特許第5698478号(P5698478)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5698478
(24)【登録日】2015年2月20日
(45)【発行日】2015年4月8日
(54)【発明の名称】窓開閉操作装置
(51)【国際特許分類】
   E05F 11/04 20060101AFI20150319BHJP
【FI】
   E05F11/04
【請求項の数】2
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2010-185681(P2010-185681)
(22)【出願日】2010年8月21日
(65)【公開番号】特開2012-41780(P2012-41780A)
(43)【公開日】2012年3月1日
【審査請求日】2013年8月5日
(73)【特許権者】
【識別番号】397000160
【氏名又は名称】株式会社豊和
(72)【発明者】
【氏名】安藤 和明
(72)【発明者】
【氏名】齊藤 準
【審査官】 佐藤 美紗子
(56)【参考文献】
【文献】 特開平07−004131(JP,A)
【文献】 特開2000−240382(JP,A)
【文献】 特開2007−063811(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E05F 1/00−17/00
E06B 9/00−9/92
E06B 7/00−7/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
回動窓(2)に連結したワイヤロープ(8)を巻き取って当該回動窓(2)を閉める窓開閉操作装置であって、
ワイヤロープ(8)を巻き取るための巻取りドラム(11)と、その巻取りドラム(11)を回転操作するためのハンドル(14)と、トルクリミッタ(12)とを有しており、
トルクリミッタ(12)は、ハンドル(14)に配置しているトルク制限部(12a)と、巻取りドラム(11)に連結している円柱状の連結部(12b)とを有しており、
連結部(12b)は、ハンドル(14)の回転軸の位置に設けた円柱状の係合孔(24)に対して空回り可能に嵌め込まれており、
トルク制限部(12a)は、ハンドル(14)の係合孔(24)の内周面からハンドル(14)の外周面(19a)へ向けて放射状に延びている放射状孔(25)と、放射状孔(25)内においてハンドル(14)の係合孔(24)側に配置しているボール(26)と、放射状孔(25)の内周面に設けた雌ネジ(23)に螺合する六角穴付止めネジ(27)と、ボール(26)と六角穴付止めネジ(27)との間に配置していてボール(26)を連結部(12b)側へ付勢する弾性体(28)とを有しており、
連結部(12b)の外周面(30)には、トルク制限部(12a)のボール(26)が係合可能な凹部(29)を形成していることを特徴とする窓開閉操作装置。
【請求項2】
複数個の凹部(29)が、連結部(12b)の外周面(30)の周方向に等間隔に並べて設けられており、
複数個の放射状孔(25)が、ハンドル(14)に設けられていて、それらの放射状孔(25)の係合孔(24)側の開口(36)が、ハンドル(14)の係合孔(24)の内周面の周方向に等間隔に並んでおり、
全ての放射状孔(25)の係合孔(24)側の開口(36)が、同時に連結部(12b)の凹部(29)に対面可能になっており、
ボール(26)と六角穴付止めネジ(27)と弾性体(28)とからなる組を、前記複数個の放射状孔(25)のうち、少なくとも一個の放射状孔(25)に配置していることを特徴とする請求項1記載の窓開閉操作装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建物の内外方向に開閉揺動する回転窓に連結したワイヤロープを巻き取って、その回転窓を閉める窓開閉操作装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
前記の窓開閉操作装置としては、例えば特許文献1に示すものがある。その特許文献1に記載の窓開閉操作装置は、前記ワイヤロープを巻き取るための巻取りドラムと、その巻取りドラムに連結していて巻取りドラムを前記巻き取り方向に回転操作するためのハンドルとを有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−63811号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
通常、前記回転窓は、高所に配置されていて窓開閉操作装置を配置している箇所から離れている。そのため、窓開閉操作装置のハンドルを回転操作する作業者にとって、窓の開閉状態を確認することは容易ではない。その結果、実際には窓が全閉状態になっていてワイヤロープが巻ききられているにも拘らず、ハンドルを回転させ続ける場合が生じる。
【0005】
その場合、巻取りドラムが回転しないためにハンドルや巻取りドラムに過度の力が加わって、そのハンドルや巻取りドラムが破損するなどの虞があるといった問題がある。
【0006】
本発明は、かかる不都合を解決することを目的とするものであり、巻取りドラムに過度の力が加わる状態でハンドルを回転させても、その過度の力によってハンドルや巻取りドラムなどが破損することを防止できる窓開閉操作装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、前記不都合を解決するものである。すなわち本発明は、回動窓2に連結したワイヤロープ8を巻き取って当該回動窓2を閉める窓開閉操作装置であって、ワイヤロープ8を巻き取るための巻取りドラム11と、その巻取りドラム11を回転操作するためのハンドル14と、トルクリミッタ12とを有しており、トルクリミッタ12は、ハンドル14に配置しているトルク制限部12aと、巻取りドラム11に連結している円柱状の連結部12bとを有しており、連結部12bは、ハンドル14の回転軸の位置に設けた円柱状の係合孔24に対して空回り可能に嵌め込まれており、トルク制限部12aは、ハンドル14の係合孔24の内周面からハンドル14の外周面19aへ向けて放射状に延びている放射状孔25と、放射状孔25内においてハンドル14の係合孔24側に配置しているボール26と、放射状孔25の内周面に設けた雌ネジ23に螺合する止めネジ27と、ボール26と止めネジ27との間に配置していてボール26を連結部12b側へ付勢する弾性体28とを有しており、連結部12bの外周面30には、トルク制限部12aのボール26が係合可能な凹部29を形成していることを特徴とする。ここでの弾性体28には、コイルバネや弾性ゴムなどが該当する。凹部29は、半円球状や円錐状のものなどが該当する。
【0008】
詳しくは、複数個の凹部29が、連結部12bの外周面30の周方向に等間隔に並べて設けられており、複数個の放射状孔25が、ハンドル14に設けられていて、それらの放射状孔25の係合孔24側の開口36が、ハンドル14の係合孔24の内周面の周方向に等間隔に並んでおり、全ての放射状孔25の係合孔24側の開口36が、同時に連結部12bの凹部29に対面可能になっており、ボール26と止めネジ27と弾性体28とからなる組を、前記複数個の放射状孔25のうち、少なくとも一個の放射状孔25に配置していることを特徴とする。ここでは、凹部29の個数と放射状孔25の個数とが一致する場合と、凹部29の個数が放射状孔25の個数よりも多い場合とが含まれる。ボール26と止めネジ27と弾性体28とからなる組は、全ての放射状孔25に配置している場合と、一部の放射状孔25のみに配置している場合とが含まれる。
【発明の効果】
【0009】
本発明の窓開閉操作装置は、平常状態においては、連結部12bの凹部29にトルク制限部12aのボール26が係合している状態(図1の状態)で、ハンドル14を回転させると、そのハンドル14の回転力がトルク制限部12aを介して連結部12bに伝わって当該連結部12bが回転する。それによってハンドル14の回転力が巻取りドラム11に伝わって、巻取りドラム11が回転してワイヤロープ8が巻き取られ、回転窓2が閉じられる。そのボール26が凹部29に係合している状態は、弾性体28の付勢力によって維持される。
【0010】
一方、回転窓2が全閉状態などになったために、巻取りドラム11がワイヤロープ8を巻き取ることができなくなった場合や、回転窓2やワイヤロープ8に他物が引っ掛かったなどのために、巻取りドラム11が回転し難くなっている場合などでは、ハンドル14を無理に回転させようとすると巻取りドラム11に過度の力が加わる。その場合、本発明では、ハンドル14と連結部12bとの回転差によってトルク制限部12aのボール26が、弾性体28の付勢力に抗して凹部29の斜面に沿って迫り上がって放射状孔25内に退入し、連結部12bの凹部29から外れ、ハンドル14が空転する。つまり、巻取りドラム11に過度の力が加わる状態でハンドル14を無理に回転させても、ハンドル14が空転し、それによって前記過度の力がハンドル14や巻取りドラム11などに加わって、ハンドル14や巻取りドラム11などが破損することを確実に防止できることになる。
【0011】
加えて、トルク制限部12aのボール26が連結部12bの凹部29から外れる際のトルクは、放射状孔25の雌ネジ23への止めネジ27のねじ込み量で調節することができ、その分だけ前記トルクの調節を容易に行うことができる。
【0012】
そのうえで、連結部12bに複数個の凹部29を設け、ハンドル14に複数個の放射状孔25を設け、全ての放射状孔25の係合孔24側の開口36を同時に連結部12bの凹部29に対面可能にすると、ボール26と止めネジ27と弾性体28とからなる組を配置する放射状孔25の個数を増減することで、トルク制限部12aのボール26が連結部12bの凹部29から外れる際のトルクを幅広く調節することができる。つまり、ボール26と止めネジ27と弾性体28とからなる組を配置する放射状孔25の個数の増減と、放射状孔25の雌ネジ23への止めネジ27のねじ込み量とによって、トルク制限部12aのボール26が連結部12bの凹部29から外れる際のトルクを幅広く、且つ、細かく調節することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の窓開閉操作装置に係るトルクリミッタの縦断正面図である。
図2】回転窓の斜視図である。
図3】窓開閉操作装置の全体の縦断側面図である。
図4】窓開閉操作装置の正面図である。
図5】窓開閉操作装置のハンドルおよびトルクリミッタの縦断側面図である。
図6】窓開閉操作装置の使用態様を説明するための縦断側面図である。
図7】トルクの調節を説明するためのトルクリミッタの縦断正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明に係る窓開閉操作装置の実施例を図1ないし図6に基づいて説明する。その窓開閉操作装置1は、図2に示すように、オフィスビルなどの建物の外壁(不図示)に取り付けている回転窓(外倒し窓)2を開閉操作するようになっている。その回転窓2は、左右方向に2連1組の連窓として並べて配置している。
【0015】
各回転窓2は、建物外壁に配置してあって方形状に枠組みした窓枠3内に、障子4を建物の内外方向に揺動自在に支持している。各障子4は、方形状に枠組みした框6の内方に板ガラス7を装着している。各窓枠3と各障子4の上端とには、ワイヤロープ8の一端側を掛け渡しており、そのワイヤロープ8の他端側を窓開閉操作装置1に連結している。
【0016】
具体的には、ワイヤロープ8の一端を一方の回転窓2(図2では左側)の窓枠3の上端左側に取り付け、そのワイヤロープ8を一方の回転窓2の障子4および窓枠3の上端にそれぞれ設けた滑車に掛け渡し、さらに他方の回転窓2(図2では右側)の窓枠3および障子4の上端部にそれぞれ設けた滑車に掛け渡したのち、窓開閉操作装置1に導いている。各障子4は、その自重やダンパー5によって建物の外方へ付勢されており、それに伴ってワイヤロープ8は、常に窓開閉操作装置1から繰り出される方向に引っ張られている。
【0017】
窓開閉操作装置1は、図3に示すように、その筐体9内に回転自在な状態で配置していてワイヤロープ8を巻き取るための巻取りドラム11と、その巻取りドラム11を回転操作するためのハンドル14と、そのハンドル14と巻取りドラム11との間に介在するトルクリミッタ12およびワンウェイクラッチ13と、巻取りドラム11の回転速度を規制するガバナ15と、巻取りドラム11が前記巻き取り方向とは逆方向に回転することを阻止する逆回転防止機構16とを有している。筐体9は、建物の内壁などに埋め込まれた状態で配置してあり、その筐体9の開口前面にはカバー17を配置している。
【0018】
ハンドル14は、図3および図4に示すように、円柱状の回転軸部19と、その回転軸部19にヒンジ20を介して連結しているレバー21と、そのレバー21の先端部に設けている円柱状の摘み22とを有している。ハンドル14は、摘み22を筐体9側に向けた姿勢でカバー17に設けた収容口18から筐体9内に嵌め込んでいる(図3の実線図の状態)。収容口18は、図4に示すようにハンドル14の輪郭に合わせた形状に形成しており、ハンドル14を筐体9内に嵌め込んだときには、図3の実線図および図5に示すように、そのハンドル14の前面とカバー17の前面とがほぼ面一になっている。
【0019】
その筐体9内に嵌め込んだハンドル14のレバー21を、ヒンジ20を軸に前方へ揺動させたのち(図3の仮想線図参照)、図6に示すように下方へ倒すことで、摘み22がレバー21の前側に位置する。それにより、摘み22を摘んで回転軸部19を軸にハンドル14を回転させることが可能になる。
【0020】
トルクリミッタ12は、図1に示すように、ハンドル14の回転軸部19に配置しているトルク制限部12aと、ワンウェイクラッチ13の入力軸13aに取り付けている円柱状の連結部12bとを有しており、連結部12bは、ワンウェイクラッチ13を介して巻取りドラム11に連結している。また連結部12bは、ハンドル14の回転軸部19の回転軸(回転中心)の位置に設けた円柱状の係合孔24に対して空回り可能に嵌め込まれている。
【0021】
トルク制限部12aは、ハンドル14の回転軸部19の係合孔24の内周面から回転軸部19の外周面19aへ向けて放射状に延びている六本の放射状孔25と、各放射状孔25内においてハンドル14の係合孔24側に配置しているボール26と、各放射状孔25の内周面に設けた雌ネジ23に螺合する六角穴付止めネジ27と、各放射状孔25内においてボール26と六角穴付止めネジ27との間に配置していてボール26を連結部12b側へ付勢するコイルバネ(弾性体)28とを有している。
【0022】
ハンドル14の回転軸部19には、ヒンジ20の一端を嵌め込むための窪み43と、そのヒンジ20の一端に設けている揺動軸20aを係合支持するための軸孔44とを形成している。各放射状孔25は、窪み43および軸孔44の形成位置を避けて設けている。トルクリミッタ12の連結部12bの外周面30には、トルク制限部12aのボール26が係合可能な九個の半球状の凹部29を形成している。各凹部29は、連結部12bの外周面30の周方向に等間隔に並べて設けられている。トルク制限部12aの各放射状孔25の係合孔24側の開口36は、ハンドル14の回転軸部19の係合孔24の内周面の周方向に等間隔に並んでいる。
【0023】
隣り合う凹部29・29の間隔は、トルク制限部12aの隣り合う放射状孔25・25の係合孔24側の開口36(図7参照)の間隔に等しくしており、それによって全ての放射状孔25の係合孔24側の開口36が、同時に連結部12bの凹部29に対面可能になっている(図1および図7参照)。
【0024】
ここでトルクリミッタ12の動作を説明すると、平常状態においては、連結部12bの凹部29にトルク制限部12aのボール26が係合している状態(図1の状態)で、ハンドル14を回転させると、そのハンドル14の回転力がトルク制限部12aのボール26を介して連結部12bに伝わって当該連結部12bが回転し、それに伴ってワンウェイクラッチ13の入力軸13aが回転する。それによってハンドル14の回転力がトルクリミッタ12およびワンウェイクラッチ13を介して巻取りドラム11に伝わり、巻取りドラム11が回転してワイヤロープ8が巻き取られ、両回転窓2・2が閉じられる。そのボール26が凹部29に係合している状態は、コイルバネ28の付勢力によって維持される。
【0025】
一方、両回転窓2・2が全閉状態などになったために、巻取りドラム11がワイヤロープ8を巻き取ることができなくなった場合や、回転窓2やワイヤロープ8に他物が引っ掛かったなどのために、巻取りドラム11が回転し難くなっている場合などでは、ハンドル14を無理に回転させようとすると巻取りドラム11に過度の力が加わる。その場合、連結部12bがハンドル14の回転に追従できなくなって、ハンドル14と連結部12bとの回転差によってトルク制限部12aのボール26が、コイルバネ28の付勢力に抗して凹部29の斜面に沿って迫り上がって放射状孔25内に退入し、連結部12bの凹部29から外れ、ハンドル14が空転する。それにより、過度の力がハンドル14や巻取りドラム11などに加わることを防止できる。
【0026】
ワンウェイクラッチ13は、ハンドル14がワイヤロープ8を巻き取る方向に回転したときには、そのハンドル14の回転力を巻取りドラム11側に伝達する一方で、ハンドル14がワイヤロープ8を巻き取る方向とは逆方向(繰り出し方向)に回転したときには、そのハンドル14を空転させるように構成している。図3に示すように、ワンウェイクラッチ13の出力側(図3では左側)には、巻取りドラム11の後部に設けているギヤ31に噛合するドラム駆動ギヤ32を連結しており、そのドラム駆動ギヤ32によってハンドル14の回転力が巻取りドラム11に伝達される。
【0027】
巻取りドラム11の前端には、ガバナ15の入力ギヤ15aに噛合するガバナギヤ33を設けており、ガバナ15は、巻取りドラム11のガバナギヤ33が予め設定した回転速度以下になるように制御する。巻取りドラム11の後端には、逆回転防止機構16の逆回転防止爪34が係合する係合用ギヤ35を設けている。逆回転防止爪34は、巻取りドラム11が前記巻き取り方向に回転したときには係合用ギヤ35の回転を許容し、巻取りドラム11が前記巻き取り方向とは逆方向に回転しようとしたときには、係合用ギヤ35との係合状態を維持して巻取りドラム11の回転を阻止するようになっている。
【0028】
窓開閉操作装置1の左右には、図4に示すように、ドラム解放軸37・38をそれぞれ配置している。それらのドラム解放軸37・38の前端には、カバー17の左右に配置した窓開放ボタン39・40をそれぞれ取り付けている。そして、窓開放ボタン39・40のいずれか一方が押されることで、対応するドラム解放軸37・38が逆回転防止爪34を巻取りドラム11の係合用ギヤ35から離すように構成している。逆回転防止爪34が係合用ギヤ35から離れたときには、巻取りドラム11は、ワイヤロープ8を前記巻き取り方向とは逆方向の繰り出し方向に回転可能になり、ワイヤロープ8が巻取りドラム11から回転窓2側へ繰り出される。
【0029】
なお、窓開放ボタン39・40は、その一方が排煙用のボタンであり、他方が換気用のボタンである。排煙用のボタンを押したときのワイヤロープ8の繰り出し量は、換気用のボタンを押したときのワイヤロープ8の繰り出し量よりも大きくなるようにしており、それに伴って排煙用のボタンを押したときの回転窓2の開放角度が、換気用のボタンを押したときの回転窓2の開放角度よりも大きくなる。
【0030】
また、筐体9内には、図3に示すように、前述の収容状態のハンドル14を押し出し操作するためのアーム41を配置している。アーム41は、その長さ方向の中間が揺動自在に支持されており、窓開放ボタン39・40のいずれか一方が押されることで、ドラム解放軸37・38がアーム41の一端(図3では下側)を後方へ押し、それによってアーム41が揺動してアーム41の他端がハンドル14の摘み22を前方へ押す。これによってハンドル14が筐体9から前方へ押し出される。
【0031】
このように、巻取りドラム11がワイヤロープ8を巻き取ることができなくなった場合や、巻取りドラム11が回転し難くなっている場合などにハンドル14を無理に回転させようとしても、ハンドル14が空転するので、過度の力がハンドル14や巻取りドラム11などに加わって、ハンドル14や巻取りドラム11などが破損することを防止できる。
【0032】
加えて、ボール26と六角穴付止めネジ27とコイルバネ28とからなる組を配置する放射状孔25の個数の増減と、放射状孔25の雌ネジ23への六角穴付止めネジ27のねじ込み量とによって、トルク制限部12aのボール26が連結部12bの凹部29から外れる際のトルクを調節することができ、その分だけ前記トルクの調節を容易に行うことができるうえ、トルク制限部12aのボール26が連結部12bの凹部29から外れる際のトルクを幅広く、且つ、細かく調節することができる。
【0033】
例えば図7のように右側の二つの放射状孔25に、ボール26と六角穴付止めネジ27とコイルバネ28とからなる組を配置しない場合には、図1のように全ての放射状孔25に、ボール26と六角穴付止めネジ27とコイルバネ28とからなる組を配置した場合よりもトルクを小さくできる。
【0034】
前記説明では、連結部12bの凹部29の個数がトルク制限部12aの放射状孔25の個数よりも多くなっているが、放射状孔25の個数と凹部29の個数とを一致させてもよい。
【符号の説明】
【0035】
1 窓開閉操作装置
2 回転窓
8 ワイヤロープ
11 巻取りドラム
12 トルクリミッタ
12a トルク制限部
12b 連結部
13a 入力軸
14 ハンドル
19 回転軸部
19a 外周面
23 雌ネジ
24 係合孔
25 放射状孔
26 ボール
27 六角穴付止めネジ
28 コイルバネ
29 凹部
30 外周面
36 開口
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7