(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明をその一種であるパチンコ遊技機に具体化した一実施形態を
図1〜
図11にしたがって説明する。
図1に示すように、パチンコ遊技機の遊技盤10のほぼ中央には、液晶ディスプレイ型の演出実行手段としての画像表示部GHを有する演出表示装置11が配設されている。演出表示装置11には、複数列(本実施形態では3列)の図柄列を変動させて行う図柄変動ゲームを含み、該ゲームに関連して実行される各種の表示演出が画像表示される。本実施形態において演出表示装置11の図柄変動ゲームでは、複数列(本実施形態では3列)の図柄からなる図柄組み合わせを導出する。なお、演出表示装置11の図柄変動ゲームは、表示演出を多様化するための飾り図柄(演出図柄)を用いて行われる。
【0015】
また、演出表示装置11の左下には、7つのLEDから構成される特別図柄表示装置12が配設されている。特別図柄表示装置12では、LEDの発光パターンにより、特別図柄を表現しており、複数種類の特別図柄を変動させて表示する図柄変動ゲームが行われる。特別図柄は、大当りか否かの内部抽選(大当り抽選)の結果を示す報知用の図柄である。
【0016】
そして、演出表示装置11には、特別図柄表示装置12の表示結果に応じた表示結果が表示される。具体的に言えば、特別図柄表示装置12に大当りを認識し得る大当り図柄(大当り表示結果)が確定停止表示される場合には、演出表示装置11にも大当り図柄(大当り表示結果)が確定停止表示される。また、特別図柄表示装置12にはずれを認識し得るはずれ図柄(はずれ表示結果)が確定停止表示される場合には、演出表示装置11にもはずれ図柄(はずれ表示結果)が確定停止表示される。
【0017】
なお、演出表示装置11に確定停止表示される大当り図柄は、全列の飾り図柄が同一図柄となる図柄組み合わせによって構成される。また、演出表示装置11に確定停止表示されるはずれ図柄は、全列の飾り図柄が異なる飾り図柄となる図柄組み合わせや、1列の飾り図柄が他の2列の飾り図柄とは異なる飾り図柄となる図柄組み合わせによって構成される。また、演出表示装置11では、遊技者側から見て左列→右列→中列の順に図柄列の変動が停止するようになっており、特定の2列(本実施形態では左右の2列)に同一の飾り図柄が一旦停止表示(ゆれ変動表示)された場合、リーチが形成される。
【0018】
また、特別図柄表示装置12の左下方には、複数個(本実施形態では4個)の特別図柄保留発光部を備えた特別図柄保留記憶表示装置Raが配設されている。特別図柄保留記憶表示装置Raは、機内部で記憶した特別図柄用の始動保留球の記憶数(以下、「保留記憶数」と示す)を遊技者に報知する。保留記憶数は、遊技盤10に配設した始動入賞口14に遊技球が入球することで1加算される一方で、図柄変動ゲームの開始により1減算される。したがって、図柄変動ゲーム中に始動入賞口14へ遊技球が入球すると、保留記憶数はさらに加算されるとともに、所定の上限数(本実施形態では4個)まで累積される。
【0019】
そして、画像表示部GHは、保留記憶数に対応する保留表示画像Kを表示するようになっている。例えば、保留記憶数が「1」である場合には、1つの保留表示画像Kを表示し、保留記憶数が「2」である場合には、2つの保留表示画像Kを表示するようになっている。なお、通常時の保留表示画像Kの表示態様は、
図1に示すように、「○」となっている。
【0020】
また、演出表示装置11の下方には、遊技球の入球口14aを有する始動入賞口14が配置されている。始動入賞口14の各奥方には、入球した遊技球を検知する入賞検知手段としての始動口スイッチSW1(
図2に示す)が配設されている。始動入賞口14は、入球した遊技球を検知することにより、図柄変動ゲームの始動条件と予め定めた個数の賞球としての遊技球の払出条件を付与し得る。なお、図示しない発射装置により遊技盤10上に発射された遊技球の一部は、遊技盤10を流下する際、遊技盤10上に配置された遊技釘等により始動入賞口14に誘導されるようになっている。
【0021】
始動入賞口14の右上方には、図示しないアクチュエータ(ソレノイド、モータなど)の作動により開閉動作を行う大入賞口扉17を備えた大入賞口(特別入賞手段)18が配設されている。大入賞口18の奥方には、入球した遊技球を検知するカウントスイッチSW2(
図2に示す)が配設されている。大入賞口18は、入球した遊技球を検知することにより、予め定めた個数の賞球としての遊技球の払出条件を付与し得る。大入賞口18は、大当り遊技中に大入賞口扉17の開動作によって開放されることで遊技球の入球が許容される。このため、大当り遊技中、遊技者は、賞球を獲得できるチャンスを得ることができる。
【0022】
大当り遊技は、内部抽選で大当りを決定し、図柄変動ゲームにて大当り図柄が確定停止表示されることを契機に付与される。大当り遊技が開始すると、最初に大当り遊技の開始を示すオープニング演出が行われる。オープニング演出終了後には、大入賞口扉17の開動作により大入賞口18が開放されるラウンド遊技が予め定めた規定ラウンド数(本実施形態では、15回)を上限として複数回行われる。1回のラウンド遊技は、ラウンド遊技が開始してから予め定めたラウンド遊技時間が経過すること、又は予め定めた入球上限個数の遊技球が入球することの何れか早く成立した方の条件を満たすことにより終了する。そして、大当り遊技は、規定ラウンド数のラウンド遊技の終了後に大当り遊技の終了を示すエンディング演出が行われて終了する。
【0023】
そして、本実施形態のパチンコ遊技機では、複数回の図柄変動ゲームに亘って所定の演出を実行させる先読み演出としての連続予告演出を実行可能に構成されている。連続予告演出は、大当り演出やリーチ演出が行われる可能性がある図柄変動ゲームよりも前に行われる図柄変動ゲームから、所定の演出(本実施形態では保留表示画像Kの表示態様を変更させる演出)を行い、当該演出を数回の図柄変動ゲームに亘って連続させるものである。なお、本実施形態では、第1連続予告演出と、第1連続予告演出とは演出態様が異なる第2連続予告演出が実行されるようになっている。
【0024】
次に、パチンコ遊技機の制御構成を
図2にしたがって説明する。
機裏側には、パチンコ遊技機全体を制御する主制御手段としての主制御基板30が装着されている。主制御基板30は、パチンコ遊技機全体を制御するための各種処理を実行するとともに、該処理結果に応じた各種の制御信号(制御コマンド)を出力する。また、機裏側には、副制御手段としての演出制御基板31が装着されている。演出制御基板31は、主制御基板30が出力した制御指令に基づき、各種の演出装置の動作を制御する。
【0025】
以下、主制御基板30及び演出制御基板31の具体的構成を説明する。
主制御基板30には、制御動作を所定の手順で実行する主制御用CPU30aと、主制御用CPU30aの制御プログラムを格納する主制御用ROM30bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる主制御用RAM30cが設けられている。そして、主制御用CPU30aには、各種スイッチSW1〜SW2、特別図柄表示装置12、及び特別図柄保留記憶表示装置Ra等が接続されている。
【0026】
また、主制御用CPU30aは、大当り判定用乱数、リーチ判定用乱数、特図振分用乱数、連続予告判定用乱数及び変動パターン振分用乱数などの各種乱数の値を所定の周期毎に更新する乱数更新処理(乱数生成処理)を実行する。大当り判定用乱数は、大当り抽選で用いる乱数である。リーチ判定用乱数は、大当り抽選に当選しなかった場合、すなわちはずれの場合にリーチを形成するか否かのリーチ抽選(リーチ判定)で用いる乱数である。特図振分用乱数は、大当り図柄を決定する際に用いる乱数である。変動パターン振分用乱数は、変動パターンを選択する際に用いる乱数である。
【0027】
主制御用RAM30cには、パチンコ遊技機の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)される。また、主制御用ROM30bには、メイン制御プログラムや複数種類の変動パターンが記憶されている。変動パターンは、図柄変動ゲームが開始してから図柄変動ゲームが終了する迄の間の演出(表示演出、発光演出、音声演出)のベースとなるパターンであって、図柄変動ゲームの演出内容(変動内容)及び演出時間(変動時間)を特定し得る。そして、変動パターンは、大当り演出用、はずれリーチ演出用及びはずれ演出用からなる変動内容毎に分類されている。
【0028】
大当り演出は、図柄変動ゲームが、リーチ(リーチ演出)を経て、最終的に大当り図柄を確定停止表示させるように展開される演出である。また、はずれリーチ演出は、図柄変動ゲームが、リーチ演出を経て、最終的にはずれ図柄を確定停止表示させるように展開される演出である。また、はずれ演出は、図柄変動ゲームが、リーチ演出を経ることなく最終的にはずれ図柄を確定停止表示させるように展開される演出である。リーチ演出は、演出表示装置11の飾り図柄による図柄変動ゲームにおいて、リーチが形成されてから、最終的に図柄組み合わせ(大当り図柄又ははずれ図柄)が導出される迄の間に行われる演出である。なお、特別図柄表示装置12では、図柄変動ゲームが開始されると、リーチ演出を行うことなく、変動時間の経過時迄図柄の変動が継続される。
【0029】
ここで、本実施形態に設定される変動パターンについて
図3に従って説明する。
はずれ演出用の変動パターンP1は、変動内容に「通常変動」を含む変動パターンである。通常変動は、図柄変動ゲームの開始後、各列の変動を予め定めた図柄列の変動停止順序(左列→右列→中列)にしたがって変動を停止させて各列に図柄を導出させるはずれ演出である。
【0030】
はずれリーチ演出用の変動パターンP2〜P3は、変動内容にリーチ演出が含まれており、リーチ形成後、最終停止図柄が導出されるまでの変動内容が異なる「リーチNR」又は「リーチSR」を含む。同様に、大当り演出用の変動パターンP4〜P5は、変動内容にリーチ演出が含まれており、リーチ形成後、最終停止図柄が導出されるまでの変動内容が異なる「リーチNR」又は「リーチSR」を含む。なお、本実施形態では、リーチNRよりも、リーチSRが実行されたときにおける図柄変動ゲームの大当り期待度が高くなるように設定されている。すなわち、大当りとなるとき、リーチSRを変動内容に含む変動パターンP5の方が、リーチNRを変動内容に含む変動パターンP4よりも選択される可能性が高くなっている。また、はずれとなるとき、リーチSRを変動内容に含む変動パターンP3の方が、リーチNRを変動内容に含む変動パターンP2よりも選択される可能性が低くなっている。
【0031】
また、主制御用ROM30bには、大当り判定値が記憶されている。大当り判定値は、大当り抽選で用いる判定値であり、大当り判定用乱数の取り得る数値の中から定められている。また、主制御用ROM30bには、リーチ判定値が記憶されている。リーチ判定値は、リーチ抽選で用いる判定値であり、リーチ判定用乱数の取り得る数値の中から定められている。
【0032】
また、主制御用ROM30bには、リーチ判定値が記憶されている。リーチ判定値は、リーチ抽選で用いる判定値であり、リーチ判定用乱数の取り得る数値(0〜240迄の全241通りの整数)の中から定められている。そして、リーチ判定値の数は、後に詳述する特別図柄開始処理における1減算後の保留記憶数(0〜3)によって異なっている。
【0033】
具体的には、保留記憶数が「0」「1」の時のリーチ判定値の数は、0〜36までの整数で示す37個に定められている。また、保留記憶数が「2」の時のリーチ判定値の数は、0〜14までの整数で示す15個に設定されている。さらに、保留記憶数が「3」の時のリーチ判定値の数は、0〜2までの整数で示す3個に設定されている。このように、リーチ判定値は、保留記憶数によって取り得る値の範囲が異なるように設定されているが、保留記憶数が異なったとしてもその一部は同じ値を取り得るように設定されている。すなわち、リーチ判定値は、「0」〜「2」の値を必ずその範囲に含んでいる。
【0034】
次に、演出制御基板31について説明する。
演出制御基板31には、制御動作を所定の手順で実行する演出制御用CPU31aと、演出制御用CPU31aの制御プログラムを格納する演出制御用ROM31bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる演出制御用RAM31cが設けられている。また、演出制御用RAM31cには、パチンコ遊技機の動作中に適宜書き換えられる各種情報(タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)される。また、演出制御用CPU31aには、演出表示装置11が接続されている。また、演出制御用ROM31bには、各種の画像データ(図柄、背景、文字、キャラクタなどの画像データ)が記憶されている。
【0035】
また、演出制御用ROM31bには、連続予告演出判定値が記憶されている。連続予告演出判定値は、連続予告演出を実行させるか否かの内部抽選(連続予告演出判定)で用いる判定値であり、連続予告判定用乱数の取り得る数値(0〜232迄の全233通りの整数)の中から定められている。さらに、連続予告演出判定値は、保留記憶数が「3」以上であるときであって、大当り時の連続予告演出判定で用いる大当り用の連続予告演出判定値(本実施形態では、150個)と、保留記憶数が「2」以下であるときであって、大当り時の連続予告演出判定で用いる大当り用の連続予告演出判定値(本実施形態では、70個)と、がある。また、連続予告演出判定値は、保留記憶数が「3」以上であるときであって、はずれ時の連続予告演出判定で用いるはずれ用の連続予告演出判定値(本実施形態では、2個)と、保留記憶数が「2」以下であるときであって、はずれ時の連続予告演出判定で用いるはずれ用の連続予告演出判定値(本実施形態では、40個)と、がある。なお、連続予告判定用乱数は、演出制御用RAM31cに記憶されており、所定周期毎に更新されている。
【0036】
以下、主制御基板30の主制御用CPU30aが、メイン制御プログラムに基づき実行する特別図柄入力処理や特別図柄開始処理などの各種処理について説明する。本実施形態において主制御用CPU30aは、所定の制御周期(例えば、4ms)毎に特別図柄入力処理や特別図柄開始処理などの各種処理を実行する。最初に、特別図柄入力処理について
図4に従って説明する。
【0037】
主制御用CPU30aは、始動入賞口14に遊技球が入球したか否かを判定する(ステップS1)。すなわち、ステップS1において主制御用CPU30aは、始動口スイッチSW1が遊技球を検知した時に出力する検知信号を入力したか否かを判定する。ステップS1の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、特別図柄入力処理を終了する。ステップS1の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶されている保留記憶数が上限数の4未満であるか否かを判定する(ステップS2)。ステップS2の判定結果が否定(保留記憶数=4)の場合、主制御用CPU30aは、特別図柄入力処理を終了する。
【0038】
ステップS2の判定結果が肯定(保留記憶数<4)の場合、主制御用CPU30aは、保留記憶数を+1(1加算)し、保留記憶数を書き換える(ステップS3)。ステップS3の処理により、始動入賞口14に入球した遊技球は始動保留球として主制御用RAM30cに記憶されることから、本実施形態において主制御用RAM30cは保留球記憶手段として機能する。また、主制御用CPU30aは、1加算後の保留記憶数を表すように特別図柄保留記憶表示装置Raの表示内容を変更させる。また、主制御用CPU30aは、加算後の保留記憶数を指示する保留指定コマンドを演出制御用CPU31aに出力する。
【0039】
続いて、主制御用CPU30aは、大当り判定用乱数の値、リーチ判定用乱数の値、特図振分用乱数の値、及び変動パターン振分用乱数の値を主制御用RAM30cから読み出して取得し、該値を保留記憶数に対応付けられた主制御用RAM30cの所定の記憶領域に設定する(ステップS4)。その後、主制御用CPU30aは、後に詳細に説明するコマンド設定処理を実行し(ステップS5)、特別図柄入力処理を終了する。コマンド設定処理とは、特別図柄入力処理において始動入賞口14で検知されたときに取得した大当り判定用乱数の値、及び変動パターン振分用乱数の値を事前判定し、その事前判定の結果を指示する事前判定コマンドを決定及び出力するための処理となっている。
【0040】
次に、コマンド設定処理について
図5に従って説明する。
まず、主制御用CPU30aは、ステップS4で取得した大当り判定用乱数の値と大当り判定値を比較し、両値が一致するか否かを判定する(ステップS11)。ステップS11の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、検知した始動保留球に基づく図柄変動ゲームが、大当りとなることを事前に認識することになる。
【0041】
ステップS11の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、取得した変動パターン決定用乱数に基づき、連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームの変動パターンを大当り演出用の変動パターンの中から特定する(ステップS12)。これにより、今回入賞した遊技球に基づく図柄変動ゲームの変動内容を先読みすることとなる。次に、記憶された保留記憶数、及び事前に特定した大当り演出用の変動パターンを指示する事前判定コマンドを決定し、出力する(ステップS13)。事前判定コマンドとは、実行が保留されている図柄変動ゲームの変動内容、及び入球した遊技球の保留記憶数を指定するためのコマンドである。
【0042】
そして、ステップS11の判定結果が否定の場合(はずれの場合)、主制御用CPU30aは、取得したリーチ判定用乱数に基づき、リーチ演出が確実に実行されるか否かを判定する(ステップS14)。具体的には、主制御用CPU30aは、取得したリーチ判定用乱数の値が、保留記憶数がいくつの値であってもリーチ判定値に含まれる値「0」〜「2」であるか否かを判定する。この判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、取得した変動パターン決定用乱数に基づき、はずれリーチ演出用の変動パターンの中から、今回入賞した遊技球に基づき実行される図柄変動ゲームの変動パターンを特定する(ステップS15)。
【0043】
ステップS15の処理が終了すると、主制御用CPU30aは、記憶された保留記憶数、及び事前に特定したはずれリーチ演出用の変動パターンを指示する事前判定コマンドを決定し、出力する(ステップS16)。
【0044】
一方、ステップS14の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、取得したリーチ判定用乱数に基づき、リーチ演出が確実に実行されないか否かを判定する(ステップS17)。具体的には、主制御用CPU30aは、取得したリーチ判定用乱数の値が、保留記憶数がいくつの値であってもリーチ判定値に含まれない値「37」〜「240」であるか否かを判定する。この判定結果が否定の場合(リーチ演出の可能性がある場合)、主制御用CPU30aは、記憶された保留記憶数、及びはずれリーチとなる可能性があることを指示する事前判定コマンドを決定し、出力する(ステップS18)。一方、ステップS17の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、記憶された保留記憶数、及びリーチなしのはずれ(通常変動)となることを指示する事前判定コマンドを決定し、出力する(ステップS19)。
【0045】
次に、特別図柄開始処理について
図6に従って説明する。
主制御用CPU30aは、まず、図柄変動ゲームの実行中(図柄が変動表示中)であるか否か、及び大当り遊技中であるか否かを判定する(ステップS31)。この判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
【0046】
一方、ステップS31の判定結果が否定(図柄変動ゲーム中ではなく、かつ大当り遊技中ではない)の場合、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶されている保留記憶数を読み出す(ステップS32)。続いて、主制御用CPU30aは、ステップS32で読み出した保留記憶数が「0(零)」よりも大きいか否か(保留中の図柄変動ゲームが存在するか否か)を判定する(ステップS33)。ステップS33の判定結果が否定(保留記憶数=0)の場合、主制御用CPU30aは、保留中の図柄変動ゲームが存在しないので、特別図柄開始処理を終了する。一方、ステップS33の判定結果が肯定(保留記憶数>0)の場合、主制御用CPU30aは、保留中の図柄変動ゲームが存在するので、保留記憶数を−1(1減算)する(ステップS34)。そして、主制御用CPU30aは、最も早く記憶した保留記憶数に対応付けられて主制御用RAM30cの所定の記憶領域に記憶されている大当り判定用乱数、リーチ判定用乱数、連続予告判定用乱数、変動パターン振分用乱数及び特図振分用乱数などの各値を取得する(ステップS35)。
【0047】
なお、主制御用CPU30aは、乱数を読み出した後、保留記憶数「2」に対応付けられた記憶領域に記憶されている乱数を保留記憶数「1」に対応付けられた記憶領域に記憶する。同様に、主制御用CPU30aは、保留記憶数「3」に対応付けられた記憶領域に記憶されている乱数を保留記憶数「2」に対応付けられた記憶領域に記憶する。同様に、主制御用CPU30aは、保留記憶数「4」に対応付けられた記憶領域に記憶されている乱数を保留記憶数「3」に対応付けられた記憶領域に記憶するとともに、保留記憶数「4」に対応付けられた記憶領域に記憶されている乱数をクリア(消去)する。また、主制御用CPU30aは、減算後の保留記憶数を指示する保留指定コマンドを演出制御用CPU31aに出力する。また、主制御用CPU30aは、1減算後の保留記憶数を表すように特別図柄保留記憶表示装置Raの表示内容を変更させる。
【0048】
そして、主制御用CPU30aは、読み出した大当り判定用乱数の値と大当り判定値とを比較し、大当りか否かの大当り抽選(大当り判定)を行う(ステップS36)。この大当り抽選において大当り判定用乱数の値と大当り判定値が一致する場合、主制御用CPU30aは、取得した変動パターン振分用乱に基づき、大当り演出用の変動パターンP4〜P5の中から変動パターンを決定する(ステップS37)。すなわち、コマンド設定処理にて先読みして、示唆した変動内容にて図柄変動ゲームを実行させることとなる。なお、大当り演出用の変動パターンP4〜P5には、それぞれ変動パターン振分用乱数が1又は複数振り分けられている。その際、変動パターンP4より変動パターンP5の方が、変動パターン振分用乱数が多く振り分けられており、変動パターンP4より変動パターンP5の方が、大当り期待度が高くなっている。また、ステップS37において、主制御用CPU30aは、特別図柄表示装置12に確定停止表示させる特別図柄として、大当り抽選で用いた大当り判定用乱数の値とともに取得した大当り図柄用乱数の値に対応する大当り図柄を決定する。
【0049】
また、ステップS36において大当り判定用乱数の値と大当り判定値が一致しない場合、主制御用CPU30aは、ステップS35において大当り判定用乱数などと共に取得したリーチ判定用乱数の値とリーチ判定値を比較し、リーチ抽選(リーチ判定)を行う(ステップS38)。この判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、リーチありのはずれを決定し、取得した変動パターン振分用乱数に基づき、はずれリーチ演出用の変動パターンP2〜P3の中から変動パターンを決定する(ステップS39)。なお、はずれリーチ演出用の変動パターンP2〜P3には、それぞれ変動パターン振分用乱数が1又は複数振り分けられている。その際、変動パターンP2より変動パターンP3の方が、変動パターン振分用乱数が少なく振り分けられており、変動パターンP2より変動パターンP3の方が、大当り期待度が高くなっている。また、ステップS39において、主制御用CPU30aは、特別図柄表示装置12に確定停止表示させる特別図柄として、はずれ図柄を決定する。
【0050】
そして、ステップS38の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、リーチなしのはずれを決定し、変動パターン振分用乱数に基づき、リーチ演出を含まないはずれ演出用の変動パターンP1の中から変動パターンを決定する(ステップS40)。なお、本実施形態では、はずれ演出用の変動パターンは、変動パターンP1のみであるため、変動パターンP1を決定する。また、ステップS40において、主制御用CPU30aは、特別図柄表示装置12に確定停止表示させる特別図柄として、はずれ図柄を決定する。
【0051】
そして、特別図柄開始処理において特別図柄及び変動パターンを決定した主制御用CPU30aは、決定事項にしたがって生成した制御コマンドを所定のタイミングで演出制御用CPU31aに出力する。具体的に言えば、主制御用CPU30aは、変動パターンを指示するとともに図柄変動ゲームの開始を指示する変動パターン指定コマンドを図柄変動ゲームの開始に際して最初に出力する。また、主制御用CPU30aは、特別図柄を変動させる特図変動ゲームを実行させるように特別図柄表示装置12を制御する。また、主制御用CPU30aは、特別図柄を指示する特別図柄用の停止図柄指定コマンドを変動パターン指定コマンドの出力後、次に出力する。そして、主制御用CPU30aは、指示した変動パターンに定められている演出時間の経過時に図柄変動ゲームの終了(図柄の確定停止)を指示する図柄停止コマンドを前記変動時間の経過に伴って出力する。また、主制御用CPU30aは、指示した変動パターンに定められている演出時間の経過時に指示した特別図柄を確定停止表示させるように特別図柄表示装置12を制御する。
【0052】
次に、大当り抽選に当選した場合に主制御用CPU30aが実行する大当り遊技処理を説明する。
大当り遊技処理において主制御用CPU30aは、最初にオープニング演出の実行を指示するオープニングコマンドを演出制御用CPU31aに出力する。次に、主制御用CPU30aは、オープニング演出の終了後、各ラウンド遊技を制御する。すなわち、主制御用CPU30aは、各ラウンド遊技の開始時にラウンド遊技の開始を指示するラウンドコマンドを演出制御用CPU31aに出力するとともに、大入賞口18の開放及び閉鎖を制御する。そして、主制御用CPU30aは、最終回のラウンド遊技が終了すると、エンディング演出の実行を指示するエンディングコマンドを演出制御用CPU31aに出力する。その後、主制御用CPU30aは、エンディング演出の終了によって大当り遊技を終了させる。
【0053】
次に、演出制御基板31の演出制御用CPU31aが制御プログラムに基づき実行する各種処理について説明する。
演出制御用CPU31aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、当該コマンドに指示される変動パターンに対応する変動内容をもとに、画像表示用データを選択する。また、演出制御用CPU31aは、特別図柄用の停止図柄指定コマンドを入力すると、当該コマンドにしたがって演出表示装置11に確定停止表示させる飾り図柄を生成する。具体的に言えば、演出制御用CPU31aは、特別図柄として大当りに対応する大当り図柄が指示されている場合、飾り図柄として大当りの図柄組み合わせを生成する。
【0054】
その一方で、演出制御用CPU31aは、特別図柄としてはずれ図柄が指示されている場合、飾り図柄としてはずれの図柄組み合わせを生成する。このとき、演出制御用CPU31aは、はずれリーチ演出用の変動パターンが指示されている場合、飾り図柄として、リーチ図柄を含むはずれの図柄組み合わせを生成する。その一方、演出制御用CPU31aは、はずれ演出用の変動パターンが指示されている場合、飾り図柄として、リーチ図柄を含まないはずれの図柄組み合わせを生成する。
【0055】
そして、演出制御用CPU31aは、画像表示用データをもとに図柄変動ゲームを画像表示させるように演出表示装置11の表示内容を制御するとともに、図柄変動ゲーム中に図柄停止コマンドを入力すると、生成した飾り図柄を演出表示装置11に確定停止表示させて図柄変動ゲームを終了させる。
【0056】
次に、演出制御用CPU31aが、遊技球の入球検知時に出力された事前判定コマンドに基づき、連続予告演出を実行させるための連続予告演出設定処理について
図7に従って説明する。この連続予告演出設定処理は、事前判定コマンドを入力する毎に実行されるようになっている。
【0057】
演出制御用CPU31aは、事前判定コマンドを入力すると、連続予告演出(第1連続予告演出又は第2連続予告演出)が実行中であることを示す実行中フラグに「0」が設定されているか否か、すなわち、連続予告演出の実行中ではないか否かを判定する(ステップS101)。本実施形態では、第1連続予告演出のみの実行が決定されている場合には、第2連続予告演出の実行を設定可能となっている一方、第2連続予告演出の実行が決定されている場合には、再度、連続予告演出を実行させない構成としている。そして、連続予告演出の実行が設定されていない場合には、実行中フラグに「0」が設定されるようになっており、第1連続予告演出のみの実行が設定されている場合には、実行中フラグに「1」が設定されるようになっており、第2連続予告演出の実行が設定されている場合には、実行中フラグに「2」が設定されるようになっている。
【0058】
ステップS101の判定結果が肯定(連続予告演出の実行中ではない)の場合、演出制御用CPU31aは、入力した事前判定コマンドにより通知される保留記憶数及び変動パターンを特定し、特定した保留記憶数が「2」以上であるか否かを判定する(ステップS102)。保留記憶数が「1」以下である場合には、連続予告演出とならないため、ステップS102の判定結果が否定の場合、演出制御用CPU31aは、連続予告演出設定処理を終了する。
【0059】
ステップS102の判定結果が肯定の場合、演出制御用CPU31aは、特定した変動パターンが、予め決められた第1変動パターン(本実施形態では、変動パターンP2、P4)又は第2変動パターン(本実施形態では、変動パターンP3、P5)であるか否かを判定する(ステップS103)。すなわち、演出制御用CPU31aは、第1連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームで所定の演出(リーチ演出)が実行されるか否かを判定する(ステップS103)。なお、第1連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームとは、入力した事前判定コマンドにて演出内容を先読みした図柄変動ゲームのことをいい、第1連続予告演出が終了する図柄変動ゲームを指す。
【0060】
ステップS103の判定結果が肯定の場合、演出制御用CPU31aは、第1連続予告演出を実行させるか否かを判定する(ステップS104)。具体的には、演出制御用CPU31aは、特定した保留記憶数及び変動パターンに基づき、連続予告判定値を特定する。そして、演出制御用CPU31aは、特定した連続予告判定値と連続予告判定用乱数が一致するか否かを判定する。ステップS104において、演出制御用CPU31aは、特定した変動パターンが大当り演出用の変動パターンP4,P5であって、保留記憶数が「3」以上である場合には、150/233の確率で肯定判定する。また、演出制御用CPU31aは、特定した変動パターンが大当り演出用の変動パターンP4,P5であって、保留記憶数が「2」以下である場合には、70/233の確率で肯定判定する。また、演出制御用CPU31aは、特定した変動パターンがはずれ演出用の変動パターンP2,P3であって、保留記憶数が「3」以上である場合には、2/233の確率で肯定判定する。また、演出制御用CPU31aは、特定した変動パターンが大当り演出用の変動パターンP2,P3であって、保留記憶数が「2」以下である場合には、40/233の確率で肯定判定する。
【0061】
ステップS104の判定結果が肯定の場合、演出制御用CPU31aは、事前判定コマンドを入力した時点でリーチ演出又は大当り演出を伴う図柄変動ゲームが実行されていないか否かを判定する(ステップS105)。本実施形態において、演出制御用CPU31aは、事前判定コマンドを入力する度に、当該コマンドで特定される保留記憶数に対応する記憶領域に事前判定コマンドを記憶させるようになっている。また、演出制御用CPU31aは、図柄変動ゲームが実行させる度に、最初の(最も早く記憶された)保留記憶数に対応する記憶領域に記憶されている事前判定コマンドを、今回の図柄変動ゲームに対応する実行領域に記憶させるようになっている。このため、演出制御用CPU31aは、実行領域に記憶されている事前判定コマンドを読み出すことで、今回の図柄変動ゲームにおいてリーチ演出又は大当り演出が実行される可能性があるか否かを判定することができる。
【0062】
なお、演出制御用CPU31aは、実行領域に事前判定コマンドを記憶した後、保留記憶数「2」に対応付けられた記憶領域に記憶されている事前判定コマンドを保留記憶数「1」に対応付けられた記憶領域に記憶する。同様に、演出制御用CPU31aは、保留記憶数「3」に対応付けられた記憶領域に記憶されている事前判定コマンドを保留記憶数「2」に対応付けられた記憶領域に記憶する。同様に、演出制御用CPU31aは、保留記憶数「4」に対応付けられた記憶領域に記憶されている事前判定コマンドを保留記憶数「3」に対応付けられた記憶領域に記憶する。それと共に、演出制御用CPU31aは、保留記憶数「4」に対応付けられた記憶領域に記憶されている事前判定コマンドを消去するようになっている。
【0063】
したがって、演出制御用CPU31aは、新たに事前判定コマンドを入力した場合、既に記憶されている保留記憶数に対応付けられた記憶領域に記憶された事前判定コマンドを読み出すことで、連続予告演出の途中の図柄変動ゲームの演出内容を事前に確認することができる。
【0064】
ステップS105の判定結果が肯定の場合(リーチ演出又は大当り演出が実行されていない場合)、演出制御用CPU31aは、第1連続予告演出が開始してから終了するまでの図柄変動ゲーム(第1連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームは含まず)の演出内容を記憶されている事前判定コマンドに基づき確認する(ステップS106)。そして、ステップS106において、演出制御用CPU31aは、第1連続予告演出が開始してから終了するまでの図柄変動ゲーム(第1連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームは含まれないこととする)において、全てはずれ演出であるか否かを判定する。つまり、演出制御用CPU31aは、第1連続予告演出が開始してから終了するまでの図柄変動ゲーム(第1連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームは含まず)において、はずれリーチ演出又は大当り演出が実行される可能性があるか否かを判定する。具体的には、事前判定コマンド入力前に記憶されていた事前判定コマンドがすべてはずれ演出を示す事前判定コマンドであるか否かを判定する。なお、
図7では、第1連続予告演出が開始してから終了するまでの図柄変動ゲーム(第1連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームは含まず)を保留ゲームと示す。
【0065】
ステップS106の判定結果が肯定の場合、演出制御用CPU31aは、第1連続予告演出の実行を決定するとともに、入力した事前判定コマンドで特定される保留記憶数と同一数を、第1連続予告演出を実行させる図柄変動ゲーム数を表す第1連続予告演出残回数として、演出制御用RAM31cにセットする(ステップS107)。また、ステップS107において、演出制御用CPU31aは、実行中フラグに第1連続予告演出が実行中であることを示す値として「1」をセットする。そして、連続予告演出設定処理を終了する。なお、ステップS102〜S106の判定結果が否定の場合も、連続予告演出設定処理を終了する。
【0066】
一方、ステップS101の判定結果が否定の場合、演出制御用CPU31aは、実行中フラグに第1連続予告演出の実行中であることを示す値「1」が設定されているか否かを判定する(ステップS108)。この判定結果が肯定の場合、演出制御用CPU31aは、入力した事前判定コマンドにより特定した保留記憶数が「2」以上であるか否かを判定する(ステップS109)。
【0067】
この判定結果が肯定の場合、演出制御用CPU31aは、特定した保留記憶数が、第1連続予告演出残回数よりも2以上大きいか否かについて判定する(ステップS110)。すなわち、演出制御用CPU31aは、第1連続予告演出の対象となる図柄変動ゲーム終了後、1回以上の図柄変動ゲームが保留された後の図柄変動ゲームであるか否かを判定している。なお、第1連続予告演出の対象となる図柄変動ゲーム終了後、次の図柄変動ゲームを第2連続予告演出の対象とする場合、第2連続予告演出が十分に認識されない可能性があるために、このような条件を設けている。
【0068】
ステップS110の判定結果が肯定の場合、演出制御用CPU31aは、特定した変動パターンが、予め決められた第2変動パターン(本実施形態では、変動パターンP3,P5)であるか否かを判定する(ステップS111)。すなわち、ステップS111において、演出制御用CPU31aは、第2連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームで所定の演出(リーチSR)が実行されるか否かを判定する。なお、第2連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームとは、入力した事前判定コマンドにて演出内容を先読みした図柄変動ゲームのことをいい、第2連続予告演出が終了する図柄変動ゲームを指す。
【0069】
ステップS111の判定結果が肯定の場合、演出制御用CPU31aは、ステップS104と同様にして、第2連続予告演出を実行させるか否かを判定する(ステップS112)。具体的には、演出制御用CPU31aは、特定した保留記憶数及び変動パターンに基づき、連続予告判定値を特定する。そして、演出制御用CPU31aは、特定した連続予告判定値と連続予告判定用乱数が一致するか否かを判定する。
【0070】
ステップS112の判定結果が肯定の場合、演出制御用CPU31aは、第2連続予告演出の対象となる図柄変動ゲーム(以下、予告対象ゲームと示す場合がある)以外の保留中の図柄変動ゲームの演出内容を記憶されている事前判定コマンドに基づき確認する(ステップS113)。そして、ステップS113において、演出制御用CPU31aは、予告対象ゲーム以外の保留中の図柄変動ゲームの演出内容が全てはずれ演出であるか否かを判定する。詳しくは、事前判定コマンド入力前に記憶されていた事前判定コマンドのうち、第1連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームに対応する事前判定コマンド以外の事前判定コマンドがすべてはずれ演出を示す否かを判定すると共に、第1連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームに対応する事前判定コマンドがはずれリーチ演出を示すか否かを判定する。つまり、第2連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームが実行されるまでに、大当り遊技が付与されないこと、及び第1連続予告演出の対象となる図柄変動ゲーム以外は、リーチ演出なしのはずれ演出であることを確認する。
【0071】
ステップS113の判定結果が肯定の場合、演出制御用CPU31aは、第2連続予告演出の実行を決定するとともに、入力した事前判定コマンドで特定される保留記憶数と同一数を、第2連続予告演出を実行させる図柄変動ゲーム数を表す第2連続予告演出残回数として、演出制御用RAM31cにセットする(ステップS114)。また、ステップS114において、演出制御用CPU31aは、実行中フラグに第2連続予告演出の実行が設定されたことを示す値として「2」をセットする。そして、連続予告演出設定処理を終了する。なお、ステップS108〜S113の判定結果が否定の場合も、連続予告演出設定処理を終了する。
【0072】
そして、演出制御用CPU31aは、入力した保留指定コマンドを入力した場合、当該保留指定コマンドに基づき、保留指定コマンドにより指定された保留記憶数を示す保留表示画像K(本実施形態では「○」)を表示させる。また、第1連続予告演出を実行させる場合(第1連続予告演出残回数が0より大きい場合)、演出制御用CPU31aは、連続予告演出設定処理を終了した際に、第1連続予告演出残回数が「0」となる図柄変動ゲームに対応する保留表示画像Kを特定する。そして、演出制御用CPU31aは、当該保留表示画像Kの表示態様を変更する(本実施形態では、「○」(白丸)から「●」(黒丸)に変更する)ようになっている。
【0073】
次に、連続予告演出を実行させるための連続予告演出実行処理について
図8、
図9に基づき説明する。演出制御用CPU31aは、変動パターン指定コマンドを入力した毎に、連続予告演出実行処理を実行する。
【0074】
まず、演出制御用CPU31aは、実行中フラグに第1連続予告演出の実行中であることを示す値として「1」が設定されているか否かを判定する(ステップS201)。ステップS201の判定結果が肯定の場合、演出制御用CPU31aは、演出制御用RAM31cに記憶されている第1連続予告演出残回数を1減算して、演出制御用RAM31cの記憶内容を更新する(ステップS202)。
【0075】
次に、演出制御用CPU31aは、第1連続予告演出残回数が「0」であるか否かを判定する(ステップS203)。すなわち、ステップS203において、演出制御用CPU31aは、第1連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームであるか否かを判定する。
【0076】
ステップS203の判定結果が肯定の場合、第1連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームが実行され、第1連続予告演出が終了するため、演出制御用CPU31aは、実行中フラグに「0」を設定する(ステップS204)。
【0077】
ステップS203の判定結果が否定の場合、演出制御用CPU31aは、第1連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームが何時実行されるかを示すために、第1連続予告演出残回数が「0」となる保留表示画像Kを特定する(ステップS205)。すなわち、第1連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームが実行されるまでに実行される図柄変動ゲーム数に対応する保留表示画像Kを特定する。言い換えると、第1連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームが実行されるときに消去される保留表示画像Kを特定する。そして、ステップS205において、演出制御用CPU31aは、特定した保留表示画像Kを示すように、特定した保留表示画像Kの表示態様を変更する(本実施形態では、「○」(白丸)から「●」(黒丸)に変更する)ようになっている。そして、演出制御用CPU31aは、連続予告演出実行処理を終了する。
【0078】
一方、ステップS201の判定結果が否定の場合、演出制御用CPU31aは、実行中フラグに第2連続予告演出の実行が設定されていることを示す値として「2」が設定されているか否かを判定する(ステップS206)。この判定結果が否定の場合、演出制御用CPU31aは、第1連続予告演出及び第2連続予告演出のいずれも実行中でないため、そのまま連続予告演出実行処理を終了する。ステップS206の判定結果が肯定の場合、演出制御用CPU31aは、演出制御用RAM31cに記憶されている第1連続予告演出残回数及び第2連続予告演出残回数がそれぞれ0より大きいか否かを判定する(ステップS207)。
【0079】
この判定結果が肯定の場合、演出制御用CPU31aは、第1連続予告演出残回数及び第2連続予告演出残回数からそれぞれ1減算して、演出制御用RAM31cの記憶内容を更新する(ステップS208)。次に、演出制御用CPU31aは、第1連続予告演出残回数が「0」であるか否かを判定する(ステップS209)。すなわち、ステップS209において、演出制御用CPU31aは、第1連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームであるか否かを判定する。
【0080】
ステップS209の判定結果が否定の場合、演出制御用CPU31aは、第1連続予告演出残回数が「0」となる保留表示画像Kを特定し、特定した保留表示画像Kを示すように、特定した保留表示画像Kの表示態様を変更する(本実施形態では、「○」(白丸)から「●」(黒丸)に変更する)ようになっている(ステップS210)。そして、演出制御用CPU31aは、連続予告演出実行処理を終了する。
【0081】
一方、ステップS209の判定結果が肯定の場合、演出制御用CPU31aは、第1連続予告演出の対象となる図柄変動ゲーム終了直前、詳しくは、図柄変動ゲームにおける表示結果が表示されてから次の図柄変動ゲームが開始される前までに、第2連続予告演出残回数が「0」となる保留表示画像Kを特定する(ステップS211)。そして、演出制御用CPU31aは、ステップS211において、特定した保留表示画像Kを示すように、特定した保留表示画像Kの表示態様を変更する(本実施形態では、「○」(白丸)から「☆」(星)に変更する)ようになっている。そして、演出制御用CPU31aは、連続予告演出実行処理を終了する。これにより、第1連続予告演出の対象となる図柄変動ゲーム終了直前に、第2連続予告演出が実行されること、及び第2連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームを認識できるようになっている。なお、第2連続予告演出の実行が設定されている場合、第1連続予告演出終了後、次の図柄変動ゲームから第2連続予告演出が実行されるため、実行中フラグに「0」が設定されないようになっている。
【0082】
ステップS207の判定結果が否定の場合、演出制御用CPU31aは、第2連続予告演出残回数から1減算して、演出制御用RAM31cの記憶内容を更新する(ステップS212)。なお、第2連続予告演出残回数は、常に第1連続予告演出残回数よりも値が大きくなるように設定されているため、第1連続予告演出残回数及び第2連続予告演出残回数がそれぞれ0より大きくない場合、必ず第1連続予告演出残回数が0となっている。
【0083】
次に、演出制御用CPU31aは、第2連続予告演出残回数が「0」であるか否かを判定する(ステップS213)。すなわち、ステップS213において、演出制御用CPU31aは、第2連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームであるか否かを判定する。
【0084】
ステップS213の判定結果が否定の場合、演出制御用CPU31aは、第2連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームを何時実行されるかを示すようになっている(ステップS214)。具体的には、演出制御用CPU31aは、第2連続予告演出残回数が「0」となる保留表示画像Kを特定する。つまり、演出制御用CPU31aは、第2連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームが実行されるまでに実行される図柄変動ゲーム数に対応する保留表示画像Kを特定する。言い換えると、第2連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームが実行されるときに消去される保留表示画像Kを特定する。そして、ステップS214において、演出制御用CPU31aは、特定した保留表示画像Kの表示態様を変更する(本実施形態では、「○」(白丸)から「☆」(星)に変更する)ようになっている。そして、演出制御用CPU31aは、連続予告演出実行処理を終了する。
【0085】
一方、ステップS213の判定結果が肯定の場合、第2連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームが実行され、第1連続予告演出及び第2連続予告演出が終了するため、演出制御用CPU31aは、実行中フラグに「0」を設定する(ステップS215)。そして、演出制御用CPU31aは、そのまま連続予告演出実行処理を終了する。
【0086】
以上により、本実施形態の演出制御用CPU31aは、予告制御手段となる。また、演出制御用CPU31aが、演出制御手段となる。また、主制御用CPU30aが、演出内容先読み手段となる。また、主制御用CPU30aが、事前判定コマンド(演出内容特定コマンド)を出力する出力手段となる。主制御用RAM30cが、保留球記憶手段となる。
【0087】
このように、第2連続予告演出を実行させ場合、第1連続予告演出が終了してから第2連続予告演出が実行されるようになっている。従って、遊技者は、第1連続予告演出残回数が0となるまで、第2連続予告演出が実行されるか否かについて判断できないようになっている。また、第2連続予告演出は、第1連続予告演出が実行されることが決定されてから(実行中フラグに1が設定されてから)保留された図柄変動ゲームを対象として実行可否が判定されるようになっている。このため、図柄変動ゲームの演出内容をいち早く知りたい遊技者に対して、第1連続予告演出の実行が決定された後でも、図柄変動ゲームを保留させるために、遊技を継続させることができるようになっている。また、第2連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームでは、かならずリーチSRが演出内容に含まれている。このため、第1連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームがリーチ演出を経てはずれたとしても、第2連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームでは、期待度の高いリーチSR以上の演出が確定することとなるため、遊技者を失望させることなく、大当りの期待感を向上させることができる。
【0088】
以下、連続予告演出及び擬似連続演出の実行態様について
図10、
図11に従って説明する。
図10,
図11では、保留記憶数が「2」であるときであって、はずれとなる図柄変動ゲーム中に、保留記憶数が「3」であることを指定し、はずれリーチ演出用の変動パターンP2を特定する事前判定コマンドを入力するものとする。また、
図10,
図11では、当該事前判定コマンドが入力されることにより、第1連続予告演出が実行されるものとして説明する。また、
図10、
図11では、第1連続予告演出の対象となる図柄変動ゲーム及び第2連続予告演出の対象となる図柄変動ゲーム以外の図柄変動ゲームでは、はずれ演出(通常変動)が実行されるものとして説明する。
【0089】
なお、
図10、
図11では、保留記憶数「1」に対応する保留表示画像Kを、保留表示画像K1と示し、保留記憶数「2」に対応する保留表示画像Kを、保留表示画像K2と示す。また、
図10、
図11では、保留記憶数「3」に対応する保留表示画像Kを、保留表示画像K3と示し、保留記憶数「4」に対応する保留表示画像Kを、保留表示画像K4と示す。
【0090】
保留記憶数が「2」であるときであって、図柄変動ゲーム中(
図10(a)参照)、事前判定コマンドを入力すると、前提より第1連続予告報知演出の実行が決定される。これにより、事前判定コマンドと共に入力された保留指定コマンドにより、保留記憶数「3」に対応する保留表示画像K3が表示されると共に、第1連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームを示すように、保留表示画像K3の表示態様が変更される(
図10(b)参照)。具体的には、前提より、保留記憶数「3」に対応する保留表示画像K3の表示態様が「○」(白丸)から「●」(黒丸)に変更される。
【0091】
その後、図柄変動ゲームがはずれとなって終了する(
図10(c)参照)。そして、次の図柄変動ゲームが開始されると、保留記憶数が「2」となるように保留表示画像Kの数が減少する(
図10(d)参照)。また、第1連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームを示すように、保留記憶数「2」に対応する保留表示画像K2の表示態様が「○」(白丸)から「●」(黒丸)に変更される。
【0092】
その後、図柄変動ゲームがはずれとなって終了する(
図10(e)参照)。そして、次の図柄変動ゲームが開始されると、保留記憶数が「1」となるように保留表示画像Kの数が減少する(
図10(f)参照)。また、第1連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームを示すように、保留記憶数「1」に対応する保留表示画像K1の表示態様が「○」(白丸)から「●」(黒丸)に変更される。
【0093】
このとき(図柄変動ゲーム実行中に)、遊技球が3球続けて入賞し、事前判定コマンドが3回続けて入力されたものとして説明する。また、このとき、最後(3回目)に入力した事前判定コマンドが大当り演出用の変動パターンP5を特定するものとし、最初及び2回目(3回目以外)に入力した事前判定コマンドがはずれ演出用の変動パターンP1を特定するものとする。また、最後(3回目)に入力した事前判定コマンドに基づき、第2連続予告演出の実行が設定されるものとして説明する。
【0094】
この前提に従って、図柄変動ゲーム実行中に、まず、はずれ演出用の変動パターンP1を指定すると共に、保留記憶数「2」を指定する事前判定コマンドを入力すると、事前判定コマンドと共に入力された保留指定コマンドにより、保留記憶数「2」に対応する保留表示画像K2が表示される(
図10(g)参照)。なお、その際、保留記憶数「1」に対応する保留表示画像K1の表示態様は、「●」(黒丸)であり、保留記憶数「2」に対応する保留表示画像K2の表示態様は、「○」(白丸)である。
【0095】
また、前提により、この図柄変動ゲームが実行中に、はずれ演出用の変動パターンP1を指定すると共に、保留記憶数「3」を指定する事前判定コマンドを入力する。この際、当該事前判定コマンドと共に入力された保留指定コマンドにより、保留記憶数「3」に対応する保留表示画像K3が表示される(
図10(h)参照)。なお、その際、保留記憶数「1」に対応する保留表示画像K1の表示態様は、「●」(黒丸)であり、保留記憶数「2」及び「3」に対応する保留表示画像K2の表示態様は、「○」(白丸)である。
【0096】
また、前提により、この図柄変動ゲームが実行中に、大当り演出用の変動パターンP5を指定すると共に、保留記憶数「4」を指定する事前判定コマンドを入力する。この際、第2連続予告演出の実行が設定される(実行中フラグに「2」が設定される)と共に、当該事前判定コマンドと共に入力された保留指定コマンドにより、保留記憶数「4」に対応する保留表示画像K4が表示される(
図10(i)参照)。なお、その際、保留記憶数「1」に対応する保留表示画像K1の表示態様は、「●」(黒丸)であり、保留記憶数「2」〜「4」に対応する保留表示画像K2の表示態様は、「○」(白丸)である。つまり、遊技者は、第2連続予告演出の実行が設定されたこと、及び第2連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームがいずれであるかは認識できないようになっている。
【0097】
そして、この図柄変動ゲームがはずれとなって終了する(
図10(j)参照)。そして、次の図柄変動ゲームが開始されると、保留記憶数が「3」となるように保留表示画像Kの数が減少する(
図11(a)参照)。このとき、第1連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームが実行されるために、全ての保留表示画像Kの表示態様が「○」(白丸)となる。これにより、遊技者は、第1連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームが実行されていることを認識し、大当りへの期待感が向上する。
【0098】
そして、前提より、リーチNRが実行され(
図11(b)参照)、前提より図柄変動ゲームがはずれとなって終了する(
図11(c)参照)。当該図柄変動ゲーム終了時において第1連続予告演出残回数が0となる一方、第2連続予告演出残回数が「3」となる。このため、図柄変動ゲームにおいてはずれ表示結果が表示されてから次の図柄変動ゲームが開始する前までに、第2連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームが存在し、当該図柄変動ゲームまでのゲーム数を示すように、保留記憶数「3」に対応する保留表示画像K3の表示態様が「○」(白丸)から「☆」(星)に変更される(
図11(d))。
【0099】
そして、次の図柄変動ゲームが開始されると、保留記憶数が「2」となるように保留表示画像Kの数が減少する(
図11(e)参照)。また、第2連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームを示すように、保留記憶数「2」に対応する保留表示画像K2の表示態様が「○」(白丸)から「☆」(星)に変更される。
【0100】
その後、図柄変動ゲームがはずれとなって終了する(
図11(f)参照)。そして、次の図柄変動ゲームが開始されると、保留記憶数が「1」となるように保留表示画像Kの数が減少する(
図11(g)参照)。また、第2連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームを示すように、保留記憶数「1」に対応する保留表示画像K1の表示態様が「○」(白丸)から「☆」(星)に変更される。
【0101】
その後、図柄変動ゲームがはずれとなって終了する(
図11(h)参照)。そして、次の図柄変動ゲームが開始されると、保留記憶数が「0」となる(
図11(i)参照)。すなわち、遊技者は、第2連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームが実行されていることを認識でき、大当りへの期待感が向上する。そして、前提より、リーチSRが実行され、図柄変動ゲームが大当りとなって終了する(
図11(j)参照)。
【0102】
以上詳述したように、本実施形態は、以下の効果を有する。
(1)第1連続予告演出が実行されてから保留された図柄変動ゲームのうちいずれかの図柄変動ゲームを対象として第2連続予告演出を実行させるか否かを判定する。そして、第2連続予告演出を実行させると判定した場合、第1連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームの終了後、第2連続予告演出を実行させるようにした。このため、第1連続予告演出が終了したとしても、第2連続予告演出が継続する場合があり、保留中の図柄変動ゲームの中に、大当りとなる可能性があるゲームが存在するかもしれないと遊技者に持続して期待させることができる。また、第1連続予告演出が実行された後でも、第2連続予告演出が実行されるかもしれないと思わせ、第1連続予告演出中に、図柄変動ゲームが保留されるように、遊技を継続させることができる。
【0103】
(2)第1連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームがはずれとなって終了した後に実行される保留中の図柄変動ゲームの中に、新たに連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームがあるとき、第2連続予告演出を実行させるようにした。このため、第1連続予告演出が開始され、はずれとなって第1連続予告演出が終了したとしても、まだ、保留中の図柄変動ゲームの中に、大当りとなる可能性があるゲームが存在するかもしれないと遊技者に期待させることができる。
【0104】
(3)、リーチSRが実行される図柄変動ゲームを、第2連続予告演出の対象とした。このため、第1連続予告演出が開始されて、リーチ演出(リーチNR又はリーチSR)にて第1連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームが終了したとしても、まだ、保留中の図柄変動ゲームの中に、リーチ演出以上の大当り期待度を有するリーチSRを伴う図柄変動ゲームが存在するかもしれないと遊技者に期待させることができる。また、第2連続予告演出が実行された場合、リーチSRが実行されることから、大当り期待度を高めることができる。また、第2連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームでは、リーチSRを伴う図柄変動ゲームが実行される。このため、第2連続予告演出が実行されると、より早く大当り期待度を知り、遊技の興趣を高めることができるために、第1連続予告演出中に、図柄変動ゲームが保留されるように、遊技を継続させることができる。
【0105】
(4)演出制御用CPU31aは、第1連続予告演出が実行されているときに入力した事前判定コマンドに基づき、第1連続予告演出が実行されてから保留された図柄変動ゲームのうち、最初に保留された図柄変動ゲームを除く保留中の図柄変動ゲームの演出内容を特定する。そして、演出制御用CPU31aは、特定した図柄変動ゲームのうち、いずれかの図柄変動ゲームを対象として第2連続予告演出を実行させるか否かを判定する。すなわち、演出制御用CPU31aは、ステップS109に示すように、入力した事前判定コマンドにより特定した保留記憶数が、第1連続予告演出残回数よりも2以上大きいか否かについて判定し、この判定結果が肯定の場合に、第2連続予告演出を実行させるか否かを判定する。これにより、第1連続予告演出が終了してから、少なくとも2回以上(複数)の図柄変動ゲームに亘って、第2の予告態様の連続予告演出を実行させることができる。従って、遊技者は、多くの図柄変動ゲームにて連続予告演出を楽しむことができると共に、第2連続予告演出が実行されていると認識しやすくなる。すなわち、第1連続予告演出の対象となる図柄変動ゲーム終了後、次の図柄変動ゲームを第2連続予告演出の対象とした場合には、第2連続予告演出が実行されていることについて認識しにくくなるため、複数回の図柄変動ゲームが実行されるときに第2連続予告演出を実行させるようにしている。また、第1連続予告演出が終了したとしても、複数の図柄変動ゲームが保留されている場合には、第2連続予告演出が複数の図柄変動ゲームに亘って継続する可能性があるため、第1連続予告演出中に、複数の図柄変動ゲームが保留されるまで遊技を継続させることができる。
【0106】
(5)連続予告演出が実行された場合、当該連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームが実行されるまでのゲーム数に応じた保留表示画像Kの表示態様を変更する。つまり、連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームが実行されるまでのゲーム数を認識できるように、表示する。これにより、連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームを認識しやすくなり、対象となる図柄変動ゲームについてより注目させることができる。
【0107】
(6)演出制御用CPU31aは、ステップS106,S113に示すように、連続予告演出の対象とする図柄変動ゲーム以外に保留されている図柄変動ゲームの演出内容がリーチ演出を伴わない通常はずれ演出である場合に、連続予告演出を実行可能と判定する。これにより、連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームについてより注目させることができると共に、それ以外の図柄変動ゲームは円滑に結果を表示させて、連続予告演出の結果が知りたい遊技者を無駄に待たせることが無くなる。
【0108】
(7)連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームが大当りとなる場合、保留されている図柄変動ゲーム数が予め決められた数(本実施形態では「3」)以上であるときには、連続予告演出を高確率で実行させる。その一方、連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームがはずれとなる場合、保留されている図柄変動ゲーム数が予め決められた数(本実施形態では「2」)以下であるときには、連続予告演出を高確率で実行させるようにした。このため、連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームまでに実行される保留ゲーム数が予め決められた数(本実施形態では「3」)以上である場合には、大当り信頼度が高くなる。したがって、連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームまでに実行される保留ゲーム数に対して注目させるようにすることができ、その結果として、連続予告報知演出に対して注目させることができ、連続予告報知演出の興趣を向上させることができる。また、仮に、保留ゲーム数が少ない第1連続予告演出が実行されたとしても、保留ゲーム数が多い第2連続予告演出が実行されるかもしれないと思わせて、遊技の興趣を向上させることができる。
【0109】
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では、演出表示装置11を液晶式としたが、ドットマトリクス式や7セグメントLED式の演出表示装置としても良いし、ドラム式などの機械式の演出表示装置としても良い。
【0110】
・上記実施形態は、特別図柄と飾り図柄を用いるパチンコ遊技機に具体化したが、特別図柄のみを用いるパチンコ遊技機に具体化しても良い。
・上記実施形態では、演出制御用CPU31aが、ステップS104又はS112において、連続予告演出が実行可能であるか否かを判定していたが、主制御用CPU30aが判定するようにしても良い。この場合、主制御用CPU30aは、連続予告演出の実行可否を内容に含む事前判定コマンドを出力することとなる。
【0111】
・上記実施形態において、演出制御用CPU31aは、保留記憶数に応じて連続予告演出の実行可否を判定する際における肯定判定の確率を変更したが、変更しなくても良い。また、大当り判定の判定結果に応じて連続予告演出の実行可否を判定する際における肯定判定の確率を変更したが、変更しなくても良い。
【0112】
・上記実施形態において、始動入賞口を複数設けても良い。その際、始動入賞口毎に異なるゲーム性(例えば、付与される大当り遊技の種類が異なる等)を有する図柄変動ゲームを実行させるようにしても良い。
【0113】
・上記実施形態では、連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームが大当りとなる場合、保留されている図柄変動ゲーム数が多いときほど連続予告演出を高確率で実行させる一方、連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームがはずれとなる場合、保留されている図柄変動ゲーム数が少ないときほど連続予告演出を高確率で実行させるようにした。この別例として、いずれか一方のみを行っても良い。また、連続予告演出が実行される図柄変動ゲーム数によって大当り信頼度を変化させないようにしても良い。
【0114】
・上記実施形態において、第1連続予告演出と第2連続予告演出の実行確率を変更しても良い。また、第2連続予告演出が実行されるときにおける大当り期待度を第1連続予告演出が実行されるときよりも高くしても良い。具体的には、保留記憶数が同じ数であるときであって、大当りとなるとき、ステップS104において肯定判定するよりもステップS112の方が、肯定判定しやすくすればよい。或いは、保留記憶数が同じ数であるときであって、はずれとなるとき、ステップS104において否定判定するよりもステップS112の方が、否定判定しやすくすればよい。
【0115】
・上記実施形態において、事前判定コマンドを入力する毎に、第1連続予告演出又は第2連続予告演出の実行可否を決定したが、変動パターン指定コマンドを入力する際にも実行可否を判定しても良い。このようにすれば、新たに入賞した遊技球に対応する保留表示画像Kだけでなく、それまでに表示されていた保留表示画像Kの表示態様が変更される場合も増え、第2連続予告演出を実行させたときに、違和感をなくすことができる。例えば、保留記憶数が「4」となるときに、保留記憶数「2」に対応する保留表示画像Kの表示態様を変更することができるようにしても良い。
【0116】
・上記実施形態において、第2連続予告演出を実行させるときであって、第1連続予告演出残回数が0となったときに、事前判定対象の図柄変動ゲームを示す場合とは異なる表示態様にて第2連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームを示したが、同じように示しても良い。つまり、上記実施形態では、第2連続予告演出を実行させるときであって、第1連続予告演出残回数が0となったとき、第2連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームを示す保留表示画像Kの表示態様を「☆」(星)に変更したが、「●」(黒丸)に変更しても良い。このようにすれば、遊技者は、第1連続予告演出が続けて実行されたかもしれないと思わせることができ、第2連続予告演出が終了したとしても、遊技者の期待感を持続させることができる。
【0117】
・上記実施形態において、第2連続予告演出を実行させるときであって、第1連続予告演出残回数が0となったときにおける図柄変動ゲーム終了直前(はずれの図柄組み合わせ表示時)に、第2連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームを示す保留表示画像Kの表示態様を変更したが、変更しなくてもよい。次の図柄変動ゲーム開始時以降に変更するようにしても良い。
【0118】
・上記実施形態において、第2連続予告演出を実行させるときであって、第1連続予告演出残回数が0となったときに、第2連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームを示す保留表示画像Kの表示態様を変更したが、すぐに変更しなくてもよい。第2連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームが実行される前までに保留表示画像Kの表示態様を変更すればよい。
【0119】
・上記実施形態において、第1連続予告演出の対象となる図柄変動ゲーム中に、第1連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームであることを示す予告演出を実行させても良い。同様に、第2連続予告演出の対象となる図柄変動ゲーム中に、第2連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームであることを示す予告演出を実行させても良い。これにより、連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームが分かり易くなる。
【0120】
・上記実施形態では、第1連続予告演出が実行される場合、保留表示画像Kの表示態様を変更させたが、第1連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームが実行されるまで、図柄変動ゲーム毎に所定の演出を実行させるようにすれば良い。所定の演出は、例えば、背景画像の変更でも良いし、キャラクタ画像を出現させる、所定の音声出力、所定パターンのランプ発光などでもよい。同様に、第2連続予告演出が実行される場合、保留表示画像Kの表示態様を変更させたが、第2連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームが実行されるまで、図柄変動ゲーム毎に所定の演出を実行させるようにすれば良い。所定の演出は、第1の予告演出と異なる演出態様でも同じ演出態様でも良い。
【0121】
・上記実施形態において、連続予告報知演出を実行させる際、複数種類の表示画像を予め決められた順番で、図柄変動ゲーム毎に表示させてもよい。このようにすれば、連続予告演出が何回実行されたかについて、表示画像の種類から容易に特定することができる。なお、第1連続予告演出の実行時と、第2連続予告演出の実行時(但し、第1連続予告演出の対象となる図柄変動ゲーム以降の図柄変動ゲーム)の演出態様を変更しても良い。
【0122】
・上記実施形態では、第2連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームの演出内容は、リーチSR(第2の演出内容)であったが、はずれリーチ演出又は大当り演出が実行されるのであれば、任意に変更しても良い。なお、この場合であっても、第1連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームの演出内容(第1の演出内容)の大当り期待度以上の大当り期待度を有する演出内容であることが望ましい。
【0123】
・上記実施形態では、第2連続予告演出の実行が決定される際、第1連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームの演出内容は、はずれリーチ演出が実行されるのであれば、任意に変更しても良い。例えば、第1連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームの演出内容は、リーチSRとしてもよい。
【0124】
・上記実施形態では、第2連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームの演出内容を、大当りとしても良い。つまり、第2連続予告演出が実行されたことを認識できた時点で、大当りが確定する仕様でもよい。これにより、第2連続予告演出が実行された場合、遊技者の興趣を向上させることができる。また、第1連続予告演出が実行され、はずれリーチ演出にて図柄変動ゲームがはずれてしまったとしても、第2連続予告演出が実行されるか否かについて注目させることができる。
【0125】
・上記実施形態では、第2連続予告演出が実行される際には、第1連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームの演出内容がはずれリーチ演出でなければならなかったが、大当り演出としても良い。
【0126】
・上記実施形態では、第2連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームは、第1連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームから1回以上離れたゲームとしていたが、続けても良い。
【0127】
・上記実施形態において、第1連続予告演出を実行させる場合、少なくとも第1連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームにおいてリーチ演出が実行されるまで第1連続予告演出が実行されていることを示す画像(保留表示画像など)を表示するようにしても良い。これにより、第1連続予告演出が開始されて、はずれリーチ演出の図柄変動ゲームが実行された場合、遊技者に第1連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームであることを確実に認識させることができる。
【0128】
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)実行が保留されている図柄変動ゲーム数を表示する保留ゲーム数表示手段を備え、前記保留ゲーム数表示手段は、連続予告演出が実行された場合、当該連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームが実行されるまでのゲーム数を表示す
る。
【0129】
(ロ)前記予告制御手段は、連続予告演出の対象とする図柄変動ゲーム以外に保留されている図柄変動ゲームの演出内容がリーチ演出を伴わない通常はずれ演出である場合に、連続予告演出を実行可能と判定す
る。
【0130】
(ハ)前記予告制御手段は、第1の予告態様にて連続予告演出を実行させる場合、少なくとも第1の予告態様の連続予告演出の対象となる図柄変動ゲームにおいてリーチ演出が実行されるまで第1の予告態様にて連続予告演出を実行させ
る。