起部上縁181は、下部突起部180の上縁の内、後述する凹部184以外の部分(下部突起部180の端部)の上縁である。また、磁気ストライプ非対応部分138の大きさcは、
図5に示すように、上部前方突出部110の下縁である上部前方突出部下縁111と下部前方突出部120の上縁である下部前方突出部上縁121との間の距離である。
【0031】
なお、本実施例では、上部突起部170および下部突起部180の高さ(カードCAの厚さ方向に沿った大きさ)は、ほぼ同じである。そのため、カード挿入口130における磁気ストライプ対応部分137のカードCAの厚さ方向に沿った位置は、磁気ストライプ非対応部分138のカードCAの厚さ方向に沿ったおよそ中央の位置となっている。
【0032】
また、下部突起部180の磁気ストライプMSに対向する面(すなわち上面)には、カードCAの厚さ方向に沿った深さa2の凹部184が形成されている。そのため、磁気ストライプ対応部分137の凹部184に対応する部分(以下「拡張部分135」と呼ぶ)は、磁気ストライプMSに対向する側にカードCAの厚さ方向に沿った大きさが拡張されている。すなわち、磁気ストライプ対応部分137における拡張部分135の大きさは、(a1+a2)である。この拡張部分135の大きさ(a1+a2)も、磁気ストライプ非対応部分138の大きさcより小さい。なお、本実施例では、磁気ストライプ対応部分137における拡張部分135の位置は、
図3に示した断面における略中央の位置となっている。また、拡張部分135の大きさa2は、下部突起部180の下部突起部上縁181と下部突起部180の上縁の内、下部突起部上縁181以外の部分、すなわち凹部184の下縁である凹部下縁185との間の距離である。
【0033】
図3(a)および
図3(b)に示すように、拡張部分135は、カードCA挿入時に、カードCAがカード挿入口130の右端または左端に隣接していても、カードCAの磁気ストライプMSに対応している。すなわち、拡張部分135は、カードCA挿入時におけるカードCAの挿入方向に略直交し、かつカードCAの厚さ方向に略直交する方向に沿った位置にかかわらず、磁気ストライプMSに対応する。なお、本明細書では、「略直交」とは、2直線または平面、直線と平面とが90度±5度の角度で交わることを意味する。
【0034】
図4および
図5に示すように、カードCA挿入方向および厚さ方向に平行な断面では、カード挿入口130の上縁の形状は、上部前方突出部下縁111や上部突起部下縁171を下端として、カード挿入口130の外部および内部に向かって上方に向かう勾配を有する形状である。また、カード挿入口130の下端の形状は、下部前方突出部上縁121や下部突起部上縁181や凹部下縁185を上端として、カード挿入口130の外部および内部に向かって下方に向かう勾配を有する形状である。そのため、カードCAの挿入および排出時に、カードCAがカード挿入口130の上縁や下縁に干渉して挿入および排出動作が妨げられることが抑制される。
【0035】
また、
図4および
図5に示すように、カード挿入口130の上部前方突出部下縁111および上部突起部下縁171は、カードCA挿入方向および厚さ方向に平行な断面において、それぞれカード挿入口130の下部前方突出部上縁121および下部突起部上縁181よりもカード挿入口130の外側に近い位置に設けられている。そのため、カード挿入口130からの雨水等の侵入が抑制される。
【0036】
なお、カード挿入口130における磁気ストライプ対応部分137の大きさa1は、カードCAが挿入可能な限りにおいて、カードCAと同等程度の厚さであることが好ましく、例えば、2mmから3mm程度であることが好ましい。また、カード挿入口130における凹部184の深さa2は、下部突起部180との接触によってカードCAの磁気ストライプMSを損傷させない限りにおいて、より小さい方が好ましく、1mm以下であることが好ましい。
【0037】
図3(c)には、一部が変形しているカードCAをカード挿入口130に挿入したときの状態を示している。カード挿入口130では、磁気ストライプ非対応部分138の大きさcが磁気ストライプ対応部分137の大きさa1よりも大きいため、カードCAが厚さ方向に多少変形(例えば、反り)していても、カードCAの受入および排出動作が可能である。カード挿入口130における磁気ストライプ非対応部分138の大きさcは、カードの変形量と操作性から、5mm程度であることが好ましい。
【0038】
以上説明したように、本実施例のATM10では、カード挿入口130の磁気ストライプ対応部分137のカードCAの厚さ方向に沿った大きさa1が、磁気ストライプ非対応部分138のカードCAの厚さ方向に沿った大きさcより小さい。そのため、以下に説明するように、スキミングをより確実に防止することができる。
【0039】
図6は、比較例のカード取扱機構100’の外部構成を示す説明図である。比較例のカード取扱機構100’では、上記実施例における上部突起部170と下部突起部180といった突出部がない。そのため、カード挿入口130’のカードCAの厚さ方向に沿った大きさc’は、カード挿入口130’全体を通じて、上述した実施例のカード挿入口130の磁気ストライプ非対応部分138における大きさcと同一である。よって、比較例のカード取扱機構100’では、カード挿入口130’の磁気ストライプMSに対応する位置に薄型のスキミング装置が配置され、磁気ストライプMSに記録された顧客情報が読み取られるおそれがある。
【0040】
また、仮に、比較例のカード取扱機構100’において、カード挿入口130’の大きさc’をカードCAの厚さと同等程度にした場合には、カード挿入口130’に薄型のスキミング装置を設置するとカードCAが干渉するため、スキミングを防止することはできるが、通常のカードCAの受入および排出動作が悪化し、例えば、カードCAが変形していると、カードCAのカード挿入口130’への挿入やカード挿入口130’からのカードCAの排出が不可能となる場合がある。
【0041】
これに対し、本実施例のカード取扱機構100では、磁気ストライプMSに記録された顧客情報を読み取るために、薄型のスキミング装置を磁気ストライプ対応部分137に設置すると、カードCAを挿入する厚さが十分に確保でないためにカードCAを挿入することができず、スキミング装置による情報の読み取りを行うことができない。従って、本実施例のATM10では、スキミングをより確実に防止することができる。
【0042】
また、本実施例のカード取扱機構100では、カード挿入口130の磁気ストライプ対応部分137のカードCAの厚さ方向における大きさa1は、カードCAの厚さと同等程度であり、カード挿入口130の磁気ストライプ非対応部分138のカードCAの厚さ方向における大きさcはa1より大きい。そのため、カードCAが変形していても、磁気ストライプ非対応部分138の大きさcが十分な大きさであるため、カードCAの受入および排出動作が悪化しない。また、カード挿入口130の磁気ストライプ対応部分137には、薄型のスキミング装置を設置できないため、スキミングを防止することができる。
【0043】
また、本実施例のATM10では、カード挿入口130の磁気ストライプ対応部分137は、カードCAの磁気ストライプMSに対向する側にカードCAの厚さ方向に沿った大きさが拡張された拡張部分135を有する。そのため、カード挿入口130へのカードCA挿入時に、カードCAの磁気ストライプMSと下部突起部180の凹部下縁185とが接触することがない。従って、本実施例のATM10では、カードCA挿入時におけるカードCAの磁気ストライプMSの損傷を防ぐことができる。
【0044】
また、本実施例のATM10では、カード挿入口130の磁気ストライプ対応部分137のカードCAの厚さ方向に沿った位置は、磁気ストライプ非対応部分138のカードCAの厚さ方向に沿った位置の略中央の位置である。そのため、カードCA挿入時に、磁気ストライプ非対応部分138におけるカードCAが、カードCAの厚さ方向において変形していても、カード挿入口130に干渉する可能性を極小化することができる。従って、本実施例のATM10では、カードCA挿入時に、カードCAの受入および排出動作の操作性をさらに高めることができる。
【0045】
また、本実施例のATM10では、カード挿入口130の磁気ストライプ対応部分137は、カード取扱機構100におけるカード挿入口130を形成する上部突起部170と下部突起部180とをカードCAの厚さ方向に沿って突出させることにより形成されている。そのため、磁気ストライプ対応部分137の形状を形成するために、上部前方突出部110と下部前方突出部120と上部突起部170と下部突起部180といった外縁部分は、一体成型等により製造できる。従って、本実施例のATM10では、カード挿入口130の形状を簡便に形成することができる。
【0046】
また、本実施例のATM10では、拡張部分135は、カードCAの挿入時におけるカードCAの挿入方向に略直交し、かつカードCAの厚さ方向に略直交する方向に沿った位置にかかわらず、磁気ストライプMSに対応する位置に形成されている。そのため、カード挿入口130へのカードCA挿入時に、カードCAの磁気ストライプMSと拡張部分135における凹部下縁185とが接触することがない。さらに、カード挿入口130における拡張部分135に対応する位置に、挿入されたカードCAの磁気ストライプMSが位置するような構成を採用することにより、カードCAがカード挿入口130の左端を基準に挿入された場合も、カード挿入口130の右端を基準に挿入された場合でも、下部突起部上縁181と磁気ストライプMSが接触することがない。従って、本実施例のATM10では、カードCA挿入時におけるカードCAの磁気ストライプMSの損傷をより確実に防ぐことができる。なお、下部突起部上縁181は、凹部184を挟むように、磁気ストライプ対応部分137の両端に設けても良いし、片側にのみ設けても良い。
【0047】
B.変形例:
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
【0048】
B1.変形例1:
図7は、変形例におけるカード取扱機構100のカード挿入口130付近の詳細構成を示す説明図である。
図7(a)には、変形例におけるカード挿入口130aのカードCAの挿入方向に略直交する断面が示されている。
図7(a)に示す変形例のカード取扱機構100aは、カード挿入口130aの磁気ストライプ対応部分137aにおける拡張部分135がない点と磁気ストライプ対応部分137aがカード挿入口130aの一方の端(右端)まで達している点とが、上述した本実施例のカード挿入口130と異なる。
【0049】
図7(a)に示した変形例においても、上述した実施例と同様に、カード挿入口130aの磁気ストライプ対応部分137aの大きさa1は、磁気ストライプ非対応部分138aの大きさcより小さい。また、カード挿入口130aの磁気ストライプ対応部分137aのカードCAの厚さ方向に沿った位置は、磁気ストライプ非対応部分138aのカードCAの厚さ方向に沿った略中央の位置である。従って、
図7(a)に示す変形例のカード取扱機構100aでは、スキミングをより確実に防止することができる。また、カード取扱機構100aでは、カードCA挿入時に、磁気ストライプ非対応部分138aにおけるカードCAが、カードCAの厚さ方向において変形していても、カード挿入口130aに干渉する可能性を極小化することができるため、カードCAの受入および排出動作の操作性をさらに高めることができる。
【0050】
図7(b)には、他の変形例におけるカード挿入口130bのカードCAの挿入方向に略直交する断面が示されている。
図7(b)に示す変形例の100bは、カード挿入口130bの磁気ストライプ対応部分137bがカード挿入口130bの右端まで達している点が、上述した本実施例のカード取扱機構100と異なる。
【0051】
図7(b)に示した変形例においても、上述した実施例と同様に、カード挿入口130bの磁気ストライプ対応部分137bの大きさa1は、磁気ストライプ非対応部分138bの大きさcより小さい。また、カード挿入口130bの磁気ストライプ対応部分137bは、カードCAの磁気ストライプMSに対向する側にカードCAの厚さ方向に沿った大きさが拡張された拡張部分135bを有する。また、カード挿入口130bの磁気ストライプ対応部分137bのカードCAの厚さ方向に沿った位置は、磁気ストライプ非対応部分138bのカードCAの厚さ方向に沿った略中央の位置である。従って、
図7(b)に示す変形例のカード取扱機構100bでは、スキミングをより確実に防止することができると共に、カードCA挿入時におけるカードCAの磁気ストライプMSの損傷を防ぐことができる。また、カード取扱機構100bでは、カードCA挿入時に、磁気ストライプ非対応部分138bにおけるカードCAが、カードCAの厚さ方向において変形していても、カード挿入口130bに干渉する可能性を極小化することができるため、カードCAの受入および排出動作の操作性をさらに高めることができる。
【0052】
図7(c)には、他の変形例におけるカード挿入口130cのカードCAの挿入方向に略直交する断面が示されている。
図7(c)に示す変形例の100cは、カード挿入口130cの拡張部分135cの形状と磁気ストライプ対応部分137cがカード挿入口130cの右端まで達している点とが、上述した本実施例のカード取扱機構100と異なる。
図7(c)に示す変形例では、下部突起部180cに形成された凹部184cが、カード挿入口130cの一方の端(右端)まで達している。従って、拡張部分135cは、磁気ストライプ対応部分137cの中央ではなく、磁気ストライプ対応部分137cの中央から右端に至るまでの範囲となっている。
【0053】
図7(c)に示した変形例においても、上述した実施例と同様に、カード挿入口130cの磁気ストライプ対応部分137cの大きさa1は、磁気ストライプ非対応部分138cの大きさcより小さい。また、カード挿入口130cの磁気ストライプ対応部分137cは、カードCAの磁気ストライプMSに対向する側にカードCAの厚さ方向に沿った大きさが拡張された拡張部分135cを有する。また、カード挿入口130cの磁気ストライプ対応部分137cのカードCAの厚さ方向に沿った位置は、磁気ストライプ非対応部分138cのカードCAの厚さ方向に沿った略中央の位置である。従って、
図7(c)に示す変形例のカード取扱機構100cでは、スキミングをより確実に防止することができると共に、カードCA挿入時におけるカードCAの磁気ストライプMSの損傷を防ぐことができる。また、カード取扱機構100cでは、カードCA挿入時に、磁気ストライプ非対応部分138cにおけるカードCAが、カードCAの厚さ方向において変形していても、カード挿入口130cに干渉する可能性を極小化することができるため、カードCAの受入および排出動作の操作性をさらに高めることができる。
【0054】
図8は、変形例におけるカード取扱機構100のカード挿入口130付近の詳細構成を示す説明図である。
図8(a)には、変形例におけるカード挿入口130dのカードCAの挿入方向に略直交する断面が示されている。
図8(a)に示す変形例のカード取扱機構100dは、カード挿入口130dの磁気ストライプ対応部分137dのカードCAの厚さ方向に沿った位置が磁気ストライプ非対応部分138dのカードCAの厚さ方向に沿った略中央ではなく最上部の位置である点と磁気ストライプ対応部分137dがカード挿入口130dの右端まで達している点とが、上述した本実施例のカード取扱機構100と異なる。すなわち、
図8(a)に示した変形例では、上部突起部170dが存在せず、下部突起部180dのみによって磁気ストライプ対応部分137dが形成されている。
【0055】
図8(a)に示した変形例においても、上述した実施例と同様に、カード挿入口130dの磁気ストライプ対応部分137dの大きさa1は、磁気ストライプ非対応部分138dの大きさcより小さい。また、カード挿入口130dの磁気ストライプ対応部分137dは、カードCAの磁気ストライプMSに対向する側にカードCAの厚さ方向に沿った大きさが拡張された拡張部分135dを有する。従って、
図8(a)に示す変形例のカード取扱機構100dでは、スキミングをより確実に防止することができると共に、カードCA挿入時におけるカードCAの磁気ストライプMSの損傷を防ぐことができる。
【0056】
図8(b)には、他の変形例におけるカード挿入口130eのカードCAの挿入方向に略直交する断面が示されている。
図8(b)に示す変形例のカード取扱機構100eは、カード挿入口130eの磁気ストライプ対応部分137eのカードCAの厚さ方向に沿った位置が磁気ストライプ非対応部分138eのカードCAの厚さ方向に沿った略中央ではなく最下部の位置である点と磁気ストライプ対応部分137eがカード挿入口130eの右端まで達している点とが、上述した本実施例のカード取扱機構100と異なる。すなわち、
図8(b)に示した変形例では、下部突起部180eが存在せず、上部突起部170eのみによって磁気ストライプ対応部分137eが形成されている。
【0057】
図8(b)に示した変形例においても、上述した実施例と同様に、カード挿入口130eの磁気ストライプ対応部分137eの大きさa1は、磁気ストライプ非対応部分138eの大きさcより小さい。また、カード挿入口130eの磁気ストライプ対応部分137eは、カードCAの磁気ストライプMSに対向する側にカードCAの厚さ方向に沿った大きさが拡張された拡張部分135eを有する。従って、
図8(b)に示す変形例のカード取扱機構100eでは、スキミングをより確実に防止することができると共に、カードCA挿入時におけるカードCAの磁気ストライプMSの損傷を防ぐことができる。
【0058】
B2.変形例2:
図9は、他の変形例におけるカード取扱機構100fの詳細構成を示す説明図である。
図9(a)には、変形例のカード取扱機構100fにおけるカードCA挿入時の詳細構成が示されている。
図9(b)には、
図9(a)の矢視Dからのカード取扱機構100fの詳細構成が示されている。
図9に示す変形例のカード取扱機構100fは、いわゆるディップ式のカード取扱機構100fである。このカード取扱機構100fには、カードCAの受入および排出動作における搬送ローラの機能は備えられておらず、カード取扱機構100fの操作者が挿入および排出動作を行う。カード取扱機構100fは、カード挿入筐体105と、センサ装置155と、ガイド部190と、を備えている。
【0059】
カード挿入筐体105は、挿入されたカードCAの磁気ストライプMSに記録された顧客情報の読み取りまたは書き込み動作等を行うときに、カードCAを保持しておく筐体である。カード挿入筐体105には、カードCAを挿入するための左右に伸びるスリット状の開口であるカード挿入口130fが形成されている。センサ装置155は、カード挿入筐体105と磁気ヘッド150fとの位置を固定するための取り付け装置である。ガイド部190は、カードCAをカード挿入口130fに挿入しやすくするための部品である。
図9(a)に示すように、センサ装置155は、カードCAの挿入方向と平行な方向でカード挿入口130fを挟んでカード挿入筐体105の反対側(手前側)に設けられている。また、
図9(b)に示すように、センサ装置155は、磁気ストライプ対応部分137fを取り囲むように設けられている。センサ装置155のうち、磁気ストライプ対応部分137fの下方に位置し、磁気ストライプ対応部分137fに対向する側には、カードCAの磁気ストライプMSから顧客情報を読み取る磁気ヘッド150fが設けられている。なお、センサ装置155は、本変形例の形状と異なっていてもよい。例えば、センサ装置155のうち、磁気ヘッド150fが設けられていない磁気ストライプ対応部分137fの上方に位置する部分はなくてもよい。
図9(a)に示すように、ガイド部190は、カードCAの挿入方向と平行な方向でカード挿入口130fを挟んでカード挿入筐体105の反対側(手前側)に設けられている。また、
図9(b)に示すように、ガイド部190は、カード挿入口130のうち、磁気ストライプ対応部分137fの反対側にある磁気ストライプ非対応部分138fの一部を取り囲むように設けられている。なお、ガイド部190は、本変形例の形状と異なっていてもよい。例えば、本変形例のガイド部190の一部のみがカード取扱機構100fに備えていてもよいし、ガイド部190がなくてもよい。
【0060】
図9に示した変形例においても、上述した実施例と同様に、カード挿入口130fの磁気ストライプ対応部分137fの大きさa1は、磁気ストライプ非対応部分138fの大きさcより小さい。また、カード挿入口130fの磁気ストライプ対応部分137fは、カードCAの磁気ストライプMSに対向する側にカードCAの厚さ方向に沿った大きさが拡張された拡張部分135fを有する。また、磁気ストライプ対応部分137fのカードCAの厚さ方向に沿った位置は、磁気ストライプ非対応部分138fのカードCAの厚さ方向に沿った略中央の位置である。従って、
図9に示す変形例のカード取扱機構100fでは、スキミングをより確実に防止することができると共に、カードCA挿入時におけるカードCAの磁気ストライプMSの損傷を防ぐことができる。また、このカード取扱機構100fでは、カードCA挿入時にカードCAの受入および排出動作の操作性をさらに高めることができると共に、カード挿入口130fの形状を簡便に形成することができる。
【0061】
B3.変形例3:
図10は、他の変形例におけるカード取扱機構100gの詳細構成を示す説明図である。
図10(a)には、変形例におけるカード取扱機構100gにおける詳細構成が示されている。
図10(b)には、変形例におけるカード取扱機構100gにカードCAを挿入する時の様子が示されている。カード取扱機構100gは、いわゆるスワイプ式のカード取扱機構100gである。このカード取扱機構100gは、スリット状のカード挿入溝132が形成されたカード挿入筐体105gを備えている。カード挿入溝132は、カードCAを挿入し矢印の方向にスライドさせることでカードCAの磁気ストライプMSの顧客情報を読み取る磁気ヘッド150gを備えている。カード挿入溝132の上下の縁は、溝上部178と溝下部188とにより規定されている。磁気ヘッド150gは、溝下部188の磁気ストライプMSに対向する面(上面)に設けられており、スライド方向におけるカード挿入溝132の入口付近に設けられている。なお、磁気ヘッド150の位置はこの位置に限られない。本変形例では、カード挿入溝132は、カードCAの磁気ストライプMSに対応する磁気ストライプ対応部分137gでもある。磁気ストライプ対応部分137gのカードCAの厚さ方向に沿った大きさ(以下、単に「大きさ」と呼ぶ)はa1である。
【0062】
カード挿入溝132には、溝下部188の上面にカードCAの厚さ方向に沿った深さa2の凹部184gが形成されている。そのため、磁気ストライプ対応部分137gの凹部184gに対応する部分(以下「拡張部分135g」と呼ぶ)は、磁気ストライプMSに対向する側にカードCAの厚さ方向に沿った大きさが拡張されている。
【0063】
カード挿入溝132における磁気ストライプ対応部分137gの大きさa1は、カードCAが挿入可能な限りにおいて、カードCAと同等程度の厚さであることが好ましく、例えば、2mmから3mm程度であることが好ましい。また、カード挿入溝132における凹部184gの深さa2は、溝下部188との接触によってカードCAの磁気ストライプMSを損傷させない限りにおいて、より小さい方が好ましく、1mm以下であることが好ましい。
【0064】
すなわち、本変形例におけるカード取扱機構100gを有する装置は、記録媒体受付装置であって、表面に情報が記録された情報記録領域を有する記録媒体を挿入するための溝を有する記録媒体挿入溝を備え、前記溝は、前記記録媒体の前記情報記録領域に対向する側に前記記録媒体の厚さ方向に沿った大きさが拡張された拡張部分を有する、記録媒体受付装置である。
【0065】
以上説明したように、本変形例のカード取扱機構100gは、顧客情報を記録した磁気ストライプMSを有するカードCAを挿入するためのカード挿入溝132を備え、カード挿入溝132は、カードCAの磁気ストライプMSに対向する溝下部188にカードCAの厚さ方向に沿った大きさが拡張された拡張部分135gを有している。そのため、カードCAの磁気ストライプMSが磁気ヘッド150gを通過するときに、磁気ストライプMSと下部突起部180gとが接触することがない。従って、本変形例のカード取扱機構100gでは、カードCA挿入時におけるカードCAの磁気ストライプMSの損傷を防ぐことができる。
【0066】
B4.変形例4:
上記実施例では、カード挿入口130を形成している上部突起部170および下部突起部180に形成した突出部によって、カードCAの磁気ストライプMSに対応する磁気ストライプ対応部分137を形成しているが、他の方法で形成してもよい。例えば、カード挿入口130に対して、所定の肉厚を有するカード挿入口130と類似した外縁であるカード取扱機構100としてもよい。また、別に製造した外縁を既存のカード挿入口130に取り付けることにより、磁気ストライプ対応部分137が形成されてもよい。
【0067】
上記実施例では、カードCAの顧客情報が記録してある磁気ストライプMSをカード挿入口130の右下側に向けて挿入するタイプについて例示した。しかし、磁気ストライプMSの向きは、上記実施例に限定されず、磁気ヘッド150の位置によって変動するため、磁気ヘッド150の位置が他の位置にあってもよい。
【0068】
上記実施例では、磁気ストライプMSに顧客情報を記録したカードCAを記録媒体としたが、そうでなくてもよい。情報を記録した記録媒体であれば、磁気によって情報を記録したものに限られないし、記録媒体はカードCAに限られない。
【0069】
上記実施例では、
図2に示すように、上部前方突出部110と下部前方突出部120とは、前面パネル910に対して、前方側、すなわち顧客側に突出した形状となっているが、そうでなくてもよい。また、上部突起部170と下部突起部180とは、前面パネル910に対して、同一面に位置しているが、そうでなくてもよい。
図11は、他の変形例におけるカード取扱機構100hの外部構成を示す説明図である。
図11に示す変形例のカード取扱機構100hでは、カード挿入口130hの上下の縁は、上部平面部115と、下部平面部125と、上部突起部170hと、下部突起部180hと、により規定されている。例えば、
図11の変形例では、上部平面部115および下部平面部125は、前面パネル910(
図1)に対して突出せず、前面パネル910と同一面に位置している。また、上部突起部170hおよび下部突起部180hは、前面パネル910に対して、奥側に凹んだ形状になっている。このような構成のカード取扱機構100hでも、上記実施例のカード取扱機構100と同様に、カード挿入口130hにおける磁気ストライプ対応部分137hのカードCAの厚さ方向に沿った大きさは、磁気ストライプ非対応部分138hのカードCAの厚さ方向に沿った大きさより小さい。従って、
図11に示す変形例のカード取扱機構100hでは、スキミングをより確実に防止することができる。
【0070】
上記実施例では、ATM10の構成について説明した。しかし、上記実施例で示したATM10の態様は、あくまでATM10の構成の一例に過ぎず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の態様を採用することができる。例えば、各部を構成する部材の形状等を変形してもよいし、上述しない機能(例えば、音声案内部等)を備えるものとしてもよい。