(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ソース出力イネーブル信号の立ち上がり時点は、前記水平同期信号における前記ブランク期間の直前のディスプレイ期間に位置することを特徴とする、請求項2に記載の液晶表示装置。
前記ソース出力イネーブル信号の立ち上がり時点に、前記パネルに対するチャージシェア機能を果たすチャージシェア部をさらに備える、請求項3に記載の液晶表示装置。
前記ブランク期間の直前のディスプレイ期間で、前記ソース出力イネーブル信号が立ち上がり、該立ち上がり時点で前記パネルに対するチャージシェア機能を果たすステップとをさらに含む、請求項10に記載の液晶表示装置の駆動方法。
【背景技術】
【0002】
通常の液晶表示装置は、電界を用いて液晶の光透過率を調節することによって画像を表示する。そのために、液晶表示装置は、画素がマトリクス状に配列されたパネルと、このパネルを駆動するための駆動回路と、を備える。
【0003】
パネルには、ゲートライン及びデータラインが交差して配列され、ゲートラインとデータラインとの交差により形成される領域に画素が設けられる。
【0004】
駆動回路は、ゲートラインを駆動するためのゲートドライブIC、データラインを駆動するためのソースドライブIC、及びゲートドライブIC及びソースドライブICを制御するためのタイミングコントローラを備える。ゲートドライブICは、スキャニング信号をゲートラインに順次に供給して、パネル上の画素を1ライン分ずつ順次に駆動する。ソースドライブICは、ゲートラインのいずれか一つにゲート信号が供給される度にデータラインのそれぞれに画素電圧信号を供給する。液晶表示装置は、少なくとも一つのソースドライブIC(Source Drive Integrated Circuit;以下、「ソースドライブIC」と略す。)、及び少なくとも一つのゲートドライブIC(Gate Drive Integrated Circuit;以下、「ゲートドライブIC」と略す。)を有することができる。
【0005】
図1は、従来のソースドライブICの構成と動作を説明するための例示図で、(a)は、ソースドライブICの内部構成要素の接続状態を示しており、(b)は、(a)に示す構成要素のスイッチング動作を説明するための表である。(b)で、C/Sモードは、チャージシェア電圧を用いるモードであり、第3のスイッチSW3がオンになると、パネルにチャージシェア電圧(C/S)が充電される。(b)で、Hi−Zは、チャージシェア電圧を用いないモードであり、第3のスイッチは、(b)に示すように、常にオフ状態に維持される。以下では、C/Sモードを一例にして従来技術を説明する。
図2は、従来のソースドライブICにおける様々な信号の波形を示す例示図である。
図3は、EPI(Embedded Clock Point−Point Interface)方式を用いた従来のソースドライブICにおける内部クロック及びデータの出力状態を示す例示図である。
【0006】
従来のソースドライブICでは、
図1及び
図2に示すように、ソース出力イネーブル信号SOEの立ち上がり(Rising)時点で、第1のラッチ(1st Latch)が第2のラッチ(2nd Latch)にデータ(Data)を伝送し、ソース出力イネーブル信号SOEの立ち下がり(falling)時点で、ソースドライブICの出力OUTPUTがパネルロード(Panel Load)を充/放電するように構成されている。
【0007】
すなわち、SOEが立ち上がる時に第1のスイッチSW1がオンになり、第1のラッチ(1st Latch)が第2のラッチ(2nd Latch)に映像データを伝送し、この時、第3のスイッチSW3がオンになり、パネルにチャージ電圧(C/S)が充電される。SOEが立ち下がる時に、第1のスイッチSW1及び第3のスイッチはオフになり、第2のスイッチSW2がオンになって、映像データが出力バッファー(Amp)からパネルに出力される。
【0008】
従来の液晶表示装置は、上記の通り、SOEの立ち上がり(Rising)時点で第1のスイッチSW1がオンになり、SOEの立ち下がり(Falling)時点で第2のスイッチSW2がオンになるように構成されている。したがって、
図2に示すように、第1のスイッチSW1は必ず最後の映像データ(Last Data)以降の時点にオンになり、それから第2のスイッチSW2がオンになる時点までは、チャージシェア(Charge Share)がなされる。SOEの立ち下がり時点で第2のスイッチがオンになると、ソースドライブICからデータ電圧OUTPUTがパネルに出力される。
【0009】
しかし、SOEの立ち下がり時点は、
図2に示すように、第2のスイッチSW2がオンになり、ソースドライブICがパネルロード(Panel Load)を駆動する時点であるから、高電位電圧と低電位電圧(VDD−VSS)間にパワーリップル(Power Ripple)が発生することがある。
【0010】
特に、タイミングコントローラと点対点方式(EPI)のインターフェース(I/F)を用いるソースドライブICは、パワーリップルによる影響を大きく受ける。すなわち、EPIを用いているソースドライブICにおいて、内部クロックを発生するためにソースドライブICに備えられている遅延ロックループ(DLL)は低電圧(Low Voltage)を用いている。そのため、上記のような高電位電圧と低電位電圧間のパワーリップルは、
図3に示すように、DLL回路のグラウンド(GND)(VSS)に大きく影響を及ぼす。上記のようなDLL回路におけるグラウンド(VSS)のリップル(Ripple)は、
図3に示すように、内部クロックのフェーズ(Phase)をシフト(Shift)させる。この場合、ソースドライブICから出力されるデータとクロック間の、セットアップ/ホールドタイム(Set up/Hold time)の不足により、パネルの垂直ライン方向にノイズ(垂直ラインノイズ(Vertical Line Noise))が発生する。
【0011】
タイミングコントローラとソースドライブIC間のインターフェースとして点対点方式(EPI)以外のインターフェース(例えば、mini−LVDSなど)を用いるソースドライブICも、ソースドライブICの内部に設けられて低電圧を用いる回路が上記のようなパワーリップルの影響を受け、パネルの垂直ライン方向にノイズが発生することがある。
【0012】
また、低電圧を用いる回路でなくても、ソースドライブICの内部の構成要素が、上記のようなパワーリップルに影響を受けることがあり、この場合にも、パネルの垂直ライン方向にノイズが発生することがある。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、添付の図面を参照しつつ本発明の実施例について詳細に説明する。
【0020】
図4は、本発明に係る液晶表示装置の構成を示す例示図である。
【0021】
本発明に係る液晶表示装置は、データラインDLとゲートラインGLとが交差し、その交差部に薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor;以下、「TFT」という。)が形成されたパネル100、パネル100のデータラインDLにデータ電圧OUTPUTを供給するための一つ以上のソースドライブIC300、パネル100のゲートラインGLを順次に駆動するための一つ以上のゲートドライブIC200、ソースドライブIC300とゲートドライブIC200を制御するためのタイミングコントローラ400、及びソースドライブIC300にガンマ電圧を供給するためのガンマ基準電圧生成部600を備える。
【0022】
まず、パネル100は、2枚のガラス基板で構成され、2枚のガラス基板の間には液晶が注入される。パネル100のデータラインDLとゲートラインGLとの交差部には画素(ピクセル)が形成され、各画素に設けられたTFTは、ゲートドライブIC200から印加されるスキャニングパルスに応答して、ソースドライブIC300から印加されるデータ電圧を、各画素に設けられた画素電極に供給する。
【0023】
次に、タイミングコントローラ400は、パーソナルコンピュータまたはテレビのような外部システムから駆動電圧を供給される。タイミングコントローラ400は、外部システムから伝送されてきた赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)の入力映像データをパネルに合わせて整列した後に、整列された映像データをソースドライブIC300に供給する。タイミングコントローラ400は、外部システムから入力される水平/垂直同期信号(タイミング信号)を用いてドットクロック(Dclk)及び各種の制御信号(SSP、SSC、SOE、REV、POL、GSC、GOE、GSPなど)を生成し、ソースドライブIC300とゲートドライブIC200を制御する。制御信号のうち、ソースドライブIC300を制御する制御信号はデータ制御信号(DCS)といい、ゲートドライブIC200を制御する制御信号はゲート制御信号(GCS)という。ドットクロック(Dclk)及びデータ制御信号(SSP、SSC、SOE、REV、POLなど)はソースドライブIC300に供給され、ゲート制御信号(GSP、GSC、SOEなど)はゲートドライブIC200に供給される。タイミングコントローラ400は、LVDS(Low Voltage Differential Signal)インターフェースまたはTTLインターフェースなどを介して外部システムと通信を行い、タイミング信号及び入力映像データを受信する。
【0024】
次に、ゲートドライブIC200は、タイミングコントローラ400から入力されるゲートスタートパルス(GSP)に応答して順次にスキャンパルスを発生するシフトレジスタと、スキャンパルスの電圧を液晶セルの駆動に適したレベルにシフトさせるレベルシフターなどで構成される。しかし、ゲートドライブIC200がパネルに実装されているゲートインパネル(GIP)タイプの場合には、ゲートドライブIC200は、タイミングコントローラ400から発生するゲートスタート信号(VST)及びゲートクロック(GCLK)などのようなゲート制御信号によって駆動すればよい。ゲートドライブIC200はパネルの大きさ及び特性に応じて一つ以上備えられるとよい。
【0025】
次に、ガンマ基準電圧生成部600は、ガンマ基準電圧を生成してソースドライブIC300に供給する。ソースドライブIC300は、ガンマ基準電圧を用いて映像データをアナログデータ電圧に変更させてパネル100に出力する。
【0026】
最後に、ソースドライブIC300は、ラッチ信号を用いて、水平同期信号Hsyncの水平ブランク期間において映像データを第1のラッチ321から第2のラッチ322に伝送する。ソースドライブIC300は、ソース出力イネーブル(Source Output Enable Signal;以下、「SOE」と略す。)信号の立ち下がり(Falling)時点を水平同期信号Hsyncの水平ブランク期間中に位置させることで、水平ブランク期間中にデータ電圧をパネルに印加する動作が始まるようにする。そのために、ソースドライブICは、立ち上がり時点が水平同期信号のディスプレイ期間中に発生し、立ち下がり時点が水平同期信号の水平ブランク期間中に発生するSOEを出力するSOE出力部360、及び第1のラッチから第2のラッチにデータが伝送されるようにするラッチ信号を出力するラッチ信号出力部350を備えている。このような機能を果たすソースドライブIC300については、
図4乃至
図6を参照して詳細に説明する。
【0027】
図5は、本発明に係る液晶表示装置のソースドライブICで生成される各種の波形を示す例示図である。
図6は、本発明に係るソースドライブICの構成と動作を説明するための例示図で、(a)は、ソースドライブICの内部構成要素の接続状態を示しており、(b)は、(a)に示す構成要素のスイッチング動作を説明するための表である。
図7は、本発明に係る液晶表示装置でラッチ信号を生成する方法を説明するための例示図である。
【0028】
ソースドライブIC300は、上述したように、タイミングコントローラ400から伝送されたデジタル映像データをアナログデータ電圧に変更してパネル100に出力する。
【0029】
ソースドライブICの構成を具体的に説明するに先立ち、
図6について説明すると、次の通りである。
図6の(b)で、C/Sモードはチャージシェア電圧を用いるモードであって、SOEの立ち上がり時点に合わせて第3のスイッチSW3がオンになると、SOEの立ち下がり時点までパネルにチャージシェア電圧(C/S)が充電され、SOEの立ち下がり時点以降はデータ電圧が出力される。チャージシェア電圧(C/S)はデータ電圧OUTPUTの1/2に該当する値を有することができる。
【0030】
ただし、ここでいうチャージシェア電圧(C/S)は、実質的にパネルに注入される電圧ではなく、パネル内の(+)電荷(charge)と(−)電荷(charge)とのシェア(share)により発生する電圧を指す。すなわち、以下に説明されるチャージシェア部380で行われるチャージシェア(Charge Share)機能は、パネルに特別な電圧を印加するものではなく、パネル内の(+)電荷と(−)電荷とをシェアさせる第3のスイッチSW3をオンにすることによって、パネル内にチャージシェア電圧(C/S)を発生させる機能を指す(以下、同様)。
【0031】
すなわち、データ電圧がパネルに出力されるに前に、パネルの電圧をチャージシェア電圧(C/S)だけ上昇させておくことによって、データ電圧が速やかに該当のレベルに上昇できるようにすることができる。これにより、映像が出力されるまでの遅延時間を減少させることができる。
図6の(b)で、Hi−Zは、チャージシェア電圧を用いないモードであり、ここでは、(b)に示すように、第3のスイッチが常にオフ状態に維持される。そのため、データ電圧OUTPUTは、SOEの立ち下がり時点で、基準電圧から出力される。
【0032】
本発明は、上記のチャージシェア電圧(C/S)を用いてもよく、用いなくてもよい。以下では、チャージシェア電圧(C/S)を用いる場合を取り上げて本発明を説明する。
【0033】
ソースドライブIC300は、
図4に示すように、タイミングコントローラと通信を行って映像データ及び制御信号を受信する受信部370、受信部を介して受信した映像データを第1のラッチ321と第2のラッチ322を用いて並列データに変換するサンプリング部310、サンプリング部310からの赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)の映像データをアナログのデータ電圧に変換するデジタル−アナログ変換部(以下、「DAC」と略す。)330、DAC330からの赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)のデータ電圧を緩衝して出力する出力バッファー部340、受信部370を介して受信した情報を用いて、立ち上がり時点が水平同期信号Hsyncのディスプレイ期間中に発生し、立ち下がり時点が水平同期信号の水平ブランク期間中に発生するSOEを出力するSOE出力部360、受信部を介して受信した情報を用いてサンプリング部310の第1のラッチ321から第2のラッチ322に映像データが伝送されるようにするラッチ信号を出力するラッチ信号出力部350、及びSOEの立ち上がり時点に合わせてチャージシェア電圧がパネル100内に発生するようにするチャージシェア部380を備える。液晶表示装置は、
図4に示すような構成を有するk個のソースドライブICで構成されてもよい。これらのk個のソースドライブIのそれぞれは、m/k本ずつのデータラインDLを駆動する。すなわち、全体データラインDLの本数がmで、ソースドライブIC300の個数がkの場合に、それぞれのソースドライブIC300は、m/k個ずつのデータラインにデータ電圧を供給する。液晶表示装置には、上述したように、少なくとも一つのソースドライブIC300が設けられるが、
図5及び以下の説明では、便宜上、1個のソースドライブIC300が設けられた場合を取り上げて本発明を説明する。
【0034】
まず、受信部370は、タイミングコントローラ400と通信を行い、タイミングコントローラ400から映像データ及び各種の制御信号を受信する機能を有する。タイミングコントローラとソースドライブICとがmini−LVDSのようなインターフェースを用いる場合に、受信部は、各種のデータ制御信号(DCS)及び映像データ(RGB)をタイミングコントローラから受信する。また、タイミングコントローラとソースドライブICとがエンベデッドクロック(Embedded clock)方式のインターフェースであるEPI(Embedded Clock Point−Point Interface)を用いる場合に、受信部は、プリアンブル信号(Preamble signal)、ソースコントロールデータパケット、クロック信号、映像データ(RGB)パケットなどを受信することができる。
【0035】
次に、サンプリング部310は、受信部を介して受信した映像データを、第1のラッチ及び第2のラッチを用いて並列データに変換する機能を有するもので、受信部370を介して受信した信号を用いてサンプリング信号を発生するためのシフトレジスタ部311と、映像データをラッチしておいた後にDAC330に同時に出力するために第1のラッチ321及び第2のラッチ322で構成されたラッチ部323と、を有する。
【0036】
シフトレジスタ部311に含まれたシフトレジスタは、受信部370から伝送されたソーススタートパルス(SSP)を、ソースサンプリングクロック信号(SSC)に従って順次にシフトさせてサンプリング信号として出力することができる。
【0037】
ラッチ部323は、シフトレジスタ部311から伝送されたサンプリング信号に応答して、受信部370から受信した映像データを一定単位ずつ順次にサンプリングしてラッチする。
【0038】
特に、ラッチ部323は、シフトレジスタ部311から順次に入力されるサンプリング信号に応答して映像データを順次にラッチした後に、ラッチされたデータを同時に出力するための第1のラッチ321、及び第1のラッチ321から入力される映像データをラッチした後に、ラッチしていた映像データを、ソース出力イネーブル信号SOEの立ち下がり時点以降のロー論理期間に、同時にDAC330に出力するための第2のラッチ322と、を有する。
【0039】
ここで、第1のラッチ321は、ラッチしている映像データを、ラッチ信号出力部350から伝送されたラッチ信号に応じて、同時に第2のラッチ322に出力する。
【0040】
また、第2のラッチ322は、上述したように、SOEの立ち下がり時点に合わせて、ラッチしていた映像データを同時にDAC330に出力する。この時、液晶表示装置がk個のソースドライブICで構成されているとすれば、各ソースドライブICに備えられた第2のラッチ322は、ラッチしていた映像データを、SOEの立ち下がり時点以降のロー論理期間に、他のソースドライブICの第2のラッチ322と同時にDAC330に出力する。
【0041】
次に、DAC330は、サンプリング部310のラッチ部323から伝送された映像データを同時に正極性または負極性のデータ電圧に変換して出力する。そのために、DAC330は、ラッチ部323に共通接続されたP(Positive)デコーディング部331とN(Negative)デコーディング部332、及び受信部370を介して伝送された極性制御信号POLに応じてPデコーディング部331またはNデコーディング部332の出力信号のいずれかを選択するマルチプレクサ(Multiplexer:MUX)333を備える。ここで、Pデコーディング部331及びNデコーディング部332は、ラッチ部323から同時に入力される映像データを、ガンマ基準電圧生成部600から伝送された正極性または負極性のガンマ基準電圧を用いて正極性または負極性のデータ電圧に変換させる。
【0042】
次に、出力バッファー部340は、SOE出力部360から伝送されたSOEの立ち下がり時点に応答して、DAC330から伝送された正極性または負極性のデータ電圧をパネル100のデータラインに出力する。また、ソースドライブIC300にチャージシェア部380が備えられた場合に、出力バッファー部340は、SOEの立ち上がり時点に応答してパネルにチャージシェア電圧を発生させることができる。
【0043】
次に、ラッチ信号出力部350は、上記の説明と
図5及び
図6に示すように、ラッチ信号を出力する機能を有する。すなわち、第1のラッチ321に備えられている第1のスイッチSW1がラッチ信号に同期してターンオンになると、第1のラッチ321は、ラッチしていた映像データを、同時に第2のラッチ322に出力する。
【0044】
ラッチ信号は、様々な方法により生成された後に、ラッチ信号出力部350を介して出力されることが可能である。
【0045】
第一の方法として、ラッチ信号は、
図5に示すようなタイミング及びパルス幅を有するようにタイミングコントローラ400で生成され、ソースドライブIC300の受信部370に入力された後に、ラッチ信号出力部350から出力される。すなわち、タイミングコントローラ400は、ソースドライブIC300を制御するためのデータ制御信号(DCS)を生成するための制御信号生成部、及び外部システムから入力された入力映像データを整列してソースドライブIC300に伝送するためのデータ整列部を備えており、ラッチ信号は他のデータ制御信号と共に制御信号生成部で生成されてソースドライブIC300に伝送されることが可能である。ここで、ラッチ信号は、
図5に示すように、水平同期信号Hsyncのブランク期間において、SOEの立ち下がり時点よりも前の時間に出力されるように生成されなければならない。
【0046】
第二の方法として、ラッチ信号は、受信部を介して受信した制御信号またはクロックを用いてラッチ信号出力部350で生成されて出力されてもよい。すなわち、ラッチ信号出力部350は、受信部を介して受信したデータ制御信号のいずれか一つを用いたり、受信部を介して受信したクロックを用いたりして、
図5に示すような波形を有するラッチ信号を生成して出力することができる。例えば、ラッチ信号出力部350は、遅延器またはレジスタで構成され、受信部370を介して受信したソーススタートパルスSSPを遅延させることによって、
図5に示すような波形を有するラッチ信号を生成することができる。また、ラッチ信号出力部350は、受信部を介して受信したクロックを
図5に示すような波形を有するように遅延させることによって、ラッチ信号を生成することもできる。
【0047】
第三の方法として、
図7に示すように、複数個のレジスタ(Register)で構成されたラッチ信号出力部350は、シフトレジスタ部311の最後のシフトレジスタから出力された信号をレジスタを用いて遅延させてラッチ信号を生成することができる。例えば、960個のデータライン数(チャネル数)を有するパネルについては、シフトレジスタ部311を320個のシフトレジスタで構成することができ、ソーススタートパルスSSP及びクロックClockに応じて順次に駆動されるそれぞれのシフトレジスタから出力されるサンプリング信号に応じて、映像データが順次に第1のラッチ321にラッチされる。したがって、最後のシフトレジスタ#320からサンプリング信号が受信されることで、第1のラッチ321には全ての映像データがラッチされる。最後のシフトレジスタ#320からサンプリング信号が印加されたラッチ信号出力部350は、
図5に示すように、水平同期信号のブランク期間中に第1のスイッチSW1がターンオンになるように、サンプリング信号を遅延させて第1のラッチ321に出力する。ここで、ラッチ信号の出力タイミングは、ラッチ信号出力部350に備えられたレジスタの個数によって制御することができる。ラッチ信号出力部350から出力されたラッチ信号は、第1のスイッチSW1をターンオンさせ、上述したように、第1のラッチ321にラッチされていた映像データが同時に第2のラッチ322に出力されるようにする。この場合、ソースドライブIC300がk個であれば、シフトレジスタ部311もk個存在し、それぞれのシフトレジスタ部311は、320/k個のシフトレジスタを備える。また、ラッチ信号出力部350に出力されるサンプリング信号は、k番目のソースドライブIC300のシフトレジスタ部311に備えられた最後のシフトレジスタから出力されたものである。
【0048】
上記の3つの方法に限定されず、ラッチ信号は様々な方法で生成されて、
図5に示すようなタイミングに、第1のスイッチSW1をターンオンさせることができる。
【0049】
最後に、SOE出力部360は、出力バッファー部330を制御するSOEを出力する。SOEは、上述したように、DAC330で変換されたデータ電圧を出力バッファー部340を通してパネル100に出力させるための制御信号であり、
図5に示すように、SOEの立ち下がり信号に応じて出力バッファー部330の第2のスイッチSW2がターンオンになり、データ電圧が出力バッファー部330を通ってパネルに出力される。
【0050】
SOEの立ち下がり時点は、水平同期信号Hsyncのブランク期間において、ラッチ信号によって第1のスイッチSW1がターンオンになる時点以降に発生することが好ましい。
【0051】
SOEの立ち上がり時点は、SOEの立ち下がり時点が位置するブランク期間の直前のディスプレイ期間に位置すればよい。ここで、SOEの立ち上がり時点は、直前のディスプレイ期間に、特に、データ電圧が出力されない期間に位置するようにしなければならない。
【0052】
SOEの立ち上がり時点は、水平同期信号Hsyncのブランク期間において第1のスイッチSW1がターンオンになる時点以前に発生してもよい。しかし、ソースドライブIC300にチャージシェア部380が備えられている場合には、チャージシェア電圧(C/S)がパネル100に充電される時間を考慮して、SOEの立ち上がり時点は、上述したように、SOEの立ち下がり時点が位置するブランク期間の直前のディスプレイ期間の後段部に位置することが好ましい。
【0053】
SOEは、様々な方法により生成された後に、SOE出力部360を介して出力されることが可能である。
【0054】
第一の方法として、SOEは、
図5に示すようなタイミング及びパルス幅を有するようにタイミングコントローラ400で生成され、ソースドライブIC300の受信部370に受信された後に、SOE出力部360を介して出力されるようにすることができる。すなわち、タイミングコントローラ400の制御信号生成部は、各種ゲート制御信号(GCS)及びデータ制御信号(DCS)と共に、
図5に示すようなタイミング及びパルス幅を有するSOEを生成した後に、SOEをソースドライブIC300に伝送し、SOE出力部360は受信部からSOEを受信して出力することができる。
【0055】
第二の方法として、SOE出力部360は、
図2に示すような従来のタイミング及びパルス幅を有する入力SOEを受信部370を介して受信した後に、受信した入力SOEをシフトさせて、
図5に示すようなタイミング及びパルス幅を有するSOEを生成することもできる。すなわち、タイミングコントローラ400は、
図2に示すように、水平同期信号のブランク期間中に立ち上がり時点が位置し、水平同期信号のディスプレイ期期間中に立ち下がり時点が位置する従来の入力SOEを生成してソースドライブIC300に伝送し、ソースドライブIC300に備えられたSOE出力部360が、受信部370を介して受信した入力SOEをシフトさせることで、
図5に示すようなSOEを生成することもできる。
【0056】
すなわち、SOE出力部360は、
図5に示すようなタイミング及びパルス幅を有するようにタイミングコントローラ400で生成されて伝送されたSOEを受信してそのまま出力することもでき、タイミングコントローラ400で生成されて伝送された従来の入力SOEを、
図5に示すようなタイミング及びパルス幅を有するSOEに変換させて出力することもできる。
【0057】
上記の2つの方法の他にも、SOEは、様々な方法により生成された後に、
図5及び
図6に示すように立ち上がったりまたは立ち下がったりして、第3のスイッチSW3または第2のスイッチSW2をターンオンさせ、チャージシェア電圧(C/S)がパネルに発生するようにしたり、または、データ電圧がパネル100に印加されるようにしたりする。
【0058】
上記のような本発明は、タイミングコントローラ400とソースドライブIC300間のインターフェースの種類にかかわらずに、いずれの液晶表示装置にも適用可能である。すなわち、本発明は、SOEの立ち上がり時点に第3のスイッチSW3が同期してターンオンになり、SOEの立ち下がり時点に第2のスイッチSW2が同期してターンオンになり、SOEの立ち下がり時点が水平同期信号Hsyncのブランク期間に含まれるように構成され、かつ、水平同期信号のブランク期間に出力されるラッチ信号に応じて第1のスイッチSW1がターンオンになり、第1のラッチ321から第2のラッチ322に映像データが伝送されるように構成された液晶表示装置に適用可能である。
【0059】
しかし、従来技術で言及したように、パワーリップル(Power Ripple)による影響は、特に、低電圧で駆動されるEPIを用いるソースドライブIC300で大きくなる。そこで、以下では、インターフェースとしてEPIを用いるソースドライブIC300を一例にして、本発明に係る液晶表示装置を詳細に説明する。一方、以下、
図8乃至
図10を参照して説明される本発明に係る液晶表示装置は、
図4乃至
図7を参照して説明した本発明の特殊例であり、タイミングコントローラ400とソースドライブIC300間のインターフェースとしてEPIが用いられている液晶表示装置に相当する。そのため、以下の説明において、
図4乃至
図7に基づいて説明された内容と同一または類似の内容は、簡単に説明したり省略したりできる。
【0060】
図8には、EPIを用いている本発明に係る液晶表示装置の構成を例示する。
【0061】
EPIを用いている本発明に係る液晶表示装置は、パネル100、タイミングコントローラ400、8個のソースドライブIC(SDIC#1〜SDIC#8)300、及び4個のゲートドライブIC(GDIC#1〜GDIC#4)200を備えている。すなわち、
図8に示す液晶表示装置は、8個のソースドライブIC(SDIC#1〜SDIC#8)300を備えており、それぞれのソースドライブICは、
図4に示すようなソースドライブIC300の構成を有する。
【0062】
まず、パネル100及びゲートドライブIC200の構成及び機能は、
図4を参照して説明したパネル100及びゲートドライブIC200の構成及び機能の通りであり、その詳細説明は省略する。
【0063】
次に、タイミングコントローラ400は、LVDSインターフェース、TMDS(Transition Minimized Differential Signaling)インターフェースなどのインターフェースを介して垂直/水平同期信号(Vsync、Hsync)、外部データイネーブル信号(Data Enable、DE)、ドットクロック(CLK)などの外部タイミング信号を受信し、ソースドライブIC(SDIC#1〜SDIC#8)300とゲートドライブIC(GDIC#1〜GDIC#4)200の動作タイミングを制御するための制御信号を生成する。
【0064】
特に、タイミングコントローラ400は、EPI方式でソースドライブIC(SDIC#1〜SDIC#8)に接続する。タイミングコントローラ400は、ソースドライブIC(SDIC#1〜SDIC#8)を初期化するためのプリアンブル信号(Preamble signal)、データ制御信号を含むソースコントロールデータパケット、クロック、映像データパケットなどを、一つのデータ配線対を通じてソースドライブIC(SDIC#1〜SDIC#8)300に伝送する。
【0065】
タイミングコントローラ400の制御信号生成部で生成されるゲート制御信号(GCS)は、ゲートスタートパルス(Gate Start Pulse:GSP)、ゲートシフトクロック(Gate Shift Clock:GSC)、ゲート出力イネーブル信号(Gate Output Enable:GOE)などを含む。
【0066】
タイミングコントローラ400の制御信号生成部で生成されるデータ制御信号(DCS)は、プリアンブル信号を伝送する時間と映像データパケットを伝送する時間との間の時間にデータ配線対を通じてソースドライブIC(SDIC#1〜SDIC#8)に伝送される。データ制御信号(DCS)は、極性制御関連コントロールデータ、及びソース出力関連コントロールデータなどを含む。
【0067】
極性制御関連コントロールデータは、ソースドライブIC(SDIC#1〜SDIC#8)内で生成されるパルス形態の極性制御信号(Polarity control signal:POL)を制御するための制御情報を含む。ソース出力関連コントロールデータは、ソースドライブIC内で生成されるパルス形態のソース出力イネーブル信号(Source Output Enable Signal、SOE)を生成、復元または制御するための制御情報を含む。
【0068】
最後に、ソースドライブIC(SDIC#1〜SDIC#8)300は、データ配線対を通じてタイミングコントローラ400から供給されるプリアンブル信号に応じて、出力周波数と位相を固定(Locking)する。出力周波数と位相が固定された後に、ソースドライブIC(SDIC#1〜SDIC#8)は、データ配線対を通じてデジタルビットストリームとして入力される映像データパケットから直列クロックを復元する。ソースドライブIC(SDIC#1〜SDIC#8)300は、ソースコントロールデータパケットを用いて極性制御信号POLとソース出力イネーブル信号SOEを出力する。ソースドライブIC(SDIC#1〜SDIC#8)は、データ配線対を通じて入力される映像データパケットからクロックを復元し、データサンプリングのための直列クロックを発生し、その直列クロックに従って、直列に入力される映像データをサンプリングする。ソースドライブIC(SDIC#1〜SDIC#8)は順次にサンプリングした映像データを並列体系に変換した後に、極性制御信号POLに応答して、映像データを正極性/負極性のデータ電圧に変換し、変換されたデータ電圧をソース出力イネーブル信号SOEに応答してデータラインDLに供給する。
【0069】
上記のようなソースドライブIC300のそれぞれから出力されるSOEは、
図5に示すようなタイミング及びパルス幅を有するもので、
図4乃至
図7を参照して説明したように、水平同期信号Hsyncのブランク期間で立ち下がる。この時、データ電圧OUTPUTはSOEの立ち下がり時点に合わせてパネル100に出力される。
【0070】
また、ソースドライブIC300のそれぞれは、
図4乃至
図7を参照して説明した通り、ラッチ信号出力部350から出力されたラッチ信号によって、第1のラッチ321から第2のラッチ322に映像データを同時に出力する。
【0071】
図9は、
図8に示す液晶表示装置においてタイミングコントローラ400とソースドライブIC300とのインターフェース方式であるEPIを説明するための例示図であり、タイミングコントローラ400とソースドライブIC(SDIC#1〜SDIC#8)300間のインターフェース方式であるEPIを、
図9を参照して詳細に説明すると、下記の通りである。
【0072】
タイミングコントローラ400とソースドライブIC(SDIC#1〜SDIC#8)300との間には、
図9に示すようにデータ配線対DATA&CLK、制御配線対SCL/SDA、ロックチェック配線LCSなどの配線が備えられている。
【0073】
タイミングコントローラ400は、データ配線対DATA&CLKを通じてプリアンブル信号、ソースコントロールデータパケット、映像データパケットを順次にソースドライブIC(SDIC#1〜SDIC#8)に伝送する。ソースコントロールデータパケットは、クロックビット、極性制御関連コントロールデータビット、ソース出力関連コントロールデータビットなどを含んでいるビットストリームである。映像データパケットは、クロックビット、内部データイネーブルビット、映像データビットなどを含んでいるビットストリームである。データ配線対DATA&CLKは、1:1、すなわち、点対点(Point to Point)方式でタイミングコントローラ400をソースドライブIC(SDIC#1〜SDIC#8)300のそれぞれに直列接続させる。ソースドライブICのそれぞれは、データ配線対DATA&CLKを通じて入力されるクロックを復元する。そのため、隣接するソースドライブIC300間にはクロックキャリー及び映像データの伝達をする配線が不要である。
【0074】
タイミングコントローラ400は、ソースドライブIC(SDIC#1〜SDIC#8)のチップ識別コード(CID)とソースドライブIC300の各機能を制御するためのチップ個別制御データを、制御配線対SCL/SDAを通じてソースドライブIC300に伝送する。制御配線対SCL/SDAは、タイミングコントローラ400とソースドライブICとの間に共通に接続されている。これらのソースドライブICが2個のグループに区別されて、2つのソースPCBにそれぞれ接続されるとすれば、第1の制御配線対SCL/SDA1は、タイミングコントローラ400と第1乃至第4のソースドライブIC(SDIC#1〜SDIC#4)との間に並列接続され、第2の制御配線対SCL/SDA2は、タイミングコントローラ400と第5乃至第8のソースドライブIC(SDIC#5〜SDIC#8)との間に並列接続される。
【0075】
タイミングコントローラ400は、ソースドライブIC(SDIC#1〜SDIC#8)の出力が安全に固定されたか否かを確認するためのロック信号(LOCK)を、ロックチェック配線LCS1を通じて第1のソースドライブIC(SDIC#1)に供給する。ソースドライブIC同士は、ロック信号(LOCK)を伝達するための配線を通じてカスケード(cascade)接続される。第1のソースドライブIC(SDIC#1)は、データサンプリングのためのクロック出力の周波数及び位相が固定されると、ハイ論理のロック信号(Lock)を第2のソースドライブIC(SDIC#2)に伝達し、第2のソースドライブIC(SDIC#2)は、出力クロックの周波数及び位相を固定した後に、ハイ論理のロック信号(Lock)を第3のソースドライブIC(SDIC#3)に伝達する。このようにして、ソースドライブIC(SDIC#1〜SDIC#8)のクロック出力周波数と位相が固定された後に、最後のソースドライブIC(SDIC#8)のクロック出力周波数と位相が固定されると、最後のソースドライブIC(SDIC#8)は、ハイ論理のロック信号(Lock)を、フィードバックロックチェック配線(LCS2)を通じてタイミングコントローラ400にフィードバック入力する。タイミングコントローラ400は、ロック信号(Lock)のフィードバック入力を受信した後に、ソースコントロールデータパケットと映像データパケットをソースドライブIC(SDIC#1〜SDIC#8)に伝送する。
【0076】
次に、
図8及び
図9を参照して説明した構成を有する、本発明に係る液晶表示装置の駆動方法について説明する。
【0077】
まず、液晶表示装置に電源が印加されると、タイミングコントローラ400は、データ配線対DATA&CLKを通じて基準信号をソースドライブIC(SDIC#1〜SDIC#8)に供給する。基準信号としては、低い周波数のプリアンブル信号と、第1のソースドライブIC(SDIC#1)に供給されるロック信号(Lock)を含む。第1のソースドライブIC(SDIC#1)は、プリアンブル信号をPLL基準クロックに復元し、該PLL基準クロック出力とPLL出力の位相が固定されると、ハイ論理のロック信号(Lock)を第2のソースドライブIC(SDIC#2)に伝達する。続いて、第2の乃至第8ソースドライブIC(SDIC#2〜SDIC#8)の出力が順次に安全に固定されると、第8のソースドライブIC(SDIC#8)はハイ論理のロック信号をタイミングコントローラ400にフィードバック入力する。すなわち、ソースドライブIC300は、タイミングコントローラ400からデータ配線対DATA&CLKを通じて低い周波数で入力されるプリアンブル信号によって、出力の位相と周波数を固定し、映像データを出力する準備をする。
【0078】
次に、ソースドライブIC300は、タイミングコントローラ400からデータ配線対DATA&CLKを通じてビットストリームとして入力されるソースコントロールデータパケットから基準クロックを復元し、極性制御関連コントロールデータを分離し、極性制御関連コントロールデータに基づいて極性制御信号POLを復元する。また、ソースドライブICは、ソースコントロールデータパケットからソース出力関連コントロールデータを分離し、ソース出力関連データに基づいてソース出力イネーブル信号SOEを復元する。
【0079】
次に、ソースドライブIC300は、データ配線対DATA&CLKを通じて入力される映像データパケットからクロックを分離して基準クロックを復元し、復元された基準クロックに従って映像データビットのそれぞれをサンプリングするための直列クロック信号を発生する。そのために、ソースドライブICは、安定した位相と周波数でクロックを出力できる位相固定ループ(Phase locked loop)(以下、「PLL」と略す。)、遅延固定ループ(Delay Locked loop)(以下、「DLL」と略す。)などを備える。
【0080】
次に、ソースドライブIC300は、直列クロックに従って、データ配線対DATA&CLKを通じて直列に入力される映像データビットのそれぞれをサンプリングして第1のラッチ321にラッチした後に、ラッチされた映像データを、ラッチ信号出力部350から出力されたラッチ信号によって同時に第2のラッチ322に出力し、直列伝送データ体系を並列伝送データ体系に変換する。ラッチ信号は、
図4乃至
図7を参照して説明したように、様々な方法で生成され、ラッチ信号出力部350を介して出力される。
【0081】
次に、ソースドライブIC300は、第2のラッチ322にラッチされた映像データを正極性または負極性のデータ電圧に同時に変換して出力する。
【0082】
最後に、ソースドライブIC300は、SOE出力部360から出力されたSOEの立ち下がり時点に応答して、正極性または負極性のデータ電圧をパネル100のデータラインに出力する。また、ソースドライブIC300にチャージシェア部380が備えられた場合、ソースドライブIC300は、SOEの立ち上がり時点に応答して、チャージシェア電圧をパネル上に発生させることができる。ここで、上記のデータ電圧の出力は、出力バッファー部340で行われる。
【0083】
一方、上記の過程のうち、映像データを正極性または負極性のデータ電圧に同時に変換して出力する過程はDAC330でなされ、パネル100にデータ電圧を出力する過程は出力バッファー部340でなされ、それ以外の過程は、受信部370、ラッチ信号出力部350、SOE出力部360及びサンプリング部310でなされる。受信部370、ラッチ信号出力部350、SOE出力部360及びサンプリング部310の構成及び機能は、上述したように、様々に変更可能である。
【0084】
以下では、
図10を参照して、受信部370、ラッチ信号出力部350、SOE出力部360、サンプリング部310、DAC330及び出力バッファー部340を備えている、
図8及び
図9に示すソースドライブIC300の一例を説明する。
【0085】
図10には、
図8に示すソースドライブIC300の構成を例示する。
【0086】
本発明に適用されるソースドライブIC300は、上述したように、受信部370、サンプリング部310、DAC330、出力バッファー部340、SOE出力部360、ラッチ信号出力部350及びチャージシェア部380(図示せず)を備えている。
【0087】
まず、受信部370は、タイミングコントローラ400と通信を行って各種の情報を受信する機能を有するもので、タイミングコントローラ400からソースコントロールデータパケットCON及び映像データパケットDPを受信する受信器371、受信器371から伝送されるパケットから、映像データパケットDPとソースコントロールデータパケットCONとを分離し、かつ映像データパケットDPから映像データ(RGB)を抽出してサンプリング部310に伝送するパケット分離器372、受信器371から伝送されるパケットからクロックビットを分離するクロック分離器373、クロック分離器373から伝送されたクロックビットを用いて内部クロックを生成する内部クロック生成器374、及び内部クロック生成器から出力される内部クロックの位相と周波数を分析してロック信号を出力するロックチェック器375を備えている。
【0088】
受信器371は、タイミングコントローラ400と接続されているデータ配線対を通じて、直列形態で伝送される映像データパケットDP及びソースコントロールデータパケットCONを受信する。
【0089】
パケット分離器372は、受信器から伝送されたパケットを映像データパケットDPとソースコントロールデータパケットCONとに分離する一方で、内部クロック生成器374から伝送された内部クロックに従って映像データパケットDPをサンプリングして、映データパケットから映像データ(RGB)を分離した後に、分離された映像データ(RGB)パケットをサンプリング部310に伝送し、分離されたソースコントロールデータパケットCONはSOE出力部360に伝送する。
【0090】
クロック分離器373は、受信器371から受信したパケットのうち、クロックビットをサンプリングし、サンプリングされたクロックビットを内部クロック発生器374に伝送する。
【0091】
内部クロック生成器374は、クロック分離器373からクロックビットを取り込み、PLLやDLLを用いて、クロックビット周波数のN倍に逓倍された内部クロックを発生する。内部クロック発生器374から発生した内部クロックは、パケット分離器372及びSOE出力部360に伝送される。
【0092】
ロックチェック器375は、内部クロック生成器374から出力される内部クロックの位相と周波数を分析し、その位相と周波数が安定して固定される時に、ハイ論理のロック信号を、隣接する他のソースドライブIC300に出力する。すなわち、ロックチェック器375はタ、イミングコントローラ400または前段のソースドライブICから伝送された入力ロック信号Lock Inと、ロックチェック器375の内部で位相と周波数を分析して生成された内部ロック信号の出力とを論理積演算し、両信号ともハイ論理の時にハイ論理のロック信号Lock Outを出力する。ハイ論理のロック信号は、次の段のソースドライブIC(SDIC#2〜SDIC#8)に順次伝達され、最後のソースドライブIC(SDIC#8)はロック信号Lock Outをタイミングコントローラ400にフィードバック入力する。
【0093】
次に、サンプリング部310は、受信部を介して受信した映像データを、第1のラッチ321及び第2のラッチ322を用いて並列データに変換する機能を有すもので、受信部370またはSOE出力部360から受信した信号(SSP、SCPなど)を用いてサンプリング信号を発生するシフトレジスタ部311と、映像データをラッチしておいた後に同時に出力するために第1のラッチ321及び第2のラッチ322で構成されたラッチ部323と、を備える。
図10に示すサンプリング部310の構成及び機能は、
図4乃至
図7を参照して説明したサンプリング部310のそれに似ているから、その詳細説明は省略する。
【0094】
次に、SOE出力部360は、パケット分離器372から入力されたソースコントロールデータパケットを、内部クロック生成器374から入力される内部クロックに従ってサンプリングし、ソース出力イネーブル信号SOEを生成する機能を有する。SOEは、
図4乃至
図7を参照して説明したようなタイミング及びパルス幅を有する。SOE出力部360は、
図4乃至
図7を参照して説明したように、
図5に示すタイミング及びパルス幅を有するSOEをタイミングコントローラ400から受信して単純に復元してもよく、従来のタイミング及びパルス幅を有する入力SOEをタイミングコントローラから受信してそれを遅延及び変更させることで、
図5に示すようなタイミング及びパルス幅を有するSOEを生成してもよい。また、SOE出力部360は、パケット分離器372から入力されたソースコントロールデータパケットを、内部クロック生成器374から入力される内部クロックに従ってサンプリングすることで極性制御信号POLを復元することもできる。一方、極性制御信号POLは、受信部370に備えられた別の構成要素で上記のような方法で復元してもよい。
【0095】
次に、ラッチ信号出力部350は、
図4乃至
図7を参照して説明したように、ラッチ信号を出力する機能を有する。ラッチ信号は、サンプリング部310の第1のスイッチSW1をターンオンさせ、サンプリング部310の第1のラッチ321から第2のラッチ322に映像データが同時に伝送されうるようにする。ラッチ信号出力部350は、上述したように、様々な方法によりラッチ信号を出力することができる。特に、
図10では、上述した第三の方法を用いているラッチ信号出力部350とする。すなわち、
図10に示すラッチ信号出力部350は、複数個のレジスタ(Register)で構成されたものでよく、サンプリング部310を構成するシフトレジスタ部311の最後のシフトレジスタから出力された信号をレジスタを用いて遅延させることでラッチ信号を生成することができる。
【0096】
最後に、DAC330、出力バッファー部340及びチャージシェア部380(図示せず)の構成及び機能は、
図4乃至
図7を参照して説明した、DAC330、出力バッファー部340及びチャージシェア部380の構成及び機能と同一であり、その詳細説明は省略する。
【0097】
上記の本発明は、第1のラッチ321から第2のラッチ322に映像データが伝送されるタイミング、及び映像データがパネル100に出力されるタイミングを変更することによって、パワーノイズ(Power Noise)による垂直ラインノイズ(Vertical Line Noise)を防止することを特徴とする。すなわち、本発明は、ソースドライブIC(Source D−IC)300がパネルロード(Panel Load)を充/放電させる時点において、高電位電圧と低電位電圧(VDD−VSS)間のパワーリップル(Power Ripple)に起因する垂直ラインノイズを防止することを特徴とする。
【0098】
そのために、本発明は、ソースドライブIC300の第1のラッチ321から第2のラッチ322への映像データ移動時点を、SOEではなく新しい制御信号、すなわち、ラッチ信号に同期させている。また、本発明は、SOEの立ち下がり(falling)時点を、水平同期信号のディスプレイ期間(Display Period)ではなく、ブランク期間(Blank Time)中に位置させ、SOEの立ち上がり(Rising)時点を水平同期信号Hsyncのディスプレイ期間の終端に位置させることによって、チャージシェア区間を確保している。
【0099】
本発明の属する技術分野における当業者には、本発明がその技術的思想や必須の特徴から逸脱することなく他の形態に具体化可能であるということが理解されるであろう。したがって、以上に記述した実施例はいずれの面においても例示的なもので、限定的なものとして解釈してはならない。本発明の範囲は、上記の詳細な説明に限定されず、添付の特許請求の範囲によって定められ、よって、特許請求の範囲及びその同等範囲から導出される変更または変形はいずれも、本発明の範囲に含まれるものと理解すべきである。