(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5698493
(24)【登録日】2015年2月20日
(45)【発行日】2015年4月8日
(54)【発明の名称】車両のサスペンション支持構造
(51)【国際特許分類】
B60G 7/02 20060101AFI20150319BHJP
【FI】
B60G7/02
【請求項の数】4
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2010-231388(P2010-231388)
(22)【出願日】2010年10月14日
(65)【公開番号】特開2012-81915(P2012-81915A)
(43)【公開日】2012年4月26日
【審査請求日】2013年7月1日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003137
【氏名又は名称】マツダ株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000112082
【氏名又は名称】ヒルタ工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100067828
【弁理士】
【氏名又は名称】小谷 悦司
(74)【代理人】
【識別番号】100115381
【弁理士】
【氏名又は名称】小谷 昌崇
(74)【代理人】
【識別番号】100099955
【弁理士】
【氏名又は名称】樋口 次郎
(72)【発明者】
【氏名】高梨 陽光
(72)【発明者】
【氏名】安藤 正志
(72)【発明者】
【氏名】横田 登志行
【審査官】
岡▲さき▼ 潤
(56)【参考文献】
【文献】
特開2007−062675(JP,A)
【文献】
特開2007−090958(JP,A)
【文献】
特開2004−202565(JP,A)
【文献】
米国特許第04570968(US,A)
【文献】
米国特許出願公開第2004/0021286(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60G 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
前輪用のナックルを揺動可能に支持するサスペンション部材と、該サスペンション部材の振動を減衰するショックアブソーバとを備えた車両のサスペンション支持構造であって、
上記サスペンション部材の上面に、ショックアブソーバの下端部を揺動可能に支持する支持ブラケットが溶接され、
上記サスペンション部材には、その上面の一部を上方に隆起させた隆起部が形成され、
上記支持ブラケットの端部が上記隆起部の上面に溶接されるとともに、隆起部よりも高さの低い隆起部の周辺部の上面に上記支持ブラケットの端部以外の部分が溶接されたことを特徴とする車両のサスペンション支持構造。
【請求項2】
上記支持ブラケットは、ショックアブソーバの枢支部が形成された一対の起立板を有し、該両起立板の端部が上記隆起部にそれぞれ溶接されたことを特徴とする請求項1に記載の車両のサスペンション支持構造。
【請求項3】
上記サスペンション部材の上方にスタビライザーが車幅方向に延びるように設置されるとともに、該スタビライザーとの干渉を介するための干渉回避部が上記サスペンション部材の隆起部を避けた位置に形成されたことを特徴とする請求項1または2に記載の車両のサスペンション支持構造。
【請求項4】
上記サスペンション部材の上面には、支持ブラケットの端部を超えて溶接される捨て溶接ビード部が形成されたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両のサスペンション支持構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、前輪用のナックルを揺動可能に支持するサスペンション部材と、該サスペンション部材の振動を減衰するショックアブソーバとを備えた車両のサスペンション支持構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、部品数や組付け工数の増加を招くことなく、ショックアブソーバを耐久性よく、かつ精度よく締結できる車両用サスペンション支持部構造を提供することを目的として、下記特許文献1に示されるように、車体側のサスペンション支持部材にサスペンション側アーム部材を介して下端が連結されたショックアブソーバと、中央に取付穴が形成された上向き壁部および同上向き壁部の外周部より下向きに延出して上記サスペンション支持部材に固着される筒部からなるショックアブソーバブラケットと、上記取付穴と同心円をなすセンタリング穴および同センタリング穴を囲み上記上向き壁部に当接可能な打ち込み部が形成された逆向きカップ状部を有するとともに同逆向きカップ状部が上記上向き壁部に被せられた状態で同逆向きカップ状部の下端部が上記筒部の外周壁に固着されてなるセンタリングブラケットとを具備し、上記ショックアブソーバの上端締結部材を上記取付穴とセンタリング穴とに挿通した上で締結することが行われている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平9−193635号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に開示された車両用サスペンション支持構造では、車輪から入力された荷重を供給する機能を有するショックアブソーバの下端部を、サスペンション側アーム部材であるロアアームに設けられた中間補強バーに対して揺動可能に取り付けるように構成されている。上記ロアアームは、車輪から入力される荷重に応じて揺動変位するとともに、該荷重をショックアブソーバの下端部に伝達して吸収するように構成され、該ショックアブソーバの下端部を支持する支持部材には、上下方向の繰り返し荷重が作用する。このため、上記支持部材をロアアームに溶接する場合には、その溶接端部に入力される繰り返し荷重に対する強度を充分に確保することにより、その疲労破壊を効果的に防止する必要がある。
【0005】
また、上記支持部材をロアアームに溶接する代わりに、ショックアブソーバの下端部を支持する支持ブラケットをロアアームの上面に取付ボルトにより固定することも行われている。しかし、この場合には、上記ロアアームの上面に設置された支持ブラケットの基板を固定する取付ボルトの頭部等にショックアブソーバの下端部が干渉するのを防止する必要があるので、該ショックアブソーバの下端部を下方に配設することができず、所定の長さを有するショックアブソーバをコンパクトに設置することが困難であった。
【0006】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、簡単かつコンパクトな構成で、ショックアブソーバの下端部を支持する支持ブラケットに入力される繰り返し荷重に対する強度を充分に確保できる車両のサスペンション支持構造を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に係る発明は、前輪用のナックルを揺動可能に支持するサスペンション部材と、該サスペンション部材の振動を減衰するショックアブソーバとを備えた車両のサスペンション支持構造であって、上記サスペンション部材の上面に
、ショックアブソーバの下端部
を揺動可能に支持
する支持ブラケットが溶接され、上記サスペンション部材
には、その上面
の一部を上方に隆起させた隆起部が形成され、
上記支持ブラケットの端部が上記隆起部の上面に溶接されるとともに、隆起部よりも高さの低い隆起部の周辺部の上面に上記支持ブラケットの端部以外の部分が溶接されたものである。
【0008】
請求項2に係る発明は、上記請求項1に記載の車両のサスペンション支持構造において、上記支持ブラケットは、ショックアブソーバの枢支部が形成された一対の起立板を有し、該両起立板の端部が上記隆起部にそれぞれ溶接されたものである。
【0009】
請求項3に係る発明は、上記請求項1または2に記載の車両のサスペンション支持構造において、上記サスペンション部材の上方にスタビライザーが車幅方向に延びるように設置されるとともに、該スタビライザーとの干渉を介するための干渉回避部が上記サスペンション部材の隆起部を避けた位置に形成されたものである。
【0010】
請求項4に係る発明は、上記請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両のサスペンション支持構造において、上記サスペンション部材の上面には、支持ブラケットの端部を超えて溶接される捨て溶接ビード部が形成されたものである。
【発明の効果】
【0011】
請求項1に係る発明では、前輪用のナックルを揺動可能に支持するサスペンション部材と、該サスペンション部材の振動を減衰するショックアブソーバとを備えた車両のサスペンション支持構造において、上記サスペンション部材の上面
の一部を上方に隆起させた隆起部に支持ブラケットの端部を溶接
するとともに、当該支持ブラケットにショックアブソーバの下端部を揺動可能に支
持したため、上記支持ブラケット端部の被溶接部分の剛性を効果的に向上させることができ、ロアアームの揺動変位時にその撓みを防止することにより、上記支持ブラケットの溶接端部に疲労破壊が生じるのを効果的に防止できるという利点がある。
【0012】
請求項2に係る発明では、ショックアブソーバの下端部を枢支する枢支部が設けられた一対の起立板により上記支持ブラケットを構成し、かつ両起立板の端部を上記隆起部にそれぞれ溶接したため、両起立板の片方のみを上記隆起部に溶接した場合に比べ、上記支持ブラケットの溶接端部を疲労破壊させるような繰り返し荷重が作用するのを、より効果的に抑制し、該溶接端部にクラック等が形成されるのを確実に防止することができる。
【0013】
請求項3に係る発明では、サスペンション部材の上方において車幅方向に延びるように設置されたスタビライザーとの干渉を回避するため、上記サスペンション部材の上面に干渉回避部を形成したため、上記ロアアームの上面に隆起部を形成することにより支持ブラケットの支持強度を充分に確保するという効果を維持しつつ、上記ロアアームの上面にスタビライザーの延設部を干渉させることなく、該スタビライザーを適正に配設できるという利点がある。
【0014】
請求項4に係る発明では、サスペンション部材の上面に、支持ブラケットの端部を超えて溶接される捨て溶接ビード部を形成したため、上記サスペンション部材の上面に溶接された支持ブラケットの溶接端部に応力が集中するのを効果的に防止することができ、該支持ブラケットの溶接端部に疲労破壊が生じるのを、より確実に防止できるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明に係るサスペンション支持構造を備えた車両の全体構成を示す斜視図である。
【
図2】上記車両のシャーシフレームの構造を示す側面図である。
【
図3】上記車両のシャーシフレームの構造を示す斜視図である。
【
図4】上記車両に取り付けられたサスペンション装置を斜め後方から見た状態を示す斜視図である。
【
図5】サスペンション装置を斜め下方から見た状態を示す斜視図である。
【
図10】ロアアームの具体的構成を示す平面図である。
【
図13】ロアアームの具体的構成を示す斜視図である。
【
図14】サスペンション支持構造の参考例を示す説明図である。
【
図15】上記参考例に係る支持ブラケットの振動状態を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1〜
図4は、本発明の実施形態に係る車両のサスペンション支持構造を備えた小型トラックからなる車両1の全体構成を示している。該車両1は、エンジンルーム2、キャビン3および荷台4とを有し、これらがシャーシフレーム5上に支持されている。該シャーシフレーム5は、車両1の前後方向に延びる左右一対のサイドフレーム6,6と、該左右のサイドフレーム6,6を連結するように車幅方向に延びる複数本のクロスメンバ7〜13とにより平面視で梯子状に形成されている。
【0017】
上記シャーシフレーム5の前部には、
図5〜
図9に示すように、前輪14用のサスペンション装置15が配設されている。該サスペンション装置15は、前輪14を回転自在に支持するナックル16と、その下部を支持するロアアーム17と、ナックル16の上部を支持するアッパアーム18と、前輪14から入力された上下振動を減衰するサスペンション用コイルスプリング19およびショックアブソーバ20と、車体の傾斜を抑制するスタビライザー21とを備えたいわゆるハイマウントタイプダブルウィッシュボーン式サスペンションからなっている。
【0018】
上記ロアアーム17は、その基端部22,23が二股状に分岐し、前方側の基端部22をクロスメンバ8に枢支する支持軸24と、後方側の基端部23をクロスメンバ9に枢支する枢支軸25とを支点として揺動変位可能に支持されている。また、上記ロアアーム17の先端部は、ボールジョイント26を介してナックル16に連結されている。
【0019】
上記サイドフレーム6の外側面には、サスペンション用コイルスプリング19およびショックアブソーバ20の上端部を支持するサスペンションタワー27が設置されるとともに、その後方側にはロアアーム17の上方移動を規制するバンプストッパ28が取り付けられている。該バンプストッパ28の下端部には、上記ロアアーム17の後部上面に当接することによりその上方移動を規制するゴム製の当接部28aが設けられている。上記ロアアーム17は、アッパプレート29とロアプレート30とが接合されることにより形成された中空状部材からなり、その上面後方部には、上記バンプストッパ28の当接部28aに接触する部分を保護する当て板材31が溶接されている。
【0020】
また、上記ロアアーム17の上面には、ショックアブソーバ20の下端部を支持する支持ブラケット32が溶接されることにより固定されている。該支持ブラケット32は、上記ショックアブソーバ20の下端部を枢支する枢支軸33の挿通孔34が形成された前後一対の起立板35,36を有し、該起立板35,36の下辺部がロアアーム17の上面にアーク溶接される等により固着されている。
【0021】
前方側の起立板35は、
図10に示す平面視において、ロアアーム17の基端部側から先端部側に向けて車幅方向に延びる直線部37と、その車幅方向外側端部から斜め後方側に延びる傾斜部38とからなっている。また、上記ロアアーム17の上面には、
図11〜
図13に示すように、起立板35の基端部、つまり上記直線部37の車幅方向内側端部が溶接される被溶接部分を、その周辺部に比べて所定範囲に亘り上方に隆起させた隆起部40が形成されている。そして、上記隆起部40の上面には、起立板35の基端部を超えて車幅方向内方側に延びる捨てビード部41が形成されている。
【0022】
後方側の起立板36は、
図10に示す平面視において、ロアアーム17の先端部側から基端部側に向けて車幅方向に延びる直線部42と、その車幅方向内側端部から斜め前方側に延びる傾斜部43とからなっている。そして、上記起立板36の先端部、つまり上記直線部42の車幅方向外側端部が、上記起立板35の先端部に当接した状態でロアアーム17の上面に溶接されている。また、上記起立板36の基端部、つまり上記傾斜部43の車幅方向内側端部は、上記隆起部4
0上に溶接されている。
【0023】
上記スタビライザー21は、
図7および
図8に示すように、クロスメンバ8の前面に設けられた左右一対の支持部45,45により回転自在に支持されたスタビライザー本体46と、その左右両端部が斜め後方側に延びるように延設された延設部47とを有し、該延設部47の側端部が連結リンク48を介して上記ナックル16に連結されている。そして、上記スタビライザー21の延設部47には、ロアアーム17の上面前方部に沿うように下方に向けて屈曲する屈曲部が設けられている。また、上記ロアアーム17の上面前方部には、その設置高さを周辺部に比べて低く設定した干渉回避部44が形成され、これによって上記スタビライザー21の延設部47とロアアーム17との干渉が回避されるようになっている。
【0024】
上記のように前輪用のナックル16を揺動可能に支持するロアアーム17からなるサスペンション部材と、該ロアアーム17の振動を減衰するショックアブソーバ20とを備えた車両1のサスペンション支持構造
において、上記ロアアーム17の上面の一部を上方に隆起させた隆起部40の上面に、ショックアブソーバ20の下端部を揺動可能に支持
する支持ブラケット32の基端部を溶接するとともに、上記隆起部40よりも高さの低い隆起部40の周辺部の上面に上記支持ブラケット40の基端部以外の部分を溶接したため、簡単かつコンパクトな構成で、ショックアブソーバ20の下端部を支持する支持ブラケット32に入力される繰り返し荷重に対する強度を充分に確保できるという利点がある。
【0025】
すなわち、車両1の走行時に前輪14からナックル16を介してロアアーム17の先端部に上下振動荷重が入力されると、該ロアアーム17の車幅方向中央部が上記サスペンション用コイルスプリング19およびショックアブソーバ20により支持されつつ、枢支軸25を支点にロアアーム17が揺動変位することにより、上記支持ブラケット32の被溶接部を上下動させる方向に振動荷重が作用する。そして、上記隆起部40を設けることなく、
図14に示すように、ロアアーム17の平坦面部分に上記支持ブラケット32′の基端部を溶接した場合には、ロアアーム17の揺動変位に応じ、
図14の仮想線および
図15の実線で示すように、上記支持ブラケット32′の被溶接部分が上下に振動する。このため、該支持ブラケット32′の溶接端部に圧縮荷重と引張荷重とが繰り返して作用することにより、該溶接端部に疲労破壊が生じて上記支持ブラケット32′の溶接端部にクラックが形成される可能性がある。
【0026】
これに対して上記のように支持ブラケット32の基端部が溶接されるロアアーム17の上面に上記隆起部40を形成した場合には、上記支持ブラケット32の被溶接部分の剛性をその周辺部に比べて剛性を高めることができるとともに、
図12の矢印Aに示すように支持ブラケット32の溶接端部を上下に揺動変位させる方向に入力された荷重に応じて、上記隆起部40の基端部B等を弾性変形させることにより、隆起部40の上面に溶接された支持ブラケット32の被溶接部分が変形するのを抑制することができる。このため、上記支持ブラケット32の溶接端部にクラックを形成させるような繰り返し荷重が生じるのを効果的に防止することができる。
【0027】
したがって、上記ショックアブソーバ20の下端部を支持する支持ブラケットの基板をロアアームの上面に取付ボルトにより固定するように構成した場合に比べ、該ショックアブソーバ20の下端部を上方に配設することができるようにするために、上記支持ブラケット32をロアアーム17の上面に溶接した車両1のサスペンション支持構造において、上記支持ブラケット32の溶接端部に疲労破壊を生じさせるような繰り返し荷重が作用するのを効果的に抑制し、該溶接端部にクラックが形成されること等を確実に防止できるという利点がある。
【0028】
特に、
図10および
図11に示すように、支持ブラケット32を構成する一対の起立板35,36の車幅方向中央部を下方に膨出させるとともに、これに対応してロアアーム17の上面を下方に凹入させるように構成した場合には、ショックアブソーバ20の下端部を枢支する枢支軸33の挿通孔34を上記起立板35,36の下方に位置させることにより、ショックアブソーバ20の下端部がロアアーム17の上面に干渉させることなく、上記ショックアブソーバ20の全長を充分に確保しつつ、その下端部を下方に位置させることができ、これによって所定の長さを有するショックアブソーバ20
をコンパクトに設置できるという利点がある。
【0029】
また、上記実施形態では、ショックアブソーバ20の下端部を枢支する枢支軸33の挿通孔34からなる枢支部が設けられた一対の起立板35,36により上記支持ブラケット32を構成し、かつ両起立板35,36の基端部を上記隆起部40にそれぞれ溶接したため、両起立板35,36の片方のみを上記隆起部40に溶接した場合に比べ、上記支持ブラケット32の溶接端部に疲労破壊を生じさせるような繰り返し荷重が作用するのを、より効果的に抑制し、該溶接端部にクラック等が形成されるのを、さらに確実に防止できるという利点がある。
【0030】
さらに、上記実施形態では、サスペンション部材を構成する上記ロアアーム17の上方において車幅方向に延びるように設置されたスタビライザー21との干渉を回避するため、上記ロアアーム17の上面前方部の設置高さを、その周辺部に比べて低く設定した干渉回避部44を形成したため、上記ロアアーム17の上面に隆起部40を形成することにより支持ブラケット32の支持強度を充分に確保するという効果を維持しつつ、上記ロアアーム17の上面にスタビライザー21を干渉させることなく、該スタビライザー21を適正に配設できるという利点がある。
【0031】
また、上記実施形態に示すように、サスペンション部材を構成する上記ロアアーム17の上面に、支持ブラケット32の基端部を超えて溶接される捨て溶接ビード部41を形成した場合には、上記ロアアーム17の上面に溶接された支持ブラケット32の基端部に応力が集中するのを効果的に防止することができるため、該支持ブラケット32の溶接端部に疲労破壊が生じるのを、より確実に防止できるという利点がある。
【0032】
なお、上記実施形態では、ロアアーム17の上面において、上記支持ブラケット32の基端部が溶接される被溶接部分のみに上記隆起部40を形成した例について説明したが、上記支持ブラケット32の先端部、つまり車幅方向外側端部が溶接される被溶接部分にも同様の隆起部を形成し、該隆起部に支持ブラケット32の先端部を溶接し、かつ上記ロアアーム17の上面に、支持ブラケット32の先端部を超えて溶接される捨て溶接ビード部を形成した構造としてもよい。
【符号の説明】
【0033】
1 車両
14 前輪
17 ロアアーム(サスペンション部材)
20 ショックアブソーバ
21 スタビライザー
32 支持ブラケット
34 挿通孔(ショックアブソーバの枢支部)
35,36 起立板
40 隆起部
44 干渉回避部