(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、ジョイントは、支柱に取り付けられた際の支柱に対する嵌合状態が、硬い(きつい)方が好ましい場合と、比較的緩い方が好ましい場合とがあるにもかかわらず、上述の従来のジョイントでは、双方の場合を実現することが困難であるという問題があった。
【0006】
すなわち、例えば、ジョイントは、支柱に対して位置決めされ、嵌合されてワイヤ状部材を保持する場合には、支柱やワイヤ状部材を含めて全体の変形や、不要な上下の移動を防止するために、支柱に対して硬く嵌合されている(挟持力が大きい)ことが好ましい。一方、支柱に対する高さ位置を変更したり、調整したりする場合、支柱に硬く嵌合されていると、嵌合されたままで支柱に沿ってスライド移動させることが困難であるため、ジョイントをその都度、支柱から取り外し、所望の位置に再度、嵌合させる必要がある。このような場合、嵌合状態が比較的緩く(挟持力が小さく)設定されていれば、ジョイントを支柱から取り外すことなく、ジョイントをスライド移動させることが可能である。
【0007】
このように、ジョイントは、使用者の使用態様に応じて、支柱に対してほとんど動かなかったり、比較的容易にスライド移動したりすることが望まれているにもかかわらず、上述のジョイントでは、それを実現することができなかった。
【0008】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、支柱に対する嵌合状態が、硬い(挟持力が大きい)場合と比較的緩い(挟持力が小さい)場合の双方を実現することが可能なジョイントを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に係る発明は、園芸用の支柱に取り付けられて植物保持用のワイヤ状部材を支持する、弾性変形可能なブロック状のジョイントにおいて、上下方向に貫通された支柱孔により前記支柱の外周面を挟持する第1挟持部と、前記支柱孔をその上下方向の全長にわたって開口し、前記支柱に対する前記第1挟持部の着脱を可能にする開口部と、上面側に開口するとともに下方向かって延び前記ワイヤ状部材の端部が上方から挿脱される挿入孔と、前記支柱孔と前記挿入孔とを連通させる連通孔とを有するジョイント本体と、前記連通孔に移動可能に装着されるとともに、前記支柱孔を前記支柱が貫通することにより一方の端部が前記挿入孔に突出し、また、前記挿入孔に前記ワイヤ状部材の端部が挿入されることにより他方の端部が前記支柱孔に突出する可動部材と、を備える、ことを特徴とする。
【0010】
請求項2の発明は、請求項1に係るジョイントにおいて、前記可動部材は、前記支柱孔を前記支柱が貫通する際の前記挿入孔側への、前記可動部材の他方の端部の突出量が前記挿入孔への前記ワイヤ状部材の前記端部の挿入を許容する突出量であり、また、前記ワイヤ状部材の前記端部を前記挿入孔に挿入した際の前記支柱孔側への、前記可動部材の一方の端部の突出量が前記支柱孔に対する前記支柱の貫通を許容する突出量である、ことを特徴とする。
【0011】
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に係るジョイントにおいて、前記ジョイント本体は、前記挿入孔と前記連通孔とを複数有し、前記可動部材は、複数の前記連通孔のそれぞれに装着されている、ことを特徴とする。
【0012】
請求項4に係る発明は、請求項1ないし3のいずれか1項に係るジョイントにおいて、前記可動部材は、前記一方の端部及び前記他方の端部が半球状に形成されている、ことを特徴とする。
【0013】
請求項5に係る発明は、請求項4に係るジョイントにおいて、前記可動部材は、球状又はカプセル状に形成されている、ことを特徴とする。
【0014】
請求項6に係る発明は、請求項5に係るジョイントにおいて、前記連通孔は、抜け止め凹部を有し、前記可動部材は、前記抜け止め凹部に係合することで前記連通孔からの脱落が防止される抜け止め凸部を有する、ことを特徴とする。
【0015】
請求項7に係る発明は、請求項1ないし6のいずれか1項に係るジョイントにおいて、前記ジョイント本体は、前記上面に形成されて前記挿入孔から前記ジョイント本体の端部まで延設されるとともに、前記ワイヤ状部材の前記端部に続く水平部を保持する保持溝を有する、ことを特徴とする。
【0016】
請求項8に係る発明は、請求項7に係るジョイントにおいて、前記ジョイントにおける前記開口部がある側を前側としたときに、前記保持溝として、前記挿入孔から前記ジョイントの前端まで延設された第1保持溝を有する、ことを特徴とする。
【0017】
請求項9に係る発明は、請求項8に係るジョイントにおいて、前記保持溝として、前記挿入孔から前記ジョイントの側端まで延設された第2保持溝を有する、ことを特徴とする。
【0018】
請求項10に係る発明は、請求項8又は9に係るジョイントにおいて、前記保持溝として、前記挿入孔から前記ジョイントの後端まで延設された第3保持溝を有する、ことを特徴とする。
【0019】
請求項11に係る発明は、請求項1ないし10のいずれか1項に係るジョイントにおいて、左右方向の中心を通って左右方向に直交する平面に対して左右対称に構成されている、ことを特徴とする。
【0020】
請求項12に係る発明は、請求項11に係るジョイントにおいて、上下方向の中心を通って上下方向に直交する平面に対して上下対称に構成されている、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
請求項1の発明によれば、支柱に対し、開口部を介して支柱孔を嵌合させることにより、第1挟持部によって支柱の外周面を、第1の挟持力で挟持することができる。このとき、連通孔に装着されている可動部材は、その他方の端部が支柱に押されることにより、一方の端部が挿入孔に突出する。この状態で、さらに、挿入孔にワイヤ状部材の端部が挿入されると、ワイヤ状部材が、挿入孔に突出されていた可動部材の一方の端部を押し返し、これにより、可動部材の他方の端部が支柱を押圧することになる。これにより、上述の第1の挟持力よりも大きい第2の挟持力が発生する。したがって、例えば、ジョイントを支柱から取り外すことなく、支柱に沿って移動させたい場合には、挿入孔からワイヤ状部材の端部を抜くと、支柱に対するジョイントの挟持力は、小さい方の第1挟持力となり、比較的容易にジョイントを支柱に沿ってスライド移動させることができる。そして、ジョイントをスライド移動させて位置決めした後、ワイヤ状部材の端部を挿入孔に挿入すると、上述のように挟持力は、第1の挟持力よりも大きい第2の挟持力となる。このため、ワイヤ状部材を取り付けた後は、ジョイントは、支柱に対し動きにくくなり、ワイヤ状部材を確実に保持することができる。
【0022】
請求項2の発明によれば、可動部材の一方の端部及び他方の端部の突出量が、適宜に設定されているので、先に支柱孔に支柱を貫通させた後に、挿入孔にワイヤ状部材の端部を挿入する場合も、この逆に、先に挿入孔にワイヤ状部材の端部を挿入した後に、支柱孔に支柱を貫通させる場合も、双方とも支障なく行うことができる。
【0023】
請求項3の発明によれば、例えば、支柱孔に支柱を貫通させると、上述の第1の挟持力が発生し、つづいて、挿入孔にワイヤ状部材の端部を挿入すると、第1の挟持力よりも大きい第2の挟持力が発生し、さらに、別の挿入孔に別のワイヤ状部材の端部を挿入すると一層、挟持力が大きくなって、第2の挟持力よりも大きい第3の挟持力を発生させることができる。これにより、支柱に対して、より強固にジョイントを取り付けることができる。
【0024】
請求項4の発明によれば、可動部材の一方の端部及び他方の端部が半球状に形成されているので、支柱孔に対する支柱の貫通時や挿入孔に対するワイヤ状部材の端部の挿入時に、可動部材が円滑に移動される。特に、後者の挿入孔に対するワイヤ状部材の端部の挿入時に、端部の下端が、可動部材の一方の端部に引っ掛かるおそれがない。
【0025】
請求項5の発明によれば、可動部材が、角部のない球状又はカプセル状に形成されているので、移動が円滑になり、また、可動部材の製造が容易である。
【0026】
請求項6の発明によれば、連通孔には抜け止め凹部が、また、稼働部材には抜け止め凸部が形成されているので、可動部材が連通孔から脱落することがない。
【0027】
請求項7の発明によれば、ワイヤ状部材の端部を挿入孔に上方から挿入し、さらに、ワイヤ状部材の水平部を保持溝に係合させることにより、ワイヤ状部材がその端部を中心として不要に回転することを防止できる。このため、ワイヤ状部材の不要な変形を防止して、ワイヤ部材により植物を確実に保持することができる。
【0028】
請求項8の発明によれば、ワイヤ状部材の水平部を第1保持溝に係合させることにより、ワイヤ状部材の不要な変形を防止することができる。
【0029】
請求項9の発明によれば、ワイヤ状部材の水平部を第2保持溝に係合させることにより、ワイヤ状部材の不要な変形を防止することができる。
【0030】
請求項10の発明によれば、ワイヤ状部材の水平部を第3保持溝に係合させることにより、ワイヤ状部材の不要な変形を防止することができる。
【0031】
請求項11の発明によれば、左側と右側とが面対称に構成されているので、例えば、1つのワイヤ状部材の一方の端部と他方の端部との双方、または、2つのワイヤ状部材の一方の端部と他方の端部とを保持することができる。
【0032】
請求項12の発明によれば、上下を逆さにしても同様に使用することができるので、支柱に対する取り付け時に、上下を間違えることがないので、取り付け作業が容易となる。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、本発明を適用した実施形態を、図面に基づいて詳述する。なお、各図面において、同じ符号を付した部材等は、同一又は類似の構成のものであり、これらについての重複説明は適宜省略するものとする。また、各図面においては、説明に不要な部材等は適宜、図示を省略している。
<実施形態1>
【0035】
図1〜
図10を参照して、本発明を適用した実施形態1に係るジョイント1について説明する。ここで、
図1は、ジョイント1を正面側右斜め上方から見た斜視図である。
【0036】
図2(A)〜(F)はジョイント本体1Bを示す図であり、このうち(A)は平面図、(B)は正面図、(C)は底面図、(D)は左側面図、(E)は右側面図、(F)は背面図である。
【0037】
なお、以下の説明では、
図1中に矢印で示す前後左右上下が、ジョイント1の前後左右上下に対応するものとして説明する。なお、以下の説明では、ジョイント1がその上下方向の中心を通って上下方向に直交する平面(水平な平面)を基準として上下対称であり、また、左右方向の中心を通って左右方向に直交する平面(垂直な平面)を基準として左右対称である場合を例に説明するが、この限りではない。
【0038】
ジョイント1は、ほぼ直方体状のブロック状に形成されたジョイント本体1Aと、ジョイント本体1Aの連通孔50に移動可能に装着された可動部材60とを備えて構成されている(
図7参照)。
【0039】
まず、ジョイント本体1Bについて説明する。
ジョイント本体1Aは、上面(平面)a、下面(底面)b、前面(正面)c、後面(背面)d、左側面(側面)e、及び右側面(側面)fを有している。ジョイント本体1Aは、全体が例えば、プラスチック等の合成樹脂や硬質のゴムで形成されていて、適度な弾性を有している。ここで、適度な弾性とは、強い力が加わると弾性変形するという程度の意味である。
【0040】
ジョイント本体1Aは、上下方向に貫通された支柱孔10を有する第1挟持部11を備えている。支柱孔10は、ジョイント本体1Aの左右方向の中心で、前後方向の中心よりも少し前側に寄った位置に設定された上下方向の軸心Ca(
図2(A)参照)に沿って形成されている。第1挟持部11は、支柱孔10を上下方向に貫通する支柱P(
図8参照)をその外周面Paから挟持するものである。
【0041】
支柱孔10における前面c側には、開口部12が形成されている。開口部12は、支柱孔10をその上下方向の全長にわたって開口していて、
図2(A)に示すように、上方から見た形状が、「ハ」字形に形成されている。開口部12における後端に位置する部位である後側狭隘部12aは、その左右幅W1が支柱Pの直径Dよりも少し狭く設定されている。一方、開口部12における前端に位置する部位である開口端12bは、その左右幅W2が支柱Pの直径Dよりも少し広く設定されている。このように、支柱Pの直径Dに対して、開口端12bの左右幅W2が広く、一方、後側狭隘部12aの左右幅W1が狭く設定され、かつジョイント本体1Aが弾性を有することにより、ジョイント本体1Aを支柱Pの外周面側(側方)から嵌合させることが可能となる。すなわち、支柱Pは、開口端12bを通過し、後側狭隘部12aを強制的に押し広げて、支柱孔10に嵌合される。
【0042】
ジョイント本体1Aには、支柱孔10を挟んで左右にそれぞれワイヤ孔(挿入孔)20,20が形成されている。ワイヤ孔20,20は、上面a側に開口するとともに下方向かって延びるように形成されている。ワイヤ孔20,20は、その軸心Cb(
図2(A)参照)が
図2(A)に示すように、支柱孔10の軸心Caよりも少し後側に配置されていて、ジョイント本体1Aを上下方向に貫通し、上面a側及び下面b側に開口している。ワイヤ孔20,20の直径は、ワイヤ状部材A(
図8参照)の端部において下方に向けて90度屈曲された屈曲端部A1,A1の直径よりも少し大きく設定されている。これにより、ワイヤ孔20,20に対する屈曲端部A1,A1の挿脱が容易となる。なお、ワイヤ孔20,20は、ジョイント本体1Aを上下方向に貫通しないものであってもよい。
【0043】
ジョイント本体1Aの上面aには、第1保持溝31,31及び第2保持溝32,32が形成されている。第1保持溝31,31は、上述のワイヤ孔20,20から、ジョイント本体1Aの前面cまで(上面aの端部まで)延設されている。第1保持溝31の溝幅は、
図8(B)に示すワイヤ状部材Aの水平部A2の直径(ワイヤ状部材A全体の直径と同じ)よりも少し広く形成されており、また、溝深さは水平部A2の直径よりも少し深く形成されている。
【0044】
第2保持溝32,32は、上述のワイヤ孔20,20から、それぞれジョイント本体1Aの左側面e、右側面f(上面aの端部)まで延設されている。第2保持溝32の溝幅は、第1保持溝31と同様、ワイヤ状部材Aの水平部A2の直径よりも少し広く形成されており、また、溝深さは水平部A2の直径よりも少し深く形成されている。
【0045】
上述の第1保持溝31と第2保持溝32とは、ワイヤ孔20の位置で相互に交差していて、全体として「L」字形の溝を構成している。すなわち、ワイヤ孔20は、「L」字形に交差した第1保持溝31と第2保持溝32との交差部における溝の底部に開口している。
【0046】
第1保持溝31は、例えば、
図8に示すワイヤ状部材Aの屈曲端部A1がワイヤ孔20に挿入された際に、ワイヤ状部材Aの水平部A2を位置決めした状態で保持する。一方、第2保持溝32は、例えば、
図9に示すワイヤ状部材Bの屈曲端部B1がワイヤ孔20に挿入された際に、ワイヤ状部材Bの水平部B2を位置決めした状態で保持することができる。
【0047】
第1保持溝31,31と、開口部12及び支柱孔10との間には弾性変形可能な壁部40,40が形成されている。壁部40,40は、高さ(上下方向の長さ)が第1溝の深さと同じで、奥行き(前後方向の長さ)がジョイント本体1Aの前面cからワイヤ孔20まで延びるほぼ板状に形成されている。この壁部40,40は、例えば、
図10に示すような先端(中心側の端部)の水平部C2,C2が「Y」字形に形成されているワイヤ状部材Cの屈曲端部C1,C1がジョイント本体1Aのワイヤ孔20,20に挿入されて、水平部C2,C2が第1保持溝31,31に係合された際に、この水平部C2,C2によって内側の開口部1に向かって倒れるように弾性変形する。これにより、支柱Pに対する第1挟持部11の挟持力を高めて、支柱に対してジョイント本体1Aが不要に移動しにくくすることができる。
【0048】
さらに、本実施形態のジョイント本体1Aは、上述のように、ワイヤ孔20,20は、その軸心Cbが
図2(A)に示すように、支柱孔10の軸心Caよりも少し後側に配置されている。このため、ジョイント本体1Aの前面cからワイヤ孔20,20まで延びる第1保持溝31,31の前後方向の長さに相当する壁部40,40の前後方向の長さK(
図2(A)参照)を長く確保して、短い場合に比して、小さい力での壁部40,40の変形を容易にしている。
【0049】
ジョイント本体1Aは、以上説明した上面aにおける構造と同様の構造を下面bにも有している。すなわち、上面aに形成された第1保持溝31,31、第2保持溝32,32、壁部40,40等が、下面bにも形成されている。これにより、ジョイント1は、上下を反転しても同様に使用することができるので、使用者がジョイント1を使用する際に、上下を考慮する必要がなく簡単に使用することができる。
【0050】
ジョイント本体1Aは、後に詳述する可動部材1Bが移動可能に装着される連通孔50,50を備えている。
【0051】
ここで、
図3(A)〜(F)はジョイント1において、ジョイント本体1Aに対して、可動部材1B,1Bが外側(ワイヤ孔20,20側)に寄った状態を示す6面図である。
図4(A)〜(F)はこの順に、
図3中のA−A´断面図〜F−F´断面図であり、(G),(H)は
図4(A)中のG−G´断面図、H−H´断面図である。
図5(A)〜(F)はジョイント1において、ジョイント本体1Aに対して、可動部材1B,1Bが内側(支柱孔10側)に寄った状態を示す6面図である。
図6(A)〜(F)はこの順に、
図5中のA−A´断面図〜F−F´断面図であり、(G),(H)は
図6(A)中のG−G´断面図、H−H´断面図である。
【0052】
なお、
図3,
図4と、
図5,
図6との異なる点は、上述のように、
図3,
図4では、可動部材1B,1Bが外側に寄った状態を示し、
図5,
図6では、内側に寄った状態を示している点であり、その他の点は同じである。
【0053】
図7(A)は、
図6(A)の拡大図である。すなわち、ジョイント本体1Aと可動部材1B,1Bとを備えたジョイント1を、その上下方向の中心を通り、上下方向に直交する平面(水平な平面)で切った断面図である。ただし、2個の可動部材1B,1Bのうち、右側の可動部材1Bを取り外した状態を示している。この可動部材1Bは、
図7(B)に図示している。
【0054】
図7(A),(B)に示すように、ジョイント本体1Aは、上下方向の中央に、支柱孔10と、左右のワイヤ孔20,20とを連通させる連通孔50,50を有している。なお、本実施形態では、連通孔50,50は、左右対称に構成されているので、以下の説明では、右側の連通孔50について説明する。
【0055】
連通孔50は、ジョイント本体1Aの上下方向の中心において、左右方向に向けて形成されていて、支柱孔10とワイヤ孔20とを連通させている。連通孔50は、左右方向に向いた軸心M1を中心として形成されている。連通孔50は、左側の端部(中央側の端部)が、支柱孔10に開口し、右側の端部(外側の端部)が、ワイヤ孔20に開口している。連通孔50の直径は、支持孔10の直径よりも小さく、ワイヤ孔20の直径とほぼ同じになっている。また、連通孔50の左右方向の中央近傍には、連通孔50よりも大径の係合凹部(抜け止め凹部)51が形成されている。係合凹部51の左右方向の幅は、W4に設定されている。
【0056】
以上で、ジョイント本体1Aの説明を終え、次に可動部材1Bについて説明する。
図7に示すように、可動部材1Bは、ほぼカプセル状に形成された本体60を有している。本体60は、左右方向(軸心Mに沿った方向)の両端部、すなわち外側端部(一方の端部)63及び内側端部(他方の端部)62がほぼ半球状に形成されている。また、本体60は、左右方向のほぼ中央に、例えば、本体よりも大径で環状の係合凸部(抜け止め凸部)61を有している。この係合凸部61は、可動部材1Bが、ジョイント本体1Aの連通孔50に装着された際に、係合凹部51に係合される。係合凸部61の左右方向の幅W3は、係合凹部51の幅W4よりも小さく(W3<W4)設定されている。この幅の差(W4−W3)に対応した長さ分に対応して、可動部材1Bが連通孔50に沿って左右方向に移動することができる。なお、上述では係合凸部61が大径で環状である場合を説明したが、これに代えて、単なる凸部(出っ張り)であってもよい。なお、可動部材1Bの本体60は、上述のカプセル状に代えて、球状であってもよい。可動部材1Bは、ジョイント本体1Aと同様の材料、例えば、プラスチック等の合成樹脂や硬質のゴムで形成することができる。
【0057】
可動部材1Bは、左右方向の位置について、内側端部62が支柱孔10の内周面に一致したときに、外側端部63の一部がワイヤ孔20に突出される。この逆に、外側端部63がワイヤ孔20内周面に一致したときに、内側端部62の一部が支柱孔10に突出される。これにより、ワイヤ孔20に、
図8〜
図10に示すワイヤ状部材A,B,Cの屈曲端部A1,B1,C1が挿入されていない状態で、支柱孔10に支柱Pが貫通されると、可動部材1Bは、その内側端部62が支柱Pの外周面Paに押されて、反対側の外側端部63の一部がワイヤ孔20に突出される。この逆も同様である。すなわち、支柱孔10に支柱Pが貫通されていない状態で、ワイヤ孔20に屈曲端部A1,B1,C1が挿入されると、可動部材1Bは、その外側端部63が屈曲端部A1,B1,C1に押されて、反対側の内側端部62の一部が支柱孔10に突出される。なお、上述の可動部材10の、外側端部63のワイヤ孔20への突出量、及び内側端部62の支柱孔10への突出量は、いずれも、ワイヤ孔20に対する屈曲端部A1,B1,C1の挿脱動作、及び支柱孔10に対する支柱10の着脱動作が、重くなるものの、支障なく行える程度であるものとする。
【0058】
つづいて、
図8〜
図10を参照して、上述のジョイント1の使用例を説明する。
このうち、
図8(A)はジョイント1をリング状のワイヤ状部材Aに適用した例を示す斜視図であり、(B)はワイヤ状部材Aの屈曲端部A1近傍を示す拡大斜視図である。また、
図9(A)は2個のジョイント1,1を、2本の「コ」字形のワイヤ状部材B,Bに適用した例を説明する斜視図であり、(B)はワイヤ状部材Bの屈曲端部B1近傍を示す拡大斜視図である。また、
図10(A)はジョイント1を螺旋状のワイヤ状部材Cに適用した例を示す斜視図であり、(B)はワイヤ状部材Cの屈曲端部C1近傍を示す拡大斜視図である。
【0059】
図8に示す例では、ワイヤ状部材Aは、リング状に形成されている。ワイヤ状部材Aの両端部は、ほぼ90度内側に屈曲されて相互に平行な水平部A2,A2となってリングの中心に向かう。さらに、下方に90度屈曲されて屈曲端部A1,A1を形成している。
【0060】
ジョイント1は、支柱Pに対して横方向(支柱Pの長手方向に対して交差する方向)から開口部12を介して支柱孔10を嵌合させることで、支柱Pの外周面Paに取り付けられている。このとき、可動部材1Bは、その内側端部62が支柱Pに押されて外側端部63の一部がワイヤ孔20に突出するものの、支柱Pに対する挟持力を高めることはない。このため、ジョイント1は、比較的容易に上下方向にスライド移動させて、高さ位置を調整することができる。
【0061】
こうして支柱Pに取り付けられたジョイント1に対して、ワイヤ状部材Aは、両端部の屈曲端部A1,A1をワイヤ孔20,20(
図2(A)参照)に上方から挿入し、さらに、水平部A2,A2を第1保持溝31,31に係合させることにより、取り付けられる。このときの挟持力は、第1挟持力となる。
【0062】
この状態で、ジョイント1の一方のワイヤ孔20に一方の屈曲端部A1を挿入すると、一方の可動部材1Bは、ワイヤ孔20に挿入された屈曲端部A1によって、外側端部63が支柱Pに向かって押され、内側端部62によって支柱を押圧するため、支柱Pに対する挟持力が、上述の第1の挟持力から第2の挟持力へと高められる。つづいて、ジョイント1の他方のワイヤ孔20に他方の屈曲端部A1に挿入されると、同様に外側端部63が支柱Pに向かって押され、内側端部62によって支柱を押圧するため、支柱Pに対する挟持力が、上述の第2の挟持力から第3の挟持力へと高められる。つまり、ジョイント1は、2つの可動部材1B,1Bによって支柱Pを押圧するため、1つの可動部材1Bによって押圧する場合よりも高い挟持力で支柱Pに取り付けられることになる。このため、ジョイント1は、上下方向に動きにくくなり、ワイヤ状部材Aを確実に保持することができる。
【0063】
また、ワイヤ状部材Aは、屈曲端部A1,A1がワイヤ孔20,20に挿入された上に、水平部A2,A2が第1保持溝31,31に係合されているため、第1保持溝31,31がない従来例とは異なり、ワイヤ孔20,20を中心として不要に変形することがない。つまり、ジョイント1は、ワイヤ状部材Aの不要な変形を防止しつつ、ワイヤ状部材Aを確実に保持することができる。
【0064】
この
図8に示す例では、水平部A2の長さが異なる、複数のワイヤ状部材Aを準備しておけば、種々の使い勝手を実現することができる。例えば、ワイヤ状部材Aとして、同図に示すように水平部A2,A2の長さが比較的短いものを使用すれば、ジョイント1及び支柱1を、リングの内側の、リングに近い部分に配設することができるので、リングの中央に、例えば、菊等の植物の茎を配置することができるため、見栄えを良くすることができる。これに対し、例えば、ワイヤ状部材Aとして、水平部A2,A2の長さが比較的長いものを使用すれば、ジョイント1及び支柱1を、リングの中心近傍に配設することができる。この場合には、ジョイント1は、ワイヤ状部材Aをバランスよく、しっかりと保持することができる。
【0065】
次に、
図9に示す例では、2本のワイヤ状部材Bは、それぞれ「コ」字形に形成されている。各ワイヤ状部材Bの両端部は、90度下方に向けて屈曲されて屈曲端部B1,B1を形成している。この屈曲端部B1,B1の上端に連続する部分が水平部B2,B2となっている。
【0066】
ジョイント1,1は、それぞれ別の支柱P,Pに対して横方向(支柱Pの長手方向に対して交差する方向)から開口部12,12を支柱孔10,10を嵌合させることで、支柱P,Pの外周面Pa,Paのほぼ同じ高さに、それぞれの開口部を対向させるようにして取り付けられている。
【0067】
こうして支柱Pに取り付けられたジョイント1,1に対して、ワイヤ状部材B,Bは、それぞれの一方の屈曲端部B1,B1を1個のジョイント1のワイヤ孔20,20(
図2(A)参照)に上方から挿入し、さらに、水平部B2,B2を第2保持溝32,32に係合させる。また、ワイヤ状部材B,Bのそれぞれの他方の屈曲端部B1,B1を別の1個のジョイント1のワイヤ孔20,20(
図2(A)参照)に上方から挿入し、さらに、水平部B2,B2を第2保持溝32,32に係合させる。これにより、2本のワイヤ状部材B,Bは、全体として、長方形状に形成される。
【0068】
次に、
図10に示す例では、ワイヤ状部材Cは、螺旋状に形成されている。さらに、ワイヤ状部材Bの内側の端部は、水平部C2,C2が「Y」字形に二股に分かれ、それぞれに下向きの屈曲端部C1,C1が形成されている。
【0069】
ジョイント1は、支柱Pに対して横方向(支柱Pの長手方向に対して交差する方向)から開口部12を介して支柱孔10を嵌合させることで、支柱Pの外周面Paに取り付けられている。
【0070】
こうして支柱Pに取り付けられたジョイント1に対して、ワイヤ状部材Cは、屈曲端部C1,C1をワイヤ孔20,20(
図2(A)参照)に上方から挿入し、さらに、水平部C2,C2を第1保持溝31,31に係合させることにより、取り付けられる。
【0071】
図10に示す例においても、ジョイント1は、第1,第2,第3の挟持力を発生させることができ、
図8に示す例と同様の効果を奏することができる。
【0072】
さらに、
図10に示す例では、「Y」字形の水平部C2,C2によって、ジョイント1の壁部40,40(
図1参照)が内側(開口部12側)に付勢されて弾性変形するため、このことによっても、支柱Pに対する挟持力を高めることが可能となる。
【0073】
以上説明した、ジョイント本体1Aとは別体の可動部材1Bを備えたジョイント1は、以下のような作用・効果を奏する。
【0074】
ジョイント1は、支柱Pに対し、開口部12を介して支柱孔10を嵌合させることにより、ジョイント本体1Aの第1挟持部11によって支柱Pの外周面Paを、第1の挟持力で挟持することができる。このとき、連通孔50に装着されている可動部材1Bは、内側端部62が支柱Pに押されることにより、外側端部63がワイヤ孔(挿入孔)20に突出する。この状態で、さらに、ワイヤ孔20にワイヤ状部材A,B,Cの屈曲端部A1,B1,C1が挿入されると、この屈曲端部A1,B1,C1が、ワイヤ孔20に突出されていた可動部材1Bの外側端部63を押し返し、これにより、可動部材1Bの内側端部62が支柱Pを押圧することになる。これにより、上述の第1の挟持力よりも大きい第2の挟持力が発生する。したがって、ジョイント1を支柱Pから取り外すことなく、支柱Pに沿って移動させたい場合には、ワイヤ孔20からワイヤ状部材A,B,Cの屈曲端部A1,B1,C1を抜くと、支柱Pに対するジョイント1の挟持力は、小さい方の第1挟持力となり、比較的容易にジョイント1を支柱Pに沿ってスライド移動させることができる。そして、ジョイント1をスライド移動させて位置決めした後、ワイヤ状部材A,B,Cの屈曲端部A1,B1,C1をワイヤ孔20に挿入すると、上述のように挟持力は、第1の挟持力よりも大きい第2の挟持力となる。このため、ワイヤ状部材A,B,Cを取り付けた後は、ジョイント1は、支柱Pに対し動きにくくなり、ワイヤ状部材A,B,Cを確実に保持することができる。
【0075】
また、可動部材1Bの内側端部62及び外側端部63の突出量が、適宜に設定されているので、先に支柱孔10に支柱Pを貫通させた後に、ワイヤ孔20にワイヤ状部材A,B,Cの屈曲端部A1,B1,C1を挿入する場合も、この逆に、先にワイヤ孔20にワイヤ状部材A,B,Cの屈曲端部A1,B1,C1を挿入した後に、支柱孔10に支柱Pを貫通させる場合も、双方とも支障なく行うことができる。
【0076】
また、連通孔50及び可動部材1Bを2個(複数)備えているので、支柱孔10に支柱Pを貫通させると、上述の第1の挟持力が発生し、つづいて、ワイヤ孔20にワイヤ状部材A,B,Cの屈曲端部A1,B1,C1を挿入すると、第1の挟持力よりも大きい第2の挟持力が発生し、さらに、別のワイヤ孔20に別のワイヤ状部材A,B,Cの屈曲端部A1,B1,C1を挿入すると一層、挟持力が大きくなって、第2の挟持力よりも大きい第3の挟持力を発生させることができる。これにより、支柱Pに対して、より強固にジョイント1を取り付けることができる。
【0077】
また、可動部材1Bの内側端部62及び外側端部63がほぼ半球状に形成されているので、支柱孔10に対する支柱Pの貫通時やワイヤ孔20に対するワイヤ状部材A,B,Cの挿入時に、可動部材1Bが円滑に移動される。特に、後者のワイヤ孔20に対するワイヤ状部材A,B,Cの屈曲端部A1,B1,C1の挿入時に、屈曲端部A1,B1,C1の下端が、可動部材1Bの外側端部63に引っ掛かるおそれがない。
【0078】
また、可動部材1Bが、角部のない球状又はカプセル状に形成されているので、移動が円滑になり、また、可動部材1Bの製造が容易である。
【0079】
また、可動部材1Bは、抜け止め61を有しているので、連通孔50から脱落することがない。
以上説明したジョイント1において、さらに、第3保持溝33,33(
図1の二点鎖線参照)を追加してもよい。第3保持溝33,33は、ワイヤ孔20,20から後面dまで延びるように形成する。これにより、ジョイント1の使い勝手がさらに広がる。すなわち、例えば、
図8に示すワイヤ状部材Aに対し、ジョイント1の向きを図示とは前後逆にして、第3保持溝33,33でワイヤ状部材Aの水平部A2,A2を保持することができる。
【0080】
以上の実施形態では、ジョイント1が、保持溝として、第1保持溝31及び第2保持溝32を有する場合、さらにこれに第3保持溝33を追加した場合を例に説明した。さらに、これに代えて、ジョイント1が、第1保持溝31、第2保持溝32、第3保持溝33のいずれか1つを有する、また、これら3つのうちの任意の2つを組み合わせて有するようにしてもよい。さらには、
図2(B)に示すジョイント1を上下左右の4つのブロックに分けて考えた場合に、いずれのブロックに、上述の第1保持溝31、第2保持溝32、第3保持溝33のうちのどの溝を設けるかは任意に決定することができる。
<実施形態2>
【0081】
図11を参照して、本発明を適用した実施形態2に係るジョイント2について説明する。
図11(A)は、
図7(A)に相当する図、すなわち、ジョイント本体2Aと可動部材2Bとを備えたジョイント2を、その上下方向の中心を通り、上下方向に直交する平面(水平な平面)で切った断面図である。ただし、ほぼ左半部は省略している。また、可動部材2Bは取り外した状態を示している。この可動部材2Bは、
図7(B)の正面図、(C)の右側面図で示している。
【0082】
図11に示すように、ジョイント2は、ジョイント本体2Bと可動部材2Bとを備えて構成されている。ここで、ジョイント本体2Bは、上述の実施形態1のジョイント本体601Bとほぼ同じであり、連通孔70の形状が異なる。
【0083】
まず、可動部材2Bは、カプセル状の本体80のみによって形成されていて、実施形態1の本体60とはことなり、係合凸部を有していない。本体80は、内側端部82(他方の端部)及び外側端部(一方の端部)83がほぼ半球状に形成されていて、全長がL1に形成されている。
【0084】
一方、連通孔70は、左右方向に長いカプセル状に形成されている。連通孔70は、この挿入された可動部材2Bが左右方向に移動して、内側端部82を支柱孔10に突出させたり、外側端部83をワイヤ孔20に突出させたりすることができるようになっている。つまり、連通孔70の実質的な長さL2が、可動部材2Bの全長L1も長く設定されている。そして、連通孔70における支柱孔10側の端部72及びワイヤ孔20側の端部73は、可動部材2Bの内側端部82及び外側端部83の形状に倣って形成されるとともに、開口部を狭めるように形成されている。つまり、連通孔70の端部72,73は、可動部材2Bの左右方向に移動範囲を規制するとともに、連通孔70から可動部材2Bが抜け落ちることを防止している。このため、実施形態1とは異なり、可動部材2Bに係合凸部が不要となり、また、連通孔70には、実施形態1の連通孔50に設けた係合凹部51が不要となる。
【0085】
このように、本実施形態のジョイント2によれば、実施形態1のジョイント1と比較して、ジョイント本体2A及び可動部材2Bの形状を簡略化することができるため、部品コストを低減し、また、組立工数等を低減することができる。
可動部材としては、上述の可動部材1B,2Bの本体60,80以外の形状のものを採用することも可能である。
【0086】
図12(A)〜(C)は、可動部材の他の形状の本体80Aを示す図であり、(A)は本体80,80Aの正面図、(B)は本体80の右側面図、(C)は本体80Aの右側面図である。
【0087】
図11で説明した本体80は、
図12(A),(B)に示すようにカプセル状であったが、これに代えて、正面図に表れる形状が、本体80と同様で、かつ右側面に表れる形状が、
図12(C)に示すように、ほぼ長方形状となるような本体80Aを採用することもできる。
【0088】
図13(A)〜(D)は、それぞれ形状が異なる本体91〜94の正面図である。それぞれの正面図に表れる形状については、(A)の本体91では、横長の長方形の、軸心M1に沿った両端部に、円弧の一部を合成した形状となっている。(B)の本体92では、横長の長方形の両端に、半円形の凸部を合成している。(C)の本体93では、長方形の4つの角部を丸く形成している。(D)の本体94では、長方形(又は正方形)の両端に山形の凸部を合成した形状となっている。
【0089】
ここで、これら本体91は、軸心M1を基準とした回転体、すなわち、右側面の形状が
図12(B)と同様に円形とすることができる。また、これに代えて、右側面の形状が、
図12(C)と同様のほぼ長方形状、したがって、立体形状として見たときに板状であってもよい。
【0090】
なお、これらの本体80A,91〜94の装着先となる連通孔(
図7の連通孔50参照)の形状は、これら本体80A,91〜94が連通孔の軸心に沿って支障なく移動することができ、かつ連通孔から脱落することがない形状であるものとする。
【0091】
図11を参照して、連通孔及び可動部材2Bの向きについて、他の例を説明する。
上述では、ジョイント本体2Aにおいて、ワイヤ孔20の軸心Cbが支柱孔10の軸心Caよりも後側に配置されていて、連通孔70及び可動部材2Bの軸心M1が左右方向を向いている場合を例に説明した。
【0092】
この場合、支柱孔10に支柱Pが貫通し、さらに、ワイヤ孔20に、例えば、屈曲端部A1が挿入された場合、可動部材2Bは、外側端部83が屈曲端部A2に押されて反対側の内側端部82が支柱Pの外周面Paを押圧することになる。このとき、内側端部82は、外周面Paにおける軸心Caよりも後側の部位を押圧することになる。このため、支柱Pに対して、支柱Pを開口部12側に押し出す方向の分力を発生させてしまい、その分、挟持圧の増加が差し引かれるおそれがある。
【0093】
これを防止するためには、貫通孔70の軸心M1の向きを、支柱孔10の軸心Caとワイヤ孔Cbの軸心とを結ぶ直線M3に一致させるように、貫通孔70を形成し、この貫通孔70に可動部材80を装着することが有効である。
なお、これに代えて、
図11(A)における支柱孔10を後方にずらしてその軸心Caが同図中の軸心Caに乗るようにしても同等の効果を得ることができる。