(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5698370
(24)【登録日】2015年2月20日
(45)【発行日】2015年4月8日
(54)【発明の名称】着座用の家具ユニット
(51)【国際特許分類】
A47C 9/00 20060101AFI20150319BHJP
【FI】
A47C9/00 Z
【請求項の数】7
【全頁数】5
(21)【出願番号】特願2013-534850(P2013-534850)
(86)(22)【出願日】2011年10月20日
(65)【公表番号】特表2013-540038(P2013-540038A)
(43)【公表日】2013年10月31日
(86)【国際出願番号】PL2011000109
(87)【国際公開番号】WO2012057639
(87)【国際公開日】20120503
【審査請求日】2013年4月22日
(31)【優先権主張番号】P.392751
(32)【優先日】2010年10月26日
(33)【優先権主張国】PL
(73)【特許権者】
【識別番号】513093690
【氏名又は名称】タデウシュ マズール セントレム リハビリタージ “ズドローヴィア”
【氏名又は名称原語表記】Tadeusz Mazur Centrum Rehabilitacji Zdrowie
(74)【代理人】
【識別番号】100074099
【弁理士】
【氏名又は名称】大菅 義之
(74)【代理人】
【識別番号】110000132
【氏名又は名称】大菅内外国特許事務所特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】マズール,タデウシュ
【審査官】
望月 寛
(56)【参考文献】
【文献】
特開2001−017340(JP,A)
【文献】
登録実用新案第3120985(JP,U)
【文献】
特表2001−507613(JP,A)
【文献】
実開昭54−179915(JP,U)
【文献】
特表2010−524633(JP,A)
【文献】
登録実用新案第3162139(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47C 9/00
A47C 1/024
A47C 3/025
A47C 7/44
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
枠部、座部、及び背もたれ部を含み、直径が15cm未満のボールジョイントによって前記座部が前記枠部または背もたれ枠部の台座部に固定された、着座用の家具ユニットであって、前記背もたれ部が、1つのボールジョイントを使用して前記背もたれ枠部(4)にはめ込まれ且つ胸部背面に対して設けられるレスト要素を1つのみ備える、着座用の家具ユニット。
【請求項2】
前記背もたれ枠部が、3つの独立した可動のレスト要素(5)、(6)、及び(7)を備え、中間部の前記レスト要素(6)が、ボールジョイント(C)によって前記背もたれ枠部(4)にはめ込まれる、請求項1に記載の着座用の家具ユニット。
【請求項3】
前記レスト要素(5)及び前記レスト要素(7)の各々が、互いに平行に配置され且つ前記背もたれ枠部(4)の垂直軸に対称な2つの要素からなり、各要素が、独立して前記背もたれ枠部(4)に固定されている、請求項2に記載の着座用の家具ユニット。
【請求項4】
当該家具ユニットが、可動の2つの足置きを有する足載せ台(8)を備え、クランク機構(9)を使用して、柔軟なジョイントにより、前記足載せ台の枠部に連結される、請求項1から3のいずれか1項に記載の着座用の家具ユニット。
【請求項5】
前記足置き(10)が、前記背もたれ枠部(4)に固定されて、持ち上がった上肢を載せる台としての役割を果たす、請求項4に記載の着座用の家具ユニット。
【請求項6】
肘掛け部(11)が、調節可能な前記背もたれ枠部の前記台座部に固定されている、請求項1から5のいずれか1項に記載の着座用の家具ユニット。
【請求項7】
PCキーボード用の台または作業台(12)が、前記背もたれ枠部(4)の前記台座部に固定され、前記台または作業台が、固定用の治具(13)を備える、請求項1から6のいずれか1項に記載の着座用の家具ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、着座用の家具ユニットを提供する。この家具ユニットは、身体を休めたり、オフィスワークをしたりする用途に設計されている。
【背景技術】
【0002】
このような着座用の家具ユニットの公知のソリューションの1つが、国際公開番号WO95/16374により、国際特許出願にかかる発明に関する記載の中で開示されている。それは、枠部(the frame)が全方向に動かせるように、枠部に固定された座部を有する椅子である。この目的のために、座部は、渦巻きバネ、ボールジョイント、またはその他の適切な機構によって、枠部に取り付けられる。このような座部は、比較的大きな半径を有してヘッド全体を取り巻く円柱のくぼんだ底面に配置された球状体のヘッドに載置される。円柱の高さは、傾斜角度を決定する。加えて、この角度は、ねじ機構によって、または円柱蓋に空けた穴の直径を介して、適宜調節され得る。このような椅子は、座って仕事をする人の上半身の可動域を拡げることができる。また、椅子を使用する人の姿勢を改善することもできる。さらには、脊柱末端の神経を刺激することで、身体機能が増強される。
【0003】
別の公知の椅子によるソリューションが、国際公開番号WO2009157148により、発明に関する記載の中で開示されている。この中で記載されているソリューションは、その中心点が座部の上に設定された球面を形成する、下方に凸部分を有する座部を備えたロッキングチェアを含む。下方の凸面と接触する回転ローラーにより、凸部分は、球面と椅子サポート部分とに沿って動くことができる。
【0004】
従来使用されていた着座用に設計された家具ユニットは、座る人の以下の身体の動き、即ち、傾斜、振動、ロッキングまたは運転を可能にしている。しかし、これは、単に、個々の身体部分が互いに偶然に動いているだけである。
【発明の概要】
【0005】
本発明の目的は、一方では、座ったままで、特定の体軸の安定を確保することである。他方では、本発明の目的は、関節面、関節包、靭帯、及び筋肉にかかる負担が、胴体の回転運動により、往々にして、かつ簡単に変わることから、胴体の回転運動を制御可能にするために、体軸周囲の動きを同時に確保することである。
【0006】
本発明によれば、着座用の家具ユニットは、メイン枠部、座部、及び背もたれ(バックレスト)枠部を含む。座部は、ボールジョイントにより、メイン枠部か、少なくとも1つの背もたれ部を備えた背もたれ枠部の調節可能な台座部に取り付けられる。着座用の家具ユニットは、ボールジョイントのベアリングが座部に固定され、ボールジョイントのボールが、メイン枠部か背もたれ枠部の台座部に取り付けられ、かつ、ボールジョイントの直径が15cm未満であるという特徴を有する。
【0007】
背もたれ枠部は、3つの独立した可動のレスト要素(rest elements)を備えていることが好ましく、中間部レスト要素は、ボールジョイントによって枠内にはめ込まれていてもよく、加えて、上部レスト要素と下部レスト要素は、互いに平行、かつ、背もたれ枠部の垂直軸に対称に配置された2つの独立した要素から構成され得る。
【0008】
1つの実施形態の変形として、着座用の家具ユニットは、2つの可動の足置き(props for feet)を有する足載せ台(フットレスト)を備えていることが好ましい。足置きは、クランクアセンブリによって、足載せ台の枠部に枢動可能に連結される。加えて、背もたれ枠部の上部において、要素が固定されて、持ち上がった上肢を載せる台としての役割を果たしてもよい。
【0009】
家具ユニットは、背もたれ枠部の台座部に取り付けられた肘掛け(アームレスト)を備えていてもよい。この台座部には、モニター用の作業台若しくは台、またはその両方の要素が固定され得る。この特定の構成により、上記のように適用された発明によれば、任意のオフィスワークを心地よく行うことが可能になる。
【0010】
ボールジョイントの直径が小さいことによって、身体の回転軸が脊柱軸と一致し、または、ほぼ一致し、それゆえに、破壊性のある横方向力が働かなくなる。脊柱の体節間の動きが、座っている人の身体の特定の身体軸(脊柱軸、頭部の水平軸、及び骨盤の水平軸)が安定することによって、また、これらの軸周囲にて想定され得る身体の動きによって、保証される。本発明は、必要とされる安定性と動きの可能性との両方を同時に確保する。
【0011】
人の背中が、1つまたは複数の点といった点で支えられる場合、座って仕事をしている人は、より長時間にわたって、背中を動かさない、不変位置にて心地よく寛ぐことができる。
【0012】
可動の足置きを有する足載せ台を使用すると、人が座っている間も、下肢を継続して動かすことができ、下肢の筋肉ポンプが活発化する。これにより、静脈瘤を防ぐ。
【図面の簡単な説明】
【0013】
本発明の主題が、本願の明細書に添付した図面に例示されている。それらは、本発明の一実施形態を示す。
【
図1】
図1において、着座用家具ユニットの側面が図示されている。
【
図2】
図2において、座部を除いた家具ユニットが図示されている。
【発明を実施するための形態】
【0014】
着座用家具ユニットは、ジョイントにより、背もたれ部3の枠台座部に連結されたメイン枠部2を有する。このメイン枠部2の上に、座部1が配置される。座部1は、ボールジョイントAにより、メイン枠部2に固定されるか、または、背もたれ部3の枠台座部に固定される。前記の連結は、ボールジョイントAのベアリングA1が、座部1に取り付けられ、かつ、ボールジョイントAのボールA2が、メイン台座部に取り付けられるか、または、背もたれ部3の枠台座部に取り付けられるようにして行われる。背もたれ部3の枠台座部は、調節可能な治具に取り付けられた肘掛け11の他にも、もう一方の治具13に取り付けられたコンピュータのキーボード用の作業台または台12を有する。LCDモニターやパソコン画面用の台を支えるアームが、作業台やキーボード用台12を固定する治具13に取り付けられる。
【0015】
背もたれ枠部4は、背もたれ部3の枠台座部を連結する耐久性のある連結部を有し、この2つの要素は、協働して、上下位置及び/または傾斜角度を調節する役割を果たし得る。背もたれ枠部4は、3つの独立した可動のレストを備えており、それらは、上部の頭部レスト(ヘッドレスト)5、中間部の胸あて(チェストレスト)6、下部の背もたれ部7である。中間部の胸あて6は、ボールジョイントCにより、背もたれ枠部4に固定され、上部のレスト5と下部の背もたれ部7は、僅かに(短い距離の範囲内)前後、上下、または左右の動きが可能となるように、背もたれ枠部4に連結される。レスト要素5及び7は、バネ式の伸縮自在の機構により、背もたれ枠部4に結合され得る。背もたれ枠部4の上部には、下肢用のレスト要素10が、治具の上に配置される。
【0016】
足載せ台8がメイン枠部2に固定される。足載せ台8は、2つの可動の足置きを有し、この足置きは、クランクアセンブリ9を使用して、柔軟なジョイントにより足載せ台の枠部に連結される。足置きは、上下に動くことができるとともに、回転することもできる。足載せ台8は、自由に取り出すことができ、足を載せる位置に配置でき、または、使用しないときには、メイン枠部2の下に配置できるように固定される。足載せ台8は、例えばレールを使用して配置されることができ、または、伸縮自在な連結部を有することもできる。後者の場合は、足載せ台とメイン枠部2との間の距離を調節できる。