【実施例】
【0050】
<実施例1>
8−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−1,6−ナフチリジン−2−カルボキサミド
【化4】
(1a)エチル 8−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−1,6−ナフチリジン−2−カルボキシレート
エチル 8−ブロモ−1,6−ナフチリジン−2−カルボキシレート(9.89g、35.2mmol)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムジクロリド(2.47g、3.52mmol)および炭酸カリウム(14.6g、106mmol)に対して2−[4−(メトキシメトキシ)−3−メチルフェニル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(12.9g、45.7mmol)をエタノール(300mL)に溶かしながら加え、さらに水(2.53mL)を加えた。反応液を窒素雰囲気下、90℃で1時間撹拌し、冷却後、エタノール(300mL)、濃硫酸(32mL)を加え、90℃で45分間撹拌した。
冷却後、反応液を飽和重曹水と酢酸エチルの懸濁液にゆっくり加え、析出した固体をろ取し乾燥させ、標記目的化合物(8.42g、収率77%)を得た。
1H-NMR (DMSO-D
6) δ: 1.38 (3H, t, J = 7.1 Hz), 4.41 (2H, q, J = 7.1 Hz), 7.08-7.13 (1H, m), 7.52-7.55 (1H, m), 7.85 (1H, dd, J= 13.1, 2.1 Hz), 8.28 (1H, d, J= 8.5 Hz), 8.84 (1H, d, J = 8.5 Hz), 8.92 (1H, s), 9.48 (1H, s).
MS(ESI) m/z: 313 (M+H)
+
(1b)8−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−1,6−ナフチリジン−2−カルボキサミド
実施例1(1a)で合成したエチル 8−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−1,6−ナフチリジン−2−カルボキシラート(100mg、0.32mmol)を7Mアンモニア メタノール溶液(10mL)に溶解し、80℃で3時間加熱撹拌した。反応液を室温に冷却後、析出した固体をろ取して、標記目的化合物(51mg、収率56%)を得た。
1H-NMR (DMSO-D
6) δ: 7.12 (1H, t, J = 8.9 Hz), 7.48-7.53 (1H, m), 7.65 (1H, br s), 7.69 (1H, dd, J = 12.8, 2.1 Hz), 7.99 (1H, br s), 8.29 (1H, d, J= 8.5 Hz), 8.82 (1H, d, J = 8.5 Hz), 8.87 (1H, s), 9.47 (1H, s).
MS(FAB) m/z: 284 (M+H)
+【0051】
<実施例2>
8−(3−フルオロ−4−{2−[2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ]エトキシ}フェニル)−1,6−ナフチリジン−2−カルボキサミド
【化5】
(2a)エチル 8−[3−フルオロ−4−(2−{2−[2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)エトキシ]エトキシ}エトキシ)フェニル]−1,6−ナフチリジン−2−カルボキシレート
実施例1(1a)で合成したエチル 8−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−1,6−ナフチリジン−2−カルボキシレート(300mg、0.961mmol)と2−{2−[2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)エトキシ]エトキシ}エタノール(338mg、1.44mmol)をトルエン(3.0mL)に溶解させ、そこへシアノメチレントリブチルホスホラン(348mg、1.44mmol)のトルエン(3.0mL)溶液を加え、窒素雰囲気下、80℃で1時間撹拌した。
反応液を減圧下濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、75:25−30:70、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(353mg、収率70%)を得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 1.48 (3H, t, J = 7.1 Hz), 1.49-1.65 (2H, m), 1.69-1.76 (2H, m), 1.79-1.88 (2H, m), 3.47-3.53 (1H, m), 3.60-3.66 (1H, m), 3.70-3.75 (4H, m), 3.77-3.80 (2H, m), 3.85-3.91 (2H, m), 3.94-3.97 (2H, m), 4.29-4.32 (2H, m), 4.49 (2H, q, J= 7.1 Hz), 4.63-4.66 (1H, m), 7.15 (1H, t, J = 8.7 Hz), 7.60-7.63 (1H, m), 7.88 (1H, dd, J = 12.8, 2.3 Hz), 8.31 (1H, d, J = 8.3 Hz), 8.50 (1H, d, J = 8.3 Hz), 8.93 (1H, s), 9.32 (1H, s).
MS(FAB) m/z: 529 (M+H)
+
(2b)8−[3−フルオロ−4−(2−{2−[2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)エトキシ]エトキシ}エトキシ)フェニル]−1,6−ナフチリジン−2−カルボキサミド
実施例2(2a)で合成された、エチル 8−[3−フルオロ−4−(2−{2−[2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)エトキシ]エトキシ}エトキシ)フェニル]−1,6−ナフチリジン−2−カルボキシレート(353mg、0.668mmol)を用い、実施例1(1a)と同様の方法を用いて標記目的化合物の粗生成物を得て、精製することなくそのまま次の反応に用いた。
(2c)8−(3−フルオロ−4−{2−[2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ]エトキシ}フェニル)−1,6−ナフチリジン−2−カルボキサミド
実施例2(2b)で合成された、8−[3−フルオロ−4−(2−{2−[2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)エトキシ]エトキシ}エトキシ)フェニル]−1,6−ナフチリジン−2−カルボキサミドをメタノール(7.0mL)に溶解し、p−トルエンスルホン酸一水和物を0℃で加え、室温で終夜撹拌した。
反応液に飽和重曹水を加え中和を行い、そのまま減圧下濃縮した。残渣にクロロホルムと水を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥後、ろ過を行い、ろ液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、30:70−0:100、V/V、酢酸エチル:メタノール、100:0−90:10、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(110mg、収率40%(2工程))を得た。
1H-NMR (DMSO-D
6) δ: 3.42-3.46 (2H, m), 3.47-3.52 (2H, m), 3.55-3.59 (2H, m), 3.62-3.66 (2H, m), 3.80-3.84 (2H, m), 4.26-4.30 (2H, m), 4.60 (1H, t, J= 5.5 Hz), 7.36 (1H, t, J = 8.7 Hz), 7.61-7.64 (1H, m), 7.66 (1H, br s), 7.78 (1H, dd, J = 12.8, 1.8 Hz), 8.01 (1H, br s), 8.30 (1H, d, J = 8.7 Hz), 8.84 (1H, d, J = 8.7 Hz), 8.88 (1H, s), 9.49 (1H, s).
MS(FAB) m/z: 416 (M+H)
+【0052】
<実施例3>
4−{2−[4−(2−カルバモイル−1,6−ナフチリジン−8−イル)−2−フルオロフェノキシ]エトキシ}安息香酸塩酸塩
【化6】
実施例1(1a)で合成したエチル 8−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−1,6−ナフチリジン−2−カルボキシレートと参考例9で合成したtert−ブチル 4−(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゾエートから、実施例2(2a), (2b)と同様の方法を用いて合成したtert−ブチル 4−{2−[4−(2−カルバモイル−1,6−ナフチリジン−8−イル)−2−フルオロフェノキシ]エトキシ}ベンゾエート(174mg、0.346mmol)を1,4−ジオキサン(1.0mL)に溶解し、4M HCl/1,4−ジオキサン溶液(8.0mL)を0℃で加え、終夜撹拌した。
反応液を減圧下濃縮し、残渣にメタノールを加えて懸濁させ、ろ取した。得られた固体を乾燥し、標記目的化合物(116mg、収率70%)を得た。
1H-NMR (DMSO-D
6) δ: 4.47-4.55 (4H, m), 7.11 (2H, d, J = 8.8 Hz), 7.44 (1H, t, J = 8.5 Hz), 7.64-7.68 (2H, m), 7.69 (1H, br s), 7.81 (1H, dd, J = 12.6,2.1 Hz), 7.92 (2H, d, J= 8.8 Hz), 8.03 (1H, br s), 8.33 (1H, d, J= 8.6 Hz), 8.87 (1H, d, J = 8.6 Hz), 8.91 (1H, s), 9.55 (1H, s).
MS(FAB) m/z: 448 (M+H)
+【0053】
<実施例4>
4−{4−[2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルオキシ)エトキシ]フェニル}イソキノリン−6−カルボキサミド
【化7】
(4a)2−(トリメチルシリル)エチル{4−[2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルオキシ)エトキシ]フェニル}イソキノリン−6−カルボキシレート
2−(トリメチルシリル)エチル4−{[(トリフルオロメチル)スルホニル]オキシ}イソキノリン−6−カルボキシレート(500mg、1.2mmol)をトルエン(10ml)に溶解させ、参考例2で合成した4−{2−[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェノキシ]エトキシ}テトラヒドロ−2H−ピラン(630mg、1.8mmol)、4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9−ジメチルキサンテン(210mg、0.36mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(160mg、0.17mmol)、炭酸カリウム(500mg、3.6mmol)を加えた。100℃で4時間撹拌後、酢酸エチルを加え、水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、100:0−50:50、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(307mg、収率52%)を得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 0.07 (9H, s), 1.13 (2H, t, J = 8.4 Hz), 1.63-1.73 (2H, m), 1.90-2.02 (2H, m), 3.44-3.52 (2H, m), 3.61-3.69 (1H, m), 3.91 (2H, t, J = 5.0 Hz), 3.96-4.02 (2H, m), 4.24 (2H, t, J= 5.0 Hz), 4.46 (2H, t, J = 8.4 Hz), 7.11 (3H, d, J = 8.8 Hz), 7.44 (2H, d, J = 8.8 Hz), 8.09 (1H, d, J = 8.5 Hz), 8.21 (1H, d, J = 8.5 Hz), 8.55 (1H, s), 8.66 (1H, s), 9.29 (1H, s).
(4b)4−{4−[2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルオキシ)エトキシ]フェニル}イソキノリン−6−カルボキサミド
実施例4(4a)で合成した2−(トリメチルシリル)エチル[4−(2−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルオキシ)エトキシ)フェニル]イソキノリン−6−カルボキシレート(305mg、0.62mmol)をテトラヒドロフラン(5ml)に溶解させ、1Mテトラブチルアンモニウムフロリドのテトラヒドロフラン溶液(1.2ml、1.2mmol)を加えた。室温で2時間撹拌後、減圧下濃縮した。得られた残渣をジメチルホルムアミド(10ml)に溶解させ、塩化アンモニウム(660mg、12.3mmol)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)−カルボジイミド塩酸塩(590mg、3.1mmol)、1−ヒドロキシ−1H−ベンゾトリアゾール1水和物(470mg、3.1mmol)、トリエチルアミン(2.1ml、15.1mmol)を加え室温にて終夜撹拌後、水を加え、ジクロロメタンで3回抽出した。有機層を集め飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:メタノール、100:0−95:5、V/V)を用いて精製し、メタノール−酢酸エチル−ヘキサンで再結晶を行い標記目的化合物(108mg、収率45%)を得た。
1H-NMR (DMSO-D
6) δ: 1.37-1.50 (2H, m), 1.85-1.95 (2H, m), 3.34-3.42 (2H, m), 3.56-3.65 (1H, m), 3.79-3.87 (4H, m), 4.18-4.24 (2H, m), 7.17 (2H, d, J= 8.4 Hz), 7.50 (2H, d, J = 8.4 Hz), 7.62 (1H, br s), 8.11 (1H, d, J= 8.5 Hz), 8.23 (1H, br s), 8.28 (1H, d, J= 8.5 Hz), 8.38 (1H, s), 8.47 (1H, s), 9.38 (1H, s).
MS(FAB) m/z 393(M+H)
+【0054】
<実施例5>
4−(4−メトキシフェニル)イソキノリン−6−カルボキサミド
【化8】
窒素雰囲気下、塩化アンモニウム(133mg、2.49mmol)をトルエン(2.0mL)に懸濁させ、そこへトリメチルアルミニウム(2.0M トルエン溶液、1.13mL、2.26mmol)を0℃で滴下し、室温まで昇温後、1時間撹拌した。2−(トリメチルシリル)エチル 4−{[(トリフルオロメチル)スルホニル]オキシ}イソキノリン−6−カルボキシレートより実施例4(4a)と同様な方法により合成された2−(トリメチルシリル)エチル 4−(4−メトキシフェニル)イソキノリン−6−カルボキシレート(172mg、0.452mmol)をトルエン(2.0mL)に溶かしながら反応液へ加え、50℃で3時間30分撹拌した。
0℃まで冷却後、硫酸ナトリウム十水和物を加え室温で撹拌し、析出した固体をろ過により除去した。ろ液を減圧下濃縮し、得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、100:0−90:10、V/V、酢酸エチル:メタノール、100:0−98:2、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(51mg、収率40%)を得た。
1H-NMR (DMSO-D
6) δ: 3.87 (3H, s), 7.16 (2H, d, J = 8.7 Hz), 7.51 (2H, d, J = 8.7 Hz), 7.60 (1H, br s), 8.11 (1H, d, J = 8.5 Hz), 8.23 (1H, br s), 8.28 (1H, d, J= 8.5 Hz), 8.38 (1H, s), 8.47 (1H, s), 9.37 (1H, s).
MS(EI) m/z: 278 (M)
+【0055】
<実施例6>
4−[4−(1−アセチル−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−4−イル)フェニル]イソキノリン−6−カルボキサミド
【化9】
(6a)2−(トリメチルシリル)エチル 4−[4−(1−アセチル−4−ヒドロキシピペリジン−4−イル)フェニル]イソキノリン−6−カルボキシレート
2−(トリメチルシリル)エチル 4−{[(トリフルオロメチル)スルホニル]オキシ}イソキノリン−6−カルボキシレート(800mg、1.90mmol)、参考例10で合成した1−アセチル−4−[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]ピペリジン−4−オール(983mg、2.85mmol)を用いて、参考例4(4a)と同様の方法により標記目的化合物(931mg、収率100%)を得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 0.06 (9H, s), 1.11-1.15 (2H, m), 1.86-1.98 (2H, m), 1.92 (1H, s), 2.03-2.18 (2H, m), 2.18 (3H, s), 3.12-3.20 (1H, m), 3.63-3.72 (1H, m), 3.76-3.83 (1H, m), 4.43-4.48 (2H, m), 4.63-4.70 (1H, m), 7.53 (2H, d, J= 8.4 Hz), 7.66 (2H, d, J = 8.4 Hz), 8.10 (1H, d, J = 8.6 Hz), 8.21 (1H, d, J = 8.6 Hz), 8.49 (1H, s), 8.64 (1H, s), 9.32 (1H, s).
(6b)4−[4−(1−アセチル−4−ヒドロキシピペリジン−4−イル)フェニル]イソキノリン−6−カルボキサミド
実施例6(6a)で合成した2−(トリメチルシリル)エチル 4−[4−(1−アセチル−4−ヒドロキシピペリジン−4−イル)フェニル]イソキノリン−6−カルボキシレート(600mg、1.22mmol)を用いて、参考例4(4b)と同様の方法により標記目的化合物(331mg、収率69%)を得た。
1H-NMR (DMSO-D
6) δ: 1.65-1.73 (2H, m), 1.77-1.86 (1H, m), 1.95-2.04 (1H, m), 2.02 (1H, s), 2.89-2.97 (1H, m), 3.41-3.48 (1H, m), 3.68-3.74 (1H, m), 4.30-4.36 (1H, m), 5.26 (1H, s), 7.52 (2H, d, J = 8.4 Hz), 7.62 (1H, s), 7.67 (2H, d, J = 8.4 Hz), 8.08 (1H, d, J = 8.6 Hz), 8.22 (1H, br s), 8.26 (1H, d, J = 8.6 Hz), 8.34 (1H, s), 8.47 (1H, s), 9.36 (1H, s).
MS(FAB) m/z: 390 (M+H)
+
(6c)4−[4−(1−アセチル−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−4−イル)フェニル]イソキノリン−6−カルボキサミド
実施例6(6b)で製造したエチル 4−[4−(1−アセチル−4−ヒドロキシピペリジン−4−イル)フェニル]イソキノリン−6−カルボキサミド(209mg、0.537mmol)にトリフルオロ酢酸(3.00mL)を加え、50℃で24時間撹拌した。
冷却後、反応液を減圧下で濃縮し、得られた残渣を塩基性シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:メタノール、100:0−95:5、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(156mg、収率78%)を得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 2.07 (1.32H, s), 2.11 (1.68H, s), 2.53-2.58 (0.88H, m), 2.64-2.68 (1.12H, m), 3.66-3.70 (1.12H, m), 3.69-3.73 (0.88H, m), 4.13-4.16 (1.12H, m), 4.19-4.22 (0.88H, m), 6.32-6.36 (1H, m), 7.58 (2H, d, J = 8.3 Hz), 7.63 (1H, br s), 7.66 (1.12H, d, J= 8.3 Hz), 7.68 (0.88H, d, J = 8.3 Hz), 8.13 (1H, d, J = 8.7 Hz), 8.25 (1H, br s), 8.30 (1H, d, J= 8.7 Hz), 8.38 (1H, s), 8.52 (1H, s), 9.41 (1H, s).
MS(FAB) m/z: 372 (M+H)
+【0056】
<実施例7>
4−(4−クロロフェニル)イソキノリン−6−カルボキサミド 塩酸塩
【化10】
(7a)4−(4−クロロフェニル)イソキノリン−6−カルボキサミド
2−(トリメチルシリル)エチル 4−{[(トリフルオロメチル)スルホニル]オキシ}イソキノリン−6−カルボキシレート(6.00g、14.2mmol)、及び4−クロロフェニルボロン酸(3.30g、30.0mmol)から実施例8(8a)と同様な方法により2−(トリメチルシリル)エチル 4−(4−クロロフェニル)イソキノリン−6−カルボキシレート(3.90g、収率71%)を得た。さらに本化合物(3.90g、9.9mmol)を用い、実施例4(4b)と同様の方法により標記目的化合物(1.96g、収率70%)を得た。
1H-NMR (DMSO-D
6) δ: 7.62 (2H, d, J = 8.5 Hz), 7.63 (1H, br s), 7.66 (2H, d, J = 8.5 Hz), 8.13 (1H, d, J = 8.6 Hz), 8.25 (1H, br s), 8.31 (1H, d, J = 8.6 Hz), 8.31 (1H, s), 8.51 (1H, s), 9.43 (1H, s).
MS(EI) m/z 282(M
+・)
(7b)4−(4−クロロフェニル)イソキノリン−6−カルボキサミド 塩酸塩
実施例7(7a)で合成した4−(4−クロロフェニル)イソキノリン−6−カルボキサミド(1.9g、6.7mmol)をメタノール(250ml)に溶解させ、4M塩酸ジオキサン溶液(5ml、20mmol)を加え、室温にて30分撹拌後、減圧下濃縮した。ジエチルエーテルで共沸後、メタノール−ジエチルエーテルで再結晶を行い標記目的化合物(2g、収率93%)を得た
1H-NMR (DMSO-D
6) δ: 7.66 (2H, d, J = 8.5 Hz), 7.70 (2H, d, J = 8.5 Hz), 7.75 (1H, br s), 8.26 (1H, d, J = 8.6 Hz), 8.37 (1H, s),8.37 (1H, br s), 8.49 (1H, d, J = 8.6 Hz), 8.63 (1H, s), 9.69 (1H, s).
MS(EI) m/z 282(M
+・)
【0057】
<実施例8>
4−{4−[ホルミル(メチル)アミノ]フェニル}イソキノリン−6−カルボキサミド
【化11】
(8a)2−(トリメチルシリル)エチル 4−{4−[(tert−ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ]フェニル}イソキノリン−6−カルボキシレート
2−(トリメチルシリル)エチル 4−{[(トリフルオロメチル)スルホニル]オキシ}イソキノリン−6−カルボキシレート(1.50g、3.56mmol)、炭酸カリウム(2.46g、17.8mmol)、tert−ブチル メチル[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]カーバメート(1.78g、5.34mmol)、および[1,1−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム−ジクロロメタン錯体(291mg、0.356mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(30mL)に溶解し、窒素雰囲気下、90℃で1時間撹拌した。
冷却後、反応液を減圧下濃縮し、固体をろ過した後、ジクロロメタンで洗浄した。得られた有機層を再度減圧下で濃縮した。得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、100:0−80:20、V/V)および中性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、100:0−50:50、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(1.28g、収率75%)を得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 0.04 (9H, s), 1.09-1.13 (2H, m), 1.50 (9H, s), 3.35 (3H, s), 4.41-4.46 (2H, m), 7.42 (2H, d, J = 8.6 Hz), 7.47 (2H, d, J = 8.6 Hz), 8.08 (1H, d, J = 8.5 Hz), 8.20 (1H, d, J = 8.5 Hz), 8.54 (1H, s), 8.66 (1H, s), 9.29 (1H, s).
【0058】
(8b)tert−ブチル [4−(6−カルバモイルイソキノリン−4−イル)フェニル]メチルカーバメート
実施例8(8a)で合成した2−(トリメチルシリル)エチル 4−{4−[(tert−ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ]フェニル}イソキノリン−6−カルボキシレート(500mg、1.05mmol)をテトラヒドロフラン(10.0mL)に溶解し、窒素雰囲気下、テトラn−ブチルアンモニウムフルオリド/1.0Mテトラヒドロフラン溶液(1.36mL、1.36mmol)を加えた。反応液を1時間撹拌後、さらにテトラn−ブチルアンモニウムフルオリド/1.0Mテトラヒドロフラン溶液(0,523mL、0.679mmol)を加え、1時間撹拌した。
反応液を減圧下濃縮し、N,N−ジメチルホルムアミド(10.0mL)に溶解し、トリエチルアミン(1.75mL、12.5mmol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物(42mg、0.314mmol)、塩化アンモニウム(559mg、10.5mmol)および1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(1.00g、5.23mmol)を加え、窒素雰囲気下、室温で4時間撹拌した。
反応液を減圧下濃縮し、クロロホルムと水を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥後、ろ過し、ろ液を減圧下濃縮した。得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、60:40−0:100、V/V、酢酸エチル:メタノール、100:0−95:5、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(202mg、収率51%)を得た。
1H-NMR (DMSO-D
6) δ: 1.49 (9H, s), 3.36 (3H, s), 7.54 (2H, d, J = 8.3 Hz), 7.59 (2H, d, J = 8.3 Hz), 7.68 (1H, br s), 8.15 (1H, d, J= 8.3 Hz), 8.29 (2H, br s), 8.33 (2H, d, J= 8.3 Hz), 8.42 (1H, s), 8.54 (1H, s), 9.44 (1H, s).
MS(FAB) m/z: 378 (M+H)
+
(8c)4−[4−(メチルアミノ)フェニル]イソキノリン−6−カルボキサミド
実施例8(8b)で合成したtert−ブチル [4−(6−カルバモイルイソキノリン−4−イル)フェニル]メチルカーバメート(151mg、0.402mmol)をジクロロメタン(3.5mL)に懸濁させ、そこへ0℃でトリフルオロ酢酸(0.53mL)を加え、室温で3時間撹拌した。
反応液を0℃まで冷却し、飽和重曹水を加え、クロロホルムで抽出した。集めた有機層を減圧下濃縮し、得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、50:50−0:100、V/V、酢酸エチル:メタノール、100:0−95:5、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(102mg、収率92%)を得た。
1H-NMR (DMSO-D
6) δ: 2.75 (3H, d, J = 5.1 Hz), 5.97 (1H, q, J = 5.1 Hz), 6.72 (2H, d, J = 8.6 Hz), 7.30 (2H, d, J = 8.6 Hz), 7.59 (1H, br s), 8.06 (1H, d, J = 8.6 Hz), 8.21 (1H, br s), 8.22 (1H, d, J = 8.6 Hz), 8.42 (1H, s), 8.45 (1H, s), 9.28 (1H, s).
MS(FAB) m/z: 278 (M+H)
+【0059】
(8d)4−{4−[ホルミル(メチル)アミノ]フェニル}イソキノリン−6−カルボキサミド
実施例8(8c)で合成した4−[4−(メチルアミノ)フェニル]イソキノリン−6−カルボキサミド(30mg、0.108mmol)にギ酸(0.5mL)を加え、そこへ0℃で無水酢酸(0.15mL)を加えて、窒素雰囲気下、室温で4時間撹拌した。
反応液を減圧下濃縮し、得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、50:50−0:100、V/V、酢酸エチル:メタノール、100:0−98:2、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(36mg、収率100%)を得た。
1H-NMR (DMSO-D
6) δ: 3.32 (3H, s), 7.58 (2H, d, J = 8.0 Hz), 7.65 (1H, s), 7.65 (2H, d, J = 8.0 Hz), 8.13 (1H, d, J = 8.7 Hz), 8.27 (1H, br s), 8.31 (1H, d, J= 8.7 Hz), 8.38 (1H, s), 8.52 (1H, s), 8.72 (1H, s), 9.42 (1H, s).
MS(FAB) m/z: 306 (M+H)
+【0060】
<実施例9>
8−{4−[2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルオキシ)エトキシ]フェニル}−1,6−ナフチリジン−2−カルボキサミド
【化12】
(9a)エチル 8−{4−[2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルオキシ)エトキシ]フェニル}−1,6−ナフチリジン−2−カルボキシラート
8−ブロモ−1,6−ナフチリジン−2−カルボン酸(447mg、1.77mmol)及び参考例2で合成した4−{2−[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキソボロラン−2−イル)フェノキシ]エトキシ}テトラヒドロ−2H−ピラン(800mg、2.30mmol)を用いて、実施例1(1a)と同様の方法により標記目的化合物(450mg、収率60%)を得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 1.46 (3H, t, J = 7.2 Hz), 1.61-1.72 (2H, m), 1.92-2.01 (2H, m), 3.44-3.50 (2H, m), 3.60-3.68 (1H, m), 3.89 (2H, t, J = 5.0 Hz), 3.94-4.02 (2H, m), 4.23 (2H, t, J = 5.0 Hz), 4.48 (2H, q, J = 7.2 Hz), 7.10 (2H, d, J = 8.8 Hz), 7.90 (2H, d, J = 8.8 Hz), 8.28 (1H, d, J = 8.3 Hz), 8.48 (1H, d, J = 8.3 Hz), 8.92 (1H, s), 9.29 (1H, s).
MS(FAB) m/z: 423 (M+H)
+.
(9b)8−{4−[2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルオキシ)エトキシ]フェニル}−1,6−ナフチリジン−2−カルボキサミド
実施例9(9a)で合成したエチル 8−{4−[2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルオキシ)エトキシ]フェニル}−1,6−ナフチリジン−2−カルボキシラート(340mg、0.81mmol)を用いて、実施例1(1b)と同様の方法により標記目的化合物(318mg、収率99%)を得た。
1H-NMR (DMSO-D
6) δ: 1.36-1.48 (2H, m), 1.83-1.92 (2H, m), 3.27-3.39 (2H, m), 3.54-3.63 (1H, m), 3.77-3.85 (4H, m), 4.16-4.21 (2H, m), 7.13 (2H, d, J= 8.8 Hz), 7.59 (1H, br s), 7.78 (2H, d, J= 8.8 Hz), 8.00 (1H, br s), 8.29 (1H, d, J= 8.5 Hz), 8.82 (1H, d, J = 8.5 Hz), 8.84 (1H, s), 9.45 (1H, s).
MS(FAB) m/z: 394 (M+H)
+.
【0061】
<実施例10>
N−メチル−8−{4−[2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルオキシ)エトキシ]フェニル}−1,6−ナフチリジン−2−カルボキサミド
【化13】
実施例9(9a)の合成過程で生じる中間体N−メチル−8−{4−[2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルオキシ)エトキシ]フェニル}−1,6−ナフチリジン−2−カルボン酸(281mg、0.71mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(7mL)に溶解し、そこへメチルアミン塩酸塩(478mg、7.13mol)、トリエチルアミン(1.2mL、8.56mmol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(33mg、0.21mmol)及び1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(681mg、3.56mmol)を加え、室温で48時間撹拌した。反応液をろ過し、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、40:60−0:100、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(30mg、収率10%)を得た。
1H-NMR (DMSO-D
6) δ: 1.39-1.49 (2H, m), 1.85-1.95 (2H, m), 2.90 (3H, d, J= 4.9 Hz), 3.32-3.40 (2H, m), 3.56-3.65 (1H, m), 3.79-3.86 (4H, m), 4.18-4.23 (2H, m), 7.14 (2H, d, J = 8.5 Hz), 7.80 (2H, d, J = 8.5 Hz), 8.14 (1H, br s), 8.29 (1H, d, J= 8.5 Hz), 8.82 (1H, d, J = 8.5 Hz), 8.84 (1H, s), 9.45 (1H, s).
MS (FAB) m/z: 408 (M+H)
+.
【0062】
<実施例11>
N−エチル−8−{4−[2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルオキシ)エトキシ]フェニル}−1,6−ナフチリジン−2−カルボキサミド
【化14】
実施例9(9a)の合成過程で生じるN−メチル−8−{4−[2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルオキシ)エトキシ]フェニル}−1,6−ナフチリジン−2−カルボン酸(300mg、0.76mmol)及びエチルアミン塩酸塩(616mg、7.61mmol)を用いて、実施例10と同様の方法により標記目的化合物(100mg、収率31%)を得た。
1H-NMR (DMSO-D
6) δ: 1.16 (3H, t, J = 7.2 Hz), 1.38-1.56 (2H, m), 1.84-1.98 (2H, m), 3.33-3.47 (4H, m), 3.56-3.66 (1H, m), 3.79-3.91 (4H, m), 4.20 (2H, t, J = 4.8 Hz), 7.15 (2H, d, J = 8.8 Hz), 7.82 (2H, d, J = 8.8 Hz), 8.08-8.18 (1H, m), 8.28 (1H, d, J = 8.3 Hz), 8.83 (1H, d, J = 8.3 Hz), 8.86 (1H, s), 9.46 (1H, s).
MS (FAB) m/z: 422 (M+H)
+.
【0063】
<実施例12>
4−(6−カルバモイルイソキノリン−4−イル)フェニル ジメチルカルバメート
【化15】
(12a)2−(トリメチルシリル)エチル 4−{4−[(ジメチルカルバモイル)オキシ]フェニル}イソキノリン−6−カルボキシラート
2−(トリメチルシリル)エチル 4−{[(トリフルオロメチル)スルホニル]オキシ}イソキノリン−6−カルボキシレートより実施例8(8a)と同様の方法で合成した2−トリメチルシリル)エチル 4−(4−ヒドロキシフェニル)イソキノリン−6−カルボキシラート(234mg、0.64mmol)をジクロロメタン(6.5mL)に溶解し、そこへトリエチルアミン(178μL、1.28mmol)、4−ジメチルアミノピリジン(23mg、0.19mmol)及びN,N−ジメチルカルバモイル クロリド(88μL、0.96mmol)を加え、室温で3時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、100:0−50:50、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(260mg、収率93%)を得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 0.07 (9H, s), 1.09-1.18 (2H, m), 3.07 (3H, s), 3.17 (3H, s), 4.42-4.51 (2H, m), 7.32 (2H, d, J = 6.5 Hz), 7.52 (2H, d, J = 6.5 Hz), 8.10 (1H, d, J = 8.5 Hz), 8.22 (1H, d, J = 8.5 Hz), 8.56 (1H, s), 8.65 (1H, s), 9.31 (1H, s).
MS(FAB) m/z: 437 (M+H)
+.
【0064】
(12b)4−(6−カルバモイルイソキノリン−4−イル)フェニル ジメチルカーバメート
実施例12(12a)で製造した2−(トリメチルシリル)エチル 4−{4−[(ジメチルカルバモイル)オキシ]フェニル}イソキノリン−6−カルボキシラート(255mg,0.59mmol)を用いて、実施例4(4b)と同様な方法により標記目的化合物(149mg、収率76%)を得た。
1H-NMR (DMSO-D
6) δ: 2.95 (3H, s), 3.09 (3H, s), 7.33 (2H, d, J = 8.0 Hz), 7.58 (2H, d, J = 8.0 Hz), 7.62 (1H, br s), 8.11 (1H, d, J= 8.8 Hz), 8.24 (1H, br s), 8.29 (1H, d, J= 8.8 Hz), 8.35 (1H, s), 8.50 (1H, s), 9.40 (1H, s).
MS (FAB) m/z: 336 (M+H)
+.
【0065】
<実施例13>
4−{4−[(1E)−3−(ジメチルアミノ)−3−オキソプロペン−1−イル]フェニル}イソキノリン−6−カルボサミド
【化16】
(13a)2−(トリメチルシリル)エチル 4−(4−ホルミルフェニル)イソキノリン−6−カルボキシラート
2−(トリメチルシリル)エチル 4−{[(トリフルオロメチル)スルホニル]オキシ}イソキノリン−6−カルボキシラート(600mg、1.42mmol)及び4−ホルミルフェニルボロン酸(320mg、2.14mmol)を用いて、実施例8(8a)と同様な方法により標記目的化合物(427mg、収率79%)を得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 0.06 (9H, s), 1.08-1.15 (2H, m), 4.43-4.50 (2H, m), 7.72 (2H, d, J = 7.8 Hz), 8.09 (2H, d, J= 7.8 Hz), 8.14 (1H, d, J = 8.5 Hz), 8.25 (1H, d, J = 8.5 Hz), 8.57 (1H, s), 8.59 (1H, s), 9.37 (1H, s), 10.16 (1H, s).
MS (FAB) m/z: 378 (M+H)
+.
【0066】
(13b)2−(トリメチルシリル)エチル 4−{4−[(1E)−3−(ジメチルアミノ)−3−オキソプロペン−1−イル]フェニル}イソキノリン−6−カルボキシラート
ジエチル [2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]ホスホナート(133mg、0.597mmol)をジクロロメタン(4mL)に溶解し、0℃にて55%水素化ナトリウム(21mg、0.48mmol)を加え10分間撹拌後、そこへ実施例13(13a)で合成した2−(トリメチルシリル)エチル 4−(4−ホルミルフェニル)イソキノリン−6−カルボキシラート(150mg、0.40mmol)を加え1時間撹拌した。反応液へ飽和塩化アンモニウム水溶液を加えた後、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、100:0−35:65、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(168mg、収率95%)を得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 0.05 (9H, s), 1.09-1.16 (2H, m), 3.11 (3H, s), 3.23 (3H, s), 4.40-4.52 (2H, m), 7.01 (1H, d, J = 15.4 Hz), 7.55 (2H, d, J = 8.3 Hz), 7.72 (2H, d, J = 8.3 Hz), 7.78 (1H, d, J = 15.4 Hz), 8.11 (1H, d, J = 8.5 Hz), 8.22 (1H, d, J = 8.5 Hz), 8.58 (1H, s), 8.64 (1H, s), 9.33 (1H, s).
MS (FAB) m/z: 447 (M+H)
+.
(13c)4−{4−[(1E)−3−(ジメチルアミノ)−3−オキソプロペン−1−イル]フェニル}イソキノリン−6−カルボサミド
実施例13(13b)で製造した2−(トリメチルシリル)エチル 4−{4−[(1E)−3−(ジメチルアミノ)−3−オキソプロペン−1−イル]フェニル}イソキノリン−6−カルボキシラート(165mg、0.37mmol)を用いて、実施例4(4b)と同様な方法により標記目的化合物(104mg、収率81%)を得た。
1H-NMR (DMSO-D
6) δ: 2.95 (3H, s), 3.19 (3H, s), 7.33 (1H, d, J = 15.4 Hz), 7.58 (1H, d, J = 15.4 Hz), 7.62 (3H, d, J = 8.1 Hz), 7.92 (2H, d, J = 8.1 Hz), 8.12 (1H, d, J = 8.5 Hz), 8.24 (1H, br s), 8.30 (1H, d, J = 8.5 Hz), 8.37 (1H, s), 8.53 (1H, s), 9.41 (1H, s).
MS (FAB) m/z: 346 (M+H)
+.
【0067】
<実施例14>
4−{4−[(1E)−3−(モルホリン−4−イル−3−オキソプロペン−1−イル]フェニル}イソキノリン−6−カルボサミド
【化17】
(14a)2−(トリメチルシリル)エチル 4−{4[(1E)−3−モルホリン−4−イル−3−オキソプロペン−1−イル]フェニル}イソキノリン−6−カルボキシラート
実施例13(13a)で製造した2−(トリメチルシリル)エチル 4−(4−ホルミルフェニル)イソキノリン−6−カルボキシラート(123mg、0.33mmol)及びジエチル [2−(モルホリン−4−イル−2−オキソエチル)ホスホナート(130mg、0.49mmol)を用いて、実施例13(13b)と同様な方法により標記目的化合物(155mg、収率99%)を得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 0.06 (9H, s), 1.12 (2H, t, J = 8.2 Hz), 3.66-3.85 (8H, m), 4.46 (2H, t, J= 8.4 Hz), 6.96 (1H, d, J = 15.4 Hz), 7.55 (2H, d, J = 8.0 Hz), 7.71 (2H, d, J = 8.0 Hz), 7.81 (1H, d, J = 15.4 Hz), 8.11 (1H, d, J = 8.5 Hz), 8.23 (1H, d, J = 8.5 Hz), 8.57 (1H, s), 8.63 (1H, s), 9.33 (1H, s).
MS (FAB) m/z: 489 (M+H)
+.
(14b)4−{4−[(1E)−3−(モルホリン−4−イル−3−オキソプロペン−1−イル]フェニル}イソキノリン−6−カルボサミド
実施例14(14a)で製造した2−(トリメチルシリル)エチル 4−{4[(1E)−3−モルホリン−4−イル−3−オキソプロペン−1−イル]フェニル}イソキノリン−6−カルボキシラート(155mg、0.32mmol)を用いて、実施例4(4b)と同様な方法により標記目的化合物(94mg、収率76%)を得た。
1H-NMR (DMSO-D
6) δ: 3.30-3.46 (2H, m), 3.55-3.68 (4H, m), 3.70-3.84 (2H, m), 7.37 (1H, d, J = 15.1 Hz), 7.57-7.69 (4H, m), 7.93 (2H, d, J = 7.3 Hz), 8.12 (1H, d, J = 8.5 Hz), 8.23 (1H, br s), 8.29 (1H, d, J = 8.5 Hz), 8.36 (1H, s), 8.53 (1H, s), 9.41 (1H, s).
MS (FAB) m/z: 388 (M+H)
+.
【0068】
<実施例15>
4−[4−(3−モルホリン−4−イル−3−オキソプロピル)フェニル]イソキノリン−6−カルボキサミド
【化18】
(15a)2−(トリメチルシリル)エチル 4−[4−(3−モルホリン−4−イル−3−オキソプロピル)フェニル]イソキノリン−6−カルボキシラート
2−(トリメチルシリル)エチル 4−{[(トリフルオロメチル)スルホニル]オキシ}イソキノリン−6−カルボキシラート(300mg、0.71mmol)、および4−(2−カルボキシエチル)フェニルボロン酸(207mg、1.07mmol)を用い、実施例8(8a)と同様な方法によりカルボン酸中間体を得、本中間体を単離することなく実施例10と同様な方法により標記目的化合物(199mg、収率57%)を得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 0.07 (9H, s), 1.10-1.16 (2H, m), 2.71-2.74 (2H, m), 3.11 (2H, t, J = 7.9 Hz), 3.47 (2H, t, J= 4.8 Hz), 3.62 (2H, t, J = 4.8 Hz), 3.66-3.69 (4H, m), 4.44-4.48 (2H, m), 7.40 (2H, d, J = 8.3 Hz), 7.43-7.48 (2H, m), 8.09 (1H, d, J = 8.1 Hz), 8.20 (1H, dd, J = 8.1, 1.5 Hz), 8.54 (1H, s), 8.66 (1H, s), 9.31 (1H, s).
MS (FAB) m/z: 491 (M+H)
+.
(15b)4−[4−(3−モルホリン−4−イル−3−オキソプロピル)フェニル]イソキノリン−6−カルボキサミド
実施例15(15a)で製造した2−(トリメチルシリル)エチル 4−[4−(3−モルホリン−4−イル−3−オキソプロピル)フェニル]イソキノリン−6−カルボキシラート(195mg、0.39mmol)を用いて、実施例4(4b)と同様な方法により標記目的化合物(50mg、収率33%)を得た。
1H-NMR (DMSO-D
6) δ: 2.74 (2H, t, J = 7.7 Hz), 2.95 (2H, t, J = 7.7 Hz), 3.43-3.49 (4H, m), 3.49-3.59 (4H, m), 7.47 (2H, d, J = 8.3 Hz), 7.50 (2H, d, J = 8.3 Hz), 7.61 (1H, br s), 8.10 (1H, d, J = 8.5 Hz), 8.22 (1H, br s), 8.28 (1H, d, J = 8.5 Hz), 8.36 (1H, s), 8.46 (1H, s), 9.38 (1H, s).
MS (FAB) m/z: 438 (M+H)
+.
【0069】
<実施例16>
4− [4−(4−アセチルピペラジン−1−イル)フェニル]イソキノリン−6−カルボキサミド
【化19】
(16a)2−(トリメチルシリル)エチル 4−{4−[4−(tert−ブトキシカルボニル)ピペラジン−1−イル]フェニル}イソキノリン−6−カルボキシレート
2−(トリメチルシリル)エチル 4−{[(トリフルオロメチル)スルホニル]オキシ}イソキノリン−6−カルボキシレート(1.00g、2.38mmol)、およびtert−ブチル−4−[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]ピペラジン−1−カルボキシレート(998mg、2.57mmol)を用いて、実施例4(4a)と同様な方法により標記目的化合物(1.01g、収率79%)を得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 0.05 (9H, s), 1.12 (2H, t, J = 8.4 Hz), 1.49 (9H, s), 3.20-3.29 (4H, m), 3.59-3.66 (4H, m), 4.44 (2H, t, J = 8.4 Hz), 7.08 (2H, d, J = 8.2 Hz), 7.25 (1H, s), 7.43 (2H, d, J = 8.2 Hz), 8.06 (1H, d, J = 8.6 Hz), 8.18 (1H, d, J = 8.6 Hz), 8.53 (1H, s), 8.69 (1H, s), 9.26 (1H, s).
(16b)2−(トリメチルシリル)エチル 4− [4−(4−アセチルピペラジン−1−イル)フェニル]イソキノリン−6−カルボキシレート
実施例16(16a)で合成した2−(トリメチルシリル)エチル 4−{4−[4−(tert−ブトキシカルボニル)ピペラジン−1−イル]フェニル}イソキノリン−6−カルボキシレート(103mg、0.193mmol)をジクロロメタン(5mL)に溶解し、トリフルオロ酢酸(0.5mL)を加え、3時間室温で撹拌した。濃縮後、ジクロロメタン(20mL)で希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(15mL)で中和した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した後、減圧下溶媒を留去した。得られた残留物をピリジン(5mL)に溶解し、無水酢酸(0.5mL)を加え、室温で終夜撹拌した。濃縮後、ジクロロメタン(20mL)で希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(15mL)で中和後、ジクロロメタン(20mL)で抽出を行い、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した。ろ過、減圧下溶媒を留去後、薄層クロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=97:3)にて精製を行い、標記目的化合物(54mg、収率58%)を得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 0.10 (9H, s), 1.17 (2H, t, J = 8.3 Hz), 2.21 (3H, s), 3.30-3.38 (4H, m), 3.70-3.74 (2H, m), 3.86-3.89 (2H, m), 4.49 (2H, t, J = 8.3 Hz), 7.12 (2H, d, J = 8.8 Hz), 7.49 (2H, d, J = 8.8 Hz), 8.11 (1H, d, J = 8.8 Hz), 8.22 (1H, d, J = 8.8 Hz), 8.58 (1H, s), 8.74 (1H, s), 9.31 (1H, s).
(16c)4− [4−(4−アセチルピペラジン−1−イル)フェニル]イソキノリン−6−カルボキサミド
実施例16(16b)で合成した2−(トリメチルシリル)エチル 4− [4−(4−アセチルピペラジン−1−イル)フェニル]イソキノリン−6−カルボキシレート(54mg、0.11mmol)を用い、実施例4(4b)と同様な方法により標記目的化合物(38mg、収率90%)を得た。
1H-NMR (CDCl
3, 400MHz) δ: 2.16 (3H, s), 3.23-3.34 (4H, m), 3.64-3.70 (2H, m), 3.78-3.85 (2H, m), 5.70 (1H, br s), 6.12 (1H, br s), 7.09 (2H, d, J = 8.6 Hz), 7.45 (2H, d, J = 8.6 Hz), 8.03 (1H, d, J = 8.6 Hz), 8.10 (1H, d, J = 8.6 Hz), 8.39 (1H, s), 8.53 (1H, s), 9.26 (1H, s).
【0070】
<参考例1>
2−[3−フルオロ−4−(メトキシメトキシ)フェニル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン
【化20】
(1a)4−ブロモ−2−フルオロ−1−(メトキシメトキシ)ベンゼン
4−ブロモ−2−フルオロフェノール(30g、157mmol)をアセトン(300ml)に溶解させ、クロロメチルメチルエーテル(18ml、237mmol)、炭酸カリウム(43g、235mmol)を加え、室温にて2時間撹拌した。不溶物をろ過により除去し、濾過物をアセトンで洗浄した。ろ液を減圧下濃縮し得られた残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、100:0−85:15、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(36.5g、収率82%)を得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 3.51 (3H, s), 5.19 (2H, s), 7.05-7.10 (1H, m), 7.16-7.20 (1H, m), 7.22-7.28 (1H, m).
【0071】
(1b)2−[3−フルオロ−4−(メトキシメトキシ)フェニル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン
実施例(8a)で合成した4−ブロモ−2−フルオロ−1−(メトキシメトキシ)ベンゼン(20g、85mmol)をジメチルスルホキシド(200ml)に溶解させ、ビス(ピナコレート)ジボロン(28g、110mmol)、[1,1′−ビス(ジフェニルホスフィノ)−フェロセン]ジクロロパラジウム−ジクロロメタン錯体(7.0g、8.5mmol)、酢酸カリウム(25g、255mmol)を加え、80℃で1時間撹拌した。室温に戻し、水、酢酸エチルを加えセライトを用いて不溶物を取り除き、濾過物を酢酸エチルで洗浄した。ろ液を分液し、有機層を水、ついで飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、100:0−80:20、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(15.8g、収率66%)を得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 1.33 (12H, s), 3.51 (3H, s), 5.24 (2H, s), 7.15-7.20 (1H, m), 7.49-7.50 (1H, m), 7.51-7.53 (1H, m).
【0072】
<参考例2>
4−{2−[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェノキシ]エトキシ)テトラヒドロ−2H−ピラン
【化21】
(2a) 2−{2−[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェノキシ]エトキシ}テトラヒドロ−2H−ピラン
4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェノール(10.0g、45.5mmol)、2−(2−ブロモエトキシ)テトラヒドロ−2H−ピラン(10.0g、45.5mmol)をジメチルホルムアミド(250mL)に溶解させ、氷冷下、60%水素化ナトリウム、油性(2.98g、68.3mmol)を加え、氷冷下3時間、さらに室温で17時間撹拌した。酢酸エチルを加え、過剰量の水素化ナトリウムを1M塩酸で中和し、さらに水を加え分液した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、100:0−70:30、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(13.3g、収率84%)を得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 1.33 (12H, s), 1.47-1.68 (2H, m), 1.69-1.79 (2H, m), 1.79-1.91 (2H, m), 3.48-3.57 (1H, m), 3.79-3.85 (1H, m), 3.87-3.93 (1H, m), 4.01-4.10 (1H, m), 4.15-4.22 (2H, m), 4.71 (1H, t, J = 3.5 Hz), 6.92 (2H, dt, J = 9.0, 2.1 Hz), 7.74 (2H, dt, J = 8.8, 2.1 Hz).
(2b) 2−[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェノキシ]エタノール
参考例2(2a)で合成した2−{2−[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェノキシ]エトキシ}テトラヒドロ−2H−ピラン(13.0g、37.3mmol)を用いて、実施例2(2c)と同様な方法により標記目的化合物(9.45g、収率96%)を得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 1.33 (12H, s), 3.97 (2H, t, J = 4.5 Hz), 4.11 (2H, t, J = 4.5 Hz), 6.91 (2H, dt, J = 8.8, 2.1 Hz), 7.75 (2H, dt, J = 8.8, 2.1 Hz).
(2c)2−[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェノキシ]エチル ベンゼンスルホネート
実施例2(2b)で合成した2−[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェノキシ]エタノール(4.4g、16.7mmol)をジクロロメタン100mlに溶解させ、氷冷下トリエチルアミン(4.6ml、33.2mmol)、4−ジメチルアミノピリジン(400mg、3.3mmol)、塩化トシル(4.8g、25.2mmol)を順次加え、室温に戻しさらに2時間撹拌した。反応液を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、100:0−70:30、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(6.1g、収率88%)を得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 1.33 (12H, s), 2.44 (3H, s), 4.16 (2H, t, J= 4.7 Hz), 4.37 (2H, t, J = 4.7 Hz), 6.75 (2H, d, J = 8.4 Hz), 7.33 (2H, d, J = 8.4 Hz), 7.70 (2H, d, J = 8.4 Hz), 7.81 (2H, d, J = 8.4 Hz).
(2d)4−{2−[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェノキシ]エトキシ}テトラヒドロ−2H−ピラン
テトラヒドロピラン−4−オール(3.7g、36.2mmol)、及び参考例2(2c)で合成した2−[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェノキシ]エチル ベンゼンスルホネート(6g、14.3mmol)を用いて、参考例2(2a)と同様な方法により標記目的化合物(3.4g、収率68%)を得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 1.33 (12H, s), 1.57-1.68 (2H, m), 1.88-1.97 (2H, m), 3.40-3.48 (2H, m), 3.55-3.63 (1H, m), 3.83 (2H, t, J = 5.0 Hz), 3.92-3.99 (2H, m), 4.15 (2H, t, J= 5.0 Hz), 6.91 (2H, d, J = 8.7 Hz), 7.74 (2H, d, J = 8.7 Hz).
【0073】
<参考例3>
ジエチル {[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェノキシ]メチル}ホスホネート
【化22】
(3a)(ジエトキシホスホリル)メチル 4−メチルベンゼンスルホネート
パラホルムアルデヒド(137mg)をトルエン(79.5μL)に溶かし、そこへトリエチルアミン(52μL、0.369mmol)とジエチルホスファイト(466μL、3.62mmol)を加えた。この溶液を窒素雰囲気下、約90℃で4時間撹拌後、125℃で1時間撹拌した。0℃に冷却後、トリエチルアミン(707μL、5.07mmol)とp−トルエンスルホニルクロリド(625mg、3.28mmol)をゆっくり加えた。反応液を室温で終夜撹拌した後、不要物をろ過して除去した。
得られた有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過した後に減圧下溶媒を留去することにより標記目的化合物(551mg、収率47%)を得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 1.32 (6H, t, J = 7.1 Hz), 2.46 (3H, s), 4.11-4.19 (4H, m), 4.18 (2H, d, J = 10.1 Hz), 7.37 (2H, d, J = 8.5 Hz), 7.81 (2H, d, J = 8.5 Hz).
(3b)ジエチル {[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェノキシ]メチル}ホスホネート
4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェノール(313mg、1.42mmol)および(ジエトキシホスホリル)メチル 4−メチルベンゼンスルホネート(550mg、1.71mmol)用いて、参考例2(2a)と同様な方法により標記目的化合物(121mg、収率23%)を得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 1.33 (12H, s), 1.36 (6H, t, J = 7.1 Hz), 4.20-4.27 (4H, m), 4.30 (2H, d, J= 10.5 Hz), 6.95 (2H, d, J = 8.3 Hz), 7.76 (2H, d, J = 8.3 Hz).
【0074】
<参考例4>
1−[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェノキシ]プロパン−2−オール
【化23】
(4a)1−[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェノキシ]アセトン
4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェノール(770mg、3.50mmol)および炭酸カリウム(725mg、5.25mmol)をアセトン(8.0mL)に溶解させ、そこへクロロアセトン(0.344mL、4.20mmol)を加え、窒素雰囲気下、65℃で終夜撹拌した。
反応液を室温まで冷却し、減圧下濃縮した。残渣にジクロロメタンと水を加え、ジクロロメタンで抽出を行い、得られた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させた。ろ過後、有機層を減圧下濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、100:0−70:30、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(530mg、収率55%)を得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 1.33 (12H, s), 2.28 (3H, s), 4.56 (2H, s), 6.88 (2H, d, J = 8.7 Hz), 7.76 (2H, d, J= 8.7 Hz).
MS(ESI) m/z: 277 (M+H)
+
(4b)1−[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェノキシ]プロパン−2−オール
参考例4(4a)で合成した1−[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェノキシ]アセトン(530mg、1.92mmol)をエタノール(5.3mL)に溶解させ、水素化ホウ素ナトリウム(94mg、2.50mmol)を0℃で加え、その後室温で30分間撹拌した。反応液に水を加え、ジクロロメタンで抽出し、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過後、有機層を減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、100:0−70:30、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(483mg、収率91%)を得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 1.29 (3H, d, J = 6.4 Hz), 1.33 (12H, s), 2.33 (1H, d, J = 3.7 Hz), 3.82 (1H, dd, J = 9.2, 7.8 Hz), 3.97 (1H, dd, J = 9.2, 3.2 Hz), 4.16-4.25 (1H, m), 6.90 (2H, d, J = 8.7 Hz), 7.75 (2H, d, J = 8.7 Hz).
【0075】
<参考例5>
3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルオキシ)プロパン−1−オール
【化24】
(5a)4−[3−(ベンジルオキシ)プロポキシ]テトラヒドロ−2H−ピラン
テトラヒドロ−4−ピラノール(0.693mL、7.27mmol)と[(3−ブロモプロポキシ)メチル]ベンゼン(1.93mL、10.9mmol)を用い、参考例2(2a)と同様な方法により標記目的化合物(437mg、収率24%)を得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 1.51-1.60 (2H, m), 1.85-1.91 (4H, m), 3.39-3.47 (3H, m), 3.55-3.60 (4H, m), 3.90-3.95 (2H, m), 4.51 (2H, s), 7.26-7.37 (5H, m).
MS(ESI) m/z: 251 (M+H)
+
(5b) 3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルオキシ)プロパン−1−オール
参考例5(5a)で合成した4−[3−(ベンジルオキシ)プロポキシ]テトラヒドロ−2H−ピラン(436mg、1.74mmol)をエタノール(1.7mL)に溶解させ、窒素雰囲気下、10%水酸化パラジウム−炭素(44mg)を加えた。水素置換を行い、45℃で1時間撹拌した。
冷却後、反応液をセライトによりろ過した後、得られた有機層を減圧下濃縮し、標記目的化合物(279mg、収率100%)を得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 1.54-1.63 (2H, m), 1.82-1.94 (4H, m), 2.43 (1H, t, J= 5.5 Hz), 3.42-3.54 (3H, m), 3.67 (2H, t, J = 5.5 Hz), 3.79 (2H, q, J= 5.5 Hz), 3.90-3.96 (2H, m).
【0076】
<参考例6>
3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルオキシ)プロパン−1−オール
【化25】
(6a)2−[2−(ベンジルオキシ)エトキシ]エチル 4−メチルベンゼンスルホネート
2−[−(ベンジルオキシ)エトキシ]エタノール(10.0mL、55.2mmol)を用い、参考例2(2c)と同様の方法により標記目的化合物(18.7g、収率97%)を得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 2.43 (3H, s), 3.54-3.58 (2H, m), 3.59-3.63 (2H, m), 3.70 (2H, t, J = 4.8 Hz), 4.17 (2H, t, J= 4.8 Hz), 4.53 (2H, s), 7.26-7.36 (7H, m), 7.79 (2H, d, J = 7.8 Hz).
(6b)4−{2−[2−(ベンジルオキシ)エトキシ]エトキシ}テトラヒドロ−2H−ピラン
テトラヒドロ−4−ピラノール(0.784mL、8.23mmol)、及び参考例6(6a)で合成した2−[2−(ベンジルオキシ)エトキシ]エチル 4−メチルベンゼンスルホネート(1.92g、5.48mmol)を用い、参考例2(2a)と同様な方法により標記目的化合物(1.31g、収率85%)を得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 1.55-1.64 (2H, m), 1.87-1.93 (2H, m), 3.38-3.45 (2H, m), 3.48-3.55 (1H, m), 3.62-3.71 (8H, m), 3.91-3.96 (2H, m), 4.57 (2H, s), 7.26-7.36 (5H, m).
(6c) 2−[2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルオキシ)エトキシ]エタノール
参考例6(6b)で合成した4−{2−[2−(ベンジルオキシ)エトキシ]エトキシ}テトラヒドロ−2H−ピラン(1.31g、4.67mmol)を用い、参考例5(5b)と同様な方法により標記目的化合物(889mg、収率100%)を得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 1.56-1.66 (2H, m), 1.89-1.95 (2H, m), 2.50 (1H, br s), 3.40-3.47 (2H, m), 3.50-3.57 (1H, m), 3.62-3.67 (4H, m), 3.68-3.72 (2H, m), 3.72-3.76 (2H, m), 3.92-3.98 (2H, m).
MS(FAB) m/z: 191 (M+H)
+【0077】
<参考例7>
tert−ブチル 4−(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゾエート
【化26】
(7a)tert−ブチル 4−ヒドロキシベンゾエート
4−ヒドロキシ安息香酸(10.0g、72.4mmol)と4−ジメチルアミノピリジン(354mg、2.90mmol)をtert−ブチルアルコール(200mL)に溶解させ、そこへ1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(15.3g、79.6mmol)を加え、窒素雰囲気下、終夜撹拌した。
反応液を減圧下濃縮し、酢酸エチルとヘキサンを加えてデカンテーションした。再度減圧下で濃縮した後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、100:0−70:30、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(5.48g、収率39%)を得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 1.59 (9H, s), 6.18 (1H, s), 6.85 (2H, d, J = 8.3 Hz), 7.90 (2H, d, J = 8.3 Hz).
MS(ESI) m/z: 193 (M-H)
-
(7b)tert−ブチル 4−[2−(ベンジルオキシ)エトキシ]ベンゾエート
参考例7(7a)で合成したtert−ブチル 4−ヒドロキシベンゾエート(2.00g、10.3mmol)、及び[(3−ブロモエトキシ)メチル]ベンゼン(2.44mL、15.5mmol)を用い、参考例2(2a)と同様な方法により、標記目的化合物(2.49g、収率74%)を得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 1.58 (9H, s), 3.84 (2H, t, J = 4.8 Hz), 4.19 (2H, t, J = 4.8 Hz), 4.64 (2H, s), 6.91 (2H, d, J = 8.7 Hz), 7.27-7.38 (5H, m), 7.93 (2H, d, J= 8.7 Hz).
MS(ESI) m/z: 351 (M+Na)
+
(7c) tert−ブチル 4−(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゾエート
参考例7(7b)で合成したtert−ブチル 4−[2−(ベンジルオキシ)エトキシ]ベンゾエート(2.49g、7.58mmol)を参考例5(5b)と同様な方法により、標記目的化合物(1.81g、収率100%)を得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 1.58 (9H, s), 2.00 (1H, t, J = 6.2 Hz), 3.97-4.02 (2H, m), 4.13 (2H, t, J= 4.4 Hz), 6.92 (2H, d, J = 9.2 Hz), 7.94 (2H, d, J = 9.2 Hz).
MS(FAB) m/z: 239 (M+H)
+【0078】
<参考例8>
4−(2−ヒドロキシエトキシ)−N,N−ジメチルベンズアミド
【化27】
ジメチルアミン塩酸塩(1.14g、14.0mmol)をトルエン(20.0mL)に懸濁させ、そこへ窒素雰囲気下、0℃で2.0Mトリメチルアルミニウム/ヘプタン溶液(6.25mL、12.5mmol)を滴下し、室温まで昇温した。室温で30分撹拌後、メチル 4−(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゾエート(981mg、5.00mmol)を加え、55℃で2時間撹拌した。
反応液に硫酸ナトリウム十水和物を加えて撹拌し、析出した固体をろ過により除去した。有機層を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、100:0−0:100、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(835mg、収率80%)を得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 2.12 (1H, t, J = 6.2 Hz), 3.06 (6H, br s), 3.96-4.00 (2H, m), 4.10 (2H, t, J= 4.6 Hz), 6.92 (2H, d, J = 8.7 Hz), 7.40 (2H, d, J = 8.7 Hz).
MS(FAB) m/z: 210 (M+H)
+【0079】
<参考例9>
2−[4−(モルホリン−4−イルカルボニル)フェノキシ]エタノール
【化28】
モルホリン(1.25mL、14.3mmol)とメチル 4−(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゾエート(1.00g、5.10mmol)を用い、参考例8と同様の方法を用いて標記目的化合物(345mg、収率27%)を得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 2.00 (1H, t, J = 6.2 Hz), 3.54-3.77 (8H, m), 3.96-4.01 (2H, m), 4.11 (2H, t, J= 4.6 Hz), 6.94 (2H, d, J = 8.3 Hz), 7.39 (2H, d, J = 8.3 Hz).
MS(ESI) m/z: 252 (M+H)
+【0080】
<参考例10>
1−アセチル−4−[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]ピペリジン−4−オール
【化29】
(10a)1−アセチル−4−(4−ブロモフェニル)ピペリジン−4−オール
4−(4−ブロモフェニル)ピペリジン−4−オール(2.00g、7.81mmol)をジクロロメタン(40.0mL)に溶解させ、そこへトリエチルアミン(2.72mL、19.5mmol)を加え、さらに0℃でアセチルクロリド(0.833mL、11.7mmol)を加えて、窒素雰囲気下、室温で終夜撹拌した。
反応液に水を加え、ジクロロメタンで抽出後、有機層を減圧下濃縮した。得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、50:50−0:100、V/V)を用いて精製し、標記目的化合物(1.85g、収率80%)を得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 1.59 (1H, s), 1.68-1.79 (2H, m), 1.84-2.01 (2H, m), 2.10 (3H, s), 2.99-3.07 (1H, m), 3.51-3.59 (1H, m), 3.66-3.72 (1H, m), 4.53-4.59 (1H, m), 7.30 (2H, d, J = 8.6 Hz), 7.46 (2H, d, J = 8.6 Hz).
(10b)1−アセチル−4−[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]ピペリジン−4−オール
1−アセチル−4−(4−ブロモフェニル)ピペリジン−4−オール(1.74g、5.82mmol)を用いて、参考例1(1b)と同様の方法により標記目的化合物(1.80g、収率89%)を得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 1.31 (12H), 1.58 (1H, s), 1.70-1.80 (2H, m), 1.90-2.04 (2H, m), 2.10 (3H, s), 3.01-3.09 (1H, m), 3.53-3.61 (1H, m), 3.65-3.72 (1H, m), 4.52-4.58 (1H, m), 7.43 (2H, d, J = 8.4 Hz), 7.78 (2H, d, J = 8.4 Hz).
【0081】
<参考例11>
2−[4−(2−イソプロポキシエトキシ)フェニル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン
【化30】
4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェノール(609mg、2.76mmol)及びエチレングリコールモノイソプロピルエーテル(432mg、4.15mmol)を用いて、実施例2(2a)と同様な方法により標記目的化合物(100mg、収率31%)を得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 1.19 (3H, s), 1.20 (3H, s), 1.33 (12H, s), 3.65-3.71 (1H, m), 3.78 (2H, t, J = 5.1 Hz), 4.13 (2H, t, J = 5.1 Hz), 6.91 (2H, d, J = 8.8 Hz), 7.73 (2H, d, J = 8.8 Hz).
MS (FAB) m/z: 307 (M+H)
+.
【0082】
<参考例12>
2−{2−[3−フルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−2−イル)フェノキシ]エトキシ}テトラヒドロ−2H−ピラン
【化31】
(12a)2−[2−{4−ブロモ−3−フルオロフェノキシ}エトキシ]テトラヒドロ−2H−ピラン
4−ブロモ−3−フルオロフェノール(5.00g、26.2mmol)を用いて、実施例2(2a)と同様な方法により標記目的化合物(7.10g、収率85%)を得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 1.47-1.92 (6H, m), 3.48-3.59 (1H, m), 3.76-3.95 (2H, m), 4.01-4.18 (3H, m), 4.69 (1H, t, J = 3.5 Hz), 6.61-6.79 (2H, m), 1.46 (1H, t, J = 8.4 Hz).
MS (FAB) m/z: 320 (M+H)
+.
(12b)2−{2−[3−フルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−2−イル)フェノキシ]エトキシ}テトラヒドロ−2H−ピラン
参考例12(12a)で製造した2−[2−{4−ブロモ−3−フルオロフェノキシ}エトキシ]テトラヒドロ−2H−ピラン(1.59g、5.00mmol)を用いて、参考例1(1b)と同様な方法により標記目的化合物(1.18mg、収率64%)を得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 1.33 (12H, s), 1.49-1.67 (4H, m), 1.69-1.89 (2H, m), 3.49 (1H, s), 3.77-3.85 (1H, m), 3.85-3.92 (1H, m), 4.02-4.07 (1H, m), 4.11-4.21 (2H, m), 4.70 (1H, t, J = 3.5 Hz), 6.60 (1H, dd, J = 11.2, 2.2 Hz), 6.71 (1H, dd, J = 8.4, 2.3 Hz), 7.64 (1H, t, J = 7.8 Hz).
MS (FAB) m/z: 367 (M+H)
+.
【0083】
<参考例13>
2−{[4−(モルホリン−4−イルカルボニル)シクロヘキシル]オキシ}エタノール
【化32】
(13a)4−({4−[2−(ベンジルオキシ)エトキシ]シクロヘキシル}カルボニル)モルホリン
モルホリン(2.45mL、28.0mmol)、及びエチル 4−ヒドロキシシクロヘキサンカルボキシラート(1.61mL、10.0mmol)を用いて、実施例5と同様な方法によりアルコール中間体を得た。本中間体を単離することなく、参考例2(2a)と同様な方法により2−(ベンジルオキシ)エチル 4−メチルベンゼンスルホナート(4.0g、13.0mmol)と反応させることにより標記目的化合物(1.96g、収率56%)を得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 1.20-1.52 (3H, m), 1.75-2.06 (3H, m), 2.11-2.50 (2H, m), 3.25-3.74 (14H, m), 4.57-4.60 (2H, m), 7.25-7.37 (5H, m).
MS (FAB) m/z: 348 (M+H)
+.
(13b)2−{[4−(モルホリン−4−イルカルボニル)シクロヘキシル]オキシ}エタノール
参考例13(13a)で合成した4−({4−[2−(ベンジルオキシ)エトキシ]シクロヘキシル}カルボニル)モルホリン(1.96g、5.65mmol)を用いて、参考例5(5b)と同様な方法により標記目的化合物(1.45g、収率99%)を得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 1.20-1.53 (3H, m), 1.56-1.61 (1H, m), 1.77-2.05 (4H, m), 2.11-2.21 (1H, m), 2.39-2.51 (1H, m), 3.47-3.54 (3H, m), 3.58-3.76 (10H, m).
MS (FAB) m/z: 258 (M+H)
+.
【0084】
<参考例14>
4−(2−ヒドロキシエトキシ)−N,N−ジメチルシクロヘキサンカルボキサミド
【化33】
(14a)4−[2−(ベンジルオキシ)エトキシ]−N,N−ジメチルシクロヘキサンカルボキサミド
エチル 4−ヒドロキシシクロヘキサンカルボキシラート(1.61mL、10.0mmol)及びジメチルアミン塩酸塩(2.28g、28.0mmol)を用いて、参考例13(13a)と同様な方法により標記目的化合物(1.43g、収率47%)を得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 1.21-1.32 (1H, m), 1.37-1.64 (3H, m), 1.79-1.81 (1H, m), 1.87-2.06 (2H, m), 2.10-2.18 (1H, m), 2.42-2.55 (1H, m), 2.93 (3H, s), 3.04 (3H, s), 3.26-3.68 (5H, m), 4.58-4.59 (2H, m), 7.27-7.37 (5H, m).
MS (FAB) m/z: 306 (M+H)
+.
(14b)4−(2−ヒドロキシエトキシ)−N,N−ジメチルシクロヘキサンカルボキサミド
参考例14(14a)で製造した4−[2−(ベンジルオキシ)エトキシ]−N,N−ジメチルシクロヘキサンカルボキサミド(1.42g、4.64mmol)を用いて、参考例5(5b)と同様な方法により標記目的化合物(996mg、収率99%)を得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 1.21-1.63 (4H, m), 1.80-2.16 (5H, m), 2.44-2.57 (1H, m), 2.92 (3H, s), 3.06 (3H, s), 3.28-3.60 (3H, m), 3.71-3.72 (2H, m).
MS (FAB) m/z: 216 (M+H)
+.
【0085】
<参考例15>
4−(2−ヒドロキシエトキシ)−N,N−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボキサミド
【化34】
(15a)1,4,9−トリオキサスピロ[5.5]ウンデカン−5−オン
1,4,8−トリオキサスピロ[4.5]デカン(2.75g、19.1mmol)をジクロロメタン(40mL)に溶解し、そこへトリメチルシアニド(4.8mL、38.2mmol)及びヨウ化亜鉛(609mg、1.91mmol)を加え、室温にて30分間撹拌した。反応溶液を減圧下濃縮し、得られた残渣に1M水酸化ナトリウム水溶液(40mL)を加え、110℃で3時間加熱した。反応溶液を室温に冷却後、濃塩酸を用いて酸性とし減圧下濃縮した。残渣にジクロロメタンを加えて撹拌し、固体をろ過した後、ろ液を減圧下濃縮して、標記目的化合物(2.71g、収率82%)を得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 1.79-1.87 (2H, m), 2.18-2.29 (2H, m), 3.69-3.78 (2H, m), 3.80-3.88 (2H, m), 3.89-3.96 (2H, m), 4.44-4.51 (2H, m).
MS (FAB) m/z: 173 (M+H)
+.
(15b)4−(2−ヒドロキシエトキシ)−N,N−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボキサミド
参考例15(15a)で製造した1,4,9−トリオキサスピロ[5.5]ウンデカン−5−オンおよびジメチルアミン塩酸塩(659mg、8.14mmol)を用いて、実施例5と同様な方法により標記目的化合物(630mg、収率99%)を得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 1.86-1.97 (3H, m), 2.11-2.23 (2H, m), 2.97 (3H, s), 3.31 (3H, s), 3.41 (2H, t, J = 4.6 Hz), 3.74-3.81 (6H, m).
MS (FAB) m/z: 218 (M+H)
+.
【0086】
<参考例16>
4−{[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]アセチル}モルホリン
【化35】
4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル酢酸(786mg、3.0mmol)及びモルホリン(1.3mL、15.0mmol)を用い、実施例4(4b)のアミド化工程と同様な方法により標記目的化合物(346mg、収率35%)を得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 1.25-1.41 (14H, m), 1.47-1.64 (2H, m), 3.33 (2H, t, J = 5.5 Hz), 3.56 (2H, t, J= 5.5 Hz), 3.75 (2H, s), 7.26 (2H, d, J= 8.0 Hz), 7.76 (2H, d, J = 8.0 Hz).
MS (FAB) m/z: 332 (M+H)
+.
【0087】
<参考例17>
2−{[1−(メタンスルホニル)ピペリジン−4−イル]オキシ}エタノール
【化36】
(17a)ベンジル 4−[2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)エトキシ]ピペリジン−1−カルボキシレート
ベンジル 4−ヒドロキシ−1−ピペリジンカルボキシレート(1.50g、6.35mmol)、および2−(2−ブロモエトキシ)テトラヒドロ−2H−ピラン(1.92mL、12.7mmol)を用い、参考例2(2a)と同様な方法により標記目的化合物(1.2g、収率52%)を得た。
1H-NMR (CDCl
3, 400MHz) δ: 1.41-1.66 (6H, m), 1.66-1.91 (4H, m), 3.14-3.28 (2H, m), 3.44-3.67 (5H, m), 3.72-3.93 (4H, m), 4.61-4.67 (1H, m), 5.12 (2H, s), 7.27-7.43 (5H, m).
(17b)4−[2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)エトキシ]ピペリジン
(17a)で合成したベンジル 4−[2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)エトキシ]ピペリジン−1−カルボキシレート(1.50g、3.15mmol)を用い参考例5(5b)と同様な方法により標記目的化合物(578mg、収率80%)を得た。
1H-NMR (CDCl
3, 400MHz) δ: 1.37-1.66 (7H, m), 1.68-1.98 (4H, m), 2.55-2.66 (2H, m), 3.05-3.13 (2H, m), 3.35-3.47 (1H, m), 3.47-3.57 (1H, m), 3.57-3.74 (3H, m), 3.79-3.96 (2H, m), 4.60-4.73 (1H, m).
(17c)1−(メチルスルホニル)−4−[2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)エトキシ]ピペリジン
(17b)で合成した4−[2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)エトキシ]ピペリジン(561mg、2.54mml)、及びメタンスルホニルクロライド(375μL、3.06mmol)を用い、参考例2(2c)と同様な方法を用により標記目的化合物(618mg、収率83%)を得た。
(17d)2−{[1−(メタンスルホニル)ピペリジン−4−イル]オキシ}エタノール
(17c)で合成した1−(メチルスルホニル)−4−[2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)エトキシ]ピペリジン(610mg、1.98mmol)を用い、参考例2(2b)と同様な方法により標記目的化合物(357mg、収率81%)を得た。
1H-NMR (CDCl
3, 400MHz) δ: 1.74-1.86 (2H, m), 1.90-1.99 (3H, m), 2.79 (3H, s), 3.14-3.22 (2H, m), 3.34-3.42 (2H, m), 3.53-3.61 (3H, m), 3.71-3.78 (2H, m).
<参考例18>
trans−4−(2−ヒドロキシエトキシ)テトラヒドロフラン−3−オール
【化37】
(18a)trans−4−[2−(ベンジルオキシ)エトキシ]テトラヒドロフラン−3−オール
2−ベンジルオキシエタノール(7.07g、46.5mmol)と3,4−エポキシテトラヒドロフラン(1.0g、11.6mmol)をジクロロメタン(5.0mL)に溶解し、室温にて三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体(0.08g、0.58mmol)を加え3時間攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、ジクロロメタンで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、100:0−0:100、V/V)を用いて精製し標記目的化合物(2.28g、収率82%)を得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 3.61-3.65 (2H, m), 3.69-3.77 (4H, m), 3.93-3.96 (1H, m),3.97 (1H, dd, J = 10.1, 4.6 Hz), 4.07 (1H, dd, J = 10.1, 4.6 Hz), 4.30-4.34 (1H, m), 4.57 (2H, s), 7.27-7.38 (5H, m).
MS (EI
+) m/z: 239 (M+H)
+
(18b)trans−4−(2−ヒドロキシエトキシ)テトラヒドロフラン−3−オール
(18a)で合成したtrans−4−[2−(ベンジルオキシ)エトキシ]テトラヒドロフラン−3−オール(2.20g、9.23mmol)、エチルビニルエーテル(3.33g、46.2mmol)、ピリジニウムパラトルエンスルホネート(231mg、0.92mml)をジクロロメタン(22ml)に溶解し室温にて1時間攪拌した。トリエチルアミン(187mg、1.84mmol)を加え、そのままシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、100:0−0:100、V/V)を用いて精製しtrans−3−[2−(ベンジルオキシ)エトキシ]−4−(エトキシメトキシ)テトラヒドロフラン(2.88g、収率100%)を得た。本化合物(1.55g、5.00mmol)をメタノール(30ml)に溶解し、20%水酸化パラジウム−炭素(155mg)を加え、水素雰囲気下、室温にて1時間攪拌した。減圧下濃縮し標記目的化合物(725mg、収率98%)を得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 3.59-3.68 (2H, m), 3.72-3.76 (3H, m), 3.76-3.81 (1H, m), 3.93-3.97 (1H, m), 3.98 (1H, dd, J = 10.1, 4.3 Hz), 4.07 (1H, dd, J = 10.1, 4.3 Hz), 4.32-4.36 (1H, m).
MS (EI
+) m/z: 149 (M+H)
+【0088】
以下に、上記実施例1−16の製造方法に準じて製造した実施例化合物の構造式と物理化学的データを記す。
【0089】
「ExNo.」は、実施例番号を示し、「STRUCTURE」は、実施例化合物の構造式を示し、「METHOD」は、上記一般的製造方法のうち実施例に使用される製造方法を示し、「DATA」は、実施例化合物の物理化学的データを示す。
【表1】
【0090】
【表2】
【0091】
【表3】
【0092】
【表4】
【0093】
【表5】
【0094】
【表6】
【0095】
【表7】
【0096】
【表8】
【0097】
【表9】
【0098】
【表10】
【0099】
【表11】
【0100】
【表12】
【0101】
【表13】
【0102】
【表14】
【0103】
【表15】
【0104】
【表16】
【0105】
【表17】