(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5700717
(24)【登録日】2015年2月27日
(45)【発行日】2015年4月15日
(54)【発明の名称】冷却装置
(51)【国際特許分類】
F25B 1/00 20060101AFI20150326BHJP
F25B 6/04 20060101ALI20150326BHJP
F28D 1/053 20060101ALI20150326BHJP
F28D 7/16 20060101ALI20150326BHJP
B60H 1/32 20060101ALI20150326BHJP
B60K 11/04 20060101ALI20150326BHJP
【FI】
F25B1/00 101G
F25B6/04 C
F28D1/053 A
F28D7/16 F
B60H1/32 624F
B60H1/32 613E
B60K11/04 G
【請求項の数】7
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2013-126274(P2013-126274)
(22)【出願日】2013年6月17日
(65)【公開番号】特開2015-1339(P2015-1339A)
(43)【公開日】2015年1月5日
【審査請求日】2014年9月19日
(73)【特許権者】
【識別番号】000004765
【氏名又は名称】カルソニックカンセイ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100075513
【弁理士】
【氏名又は名称】後藤 政喜
(74)【代理人】
【識別番号】100120260
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 雅昭
(74)【代理人】
【識別番号】100167520
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 良太
(72)【発明者】
【氏名】河上 浩布
(72)【発明者】
【氏名】辻本 直也
【審査官】
松井 裕典
(56)【参考文献】
【文献】
特開2012−247120(JP,A)
【文献】
特開2012−245866(JP,A)
【文献】
特開2012−083100(JP,A)
【文献】
特開平06−183249(JP,A)
【文献】
特開2002−352866(JP,A)
【文献】
特開2012−111299(JP,A)
【文献】
特開2010−121604(JP,A)
【文献】
特開2008−064455(JP,A)
【文献】
国際公開第2012/087223(WO,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2006/0185362(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2006/0060340(US,A1)
【文献】
岩崎 充,原 潤一郎,回谷 雄一,熱交換器のシステム効率を向上する薄型統合冷却システムの開発,自動車技術会論文集,日本,公益社団法人自動車技術会,2012年 1月25日,Vol.43,No.1,第97−102頁
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F28D 1/00−13/00
F28F 9/00
F25B 1/00
F25B 6/04
B60H 1/00
F01P 3/18
F01P 11/10
B60K 11/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1流体を空気によって冷却する第1熱交換器と、
第2流体を空気によって冷却する第2熱交換器と、
前記第1熱交換器から排出された前記第1流体と前記第2流体との間で熱交換可能するとともに、前記第1流体および前記第2流体を空気によって冷却する第3熱交換器とを備え、前記第3熱交換器から排出された前記第2流体が前記第2熱交換器に流入する冷却装置であって、
前記第3熱交換器において前記第1流体の温度が、前記第2流体の温度よりも高い場合に、前記第1流体の少なくとも一部を、前記第3熱交換器の少なくとも一部をバイパスして流す流量調整手段を備えることを特徴とする冷却装置。
【請求項2】
請求項1に記載の冷却装置であって、
前記流量調整手段は、
前記第3熱交換器をバイパスする第1バイパス配管と、
前記第1バイパス配管へ流入する前記第1流体の流量を調整する第1流量調整弁とを備えることを特徴とする冷却装置。
【請求項3】
請求項1に記載の冷却装置であって、
前記流量調整手段は、
前記第3熱交換器の一部をバイパスする第2バイパス配管と、
前記第2バイパス配管によって前記第3熱交換器から排出される前記第1流体の流量を調整する第2流量調整弁とを備えることを特徴とする冷却装置。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか一つに記載の冷却装置であって、
前記流量調整手段は、前記第3熱交換器から排出された前記第1流体の温度が、前記第1流体によって発熱体を冷却するための上限温度よりも高い場合には、前記第1流体の少なくとも一部を、前記第3熱交換器の少なくとも一部をバイパスして流すことを特徴とする冷却装置。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか一つに記載の冷却装置であって、
前記流量調整手段は、前記第3熱交換器に流入する前記第2流体の温度が、前記第1流体によって前記第2流体を冷却させる必要がない温度よりも低い場合には、前記第1流体の少なくとも一部を、前記第3熱交換器の少なくとも一部をバイパスして流すことを特徴とする冷却装置。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか一つに記載の冷却装置であって、
前記第1熱交換器と前記第2熱交換器とは鉛直方向に沿って並列に配置され、
前記第3熱交換器は、前記第1熱交換器、または前記第2熱交換器の側方に配置されることを特徴とする冷却装置。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか一つに記載の冷却装置であって、
前記第1熱交換器は、空気と冷却水との間で熱交換を行うサブラジエータであり、
前記第2熱交換器は、空気と冷媒との間で熱交換を行う空調装置用の空冷コンデンサであり、
前記第3熱交換器は、前記冷却水と前記冷媒との間で熱交換を行うとともに、前記冷却水および前記冷媒と空気との間で熱交換を行う空調装置用の水冷コンデンサであることを特徴とする冷却装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は冷却装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1では、空冷凝縮器に空調用冷媒を流入させる前に、水冷凝縮器によって空調用冷媒を冷却させる冷却装置において、水冷凝縮器によって空調用冷媒を冷却する電気系冷却水の温度が、空調用冷媒の温度以上である場合には、空調用冷媒を、水冷凝縮器をバイパスさせて空冷凝縮器に流入させている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−199206号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記の冷却装置では、電気系冷却水の温度が空調用冷媒の温度以上である場合に、空調用冷媒を、水冷凝縮器をバイパスさせて空冷凝縮器に流入させているので、空冷凝縮器のみで空調用冷媒を冷却しなければならない。
【0005】
そのため、上記する場合であっても空調用冷媒を十分に冷却するためには大型の空冷凝縮器を用いる、または冷却性能が高い空冷凝縮器を用いなければならない。
【0006】
本発明はこのような問題点を解決するために発明されたもので、電気系冷却水を用いて水冷凝縮器によって空調用冷媒を冷却できない場合であっても、空冷凝縮器に流入する空調用冷媒の温度を低くし、大型の空冷凝縮器、または冷却性能が高い空冷凝縮器を用いずに、空冷凝縮器で空調用冷媒を冷却することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のある態様に係る冷却装置は、第1流体を空気によって冷却する第1熱交換器と、第2流体を空気によって冷却する第2熱交換器と、前記第1熱交換器から排出された前記第1流体
と前記第2流体との間で熱交換可能
するとともに、前記第1流体および前記第2流体を空気によって冷却する第3熱交換器とを備え、前記第3熱交換器から排出された前記第2流体が前記第2熱交換器に流入する冷却装置であって、前記第3熱交換器において前記第1流体の温度が、前記第2流体の温度よりも高い場合に、前記第1流体の少なく
とも一部を、前記第3熱交換器の少なくとも一部をバイパスして流す流量調整手段を備える。
【発明の効果】
【0008】
この態様によると、第1流体の温度が、第2流体の温度よりも高い場合に、第1流体を第3熱交換器をバイパスさせることで、第3熱交換器には第2流体を流入させて、第2流体が第3熱交換器を流れる間に、例えば、第2
流体を空気によって冷却し、第2熱交換器に流入する
第2流体の温度を低くすることができる。そのため、大型の第2熱交換器、または冷却能力の高い第2熱交換器を用いずに、第2熱交換器によって第2流体を冷却することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】第1実施形態の冷却装置の概略斜視図である。
【
図2】第1実施形態の冷却装置の概略ブロック図である。
【
図3】三方弁の切替制御を説明するフローチャートである。
【
図4】第2実施形態の冷却装置の概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の第1実施形態の冷却装置1について図を用いながら説明する。ここでは、車両に搭載された冷却装置1について説明するが、これに限られることはない。
【0011】
図1は本実施形態の冷却装置1の概略斜視図である。
図2は本実施形態の冷却装置1の概略ブロック図である。
図1、
図2において冷却水の流れを実線で示し、冷媒の流れを破線で示す。
【0012】
冷却装置1は、サブラジエータ2と、空冷コンデンサ3と、水冷コンデンサ4と、コントローラ5とを備える。
【0013】
サブラジエータ2は、車両のモータや、インバータなどを循環して、これらの発熱体を冷却して温度が高くなった冷却水を走行風によって冷却する。冷却水は、サブラジエータ2によって後述する第1所定温度よりも低い温度に冷却される。
【0014】
空冷コンデンサ3は、車両の空調装置を循環し、コンプレッサ(図示せず)によって加圧され、水冷コンデンサ4から排出された冷媒を走行風によって冷却して凝縮する。空冷コンデンサ3とサブラジエータ2とは、鉛直方向に沿って並列に配置される。
【0015】
水冷コンデンサ4は、コンプレッサと空冷コンデンサ3との間に配置され、コンプレッサによって加圧された冷媒が流入する。また、水冷コンデンサ4は、冷却水の流れ方向に対してサブラジエータ2の下流側に配置され、サブラジエータ2から排出された冷却水が冷却水配管6を介して流入可能となっている。水冷コンデンサ4は、サブラジエータ2によって冷却された冷却水が冷却水配管6を介して流入すると、冷却水と冷媒との間で熱交換を行い、冷媒を冷却する。また、水冷コンデンサ4は、サブラジエータ2、および空冷コンデンサ3の側方に配置され、後述するバイパス配管8を冷却水が流れ、冷却水が水冷コンデンサ4に流入しない場合であっても、水冷コンデンサ4を流れる間に冷媒を例えば水冷コンデンサ4の周囲の空気(走行風)によって冷却する。
【0016】
冷却水配管6には、三方弁7が配置されており、三方弁7を介してバイパス配管8が接続される。バイパス配管8は、冷却水配管6と、水冷コンデンサ4から冷却水を排出する排出配管9とに接続しており、三方弁7によって冷却水配管6とバイパス配管8とが連通すると、水冷コンデンサ4をバイパスして冷却水を水冷コンデンサ4の下流側(モータや、インバータなど)に流すことができる。三方弁7によって冷却水配管6とバイパス配管8とが遮断されると、冷却水は水冷コンデンサ4に流入する。
【0017】
三方弁7は、コントローラ5からの信号に基づいて、アクチュエータ(図示せず)によって冷却水配管6とバイパス配管8との連通状態を切り替える。
【0018】
コントローラ5は、水冷コンデンサ4の出口側における冷却水の温度を検出する第1温度センサ20からの信号と、水冷コンデンサ4の入口における冷媒の温度を検出する第2温度センサ21からの信号とに基づいて、三方弁7を切り替える信号を出力する。第1温度センサ20は、バイパス配管8と排出配管9とが合流する箇所の直下流に設けられる。
【0019】
次に、本実施形態における三方弁7の切替制御について
図3のフローチャートを用いて説明する。
【0020】
ステップS100では、コントローラ5は、第1温度センサ20からの信号に基づいて冷却水温度Twを検出する。
【0021】
ステップS101では、コントローラ5は、検出した冷却水温度Twが第1所定温度よりも高いかどうか判定する。第1所定温度は、モータやインバータなどを冷却するために必要な上限温度であり、予め設定されており、例えば62℃である。処理は、冷却水温度Twが第1所定温度よりも高い場合には、ステップS102に進み、冷却水温度Twが第1所定温度以下である場合にはステップS103に進む。
【0022】
ステップS102では、コントローラ5は、第1フラグを「1」に設定する。第1フラグは、冷却水温度Twが第1所定温度よりも高い場合に「1」となる。なお、第1フラグは初期値として「0」に設定されている。
【0023】
ステップS103では、コントローラ5は、第1フラグが「1」となっているかどうか、つまり前回までの処理で冷却水温度Twが第1所定温度よりも高いと判定されているかどうか判定する。処理は、第1フラグが「1」となっている場合には、ステップS104に進み、第1フラグが「0」の場合にはステップS106に進む。
【0024】
ステップS104では、コントローラ5は、冷却水温度Twが第2所定温度よりも高いかどうか判定する。第2所定温度は、第1所定温度よりも低い温度であり、冷却水温度Twが一旦第1所定温度よりも高くなった後に、冷却水が冷却されたと判定可能な温度であり、例えば第2所定温度は60℃である。処理は、冷却水温度Twが第2所定温度よりも高い場合にはステップS106に進み、冷却水温度Twが第2所定温度以下の場合にはステップS105に進む。
【0025】
ステップS105では、コントローラ5は、第1フラグを「0」に設定する。
【0026】
ステップS100からステップS105では、コントローラ5は、冷却水温度Twが第1所定温度よりも高くなると、冷却水温度Twが第2所定温度以下となるまで、第1フラグを「1」にする。
【0027】
ステップS106では、コントローラ5は、第2温度センサ21からの信号に基づいて水冷コンデンサ4に流入する冷媒温度Trを検出する。
【0028】
ステップS107では、コントローラ5は、冷媒温度Trが第3所定温度よりも低いかどうか判定する。第3所定温度は、水冷コンデンサ4において冷却水によって冷媒を冷却する必要がなく、冷却水によって冷媒を冷却しなくても空冷コンデンサ3によって冷媒を冷却することができると判定可能な温度であり、予め設定されている。処理は、冷媒温度Trが第3所定温度よりも低い場合にはステップS109に進み、冷媒温度Trが第3所定温度以上である場合にはステップS108に進む。
【0029】
ステップS108では、コントローラ5は、冷却水温度Twと冷媒温度Trとを比較する。コントローラ5は、冷却水温度Twが冷媒温度Trよりも高い場合には、水冷コンデンサ4に冷却水を流入させると、冷媒が冷却水から受熱し、冷媒の温度が高くなると判定する。処理は、冷却水温度Twが冷媒温度Trよりも高い場合にはステップS109に進み、冷却水温度Twが冷媒温度Tr以下である場合にはステップS110に進む。
【0030】
なお、ここでは、第1温度センサ20からの信号に基づいた冷却水温度Twと冷媒温度Trとを比較したが、サブラジエータ2から排出された冷却水の温度を検出し、検出した温度と冷媒温度Trとを比較してもよい。
【0031】
ステップS109では、コントローラ5は、第2フラグを「1」に設定する。第2フラグは、冷媒温度Trが第3所定温度よりも低い場合、または冷却水温度Twが冷媒温度Trよりも高い場合に「1」となる。なお、第2フラグは初期値として「0」に設定されている。
【0032】
ステップS110では、コントローラ5は、第2フラグを「0」に設定する。
【0033】
ステップS111では、コントローラ5は、第1フラグが「1」、もしくは第2フラグが「1」となっているかどうか判定する。処理は、第1フラグ、もしくは第2フラグが「1」となっている場合にはステップS112に進み、第1フラグ、および第2フラグが「0」となっている場合にはステップS113に進む。
【0034】
ステップS112では、コントローラ5は、三方弁7によって冷却水配管6とバイパス配管8とを連通させて、水冷コンデンサ4をバイパスさせて冷却水を流す。
【0035】
第1フラグが「1」である場合には、冷却水温度Twが高く、モータやインバータなどを十分に冷却することができない。そのため、第1フラグが「1」の場合には、水冷コンデンサ4をバイパスさせて冷却水を流し、モータやインバータなどを冷却する冷却水の温度が高くなることを抑制する。
【0036】
冷媒温度Trが第3所定温度よりも低く、第2フラグが「1」となっている場合には、水冷コンデンサ4において冷却水によって冷却しなくても、空冷コンデンサ3によって冷媒を十分に冷却して凝縮させることができる。そのため、水冷コンデンサ4をバイパスさせて冷却水を流し、冷却水の温度が高くなることを抑制する。また、冷却水温度Twが冷媒温度Trよりも高く、第2フラグが「1」となっている場合には、冷却水を水冷コンデンサ4に流入させると、冷却水によって冷媒が温められ、冷媒の温度が高くなる。そのため、水冷コンデンサ4をバイパスさせて冷却水を流し、冷媒の温度が高くなることを抑制する。
【0037】
ステップS113では、コントローラ5は、三方弁7によって冷却水配管6とバイパス配管8とを遮断し、冷却水を水冷コンデンサ4に流入させる。これにより、冷却水によって冷媒が冷却される。
【0038】
本発明の第1実施形態の効果について説明する。
【0039】
冷却水温度Twが冷媒温度Trよりも高い場合には、バイパス配管8によって水冷コンデンサ4をバイパスさせて冷却水を流す。これにより、冷媒が冷却水によって温められることを抑制することができ、さらに水冷コンデンサ4には冷媒が流入するので、水冷コンデンサ4を流れる間に水冷コンデンサ4の周囲の空気などによって冷媒を冷却することができる。そのため、空冷コンデンサ3に流入する冷媒の温度を下げることができ、大型の空冷コンデンサ3、または冷却性能の高い空冷コンデンサ3を用いずに、冷媒を冷却することができる。
【0040】
冷却水温度Twが第1所定温度よりも高い場合には、バイパス配管8によって水冷コンデンサ4をバイパスさせて冷却水を流す。これにより、冷却水の温度が高くなることを抑制し、温度が高い冷却水がモータやインバータなどに流入することを抑制し、モータやインバータなどを十分に冷却することができる。
【0041】
冷媒温度Trが第3所定温度よりも低く、水冷コンデンサ4によって冷却水を用いて冷媒を冷却しなくても空冷コンデンサ3によって冷媒を十分に冷却することができる場合には、冷却水を、バイパス配管8によって水冷コンデンサ4をバイパスさせる。これにより、冷却水の温度が高くなることを抑制し、その後空調装置の負荷が高くなった場合に、温度が低い冷却水によって、水冷コンデンサ4で冷媒を冷却し、空冷コンデンサ3による冷媒の冷却不足を抑制することができる。
【0042】
水冷コンデンサ4を、サブラジエータ2、および空冷コンデンサ3の側方に配置することで、冷却水を、水冷コンデンサ4をバイパスさせている場合でも、走行風によって水冷コンデンサ4を冷却することができる。
【0043】
次に本発明の第2実施形態について図を用いながら説明する。
【0044】
図4は、本実施形態の冷却装置1の概略ブロック図である。第2実施形態については第1実施形態と異なる部分を説明する。本実施形態の冷却装置1は、水冷コンデンサ4の一部をバイパスして冷却水を流すことが可能な第2バイパス配管11を備える。
【0045】
第2バイパス配管11は、水冷コンデンサ4において冷却水が流れる流路の途中に連通しており、流路の途中から冷却水を排出することができる。第2バイパス配管11は、三方弁12を介して排出配管9と接続しており、三方弁12を切り替えて第2バイパス配管11と排出配管9とを連通させると、水冷コンデンサ4の一部をバイパスして冷却水が排出配管9に流れる。
【0046】
本発明の第2実施形態の効果について説明する。
【0047】
本実施形態においても、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0048】
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
【0049】
なお、上記実施形態では、冷却水の全流量を水冷コンデンサ、または第1バイパス配管8(第2バイパス配管11)に流すかどうか三方弁7(三方弁12)によって切り替えているが、第1バイパス配管8(第2バイパス配管11)に流れる冷却水の流量を流量制御弁などによって調整してもよい。
【符号の説明】
【0050】
1 冷却装置
2 サブラジエータ
3 空冷コンデンサ
4 水冷コンデンサ
5 コントローラ
7 三方弁(第1流量調整弁)
8 第1バイパス配管(バイパス配管)
11 第2バイパス配管(バイパス配管)
12 三方弁(第2流量調整弁)