(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5700636
(24)【登録日】2015年2月27日
(45)【発行日】2015年4月15日
(54)【発明の名称】照明ユニット
(51)【国際特許分類】
F21S 8/02 20060101AFI20150326BHJP
F21Y 101/00 20060101ALN20150326BHJP
【FI】
F21S8/02 420
F21Y101:00
【請求項の数】2
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2010-278169(P2010-278169)
(22)【出願日】2010年12月14日
(65)【公開番号】特開2012-129016(P2012-129016A)
(43)【公開日】2012年7月5日
【審査請求日】2013年9月24日
(73)【特許権者】
【識別番号】302045705
【氏名又は名称】株式会社LIXIL
(74)【代理人】
【識別番号】100106002
【弁理士】
【氏名又は名称】正林 真之
(74)【代理人】
【識別番号】100165157
【弁理士】
【氏名又は名称】芝 哲央
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【弁理士】
【氏名又は名称】岩池 満
(74)【代理人】
【識別番号】100160794
【弁理士】
【氏名又は名称】星野 寛明
(72)【発明者】
【氏名】松本 修
(72)【発明者】
【氏名】松田 宏
(72)【発明者】
【氏名】村谷 亜沙子
(72)【発明者】
【氏名】堀部 房二
【審査官】
石田 佳久
(56)【参考文献】
【文献】
特開平02−148607(JP,A)
【文献】
実開平06−050158(JP,U)
【文献】
実開昭53−099889(JP,U)
【文献】
実開昭61−202812(JP,U)
【文献】
特開平10−106337(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 8/02
F21V 21/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
天井や壁面等を構成する面材に形成した取付孔に設置される照明ユニットであって、
面材の室外側に配置され光源を保持する支持部材と、ネジ部材と、面材の室内側に配置され当該支持部材に対し前記ネジ部材で締結される固定部材とを備え、
前記支持部材は、面材の取付孔を通過できる形態であり、光源が取着される取付基板部と、取付基板部の側縁部に突設され面材の室外側に当接する当接部を有する複数の支持脚部とを備え、当該複数の支持脚部における当接部は、外径が取付孔の開口寸法よりも大きく且つ内径が取付孔の開口寸法より小さく設定されると共に、取付孔の内側に臨む部位に前記ネジ部材との締結部が設けられ、
前記固定部材は中央に開口を有し、外径が取付孔の開口寸法より大きく且つ内径が取付孔の開口寸法より小さく設定されると共に、取付孔の内側に臨む部位に前記ネジ部材の挿通孔が設けられ、
面材の室内側に配置した固定部材の挿通孔に挿通され、面材の室外側に配置した支持部材のネジ締結部に締結された前記ネジ部材を室内側から締め付けることにより、支持部材と固定部材とで面材を挟持してこれらを固定することを特徴とする照明ユニット。
【請求項2】
前記支持部材により光源が面材の室外側に保持され、前記固定部材における室内側の面全体を覆うフランジ部と、前記固定部材の中央開口に挿入される筒部と、当該筒部の一端に設けられ光源の表面を覆う蓋部とを有する防水カバーが、前記固定部材に装着され、当該防水カバーの少なくとも蓋部は透光性を有していることを特徴とする請求項1に記載の照明ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、部屋の天井や壁面等に設置される照明ユニットに関し、室内側から簡単且つ強固に取り付けることが可能な構造を提供するものである。
【背景技術】
【0002】
照明器具を天井に室内側から設置することが可能な手段として、従来、特許文献1に記載の構造が知られている。同特許文献1の技術は、光源が内部に設けられた円筒状の器具本体を天井板の取付孔に室内側から挿入し、挿入後に天井板の上面側で取付バネを拡開させることによって、照明器具を天井に設置するというものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平7−296623号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の照明器具は、バネの弾性力で天井に保持するものであるため、強固な固定が難しく、天井板の取付孔と器具本体との間に水密性を付与するのが容易ではなかった。
【0005】
そこで本発明は、簡単な作業で照明器具を室内側から天井や壁面へ強固に取り付けることができ、水密性の付与も容易な照明ユニットの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的達成のため、本発明が採用した照明ユニットの特徴とするところは、天井や壁面等を構成する面材に形成した取付孔に設置される照明ユニットであって、面材の室外側に配置され光源を保持する支持部材と、
ネジ部材と、面材の室内側に配置され当該支持部材に対し
前記ネジ部材で締結される固定部材とを備え、前記支持部材は、面材の取付孔を通過できる形態であり、光源が取着される取付基板部と、取付基板部の側縁部に突設され面材の室外側に当接する当接部を有する複数の支持脚部とを備え、当該複数の支持脚部における当接部は、外径が取付孔の開口寸法よりも大きく且つ内径が取付孔の開口寸法より小さく設定されると共に、取付孔の内側に臨む部位に
前記ネジ部材
との締結部が設けられ、前記固定部材は中央に開口を有し、外径が取付孔の開口寸法より大きく且つ内径が取付孔の開口寸法より小さく設定されると共に、取付孔の内側に臨む部位に
前記ネジ部材の挿通孔が設けられ、面材の室内側に配置した固定部材の挿通孔に挿通され、面材の室外側に配置した支持部材のネジ締結部に締結された
前記ネジ部材を
室内側から締め付けることにより、支持部材と固定部材とで面材を挟持してこれらを固定することである。
【0007】
前記において、面材は部屋の天井・壁・床等を構成する板状またはパネル状の部材であって、木板・合板・繊維板・パーティクルボード・石膏ボード・珪酸カルシウム板・金属板等、材質に特に制限はない。面材に形成される取付孔は、方向性を持たない形態である円形とするのが作業効率上好ましいが、正方形や長方形などの多角形状とすることを妨げない。光源には、LED(発光ダイオード)・白熱電球・蛍光灯等が使用可能であり、種類は特に限定されない。
【0008】
支持部材は、面材を挟持する際の締結力で容易に変形したり損壊したりすることのない剛性と、取着した光源の発熱に対する耐熱性とを備え、且つ、経年変化の少ない材質で製作することが望ましく、アルミニウムやステンレス等の金属のほか、条件を満たす性能を有するプラスチックやセラミックを用いることができる。面材の取付孔を通過することができる支持部材の形態とは、特定の方向に沿って見ると、取付孔の開口寸法よりも幅寸法が小さくなっている部位を必ず有する形態と言うことができる。支持部材に設ける支持脚部は、対称に2つ設ける態様のほか、3つ以上設ける態様も可能である。なお、複数の支持脚部における当接部の外径とは、複数の当接部に対する外接円の直径を指し、内径とは、複数の当接部に対する内接円の直径を指す。
当接部に設けるネジ部材の締結部とは、ネジ部材を螺合させるネジ孔の場合のほか、ネジ部材を当接部からあらかじめ突出状態に固定した構造とする場合も考えられる。
【0009】
固定部材は、支持部材と同等の機能を有する材質とすることが望ましく、従って、アルミニウムやステンレス等の金属、プラスチック、セラミックを用いることができる。固定部材の形態は、特に制限されないが、取付孔の形状に合わせて決定すればよい。
【0010】
なお本発明に係る前記照明ユニットにおいて、支持部材により光源を面材の室外側に保持し、前記固定部材の室内側の面全体を覆うフランジ部と、前記固定部材の中央開口に挿入される筒部と、当該筒部の一端に設けられ光源の表面を覆う蓋部とを有する防水カバーを、前記固定部材に装着し、当該防水カバーの少なくとも蓋部は透光性を有するものとすることができる。
【0011】
この場合、防水カバーの全体を透光性プラスチックなどで製作してもよいが、蓋部と筒部とを別部材とし、例えば蓋部を透明又は半透明のプラスチック製とし、筒部を銀色としたり、鏡面加工を施した金属製としたりすることが考えられる。
また、防水カバーを固定部材に装着する手段としては、両者間に適当な凹凸嵌合構造や係止構造を設ける手法、ネジを用いて止め付ける手法、接着剤を利用する手法等が挙げられる。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係る照明ユニットによれば、光源を取着した支持部材を、室内側から取付孔を通して面材の室外側へ移動させた後、支持脚部の当接部を面材の室外側の面に当接させると共に、当接部の一部を取付孔内に臨ませる。そして、取付孔内において、面材の室内側に配置した固定部材の挿通孔に挿通させたネジ部材で、固定部材と支持部材とを締結することにより、両者間に面材を挟持して固定する。このように本発明は、室内側からの作業だけで照明ユニットを天井や壁面等に固定できるから、作業性が良好である。また、ネジ部材で支持部材と固定部材とを締結する構造であるから、取付強度に優れる。
【0013】
なお前記施工作業において、室外側に配置した支持部材のネジ締結部(ネジ孔)に、室内側から固定部材の挿通孔に挿通させたネジ部材を螺合させる場合、両者の位置合わせが必要である。本発明では、面材の室外側に位置する支持部材の主要部は目視できないが、当接部のネジ締結部は取付孔内に臨んでおり、固定部材は中央が開口しているから、上述のネジ部材とネジ締結部との位置合わせを容易に行なうことができる。さらに、あらかじめ一個所だけ、固定部材の挿通孔に挿通させたネジ部材を、支持部材のネジ締結部(ネジ孔)と螺合させて組み付けておくことにより、上記施工作業をより容易にすることが可能である。
【0014】
本発明に係る前記照明ユニットにおいて、フランジ部、筒部、及び蓋部を有する防水カバーを固定部材に装着した場合は、固定部材の室内側の面が防水カバーのフランジ部で覆われると共に、固定部材の中央開口を筒部及び蓋部で閉止できるから、照明ユニットの取付部分に水密性を付与するのが容易である。従って本発明は、浴室等の多湿環境に在る部屋の天井や壁に設置される照明に用いるのに適している。
また、光源を面材の室外側に位置させ、防水カバーの少なくとも蓋部は透光性を有するものとしたから、光源から射出される光の一部は、筒部内で反射されてから室内へ拡散する。すなわち、室内の利用者が光源を直視しにくくなると共に、直接光の比率を減らせるので、利用者に眩しさを与えることがない。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明に係る照明ユニットの一実施形態に関するものであって、構成部材を分解して示す斜視図である。
【
図2】本発明に係る照明ユニットの一実施形態に関するものであって、面材の取付孔の開口寸法(直径)と、支持部材における当接部の内外径、及び、固定部材における内外径との関係を説明する斜視図である。
【
図3】本発明の一実施形態に係る照明ユニットの施工手順を説明するものであって、図(A)は、支持部材に固定部材をネジ部材で一個所だけ連結し、この支持部材を面材の取付孔内に室内側から挿入している状況を示す正面図、図(B)は、同支持部材を面材の上方まで移動させた状況を示す正面図である。
【
図4】本発明の一実施形態に係る照明ユニットの施工手順を説明するものであって、図(A)は、支持部材及びこれに連結した固定部材を取付孔の所定個所に位置させた状況を示す正面図、図(B)は、支持部材と固定部材とをネジ部材で締結し、両者間に面材を挟持させて固定した状況を示す正面図である。
【
図5】本発明に係る照明ユニットの一実施形態に関するものであって、設置状況を断面視して示す斜視図である。
【
図6】本発明の第2の実施形態に係る照明ユニットの施工手順を説明するものであって、図(A)は、支持部材と固定部材とを、面材の取付孔に対し所定個所に位置させた状況を示す正面図、図(B)は、支持部材と固定部材とをネジ部材で締結し、両者間に面材を挟持させて固定した状況を示す正面図である。
【
図7】本発明の第3の実施形態に係る照明ユニットの設置状況を示す正面断面図である。
【
図8】本発明に係る照明ユニットの第4の実施形態に関するものであって、図(A)は、支持脚部を3つ設けた支持部材の斜視図、図(B)は、この支持部材を面材の取付孔内に室内側から挿入している状況を示す正面図、図(C)は、同支持部材を面材の室外側へ移動させた状況を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
[第1の実施形態]
本発明の一実施形態を
図1〜5に基づいて説明する。なお本例は、照明ユニットUの設置場所を天井とし、面材Pである天井パネルに形成する取付孔Hの形状を円形とした場合について述べる。従って、面材(天井パネル)Pの上方が室外側となり、下方が室内側となる。
【0017】
図1に示す如く、本発明に係る照明ユニットUは、支持部材1,LED等の光源2,固定部材4,ボルト等のネジ部材5、防水カバー7を主要な構成要素とし、固定部材4の上面側及び防水カバー7の上面側それぞれには、必要に応じ、防水パッキン3,6が配置される。
【0018】
支持部材1は、光源2が取着される取付基板部1aと、取付基板部1aの側縁部に突出させて形成した支持脚部1bとを有している。材質は、光源2から伝わる熱の放熱性を考慮すると、例えばアルミニウム板等の金属製とするのが好ましい。支持脚部1bは、取付基板部1aの側縁部に突設された張出部11,張出部11から下方へ折り曲げ形成された起立部12,起立部12の下端から内方へ向かって折り曲げ形成された当接部13とから構成され、当接部13の先端近くに、ネジ孔から成るネジ締結部14が設けられている。本例の起立部12は、当接部13に対し、約60度程度の傾斜を有するように形成されているが、起立部12と当接部13との角度は適宜であり、直角に形成したり、鈍角に形成したりすることも可能である。なお本例では、2つの支持脚部1b、1bを、取付基板部1aに対し対称に配置する構成としている。また本例の支持脚部1bの高さは、光源2を面材P近くの上方に保持する寸法に設定されているが、必要に応じ、この高さ寸法は適宜変更することを妨げない。
【0019】
固定部材4は、例えばアルミニウムやプラスチックで製作され、本例では、取付孔Hの形状に合わせて、円板状とした。当該固定部材4の中央には開口4aが形成され、この中央開口4aの周囲に起立片4bと、ネジ挿通孔4cとが設けられている。ネジ挿通孔4cの位置は、前記支持部材1におけるネジ締結部(ネジ孔)14に合致するように設定される。また、固定部材4の側周面の適所には、後述する防水カバー7を装着するための係止突起4dが複数設けられている。
【0020】
防水カバー7は、前記固定部材4の下面(室内側に臨む面)全体を覆うフランジ部7aと、フランジ部7aの中央部から立ち上がる筒部7bと、筒部7bの上端部を閉塞する蓋部7cとで構成される。フランジ部7aにおける周縁部にはリブ70が立設され、その適所に、前記固定部材4の係止突起4dと嵌合する係合孔7dが形成されている。
【0021】
前記支持部材1及び固定部材4は、面材Pの取付孔Hの直径Dに対し、次のような寸法関係を有する。
図2に示すように、支持部材1の2つの支持脚部1b,1bにおける対向する当接部13,13の先端間距離(内径)S1は、取付孔Hの直径Dよりも小さく、且つ、当接部13,13の後端間距離(外径)S2は、取付孔Hの直径Dよりも大きいことが必要である。また、当接部13,13に形成するネジ締結部14,14間の距離も、取付孔Hの直径Dより小さく設定される。さらに、支持部材1のいずれかの幅寸法が、取付孔Hの直径Dよりも小さくなるように製作される。
【0022】
同様に、前記固定部材4における中央開口4aの直径(内径)T1は、取付孔Hの直径Dより小さく、且つ、固定部材4自体の直径(外径)T2は、取付孔Hの直径Dよりも大きくなるように設定される。かかる構成により、固定部材4は、取付孔Hを通過することが不可能になっている。なお、ネジ挿通孔4c,4c間の距離は、支持部材1におけるネジ締結部14,14間の距離にほぼ等しいから、取付孔Hの直径Dよりも当然小さい。
【0023】
次に、以上の如く構成された本発明に係る照明ユニットUの施工手順を説明する。はじめに、
図3に示す如く、ビス20等であらかじめ光源2を取着した支持部材1を、室内側から、取付孔Hを通じて、面材Pの上面p1側(室外側)へ移動させる。このとき、同図(A)に示すように、支持部材1の一方の支持脚部1bに、固定部材4をネジ部材5で転結しておく。これにより固定部材4は、支持部材1に対し、ネジ部材5を軸として回動自在な状態となる。また固定部材4の上面に、防水パッキン3をあらかじめ配設しておく。そして、この状態で、同図(B)に示すように、取付孔H内へ挿入した支持部材1を、面材Pの上方まで持ち上げる。
【0024】
続いて、
図4(A)に示すように、支持部材1の2つの当接部13,13を、取付孔Hの周縁部上面に載置して、各当接部13,13の先端がいずれも、取付孔Hの内側に臨むように位置させる。本例では、支持部材1の一方の支持脚部1bと固定部材4とをネジ部材5であらかじめ連結したので、上述の位置合わせ作業が容易である。
【0025】
引き続き、固定部材4を、ネジ部材5を軸として回動させ、ネジ挿通孔4cの位置を、支持部材1のネジ締結部14に合致させる。そして、
図4(B)に示す如く、ボルト等のネジ部材5を、固定部材4のネジ挿通孔4cを通過させた後、支持部材1のネジ締結部14(ネジ孔)に螺合させ、締め付ける。その結果、支持部材1と固定部材4との間で面材Pを挟持して、強固な取付構造が構築される。
【0026】
しかるのち、
図5に示すように、防水カバー7の筒部7bを、固定部材4の中央開口4a内へ下方から挿入すると共に、防水パッキン6を間に挟んで、フランジ部7aを固定部材4の下面に当接させる。これにより、固定部材4の係止突起4dが、防水カバー7の係合孔7dに嵌合するので、防水カバー7は容易には脱落しないように装着される。
【0027】
防水カバー7を装着することにより、取付孔Hが閉塞されるから、室内側(面材Pの下方)と室外側(面材Pの上方)との間の水密性を保つのが容易である。従って、浴室等の天井に照明装置を設置する場合に好適である。また本例では、光源2を面材Pの上方に保持することで、筒部7bの内周面により反射させて拡散させる光量を増やし、直接光の比率を減少させたので、使用者に眩しさや刺激を与えるのを緩和できる。
【0028】
[第2の実施形態]
図6に、本発明に係る照明ユニットの異なる実施形態を示す。この例が前記実施形態と異なる点は、支持部材1における当接部13の下面に、ボルト等のネジ部材8を突出状態に固定したことである。従って本例では、当接部13におけるネジ部材8の固定部が、ネジ締結部15となる。
【0029】
本例の如き形態の支持部材1にあっても、
図6(A)に示すように、室内側から、取付孔Hを通じて、面材Pの上方へ移動させることが可能である。そして、同図(B)に示す如く、あらかじめ当接部13に固定されたネジ部材8に、ナット9などを用いて固定部材4を締結することにより、照明ユニットUの強固な取り付けが可能な点は、前記実施形態と共通である。
【0030】
本例では、ネジ部材5をあらかじめ支持部材1に固定してあるので、固定部材4の締結作業が容易になるという利点を有している。
[第3の実施形態]
図7に示すように、本発明に係る照明ユニットUは、支持部材1の取付基板部1a上に電気回路を形成するか、または回路基板を直接取着することにより、支持部材1と光源2とを一体構成してもよい。
【0031】
また
図7に示す如く、面材Pにおける取付孔Hに、あらかじめ段部Qを形成するか、あるいは、施工現場にて面材Pの取付孔Hに対し切削加工を施して、段部Qの形成が可能な場合は、固定部材4及び防水カバー7を上記段部Q内に収納する構成を採用してもよい。これにより、面材Pから室内側へ突出する部分がほとんどない意匠性に優れた照明装置を提供できるという利点が得られる。
【0032】
[第4の実施形態]
図8に、本発明のさらに異なる実施形態を示す。本例の特徴点は、同図(A)に示す如く、支持部材1に設ける支持脚部1bの個数を3つとし、それらを取付基板部1aの周縁部に等間隔で配置したところにある。かかる構成においても、同図(B)(C)に示すように、取付基板部1aの寸法、及び、支持脚部1bの長さを適当に設定することで、当該支持部材1を、取付孔Hを通じ、面材Pの上方へ容易に移動させることが可能である。
【0033】
本実施形態にあっては、支持脚部1bの個数が多いから、それだけ取付強度が増し、より安定な構造を構築できるという利点を有する。
【産業上の利用可能性】
【0034】
以上、本発明に係る照明ユニットを天井に設置する場合について説明したが、本発明に係る照明ユニットは壁面を設置対象とすることが可能である。さらに発用に応じ、床面を設置対象として床照明を施工することも妨げない。
【符号の説明】
【0035】
U…照明ユニット P…面材 p1…面材上面(室外側) p2…面材下面(室内側) H…取付孔 1…支持部材 1a…取付基板部 1b…支持脚部 2…光源 3… 防水パッキン 4…固定部材 4a…中央開口 4b…起立片 4c…ネジ挿通孔 4d…係止突起 5…ネジ部材 6…防水パッキン 7…防水カバー 7a…フランジ部 7b…筒部 7c…蓋部 7d…係合孔 8…ネジ部材 9…ナット 11…張出部 12…起立部 13…当接部 14…ネジ締結部(ネジ孔) 15…ネジ締結部(ネジ固定部)