(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0050】
下記に記載するように、本発明の化合物の特定の実施形態は、一連の繰り返し単位を含有する基を含む。当業者に理解されるように、一連の繰り返し単位を含有する化合物を生成するための現在知られている方法を利用することにより、典型的には、種々の数の繰り返し単位を有する分子の多分散系の集合体がもたらされる。したがって、当業者に理解されるように、繰り返し単位の数について報告する値は、そうした構造に従う分子の集合体、または分子のそのような集合体を含有する組成物を指すために使用する場合、分子の集合体が示す中央値を指すことを意図する。
【0051】
上記に示したように、本発明は、第1の実施形態では、式(I)の構造に従う化合物を提供する。
【化40】
【0052】
式(I)中、R
1は、カルボニルまたはスルホニルのいずれかであり、スルホニルが好ましい。
【0053】
式(I)の構造において、それぞれのR
3は、同じであってもまたは異なっていてもよい。例えば、一方のR
3は、ヒドロキシルまたは−O
-M
+から選択することができ、一方、他方のR
3は、式(I)のR
3に適していると下記に記載する置換基の他の群から選択される。特定の実施形態では、R
3は、ヒドロキシルまたは−O
-M
+(式中、M
+は、正の荷電をもつ対イオンである)のいずれかとすることができる。M
+は、任意の適切な正の荷電をもつ対イオン、例として、アルカリ金属カチオンおよびアルカリ土類金属カチオンであってよい。
【0054】
特定の実施形態では、R
3は、式(II)の構造に従う置換基であり得る。
【化41】
【0055】
別の実施形態では、R
3は、式(III)の構造に従う置換基であり得る。
【化42】
【0056】
式(III)の構造において、R
40、R
41およびR
42は、それぞれ独立に、アルキルおよびヒドロキシアルキル(すなわち、末端ヒドロキシル基を有するアルキル)からなる群から選択される。アルキルおよびヒドロキシアルキル基は、任意の適切な長さであってよく、線状および分枝のアルキル基を含むことができる。適切なアルキルおよびヒドロキシアルキル基は一般に、C
1〜C
25アルキル、好ましくは、C
1〜C
18アルキル、より好ましくは、C
1〜C
10アルキルを含む。好ましいと考えられる実施形態では、R
40、R
41およびR
42は、ヒドロキシエチルである。
【0057】
別の実施形態では、R
3は、式(IV)の構造に従う置換基であり得る。
【化43】
【0058】
式(IV)の構造において、R
45は、アルキルである。アルキル基は、任意の適切な長さであってよく、線状および分枝のアルキル基を含む。適切なアルキル基は一般に、C
1〜C
25アルキル、好ましくは、C
1〜C
18アルキル、より好ましくは、C
1〜C
10アルキルを含む。好ましいと考えられる実施形態では、R
45は、n−プロピルである。
【0059】
別の実施形態では、R
3は、式(VI)の構造に従う置換基であり得る。
【化44】
【0060】
式(VI)の構造において、R
22は、水素、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルキルアミン、アルキルアミド、アリールおよびヒドロキシアリールからなる群から選択される。アルキル、ヒドロキシアルキル、アルキルアミンおよびアルキルアミド基は、任意の適切な長さであってよく、線状および分枝のアルキル基を含むことができる。適切なアルキル基は、メチル、プロピル(例えば、イソプロピル)、およびブチル(例えば、sec−ブチルまたはtert−ブチル)を含むが、それらに必ずしも限定されない。適切なヒドロキシアルキル基は、ヒドロキシメチルおよび1−ヒドロキシエチルを含むが、それらに必ずしも限定されない。適切なアリール基は、ベンジルおよび4−ヒドロキシベンジルを含むが、それらに必ずしも限定されない。詳細に下記に論じるように、式(VI)の構造を、αアミノ酸、例として、天然に存在するアミノ酸であるアルギニン、ヒスチジン、リジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、セリン、スレオニン、アスパラギン、グルタミン、システイン、セレノシステイン、グリシン、プロリン、アラニン、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、フェニルアラニン、トリプトファン、チロシンおよびバリンを使用して生成することができる。変数aは、任意の0〜100の整数(例えば、1〜50、1〜30、または1〜25)であってよい。置換基中のそれぞれのR
22は、同じであってもまたは異なっていてもよい。換言すると、置換基を、単一のαアミノ酸から調製してもよく、または置換基を、2以上のαアミノ酸の混合物から調製してもよい。式(VI)の構造において、R
34は、水素またはアルキルであり得る。アルキル基は、任意の適切な長さであってよく、線状および分枝のアルキル基を含むことができる。適切なアルキル基は一般に、C
1〜C
25アルキル、好ましくは、C
1〜C
18アルキル、より好ましくは、C
1〜C
10アルキルを含む。
【0061】
別の実施形態では、R
3は、式(VII)の構造に従う置換基であり得る。
【化45】
【0062】
式(VII)の構造において、R
23およびR
24は、独立に、水素、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルキルアミン、アルキルアミド、アリールおよびヒドロキシアリールからなる群から選択される。アルキル、ヒドロキシアルキル、アルキルアミンおよびアルキルアミド基は、任意の適切な長さであってよく、線状および分枝のアルキル基を含むことができる。適切なアルキル基は、メチル、プロピル(例えば、イソプロピル)、およびブチル(例えば、sec−ブチルまたはtert−ブチル)を含むが、それらに必ずしも限定されない。適切なヒドロキシアルキル基は、ヒドロキシメチルおよび1−ヒドロキシエチルを含むが、それらに必ずしも限定されない。適切なアリール基は、ベンジルおよび4−ヒドロキシベンジルを含むが、それらに必ずしも限定されない。詳細に下記に論じるように、式(VII)の構造を、ベータアミノ酸を使用して生成することができる。変数bは、任意の0〜100の整数(例えば、1〜50、1〜30、または1〜25)であってよい。置換基中のそれぞれのR
23およびR
24は、同じであってもまたは異なっていてもよい。換言すると、置換基を、単一のベータアミノ酸から調製してもよく、または置換基を、2以上のベータアミノ酸の混合物から調製してもよい。式(VII)の構造において、R
34は、水素またはアルキルであり得る。アルキル基は、任意の適切な長さであってよく、線状および分枝のアルキル基を含むことができる。適切なアルキル基は一般に、C
1〜C
25アルキル、好ましくは、C
1〜C
18アルキル、より好ましくは、C
1〜C
10アルキルを含む。
【0063】
別の実施形態では、R
3は、式(X)の構造に従う置換基であり得る。
【化46】
【0064】
式(X)の構造は、線状と分枝のポリエチレンイミンの両方を示す。したがって、R
29は、水素またはアルキルアミンとすることができ、gは、2以上の整数(例えば、2〜100、2〜50、2〜30、または2〜25)である。適切なアルキルアミンは、エチルアミン、および複数のアミン基を含有する線状または分枝の構造を有する、より大きなアルキルアミンを含む。したがって、式(X)の構造において、置換基中のそれぞれのR
29は、同じであってもまたは異なっていてもよい。
【0065】
別の実施形態では、R
3は、式(XII)の構造に従う置換基であり得る。
【化47】
【0066】
式(XII)の構造において、R
30は、水素またはアルキルであり得る。アルキル基は、任意の適切な長さであってよく、線状および分枝のアルキル基を含む。適切なアルキル基は一般に、C
1〜C
25アルキル、好ましくは、C
1〜C
18アルキル、より好ましくは、C
1〜C
10アルキルを含む。R
3が、式(XII)の構造に従う置換基である実施形態では、得られた化合物を、構造上のヒドロキシル基のうちの1以上を、別の置換基、例として、R
6およびR
8について下記に記載する置換基のうちのいずれかで置換するように、さらに反応させることができる。
【0067】
他の実施形態では、R
3は、構造−OR
6、−NHR
6、および−NR
6R
6(これは、アミン窒素に結合している2つのR
6基を有する三級アミン基を示す)を有する置換基からなる群から選択される置換基であり得る。R
6基は、−R
7−O−R
8−R
9および−R
8−R
9からなる群から選択される。R
7は、アルキルまたはアリールであり得る。R
7のアルキル基は、任意の適切な長さであってよく、線状および分枝のアルキル基を含む。R
7の適切なアルキル基は一般に、C
1〜C
25アルキル、好ましくは、C
1〜C
18アルキル、より好ましくは、C
1〜C
10アルキルを含む。R
7のアリール基は、置換アリールと無置換アリール基の両方を含めた、任意の適切なアリール基であってよい。1つの好ましいと考えられる実施形態では、R
7は、パラ位(すなわち、R
3の窒素原子への結合に関してパラ位)においてスルホンアミド基で置換されているフェニル基とすることができ、R
8は、スルホンアミド基に結合している。基−R
7−O−R
8−R
9および−R
8−R
9については、R
9は、水素またはアルキルであり得る。アルキル基は、任意の適切な長さであってよく、線状および分枝のアルキル基を含むことができる。適切なアルキル基は一般に、C
1〜C
25アルキル、好ましくは、C
1〜C
18アルキル、より好ましくは、C
1〜C
10アルキルを含む。基−R
7−O−R
8−R
9および−R
8−R
9については、R
9は、好ましくは、水素である。
【0068】
基−R
7−O−R
8−R
9および−R
8−R
9については、R
8は、特定の群から選択される二価の置換基であり得る。一実施形態では、R
8は、式(V)の構造に従う繰り返し単位から独立に選択される2以上の二価の繰り返し単位を含む二価のオリゴマー置換基であり得る。
【化48】
【0069】
式(V)の構造において、R
20およびR
21は、独立に、水素、アルキル、ヒドロキシアルキル、アリール、アルコキシアルキルおよびアリールオキシアルキルからなる群から選択される。R
20およびR
21のアルキル基は、任意の適切な長さであってよく、線状および分枝のアルキル基を含むことができる。適切なアルキル基は一般に、C
1〜C
25アルキル、好ましくは、C
1〜C
18アルキル、より好ましくは、C
1〜C
10アルキル(例えば、メチルおよびn−プロピル)を含む。R
20およびR
21のヒドロキシアルキル基は、任意の適切な長さのアルキル置換基を有し、線状または分枝の構造のいずれかを有する、任意の適切なヒドロキシアルキル基であってよい。R
20およびR
21の適切なヒドロキシアルキル基は、これに限定されないが、ヒドロキシメチルを含む。R
20およびR
21のアリール基は、任意の適切なアリール基であってよく、フェニル基が潜在的に好ましい。式(V)の構造に従う繰り返し単位を含む二価のオリゴマー置換基は、任意の適切な数の繰り返し単位を含んでよい。例えば、オリゴマー置換基は、2〜100の繰り返し単位(例えば、2〜50、2〜30または2〜25)を含むことができる。そのような二価のオリゴマー置換基においては、繰り返し単位は、全て同じであってもよく(すなわち、R
20およびR
21が、置換基中の繰り返し単位の全てについて同じであってよい)、または置換基を、式(V)の構造に従う2以上の異なる繰り返し単位から構成してもよい。式(V)の構造に従う2以上の異なる繰り返し単位を含む二価のオリゴマー置換基においては、異なる繰り返し単位を、ブロック配置(すなわち、複数の同じ繰り返し単位を、置換基中で相互に隣接させて配列させる配置)またはランダム配置(すなわち、繰り返し単位を、置換基内でランダムに配置させる配置)のいずれかで配列させることができる。
【0070】
特定の好ましいと考えられる実施形態では、R
8は、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドおよびそれらの組合せからなる群から選択される繰り返し単位を含む二価のオリゴマー置換基であり得る。そのような実施形態では、置換基を、これらの繰り返し単位のうちの1つのみから構成してもよく、または置換基を、これらの繰り返し単位の任意の適切な組合せから構成してもよい。上記に示したように、2以上の異なる繰り返し単位の組合せを含む二価の置換基においては、繰り返し単位を、ブロック配置またはランダム配置のいずれかで配列させることができる。特定の好ましいと考えられる実施形態では、R
8は、式(XIII)〜(XV)のうちの1つの構造に従う二価の置換基であり得る。
【化49】
【0071】
式(XIII)〜(XV)の構造のそれぞれにおいて、x、yおよびzは、0〜100の整数であり、x、yおよびzの和は、2以上(例えば、2〜100、2〜50、2〜30、または2〜25)である。
【0072】
特定の好ましいと考えられる実施形態では、R
8は、グリシドールまたはグリシジルエーテルから誘導した1以上の繰り返し単位を含む二価のオリゴマー置換基であり得る。適切なグリシジルエーテルは、メチルグリシジルエーテル、イソブチルグリシジルエーテル、イソプロピルグリシジルエーテル、tert−ブチルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、ヘキサデシルグリシジルエーテルを含むが、それらに必ずしも限定されない。
【0073】
別の実施形態では、R
8は、式(VIII)の構造に従う二価の置換基であり得る。
【化50】
【0074】
式(VIII)の構造において、R
25およびR
26は、独立に、水素、ヒドロキシル、およびアルキル(例えば、C
1〜C
10アルキル)からなる群から選択され、cは、1〜12の整数であり、dは、1〜100(例えば、2〜100、1〜50、2〜50、1〜30、2〜30、1〜25、または2〜25)の整数である。特定の好ましいと考えられる実施形態では、R
25とR
26が両方とも、水素であり、cは、5である。
【0075】
別の実施形態では、R
8は、式(IX)の構造に従う二価の置換基であり得る。
【化51】
【0076】
式(IX)の構造において、R
27およびR
28は、独立に、水素、ヒドロキシル、およびアルキル(例えば、C
1〜C
10アルキル)からなる群から選択され、eは、1〜12の整数であり、fは、1〜100(例えば、2〜100、1〜50、2〜50、1〜30、2〜30、1〜25、または2〜25)の整数である。特定の好ましいと考えられる実施形態では、R
25とR
26が両方とも、水素であり、eは、5である。
【0077】
別の実施形態では、R
8は、式(XI)の構造に従う二価の置換基であり得る。
【化52】
【0078】
式(XI)の構造において、R
31、R
32およびR
33は、独立に、アルキルおよびヒドロキシアルキルから選択される。R
31、R
32およびR
33に適しているアルキルおよびヒドロキシアルキル基は、任意の適切な長さであってよく、線状および分枝のアルキル基を含むことができる。適切なアルキルおよびヒドロキシアルキル基は一般に、C
1〜C
25アルキル、好ましくは、C
1〜C
18アルキル、より好ましくは、C
1〜C
10アルキルを含む。好ましいと考えられる実施形態では、R
31、R
32およびR
33は、それぞれ、メチルである。式(XI)の構造において、hは、1〜100(例えば、2〜100、1〜50、2〜50、1〜30、2〜30、1〜25、または2〜25)の整数である。式(XI)の構造において、アンモニウム基上の正の電荷を、任意の適切な負に荷電している対イオン、例として、ハロゲン化物イオン(例えば、塩素イオン)により釣り合わせることができる。
【0079】
特定の他の実施形態では、R
8は、R
8に適していると上記で記載した二価の置換基のうちの2以上を含む二価の置換基であり得る。そのような実施形態では、2以上の置換基の組合せを、ブロック配置またはランダム配置のいずれかで配置させることができる。例えば、1つの好ましいと考えられる実施形態では、R
8は、式(V)の構造に従う2以上の繰り返し単位を含む二価の構成要素、および式(VIII)の構造に従う別の二価の構成要素であり得る。別の実施形態では、R
8は、2以上の、式(XI)の構造に従う二価の構成要素でキャップされている、式(V)の構造に従う繰り返し単位を含む二価の構成要素とすることができる。
【0080】
特定の実施形態では、R
4とR
5は、独立に、水素、アルコキシ、アミノ、アルキルアミノ、アリールアミノ、ヒドロキシアルキルアミノ、モルホリノ、アニリン、アルキルアニリノ、ピペラジニルおよびピペリジニルからなる群から選択され得る。
【0081】
特定の他の実施形態では、R
4およびR
5は、同じことが上記に記載されているように、独立に、式(II)、式(III)、式(IV)、式(VI)、式(VII)、式(X)および式(XII)の構造に従う置換基からなる群から選択され得る。
【0082】
特定の他の実施形態では、R
4およびR
5は、独立に、−OR
10、−NHR
10、および−NR
10R
10(これは、アミン窒素に結合している2つのR
10基を有する三級アミン基を示す)からなる群から選択され得る。R
10基は、−R
11−O−R
12−R
13および−R
12−R
13からなる群から選択される。R
11は、アルキルまたはアリールであり得る。R
11のアルキル基は、任意の適切な長さであってよく、線状および分枝のアルキル基を含む。R
11の適切なアルキル基は一般に、C
1〜C
25アルキル、好ましくは、C
1〜C
18アルキル、より好ましくは、C
1〜C
10アルキルを含む。R
11のアリール基は、置換アリールと無置換アリール基の両方を含めた、任意の適切なアリール基であってよい。1つの好ましいと考えられる実施形態では、R
11は、パラ位(すなわち、R
4またはR
5の窒素原子への結合に関してパラ位)においてスルホンアミド基で置換されているフェニル基とすることができ、R
12は、スルホンアミド基に結合している。基−R
11−O−R
12−R
13および−R
12−R
13については、R
13は、水素またはアルキルであり得る。アルキル基は、任意の適切な長さであってよく、線状および分枝のアルキル基を含むことができる。適切なアルキル基は一般に、C
1〜C
25アルキル、好ましくは、C
1〜C
18アルキル、より好ましくは、C
1〜C
10アルキルを含む。基−R
11−O−R
12−R
13および−R
12−R
13については、R
13は、好ましくは、水素である。
【0083】
基−R
11−O−R
12−R
13および−R
12−R
13については、R
12は、二価の置換基であり、同じことが上記に記載されているが、式(V)、式(VIII)、式(IX)、式(XI)の構造に従う置換基、およびそれらの組合せからなる群から選択され得る。
【0084】
別の一連の実施形態では、本発明は、それに結合している2つのベンゾトリアゾール基を有するジアミノスチルベン系の蛍光増白剤を提供する。そのような実施形態では、化合物は、式(XX)の構造に従う。
【化53】
【0085】
そのような実施形態では、式(XX)のR
1およびR
3は、式(I)の構造に従う化合物のR
1およびR
3基に適していると上記に記載した置換基のうちのいずれかとすることができ、式(I)の場合と同様に、式(XX)中の2つのR
3は、同じであってもまたは異なっていてもよい。R
50は、−R
51−R
52または−OR
10である。R
51は、独立に、R
1について上記に列挙した置換基から選択され、R
52は、独立に、R
3について上記に列挙した置換基から選択される。換言すると、R
51およびR
52はそれぞれ、R
1およびR
3と同じ群から選択されるが、必ずしも式(XX)のR
1およびR
3と同じ置換基であるとは限らない。式(XX)のR
10は、式(I)の構造に従う化合物のR
10基に適していると上記に記載した置換基のうちのいずれかであり得る。
【0086】
本発明による化合物を、任意の適切なプロセスを使用して合成することができる。例えば、ヒドロキシルまたは−O
-M
+以外の置換基が、式(I)のR
3に存在する化合物を、最初に、対応するスルホン酸置換ジアミノスチルベン誘導体またはカルボン酸置換ジアミノスチルベンを反応させて、対応するスルホニルクロリドまたは酸クロリドを生成することによって調製することができる。この反応は、当技術分野で知られている技法、および任意の適切な試薬、例として、塩化チオニル、三塩化リン、五塩化リンまたは塩化オキサリルを使用して実施することができる。ジアミノスチルベンの対応するスルホニルクロリドまたは酸クロリドの誘導体を生成したら、次いで、誘導体を適切なアミンまたはアルコールと反応させて、所望の置換基を、ジアミノスチルベン上のスルホニルまたはカルボニル基に結合させることができる。添加するアミンまたはアルコールの量を制限し、その結果、スルホニルクロリドまたは酸クロリド基のうちの1つのみが反応して、置換基をジアミノスチルベン上のスルホニルまたはカルボニル基に結合させている化合物を得ることができる。知られているジアミノスチルベン化合物を用いて開始する上記に記載した反応を一般的に描写する反応スキームを、下記に記載する:
【化54】
【0087】
特定の実施形態では、上記に記載した反応において使用するアミンまたはアルコール化合物は、多官能性アミン(例えば、2以上のアミン基を有するアミン)、または多官能性アルコール(例えば、2以上のヒドロキシル基を有するアルコール)であり得る。そのような多官能性化合物を使用する場合、化合物は、上記に記載したように、ジアミノスチルベン化合物のうちの2以上の上に存在するスルホニルクロリドまたは酸クロリド基と反応することができ、それによって、ジスチリル−ビフェニル部分のうちの2以上が、この多官能性アミンまたはアルコール化合物から形成された置換基により連結されている化合物が生成すると考えられている。そのような反応において使用するのに適している多官能性アミンおよびアルコール化合物は、ジアミノスチルベン化合物と上記に記載したように反応する任意の多官能性アミンまたはアルコール化合物であってよい。実際に、上記に記載した適切な置換基のうちのいくつかは、スルホニルクロリドまたは酸クロリドと反応することができる2以上の基を含有し、したがって、そのような置換基は、2以上のジアミノスチルベン部分を含有する化合物を生成するのに適していると考えられている。
【0088】
別のプロセスでは、式(I)に従う化合物を、1当量の4,4’−ジアミノスチルベン−2,2’−ジスルホン酸(または4,4’−ジアミノスチルベン−2,2’−ジカルボン酸)を、2当量の塩化シアヌールと反応させて、ジアミノスチルベンジスルホン酸−ビス−ジクロロトリアジン付加物を生成することによって合成することができる。次いで、得られた付加物を適切なアミンまたはアルコールと反応させて、所望の化合物を得ることができる。さらに、アミンまたはアルコールの反応の間に、反応混合物のpHおよび温度を制御することによって、反応を、2つの異なるアミンまたはアルコールの、それぞれのトリアジン環への付加が可能となるように制御することもできる。換言すると、反応を、R
4とR
5とが異なるように制御することができる。そのような反応を一般的に描写する反応スキームを、下記に記載する:
【化55】
【0089】
この反応スキームでは、4,4’−ジアミノスチルベン−2,2’−ジスルホン酸を、4,4’−ジアミノスチルベン−2,2’−ジスルホネート塩、4,4’−ジアミノスチルベン−2,2’−ジカルボン酸、または4,4’−ジアミノスチルベン−2,2’−ジカルボキシレート塩で置きかえることができる。
【0090】
より具体的には、上記に示した反応を、この段落の記載に従って実施することができる。2当量の塩化シアヌールを、水溶性の有機溶媒、好ましくは、アセトン中に溶解させ、冷水(0〜5℃)に効率的に撹拌しながら添加して、一様な分散液を形成する。炭酸ナトリウム水溶液中に溶解させた1当量のジアミノスチルベンジスルホン酸を、0〜5℃で添加し、混合物を、0〜5℃で2時間撹拌して、ジアミノスチルベンジスルホン酸−ビス−ジクロロトリアジン付加物を形成する。次に、2当量のアミン化合物(例えば、芳香族アミンまたは脂肪族アミン)を、混合物に添加し、pHを、およそ7に、炭酸ナトリウムまたは水酸化ナトリウムを用いて調節する。混合物を、ジアミノスチルベンジスルホン酸−ビス−(モノクロロ−モノアミノトリアジン)付加物の形成が形成されるまで、室温で3時間撹拌する。次いで、使用した最初のアミンとは同じであってもまたは異なっていてもよい、追加の2当量のアミン(例えば、芳香族アミンまたは脂肪族アミン)を、次いで混合物に添加し、pHを、9〜10に水酸化ナトリウムを用いて調節する。混合物を、ジアミノスチルベンジスルホン酸−ビス−(アミノトリアジン)付加物が形成されるまで、50〜80℃で撹拌する。得られた生成物を、pHを低下させ、反応混合物から分離する生成物を単離し、生成物を乾燥するか、または生成物を水中に再溶解させて、水溶液を形成することによって精製することができる。
【0091】
特定の実施形態では、2つの先行する段落に記載した反応において使用するアミンまたはアルコール化合物は、多官能性アミン(例えば、2以上のアミン基を有するアミン)、または多官能性アルコール(例えば、2以上のヒドロキシル基を有するアルコール)であり得る。そのような多官能性化合物を使用する場合、化合物は、上記に記載したように、ジアミノスチルベン化合物のうちの2以上の上に存在するトリアジン基と反応することができ、それによって、ジアミノスチルベン部分のうちの2以上が、この多官能性アミンまたはアルコール化合物から形成された置換基により連結されている化合物を生成すると考えられている。そのような反応において使用するのに適している多官能性アミンおよびアルコール化合物は、ジアミノスチルベン化合物と上記に記載したように反応する任意の多官能性アミンまたはアルコール化合物であってよい。実際に、上記に記載した適切な置換基のうちのいくつかは、トリアジン基と反応することができる2以上の基を含有し、したがって、そのような置換基は、2以上のジアミノスチルベン部分を含有する化合物を生成するのに適していると考えられている。
【0092】
別のプロセスでは、式(XX)の構造に従う化合物を、最初に、1当量の4,4’−ジアミノスチルベン−2,2’−ジスルホン酸(または4,4’−ジアミノスチルベン−2,2’−ジカルボン酸)を提供し、提供した酸を亜硝酸ナトリウム(およそ2当量)と反応させて、対応するジアゾニウム塩を生成することによって合成することができる。次いで、このジアゾニウム塩を、アニリン誘導体(およそ2当量)の冷却水溶液に添加し、撹拌して、対応するビス−ジアゾ生成物を得る。次いで、ビス−ジアゾ生成物を、適切な酸化剤、例として、次亜塩素酸ナトリウムを使用して酸化して、対応する4,4’−ビス−(5−N,N−置換ベンゾトリアゾール−2−イル)スチルベン−2,2’−ジスルホン酸生成物を得る。このプロセスを描写する一般的な反応スキームを、下記に記載する:
【化56】
【0093】
そのようなプロセスの1つの具体例では、1当量の4,4’−ジアミノスチルベン−2,2’−ジスルホン酸を、十分な水に添加して、およそ5%の溶液を得る。濃塩酸を添加して、1〜2のpHを得、混合物を、0〜5℃に冷却する。亜硝酸ナトリウム(2.05当量)の水溶液を、数分かけて添加し、混合物を2時間撹拌する。反応により、ジアゾニウム塩が生成される。ジアゾニウム塩のこの溶液を、2当量の4−N,N−ジヒドロキシエチルスルホンアミドアニリンの冷却水溶液に添加し、数時間撹拌して、ビス−ジアゾ生成物を得る。次いで、この混合物を、70〜80℃に加熱し、5.2当量の次亜塩素酸ナトリウムを用いて酸化して、4,4’−ビス−(5−N,N−ジヒドロキシエチルスルホンアミドベンゾトリアゾール−2−イル)スチルベン−2,2’−ジスルホン酸を得る。
【0094】
上記に示したように、また、本発明は、上記記載の蛍光増白剤を含有する洗濯用組成物も提供する。本明細書で使用する場合、用語「洗濯用組成物」は、別段の記載がない限り、顆粒、粉末、液体、ゲル、ペースト、バー形態および/またはフレークタイプの洗浄剤および/または織物処理組成物を含む。本明細書で使用する場合、用語「織物処理組成物」は、別段の記載がない限り、織物軟化組成物、織物増強組成物、織物フレッシュニング組成物、およびそれらの組合せを含む。そのような組成物は、濯ぎ添加型組成物であってよいが、そうである必要はない。
【0095】
本明細書に記載する蛍光増白剤は、これらに限定されないが、洗濯洗剤および織物手入れ用組成物を含めた、洗濯用組成物中に組み込むことができる。そのような組成物は、前記蛍光増白剤および洗濯用成分のうちの1以上を含む。洗濯洗剤を含めた、洗濯用組成物は、ゲル形態を含めた、固体または液体の形態をとることができる。洗濯洗剤組成物は、界面活性剤を、所望の清浄化特性をもたらすのに十分な量で含む。
【0096】
蛍光増白剤は、洗濯洗剤組成物中に、組成物の約0.0001重量%〜約10重量%、より好ましくは、組成物の約0.0001重量%〜約5重量%、さらにより好ましくは、組成物の約0.0001重量%〜約1重量%の量で存在することができる。
【0097】
洗濯洗剤組成物は、界面活性剤を、所望の清浄化特性をもたらすのに十分な量で含む。一実施形態では、洗濯洗剤組成物は、重量に関して、約5%〜約90%の界面活性剤、より具体的には、約5%〜約70%の界面活性剤、さらにより具体的には、約5%〜約40%を含む。界面活性剤は、アニオン性、非イオン性、カチオン性、双性イオン性および/または両性の界面活性剤を含むことができる。より特定の実施形態では、洗剤組成物は、アニオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、またはそれらの混合物を含む。
【0098】
本明細書において有用である適切なアニオン性界面活性剤は、典型的には液体洗剤製品中で使用される、従来のアニオン性界面活性剤のタイプのうちのいずれかを含むことができる。これらは、アルキルベンゼンスルホン酸およびそれらの塩、ならびにアルコキシル化または非アルコキシル化アルキルサルフェート物質を含む。
【0099】
例示的なアニオン性界面活性剤は、C
10〜C
16アルキルベンゼンスルホン酸、好ましくは、C
11〜C
14アルキルベンゼンスルホン酸のアルカリ金属塩である。好ましくは、アルキル基は線状であり、そのような線状のアルキルベンゼンスルホネートは、「LAS」として知られている。アルキルベンゼンスルホネート、特に、LASは、当技術分野でよく知られている。そのような界面活性剤およびそれらの調製が、米国特許第2,220,099号および第2,477,383号に記載されている。線状の、直鎖アルキルベンゼンスルホネートナトリウムおよびカリウムが、とりわけ好ましく、アルキル基中の炭素原子の平均数が、約11〜14である。C
11〜C
14、例えば、C
12のLASナトリウムが、そのような界面活性剤の具体例である。
【0100】
アニオン性界面活性剤の別の例示的なタイプは、エトキシル化アルキルサルフェート界面活性剤を含む。そのような物質は、アルキルエーテルサルフェートまたはアルキルポリエトキシレートサルフェートとしてもまた知られており、式:R’−O−(C
2H
4O)
n−SO
3M(式中、R’は、C
8〜C
20アルキル基であり、nは、約1〜20であり、Mは、塩形成カチオンである)に相当するものである。特定の実施形態では、R’は、C
10〜C
18アルキルであり、nは、約1〜15であり、Mは、ナトリウム、カリウム、アンモニウム、アルキルアンモニウムまたはアルカノールアンモニウムである。より特定の実施形態では、R’は、C
12〜C
16アルキルであり、nは、約1〜6であり、Mは、ナトリウムである。
【0101】
アルキルエーテルサルフェートは一般に、種々のR’鎖の長さおよび種々の程度のエトキシル化を含む混合物の形態で使用する。頻繁にまた、そのような混合物は必然的に、いくつかの非エトキシル化アルキルサルフェート物質、すなわち、上記のエトキシル化アルキルサルフェートの式(式中、n=0)の界面活性剤も含有する。また、非エトキシル化アルキルサルフェートは、本発明の組成物に別個に添加し、存在してよい任意のアニオン性界面活性剤構成成分として、またはそれにおいて使用することもできる。非アルコキシル化、例えば、非エトキシル化されているアルキルエーテルサルフェート界面活性剤の具体例は、高級C
8〜C
20脂肪アルコールの硫酸化により生成するものである。従来の主要なアルキルサルフェート界面活性剤は、一般式:ROSO
3-M
+(式中、Rは、典型的には線状C
8〜C
20ヒドロカルビル基であるが、直鎖であってもまたは分枝鎖であってもよく、Mは、水可溶性カチオンである)を有する。特定の実施形態では、Rは、C
10〜C
15アルキルであり、Mは、アルカリ金属であり、より具体的には、Rは、C
12〜C
14であり、Mは、ナトリウムである。
【0102】
本明細書において有用なアニオン性界面活性剤の特定の非限定的な例として、a)C
11〜C
18アルキルベンゼンスルホネート(LAS);b)C
10〜C
20、一級の、分枝鎖およびランダムアルキルサルフェート(AS);c)式(I)および(II)(式中、式(I)および(II)中のMは、水素または電荷的中性をもたらすカチオンであり、全てのM単位は、界面活性剤と結合するにしろ、補助成分と結合するにしろ、当業者により単離される形態、または化合物を使用する系の相対的pHに応じて、水素原子またはカチオンのいずれかであってよく、好ましいカチオンの非限定的な例として、ナトリウム、カリウム、アンモニウムおよびそれらの混合物が挙げられ、xは、少なくとも、約7、好ましくは、少なくとも約9の整数であり、yは、少なくとも8、好ましくは、少なくとも約9の整数である)を有するC
10〜C
18、二級の、(2,3)アルキルサルフェート;d)C
10〜C
18アルキルアルコキシサルフェート(AE
xS:alkyl alkoxy sulfate)(式中、好ましくは、xは、1〜30である);e)C
10〜C
18アルキルアルコキシカルボキシレート、好ましくは、1〜5のエトキシ単位を含むもの;f)米国特許第6,020,303号および米国特許第6,060,443号に論じられている中鎖、分枝アルキルサルフェート;g)米国特許第6,008,181号および米国特許第6,020,303号に論じられている中鎖、分枝アルキルアルコキシサルフェート;h)WO99/05243、WO99/05242、WO99/05244、WO99/05082、WO99/05084、WO99/05241、WO99/07656、WO00/23549およびWO00/23548に論じられている改変アルキルベンゼンスルホネート(MLAS:modified alkylbenzene sulfonate);i)メチルエステルスルホネート(MES);ならびにj)α−オレフィンスルホネート(AOS)が挙げられる。
【0103】
本明細書において有用である適切な非イオン性界面活性剤は、典型的には液体洗剤製品中で使用される、従来の非イオン性界面活性剤のタイプのうちのいずれかを含むことができる。これらは、アルコキシル化脂肪アルコールおよびアミンオキシド界面活性剤を含む。通常、液体である非イオン性界面活性剤が、本明細書の液体洗剤製品中で使用するのに好ましい。
【0104】
本明細書で使用するのに適切な非イオン性界面活性剤は、アルコールアルコキシレート非イオン性界面活性剤を含む。アルコールアルコキシレートは、一般式:R
1(C
mH
2mO)
nOH(式中、R
1は、C
8〜C
16アルキル基であり、mは、2〜4であり、nは、約2〜12の範囲に及ぶ)に相当する物質である。好ましくは、R
1は、アルキル基であり、このアルキル基は、一級であってもまたは二級であってもよく、約9〜15の炭素原子、より好ましくは、約10〜14の炭素原子を含む。一実施形態では、また、アルコキシル化脂肪アルコールは、1分子当たり約2〜12のエチレンオキシド部分、より好ましくは、1分子当たり約3〜10のエチレンオキシド部分を含有するエトキシル化物質でもある。
【0105】
本明細書の液体洗剤組成物中で有用なアルコキシル化脂肪アルコール物質は頻繁に、約3〜17の範囲に及ぶ親水性親油性バランス(HLB)を有する。より好ましくは、この物質のHLBは、約6〜15、最も好ましくは、約8〜15の範囲に及ぶ。アルコキシル化脂肪アルコール非イオン性界面活性剤は、Shell Chemical Companyにより、商品名NeodolおよびDobanolの下で販売されている。
【0106】
本明細書において有用な非イオン性界面活性剤の別の適切なタイプは、アミンオキシド界面活性剤を含む。アミンオキシドは、当技術分野ではしばしば、「半極性の」非イオン性物質と呼ばれる物質である。アミンオキシドは、式:R(EO)
x(PO)
y(BO)
zN(O)(CH
2R’)
2?qH2Oを有する。この式中、Rは、比較的長鎖のヒドロカルビル部分(この部分は、飽和または不飽和であっても、線状または分枝であってもよく、8〜20、好ましくは、10〜16の炭素原子を含有することができる)であり、より好ましくは、C
12〜C
16一級アルキルである。R’は、短鎖部分であり、好ましくは、水素、メチルおよび−CH
2OHから選択される。x+y+zが、0とは異なる場合、EOは、エチレンオキシであり、POは、プロピレンネオキシ(propyleneneoxy)であり、BOは、ブチレンオキシである。アミンオキシド界面活性剤は、C
12〜C
14アルキルジメチルアミンオキシドにより示される。
【0107】
非イオン性界面活性剤の非限定的な例として、a)C
12〜C
18アルキルエトキシレート、例として、NEODOL(登録商標)非イオン性界面活性剤、Shell製;b)C
6〜C
12アルキルフェノールアルコキシレート(式中、アルコキシレート単位は、エチレンオキシおよびプロピレンオキシ単位の混合物である);c)C
12〜C
18アルコールおよびC
6〜C
12アルキルフェノールの、エチレンオキシド/プロピレンオキシドブロックポリマーとの縮合物、例として、プルロニック(登録商標)、BASF製;d)米国特許第6,150,322号に論じられているC
14〜C
22中鎖、分枝アルコール、BA;e)米国特許第6,153,577号、米国特許第6,020,303号および米国特許第6,093,856号に論じられているC
14〜C
22中鎖、分枝アルキルアルコキシレート、BAE
x:branched alkyl alkoxylate(式中、xは、1〜30である);f)1986年1月26日にLlenadoに対して発行の米国特許第4,565,647号に論じられているアルキルポリサッカライド、具体的には、米国特許第4,483,780号および米国特許第4,483,779号に論じられているアルキルポリグリコシド;g)米国特許第5,332,528号、WO92/06162、WO93/19146、WO93/19038およびWO94/09099に論じられているポリヒドロキシ脂肪酸アミド;ならびにh)米国特許第6,482,994号およびWO01/42408に論じられているエーテルでキャップされたポリ(オキシアルキレート化)アルコール界面活性剤が挙げられる。
【0108】
本明細書の洗濯洗剤組成物中、洗浄力がある界面活性剤構成成分は、アニオン性と非イオン性とを組み合わせた界面活性剤物質を含むことができる。この場合、アニオン性対非イオン性の重量比は、典型的には、10:90〜90:10、より典型的には、30:70〜70:30の範囲に及ぶ。
【0109】
カチオン性界面活性剤は、当技術分野でよく知られており、これらの非限定的な例として、四級アンモニウム界面活性剤が挙げられ、これらは、最大26炭素原子を有することができる。追加の例として、a)米国特許第6,136,769号に論じられているアルコキシレート四級アンモニウム(AQA)界面活性剤;b)米国特許第6,004,922号に論じられているジメチルヒドロキシエチル四級アンモニウム;c)WO98/35002、WO98/35003、WO98/35004、WO98/35005およびWO98/35006に論じられているポリアミンカチオン性界面活性剤;d)米国特許第4,228,042号、第4,239,660号、第4,260,529号および米国特許第6,022,844号に論じられているカチオン性エステル界面活性剤;ならびにe)米国特許第6,221,825号およびWO00/47708に論じられているアミノ界面活性剤、具体的には、アミドプロピルジメチルアミン(APA)が挙げられる。
【0110】
双性イオン性界面活性剤の非限定的な例として、二級および三級アミンの誘導体、複素環二級および三級アミンの誘導体、または四級アンモニウムの誘導体、四級ホスホニウムもしくは三級スルホニウム化合物が挙げられる。双性イオン性界面活性剤、すなわち、アルキルジメチルベタインおよびココジメチルアミドプロピルベタイン、C
8〜C
18(好ましくは、C
12〜C
18)アミンオキシド、ならびにスルホおよびヒドロキシベタイン、例として、N−アルキル−N,N−ジメチルアミノ−1−プロパンスルホネート(アルキル基は、C
8〜C
18、好ましくは、C
10〜C
14であり得る)を含めた、ベタインの例については、1975年12月30日にLaughlinらに対して発行の米国特許第3,929,678号、19列、38行〜22列、48行を参照されたい。
【0111】
両性電解質性界面活性剤の非限定的な例として、二級もしくは三級アミンの脂肪族誘導体、または複素環二級および三級アミンの脂肪族誘導体が挙げられ、脂肪族ラジカルは、直鎖または分枝鎖であってよい。脂肪族置換基のうちの1つは、少なくとも約8の炭素原子、典型的には、約8〜約18の炭素原子を含み、少なくとも1つは、アニオン性の水可溶性基、例えば、カルボキシ、スルホネート、サルフェートを含む。両性電解質性界面活性剤の例については、1975年12月30日にLaughlinらに対して発行の米国特許第3,929,678号、19列、18〜35行を参照されたい。
【0112】
示すように、組成物は、固体の形態、すなわち、錠剤、またはこれらに限定されないが、粒子、フレーク等を含めた、粒子状物質形態のいずれかをとってもよく、あるいは組成物は、液体の形態をとってもよい。液体洗剤組成物は、水性の非表面活性な液体の担体を含む。一般に、本明細書の組成物中で利用する水性の非表面活性な液体の担体の量は、組成物の構成成分を可溶化する、懸濁させる、または分散させるのに有効である。例えば、組成物は、重量に関して、約5%〜約90%、より具体的には、約10%〜約70%、さらにより具体的には、約20%〜約70%の水性の非表面活性な液体の担体を含むことができる。
【0113】
水性の非表面活性な液体の担体の最も費用効果があるタイプは当然ながら、水そのものである。したがって、水性の非表面活性な液体の担体の構成成分は一般に、全部ではないにしても、大部分が水からなる。他のタイプの水混和性の液体、そのようなアルカノール、ジオール、他のポリオール、エーテル、アミン等が従来、液体洗剤組成物に共溶媒または安定化剤として添加されているが、本発明の目的では、そのような水混和性の液体の活用は、組成物のコストを抑えるために最小限に留めるべきである。したがって、本明細書の液体洗剤製品の水性の液体の担体の構成成分は一般に、組成物の重量に関して、約5%〜約90%、より好ましくは、約20%〜約70%の範囲に及ぶ濃度で存在する水を含む。
【0114】
また、洗剤組成物は、漂白剤も含有することができる。適切な漂白剤として、例えば、過酸化水素供給源、例として、本明細書に組み込まれているKirk Othmer’s Encyclopedia of Chemical Technology、4版(1992年、John Wiley & Sons)、Vol.4、271〜300頁、「Bleaching Agents(Survey)」に詳細に記載されているものが挙げられる。これらの過酸化水素供給源は、種々の形態の過ホウ酸ナトリウムおよび過炭酸ナトリウムを含み、これらの化合物の種々の被覆および改変形態が挙げられる。
【0115】
本明細書において使用する過酸化水素の好ましい供給源は、過酸化水素自体を含めた、任意の好都合な供給源であってよい。例えば、過ホウ酸塩、例えば、過ホウ酸ナトリウム(任意の水和物だが、好ましくは、一または四水和物)、炭酸ナトリウム過酸化水素化物もしくは同等の過炭酸塩、ピロリン酸ナトリウム過酸化水素化物、尿素過酸化水素化物、または過酸化ナトリウムを、本明細書では使用することができる。また、利用可能な酸素の供給源、例として、過硫酸塩ブリーチ(例えば、DuPontが製造するOXONE)も有用である。過ホウ酸ナトリウム一水和物および過炭酸ナトリウムが、特に好ましい。また、任意の好都合な過酸化水素供給源の混合物を使用してもよい。
【0116】
適切な過炭酸塩ブリーチは、約500マイクロメートル〜約1,000マイクロメートルの範囲に及ぶ平均粒子サイズを有する乾燥粒子を含み、約10重量%以下の前記粒子が、約200マイクロメートル未満であり、約10重量%以下の前記粒子が、約1,250マイクロメートル超である。場合により、過炭酸塩を、ケイ酸塩、ホウ酸塩または水溶性界面活性剤を用いて被覆してもよい。過炭酸塩は、種々の商業的供給源、例として、FMC、SolvayおよびTokai Denkaから入手可能である。
【0117】
また、本発明の組成物は、漂白剤として、塩素系の漂白物質を含むこともできる。そのような薬剤は、当技術分野でよく知られており、例えば、ジクロロイソシアヌル酸ナトリウム(「NaDCC:sodium dichloroisocyanurate」)を含む。しかし、塩素系ブリーチは、酵素を含む組成物にとってはあまり好ましくない。
【0118】
(a)ブリーチ活性化剤−好ましくは、組成物中の過酸素のブリーチ構成成分を、活性化剤(過酸前駆体)と共に製剤化する。活性化剤は、組成物の重量に関して、約0.01%から、好ましくは、約0.5%から、より好ましくは、約1%から、約15%まで、好ましくは、約10%まで、より好ましくは、約8%までのレベルで存在する。本明細書で使用するブリーチ活性化剤は、過酸化水素と併せて使用すると、その供給源からブリーチ活性化剤に対応する過酸のインサイチュー(in situ)の生成が生じる任意の化合物である。活性化剤の種々の非限定的な例が、米国特許第5,576,282号;第4,915,854号および第4,412,934号に開示されている。また、本明細書において有用である他の典型的なブリーチおよび活性化剤については、米国特許第4,634,551号も参照されたい。
【0119】
好ましい活性化剤は、テトラアセチルエチレンジアミン(TAED)、ベンゾイルカプロラクタム(BzCL)、4−ニトロベンゾイルカプロラクタム、3−クロロベンゾイルカプロラクタム、ベンゾイルオキシベンゼンスルホネート(BOBS)、ノナノイルオキシベンゼンスルホネート(NOBS)、安息香酸フェニル(PhBz)、デカノイルオキシベンゼンスルホネート(C
10−OBS)、ベンゾイルバレロラクタム(BZVL)、オクタノイルオキシベンゼンスルホネート(C
8−OBS)、それらの過加水分解可能な(perhydrolyzable)エステルおよび混合物からなる群から選択され、最も好ましくは、ベンゾイルカプロラクタムおよびベンゾイルバレロラクタムである。約8〜約11のpH範囲において特に好ましいブリーチ活性化剤は、OBSまたはVL脱離基を有する、選択される活性化剤である。
【0120】
好ましい疎水性ブリーチ活性化剤として、これに限定されないが、ノナノイルオキシベンゼンスルホネート(NOBS);4−[N−(ノナノイル)アミノヘキサノイルオキシ]−ベンゼンスルホネートのナトリウム塩(NACA−OBS:4-[N-(nonanoyl) amino hexanoyloxy]-benzene sulfonate)(その例が、米国特許第5,523,434号に記載されている);ドデカノイルオキシベンゼンスルホネート(LOBS:dodecanoyloxybenzenesulphonate、またはC
12−OBS);10−ウンデセノイルオキシベンゼンスルホネート(UDOBSまたはC
11−OBS、10位において不飽和である);およびデカノイルオキシ安息香酸(DOBA)が挙げられる。
【0121】
好ましいブリーチ活性化剤は、Burnsらに対する米国特許第5,998,350号;Christieらに対する米国特許第5,698,504号;Christieらに対する米国特許第5,695,679号;Willeyらに対する米国特許第5,686,401号;Hartshornらに対する米国特許第5,686,014号;Willeyらに対する米国特許第5,405,412号;Willeyらに対する米国特許第5,405,413号;Mitchelらに対する米国特許第5,130,045号;およびChungらに対する米国特許第4,412,934号に記載されているものであり、これらの全てが、参照により本明細書に組み込まれている。
【0122】
過酸素供給源(AvOとして)対ブリーチ活性化剤のモル比は、本発明においては一般に、少なくとも1:1から、好ましくは、約20:1から、より好ましくは、約10:1から、約1:1まで、好ましくは、約3:1までの範囲に及ぶ。
【0123】
また、四級置換ブリーチ活性化剤も含むことができる。本洗濯組成物は、好ましくは、四級置換ブリーチ活性化剤(QSBA:quaternary substituted bleach activator)、または四級置換過酸(QSP:quaternary substituted peracid、好ましくは、四級置換過カルボン酸もしくは四級置換ペルオキシイミド酸);より好ましくは、前者を含む。好ましいQSBA構造が、Willeyらに対する米国特許第5,686,015号;Taylorらに対する米国特許第5,654,421号;Gosselinkらに対する米国特許第5,460,747号;Miracleらに対する米国特許第5,584,888号;Taylorらに対する米国特許第5,578,136号にさらに記載されており、これらの全てが、参照により本明細書に組み込まれている。
【0124】
本明細書において有用である非常に好ましいブリーチ活性化剤は、米国特許第5,698,504号;第5,695,679号;および第5,686,014号に記載されているアミド置換体である。これらのそれぞれを、本明細書上記に引用した。そのようなブリーチ活性化剤の好ましい例として、(6−オクタンアミドカプロイル)オキシベンゼンスルホネート、(6−ノナンアミドカプロイル)オキシベンゼンスルホネート、(6−デカンアミドカプロイル)オキシベンゼンスルホネート、およびそれらの混合物が挙げられる。
【0125】
他の有用な活性化剤が、米国特許第5,698,504号;第5,695,679号;および第5,686,014号に開示されており(これらのそれぞれは、本明細書上記に引用されている)、Hodgeらに対する米国特許第4,966,723号にも開示されている。これらの活性化剤は、ベンゾキサジン系活性化剤、例として、1,2−位において、部分−C(O)OC(R
1)=N−が融合しているC
6H
4環を含む。
【0126】
ニトリル、例として、アセトニトリルおよび/またはアンモニウムニトリル、ならびに他の四級窒素含有ニトリルは、本明細書において有用である別のクラスの活性化剤である。そのようなニトリルブリーチ活性化剤の非限定的な例が、米国特許第6,133,216号;第3,986,972号;第6,063,750号;第6,017,464号;第5,958,289号;第5,877,315号;第5,741,437号;第5,739,327号;第5,004,558号;ならびにEP第790244号、第775127号、第1017773号、第1017776号;ならびにWO99/14302、WO99/14296、WO96/40661に記載されており、これらの全てが、参照により本明細書に組み込まれている。
【0127】
活性化剤および正確な適用に応じて、良好な漂白結果を、約6〜約13、好ましくは、約9.0〜約10.5の使用時のpHを有する漂白系から得ることができる。典型的には、例えば、電子吸引性部分を有する活性化剤を、ほぼ中性のまたは中性を下回るpH範囲については使用する。アルカリと緩衝化剤とを使用して、そのようなpHを確保することができる。
【0128】
アシルラクタム活性化剤が、米国特許第5,698,504号;第5,695,679号および第5,686,014号に記載されており、これらのそれぞれを、本明細書上記に引用した。これら、とりわけ、アシルカプロラクタム(例えば、WO94−28102Aを参照されたい)、およびアシルバレロラクタム(参照により本明細書に組み込まれているWilleyらに対する米国特許第5,503,639号を参照されたい)が、本明細書では非常に有用である。
【0129】
(b)有機過酸化物、とりわけ、ジアシル過酸化物−これらは、Kirk Othmer、Encyclopedia of Chemical Technology、Vol.17、John Wiley and Sons、1982年、27〜90頁、とりわけ、63〜72頁に広範に示されており、全てが、参照により本明細書に組み込まれている。ジアシル過酸化物を使用する場合、これは、好ましくは、色の手入れを含めた、織物の手入れに、最低限の有害な影響しかもたらさないジアシル過酸化物である。
【0130】
(c)金属含有ブリーチ触媒−また、本発明の組成物および方法は、場合により、金属含有ブリーチ触媒、好ましくは、マンガンおよびコバルト含有ブリーチ触媒を含んでもよい。
【0131】
金属含有ブリーチ触媒の1つのタイプは、確定したブリーチ触媒活性の遷移金属カチオン(例として、銅、鉄、チタン、ルテニウム タングステン、モリブデンまたはマンガンのカチオン)、ブリーチ触媒活性をほとんどまたは全く有さない補助的な金属カチオン(例として、亜鉛またはアルミニウムのカチオン)、ならびに触媒のおよび補助的な金属カチオンについての確定した安定度定数を有する封鎖剤(sequestrate)(特に、エチレンジアミン四酢酸、エチレンジアミン四(メチレンホスホン酸)およびそれらの水溶性塩)を含む触媒系である。そのような触媒が、Braggに対する米国特許第4,430,243号に開示されている。
【0132】
マンガン金属錯体−所望により、本明細書の組成物は、マンガン化合物による触媒作用を受けることができる。そのような化合物および使用レベルは、当技術分野でよく知られており、例えば、米国特許第5,576,282号;第5,246,621号;第5,244,594号;第5,194,416号;および第5,114,606号;ならびに欧州特許出願公開第549,271A1号;第549,272A1号;第544,440A2号;および第544,490A1号に開示されているマンガン系触媒が挙げられる。これらの触媒の好ましい例として、Mn(IV)
2(u−O)
3(1,4,7−トリメチル−1,4,7−トリアザシクロノナン)
2(PF
6)
2、Mn(III)
2(u−O)
1(u−OAc)
2(1,4,7−トリメチル−1,4,7−トリアザシクロノナン)
2(ClO
4)
2、Mn(IV)
4(u−O)
6(1,4,7−トリアザシクロノナン)
4(ClO
4)
4、Mn(III)Mn(IV)
4(u−O)
1(u−OAc)
2−(1,4,7−トリメチル−1,4,7−トリアザシクロノナン)
2(ClO
4)
3、Mn(IV)(1,4,7−トリメチル−1,4,7−トリアザシクロノナン)−(OCH
3)
3(PF
6)、およびそれらの混合物が挙げられる。他の金属系のブリーチ触媒は、米国特許第4,430,243号および第5,114,611号に開示されているものを含む。また、漂白を増強するための、種々の錯体配位子を有するマンガンの使用は、以下にも報告されている:米国特許第4,728,455号;第5,284,944号;第5,246,612号;第5,256,779号;第5,280,117号;第5,274,147号;第5,153,161号;および第5,227,084号。
【0133】
コバルト金属錯体−本明細書において有用なコバルトブリーチ触媒は、知られており、例えば、米国特許第5,597,936号;第5,595,967号;および第5,703,030号;ならびにM.L.Tobe、「Base Hydrolysis of Transition−Metal Complexes」、Adv.Inorg.Bioinorg.Mech.、(1983年)、2、1〜94頁に記載されている。本明細書において有用である最も好ましいコバルト触媒は、式[Co(NH
3)
5OAc]Ty(式中、「OAc」は、酢酸部分を示し、「Ty」は、アニオンである)を有するコバルトペンタアミン酢酸塩、とりわけ、塩化コバルトペンタアミン酢酸[Co(NH
3)
5OAc]Cl
2;ならびに[Co(NH
3)
5OAc](OAc)
2;[Co(NH
3)
5OAc](PF
6)
2;[Co(NH
3)
5OAc](SO
4);[Co(NH
3)
5OAc](BF
4)
2;および[Co(NH
3)
5OAc](NO
3)
2(本明細書では、「PAC」)である。
【0134】
これらのコバルト触媒は、知られている手順、例えば、米国特許第6,302,921号;第6,287,580号;第6,140,294号;第5,597,936号;第5,595,967号;および第5,703,030号;Tobe論文およびそこに引用されている参考文献;ならびに米国特許第4,810,410号;J.Chem.Ed.(1989年)、66(12)、1043〜45頁;The Synthesis and Characterization of Inorganic Compounds、W.L.Jolly(Prentice−Hall;1970年)、461〜3頁; Inorg.Chem.、18、1497〜1502頁(1979年);Inorg.Chem.、21、2881〜2885頁(1982年);Inorg.Chem.、18、2023〜2025頁(1979年);Inorg.Synthesis、173〜176頁(1960年);ならびにJournal of Physical Chemistry、56、22〜25頁(1952年)に教示されているもの等により容易に調製される。
【0135】
大環状多環剛直配位子(macropolycyclic rigid ligand)の遷移金属錯体−また、本明細書の組成物は、ブリーチ触媒として、大環状多環剛直配位子の遷移金属錯体を適切に含むこともできる。使用する量は、触媒有効量、適切には、約1ppb以上、例えば、最大約99.9%、より典型的には、約0.001ppm以上、好ましくは、約0.05ppm〜約500ppmである(「ppb」は、重量に関する十億分率を意味し、「ppm」は、重量に関する百万分率を意味する)。
【0136】
本発明の組成物中で使用するのに適している大環状剛直配位子の遷移金属ブリーチ触媒は、一般に、本明細書の定義に従う知られている化合物を含むことができ、ならびに、より好ましくは、本発明の洗濯のためまたは洗濯に使用するために明確に設計された多数の新規の化合物のうちのいずれかであってよく、以下のうちのいずれかにより、非限定的に示される:
ジクロロ−5,12−ジメチル−1,5,8,12−テトラアザビシクロ[6.6.2]ヘキサデカンマンガン(II)
ジクロロ−5,12−ジエチル−1,5,8,12−テトラアザビシクロ[6.6.2]ヘキサデカンマンガン(II)
ヘキサフルオロリン酸ジアコ−5,12−ジメチル−1,5,8,12−テトラアザビシクロ[6.6.2]ヘキサデカンマンガン(II)
ヘキサフルオロリン酸ジアコ−5,12−ジエチル−1,5,8,12−テトラアザビシクロ[6.6.2]ヘキサデカンマンガン(II)
ヘキサフルオロリン酸アコ−ヒドロキシ−5,12−ジメチル−1,5,8,12−テトラアザビシクロ[6.6.2]ヘキサデカンマンガン(III)
テトラフルオロホウ酸ジアコ−5,12−ジメチル−1,5,8,12−テトラアザビシクロ[6.6.2]ヘキサデカンマンガン(II)
ヘキサフルオロリン酸ジクロロ−5,12−ジメチル−1,5,8,12テトラアザビシクロ[6.6.2]ヘキサデカンマンガン(III)
ヘキサフルオロリン酸ジクロロ−5,12−ジエチル−1,5,8,12−テトラアザビシクロ[6.6.2]ヘキサデカンマンガン(III)
ジクロロ−5,12−ジ−n−ブチル−1,5,8,12−テトラアザビシクロ[6.6.2]ヘキサデカンマンガン(II)
ジクロロ−5,12−ジベンジル−1,5,8,12−テトラアザビシクロ[6.6.2]ヘキサデカンマンガン(II)
ジクロロ−5−n−ブチル−12−メチル−1,5,8,12−テトラアザ−ビシクロ[6.6.2]ヘキサデカンマンガン(II)
ジクロロ−5−n−オクチル−12−メチル−1,5,8,12−テトラアザ−ビシクロ[6.6.2]ヘキサデカンマンガン(II)
ジクロロ−5−n−ブチル−12−メチル−1,5,8,12−テトラアザ−ビシクロ[6.6.2]ヘキサデカンマンガン(II)。
【0137】
限定の目的ではなく、実際問題として、本明細書の組成物および方法は、親油性の流体およびブリーチ系を含む組成物中に、およそ少なくとも0.01ppmの活性なブリーチ触媒種をもたらすように調節することができ、好ましくは、親油性の流体およびブリーチ系を含む組成物中に、約0.01ppm〜約25ppm、より好ましくは、約0.05ppm〜約10ppm、最も好ましくは、約0.1ppm〜約5ppmのブリーチ触媒種をもたらす。
【0138】
(d)ブリーチ促進性化合物−本明細書の組成物は、1以上のブリーチ促進性化合物を含むことができる。ブリーチ促進性化合物は、より低い温度で適用した場合に、漂白の有効性の増加をもたらす。ブリーチ促進剤は、従来の過酸素漂白供給源と共に作用して、漂白の有効性の増加をもたらす。これは通常、活性な酸素移動剤、例として、ジオキシラン、オキサジリジンまたはオキサジリジニウムのインサイチューの形成を通して達成される。あるいは、あらかじめ形成されたジオキシラン、オキサジリジンおよびオキサジリジニウムを使用してもよい。
【0139】
本発明に従って使用するのに適したブリーチ促進性化合物には、カチオン性イミン、双性イオン性イミン、アニオン性イミンおよび/または約+3〜約−3の正味の電荷を有する多イオン性イミン、およびそれらの混合物がある。本発明のこれらのイミンのブリーチ促進性化合物は、一般構造:
【化57】
【0140】
(式中、R
1〜R
4は、水素、またはフェニル、アリール、複素環、アルキルおよびシクロアルキルラジカルからなる群から選択される無置換もしくは置換ラジカルであり得る)の化合物を含む。
【0141】
好ましいブリーチ促進性化合物には、双性イオン性のブリーチ促進剤があり、これらは、米国特許第5,576,282号および第5,718,614号に記載されている。他のブリーチ促進性化合物は、米国特許第5,360,569号;第5,442,066号;第5,478,357号;第5,370,826号;第5,482,515号;第5,550,256号;ならびにWO95/13351、WO95/13352およびWO95/13353に記載されているカチオン性ブリーチ促進剤を含む。
【0142】
過酸素供給源は、当技術分野でよく知られており、本発明において利用する過酸素供給源は、過酸素化合物、および消費者の使用条件下において、有効量の過酸素をインサイチューでもたらす化合物を含めた、これらのよく知られている供給源のうちのいずれかを含むことができる。過酸素供給源は、過酸化水素供給源、過酸化水素供給源とブリーチ活性化剤との反応による過酸アニオンのインサイチューの形成、あらかじめ形成された過酸化合物、または適切な過酸素供給源の混合物を含むことができる。当然ながら、当業者であれば、過酸素の他の供給源を、本発明の範囲から逸脱することなく利用することができることを認識するであろう。ブリーチ促進性化合物が存在する場合、これらは、好ましくは、本発明の漂白系中の過酸素供給源と共に利用される。
【0143】
(e)あらかじめ形成された過酸−また、あらかじめ形成された過酸も、漂白剤として適している。本明細書で使用する、あらかじめ形成された過酸化合物は、任意の好都合な化合物であり、そうした化合物は、安定であり、消費者の使用条件下で、有効量の過酸または過酸アニオンをもたらす。あらかじめ形成された過酸化合物は、過カルボン酸および塩、過炭酸および塩、過イミド酸(perimidic acid)および塩、ペルオキシモノ硫酸(peroxymonosulfuric acid)および塩、ならびにそれらの混合物からなる群から選択することができる。これらの化合物例が、Miracleらに対する米国特許第5,576,282号に記載されている。
【0144】
適切な有機ペルオキシカルボン酸(peroxycarboxylic acid)の1つのクラスは、一般式:
【化58】
【0145】
(式中、Rは、1〜約22の炭素原子を含有するアルキレンもしくは置換アルキレン基、またはフェニレンもしくは置換フェニレン基であり、Yは、水素、ハロゲン、アルキル、アリール、−C(O)OHまたは−C(O)OOHである)を有する。
【0146】
本発明において使用するのに適している有機ペルオキシ酸は、1または2のいずれかのペルオキシ基を含有することができ、脂肪族または芳香族のいずれかであり得る。有機ペルオキシカルボン酸が脂肪族である場合、無置換の過酸は、一般式:
【化59】
【0147】
(式中、Yは、例えば、H、CH
3、CH
2Cl、C(O)OHまたはC(O)OOHであってよく;nは、0〜20の整数である)を有する。有機ペルオキシカルボン酸が芳香族である場合、無置換の過酸は、一般式:
【化60】
【0148】
(式中、Yは、例えば、水素、アルキル、アルキルハロゲン、ハロゲン、C(O)OHまたはC(O)OOHであってよい)を有する。
【0149】
本明細書において有用である典型的なモノペルオキシ酸は、アルキルおよびアリールペルオキシ酸、例として、
(i)ペルオキシ安息香酸および環置換ペルオキシ安息香酸、例えば、ペルオキシ−a−ナフトエ酸、モノペルオキシフタル酸(マグネシウム塩六水和物)、およびo−カルボキシベンズアミドペルオキシヘキサン酸(ナトリウム塩);
(ii)脂肪族、置換脂肪族およびアリールアルキルモノペルオキシ酸、例えば、ペルオキシラウリン酸、ペルオキシステアリン酸、N−ノナノイルアミノペルオキシカプロン酸(NAPCA)、N,N−(3−オクチルスクシノイル)アミノペルオキシカプロン酸(SAPA)およびN,N−フタロイルアミノペルオキシカプロン酸(PAP);
(iii)アミドペルオキシ酸、例えば、ペルオキシコハク酸の(NAPSA)またはペルオキシアジピン酸の(NAPAA)いずれかのモノノニルアミド
を含む。
【0150】
本明細書において有用である典型的なジペルオキシ酸は、アルキルジペルオキシ酸およびアリールジペルオキシ酸、例として、
(i)1,12−ジペルオキシドデカンジオン酸;
(ii)1,9−ジペルオキシアゼライン酸;
(iii)ジペルオキシブラシル酸;ジペルオキシセバシン酸およびジペルオキシイソフタル酸;
(iv)2−デシルジペルオキシブタン−1,4−ジオン酸;
(v)4,4’−スルホニルビスペルオキシ安息香酸
を含む。
【0151】
そのような漂白剤が、Hartmanに対する米国特許第4,483,781号およびBurnsらに対する第4,634,551号;Banksらに対する欧州特許出願第0,133,354号;およびChungらに対する米国特許第4,412,934号に開示されている。また、供給源は、Burnsらに対する米国特許第4,634,551号に記載されている6−ノニルアミノ−6−オキソペルオキシカプロン酸も含む。また、過硫酸塩化合物、例えば、Wilmington、DEのE.I.DuPont de Nemoursが商業的に製造しているOXONE等も、ペルオキシモノ硫酸の適切な供給源として利用することができる。PAPは、例えば、米国特許第5,487,818号;第5,310,934号;第5,246,620号;第5,279,757号および第5,132,431号に開示されている。
【0152】
(f)光ブリーチ−本発明の組成物を取り扱う場合に使用するのに適した光ブリーチとして、これに限定されないが、米国特許第4,217,105号および第5,916,481号に記載されている光ブリーチが挙げられる。
【0153】
(g)酵素漂白−酵素系を、漂白剤として使用することができる。また、過酸化水素は、酵素系(すなわち、酵素およびそのための基質)を添加することによっても存在させることができ、そうした酵素系は、洗浄および/または濯ぎのプロセスの初めまたは間に、過酸化水素を発生させることが可能である。そのような酵素系が、1991年10月9日出願の欧州特許出願第91202655.6号に開示されている。
【0154】
本発明の組成物および方法は、代替のブリーチ系、例として、オゾン、二酸化塩素等を活用することもできる。オゾンを用いる漂白は、約20〜約300g/m
3のオゾン含有量を有するオゾン含有ガスを、織物に接触させようとする溶液中に導入することによって達成することができる。溶液中のガス:液体の比は、約1:2.5〜約1:6に維持すべきである。米国特許第5,346,588号は、オゾンを従来のブリーチ系の代替として活用するためのプロセスを記載しており、参照により本明細書に組み込まれている。
【0155】
また、本発明の洗剤組成物は、任意の数の追加の任意選択の成分も含むことができる。これらは、従来の洗濯洗剤組成物構成成分、例として、非色付け染料、洗浄力があるビルダー、酵素、酵素安定化剤(例として、プロピレングリコール、ホウ酸および/またはホウ砂)、泡立ち抑制剤、土壌懸濁化剤、土壌放出剤、他の織物の手入れに有益な薬剤、pH調節剤、キレート化剤、スメクタイト粘土、溶媒、ヒドロトロープ、ならびに相安定化剤、構造化剤、染料移動阻害剤、不透明化剤、蛍光増白剤、香料および着色剤を含む。種々の任意選択の洗剤組成物の成分は、本明細書の組成物中に存在させる場合には、組成物または洗濯操作に所望される寄与をもたらすために従来利用されている濃度で活用すべきである。頻繁に、そのような任意選択の洗剤組成物の成分の総量は、組成物の重量に関して、約0.01%〜約50%、より好ましくは、約0.1%〜約30%の範囲に及ぶことがある。
【0156】
液体洗剤組成物は、界面活性剤、蛍光増白剤、および特定の任意選択の他の成分の水溶液、または一様な分散液もしくは懸濁液の形態をとり、これらの成分うちのいくつかは通常、固体の形態をとり得、これらの固体は、組成物の通常液体の構成成分、例として、液体の非イオン性アルコールエトキシレート、水性の液体の担体、および任意の他の通常液体の任意選択の成分と組み合わせられている。そのような溶液、分散液または懸濁液は、安定な相を満足に保ち、典型的には、約100〜600cps、より好ましくは、約150〜400cpsの範囲に及ぶ粘度を有する。本発明の目的では、粘度を、ブルックフィールドLVDV−II+粘度計装置を用いて、21番のスピンドルを使用して測定する。
【0157】
本明細書の液体洗剤組成物は、それらの構成成分を任意の好都合な順番で組み合わせ、得られた構成成分の組合せを混合して、例えば、かき混ぜて、安定な相を保つ液体洗剤組成物を形成することによって調製することができる。そのような組成物を調製するための好ましいプロセスでは、液体構成成分、例えば、非イオン性界面活性剤、非表面活性な液体の担体、および他の任意選択の液体構成成分の少なくとも大きな比率、好ましくは、実質的に全てを含有する液体マトリックスを形成し、液体構成成分を、この液体の組合せをせん断によりかき混ぜることによって徹底的に混合する。例えば、機械的な撹拌機を用いる迅速な撹拌を、有用に利用することができる。せん断によるかき混ぜを維持しながら、任意のアニオン性界面活性剤の実質的に全て、および固体の形態の成分を添加することができる。混合物のかき混ぜを、継続し、必要であれば、この時点で増加させて、溶液、または液相内の、不溶性の固相の粒子状物質の一様な分散液を形成することができる。固体形態の物質の一部または全部を、このかき混ぜた混合物に添加した後、含めようとする任意の酵素物質の粒子、例えば、酵素プリルを組み込む。以上に記載した組成物の調製手順の変更形態として、固体構成成分のうちの1以上を、かき混ぜた混合物に、液体構成成分のうちの1以上の小部分とあらかじめ混合した溶液または粒子のスラリーとして添加することもできる。組成物の構成成分の全てを添加した後、混合物のかき混ぜを、必要な粘度および相安定性の特徴を有する組成物を形成するのに十分な期間にわたり継続する。頻繁に、これは、約30〜60分にわたるかき混ぜを含む。
【0158】
液体洗剤組成物を形成するための代替の実施形態では、蛍光増白剤を、最初に、1以上の液体構成成分と組み合わせて、蛍光増白剤プレミックスを形成し、この蛍光増白剤プレミックスを、洗濯洗剤組成物の残りの構成成分の実質的な部分、例えば、50重量%超、より具体的には、70重量%超、さらにより具体的には、90重量%超を含有する組成物製剤に添加する。例えば、上記に記載した方法では、蛍光増白剤プレミックスと酵素構成成分の両方を、構成成分添加の最終段階において添加する。さらなる実施形態では、蛍光増白剤を、洗剤組成物への添加の前にカプセル化し、カプセル化蛍光増白剤を、構造化した液体中に懸濁させ、懸濁液を、洗濯洗剤組成物の残りの構成成分の実質的な部分を含有する組成物製剤に添加する。
【0159】
これまでに示したように、洗剤組成物は、固体の形態をとることができる。適切な固体の形態は、錠剤、および粒子状物質形態、例えば、顆粒の粒子またはフレークを含む。そのような固体の形態の洗剤組成物を形成するための種々の技法は、当技術分野でよく知られており、本明細書において使用することができる。一実施形態では、例えば、組成物が顆粒の粒子の形態をとる場合、蛍光増白剤を、洗濯洗剤組成物の全てではなく追加の構成成分を場合により含む粒子状物質の形態で提供する。蛍光増白剤の粒子状物質を、1以上の追加の、洗濯洗剤組成物の残りの構成成分を含有する粒子状物質と組み合わせる。さらに、洗濯洗剤組成物の全てではなく追加の構成成分を場合により含めむ蛍光増白剤を、カプセル化形態で提供することもでき、蛍光増白剤カプセル化物は、洗濯洗剤組成物の実質的に残りの構成成分を含有する粒子状物質と組み合わせられる。
【0160】
以上の記載に従って調製した本発明の組成物を使用して、織物の洗濯において使用するための水性の洗浄溶液を形成することができる。一般に、そのような水性の洗濯用溶液を形成するためには、そのような組成物の有効量を、水に、好ましくは、従来の織物洗濯用自動洗浄機中で添加する。次いで、そのように形成した水性の洗浄溶液を、好ましくは、かき混ぜながら、それを用いて洗濯しようとする織物と接触させる。水性の洗濯用溶液を形成するために水に添加する本明細書の液体洗剤組成物の有効量は、水性の洗浄溶液中で約500〜7,000ppmの組成物を形成するのに十分な量を含むことができる。より好ましくは、約1,000〜3,000ppmの本明細書の洗剤組成物を、水性の洗浄溶液中にもたらす。
【0161】
織物手入れ用組成物/濯ぎ添加型織物軟化組成物
別の特定の実施形態では、本発明の蛍光増白剤を、織物手入れ用組成物中に含めることができる。織物手入れ用組成物は、少なくとも1つの蛍光増白剤、および濯ぎ添加型織物軟化組成物(「RAFS:rinse added fabric softening composition」;濯ぎ添加型織物調質組成物としてもまた知られている)からなり得る。典型的な濯ぎ添加型軟化組成物の例を、2004年10月8日出願の米国仮特許出願第60/687582号に見出すことができる。本発明の濯ぎ添加型織物軟化組成物は、(a)織物軟化活性剤、および(b)チアゾリウム染料を含むことができる。濯ぎ添加型織物軟化組成物は、約1重量%〜約90重量%のFSA、より好ましくは、約5重量%〜約50重量%のFSAを含むことができる。蛍光増白剤は、濯ぎ添加型織物軟化組成物中に、約0.5ppb〜約50ppm、より好ましくは、約0.5ppm〜約30ppmの量で存在し得る。
【0162】
本発明の一実施形態では、織物軟化活性剤(以下、「FSA:fabric softening active」)は、濯ぎのステップにおいて織物を軟化するのに適している四級アンモニウム化合物である。一実施形態では、FSAを、脂肪酸とアミノアルコールとの、モノ−、ジ−、および一実施形態では、トリエステル化合物の混合物が得られる反応生成物から形成する。別の実施形態では、FSAは、1以上の軟化剤四級アンモニウム化合物、例として、これらに限定されないが、モノアルキル四級アンモニウム化合物、ジアミド四級化合物およびジエステル四級アンモニウム化合物、またはそれらの組合せを含む。
【0163】
本発明の一態様では、FSAは、ジエステル四級アンモニウム(以下、「DQA:diester quaternary ammonium」)化合物組成を含む。本発明の特定の実施形態では、また、DQA化合物組成物は、ジアミドFSAならびに混合しているアミドおよびエステル連結、加えて上記のジエステル連結を有するFSAの記載も包含し、これら全てを、本明細書では、DQAと呼ぶ。
【0164】
本CFSC中のFSAとして適切なDQAの第1のタイプ(「DQA(1)」)は、式:
【化61】
【0165】
(式中、それぞれのR置換基は、水素、短鎖C
1〜C
6、好ましくは、C
1〜C
3アルキルもしくはヒドロキシアルキル基、例えば、メチル(最も好ましい)、エチル、プロピル、ヒドロキシエチル等、ポリ(C
2〜C
3アルコキシ)、好ましくは、ポリエトキシ基、ベンジル、またはそれらの混合物のいずれかであり;それぞれのmは、2または3であり;それぞれのnは、1〜約4、好ましくは、2であり;それぞれのYは、−O−(O)C−、−C(O)−O−、−NR−C(O)−、または−C(O)−NR−であり、それぞれのYは、同じであってもまたは異なっていてもよく;Yが、−O−(O)C−または−NR−C(O)−である場合には1を足した、それぞれのR
1における炭素の和は、C
12〜C
22、好ましくは、C
14〜C
20であり、それぞれのR
1は、ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビル基であり;R
1は、不飽和または飽和であってよく、分枝または線状であってよく、好ましくは、線状であり;それぞれのR
1は、同じであってもまたは異なっていてもよく、好ましくは、同じであり;X
-は、任意の軟化剤適合性アニオン、好ましくは、塩素イオン、臭素イオン、メチル硫酸イオン、エチル硫酸イオン、硫酸イオン、リン酸イオンおよび硝酸イオン、より好ましくは、塩素イオンまたはメチル硫酸イオンであってよい)を含む化合物を含む。好ましいDQA化合物は典型的には、アルカノールアミン、例として、MDEA(メチルジエタノールアミン)およびTEA(トリエタノールアミン)と、脂肪酸とを反応させることによって作製される。そのような反応の結果典型的に生じるいくつかの物質として、塩化N,N−ジ(アシル−オキシエチル)−N,N−ジメチルアンモニウムまたはメチル硫酸N,N−ジ(アシル−オキシエチル)−N,N−メチルヒドロキシエチルアンモニウムが挙げられ、アシル基は、動物脂肪、不飽和および多価不飽和脂肪酸、例えば、獣脂、硬化獣脂、オレイン酸および/または部分水素添加脂肪酸に由来し、オレイン酸および/または部分水素添加脂肪酸は、植物油および/または部分水素添加植物油、例として、菜種油、紅花油、落花生油、サンフラワー油、トウモロコシ油、大豆油、トール油、米ぬか油、パーム油等から得られる。
【0166】
適切な脂肪酸の非限定的な例が、米国特許第5,759,990号、4列、45〜66行に列挙されている。一実施形態では、FSAは、DQA(1)またはDQAに加えて、他の活性剤も含む。さらに別の実施形態では、FSAは、DQA(1)またはDQAのみを含み、他の四級アンモニウム化合物または他の活性剤を含有しないかまたは本質的に含有しない。さらに別の実施形態では、FSAは、DQAを生成するために使用される前駆体アミンを含む。
【0167】
本発明の別の態様では、FSAは、式:
【化62】
【0168】
(式中、それぞれのmは、2または3であり、それぞれのR
1は、C
6〜C
22、好ましくは、C
14〜C
20(しかし、1つ以下のR
1は、約C
12未満であり、その場合、他のR
1は、少なくとも約16である)ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビル置換基、好ましくは、C
10〜C
20アルキルまたはアルケニル(時にはまた、「アルキレン」とも呼ばれる多価不飽和アルキルを含めた、不飽和アルキル)、最も好ましくは、C
12〜C
18アルキルまたはアルケニルであり、分枝または非分枝である)を含むDTTMACとして特定される化合物を含む。一実施形態では、FSAのヨウ素価(IV)は、約1〜70であり;それぞれのRは、H、または短鎖C
1〜C
6、好ましくは、C
1〜C
3アルキルもしくはヒドロキシアルキル基、例えば、メチル(最も好ましい)、エチル、プロピル、ヒドロキシエチル等、ベンジル、または(R
2O)
2〜4H(式中、それぞれのR
2は、C
1〜C
6アルキレン基である)であり;A
-は、軟化剤適合性アニオン、好ましくは、塩素イオン、臭素イオン、メチル硫酸イオン、エチル硫酸イオン、硫酸イオン、リン酸イオンまたは硝酸イオン;より好ましくは、塩素イオンまたはメチル硫酸イオンである。
【0169】
これらのFSAの例として、ジアルキルジメチルアンモニウム塩およびジアルキレンジメチルアンモニウム塩、例として、ジタロージメチルアンモニウムおよびメチル硫酸ジタロージメチルアンモニウムが挙げられる。本発明において使用可能な市販されているジアルキレンジメチルアンモニウム塩の例が、塩化二水素添加タロージメチルアンモニウムおよび塩化ジタロージメチルアンモニウムであり、これらは、Degussaから、それぞれ、商品名Adogen(登録商標)442およびAdogen(登録商標)470の下で入手可能である。一実施形態では、FSAは、DTTMACに加えて、他の活性剤を含む。さらに別の実施形態では、FSAは、DTTMAC化合物のみを含み、他の四級アンモニウム化合物または他の活性剤を含有しないかまたは本質的に含有しない。
【0170】
一実施形態では、FSAは、2004年10月14日公開のCoronaらに対する米国特許出願公開第2004/0204337A1号、段落30〜79に記載されているFSAを含む。別の実施形態では、FSAは、2005年11月18日公開のSmithらに対する米国特許出願公開第2004/0229769A1号、段落26〜31;または米国特許第6,494,920号(「エステルクアット(esterquat)」または四級化脂肪酸トリエタノールアミンエステル塩を詳述する1列、51行以下参照)に記載されているFSAである。
【0171】
一実施形態では、FSAは、以下のうちの少なくとも1つから選ばれる:塩化ジタローオイルオキシエチルジメチルアンモニウム、塩化二水素添加タローオイルオキシエチルジメチルアンモニウム、塩化ジタロージメチルアンモニウム、メチル硫酸ジタローオイルオキシエチルジメチルアンモニウム、塩化二水素添加タローオイルオキシエチルジメチルアンモニウム、塩化二水素添加タローオイルオキシエチルジメチルアンモニウム、またはそれらの組合せ。
【0172】
一実施形態では、また、FSAは、アミド含有化合物組成を含むこともできる。ジアミドを含む化合物の例として、これらに限定されないが、メチル硫酸メチル−ビス(タローアミドエチル)−2−ヒドロキシエチルアンモニウム(Degussaから、商品名Varisoft 110およびVarisoft 222の下で入手可能である)を挙げることができる。アミド−エステル含有化合物の例が、N−[3−(ステアロイルアミノ)プロピル]−N−[2−(ステアロイルオキシ)エトキシ)エチル)]−N−メチルアミンである。
【0173】
本発明の別の特定の実施形態は、カチオン性デンプンをさらに含む濯ぎ添加型織物軟化組成物も提供する。カチオン性デンプンは、US2004/0204337A1に開示されている。一実施形態では、濯ぎ添加型織物軟化組成物は、織物軟化組成物の重量に関して、約0.1%〜約7%のカチオン性デンプンを含む。一実施形態では、カチオン性デンプンは、National Starch製のHCP401である。
【0174】
適切な洗濯用成分
本発明のためには不可欠ではないが、以下に示す洗濯用成分の非限定的なリストは、洗濯用組成物中で使用するのに適しており、望ましくは、本発明の特定の実施形態では、香料、着色剤、染料等の場合と同様に、例えば、性能を支援もしくは増強するため、清浄しようとする基材を処理するため、または組成物の美観を改変するために組み込むことができる。そのような成分は、いずれかの特定の実施形態のためにこれまでに列挙した構成成分に追加されることを理解されたい。そのような補助剤の総量は、洗濯用組成物の重量に関して、約0.1%〜約50%に、または約1%〜約30%にも及び得る。
【0175】
これらの追加の構成成分の正確な性質およびそれらの組込みのレベルは、組成物の物理的形態および使用しようとする操作の性質に依存する。適切な洗濯用成分として、これに限定されないが、ポリマー、例えば、カチオン性ポリマー、界面活性剤、ビルダー、キレート化剤、染料移動阻害剤、分散剤、酵素および酵素安定化剤、触媒物質、ブリーチ活性化剤、ポリマー分散化剤、粘土質土壌除去/抗再付着剤、光沢剤、泡立ち抑制剤、染料、追加の香料および香料送達系、構造伸縮化剤(structure elasticizing agent)、織物軟化剤、担体、ヒドロトロープ、加工助剤、ならびに/または色素が挙げられる。下記の本開示に加えて、そのような他の補助剤の適切な例および使用レベルが、米国特許第5,576,282号、第6,306,812B1号および第6,326,348B1号に見出され、これらは、参照により組み込まれている。
【0176】
記述したように、洗濯用成分は、出願人らの洗濯用組成物に不可欠であるとは限らない。したがって、出願人らの組成物の特定の実施形態は、以下の補助剤物質のうちの1以上を含有しない:ブリーチ活性化剤、界面活性剤、ビルダー、キレート化剤、染料移動阻害剤、分散剤、酵素および酵素安定化剤、触媒金属錯体、ポリマー分散化剤、粘土および土壌の除去/抗再付着剤、光沢剤、泡立ち抑制剤、染料、追加の香料および香料送達系、構造伸縮化剤、織物軟化剤、担体、ヒドロトロープ、加工助剤、ならびに/または色素。しかし、1以上の補助剤が存在する場合、そのような1以上の補助剤は、下記の詳述に従って存在し得る。
【0177】
界面活性剤−本発明による組成物は、界面活性剤または界面活性剤系を含むことができ、界面活性剤は、非イオン性および/もしくはアニオン性および/もしくはカチオン性の界面活性剤、ならびに/または両性電解質性および/もしくは双性イオン性および/もしくは半極性の非イオン性界面活性剤から選択することができる。界面活性剤は典型的には、清浄化組成物の重量に関して、約0.1%から、約1%からまたはさらに約5%から、清浄化組成物の重量に関して、約99.9%まで、約80%まで、約35%までまたはさらに約30%までのレベルで存在する。
【0178】
ビルダー−本発明の組成物は、1以上の洗剤のビルダーまたはビルダー系を含むことができる。ビルダーが存在する場合、組成物は典型的には、前記ビルダーの重量に関して、少なくとも約1%のビルダー、または約5%もしくは10%から約80%、50%、またはさらに30%までのビルダーを含む。ビルダーとして、これに限定されないが、アルカリ金属、ポリリン酸のアンモニウムおよびアルカノールアンモニウム塩、アルカリ金属のケイ酸塩、アルカリ土類およびアルカリ金属の炭酸塩、アルミノシリケートビルダー ポリカルボン酸化合物、エーテルヒドロキシポリカルボキシレート、マレイン酸無水物とエチレンまたはビニルメチルエーテルとのコポリマー、1,3,5−トリヒドロキシベンゼン−2,4,6−トリスルホン酸、ならびにカルボキシメチル−オキシコハク酸、ポリ酢酸、例として、エチレンジアミン四酢酸およびニトリロ三酢酸の、種々のアルカリ金属、アンモニウムおよび置換アンモニウム塩、ならびにポリカルボン酸、例として、メリト酸、コハク酸、オキシジコハク酸、ポリマレイン酸、ベンゼン1,3,5−トリカルボン酸、カルボキシメチルオキシコハク酸、およびそれらの溶解性の塩が挙げられる。
【0179】
キレート化剤−また、本明細書の組成物は、場合により、1以上の銅、鉄および/またはマンガンキレート化剤を含有してもよい。キレート化剤を活用する場合、キレート化剤は一般に、本明細書の組成物の重量に関して、約0.1%〜約15%、またはさらに本明細書の組成物の重量に関して、約3.0%〜約15%含まれる。
【0180】
染料移動阻害剤−また、本発明の組成物は、1以上の染料移動阻害剤も含むことができる。適切なポリマー性染料移動阻害剤として、これに限定されないが、ポリビニルピロリドンポリマー、ポリアミンN−オキシドポリマー、N−ビニルピロリドンとN−ビニルイミダゾールとのコポリマー、ポリビニルオキサゾリドンおよびポリビニルイミダゾール、またはそれらの混合物が挙げられる。染料移動阻害剤は、本明細書の組成物中に存在する場合、清浄化組成物の重量に関して、約0.0001%から、約0.01%から、約0.05%から、清浄化組成物の重量に関して、約10%、約2%またはさらに約1%までのレベルで存在する。
【0181】
分散剤−また、本発明の組成物は、分散剤も含有することができる。適切な水溶性有機物質は、ホモもしくはコポリマー酸、またはそれらの塩であり、この場合、ポリカルボン酸が、2以下の炭素原子により相互に分離されている少なくとも2つカルボキシルラジカルを含むことができる。
【0182】
酵素−組成物は、1以上の洗剤用酵素を含むことができ、これらの酵素は、清浄化性能および/または織物の手入れの利益をもたらす。適切な酵素の例として、これに限定されないが、ヘミセルラーゼ、ペルオキシダーゼ、プロテアーゼ、セルラーゼ、キシラナーゼ、リパーゼ、ホスホリパーゼ、エステラーゼ、クチナーゼ、ペクチナーゼ、ケラタナーゼ、レダクターゼ、オキシダーゼ、フェノールオキシダーゼ、リポキシゲナーゼ、リグニナーゼ、プルラナーゼ、タンナーゼ、ペントサナーゼ、マラナーゼ(malanase)、β−グルカナーゼ、アラビノシダーゼ、ヒアルロニダーゼ、コンドロイチナーゼ、ラッカーゼおよびアミラーゼ、またはそれらの混合物が挙げられる。典型的な組合せは、アミラーゼと併せた、プロテアーゼ、リパーゼ、クチナーゼおよび/またはセルラーゼのような従来の適用可能な酵素のカクテルである。
【0183】
酵素安定化剤−組成物、例えば、洗剤中で使用するための酵素は、種々の技法により安定化させることができる。本明細書で利用する酵素を、カルシウムおよび/またはマグネシウムイオンを酵素に提供する完成組成物中のそのようなイオンの水溶性の供給源の存在により安定化させることができる。
【0184】
触媒金属錯体−出願人らの組成物は、触媒金属錯体を含むことができる。金属含有ブリーチ触媒の1つのタイプは、確定したブリーチ触媒活性の遷移金属カチオン、例として、銅、鉄、チタン、ルテニウム、タングステン、モリブデンまたはマンガンのカチオン、ブリーチ触媒活性をほとんどまたは全く有さない補助的な金属カチオン、例として、亜鉛またはアルミニウムのカチオン、ならびに触媒のおよび補助的な金属カチオンについての確定した安定度定数を有する封鎖剤(特に、エチレンジアミン四酢酸、エチレンジアミン四(メチレンホスホン酸)およびそれらの水溶性塩)を含む触媒系である。そのような触媒が、米国特許4,430,243号に開示されている。
【0185】
所望により、本明細書の組成物は、マンガン化合物による触媒作用を受けることができる。そのような化合物および使用レベルは、当技術分野でよく知られており、例えば、米国特許5,576,282号に開示されているマンガン系触媒が挙げられる。
【0186】
本明細書において有用なコバルトブリーチ触媒は、知られており、例えば、米国特許5,597,936号および5,595,967号に記載されている。そのようなコバルト触媒は、知られている手順、例えば、米国特許第5,597,936号および第5,595,967号に教示されているもの等により容易に調製される。
【0187】
また、本明細書の組成物は、「MRL:macropolycyclic rigid ligand」と略される、大環状多環剛直配位子の遷移金属錯体を適切に含むこともできる。限定の目的ではなく、実際問題として、本発明における組成物および清浄化プロセスは、水性の洗浄媒体中に、およそ少なくとも0.01ピーピーエムの有益な薬剤であるMRL種をもたらすように調節することができ、洗浄液中に、約0.005ppm〜約25ppm、約0.05ppm〜約10ppm、またはさらに約0.1ppm〜約5ppmのMRLをもたらすことができる。
【0188】
本遷移金属ブリーチ触媒中の好ましい遷移金属は、マンガン、鉄およびクロムを含む。本明細書の好ましいMRLは、架橋している、超剛直配位子の特別なタイプ、例として、5,12−ジエチル−1,5,8,12−テトラアザビシクロ[6.6.2]ヘキサ−デカンである。
【0189】
適切な遷移金属MRLは、知られている手順、例えば、WO00/32601および米国特許第6,225,464号に教示されているもの等により容易に調製される。
【0190】
以下の例は、上記に記載した主題をさらに例証するが、当然ながら、いかなる場合であっても、その範囲を限定すると解釈してはならない。
【0191】
[例1]
この例は、本発明によるいくつかの化合物の構造を記載する。化合物は、説明において上記した方法により合成することができる。
【表1-1】
【表1-2】
【表1-3】
【表1-4】
【表1-5】
【表1-6】
【表1-7】
【表1-8】
【表1-9】
【表1-10】
【0192】
比較試料1は、市販されている蛍光増白剤である。表1に記載する化合物のうちのいくつかに試験を行って、織物のCIE白色度を改善する能力および織物上に付着するそれらの能力を評価した。これらの試験を、下記に記載する。
【0193】
[例2]
この例は、白色度指数の変化を実証する。これは、織物(例えば、綿織物)を、本発明による化合物を用いて処理することによって達成することができる。
【0194】
100% Cotton Style 437W(漂白済み)織物(ロット5063)の試料を、AATCC標準の強力液体(HDL:heavy duty liquid)洗濯洗剤を用いて前処理した。この洗剤は、蛍光増白剤を含有しなかった。試料を、標準的な洗浄および乾燥の手順において、HDLを用いて3回洗浄することによって前処理した。
【0195】
次に、2.5%のAATCC標準のHDL洗濯洗剤(これは、蛍光増白剤を含有しなかった)を含有する1リットルの洗浄浴を調製し、ターゴトメーターに添加した。次いで、所望の量の蛍光増白剤を、適切な溶媒(例えば、メタノールまたはDMSO)中の蛍光増白剤の0.1%溶液の形態で提供し、洗浄水に添加した。次いで、上記の前処理した綿織物の試料を、ターゴトメーターに、約25の液比を得るのに十分な量で添加した(例えば、1リットルの洗浄水に対して、約40gの織物を添加した)。次いで、織物試料を、HDLおよび蛍光増白剤を含有する洗浄水中に浸漬し、ターゴトメーター上で、1回のシミュレーション洗浄サイクルを行った。織物試料を、およそ50rpm、およそ25℃の温度で、およそ10分間撹拌した。
【0196】
次いで、洗浄した織物試料を、ターゴトメーターから取り出し、光および汚染から保護しながら、空気乾燥させた。織物試料が乾燥したら、織物試料のCIE白色度を、Coloreye 7000Aを使用して測定した。本発明による化合物について測定したCIE白色度の値を、下記の表2に記載する。表は、それぞれの化合物について、洗浄水中の化合物の異なる濃度におけるCIE白色度の値を記載する。
【表2】
【0197】
対照織物(すなわち、蛍光増白剤を用いて処理しなかった織物)のCIE白色度の値は、80台の低い値であった。したがって、表2に記載する結果は、本発明による化合物が、とりわけ、より高い濃度においては、綿織物のCIE白色度を改善することができることを示している。
【0198】
[例3]
この例は、本発明による特定の化合物の、ポリエステル系の織物上に付着する能力を実証する。
【0199】
ポリエステル系の織物を、例2に記載した一般的な手順に従って洗浄した。織物をターゴトメーターに添加する前に、洗浄水中の蛍光増白剤化合物の最初の濃度を決定することができるように、洗浄水の試料を採取し、保管した。織物を、上記の記載に従って洗浄した後、洗浄水中の蛍光増白剤化合物の最終濃度を決定することができるように、洗浄水の別の試料を採取し、保管した。洗浄の前と後との濃度差を使用して、ポリエステル織物上に付着した蛍光増白剤化合物の量を決定した。付着した蛍光増白剤化合物のパーセントとして報告する付着効率を、下記の表3に報告する。
【表3】
【0200】
表3のデータから見られ得るように、本発明の化合物は一般に、ポリエステル織物上への、市販されている蛍光増白剤よりも優れた付着を示している。
【0201】
刊行物、特許出願および特許を含めて、本明細書に引用する全ての参考文献は、各参考文献が、参照により組み込まれていることが個々および具体的に示されており、その全体が本明細書に記載されているのと同じ程度に、参照により本明細書に組み込まれている。
【0202】
用語「1つの(a)」および「1つの(an)」および「その(the)」ならびに類似の指示対象の使用は、本出願の主題を記載する文脈においては(とりわけ、以下の特許請求の範囲の文脈においては)、本明細書において別段の記載がないかまたは文脈が明らかに矛盾しない限り、単数形と複数形の両方を包含すると解釈すべきである。用語「含む(comprising)」、「有する(having)」、「含む(including)」および「含有する(containing)」は、別段の記載がない限り、無制限の用語(すなわち、「これらに限定されないが、〜が挙げられる(including,but not limited to)を意味する」)と解釈すべきである。本明細書における値の範囲の列挙は、本明細書において別段の記載がない限り、範囲内に収まるそれぞれの別個の値を個々に指す省略表現の方法として働くことを単に意図するに過ぎず、それぞれの別個の値は、本明細書に個々に列挙するかのごとく、本明細書に組み込まれている。本明細書に記載する方法は全て、本明細書において別段の記載がないかまたは別段の記載がなくても文脈が明らかに矛盾しない限り、任意の適切な順番で実施することができる。本明細書に示す、あらゆる例または例示的な言葉遣い(例えば、「例として(such as)」)の使用は、出願の主題をより良好に明示することを単に意図するに過ぎず、別段の主張がない限り、主題の範囲を限定しない。本明細書の言葉遣いはいずれも、何らかの主張されていない要素が、本明細書に記載する主題の実行に不可欠であることを示すと解釈してはならない。
【0203】
主張する主題を実施するための、本発明者らに既知の最良の形態を含めて、本出願の主題の好ましい実施形態を本明細書に記載する。それらの好ましい実施形態の変更形態が、前述の説明を読み取れば、当業者に明らかとなり得る。本発明者らは、当業者がそのような変更形態を必要に応じて利用することを予想する。本発明者らは、本明細書に記載する主題が、本明細書の具体的な記載とは異なって実行されることを意図する。したがって、本開示は、適用法が認めるものとして、本明細書に添付する特許請求の範囲に記載する主題の改変形態および均等物を全て含む。さらに、それらの可能な変更形態全てにおける上記記載の要素の任意の組合せも、本明細書において別段の記載がないかまたは別段の記載がなくても文脈が明らかに矛盾しない限り、本開示により包含される。
[付記]以下に、出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[項1] 式(I)の構造に従う化合物
式中、R1は、カルボニルまたはスルホニルであり;
R3は、
(A)ヒドロキシル;
(B)−O-M+(式中、M+は、正の荷電をもつ対イオンである);
(C)式(II)の構造に従う置換基
(D)式(III)の構造に従う置換基
(式中、R40、R41およびR42は、独立に、アルキルおよびヒドロキシアルキルからなる群から選択される);
(E)式(IV)の構造に従う置換基
(式中、R45はC1〜C10アルキルである);
(F)式(VI)の構造に従う置換基
(式中、R22は、水素、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルキルアミン、アルキルアミド、アリールおよびヒドロキシアリールからなる群から選択され;aは0〜100の整数であり;R34は水素またはアルキルである);
(G)式(VII)の構造に従う置換基
(式中、R23およびR24は、独立に、水素、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルキルアミン、アルキルアミド、アリールおよびヒドロキシアリールからなる群から選択され;bは0〜100の整数であり;R34は水素またはアルキルである);
(H)式(X)の構造に従う置換基
(式中、R29は、水素またはアルキルアミンであり、gは2以上の整数である);
(I)式(XII)の構造に従う置換基
(式中、R30は、水素またはアルキルである);および
(J)−OR6、−NHR6および−NR6R6からなる群から選択される置換基;ここで、R6は、−R7−O−R8−R9および−R8−R9からなる群から選択され;R7は、アルキルまたはアリールであり;R9は、水素またはアルキルであり;R8は、
(i)式(V)の構造に従う繰り返し単位から独立に選択される2以上の二価の繰り返し単位を含む二価のオリゴマー置換基
(式中、R20およびR21は、独立に、水素、アルキル、ヒドロキシアルキル、アリール、アルコキシアルキルおよびアリールオキシアルキルからなる群から選択される);
(ii)式(VIII)の構造に従う二価の置換基
(式中、R25およびR26は、独立に、水素、ヒドロキシルおよびC1〜C10アルキルからなる群から選択され、cは1〜12の整数であり、dは1〜100の整数である);
(iii)式(IX)の構造に従う二価の置換基
(式中、R27およびR28は、独立に、水素、ヒドロキシルおよびC1〜C10アルキルからなる群から選択され、eは1〜12の整数であり、fは1〜100の整数である);
(iv)式(XI)の構造に従う二価の置換基
(式中、R31、R32およびR33は、独立に、アルキルおよびヒドロキシアルキルから選択され、hは1〜100の整数である);および
(v)(i)〜(iv)からなる群から選択される2以上の置換基を含む二価の置換基;
からなる群から選択される二価の置換基である;
から成る群より選択され、
R4およびR5は、独立に、水素、アルコキシ、アミノ、アルキルアミノ、アリールアミノ、ヒドロキシアルキルアミノ、モルホリノ、アニリン、アルキルアニリノ、ピペラジニル、ピペリジニル、
(K)式(II)の構造に従う置換基
(L)式(III)の構造に従う置換基
(式中、R40、R41およびR42は、独立に、アルキルおよびヒドロキシアルキルからなる群から選択される);
(M)式(IV)の構造に従う置換基
(式中、R45はC1〜C10アルキルである);
(N)式(VI)の構造に従う置換基
(式中、R22は、水素、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルキルアミン、アルキルアミド、アリールおよびヒドロキシアリールからなる群から選択され;aは0〜100の整数であり;R34は水素またはアルキルである);
(O)式(VII)の構造に従う置換基
(式中、R23およびR24は、独立に、水素、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルキルアミン、アルキルアミド、アリールおよびヒドロキシアリールからなる群から選択され;bは0〜100の整数であり;R34は水素またはアルキルである);
(P)式(X)の構造に従う置換基
(式中、R29は、水素またはアルキルアミンであり、gは2以上の整数である);
(Q)式(XII)の構造に従う置換基
(式中、R30は、水素またはアルキルである);および
(R)−OR10、−NHR10および−NR10R10からなる群から選択される置換基、ここで、R10は、−R11−O−R12−R13および−R12−R13からなる群から選択され;R11は、アルキルまたはアリールであり;R13は、水素またはアルキルであり;R12は、
(i)式(V)の構造に従う繰り返し単位から独立に選択される2以上の二価の繰り返し単位を含む二価のオリゴマー置換基
(式中、R20およびR21は、独立に、水素、アルキル、ヒドロキシアルキル、アリール、アルコキシアルキルおよびアリールオキシアルキルからなる群から選択される);
(ii)式(VIII)の構造に従う二価の置換基
(式中、R25およびR26は、独立に、水素、ヒドロキシルおよびC1〜C10アルキルからなる群から選択され、cは1〜12の整数であり、dは1〜100の整数である);
(iii)式(IX)の構造に従う二価の置換基
(式中、R27およびR28は、独立に、水素、ヒドロキシルおよびC1〜C10アルキルからなる群から選択され、eは1〜12の整数であり、fは1〜100の整数である);
(iv)式(XI)の構造に従う二価の置換基
(式中、R31、R32およびR33は、独立に、アルキルおよびヒドロキシアルキルから選択され、hは1〜100の整数である);および
(v)(i)〜(iv)からなる群から選択される2以上の置換基を含む二価の置換基;
からなる群から選択される二価の置換基である;
からなる群から選択され、
ここで、R4とR5が両方とも、水素、アルコキシ、アミノ、アルキルアミノ、アリールアミノ、ヒドロキシアルキルアミノ、モルホリノ、アニリノおよびアルキルアニリノからなる群から選択される場合、R3は、ヒドロキシルでも−O-M+でもない。
[項2] R8が、エチレンオキシド、プロピレンオキシドおよびブチレンオキシドからなる群から選択される2以上のモノマーを含む二価のオリゴマー置換基である、項1に記載の化合物。
[項3] R8が、式(XIII)〜(XV)のうちの1つの構造に従う二価のオリゴマー置換基であり、x、yおよびzが、0〜100の整数であり、x、yおよびzの和が2以上である、項2に記載の化合物。
[項4] R1がスルホニルであり、R3が−NHR6である、項1に記載の化合物。
[項5] R6が式(II)の構造に従う基である、項4に記載の化合物。
[項6] R6が−R7−O−R8−R9であり、R7がC1〜C10アルキルであり、R8が式(XIII)〜(XV)のうちの1つの構造に従う二価のオリゴマー置換基であり、x、yおよびzが0〜100の整数であり、x、yおよびzの和が2以上である、項4に記載の化合物。
[項7] R6が−R8−R9であり、R8が式(XIII)〜(XV)のうちの1つの構造に従う二価のオリゴマー置換基であり、x、yおよびzが0〜100の整数であり、x、yおよびzの和が2以上である、項4に記載の化合物。
[項8] R4が−OR10または−NHR10である、項1に記載の化合物。
[項9] R12が、エチレンオキシド、プロピレンオキシドおよびブチレンオキシドからなる群から選択される3以上のモノマーを含む二価のオリゴマー置換基である、項8に記載の化合物。
[項10] R12が式(XIII)〜(XV)のうちの1つの構造に従う二価のオリゴマー置換基であり、x、yおよびzが0〜100の整数であり、x、yおよびzの和が2以上である、項9に記載の化合物。
[項11] R4が−NHR10であり、R10が−R11−O−R12−R13であり、R11がC1〜C10アルキルであり、R12が式(XIII)〜(XIV)のうちの1つの構造に従う二価のオリゴマー置換基であり、x、yおよびzが0〜100の整数であり、x、yおよびzの和が2以上である、項8に記載の化合物。
[項12] R4が−NHR10であり、R10が−R12−R13であり、R12が式(XIII)〜(XV)のうちの1つの構造に従う二価のオリゴマー置換基であり、x、yおよびzが0〜100の整数であり、x、yおよびzの和が2以上である、項8に記載の化合物。
[項13] R5が−OR14または−NHR14である、項8に記載の化合物。
[項14] R16がエチレンオキシド、プロピレンオキシドおよびブチレンオキシドからなる群から選択される3以上のモノマーを含む二価のオリゴマー置換基である、項13に記載の化合物。
[項15] R5が−NHR14であり、R14が−R15−O−R16−R17であり、R15がC1〜C10アルキルであり、R16が式(XIII)〜(XV)のうちの1つの構造に従う二価のオリゴマー置換基であり、x、yおよびzが0〜100の整数であり、x、yおよびzの和が2以上である、項13に記載の化合物。
[項16] R5が−NHR14であり、R14が−R16−R17であり、R16が式(XIII)〜(XV)のうちの1つの構造に従う二価のオリゴマー置換基であり、x、yおよびzが0〜100の整数であり、x、yおよびzの和が2以上である、項13に記載の化合物。
[項17] 式(XX)の構造に従う化合物
式中、R1は、カルボニルまたはスルホニルであり;
R3は、
(A)ヒドロキシル;
(B)−O-M+(式中、M+は、正の荷電をもつ対イオンである);
(C)式(II)の構造に従う置換基
(D)式(III)の構造に従う置換基
(式中、R40、R41およびR42は、独立に、アルキルおよびヒドロキシアルキルからなる群から選択される);
(E)式(IV)の構造に従う置換基
(式中、R45はC1〜C10アルキルである);
(F)式(VI)の構造に従う置換基
(式中、R22は、水素、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルキルアミン、アルキルアミド、アリールおよびヒドロキシアリールからなる群から選択され;aは0〜100の整数であり;R34は水素またはアルキルである);
(G)式(VII)の構造に従う置換基
(式中、R23およびR24は、独立に、水素、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルキルアミン、アルキルアミド、アリールおよびヒドロキシアリールからなる群から選択され;bは0〜100の整数であり;R34は水素またはアルキルである);
(H)式(X)の構造に従う置換基
(式中、R29は水素またはアルキルアミンであり、gは2以上の整数である);
(I)式(XII)の構造に従う置換基
(式中、R30は水素またはアルキルである);および
(J)−OR6、−NHR6および−NR6R6からなる群から選択される置換基;ここで、R6は、−R7−O−R8−R9および−R8−R9からなる群から選択され;R7は、アルキルまたはアリールであり;R9は、水素またはアルキルであり;R8は、
(i)式(V)の構造に従う繰り返し単位から独立に選択される2以上の二価の繰り返し単位を含む二価のオリゴマー置換基
(式中、R20およびR21は、独立に、水素、アルキル、ヒドロキシアルキル、アリール、アルコキシアルキルおよびアリールオキシアルキルからなる群から選択される);
(ii)式(VIII)の構造に従う二価の置換基
(式中、R25およびR26は、独立に、水素、ヒドロキシルおよびC1〜C10アルキルからなる群から選択され、cは1〜12の整数であり、dは1〜100の整数である);
(iii)式(IX)の構造に従う二価の置換基
(式中、R27およびR28は、独立に、水素、ヒドロキシルおよびC1〜C10アルキルからなる群から選択され、eは1〜12の整数であり、fは1〜100の整数である);
(iv)式(XI)の構造に従う二価の置換基
(式中、R31、R32およびR33は、独立に、アルキルおよびヒドロキシアルキルから選択され、hは1〜100の整数である);および
(v)(i)〜(iv)からなる群から選択される2以上の置換基を含む二価の置換基;
からなる群から選択される二価の置換基である;
からなる群から選択され;
R50は、−R51−R52または−OR10であり、ただし、R51は、独立に、R1について上記に列挙した置換基から選択され、R52は、独立に、R3について上記に列挙した置換基から選択され;
R10は、−R11−O−R12−R13および−R12−R13からなる群から選択され;R11は、アルキルまたはアリールであり;R13は、水素またはアルキルであり;R12は、
(i)式(V)の構造に従う繰り返し単位から独立に選択される2以上の二価の繰り返し単位を含む二価のオリゴマー置換基
(式中、R20およびR21は、独立に、水素、アルキル、ヒドロキシアルキル、アリール、アルコキシアルキルおよびアリールオキシアルキルからなる群から選択される);
(ii)式(VIII)の構造に従う二価の置換基
(式中、R25およびR26は、独立に、水素、ヒドロキシルおよびC1〜C10アルキルからなる群から選択され、cは1〜12の整数であり、dは1〜100の整数である);
(iii)式(IX)の構造に従う二価の置換基
(式中、R27およびR28は、独立に、水素、ヒドロキシルおよびC1〜C10アルキルからなる群から選択され、eは1〜12の整数であり、fは1〜100の整数である);
(iv)式(XI)の構造に従う二価の置換基
(式中、R31、R32およびR33は、独立に、アルキルおよびヒドロキシアルキルから選択され、hは1〜100の整数である);および
(v)(i)〜(iv)からなる群から選択される2以上の置換基を含む二価の置換基;
からなる群から選択される二価の置換基であり、
R52がヒドロキシルまたは−O-M+のいずれかである場合、R3はヒドロキシルでも−O-M+でもなく、R3がヒドロキシルまたは−O-M+のいずれかである場合、R52はヒドロキシルでも−O-M+でもない。
[項18] R8が、エチレンオキシド、プロピレンオキシドおよびブチレンオキシドからなる群から選択される2以上のモノマーを含む二価のオリゴマー置換基である、項17に記載の化合物。
[項19] R8が、式(XIII)〜(XV)
のうちの1つの構造に従う二価のオリゴマー置換基であり、x、yおよびzが0〜100の整数であり、x、yおよびzの和が2以上である、項18に記載の化合物。
[項20] R1がスルホニルであり、R3がヒドロキシルまたは−O-M+であり、R50が−OR10である、項17に記載の化合物。
[項21] R10が−R12−R13であり;R12が、エチレンオキシド、プロピレンオキシドおよびブチレンオキシドからなる群から選択される2以上のモノマーを含む二価のオリゴマー置換基であり;R13が水素である、項20に記載の化合物。
[項22] 洗濯用成分と項1〜21のいずれか一項に記載の化合物とを含む洗濯用組成物。