【実施例】
【0032】
以下に、本発明の光ケーブル用スペーサの製造方法について、より具体的な好適な製造実施例により説明するが、本発明は以下に記載の実施例により限定されるものではない。
【0033】
<抗張力体としての鋼線の評価>
(1)鋼線の直進性の評価は、鋼線を1mの長さに切断し、水平面板に上に凸の状態とした際の、円弧の高さ(mm)を測定した。
(2)抗張力体の回転歪み量の評価は、ドラムに捲回された鋼線の末端100mm程度を鋼線の長手方向に対して90°に折り曲げ、開放状態で10m引き出した後の、折り曲げ部分の初期位置からの回転角度(自転性)を測定した。
【0034】
<光ケーブル用スペーサの評価>
(1)光ケーブル用スペーサの品質の安定性の評価として、工程能力指数(Cp値)を用いて評価した。品質管理部門において、定められた規格限度内で、製品を生産する能力を工程能力、その工程能力を数値化したものを工程能力指数といわれている。工程能力指数(Cp値)は(規格上限値−規格下限値)/(6×標準偏差σ)で求められる値が使用される。一般的にこの値が1.33以上であると不良品が発生しないと考えられている。
(2)光ケーブル用スペーサの物性値の突発的な変動(ばらつき)の評価として、連続して隣り合わせる1反転による1反転角測定値、あるいは1回転による1ピッチ長測定値の、前と後との差を連続して算出し、そのうち、最大の値(最大変動幅)によって評価した。
光ケーブル用スペーサの評価は、得られた製品の10km長に渡って行い、一方向に回転する螺旋溝を設けられたものは(螺旋)ピッチを、SZ方向に反転する螺旋溝が設けられたものは反転角度で、その評価を行った。
なお、光ケーブル用スペーサにおけるピッチとは、一方向に回転する螺旋溝が一回転するための周期的な長さであり、その測定値はライン速度と一回転時間の積で表され、一回転ごとに算出される。また反転角度はSZに往復反転する螺旋溝の回転角度であり、反転するごとに算出される。
また、変動割合は、製造したスペーサ10km区間における、前記の反転角度あるいはピッチ長の最大変動幅を、それぞれの平均値で除した値のパーセント割合とした。
変動割合(%)=(最大変動幅/平均値)×100
【0035】
実施例1
図2に示した断面形状の、スペーサ溝がSZ反転する光ケーブル用スペーサを以下の方法により製造した。
なお、本実施例では螺旋溝の数は3個とし、押出機のクロスヘッドダイで反転角度295°(規格範囲±20°)反転ピッチ175mm(規格範囲±20mm)のSZ溝を有する外径6.0mmのスペーサ本体を被覆した。
抗張力体21としてブルーイング未処理である外径1.6mmの硬鋼線21を使用し、鋼線矯正工程が
図4(1)の態様とした他は、
図1(b)に示す第二実施態様の工程で、製造速度30m/minで、矯正器6aを通過させ、鋼線矯正角度が10°となるように矯正ローラー角度を調整した。使用した矯正器6aのローラー直径は22mm、溝半径Rは1mmとしたものを
図5(a)に示すように3対6個のローラーを設置した。そしてダンサーローラー5により63.4MPaの張力が付加された鋼線21を前記矯正器6aに室温で通過させ、連続して、高周波加熱装置7を通過させ、高周波加熱装置の出口で、放射温度計8aにより検出した鋼線の表面温度が450℃となるように高周波加熱装置の出力を設定した。
引き続き60℃の温水冷却槽9を通過させ、鋼線の表面温度が放射温度計8bにより検出した表面温度を60℃とした後、続けて鋼線温度が80℃になる様に熱風加熱槽10で予備加熱し、
図2に示すスペーサ断面形状の金型を備えた溶融押出機11bのクロスヘッドダイ(3個の突起を有するノズルからなる回転ダイス)に導入し、鋼線21の外周に、最内層の厚み0.1mmの接着性樹脂(日本ユニカー社製、GA−006)とスペーサ本体24の形成樹脂として高密度ポリエチレン(プライムポリマー社製、HI−ZEX6600MA)とを複層に押出して、SZ反転溝を有する光ケーブル用スペーサ20を連続して作製した。
その結果、クロスヘッドダイ導入直前の鋼線の直進性は9.2mm、自転性は15°であった。
また、得られた光ケーブル用スペーサは平均外径6.02mm、平均反転角295°、平均反転角ピッチ175mm、反転角度のCp値は1.68、最大変動量は18°、変動割合は6a%であり、安定したSZ溝軌跡を有していた。
このようなSZ溝軌跡を持つ光ケーブル用スペーサは、ケーブル化の実用評価において、光ファイバテープ心線の高速集合に適するものであった。
これらの、製造条件及び結果をまとめて表1、表2に示す。
【0036】
実施例2
実施例1において、高周波加熱装置7を通過させる前の矯正器6aへの挿通は行わず、
図4(2)に示すように鋼線矯正工程を(2)の態様として、その他は実施例1と同様にして、高周波加熱装置7および温水冷却槽9を通過させた後、実施例1と同様の構造の矯正器6bの矯正角度が2°となるよう調整した以外は実施例1と同様にして、鋼線温度60℃で通過させ、SZ反転溝を有する光ケーブル用スペーサを作製した。
その結果、クロスヘッドダイ導入直前の鋼線の直進性は4.5mm、自転性は4°であった。
また、得られた光ケーブル用スペーサは平均外径6.01mm、平均反転角295°、平均反転角ピッチ175mm、反転角度のCp値は1.71、最大変動量は10°、変動割合は3.4%であり、安定したSZ溝軌跡を有していた。
このようなSZ溝軌跡を持つ光ケーブル用スペーサは、ケーブル化の際の光ファイバテープ心線の高速集合に適するものであった。
これらの、製造条件及び結果をまとめて表1、表2に示す。
【0037】
実施例3
鋼線矯正工程が
図4(3)に示す(3)の態様であり、実施例1と同様の条件で矯正器6a高周波加熱装置7および温水冷却槽9を通過させた後、矯正器6bの矯正角度が2°に調整して、鋼線温度60℃で通過させ、すなわち、さらに矯正器6bを通過させたこと以外は実施例1と同様にしてSZ反転溝を有する光ケーブル用スペーサを作製した。
その結果、クロスヘッドダイ導入直前の鋼線の直進性は3.0mm、自転性は0°であった。
また、得られた光ケーブル用スペーサは、平均外径6.03mm、平均反転角295°、平均反転角ピッチ175mm、反転角度のCp値は1.77、最大変動量は8°、変動割合は2.7%であり、極めて安定したSZ溝軌跡を有していた。
このようなSZ溝軌跡を持つ光ケーブル用スペーサは、ケーブル化の際の光ファイバテープ心線の高速集合に適するものであった。
これらの、製造条件及び結果をまとめて表1、表2に示す。
【0038】
比較例1
実施例3の高周波加熱装置7および温水冷却槽9を通過する前の矯正器6aと後の矯正器6bの矯正角度をそれぞれ30°とした以外は実施例3と同様にしてSZ反転溝を有する光ケーブル用スペーサを作製した。
その結果、クロスヘッドダイ導入直前の鋼線の直進性は14.3mm、自転性は30°であった。
また得られた光ケーブル用スペーサは平均外径6.02mm、平均反転角295°、平均反転角ピッチ175mm、反転角度のCp値は1.22であったが、最大変動量は32°、変動割合は10.8%であり、鋼線の直進性、および自転性が実施例1〜3のいずれに比べても劣り、その結果スペーサの変動割合が大きくなり、安定したSZ溝軌跡を得られなかった。
この光ケーブル用スペーサは、ケーブル化に際して、光ファイバテープ心線を高速集合すると、突発的な溝の位置変動が生じ、トラブルが発生した。
これらの、製造条件及び結果をまとめて表1、表2に示す。
【0039】
比較例2
実施例1において、矯正器6aを通過させず、曲げ処理を行わない他は、実施例1と同一条件で高周波加熱装置7および温水冷却槽6を通過させた後、実施例1と同様にしてSZ反転溝を有する光ケーブル用スペーサを作製した。
その結果、クロスヘッドダイ導入直前の鋼線の直進性は14.0mm、自転性は30°であった。
また、得られた光ケーブル用スペーサは平均外径6.02mm、平均反転角295°、平均反転角ピッチ175mm、反転角度のCp値は1.41であったが、最大変動量は24°、変動割合は8.1%であり、鋼線の直進性、および自転性が実施例1〜3のいずれに比べても劣り、その結果スペーサの変動割合が大きく、安定したSZ溝軌跡を得られなかった。
このようなSZ溝軌跡を持つ光ケーブル用スペーサは、ケーブル化の際に、光ファイバテープ心線を高速集合すると、突発的な溝の位置変動が生じているため、トラブルが発生した。
これらの、製造条件及び結果をまとめて表1、表2に示す。
比較例3
実施例1の鋼線を使用し、実施例1の鋼線矯正工程の処理、すなわち矯正器6a、加熱処理装置7および冷却装置9への通過を行わず、その他は実施例1と同様、すなわち鋼線をそのまま80℃になる様に熱風加熱槽10で予備加熱し、スペーサ断面形状の金型を備えたクロスヘッドダイに導入してSZ反転溝を有する光ケーブル用スペーサを作製した。
その結果、クロスヘッドダイ導入直前の鋼線の直進性は225mm、自転性は90°であり、極めて大きなそりと回転が内在していた。
また、得られた光ケーブル用スペーサは平均外径6.03mm、平均反転角295°、平均反転角ピッチ175mm、反転角度のCp値は0.95であり、最大変動量は35°、変動割合は11.9%であり、鋼線の直進性、および自転性が実施例1〜3のいずれに比べても極めて劣り、その結果スペーサの変動割合が大きく、安定したSZ溝軌跡を得られなかった。
このようなSZ溝軌跡を持つ光ケーブル用スペーサは、ケーブル化の際に光ファイバテープ心線を高速集合すると、突発的な溝の位置変動が生じているため、トラブルが多発した。
これらの、製造条件及び結果をまとめて表1、表2に示す。
【0040】
実施例4
抗張力体としてブルーイング処理した鋼線を使用し、高周波加熱装置7を、高周波加熱装置の出口で鋼線の表面温度が550℃となるように出力を設定させた以外は実施例1と同様にしてSZ反転溝を有する光ケーブル用スペーサを作製した。
その結果、クロスヘッドダイ導入直前の鋼線の直進性は11.5mm、自転性は40°であった。
また得られた光ケーブル用スペーサは、平均外径6.01mm、平均反転角295°、平均反転角ピッチ175mm、反転角度のCp値は1.41、最大変動量は18°、変動割合は6a%であり、安定したSZ溝軌跡を有していた。
このようなSZ溝軌跡を持つ光ケーブル用スペーサはケーブル化の際の光ファイバテープ心線の高速集合に適するものであった。
これらの、製造条件及び結果をまとめて表1、表2に示す。
【0041】
実施例5
ブルーイング処理した鋼線21を使用し、高周波加熱装置7を高周波加熱装置の出口で鋼線の表面温度が550℃となるように出力を設定させた以外は、実施例2と同様にしてSZ反転溝を有する光ケーブル用スペーサを作製した。
その結果、クロスヘッドダイ導入直前の鋼線の直進性は6.0mm、自転性は30°であった。
また、得られた光ケーブル用スペーサは平均外径6.02mm、平均反転角295°、平均反転角ピッチ175mm、反転角度のCp値は1.55、最大変動量は11°、変動割合は3.7%であり、安定したSZ溝軌跡を有していた。
このようなSZ溝軌跡を持つ光ケーブル用スペーサは、ケーブル化の際の光ファイバテープ心線の高速集合に適するものであった。
これらの、製造条件及び結果をまとめて表1、表2に示す。
【0042】
実施例6
ブルーイング処理した鋼線21を使用し、高周波加熱装置7を高周波加熱装置7の出口で鋼線の表面温度が550℃となるように出力を設定させた以外は実施例3と同様にしてSZ反転溝を有する光ケーブル用スペーサを作製した。
その結果、クロスヘッドダイ導入直前の鋼線の直進性は4.6mm、自転性は15°であった。
また得られた光ケーブル用スペーサは平均外径6.03mm、平均反転角295°、平均反転角ピッチ175mm、反転角度のCp値は1.58、最大変動量は10°、変動割合は3.4%であり、極めて安定したSZ溝軌跡を有していた。
このようなSZ溝軌跡を持つ光ケーブル用スペーサは、ケーブル化において光ファイバテープ心線の高速集合に適するものであった。
これらの、製造条件及び結果をまとめて表1、表2に示す。
【0043】
比較例4
ブルーイング処理した鋼線を使用し、高周波加熱装置を高周波加熱装置の出口で鋼線の温度が550℃となるように出力を設定させた以外は比較例2と同様、すなわち、矯正器に通過させることなく、高周波加熱装置7及び冷却装置9を通過させて、SZ反転溝を有する光ケーブル用スペーサを作製した。
その結果、クロスヘッドダイ導入直前の鋼線の直進性は15.6mm、自転性は86°であった。
また、得られた光ケーブル用スペーサは平均外径6.01mm、平均反転角295°、平均反転角ピッチ175mm、反転角度のCp値は1.38であったが、最大変動量は28°、変動割合は9.5%であり、鋼線の直進性、および自転性が実施例4〜6のいずれに比べても劣り、その結果スペーサの変動割合が大きく、安定したSZ溝軌跡を得られなかった。
このようなSZ溝軌跡を持つ光ケーブル用スペーサは、ケーブル化において、光ファイバテープ心線の高速集合した際に、突発的な溝の位置変動が生ずるためトラブルが発生した。
これらの、製造条件及び結果をまとめて表1、表2に示す。
【0044】
比較例5
ブルーイング処理した鋼線を使用した以外は比較例3と同様、すなわち矯正器6a、加熱処理装置7および冷却装置9への通過を行わず、SZ反転溝を有する光ケーブル用スペーサを作製した。
その結果、クロスヘッドダイ導入直前の鋼線の直進性は35mm、自転性は90°であった。
また、得られた光ケーブル用スペーサは平均外径6.03mm、平均反転角295°、平均反転角ピッチ175mm、反転角度のCp値は1.34であったが、最大変動量は22°、変動割合は7.5%であり、鋼線の直進性、および自転性が実施例4〜6のいずれに比べても劣り、その結果スペーサの変動割合が大きく、安定したSZ溝軌跡を得られなかった。
これらの、製造条件及び結果をまとめて表1、表2に示す。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】
実施例7
図3(a)に示した断面形状のスペーサ溝がZ回転する光ケーブル用スペーサを以下の方法により製造した。
本実施例では、(B)の鋼線矯正工程を変更する他は、
図1(a)に示す工程すなわち第一の実施態様に準じて製造した。すなわち、鋼線矯正工程の後に、鋼線の予備被覆を経てスペーサ本体被覆を施す前記(i)工程を含む製造方法とした。
なお、本実施例では螺旋溝の数は5個とし、押出機のクロスヘッドダイで1回転ピッチ500mm(規格範囲±25mm)のZ回転溝を有する外径8.8mmのスペーサ本体を作製した。
抗張力体としてブルーイング未処理である外径2.6mmの硬鋼線を使用し、製造速度15m/minで、
図4(1)の態様の鋼線矯正工程において、矯正器6aを通過させ、
図5(a)における矯正器6aの鋼線矯正角度θが10°となるようにローラー角度を調整した。使用した矯正器6aのローラー直径は、34mm、溝半径Rは1.4mmとしたものを3対6個のローラーを設置した。
そして前記鋼線21を前記矯正器6aに室温で通過させ、連続して、高周波加熱装置を通過させ、高周波加熱装置7の出口で鋼線の表面温度が450℃となるように出力を設定させた。引き続き60℃の温水冷却槽9を通過させ鋼線の表面温度が60℃となるようにした後、続けて鋼線温度が80℃になる様に熱風加熱槽10で予備加熱し、円環状のクロスヘッドダイを備えた予備被覆用押出機に導いて、最内周に接着性樹脂(日本ユニカー社製、GA−006)、外周に予備被覆用樹脂として直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(プライムポリマー社製、NEO−ZEX2015M)を複層で押出して、直ちに冷却水槽12aで冷却して最内層厚み0.1mmの接着性樹脂層25及び外径6.35mmの予備被覆層26を有する鋼線とした。
次いで予備被覆層の表面が80℃になるように熱風加熱槽10bで予備加熱して、スペーサ断面形状の金型を備えたクロスヘッドダイ(5個の突起を有するノズルからなる回転ダイス)を備えたスペーサ本体被覆押出機11bに導入し、鋼線の外周にスペーサ本体部形成用樹脂として高密度ポリエチレン(プライムポリマー社製HI−ZEX6600MA)を押出して、Z回転溝を有する光ケーブル用スペーサ20を作製した。
その結果、予備被覆用クロスヘッドダイへの導入直前の鋼線の直進性は6.3mm、自転性は5°であった。
また、得られた光ケーブル用スペーサは平均外径8.78mm、1回転平均ピッチ500mm、ピッチのCp値は1.52、最大変動量は17mm、変動割合は3.4%であり、安定したZ溝軌跡を有していた。
このようなZ溝軌跡を持つ光ケーブル用スペーサは、ケーブル化の際の光ファイバテープ心線の高速集合に適するものであった。
これらの、製造条件及び結果をまとめて表3、表4に示す。
【0048】
実施例8
実施例7において高周波加熱装置を通過させる前の矯正器6aへの挿通は行わず、
図4(2)に示す(2)の態様で、実施例7と同様に高周波加熱装置7および温水冷却槽9を通過させた後、矯正器6bの矯正角度θが2°となるよう調整して、鋼線温度60℃で通過させたこと以外は実施例7と同様にしてZ回転溝を有する光ケーブル用スペーサを作製した。
その結果、予備被覆用クロスヘッドダイへの導入直前の鋼線の直進性は4.5mm、自転性は4°であった。
また、得られた光ケーブル用スペーサは平均外径8.77mm、1回転平均ピッチ500mm、ピッチのCp値は1.59、最大変動量は8mm、変動割合は1.6%であり、安定したZ溝軌跡を有していた。
このようなZ溝軌跡を持つ光ケーブル用スペーサはケーブル化の際の光ファイバテープ心線の高速集合に適するものであった。
これらの、製造条件及び結果をまとめて表3、表4に示す。
【0049】
実施例9
図4(3)に示す(3)の態様の鋼線矯正工程として、実施例7と同様に矯正器6a、高周波加熱装置7および温水冷却槽9を通過させた後、矯正器6bの矯正角度θが2°となるよう調整し、鋼線温度60℃で通過させてZ回転溝を有する光ケーブル用スペーサを作製した。
その結果、予備被覆用クロスヘッドダイへの導入直前の鋼線の直進性は3.0mm、自転性は0°であった。
また、得られた光ケーブル用スペーサは平均外径8.78mm、1回転平均ピッチ500mm、ピッチのCp値は1.6a、最大変動量は7mm、変動割合は1.4%であり、極めて安定したZ溝軌跡を有していた。
このようなZ溝軌跡を持つ光ケーブル用スペーサはケーブル化の際の光ファイバテープ心線の高速集合に、極めて好適なものであった。
これらの、製造条件及び結果をまとめて表3、表4に示す。
【0050】
比較例6
実施例7において高周波加熱装置7を通過させる前の矯正器6aへの挿通は行わず、高周波加熱装置7および温水冷却槽9を通過させた後、実施例7と同様にしてZ回転溝を有する光ケーブル用スペーサを作製した。
その結果、予備被覆用クロスヘッドダイへの導入直前の鋼線の直進性は15.6mm、自転性は55°であった。
また得られた光ケーブル用スペーサは平均外径8.78mm、1回転平均ピッチ500mm、ピッチのCp値は1.41であったが、最大変動量は32mm、変動割合は6.4%であり、鋼線の直進性、および自転性が実施例7〜9のいずれに比べても劣り、その結果スペーサの変動割合が大きく、安定したZ溝軌跡を得られなかった。
このようなZ溝軌跡を持つ光ケーブル用スペーサは、ケーブル化に際して、光ファイバテープ心線の高速集合をすると、突発的な溝の位置変動が生じているため、集合トラブルが発生した。
これらの、製造条件及び結果をまとめて表3、表4に示す。
【0051】
比較例7
実施例7の鋼線を使用し、実施例7において鋼線矯正工程、すなわち矯正器による曲げ処理、鋼線加熱工程および冷却工程を行わず、その他は実施例7と同様にして、すなわち鋼線をそのまま80℃になる様に熱風加熱槽10で予備加熱し、実施例7同様に予備被覆層を設け、さらに同様にスペーサ断面形状の金型を備えたクロスヘッドダイに導入してZ回転溝を有する光ケーブル用スペーサを作製した。
その結果、予備被覆用クロスヘッドダイへの導入直前の鋼線の直進性は94mm、自転性は180°であり、極めて大きなそりと回転が内在していた。
また得られた光ケーブル用スペーサは平均外径8.78mm、1回転平均ピッチ500mm、ピッチのCp値は1.01であったが、最大変動量は35mm、変動割合は7%であり、鋼線の直進性、および自転性が実施例7〜9のいずれに比べても極めて劣り、その結果スペーサの変動割合が大きく、安定したZ溝軌跡を得られなかった。
このようなZ溝軌跡を持つ光ケーブル用スペーサは、ケーブル化に際して、光ファイバテープ心線の高速集合をすると、突発的な溝の位置変動が生じているため、集合トラブルが発生した。
これらの、製造条件及び結果をまとめて表3、表4に示す。
【0052】
実施例10
抗張力線としてブルーイング処理した直径2.6mmの鋼線を使用し、高周波加熱装置を高周波加熱装置の出口で鋼線の温度が550℃となるように出力を設定させた以外は実施例7と同様にしてZ回転溝を有する光ケーブル用スペーサを作製した。
その結果、予備被覆用クロスヘッドダイへの導入直前の鋼線の直進性は11.5mm、自転性は45°であった。
また、得られた光ケーブル用スペーサは平均外径8.77mm、1回転平均ピッチ500mm、ピッチのCp値は1.42、最大変動量は16mm、変動割合は3.2%であり、安定したZ溝軌跡を有していた。
このようなZ溝軌跡を持つ光ケーブル用スペーサはケーブル化の際の光ファイバテープ心線の高速集合に適するものであった。
これらの、製造条件及び結果をまとめて表3、表4に示す。
【0053】
実施例11
ブルーイング処理した実施例10と同一の鋼線を使用し、高周波加熱装置7を高周波加熱装置の出口で鋼線の温度が550℃となるように出力を設定させた以外は実施例8と同様にしてZ回転溝を有する光ケーブル用スペーサを作製した。
その結果、予備被覆用クロスヘッドダイへの導入直前の鋼線の直進性は6.0mm、自転性は20°であった。
また、得られた光ケーブル用スペーサは平均外径8.78mm、1回転平均ピッチ500mm、ピッチのCp値は1.45、最大変動量は12mm、変動割合は2.4%であり、安定したZ溝軌跡を有していた。
このようなZ溝軌跡を持つ光ケーブル用スペーサは、ケーブル化の際の光ファイバテープ心線の高速集合に適するものであった。
これらの、製造条件及び結果をまとめて表3、表4に示す。
【0054】
実施例12
ブルーイング処理した実施例10と同一の鋼線を使用し、高周波加熱装置7を高周波加熱装置の出口で鋼線の温度が550℃となるように出力を設定させた以外は実施例9と同様にしてZ回転溝を有する光ケーブル用スペーサを作製した。
その結果、予備被覆用クロスヘッドダイへの導入直前の鋼線の直進性は4.6mm、自転性は10°であった。
また、得られた光ケーブル用スペーサは平均外径8.78mm、1回転平均ピッチ500mm、ピッチのCp値は1.48、最大変動量は6mm、変動割合は1.2%であり、安定したZ溝軌跡を有していた。
このようなZ溝軌跡を持つ光ケーブル用スペーサは、ケーブル化の際の光ファイバテープ心線の高速集合に適するものであった。
これらの、製造条件及び結果をまとめて表3、表4に示す。
【0055】
実施例13
実施例12において、鋼線矯正工程における矯正器6bの矯正角度θを6°とした以外は、実施例12と同様にしてZ回転溝を有する光ケーブル用スペーサを作製した。
その結果、予備被覆用クロスヘッドダイへの導入直前の鋼線の直進性は5.2mm、自転性は8°であった。
また、得られた光ケーブル用スペーサは平均外径8.78mm、1回転平均ピッチ500mm、ピッチのCp値は1.44、最大変動量は5mm、変動割合は1.0%であり、安定したZ溝軌跡を有していた。
このようなZ溝軌跡を持つ光ケーブル用スペーサは、ケーブル化の際の光ファイバテープ心線の高速集合に適するものであった。
これらの、製造条件及び結果をまとめて表3、表4に示す。
【0056】
比較例8
ブルーイング処理した実施例10と同一の鋼線を使用し、高周波加熱装置7を高周波加熱装置の出口で鋼線の温度が550℃となるように出力を設定させた以外は比較例6と同様、すなわち矯正器に挿通させない他は、実施例7と同様にしてZ回転溝を有する光ケーブル用スペーサを作製した。
その結果、予備被覆用クロスヘッドダイへの導入直前の鋼線の直進性は15.6mm、自転性は85°であった。
また、得られた光ケーブル用スペーサは平均外径8.80mm、1回転平均ピッチ500mm、ピッチのCp値は1.41であったが、最大変動量は32mm、変動割合は6.4%であり、鋼線の直進性、および自転性が実施例10〜12のいずれに比べても劣り、その結果スペーサの変動割合が大きく、安定したZ溝軌跡を得られなかった。
このようなZ溝軌跡を持つ光ケーブル用スペーサは、ケーブル化に際し、光ファイバテープ心線を高速集合すると、突発的な溝の位置変動が生じているためトラブルが発生するものであった。
これらの、製造条件及び結果をまとめて表3、表4に示す。
【0057】
比較例9
ブルーイング処理した実施例10と同一の鋼線を使用し、実施例10において鋼線矯正工程、すなわち矯正器による曲げ処理、鋼線加熱工程および冷却工程を一切行わず、その他は実施例10と同様にして、すなわち鋼線をそのまま80℃になる様に熱風加熱槽10で予備加熱し、実施例7同様に予備被覆層を設け、さらに同様にスペーサ断面形状の金型を備えたクロスヘッドダイに導入してZ回転溝を有する光ケーブル用スペーサを作製した。
その結果、予備被覆用クロスヘッドダイへの導入直前の鋼線の直進性は35mm、自転性は90°であった。
また、得られた光ケーブル用スペーサは平均外径8.78mm、1回転平均ピッチ500mm、ピッチのCp値は1.35であったが、最大変動量は24mm、変動割合は4.8%であり、鋼線の直進性、および自転性が実施例10〜12のいずれに比べても劣り、その結果スペーサの変動割合が大きく、安定したZ溝軌跡を得られなかった。
このようなZ溝軌跡を持つ光ケーブル用スペーサは、ケーブル化において、光ファイバテープ心線の高速集合をすると、突発的な溝の位置変動が生じているためトラブルが発生した。
これらの、製造条件及び結果をまとめて表3、表4に示す。
【0058】
【表3】
【0059】
【表4】