(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための最良の形態】
【0004】
デジタル画像センサを用いて、良好な光学的設計は、撮像アレイ内の各ピクセルを完全に利用するという考えに近づくことを可能にする。それに比較すると、光学品質が妥協された時には、多くの隣接ピクセルの読取値の平均化のような慣行を用いて光学システムの欠陥を克服するという罠に陥りやすい。より良好な光学システムを用いると、遥かに小さい群のピクセルを伴う計算から、又は個々のピクセルからでさえも同じ情報をより正確に取得することができるであろう。光学性能の限界を補償するのに妥協を行うと、多くの場合に、そうでない場合に必要であると考えられるよりも遥かに多いピクセル数の使用をもたらす。ピクセル数が多いほど、撮像装置のコストだけではなく、より多くの量のデータを処理するのに必要とされる余分なメモリ及び処理電力のコストも増大する。
【0005】
本発明の例示的なデザインは、引用により本明細書に組み込まれる、本出願人に譲渡された特許及び特許出願の多くで既に扱っている特徴に関するいくつかの有意な改良を含むものである。改良は、映像品質を高いままに維持する画角を大きく拡大しながら、色補正及び解像度を実質的に改善する二重要素レンズ構造を含む。好ましい実施形態は、新規で経済的な構成で配置されて近く離間した二重の多重要素複合レンズシステムの対を利用する。好ましい設計では、所定の量だけ投影画像を広げるか又はぼかす1つ又はそれよりも多くのレンズ面も含まれる。均一にぼかすか又は拡散させ、かつぼかし方向に測定するピクセルの間隔つまり中心−中心間距離に等しくするようにぼかしの幅を設定することが好ましい。赤色フィルタ及びほぼ赤色補完フィルタを含む改良型フィルタ配置を用いる。この1対のフィルタは、耐久性がある手頃な価格の包装構造の一部としての撮像アレイの保護覆い窓の役目もするカバーガラス上に組み込んでいる。
【0006】
拡散又はぼかし発生の制御を行う技術は、単一の画像を色フィルタアレイ上で投影するレンズシステムに拡張することができる。この場合、引用により本明細書の他の箇所に組み込まれた本出願人に譲渡された特許及び特許出願の多くで全般的に対象とされているように、ほぼ整数のピクセルを対象とするようにぼかし発生の制御を拡張し、この数字は、少なくとも1つの方向で1つよりも多い。
【0007】
本発明の対の複合レンズシステムの構造の特徴の多くは、単一レンズ構造体、並びに多重レンズ構造体にも適用可能であり、従って、これらの単一及び複数複合レンズシステムは、本発明の一部と考えられる。
【0008】
以下では、完全に厳密に慣例に固執することはできないが、レンズシステムという用語は、通常、目標とする用途のために単一の画像を集束させる完全な光学構造体を指し、レンズ要素という用語は、一般的に、共通の光軸上の1つ又は恐らく2つの能動レンズ面を通常有する単一の部分の光学材料を指す。複合レンズ又は複合レンズシステムという用語は、カスケードに、つまり連続して通過する光線で作動する光軸上にほぼ整列した2つ又はそれよりも多くの能動レンズ要素を有するレンズシステムを指すために使用する。一部の実施形態においては、プラスチック又は他の光学材料の単体により、例えば、複数のレンズ要素を具現化することができ、例えば、要素の1つは、第1の複合レンズシステムのレンズ要素として機能することができ、第2のレンズ要素は、第2の複合レンズシステムのレンズ要素として類似した機能に役立たせることができる。本発明の特定的な実施形態では、2つの類似した複合レンズシステムを使用し、各々は、光景の固有の別々の画像を投影するのに使用する。これらのレンズシステムの第1のレンズシステムは、2つの区別した色フィルタの第1の色フィルタを通じて画像を画像感知アレイ上に投影し、これらのレンズシステムの第2のレンズシステムは、2つの区別した色フィルタの第2の色フィルタを通じて画像を画像感知アレイ上に投影し、第1及び第2の撮像区域は、実質的に重なり合わない。本発明の実施形態は、互いに直接接触する第1のレンズ要素及び第2のレンズ要素を有し、そこには接着層、空隙、又はあらゆる挿入材料のような挿入材料は存在しないことを理解すべきである。
【0009】
解像度の改良及び拡張した視角は、特に、様々な光学的配列に対する自動適合を必要とする様々な車両内で交換可能に同じカメラを使用することができるように撮影装置の視野を拡大する用途に必要である。例えば、車線離脱及び前照灯減光用途においては、フロントガラスの角度によりカメラを取り付ける角度が決まり、一方、所要の視野は、主として車両の水平中心軸に対するカメラの向きにより決まるように、カメラをフロントガラスに取り付けることが多い。柔軟性を増大させるために、カメラの視野は、カメラが作動することを目的とする車両型式のカメラ取付け位置と車両水平中心軸間のこの範囲の角度差を含むように拡大すべきである。改良型レンズシステム解像度及び色補正には、多くの他の利点がある。これらには、より高いピクセル数を備えたアレイに結像レンズシステムを有用なものとすることがある。光源強度測定時の精度は、色を判断して、かつ光景内の事物及び光源を解像する機能と同様に改善している。
【0010】
二重画像実施形態に使用するレンズシステムの近接性により、多重要素複合レンズ構造体を提供するという困難が増長される。新規であると考えられる構造のうちの1つは、単一の撮像装置の像面のほぼ隣接するが実質的に重なり合わない区域上に、二重でほぼ適合する色で区別された画像を投影する二重複合レンズ構造であり、2つの複合レンズシステムの各々は、各々が少なくとも1つの他のレンズ要素と共にレンズを通過する光を集束させる役目を果たす少なくとも1つの実質的に非平面レンズ面を有する第1及び第2のレンズ要素を含み、第1及び第2のレンズ要素は、異なるレンズで製造される。これらの2つのレンズ材料は、色補正を改善するためにレンズ構造体で好ましくは利用する異なる分散つまりアッベ数(nm単位の波長及び屈折率nに対しては、アッベ数を(n
589.2−1)(n
486.1−n
656.3)と定めることができる)を有することが好ましい。レンズ面を配置し、かつ増大した画角にわたってレンズ収差が問題なく低いレベルに保持されるようにデザインを特徴付けることが更に好ましい。分散が少ない方のレンズ材料、すなわち、アッベ数が高い方の材料を光景側に置き、分散が多い方のレンズ材料、すなわち、アッベ数が低い方の材料を撮像装置側に置いてデザインを調査した。分散が少ない方、すなわち、アッベ数が高い方のレンズ材料が光景側にあるこれらのデザインに対しては、分散が少ない方、すなわち、アッベ数が高い方の材料が光景側にあるレンズ要素の厚みがこのレンズ要素の光景側の表面半径を幾分超える時に適切な色補正及び画角の増大の組合せが最も良好に得られることが見出されている。レンズシステム性能の品質は、特に拡張した視野にわたる性能に関して、レンズ要素の厚みに非常に影響を受けやすいので、比較的大きな範囲のレンズ要素厚みで実験することが得策である。更に、このレンズ要素の表面は、レンズ要素の光景側及び撮像装置側の両方で凸面であることが好ましい。
【0011】
分散が多い方のレンズ材料、すなわち、アッベ数が低い方の材料が光景側にあり、分散が少ない方のレンズ材料、すなわち、アッベ数が高い方の材料を撮像装置側にあるデザインに対しては、分散が多い方、すなわち、アッベ数が低い方の材料が光景側にあるレンズ要素の厚みがこのレンズ要素の光景側の表面半径より実質的に小さい時に適切な色補正及び画角の増大の組合せが最も良好に得られることが見出されている。更に、このレンズ要素の光景側での表面は、凸面であることが好ましく、撮影装置側でのこのレンズ要素の表面は、凹状であることが好ましい。この構成の好ましい実施形態では、光景側レンズ要素は、好ましくは、不透明であると共に好ましくはレンズシステム内の1次開口絞りとして機能する第2の部材と共に成形され、かつ組み込まれでいる。レンズ要素及びこの第2の部分の組合せにより、透明硬化性材料を分注して硬化させる空洞が形成され、従って、第2のレンズ要素が所定の位置に注型される。上述の構造体の任意的な修正は、レンズ要素及び好ましくは不透明第2の部材を組み合わせて1つの好ましくは透明部分にし、かつ好ましくは、不透明開口絞りをレンズ構造体上に印刷するか、又は第2の好ましくは不透明の部材を開口絞りとして使用するためである。成形したレンズ要素構造体の空洞は、次に、埋込カップの役目をして、複合レンシステムの第2のレンズ要素として機能する材料を保持すると共にそれを収容する。
【0012】
本発明の好ましい構造の別の特徴は、2つのレンズ要素材料のうちの少なくとも一方及び好ましくは両方に対して、2つの隣接複合レンズの対応するレンズ要素は、各複合レンズが共通の部分に成形された2つの要素のうちの1つを使用するように、2つの複合レンズ構造体に及ぶように構成された部分と共通の部分に成形されるということである。更に、類似したレンズ要素の2つの対の一方は、レンズの能動部分が物理的に互いに近いか、又は認められるほどの距離にわたって好ましくは互いに隣接するように成形されることが好ましい。
【0013】
好ましい構造の一部においては、構造内に設置する2つ又はそれよりも多くの複合レンズの各々の2つの能動レンズ要素面は、プラスチック又は他の透明材料の共通の部分に成形するか、又は他の方法で形成し、複合レンズの各々の能動レンズ面のうちの1つに適合し、かつ好ましくは付着もするように、異なる光学特性による第2のレンズ要素材料を所定の位置に注型される。2つの好ましい構造体の各々においては、所定の位置に注型される第2のレンズ要素材料は、複合レンズシステムの色補正を改善することを有効にする特性を有する。更に、システム全体は、レンズシステムの軸外性能を実質的に改善するのに有効である。
【0014】
上述の構造のうちの1つにおいては、第1のレンズと一体成形される不透明部材又は任意的に空洞は(その場合、絞りは、付加的な部材又は印刷層により形成されることが好ましい)、所定の位置に注型されたレンズ要素材料が固化するまで収容するように機能し、好ましくは、レンズシステムの絞り又は開口の役目も果たす。
【0015】
上述の構造体の別の構造においては、絞り又は開口は、実質的に、好ましくは最小限反射型であり、かつ所要の透明絞り開口部を有する不透明層として付加することが好ましい。絞りを付加する区域は、透明基板材料のほぼ平坦な表面であることが好ましい。次に、上述のように複合レンズの第2のレンズ材料として機能し、また、開口コーティングを有する表面にプラスチックレンズを装着する役目をするように所定の位置に成形されている材料が少なくとも1つレンズ面に適合するように、所定の位置に成形されている第2のレンズ要素材料を使用して2つのレンズ面を成形するプラスチック又は他の透明材料の部分を開口を含む基板に接着する。好ましくは、成形される部分上の少なくとも1つのレンズ面と開口マスクを有する好ましくは平坦な表面の間の連続的な光路になるようにこの第2のレンズ材料を付加することが好ましい。レンズは、配置及び接着工程中に開口マスクと整列させることが好ましい。この構成には、その構造を容易にするいくつかの特徴がある。第1に、レンズ構造体を接着する前又は後に別々のブロックに切り離すことができる共通の透明基板上に複数の開口パターン(例えば、1000ほど)を印刷することができる。第2に、一般的な用途に対しては、レンズは、製造段階を行うようにミクロ電子工学的組立及び処理機器を適応させることができるほど十分に小さいものである。シリコンウェーハをダイスカットするように成形されたものと類似ののこぎりを、別々のレンズ構成要素に基板材料を切断するように適応させることができる(特にガラスを基板材料に使用した時)。ダイ配置機器を使用して、レンズ面を有する部分及び開口マスクを有する基板部分を処理し、接着剤を付加し、かつ好ましくは、開口マスクを含む基板にレンズを整列かつ接着することができる。ウェーハテープ及びウェファフレームを使用して、のこ切断及びレンズ配置工程中に基板部分及び付着レンズを保持することができる。ウェーハテープ及びフレームは、カメラ構造体内での配置に向けて除去されるまで完成レンズアセンブリを保持する役目をすることができる。
【0016】
通常はミクロ電子工学的アラインメント及び配置システムの一部として使用するカメラベースのパターン認識システムは、開口マスクにレンズを適切に整列させるように修正することができる。
【0017】
代案の第3の構造においては、好ましくは、パッド印刷のような印刷法により、光景に最も近いレンズ要素の後面に開口マスクを付加することができる。関連レンズ面が凹状であり、レンズ面においてレンズ面の縁部に隣接する区域が好ましくはほぼ平坦である時、実質的に平坦な印刷パッドを使用することができ、かつ周囲面と隣接する時に正確なアラインメント段階が不要で、レンズを取り囲む区域及び好ましくはレンズ面の縁部も覆うように印刷法を形成することができる。従って、レンズ面及びレンズ面の外縁部の好ましいマスキングとの開口マスクの極めて重要なアラインメントは、自己アラインメントである方法で達成される。接着層に隣接する凸状レンズ面を有する例示的なデザインにおいては、平坦な印刷パッドは、パッド印刷法を用いて開口を問題なく印刷することができるように凸状レンズ面の最も適度な突出部を達成して適合するように十分に柔軟性があることが見出されている。印刷パッド又はクリシェからレンズ面に転写される場合がある残留物をきれいに落とすために、接着作業前にアルコールのような溶剤を使用する洗浄段階が必要であろう。酸素又はアルゴンのような材料を使用するイオン衝撃を用いて、非常に薄い膜を除去し、かつ表面特性を変えて接着剤接着を促進させることができる。
【0018】
接着剤調剤の多くは、温度の変化による屈折率の変化が、ポリカーボネート、アクリル、又は環状オレフィンコポリマーのような成形プラスチックよりも大きいことが見出されている。
【0019】
温度又は他の環境変数の変化により引き起こされる屈折率の変化は、同じ方向であることが多いが、利用可能な熱可塑性レンズ材料又はガラスのような他のレンズ材料の場合よりもレンズ要素の形成に利用可能な接着剤の多くの場合の方が大きい。例示的なレンズ構造体の一部においては、このために、選択した環境変数の変化による複合レンズの焦点距離のズレが望ましくないほどに増大し、一方、他の例示的なレンズ構造体に対しては、これには、選択した環境変数の変化による複合レンズの焦点距離の変化を低減する役目をする補正効果がある。
【0020】
焦点のシフトが、選択した環境変数の変化により引き起こされる接着剤の屈折率のシフトが大きいほど増大するというレンズシステムを特徴付ける特性は、以下の通りである。システムは、レンズシステムの光景側に第1のレンズを有する。システムは、光景の反対側に、第1のレンズ要素に隣接する接着層により形成された第2のレンズ要素を有する。接着剤により形成された第2のレンズのアッベ数は、第1のレンズ要素のアッベ数より大きく、温度又は湿度のような選択した環境因子の変化による第1のレンズ要素に対する第2のレンズ要素の屈折率のシフトは、同じ符号であるが、マグニチュードは、第1のレンズ要素の場合より第2のレンズ要素の場合の方が大きい。第1のレンズ要素は、更に、第2のレンズ要素の合わせの凸状の正のレンズ面に隣接する凹状の負のレンズ面を有する。
【0021】
焦点のシフトが減少することにより、選択した環境変数の変化によって引き起こされる接着剤の屈折率のシフトの増大化により部分的に補正効果を有することができるレンズシステムを特徴付ける特性は、以下の通りである。システムは、レンズシステムの光景側に第1のレンズを有する。システムは、光景の反対側に、第1のレンズ要素に隣接する接着層により形成された第2のレンズ要素を有する。接着剤により形成された第2のレンズのアッベ数は、第1のレンズ要素のアッベ数より小さく、温度又は湿度のような選択した環境因子の変化による第1のレンズ要素に対する第2のレンズ要素の屈折率のシフトは、同じ符号であるが、マグニチュードは、第1のレンズ要素の場合より第2のレンズ要素の場合の方が大きい。第1のレンズ要素は、更に、第2のレンズ要素の凹状の負の合わせレンズ面に隣接する凸状の正のレンズ面を有する。多くのシステムにおいては、上述の代替デザインの複合効果により引き起こされた性能の劣化に対する、上述の特性を有するレンズシステムの環境変数による焦点距離の変化における補正効果による性能の改善は、大きなものであると考えられる。
【0022】
上述の特性の一部は、全体的なレンズ設計要件の結果として明記されていることに注意すべきである。主として、上述の第1の場合における選択した環境変数の変化による焦点距離のシフトの増大の原因である特性は、接着剤により形成されたレンズ要素が、正の集束特性を有しており、正のレンズ要素として又は正の点距離を有するとして分類されるということである。主として、上述の第2の場合における選択した環境変数の変化による焦点距離のシフトの減少及び補正効果の原因である特性は、接着剤により形成されたレンズ要素が、負の集束特性を有しており、負のレンズ要素として又は負の点距離を有するとして分類されるということである。概説すると、選択した環境変数の変化により屈折率の最大変化率を示すレンズ材料から製作したレンズ要素が負の焦点距離を有するようにレンズデザインを形成することにより、選択した環境変数の変動に伴う様々なレンズ要素材料の屈折率の相対的な変化によるレンズ焦点距離の変化を低減する。
【0023】
これらの映像をピクセルアレイ上の様々な位置に投影した時、映像を適度に拡散してエイリアシングを最小にし、かつ視野内の前照灯又は尾灯の映像のような光源のより小さい面積に対する応答の均一性を改善することは有用であることが多い。一部の場合には、このような事物の映像は、殆ど完全に個々のピクセルに衝突する可能性があり、一部の場合には、ピクセルの境界に衝突する可能性がある。映像内のサブピクセルサイズの特徴部に対するCMOSベースの撮像アレイのピクセルの応答は、一般的にあまり均一でなく、かつサブピクセルサイズの照明点の位置がアレイのピクセルに対して変化する時にかなり変動する。また、特徴部の空間周波数成分が高すぎることにより、サンプリングしたデータシステムのナイキスト基準を満たさないために映像内にモアレ図形及びの他の影響が発生する。サブピクセルサイズの照明パターンに対する撮像装置のピクセル応答特性の非左右対称性のような要素と映像解像度の非対称要件との組合せにより、別の方向よりも一方向に拡散を行う方が重要になる。それによって制御したパターン及び向きの量の制御により映像を拡大したり、扇形に広げたり、拡散したり、又はぼかしたりするオプションをもたらすことが有利になる。パターンを一方向だけで拡散させ、かつ一部の場合には、別の方向では本質的に不変とすることさえ可能である。また、1つの光学面で、相互に直交する方向によっても一度に一方向に制御した幅の均一な拡散を行う方が容易であることが見出されている。本発明の一部の実施形態で使用するオプションは、第1の表面を利用して主として一方向に拡張を行い、第2の表面を利用して第2の、好ましくは、直交する方向に拡張を行って、2つ又はそれよりも多くの光学面を利用して拡散又は拡張の制御をもたらすことである。
【0024】
レンズシステムの補正の不良は、遠くの小面積の光源の投影映像が、観察する色成分及び視野内での位置の両方と共に変化し、焦点ぼけ又は最良の焦点の選択を用いて投影映像の拡散を制御することを非常に困難にする。より良好な焦点合わせ機能及び全体的な性能が得られるようにレンズシステムを設計し、かつレンズ面の付加的な光学構成要素又は付加的な特徴付けを用いて拡散の制御の全体又は一部を行うことが好ましい。好ましくは、均一に、かつ好ましくは、ピクセルピッチ又はその整数倍にほぼ等しい距離にわたって映像にぼかすか又は映像を拡散するように設計した隆起部のような反復的波形を有するレンズ面は、特定の方向で拡散の制御を行うのに有効である。拡散面の隆起部を有するパターンを別々のレンズ面に適用することができ、又は恐らくレンズシステムの1つ又はそれよりも多くの能動レンズ面に適用することができる。隆起部のあるパターンは、一例にすぎず、レンズ面修正のいくつかの他のパターンのいずれか1つを用いて拡散効果をもたらすことができ、拡散効果は、単一の方向に限定する必要はない。この技術は、拡張量がより制御可能であり、かつ映像域にわたってより均一であるという点でソフトフォーカスのような技術を凌ぐ利点があり、形状及び向きにおいて特徴付けることができ、レンズシステムにより投影される映像内の収差への依存は僅かであるにすぎず、かつ焦点により受ける影響は僅かであるにすぎず、パターン及び拡張量を選択し、かつ一貫して制御することができる。
図14に関連した説明では、どのように拡散を追加すると強度測定の精度を増大させることができるかを示している。これは、拡散部を除去した時にレンズシステムにより投影されるスポットサイズに対する依存が最小である方法で行うことができる。これは、均一であり、かつ映像内で好ましくは垂直方向、水平方向の両方で(すなわち)一方が横列方向とほぼ平行であり、他方が撮像装置の縦列方向とほぼ平行である方向で1ピクセル幅にわたって拡張する拡散の追加を導入することにより達成される。このような拡散は、各々がほぼ線形の拡散効果を有する2つの拡散フィルタを直列に接続することにより行うことができる。フィルタは、好ましくは、一方のフィルタの拡散効果が他方のスフィルタの拡散効果に直交するように、より好ましくは、拡散効果の1つの方向がこのように設定した撮像装置の横列方向とほぼ平行であり、かつ他方のス拡散効果が撮像装置の縦列方向に平行にあるように設置する。ピクセルアレイの横列方向及び縦列方向に関連し、かつピクセルアレイの横列方向及び縦列方向に好ましくはほぼ整列させることができる方向で特徴付けられる拡張又は拡散のパターンが好ましい。撮像アレイのピクセルのピッチの寸法又はピッチに関連する拡大量により、従って、ピクセル応答値に基づいて行うことができる測定の精度が増加することが多い。これは、引用により本明細書の他の箇所に組み込まれている本出願人に譲渡された特許及び特許出願の多くで全体的に呈示されている一般的な技術の特定の改良及び適用に該当するものである。好ましい構造においては、量及び方向が比較的十分に制御され、かつ焦点の適度の変化でほぼ一定のままである拡張又は投影映像の拡散と組み合わせて、良好な光学性能を有するレンズシステムを使用してシステム性能を実質的に改善する。
【0025】
引用により本明細書の他の箇所に組み込まれている本出願人に譲渡された特許及び特許出願の多くでは、色を検出し、かつ特にこの検出機能を使用して赤色尾灯と他の光源を区別するための赤色補完フィルタ又はシアンフィルタと組み合わせた又は色フィルタなしでの赤色フィルタの使用が教示されている。従って、透過と遮断の間の望ましい鮮明な遷移により、干渉ベースの多層シアンフィルタは、染料又は色素を主成分とするシアンフィルタにより好ましいものになる。実際には、色フィルタリング機能に向けて染料又は顔料の使用に基づく利用可能なシアンフィルタは、シアン色帯の比較的完全な透過と赤色帯域の比較的完全な遮断の間の色波長の関数として比較的より柔らかなより段階的な遷移を示している。実際には、実際には、染料又は色素を主成分とする赤色フィルタは、染料又は色素を主成分とするシアンフィルタより鮮明な遮断特性を有することができる。従って、多層シアンフィルタを染料又は色素を主成分とする赤色フィルタとして組み込むフィルタ組合せは、本発明の利点の多くをもたらすように形成することができる。
【0026】
特に、フィルタがプラスチック製である時、色フィルタの一部として赤外線遮断機能を含むには非実用的であることも見出されている。これとは対照的に、多重薄膜コーティングの干渉特性に基づくフィルタは、シアン及び赤色フィルタの両方に向けて特注の鮮明な遮断特性を有するように設計することができ、かつ赤外線遮断機能は、色選択フィルタリング機能も実行する多層積層体の一部として含めることができる。概説したばかりの手法の欠点には、この用途に好ましい比較的厳しい仕様に設計した時のフィルタの単位面積当たりの比較的高いコストがある。また、このようなフィルタは、撮影装置面に直接に付加しにくい。好ましい構造においては、フィルタは、都合の良い態様では、ダム及び充填パッケージアセンブリとして撮影装置の保護覆い窓をもたらす面積が非常に小さいカバーガラスの一部として組み込んでいる。任意的に、フィルタは、レンズ面、又はレンズ構造体内の好ましくはほぼ平坦な好ましくはガラス面へのフィルタの付加を含む光路内の殆どどこにでも付加することができる。これらのアセンブリの一部においては、カバーガラスの面積は、撮像アレイの活性面積より適度に大きいだけであり、撮像アレイ又はアレイを含むシリコン集積回路の総面積より実質的に小さい。これは、単位面積当たりのフィルタのコストが、例えば、アレイを含むシリコン一体化チップの単位面積当たりのコストの半分以上である場合があることから重要である。まだ未ダイスカットの形態である間に撮像アレイを先に試験することが好ましい。ウェーハ上の撮像アレイの上にフィルタと保護窓カバーの複合カバーを位置決めかつ接着することが好ましい。ウェーハは、窓装着後にダイスカットすることが好ましい。ダイスカットすることがフィルタ窓装着の前か後かを問わず、窓を全ての撮像装置に装着することを回避するが、むしろ、初期ウェーハレベル試験に合格した撮像装置に選択的に窓を装着することが好ましい。本文書のたの箇所で、なぜカバーガラスの内面よりも外面で大きな欠陥に耐えることができるのかに対して説明する。類似の論拠を用いると、撮影装置自体でより撮影装置窓の外面上でちり及び他のデブリの大きな粒子に耐えることができることが明らかである。従って、要素製作工程の非常に早い時期に、ダイ上に、特にウェーハステージ内に、窓を設置して窓なしピクセルアレイが製造環境に直接に露出された時に必要とされる製作工程を通じてこのような厳しい清浄度標準を維持することを不要にすることにかなりの製造上の利点がある。例えば、窓は、ウェーハを個々の構成要素に切断する前か、又は切断後であるがウェーハ切断工程中に構成要素を保持するのに使用するテープ又は他の担体にダイがまだ装着されている間に撮像アレイ上に設置することができる。一部の実施形態では、シアンフィルタは省略することができ、かつ他方の映像上での実質的に無色フィルタリングと、かつ両方のフィルタ区域にわたって拡張する赤外線拒絶フィルタリングとの一方の映像上での赤色フィルタリングの組合せを用いることができ、それでも本特許で説明する構造の利点の多くが達成される。
【0027】
代表的な用途においては、光景内の光源の複製映像を撮像装置の別々の区域に、一方は赤色フィルタを通過した後に、他方はシアン又は赤色補完フィルタを通過した後に投影する。赤色フィルタリング後の映像及びシアンフィルタリング後の映像の強度をアレイ上の1対の撮像区域上の対応する位置から読み取る。次に、赤フィルタリング後の映像の強度とシアンフィルタリング後の映像の強度の比を取って撮像された光源の色の数値表示を取得する。この色読取値は、いくつかの異なる方法で計算かつ定めることができるが、便宜上、ここで説明する際には上述のように測定及び計算したと想定し、かつ色比読取値と呼ぶ。特定の群の異なる光源に対しては、上述のように取った色比読取値は、赤フィルタリング後の光レベルの読取値とシアンフィルタリング後の光レベルの読取値の比を取るのではなく、赤色フィルタリング後の光レベル読取値と未フィルタリング光レベルの比を測定して取る従来技術映像センサを使用して取った同じ群の光源の色比読取値より遙かに大きい範囲にわたって変動する。上述のように特徴付けた時のフィルタでは、カメラ及び他の色撮像装置内の色フィルタアレイに通常使用する染料ベースのフィルタを凌ぐかなりの利点が得られた。
図10に示すように鮮明な遮断特性を有するほぼ補完的な多層干渉フィルタを使用して、改善した結果が得られることに注意されたい。また、赤色フィルタとシアンフィルタに対しては、50%遮断点間に適度の間隙があることが好ましい。また、鮮明な遮断を有する、すなわち、大部分の光の透過から大部分の光の阻止までの遷移を狭い色波長範囲で行うフィルタの使用により、色比が変動する範囲が増大することが見出されている。
【0028】
特定の橙色光源と赤色尾灯を区別するのは困難である。尾灯を区別することがより困難な色の1つは、非常に薄い橙色標識からのハロゲン前照灯からの光の反射である。実験及びシミュレーションにおいては、シアン遮断点と赤色遮断点間に適度のギャップを設けると、橙色標識から反射した光の色比より尾灯からの光を読み取る色比の方が多く増大することが見出されている。これらの説明においては、フィルタの遮断点をフィルタ透過率がほぼ50%である波長又は色ということが最も都合が良い。赤色フィルタの名目遮断点は、600nmのすぐ上に選択することが好ましい。ここでの主な制約事項は、尾灯に使用する赤色LEDは、発光分光分析が非常に狭い恐れがあり、赤色フィルタに選択する波長が長すぎると、このような尾灯から阻止する光が多すぎて、このような尾灯を光景内で見失うか又は不適切に感知する場合があるということである。シアンフィルタのための遮断波長は、例えば、赤色フィルタに選択する遮断より10nmから15nm短いとすると、名目遮断点間で10nmから15nmのギャップを可能にすることができる。これらの数字は、例であり、これらよりも広い又は狭いギャップを用いることができる。重複は、好ましいものではないが、満足な性能をもたらすことができ、これは、依然として従来技術を凌ぐ改良点とすることができる。上記において、赤色遮断とは、フィルタ透過率が名目上50%であり、かつ透過率は波長を減少する阻止値に向けて下降し、波長が赤外線遮断波長まで増加して超える時に遮断まで、最終的には阻止まで減少するまで高い透過率レベルを維持するより長い波長に対して全透過に向けて増加する例えば605nmとすることができる公称波長を指す。赤外線遮断は、例えば、700nmに設定することができる。阻止は、フロントガラスによるIRの部分的阻止及びより長い波長の時の撮影装置感度の低減の複合効果により、及び従って複合カメラシステムに対して赤外線、すなわち、IRに対する望ましいような低い応答になるように十分にIR領域内に維持することが好ましい。例えば、900nmから1500nmの範囲の波長は、より短い波長の時に良好な赤外線の阻止が維持される適切な長い波長とすることができる。シアンフィルタが赤色を閉じ込めているので赤外線範囲での阻止への付加的な遷移はないが、多層フィルタが波長範囲を通じて遷移を阻止し、かつ実質的な透過率がこの範囲を超えるか又は下回る波長に対しては戻る傾向がある。従って、シアンフィルタのフィルタデザインによっては、赤外線範囲で、かつ赤外線範囲の所要の部分を通じて阻止を拡張するために、付加的な層が必要であろう。シアンフィルタに対しては、透過率が590nmとすることができるカットオフ周波数で50パーセントに落ちるまで約400nmからより高い透過率が維持され、波長の付加的な増大と共に阻止に向けて下降し続け、好ましくは、スペクトルの赤色部分を通して、また、赤外線スペクトルの一部を通して低い透過率阻止状態を維持する。多くの実施形態では、個別化したコーティングの区域を選択するために何らかの形式のマスキングを用いて、スペクトルの可視部においてシアンフィルタ及び赤色フィルタを特徴付けるフィルタ層積層体の部分を選択的かつ個々に堆積させ、かつ先行するか又はその後の段階を通じて、フィルタのこの共通部分を特徴付ける赤色フィルタ及びシアンフィルタの両方の部分に共通である1組の層を付加してスペクトルの赤外線域での赤外線遮断及び阻止を作成、強化、又は拡張することが望ましい。フィルタ層の積層体の共通の部分は、赤色部分及びシアン部分の別々に付加した積層体の各々と共に適切に作動するように設計することが好ましく、フィルタ積層体の赤色部分及び同様にシアン部分は、共通の層と共に適切に機能するように設計することが好ましい。層全体はまた、基板の光学特性に即して、かつ基板の反対側にある媒体(好ましい実施形態の透明接着剤)まで、そのインタフェースと共に適切に機能するようにも設計すべきである。多くの市販の多層膜フィルタは、基板の反対側に側で空気と境界を接するように設計されている。
【0029】
撮像面から何らかの距離で単一の又は場合によっては複数のフィルタ面を離間させることが好ましい。レンズシステムを通過した後に、撮像面上の点又は小さな区域に集束された光線のパケットは、ほぼ円錐形状をもたらし、円錐の直径は、撮像面からの距離が減少する時に小さくなる。フィルタコーティングに欠陥があれば、円錐部がフィルタと交差する距離で欠陥のサイズが光線の円錐部の直径に対して小さくない時に、通常、問題が発生する。従って、撮像装置の表面の非常に近くに、恐らく撮像装置の表面に接触して位置決めすることができるカバーガラスの内面よりも外面での方が実質的な大きな欠陥に耐えることができる。
【0030】
赤外線フィルタ及びシアンフィルタの一部としての赤外線遮断機能が含まれている点は好ましいが、任意的に、好ましくは、シアンフィルタリング後の映像及び赤色フィルタリング後の映像の両方をフィルタリングする別々のフィルタとして赤外線フィルタを付加することができる。このフィルタは、赤色フィルタ及びシアンフィルタの上又は下で同じ面に設置することができ、その場合、上述の、すなわち、撮像窓の反対側にあるものと同等とすることができる。代替構造においては、フィルタは、窓の撮像装置側に又は光を集束させるレンズシステムの光路内の殆どどこにでも設置することができる。多層膜フィルタに対しては、フィルタリング効果が発生する波長は、光線がフィルタを通過する時にフィルタ面に対する法線からの光線の角度偏位の関数として変化し、この効果は、控えめに偏光感応のものである。これらの効果は、設計において考慮に入れることができるが、光が表面にほぼ垂直である方向に通過する限り、これらの影響は最小限のものである。好ましいデザインに対しては、映像の中心区域上に集束する光線の大部分は、フィルタの法線にかなり近い方向でフィルタを通過する。更に、2つのフィルタを通過する光線の光路の類似性のために、垂直な方向から光線の偏位のパターンは、2つの別々のレンズシステムを通じて光線が光景の対応する部分から集束する時に一方のフィルタ、及び関連レンズシステムから他方のフィルタに適合される傾向がある。従って、フィルタへの光線の入射角の変動による光のフィルタ波長特性のシフトは、1つのフィルタから他のフィルタに移る傾向がある。垂直方向からの偏位のこれらのパターンは、光景の特定の部分から2つのフィルタの特定の一方に集束する異なる色の光線と類似のものである。上述の設計の特徴の結果、特定のフィルタの両方に関するフィルタに衝突する光の入射角の偏位のパターンによるフィルタ特性は、完全な色スペクトルにわたって均一にシフトする傾向がある。従って、同じフィルタ又は一方のフィルタ上で1つの色に発生するあらゆるシフトは、他の色に対しても発生する傾向がある。それによってフィルタの各々の通過帯域に対してはよりほぼ一定の幅が保たれる傾向がある。また、例え遮断点が変わる場合があるとしても、赤色フィルタとシアンフィルタの間の波長の好ましい小さなギャップは、光景内の光源の角度の変化と共に維持される傾向がある。換言すると、各々の遮断点は、ほぼ同じ量だけシフトする傾向があり、2つのフィルタの透過帯域において好ましいギャップ又は可能な重複が維持される。別の利点は、フィルタ特性は、光がフィルタを通過する角度が垂直入射からより多く偏位する時に青に向けてシフトするということである。従って、赤色遮断は、垂線外れの角度に対しては若干短めの波長にシフトする。このシフトは、赤色フィルタの短波長遮断に近い波長を有することができる尾灯からの光を望ましくないほどに阻止するのではなく含み続ける方向である。上述の内容から、光景内の光源の角度位置の変化に伴う多層色フィルタの濾過特性の変化は、2つの別々の色フィルタを通じて取る共通の光源の強度の読取値の測定比の変化を最小にする傾向があるように互いに追随し合うと推定することができる。
【0031】
本発明の好ましい構造の利点のうちの1つは、各々のレンズ構造が有する空気と境界を接する光学面が1つだけであるということである。空気と境界を接する表面の数を最小にすることにより、表面反射、及び光学要素質を損なう場合がある汚れ又は湿気を集める可能性が低減される。空気と境界を接するこの1つの光学面を有する構造は、色補正、レンズシステム収差の全般的な低減、方向的に選択的な拡散及び赤外線遮断による色フィルタリングの達成を含む内部の空気以外の離間した光学面を含む。好ましい要素のレンズ構造体も、共通の部分つまり基板上の両方の入口レンズ要素を共通の部分上の両方の色補正レベル要素を含む。水平方向及び/又は垂直方向で映像を選択的に拡散する方向的に選択的なフィルタも共通の部分上に設置する。
【0032】
撮像システム及び関連したプロセッサを組み込む多くの車両機器制御システムが提案されている。本明細書で説明する少なくとも1つの実施形態では、複数車両システム機能性を助ける単一の撮像システムを設置する。少なくとも1つの実施形態では、複数の又は単一の用途に個々に役立つ複数の撮像システムを設置する。
【0033】
カメラ及び映像処理システムを使用している車両外部光制御システムは、本出願人に譲渡された米国特許第5、837、994号、米国特許第5、990.469号、米国特許第6、008、486号、米国特許第6、130、448号、米国特許第6、130、421号、米国特許第6、049、171号、米国特許第6、465、963号、米国特許第6、403、942号、米国特許第6、587、573号、米国特許第6、611、610号、米国特許第6、621、616号、米国特許第6、631、316号、
米国特許第6、774、988号、米国特許第6、861、809号、米国特許
公報第2004−0143380号、
第2004−0008410号、
第2004−0230358号、
第2004−0201483号、及び
第2006−0016965号で開発されて開示されており、これらの特許の開示内容は、本明細書において引用により組み込まれている。これらのシステムにおいては、自動車の前方の視界の映像を取得する。少なくとも1つの実施形態では、映像センサは、フロントガラス内面からの反射及び/又は屈折が実質的に排除されるようにフロントガラスの内面に光学的に結合する。これらの映像は処理されて、近づいてくるか又は先行する車両の有無を判断し、例えば、他の車両のドライバに対するグレアを防止するためにハイビームをオフにすることにより車両外部灯の制御を調整する。
【0034】
湿気感知、フロントガラスワイパー及びHVACは、本出願人に譲渡された米国特許第5、923、027号
、米国特許第6、617、566号、
及び米国特許第6、681、163号並びに米国特許
公報第2004−0232773号に説明されており、これらの特許の開示内容全体は、本明細書において引用により組み込まれている。
【0035】
図1を参照すると、被制御車両105は、前照灯アセンブリ120a、120b、悪条件光130a、130b、前部方向指示器135a、135b、尾灯アセンブリ125a、125b、後部方向指示器126a、126b、後部非常自動点滅器127a、127b、後退灯140a、140b、かつセンターハイマウント絞りランプ(CHMSL)145のような様々な外部灯を含むことができる。
【0036】
本明細書で詳細に説明しているように、被制御車両は、他の車両機器と共有機能をもたらす様々な構成要素を組み込む少なくとも1つの制御システムを含むことができる。本明細書に説明される1つの制御システムの例は、少なくとも1つのバックミラー要素の反射率の自動制御及び少なくとも1つの外部光の自動制御に関連した様々な構成要素を一体化するものである。このようなシステム115は、バックミラー、Aピラー150a、150b、Bピラー155a、155b、Cピラー160a、160b、CHMSL内に、又は被制御車両内又は被制御車両上の他の位置に少なくとも1つの映像センサを含むことができる。取得した映像又はその一部分を自動車両機器制御に使用することができる。映像又はその一部分は、代替的に又は追加的に、1つ又はそれよりも多くのディスプレイに表示することができる。少なくとも1つのディスプレイは、半透過反射型、又は少なくとも部分的に透過型電気光学要素の後部に目立たぬように位置決めすることができる。共通の制御装置は、少なくとも1つのミラー要素駆動信及び少なくとも1つの他の機器制御信号を生成するように形成することができる。
【0037】
ここで
図2を参照すると、外部バックミラーアセンブリ210の様々な構成要素が示されている。少なくとも1つの実施形態では、間にチャンバを形成するために1次シール230を通じて内向き面上の少なくとも1つの導電/反射型コーティングを有する第2の基板225と離間した関係で固定した内向き面上の少なくとも1つの導電/反射型コーティングを有する第1の基板220を含む電気光学ミラー要素が設けられる。少なくとも1つの実施形態では、少なくとも、一部の1次シールは、少なくとも1つのチャンバ充填ポート235を形成するために空洞状態である。電気光学物質をチャンバ内に密封し、プラグ材料240を通じて充填ポートを密封する。プラグ材料は、UV硬化性エポキシ又はアクリル樹脂材料であることが好ましい。また、要素の周囲の近くに位置するスペクトルフィルタ材料245が示されている。電気クリップ250、255は、それぞれ、第1の接着剤251、252を通じて要素に固定することが好ましい。要素は、第2の接着剤265を通じて親板260に固定する。外部バックミラーから被制御車両の他の構成要素までの電気接続は、コネクタ270を通して行うことが好ましい。位置決め装置280を通じて担体を関連ハウジングマウント276に装着する。ハウジングマウントは、ハウジング275と係合させて少なくとも1つの1つの留め具276を通じて固定することが好ましい。ハウジングマウントは、スイベルマウント277に係合するように構成されたスイベル部分を含むことが好ましい。スイベルマウントは、少なくとも1つの留め具279を通じて車両マウント278に係合するように形成することが好ましい。これらの構成要素、付加的な構成要素、相互接続部、及び作動の更なる詳細を本明細書で示している。
【0038】
ここで
図3を参照すると、見る人と1次シール材料(図示せず)の間にスペクトルフィルタ材料345が位置決めされた状態で、第1の基板322に向いて見た時の内部バックミラーアセンブリ310が示されている。ミラー要素は、可動ハウジング375内に位置決めされ、かつ取付け構造体381上の固定ハウジング377と結合されているように示されている。第1の表示器386、第2の表示器387、オペレータインタフェース391、及び第1の光センサ396は、可動ハウジングの顎部分390内に位置決めされている。見る人に対して要素の後にあるように、第1の情報ディスプレイ388、第2の情報ディスプレイ389、及び第2の光センサ397がアセンブリ内に組み込まれている。外部バックミラーアセンブリに関して説明したように、要素388、389、397は、少なくとも部分的に隠れた状態であることが好ましい。
【0039】
このようなシステムの好ましい実施形態では、他の車両及び車両以外の事物からの光は、映像内の輝度のピーク点の位置を特定することにより識別する。位置を特定すると、輝度、色、位置、幅、高さ、及び動きのようなこれらの輝点の様々な特性が判断される。統計的方法を用いてこれらのパラメータの値を分析し、輝点が他の車両の前照灯又は尾灯に、又は標識、反射体、又は他の静止した光のような車両以外の光源に相当するか否かを判断する。車両照明制御のための映像処理アルゴリズムの開発の重要な課題は、映像内のピーク点を適切に分類することである。光源を正しく識別しないと、他の車両に対するグレア又は不適切な時のハイビームの停止が発生し、従って、被制御車両ドライバの不満をもたらす場合がある。
【0040】
図4は、本発明の一部である特徴の組合せを含む好ましい実施形態を示している。
図4の簡素化した図では、特にレンズ部材421及び422の部分の一部は、この断面の後部に見える線を含めれば図面中で混乱させるものになることから断面により切断した表面のみを示している。
図4の実施形態は、設計目的である制御機能の一部として赤色/赤色以外の色の感知を用いることを可能にするために、撮像センサ固有の別々の区域への、各々、固有の色フィルタを通じた2つの別々の映像の投影ベースのものである。部材402及び414として断片図に示すバッフルシステムは、迷光から光学システムを保護して、かつ投影映像同士の厄介な重なりを防止するのに使用する。このバッフルシステム及び二重撮像システムは、総じて、引用により本明細書の他の箇所に組み込まれている本出願人に譲渡された特許及び特許出願の多くに説明されている。新規な構成においては、光学構造体内で使用する2つの複合レンズは、各々、ある程度色収差を補正し、有効な視野を増大させ、かつレンズシステムの全体的な性能を実質的に改善するのに利用する少なくとも2つの要素を含む。
【0041】
レンズ構造体の複合レンズは、複合フィルタ及び撮像装置窓442に接着層423により位置決めかつ接着される。窓442は、上部映像を撮像する撮像区域436及び下部映像を撮像する撮像区域440を覆う。撮像区域は、半導体撮像アレイ432の一部である。アレイは、部材430として断片図に示す回路基板又は他の基板に取り付けることが好ましい。リード接合接続部431は、撮像アレイ432を回路の他の部分に電気的に接続する。撮像アレイを含むチップ432は、撮像機能により必要とされるいくつかの制御及び信号処理段階を実行することができる。430が表す基板と回路接続部材は、非常に簡素化した図で示されており、所要の周辺構成要素を含み、かつ電力及び撮影装置制御命令を受け取り、かつ撮像システムから制御システム全体の他の部材に信号を伝える接続部になる。
【0042】
好ましいデザインにおいては、カバーガラス442は、ピクセル感知区域の上に透明接着剤で432の撮像アレイに接着することが好ましい。粘着性の揺変性材料の隆起部429を、好ましくはリード接合区域の外側に設置した撮像装置周囲周りに分注し、より流動性の材料428をカバーガラス442とダム429又は他の保持部材の間に残る堀内に分注する。恐らくは複数の段階で、このアセンブリの接着剤を硬化させる。
【0043】
例示的なデザインにおいて、センサの視野は、高さ方向でほぼ−15°から+15°まで、水平方向で−25°から+25°まで延びている。光線405及び408は、ほぼ15°の高さ角度で遠い源からの光線のパケットの上下部の境界を示しており、光線のパケットは、レンズ面409に入ると、集束されて、レンズ面411及び425を通り、透明接着層423を通り、赤色フィルタ面435を通り、カバーガラスアセンブリ442の側面434を通り、最終的には撮像装置432の撮像表面436上に集束される。光線405aにより下部側、かつ光線408aにより上部側で境界をなす光線の同様のパケットは、レンズ面420に入ると、全体的に上部複合レンズアセンブリの光路に対応する経路を通過して、シアンフィルタ面441を通り、カバーガラスアセンブリ442の一部439を通り、最終的に撮像要素432の撮像面440上に集束される。
【0044】
バッフル配置は、総じて、引用により本明細書の他の箇所に組み込まれている本出願人に譲渡された特許及び特許出願の多くに説明されている。光線401及び403は、バッフル部402により遮断される。そうでなければ、それらは、光線406及び407として進み続け、上部映像域436の下部より下方の点に集束し、恐らく下部撮像区域440の上部に衝突する。レンズ面409を通って入って上部レンズアセンブリにより集束された映像を記録するために設けた撮影装置領域436の有効領域の僅かに少し下で集束する光線の許容領域を設けるために、狭い区域438が、有効撮像区域436及び440間に設けられる。同様に、レンズ面420に入って撮影装置領域440の有効領域より僅かに少し上方で集束する光線は、有効領域436及び440間の区域438にも衝突することになる。
【0045】
例示的な複合レンズシステムは、「Zeemax Development Corporation」から2005年11月12日に販売された「ZEMAX(登録商標)−EE光学設計プログラム」を使用してモデル化された。類似のレンズシステム設計に着手すれば適切な出発点から進んで特定のレンズ材料に屈折特性を与えることになると思われる。従って、部分的な詳細のみを示してこのような設計の適切な出発点を提供する。モデル化で使用する接着剤は、エポキシ又は約1.51の公称屈折率及びアクリルと類似の分散特性を有するアクリルを主成分とする接着剤である。この接着剤は、アクリル部材421とポリカーボネート部材422の間の接着複レンズインタフェースで、また、ポリカーボネート部材422とフィルタカバーガラス部材442の間のインタフェース423で使用する。フィルタは、1.47の公称屈折率を有する「Schott Borofloat33(C)」としてモデル化している。
【0046】
入射表面409及び420を有する複合レンズシステムは、関連の色フィルタにより透過される波長の特定の範囲に向けて最適化されるのが理想的であるが、このデザイン固有の比較的良好な補正により、互いに非常に接近した状態であるはずであり、同じ規定に従って適切かつ任意的に設計することができる。レンズシステムパラメータは、ミリメートル単位であり、「ZEEMAX(登録商標)」プログラムにより使用される形で明記されている。レンズ要素厚みは、レンズシステムの中心軸に沿って明記されている。表面409は、球であり、1.77mmの公称半径を有し、かつ409から411までのアクリルレンズ要素厚みは、名目上2.1mmである。好ましいデザインにおいては、明記していない非球面係数及び円錐定数はゼロと想定している。ここでは、より高いアッベ数を有するレンズ要素の厚みは、前部レンズ面の半径を超える。これは、レンズ設計の良好な均衡であることが見出されているが、比較的少ないレンズシステム収差が維持される視野を拡大しながらアッベ数が高い材料とアッベ数が低い材料間のインタフェースのレンズ面が色補正を行うことを可能にする要素のうちの1つである。アクリル背面レンズ面411は、−2.3mmの半径、−0.15のr
4の係数、及び−0.15のr
6の係数を有する平らな非球面体である。アクリル背面レンズ面411とポリカーボネート前部レンズ面425の間の接着層は、0.1mm厚である。ポリカーボネートブロック422は、−2.4mmの半径、−0.16のr
4の係数、及び−0.16のr
6の係数を有する平らな非球面体である前部レンズ面425を有する。例示的なデザインにおいては、開口絞り426は、ポリカーボネートレンズブロック422の正面に設置し、かつ0.55mmの公称半径を有する。レンズ面425の中心部から測定したポリカーボネートレンズブロック422の公称厚みは、1.825mmである。接着層公称厚み423は、0.25mmであり、フィルタカバーガラス442の公称厚みは、1.4mmである。撮影装置の表面は、カバーガラスに非常に近く、また、カバーガラスに接着することが好ましい。上述のデザインに関しては、一方のレンズシステムの前部レンズ面409及び他方のレンズシステムの前部レンズ面420は、レンズシステムの光路内の唯一の材料と空気とインタフェースである。すなわち、各レンズシステムは、レンズシステムの第1の面から撮影装置までの経路内での空気とのインタフェースを有する表面を1つだけ有する。各複合レンズシステムが空気と境界を接する唯一の表面と複数の有効光学面を有するこの構造は、空気以外のインタフェースで反射防止コーティングの必要性なく、表面の汚れを最小にすると共に表面反射を低減する一助となっている。
【0047】
カバーガラスアセンブリ442は、2つのフィルタ部分435及び441を含むことが好ましい。これらのフィルタは、442に対して単一のガラス部分にパターン化法を用いて堆積することができ、又はガラスアセンブリ442は、434及び439が別々のガラスブロックであるように互いに隣り合って設置する2つのガラスブロックで製造することができる。次に、表面上に被覆したより大きなガラス板から別々のガラスブロックを切断して、フィルタをパターン化することを不要にすることができる。フィルタ面435は、カバーガラス部分434の面上に設置することが好ましい。このフィルタは、例えば、
図13で詳述するような赤外線遮断機能を有する赤色フィルタとすることができる。フィルタ面441は、カバーガラス部分439の面上に設置することが好ましい。このフィルタは、例えば、
図13で詳述するような赤外線遮断機能を有するシアンフィルタとすることができる。開口絞り面426は、ポリカーボネートレンズ要素ブロック422の前面上に設置することが好ましい。ポリカーボネートブロック422の前面は、2つのレンズ面425及び444を除いてほぼ平坦であることが好ましい。この平坦な面により、スクリーン印刷法を用いて開口絞り426を付加することが都合の良いことになる。アクリルレンズ要素対421は、前面のレンズ面409及び420及び背面の対応するレンズ面411及び443を含む。対応するレンズ面425及び444とのレンズ面409及び420の光軸の良好なアラインメントが、良好な光学性能に対して重要である。このアラインメントは、2個単位の部品同士の慎重な位置決めを通じて、又は有効なアラインメント手順を用いて達成することができる。レンズ部材421においては、レンズの表面は、光が撮影装置上へ集束する有効領域を超えて延びていることが好ましい。延びたレンズ面は、成形を目的としてドラフト角を付して設計した背面で調和してほぼ円筒形の面にされる。このデザインは、この部分を製造する型を製作しやすいばかりでなく、プラスチックが成形工程中に外壁部からその部分の中心部まで固化する時に曲げ応力及び結果として生じる歪曲の影響に抗する形状を前部レンズ面大部分にわたって維持する。レンズ部材421背面の平坦部分が増大すれば、優先的に曲げ応力受けることになり、プラスチックが冷却して型内で固化する時に柔軟性を発揮して収縮に対処する。このレンズ設計では、背面でのこの変位は、比較的極めて重要な前部レンズ面409及び420の類似の変位ほどレンズ性能に悪い影響を与えない。従来の風船又は類似の膨らませて使用する目的の薄い材料には、曲げ応力に対する剛性には殆どない。膨らせた時に風船又は他の柔軟な有壁容器が有すると考えられる形状を用いて、プラスチックが成形工程で固化するに対してその部分の内部で収縮する時に発生する曲げ応力の歪みの影響にどの全体的なレンズ面概略形状が全体的に抗するかに関する直観を得ることができる。要件は、以下のように説明することができると考えられる。好ましくは、有効区域周りに拡張区域を有する有効レンズ面409及び420のような公差に極めて重要な表面は、認められるほどの曲げ応力を招くことなく、内圧又は真空を支持することができる表面形状にほぼ合うように形成することが好ましい。この要件を満たす成形したレンズ面の部分は、成形工程中に冷却する時に表面の近くの部分の固化から生じる応力による有害な変形に比較的抵抗する。上記で触れた応力は、冷却時にその部分の中心部内で暫く残る溶融流体部分により発生する圧力又は真空から生じる場合がある。従って、表面の他の部分、特に平坦であるか又は入り組んだ部分は、これらの圧差に従って変位してこれらの圧差をある程度解放する傾向がある。この工程による引き起こされた変形は不規則であるので、精密レンズ面内で満足に対応することができるような変形ではないことは確かであることが多い。特に平坦な区域で一部の成形品上に非常に広範囲に見られかつ見苦しいものであるために、ひけマークという一般的に普及している名称が付けられている。平坦であるか又は適切に入り組んだ他の表面形状の方が圧差により変形しやすいので、冷却時にその部分で蓄積する圧差を意図的に解放することによりレンズ面の公差に極めて重要な部分の変形を最小にするために、成形レンズ構造体全体の公差にさほど重要ではない部分内にこのような表面を含めることが賢明である。レンズ構造体521の交差するレンズ面409及び420は、認められるほどの曲げ応力を招くことなく認められるほどの圧差を支持することができる表面の条件を満たしている。これらの光学面は、光学的に有効な部分を超えて延びることが好ましい。
【0048】
レンズ面411及び443は、開口絞り面426により取り囲まれたレンズ面425及び444より幾分増大している。この意図は、開口絞りレンズ面425とレンズ面411、及び開口絞りレンズ面444とレンズ面443の視差及びいくらかのミスアラインメントに備えることである。本発明の範囲に該当するいくつかの他の構造がある。例えば、開口絞り面は、レンズブロック422の面上ではなく、レンズブロック421の後面に設置することができ、次に、レンズ面425及び444の直径を増大させて公差に対応することができ、レンズ面411及び443の直径を開口絞り直径まで低減することができる。これらの調整のいずれに対しても、レンズデザインの再分析を行うことができ、かつ変更内容と共に機能するようにレンズ設計を最適化するために、説明するような変更内容に対してはこれらの変更内容が通常は最小限になる調整を行うことができる。更に、一部のデザインにおいては、全く異なる位置に開口絞りを設置するが有利である。例えば、開口絞りは、レンズ面409及び420に設置することができる。レンズ面411及び425及びレンズ面443及び444の直径は、この変更に対応するように実質的に増大させなければならない。また、同等のF数が得られるように、開口絞り自体の直径をかなり増大することになる。また、レンズシステムは、レンズ面、特に、面409と面425及び面420と面444の軸線方向のミスアラインメントに更に耐えられないものになる。開口絞りを前部レンズ面に移動させた状態では、中心軸から約15°を上回って外れている光線の性能は、同様に良好というものではなかった。全体として、上述の例外事項があるが、レンズシステムの全体的なレンズ処方及び全体的な構成及び性能は、
図4に示すものと類似のものである。
【0049】
図4の構造体は例示的な設計であり、依然として本発明の範囲である他のデザインは、多くの細部において異なると考えられる。例えば、非球面体又は他の非球面を球面の代わりに使用することができ、かつ非球面は、いくつかの異なる形で規定することができ、多項式条件及び円錐定数は、より一般的なもののうちの2つである。これらの仕様は、恐らくほぼ同等であると考えられるが、必ずしも本発明の範囲に該当すべきであるというわけではない。この注釈は、
図16及び
図25の例示的なデザインを含む本明細書内の他の実施形態に対して示す詳細なレンズ面仕様にも適用される。
【0050】
図5は、
図4において区分した側面図で示すレンズ部421の正面
図521である。
図4で409及び420として示す2つの拡張レンズ面は、
図5では509及び520として示している。交差線560は、2つのほぼ球状のレンズ面が互いとどのように交差するかを示しており、レンズ面は、認められるほどの距離にわたってほぼ互いに隣接している。
【0051】
図6は、
図4のレンズ部421の背面
図621である。
図4において411及び443としての側面図で示すレンズ面は、
図6においてレンズ面611及び643として外形図で示している。より大きい円660は、レンズ部材421の後面からレンズ面611の縁部を適度に凹設して、
図4におけるレンズ411及び425として縁視図で最も明確に示すレンズ面間に接着剤のための小さな間隙を設けるために使用する遷移区域の境界を示している。
【0052】
図7及び
図11に関連して、映像拡散の制御を行う方法を以下でより詳細に説明する。
図6aは、レンズパターンを成形することができるレンズブロック421の後面上に比較的平坦な表面を設けて
図7及び
図11でより詳細に説明するように追加すべき拡散の制御の一部又は全体を行う
図4のデザインの修正を示している。
図4のデザインにおいては、
図4のレンズ面411及び425間の空間424を充填するのに使用する接着剤は、レンズ面411を主として調和させて非常に薄くなり、より強力なレンズ効果が面同士を接合する接着剤424とポリカーボネートレンズ面425の間にあるように、アクリルレンズ部材421の非常に近く、かつそれに対応してポリカーボネートレンズブロック422の光学特性と異なる光学特性を有する。
図4のデザインにおいて示すように、この比較的均一な空間が類似の形状のレンズ面411及び425の間にある状態でこれらのレンズを設置すると、このデザインは、接着剤の特性の変動に対してより強いものになる。しかし、接着剤の光学特性及びレンズシステムの適度の再設計により詳細に注意すれば、このデザインは、レンズ面411及び443の代わりに、ほぼ平坦な面を設けるように再形成することができる。424の接着剤は、好ましくは、アクリルと類似の比較的高いアッベ数で選択することが好ましい。しかし、この修正したデザインにおいて、接着剤はまた、屈折率が、部材421のアクリル樹脂材料と少なくとも適度に異なるように選択することが好ましい。この修正に対しては、接着剤と平面レンズ面411のインタフェースは、レンズパターン、例えば、
図7に示すようなものを導入して、拡散の制御のパターンの全体又は一部を達成してレンズ及び撮像システムの全体的な光学特性を改善するのに有利な位置である。ここで詳細に説明するデザインにおいては、この拡散は、エイリアシングを最小にし、かつ小さな光源の強度を読み取ることができる精度を改善することを目的とする。
【0053】
拡散の制御を行うレンズ構造の特徴は、複数のピクセルサイズの区域にわたって映像を拡散するように拡張することができる。二重レンズシステムよりもむしろ単一レンズシステムを使用して撮影装置上に単一の映像を投影するのに使用する用途に対しては、個別化した色フィルタのアレイを一般的に個々のピクセルで整列させると、色が異なるフィルタで撮像アレイ内にピクセルのパターンが得られる。通常は、次に、拡散が必要である複数のピクセル区域は、異なる個別化した色フィルタが色フィルタアレイ内にあると、ピクセルの群に対応する。カメラで一般的に使用するバイエルパターン色フィルタアレイは、使用することができるアレイの1つの形式である。バイエルパターンに対しては、通常、2x2のピクセル区域にわたって拡散を拡張することが望ましい。一部の用途に対しては、関連の横列又は縦列のピクセルで、交互の赤色フィルタと赤色補正フィルタ、又はより従来の赤色、青色、及び緑色のフィルタの縞のパターンを用いることが好ましいであろう。2色の交互の縞に対しては、拡散の制御は、例えば、縞に垂直な方向で2ピクセルの幅にわたって拡張することになる。3本の縞に対しては、拡散の制御は、縞に垂直な方向で3ピクセル幅にわたって拡張することになる。これらの場合のいずれに対しても、拡散を縞に平行な方向でも行う場合、縞に平行な方向で1ピクセル幅にわたって拡散することが好ましい。クロストークを最小にするために、フィルタ縞をフィルタアレイ上の感度を縮小した区域とほぼ整列させることも好ましい。例えば、縦列線に沿った領域は、多くのCMOS撮影装置構造において感度が低減しているので、これらの撮影装置構造に対しては、ピクセル縦列に平行であるような向きにフィルタ縞を置くことが好ましい。
【0054】
図6aでは、先の節で説明したような
図4のレンズ構造体の修正が行われたと想定しており、
図6で621として示す
図4のレンズ部材421の背面図は、
図6aの621aと置換されるものである。レンズブロック421及び接着層424の屈折率、及びレンズ部材421の後面から撮影装置面までの光路を考慮すると、
図7で説明する拡散パターンは、撮影装置面で水平方向で映像の1ピクセル幅の拡散を行うとして特徴付けられる。このパターンは、型に組み込んで、レンズシステムにより集束された光が通過するレンズ面区域611a及び643a上に成形するものであり、関連のフィルタ及び撮像区域を有する2つのレンズシステムの各々に対しては水平方向で1ピクセル幅の拡散を行う役目をする。
図6aに示すように修正するレンズ部材421は、初期のレンズ構造体に対して説明しているのと殆ど同じ方法でレンズ部材422に位置決めかつ接着される。
【0055】
図7は、
図4のレンズ部422の背面
図621である。
図4で線426として縁視図で示すレンズ部材422の前面に付加した開口絞り面726は、絞り開口725及び744と共に示されている。
図8は、
図4のレンズ部材422の後面427として示す後面B27を示している。レンズブロック422及び接着層423の屈折率、及びレンズ部材422の後面から撮影装置面までの光路を考慮すると、
図7で説明する拡散パターンは、撮影装置面で垂直方向で映像の1ピクセル幅の拡散を行うとして特徴付けられる。このパターンは、関連のフィルタ及び撮像区域を有する2つのレンズシステムの各々に対しては垂直方向で1ピクセル幅の拡散を行うために、型に組み込んで後面827の区域800上に成形する。従って、水平方向で幅1ピクセル拡散を行うのに有効である
図6aの拡散面の効果と、垂直方向で幅1ピクセル拡散を行うのに有効である
図8aの拡散面の段階的に行う効果との組合せにより、関連の感知アレイ横列方向及び縦列方向の両方でほぼ1ピクセル幅である均一な拡散の四角いパターンが得られる。
【0056】
ポリカーボネートに対してアクリルの実質的により高いアッベ数は、2つのレンズ材料の最も重要な優れた特性であり、他のプラスチック又はガラスの材料を使用することもできる。例えば、環状オレフィンコポリマープラスチックは、アクリルの代わりに使用することができる。用途での温度範囲が許容される場合に、スチレン形式の材料をポリカーボネートの代わりに使用することができる。これらの場合に、及び材料光学特性のその後のロット単位の変動に対してさえも、レンズモデル化及びレンズ処方の適切な調整が必要であろう。
【0057】
図9は、
図4のフィルタアレイ442の正面
図942である。区域935は、組合せ式赤色及び赤外線拒絶フィルタを有することが好ましく、区域941は、組合せ式シアン及び赤外線拒絶フィルタを有することが好ましい。上述のように、これらのフィルタは、共通の透明基板上のパターン化することができ、又は任意的に、2つの別々のガラス部分上に設置することができ、2つの別々のガラス部分は、次に、互いに隣り合わせに設置して窓アセンブリ942完成品を形成する。
【0058】
図10は、縁部プロフィールとして示すレンズ面1000を示している。この表面は、ほぼ円筒形であり、左寄りの材料は、右寄りの材料の屈折率よりも適度に高い屈折率を有する。これは、例示を目的としてものであり、このデザインは、右寄りの材料の方が高い屈折率を有する時に適切に機能するように調整することもできる。3つの代表的な光線1001、1002、及び1003が示されている。光学面1000及びこの面の両側の材料の異なっている屈折率がなければ、3つの光線は、それぞれ、1010、1008、及び1007として進み続けて撮像アレイ1018上の点1013に収束する。撮像アレイ1018は、簡素化した形で示すが、全て、側面図に示すピクセル1015、1016、及び1017を有する。面1000は、最良に適合した弓形により密接させることができる放物曲線の小さな部分から成ることが好ましい。弓形部の方が、弓形部が一部である円の中心部周りの部分と協働しやすく、各々がその半径により、及び弓形部が一部である円の中心部周りの部分による限定された度数により指定することができることから、以下の説明は、近似する円弧に関して行う。弓形部が一部である円の中心部周りの部分による限定される度数は、これ以降に説明する内容においてこの部分の角度と単に呼ぶ。ほぼ等しい半径かつほぼ等しい角度の弓形部は、各々が次に接触するように取り付けられ、従って、曲率が交替し、一方は、右寄りに凹状であり、次は、左寄りに凹状であり、次は、右寄りに凹状であるなどである。光線1001は、曲線1000の接線が上方に、かつ曲線のあらゆる他の接線と同じくらいの傾きで右寄りに傾斜する周期的に発生する位置のうちの1つである点1004で表面1000と交差する。従って、経路1010を進み続けるのではなく、光線1001は、点1012で撮影装置1018に衝突する光線1009として僅かに上方に屈折する。同様に、光線1002は、曲線1000の接線が上方に、かつ曲線のあらゆる他の接線と同じくらいの傾きで左寄りに傾斜する周期的に発生する位置のうちの1つである点1005で表面1000と交差する。従って、経路1008を進み続けるのではなく、光線1002は、点1014で撮影装置1018に衝突する光線1011として僅かに下方に屈折する。光線1003は、ほぼ垂直な方向にレンズ面1000を通過して1013で撮影装置に衝突する光線1007として本質的に0°の屈折角で進み続ける。この構成は、点1012及び1014が、点1013での最初の焦点からレンズ1000により拡散した光線の円錐の偏位のパターンのほぼ極値であるようなものである。説明した面1000のプロフィールは、他の光線が比較的均一に1012と1014の間の空間を満たすようなものである。弧1020、1021、1022、及び1023の各々の角度は、各々がこの部分が直線的な寸法によってではなく、中心部周りで限定する度数として示すことが好ましい。レンズ面1000の両側の屈折率及びレンズ面1000から撮像面1018までの距離に対するこれらの弧の角度の適切な調整で、1012と1014の間の拡散のパターンの幅を調整することができる。好ましいデザインに対しては、この距離は、1つのピクセルから、アレイ1018内の典型的なピクセルであるピクセル1015、1016、及び1017の次までの幅又はピッチにほぼ等しいように調整される。一方は右寄りに凹状であり、次は左寄りに凹状まである1対の弧は、レンズ面1000の1つのサイクルを形成する。サイズ及び表面1000のサイクル間の結果として生じる直線的距離は、拡散の量に及ぼす明確な影響なくスケーリングすることができる。例えば、光線が撮像面上の1つの点に向けて集束する時に、1000の曲線の10サイクルほどを光線の円錐との交差部の環内に含めることができるようにパターンをスケーリングすることが好ましい。
【0059】
図11は、
図4に示すレンズアセンブリの平面図を示している。断面は、上部レンズ409の光軸を通して切り取ったものである。レンズ421の上面断面図を1121に示している。レンズ422の上面断面図を1122に示している。接着層423の断面図を1147に示している。フィルタ434の平面図を1134に示している。これらの部品の説明の大部分は、
図4の側面図及び
図5から
図8のレンズ要素の選択した正面図及び背面図に関連した説明で行っている。0°、−3.75°、−7.5°、−15°、−20°、及び−25°の高さ角度でレンズに入る光の一連の光跡を
図11に示している。これらの光線は、それぞれ、点1140から1145で本質的に撮像面でもある後面カバーガラスに集束する。開口絞りによる光線のパターンの狭小化を1146に示している。
【0060】
図12は、単一の表面のアクリルレンズの使用に対する本発明の複合レンズシステムの一般的な利点を明らかにするために含まれるものである。密接したパケット曲線1203は、デザインが
図4のレンズ構造体内の例示的な複合レンズシステムに近いレンズシステムにより投影された光の点のRMS半径を表している。入口光線の角度は、
図12に示すグラフの水平軸上で1204で0°と29°の間に示している。RMS半径は、グラフの垂直軸上の1201で0と200マイクロメートルの間に示している。曲線群1202は、比較のために含めるものであり、単一の表面を有する類似の開口及び焦点距離のレンズのRMS点半径を示しており、レンズ全体は、アクリル製である。両方のプロットは、「ZEMAX」プログラムを使用して行ったものであり、1203及び1202の群の曲線は、赤色、緑色、青色、及び赤色、緑色、青色の多染性組合せの点半径を表している。群1203及び1202の各々に含まれたこれらの4つの曲線は、
図12では互いに区別していないが、群1203の曲線の遥かに厳しいグループ分けは、2つの別々の活性レンズ材料及び追加接合レンズ面を有するデザインのより良好な性能の一方の指標である。他方の指標は、例示的な設計1203の点のRMS半径の方が遥かに小さく、かつレンズの中心軸の10°以内である光線に対しては非常に低いままであるということである。
【0061】
図13は、約750nmだけに拡張したように示すプロット内のシアンフィルタの透過特性1303及び赤色フィルタの透過特性1305のプロットであるが、赤外線の阻止は、赤外線光に対する撮影装置の認められるほどの応答を防止するのに十分長い波長に維持することが好ましい。これには、約1300nmまでの阻止が必要であろう。プロットでは、波長は、水平軸1302に沿ってナノメートル単位で示し、パーセントのよる透過率は、垂直軸1301に沿って示している。赤色フィルタ及びシアンフィルタの50%透過率点間の好ましい適度のギャップは、シアン又は赤色補完フィルタ透過率曲線上の1304での50%点と赤色フィルタ透過率曲線上の1306での50%点との間の適度の間隔により示されている。通過帯域及び阻止状態の間の鋭い急な遷移は、この遷移のかなりの部分が、波長の狭い範囲、例えば10から20nmにわたって発生することを示す曲線により示されている。400nmより少し短い波長に対する1307での透過率の増大は、多重層干渉フィルタ設計が多重層干渉フィルタが主として設計される波長の範囲外の領域に透過率スパイクを有する傾向を示している。例示的な用途においては、フロントガラスは、400nmより短い波長に対して通常はかなり光吸収力があり、多くの半導体撮像装置の感度は、この領域でも低減される。例示的なデザインにおいては、これらの理由から、システムの残りの応答は、1307での透過率スパイクによる認められるほどの性能劣化を防止するのに十分低いことになると思われる。そうでなければ、このデザインは、スパイク1307を低減するように、又はスパイク1307をより短い波長に移動させるように修正することができる。
【0062】
図14では、ピクセル1401から1409を有する9ピクセル部分1400を示している。区域1411は、遠くの小面積の光源の投影映像により作り出される区域1411にわたって一般的に変動する照明区域を表している。スポット1410は、投影したスポット映像1411の非常に小さな副区域である。スポット1410は、寸法がピクセルの寸法と比較して非常に小さいように選択する。
図14aでは、
図14aの映像1411aをもたらすように、ほぼ1ピクセル幅だけ映像1411を均一に広げるか、拡散させるか、又はぼかすために、
図10で説明するような光学面を光路に導入している。同様に、
図14の小さなスポット1410に落ちる光は、
図14aの均一に照明された縞にぼかされる。拡散又はぼかしが1ピクセル幅である時には、縞も、縞に覆われないピクセル1405aの幅の部分がピクセル1404aの縞の残り部分により覆われるようにほぼ1ピクセル幅の長さになることになる。ピクセルの応答が線形であり、ゼロの光レベルに対してゼロであり、かつここで説明するように、クロストークはごく僅かであると想定すると、縞1410aの光に対するピクセル1404a及び1405aの応答の合計は、ピクセルの幅全体を拡張するピクセル1405a内に含まれていた場合にピクセル1404aがこの縞の光に対して有するのと実質的に同じ応答である。ここで、小さなスポットの群全体が区域1411に同等であるように行われる1410と類似の非常に小さな面積のスポットへの1411の全域の分割を考慮してみる。これらのスポットの全ての複合体を
図14aにおけるように水平方向で1ピクセル幅だけ均一に拡散した時、この光を受光するピクセルの応答の合計は、ピクセルアレイにわたって水平にシフトした時にはほぼ一定のままである。上述の説明は、厳密ではないが、制御されたほぼ均一なほぼ1ピクセル幅の拡散の利点を全体的に示すことを目的とするものである。
【0063】
図14bでは、
図14aに示すように拡散された映像を受け取って水平方向に1ピクセル幅拡散を発生させ、更に、垂直方向に映像を1ピクセル幅だけほぼ均一に拡散させるために第2の拡散フィルタを増設している。従って、
図14aで幅1ピクセル縞1410aになった
図14の選択したサブピクセル点1410は、
図14bでは正方形1410bになる。正方形1410bの各部は、ピクセル1401b、1402b、1404b、及び1405bに含まれる。1つが別のピクセルの上に置かれるように4ピクセルを重畳した場合、正方形1410の4つの部分は、覆われたパターンのほぼ全体を満たすパズルの部分のように組み合わさるが、2つ単位での実質的な重複はない。これは、拡散したスポット映像により投影された正方形のパターンをその1ピクセルで整列させた場合は、4ピクセルからの読取値の合計は、1ピクセルの読取値にほぼ等しいことになるという証拠である。
【0064】
任意的に、より複雑な拡散フィルタパターンで、水平位置及び垂直位置で、又はピクセルアレイの横列及び縦列方向で、又はより全体的に、及び何らかの他の選択した方向でほぼ1ピクセル距離を拡張するほぼ均一なパターンを単一の光学面により達成することができる。説明した拡散フィルタの望ましい特性のうちの1つは、フィルタリング効果が、焦点及びフィルタを除去した時のレンズシステムのスポットの投影の方法との関係が弱いものに過ぎないということである。焦点及びスポットサイズからの拡散効果のこの部分的な独立性は、レンズシステム公差を管理し、かつ撮像面上での投影した位置を変化に直面して、一貫した点強度測定を行う機能を維持する際に有効であるが、焦点及び映像品質は、依然として映像解像度に対して、かつ拡散したスポットパターンを適切なピクセル数に合わせて含むのに重要である。要約すると、光源が光景内で小さな区分で移動して、投影した映像の位置がピクセル境界に対して変わる時、遠い光源から撮影装置上で投影した光の強度の読取値の変動を実質的に低減する機能は、重要な利点である。
【0065】
妥協案としての手法は、
図14cで示しており、この方向で、ピクセルピッチにほぼ等しい量、すなわち、正方形ピクセルアレイの横列又は縦列方向のピッチの約1.41倍だけパターン1411cをほぼ斜めの方向に均一に拡散する。
【0066】
図15及び
図15aは、小さなスポットをほぼ正方形のパターンに拡散するように、2つの垂直な方向でほぼ均一にかつほぼ等しい量だけレンズ面を通過する光線を拡散するように設計したレンズ面構成を示している。このデザインを用いると、2つのレンズ面ではなく1つのレンズ面で
図14bに示すものと類似の拡散をもたらすことができる。このデザインは、全体的に
図10で説明するものと関係があり、ただし、実質的に一方向に拡散を発生させるのではなく、
図15の表面は、2つのほぼ垂直方向に拡散を発生させる点を除く。
図15のデザインでは、回転放物面がレンズ面には技術的に球より良好な選択であり、本発明の一部として使用することができることが確かである。しかし、
図10の場合と同様に、回転放物面に対する球面近似体は、かなり満足に機能することになり、かつ球面近似体の方が構成及び説明が容易であるから、それらは、例示的なデザインで使用される。例示的なデザインにおいては、ほぼ等しい半径を有する群の球を配置し、中心は、正方形のグリッドのコーナで等しく一定の間隔で配置されており、正方形内のグリッドの隣接コーナ間の距離は、球面の共通半径より実質的に小さいことが好ましい。レンズのアレイは、正方形アレイ上に隣接中心部を各々が有する球との交差部と接する球面のアレイにより形成される。この球面アレイが球中心部の平面に垂直な方向で見た時、各球状部分は、正方形の外形を有する。
図15のアレイ1500は、6つのこのような部分1501から1506を示している。
図15aは、この拡散レンズの特徴の側面図を示している。太線1510aは、区分線1510の平面と交差する面1500の側面図又は縁視図である。円弧1512aは、球面レンズ面1501が隣接球面レンズ面1504と交差する弧の図である。線1511aは、球面レンズ面1501が隣接球面レンズ面1502と交差する弧1511の縁視図である。1513は、レンズ面1501の中心をマーク付けする基準点であり、対応する中心点を
図15aの1513aとして示している。
【0067】
レンズの機能の方法の非常に短い説明においては、複合拡散レンズ面1500は、このレンズ面の上方に低い屈折率を有する光学的媒体をこのレンズより下方に高い屈折率を有する光学的媒体と分離すると想定する。
【0068】
レンズ面の中心部の主平面に垂直、従って、複合レンズ面の主平面に垂直な方向で表面に当たってレンズ要素1501の上で上から衝突する光線1514を考慮してみる。光線1514は、
図15aでは光線1514aとして示している。レンズ面1500がなければ、光線1514aは、光線1515aとして進み続けるであろう。しかし、レンズ1501の効果のために、光線は、全体的にレンズ断面1501aの中心部1513aの方へ屈折する光線1516aとして、誇張された図に示す非常に少ない角度だけ屈折することになる。レンズ面1501aのデザイン及び曲率のために、光線がレンズを通過時に屈折する角度は、レンズ中心部1513aから光線の距離にほぼ比例する。従って、このパターンは、アレイの複数のレンズ断面にわたって分布しており、均一な分布のパターンのほぼ平行した光線が表面1500に当たった時、光線1500が拡散レンズ面を通過した時の回折角の分布は、必要に応じて、水平で垂直方向にほぼ等しい区分にわたって均一に分布する傾向がある。前の線形デザインの場合と同様に、個々の球面レンズ面により限定された立体角は、立体角がピクセルアレイ及び光学システムに関連する時に拡散パターンの寸法を適切に調整するように調整することができる。更に、このアレイ内の1501のような個々のレンズ部のサイズは、撮影装置のピクセルサイズに関連することは意図していない。むしろ、個々のレンズ部は、個々のレンズ部のうちの複数、例えば、6つほどが、撮影装置表面上に光学システムにより集束された時、遠い光源からの光線のパケットの集束円錐部内にあるべきであるようなものである。個々のデザインの特徴及び要件によっては、個々のレンズ断面の寸法は、本発明の様々な個々の実施形態に対して、個々の球面レンズ面のごく少数又は非常に多くが光線の集束円錐部の経路内にあるように、非常に広範囲にわたって変わる場合がある。
【0069】
図16は、本発明の一部である特徴の組合せを含む好ましい実施形態を示している。特徴の大部分は、
図4のものと類似のものである。レンズ構造体1600は、
図4に示す構造体から実質的に変更した構成要素である。
図4及び
図16の例示的な構造体においては、レンズシステム性能は、類似のものであるが、
図16の構造体1600は、レンズ製作工程において特に有利である特徴を含む。例示的なレンズ構造体1600は、2つの多重要素複合レンズシステム1650及び1660を含む。これらの2つの多重要素レンズシステムは、それぞれの色フィルタを通じて、好ましくは、共通の映像感知アレイの実質的に重なりなしの映像感知区域上に光景の類似の、好ましくは、ほぼ同一の映像を投影する。レンズシステム1650は、レンズ面1609及び1611を利用する。表面1609及び1611をレンズ部1621に成形する。レンズ部1622は、表面1611に合う表面も有するように所定の位置に成形することが好ましい。従って、光学面1611は、部材1621のレンズ材料と部材1622のレンズ材料の間の光インタフェースである。光学的には、この組合せは、2つの要素を各々組み付ける時に他方の要素の対応する表面に密接に適合する表面と共に製作することにより従来のレンズ構造体と同様に挙動し、これらの2つの表面を互いに接着して一般的に接合レンズというものにする。レンズシステム1660では、レンズ面1609及び1611及びレンズ構造体の部材1621及び1622のレンズ材料の使用に直接対応する方法で、レンズ面1620及び1643及び部材1621のレンズ材料及び1622を利用する。表面1620及び1643は、レンズ部1621において第2のレンズ要素を形成する。従って、レンズ部材1621は、一方をレンズシステム1650内で使用し、他方をレンズシステム1660内で使用する2つのレンズ要素を含む。レンズ構造体1650内で使用する第1のレンズ要素は、入口面1609及び出口面1611を有し、レンズ構造体1660内で使用する第2のレンズ要素は、入口レンズ面1620及び出口レンズ面1643を有する。レンズ部材1622は、比較的平坦な後面1627の一部と共にレンズ要素の出口面を形成する、1611に適合するレンズ面を有する。同様に、レンズ部材1622は、比較的平坦な後面1627の第2の部分と共に第2のレンズ要素の出口面を形成する、1643に適合するレンズ面を有する。従って、レンズ部材1622は、一方をレンズシステム1650内で使用し、他方をレンズシステム1660内で使用する2つのレンズ要素も含む。縦断図で示す任意的なリム1652を設けて、製造工程においてレンズ要素の取り扱い及び位置決めに向けてその部分の真空取り込みを容易にするためにレンズを取り囲む平面を形成する。取り込みツールは、レンズの対を取り囲む平坦なリム1652に係合するように、設計時には光路を含むレンズ構造体を覆うことになる。例えば、位置決めのためにレンズシステムを使用するか又は見るために、真空取り込みツールには、任意的に、レンズシステムが「覗く」ことができる光学的に明澄な窓を設けることができる。レンズアセンブリは、真空取り込みツール内のこの同じか又は類似の窓を通じて見ることができる。ツールはまた、好ましくは、周囲でレンズ面1609及び1621に係合して取り込み治具内でのレンズアセンブリの位置決めを記録することにより容易にするように任意的に設計することができる。レンズ要素対1621は、レンズ構造的部材1644に装着する。レンズ構造的部材1644は、複数の機能を有する、好ましくは、不透明、好ましくは、黒いプラスチック部分であり、複数の機能としては、レンズ要素対1621の位置決め及び装着、保護、及び恐らくは光覆いリム又はリップ1610の介在、及び絞り開口1626及び1624の介在を含むことができる。更に、レンズ要素1621と組み合わせた構造的部材1644は、透明材料を分注して固化させ、一方は入射表面1609を有するレンズシステム1650のためのもの、かつ一方は入射表面1620を有する他方のレンズシステム1660のためのものである第2のレンズ要素1622を形成することができる空洞を形成する。レンズ部1622を成形するか又は他の方法で製造するのに使用する接着剤又は他の透明材料は、従って、成形レンズ要素構造体1621のレンズ面1611及び1643に適合すると共に接着する。
【0070】
図16の簡素化した図では、特にレンズ部材1621及び1622の部分の一部では、この断面の後部に見える線を含めれば図面中で紛らわしいものになるので、断面により切断された面のみを示している。
図16の実施形態は、例示的なデザイン内の制御機能の一部として赤色/赤色以外の色の感知に用いることを可能にするために、撮像センサ固有の別々の区域への各々固有の色フィルタを通じた2つの別々の映像を投影するための二重レンズ構造体内の複合レンズ又はレンズシステムの対の例示的な適用に基づくものである。部材1602及び1614として断片図に示すバッフルシステムは、迷光から光学システムを保護し、かつ投影映像同士の厄介な重なりを防止するのに使用する。このバッフルシステム及び二重撮像システムは、総じて、引用により本明細書の他の箇所に組み込まれている本出願人に譲渡された特許及び特許出願の多くに説明されている。新規な構成においては、光学構造体内で使用する2つの複合レンズは、各々、ある程度、色収差を補正し、有効な視野を増大させ、かつレンズシステムの全体的な性能を実質的に改善するのに利用する少なくとも2つの要素を含む。
【0071】
レンズ構造体は、複合フィルタ及び撮像装置窓1642に接着層1623により位置決めかつ接着される。窓1642は、上部映像を撮像する撮像区域1636及び下部映像を撮像する撮像区域1640を覆う。撮像区域は、半導体撮像アレイ1632の一部である。アレイは、部材1630として断片図に示す回路基板又は他の基板に取り付けることが好ましい。リード接合接続部は、そのうちの2つが1631で示されているが、撮像アレイ1632を回路の他の部分に電気的に接続する。撮像アレイを含むチップ1632は、撮像機能により必要とされるいくつかの制御及び信号処理段階を実行することができる。1630が表す基板と回路の接続部材1630は、非常に簡素化した図で示されており、所要の周辺構成要素を含み、かつ電力及び撮影装置制御命令を受け取り、かつ撮像システムから制御システム全体の他の部材に信号を伝えたりする接続部になる。
【0072】
図16では、透明ガラス1642は、ピクセル感知区域の上に透明接着剤で1632の撮像アレイに接着することが好ましい。粘着性の揺変性材料の隆起部429を好ましくはリード接合区域の外側に設置した撮像装置周囲周りに分注し、より流動性の材料1628をカバーガラス1642とダム429又は他の保持部材1629との間に残る堀に分注する。恐らく複数の段階で、このアセンブリの接着剤を硬化させる。
【0073】
例示的なデザインにおいては、センサの視野は、高さ方向でほぼ−15°から+15°まで、水平方向で−25°から+25°まで延びている。光線1605及び1608は、ほぼ15°の高さ角度で遠い源からの光線のパケットの上下部の境界を示しており、光線のパケットは、レンズ面1609に入ると、集束されて、レンズ面1609及び1611を通り、透明接着層1623を通り、赤色フィルタ面1635を通り、カバーガラスアセンブリ1642の側面1634を通り、最終的には撮像装置1632の撮像表面1636上に集束される。光線1605aにより下部側で、光線1608aにより上部側で境界をなす光線の同様のパケットは、レンズ面1620に入ると、全体的に上部複合レンズアセンブリの光路に対応する経路を通過して、シアンフィルタ面1641を通り、透明カバーアセンブリ41642の一部1639を通り、最終的に撮像要素1632の撮像面1640上に集束される。
【0074】
バッフル配置は、総じて、引用により本明細書の他の箇所に組み込まれている本出願人に譲渡された特許及び特許出願の多くに説明されている。光線1601及び1603は、バッフル部1602により遮断される。そうでなければ、光線1606及び1607として進み続け、上部映像域1636の下部より下方の点に集束し、恐らく下部撮像区域1640の上部に衝突する。狭い区域1638は、レンズ面1609を通って入って上部レンズアセンブリにより集束された映像を記録するために設けた撮影装置領域1636の有効領域の僅かに少し下で集束する光線の許容領域を設けるために、有効撮像区域1636及び1640間に設ける。同様に、レンズ面1620に入って撮影装置領域1640の有効領域より僅かに少し上方で集束する光線は、有効領域1636及び1640間の区域1638にも衝突することになる。
【0075】
レンズシステムは、「Zeemax Development Corporation」から2005年11月12日に販売された「ZEMAX(登録商標)−EE光学設計プログラム」を使用してモデル化した。類似のレンズ設計に着手すれば適切な出発点から進んで特定のレンズ材料に屈折特性を与えることになると思われる。従って、部分的な詳細のみを示してこのような設計の適切な出発点を示す。「Dymax Corporation」製「Light Weld(登録商標)429」を選択して例示的なデザインにおける光学システムをモデル化した。屈折率と波長の予備測定値は、硬化429材料の約46のアッベ数及び約1.51の屈折率を示している。これは、アクリルのような材料に一般的であるほぼ55のアッベ数より低い。レンズ設計プログラム内では、「Light Weld(登録商標)429」材料の代わりに46から65辺りの範囲である全体的により高いアッベ数を有する材料の範囲で置換した。光学材料のこれらの変化に対応するようにレンズシステム性能を最適化し直すために、総じて、焦点距離、レンズ曲率、レンズ非球面定数又は円錐定数、及びレンズ要素厚みの適度の調整が必要であった。全般的な結果として、これらの通常は適度な設計調整で、例示的なシステムとほぼ類似の光学性能が得られた。レンズ部材1622を製作するのに使用する接着剤は、比較的低い分散力(高いアッベ数)を有するように選択することが好ましい。接着剤は、好ましくは、高めの分散力(低めのアッベ数)を有する、ポリカーボネートのような材料で製造するレンズ部材1621を有する接合レンズと殆ど同様に機能するレンズ要素を形成する。サンプル部品からの試験成績が利用可能になり、レンズ材料データを考慮して必要に応じて洗練させ、洗練させたデータをレンズ設計プログラムと共に使用してレンズ処方及び関連レンズ設計に対する適切な改良を行う。接着剤1622は、接着層1623を使用して撮像アレイにレンズ構造体1600に整列させて取り付ける前に硬化させることが好ましい。接着層1623は、表面の1627の凸凹が層1622及び1623のほぼ同一光学特性により調整されるようにレンズ部材1622同じ材料で製造することが好ましい。他のオプションも本発明の範囲である。例えば、別々の接着層1623を排除することができ、かつ接着剤材料1622の量は、接着剤材料を使用して直接撮像アセンブリと結合するために増量することができる。この手順の制限事項は、接着剤材料が硬化する時に、接着剤材料に通常は相当な収縮、及び屈折率の大きな変化があり、硬化時に遥かに厚い層の接着剤が収縮すれば、潜在的に、接着剤の非常により重い層の縮みが撮影装置を有するレンズシステムのミスアラインメント及び/又は焦点ぼけを発生させ、また、屈折率の変化により、硬化後に光学特性が変化するということである。様々な製作オプションで適用することができる1つのオプションは、アセンブリ1600の位置を調整して接着剤が硬化する時に寸法及び他の光学特性の変化を補正することである。1623の比較的薄い別々の接着層の硬化から生じる全体的な寸法変化がより小さくても、焦点距離及びアラインメントを設定して接着剤が硬化する時に接着剤の寸法特性及び光学特性の変化を補正することにより、接着剤が最終的な硬化状態であるレンズシステムの適切なアラインメント及び焦点をもたらすことも好ましい。フィルタは、1.47の公称屈折率を有する「Schott Borofloat33(登録商標)」としてモデル化する。
【0076】
レンズシステム1650及び1660は、関連の色フィルタにより透過される波長の特定の範囲に向けて最適化することが好ましい。しかし、例示的なデザインにおいて固有の比較的良好な色補正で、特定であるが異なる色の範囲のための最適化により、多くの場合、小さなデザイン修正をもたらし、レンズシステム1650及び1660を同じ規定に合わせて適切かつ任意的に設計することができる。好ましくは、必要に応じて、レンズ構造体を僅かに傾かせることにより映像の各々に対して焦点を個々に調整して、他方のレンズシステムに対する一方のレンズシステムの焦点を変えることにより各々の映像に対して適切な焦点をもたらすことが好ましい。レンズシステムパラメータはミリメートル単位であり、「ZEEMAX(登録商標)」プログラムにより使用される形で明記されている。レンズ要素厚みは、レンズシステムの中心軸に沿って明記されている。以下の規定データは、一例として示すものであり、様々な非球面体及び他のデザイン修正を含む他のデザインも本発明の範囲である。表面1609は、1.75mmの公称半径0.28の円錐定数を有する楕円面であり、1609から1611まで厚みは、名目上1.04mmである。ここでは、低い方のアッベ数を有するレンズ要素(部分1621内の要素)は、厚み(1.04mm)を有する。この厚みは、前部レンズ面の半径(1.75ミリメートル)を実質的に下回るものである。高分散力(低アッベ数)材料が光景側にある状態で、レンズシステムの第1の光景側光学面の半径の約6/10のレンズ要素厚みが、最適化を進める良好な開始値である。入射表面1609及び1620を有するレンズ要素の各厚みは、比較的低いレンズシステム収差が維持される視野を拡大しながら、アッベ数が低い材料とアッベ数が高い材料間のインタフェースのレンズ面が色補正の最適に近い組合せをもたらすことを可能にするように、好ましくは、デザイン毎に調整すべき変数のうちの2つである。第1の面(1609、1620)の半径に対する第2の面(1611、1643)の半径は、主として良好な色補正をもたらすように選択する。第2の面に対する第1の面の半径を良好な色補正が得られるように選択した状態で、2つの光学材料間のインタフェースの第2のレンズ面(1611、1643)の半径は、一般的に、レンズシステムの入射表面(1609、1620)の半径を下回り、かつ例えば、入口レンズ面(1609、1620)の半径のほぼ3/4から半分未満の範囲とすることができる。ポリカーボネートレンズ要素の後部レンズ面(1611、1643)(同じく、成形ブロック1622の適合レンズ要素の前部レンズ面)は、0.67ミリメートルの半径及び−0.425の円錐定数を有する楕円面である。この例においては、円錐定数は、非球面レンズ形状をこのデザインに導入するのに使用している。多項式条件の使用のような非球面を導入かつ指定する他の方法を任意的に使用することができる。このデザインにおいては、非球面レンズ面の使用により、明らかに、球面レンズ面だけの使用に優るかなりの改善が得られた。大部分の光学設計の場合と同様に、レンズ処方パラメータは、高い相互作用があり、かつ特定のパラメータのあらゆる変化に対しては、レンズシステムの全体的な性能を最適化するように他のパラメータの値を調整することが好ましいことが多い。
【0077】
例示的なデザインにおいては、開口絞り(1626、1629)は、好ましくは、不透明部材1644内の絞り又は開口部により設けられ、また、レンズ面1611及び1643の境界でほぼ共角であるように、かつ好ましくは、レンズ面1611及び1643の縁部を影で覆うように設けることが好ましい。絞りは、各々、0.66ミリメートルの公称半径を有する。レンズ面(1611、1643)の各々の外径は、それぞれの絞りの直径を少し超えるように製造し、かつ絞りを通過して撮像アレイの上へ集束する光がレンズ面の十分に形成された種部分を通過するようにそれぞれの絞りに対して位置決めすることが好ましい。0.66ミリメートルの開口絞り半径で、例示的なレンズシステムのF数は、ほぼ2.2である。この有効F数は、開口絞り半径の新たな選択により変えることができる。開口絞り半径の特定の選択に対しては、レンズシステムのレンズ面の半径は、レンズシステムの開口を通過する光の実質的な部分がレンズ面の縁部の歪み領域を通過したり、又はレンズ面の1つ又はそれよりも多くを全く迂回するのではなく適切に形成したレンズ面も通過するように選択することが好ましい。「Dymax Light Weld(登録商標)429」レンズ要素、ポリカーボネートレンズブロック1622、及びレンズ面の中心部1611からフィルタ表面1635まで測定した任意的に別々に付加した接着層1623の名目複合厚みは、名目上3.32ミリメートルである(これは、適切な焦点を設定した時に変わる)。塑性体の互換性を硬化状態、未硬化の両方で確認することが好ましい。材料透明度、湿気吸収作用、経年的変化による黄ばみ、紫外線露光、又は高温度による影響などに加えて、未硬化状態の合わせプラスチック材料の破壊作用により、一部の接着剤の使用が制限され、及び/又は接着剤を未硬化状態のままにすることができる時間に関する制約事項が設定されたりする場合がある。フィルタ及びカバーガラス1642の名目厚みは、1.4ミリメートルである。撮影装置の表面は、カバーガラスに非常に近くであることが好ましく、かつカバーガラスに接着することが好ましい。上述のデザインに関しては、一方のレンズシステムの前部レンズ面1609及び他方のレンズシステムの前部レンズ面1620は、レンズシステムの光路内の唯一の材料と空気とのインタフェースである。各々の多重要素レンズシステムは、レンズシステムの第1の面から撮影装置までの経路内での空気とのインタフェースを有する表面を1つだけを有することが好ましい。空気と境界を接する表面を1つだけを有する複数の実質的に非平面(すなわち、無限大と実質的に異なる半径により特徴付けられる表面)の有効光学面を各々のレンズシステムが有するこの構造は、空気以外のインタフェースで反射防止コーティングを用いなくても表面の汚れを最小にし、かつ表面反射を低減する一助になる。
【0078】
カバーアセンブリ1642は、2つのフィルタ部分1635及び1641を含むことが好ましく、かつガラス製又は他の透明材料製であることが好ましい。これらのフィルタは、1642にガラス又は他の透明材料の単一の部分を使用して堆積させることができる。任意的に、カバーガラスアセンブリ1642は、1634及び1639が透明材料の別々のブロックであるように互いに隣り合って設置する別々の2ブロックの透明材料で製造することができる。ガラス他の透明材料の別々のブロックの各々は、次に、単一のフィルタ表面上に被覆したより大きなガラス板から切断され、及び/又はその材料のバルク透過特性の一部として組み込んで、フィルタをパターン化することを不要にすることができる。任意的に、透明カバー部分の材料は、フィルタ部分一方又は両方上に被覆したフィルタに取って変わるか又は補足するバルクフィルタ特性を付して選択又は設計することができる。フィルタ面1635は、透明カバー材料部分1634の面上に設置することが好ましい。このフィルタは、例えば、
図13で詳述するような赤外線遮断機能を有する赤色透過フィルタとすることができる。フィルタ面1641は、透明カバー材料部分1639の表面上に設置することが好ましい。このフィルタは、例えば、
図13で詳述するような赤外線遮断機能を有するシアン透過フィルタとすることができる。必要に応じて、空気とのインタフェース又は付加的な光学面にさえも反射防止コーティングを被覆することができる。
【0079】
図17は、
図16に示すレンズアセンブリ1600の構造的部材1644の正面図である。開口部1726及び1724は、
図16に1626及び1624で縁視図で現れるレンズ絞り開口部である。リム1710は、レンズシステムの前面を超えて突出してレンズシステムの機械式遮蔽を行い、かつ任意的に迷光からレンズ面を保護することが好ましい。これは、
図16の突出リム1610に対応する。1749は、レンズ要素対1621を着座させる1649に対応する棚である。1745は、好ましくは、レンズ部材を取り囲んで組み付けを容易にすると共に間隙がなければレンズ部材の適切な着座を妨害する場合があるレンズ部材周りの閃光のための間隙をもたらす
図16の1645に対応する好ましくはテーパ付きの表面である。
【0080】
図18は、
図16に示すレンズアセンブリ1600の構造的部材1644の背面図である。開口部1826及び1824は、
図16に1626及び1624で縁視図で現れるレンズ絞り開口部である。リム1848は、
図16のレンズ材料1622を設置することができる空洞をもたらすレンズ部材の後部に突出することが好ましい。この突出区域は、
図16では部材1644の一部1648により示されている。1847は、個々のレンズ要素及び空洞の共通の部分に関連する空洞の区域間の遷移区域として機能する1647に対応する棚である。1846は、
図16の1646に対応する好ましくはテーパ付きの表面である。円錐形状とすることができるこの領域は、透明レンズ材料で満たされ、かつ撮像面までの経路においてレンズ面1611及び1643を通って透明セメント層1623を通る光の妨害のない通過をもたらす空洞の部分である。
【0081】
図19は、
図16に断面側面図で示す二重要素レンズ部材1621の正面図である。表面1909は、
図16では、縦断図で1609として示されており、表面1920は、縦断図で1620として示されている。2つのレンズ面は、互いに交差し、かつ1901に沿って接合する。リム1952は、
図16のリム1652に対応し、かつ真空ツールでこの部分の撮像及び取り扱いを容易にするように任意的に設けられる。
【0082】
図20は、
図16に断面側面図で示す二重要素レンズ部材1621の背面図である。2051は、レンズ部材の背面であり、
図16に縁視図で示す1651に対応する。レンズ面2011及び2043は、それぞれ、
図16の表面1611及び1643に対応する。
【0083】
図6a、
図8、
図10、
図14、
図14a、
図14b、
図14c、
図15、及び
図15aは、全て、関連の説明と共に、何らかの種類の拡散に対する備えを含む。拡散を作り出す代替法を
図21及び
図22を参照してここで説明する。拡散の制御を行う説明する手法は、
図16から
図20及び
図25から
図27のレンズ構造体に適用することができ、かつ他の構造体においても任意的に使用することができる。
図16及び
図25に示す構成における特定の制約事項及び利点のために、この手法は、特に、
図16及び
図25に関連した教示内容に総じて適合するレンズ構造体に応用にするのに十分に適している。この手法は、
図16、
図25、及び
図30のレンズ構成のいくつかの特徴を利用しており、説明する本発明の様々な特徴は、説明するように組み合わせて使用することができ、又は多くの場合、別々に適用することができる。拡散構造体の例示的な用途において、
図20のレンズ面2011及び2043(
図16のレンズ面1611及び1643)の代わりに、
図21に関連して説明する修正レンズ面を使用することを想定している。特定の例においては、
図20のレンズ面2011及び2043は、これらのレンズ面を生成するのに使用する金型表面がほぼ凸面表面であるように凹状である。例示的な構造体に対しては、レンズ面の広範な部分の回転の中心は、互いに対してオフセットしている。これらのオフセットは、金型の表面を都合よく機械加工可能であるように形成することが好ましい。金型表面を機械加工する好ましい方法は、単結晶ダイヤモンド工具というものを使用して表面を機械加工する精密旋盤を使用することである。
図21の例示的な実施形態では、4つの中心2111、2112、2113、及び2114を、レンズのための型の各部を機械加工するそれぞれの回転中心として用いる。これらの部分は、それぞれ、弧2101、2102、2103、及び2104により境界を示している。中心は、例えば、
図21に示すようなプラス及びマイナスのxyoffの4つの組合せによりオフセットさせることができる。
図21では、xyoffは、図の明瞭さを期すために非常に誇張したものであり、例えば、総じて2μmから100μmの範囲において23μm又はそれよりも大きいとすることができる。より一般的には、オフセットは、x方向及びy方向において同じである必要はなく、同じ方向で点が異なれば、異なるマグニチュードさえも有することができる。更に、異なる数の中心を用いることができる。一般的に、オフセットのマグニチュードは、望ましい程度の拡散を発生させるように選択することが好ましく、望ましい程度の拡散は、本明細書の他の箇所で説明したような拡散パターンの対象とすべきピクセルアレイ及びピクセルパターンの寸法に対応するように選択することが好ましい。破線による円弧2115は、レンズ面の一部の輪郭である弧2101の連続である。破線として同様に示す他の円弧は、レンズの残りの部分に関連する残りの弧2102、2103、及び2104の連続である。これらの破線による円弧は、バイトの経路がどのように目標とする象限から材料を除去して、残り3つの象限を逃すかを例示している。各レンズ断面を機械加工する前に旋盤ヘッド部上で型を位置決めし直すことにより、個別であるが非常に中庸にオフセットしたレンズ断面を有するレンズの型を形成する。4つの断面を有する例示的な実施例においては、レンズ面を4つの象限に分割する。弧2101により境界を示す断面は、破線2122により示す境界線に沿って弧2102により境界を示す断面から分離されている。同様に、破線2123、2124、及び2121は、レンズ表面又はレンズ断面の3つの残りの隣接する対を分離している。
【0084】
例示的な実施形態では、
図21で全体的に描写するレンズ修正は、
図16のレンズ面1611及び1643のみの代わりに、
図21に関連して詳述するような拡散の制御を導入するように修正したレンズ面を使用するように設計される。xyoffは、実験的に23μmとして選択したが、この結果、それぞれのレンズ面のコーナは、側面で46μmである正方形のコーナに該当する。これは、結果として望ましい拡散量になるオフセット値である。例示的なデザインにおいては、1609から1611までのレンズ要素厚みは、
図16で詳述するデザインの場合と同じであることに変わりはない。レンズ面1609の半径数及び非球面定数も、
図16と変わりはない。望ましい拡散特性を有するレンズシステムを開発する出発点として、表面1611に対して先に示す元の規定は、
図21に関連して説明するようなレンズ面の象限の相対オフセットの追加を除き、始めは変わらないものであった。焦点距離は、修正レンズシステムの性能を最適化するために調整した。次に、修正システムを更に洗練すると共に、レンズ面1611及び1643のレンズ処方に小さな調整が行われた。これらの表面の半径は、0.67mmから0.71mmに増大させ、円錐定数をマグニチュードで−0.425から−0.375に低減した。レンズ部材1621の厚みは、1.04mmでそのままであり、レンズシステムは、最適な性能が得られるように改めて焦点を定めたところ、
図16のデザインの名目焦点距離と比較して、埋込要素1622及び関連接着層1623の複合厚みにおいて約0.05mmの適度な増加をもたらした。
【0085】
図22は、「Zemax」プログラムによりモデル化したような遠点ソースオブジェクトを撮像する際のレンズシステムの性能を例示している。スポットダイヤグラムをマトリックス形で示しており、縦列2201のスポットダイヤグラムは、450nm光源の性能を例示し、縦列2202のスポットダイヤグラムは、550nm光源の性能を例示し、縦列2203のスポットダイヤグラムは、620nm光源の性能を例示している。横列2204のスポットダイヤグラムは、レンズシステム中心軸上にある遠点光源の性能を例示し、横列2205、2206、及び2207は、それぞれ、5°、10°、及び15°だけレンズシステムの中心軸から外れている遠点光源の性能を例示している。マトリックスでピクセルの各々に対して示す破線による正方形は、参考のためであるにすぎず、名目上、側面で15μmである。点映像でのアラインメントは、参考のためであり、遠い光源の投影映像が撮像アレイ内の個々のピクセルと何とか自己整列することを示唆することを意味するものではない。
図11から
図11cに関連した説明から、全体的に規定した方法で遠い小面積の光源の投影映像を撮像アレイ内のピクセルの寸法や構成と関連付けるように光学システムを設計することが全体的に望ましいことが見出されている。拡散パターンが、アレイ内のピクセルの寸法及び形状とほぼ適合するように遠点源を投影映像拡散するようにレンズシステムを特徴付けることは、特定の用途に有用である1つの目的である。他の用途に対しては、拡散のパターンの強度分布及び撮影装置の応答の特定のパターンの特定の詳細により、拡散の望ましいパターンのサイズ及び/又は形状を修正することが好ましいものになるであろう。このような修正は、本発明の範囲であると考えられる。色フィルタアレイを使用した時、この技術を拡張して、色フィルタアレイ内のピクセルの規定の群のサイズ及び形状に関連するパターンにわたって映像を拡散させることができる。例えば、従来のバイエルパターンに対しては、パターンは、バイエルパターン内での1赤色ピクセル、1青色ピクセル、及び2緑色ピクセルのグループ分けに対応する幅2ピクセルx高さ2ピクセルの面積をほぼ対象とするように拡張することができる。これは、例示的なデザインにおいてxyoffを増大させることにより達成することができる。赤、緑、青の縞のような他のフィルタパターンを使用する色フィルタアレイに対しては、拡散パターンは、非対称とすることができ、例えば、各々がピクセルの関連水平横列に投影される光をフィルタリングする水平の赤、緑、青の縞の縞パターンに対しては、例えば、矩形とすることができ、拡散パターンは、幅1ピクセルx高さ3ピクセルとすることができる。これは、垂直つまりy方向のシフトが得られるように選択的にxyoffを増大させて水平つまりx方向のシフトを、通常、1ピクセル幅のパターンが得られる値のままにすることにより達成することができる。性能を
図22に示す例示的なデザインは、水平方向及び垂直方向で15μmピクセルピッチを有する撮像装置に望ましいものである。
図11bに関連して説明した内容で示したものと類似の一連の推定に従って遠い小面積光源の投影映像は、個々のピクセルの寸法と名目上適合した区域にわたって拡散すべきであると結論付けられる。
図22に示すシミュレーション結果から、例示的なデザインは、かなりの視野にわたって、かつかなりの波長範囲にわたってほぼ望ましいサイズ及びパターンの拡散をもたらすことができることが見出されている。
【0086】
図21及び
図22で明記したデザインのいくつかの特徴を説明する。例示的な設計においては、拡散を発生させるように修正したレンズ面は、凹状であり、これらのレンズ面を生成するためには凸面金型表面が必要である。旋盤で型を機械加工するために、レンズ面の個々の断面の中心は、個々のレンズ断面の旋削半径と比較して、複合レンズの平均半径を低減するように位置決めした。凸レンズ面を組み込む
図30に例示するような他のデザインに対して類似の拡散効果をもたらすために、類似の機械加工法を用いることができるが、それぞれの中心オフセットの座標値は、レンズ面の断面が、互いの近くに設置するのではなくばらばらに適度に広がって離れ、従って、複合レンズ面の平均半径が個々のレンズ断面の旋削半径に対して増大するように符号を変えることが好ましい。
【0087】
拡散の制御を行うために修正に向けて選択するレンズ面1611及び1643の第2の特徴は、1626及び1624でそれぞれのレンズ開口絞りに非常に近いということである。それぞれのレンズ絞りまで各々に拡散効果を発生させるように修正する表面のこのような近接性のために、光景内の特定の区域から発してレンズシステムを通って、撮像面の上へ投射される時に光が通る拡散レンズ面の領域は、光景の特定の区域の位置の関数として比較的不変である。換言すると、拡散効果を発生させる所定のレンズ面を絞りの直近に設置した状態で、光景の実質的な所定の部分に対しては、レンズシステムに衝突する光景のこの所定の部分の範囲の事物からの光は、この所定のレンズ面を照らし、それによって拡散効果が光景の所定の部分内に位置決めしたあらゆる事物からの光の投射に対して比較的均一であるように、比較的均一な方向で拡散効果が発生する。好ましいデザインにおいては、関連のレンズ面の実質的な部分を対象とする1組のレンズ面の特徴を設けて、光景の実質的な部分内の事物から来る光に対してほぼ均一な拡散効果を発生させる。
【0088】
これをより明確にするために、拡散効果を引き起こすレンズ面を絞りからかなり遠くにかつ撮像面に非常に近いところに移動させた時の対照的な場合を考慮してみる。この場合、光景の小面積光源からの光は、拡散効果を引き起こす表面を通過する時には適度に焦点がずれているに過ぎない。これには、2つの結果がある。第1には、光景内のあらゆる小面積事物から集束する光は、撮像平面の近くに設置する拡散面の比較的小さな区域に集中する。第2には、拡散面を通過する時の光景内の小面積光源のこの投影画の位置は、光景内の光源の位置によって実質的に変わる。拡散効果を引き起こすレンズ面の特徴をレンズ開口絞りから相当な距離に設置した状態で、通常の結果として、拡散効果を作り出す特徴は、関連レンズ面のサイズに対して小さくなければならず、かつ有効拡散面を対象として光景内の様々な位置から来ている光に対して拡散効果を一貫したものとするためには、類似の又は機能的に同等の拡散パターンを何度も複製すべきである。これは、焦点範囲にわたって有効であり、かつ光景内の実質的にこのようなあらゆる区域から投射された光に対しても有効である拡散効果を発生させるために、好ましくは、開口に近い投影映像の実質的な全区域を対象とする好ましくは単一の組の特徴と対照的なものである。
【0089】
図23では、プロット2300は、縦軸230上の1マイクロメートル単位のRMS点半径と、横軸2302上に示すようなマイクロメートル単位の有効相対焦点距離を示している。曲線2303は、
図16の鮮明な焦点のデザインを表し、一方、曲線2304は、
図21及び22で説明した拡散レンズ構造体により修正されるような
図16又は
図25の修正デザインを表している。相対焦点は、この用途の名目適正焦点が中心は0.0mmである状態で示している。図示のような相対焦点は、左の−0.1mmから右の+0.1mmまで変動する。1つのオプションは、曲線2303に対して全体的に示すような焦点を有する鮮明な焦点のレンズシステムを使用することである。このレンズシステムは、拡散効果を発生させるように焦点をぼかしたものであり、鮮明な焦点は、2305で発生する。鉛直線2307は、用途のための公称最良焦点を示し、一方、垂直線2306及び2308は、有効焦点が、自動車作動温度範囲にわたる温度規定外変動のために異なると予測することができる全体的な範囲の下限及び上限を示している。視野にわたる湿気の変動、経年変化、初期の焦点調整の変動、及び焦点の変動のような因子による他の影響は、全て、より大きな公差(示さず)を表示許容範囲に追加する。自動車温度範囲にわたって、例示的な実施例に対しては、2303で表す最初に焦点ぼけであった鮮明な焦点の焦点レンズシステムの有効焦点は、深刻な焦点外れから鮮明な焦点近くに変化する。この通常の温度範囲にわたる結果として生じる性能は、結果としてかなり変動する。曲線2304で表す修正デザインで用いる拡散効果は、焦点から比較的独立しており、RMS点半径対相対焦点距離を表す曲線2304内に比較的幅広い、比較的平坦な底部を作り出す。従って、RMS点半径は、予想作動範囲にわたって遥かに一定に近いままである。更に、拡散効果の制御が得られるように、
図22のスポットパターンで示すように、形状及び拡散パターンのサイズは、この用途における性能改善に向けて特徴付けられる。更に、鮮明な焦点のレンズシステムの焦点ぼけは、通常、目標とする用途に対してスポットの形状を特徴付ける役目をするものではない。
【0090】
いくつかの例示的なデザインにおいては、開口絞りは、従来技術のデザインにおいて行ったように入口レンズ面の近くに設置するのではなく、複合レンズデザインにおいて内部レンズ面に近く設置する。内部レンズ面近くの絞りのこの配置により、レンズシステムの特定のF数のための内部レンズ面の所要直径が低減される。この配置により、レンズ面のミスアラインメントに対する公差も改善し、また、二重又は多重複合レンズデザインでレンズをまとめて近づけて配置することもできる。
【0091】
2つの複合レンズを有する二重レンズ構造体を大部分の例示的な実施形態で使用したのは、図示のレンズ構造体が2つ又はそれよりも多くの多重要素レンズシステムを互いの近くに設置することを可能にする特殊な特徴を具現化するからである。
図24は、本発明の特徴の多くを具現化する単レンズシステムレンズ構造を例示している。この構造は、本発明の特徴の多くが単レンズ構造に適用され、かつこれらの単レンズ構造が本発明の一部であることを例示するために含めるものである。
【0092】
図25から
図27に詳しく示した構造は、
図16で詳しく示した構造の変形である。
図25の構造においては、レンズ構造体2507は、
図16のレンズ構造体1621と類似のものであり、かつ実際には、
図16のレンズ構造体1621と同一とすることができる。2504及び2505に所定の位置に流し込む透明接着剤(好ましくは、
図16の部材1622を注型するのに使用するものと類似の光学特性を有する接着剤)は、
図16のレンズ部材1622の接着剤と同様に、色補正複合レンズ構造体を製造する同じ光学的機能に役立つ。
図25では、
図16の支持部材及び開口構造1644を除去し、好ましくは、光学的に透明である部材2508を追加している。部材2508は、好ましくは、表面上に被覆する開口絞り2503を含む。2504及び2505でレンズ要素として機能する接着剤は、レンズ部材2507と透明基板部材2508の間で間隙を満たし、かつ表面に接着して共に接着又は固定する役目をする。好ましい構造体においては、ブロック2500は、普通のソーダ石灰ガラス又は任意的に「Schott Borofloat33(c)」で製造する。光学特性が、それらがガラス又は「Borofloat33(c)」と共にある場合のように接着剤のそれにかなり近い時、光路内の材料の変更に伴って最良の焦点が得られるように焦点距離を調整することを除き、
図16の構造体から
図25の構造体に移るのに必要なレンズ処方の変更は殆どない。
【0093】
図25の構造体の1つの利点は、接着剤量が実質的に低減されたということである。光学透明の接着剤の多くに関する問題は、それらが、特に使用に便利な紫外線硬化の種類のものと一緒では、硬化時にかなり収縮するということである。接着剤の多くに対しては、間隙の発生及び接着剤面での分離がこの収縮のために問題となっている。これらの問題は、UV光露光パターン及びUV硬化接着剤の強度で、かつ熱硬化接着剤に対しては温度及び温度/時間プロフィールを特徴付けることにより最小にすることができる。例えば、紫外線硬化に対しては、硬化が一般的に任意的にレンズシステム間の中央区域から、又は一般的に各レンズシステムの光軸に沿って始まり、かつ収縮が硬化工程中に起こる時に付加的な接着剤がその部分の縁部周りから引き込まれるように接着層の外側境界線に向けて外方に進む原因である最も強い露光を中心部区域が受け止めるようにUV光源をパターン化することが好ましいであろう。特定的な実施形態では、一般的に硬化中であるレンズ部材の光軸に沿ったものである区域に衝突するように、硬化光の高濃度化を可能にするためにレンズ口径を通じてレンズ材料を硬化させるために使用する光の一部を導くことは有利である。このようにして、硬化をこれらの区域でより早い時期に誘発させることができる。そのように行う際には、未硬化接着剤が硬化工程中に収縮が起こる充填体積に流れることを可能にするために、非制限的な経路を設ける。他の硬化パターンを用いて、接着剤が接着剤の未硬化容積の境界から流れて、それが硬化する時に接着剤の収縮により発生する空間を埋める経路を設けることができる。本明細書の大部分を通して、硬化光は、紫外線又はUVと呼んでいる。可視波長又は他の波長で又は恐らく様々な波長の組合せで硬化する接着剤を置換すること、又は赤外線のような波長により生成される熱により硬化する接着剤を置換することさえも本発明のオプションである。問題を完全に排除するというわけではないが、
図25の構成の接着剤容積の低減は、問題を実質的に軽減するものである。一部の構成に対しては、小さな突出部をレンズ構造体2507の裏に増設して、部品2507と2508の間のスタンドオフとして機能させ、かつ部品間の接着剤2506の厚みを制御することができる。
【0094】
図25の構造の特定の利点は、多くの部品の開口マスクの多くのコピーを単一の基板上で同時に適用することができ、かつこれらは、開口マスクの各々への個々のレンズ要素構造体の適用前又は後に、任意的に単一化するか又はばらばらに切断することができるということである。小部品に対しては、この処理は、様々な製作及び組み付け工程を実行するためのミクロ電子工学的組立に使用する機器への適応に向いている。分注針上の「テフロン(登録商標)」先端部を使用することにより、部材2507の後面が下方を向いている間に、レンズアセンブリの部分2504、2505、及び2506を形成するのに使用する接着剤をこの部材の後面のレンズ空洞内に分注することができ、表面張力と「テフロン(登録商標)」先端部に対するよりもレンズ材料に対するより強い接着剤の引き付け力とにより、接着剤が優先的にレンズ部材2507の下側に接着かつ移行する。これは、他の場合に部品を反転させて接着剤を付加するのに必要とされる機械の複雑性の増加を排除することができる製作工程中のオプションである。
【0095】
図26は、透明基板部材2601及びいくつかのレンズアセンブリのためのマスクを含む基板アセンブリ2600の簡素化した図である。2602は、絞り開口部2603及び2604を有する代表的なマスクである。この図は、例示を目的として簡素化したものであり、例えば、1000個の部品のためのマスクを単一の基板上に含めることができる。
【0096】
任意的に、フィルタは、例えば、絞り開口部2603が赤色フィルタを含むことができ、かつ任意的に一体式赤外線拒絶フィルタ及び絞り開口部2604が赤色補完フィルタ及び任意的に不可欠な赤外線拒絶フィルタを含むことができるように、基板2600上に設置することができる。更に別のオプションとして、フィルタを部材2508に移動した時、2508は、接着層2509、及びフィルタ及び撮影装置カバー部分2511及び2512の代わりをすることができるように肉厚化することができる。このオプションを行使する時、ブロック2501は、ウェーハの表面上に適合し、かつウェーハアセンブリの窓として機能するためにリード結合接続部を排除するようにサイズ決定すべきである。焦点は、部品に厳しい公差を設定することにより、又は任意的に接着層2506及び/又は接着層2513の厚みを調整することにより確立することができる。
【0097】
図27では、完成したアセンブリ2700を例示する。基板2701は、レンズアセンブリを装着したマスクのアレイを含む。2705は、装着レンズアセンブリを有するこれらの基板マスクの代表的な1つである。レンズアセンブリ2708は、マスク2702の絞り開口部2703及び2704に整列させる。レンズ要素対2706は、アラインメント作業及び組立作業中にレンズアセンブリの取り扱い及び位置決めを容易にするために真空取り込みにより係合させることができるフランジ2707を含むことが好ましい。上述のように、真空取り込み工具には、アセンブリ工程中に真空取り込み工具を位置決めする部分を見ることを可能にするために透明窓を設けることが好ましい。部品は、ウェーハのこぎりを使用して2709が表す個々の部品の境界に沿って横列及び縦列に沿って切断して単一化することができる。
【0098】
開口マスクは、最小限の反射型であることが好ましい。最小の反射率及びレンズシステムの散乱光の結果として生じる極小化が必要であるか否かは、迷光反射が目標とする用途で引き起こす問題に依存する。クロムマスクは、通常、利用可能であり、クロム層を透明基板上に堆積し、フォトレジストを被覆し、望ましいパターンに露光させて、望ましいマスクを生成するように現像かつエッチングする方法により生成することができる。これらのマスクのオプションの1つは、反射率を低減するように製造した多重層積層体内でクロムを使用することである。これと類似の方法を用いて、
図25から
図27の開口マスクに対して厳しい公差及び比較的低い反射を有するマスクを生成することができる。マスクを製作する他のオプションとしては、スクリーン印刷、パッド印刷、又はインクジェット印刷でのインクの使用を含む様々な印刷法の使用がある。レーザ融除を任意的に用いてマスク材料を開口区域から除去することができる。レーザは、基板窓の損傷を回避して、かつ清浄な透明窓区域を生成するように注意して及び制御しながら使用すべきである。一般的に無反射であり、かつ露光区域の陽映像又は陰映像を生成することができる様々なフォトレジストもある。このようなマスクは、レンズアセンブリの開口絞りのパターンとして機能するように任意的に付加することができる。
【0099】
代替構成においては、開口マスクの全て又は一部は、レンズ部材2507の後面に設置することができ、任意的に、開口マスクの一部は、基板部材2508にパターン化することができる。この構造の利点は、パッド印刷法を用いることができ、インクを被覆したパッドに接触する部品各部まで非常に薄いインク層を有するパッドに部品2507を軽く押し当てて、次に、インクを硬化させるだけで、好ましくは、部品2507の後面に対する適度の適応性を有するパッドからインクを転写することである。代替的に、パッドは、部品に押し当てることができる。本方法には、レンズ部材2507のレンズ面に満足にマスクを記録する極めて重要なアラインメント段階を排除又は単純化するように形成することができるという点で、自己アラインメント式であるか又は自己アラインメント式とすることができるという第1の利点がある。第2に、レンズ部材2507の後面のレンズ面の縁部は、本方法においてマスク材料により覆うことができ、従って、そうでなければこれらの表面を通じて投射されて映像上に衝突する光から生じる厄介な光学的歪みが最小にされる。第3には、焦点を調整するために接着層2506の厚みを変えることにおいてより多くの自由度、また、部材2513の撮像アレイ上の投影映像の記録を調整するようにレンズ部材2507の回転及びアラインメントを調整するより多くの自由度がある。次に、更に別のオプションとして、ブロック2508及び接着層2509は、所要の焦点距離を維持するための
図25で2511及び2512により表すフィルタ及び/又はカバーガラスアセンブリの適切な肉厚化により排除することができる。
【0100】
上述のマスク印刷法においては、レンズ部材2507は、開口マスクの境界の形状及び位置を少なくとも部分的に判断するために開口マスク製作工程で使用する幾何学的な特徴を含む。
【0101】
代替構造の2つの変形を
図28から
図32に示している。これらのデザインは、高アッベ数低分散材料が光景に最も近いレンズに使用されているという点で、
図4のデザインと光学的に類似のものである。
図4では、第2のレンズ要素部材422は、高分散低アッベ数材料で製造されており、かつレンズ面が成形されている。
図4のデザインにおいては、空間424を満たす接着剤は、より多くの強力なレンズインタフェースが、接着層424と光学的に異なる低アッベ数レンズ部材422で成形されているレンズ面425との間にあるように、レンズ部材421の材料と光学的に類似のものである。
図4の設計の相対的な欠点は、レンズ部材421及び422は、各々、成形すると互いに整列させなければならないレンズ面を有するということである。
図28から
図32に示すレンズ構造体においては、
図4の高アッベ数接着剤424の代わりに高分散低アッベ数の
図28の接着剤2812及び
図31の接着剤3112を使用している。この修正に対しては、低分散高アッベ数成形レンズと高分散低アッベ数接着層の適合面のレンズインタフェースは、色補正を実質的に改善し、かつレンズ収差が実質的に低減される視野を拡大するのに有効である。有効レンズ面を接着剤インタフェースに設置した状態で、別のレンズ要素の成形レンズ面の必要性が低減される。従って、部材2802は、レンズ面をこの部材に成形しなくてもよく、かつ各々が有効レンズ面を有する部材間で必要とされる極めて重要なアラインメントが排除されるように平坦であることが好ましい。
図31及び
図32の構造体においては、
図28の平坦な部材2802さえも排除される。
【0102】
アルゴンイオン衝撃のような洗浄工程を用いて接着剤粘着力を改善することができる。
図28から
図30のデザインにおいては、平坦な、好ましくは、可塑性の基板部材2802を使用してレンズ部材2801を接着する表面を設ける。
図28に暗色化した線2813として、かつ
図30に3010として示す開口は、
図28から
図30の基板部材上に設置される。任意的に、この開口は、
図31のレンズ部材3101に対するものと同様に、レンズ部材2801の後面に直接に設置することができる。
図28から
図32は、
図4又は
図25に示すものを含む付加的な特徴が容易に通過することができる簡素化したデザインを表すことを理解すべきである。
図28から
図32のレンズ構造体の1つは、通常、
図4のレンズ構造体の代わりに使用することができる。次に、
図4に描写するフィルタ、バッフル、相互接続部、及びパッケージ化の適用は、
図28から
図32のレンズ構造体の1つを使用して適用することができる。
【0103】
図28及び
図31の接着層2812及び3112内に形成するレンズ要素は、マイナスの焦点距離を有し、かつこれらの例示的なデザインにおけるアクリル成形レンズ要素及び接着層の両方の屈折率は、温度の増大と共に減少し、全体的な減歩率は、アクリルより接着剤の場合の方が大きい。
図28から
図32のレンズシステムシステムの温度の変化に伴う焦点距離の変化率は、類似の焦点距離のアクリルレンズの温度の変化に伴う焦点距離の類似の変化率よりも小さい。従って、レンズ構造体は、確かに部分的な補正影響を生成するために、温度の変化に伴う接着剤の屈折率のより大きい変化率を利用し、従って、レンズシステムの温度の変化に伴う焦点距離で変化率が低減される。また、接着剤インタフェースで形成するレンズは、色補正を実質的に改善し、かつ拡張した視野にわたるレンズ収差を実質的に低減するのに有効である。
【0104】
図28を参照すると、レンズ部材2801は、低分散高アッベ数プラスチック、例えば、好ましくは、高い温度等級のアクリル又は環状オレフィンコポリマーから成形することが好ましい。接着層2812は、好ましくは、高い分散、低いアッベ数を有することが好ましく、例えば、UV硬化等級のエポキシとすることができる。本明細書で9JS7と呼ぶUV硬化性エポキシ接着剤のアッベ数の測定結果により、接着剤がUV硬化性エポキシとしては異常に低く、かつポリカーボネートのアッベ数の範囲にある30の範囲の低いアッベ数を有することが見出されている(サンプルは、27.3で測定した)。温度サイクリング及び高い湿気試験を受ける時、接着剤は良好な粘着力を示して、通常は良好に機能する。1つの好ましくない特性は、より肉厚部分では、9JS7材料が中庸の黄色の色合いを有するということである。この低いアッベ数が特に望ましいのは、接着剤が、
図28から
図32のデザインにおいて十分に機能して温度変化によるレンズ構造体の焦点距離の変動を低減し、同時に、色収差を実質的に低減すると共に、レンズ収差が適切に低い視野を実質的に増大させるからである。9JS7の調合は、10部の「Dow 354」(ビスフェノールFジグリシジルエーテル−「Dow Chemical Corp.」から販売)、0.05部の「Dow Z−6040」(ガンマ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン−「Dow Chemical Corp.」から販売)、及び0.2部の「Dow UVI−6992」(ジアリールスルホニウムリン酸塩塩類及びトリアリールスルホニウムリン酸塩塩類の混合物−「Dow Chemical Corp.」から販売)を含む。本明細書で16SM55と呼ぶこの製法の別のバージョンでは、「Dow 6992」の代わりに「Dow UVI−6976」(ジアリールスルホニウムアンチモン酸塩塩類及びトリアリールスルホニウムアンチモン酸塩塩類の混合物−「Dow Chemical Corp.」から販売)を使用する。アンチモン酸塩の方が強い酸であり、かつ接着剤のより完全な硬化の一助になる。これらの接着剤製法は、関連のフィルタガラスを映像センサダイに装着するのに使用することができることを理解すべきである。
【0105】
更に別の試験においては、9JS7及び16SM55製法において使用したのと同じ樹脂主鎖構造を維持することにより、黄ばみを低減すると共に満足な環境性能を維持しながらこの用途に所望される低いアッベ数を維持することができるということが見出されている。好ましい調合は、本明細書では9JS31Hで言及し、かつ50%の10部354、0.05部Z6040、及び0.10部UVI−6992(1%)と組み合わせた50%の10部354、0.05部Z6040、及び0.05部UVI−6976(0.5%)の混合物を含む。
【0106】
基板部材2802は、透明ポリカーボネートのストリップ又はシートから製作することができる。接着層内2815は、例えば、「Dymax 429」とすることができる。基板部材2802の使用には、いくつかの利点がある。接着層2812は、レンズ要素を最終硬化状態の光学特性を有する層2812内で形成した状態でこれらの段階を行うことができるように、レンズの焦点及びアラインメントの前に硬化させることができる。焦点及びアラインメント段階は、接着層2815を付加し、レンズの集束かつ整列させ、次に、層2815を硬化させることにより達成することができる。接着層2815の接着剤材料は、色補正及び他の収差の低減に使用する有効レンズ面を形成する層2812に必要とされるアッベ数などに関する付加的な仕様がなく、満足な光透過率、環境抵抗、接着性に基づいて選択することができる。平坦な部材2802は、レンズ2801、接着層2812、及び平坦な透明部材2802により形成されるレンズ断面アセンブリの平坦な出口面になる。部材2802の材料は、良好な高い耐熱性、良好な接着剤接着性が得られるように、かつ例えば、ポリカーボネートと同様に、レンズ部材2801にほぼ適合する膨張係数を有するように選択することが好ましい。次に、2802は、低膨張窓2803と、潜在的により脆弱な接着力の接着層と潜在的に耐熱性が低い部材レンズ部材2801との間の熱膨張緩衝材として機能する。光窓2803は、
図4の窓構造体442と類似の目的に役立つ。厚みは、適切な焦点距離及び接着層2815の適切な厚みに備えるように選択することが好ましい。
図4のフィルタに関連して説明したような、又は
図13に関するフィルタデザインに関して説明したような色フィルタは、窓構造体2803の表面2816上に設置することが好ましい。撮像集積回路2804は、撮像アレイ2818を含む。窓アセンブリ2803は、透明接着剤を使用してアレイに接着し、かつ窓により覆われた区域が有効撮像アレイを含むように位置決めすることが好ましい。個々のピクセルの感応地域で光を集束させるマイクロレンズアレイを含む撮像アレイに対しては、覆い窓は、縁部周りに密封することができ、かつ乾燥空気又は他の気体を充填する区域をカバーガラスと撮影装置2804の映像感知区域2818の間に設けることができる。回路基板への撮影装置チップ2804の装着、電線接続部、チップの密封に関する更なる詳細に対しては、
図4及び本明細書の他の箇所で説明する他の参考文献を参照されたい。
図28では、フランジ2805は、真空取り込みツールと共に使用して、組み付け及び調整作業中にレンズを取り扱うことができる。任意的に、付加的な特徴を増設して、把持機構に対するレンズの正確な位置決めを容易にすることができる。開口2813は、好ましくは、平坦な部材2802に付加された状態で示されており、
図30では3010としても示している。任意的に、開口マスクは、レンズ部材2801の後面に印刷することができる。レンズ構造体は、2つのほぼ平行した複合レンズシステムを組み込み、その一方に対しては、光線は、レンズ面2808に入ると、レンズ面2809及び関連の絞り開口部を通過して、接着層2812内に形成した適合するレンズ要素を通り、フィルタ層2816の関連フィルタ部分を通り、窓部材2803を通り、接着層又は光学的空気又は気体空間層2817を通り、最終的に、撮像アレイ2818の上部に集束する。第2のレンズ構造体又はアセンブリに対しては、光線は、レンズ面2810に入ると、レンズ面2811及び関連の絞り開口部を通過して、接着層2812内に形成した適合するレンズ要素を通り、フィルタ層2816の関連フィルタ部分を通り、窓部材2803を通り、接着層又は光学的空気又は気体空間層2817を通り、最終的に、撮像アレイ2818の下部に集束する。部材2806は、部材2801及び2802の間に空間を確立して接着層2812及びその関連レンズ構造体の厚みを確立するために設けたいくつかの隆起区域の1つである。
図28のアセンブリは、2つの複合レンズシステムを示している。構造体の特徴の多くを付加して単一の複合レンズシステムを製作することができ、その場合、
図29は、平面図及び全体的な側面図の両方として見ることができ、構造体の様々な特徴を使用して3つ又はそれよりも多くの複合レンズシステムを有する構造体を製作することができる。
【0107】
図29は、レンズの中心軸に対して0°、5°、10°、15°、及び25°で設置する光源の光跡2905を示す
図28のレンズ構造体の平面図である。これらの光線は、内部レンズ面2906及びその関連開口を通過する。レンズ2901、窓2903、及び撮影装置2904は、
図28のそれぞれの対応物2801、2803、及び2804の側面図である。
【0108】
図28の好ましくは平坦な部材2802は、
図30に例示するようなストリップ状の類似した部分の部分として製作することが好ましい。区域3003、3002、及び3001は、各々、レンズ設置のためであり、製作段階の連続として示している。3001では、部分的な外形切欠き部は、部分的に望ましい完成部品を取り囲むセグメント3005及び3007を有する。区域3006及び3012は、担体ストリップ内のその部分を保持する役目をし、最終的な組み付け工程の一部としてレンズをストリップから切り離すために、切り離すまでテープは担体ストリップとして機能することができるように所定の位置に残すことが好ましい。3002では、絞り開口部を有する3009及び3011を有する開口マスク3010は、基板部材3002に印刷することにより付加したものであることが好ましい。このマスクは、レンズ2801の後面に任意的に付加することができる。3003では、レンズ3008は、所定の位置に整列及び接着したものであり、
図28の部材2801、2812、及び2802により示すようなアセンブリを形成する。
【0109】
図31のレンズアセンブリは、基板部材2802を除去していることを除き、
図28のものと類似のものであり、窓2803は、適切な焦点距離を維持するために肉厚化したものであり、間隔突出部2806は除去しており、開口マスク3113は、レンズ要素部材3101の後面に設置しており、レンズ要素パラメータ及び直径は、新しい開口位置に対応するように調整しており、接着層3112は、ここでは、成形レンズ部材3101の表面3109及び3111に適合するレンズ要素面を形成すると共に、硬化する前にレンズアラインメント及び焦点の調整に備える役目をする。大部分の接着剤材料に対しては、接着剤を硬化させると、接着剤材料の屈折率の実質的な増大をもたらす。
図31のデザインにおいては、接着層3112が未硬化状態である間に焦点合わせを達成する時に考慮に入れることが好ましい。1つの方法は、
図31のレンズアセンブリと焦点合わせに使用するターゲットとの間に補正レンズを設置し、かつ補正レンズ及び未硬化接着剤を有するシステムの光学性能が、接着剤が硬化しかつ補正レンズを除去した後のシステムの光学性能に適合するように補正レンズを選択することである。
【0110】
入射表面108及び3110を有する複合レンズシステムは、関連の色フィルタにより透過される波長の特定の範囲に向けて最適化されるのが理想的であるが、このデザイン固有の比較的良好な補正のために、互いに非常に接近した状態とすべきであり、同じ規定に従って適切かつ任意的に設計することができる。レンズシステムパラメータは、ミリメートル単位であり、「ZEEMAX(登録商標)」プログラムにより使用される形で明記されている。レンズ要素厚みは、レンズシステムの中心軸に沿って明記されている。表面3108は、1.858mmの公称半径、−0.0044のr
4の係数、−0.001のr
6の係数、−3e−006のr
12の係数、−3e−006のr
14の係数、及び−3.8e−006のr
16の係数を有する均一な非球面体であり、3108から3109までのアクリルレンズ要素厚みは、名目上2.57mmである。好ましいデザインにおいては、明記していない非球面係数及び円錐定数は、ゼロと想定している。ここでは、より高いアッベ数によるレンズ要素の厚みは、前部レンズ面の半径を超える。これは、レンズ設計の良好な均衡になることが見出されているが、比較的少ないレンズシステム収差が維持される視野を拡大しながらアッベ数が高い材料とアッベ数が低い材料との間のインタフェースのレンズ面が色補正を行うことを可能にする要素のうちの1つである。アクリル背面レンズ面3109は、−1.9ミリメートルの半径及び−0.145のr
4の係数を有する均一な球面体である。アクリル背面レンズ面3109とフィルタの前面3116とカバーガラスアセンブリの間の接着層は、最良の焦点が得られるように調整し、名目上0.15mmである。レンズ面425の中心部から測定したポリカーボネートレンズブロック422の公称厚みは、1.825mmである。接着層3112の公称厚みは、0.25ミリメートルであり、かつレンズアラインメント及び焦点合わせ手順の結果として変わる。レンズ口径の呼び径は、1.22mmであり、成形レンズ2809及び2811の直径は、一部のミスアラインメント及び直径公差が、好ましくは、レンズ面の縁部を開口マスクにより覆われたままにするのに利用可能であるように、少し大きく、例えば、1.32mmであることが好ましい。接着剤の公称屈折率は1.549であり、接着剤の公称アッベ数は27.3である。フィルタ及びカバーガラスアセンブリ3103の公称厚みは、2.9ミリメートルである。カバーガラス材料は、「Borofloat33」であることが好ましい。撮影装置の表面は、カバーガラスに非常に近く、また、カバーガラスに接着することが好ましい。カバーガラスの厚みは、レンズを適切に焦点合わせした時に接着層3112の望ましい厚みの範囲を維持するように調整することが好ましい。上述のデザインに対しては、一方のレンズシステムの前部レンズ面3108及び他方のレンズシステムの前部レンズ面3110は、レンズシステムの光路内の唯一の材料と空気とのインタフェースである。すなわち、各々のレンズシステムは、レンズシステムの第1の表面から撮影装置までの経路内で空気とのインタフェースを有する唯一の表面を有する。各複合レンズシステムが空気と境界を接する唯一の表面と複数の有効光学面を有するこの構造は、空気以外のインタフェースで反射防止コーティングの必要性がなく、表面の汚れを最小にすると共に表面反射を低減する一助となっている。割り出し穴3104が、送り機構を使用してストリップを位置決めするために設けられる。
図32は、
図31に側面図で示すレンズ構造体の平面図を例示しており、
図28のレンズ構成に対して、
図29に示すものと類似の光跡3205を含む。