特許第5698390号(P5698390)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5698390多重ノードシステムにおける端末の制御情報検索方法及び装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5698390
(24)【登録日】2015年2月20日
(45)【発行日】2015年4月8日
(54)【発明の名称】多重ノードシステムにおける端末の制御情報検索方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   H04W 72/04 20090101AFI20150319BHJP
   H04W 88/08 20090101ALI20150319BHJP
   H04J 1/00 20060101ALI20150319BHJP
   H04J 11/00 20060101ALI20150319BHJP
【FI】
   H04W72/04 136
   H04W88/08
   H04J1/00
   H04J11/00 Z
【請求項の数】10
【全頁数】36
(21)【出願番号】特願2013-555351(P2013-555351)
(86)(22)【出願日】2011年12月19日
(65)【公表番号】特表2014-511056(P2014-511056A)
(43)【公表日】2014年5月1日
(86)【国際出願番号】KR2011009811
(87)【国際公開番号】WO2012118269
(87)【国際公開日】20120907
【審査請求日】2013年8月21日
(31)【優先権主張番号】61/448,146
(32)【優先日】2011年3月1日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/475,201
(32)【優先日】2011年4月13日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】502032105
【氏名又は名称】エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(72)【発明者】
【氏名】カン, ジ ウォン
(72)【発明者】
【氏名】イム, ビン チョル
(72)【発明者】
【氏名】キム, ス ナム
(72)【発明者】
【氏名】チョン, ジン ヨン
(72)【発明者】
【氏名】パク, スン ホ
(72)【発明者】
【氏名】キム, キ テ
【審査官】 石川 雄太郎
(56)【参考文献】
【文献】 特表2014−508471(JP,A)
【文献】 特表2013−522964(JP,A)
【文献】 特表2012−503922(JP,A)
【文献】 国際公開第2010/039003(WO,A2)
【文献】 3GPP TS 36.213 V8.3.0 3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Radio Access Network; Evolved Universal Terrestrial Radio Access(E-UTRA); Physical layer procedures (Release 8)[online],インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_77/Docs/R2-121016.zip>,2008年 6月18日
【文献】 Huawei, HiSilicon,Considerations on the ePDCCH design[online], 3GPP TSG-RAN WG1♯67 R1-113655,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_67/Docs/R1-113655.zip>,2011年11月 8日
【文献】 LG Electronics,UE Behaviors according to Search Space Configuration[online], 3GPP TSG-RAN WG1♯67 R1-113993,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_67/Docs/R1-113993.zip>,2011年11月 9日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00−99/00
H04J 1/00
H04J 11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信システムにおいてユーザ機器(UE)に対する制御情報をモニタリングする方法であって、前記方法は、
サブフレーム内の共用検索空間をモニタリングすることと、
前記サブフレーム内の第1のUE特定検索空間または第2のUE特定検索空間をモニタリングすることと
を含み、
前記UEが上位階層信号によって前記サブフレーム内の前記第2のUE特定検索空間をモニタリングするために構成されている場合、前記UEは、前記第2のUE特定検索空間をモニタリングし、
前記UEが上位階層信号によって前記サブフレーム内の前記第2のUE特定検索空間をモニタリングするために構成されていない場合、前記UEは、前記第1のUE特定検索空間をモニタリングする、方法。
【請求項2】
前記共用検索空間および前記第1のUE特定検索空間は、前記サブフレーム内の最初のN個(Nが自然数であり、1≦N≦4)のOFDM(orthogonal frequency division multiplexing)シンボルに位置し、前記サブフレームは、時間領域において複数のOFDMシンボルを含み、周波数領域において複数のリソースブロックを含み、
前記第2のUE特定検索空間は、前記最初のN個のOFDMシンボルの後の少なくとも1つのOFDMシンボルに位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記上位階層信号は、前記サブフレームを示す、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記UEは、集合レベル4および8のCCE(control channel element)の各々で前記共用検索空間をモニタリングする、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記UEは、集合レベル1、2、4および8のCCE(control channel element)の各々で前記第1のUE特定検索空間をモニタリングする、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
無線通信システムにおいて制御情報をモニタリングするユーザ機器(UE)であって、前記UEは、
無線信号を送受信する無線周波数(RF)部と、
前記RF部に接続されたプロセッサと
を含み、
前記プロセッサは、
サブフレーム内の共用検索空間をモニタリングすることと、
前記サブフレーム内の第1のUE特定検索空間または第2のUE特定検索空間をモニタリングすることと
を行うように構成されており、
前記UEが上位階層信号によって前記サブフレーム内の前記第2のUE特定検索空間をモニタリングするために構成されている場合、前記UEは、前記第2のUE特定検索空間をモニタリングし、
前記UEが上位階層信号によって前記サブフレーム内の前記第2のUE特定検索空間をモニタリングするために構成されていない場合、前記UEは、前記第1のUE特定検索空間をモニタリングする、UE。
【請求項7】
前記共用検索空間および前記第1のUE特定検索空間は、前記サブフレーム内の最初のN個(Nが自然数であり、1≦N≦4)のOFDM(orthogonal frequency division multiplexing)シンボルに位置し、前記サブフレームは、時間領域において複数のOFDMシンボルを含み、周波数領域において複数のリソースブロックを含み、
前記第2のUE特定検索空間は、前記最初のN個のOFDMシンボルの後の少なくとも1つのOFDMシンボルに位置する、請求項に記載のUE。
【請求項8】
前記上位階層信号は、前記サブフレームを示す、請求項に記載のUE。
【請求項9】
前記UEは、集合レベル4および8のCCE(control channel element)の各々で前記共用検索空間をモニタリングする、請求項に記載のUE。
【請求項10】
前記UEは、集合レベル1、2、4および8のCCE(control channel element)の各々で前記第1のUE特定検索空間をモニタリングする、請求項に記載のUE。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信に関し、より詳細には、多重ノードシステムにおける端末の制御情報検索方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、無線通信網のデータ伝送量が速く増加している。その理由は、マシンツーマシン(Machine−to−Machine、M2M)通信及び高いデータ伝送量が求められるスマートフォン、タブレットPCなど、様々なデバイスの出現及び普及のためである。求められる高いデータ伝送量を満たすために、さらに多くの周波数帯域を効率的に使用する搬送波集成(carrier aggregation:CA)技術、認知無線(cognitive radio:CR)技術などと、限定された周波数内でデータ容量を高めるために、多重アンテナ技術、多重基地局協力伝送技術などが最近浮び上がっている。
【0003】
また、無線通信網は、ユーザ周辺にアクセスできるノード(node)の密度が高まる方向に進化している。ここで、ノードとは、分散アンテナシステム(distributed antenna system、DAS)において所定間隔以上離れたアンテナまたはアンテナグループを意味することもあるが、このような意味に限定されず、もう少し広い意味で使用され得る。すなわち、ノードは、マクロ基地局、ピコセル基地局(PeNB)、ホーム基地局(HeNB)、RRH(remote radio head)、RRU(remote radio unit)、中継機、分散されたアンテナ(グループ)などになることもできる。高い密度のノードを揃えた無線通信システムは、ノード間の協力によりさらに高いシステム性能を見せることができる。すなわち、各ノードが独立的な基地局であって、互いに協力しないで動作する場合より、各ノードが1つの制御局により送受信の管理を受けて、1つのセルに対するアンテナまたはアンテナグループのように動作するならば、もっと優れたシステム性能をないしことができる。以下において、複数のノード及び複数のノードを制御する基地局を含む無線通信システムを多重ノードシステム(multi−node system)と称する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
多重ノードシステムにおける端末の制御情報検索方法及び装置を提供しようとする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一側面による、複数のノードと、前記複数のノードの各々と接続されて制御できる基地局を含む多重ノードシステムにおける端末の制御情報検索方法は、前記基地局から検索空間指示情報を受信するステップと、前記検索空間指示情報が指示する無線資源領域で制御情報を検索するステップとを含み、前記検索空間指示情報は、第1の検索空間及び第2の検索空間のうち、いずれか1つを指示する情報であり、前記第1の検索空間は、第1のRAT(radio access technology)により動作する第1のタイプ端末が制御情報を検索する無線資源領域であり、前記第2の検索空間は、第2のRATにより動作する第2のタイプ端末が制御情報を検索する無線資源領域であり、前記端末は、前記第2のタイプ端末であることを特徴とする。
【0006】
前記第1の検索空間は、時間領域において複数のOFDM(orthogonal frequency division multiplexing)シンボルを含み、周波数領域において複数の資源ブロックを含むサブフレームで最初のN個のOFDMシンボルに位置し、前記第2の検索空間は、前記サブフレームで前記第1の検索空間の次に位置する少なくとも1つのOFDMシンボルに位置することができる。前記Nは、1ないし4のうち、いずれか1つの自然数。
【0007】
前記第1の検索空間は、第1の共用検索空間(first common search space)及び第1の端末特定検索空間(first user equipment−specific search space)を含み、前記第2の検索空間は、第2の端末特定検索空間(second user equipment−specific search space)のみを含み、前記第1の検索空間では、前記第1のタイプ端末及び前記第2のタイプ端末に共通するセル特定制御情報が伝送され得る。
【0008】
前記第2のタイプ端末に特定的な制御情報は、前記第1の検索空間及び前記第2の端末特定検索空間のうち、いずれか1つの検索空間で伝送され、前記いずれか1つの検索空間は、前記検索空間指示情報により指示され得る。
【0009】
前記検索空間指示情報は、上位階層信号によって受信されることができる。
【0010】
前記検索空間指示情報は、前記第1の検索空間で前記基地局により伝送されるPDCCH(physical downlink control channel)の下向きリンク制御情報(downlink control channel:DCI)に含まれることができる。
【0011】
本発明の他の側面による、複数のノードと、前記複数のノードの各々と接続されて制御できる基地局を含む多重ノードシステムにおける端末の制御情報検索方法は、前記基地局から端末リストを受信するステップと、前記端末リストに基づいて制御情報を検索する無線資源領域を決定するステップと、前記決定された無線資源領域で制御情報を検索するステップとを含み、前記端末リストは、前記複数のノードのうち、少なくとも1つのノードが制御情報を伝送する無線資源領域を表す「E−PDCCH領域に関する情報」または前記少なくとも1つのノードで制御情報を受信する端末に対するRNTI(Radio Network Temporary Identifier)を含むことを特徴とする。
【0012】
前記決定された無線資源領域は、第1の検索空間及び第2の検索空間のうち、いずれか1つで決定され、前記第1の検索空間は、第1のRAT(radio access technology)により動作する第1のタイプ端末が制御情報を検索する無線資源領域であり、前記第2の検索空間は、第2のRATにより動作する第2のタイプ端末が制御情報を検索する無線資源領域であり、前記端末は、前記第2のタイプ端末でありうる。
【0013】
前記第1の検索空間は、時間領域で複数のOFDM(orthogonal frequency division multiplexing)シンボルを含み、周波数領域において複数の資源ブロックを含むサブフレームで最初のN個のOFDMシンボルに位置し、前記第2の検索空間は、前記サブフレームで前記第1の検索空間の次に位置する少なくとも1つのOFDMシンボルに位置することができる。前記Nは、1ないし4うち、いずれか1つの自然数。
【0014】
前記第1の検索空間は、第1の共用検索空間(first common search space)及び第1の端末特定検索空間(first user equipment−specific search space)を含み、前記第2の検索空間は、第2の共用検索空間(second common search space)及び第2の端末特定検索空間(second user equipment−specific search space)を含むことができる。
【0015】
前記「E−PDCCH領域に関する情報」は、前記第2の検索空間の位置及び大きさを表す情報を含むことができる。
【0016】
前記RNTIは、端末の識別子であるC−RNTI、Temporary C−RNTI、Semi−Persistent Scheduling C−RNTI、上向きリンク伝送電力制御に対する制御情報をデマスキング(demasking)するのに使用されるTPC−PUCCH−RNTI、TPC−PUSCH−RNTI、及びランダムアクセス応答を伝送するのに使用されるRA−RNTIのうち、少なくとも1つを含むことができる。
【0017】
前記RNTIは、前記第2の共用検索空間で使用されるものでありうる。
【0018】
前記端末リストに前記端末自身のRNTIが含まれた場合、前記端末の端末特定制御情報は、前記第2の端末特定検索空間で受信されることができる。
【0019】
前記端末リストは、前記基地局からブロードキャスト(broadcast)され得る。
【0020】
本発明のさらに他の側面による端末は、無線信号を送受信するRF部と、前記RF部に接続されるプロセッサとを備え、前記プロセッサは、基地局から検索空間指示情報を受信し、前記検索空間指示情報が指示する無線資源領域で制御情報を検索し、前記検索空間指示情報は、第1の検索空間及び第2の検索空間のうち、いずれか1つを指示する情報であり、前記第1の検索空間は、第1のRAT(radio access technology)により動作する第1のタイプ端末が制御情報を検索する無線資源領域であり、前記第2の検索空間は、第2のRATにより動作する第2のタイプ端末が制御情報を検索する無線資源領域であることを特徴とする。
【0021】
本発明のさらに他の側面による端末は、無線信号を送受信するRF部と、前記RF部に接続されるプロセッサとを備え、前記プロセッサは、基地局から端末リストを受信し、前記端末リストに基づいて制御情報を検索する無線資源領域を決定し、前記決定された無線資源領域で制御情報を検索し、前記端末リストは、前記複数のノードのうち、少なくとも1つのノードが制御情報を伝送する無線資源領域を表す「E−PDCCH領域に関する情報」及び前記少なくとも1つのノードで制御情報を受信する端末に対するRNTI(Radio Network Temporary Identifier)を含むことを特徴とする。
本願明細書は、例えば、以下の項目も提供する。
(項目1)
複数のノードと、前記複数のノードの各々と接続されて制御できる基地局を含む多重ノードシステムにおける端末の制御情報検索方法であって、
前記基地局から検索空間指示情報を受信するステップと、
前記検索空間指示情報が指示する無線資源領域で制御情報を検索するステップと、
を含み、
前記検索空間指示情報は、第1の検索空間及び第2の検索空間のうち、いずれか1つを指示する情報であり、
前記第1の検索空間は、第1のRAT(radio access technology)により動作する第1のタイプ端末が制御情報を検索する無線資源領域であり、前記第2の検索空間は、第2のRATにより動作する第2のタイプ端末が制御情報を検索する無線資源領域であり、前記端末は、前記第2のタイプ端末であることを特徴とする方法。
(項目2)
前記第1の検索空間は、時間領域において複数のOFDM(orthogonal frequency division multiplexing)シンボルを含み、周波数領域において複数の資源ブロックを含むサブフレームで最初のN個のOFDMシンボルに位置し、前記第2の検索空間は、前記サブフレームで前記第1の検索空間の次に位置する少なくとも1つのOFDMシンボルに位置することを特徴とする項目1に記載の方法。前記Nは、1ないし4のうち、いずれか1つの自然数。
(項目3)
前記第1の検索空間は、第1の共用検索空間(first common search space)及び第1の端末特定検索空間(first user equipment−specific search space)を含み、前記第2の検索空間は、第2の端末特定検索空間(second user equipment−specific search space)のみを含み、
前記第1の検索空間では、前記第1のタイプ端末及び前記第2のタイプ端末に共通するセル特定制御情報が伝送されることを特徴とする項目1に記載の方法。
(項目4)
前記第2のタイプ端末に特定的な制御情報は、前記第1の検索空間及び前記第2の端末特定検索空間のうち、いずれか1つの検索空間で伝送され、前記いずれか1つの検索空間は、前記検索空間指示情報により指示されることを特徴とする項目3に記載の方法。
(項目5)
前記検索空間指示情報は、上位階層信号によって受信されることを特徴とする項目1に記載の方法。
(項目6)
前記検索空間指示情報は、前記第1の検索空間で前記基地局により伝送されるPDCCH(physical downlink control channel)の下向きリンク制御情報(downlink control channel:DCI)に含まれることを特徴とする項目1に記載の方法。
(項目7)
複数のノードと、前記複数のノードの各々と接続されて制御できる基地局を含む多重ノードシステムにおける端末の制御情報検索方法であって、
前記基地局から端末リストを受信するステップと、
前記端末リストに基づいて制御情報を検索する無線資源領域を決定するステップと、
前記決定された無線資源領域で制御情報を検索するステップと、
を含み、
前記端末リストは、前記複数のノードのうち、少なくとも1つのノードが制御情報を伝送する無線資源領域を表す「E−PDCCH領域に関する情報」または前記少なくとも1つのノードで制御情報を受信する端末に対するRNTI(Radio Network Temporary Identifier)を含むことを特徴とする方法。
(項目8)
前記決定された無線資源領域は、第1の検索空間及び第2の検索空間のうち、いずれか1つで決定され、
前記第1の検索空間は、第1のRAT(radio access technology)により動作する第1のタイプ端末が制御情報を検索する無線資源領域であり、前記第2の検索空間は、第2のRATにより動作する第2のタイプ端末が制御情報を検索する無線資源領域であり、前記端末は、前記第2のタイプ端末であることを特徴とする項目7に記載の方法。
(項目9)
前記第1の検索空間は、時間領域において複数のOFDM(orthogonal frequency division multiplexing)シンボルを含み、周波数領域において複数の資源ブロックを含むサブフレームで最初のN個のOFDMシンボルに位置し、前記第2の検索空間は、前記サブフレームで前記第1の検索空間の次に位置する少なくとも1つのOFDMシンボルに位置することを特徴とする項目8に記載の方法。前記Nは、1ないし4うち、いずれか1つの自然数。
(項目10)
前記第1の検索空間は、第1の共用検索空間(first common search space)及び第1の端末特定検索空間(first user equipment−specific search space)を含み、前記第2の検索空間は、第2の共用検索空間(second common search space)及び第2の端末特定検索空間(second user equipment−specific search space)を含むことを特徴とする項目9に記載の方法。
(項目11)
前記「E−PDCCH領域に関する情報」は、前記第2の検索空間の位置及び大きさを表す情報を含むことを特徴とする項目8に記載の方法。
(項目12)
前記RNTIは、端末の識別子であるC−RNTI、Temporary C−RNTI、Semi−Persistent Scheduling C−RNTIと、上向きリンク伝送電力制御に対する制御情報をデマスキング(demasking)するのに使用されるTPC−PUCCH−RNTI、TPC−PUSCH−RNTIと、ランダムアクセス応答を伝送するのに使用されるRA−RNTIとのうち、少なくとも1つを含むことを特徴とする項目8に記載の方法。
(項目13)
前記RNTIは、前記第2の共用検索空間で使用されることを特徴とする項目12に記載の方法。
(項目14)
前記端末リストに前記端末自身のRNTIが含まれた場合、前記端末の端末特定制御情報は、前記第2の端末特定検索空間で受信されることを特徴とする項目13に記載の方法。
(項目15)
前記端末リストは、前記基地局からブロードキャスト(broadcast)されることを特徴とする項目7に記載の方法。
(項目16)
無線信号を送受信するRF部と、
前記RF部に接続されるプロセッサと、
を備え、
前記プロセッサは、基地局から検索空間指示情報を受信し、前記検索空間指示情報が指示する無線資源領域で制御情報を検索し、前記検索空間指示情報は、第1の検索空間及び第2の検索空間のうち、いずれか1つを指示する情報であり、前記第1の検索空間は、第1のRAT(radio access technology)により動作する第1のタイプ端末が制御情報を検索する無線資源領域であり、前記第2の検索空間は、第2のRATにより動作する第2のタイプ端末が制御情報を検索する無線資源領域であることを特徴とする端末。
(項目17)
無線信号を送受信するRF部と、
前記RF部に接続されるプロセッサと、
を備え、
前記プロセッサは、基地局から端末リストを受信し、前記端末リストに基づいて制御情報を検索する無線資源領域を決定し、前記決定された無線資源領域で制御情報を検索し、前記端末リストは、前記複数のノードのうち、少なくとも1つのノードが制御情報を伝送する無線資源領域を表す「E−PDCCH領域に関する情報」及び前記少なくとも1つのノードで制御情報を受信する端末に対するRNTI(Radio Network Temporary Identifier)を含むことを特徴とする端末。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、多重ノードシステムにおいて追加的な無線資源をノードの制御情報伝送に割り当てて、効率的に制御情報を送受信することが可能である。端末にどのような無線資源で制御情報が伝送されるか知らせてブラインドデコーディング回数を減らすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1図1は、多重ノードシステムの一例を示す。
図2図2は、3GPP LTEで無線フレーム(radio frame)の構造を示す。
図3図3は、1つのスロットに対する資源グリッド(resource grid)の一例を示す。
図4図4は、上向きリンクサブフレームの構造を示す。
図5図5は、下向きリンクサブフレームの構造を示す。
図6図6は、PDCCHの生成過程を示したブロック図である。
図7図7は、PDCCHの資源マッピングの例を示す。
図8図8は、PDCCHのモニタリングのための共用検索空間と端末特定検索空間を示した例示図である。
図9図9は、本発明の一実施形態によって追加されるE−制御領域を示す。
図10図10は、上位階層信号を介して端末に端末特定検索空間を知らせる例を示す。
図11図11は、基地局が端末リストをブロードキャストする場合の端末の動作過程を示す。
図12図12は、基地局及び端末を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下の技術は、CDMA(Code Division Multiple Access)、FDMA(Frequency Division Multiple Access)、TDMA(Time Division Multiple Access)、OFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)、SC−FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)などのような様々な無線通信システムに使用されることができる。CDMAは、UTRA(Universal Terrestrial Radio Access)やCDMA2000のような無線技術(radio technology)で実現されることができる。TDMAは、GSM(登録商標)(Global System for Mobile communications)/GPRS(General Packet Radio Service)/EDGE(Enhanced Data Rates for GSM(登録商標) Evolution)のような無線技術で実現されることができる。OFDMAは、IEEE802.11(Wi−Fi)、IEEE802.16(WiMAX)、IEEE802−20、E−UTRA(Evolved UTRA)などのような無線技術で実現されることができる。IEEE802.16mは、IEEE802.16eの進化であって、IEEE802.16eに基づいたシステムとの下位互換性(backward compatibility)を提供する。UTRAは、UMTS(Universal Mobile Telecommunications System)の一部である。3GPP(3rd Generation Partnership Project)LTE(Long Term Evolution)は、E−UTRA(Evolved−UMTS Terrestrial Radio Access)を使用するE−UMTS(Evolved UMTS)の一部であって、下向きリンクでOFDMAを採用し、上向きリンクでSC−FDMAを採用する。LTE−A(Advanced)は、3GPP LTEの進化である。
【0025】
説明を明確にするために、LTE−Aシステムに適用される状況を仮定して記述するが、本発明の技術的思想がこれに制限されるものではない。
【0026】
図1は、多重ノードシステムの一例を示す。
【0027】
多重ノードシステムは、基地局(base station:BS)及び複数のノードを備える。
【0028】
基地局は、特定の地理的領域に対して通信サービスを提供する。基地局は、一般的に、端末と通信する固定された地点(fixed station)をいい、eNB(evolved−NodeB)、BTS(BaseTransceiver System)、ABS(advanced base station)など、異なる用語で呼ばれることができる。
【0029】
図1では、ノードの一例として分散されたアンテナを示しており、このような意味においてノードをアンテナノード(antenna node:AN)と称することができる。しかし、ノードは、分散されたアンテナに限定されず、例えば、マクロ基地局、ピコセル基地局(PeNB)、ホーム基地局(HeNB)、RRH(remote radio head)、中継機などで実現されることができる。ノードは、ポイント(point)と称することもある。このようなノードは、基地局と有線または無線で接続されて、基地局により制御・管理されることができる。
【0030】
ノードは、端末の立場からみると、参照信号(reference signal:RS)またはパイロット(pilot)信号によって識別または指示され得る。参照信号(またはパイロット信号、以下、同一)は、伝送端と受信端とが知っている信号であって、チャネル測定、データ復調などに用いられる信号を意味する。参照信号としては、例えば、3GPP LTE−Aで規定するCSI−RS(channel status indication−reference signal)、IEEE802.16mで規定するプリアンブル(preamble)、ミッドアンブル(midamble)などがある。このような参照信号または参照信号に対する設定(configuration)は、各ノード(または各ノードの伝送アンテナ)にマッピング(mapping)され得る。参照信号設定とノードとの間のマッピング情報が端末に与えられるか、端末が予め知っているならば、端末は、CSI−RS設定に基づいてノードを識別するか、指示を受けることができ、当該ノードに対するチャネル状態情報を求めることができる。参照信号設定は、設定インデックス、各ノードのアンテナポート個数、使用する資源要素(resource element:RE)、伝送周期及び伝送時点のオフセット(offset)などに関する情報を含むことができる。したがって、本明細書において説明の便宜上、端末が特定ノードに対して信号を測定するか、チャネル状態情報を生成するという技術は、端末の立場で特定参照信号に対する信号を測定するか、チャネル状態情報を生成するという意味でありうる。
【0031】
さらに、図1に示すように、ノードは、基地局と有無線で接続されており、各ノードは、1つのアンテナまたは複数のアンテナ(すなわち、アンテナグループ)で構成されることができる。1つのノードに属するアンテナ等は、地理的に数メートル以内に位置して同じ特性を表すことができる。多重ノードシステムにおいてノードは、端末が接続(access)できる接続点(access point、AP)の役割をする。
【0032】
上述したように、ノードがアンテナで構成される場合、このような多重ノードシステムを分散アンテナシステム(distributed antenna system:DAS)と称することもある。すなわち、分散アンテナシステムは、アンテナ(すなわち、ノード)が地理的に多様な位置に分散されて配置され、このようなアンテナ等を基地局が管理するシステムを意味する。分散アンテナシステムは、従来、集中アンテナシステム(Centralized antenna system:CAS)で基地局のアンテナ等がセル中央に集中されて配置される点と相違がある。
【0033】
ここで、アンテナ等が地理的に分散されて配置されるという意味は、1つの受信機が同じ信号を複数のアンテナ等から受信する場合、各アンテナと前記受信機とのチャネル状態が特定値以上の差があるように配置されるという意味でありうる。アンテナ等が集中配置されるという意味は、各アンテナと1つの受信機との間のチャネル状態の差が特定値未満となるように密集配置されるという意味でありうる。前記特定値は、アンテナ等に使用される周波数、サービス種類などによって多様に決定され得る。
【0034】
一般に、下向きリンクは、基地局またはノードから端末への通信を意味し、上向きリンクは、端末から基地局またはノードへの通信を意味する。
【0035】
図2は、3GPP LTEで無線フレーム(radio frame)の構造を示す。
【0036】
図2に示すように、無線フレームは、10個のサブフレーム(subframe)で構成され、1つのサブフレームは、2個のスロット(slot)で構成される。無線フレーム内のスロットは、#0から#19までスロット番号が付けられる。1つのサブフレームが伝送されるのにかかる時間をTTI(Transmission Time Interval)という。TTIは、データ伝送のためのスケジューリング単位といえる。例えば、1つの無線フレームの長さは10msであり、1つのサブフレームの長さは1msであり、1つのスロットの長さは0.5msでありうる。
【0037】
前記無線フレームの構造は一例にすぎない。したがって、無線フレームに含まれるサブフレームの個数やサブフレームに含まれるスロットの個数は様々に変更され得る。
【0038】
図3は、1つのスロットに対する資源グリッド(resource grid)の一例を示す。
【0039】
スロットは、下向きリンクスロットと上向きリンクスロットとがある。下向きリンクスロットは、時間領域で複数のOFDMシンボルを含み、周波数領域でNRB個の資源ブロック(RB;Resource Block)を含む。OFDMシンボルは、伝送方式によってSC−FDMAシンボルと称することもできる。資源ブロックは、資源割当単位であって、時間領域で1つのスロット、周波数領域で複数の連続する副搬送波を含む。
【0040】
下向きリンクスロットに含まれる資源ブロックの数NRBは、セルで設定される下向きリンク伝送帯域幅(bandwidth)に従属する。例えば、LTEシステムにおいてNRBは、6ないし110うち、いずれか1つでありうる。上向きリンクスロットの構造も前記下向きリンクスロットの構造と同じでありうる。
【0041】
資源グリッド上の各要素(element)を資源要素(resource element、RE)という。資源グリッド上の資源要素は、スロット内のインデックス対(pair)k,lにより識別され得る。ここで、k(k=0、...、NRB×12−1)は、周波数領域内の副搬送波インデックスであり、l(l=0、...、6)は、時間領域内のOFDMシンボルインデックスである。
【0042】
1つの資源ブロックは、時間領域で7OFDMシンボル、周波数領域で12副搬送波で構成されて、7×12資源要素を含むことを例示的に記述するが、資源ブロック内のOFDMシンボルの数と副搬送波の数とはこれに制限されるものではない。OFDMシンボルの数と副搬送波の数とは、CPの長さ、周波数間隔(frequency spacing)などによって様々に変更され得る。例えば、ノーマルCPの場合、OFDMシンボルの数は7であり、拡張されたCPの場合、OFDMシンボルの数は6である。1つのOFDMシンボルで副搬送波の数は128,256,512,1024,1536、及び2048のうち、1つを選定して使用することができる。
【0043】
図4は、上向きリンクサブフレームの構造を示す。
【0044】
上向きリンクサブフレームは、周波数領域で制御領域とデータ領域とに分けられることができる。制御領域は、上向きリンク制御情報が伝送されるためのPUCCH(Physical Uplink Control Channel)が割り当てられる。データ領域は、データが伝送されるためのPUSCH(Physical Uplink Shared Channel)が割り当てられる。端末は、設定によってPUCCHとPUSCHを同時に伝送しないか、同時に伝送することができる。
【0045】
1つの端末に対するPUCCHは、サブフレームで資源ブロック対(RB pair)に割り当てられる。資源ブロック対に属する資源ブロック等は、第1のスロットと第2のスロットとの各々で互いに異なる副搬送波を占める。PUCCHに割り当てられる資源ブロック対に属する資源ブロックが占める周波数は、スロット境界(slot boundary)を基準として変更される。これをPUCCHに割り当てられるRB対がスロット境界で周波数がホッピング(frequency−hopped)されたという。端末が上向きリンク制御情報を時間に応じて互いに異なる副搬送波を介して伝送することにより、周波数ダイバーシティ(diversity)利得を得ることができる。
【0046】
PUCCH上に伝送される上向きリンク制御情報には、HARQ(Hybrid Automatic Repeat reQuest)ACK(Acknowledgement)/NACK(Non−acknowledgement)、下向きリンクチャネル状態を表すCSI(Channel State Information)、上向きリンク無線資源割当要請のSR(Scheduling Request)などがある。CSIには、プリコーディング行列を指示するPMI(precoding matrix index)、端末が選好するランク値を表すRI(rank indicator)、チャネル状態を表すCQI(channel quality indicator)などがある。
【0047】
PUSCHは、伝送チャネル(transport channel)のUL−SCH(Uplink Shared Channel)にマッピングされる。PUSCH上に伝送される上向きリンクデータは、TTIの間伝送されるUL−SCHのためのデータブロックである伝送ブロック(transport block)でありうる。前記伝送ブロックは、ユーザ情報でありうる。または、上向きリンクデータは、多重化された(multiplexed)データでありうる。多重化されたデータは、UL−SCHのための伝送ブロックと制御情報とが多重化されたものでありうる。例えば、データに多重化される制御情報には、CQI、PMI、HARQ ACK/NACK、RIなどがありうる。または、上向きリンクデータは、制御情報のみで構成されることもできる。
【0048】
図5は、下向きリンクサブフレームの構造を示す。
【0049】
下向きリンクサブフレームは、時間領域で2個のスロットを含み、各スロットは、ノーマルCPで7個のOFDMシンボルを含む。サブフレーム内の1番目のスロットの先行する最大3OFDMシンボル等(1.4Mhz帯域幅に対しては、最大4OFDMシンボル等)は、制御チャネル等が割り当てられる制御領域(control region)であり、残りのOFDMシンボル等は、PDSCH(Physical Downlink Shared Channel)が割り当てられるデータ領域となる。PDSCHは、基地局またはノードが端末にデータを伝送するチャネルを意味する。
【0050】
制御領域から伝送される制御チャネルには、PCFICH(Physical Control Format Indicator Channel)、PHICH(Physical Hybrid−ARQ Indicator Channel)、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)がある。
【0051】
サブフレームの1番目のOFDMシンボルで伝送されるPCFICHは、サブフレーム内で制御チャネル等の伝送に使用されるOFDMシンボルの数(すなわち、制御領域の大きさ)に関する情報であるCFI(control format indicator)を運ぶ。端末は、まず、PCFICH上にCFIを受信した後、PDCCHをモニタリングする。PDCCHとは異なり、PCFICHは、ブラインドデコーディングを使用せずに、サブフレームの固定されたPCFICH資源を介して伝送される。
【0052】
PHICHは、上向きリンクHARQ(hybrid automatic repeat request)のためのACK(positive−acknowledgement)/NACK(negative−acknowledgement)信号を運ぶ。端末により伝送されるPUSCH上のUL(uplink)データに対するACK/NACK信号はPHICH上に伝送される。
【0053】
PDCCHを介して伝送される制御情報を下向きリンク制御情報(downlink control information、DCI)という。DCIは、PDSCHの資源割当(これをDLグラント(downlink grant)とも呼ぶ)、PUSCHの資源割当(これをULグラント(uplink grant)とも呼ぶ)、任意のUEグループ内の個別UE等に対する伝送パワー制御命令の集合及び/又はVoIP(Voice over Internet Protocol)の活性化を含むことができる。
【0054】
図6は、PDCCHの生成過程を示したブロック図である。
【0055】
基地局は、端末に送ろうとするDCIによってPDCCHフォーマットを決定した後、DCIにCRC(Cyclic Redundancy Check)を付け、PDCCHの所有者(owner)や用途に応じて固有な識別子(これをRNTI(Radio Network Temporary Identifier)という)をCRCにマスキングする(510)。
【0056】
次の表は、RNTIの種類を表す。
【0057】
【表1-1】
【0058】
【表1-2】
次の表2は、RNTIの値の範囲を表す。
【0059】
【表2】
特定端末のためのPDCCHであれば、端末の固有識別子、例えば、C−RNTI(Cell−RNTI)がCRCにマスキングされ得る。または、ページングメッセージのためのPDCCHであれば、ページング指示識別子、例えば、P−RNTI(Paging−RNTI)がCRCにマスキングされ得る。システム情報のためのPDCCHであれば、システム情報識別子、SI−RNTI(system information−RNTI)がCRCにマスキングされ得る。端末のランダムアクセスプリアンブルの伝送に対する応答のランダムアクセス応答を指示するために、RA−RNTI(random access−RNTI)がCRCにマスキングされ得る。
【0060】
C−RNTIが使用されると、PDCCHは、該当する特定端末のための制御情報(これを端末特定(UE−specific)制御情報という)を運び、他のRNTIが使用されると、PDCCHは、セル内の全ての、または複数の端末が受信する共用(common)制御情報を運ぶ。
【0061】
CRCが付加されたDCIをエンコードして符号化されたデータ(coded data)を生成する(520)。エンコードは、チャネルエンコードとレートマッチング(rate matching)とを含む。
【0062】
符号化されたデータは、変調されて変調シンボル等が生成される(530)。
【0063】
変調シンボル等は、物理的なRE(resource element)にマッピングされる(540)。変調シンボルの各々は、REにマッピングされる。
【0064】
図7は、PDCCHの資源マッピングの例を示す。
【0065】
図7において、R0は第1のアンテナポートの基準信号、R1は第2のアンテナポートの基準信号、R2は第3のアンテナポートの基準信号、R3は第4のアンテナポートの基準信号を示す。
【0066】
サブフレーム内の制御領域は、複数のCCE(control channel element)を含む。CCEは、無線チャネルの状態による符号化率をPDCCHに提供するために使用される論理的割当単位であって、複数のREG(resource element group)に対応する。CCEの個数とCCE等により提供される符号化率との関連関係によってPDCCHのフォーマット及び可能なPDCCHのビット数が決定される。
【0067】
1つのREG(図面では、カドラプレット(quadruplet)で表示)は4個のREを含み、1つのCCEは9個のREGを含む。1つのPDCCHを構成するために、{1、2、4、8}個のCCEを使用することができ、{1、2、4、8}の各々の要素をCCE集合レベル(aggregation level)という。
【0068】
すなわち、PDCCHは、1つまたはそれ以上のCCEで構成され、REG単位のインターリービングを行い、セルID(identifier)に基づいた循環シフト(cyclic shift)が行われた後に物理的資源にマッピングされる。
【0069】
1つのサブフレーム内で複数のPDCCHが伝送され得る。端末は、サブフレーム毎に複数のPDCCHをモニタリングする。ここで、モニタリングとは、端末がPDCCHフォーマットによってPDCCHのデコードまたは検出を試みることをいう。
【0070】
3GPP LTEでは、PDCCHの検出のためにブラインドデコーディング(blind decoding)を使用する。ブラインドデコーディングは、ブラインド検出(detection)と称することもある。ブラインドデコーディングは、受信されるPDCCH(これを候補(candidtae)PDCCHという)のCRCに所望の識別子をデマスキング(demasking)してCRCエラーをチェックし、当該PDCCHが自身の制御チャネルであるか否かを確認する方式である。端末は、自身のPDCCHが制御領域内のどの位置でどのようなCCE集合レベルやDCIフォーマットを使用して伝送されるか知らないので、このようなブラインドデコーディングを行う。3GPP LTEでは、ブラインドデコーディングによる負担を減らすために、検索空間(search space:SS)を使用する。検索空間は、PDCCHのためのCCEのモニタリング集合(monitoring set)といえる。端末は、該当する検索空間内でPDCCHをモニタリングする。
【0071】
図8は、PDCCHのモニタリングのための共用検索空間と端末特定検索空間とを示した例示図である。
【0072】
検索空間は、共用検索空間(common search space:CSS)と端末特定検索空間(UE−specific search space:USS)とに分けられる。共用検索空間は、共用制御情報(これをセル特定制御情報と称することもある)を有するPDCCHを検索する空間であって、CCEインデックス0〜15まで16個CCEで構成されることができ、{4、8}のCCE集合レベルを有するPDCCHを支援する。しかし、共用検索空間にも端末特定情報を運ぶPDCCH(DCIフォーマット0,1A)が伝送されることもできる。端末特定検索空間は、{1、2、4、8}のCCE集合レベルを有するPDCCHを支援する。
【0073】
次に、多重ノードシステムにおける信号伝送方法について説明する。以下において主に多重ノードシステムで本発明が適用される例を説明するが、これに制限されるものではない。すなわち、多重ノードシステムではない、任意の無線通信システムにも適用されることができる。
【0074】
多重ノードシステムには、高い伝送電力を有する基地局と低い伝送電力を有するノードとが複数配置され得る。制限された無線資源を介してより多くの端末を支援するためには、新しい信号伝送方法が求められる。特に、制御領域をいかなる方式で割り当てて端末に制御信号を伝送するかが問題になる。
【0075】
1.E−制御領域。
【0076】
図9は、本発明の一実施形態によって追加されるE−制御領域を示す。
【0077】
図9に示すように、E−制御領域は、時間領域からみると、既存の制御領域の次に位置することができる。例えば、サブフレームの最初の3個のOFDMシンボルで既存の制御領域が伝送されるならば、前記3個のOFDMシンボルの次に位置するOFDMシンボル等にE−制御領域が追加され得る。周波数領域からみると、既存の制御領域とE−制御領域とは一致することもでき、互いに異なるように設定されることもできる。図9では、既存の制御領域の一部周波数帯域のみでE−制御領域が設定される例を示した。
【0078】
ここで、E−制御領域は、多重ノードシステムのノード別に互いに異なる制御情報を伝送できる無線資源領域を意味することができる。このような意味でE−制御領域は、「RRH制御領域」と称することもできる。
【0079】
E−制御領域では、改善された端末(advanced UE)のための信号が伝送され得る。改善された端末は、本発明による信号送受信が可能な端末を意味する。既存の端末は、現在通信標準により動作する端末を意味する。言い替えれば、既存の端末は、第1のRAT(radio access technology)、例えば、3GPP LTE Rel−10により動作する第1のタイプ(type)端末でありうるし、改善された端末は、第2のRAT、例えば、3GPP LTE Rel−11により動作する第2のタイプ端末でありうる。ここで、第2のRATは、第1のRATの進化でありうる。
【0080】
E−制御領域では例えば、改善された端末のための制御チャネルが伝送され得る。改善された端末のための制御チャネルは、既存の端末のための制御チャネルと区分するために、E−制御チャネルと称する。E−制御チャネルには、E−PDCCH、E−PCFICH、E−PHICHなどがある。以下、PDCCH、PCFICH、PHICHは、既存の制御チャネルを意味し、E−PDCCH、E−PCFICH、E−PHICHなどは、本発明に係るE−制御チャネルを意味する。また、X領域は、基地局またはノードの立場では、Xチャネルが伝送される無線資源領域を意味し、端末の立場では、Xチャネルを受信する無線資源領域を意味する。例えば、E−PDCCH領域は、E−PDCCHが伝送される無線資源領域を意味する。
【0081】
また、E−制御領域では、既存の端末が使用しない参照信号が使用され得る。改善された端末は、E−制御領域で既存の端末が使用しない参照信号を用いて信号を受信することができる。
【0082】
E−制御領域は、割り当てられる資源領域の側面からみると、基地局が中継局に制御情報を伝送するために使用するR−PDCCH領域と同様に設定されることができる。R−PDCCH領域は、スロット別に次の表のように設定されることができる。
【0083】
【表3】
【0084】
【表4】
表3は、1番目のスロットに対するR−PDCCH設定を表し、表4は、2番目のスロットに対するR−PDCCH設定を表す。基地局は、上位階層信号によって前記表3の‘DL−StartSymbol’パラメータを与える。基地局と中継局がサブフレーム境界で時間整列された下向きリンクサブフレームを伝送する場合には表4の設定1が使用され、それとも、表4の設定0が使用される。すなわち、R−PDCCHは、‘DL−StartSymbol’パラメータが指示する1番目のスロットのOFDMシンボルから2番目のスロットのOFDMシンボル#6または#5までである。E−制御領域は、このようなR−PDCCH領域と同様に設定されることができる。例えば、多重ノードシステム内に中継局が存在しない場合、R−PDCCH領域と同じ資源領域をE−制御領域として設定することができる。
【0085】
E−制御領域とR−PDCCH領域とは、その用途及び伝送される制御チャネルの側面で相違がある。すなわち、R−PDCCH領域は、基地局が中継局に制御情報を伝送するための用途として使用され、E−制御領域は、基地局またはノードが端末に制御情報を伝送するための用途として使用されるという相違がある。E−制御領域で伝送される制御情報は、最後に端末が受信する情報であり、セル特定制御情報(例えば、システム情報)、端末特定制御情報、ノード特定制御情報を含むことができる。
【0086】
制御チャネルの側面からみると、R−PDCCH領域では、R−PDCCHのみ伝送されることに対し、E−制御領域では、E−PDCCH、E−PCFICH、E−PHICHが伝送され得るという相違がある。
【0087】
2.E−制御領域の有無及び構成情報シグナリング。
【0088】
基地局(またはノード)は、端末にE−制御領域の存在可否及び割り当てられた位置を知らせることができる。例えば、基地局は、既存のPCFICHを介して伝送するCFI値によってE−制御領域の存否及び/又は割当位置を知らせることができる。
【0089】
次の表は、現在標準で規定しているCFIインデックスとCFIコードワードを表す。
【0090】
【表5】
前記表5に表したように、CFIインデックス4は、留保されたインデックスである。このような留保されたCFIインデックスを活用して該当サブフレームにE−制御領域が存在するか否かまたはE−制御領域の設定を指示することができる。E−制御領域の設定とは、E−制御領域の大きさ及び位置を意味する。
【0091】
例えば、CFIインデックスが4である場合、PDCCH領域のOFDMシンボルの個数は3個であり、E−制御領域が存在することを表すことができる。端末は、PCFICHを介してCFIインデックス4を受信すれば、E−制御領域が存在することが分かる。また、PDCCHがサブフレームの3個のOFDMシンボルに存在し、E−制御領域は、前記3個のOFDMシンボルの次からサブフレームの最後のOFDMシンボルまたは最後から2番目のOFDMシンボルまで位置することが分かる。ここで、PDCCHのOFDMシンボルの個数が3個であることは、例示にすぎない。
【0092】
CFIインデックスが4である場合、既存の端末等はこれを認知できず、動作エラーを起こす可能性がある。したがって、既存の端末が使用しない資源領域、例えば、既存の端末が接近できない搬送波のみで使用するように制限することができる。
【0093】
3.E−PDCCH領域の検索空間と伝送される制御情報。
【0094】
E−PDCCH領域は、E−制御領域内でE−PDCCHが伝送される無線資源領域である。既存のPDCCH領域は、共用検索空間と端末特定検索空間とに区分されるが、E−PDCCH領域は、改善された端末のための端末特定検索空間のみで構成されることができる。
【0095】
このように、E−PDCCH領域に改善された端末のための端末特定検索空間のみが存在する場合、改善された端末に対するセル特定制御情報(例えば、システム情報やE−制御領域の設定情報など)及び端末特定制御情報をいかなる方式で伝送するかが問題になる。これについて説明する。
【0096】
次の表は、改善された端末に制御情報を伝送する例を表す。
【0097】
【表6】
表6に示すように、基地局またはノードは、E−PDCCH領域で既存の端末と改善された端末とに共通に適用されるセル特定制御情報は伝送しない。改善された端末に対するセル特定制御情報は、既存のPDCCH領域の共用検索空間で伝送される。したがって、改善された端末は、SI−RNTI、P−RNTI、M−RNTI、RA−RNTI、TPC−PUCCH−RNTI、TPC−PUSCH−RNTIを用いて受信しなければならないセル特定制御情報検索をPDCCH領域の共用検索空間のみで行う。そして、改善された端末に対する端末特定制御情報は、既存のPDCCH領域、E−PDCCH領域の両方で伝送されることができる。
【0098】
もし、改善された端末に対する端末特定制御情報がE−PDCCH領域を介してのみ伝送されるとすれば、E−PDCCHを受信するための資源割当情報がセル特定制御情報に伝送されなければならないであろう。ところが、端末が属したノードによってE−PDCCH受信のために知らなければならない参照信号に関する情報が変わり得る。したがって、端末は、E−PDCCH受信前に端末が属したノードを知らせるノード情報を先に受信しなければならないが、このようなノード情報は、既存のPDCCHを利用することが好ましい。
【0099】
多重ノードシステムにおいて中央に高電力ノード(例えば、基地局)が存在し、複数の低電力ノード(例えば、RRH)が分散配置される場合、高電力ノードのみがCRSと既存の端末のためのPDCCHを伝送することができる。そして、低電力ノードは、E−PDCCHを伝送するようになるが、端末の位置によってE−PDCCHが受信されない地域が存在できる。したがって、改善された端末に対する端末特定制御情報は、E−PDCCH領域だけでなく、既存のPDCCH領域を介しても伝送することが好ましい。
【0100】
すなわち、改善された端末の端末特定検索空間は、既存のPDCCH領域とE−PDCCH領域とを含むことができる。したがって、既存のPDCCH領域のCCEの総個数をNCCE,1とし、E−PDCCH領域のCCEの総個数をNCCE,2とすれば、総検索空間を規定するCCEの総個数NCCEは、既存の端末の場合、NCCE,1になり、改善された端末の場合、NCCE,1+NCCE,2になる。
【0101】
検索空間で端末特定検索空間が増加すれば、端末特定制御情報を探すための複雑度が増加するという問題がある。したがって、改善された端末の端末特定制御情報が既存のPDCCH領域とE−PDCCH領域とのうち、どの領域で伝達されるかを知らせる検索空間指示情報を端末特定的に伝送することが効率的である。このような検索空間指示情報により改善された端末に対する端末特定検索空間が既存のPDCCH領域にあるか、それとも、E−PDCCH領域にあるかを知らせることができる。もし、検索空間指示情報により改善された端末に対する端末特定検索空間が既存のPDCCH領域にあるものと指示されれば、検索空間の大きさはNCCE,1になる。または、検索空間指示情報により改善された端末に対する端末特定検索空間がE−PDCCH領域と指示されれば、検索空間の大きさはNCCE,2になる。したがって、前記検索空間指示情報に応じて端末特定検索空間の総CCE個数が変わり得る。
【0102】
検索空間指示情報は、様々な方法により伝送され得る。すなわち、改善された端末に検索空間指示情報により端末検索空間をPDCCH領域からE−PDCCH領域に変更する方法は、次の方法のうち、いずれか1つを選択することができる。
【0103】
1).上位階層信号を用いたシグナリング。
【0104】
図10は、上位階層信号によって端末に端末特定検索空間を知らせる例を示す。すなわち、検索空間指示情報が上位階層信号に伝送される一例である。
【0105】
図10に示すように、端末がセル内に進入する(S101)。端末は、PDCCH領域の共用検索空間及び端末特定検索空間でセル特定制御情報及び端末特定制御情報を検索する(S102)。
【0106】
端末は、もし、E−PDCCHトリガリングメッセージを受信すれば(S103)、PDCCH領域の共用検索空間でセル特定制御情報を検索し、E−PDCCHトリガリングメッセージが指示する領域で端末特定制御情報を検索する(S104)。ここで、E−PDCCHトリガリングメッセージは、上位階層に伝送される検索空間指示情報である。
【0107】
2).ノード割当から暗黙的に知らせる方法。
【0108】
この方法は、基地局が端末に特定ノードを割り当てれば、そのときから前記端末は、前記特定ノードに該当するE−PDCCH領域で端末特定制御情報を検索する方法である。多重ノードシステムにおいて端末にノードを割り当てる方法は、例えば、端末に受信しなければならない仮想セルの参照信号情報を知らせる方法がある。ここで、参照信号情報は、仮想セルのセルID、CSI−RSポートナンバ、CSI−RS設定、CSI−RSサブフレーム設定などを知らせる情報でありうる。仮想セルは、既存の端末はマザーセルと同じセルとして認識するが、改善された端末は、マザーセルではない、異なるセルとして認識する装置を意味し、マザーセルがカバーする地域のうち、一部地域をカバーすることができる。ここで、マザーセルは、ハンドオーバー、セル選択/再選択などのような動作の基準となるセルである。多重ノードシステムにおいて基地局は、マザーセルになることができ、ノードは、仮想セルになることができる。一例として、ノードが基地局と同じセルIDを使用して同期化信号を伝送するが、基地局のセルIDではない、異なるセルIDを使用して端末特定的信号を伝送することができる。このとき、既存の端末は、ノードを基地局と同じセルとして認識するが、改善された端末は、ノードを基地局と異なるセルとして認識することができる。このような場合、ノードを仮想セルと称することができる。
【0109】
端末は、参照信号情報を受信すれば、マザーセルではない仮想セルに割り当てられたことが分かる。したがって、参照信号情報を受信してからは、端末は、PDCCH領域ではない、E−PDCCH領域で端末特定制御情報を検索する。各ノードのE−PDCCHの構成情報は、セル特定制御情報としてブロードキャストされるか、DCIまたは上位階層メッセージを介して端末特定制御情報で端末に提供され得る。
【0110】
3).E−PDCCH設定情報から暗黙的にシグナリングする方法。
【0111】
基地局は、端末にPDCCH領域を介してE−PDCCH設定情報を提供することができる。端末の立場では、PDCCH領域で受信した端末特定制御情報またはセル特定制御情報にE−PDCCH設定情報が含まれている場合、以後の端末特定制御情報は、E−PDCCH領域で伝送されることを意味するものと認識することができる。セル特定制御情報でE−PDCCH設定情報を知らせる場合、E−RNTIのような新しいRNTIを定義してCRCマスキングすることができる。
【0112】
4).PDCCHを用いた明示的物理階層信号シグナリングを介して知らせる方法。
【0113】
基地局は、端末にPDCCHを介してE−PDCCH受信可否を知らせることができる。上述した3)の方法との相違点は、PDCCH領域を介してE−PDDCHの存在可否を知らせるものの、明示的なシグナリングを含む方法である。例えば、E−PDCCH領域で制御情報を受信しなければならないか、それとも、PDCCH領域で制御情報を受信しなければならないかを明示的に指示する検索空間指示情報をDCIに含んで伝送することができる。端末は、DCIに含まれた検索空間指示情報に応じて、後でE−PDCCHまたはPDCCH領域を介して制御情報を検索する。
【0114】
上述した1)ないし4)の方法は、明示的または暗黙的シグナリングを介して端末にPDCCH領域、E−PDCCH領域のうち、いずれかの領域で端末特定制御情報を受信するかを知らせる方法である。このような方法を代替できる他の方法を説明する。
【0115】
4.E−PDCCH領域を介して制御情報を受信する端末リストをブロードキャストする方法。
【0116】
この方法は、E−PDCCH領域で制御情報を受信する端末のリストを基地局が周期的または非周期的にブロードキャストする方法である。
【0117】
図11は、基地局が端末リストをブロードキャストする場合の端末の動作過程を示す。
【0118】
図11に示すように、端末は、ブロードキャストされる端末リストを受信する(S201)。基地局が端末リストをブロードキャストする方法は、後述する4つの方法のうち、いずれか1つまたは2つ以上の組み合わせを使用することができる。
【0119】
ここで、端末リストは、各ノードのE−PDCCH領域を表す情報(例えば、E−PDCCHの位置、大きさ、適用される参照信号情報など)、及び/又はE−PDCCH領域で制御情報を受信する端末のRNTI(例えば、C−RNTI、SPSC−RNTI、temporary C−RNTIなど)を含むことができる。
【0120】
端末は、自身のRNTIが端末リストに含まれているか否かを確認し(S202)、含まれていると、以後から端末特定検索空間をE−PDCCH領域で設定する(S203)。その後、端末は、E−PDCCH領域で制御情報を受信する(S204)。もし、自身のRNTIが端末リストに含まれていなければ、端末は、端末特定検索空間をPDCCH領域に維持し(S205)、PDCCH領域で制御情報を受信する(S206)。
【0121】
次に、基地局が端末リストをブロードキャストする方法を説明する。
【0122】
基地局は、端末リストを上位階層を介してセル特定制御情報または端末特定制御情報に伝送することができ、PBCH(physical broadcast channel)、PDCCH、E−PDCCHなどの物理階層を介して伝送することもできる。また、端末リストを伝送するための新しいチャネルを介して伝送することができる。
【0123】
1).PBCHは、無線フレームの1番目のサブフレームの2番目のスロットの先行する4個のOFDMシンボルで伝送される。PBCHは、端末が基地局またはノードと通信するのに必須なシステム情報を運び、PBCHを介して伝送されるシステム情報をMIB(master information block)という。基地局は、MIBに端末リストを含んで伝送することができる。
【0124】
2).基地局が端末リストをPDCCHを介して伝送する場合、PDCCHの共用検索空間を介して端末リストを伝送することができる。
【0125】
3).基地局は、E−PDCCHに共用検索空間を置き、ここで端末リストを伝送することもできる。前述した表6では、E−PDCCH領域に共用検索空間を置かなかったが、本実施形態では、E−PDCCH領域に共用検索空間を含むという相違がある。E−PDCCH領域に共用検索空間を含む場合、既存の端末と共有するセル特定制御情報は、PDCCH領域を介して伝送され、E−PDCCH領域の共用検索空間では、端末リストを含むノード関連共通情報(例えば、ノード別の参照信号設定情報、ノード別のアンテナポート情報など)を伝送することができる。
【0126】
E−PDCCH領域の共用検索空間では、PDCCH領域の共用検索空間で使用されるSI−RNTI、P−RNTI、M−RNTI、RA−RNTI、TPC−PUCCH−RNTI、TPC−PUSCH−RNTIのうち、一部は使用されないこともある。例えば、システム情報を伝送するためのSI−RNTI、ページング情報伝達またはシステム情報変更を知らせるためのP−RNTI、MCCH情報変更を知らせるためのM−RNTIは、E−PDCCHの共用検索空間で使用されない。
【0127】
それに対し、改善された端末の上向きリンク電力制御情報は、ノード別に伝達できる情報であるから、TPC−PUCCH−RNTI、TPC−PUSCH−RNTIは、E−PDCCH領域の共用検索空間で使用され得る。また、ランダムアクセス応答を伝達するために使用されるRA−RNTIもE−PDCCHの共用検索空間で使用され得る。RA−RNTIは、基地局が端末別に上向きリンク伝送に対する時間前進(timing advance)情報を伝送するときに使用することができるが、このような時間前進情報は、各端末の受信ノードで決定することができる。したがって、時間前進情報は、ノード特定制御情報であり、E−PDCCH領域の共用検索空間で使用され得る。
【0128】
また、新しいRNTIを定義し、新しいRNTIを用いてPDCCH領域の共用検索空間またはE−PDCCH領域の共用検索空間を介して端末リストを伝送することができる。新しいRNTIを便宜上、UL(User equipment List notification)−RNTIと称する。すると、UL−RNTIは、上述した表2において留保された値、すなわち、FFF4ないしFFFCの間の値のうち、1つを使用することができる。
【0129】
また、UL−RNTIは、PDCCH領域またはE−PDCCH領域の共用検索空間のみで使用するように規定することができる。すると、全ての端末は、UL−RNTIを用いてPDCCH領域またはE−PDCCH領域の共用検索空間で、E−PDCCH領域で受信する端末リストを確認することができる。UL−RNTIは、E−PDCCH領域に存在する共用検索空間のみで使用されるように規定されることもできる。
【0130】
4).基地局は、E−PDCCHを受信する端末リストを伝達するために新しいチャネルを追加し、この新しいチャネルを介して端末リストを伝送することもできる。新しいチャネルは、便宜上、E−PULICH(physical user equipment list indicatorchannel)と称する。E−PULICHは、R−PDCCH領域でE−PDCCH、E−PHICHとともに伝送されることができる。
【0131】
E−PULICHは、R−PDCCH領域で、該当サブフレームの最初の1ないし3個のシンボル区間で固定されたCCEを使用することができる。すなわち、E−PULICHは、動的資源割当によらずに、予め固定された資源を利用して伝送され得る。E−PULICHは、端末リストの他に、セル特定制御情報を伝送するために使用されることもできる。
【0132】
図12は、基地局及び端末を示すブロック図である。
【0133】
基地局100は、プロセッサ(processor、110)、メモリ(memory、120)、及びRF部(RF(radio frequency) unit、130)を備える。プロセッサ110は、提案された機能、過程及び/又は方法を実現する。例えば、プロセッサ110は、端末に検索空間指示情報を伝送する。また、端末リストをブロードキャストすることができる。メモリ120は、プロセッサ110と接続されて、プロセッサ110を駆動するための様々な情報を格納する。RF部130は、プロセッサ110と接続されて、無線信号を伝送及び/又は受信する。
【0134】
端末200は、プロセッサ210、メモリ220、及びRF部230を備える。プロセッサ210は、提案された機能、過程及び/又は方法を実現する。例えば、プロセッサ210は、検索空間指示情報を受信して、制御情報を検索する検索空間を決定する。また、端末リストのRNTIを自身のRNTIと比較して端末特定検索空間をE−PDCCH領域に変更することができる。メモリ220は、プロセッサ210と接続されて、プロセッサ210を駆動するための様々な情報を格納する。RF部230は、プロセッサ210と接続されて、無線信号を伝送及び/又は受信する。
【0135】
プロセッサ110、210は、ASIC(application−specific integrated circuit)、他のチップセット、論理回路、データ処理装置、及び/又はベースバンド信号及び無線信号を相互変換する変換機を備えることができる。図7のOFDM伝送機及びOFDM受信機は、プロセッサ110、210内に実現されることができる。メモリ120、220は、ROM(read−only memory)、ROM(random access memory)、フラッシュメモリ、メモリカード、格納媒体、及び/又は他の格納装置を備えることができる。RF部130、230は、無線信号を伝送及び/又は受信する1つ以上のアンテナを備えることができる。実施形態がソフトウェアで実現されるとき、上述した技法は、上述した機能を行うモジュール(過程、機能など)で実現されることができる。モジュールはメモリ120、220に格納され、プロセッサ110、210により実行されることができる。メモリ120、220は、プロセッサ110、210の内部または外部にありうるし、よく知らされた様々な手段でプロセッサ110、210と接続されることができる。
【0136】
以上、本発明について実施形態を参照して説明したが、当該技術分野の通常の知識を有した者は、本発明の技術的思想及び領域から逸脱しない範囲内で本発明を様々に修正及び変更させて実施できることが理解できるであろう。したがって、上述した実施形態に限定されず、本発明は、以下の特許請求の範囲の範囲内の全ての実施形態を含むといえよう。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12