特許第5698770号(P5698770)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5698770担体タンパク質への細菌多糖のコンジュゲーションプロセス
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5698770
(24)【登録日】2015年2月20日
(45)【発行日】2015年4月8日
(54)【発明の名称】担体タンパク質への細菌多糖のコンジュゲーションプロセス
(51)【国際特許分類】
   A61K 39/00 20060101AFI20150319BHJP
   A61K 39/385 20060101ALI20150319BHJP
   C08B 37/00 20060101ALI20150319BHJP
   A61P 31/04 20060101ALI20150319BHJP
   A61P 31/16 20060101ALI20150319BHJP
【FI】
   A61K39/00 D
   A61K39/385
   C08B37/00 P
   A61P31/04
   A61P31/16
【請求項の数】16
【全頁数】31
(21)【出願番号】特願2012-556477(P2012-556477)
(86)(22)【出願日】2011年3月7日
(65)【公表番号】特表2013-521394(P2013-521394A)
(43)【公表日】2013年6月10日
(86)【国際出願番号】EP2011053400
(87)【国際公開番号】WO2011110531
(87)【国際公開日】20110915
【審査請求日】2013年5月8日
(31)【優先権主張番号】1003922.0
(32)【優先日】2010年3月9日
(33)【優先権主張国】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】305060279
【氏名又は名称】グラクソスミスクライン バイオロジカルズ ソシエテ アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100091096
【弁理士】
【氏名又は名称】平木 祐輔
(74)【代理人】
【識別番号】100118773
【弁理士】
【氏名又は名称】藤田 節
(74)【代理人】
【識別番号】100122389
【弁理士】
【氏名又は名称】新井 栄一
(74)【代理人】
【識別番号】100111741
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 夏夫
(72)【発明者】
【氏名】ビーマンズ,ラルフ レオン
(72)【発明者】
【氏名】デュヴィヴィエ,ピエール
(72)【発明者】
【氏名】ガバルド,オリビエ フランシス ニコラ
【審査官】 ▲高▼岡 裕美
(56)【参考文献】
【文献】 特表2002−503705(JP,A)
【文献】 特表昭64−500036(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 39/00
CAplus/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記工程:
a)細菌糖と、0.001〜0.7モル当量のペリオダートとを反応させて、活性化された細菌糖を形成させる工程;
b)活性化された細菌糖と、担体タンパク質とを混合する工程;
c)活性化された細菌糖及び担体タンパク質と、還元剤とを反応させて、コンジュゲートを形成させる工程;
又は
a)細菌糖と、0.001〜0.7モル当量のペリオダートとを反応させて、活性化された細菌糖を形成させる工程;
b)活性化された細菌糖と、リンカーとを混合する工程;
c')還元剤を用いて活性化された細菌糖とリンカーとを反応させて、細菌糖-リンカーを形成させる工程;
d)細菌糖-リンカーと、担体タンパク質とを反応させて、コンジュゲートを形成させる工程;
を含み、工程a)が、アミン基を含まないバッファー中で起こり、該バッファーが1〜100 mMの濃度を有し、且つ前記細菌糖が肺炎連鎖球菌莢膜糖6Bである、細菌糖をコンジュゲートさせる方法。
【請求項2】
下記工程:
a)細菌糖と、0.001〜0.7モル当量のペリオダートとを反応させて、活性化された細菌糖を形成させる工程;
b)活性化された細菌糖と、担体タンパク質とを混合する工程;
c)活性化された細菌糖及び担体タンパク質と、還元剤とを反応させて、コンジュゲートを形成させる工程;
又は
a)細菌糖と、0.001〜0.7モル当量のペリオダートとを反応させて、活性化された細菌糖を形成させる工程;
b)活性化された細菌糖と、リンカーとを混合する工程;
c')還元剤を用いて活性化された細菌糖とリンカーとを反応させて、細菌糖-リンカーを形成させる工程;
d)細菌糖-リンカーと、担体タンパク質とを反応させて、コンジュゲートを形成させる工程;
を含み、工程a)が、アミン基を含まないバッファー中で起こり、該バッファーがpH 5.5〜6.5で1〜100 mMの濃度を有し、且つ前記細菌糖が肺炎連鎖球菌莢膜糖23F又は6Bである、細菌糖をコンジュゲートさせる方法。
【請求項3】
バッファーがリン酸バッファー、マレイン酸バッファー、酢酸バッファー、炭酸バッファー及びクエン酸バッファーから成る群より選択され、場合により該バッファーが5〜15 mMの濃度を有する、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
バッファーがリン酸バッファーである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
工程a)におけるpHが約pH 6.0である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
6B細菌糖の平均分子量が、工程a)後に1〜1100 kDaである、請求項1〜のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
6B細菌糖の平均分子量が、工程a)後に800〜1000 kDaである、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
23F糖の平均分子量が、工程a)後に100〜470 kDaである、請求項1〜のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
担体タンパク質が、破傷風トキソイド、破傷風トキソイドの断片C、ジフテリアトキソイド、CRM197、ニューモリシン、プロテインD、PhtD、PhtDE及びN19から成る群より選択される、請求項1〜のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
還元剤がナトリウムシアノボロヒドリド又はナトリウムトリアセトキシボロヒドリドを含む、請求項1〜のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
コンジュゲートを精製する更なる工程e)を含む、請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
コンジュゲートを更なる抗原と混合する更なる工程を含み、場合により該更なる抗原が、1、2、3、4、5、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15B、17F、18C、19A、19F、20、22F、23F及び33Fから成る群より選択される少なくとも7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19又は20種の肺炎連鎖球菌糖を含む、請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
更なる抗原が、ポリヒスチジントライアドファミリー(PhtX)、コリン結合タンパク質ファミリー(CbpX)、CbpXトランケート、LytXファミリー、LytXトランケート、CbpXトランケート-LytXトランケートキメラタンパク質(又は融合物)、ニューモリシン(Ply)、PspA、PsaA、Sp128、Sp101、Sp130、Sp125及びSp133から成る群より選択される1種以上の肺炎連鎖球菌タンパク質を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
コンジュゲートをアジュバント又は製薬上許容し得る賦形剤と混合する、請求項1〜13のいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
請求項1〜14のいずれか1項に記載の方法により得られるコンジュゲート。
【請求項16】
請求項15に記載のコンジュゲート及び製薬上許容し得る賦形剤を含む免疫原性組成物であって、場合により該製薬上の賦形剤がマレイン酸バッファーを含む、前記免疫原性組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンジュゲーションのためのプロセス(方法)に関する。特に、本発明は、還元的アミノ化を用いる糖とタンパク質とのコンジュゲーションに関する。
【背景技術】
【0002】
細菌莢膜多糖は、細菌疾患の予防のために長年免疫学において広く用いられてきた。しかしながら、そのような使用に伴う問題は、免疫応答のT細胞非依存的性質である。かくして、これらの抗原は、幼児においては免疫原性が低い。この問題は、後に、誕生の最初の年においてもT細胞依存的免疫応答を惹起するのに用いることができる担体タンパク質(Tヘルパーエピトープの起源)への多糖抗原のコンジュゲーションを介して克服されてきた。
【0003】
様々なコンジュゲーション技術が、当業界で公知である。コンジュゲートを、US200710184072(Hausdorff)、US 4365170(Jennings)およびUS 4673574(Anderson)に記載の直接的還元的アミノ化方法により調製することができる。他の方法は、EP-0-161-188、EP-208375およびEP-0-477508に記載されている。あるいは、コンジュゲーション方法は、シアン酸エステルを形成する1-シアノ-4-ジメチルアミノピリジニウムテトラフルオロホウ酸(CDAP)を用いる糖のヒドロキシル基の活性化に依存してもよい。そのようなコンジュゲートは、PCT公開出願WO 93/15760(Uniformed Services University)ならびにWO 95/08348およびWO 96/29094に開示されている。Chu C.ら、Infect. Immunity, 1983, 245-246も参照されたい。
【0004】
還元的アミノ化は、2つの工程、すなわち、(1)抗原の酸化、(2)コンジュゲートを形成させるための抗原および担体タンパク質の還元を含む。酸化工程は、ペリオダート(過ヨウ素酸塩)との反応を含んでもよいが、ペリオダートによる酸化はサイズの低下を誘導し得る(WO 94/05325)。
【発明の概要】
【0005】
本発明者らは驚くべきことに、少量のリン酸の存在下でより低濃度のペリオダートを用いることにより、サイズの保持および/またはエピトープの保持をもたらすことができることを見出した。
【0006】
本発明の第1の態様において、
a)細菌糖と、0.001〜0.7、0.005〜0.5、0.01〜0.5、0.1〜1.2、0.1〜0.5、0.1〜0.2、0.5〜0.8、0.1〜0.8、0.3〜1.0もしくは0.4〜0.9モル当量のペリオダートとを反応させて、活性化された細菌糖を形成させる工程;
b)活性化された細菌糖と担体タンパク質とを混合する工程;
c)活性化された細菌糖および担体タンパク質と、還元剤とを反応させて、コンジュゲートを形成させる工程;
または
a)細菌糖と、0.001〜0.7、0.005〜0.5、0.01〜0.5、0.1〜1.2、0.1〜0.5、0.1〜0.2、0.5〜0.8、0.1〜0.8、0.3〜1.0もしくは0.4〜0.9モル当量のペリオダートとを反応させて、活性化された細菌糖を形成させる工程;
b)活性化された細菌糖と、リンカーとを混合する工程;
c')活性化された細菌糖と、リンカーとを還元剤を用いて反応させて、細菌糖-リンカーを形成させる工程;
d)細菌糖-リンカーと、担体タンパク質とを反応させて、コンジュゲートを形成させる工程;
を含み、工程a)がアミン基を含まないバッファー中で起こり、バッファーが1〜100 mMの濃度を有する、細菌糖をコンジュゲートさせるためのプロセス(方法)が提供される。
【0007】
本発明の第2の態様において、本発明のプロセス(方法)により得られるコンジュゲートが提供される。
【0008】
本発明の第3の態様において、本発明のプロセスにより得られたコンジュゲートが提供される。
【0009】
本発明の第4の態様において、本発明のコンジュゲートおよび製薬上許容し得る賦形剤を含む免疫原性組成物が提供される。
【0010】
本発明の第5の態様において、本発明の免疫原性組成物を含むワクチンが提供される。
【0011】
本発明の第6の態様において、細菌疾患の予防または治療における本発明の免疫原性組成物または本発明のワクチンの使用が提供される。
【0012】
本発明の第7の態様において、細菌疾患の予防または治療のための医薬の調製における本発明の免疫原性組成物または本発明のワクチンの使用が提供される。
【0013】
本発明の第8の態様において、本発明の免疫原性組成物または本発明のワクチンを患者に投与することを含む、細菌感染を予防または治療する方法が提供される。
【0014】
本発明の第9の態様において、活性化された細菌糖が、式(I):
【化1】
【0015】
(式中、活性化された細菌糖は、n個の反復単位を含み、nは2〜2400、500〜2000、750〜1500、1000〜2000または1500〜2300であり、
S1の少なくとも0.001%、0.01%、0.1%、0.5%、1%、2%、5%、10%もしくは30%であるが、0.001%、0.01%、0.1%、0.5%、1%、2%、5%、10%、30%もしくは50%未満は、
【化2】
であり、
その残りは、
【化3】
であり、
S2は、
【化4】
であり、
S3は、
【化5】
である)
の反復単位を含む、活性化された細菌糖が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】ペリオダート処理後の23Fおよび6B多糖のサイズを示す図である。三角形を付けた線は10 mMリン酸バッファー中での6Bのサイズを示し、菱形を付けた線は10 mMリン酸バッファー中での23Fのサイズを示し、四角形を付けた線は100 mMリン酸バッファー中での23Fのサイズを示す。
図2】CDAPまたは還元的アミノ化コンジュゲーションを用いる23Fコンジュゲートの免疫原性の比較を示す図である。グラフa)はELISAアッセイの結果を記載する。グラフb)はオプソニン食作用アッセイの結果を記載する。
図3】Balb/cマウスモデルにおいて実施例4に記載のコンジュゲーション方法を用いてコンジュゲートされたPS06B-CRMの免疫原性の評価を示す図である。
図4】モルモットモデルにおいて実施例4に記載のコンジュゲーション方法を用いてコンジュゲートされたPS06B-CRMの免疫原性の評価を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明は、抗原を担体タンパク質にコンジュゲートさせるための改良されたプロセス(方法)に関する。特に、本発明は、
a)細菌糖と、0.001〜0.7、0.005〜0.5、0.01〜0.5、0.1〜1.2、0.1〜0.5、0.1〜0.2、0.5〜0.8、0.1〜0.8、0.3〜1.0もしくは0.4〜0.9モル当量のペリオダートとを反応させて、活性化された細菌糖を形成させる工程;
b)活性化された細菌糖と担体タンパク質とを混合する工程;
c)活性化された細菌糖および担体タンパク質と、還元剤とを反応させて、コンジュゲートを形成させる工程;
または
a)細菌糖と、0.001〜0.7、0.005〜0.5、0.01〜0.5、0.1〜1.2、0.1〜0.5、0.1〜0.2、0.5〜0.8、0.1〜0.8、0.3〜1.0もしくは0.4〜0.9モル当量のペリオダートとを反応させて、活性化された細菌糖を形成させる工程;
b)活性化された細菌糖と、リンカーとを混合する工程;
c')活性化された細菌糖と、リンカーとを還元剤を用いて反応させて、細菌糖-リンカーを形成させる工程;
d)細菌糖-リンカーと、担体タンパク質とを反応させて、コンジュゲートを形成させる工程;
を含み、工程a)がアミン基を含まないバッファー中で起こり、バッファーが1〜100 mMの濃度を有する、細菌糖をコンジュゲートさせるためのプロセスを提供する。
【0018】
用語「ペリオダート」は、ペリオダートおよび過ヨウ素酸の両方を含む。この用語はまた、メタペリオダート(IO4-)およびオルトペリオダート(IO65-)の両方を含むが、1つの特定の実施形態においては、本発明の方法において用いられるペリオダートはメタペリオダートである。用語「ペリオダート」はまた、過ヨウ素酸ナトリウムおよび過ヨウ素酸カリウムなどのペリオダートの種々の塩も含む。一実施形態においては、用いられるペリオダートは、メタペリオダートナトリウムである。抗原がペリオダートと反応する場合、ペリオダートは隣接するヒドロキシル基を酸化して、カルボニルまたはアルデヒド基を形成し、C-C結合の切断を引き起こす。この理由から、用語「抗原とペリオダートとを反応させること」は、ペリオダートによる隣接するヒドロキシル基の酸化を含む。
【0019】
本発明の目的のために、「活性化された細菌糖」は、本発明のプロセスの工程a)により活性化された細菌糖である。
【0020】
本発明の目的のために、用語「コンジュゲート」は、担体タンパク質に共有連結された細菌糖を示す。一実施形態においては、細菌糖は担体タンパク質に直接連結される。第2の実施形態においては、細菌糖はスペーサー/リンカーを介してタンパク質に連結される。
【0021】
工程a)において用いられるバッファーは、アミン基を含まないバッファーである。一実施形態においては、バッファーは、リン酸バッファー、ホウ酸バッファー、酢酸バッファー、炭酸バッファー、マレイン酸バッファーおよびクエン酸バッファーからなる一覧より選択される。第2の実施形態においては、バッファーは無機バッファーである。用語「無機バッファー」は、緩衝能力が炭素を含まない化合物の存在に起因する任意のバッファー溶液を含む。本発明の無機バッファーは、リン酸バッファーおよびホウ酸バッファーを含む。一実施形態においては、バッファーはリン酸バッファーである。
【0022】
一実施形態においては、バッファーは、1〜100 mM、5〜80 mM、1〜50 mM、1〜25 mM、10〜40 mM、1〜10 mM、5〜15 mM、8〜12 mM、10〜20 mM、5〜20 mM、10〜50 mM、約10 mMまたは約20 mMの濃度を有する。さらなる実施形態においては、工程a)におけるpHは、pH 2.5〜8.0、pH 5.0〜7.0、pH 5.5〜6.5、pH 5.8〜6.3、または約pH 6.0である。
【0023】
本明細書を通じて、用語「糖」は、多糖、テイコ酸(techoic acid)またはオリゴ糖を示してもよく、3つ全部を含む。それは、リポ多糖(LPS)またはリポオリゴ糖(LOS)を示してもよい。使用前に、多糖を起源株から単離するか、または起源株から単離し、公知の方法(例えば、EP497524およびEP497525;Shousun Chen Szuら、Carbohydrate Research Vol 152 p7-20(1986)を参照)により、例えば、マイクロ流体化により、ある程度まで切断することができる。オリゴ糖は少数の反復単位(典型的には、5〜30個の反復単位)を有し、典型的には、加水分解された多糖である。
【0024】
一実施形態においては、細菌糖は、細菌莢膜糖である。本発明の一実施形態においては、細菌糖は、B群連鎖球菌、コレラ菌(ビブリオ・コレラ(Vibrio cholera))、肺炎連鎖球菌(ストレプトコッカス・ニューモニア(Streptococus pneumoniae)(S.pneumoniae))、インフルエンザ菌(ヘモフィルス・インフルエンザ(Haemophilus influenzae)(H.influenzae))、髄膜炎菌(ナイセリア・メニンギティディス(Neisseria meningitidis)(N.meningitidis))、黄色ブドウ球菌(スタフィロコッカス・アウレウス(Staphylococcus aureus)(S.aureus))、腸球菌、サルモネラ菌Vi(Salmonella Vi)、または表皮ブドウ球菌(スタフィロコッカス・エピデルミディス(Staphylococcus epidermidis)(S.epidermidis))に由来する。さらなる実施形態においては、細菌糖は、肺炎連鎖球菌、インフルエンザ菌、髄膜炎菌、黄色ブドウ球菌、腸球菌、サルモネラ菌Vi、または表皮ブドウ球菌に由来する。さらなる実施形態においては、細菌糖は、髄膜炎菌血清群A(MenA)、B(MenB)、C(MenC)、W135(MenW)もしくはY(MenY)、B群連鎖球菌群Ia、Ib、II、III、IV、V、VI、もしくはVII、5型黄色ブドウ球菌、8型黄色ブドウ球菌、腸チフス菌(サルモネラ・ティフィ(Salmonella typhi))(Vi糖)、コレラ菌、またはb型インフルエンザ菌からなる一覧より選択される細菌莢膜糖である。一実施形態においては、細菌糖は、肺炎連鎖球菌血清型1、2、3、4、5、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15B、17F、18C、19A、19F、20、22F、23Fまたは33Fに由来する莢膜糖である。さらなる実施形態においては、細菌糖は、5、6B、6A、7F、9V、14、または23Fからなる群より選択される肺炎連鎖球菌莢膜糖である。必要に応じて、本発明の細菌糖は、肺炎連鎖球菌莢膜糖23F、6Bまたは6Aである。一実施形態においては、細菌糖は、肺炎連鎖球菌莢膜糖23Fである。一実施形態においては、細菌糖は、肺炎連鎖球菌莢膜糖6Bである。一実施形態においては、細菌糖は、肺炎連鎖球菌莢膜糖6Aである。さらなる実施形態においては、細菌糖は、インフルエンザ菌b(Hib)多糖またはオリゴ糖である。一実施形態においては、細菌糖は隣接抗ジオールを含む。
【0025】
細菌糖は、天然多糖であってもよく、または2倍、4倍、6倍、8倍、10倍もしくは20倍以下の倍率でそのサイズを低下させたものであってよい(例えば、マイクロ流体化[例えば、Emulsiflex C-50装置による]もしくは他の公知の技術[例えば、熱、化学、酸化、音波方法]による)。一実施形態においては、細菌糖は、工程a)の前にマイクロ流体化される。オリゴ糖は、そのサイズを実質的にさらに低下させたものであってよい[例えば、公知の熱、化学、または酸化方法による]。
【0026】
本発明の目的のために、「天然多糖」とは、糖のサイズを低下させることを目的とするプロセスにかけられていない細菌糖を指す。多糖は、通常の精製手順の間にそのサイズがわずかに低下するようになってもよい。そのような糖は依然として天然である。多糖がそのサイズを低下させる技術にかけられた場合にのみ、多糖は天然ではないと考えられる。
【0027】
本発明のプロセスによるコンジュゲーションにとって好適な細菌糖の重量平均分子量は、20 kDa〜2000 kDa、30 kDa〜1000 kDa、40 kDa〜500 kDa、50 kDa〜400 kDa、75 kDa〜300 kDaまたは1000 kDa〜2000 kDaであってよい。肺炎連鎖球菌に由来する天然の23F莢膜糖の場合、天然多糖の平均分子量は、750〜1500 kDaまたは1200〜1300 kDaである。天然のHib糖の場合、天然多糖の平均分子量は、100〜250 kDaである。本明細書に記載の糖の分子量または平均分子量は、コンジュゲーションの前に測定された細菌糖の重量平均分子量(Mw)を指し、MALLSにより測定される。MALLS技術は、当業界でよく知られている。糖のMALLS分析のために、2種のカラム(TSKG6000および5000PWxl)を組合わせて用いることができ、糖は水中に溶出される。光散乱検出器(例えば、488 nmの10 mWアルゴンレーザーを備えたWyatt Dawn DSP)および干渉屈折計(inferometric refractometer)(例えば、P100セルおよび498 nmの赤色フィルターを備えたWyatt Otilab DSP)を用いて、糖を検出する。MALLS分析を、TSKGMPwxlおよびRI/DAWN-EOS検出器を用いて溶出バッファーとして50 mM Na/K PO4、200 mM NaCl pH 7.0を0.75 ml/minで用いて実行することができる。一実施形態においては、糖の多分散性は1〜1.5、1〜1.3、1〜1.2、1〜1.1または1〜1.05であり、担体タンパク質へのコンジュゲーション後に、コンジュゲートの多分散性は1.0〜2.5、1.0〜2.0、1.0〜1.5、1.0〜1.2、1.5〜2.5、1.7〜2.2または1.5〜2.0である。全ての多分散性の測定値はMALLSにより生成される。
【0028】
ペリオダートを用いる処理は、細菌糖のサイズの低下を誘導し得る(サイジング効果)。一実施形態においては、本発明のプロセスは、このサイジング効果を減少させる。これは、肺炎連鎖球菌由来23F細菌糖について認められる(実施例1に記載の通り)。この理由から、一実施形態においては、本発明の細菌糖の平均分子量は、工程a)後に1〜1100 kDa、100〜470 kDa、200〜300 kDa、600〜1100 kDaまたは800〜1000 kDaである(上記のMALLSにより測定される)。一実施形態においては、23F糖の平均分子量は、工程a)後に100〜470 kDaまたは200〜300 kDaである。一実施形態においては、Hib細菌糖の平均分子量は、工程a)後に1〜50 kDaまたは5〜10 kDaである。
【0029】
用語「担体タンパク質」は、小さいペプチドおよび大きいポリペプチド(10 kDaを超える)の両方を包含することが意図される。担体タンパク質は、任意のペプチドまたはタンパク質であってよい。それは、1個以上のTヘルパーエピトープを含んでもよい。担体タンパク質は、破傷風トキソイド(TT)、破傷風トキソイド断片C、破傷風毒素の非毒性突然変異体[TTのそのような変異体は全て、本発明の目的にとっては同じ型の担体タンパク質であると考えられることに留意されたい]、N19などの破傷風毒素T細胞エピトープを含むポリペプチド(WO2006/067632)、ジフテリアトキソイド(DT)、CRM197、ジフテリア毒素の他の非毒性突然変異体[CRM176、CRM197、CRM228、CRM45(Uchidaら、J.Biol.Chem.218;3838-3844, 1973);CRM9、CRM45、CRM102、CRM103およびCRM107ならびにNichollsおよびYoule、Genetically Engineered Toxins、Frankel(編)、Maecel Dekker Inc, 1992により記載された他の突然変異;Glu-148からAsp、GlnもしくはSerおよび/またはAla 158からGlyへの欠失もしくは突然変異ならびにUS 4709017もしくはUS 4950740に開示された他の突然変異;Lys 516、Lys 526、Phe 530および/もしくはLys 534の少なくとも1個以上の残基の突然変異ならびにUS 5917017もしくはUS 6455673に開示された他の突然変異;またはUS 5843711に開示された断片など](DTのそのような変異体は全て、本発明の目的にとっては同じ型の担体タンパク質であると考えられることに留意されたい)、肺炎球菌ニューモリシン(Kuoら(1995) Infect Immun 63;2706-13)、OMPC(髄膜炎菌外膜タンパク質、通常は髄膜炎菌血清群Bから抽出される、EP0372501)、合成ペプチド(EP0378881、EP0427347)、熱ショックタンパク質(WO 93/17712、WO 94/03208)、百日咳タンパク質(WO 98/58668、EP0471177)、サイトカイン、リンホカイン、増殖因子もしくはホルモン(WO 91/01146)、様々な病原体由来抗原に由来する複数のヒトCD4+ T細胞エピトープを含む人工タンパク質(Falugiら(2001) Eur J Immunol 31; 3816-3824)、例えば、N19タンパク質(Baraldoiら(2004) Infect Immun 72; 4884-7)、肺炎球菌表面タンパク質PspA(WO 02/091998)、鉄取込みタンパク質(WO 01/72337)、C.difficileの毒素AもしくはB(WO 00/61761)、インフルエンザ菌プロテインD(EP594610およびWO 00/56360)、肺炎球菌PhtA(WO 98/18930、Sp36とも呼ばれる)、肺炎球菌PhtD(WO 00/37105に開示されており、Sp036Dとも呼ばれる)、肺炎球菌PhtB(WO 00/37105に開示されており、Sp036Bとも呼ばれる)、またはPhtE(WO 00/30299に開示されており、BVH-3とも呼ばれる)であってもよい。
【0030】
本発明の一実施形態においては、担体タンパク質は、破傷風トキソイド(TT)、破傷風トキソイドの断片C、ジフテリアトキソイド(DT)、CRM197、ニューモリシン(Ply)、プロテインD、PhtD、PhtDEおよびN19からなる群より選択される。さらなる実施形態においては、担体タンパク質はCRM197である。さらなる実施形態においては、担体タンパク質は破傷風トキソイド(TT)である。
【0031】
一実施形態においては、工程a)は、暗室中で行われる。
【0032】
抗原がペリオダートと反応する場合、ペリオダートは隣接ヒドロキシル基を酸化してカルボニル基またはアルデヒド基を形成し、C-C結合の切断を引き起こす。酸化工程(工程a))は、以下に記載のように起こってもよい。
【化6】
【0033】
低濃度のバッファー、特に、リン酸バッファーおよび少量のペリオダートを用いる場合、これは上記のサイジング効果を減少させ得る。
【0034】
肺炎連鎖球菌莢膜糖は、以下に示される反復領域の構造から認められるように、ペリオダートにより酸化され得る隣接ヒドロキシル基を含む。
【化7】
【0035】
一実施形態においては、細菌糖の隣接ジオールの0.001%、0.01%、0.1%、0.5%、1%、2%、5%、10%、30%または50%未満が、工程a)の間に酸化されるようになる。
【0036】
一実施形態においては、工程a)で産生されたカルボニル基は、工程c)において担体タンパク質上のアミン基と反応する。これは、以下の反応スキームに従って起こってもよい。
【化8】
【0037】
一実施形態においては、細菌糖は、工程a)において、0.2 g/l〜14 g/l、8 g/l〜12 g/l、10 g/l〜12 g/l、1 g/l〜4 g/l、0.2 g/l〜1 g/lまたは0.4 g/l〜0.6 g/lまたは約11 g/lまたは約0.5 g/lの濃度で存在する。一実施形態においては、工程b)における担体タンパク質の初期濃度は、0.5 g/l〜35 g/l、25 g/l〜35 g/l、0.5 g/l〜5 g/lもしくは0.8 g/l〜2 g/lまたは約32 g/lもしくは1 g/lである。さらなる実施形態においては、工程b)における活性化された細菌糖の初期濃度は、0.2 g/l〜20 g/l、10 g/l〜28 g/lもしくは0.2 g/l〜4 g/lもしくは1 g/l〜2 g/lまたは約15 g/lもしくは1.6 g/lである。さらなる実施形態においては、工程b)における活性化された細菌糖と担体タンパク質との初期比率は、2.0:1〜0.1:1、1.8:1〜0.4:1、1.4:1〜1.6:1、1:1〜1.4:1、1.8:1〜1.6:1、0.8:1〜0.4:1、0.7:1〜0.5:1、または0.7:1〜0.6:1(w/w)である。さらなる実施形態においては、工程c)またはc')後の担体タンパク質と細菌糖との最終比率は、0.5:1〜4:1、0.8:1〜3.2:1、0.5:1〜1.8:1、1.4:1〜1.8:1、1:1〜1.2:1または2.5:1〜3.5:1である。
【0038】
一実施形態においては、工程a)における反応の温度は、4〜40℃、10〜32℃、17〜30℃または22〜27℃である。典型的には、この温度は、工程a)を通じて維持される。工程c)の間の反応温度は、4〜40℃、10〜32℃、17〜30℃または22〜27℃である。典型的には、この温度は、工程c)を通じて維持される。
【0039】
一実施形態においては、本発明のプロセスの工程a)は、30時間未満、5〜25時間、15〜25時間、30分〜25時間、1時間〜35時間、10〜20時間、または15〜20時間、約18時間または約1時間行われる。一実施形態においては、本発明のプロセスの工程c)は、10〜60時間、10〜20時間、20〜60時間、30〜50時間、または35〜45時間行われる。
【0040】
コンジュゲーションはまた、本発明の化学を用いるヘテロ-またはホモ-二官能性リンカーの付加を介して起こってもよい。このリンカーの一方の末端は、還元的アミノ化により活性化された抗原と反応するが、リンカーの他方の末端は任意の型の化学を用いて担体タンパク質と反応してもよい。この理由から、リンカーは少なくとも1個の反応性アミノ基を含み、リンカーがホモ-二官能性である場合、それは2個の反応性アミノ基を含み、リンカーがヘテロ-二官能性である場合、それは1個の反応性アミノ基および異なる反応性基を含み、一実施形態においては、この第2の反応性基は反応性カルボニル基である。一実施形態においては、リンカーは1〜20Åの長さである。さらなる実施形態においては、リンカーは、4〜20、4〜12、または5〜10個の炭素原子を有する。可能なリンカーは、アジピン酸ジヒドラジド(ADH)である。他のリンカーとしては、B-プロピオンアミド(WO 00/10599)、ニトロフェニル-エチルアミン(Geverら(1979)Med. Microbiol. Immunol. 165;171-288)、ハロゲン化ハロアルキル(US4057685)、グリコシド結合(US4673574、US4808700)、ヘキサンジアミンおよび6-アミノカプロン酸(US4459286)が挙げられる。
【0041】
一般的には、担体タンパク質上の以下の型の化学基を、第2の反応性基としてカップリング/コンジュゲーションに用いることができる。
【0042】
A)カルボキシル(例えば、アスパラギン酸もしくはグルタミン酸を介する)。一実施形態においては、この基は、カルボジイミド化学、例えば、EDAC(1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド))を用いてリンカー上のアミノ基に連結される。
【0043】
注記:上記のEDACの代わりに、任意の好適なカルボジイミドを用いてもよい。
【0044】
B)アミノ基(例えば、リジンを介する)。一実施形態においては、この基は、カルボジイミド化学、例えば、EDACを用いてリンカー上のカルボキシル基に連結される。別の実施形態においては、この基は、リンカー上のCDAPもしくはCNBrで活性化されたヒドロキシル基;アルデヒド基を有するリンカー;スクシンイミドエステル基を有するリンカーに連結される。
【0045】
C)スルフヒドリル(例えば、システインを介する)。一実施形態においては、この基は、マレイミド化学を用いてブロモまたはクロロアセチル化リンカーに連結される。一実施形態においては、この基は、ビスジアゾベンズイジンを用いて活性化/改変される。
【0046】
D)アルキニル基またはアジド基を含むようにタンパク質を改変することができ、これを「クリック」化学(Tetrahedron letters(2005年6月)46:4479-4482に記載されている)を用いてリンカーにコンジュゲートさせることができる。
【0047】
注記:上記のEDACの代わりに、任意の好適なカルボジイミドを用いてもよい。
【0048】
本発明のプロセスにおける使用にとって好適である還元剤としては、ナトリウムシアノボロヒドリドなどのシアノボロヒドリド、ボラン-ピリジン、またはボロヒドリド交換樹脂が挙げられる。一実施形態においては、還元剤は、ナトリウムシアノボロヒドリドである。一実施形態においては、0.5〜2、0.6〜1.5もしくは0.8〜1.2または約1.0モル当量のナトリウムシアノボロヒドリドを、工程c)において用いる。さらなる実施形態においては、還元剤は、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリドを含み、さらなる実施形態においては、2〜10もしくは3〜9モル当量または約2.5モル当量のナトリウムトリアセトキシボロヒドリドを、工程c)において用いる。
【0049】
工程c)の前に、活性化された細菌糖および担体タンパク質を凍結乾燥してもよい。一実施形態においては、活性化された細菌糖および担体タンパク質を一緒に凍結乾燥する。これは工程b)の前、または工程b)の後に行ってもよい。一実施形態においては、凍結乾燥は、非還元糖の存在下で行われ、可能な非還元糖としては、スクロース、トレハロース、ラフィノース、スタキオース、メレジトース、デキストラン、マンニトール、ラクチトールおよびパラチニットが挙げられる。さらなる実施形態においては、非還元糖は、スクロース、トレハロースまたはマンニトールからなる群より選択される。
【0050】
一実施形態においては、工程b)および/またはc)を、DMSO(ジメチルスルホキシド)溶媒中で実行する。さらなる実施形態においては、工程b)および/またはc)を、DMF(ジメチルホルムアミド)溶媒中で実行する。DMSOまたはDMF溶媒を用いて、凍結乾燥された活性化された細菌糖および担体タンパク質を再構成させることができる。
【0051】
工程c)の終わりに、コンジュゲート中に残存している未反応のカルボニル基が存在してもよく、これらのものを好適なキャッピング剤を用いてキャップすることができる。一実施形態においては、このキャッピング剤はナトリウムボロヒドリド(NaBH4)であり、例えば、工程c)の生成物を、15 min〜15 h、15 min〜45 min、2〜10 hもしくは3〜5 h、約30 minまたは約4 h、ナトリウムボロヒドリドと反応させることができる。さらなる実施形態においては、工程c)の生成物と、約2モル当量または1.5〜10モル当量のNaBH4とを混合することにより、キャッピングを達成する。
【0052】
本発明はまた、コンジュゲートを精製するさらなる工程e)も提供し、工程e)は、透析濾過、例えば、100 kDaのカットオフを用いる透析濾過を含んでもよい。さらに、またはあるいは、工程e)は、イオン交換クロマトグラフィーを含んでもよい。さらなる実施形態においては、工程e)は、サイズ排除クロマトグラフィーを含んでもよい。一実施形態においては、請求項1〜51に記載のプロセスは、さらなる工程f)を含み、そこでコンジュゲートは滅菌濾過される。
【0053】
また、コンジュゲートを、さらなる抗原と混合してもよい。一実施形態においては、さらなる抗原は、1、2、3、4、5、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15B、17F、18C、19A、19F、20、22F、23Fおよび33Fからなる群より選択される少なくとも7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19または20種の肺炎連鎖球菌糖を含む。一実施形態においては、さらなる抗原は、肺炎連鎖球菌糖4、6B、9V、14、18C、19Fおよび23Fを含む。一実施形態においては、さらなる抗原は、肺炎連鎖球菌糖4、6B、9V、14、18Cおよび19Fを含む。一実施形態においては、さらなる抗原は、肺炎連鎖球菌糖4、9V、14、18C、19Fおよび23Fを含む。一実施形態においては、さらなる抗原は、肺炎連鎖球菌糖1、4、5、6B、7F、9V、14、18C、19Fおよび23Fを含む。一実施形態においては、さらなる抗原は、肺炎連鎖球菌糖1、4、5、6B、7F、9V、14、18Cおよび19Fを含む。一実施形態においては、さらなる抗原は、肺炎連鎖球菌糖1、4、5、7F、9V、14、18C、19Fおよび23Fを含む。一実施形態においては、さらなる抗原は、肺炎連鎖球菌糖1、3、4、5、6A、6B、7F、9V、14、18C、19A、19Fおよび23Fを含む。一実施形態においては、さらなる抗原は、肺炎連鎖球菌糖1、3、5、6A、6B、7F、9V、14、18C、19Aおよび19Fを含む。一実施形態においては、さらなる抗原は、肺炎連鎖球菌糖1、3、4、5、6A、7F、9V、14、18C、19A、19Fおよび23Fを含む。一実施形態においては、さらなる抗原は、肺炎連鎖球菌糖1、4、5、6A、6B、7F、9V、14、18C、19A、19Fおよび23Fを含む。一実施形態においては、さらなる抗原は、肺炎連鎖球菌糖1、4、5、6A、6B、7F、9V、14、18C、19Aおよび19Fを含む。一実施形態においては、さらなる抗原は、肺炎連鎖球菌糖1、4、5、6A、7F、9V、14、18C、19A、19Fおよび23Fを含む。
【0054】
「さらなる抗原」として列挙された糖のいずれかを、必要に応じて、本発明のプロセスまたは異なるプロセスにより担体タンパク質にコンジュゲートする。必要に応じて、これらのさらなる抗原を、上記に列挙された担体タンパク質にコンジュゲートする。
【0055】
一実施形態においては、さらなる抗原は、プロテインDまたはCRM197にコンジュゲートされた肺炎連鎖球菌莢膜糖1を含む。一実施形態においては、さらなる抗原は、プロテインD、CRM197、ニューモリシンもしくはPhtDまたはその断片もしくは融合タンパク質にコンジュゲートされた肺炎連鎖球菌莢膜糖3を含む。一実施形態においては、さらなる抗原は、プロテインDまたはCRM197にコンジュゲートされた肺炎連鎖球菌莢膜糖4を含む。一実施形態においては、さらなる抗原は、プロテインDまたはCRM197にコンジュゲートされた肺炎連鎖球菌莢膜糖5を含む。一実施形態においては、さらなる抗原は、プロテインDまたはCRM197にコンジュゲートされた肺炎連鎖球菌莢膜糖6Bを含む。一実施形態においては、さらなる抗原は、プロテインDまたはCRM197にコンジュゲートされた肺炎連鎖球菌莢膜糖7Fを含む。一実施形態においては、さらなる抗原は、プロテインDまたはCRM197にコンジュゲートされた肺炎連鎖球菌莢膜糖9Vを含む。一実施形態においては、さらなる抗原は、プロテインDまたはCRM197にコンジュゲートされた肺炎連鎖球菌莢膜糖14を含む。一実施形態においては、さらなる抗原は、プロテインDまたはCRM197にコンジュゲートされた肺炎連鎖球菌莢膜糖23Fを含む。一実施形態においては、さらなる抗原は、破傷風トキソイドまたはCRM197にコンジュゲートされた肺炎連鎖球菌莢膜糖18Cを含む。一実施形態においては、さらなる抗原は、ニューモリシンまたはCRM197にコンジュゲートされた肺炎連鎖球菌莢膜糖19Aを含む。一実施形態においては、さらなる抗原は、CRM197もしくはPhtDまたはその断片もしくは融合タンパク質にコンジュゲートされた肺炎連鎖球菌莢膜糖22Fを含む。一実施形態においては、さらなる抗原は、ニューモリシンまたはインフルエンザ菌タンパク質、必要に応じて、プロテインDもしくはPhtDまたはその融合タンパク質またはCRM197にコンジュゲートされた肺炎連鎖球菌莢膜糖6Aを含む。一実施形態においては、さらなる抗原は、ニューモリシンまたはインフルエンザ菌タンパク質、必要に応じて、プロテインDもしくはPhtDまたはその融合タンパク質またはCRM197にコンジュゲートされた肺炎連鎖球菌莢膜糖6Cを含む。一実施形態においては、さらなる抗原は、ジフテリアトキソイド(DT)にコンジュゲートされた肺炎連鎖球菌莢膜糖19Fを含む。
【0056】
また、さらなる抗原は、肺炎連鎖球菌タンパク質を含んでもよい。一実施形態においては、さらなる抗原は、ポリヒスチジントライアドファミリー(PhtX)、コリン結合タンパク質ファミリー(CbpX)、CbpXトランケート、LytXファミリー、LytXトランケート、CbpXトランケート-LytXトランケートキメラタンパク質(または融合物)、ニューモリシン(Ply)、PspA、PsaA、Sp128、Sp101、Sp130、Sp125およびSp133からなる群より選択される少なくとも1種のタンパク質を含む。
【0057】
さらなる抗原はまた、さらなる細菌種に由来する抗原を含んでもよい。一実施形態においては、ワクチンまたは免疫原性組成物は、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)、インフルエンザ菌(H.influenzae)、髄膜炎菌(N.Meningitidis)、大腸菌(E.coli)、モラクセラ菌(Moraxella catarrhalis)(M.catarrhalis)、破傷風、ジフテリア、百日咳、表皮ブドウ球菌(S.epidermidis)、腸球菌、シュードモナス菌(Pseudomonas)または黄色ブドウ球菌(S.aureus)に由来する抗原を含む。
【0058】
一実施形態においては、さらなる抗原は、モラクセラ菌抗原を含み、好ましいモラクセラ菌抗原は、OMP106 [WO 97/41731 (Antex)およびWO 96/34960 (PMC)]; OMP21; LbpAおよびLbpB [WO 98/55606 (PMC)]; TbpAおよびTbpB [WO 97/13785およびWO 97/32980 (PMC)]; CopB [Helminen MEら(1993) Infect. Immun. 61:2003-2010]; UspA1/2 [WO 93/03761 (University of Texas)]; ならびにOmpCDである。組合せワクチン(特に、中耳炎の予防のため)に含有させることができる非典型的なインフルエンザ菌抗原の例としては、フィンブリンタンパク質[(US5766608 - Ohio State Research Foundation)]およびそれに由来するペプチドを含む融合物[例えば、LB1(f)ペプチド融合物;US5843464(OSU)またはWO 99/64067]; OMP26 [WO 97/01638 (Cortecs)]; P6 [EP 281673 (State University of New York)]; TbpAおよびTbpB; Hia; Hmw1,2; Hap; ならびにD15が挙げられる。
【0059】
さらなる実施形態においては、さらなる抗原は、ジフテリアトキソイド(DT)、破傷風トキソイド(TT)、および百日咳成分[典型的には、解毒された百日咳トキソイド(PT)および任意のペルタクチン(PRN)を含む線維状ヘマグルチニン(FHA)および/もしくはアグルチニン1+2]、例えば、DT、TT、PT、FHAおよびPRN抗原を含む市販のワクチンINFANRIX-DTPaTM(SmithKlineBeecham Biologicals)、または例えば、TritanrixTMとしてSmithKlineBeecham Biologicals社により市販された全細胞百日咳成分を含む。さらなる実施形態においては、さらなる抗原は、B型肝炎表面抗原(HepB)を含む。
【0060】
さらなる実施形態においては、さらなる抗原は、インフルエンザ菌(Hib)のPRP莢膜糖を含む。
【0061】
さらなる実施形態においては、さらなる抗原は、髄膜炎菌A、C、WまたはYに由来する少なくとも1種の莢膜糖を含む。さらなる実施形態においては、さらなる抗原は、髄膜炎菌A、C、WまたはYに由来する莢膜糖の少なくとも1種のコンジュゲートを含む。
【0062】
また、コンジュゲートを、アジュバントと混合してもよい。好適なアジュバントとしては、限定されるものではないが、アルミニウム塩(リン酸アルミニウムもしくは水酸化アルミニウム)、モノホスホリルリピドA(例えば、3D-MPL)、サポニン(例えば、QS21)、水中油乳濁液、グラム陰性細菌株に由来するブレブもしくは外膜ベシクル調製物(WO 02/09746に教示されたものなど)、リピドAもしくはその誘導体、アルキルグルコサミドリン酸またはこれらのアジュバントの2種以上の組合せが挙げられる。
【0063】
さらなる実施形態においては、本発明のコンジュゲートを製薬上許容し得る賦形剤と混合する。
【0064】
本発明のさらなる態様において、本発明のプロセスにより得られるコンジュゲートが提供される。本発明のさらなる態様において、本発明のプロセスにより得られたコンジュゲートが提供される。本発明はまた、本発明のコンジュゲートおよび製薬上許容し得る賦形剤を含む免疫原性組成物も提供する。一実施形態においては、製薬上許容し得る賦形剤は、塩化物塩を含まず、さらなる実施形態においては、製薬上の賦形剤は塩化ナトリウムを含まない。一実施形態においては、製薬上の賦形剤は、マレイン酸、トリスまたはクエン酸からなる群より選択されるバッファーを含む。さらなる実施形態においては、バッファーはマレイン酸バッファーである。
【0065】
本発明の免疫原性組成物は、さらなる抗原、特に、上記に「さらなる抗原」として記載されたものを含んでもよい。免疫原性組成物は、アジュバント、特に、上記のものを含んでもよい。
【0066】
本発明は、本発明の免疫原性組成物を含むワクチンも提供する。
【0067】
本発明の免疫原性組成物を含有するワクチン調製物を用いて、全身または粘膜経路を介して該ワクチンを投与することにより、感染の疑いのある哺乳動物を保護または治療することができる。これらの投与は、筋肉内、腹腔内、皮内もしくは皮下経路による注射;または口腔/消化管、呼吸器、尿生殖路への粘膜投与を含んでもよい。肺炎または中耳炎の治療のためのワクチンの鼻内投与が可能である(肺炎球菌の鼻咽頭運搬をより効果的に防止することができるため、その最も早い段階で感染を弱めることができる)。本発明のワクチンを単回用量として投与することができるが、その成分を同時に、または異なる時間に一緒に同時投与することもできる(例えば、肺炎球菌糖コンジュゲートを、互いに関して免疫応答の最適な協調のためにワクチンの任意の細菌タンパク質成分の投与と別々に、同時に、または1〜2週間後に投与することができる)。単一経路の投与に加えて、2つの異なる経路の投与を用いてもよい。例えば、糖または糖コンジュゲートをIM(またはID)で投与し、細菌タンパク質をIN(またはID)で投与してもよい。さらに、本発明のワクチンを、初回用量のためにIMで、追加用量のためにINで投与してもよい。
【0068】
ワクチン中のタンパク質抗原の含量は、典型的には、1〜100μg、必要に応じて、5〜50μg、最も典型的には、5〜25μgの範囲にある。初回ワクチン接種の後、被験体は十分に間隔を空けた1回または数回の追加免疫を受けてもよい。
【0069】
ワクチン調製物は、Vaccine Design (「The subunit and adjuvant approach」(Powell M.F. & Newman M.J.(編)) (1995) Plenum Press New York)に一般的に記載されている。リポソーム内への封入は、Fullerton、米国特許第4,235,877号に記載されている。
【0070】
本発明のワクチンを任意の経路により投与することができるが、皮膚(ID)への記載のワクチンの投与が本発明の一実施形態を形成する。ヒトの皮膚は、表皮を覆う角質層と呼ばれる外側の「角質」キューティクルを含む。この表皮の下は、真皮と呼ばれる層であり、同様に皮下組織を覆う。研究者は、皮膚、特に、真皮へのワクチンの注射が免疫応答を刺激し、これがいくつかのさらなる利点とも関連し得ることを示した。本明細書に記載のワクチンを用いる皮内ワクチン接種は、本発明の任意選択の特徴を形成する。
【0071】
皮内注射の従来技術である「マントー手順」は、皮膚を清浄化した後、一方の手を伸ばし、狭いゲージの針(26〜31ゲージ)の先端面取り部を上に向けて針を10〜15°の角度で挿入する工程を含む。針の先端面取り部を挿入したら、針の胴部を下げ、それを皮膚の下で上昇させるわずかな圧力を加えながらさらに進める。次いで、液体を非常にゆっくりと注入し、それによって、皮膚表面上にブレブまたは隆起を形成させた後、針をゆっくりと引き抜く。
【0072】
より最近では、液体薬剤を皮膚の中または皮膚を横切って投与するために特異的に設計されたデバイス、例えば、WO 99/34850およびEP 1092444に記載されたデバイス、また、例えば、WO 01/13977; US 5,480,381、US 5,599,302、US 5,334,144、US 5,993,412、US 5,649,912、US 5,569,189、US 5,704,911、US 5,383,851、US 5,893,397、US 5,466,220、US 5,339,163、US 5,312,335、US 5,503,627、US 5,064,413、US 5,520,639、US 4,596,556、US 4,790,824、US 4,941,880、US 4,940,460、WO 97/37705およびWO 97/13537に記載のジェット注入デバイスが記載されている。ワクチン調製物の皮内投与の代替方法は、従来の注射筒および針、または固体ワクチンの弾道送達のために設計されたデバイス(WO 99/27961)、または経皮パッチ(WO 97/48440;WO 98/28037);または皮膚表面への適用(経皮(transdermal)もしくは経皮(transcutaneous)送達、WO 98/20734;WO 98/28037)を含んでもよい。
【0073】
本発明のワクチンを皮膚に、またはより具体的には、真皮中に投与しようとする場合、ワクチンは少ない液体容量、特に、約0.05 ml〜0.2 mlの容量にある。
【0074】
本発明の皮膚または皮内ワクチン中の抗原の含量は、筋肉内ワクチン(上記を参照されたい)中に認められる従来の用量と類似するものであってよい。しかしながら、製剤が「低用量」であり得ることが皮膚または皮内ワクチンの特徴である。従って、「低用量」ワクチン中のタンパク質抗原は、必要に応じて、用量あたり0.1〜10μgまたは0.1〜5μgの少なさで存在する;および糖(必要に応じて、コンジュゲートされた)抗原は、用量あたり0.01〜1μg、または0.01〜0.5μgの糖の範囲で存在してもよい。
【0075】
本明細書で用いられる用語「皮内送達」は、皮膚中の真皮の領域へのワクチンの送達を意味する。しかしながら、ワクチンは必ずしも真皮中にのみ位置しなくてもよい。真皮は、ヒトの皮膚中の表面から約1.0〜約2.0 mmに位置する皮膚中の層であるが、個体間で、および身体の異なる部分において特定の量の変化が存在する。一般的に、皮膚の表面の下に1.5 mm行くことにより真皮に到達すると予想される。真皮は表面の角質層および表皮と、下の皮下層との間に位置する。送達の様式に応じて、究極的にはワクチンを専らもしくは主に真皮内に位置させるか、または究極的には表皮および真皮の中に分布させることができる。
【0076】
本発明の一態様においては、必要に応じて、凍結乾燥形態の本発明の免疫原性組成物を含有するバイアルを含み、およびさらに本明細書に記載のアジュバントを含有するバイアルを含むワクチンキットが提供される。本発明のこの態様において、アジュバントを用いて凍結乾燥された免疫原性組成物を再構成させることが想定される。
【0077】
本発明のさらなる態様は、免疫保護用量の本発明の免疫原性組成物またはワクチンまたはキットをヒト宿主に投与することを含む、細菌疾患感染に対して該宿主を免疫する方法である。本発明のさらなる態様は、免疫保護用量の本発明の免疫原性組成物またはワクチンまたはキットをヒト宿主に投与することを含む、肺炎連鎖球菌および/またはインフルエンザ菌により引き起こされる感染に対して該宿主を免疫する方法である。
【0078】
本発明のさらなる態様は、細菌疾患の治療または予防における使用のための本発明の免疫原性組成物である。本発明のさらなる態様は、肺炎連鎖球菌および/またはインフルエンザ菌感染により引き起こされる疾患の治療または予防における使用のための本発明の免疫原性組成物である。
【0079】
本発明のさらなる態様は、細菌疾患の治療または予防のための医薬の製造における本発明の免疫原性組成物またはワクチンまたはキットの使用である。本発明のさらなる態様は、肺炎連鎖球菌および/またはインフルエンザ菌感染により引き起こされる疾患の治療または予防のための医薬の製造における本発明の免疫原性組成物またはワクチンまたはキットの使用である。
【0080】
本発明はまた、活性化された細菌糖が、式(I):
【化9】
【0081】
(式中、活性化された細菌糖はn個の反復単位を含み、nは2〜2400、20〜2000、50〜1500、1000〜2000、1000〜2500または1500〜2300であり、
S1の少なくとも0.001%、0.01%、0.1%、0.5%、1%、2%、5%、10%もしくは30%であるが0.001%、0.01%、0.1%、0.5%、1%、2%、5%、10%、30%もしくは50%未満は、
【化10】
であり、その残りは、
【化11】
であり、
S2は、
【化12】
であり、
ならびにS3は、
【化13】
である)
の反復単位を含む、活性化された細菌糖も提供する。
【0082】
一実施形態においては、S2の0.001%、0.1%、0.5%、1%、2%、3%、5%、10%、30%または50%未満は、
【化14】
である。
【0083】
一実施形態においては、S3の0.1%、0.5%、1%、2%、3%、5%、10%、30%または50%未満は、
【化15】
である。
【0084】
「約」または「およそ」は、本発明の目的のために所与の数値の10%以上または以下以内と定義される。
【0085】
本明細書に記載の用語「含む(comprising)」、「含む(comprise)」および「含む(comprises)」は、必要に応じて、それぞれ、例ごとに用語「からなる(consisting of)」、「からなる(consist of)」および「からなる(consists of)」と置換可能であると本発明者らにより意図される。
【0086】
本発明の「ワクチン組成物」に関する本明細書に記載の実施形態はまた、本発明の「免疫原性組成物」に関する実施形態にも適用可能であり、その逆も可能である。
【0087】
本特許明細書内に引用された全ての参考文献または特許出願は、参照により本明細書に組入れられるものとする。
【0088】
本発明をより良好に理解するために、以下の実施例を説明する。これらの実施例は、例示のためだけのものであり、いかなる様式でも本発明の範囲を限定すると解釈されるべきではない。
【0089】
(実施例)
【実施例1】
【0090】
ペリオダートを用いる23Fおよび6Bの酸化
23Fまたは6B多糖(PS)を、100 mM KH2PO4(pH 7.4)、10 mM KH2PO4またはWFIに溶解して、2 mg PS/mlの溶液を形成させた。この溶液を室温で撹拌下で2時間インキュベートした。この時間の後、1N HClを用いてpHをpH 6.0に調整した。様々な量のペリオダートを粉末として、または液体形態(WFI中の10 mg/ml)で添加して、一定範囲のモル比を達成した(表1)。溶液を室温(20〜25℃)で17時間インキュベートし、この時間の後、サンプルをWFIに対して透析または透析濾過した。
【0091】
屈折率と組合せた高性能ゲル濾過クロマトグラフィーおよび多角度レーザー光散乱(MALLS-)検出器を用いて、分子量を測定した。サイズ排除媒体(TSK5000PWXL-Tosoh)を用いて、多糖の分子サイズ分布をプロファイルした(NaCl 0.2M〜NaN3 0.02%中、0.5 ml/minで溶出)。
【0092】
表1および図1は、これらの実験の結果を記載する。これらのものは、23F糖について、100 mMリン酸バッファー中の高いモル当量のペリオダートを用いる酸化の際に実質的なサイジングが起こることを示している。リン酸バッファーの濃度または用いるペリオダートのモル当量を減少させることにより、このサイジング効果を低下させることができる。
【表1】
【実施例2】
【0093】
還元的アミノ化およびCDAP化学を用いるCRM197への23Fのコンジュゲーション
還元的アミノ化
1 gのPS23Fを、500 mlの10 mM KH2PO4、pH 7.15に溶解した。この溶液を室温で2時間インキュベートした。pHを、1M HClを用いて6.0Nに調整した。111 mgのペリオダート(NaIO4、0.4モル当量のペリオダート)をPS23F溶液に添加し、この溶液を暗室中、室温で17時間インキュベートして、PS23Fを酸化させた。次いで、溶液をWFIに対して透析濾過した。
【0094】
活性化されたPS23Fを、安定剤の存在下、CRM197タンパク質と共に凍結乾燥した(CRM/PS比(w/w):0.625)。
【0095】
900 mgの凍結乾燥されたPS23F/CRM197混合物を、350 mlのDMSO溶媒を添加し、室温で2時間インキュベートすることにより可溶化した。PS23F/CMR197混合物を還元するために、1モル当量のNaBH3CNを添加した(WFI中の100 mg/mlの溶液の735μl)。この溶液を撹拌下、室温(15℃〜25℃)でさらに40時間インキュベートした。この時間の後、2モル当量のNaBH4(WFI中の100 mg/ml)を添加し、溶液を室温で4時間インキュベートした。2200 mlの150 mM NaClを添加した後、透析濾過(カットオフ100 kDa)し、DEAEにより精製した。目的の画分をプールし、0.22μmフィルターを通して濾過した。
【0096】
CDAP
200 mgのマイクロ流体化されたPS23Fを、10 mg/mlの濃度が得られるまで水中に溶解した。NaClをこの溶液に2Mの最終濃度で添加した。
【0097】
十分なCDAP溶液(5/50 v/vのアセトニトリル/WFI中で新鮮に調製された100 mg/ml)を添加して、0.75 mg/mg PSのCDAP:PS比を達成した。
【0098】
90秒後、0.1N NaOHの添加によりpHをpH 9.5に上昇させた。3分後、十分なCRM197(0.15M NaCl中の10 mg/ml)を添加して、1.5の比(CRM197:PS(w/w))を達成し、pHをpH 9.5に維持した。この溶液をpH 9.5で1時間インキュベートした。
【0099】
このカップリング工程の後、10 mlの2Mグリシン溶液を混合物に添加し、pHをpH 9.0(クエンチングpH)に調整した。溶液を室温で30分間撹拌した。5μmフィルター、次いで、小分子ならびにコンジュゲートされていない多糖およびタンパク質を除去するSephacryl S400HR(XK50/100)を用いて、コンジュゲートを精製した。流速を150 ml/hに固定した。溶出を、150 mM NaClを用いて達成した。目的の画分をプールし、Millipack 20を用いて濾過した。得られたコンジュゲートは1.35/wの最終CRM197/PS比(w/w)を有していた。
【実施例3】
【0100】
還元的アミノ化およびCDAP化学により作製された23F-CRM197コンジュゲートの免疫原性
実施例2に記載の方法を用いて、コンジュゲートを作製した。メスのモルモットを、0.25μgのPS23F-CRM197コンジュゲートを用いて3回(0、14および28日目)、筋肉内的に免疫した。動物を42日目に出血させ、PS23Fに対する抗体応答をELISAおよびOPAにより測定した。
【0101】
ELISA
マイクロプレートを、PBSバッファー中の精製された肺炎球菌多糖で被覆した。プレートを、0.9% NaClおよび0.05%Tween 20を用いて4回洗浄した。PBS 0.05%Tween 20中でCPS(V/V)と共に37℃で1時間、血清をインキュベートした。血清をマイクロウェルに添加し、PBS-0.05%Tween中に連続希釈(2倍希釈段階)した。プレートを撹拌下、室温で30分間インキュベートした。プレートを上記のように洗浄し、抗モルモットIgG抗体ペルオキシダーゼコンジュゲートを添加した後、RTで30分間プレートをインキュベートした。洗浄後、基質(10 mlのクエン酸0.1M pH 4.5および5μlのH2O2中の4 mgのOPDA)を各ウェルに15分間添加した。HCl 1Nの添加により反応を停止させた。分光光度計を用いて490〜620 nmで吸光度を読み取った。現像された色は、血清中に存在する抗体の量に直接比例する。血清中に存在する抗PS IgGのレベルを、各プレートに添加された参照曲線血清との比較により決定し、μg/mlで表す。
【0102】
分散の均一性(CochranのC検定により調べる)および正規性(Shapiro-Wilk検定を用いて調べる)を推測した後、結果を統計的に分析した。全ての統計を、対数変換濃度IgG上でAnova(Tukey-HSD)を用いて実行した。
【0103】
オプソニン食作用
血清サンプルを56℃で45 min加熱して、任意の残存する内因性成分を不活化した。各1:2希釈された血清サンプルの25μlアリコートを、96穴丸底マイクロタイタープレートのウェルあたり25μlのOPAバッファー(HBSS-14.4%不活化FBS)中で連続希釈(2倍)した。続いて、例えば、4/2/1の比率(v/v/v)の不活化HL-60細胞(1 x 107細胞/ml)、新鮮に解凍された肺炎球菌ワーキングシードおよび新鮮に解凍された子ウサギ補体の25μlを希釈した血清に添加して、50μlの最終容量を得た。軌道振とう(210 rpm)しながら37℃で2 h、アッセイプレートをインキュベートして、食作用プロセスを促進させた。マイクロプレートを氷上に少なくとも1 min置くことにより反応を停止させた。次いで、プレートの各ウェルの20μlアリコートを、96穴平底マイクロプレートの対応するウェル中に移し、50μlのTodd-Hewitt Broth-0.9%寒天を各ウェルに添加した。37℃および5%CO2で一晩インキュベートした後、寒天中に出現する肺炎球菌コロニーを、自動化画像分析システム(KS 400, Zeiss, Oberkochen, Germany)を用いて計数した。血清サンプルを含まない8個のウェルを細菌対照として用いて、ウェルあたりの肺炎球菌の数を決定した。対照ウェルのCFUの平均数を決定し、各血清サンプルに関する殺傷活性の算出のために用いた。血清サンプルのOPA力価を、肺炎球菌の50%の殺傷を容易にすることができる血清の希釈率の逆数により決定した。オプソニン食作用力価を、4パラメーター曲線適合分析を用いることにより算出した。
【0104】
分散の均一性(CochranのC検定により調べる)および正規性(Shapiro-Wilk検定を用いて調べる)を推測した後、結果を統計的に分析した。全ての統計を、ELISAについては対数変換濃度IgG上でのAnova(Tukey-HSD)により、およびOPAについては対数希釈率上でのKruskal-Wallisにより実施した。
【0105】
図2に見られるように、CDAP化学によりコンジュゲートされたPS23F-CRM197よりも、還元的アミノ化によりコンジュゲートされたPS23F-CRM197を用いる免疫後に、モルモットにおいて有意により高い抗体応答が誘導された。
【表2】
【実施例4】
【0106】
23Fの還元的アミノ化のさらなる例
23F-CRM-RA-116
150 mgの天然PS23F(PS23FP114)を、10 mMリン酸バッファー(pH 7.2)中に2 mg/mlの濃度で4時間溶解させた。溶解後、1N HClを用いてpHをpH 6.0に調整した。次いで、0.4モル当量のペリオダート(NaIO4)をPS溶液に添加し、暗室中、25℃で17 hインキュベートした。次いで、溶液をWFIに対して透析濾過(カットオフ30 kDa)し、酸化されたPSを0.22μm膜上で濾過した。
【0107】
50 mgの酸化されたPSおよび75 mgのCRM197を、安定剤の存在下で一緒に凍結乾燥した(CRM/PS比(w/w):1.5/1)。凍結乾燥されたPS + CRM197を、室温(15〜25℃)で2 h、20 mlのDMSOを用いて可溶化させた。次いで、1モル当量のTAB(ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド)を添加し(13.7 mg)、撹拌下で17 h後、2モル当量のNaBH4(0.1M NaOH中の100 mg/ml)を添加した後、室温で30分間インキュベートした。溶液をWFIの添加により5倍希釈した後、10 mMリン酸バッファー、150 mM NaCl pH 7.2に対して透析濾過(カットオフ30 kDa)した。次いで、コンジュゲートをDEAE樹脂上にロードし、10 mMリン酸バッファー、500 mM NaCl pH 7.2中に溶出させた。最後にコンジュゲートを0.22μm上で濾過した。得られたコンジュゲートは、2.3/1の最終CRM/PS比(w/w)を有する。
【0108】
さらなるコンジュゲートのために、2回目の透析濾過工程をDEAEカラム後に加えて、バッファーを交換した(最終バッファーとして150 mM NaCl)。
【実施例5】
【0109】
還元的アミノ化(異なるタンパク質:糖比および異なるサイズのマイクロ流体化6B糖を用いる)およびCDAP化学を用いるCRM197への6Bのコンジュゲーション
6B-CRM-RA-122
200 mgのマイクロ流体化PS6B(84 kDa、11.7 mg/ml)を、10 mMリン酸バッファー(pH 7.2)中に2 mg/mlで希釈した。1N HClを用いてpHをpH 6.0に調整した。次いで、0.1モル当量のペリオダート(NaIO4)をPS溶液に添加し、暗室中、室温で17 hインキュベートした。次いで、溶液をWFIに対して透析濾過した(カットオフ30 kDa)。50 mgのPSおよび30 mgのCRM197を、安定剤の存在下で一緒に凍結乾燥させた(CRM/PS比(w/w):0.6/1)。凍結乾燥されたPS + CRM197を、室温で3 h、20 mlのDMSOを用いて可溶化させた。次いで、2.5モル当量のTAB(ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド)を添加し(38.7 mg)、撹拌下で16 h後、2モル当量のNaBH4(0.1M NaOH中の100 mg/ml)を添加した後、室温で30分間インキュベートした。溶液をWFIの添加により4倍希釈した後、透析濾過した(カットオフ100 kDa)。次いで、コンジュゲートを0.22μm上で濾過した。得られたコンジュゲートは、1.1/1の最終CRM/PS比(w/w)を有していた。
【0110】
6B-CRM-RA-123:
凍結乾燥工程を2/1の初期CRM197/PS比(w/w)を用いて実行し、DMSO工程における溶解のために30 mlのDMSOを用いた(20 mlの代わりに)以外は、6B-CRM-RA-122について記載されたように、マイクロ流体化されたPS6B(84 kDa)をCRM197にコンジュゲートさせた。得られたコンジュゲートは、3.0/1の最終CRM/PS比(w/w)を有していた。
【0111】
6B-CRM-RA-124:
350 kDaの分子量を有する200 mgのマイクロ流体化PS6B(350 kDa、11.7 mg/ml)を、10 mMリン酸バッファー(pH 7.2)中で2 mg/mlに希釈した。1N HClを用いてpHをpH 6.0に調整した。次いで、0.1モル当量のペリオダート(NaIO4)をPS溶液に添加し、暗室中、室温で17 hインキュベートした。次いで、溶液をWFIに対して透析濾過した(カットオフ100 kDa)。50 mgのPSおよび60 mgのCRM197を、安定剤の存在下で一緒に凍結乾燥させた(CRM/PS比(w/w):1.2/1)。凍結乾燥されたPS + CRM197を、室温で5 h、20 mlのDMSOを用いて可溶化させた。次いで、2.5モル当量のTAB(ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド)を添加し(38.7 mg)、撹拌下で16 h後、2モル当量のNaBH4(0.1M NaOH中の100 mg/ml)を添加した後、室温で30分間インキュベートした。溶液をWFIの添加により4倍希釈した後、透析濾過した(カットオフ100 kDa)。次いで、コンジュゲートを0.22μm上で濾過した。得られたコンジュゲートは、1.6/1の最終CRM/PS比(w/w)を有する。
【0112】
6B-CRM-RA-125:
凍結-乾燥工程を2/1の初期CRM197/PS比(w/w)を用いて実行し、DMSO中への溶解を33 ml(20mlの代わりに)を用いて実行した以外は、6B-CRM-RA-124について記載された通りに、マイクロ流体化PS6B(350 kDa)をCRM197にコンジュゲートさせた。得られたコンジュゲートは、2.9/1の最終CRM/PS比(w/w)を有していた。
【0113】
6B-CRM-003:
50 mgのマイクロ流体化PS6Bを、水中に10 mg/mlで希釈した(10 mg/ml)。固体形態のNaClを添加して、2Mの最終濃度を達成した。CDAP溶液(50/50 v/vのアセトニトリル/WFI中で新鮮に調製された100 mg/ml)を添加して、好適なCDAP/PS比を達成した(1.5 mg/mg PS)。1.5分後、0.1N NaOHの添加によりpHを活性化pH 9.5に上昇させ、CRM197を添加するまでこのpHで安定させた。3分後、CRM197(0.15M NaCl中の10 mg/ml)を添加して、2のCRM197/PS比(w/w)を達成した;pHを、カップリングpH 9.5で維持した。溶液をpH調節下で2 h静置した。
【0114】
カップリング工程の後、2.5 mlの2Mグリシン溶液を混合物に添加した。pHを、クエンチングpH(pH 9.0)に調整した。溶液を室温で30 min撹拌した。次いで、コンジュゲートを5μmフィルターを用いて濾過し、Sephacryl S400HR(XK26/100)カラム上に注入して、小分子(DMAPなど)およびコンジュゲートされていないPSおよびタンパク質を除去した。流速を30 ml/hに固定した。150 mM NaCl中で溶出を実行した。目的の画分をプールし、Millipack 20上で濾過した。得られたコンジュゲートは、1.5/1の最終CRM197/PS比(w/w)を有していた。
【0115】
6B-CRM-RA-144
1 gのマイクロ流体化PS6B(245 kDa、9.47 mg/ml)を、10 mMリン酸バッファー(pH 7.2)中で2 mg/mlに希釈した。1N HClを用いてpHをpH 6.0に調整した。次いで、0.1モル当量のペリオダート(NaIO4)をPS溶液に添加し、暗室中、室温で18 hインキュベートした。次いで、溶液をWFIに対して透析濾過した(Sartocon Slice200 Hydrosart 100 kDa)。200 mgの酸化されたPSおよび240 mgのCRM197を、安定剤の存在下で一緒に凍結乾燥させた(CRM/PS比(w/w):1.2/1)。凍結乾燥されたPS + CRM197を、25℃で6 h、80 mlのDMSOを用いて可溶化させた。次いで、2.5モル当量のTAB(ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド)を添加し(154.9 mg)、25℃で撹拌下で16 h後、2モル当量のNaBH4(0.1M NaOH中の100 mg/ml)を添加し、室温で30 minインキュベートした。溶液をWFI中で5倍希釈し、30 min後、150 mM NaClを用いて10倍、次いで、PO4(K/K2) 10 mM pH 7.2 + 150 mM NaCl(Sartorius Sartocon Slice 200 Hydrosart 100 kDa)を用いて5倍に透析濾過した。次いで、保持物をDEAEカラム(XK26/40)上にロードした。カラムを、PO4(K/K2) 10 mM pH 7.2/NaCl 150 mMバッファーを用いて洗浄した。コンジュゲートを、PO4(K/K2) 10 mM pH 7.2/NaCl 500 mMバッファーを用いて溶出させた。溶出液を濃縮し、5倍量の150 mM NaClを用いて透析濾過した後、0.22μmフィルター上で濾過した。得られたコンジュゲートは、1.6/1の最終CRM/PS比(w/w)を有する。
【実施例6】
【0116】
還元的アミノ化およびCDAP化学により作製された6B-CRM197コンジュゲートの免疫原性
40匹のメスのBalb/cマウス(4週齢)の群を、AlPO4上で製剤化された還元的アミノ化またはCDAP化学により製造された0.1μgのPS6Bコンジュゲートを用いて0、14および28日目に3回、筋肉内的に免疫した。PS6B-PDを基準として用いた。42日目にマウスを出血させ、各抗原に対する抗体応答をELISAおよびOPAにより測定した。
【0117】
20匹のメスのモルモット(Hartleyから入手、150 g)の群を、AlPO4と共にアジュバント化された還元的アミノ化またはCDAP化学により製造された0.25μgのPS6Bコンジュゲートを用いて0、14および28日目に3回、筋肉内的に免疫した。PS6B-PDを基準として用いた。42日目にモルモットを出血させ、各抗原に対する抗体応答をELISAおよびOPAにより測定した。
【0118】
マウスおよびモルモットのOPA
血清サンプルを56℃で45 min加熱して、任意の残存する内因性補体を不活化した。それぞれ1:2希釈された血清サンプルの25μlのアリコートを、96穴丸底マイクロタイタープレートのウェルあたり25μlのOPAバッファー(HBSS-14.4%不活化FBS)中に連続希釈した。続いて、例えば、4/2/1の比(v/v/v)の活性化されたHL-60細胞(1 x 107細胞/ml)、新鮮に解凍された肺炎球菌ワーキングシードおよび新鮮に解凍された子ウサギ補体の25μlの混合物を希釈した血清に添加して、50μlの最終容量を得た。アッセイプレートを、軌道振とう(210 rpm)しながら37℃で2 hインキュベートして、食作用プロセスを促進させた。マイクロプレートを氷上に少なくとも1 min置くことにより反応を停止させた。次いで、プレートの各ウェルの20μlアリコートを、96穴平底マイクロプレートの対応するウェルに移し、50μlのTodd-Hewitt Broth-0.9%寒天を各ウェルに添加した。37℃および5%CO2で一晩インキュベートした後、寒天中に出現する肺炎球菌コロニーを、自動化画像分析システム(KS 400, Zeiss, Oberkochen, Germany)を用いて計数した。血清サンプルを含まない8個のウェルを細菌対照として用いて、ウェルあたりの肺炎球菌の数を決定した。対照ウェルのCFUの平均数を決定し、それぞれの血清サンプルの殺傷活性の算出に用いた。血清サンプルのOPA力価を、肺炎球菌の50%の殺傷を容易にすることができる血清の希釈率の逆数により決定した。オプソニン食作用力価を、4パラメーター曲線適合分析を用いることにより算出した。
【0119】
表3は、実施例4の方法を用いて作製されたコンジュゲートを用いるbalb/cマウスの免疫により得られたGMCレベルを記載する。
【表3】
【0120】
balb/cマウスにおけるこれらのコンジュゲートの免疫原性を、図3に記載する。図3と一緒になって、表3は、マウスモデルにおいて、還元的アミノ化により製造されたコンジュゲートがCDAP化学を用いて製造されたものと同程度であったことを示している。特に、図3は、還元的アミノ化を用いて製造されたコンジュゲートの免疫原性が、CDAP化学を用いて作製されたコンジュゲートの免疫原性よりも高かったことを示している。
【0121】
表4は、実施例4の方法を用いて作製されたコンジュゲートを用いるモルモットの免疫により得られたGMCレベルを記載する。
【表4】
【0122】
モルモットにおけるこれらのコンジュゲートの免疫原性を、図4に記載する。マウスモデルにおいて実行された実験と同様、表4および図4中の結果は、還元的アミノ化により製造されたコンジュゲートが、CDAP化学を用いて製造されたものと同程度であり、特に、PS06B-CRM125は、CDAPを用いて製造されたコンジュゲートよりも有意により高いGMCレベルおよび免疫原性を示したことを示している。
【実施例7】
【0123】
還元的アミノ化を用いる破傷風トキソイドへのHibのコンジュゲーション
Hib-IO4-LS080
2.9 gのPS(オルシノール用量、AHIBCPA007ロット)を、室温で4 h 30 min、次いで、+4℃で一晩、260 mlの10 mMリン酸バッファー(Na/K2) pH 6.2中に溶解させた。溶解の間に粘度の追跡を行った。4 hの溶解の後、粘度は安定しているように見えた。PSをリン酸バッファーを用いて10 mg/mlで希釈した後、60分間、0.07モル当量のNaIO4を用いて暗室中で酸化させた。酸化されたPSを、3.5倍量のリン酸バッファーに対して透析濾過(Sartorius Hydrosart 2 kDa)した後、0.22μmフィルター上で濾過した。酸化後に得られた反復単位の数を、1H-NMRにより見積もったところ、約21であることがわかった。
【0124】
Hib-TT-LS210、212および213
200 mgの酸化されたPS(14.56 mg/ml)を、300 mgのTT(31.18 mg/ml、TT/PS比(w/w):1.5/1)と混合し、36.64 mlの10 mMリン酸バッファー(Na/K2) pH 6.2を用いて4 mg/mlに希釈した。溶液を安定剤の存在下で凍結乾燥させた。凍結乾燥されたPS + TTを、25℃で6 h、20 mlのDMSOを用いて可溶化させた。次いで、10 MeqのTAB(ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド)を添加し(38.7 mg)、撹拌下で16 h後、2モル当量のNaBH4(0.1M NaOH中の100 mg/ml)を添加した後、室温で30 minインキュベートした。溶液をWFIの添加により3倍希釈した後、透析濾過工程を行った(5倍量のWFI、次いで、5倍量の10 mM酢酸バッファー、150 mM NaCl pH 6.2、100 kDa MWCO)。次いで、サンプルをSephacryl S300HR樹脂上にロードした。150 mM NaCl(pH 6.2)を用いて10 mM酢酸バッファー中で溶出を実行した。目的の画分をプールし、0.22μmフィルター上で濾過した。得られたコンジュゲートは、2.1/1の最終TT/PS比(w/w)を有していた。
図1
図2
図3
図4