(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5698368
(24)【登録日】2015年2月20日
(45)【発行日】2015年4月8日
(54)【発明の名称】無線通信環境におけるデバイス内部相互干渉をハンドリングする方法及び装置
(51)【国際特許分類】
H04W 16/14 20090101AFI20150319BHJP
H04W 72/02 20090101ALI20150319BHJP
H04W 88/06 20090101ALI20150319BHJP
【FI】
H04W16/14
H04W72/02
H04W88/06
【請求項の数】31
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2013-532723(P2013-532723)
(86)(22)【出願日】2011年10月4日
(65)【公表番号】特表2013-541296(P2013-541296A)
(43)【公表日】2013年11月7日
(86)【国際出願番号】KR2011007332
(87)【国際公開番号】WO2012047001
(87)【国際公開日】20120412
【審査請求日】2013年4月4日
(31)【優先権主張番号】2939/CHE/2010
(32)【優先日】2010年10月4日
(33)【優先権主張国】IN
(73)【特許権者】
【識別番号】503447036
【氏名又は名称】サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】スディール・クマール・バゲル
(72)【発明者】
【氏名】ニティン・ジャイン
(72)【発明者】
【氏名】ヴェンカテスワラ・ラオ・マネパリ
【審査官】
川口 貴裕
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許出願公開第2010/0061326(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2009/0225717(US,A1)
【文献】
特表2011−530251(JP,A)
【文献】
国際公開第2010/073325(WO,A1)
【文献】
Methods for WLAN/Bluetooth in-device coexistence interference avoidance,3GPP TSG-RAN WG2 #70bis, Tdoc R2-103900,2010年 6月
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00 − 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザー端末におけるデバイス内部相互干渉をハンドリングする方法であって、
ユーザー端末に含まれているLTE(long term evolution)モジュールとISM(industrial, scientific and medical radio band)モジュールとの間のデバイス内部相互干渉を検出するステップと、
基地局に、前記LTEモジュールと前記ISMモジュールとの間のデバイス内部相互干渉を解決するための一つ以上のサブフレーム及び対応するHARQ(hybrid automatic repeat request)プロセスを指示するパターンを提供するステップと、
を有することを特徴とする方法。
【請求項2】
前記サブフレームは、前記サブフレーム及び前記対応するHARQプロセスの間に、前記LTEモジュールではなく、前記ISMモジュールのトラフィックを受け入れることで、前記基地局に指示されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記提供に対する応答で、前記基地局からスケジュールリングパターンを受信するステップをさらに有し、
前記スケジュールリングパターンは、前記指示に基づいて引き出されたDRX(discontinuous reception)パラメータを指示することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記基地局に、前記サブフレーム及び前記対応するHARQプロセスを指示する前記パターンを提供するステップにおいて、前記サブフレーム及び前記対応するHARQプロセスは、ビットマップを用いて表現されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記基地局に、前記サブフレーム及び前記対応するHARQプロセスを指示する前記パターンを提供するステップにおいて、前記サブフレーム及び前記対応するHARQプロセスは、DRXパラメータとして表現されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記基地局から前記デバイス内部相互干渉報告が前記無線ネットワークによりサポートされるか否かを表すメッセージを受信し、前記デバイス内部相互干渉が検出される場合に前記ユーザー端末が前記サブフレーム及び対応するHARQプロセスを指示する前記パターンを提供するようにするステップをさらに有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
プロセッサと、
前記プロセッサに連結されるメモリと、を含み、
前記メモリは、
ユーザー端末に含まれているLTE(long term evolution)モジュールとISM(industrial, scientific and medical radio band)モジュールとの間のデバイス内部相互干渉を検出し、
基地局に、前記LTEモジュールと前記ISMモジュールとの間のデバイス内部相互干渉を解決するための一つ以上のサブフレーム及び対応するHARQ(hybrid automatic repeat request)プロセスを指示するパターンを提供するように構成される干渉除去モジュールを含むことを特徴とする装置。
【請求項8】
前記サブフレームは、前記サブフレーム及び前記対応するHARQプロセスの間に、前記LTEモジュールではなく、前記ISMモジュールのトラフィックを受け入れることで、前記基地局に指示されることを特徴とする請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記干渉ハンドリングモジュールは、前記提供に対する応答で、前記基地局から受信されたスケジュールリングパターンを適用するように構成され、
前記スケジュールリングパターンは、前記指示に基づいて引き出されたDRX(discontinuous reception)パラメータを指示することを特徴とする請求項7に記載の装置。
【請求項10】
ユーザー端末におけるデバイス内部相互干渉をハンドリングする方法であって、
ユーザー端末のLTE(long term evolution)モジュールとISM(industrial, scientific and medical radio band)モジュールとの間のデバイス内部相互干渉を検出するステップと、
無線ネットワークに含まれている基地局に、前記LTEモジュールと前記ISMモジュールとの間の干渉を低減するためのDRX(discontinuous reception)動作に関連したパラメータの集合を通信するステップと、
を有することを特徴とする方法。
【請求項11】
前記基地局から前記デバイス内部相互干渉報告が前記無線ネットワークによりサポートされるか否かを表すメッセージを受信し、前記デバイス内部相互干渉が検出される場合に前記ユーザー端末が前記パラメータの集合を報告するステップをさらに有することを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記パラメータの集合は、オンデュレーションタイマ及びDRXサイクル長を含むことを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記DRX動作に関連したパラメータの集合を前記無線ネットワークの前記基地局に通信するステップは、
前記パラメータの集合に基づいて前記LTEモジュールが前記オンデュレーションタイマ区間で動作し、前記ISMモジュールが前記DRXサイクルの残りの時間区間で動作するように構成するステップを含むことを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項14】
プロセッサと、
前記プロセッサに接続されるメモリと、を含み、
前記メモリは、
LTE(long term evolution)モジュールとISM(industrial, scientific and medical radio band)モジュールとの間のデバイス内部相互干渉を検出し、
前記LTEモジュールと前記ISMモジュールとの間の非干渉動作を引き起こすDRX(discontinuous reception)動作に関連したパラメータの集合を決定し、
無線ネットワークに含まれている基地局に、前記LTEモジュールと前記ISMモジュールとの間の非干渉動作を引き起こすDRX動作に関連したパラメータの集合を通信するように構成される干渉除去モジュールを含むことを特徴とする装置。
【請求項15】
前記パラメータの集合は、オンデュレーションタイマ区間及びDRXサイクル長を含むことを特徴とする請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記干渉除去モジュールは、前記パラメータの集合に基づいて前記LTEモジュールが前記オンデュレーションタイマ区間で動作し、前記ISMモジュールが前記DRX動作の残りの時間区間で動作するように構成されることを特徴とする請求項15に記載の装置。
【請求項17】
ユーザー端末におけるデバイス内部相互干渉をハンドリングする方法であって、
前記ユーザー端末のLTE(long term evolution)モジュールとISM(industrial, scientific and medical radio band)モジュールとの間のデバイス内部相互干渉を検出するステップと、
前記デバイス内部相互干渉を除去するために周波数ドメインと時間ドメインとのうち少なくとも一つで前記LTEモジュールと関連するパラメータの集合を指示する統合シグナルリングメッセージを送信し、前記基地局が前記LTEモジュール及び前記ISMモジュールに非干渉時間を提供するために前記パラメータの集合に基づいて前記ユーザー端末にデータをスケジュールリングするステップと、
を有することを特徴とする方法。
【請求項18】
前記基地局から前記デバイス内部相互干渉報告が前記無線ネットワークによりサポートされるか否かを示すメッセージを受信し、前記デバイス内部相互干渉が検出される場合に前記ユーザー端末が前記パラメータの集合を報告するステップをさらに有することを特徴とする請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記パラメータの集合は、前記デバイス内部相互干渉に寄与し、前記LTEモジュールに割り当てられる一つ以上の周波数を含むことを特徴とする請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記パラメータの集合は、DRX(discontinuous reception)パラメータと前記LTEモジュール動作に関連するHARQ(hybrid automatic repeat request)プロセスとのうち少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項18に記載の方法。
【請求項21】
前記DRXパラメータは、オンデュレーションタイマ値及びDRXサイクル長を含むことを特徴とする請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記HARQプロセス値は、前記デバイス内部相互干渉を引き起こすサブフレームの集合で一つ以上のサブフレーム及び対応するHARQプロセスを含むことを特徴とする請求項20に記載の方法。
【請求項23】
前記基地局によりTDM解決方式が選択される場合、前記パラメータの集合に応答して前記基地局からスケジュールリングパターンを受信するステップをさらに有することを特徴とする請求項17に記載の方法。
【請求項24】
前記デバイス内部相互干渉を除去するためのFDD解決方式の選択を指示するメッセージを受信するステップをさらに有し、
前記メッセージは、一つのキャリアから他のキャリアへの無線接続をハンドオーバーさせるハンドオーバー命令と一つ以上のコンポーネントキャリアを非活性化させる非活性化命令とのうちいずれか一つを含むことを特徴とする請求項17に記載の方法。
【請求項25】
前記LTEモジュールと前記ISMモジュールとの間の前記デバイス内部相互干渉の終了を検出するステップと、
前記LTEモジュールと前記ISMモジュールとの間の前記デバイス内部相互干渉の終了を前記基地局に通信するステップと、
をさらに有することを特徴とする請求項17に記載の方法。
【請求項26】
プロセッサと、
前記プロセッサに接続されるメモリと、を含み、
前記メモリは、
ユーザー端末のLTE(long term evolution)モジュールとISM(industrial, scientific and medical radio band)モジュールとの間のデバイス内部相互干渉を検出し、
前記デバイス内部相互干渉を除去するために周波数ドメインと時間ドメインとのうち少なくとも一つで前記LTEモジュールと関連するパラメータの集合を示す統合シグナルリングメッセージを基地局に送信し、前記基地局が前記LTEモジュール及び前記ISMモジュールに非干渉時間を提供するために前記パラメータの集合に基づいて前記ユーザー端末にデータをスケジュールリングするように構成される干渉除去モジュールを含むことを特徴とする装置。
【請求項27】
前記パラメータの集合は、前記デバイス内部相互干渉に寄与し、前記LTEモジュールに割り当てられる一つ以上の周波数を含むことを特徴とする請求項26に記載の装置。
【請求項28】
前記パラメータの集合は、DRX(discontinuous reception)パラメータと前記LTEモジュール動作に関連するHARQ(hybrid automatic repeat request)プロセスとのうち少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項26に記載の装置。
【請求項29】
前記DRXパラメータは、オンデュレーションタイマ値及びDRXサイクル長を含むことを特徴とする請求項28に記載の装置。
【請求項30】
前記HARQプロセス値は、前記デバイス内部相互干渉を引き起こすサブフレームの集合で一つ以上のサブフレーム及び対応するHARQプロセスを含むことを特徴とする請求項28に記載の装置。
【請求項31】
前記干渉除去モジュールは、
前記LTEモジュールと前記ISMモジュールとの間の前記デバイス内部相互干渉の終了を検出し、
前記LTEモジュールと前記ISMモジュールとの間のデバイス内部相互干渉の終了を前記基地局に通信するように構成されることを特徴とする請求項26に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は無線通信システム技術分野に関するもので、特に無線通信環境におけるデバイス内部相互干渉(in-device co-existence interference)のハンドリングに関する。
【背景技術】
【0002】
ISM帯域(ブルートゥース(登録商標)、Wi−Fiなど)技術を使用するLTEとGNSSの共存は、LTEとGNSSが移動電話機で非常に一般的な結合がなされることにより提供される必要性がある。このような技術各々は、特定目的をサービスするために相互に異なるグループにより開発されている。この技術の特性は、それぞれ異なる。この技術は、異なる周波数で動作し、異なるアクセスメカニズムを有し、異なるフレーム構造及びピーク送信電力を有する。
【0003】
このようなすべての技術が隣接帯域(小さな区分(small separation)、例えば、<20MHz)で同時に動作し、一般的に50dBアイソレーションが要求される。しかしながら、UEの小さなフォームファクタは、10−30dBアイソレーションのみを提供する。その結果、ある無線送信器は、他の無線受信器に深刻な影響を及ぼす。例えば、UEの小さなフォームファクタは、ISM技術の送信からLTE又はWiMaxのようなセルラー技術の受信器への干渉の大きい競合(challenge)をもたらす。同様に、セルラー技術の送信器は、ISM受信器に対する深刻な干渉をもたらす可能性がある。デバイス内部相互干渉問題の主な原因は、電力増幅器とアナログ−デジタル変換器の制限された動的範囲による受信器ブロッキング(blocking)と、不完全なフィルタリングによる帯域外放出となり得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ブルートゥースとLTEの共存
LTE帯域7ULとブルートゥース帯域は、20MHzの周波数帯域により区分される。この帯域7は、FDD帯域であり、LTE受信器は、ブルートゥース送信器により影響を受けず、これに対してLTE送信器は、ブルートゥース受信器に影響を与えることができる。また、LTE帯域40(TDD帯域)とブルートゥース周波数帯域との間の2MHzの非常に小さな区分が存在する。したがって、共存する場合に、LTE帯域40の上位部分を使用して中断させることは不可能である。
図1Aは、LTEとブルートゥースチャンネルとの間の区分を示す概略図である。
【0005】
Wi−FiとLTEの共存
Wi−Fi動作のためのISM帯域内で区分される14個のチャンネルが存在する。各チャンネルは、12MHz単位で区分されるチャンネル番号14を除いて5MHz単位で他のチャンネルと区分される。チャンネル1は2401MHzで始まり、その後にLTE帯域40とWi−Fiとの間にはほぼ区分が存在しない。Wi−Fiのチャンネル14は2495MHzで終了し、したがって理論上にはLTE帯域7とWi−Fiとの間には5MHzの区分のみが有用である。いろいろな国は、Wi−Fiの許可チャンネルの個数に対して相互に異なる政策を有する。現在では、多くの国家は、チャンネル1乃至チャンネル13のみを許容しており、これに対して日本はIeee802.11bベースの通信のみに対してチャンネル番号14の使用を許容している。これは、Wi−FiとLTE帯域7との間には理論的には5MHzの区分のみが有用であっても、実際には少なくとも17MHzが有用であることを示す。
図1Bは、LTEとWi−Fiチャンネルとの間の区分を示す概略図である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記のような目的を達成するために、本発明の一態様によれば、ユーザー端末におけるデバイス内部相互干渉をハンドリングする方法であって、ユーザー端末に含まれているLTEモジュールとISMモジュールとの間のデバイス内部相互干渉を検出するステップと、ISMモジュール動作により影響を受けるLTEモジュールに割り当てられるサブフレームの集合で一つ以上のサブフレーム及び対応するHARQプロセスを識別するステップと、LTEモジュール動作に対するサブフレームの集合で残りのサブフレーム及び対応するHARQプロセスを予約するステップと、基地局に、サブフレームの集合で残りのサブフレーム及び対応するHARQプロセスがLTEモジュールとISMモジュールとの間のデバイス内部相互干渉を除去するためにLTEモジュール動作に対して予約されることを指示するステップとを有する方法が提供される。
【0007】
本発明の別の態様によれば、プロセッサと、プロセッサに連結されるメモリとを含み、メモリは、LTEモジュールとISMモジュールとの間のデバイス内部相互干渉を検出し、ISMモジュール動作により影響を受けるLTEモジュールに割り当てられるサブフレームの集合で一つ以上のサブフレーム及び対応するHARQプロセスを識別し、LTEモジュール動作のためにサブフレームの集合で残りのサブフレーム及び対応するHARQプロセスを予約し、基地局に、サブフレームの集合で残りのサブフレーム及び対応するHARQプロセスがLTEモジュールとISMモジュールとの間のデバイス内部相互干渉を除去するためにLTEモジュール動作のために予約されることを指示するように構成される干渉除去モジュールを含む装置が提供される。
【0008】
また、本発明の別の態様によれば、ユーザー端末におけるデバイス内部相互干渉をハンドリングする方法であって、ユーザー端末のLTEモジュールとISMモジュールとの間のデバイス内部相互干渉を検出するステップと、LTEモジュールとISMモジュールとの間の非干渉動作を引き起こすDRX動作に関連したパラメータの集合を決定するステップと、DRX動作に関連したパラメータの集合を無線ネットワークの基地局に通信するステップとを有する方法が提供される。
【0009】
さらに、本発明の別の態様によれば、プロセッサと、プロセッサに接続されるメモリとを含み、メモリは、LTEモジュールとISMモジュールとの間のデバイス内部相互干渉を検出し、LTEモジュールとISMモジュールとの間の非干渉動作を引き起こすDRX動作に関連したパラメータの集合を決定し、DRX動作に関連したパラメータの集合を無線ネットワークの基地局に通信するように構成される干渉除去モジュールを含む装置が提供される。
【0010】
本発明の別の態様によれば、ユーザー端末におけるデバイス内部相互干渉をハンドリングする方法であって、ユーザー端末のLTEモジュールとISMモジュールとの間のデバイス内部相互干渉を検出するステップと、デバイス内部相互干渉を除去するために周波数ドメインと時間ドメインとのうち少なくとも一つでLTEモジュールに関連したパラメータの集合を識別するステップと、パラメータの集合を指示する統合シグナルリングメッセージを送信して基地局がLTEモジュールとISMモジュールに非干渉時間を提供するためにパラメータの集合に基づいてユーザー端末にデータをスケジュールリングするステップとを有する方法が提供される。
【0011】
さらに、本発明の別の態様によれば、プロセッサと、プロセッサに接続されるメモリとを含み、メモリは、LTEモジュールとISMモジュールとの間のデバイス内部相互干渉を検出し、デバイス内部相互干渉を除去するために周波数ドメインと時間ドメインとのうち少なくとも一つでLTEモジュールに関連するパラメータの集合を識別し、パラメータの集合を示す統合シグナルリングメッセージを基地局に送信して基地局がLTEモジュールとISMモジュールに非干渉時間を提供するためにパラメータの集合に基づいてユーザー端末にデータをスケジュールリングするように構成される干渉除去モジュールを含む装置が提供される。
【発明の効果】
【0012】
本発明は、無線通信環境におけるデバイス内部相互干渉をハンドリングする方法及び装置を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1A】本発明のコンテキストにおいて、LTEとブルートゥースチャンネルとの間の区分を示す概略図である。
【
図1B】本発明のコンテキストにおいて、LTEとWi−Fiチャンネルとの間の区分を示す概略図である。
【
図2】本発明の一実施形態により、ユーザー端末でLTEモジュールとISMモジュールとの間のデバイス内部相互干渉をハンドリングする無線通信システムのブロック構成図である。
【
図3】本発明の一実施形態により、ユーザー端末でLTEモジュールとISMモジュールとの間のデバイス内部相互干渉をハンドリングする望ましい方法を示すプロセスフローチャートである。
【
図4】本発明の別の実施形態により、ユーザー端末でLTEモジュールとISMモジュールとの間のデバイス内部相互干渉をハンドリングする望ましい方法を示すプロセスフローチャートである。
【
図5】本発明の別の実施形態により、ユーザー端末でLTEモジュールとISMモジュールとの間のデバイス内部相互干渉をハンドリングする望ましい方法を示すプロセスフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
明細書中で説明される図面は、説明の目的のために提供されるだけで、本発明の権利範囲を決して制限しないことに留意すべきである。
【0015】
以下、本発明の望ましい実施形態を添付の図面を参照して詳細に説明する。
本発明は、ユーザー端末におけるデバイス内部相互干渉をハンドリングする方法及び装置を提供する。本発明の実施形態に関する下記の具体的な説明において、参照番号はその一部を構成し、本発明が実行できる具体的な実施形態を示すための方式として示される添付図面で使用することができる。本発明の実施形態は、本発明が属する技術分野における当業者に本発明が実行可能なように十分に具体的に説明される。また、本発明の具体的な説明は、特許請求の範囲を外れない限り、様々な変更が可能であることは、当該技術分野における通常の知識を持つ者には明らかである。したがって、本発明の範囲は、前述の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載及びこれと均等なものに基づいて定められるべきである。
【0016】
図2は、本発明の一実施形態により、ユーザー端末においてLTEモジュールとISMモジュールとの間のデバイス内部相互干渉をハンドリングする無線通信システム200を示すブロック構成図である。
図2において、無線通信システム200は、無線ネットワーク(例えば、LTEネットワーク)253を介して接続される基地局(例えば、eNB)250とユーザー端末(UE)251を含む。ユーザー端末252は、LTEモジュール202、ISMモジュール204、プロセッサ206、及びメモリ208を含む。メモリ208は、命令(instruction)の形態で格納される干渉除去モジュール(interference resolution module)210を含み、この命令は、プロセッサ206により実行される場合、LTEモジュール202とISMモジュール204との間のデバイス内部相互干渉をハンドリングするようになる。
【0017】
LTEモジュール202とISMモジュール204がオン状態であり、干渉除去モジュール210が、LTEモジュール202がISMモジュール204の動作に干渉することを検出した場合を考慮する。この場合、干渉除去モジュール210は、
図3乃至
図5で説明する方法のうちいずれか一つを遂行することによって、LTEモジュール202とISMモジュール204の非干渉(interference free)動作を可能にする。
【0018】
図3は、一実施形態によるユーザー端末(UE)252のLTEモジュール202とISMモジュール204との間のデバイス内部相互干渉をハンドリングする望ましい方法を示すプロセスフローチャート300である。ステップ302において、LTEモジュール202とISMモジュール204との間のデバイス内部相互干渉が検出される。例えば、干渉除去モジュール210は、LTEモジュール動作がISMモジュール動作に対する干渉を引き起こし、あるいはISMモジュール動作により干渉を受けると決定できる。ステップ304において、ISMタイムラインは、LTEモジュール202に関連して影響を受ける複数のサブフレーム及びISMモジュール204に関連するタイムスロットが、LTEモジュール202又はISMモジュール204により引き起こされる干渉を減少させるために、最大限減少させる方式で調整(align)される。この干渉がまだ続いている場合、干渉除去モジュール210は、下記のようなステップを遂行する。
【0019】
ステップ306において、ISMモジュール動作を干渉するか、あるいはISMモジュール動作により干渉される1セットのサブフレームで一つ以上のサブフレーム及び該当アップリンク/ダウンリンク(UL/DL)ハイブリッド自動再送要求(HARQ)プロセスが識別される。ステップ308において、サブフレームの集合で残りのサブフレーム及び該当UL/DL HARQプロセスは予約される。ステップ310において、残りのサブフレーム及び対応UL/DLHARQプロセスは、LTEモジュール動作のために予約されていることをギャップパターンで基地局251に指示される。残りのサブフレーム及び該当UL/DL HARQプロセスは、無線ネットワークがUE252でデバイス内部相互干渉の報告をサポートするか否かを示すメッセージをUE252が受信した場合、基地局251に指示される。
【0020】
一実施形態において、残りのサブフレーム及び該当UL/DL HARQプロセスは、ビットマップベースのギャップパターンで基地局251に表されて指示される。ビットマップベースのギャップパターンの長さは、動作するLTE TDD構成又はFDDモードに基づく。例えば、FDDに対するビットマップの長さが‘8’であり、TDDドメインで‘UL−DL構成’である。別の実施形態において、残りのサブフレーム及び該当UL/DL HARQプロセスは、DRXサイクルの長さとオンデュレーションタイマ区間のようなDRXパラメータの形態で表されて指示される。これら実施形態では、DRXパラメータ又はビットマップ情報は、メッセージで通信される。
【0021】
メッセージは、新たなメッセージ(以下、デバイス内部相互干渉指示(in-device co-existence interference indication)又はIDC_INDと称する)又は測定報告のような既存のLTEメッセージであり得る。測定報告が使用される場合、新たな測定トリガー、例えば、C1が導入され得る。測定報告がギャップパターンを生成するために使用される場合、干渉報告に関連した測定構成(measurement configuration)は、干渉報告を明らかに識別する特定測定報告イベントを含むことができる。このイベントは、予め構成し、あるいは無線通信ネットワークにより動的に構成することができる。イベントを報告するためのしきい値は、RSRP、RSSI、RSRP、SINR、又はUE252の他の一般的な測定に基づくことができる。このしきい値は、無線通信ネットワーク253からUE252に測定構成を用いて特定される。
【0022】
予約されたサブフレーム及びUL/DL HARQプロセスは、識別されたサブフレーム及び該当UL/DL HARQプロセス間ISM/GNSSトラフィックを受け入れるために基地局251に指示される。この指示に基づき、基地局251は、UE252でLTEモジュール202とISMモジュール204との間のデバイス内部相互干渉が存在することを認識する。したがって、基地局251は、UE252に関するUL/DLデータをスケジュールリングする場合にビットマップ情報/DRXパラメータを包含する。
【0023】
ステップ312において、スケジュールリングパターンは、指示に応答して基地局251から受信される。スケジュールリングパターンは、ビットマップ又は引き出されたDRXパラメータを用いてUE252により決定される予約されたサブフレーム及び対応するHARQプロセスを指示する。あるいは、基地局251は、変更されたサブフレーム及びDL/UL HARQプロセスを変更されたビットマップ又はDRXパラメータを通じて指示できる。例えば、ISMモジュール204がブルートゥース送受信器である場合、基地局251は、各ブルートゥース区間と他のサブフレームで少なくとも一対のクリーンなブルートゥースTx/Rxインスタンス(instance)をLTEモジュール202に許可するために少なくとも一つのサブフレームを提供する。これは、基地局251自身がスケジュールリングパターン内部でDL割り当て/ULグラントを制限するとUE252が仮定できることを意味する。したがって、スケジュールリングパターンは、UE252でデバイス内部相互干渉を除去するのに適用される。それによって、このような方式で、上記のプロセスは、LTEモジュール202とISMモジュール204に非干渉時間を提供する。
【0024】
図4は、本発明の別の実施形態により、UE252のLTEモジュール202とISMモジュール204との間のデバイス内部相互干渉をハンドリングする望ましい方法を示すプロセスフローチャート400を示す。ステップ402において、LTEモジュール202とISMモジュール204との間のデバイス内部相互干渉が検出される。ステップ404において、ISMタイムラインは、LTEモジュール202に関連して影響を受ける複数のサブフレーム及びISMモジュール204に関連するタイムスロットを最大限減少させる方式で調整される。
【0025】
ステップ406において、DRX動作に関連したパラメータの集合は、LTEモジュール202とISMモジュール204との間のデバイス内部相互干渉を除去するために決定される。パラメータの集合はオンデュレーションタイマ、非活性化タイマ、再伝送タイマ、及びDRXサイクル長を含む。パラメータの値は、ユーズケースと、現時点でUE252により認識される共存のシナリオと、UE252が期待するISMモジュール動作に影響を受ける。ステップ408において、DRX動作に関連したパラメータの集合は、基地局251に通信される。一例として、パラメータの集合は、測定メッセージ(例えば、C1測定報告)又は他のメッセージを用いて通信される。一部の実施形態では、パラメータの集合は、無線ネットワークがUE252でデバイス内部相互干渉の報告をサポートするか否かを示すメッセージをUE252が受信した場合、基地局251に送信される。したがって、基地局251は、DRXサイクルに関連したパラメータの集合に基づいてDRXサイクルパラメータを構成する。
【0026】
ステップ410において、LTEモジュール202とISMモジュール204は、各々オンデュレーション時間区間及び残り時間区間(DRXサイクル−オンデュレーションタイマ)で動作するように構成される。実施形態において、非活性化タイマは、LTEモジュール202とISMモジュール204との間のデバイス内部相互干渉が存在するまで値0に設定される。この実施形態において、LTEモジュール202の動作は、DRXサイクルの残り時間区間(例えば、非活性化タイマが駆動されている場合)で中断される。例えば、適応/非適応(adaptive/non-adaptive)UL再伝送、DL再伝送、サービス要求、及び衝突除去のようなLTEモジュール動作は、非活性化タイマで保留される。一実施形態において、LTEモジュール動作は、LTEモジュール202とISMモジュール204との間のデバイス内部相互干渉が存在するまで再伝送タイマを値0に設定することによって保留される。したがって、ISMモジュール動作は、非活性化タイマが駆動される場合に干渉なしに許容される。
【0027】
上記したギャップパターンは、LTEモジュール202又はISMモジュール204が任意の与えられた時点で動作されるようにする。しかしながら、ギャップパターンは、LTE信号の送信及び/又は受信がISM信号の送信及び/又は受信と同期化する方式で設計することができる。また、LTE信号で短い区間送信又は受信は、該当する技術で有用な強力なチャンネル符号化によりISM信号の受信又は送信及びその逆の場合に対しても同様に影響せず、その理由で許可が可能である。したがって、ギャップ設計は、チャンネル符号化により上記したような柔軟性を考慮することができる。いくつかのたまの状況に対するギャップパターンを生成するために、LTEモジュール及び/又はISMモジュールを動作させる時点を決定する上記のような自律的(autonomous)UEの動作は、多くのギャップパターンの設計を減少させるのに助けを与える。このたまの自律的UEの動作は、デバイス内部相互干渉の効率的なハンドリングのために必要である。UE252は、低頻度(small infrequent)であるが重要な他の技術のイベントを保護するために自律的にUL/DL活性化遂行を決定し、それによってLTE送信及び受信のための最小BLER要求を維持する自律的ギャップを生成できる。
【0028】
LTEにおいて、測定ギャップは、UEが周波数間測定を遂行することを助けるためにサポートされる。別の実施形態では、測定ギャップは、測定ギャップ関連パラメータの値で小さな変化としてデバイス内部相互干渉を解決するように望ましいTDM解決方式を提供するために使用することができる。
【0029】
図5は、本発明の別の実施形態により、UE252のLTEモジュール202とISMモジュール204との間のデバイス内部相互干渉をハンドリングする方法を示すプロセスフローチャート500を示す。ステップ502において、LTEモジュール202とISMモジュール204との間のデバイス内部相互干渉が検出される。ステップ504において、周波数分割多重化(FDM)ドメイン及び/又は時分割多重化(TDM)ドメインでLTEモジュール202に関連したパラメータの集合は、デバイス内部相互干渉を除去するために識別される。FDMドメインで、パラメータの集合は、ISMモジュール204に干渉をもたらし、あるいはISMモジュール204により影響を受けるLTE帯域で一つ以上の周波数を含む。TDMドメインで、パラメータの集合は、DRXサイクルパラメータ及び/又はLTEモジュール動作に関連する予約されたHARQプロセス値(例えば、ビットマップパターン)を含む。一例として、DRXサイクルパラメータは、オンデュレーションタイマ値、DRXサイクル長、再伝送タイマ値、及び非活性化タイマ値を含む。HARQプロセス値は、デバイス内部相互干渉に対する原因にならないサブフレームの集合で一つ以上のサブフレームと対応HARQプロセスを含む。
【0030】
ステップ506において、パラメータの集合を示す統合シグナルリングメッセージ(unified signaling message)は、LTEモジュール202及びISMモジュール204に非干渉時間を提供するために基地局251に送信される。統合シグナリングは、FDM及び/又はTDM除去関連パラメータが基地局251に同時に通信されるメカニズムである。統合シグナルリングメッセージは、UE252が、無線ネットワークがUE252で検出されるデバイス内部相互干渉の報告をサポートすることを認識する場合のみに基地局251に送信される。また、統合シグナルリングメッセージは、UE252がデバイス内部相互干渉を除去するためにTDMベースの解決方式又はFDMベースの解決方式を好むか否かを指示する。
【0031】
したがって、基地局251は、TDMドメインでUE252にデータをスケジュールリングするか、あるいはパラメータの集合に基づいてFDMドメイン解決方式を選択する。TDM解決方式が選択される場合、UE252は、TDMドメインに関連したパラメータの集合に応答して基地局251からスケジュールリングパターンを受信する。FDM解決方式が選択される場合、UE252は、FDM解決方式がデバイス内部相互干渉を解決するために選択されることを指示するメッセージで通知され、このメッセージは、一つのコンポーネントキャリア(例えば、基本セル(Primary cell))から他のコンポーネントキャリアに無線接続をハンドオーバーするハンドオーバー命令あるいはその影響を受けるコンポーネントキャリア(例えば、補助セル(Secondary cell))を非活性化させる非活性化命令(deactivation command)を含むことができる。FDM解決方式は、周波数間ハンドオーバーのためにUE252及び無線通信ネットワーク253を準備するように基地局251決定を参照する。
【0032】
また、UE252は、LTEモジュール202とISMモジュール204との間のデバイス内部相互干渉の終了を検出するために構成される。干渉が存在しない場合、UE252は、統合シグナルリングメッセージ、測定報告、無線リソース接続(radio resource connection:RRC)メッセージ、又は新たなメッセージを通じてLTEモジュール202とISMモジュール204との間のデバイス内部相互干渉の終了を通信する。一例では、統合シグナルリングメッセージは、ある程度のシグナルリングをイネーブル(enable)又はディセーブル(disable)することができる。‘信号イネーブル’は、デバイス内部相互干渉が検出される場合に使用され、その反面、‘信号ディセーブル’は、デバイス内部相互干渉がこれ以上存在しない場合に使用される。
【0033】
LTEでは、ULスケジュールリングの場合において、グラントがPDCCHで受信され、該当するUL送信がエアーインターフェースを介して伝達される時点からの時間を考慮することが可能である。TTI‘n’で受信されるULグラントは、TTI‘n+k’に対して適用可能であり、ここで、‘k’はFDDの場合に4であり、‘UL−DL構成’に基づき、相互に異なる。‘k’の値に基づき、UEは、UL送信の事前知識(prior knowledge)を有する。
【0034】
本発明の一実施形態において、UL送信の事前知識は、ギャップパターンを決定するのに活用できる。したがって、UE252がULに対して提案されたビットパターンを送信しないことがあり、基地局251がUL TTIのどこでもUE252をスケジュールリングでき、UE252がISMモジュール動作をターンオン/オフすることに関するフレームの知識を使用することができる。
【0035】
LTE DLにおいて、TTI‘n’で受信されるデータ割り当ては同一のTTI、すなわちTTI‘n’で適用可能である。多くてもサブフレームの最初の3個のシンボルがPDCCHのために使用され、該当UE RNTIに基づいたPDCCH復号化は、データがUE251のために存在する場合に示す。この場合、UE252は、サブフレームの終了前に十分に速くPDCCHを復号化でき、UE252は、UE252に対する特定TTIにデータが存在しないことを認識する場合、ISMラジオを活性化する十分な時間を有する。
【0036】
あるいは、UE252は、PDCCH復号化に基づいてISMラジオを活性化し、提供されるUE252は、サブフレームの終了前に十分にPDCCHを復号化することができる。PDCCH復号化時間を向上させるために、基地局251は、UE252が基地局251にデバイス内部相互干渉を報告する場合、UE252をスケジュールリングするための減少した検索空間(search space)を使用することができる。
【0037】
一実施形態において、上記した統合シグナルリングプロセスは、下記のような方式で動作する。基地局は、UE252に基地局が“干渉報告”をサポートし、またシステム情報ブロック又は特定専用メッセージを通じてデバイス内部相互干渉を報告するために考慮できる多数のコンポーネントキャリア(CC)を構成することを指示する。UE252がデバイス内部相互干渉を検出する場合、UE252は、基地局251にデバイス内部相互干渉の存在を報告するか否かを決定し、あるいはUE252自身がデバイス内部相互干渉を処理できる。UE252が測定報告又は他のメッセージ(IDC_IND)を通じて基地局251にデバイス内部相互干渉を報告する場合。例えば、UE252は、単一キャリア又はキャリアの集合当たりFDM又はTDM解決方式の選好を報告する。TDM解決方式が任意の該当キャリアに対して指示される場合、UE252は、データのUL/DLスケジュールリングに対するUE有用性/非有用性を指示するギャップパターンを報告する。ステップ504に示すように、UE252は、ビットマップ又はDRXパラメータを用いてLTEモジュール動作のために予約されたサブフレーム及び対応するHARQを指示する。また、UE252は、上記に説明したような解決方式が適用可能な区間を報告できる。
【0038】
測定報告又は他のメッセージ(IDC_IND)を受信した後。基地局251は、デバイス内部相互干渉を除去するためにFDM解決方式又はTDM解決方式を選択するか否か決定する。基地局251がFDM解決方式を選択する場合、以後基地局251は、キャリアが補助セルであり、デバイス内部相互干渉を直面する/もたらすと報告される場合、キャリアを非活性化させる。一方、基地局251は、コンポーネントキャリアが基本セルであり、デバイス内部相互干渉を直面する/もたらすと報告されるコンポーネントキャリアの場合にハンドオーバーを遂行する。
【0039】
これに対して、基地局251がTDM解決方式を選択する場合、基地局251は、LTEモジュール動作又はDRXサイクルパラメータのために予約されたサブフレーム及び対応HARQプロセスをUE252に指示する。サブフレーム及び対応するHARQプロセス又はDRXパラメータは、UE252により以前に通信された予約されているサブフレーム及び対応HARQプロセス又はDRXサイクルパラメータと同一であり、あるいはUE252により以前に通信された予約されているサブフレーム及び対応HARQプロセス又はDRXサイクルパラメータの変更されたバージョンであり得る。基地局251は、上記した情報をギャップパターンに基づいたビットマップ又はHARQビットマップあるいはDRXパラメータを報告したUEから引き出されたDRXパラメータで指示できる。基地局251から受信された応答にギャップパターン(ビットマップ又はDRXパラメータ)が存在しない場合、UE252は、基地局251に送信されたギャップパターンが適用することを推定できる。
【0040】
UEを上記したような構成パラメータを用いて同期化するために、基地局251は、セル内ハンドオーバー手順を開始するように選択でき、ハンドオーバーメッセージを用いてUE252に新たな構成を送信する。また、基地局251は、基地局251からの応答でUE252に構成の有効性に該当するパラメータを提供できる。UE252がデバイス内部相互干渉が終了することを報告しない場合には、UE252及び基地局251は、デバイス内部相互干渉に関連した構成を解除するために有効性タイマを使用し、その後に一般的な動作が始まる。UE252が構成の有効性を拡張させることを所望する場合、UE252は、測定報告又はすべてのパラメータ(DRXサイクルパラメータ、予約されたサブフレーム及び対応HARQプロセス、及び影響を受ける周波数)を含む他のメッセージ(例えば、IDC_IND)を送信できる。
【0041】
以上、本発明の詳細な説明においては具体的な実施形態に関して説明したが、特許請求の範囲を外れない限り、様々な変更が可能であることは、当該技術分野における通常の知識を持つ者には明らかである。また、本発明で説明される多様なデバイス、モジュール、選択器、及び推定器は活性化でき、ハードウェア回路、例えば相補性金属酸化膜半導体(complementary metal oxide semiconductor)ベースの論理回路、ファームウエア(firmware)、ソフトウェア及び/又はハードウェアとファームウエア及び/又は機械読み取り可能な媒体に挿入されたソフトウェアとの組み合わせのようなハードウェア回路を用いて動作できる。例えば、多様な電気構造及び方法は、トランジスタ、論理ゲート、及び注文型半導体のような電気回路を用いて実施することができる。
【0042】
<用語説明及びその定義>
SINR-(Signal-to-noise plus interference ratio)
RSRP-(Reference Signal Received Power)
RSSI-(Received Signal Strength Indication)
RNTI-(Radio Network Temporary Identifier)
TTI-(Transmission Time Interval)
DRX-(Discontinuous Reception)
PDCCH-(Physical Downlink Control Channel)
HARQ-(Hybrid Automatic Repeat Request)
LTE-(Long Term Evolution)
ISM-(The Industrial,Scientific and Medical Radio Band)
GNSS-(Global Navigation Satellite Systems)
BLER-(Block Error Rate)
FDM-(Frequency Division Multiplexing)
FDD-(Frequency-Division Duplexing)
TDM-(Time Division Multiplexing)
TDD-(Time Division Duplexing)
WiMax-(Worldwide Interoperability for Microwave Access)
UL-(Uplink)
DL-(Downlink)
IEEE-(Institute of Electrical and Electronics Engineers)
【符号の説明】
【0043】
200 無線通信システム
202 LTEモジュール
204 ISMモジュール
206 プロセッサ
208 メモリ
210 干渉除去モジュール
251 基地局
252 ユーザー端末
253 無線ネットワーク