【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の課題を果たすために、下記化学式1の錯化合物を触媒として用いて、ヒドロキシル基またはカルボン酸基を末端基または側鎖に含む高分子化合物の存在下で、ハロゲン、(C1‐C20)アルキルオキシ、(C6‐C20)アリールオキシまたは(C6‐C20)アル(C1‐C20)アルキル(aralkyl)オキシで置換または非置換の(C2‐C20)アルキレンオキシド;ハロゲン、(C1‐C20)アルキルオキシ、(C6‐C20)アリールオキシまたは(C6‐C20)アル(C1‐C20)アルキル(aralkyl)オキシで置換または非置換の(C4‐C20)シクロアルキレンオキシド;及びハロゲン、(C1‐C20)アルキルオキシ、(C6‐C20)アリールオキシ、(C6‐C20)アル(C1‐C20)アルキル(aralkyl)オキシまたは(C1‐C20)アルキルで置換または非置換の(C8‐C20)スチレンオキシドからなる群から選択される一つ以上のエポキシド化合物及び二酸化炭素を交互共重合する段階を含む、ポリ(アルキレンカーボネート)及び前記高分子化合物のブロックまたはグラフト共重合体を製造する方法を提供する。
【0011】
【化2】
【0012】
[前記化学式1中、Mはコバルト3価またはクロム3価であり;Aは酸素または硫黄原子であり;Qは二つの窒素原子を連結するジラジカルであり;R
1乃至R
10は互いに独立して、水素;ハロゲン;(C1‐C20)アルキル;ハロゲン、窒素、酸素、ケイ素、硫黄及びリンのうち一つ以上を含む(C1‐C20)アルキル;(C2‐C20)アルケニル;ハロゲン、窒素、酸素、ケイ素、硫黄及びリンのうち一つ以上を含む(C2‐C20)アルケニル;(C1‐C20)アルキル(C6‐C20)アリール;ハロゲン、窒素、酸素、ケイ素、硫黄及びリンのうち一つ以上を含む(C1‐C20)アルキル(C6‐C20)アリール;(C6‐C20)アリール(C1‐C20)アルキル;ハロゲン、窒素、酸素、ケイ素、硫黄及びリンのうち一つ以上を含む(C6‐C20)アリール(C1‐C20)アルキル;(C1‐C20)アルコキシ;(C6‐C30)アリールオキシ;ホルミル;(C1‐C20)アルキルカルボニル;(C6‐C20)アリールカルボニル;またはヒドロカルビルで置換された14族金属のメタロイドラジカルであり;前記R
1乃至R
10のうち二つが互いに連結して環を形成してもよく;前記R
1乃至R
10及びQが含む水素のうち少なくとも一つ以上は下記化学式a、化学式b及び化学式cからなる群から選択されるプロトン化基(protonated group)であり;
【化3】
X
−は互いに独立して、ハロゲンアニオン;HCO
3−;BF
4−;ClO
4−;NO
3−;PF
6−;(C6‐C20)アリールオキシアニオン;ハロゲン原子、窒素原子、酸素原子、ケイ素原子、硫黄原子及びリン原子のうち一つ以上を含む(C6‐C20)アリールオキシアニオン;(C1‐C20)アルキルカルボキシアニオン;ハロゲン原子、窒素原子、酸素原子、ケイ素原子、硫黄原子及びリン原子のうち一つ以上を含む(C1‐C20)アルキルカルボキシアニオン;(C6‐C20)アリールカルボキシアニオン;ハロゲン原子、窒素原子、酸素原子、ケイ素原子、硫黄原子及びリン原子のうち一つ以上を含む(C6‐C20)アリールカルボキシアニオン;(C1‐C20)アルコキシアニオン;ハロゲン原子、窒素原子、酸素原子、ケイ素原子、硫黄原子及びリン原子のうち一つ以上を含む(C1‐C20)アルコキシアニオン;(C1‐C20)アルキルカーボネートアニオン;ハロゲン原子、窒素原子、酸素原子、ケイ素原子、硫黄原子及びリン原子のうち一つ以上を含む(C1‐C20)アルキルカーボネートアニオン;(C6‐C20)アリールカーボネートアニオン;ハロゲン原子、窒素原子、酸素原子、ケイ素原子、硫黄原子及びリン原子のうち一つ以上を含む(C6‐C20)アリールカーボネートアニオン;(C1‐C20)アルキルスルホネート(alkylsulfonate)アニオン;ハロゲン原子、窒素原子、酸素原子、ケイ素原子、硫黄原子及びリン原子のうち一つ以上を含む(C1‐C20)アルキルスルホネート(alkylsulfonate)アニオン;(C1‐C20)アルキルアミド(amido)アニオン;ハロゲン原子、窒素原子、酸素原子、ケイ素原子、硫黄原子及びリン原子のうち一つ以上を含む(C1‐C20)アルキルアミド(amido)アニオン;(C6‐C20)アリールアミド(amido)アニオン;ハロゲン原子、窒素原子、酸素原子、ケイ素原子、硫黄原子及びリン原子のうち一つ以上を含む(C6‐C20)アリールアミド(amido)アニオン;(C1‐C20)アルキルカルバメートアニオン;ハロゲン原子、窒素原子、酸素原子、ケイ素原子、硫黄原子及びリン原子のうち一つ以上を含む(C1‐C20)アルキルカルバメートアニオン;(C6‐C20)アリールカルバメートアニオン;ハロゲン原子、窒素原子、酸素原子、ケイ素原子、硫黄原子及びリン原子のうち一つ以上を含む(C6‐C20)アリールカルバメートアニオンであり;Zは窒素またはリン原子であり;R
21、R
22、R
23、R
31、R
32、R
33、R
34及びR
35は互いに独立して、(C1‐C20)アルキル;ハロゲン、窒素、酸素、ケイ素、硫黄及びリンのうち一つ以上を含む(C1‐C20)アルキル;(C2‐C20)アルケニル;ハロゲン、窒素、酸素、ケイ素、硫黄及びリンのうち一つ以上を含む(C2‐C20)アルケニル;(C1‐C20)アルキル(C6‐C20)アリール;ハロゲン、窒素、酸素、ケイ素、硫黄及びリンのうち一つ以上を含む(C1‐C20)アルキル(C6‐C20)アリール;(C6‐C20)アリール(C1‐C20)アルキル;ハロゲン、窒素、酸素、ケイ素、硫黄及びリンのうち一つ以上を含む(C6‐C20)アリール(C1‐C20)アルキル;またはヒドロカルビルで置換された14族金属のメタロイドラジカルであり;R
21、R
22及びR
23のうち二つまたはR
31、R
32、R
33、R
34及びR
35のうち二つが互いに連結して環を形成してもよく;R
41、R
42及びR
43は互いに独立して、水素;(C1‐C20)アルキル;ハロゲン、窒素、酸素、ケイ素、硫黄及びリンのうち一つ以上を含む(C1‐C20)アルキル;(C2‐C20)アルケニル;ハロゲン、窒素、酸素、ケイ素、硫黄及びリンのうち一つ以上を含む(C2‐C20)アルケニル;(C1‐C20)アルキル(C6‐C20)アリール;ハロゲン、窒素、酸素、ケイ素、硫黄及びリンのうち一つ以上を含む(C1‐C20)アルキル(C6‐C20)アリール;(C6‐C20)アリール(C1‐C20)アルキル;ハロゲン、窒素、酸素、ケイ素、硫黄及びリンのうち一つ以上を含む(C6‐C20)アリール(C1‐C20)アルキル;またはヒドロカルビルで置換された14族金属のメタロイドラジカルであり;R
41、R
42及びR
43のうち二つは互いに連結して環を形成してもよく;X’は酸素原子、硫黄原子またはN‐R(ここで、Rは(C1‐C20)アルキル)であり;nはR
1乃至R
10及びQが含むプロトン化基(protonated group)の総数に1を加算した整数であり;X
−はMに配位してもよく;イミンの窒素原子はMに脱配位してもよい。]
【0013】
前記化学式1の化合物を触媒として用いた二酸化炭素/エポキシド共重合は、本発明者によって特許登録されており、またジャーナルに公知(韓国特許登録10‐0853358;J.Am.Chem.SOC.2007、129、8082‐8083;Angew.chem.Int.Ed.,2008、47、7306‐7309)されているが、本発明が提供するヒドロキシル基またはカルボン酸基を末端基または側鎖に含む高分子化合物の存在下で行う共重合については公知されていない。ヒドロキシル基またはカルボン酸基を末端基または側鎖に含む高分子化合物の存在下で高分子鎖の成長過程における二酸化炭素/エポキシド共重合は、前記化学式1型の触媒が含むX
−が、ルイス酸として作用する金属に配位されたエポキシドを求核攻撃することで開始する。重合反応が開始すると、触媒が有するX
−から高分子鎖が成長し始め、結果X
−は末端基がカーボネートまたはアルコキシアニオンである高分子鎖になる。カーボネートまたはアルコキシアニオンは、さらに投入したヒドロキシル基またはカルボン酸基を末端基または側鎖に含む高分子化合物が有するヒドロキシル基またはカルボン酸基のプロトンを取り、アルコールまたは炭酸型の化合物になり、ヒドロキシル基またはカルボン酸基を末端基または側鎖に含む高分子化合物はカルボキシルまたはアルコキシアニオンになる。一旦ヒドロキシル基またはカルボン酸基を末端基または側鎖に含む高分子化合物がカルボキシルまたはアルコキシアニオンになると、これから高分子鎖が成長することができる。プロトン交換反応は相当迅速に起こり得る反応であって、このプロトン交換反応及び鎖成長反応が起きることで、結果的に取得する高分子物質は、最初触媒が含むX
−から成長した高分子鎖とさらに投入したヒドロキシル基またはカルボン酸基を末端基または側鎖に含む高分子化合物から成長した高分子鎖である。投入したヒドロキシル基またはカルボン酸基を末端基または側鎖に含む高分子化合物が高分子化合物であり、共重合反応によって取得する化合物はブロック共重合体である。
【0014】
好ましくは、前記化学式1において、Mはコバルト3価であり;Aは酸素であり;Qはトランス‐1,2‐シクロヘキシレン、フェニレンまたはエチレンであり;R
1及びR
2は互いに同一または異なる1級(C1‐C20)アルキルであり;R
3乃至R
10は互いに独立して、水素または‐[YR
513−a{(CR
52R
53)
bN
+R
54R
55R
56}
a]であり;YはCまたはSiであり;R
51、R
52、R
53、R
54、R
55及びR
56は互いに独立して、水素;ハロゲン;(C1‐C20)アルキル;ハロゲン、窒素、酸素、ケイ素、硫黄及びリンのうち一つ以上を含む(C1‐C20)アルキル;(C2‐C20)アルケニル;ハロゲン、窒素、酸素、ケイ素、硫黄及びリンのうち一つ以上を含む(C2‐C20)アルケニル;(C1‐C20)アルキル(C6‐C20)アリール;ハロゲン、窒素、酸素、ケイ素、硫黄及びリンのうち一つ以上を含む(C1‐C20)アルキル(C6‐C20)アリール;(C6‐C20)アリール(C1‐C20)アルキル;ハロゲン、窒素、酸素、ケイ素、硫黄及びリンのうち一つ以上を含む(C6‐C20)アリール(C1‐C20)アルキル;(C1‐C20)アルコキシ;(C6‐C30)アリールオキシ;ホルミル;(C1‐C20)アルキルカルボニル;(C6‐C20)アリールカルボニル;またはヒドロカルビルで置換された14族金属のメタロイドラジカルであり、R
54、R
55及びR
56のうち二つが互いに連結して環を形成してもよく;aは1乃至3の整数であり、bは1乃至20の整数であり;nはR
3乃至R
10が含む4級アンモニウム塩の総数に1を加算した値で、4以上の整数であり;但し、aが1である場合、R
3乃至R
10のうち少なくとも三つ以上は‐[YR
513−a{(CR
52R
53)
bN
+R
54R
55R
56}
a]であり、aが2である場合、R
3乃至R
10のうち少なくとも二つ以上は‐[YR
513−a{(CR
52R
53)
bN
+R
54R
55R
56}
a]であり、aが3である場合、R
3乃至R
10のうち一つ以上は‐[YR
513−a{(CR
52R
53)
bN
+R
54R
55R
56}
a]である錯化合物を触媒として用いることができる。
【0015】
即ち、前記触媒として下記化学式2の錯化合物を用いることができる。
【0016】
【化4】
【0017】
[前記化学式2中、Qはトランス‐1,2‐シクロヘキシレン、フェニレンまたはエチレンであり;R
1及びR
2は互いに同一または異なる1級(C1‐C20)アルキルであり;R
3乃至R
10は互いに独立して、水素または‐[YR
513−a{(CR
52R
53)
bN
+R
54R
55R
56}
a]であり;YはCまたはSiであり;R
51、R
52、R
53、R
54、R
55及びR
56は互いに独立して、水素;ハロゲン;(C1‐C20)アルキル;ハロゲン、窒素、酸素、ケイ素、硫黄及びリンのうち一つ以上を含む(C1‐C20)アルキル;(C2‐C20)アルケニル;ハロゲン、窒素、酸素、ケイ素、硫黄及びリンのうち一つ以上を含む(C2‐C20)アルケニル;(C1‐C20)アルキル(C6‐C20)アリール;ハロゲン、窒素、酸素、ケイ素、硫黄及びリンのうち一つ以上を含む(C1‐C20)アルキル(C6‐C20)アリール;(C6‐C20)アリール(C1‐C20)アルキル;ハロゲン、窒素、酸素、ケイ素、硫黄及びリンのうち一つ以上を含む(C6‐C20)アリール(C1‐C20)アルキル;(C1‐C20)アルコキシ;(C6‐C30)アリールオキシ;ホルミル;(C1‐C20)アルキルカルボニル;(C6‐C20)アリールカルボニル;またはヒドロカルビルで置換された14族金属のメタロイドラジカルであり、R
54、R
55及びR
56のうち二つが互いに連結して環を形成してもよく;aは1乃至3の整数であり、bは1乃至20の整数であり;X
−は互いに独立して、ハロゲンアニオン;HCO
3−;BF
4−;ClO
4−;NO
3−;PF
6−;(C6‐C20)アリールオキシアニオン;ハロゲン原子、窒素原子、酸素原子、ケイ素原子、硫黄原子及びリン原子のうち一つ以上を含む(C6‐C20)アリールオキシアニオン;(C1‐C20)アルキルカルボキシアニオン;ハロゲン原子、窒素原子、酸素原子、ケイ素原子、硫黄原子及びリン原子のうち一つ以上を含む(C1‐C20)アルキルカルボキシアニオン;(C6‐C20)アリールカルボキシアニオン;ハロゲン原子、窒素原子、酸素原子、ケイ素原子、硫黄原子及びリン原子のうち一つ以上を含む(C6‐C20)アリールカルボキシアニオン;(C1‐C20)アルコキシアニオン;ハロゲン原子、窒素原子、酸素原子、ケイ素原子、硫黄原子及びリン原子のうち一つ以上を含む(C1‐C20)アルコキシアニオン;(C1‐C20)アルキルカーボネートアニオン;ハロゲン原子、窒素原子、酸素原子、ケイ素原子、硫黄原子及びリン原子のうち一つ以上を含む(C1‐C20)アルキルカーボネートアニオン;(C6‐C20)アリールカーボネートアニオン;ハロゲン原子、窒素原子、酸素原子、ケイ素原子、硫黄原子及びリン原子のうち一つ以上を含む(C6‐C20)アリールカーボネートアニオン;(C1‐C20)アルキルスルホネート(alkylsulfonate)アニオン;ハロゲン原子、窒素原子、酸素原子、ケイ素原子、硫黄原子及びリン原子のうち一つ以上を含む(C1‐C20)アルキルスルホネート(alkylsulfonate)アニオン;(C1‐C20)アルキルアミド(amido)アニオン;ハロゲン原子、窒素原子、酸素原子、ケイ素原子、硫黄原子及びリン原子のうち一つ以上を含む(C1‐C20)アルキルアミド(amido)アニオン;(C6‐C20)アリールアミド(amido)アニオン;ハロゲン原子、窒素原子、酸素原子、ケイ素原子、硫黄原子及びリン原子のうち一つ以上を含む(C6‐C20)アリールアミド(amido)アニオン;(C1‐C20)アルキルカルバメートアニオン;ハロゲン原子、窒素原子、酸素原子、ケイ素原子、硫黄原子及びリン原子のうち一つ以上を含む(C1‐C20)アルキルカルバメートアニオン;(C6‐C20)アリールカルバメートアニオン;ハロゲン原子、窒素原子、酸素原子、ケイ素原子、硫黄原子及びリン原子のうち一つ以上を含む(C6‐C20)アリールカルバメートアニオンであり;R
3乃至R
10が含む4級アンモニウム塩の総数は3以上の整数であり;nはR
3乃至R
10が含む4級アンモニウム塩の総数に1を加算した値で、4以上の整数である。]
【0018】
前記化学式2のようにR
1及びR
2が1級アルキルであり、化合物が含む4級アンモニウム塩の数が三つ以上である場合、重合反応において前記構造1のイミンの窒素が配位していない独特の配位体を形成し、特別に二酸化炭素/エポキシド共重合が高活性を有することが公知(Inorg.Chem.2009、48、10455−10465;Bulletin of Korean Chemical Society 2010、発売中;韓国特許出願10‐2008‐0074435(2008.07.30))されているが、このような型の触媒を用いて、ヒドロキシル基またはカルボン酸基を末端基または側鎖に含む高分子化合物の存在下で行った二酸化炭素/エポキシド共重合については公知されていない。
【0019】
より好ましくは、前記触媒として下記化学式3の錯化合物を用いる。
【0020】
【化5】
【0021】
[前記化学式3中、R
61及びR
62は互いに独立して、メチルまたはエチルであり;X
−は互いに独立して、硝酸塩または酢酸塩アニオンであり;イミンの窒素はコバルトに配位するか脱配位してもよく、それぞれのアニオンはコバルトに配位してもよい。]
【0022】
前記化学式3の錯化合物は大量で容易に合成が可能な触媒であり、商業化に適用するために最も好ましい化合物であり、本発明者によって公知されているが(Bull.Korean Chem.SOC.2009、30、745‐748)、この触媒を用いて、ヒドロキシル基またはカルボン酸基を末端基または側鎖に含む高分子化合物の存在下で行った二酸化炭素/エポキシド共重合は公知されていない。
【0023】
前記ヒドロキシル基またはカルボン酸基を末端基または側鎖に含む高分子化合物が下記化学式4乃至化学式12から選択される。
【0024】
[化学式4]
R
70‐[O‐L]
m‐OH
【0025】
[前記化学式4中、R
70はエーテル基、エステル基、またはアミノ基を含むか含まない(C1‐C30)ヒドロカルビルまたは水素であり;Lは(C1‐C30)ヒドロカルビルジラジカルであり、一つの鎖に属するm個のLは互いに同一または異なってもよく;化学式4の高分子化合物の数平均分子量は500乃至500000である。]
【0026】
[化学式5]
HO
2C‐[E‐CO
2‐F‐O
2C]
m‐E‐CO
2H
【0027】
[化学式6]
HO‐[F‐O
2C‐E‐CO
2]
m‐F‐OH
【0028】
[化学式7]
HO
2C‐[E‐CO
2‐F‐O
2C]
m‐E‐CO
2‐F‐OH
【0029】
[前記化学式5乃至7中、Eは(C1‐C30)ヒドロカルビルジラジカルであり、一つの鎖に属するm個のEは互いに同一または異なってもよく;Fはエーテル基、エステル基、またはアミノ基を含むか含まない(C2‐C30)ヒドロカルビルジラジカルであり、一つの鎖に属するm個のFは互いに同一または異なってもよく;化学式5乃至7の高分子化合物の数平均分子量は500乃至500000である。]
【0030】
[化学式8]
{HO‐[G‐CO
2]
m}
f‐R
90
【0031】
[前記化学式8中、Gは(C1‐C15)ヒドロカルビルジラジカルであり、一つの鎖に属するm個のGは互いに同一または異なってもよく;fは1〜4の整数であり、fが1である場合、R
90は水素、(C1‐C30)ヒドロカルビル、(C1‐C30)アルキルカルボニルまたは(C6‐C30)アリールカルボニルであり、fが2である場合、R
90は(C1‐C30)ヒドロカルビルジラジカルであり、fが3である場合、R
90は(C1‐C30)ヒドロカルビルトリラジカルであり、fが4である場合、R
90は(C1‐C30)ヒドロカルビルテトララジカルであり;化学式8の高分子化合物の数平均分子量は500乃至500000である。]
【0032】
[化学式9]
HO‐[Q‐OC(O)O]
m‐Q‐OH
【0033】
[前記化学式9中、Qは独立して、(C1‐C30)ヒドロカルビルジラジカルであり、一つの鎖に属するm個のQは互いに同一または異なってもよく;化学式9の高分子化合物の数平均分子量は500乃至500000である。]
【0034】
[化学式10]
HO‐[(R
111)(R
112)Si‐O]
m‐R
113
【0035】
[前記化学式10中、R
111及びR
112は互いに独立して、(C1‐C15)ヒドロカルビルラジカルであり;R
113は水素または(C1‐C30)ヒドロカルビルであり;化学式10の高分子化合物の数平均分子量は500乃至500000である。]
【0036】
[化学式11]
R
100‐[T]
m‐JH
【0037】
[化学式12]
‐{[T]
X‐[CH
2CR
121(JH)]
y}
m‐
【0038】
[前記化学式11及び12中、Tは‐CH
2CH
2‐、‐CH
2CH(CH
3)‐、‐CH
2CH(CH
2CH
3)‐、‐CH
2CH(CH
2CH
2CH
2CH
3)‐、‐CH
2CH(CH
2CH
2CH
2CH
2CH
2CH
3)‐、‐CH
2CH(C
6H
5)‐、‐CH
2CH(CO
2Me)‐、‐CH
2CH(Cl)‐、‐CH
2C(Me)(CO
2Me)‐、‐CH
2CH(OC(O)CH
3)‐、‐CH
2CH=CHCH
2‐、‐CH(Me)CH=CHCH
2‐または‐CH(Cl)CH=CHCH
2‐であり、一つの鎖に属するそれぞれのTは互いに同一または異なってもよく;R
100はHJ‐、水素、(C1‐C20)ヒドロカルビル、(C1‐C20)アルコキシ、(C1‐C20)アルキルカルボニルオキシまたは(C6‐C20)アリールカルボニルオキシであり;R
121は水素またはメチルであり;Jは‐O‐または‐CO
2‐であり;化学式11及び12の高分子化合物の数平均分子量は500乃至500000である。]
【0039】
前記化学式4の化合物は下記反応式1及び反応式2の反応によって容易に製造されることができる。
【化6】
【0040】
投入する高分子化合物の分子量に制約を受けるものではないが、取得するブロック共重合体の物性を具現するために投入する高分子の分子量が500以上であることが好ましい。また、分子量が大きすぎる高分子を投入すると、相当量の高分子を投入しても触媒が有するアニオンX
−のモル数に対して、投入した高分子が含むヒドロキシル基またはカルボン酸基のモル数が小さい値を有するようになり、ほとんどX
−から成長した高分子鎖が取得され、前記目的を果たすことができない。前記化学式1の構造の触媒で具現することができるTONの極限値は50000程度である。例えば、50万の分子量を有するR
70が水素ではなくアルキルである高分子を1モル(500Kg)投入し、100000モルのプロピレンオキシド(5800Kg)を投入し、触媒1モル(約1.5Kg)を投入して二酸化炭素の圧力下で重合反応を行った時に取得することができる最大の高分子量は5000Kg(TON50000相当量、投入した500Kg高分子以外のもの)である。このうち投入した高分子鎖から成長したポリ(プロピレンカーボネート)の量は全体量の1/6であり、他のものはX
−から成長した高分子鎖である。高分子を5モル投入して同一の活性を具現すると、高分子鎖から成長したポリ(プロピレンカーボネート)の量と、X
−から成長した高分子鎖の量が一致する。このような計算中に投入してブロック共重合体を製造することができる高分子の分子量の最大値を50万に限定する。
【0041】
前記化学式5乃至7の化合物は、HO
2C‐E‐CO
2H及びHO‐F‐OHの縮合反応によって製造することができる。
【0042】
前記化学式8の化合物は、下記反応式3の開環重合反応によって製造され、用いる開始剤によってR
90の変化が可能である。
【化7】
【0043】
前記化学式9の化合物は、ジメチルカーボネートまたはジエチルカーボネート及びHOQ‐OHの縮合反応によって製造することができる。
【0044】
前記化学式10の化合物は、下記反応式4の開環重合反応によって製造することができる。
【化8】
【0045】
前記化学式11の化合物は、各Tに相当するオレフィン化合物をラジカル、アニオン、またはカチオン重合して製造することができる。
【0046】
前記化学式12の化合物は、各Tに相当するオレフィン化合物及びCH
2=C(Me)(CO
2H)またはCH
2=CH(CO
2H)を適した開始剤を用いて共重合するか、または各Tに相当するオレフィン化合物及びCH
2=C(Me)(CO
2Me)、CH
2=CH(CO
2Me)、またはCH
2=CH(O(O)CMe)化合物をラジカル、適した開始剤を用いて共重合した後、加水分解して製造することができる。この場合、投入した高分子が含むヒドロキシル基またはカルボン酸基の量が投入した高分子の分子量によって制限を受けないため、投入する高分子の分子量に制限がない。また、末端基の様態にも影響を受けない。
【0047】
前記化学式4中、R
70は水素または(C1‐C15)アルキルであり、Lは‐CH
2CH
2‐、‐CH
2CH(CH
3)‐または‐CH
2CH
2CH
2CH
2‐であることが好ましい。前記化学式5乃至7中、Eは‐CH
2CH
2‐、‐CH
2CH
2CH
2‐、‐CH
2CH
2CH
2CH
2‐、パラフェニレン、または2,6‐ナフタレンジイルであり、Fは‐CH
2CH
2OCH
2CH
2‐、‐CH
2CH
2‐、‐CH
2CH(CH
3)‐、‐CH
2CH
2CH
2‐、‐CH
2C(CH
3)
2CH
2‐、‐CH
2CH(CH
3)CH
2‐または‐CH
2CH
2CH
2CH
2CH
2CH
2‐であることが好ましい。
【0048】
前記化学式8中、Gは‐CH
2‐、‐CH(CH
3)‐、‐CH(CH
3)CH
2‐、‐CH(CH
2CH
3)CH
2‐または‐CH
2CH
2CH
2CH
2CH
2‐であり、R
90は水素、(C1‐C8)アルキルまたは(C2‐C8)アルキルカルボニルであることが好ましい。
【0049】
前記化学式9中、Qは‐CH
2CH
2CH
2CH
2‐または‐CH
2CH
2CH
2CH
2CH
2CH
2‐であることが好ましい。
【0050】
前記化学式10中、R
111及びR
112は互いに独立して、メチルまたはフェニルであり、R
113は水素または(C1‐C8)アルキルであることが好ましい。
【0051】
前記化学式11及び12中、Tは‐CH
2CH
2‐、‐CH
2CH(CH
3)‐、‐CH
2CH(CH
2CH
3)‐、‐CH
2CH(CH
2CH
2CH
2CH
3)‐、‐CH
2CH(CH
2CH
2CH
2CH
2CH
2CH
3)‐、‐CH
2CH(C
6H
5)‐、‐CH
2CH(CO
2Me)‐、‐CH
2CH(Cl)‐、‐CH
2C(Me)(CO
2Me)‐、‐CH
2CH(OC(O)CH
3)‐、‐CH
2CH=CHCH
2‐、‐CH(Me)CH=CHCH
2‐または‐CH(Cl)CH=CHCH
2から選択されることができる。
【0052】
前記化学式11中、Jは‐O‐であり、Tは‐CH
2CH
2‐または‐CH
2CH(CH
2CH
3)‐であり、R
100は水素またはHO‐であるか、Jは‐CO
2‐であり、Tは‐CH
2CH(C
6H
5)‐であり、R
100はHO
2C‐またはブチルであることが好ましく、Jは‐CO
2‐であり、Tは‐CH
2CH(C
6H
5)‐であり、R
100はHO
2C‐またはブチルである化合物は、スチレンをアニオン重合し、CO
2で反応を終了することで製造されることができる。
【0053】
前記化学式12中、Tは‐CH
2CH
2‐、‐CH
2CH(C
6H
5)‐、‐CH
2CH(CO
2Me)‐、‐CH
2CH(Cl)‐または‐CH
2C(Me)(CO
2Me)‐であり、R
121は水素またはメチルであり、Jは‐CO
2‐であることが好ましい。
【0054】
前記の高分子化合物は、アルドリッチ社のような会社で購買できる汎用される高分子化合物である。
【0055】
前記製造方法におけるエポキシド化合物の具体的な例として、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブテンオキシド、ペンテンオキシド、ヘキセンオキシド、オクテンオキシド、デセンオキシド、ドデセンオキシド、テトラデセンオキシド、ヘキサデセンオキシド、オクタデセンオキシド、ブタジエンモノオキシド、1,2‐エポキシド‐7‐オクテン、エピフルオロヒドリン、エピクロロヒドリン、エピブロモヒドリン、イソプロピルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、t‐ブチルグリシジルエーテル、2‐エチルヘキシルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、シクロペンテンオキシド、シクロヘキセンオキシド、シクロオクテンオキシド、シクロドデセンオキシド、α‐ピネンオキシド、2,3‐エポキシドノルボルネン、リモネンオキシド、ジエルドリン、2,3‐エポキシドプロピルベンゼン、スチレンオキシド、フェニルプロピレンオキシド、スチルベンオキシド、クロロスチルベンオキシド、ジクロロスチルベンオキシド、1,2‐エポキシ‐3‐フェノキシプロパン、ベンジルオキシメチルオキシラン、グリシジル‐メチルフェニルエーテル、クロロフェニル‐2,3‐エポキシドプロピルエーテル、エポキシプロピルメトキシフェニルエーテル、ビフェニルグリシジルエーテル、グリシジルナフチルエーテルなどが挙げられる。
【0056】
エポキシド化合物は、有機溶媒を反応媒質にして重合に用いられることができるが、前記溶媒としては、ペンタン、オクタン、デカン及びシクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエン、及びキシレンなどのような芳香族炭化水素、クロロメタン、メチレンクロライド、クロロホルム、カーボンテトラクロライド、1,1‐ジクロロエタン、1,2‐ジクロロエタン、エチルクロライド、トリクロロエタン、1‐クロロプロパン、2‐クロロプロパン、1‐クロロブタン、2‐クロロブタン、1‐クロロ‐2‐メチルプロパン、クロロベンゼン及びブロモベンゼンなどのようなハロゲン化炭化水素のうち単独または二つ以上を組み合わせて用いることができる。より好ましくは、単量体自体を溶媒として用いるバルク重合を行うことができる。
【0057】
エポキシド化合物に対する触媒のモル比、即ち、エポキシド化合物:触媒のモル比は1,000〜1,000,000で使用することができ、好ましくは50,000〜200,000で使用することができる。前記共重合段階における二酸化炭素の圧力は常圧〜100気圧まで可能であり、好ましくは5気圧〜30気圧が好適である。前記共重合段階における重合温度は20℃〜120℃まで可能であり、好ましくは50℃〜90℃が好適である。
【0058】
ポリ(アルキレンカーボネート)を重合する方法としては、回分式重合法、半回分式重合法、または連続式重合法によって製造することができる。回分式または半回分式重合法を用いる場合、反応時間は0.5〜24時間、好ましくは0.5〜4時間にすることができる。連続式重合法を用いる場合の触媒の平均滞留時間も同様に、0.5〜4時間にすることが好ましい。
【0059】
本発明の他の様態によると、前記方法によりヒドロキシル基またはカルボン酸基を末端基または側鎖に含む高分子化合物及びポリ(アルキレンカーボネート)のブロックまたはグラフト共重合体を製造する段階と、前記製造されたブロックまたはグラフト共重合体及び触媒が溶解されている溶液をこの溶液に溶解されていない固体相の無機物質、高分子物質またはその混合物と接触させ、前記固体相の無機物質または高分子物質及び触媒の複合体を形成することにより、前記製造されたブロックまたはグラフト共重合体と触媒とを分離する段階と、を含むポリ(アルキレンカーボネート)の製造方法を提供する。
【0060】
同一の触媒を用いて二酸化炭素/エポキシド共重合を行った後、触媒を分離する方法が本発明者によって既に公知(韓国特許出願10‐2008‐0015454;Angew.chem.Int.Ed.,2008、47、7306‐7309)されているが、化学式4乃至化学式12から選択されるヒドロキシル基またはカルボン酸基を末端基または側鎖に含む高分子化合物を投入して共重合した後、触媒を分離する方法については公知されていない。
【0061】
前記固体相の無機物質は表面改質されているか表面改質されていないシリカまたはアルミナであり、高分子物質がアルコキシアニオンによって脱プロトン反応が起こり得る官能基を有する高分子物質であることができ、前記アルコキシアニオンによって脱プロトン反応が起こり得る官能基はスルホン酸基、カルボン酸基、フェノール基またはアルコール基であってもよい。アルコキシアニオンまたはカーボネートアニオンにプロトンを提供することができるブレンステッド酸点を含むケイ素またはアルミニウムを主成分とする固体相の無機物質としては、具体的に、シリカ、アルミナ、アルミノシリケート(ゼオライト)、アルミノホスフェート、チタニウムシリケート、クレイなどが挙げられ、表面改質されているか表面改質されていないシリカまたはアルミナを用いることがより好ましい。
【0062】
前記高分子物質は、数平均分子量が500〜10,000,000に架橋されることが好ましいが、架橋されていなくても、共重合体と触媒を含む溶液に溶解されないものであれば可能である。「アルコキシアニオンによって脱プロトン反応が起こり得る官能基を有する高分子物質」のより具体的な例としては、高分子鎖中に下記化学式I乃至Vのような単位体を含む共重合体、またはこのような単位体のみで構成された単独重合体(homopolymer)を含む。このような支持体として作用する高分子物質は、上述した溶液に溶解されない限り、架橋されていないものも使用可能であるが、溶解度を低下させるためには適宜架橋されたものが好ましい。
【化9】
【0063】
本発明のまた他の様態によると、下記化学式13乃至15から選択されるブロック共重合体化合物が提供される。このようなポリ(アルキレンカーボネート)及び各種高分子のブロック共重合体は報告された例がない。
【0064】
[化学式13]
W‐{CR
e1R
e2‐CR
e3R
e4‐OC(O)O}
d‐CR
e1R
e2‐CR
e3R
e4‐OH
【0065】
[前記式中、WはR
70‐[O‐L]
m‐O‐(化学式d)、HO‐CR
e3R
e4‐CR
e1R
e2‐{OC(O)O‐CR
e3R
e4‐CR
e1R
e2}
d‐[O‐L]
m‐O‐(化学式e)、HO‐CR
e3R
e4‐CR
e1R
e2‐{OC(O)O‐CR
e3R
e4‐CR
e1R
e2}
d‐O
2C‐[E‐CO
2‐F‐O
2C]
m‐E‐CO
2‐(化学式f)、HO‐CR
e3R
e4‐CR
e1R
e2‐{OC(O)O‐CR
e3R
e4‐CR
e1R
e2}
d‐O‐[F‐O
2C‐E‐CO
2]
m‐F‐O‐(化学式g)、HO‐CR
e3R
e4‐CR
e1R
e2‐{OC(O)O‐CR
e3R
e4‐CR
e1R
e2}
d‐O
2C‐[E‐CO
2‐F‐O
2C]
m‐E‐CO
2‐F‐O‐(化学式h)、HO‐CR
e3R
e4‐CR
e1R
e2‐{OC(O)O‐CR
e3R
e4‐CR
e1R
e2}
d‐O‐[G‐CO
2]
m‐(化学式i)、HO‐CR
e3R
e4‐CR
e1R
e2‐{OC(O)O‐CR
e3R
e4‐CR
e1R
e2}
d‐O‐[Q‐OC(O)O]
m‐Q‐O‐(化学式j)、‐O‐[(R
111)(R
112)Si‐O]
m‐R
113(化学式k)、HO‐CR
e3R
e4‐CR
e1R
e2‐{OC(O)O‐CR
e3R
e4‐CR
e1R
e2}
d‐O‐[(R
111)(R
112)Si‐O]
m‐(化学式l)、R
100‐[T]
m‐J‐(化学式m)及びHO‐CR
e3R
e4‐CR
e1R
e2‐{OC(O)O‐CR
e3R
e4‐CR
e1R
e2}
d‐J‐[T]
m‐J‐(化学式n)から選択され;R
e1乃至R
e4は互いに独立して、水素;ハロゲンまたは(C1‐C20)アルコキシで置換または非置換の(C1‐C10)アルキル;ハロゲンまたは(C1‐C20)アルコキシで置換または非置換の(C6‐C10)アリールであり、R
e1乃至R
e4は互いに連結して環を形成してもよく、dは10乃至5000の整数であり;R
70はエーテル基、エステル基、またはアミノ基を含むか含まない(C1‐C30)ヒドロカルビルであり;Lは(C1‐C30)ヒドロカルビルジラジカルであり、一つの鎖に属するm個のLは互いに同一または異なってもよく;Eは(C1‐C30)ヒドロカルビルジラジカルであり、一つの鎖に属するm個のEは互いに同一または異なってもよく;Fはエーテル基、エステル基、またはアミノ基を含むか含まない(C2‐C30)ヒドロカルビルジラジカルであり、一つの鎖に属するm個のFは互いに同一または異なってもよく;Gは(C1‐C15)ヒドロカルビルジラジカルであり、一つの鎖に属するm個のGは互いに同一または異なってもよく;Qは独立して、(C1‐C30)ヒドロカルビルジラジカルであり、一つの鎖に属するm個のQは互いに同一または異なってもよく;R
111及びR
112は互いに独立して、(C1‐C15)ヒドロカルビルラジカルであり;R
113は水素または(C1‐C30)ヒドロカルビルであり;Jは‐O‐または‐CO
2‐であり;Tは‐CH
2CH
2‐、‐CH
2CH(CH
3)‐、‐CH
2CH(CH
2CH
3)‐、‐CH
2CH(CH
2CH
2CH
2CH
3)‐、‐CH
2CH(CH
2CH
2CH
2CH
2CH
2CH
3)‐、‐CH
2CH(C
6H
5)‐、‐CH
2CH(CO
2Me)‐、‐CH
2CH(Cl)‐、‐CH
2C(Me)(CO
2Me)‐、‐CH
2CH(OC(O)CH
3)‐、‐CH
2CH=CHCH
2‐、‐CH(Me)CH=CHCH
2‐または‐CH(Cl)CH=CHCH
2‐であり、一つの鎖に属するm個のTは互いに同一または異なってもよく;R
100は水素、(C1‐C20)ヒドロカルビル、(C1‐C20)アルコキシ、(C1‐C20)アルキルカルボニルオキシまたは(C6‐C20)アリールカルボニルオキシであり;前記化学式d乃至nのR
70‐[O‐L]
m‐、‐[O‐L]
m‐、‐O
2C‐[E‐CO
2‐F‐O
2C]
m‐E‐CO
2‐、‐O‐[F‐O
2C‐E‐CO
2]
m‐F‐O‐、‐O
2C‐[E‐CO
2‐F‐O
2C]
m‐E‐CO
2‐F‐O‐、‐O‐[G‐CO
2]
m‐、‐O‐[Q‐OC(O)O]
m‐Q‐O‐、‐O‐[(R
111)(R
112)Si‐O]
m‐R
113、‐O‐[(R
111)(R
112)Si‐O]
m‐、R
100‐[T]
m‐J‐及び‐J‐[T]
m‐J‐ブロックの数平均分子量は500乃至500000である。]
【0066】
[化学式14]
{HO‐CR
e3R
e4‐CR
e1R
e2‐{OC(O)O‐CR
e3R
e4‐CR
e1R
e2}
d‐O‐[G‐CO
2]
m}
f‐R
90
【0067】
[前記化学式14中、Gは(C1‐C15)ヒドロカルビルジラジカルであり、一つの鎖に属するm個のGは互いに同一または異なってもよく;fは1〜4の整数であり、fが1である場合、R
90は水素、(C1‐C30)ヒドロカルビル、(C1‐C30)アルキルカルボニルまたは(C6‐C30)アリールカルボニルであり、fが2である場合、R
90は(C1‐C30)ヒドロカルビルジラジカルであり、fが3である場合、R
90は(C1‐C30)ヒドロカルビルトリラジカルであり、fが4である場合、R
90は(C1‐C30)ヒドロカルビルテトララジカルであり;‐{O‐[G‐CO
2]
m}
f‐R
90ブロックの数平均分子量は500乃至500000であり、R
e1乃至R
e4は互いに独立して、水素;ハロゲンまたは(C1‐C20)アルコキシで置換または非置換の(C1‐C10)アルキル;ハロゲンまたは(C1‐C20)アルコキシで置換または非置換の(C6‐C10)アリールであり、R
e1乃至R
e4は互いに連結して環を形成してもよく、dは10乃至5000の整数である。]
【0068】
[化学式15]
‐{[T]
X‐[CH
2CR
121(J‐{CR
e1R
e2‐CR
e3R
e4‐OC(O)O}
d‐CR
e1R
e2‐CR
e3R
e4‐OH)]
y}
m‐
【0069】
[前記化学式15中、Jは‐O‐または‐CO
2‐であり;Tは‐CH
2CH
2‐、‐CH
2CH(CH
3)‐、‐CH
2CH(CH
2CH
3)‐、‐CH
2CH(CH
2CH
2CH
2CH
3)‐、‐CH
2CH(CH
2CH
2CH
2CH
2CH
2CH
3)‐、‐CH
2CH(C
6H
5)‐、‐CH
2CH(CO
2Me)‐、‐CH
2CH(Cl)‐、‐CH
2C(Me)(CO
2Me)‐、‐CH
2CH(OC(O)CH
3)‐、‐CH
2CH=CHCH
2‐、‐CH(Me)CH=CHCH
2‐または‐CH(Cl)CH=CHCH
2‐であり、一つの鎖に属するそれぞれのTは互いに同一または異なってもよく;R
121は水素またはメチルであり;前記高分子の主鎖の数平均分子量は500乃至500000であり、R
e1乃至R
e4は互いに独立して、水素;ハロゲンまたは(C1‐C20)アルコキシで置換または非置換の(C1‐C10)アルキル;ハロゲンまたは(C1‐C20)アルコキシで置換または非置換の(C6‐C10)アリールであり、R
e1乃至R
e4は互いに連結して環を形成してもよく、dは10乃至50000の整数である。]
【0070】
本発明に用いた触媒で具現することができる最大のターンオーバ数(turnover number;TON)は約50000程度である。dが5000である場合、成長した鎖の数は10個である。五つの鎖は触媒が有するX
−から成長し、残りの五つは投入した高分子から成長した。即ち、このように半分は純粋なポリ(アルキレンカーボネート)であり、半分はブロック共重合体が取得されるとブロック共重合体の物性を与えることができる。
【0071】
前記化学式13中、WがR
70‐[O‐L]
m‐O‐(化学式d)である場合、下記化学式13‐dで表される。
【0072】
[化学式13‐d]
R
70‐[O‐L]
m‐O‐{CR
e1R
e2‐CR
e3R
e4‐OC(O)O}
d‐CR
e1R
e2‐CR
e3R
e4‐OH
【0073】
[前記化学式13‐d中、R
70はエーテル基、エステル基、またはアミノ基を含むか含まない(C1‐C30)ヒドロカルビルであり;Lは(C1‐C30)ヒドロカルビルジラジカルであり、一つの鎖に属するm個のLは互いに同一または異なってもよく;R
70‐[O‐L]
mブロックの数平均分子量は500乃至500000であり、R
e1乃至R
e4は互いに独立して、水素;ハロゲンまたは(C1‐C20)アルコキシで置換または非置換の(C1‐C10)アルキル;ハロゲンまたは(C1‐C20)アルコキシで置換または非置換の(C6‐C10)アリールであり、R
e1乃至R
e4は互いに連結して環を形成してもよく、dは10乃至5000の整数である。]
【0074】
具体的に、前記化学式13‐dの高分子化合物のR
70は、(C1‐C15)アルキルであり;Lは‐CH
2CH
2‐、‐CH
2CH(CH
3)‐または‐CH
2CH
2CH
2CH
2‐であり;R
e1乃至R
e4は互いに独立して、水素またはメチルであり、好ましくはR
e1乃至R
e4が全て水素であるか、またはR
e1乃至R
e3は全て水素であり、R
e4はメチル(一部の繰返単位ではR
e1がメチルであり、残りのR
e2乃至R
e4は全て水素)であってもよい。
【0075】
前記化学式13中、WがHO‐CR
e3R
e4‐CR
e1R
e2‐{OC(O)O‐CR
e3R
e4‐CR
e1R
e2}
d‐[O‐L]
m‐O‐(化学式e)である場合、下記化学式13‐eで表される。
【0076】
[化学式13‐e]
HO‐CR
e3R
e4‐CR
e1R
e2‐{OC(O)O‐CR
e3R
e4‐CR
e1R
e2}
d‐[O‐L]
m‐O‐{CR
e1R
e2‐CR
e3R
e4‐OC(O)O}
d‐CR
e1R
e2‐CR
e3R
e4‐OH
【0077】
[前記化学式13‐e中、Lは(C1‐C30)ヒドロカルビルジラジカルであり、一つの鎖に属するm個のLは互いに同一または異なってもよく;‐[O‐L]
mブロックの数平均分子量は500乃至500000であり、R
e1乃至R
e4は互いに独立して、水素;ハロゲンまたは(C1‐C20)アルコキシで置換または非置換の(C1‐C10)アルキル;ハロゲンまたは(C1‐C20)アルコキシで置換または非置換の(C6‐C10)アリールであり、R
e1乃至R
e4は互いに連結して環を形成してもよく、dは10乃至5000の整数である。]
【0078】
具体的に、前記化学式13‐eの高分子化合物のLは‐CH
2CH
2‐、‐CH
2CH(CH
3)‐または‐CH
2CH
2CH
2CH
2‐であり;R
e1乃至R
e4は互いに独立して、水素またはメチルであり、好ましくはR
e1乃至R
e4が全て水素であるか、またはR
e1乃至R
e3が全て水素であり、R
e4はメチル(一部の繰返単位ではR
e1がメチルであり、残りのR
e2乃至R
e4は全て水素)であってもよい。
【0079】
前記化学式13中、WがHO‐CR
e3R
e4‐CR
e1R
e2‐{OC(O)O‐CR
e3R
e4‐CR
e1R
e2}
d‐O
2C‐[E‐CO
2‐F‐O
2C]
m‐E‐CO
2‐(化学式f)、HO‐CR
e3R
e4‐CR
e1R
e2‐{OC(O)O‐CR
e3R
e4‐CR
e1R
e2}
d‐O‐[F‐O
2C‐E‐CO
2]
m‐F‐O‐(化学式g)またはHO‐CR
e3R
e4‐CR
e1R
e2‐{OC(O)O‐CR
e3R
e4‐CR
e1R
e2}
d‐O
2C‐[E‐CO
2‐F‐O
2C]
m‐E‐CO
2‐F‐O‐(化学式h)である場合、下記化学式13‐f、化学式13‐gまたは化学式13‐hで表される。
【0080】
[化学式13‐f]
HO‐CR
e3R
e4‐CR
e1R
e2‐{OC(O)O‐CR
e3R
e4‐CR
e1R
e2}
d‐O
2C‐[E‐CO
2‐F‐O
2C]
m‐E‐CO
2‐{CR
e1R
e2‐CR
e3R
e4‐OC(O)O}
d‐CR
e1R
e2‐CR
e3R
e4‐OH
【0081】
[化学式13‐g]
HO‐CR
e3R
e4‐CR
e1R
e2‐{OC(O)O‐CR
e3R
e4‐CR
e1R
e2}
d‐O‐[F‐O
2C‐E‐CO
2]
m‐F‐O‐{CR
e1R
e2‐CR
e3R
e4‐OC(O)O}
d‐CR
e1R
e2‐CR
e3R
e4‐OH
【0082】
[化学式13‐h]
HO‐CR
e3R
e4‐CR
e1R
e2‐{OC(O)O‐CR
e3R
e4‐CR
e1R
e2}
d‐O
2C‐[E‐CO
2‐F‐O
2C]
m‐E‐CO
2‐F‐O‐{CR
e1R
e2‐CR
e3R
e4‐OC(O)O}
d‐CR
e1R
e2‐CR
e3R
e4‐OH
【0083】
[前記化学式13‐f乃至13‐h中、Eは(C1‐C30)ヒドロカルビルジラジカルであり、一つの鎖に属するm個のEは互いに同一または異なってもよく;Fはエーテル基、エステル基、またはアミノ基を含むか含まない(C2‐C30)ヒドロカルビルジラジカルであり、一つの鎖に属するm個のFは互いに同一または異なってもよく;‐O
2C‐[E‐CO
2‐F‐O
2C]
m‐E‐CO
2‐、‐O‐[F‐O
2C‐E‐CO
2]
m‐F‐O‐、または‐O
2C‐[E‐CO
2‐F‐O
2C]
m‐E‐CO
2‐F‐O‐ブロックの数平均分子量は500乃至500000であり、R
e1乃至R
e4は互いに独立して、水素;ハロゲンまたは(C1‐C20)アルコキシで置換または非置換の(C1‐C10)アルキル;ハロゲンまたは(C1‐C20)アルコキシで置換または非置換の(C6‐C10)アリールであり、R
e1乃至R
e4は互いに連結して環を形成してもよく、dは10乃至5000の整数である。]
【0084】
具体的に、前記化学式13‐g乃至13‐hの高分子化合物のEは‐CH
2CH
2‐、‐CH
2CH
2CH
2‐、‐CH
2CH
2CH
2CH
2‐、パラフェニレン、または2,6‐ナフタレンジイルであり、Fは‐CH
2CH
2OCH
2CH
2‐、‐CH
2CH
2‐、‐CH
2CH(CH
3)‐、‐CH
2CH
2CH
2‐、‐CH
2C(CH
3)
2CH
2‐、‐CH
2CH(CH
3)CH
2‐または‐CH
2CH
2CH
2CH
2CH
2CH
2‐であり、R
e1乃至R
e4は互いに独立して、水素またはメチルであり、好ましくはR
e1乃至R
e4が全て水素であるか、またはR
e1乃至R
e3は全て水素でR
e4はメチル(一部の繰返単位ではR
e1がメチルであり、残りのR
e2乃至R
e4は全て水素)であってもよい。
【0085】
前記化学式13中、WがHO‐CR
e3R
e4‐CR
e1R
e2‐{OC(O)O‐CR
e3R
e4‐CR
e1R
e2}
d‐O‐[G‐CO
2]
m‐(化学式i)である場合、下記化学式13‐iで表される。
【0086】
[化学式13‐i]
HO‐CR
e3R
e4‐CR
e1R
e2‐{OC(O)O‐CR
e3R
e4‐CR
e1R
e2}
d‐O‐[G‐CO
2]
m‐{CR
e1R
e2‐CR
e3R
e4‐OC(O)O}
d‐CR
e1R
e2‐CR
e3R
e4‐OH
【0087】
[前記化学式13‐i中、Gは(C1‐C15)ヒドロカルビルジラジカルであり、一つの鎖に属するm個のGは互いに同一または異なってもよく;‐O‐[G‐CO
2]
m‐ブロックの数平均分子量は500乃至500000であり、R
e1乃至R
e4は互いに独立して、水素;ハロゲンまたは(C1‐C20)アルコキシで置換または非置換の(C1‐C10)アルキル;ハロゲンまたは(C1‐C20)アルコキシで置換または非置換の(C6‐C10)アリールであり、R
e1乃至R
e4は互いに連結して環を形成してもよく、dは10乃至5000の整数である。]
【0088】
具体的に、前記化学式13‐iの高分子化合物のGは‐CH
2‐、‐CH(CH
3)‐、‐CH(CH
3)CH
2‐、‐CH(CH
2CH
3)CH
2‐または‐CH
2CH
2CH
2CH
2CH
2‐であり;R
e1乃至R
e4は互いに独立して、水素またはメチルであり、好ましくはR
e1乃至R
e4が全て水素であるか、またはR
e1乃至R
e3は全て水素でR
e4はメチル(一部の繰返単位ではR
e1がメチルであり、残りのR
e2乃至R
e4は全て水素)であってもよい。
【0089】
前記化学式13中、WがHO‐CR
e3R
e4‐CR
e1R
e2‐{OC(O)O‐CR
e3R
e4‐CR
e1R
e2}
d‐O‐[Q‐OC(O)O]
m‐Q‐O‐(化学式j)である場合、下記化学式13‐jで表される。
【0090】
[化学式13‐j]
HO‐CR
e3R
e4‐CR
e1R
e2‐{OC(O)O‐CR
e3R
e4‐CR
e1R
e2}
d‐O‐[Q‐OC(O)O]
m‐Q‐O‐{CR
e1R
e2‐CR
e3R
e4‐OC(O)O}
d‐CR
e1R
e2‐CR
e3R
e4‐OH
【0091】
[前記化学式13‐j中、Qは独立して、(C1‐C30)ヒドロカルビルジラジカルであり、一つの鎖に属するm個のQは互いに同一または異なってもよく;‐O‐[Q‐OC(O)O]
m‐Q‐O‐ブロックの数平均分子量は500乃至500000であり、R
e1乃至R
e4は互いに独立して、水素;ハロゲンまたは(C1‐C20)アルコキシで置換または非置換の(C1‐C10)アルキル;ハロゲンまたは(C1‐C20)アルコキシで置換または非置換の(C6‐C10)アリールであり、R
e1乃至R
e4は互いに連結して環を形成してもよく、dは10乃至5000の整数である。]
【0092】
具体的に、前記化学式13‐jの高分子化合物のQは‐CH
2CH
2CH
2CH
2‐または‐CH
2CH
2CH
2CH
2CH
2CH
2‐であり;R
e1乃至R
e4は互いに独立して、水素またはメチルであり、好ましくはR
e1乃至R
e4が全て水素であるか、またはR
e1乃至R
e3は全て水素でR
e4はメチル(一部の繰返単位ではR
e1がメチルであり、残りのR
e2乃至R
e4は全て水素)であってもよい。
【0093】
前記化学式13中、Wが‐O‐[(R
111)(R
112)Si‐O]
m‐R
113(化学式k)である場合、下記化学式13‐kで表される。
【0094】
[化学式13‐k]
HO‐CR
e3R
e4‐CR
e1R
e2‐{OC(O)O‐CR
e3R
e4‐CR
e1R
e2}
d‐O‐[(R
111)(R
112)Si‐O]
m‐R
113
【0095】
[前記化学式13‐k中、R
111及びR
112は互いに独立して、(C1‐C15)ヒドロカルビルラジカルであり;R
113は水素または(C1‐C30)ヒドロカルビルであり;‐O‐[(R
111)(R
112)Si‐O]
m‐R
113ブロックの数平均分子量は500乃至500000であり、R
e1乃至R
e4は互いに独立して、水素;ハロゲンまたは(C1‐C20)アルコキシで置換または非置換の(C1‐C10)アルキル;ハロゲンまたは(C1‐C20)アルコキシで置換または非置換の(C6‐C10)アリールであり、R
e1乃至R
e4は互いに連結して環を形成してもよく、dは10乃至5000の整数である。]
【0096】
具体的に、前記化学式13‐kの高分子化合物のR
111及びR
112は互いに独立して、メチルまたはフェニルであり;R
113は水素または(C1‐C8)アルキルであり;R
e1乃至R
e4は互いに独立して、水素またはメチルであり、好ましくはR
e1乃至R
e4が全て水素であるか、またはR
e1乃至R
e3は全て水素でR
e4はメチル(一部の繰返単位ではR
e1がメチルであり、残りのR
e2乃至R
e4は全て水素)であってもよい。
【0097】
前記化学式13中、WがHO‐CR
e3R
e4‐CR
e1R
e2‐{OC(O)O‐CR
e3R
e4‐CR
e1R
e2}
d‐O‐[(R
111)(R
112)Si‐O]
m‐(化学式l)である場合、下記化学式13‐lで表される。
【0098】
[化学式13‐L]
HO‐CR
e3R
e4‐CR
e1R
e2‐{OC(O)O‐CR
e3R
e4‐CR
e1R
e2}
d‐O‐[(R
111)(R
112)Si‐O]
m‐{CR
e1R
e2‐CR
e3R
e4‐OC(O)O}
d‐CR
e1R
e2‐CR
e3R
e4‐OH
【0099】
[前記化学式13‐l中、R
111及びR
112は互いに独立して、(C1‐C15)ヒドロカルビルラジカルであり;‐O‐[(R
111)(R
112)Si‐O]
m‐ブロックの数平均分子量は500乃至500000であり、R
e1乃至R
e4は互いに独立して、水素;ハロゲンまたは(C1‐C20)アルコキシで置換または非置換の(C1‐C10)アルキル;ハロゲンまたは(C1‐C20)アルコキシで置換または非置換の(C6‐C10)アリールであり、R
e1乃至R
e4は互いに連結して環を形成してもよく、dは10乃至5000の整数である。]
【0100】
具体的に、前記化学式13‐lの高分子化合物のR
111及びR
112は互いに独立して、メチルまたはフェニルであり;R
e1乃至R
e4は互いに独立して、水素またはメチルであり、好ましくはR
e1乃至R
e4が全て水素であるか、またはR
e1乃至R
e3は全て水素でR
e4はメチル(一部の繰返単位ではR
e1がメチルであり、残りのR
e2乃至R
e4は全て水素)であってもよい。
【0101】
前記化学式13中、WがR
100‐[T]
m‐J‐(化学式m)である場合、下記化学式13‐mで表される。
【0102】
[化学式13‐m]
R
100‐[T]
m‐J‐{CR
e1R
e2‐CR
e3R
e4‐OC(O)O}
d‐CR
e1R
e2‐CR
e3R
e4‐OH
【0103】
[前記化学式13‐m中、Jは‐O‐または‐CO
2‐であり;Tは‐CH
2CH
2‐、‐CH
2CH(CH
3)‐、‐CH
2CH(CH
2CH
3)‐、‐CH
2CH(CH
2CH
2CH
2CH
3)‐、‐CH
2CH(CH
2CH
2CH
2CH
2CH
2CH
3)‐、‐CH
2CH(C
6H
5)‐、‐CH
2CH(CO
2Me)‐、‐CH
2CH(Cl)‐、‐CH
2C(Me)(CO
2Me)‐、‐CH
2CH(OC(O)CH
3)‐、‐CH
2CH=CHCH
2‐、‐CH(Me)CH=CHCH
2‐または‐CH(Cl)CH=CHCH
2‐であり、一つの鎖に属するm個のTは互いに同一または異なってもよく;R
100は水素、(C1‐C20)ヒドロカルビル、(C1‐C20)アルコキシ、(C1‐C20)アルキルカルボニルオキシまたは(C6‐C20)アリールカルボニルオキシであり;R
100‐[T]
m‐J‐ブロックの数平均分子量は500乃至500000であり、R
e1乃至R
e4は互いに独立して、水素;ハロゲンまたは(C1‐C20)アルコキシで置換または非置換の(C1‐C10)アルキル;ハロゲンまたは(C1‐C20)アルコキシで置換または非置換の(C6‐C10)アリールであり、R
e1乃至R
e4は互いに連結して環を形成してもよく、dは10乃至50000の整数である。]
【0104】
前記化学式13‐mのTは‐CH
2CH
2‐、‐CH
2CH(CH
3)‐、‐CH
2CH(CH
2CH
3)‐、‐CH
2CH(CH
2CH
2CH
2CH
3)‐、‐CH
2CH(CH
2CH
2CH
2CH
2CH
2CH
3)‐、‐CH
2CH(C
6H
5)‐、‐CH
2CH(CO
2Me)‐、‐CH
2CH(Cl)‐、‐CH
2C(Me)(CO
2Me)‐、‐CH
2CH(OC(O)CH
3)‐、‐CH
2CH=CHCH
2‐、‐CH(Me)CH=CHCH
2‐または‐CH(Cl)CH=CHCH
2から選択されることができる。
【0105】
具体的に、前記化学式13‐mの高分子化合物のJは‐O‐であり;Tは‐CH
2CH
2‐または‐CH
2CH(CH
2CH
3)‐であり;R
100は水素であり;R
e1乃至R
e4は互いに独立して、水素またはメチルであり、好ましくはR
e1乃至R
e4が全て水素であるか、またはR
e1乃至R
e3は全て水素でR
e4はメチル(一部の繰返単位ではR
e1がメチルであり、残りのR
e2乃至R
e4は全て水素)であってもよい。また、前記化学式13‐mの高分子化合物のJは‐CO
2‐であり;Tは‐CH
2CH(C
6H
5)‐であり;R
100はブチルであり;R
e1乃至R
e4は互いに独立して、水素またはメチルであり、好ましくはR
e1乃至R
e4が全て水素であるか、またはR
e1乃至R
e3は全て水素であり、R
e4はメチル(一部の繰返単位ではR
e1がメチルであり、残りのR
e2乃至R
e4は全て水素)であってもよい。
【0106】
前記化学式13中、WがHO‐CR
e3R
e4‐CR
e1R
e2‐{OC(O)O‐CR
e3R
e4‐CR
e1R
e2}
d‐J‐[T]
m‐J‐(化学式n)である場合、下記化学式13‐nで表される。
【0107】
[化学式13‐n]
HO‐CR
e3R
e4‐CR
e1R
e2‐{OC(O)O‐CR
e3R
e4‐CR
e1R
e2}
d‐J‐[T]m‐J‐{CR
e1R
e2‐CR
e3R
e4‐OC(O)O}
d‐CR
e1R
e2‐CR
e3R
e4‐OH
【0108】
[前記化学式13‐n中、Jは‐O‐または‐CO
2‐であり;Tは‐CH
2CH
2‐、‐CH
2CH(CH
3)‐、‐CH
2CH(CH
2CH
3)‐、‐CH
2CH(CH
2CH
2CH
2CH
3)‐、‐CH
2CH(CH
2CH
2CH
2CH
2CH
2CH
3)‐、‐CH
2CH(C
6H
5)‐、‐CH
2CH(CO
2Me)‐、‐CH
2CH(Cl)‐、‐CH
2C(Me)(CO
2Me)‐、‐CH
2CH(OC(O)CH
3)‐、‐CH
2CH=CHCH
2‐、‐CH(Me)CH=CHCH
2‐または‐CH(Cl)CH=CHCH
2‐であり、一つの鎖に属するm個のTは互いに同一または異なってもよく;R
100は水素、(C1‐C20)ヒドロカルビル、(C1‐C20)アルコキシ、(C1‐C20)アルキルカルボニルオキシまたは(C6‐C20)アリールカルボニルオキシであり;‐J‐[T]
m‐J‐ブロックの数平均分子量は500乃至500000であり、R
e1乃至R
e4は互いに独立して、水素;ハロゲンまたは(C1‐C20)アルコキシで置換または非置換の(C1‐C10)アルキル;ハロゲンまたは(C1‐C20)アルコキシで置換または非置換の(C6‐C10)アリールであり、R
e1乃至R
e4は互いに連結して環を形成してもよく、dは10乃至50000の整数である。]
【0109】
前記化学式13‐nのTは‐CH
2CH
2‐、‐CH
2CH(CH
3)‐、‐CH
2CH(CH
2CH
3)‐、‐CH
2CH(CH
2CH
2CH
2CH
3)‐、‐CH
2CH(CH
2CH
2CH
2CH
2CH
2CH
3)‐、‐CH
2CH(C
6H
5)‐、‐CH
2CH(CO
2Me)‐、‐CH
2CH(Cl)‐、‐CH
2C(Me)(CO
2Me)‐、‐CH
2CH(OC(O)CO
3)‐、‐CH
2CH=CHCH
2‐、‐CH(Me)CH=CHCH
2‐または‐CH(Cl)CH=CHCH
2から選択されることができる。
【0110】
具体的に、前記化学式13‐nの高分子化合物のJは‐O‐であり;Tは‐CH
2CH
2‐または‐CH
2CH(CH
2CH
3)‐であり;R
e1乃至R
e4は互いに独立して、水素またはメチルであり、好ましくはR
e1乃至R
e4が全て水素であるか、またはR
e1乃至R
e3は全て水素であり、R
e4はメチル(一部の繰返単位ではR
e1がメチルであり、残りのR
e2乃至R
e4は全て水素)であってもよい。また、前記化学式13‐nの高分子化合物のJは‐CO
2‐であり;Tは‐CH
2CH(C
6H
5)‐であり;R
e1乃至R
e4は互いに独立して、水素またはメチルであり、好ましくはR
e1乃至R
e4が全て水素であるか、またはR
e1乃至R
e3は全て水素でR
e4はメチル(一部の繰返単位ではR
e1がメチルであり、残りのR
e2乃至R
e4は全て水素)であってもよい。
【0111】
前記化学式14の高分子化合物はGが‐CH
2‐、‐CH(CH
3)‐、‐CH(CH
3)CH
2‐、‐CH(CH
2CH
3)CH
2‐または‐CH
2CH
2CH
2CH
2CH
2‐であり、R
90は水素、(C1‐C8)アルキルまたは(C2‐C8)アルキルカルボニルであり、R
e1乃至R
e4は互いに独立して、水素またはメチルであり、好ましくはR
e1乃至R
e4が全て水素であるか、またはR
e1乃至R
e3は全て水素でR
e4はメチル(一部の繰返単位ではR
e1がメチルであり、残りのR
e2乃至R
e4は全て水素)であってもよい。
【0112】
前記化学式15の高分子化合物はTが‐CH
2CH
2‐、‐CH
2CH(C
6H
5)‐、‐CH
2CH(CO
2Me)‐、‐CH
2CH(Cl)‐または‐CH
2C(Me)(CO
2Me)‐であり、R
121は水素またはメチルであり、Jは‐CO
2‐、R
e1乃至R
e4は互いに独立して、水素またはメチルであり、好ましくはR
e1乃至R
e4が全て水素であるか、またはR
e1乃至R
e3は全て水素であり、R
e4はメチル(一部の繰返単位ではR
e1がメチルであり、残りのR
e2乃至R
e4は全て水素)であってもよい。