特許第5700733号(P5700733)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5700733押しボタンスイッチ、及びスロットマシン
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】5700733
(24)【登録日】2015年2月27日
(45)【発行日】2015年4月15日
(54)【発明の名称】押しボタンスイッチ、及びスロットマシン
(51)【国際特許分類】
   A63F 5/04 20060101AFI20150326BHJP
【FI】
   A63F5/04 512A
【請求項の数】7
【全頁数】25
(21)【出願番号】特願2014-88497(P2014-88497)
(22)【出願日】2014年4月22日
【審査請求日】2014年5月16日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】390026620
【氏名又は名称】山佐株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100121603
【弁理士】
【氏名又は名称】永田 元昭
(74)【代理人】
【識別番号】100141656
【弁理士】
【氏名又は名称】大田 英司
(74)【代理人】
【識別番号】100182888
【弁理士】
【氏名又は名称】西村 弘
(74)【代理人】
【識別番号】100067747
【弁理士】
【氏名又は名称】永田 良昭
(72)【発明者】
【氏名】▲瀬▼々 俊二
【審査官】 古屋野 浩志
(56)【参考文献】
【文献】 特開2001−184974(JP,A)
【文献】 実開平04−088628(JP,U)
【文献】 特開昭59−148217(JP,A)
【文献】 実公平01−021459(JP,Y2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 5/04
H01H 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザーによる押下を許容する少なくとも1つの押下部材と、
該押下部材が押下される押下方向に抗して前記押下部材を付勢する付勢部材と、
前記押下部材が押下されたことを検知する押下検知ユニットと、
これらを収容するハウジングとを備えた押しボタンスイッチであって、
光を照射する光源を有する照明ユニットと、
前記照明ユニットが照射した照射光を外部に透過する透過部とを備え、
前記押下検知ユニットまたは前記照明ユニットのいずれか一方を、一方のユニットとし、
前記押下方向と略直交する方向を直交方向として、
前記ハウジングにおける前記押下方向の端部に、
前記押下方向とは逆方向から前記一方のユニットの挿入を許容する挿入開口を有するとともに、挿入された前記一方のユニットを囲繞する略ボックス状に形成した第1ユニット収容部を備え、
該第1ユニット収容部に対して前記直交方向に位置する前記ハウジングの側部に、
前記逆方向から他方のユニットの挿入を許容する挿入開口を有するとともに、挿入された前記他方のユニットを囲繞する略ボックス状に形成した第2ユニット収容部を備えた
押しボタンスイッチ。
【請求項2】
前記一方のユニットを、
前記第1ユニット収容部に螺設する構成とし、
前記他方のユニットを、
前記第2ユニット収容部に螺設する構成とした
請求項1に記載の押しボタンスイッチ。
【請求項3】
前記一方のユニットまたは/および前記他方のユニットを、
前記直交方向から螺合する螺合手段によって各ユニット収容部に螺設する構成とした
請求項1に記載の押しボタンスイッチ。
【請求項4】
前記他方のユニットを、
少なくとも一方の面に所定の電子部品を実装した実装基板と、
該実装基板を保持するとともに、前記第2ユニット収容部に挿入される基板ホルダとで構成し、
該基板ホルダに、
前記第2ユニット収容部の端面と当接するフランジ部を備えた
請求項1から請求項3のいずれか1つに記載の押しボタンスイッチ。
【請求項5】
前記実装基板を、
前記一方の面に前記所定の電子部品を実装した片面実装基板とした
請求項4記載の押しボタンスイッチ。
【請求項6】
前記一方のユニットを、前記押下検知ユニットとし、
前記他方のユニットを、前記照明ユニットとした
請求項1から請求項5のいずれか1つに記載の押しボタンスイッチ。
【請求項7】
請求項1から請求項6のいずれか1つに記載の押しボタンスイッチと、
遊技の進行を制御するとともに、遊技にかかる所定の制御情報を送信する遊技制御手段を有する遊技制御基板と、
取得した前記所定の制御情報に基づいて、遊技の進行に応じた各種演出を遊技の進行に応じて制御する演出制御手段を有する演出制御基板と、
前記遊技制御手段、及び前記演出制御手段を接続する接続手段とを備えたスロットマシンであって、
前記遊技制御手段、及び押下部材が押下されたことを検知する押下検知ユニットを接続する第1ユニット接続手段と、
前記演出制御手段、及び光を照射する光源を有する照明ユニットを接続する第2ユニット接続手段とを備えた
スロットマシン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えばスロットマシンにおいて、クレジットに貯留されているメダルから1回の遊技で使用する最大枚数のメダルの投入を所望する遊技者の操作を受付ける最大ベットスイッチのような押しボタンスイッチ、及び押しボタンスイッチを備えたスロットマシンに関する。
【背景技術】
【0002】
遊技者が遊技媒体を投入して遊技を楽しむ遊技機として、遊技者の操作を契機に複数の図柄が描かれたリールを回転させるとともに、適宜のタイミングで停止させた際の図柄によって、遊技者が利益を獲得する回胴式遊技機(以下、スロットマシンと呼ぶ)がある。
【0003】
このようなスロットマシンは、遊技者の操作を契機に複数の抽選対象役に基づいてハズレを含む1つの役抽選結果を選出するとともに、リールの回転開始や回転停止を制御する主制御基板あるいはメイン制御基板と呼ばれる遊技制御基板と、役抽選結果に応じて音声や発光などによる演出動作を制御する副制御基板あるいはサブ制御基板と呼ばれる演出制御基板とで、遊技にかかる各種動作を制御している(特許文献1参照)。
【0004】
ところで、昨今のスロットマシンは、液晶モニタに表示される映像やスピーカーから出力される音声などの各種演出を多様化することで、遊技者に対する興趣を高めている。例えば、スロットマシンは、特定の役に入賞した場合だけでなく、遊技中における様々タイミングで、遊技の進行に応じた映像や、映像に連動した音声を出力することで演出の多様化を図っている。
そして、演出の多様化は、液晶モニタに表示される映像やスピーカーから出力される音声だけでなく、スロットマシンの各部に設けた照明の発光パターンにも求められている。
【0005】
例えば、特許文献2に記載の操作スイッチは、遊技者による操作を検知する検知センサを有する第1ケース部材がコネクタを介して主制御部に接続され、LEDを実装した照明基板が副制御部に接続されている。これにより、特許文献2に記載の操作スイッチは、検知センサと照明基板とをそれぞれ異なる制御部で制御することで、照明の発光パターンの多様化を図ることができるとされている。
【0006】
しかしながら、特許文献2に記載の操作スイッチは、カバー部材とホルダとを組付けて構成した内部空間に検知センサや照明基板を収容しているため、万一、検知センサや照明基板に不具合が生じた場合、操作スイッチを分解しなければ、検知センサや照明基板を交換することができず、メンテナス性が悪いという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2013−22096号公報
【特許文献2】特開2007−7261号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上述の問題に鑑み、演出の多様化に対応できるとともに、メンテナンス性を向上できる押しボタンスイッチ、及びスロットマシンを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この発明は、ユーザーによる押下を許容する少なくとも1つの押下部材と、該押下部材が押下される押下方向に抗して前記押下部材を付勢する付勢部材と、前記押下部材が押下されたことを検知する押下検知ユニットと、これらを収容するハウジングとを備えた押しボタンスイッチであって、光を照射する光源を有する照明ユニットと、前記照明ユニットが照射した照射光を外部に透過する透過部とを備え、前記押下検知ユニットまたは前記照明ユニットのいずれか一方を、一方のユニットとし、前記押下方向と略直交する方向を直交方向として、前記ハウジングにおける前記押下方向の端部に、前記押下方向とは逆方向から前記一方のユニットの挿入を許容する挿入開口を有するとともに、挿入された前記一方のユニットを囲繞する略ボックス状に形成した第1ユニット収容部を備え、該第1ユニット収容部に対して前記直交方向に位置する前記ハウジングの側部に、前記逆方向から他方のユニットの挿入を許容する挿入開口を有するとともに、挿入された前記他方のユニットを囲繞する略ボックス状に形成した第2ユニット収容部を備えたことを特徴とする。
【0010】
上記付勢部材は、弾性を有するバネや弾性を有する弾性部材などとすることができる。
上記押下検知ユニットは、検知センサを収容したユニット、検知センサを実装した実装基板などとすることができる。
上記照明ユニットは、LEDなどを光源として備えた実装基板、あるいは実装基板とこれを保持するホルダなどとすることができる。
上記透過部は、照射光を外部に透過可能に構成した押下部材における透過部分、あるいは押下部材とハウジングとの隙間などとすることができる。
【0011】
この発明により、演出の多様化に対応できるとともに、メンテナンス性を向上できる。
具体的には、押下検知ユニット及び照明ユニットをそれぞれ別体で構成しているため、押しボタンスイッチは、例えば、スロットマシンにおける遊技制御手段と押下検知ユニットを接続し、演出制御手段と照明ユニットとを接続することで、演出の多様化に容易に対応することができる。
【0012】
この際、照明ユニットを別体で構成しているため、押しボタンスイッチは、例えば、既成の検知センサユニットを押下検知ユニットとして用いることができ、押しボタンスイッチごとに異なる押下検知ユニットを不要にできるため、押下検知ユニットの共通化やコスト低減を図ることができる。
【0013】
さらに、例えば、一方のユニットを押下検知ユニットとした場合、押下部材と押下検知ユニットとが押下方向で略対向するため、押しボタンスイッチは、押下部材の操作をより確実に検知することができる。
あるいは、例えば他方のユニットを照明ユニットとした場合、第2ユニット収容部における押下方向の長さを確保し易いため、押しボタンスイッチは、照明ユニットの光源を押下方向における所望する位置に容易に配置することができる。
【0014】
そして、第1ユニット収容部及び第2ユニット収容部における押下方向の端部に挿入開口が形成されているため、例えば、スロットマシンなどに装着した状態であっても、押しボタンスイッチは、スロットマシンの内部側から一方のユニット及び他方のユニットをそれぞれ別々に着脱することができる。
【0015】
このため、一方のユニットあるいは他方のユニットのいずれかに不具合が生じた際、押しボタンスイッチは、不具合が生じたユニットだけを効率よく、かつ容易に交換することができる。
【0016】
さらに、設置スペースや意匠などによって制限される直交方向の大きさに対して、押しボタンスイッチは、押下部材から第1ユニット収容部及び第2ユニット収容部の挿入開口までの押下方向における長さを確保し易いため、押下部材から侵入する静電気が流れる経路の距離である、所謂、沿面距離を長く確保することができる。
【0017】
加えて、一方のユニット及び他方のユニットを囲繞するように第1ユニット収容部及び第2ユニット収容部を形成しているため、押しボタンスイッチは、例えば、電子部品を一方の面に実装した片面実装基板における他方の面を保護する保護部材を別途設けることを不要にできる。
【0018】
これにより、押しボタンスイッチは、複数の部品の組合せた凹凸形状によって沿面距離を長く確保する場合に比べて、押下方向の長さを適宜の長さにするだけで、部品点数の増加を抑えて沿面距離を確保することができる。このため、ユーザーに帯電した静電気が内部に侵入しても、押しボタンスイッチは、一方のユニット及び他方のユニットに静電気が到達することを容易に防止できる。
【0019】
ゆえに、押しボタンスイッチは、静電気を要因とする不具合の発生を抑制することができる。この際、押下方向における長さが長くなるため、押しボタンスイッチは、例えば、スロットマシンに装着された状態であっても一方のユニット及び他方のユニットに対してアクセスし易くなる。
【0020】
すなわち、押下方向とは逆方向から一方のユニット及び他方のユニットを第1ユニット収容部及び第2ユニット収容部に収容する構成としたことにより、押しボタンスイッチは、沿面距離の確保と、メンテナス性の向上とを容易に両立することができる。
【0021】
従って、押しボタンスイッチは、押下方向とは逆方向から押下検知ユニット、及び照明ユニットを収容する第1ユニット収容部及び第2ユニット収容部によって、演出の多様化に対応できるとともに、メンテナンス性を向上することができる。
【0022】
この発明の態様として、前記一方のユニットを、前記第1ユニット収容部に螺設する構成とし、前記他方のユニットを、前記第2ユニット収容部に螺設する構成とすることができる。
【0023】
この発明により、押しボタンスイッチは、一方のユニット及び他方のユニットを第1ユニット収容部及び第2ユニット収容部にそれぞれ嵌合爪によって嵌合する構成の場合に比べて、一方のユニット及び他方のユニットを取り外す際のメンテナンス性を向上することができる。
【0024】
具体的には、例えば、第1ユニット収容部と一方のユニットとを嵌合爪によって嵌合する構成の場合、嵌合爪は、その大きさが非常に小さいものとなる。このため、第1ユニット収容部から一方のユニットを取り外す際、嵌合爪によって嵌合する構成では、嵌合爪を解放する作業性が悪く、かつ嵌合爪が容易に破損するおそれがある。
【0025】
これに対して、一方のユニットを第1ユニット収容部に螺設する構成とし、他方のユニットを第2ユニット収容部に螺設する構成にしたことにより、押しボタンスイッチは、ネジを緩めるだけで一方のユニット及び他方のユニットを容易に取り外すことができる。
従って、押しボタンスイッチは、嵌合爪によって嵌合する構成の場合に比べて、一方のユニット及び他方のユニットを取り外す際のメンテナンス性を向上することができる。
【0026】
またこの発明の態様として、前記一方のユニットまたは/および前記他方のユニットを、前記直交方向から螺合する螺合手段によって各ユニット収容部に螺設する構成とすることができる。
上記螺合手段は、一方のユニットまたは/および他方のユニットに設けたネジ孔やナットなどの雌ネジに螺合するネジやボルトなどの雄ネジ、あるいは一方のユニットまたは/および他方のユニットに設けたスタッドボルトなどの雄ネジに螺合するナットなどの雌ネジとすることができる。
【0027】
この発明により、押しボタンスイッチは、押下部材の操作に伴う振動によって一方のユニットまたは/および他方のユニットが脱落することを抑制できる。
具体的には、一方のユニットまたは/および他方のユニットに設けたネジ孔に螺合するネジを螺合手段とした場合、押下部材やハウジングを介して伝達したユーザーの操作による振動が、一方のユニットまたは/および他方のユニットを押下方向及び逆方向に繰返し揺動させることで、ネジの緩みが生じるおそれがある。
【0028】
このため、例えば、押下方向とは逆方向から螺合するネジによって他方のユニットを第2ユニット収容部に装着した場合、ネジの緩みが生じると、押しボタンスイッチは、ネジとともに第2ユニット収容部から他方のユニットが脱落するおそれがある。
【0029】
これに対して、螺合手段を直交方向から螺合することにより、押しボタンスイッチは、万一、螺合手段の緩みが生じても螺合手段が押下方向に脱落することを抑制できる。このため、押しボタンスイッチは、螺合手段の脱落を抑制するとともに、第2ユニット収容部から他方のユニットが脱落することを抑制できる。
【0030】
従って、押しボタンスイッチは、直交方向から螺合する螺合手段で螺設することにより、振動による一方のユニットまたは/および他方のユニットの脱落を抑制することができる。
【0031】
またこの発明の態様として、前記他方のユニットを、少なくとも一方の面に所定の電子部品を実装した実装基板と、該実装基板を保持するとともに、前記第2ユニット収容部に挿入される基板ホルダとで構成し、該基板ホルダに、前記第2ユニット収容部の端面と当接するフランジ部を備えることができる。
上記所定の電子部品は、照明ユニットにおけるLEDや抵抗器、あるいは押下検知ユニットにおける検知センサなどとすることができる。
【0032】
この発明により、押しボタンスイッチは、厚みの薄い実装基板の着脱を容易にすることができる。
具体的には、他方のユニットを実装基板で構成した場合、沿面距離の確保のため、他方のユニットは、実装基板が第2ユニット収容部に埋没することとなる。このため、他方のユニットは、作業者が保持する部分が少なくなり、第2ユニット収容部からの取り外しが容易ではなくなる。
【0033】
そこで、実装基板と基板ホルダとで他方のユニットを構成したことにより、他方のユニットは、実装基板を第2ユニット収容部に埋没させるとともに、基板ホルダを第2ユニット収容部から露出させることができる。このため、作業者は、基板ホルダを保持することで実装基板を第2ユニット収容部から容易に取り外すことができる。
【0034】
さらに、実装基板を第2ユニット収容部に埋没できるため、押しボタンスイッチは、第2ユニット収容部における沿面距離を確実に確保することができる。
従って、押しボタンスイッチは、実装基板と基板ホルダとで他方のユニットを構成したことにより、厚みの薄い実装基板の着脱を容易にでき、メンテナンス性を向上することができる。
【0035】
またこの発明の態様として、前記実装基板を、前記一方の面に前記所定の電子部品を実装した片面実装基板とすることができる。
この発明により、押しボタンスイッチは、押下部材から所定の電子部品までの沿面距離をさらに長く確保することができ、所定の電子部品に静電気が流れることをより確実に防止することができる。
【0036】
このため、押しボタンスイッチは、静電気が流れることによる所定の電子部品の不具合を防止することができる。
従って、押しボタンスイッチは、演出の多様化に対応できるとともに、メンテナンス性をより向上することができる。
【0037】
またこの発明の態様として、前記一方のユニットを、前記押下検知ユニットとし、前記他方のユニットを、前記照明ユニットとすることができる。
この発明により、押しボタンスイッチは、押下部材と押下方向で略対向するように押下検知ユニットを配置することができるとともに、透過部により近い位置に照明ユニットの光源を容易に配置することができる。
【0038】
このため、押下検知ユニットは、押下部材の操作をより確実に、かつ安定して検知することができる。一方、照明ユニットは、透過部を介して外部に照射光をより確実に照射することができる。
従って、押しボタンスイッチは、押下部材の操作のより確実な検知と、演出の多様化とを両立することができる。
【0039】
またこの発明は、上述した押しボタンスイッチと、遊技の進行を制御するとともに、遊技にかかる所定の制御情報を送信する遊技制御手段を有する遊技制御基板と、取得した前記所定の制御情報に基づいて、遊技の進行に応じた各種演出を遊技の進行に応じて制御する演出制御手段を有する演出制御基板と、前記遊技制御手段、及び前記演出制御手段を電気的に接続する接続手段とを備えたスロットマシンであって、前記遊技制御手段、及び押下部材が押下されたことを検知する押下検知ユニットを接続する第1ユニット接続手段と、前記演出制御手段、及び光を照射する光源を有する照明ユニットを接続する第2ユニット接続手段とを備えたことを特徴とする。
上記接続手段は、電気的な接続による接続手段、光通信による接続手段、あるいは無線による接続手段などとすることができる。
【0040】
この発明により、スロットマシンは、演出の多様化に対応することができるとともに、メンテナンス性を向上することができる。
具体的には、スロットマシンは、押下検知ユニットを遊戯制御手段で制御でき、照明ユニットを演出制御手段で制御することができる。このため、スロットマシンは、各種演出に応じて照明ユニットの発光パターンを多様化することができる。
【0041】
さらに、押しボタンスイッチのメンテナス性を向上しているため、スロットマシンは、押しボタンスイッチを筐体に装着したまま、押下検知ユニット及び照明ユニットをそれぞれ個別に交換することができる。
従って、スロットマシンは、遊技制御手段及び演出制御手段にそれぞれ接続可能な押しボタンスイッチを備えたことにより、演出の多様化に対応することができるとともに、メンテナンス性を向上することができる。
【発明の効果】
【0042】
本発明により、演出の多様化に対応できるとともに、メンテナンス性を向上できる押しボタンスイッチ、及びスロットマシンを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
図1】スロットマシンにおける正面からの外観を示す正面図。
図2】スロットマシンの前扉を開放した状態における外観を示す外観斜視図。
図3】スロットマシンにおける内部構成を示すブロック図。
図4】最大ベットスイッチにおける上方からの外観を示す外観斜視図。
図5】最大ベットスイッチにおける下方からの外観を示す外観斜視図。
図6】分解状態における最大ベットスイッチの上方からの外観を示す分解斜視図。
図7】分解状態における最大ベットスイッチの下方からの外観を示す分解斜視図。
図8】分解状態における押下部材の上方からの外観を示す分解斜図。
図9】ボタン照明ユニットの構成を説明する説明図。
図10】最大ベットスイッチにおける前後方向の断面を示す前後方向断面図。
図11】最大ベットスイッチにおける幅方向の断面を示す幅方向断面図。
【発明を実施するための形態】
【0044】
この発明の一実施形態を以下図面と共に説明する。
まず、本実施例におけるスロットマシン1について、図1から図3を用いて詳しく説明する。
なお、図1はスロットマシン1における外観の正面図を示し、図2はスロットマシン1の前扉2を開放した状態における外観斜視図を示し、図3はスロットマシン1における内部構成のブロック図を示している。
【0045】
スロットマシン1は、図1及び図2に示すように、正面視略矩形の箱状体であって、遊技者と対面する前扉2と、遊技者側が開口した筐体本体3とで構成している。なお、前扉2は、筐体本体3の前方左端を回転中心にして開閉可能に取り付けられている。
前扉2における遊技者と対面する表面部分には、図1に示すように、上部ランプ11、液晶モニタ12、及び表示窓13を上方からこの順番で配置している。
【0046】
さらに、表示窓13の下方には、メダル投入口14、最大ベットスイッチ15、及びベットスイッチ16を右側からこの順で並置するとともに、その下方に3つのストップスイッチ17、及びスタートスイッチ18を右側からこの順で並置している。
そして、さらにその下方には、下部ランプ19、スピーカー20、メダル払出口21、及びメダル受け皿22が上方からこの順番で配置している。
【0047】
前扉2における裏面部分には、図2に示すように、メダル投入口14に接続されたメダルセレクタ23、及びメダルセレクタ23を介してメダル投入口14とメダル払出口21とを接続するメダルシュート24を配置している。なお、メダルシュート24は、メダルが流通可能に形成している。
【0048】
一方、筐体本体3の内部には、図2に示すように、リールユニット31、ホッパーユニット32、電源ユニット33、遊技制御装置40、及び演出制御装置50を配置している。なお、遊技制御装置40と演出制御装置50とは、ハーネス34を介して電気的に接続している。
【0049】
より詳しくは、スロットマシン1は、図3に示すように、メダルセレクタ23、ベットスイッチ16、最大ベットスイッチ15、スタートスイッチ18、リールユニット31、表示窓13、ストップスイッチ17、ホッパーユニット32、液晶モニタ12、液晶制御基板25、上部ランプ11、下部ランプ19、照明制御基板26、スピーカー20、音声制御基板27、電源ユニット33、遊技制御装置40、及び演出制御装置50で構成している。
【0050】
メダルセレクタ23は、遊技者によってメダル投入口14に投入されたメダルを検知する投入センサ23a、及びソレノイド23bなどで構成し、所定の信号線を介して遊技制御装置40に接続している。
なお、ソレノイド23bは、投入されたメダルの搬送先を択一的に切り替える機能を有しており、遊技制御装置40の指示によって、ホッパーユニット32、あるいはメダルシュート24のいずれか一方にメダルを排出する。
【0051】
ベットスイッチ16は、遊技制御装置40が記憶しているメダル、所謂クレジットに貯留されているメダルから1枚のメダルの投入を所望する遊技者の操作を受付ける機能を有している。このベットスイッチ16は、所定の信号線を介して遊技制御装置40に接続している。
【0052】
最大ベットスイッチ15は、クレジットに貯留されているメダルから1回の遊技で使用する最大枚数のメダルの投入を所望する遊技者の操作を受付ける機能と、遊技の進行に応じて発光する機能とを有している。この最大ベットスイッチ15は、遊技者による押下操作を検知する押下検知ユニット400や演出制御装置50の指示によって発光する照明ユニット500などで構成している。
【0053】
なお、押下検知ユニット400が、第1信号線35を介して遊技制御装置40に接続されるとともに、照明ユニット500が、第2信号線36を介して演出制御装置50に接続されている。最大ベットスイッチ15については、後ほど詳しく説明する。
【0054】
スタートスイッチ18は、所定の信号線を介して遊技制御装置40に接続され、後述するリールユニット31を構成する各リールの回転開始を所望する遊技者の操作を受付ける機能を有している。
【0055】
リールユニット31は、左右方向を回転軸として同軸回転可能に並置した略円筒状の左リール31a、中リール31b、及び右リール31cと、各リールに連結された駆動モーター31dと、各リールに1つずつ設けた突起状のリールインデックス(図示省略)を検出する位置センサ31eなどで構成している。
【0056】
このリールユニット31は、所定の信号線を介して遊技制御装置40に接続されている。なお、詳細な図示を省略するが、左リール31a、中リール31b、及び右リール31cには、複数の図柄がプリントされた図柄シールがそれぞれ貼付されている。
【0057】
表示窓13は、図1に示すように、リールユニット31の各リールが視認可能な左右方向の長さを有するとともに、停止した状態における各リールの3つの図柄が視認可能な上下方向の長さを有する略矩形であって、無色透明に形成している。
【0058】
ストップスイッチ17は、左リール31aに対応する左ストップスイッチ17a、中リール31bに対応する中ストップスイッチ17b、及び右リール31cに対応する右ストップスイッチ17cで構成するとともに、所定の信号線を介して遊技制御装置40に接続している。このストップスイッチ17は、対応するリールの回転停止を所望する遊技者の操作を受付ける機能を有している。
【0059】
ホッパーユニット32は、メダルセレクタ23から搬送されたメダルを貯留するホッパー容器32c、ホッパー容器32cから溢れ出したメダルを貯留する補助タンク(図示省略)、メダルの払出しを行う駆動モーター32a、及び払い出されるメダルを1枚ずつ検知する払出しセンサ32bなどで構成している。
【0060】
このホッパーユニット32は、投入されたメダルを貯留する機能と、所定の信号線を介して接続された遊技制御装置40の指示によって、メダル払出口21を介してメダル受け皿22にメダルを排出する機能とを有している。
【0061】
液晶モニタ12は、遊技中の各種演出画面や操作の案内画面を表示する機能を有している。この液晶モニタ12は、所定の信号線を介して接続された液晶制御基板25によって制御されている。
液晶制御基板25は、所定の信号線を介して接続された演出制御装置50の指示によって、遊技の進行に応じた各種演出画面や操作の案内画面などを示す画面情報を液晶モニタ12に出力する機能を有している。
【0062】
上部ランプ11、及び下部ランプ19は、LEDなどで構成され、所定の信号線を介して接続された照明制御基板26によって制御されている。
照明制御基板26は、所定の信号線を介して接続された演出制御装置50の指示によって、上部ランプ11、及び下部ランプ19を点灯、消灯、あるいは点滅させる機能を有している。
【0063】
スピーカー20は、所定の信号線を介して音声制御基板27に接続され、遊技の進行に応じて音声を出力する機能を有している。
音声制御基板27は、所定の信号線を介して接続された演出制御装置50の指示によって、スピーカー20を制御する機能を有している。
【0064】
電源ユニット33は、外部から供給される電力を制御する機能と、制御した電力を上述した各部に供給する機能とを有している。なお、電源ユニット33には、図2に示すように、電力の供給のオン、オフを切り替える電源スイッチ33aを前面に設けている。
【0065】
遊技制御装置40を構成する遊技制御基板41は、図3に示すように、乱数発生回路42、送信回路43、及びこれらとデータバス(図示省略)を介して接続されるとともに、これらの動作を制御する第1マイクロコンピュータ44を備えている。
【0066】
乱数発生回路42は、カウンタ回路、及びラッチ回路で構成され、所定の範囲内で乱数値を発生させる機能を有している。
送信回路43は、第1マイクロコンピュータ44が生成したコマンドを制御信号に変換する機能と、ハーネス34を介して演出制御装置50に制御信号を送信する機能とを有している。なお、制御信号は、遊技制御装置40から演出制御装置50への一方向のみに送信される。
【0067】
第1マイクロコンピュータ44は、所謂、ワンチップマイコンであって、I/Oポート、ROM、RAM、及びCPUで一体構成し、各部の動作を制御するとともに、遊技の進行を制御する機能を有している。
【0068】
また、演出制御装置50を構成する演出制御基板51は、図3に示すように、乱数発生回路52、受信回路53、及びこれらとデータバス(図示省略)を介して接続されるとともに、これらの動作を制御する第2マイクロコンピュータ54を備えている。
乱数発生回路52は、カウンタ回路、及びラッチ回路で構成され、所定の範囲内で乱数値を発生させる機能を有している。
【0069】
受信回路53は、遊技制御基板41の送信回路43から受信した制御信号を、コマンドに変換する機能と、変換したコマンドを一時記憶する機能と、第2マイクロコンピュータ54の割り込み制御によって、記憶したコマンドを第2マイクロコンピュータ54に出力する機能とを有している。
【0070】
第2マイクロコンピュータ54は、所謂、ワンチップマイコンであって、I/Oポート、ROM、RAM、及びCPUで一体構成し、演出制御装置50及び演出制御装置50に接続された各部の動作を制御するとともに、遊技の進行に応じた演出を制御する機能を有している。
【0071】
このようなスロットマシン1における最大ベットスイッチ15について、図4から図11を用いて詳しく説明する。
なお、図4は最大ベットスイッチ15における上方からの外観斜視図を示し、図5は最大ベットスイッチ15における下方からの外観斜視図を示し、図6は分解状態における最大ベットスイッチ15の上方からの分解斜視図を示している。
【0072】
さらに、図7は分解状態における最大ベットスイッチ15の下方からの分解斜視図を示し、図8は分解状態における押下部材100の上方からの分解斜図を示し、図9は照明ユニット500の構成を説明する説明図を示し、図10は最大ベットスイッチ15における前後方向Xの断面の前後方向断面図を示し、図11は最大ベットスイッチ15における幅方向Yの断面の幅方向断面図を示している。
【0073】
加えて、図9において、図9(a)は分解状態における照明ユニット500の上方からの分解斜視図を示し、図9(b)は分解状態における照明ユニット500の下方からの分解斜視図を示している。
また、図11中において図示を明確にするため、押下検知ユニット400、及び照明ユニット500の図示を省略している。
さらにまた、図4中において、矢印Xは前後方向(以下、「前後方向X」とする)を示し、矢印Yは幅方向(以下「幅方向Y」とする)を示している。さらに、図4中における左下方向を前方とし、右上方向を後方とし、左上方向及び右下方向を幅方向Yにおける外方とし、図4中の上側を上方とし、図4中の下側を下方とする。
【0074】
最大ベットスイッチ15は、図4から図7に示すように、前後方向X及び幅方向Yの長さに対して、上下方向の長さが長い押しボタンスイッチであって、遊技者による押下によって上方から下方へスライドする押下部材100と、押下部材100を上方へ向けて付勢するスプリング200と、押下部材100の脱落を阻止するロックプレート300と、押下部材100の押下を検知する押下検知ユニット400と、演出に応じた照射光を照射する照明ユニット500と、これらを収容するハウジング600とで構成している。
【0075】
なお、最大ベットスイッチ15は、押下部材100、スプリング200、ハウジング600、ロックプレート300、押下検知ユニット400、及び照明ユニット500を、上方からこの順番で組付けている。
【0076】
より詳しくは、押下部材100は、図8に示すように、上面に「MAX」の文字が描かれた意匠部110と、ハウジング600の内部に収容される本体部120とを、上方からこの順番で組み付けて構成している。
【0077】
意匠部110は、図8図10、及び図11に示すように、平面視における形状を前方側が短辺の略台形に形成するとともに、幅方向Yにおける断面形状が断面視略門型形状となるよう形成している。さらに、意匠部110の隅部には、本体部120と嵌合する嵌合孔111を4つ形成している。
【0078】
この意匠部110は、上面に配置されるとともに、「MAX」の文字形状に打ち抜かれた抜き文字パネル112と、平面視略台形で、かつ幅方向Yの断面形状が断面視略門型形状に形成するとともに、抜き文字パネル112の形状に合わせて上面を下方に凹設した意匠部本体113と、意匠部本体113の外周を囲繞する外周囲繞枠114とで一体構成している。
【0079】
なお、意匠部本体113は、光を透過する透過性を有する合成樹脂で形成している。一方、抜き文字パネル112及び外周囲繞枠114は、光を透過しない不透明色の合成樹脂で形成している。すなわち、意匠部110は、「MAX」の文字部分と、意匠部本体113における抜き文字パネル112及び外周囲繞枠114に覆われていない部分とを、光を透過する透過部分115として構成している。
【0080】
本体部120は、図8図10、及び図11に示すように、上下方向に開口した内部中空の本体上部121と、本体上部121の下端を下方に延設した本体下部122と、本体下部122の下端から下方に延設した2つの係止脚部123とを上方からこの順番で一体形成している。なお、本体部120は、光を反射し易い白色系の合成樹脂で形成している。
【0081】
本体上部121は、平面視略台形の閉断面形状を下方に延設するとともに、側面視略台形の筒状体に形成している。なお、本体上部121の外周形状は、平面視において、意匠部110の内周形状と略同等の大きさに形成している。さらに、本体上部121における上端近傍には、外方に向けて突設したフランジ124を形成している。
【0082】
このフランジ124は、平面視において、意匠部110の外周形状と略同等の大きさの平面視略台形であって、意匠部110の下面と上下方向で当接する位置に形成している。なお、フランジ124の隅部には、意匠部110の嵌合孔111に嵌合する4つの嵌合爪125を上方に向けて立設している。
【0083】
本体下部122は、本体上部121の下端から下方に延びる略円柱状体の内部をくり貫いて、本体上部121の内部空間と連通する内部空間を有する内部中空形状に形成している。さらに、本体下部122は、少なくとも後述する照明ユニット500のLED512と対向する部分を開口するとともに、本体下部122の内部空間と連通する照明取込口126を開口形成している。なお、本体下部122における内面は、照明取込口126と前後方向Xで対向する部分が湾曲する形状に形成している。
【0084】
加えて、本体下部122の下面には、平面視における略中央に配置したスプリング支持部127(図7参照)と、平面視における前方近傍に配置した遮光板128とを下方に向けて突設している。
スプリング支持部127は、スプリング200の内径と略同等の外径を有するとともに、スプリング200を軸支可能な略円筒状に形成している。
【0085】
遮光板128は、幅方向Yに所定の厚みを有するとともに、押下部材100が下方に押下された際、後述する押下検知ユニット400における発光部402と受光部403との間を横断するセンサ光を、遮光する上下方向の長さを有する略平板形状に形成している。
【0086】
係止脚部123は、平面視略円弧状であって、本体下部122の下面における幅方向Yの両端から下方に延設して形成している。この係止脚部123の先端には、後述するハウジング600の被係止部615に係止する係止爪123aを、幅方向Yの外方に向けて形成している。
【0087】
スプリング200は、図6に示すように、所定の直径を有するバネ鋼線を、所定の巻き数、及び巻きピッチで上下方向に巻き回して形成している。このスプリング200は、図10に示すように、押下部材100とハウジング600とで挟持され、押下部材100を上方に向けて付勢している。
【0088】
ロックプレート300は、図11に示すように、ハウジング600に組み付けた状態において、幅方向Yにおける内方への係止脚部123の変形を阻止する、すなわち係止状態が解除されてハウジング600から押下部材100が抜けることを阻止するように形成している。
【0089】
詳しくは、ロックプレート300は、図6図7、及び図11に示すように、幅方向Yにおける両端に配置した2つの規制部301と、2つの規制部301の前端近傍を幅方向Yで連結する連結部302とで一体形成している。なお、ロックプレート300は、押下部材100の係止脚部123における幅方向Yの間隔と略同等の幅方向Yの長さを有するように2つの規制部301を配置している。
【0090】
規制部301は、前後方向Xに長い平面視略矩形の立方体における他方の規制部301と対向する側面を、幅方向Yの外方に向けて凹設するように湾曲した形状に形成している。さらに、2つの規制部301は、ハウジング600に組付けた状態において、上部が係止脚部123の下部と幅方向Yで対向する上下方向の長さを有する形状に形成している。
【0091】
連結部302は、平面視において、規制部301の湾曲した面と連続して湾曲するとともに、幅方向Yの略中央部分が後方に向けて突出した平面視略凸形状であって、規制部301の上下方向の長さより短い上下方向の長さを有する形状に形成している。
なお、規制部301及び連結部302の連続する湾曲した面は、後述するハウジング600の第1ユニット結合部612及び第1ユニット結合部613の外周面に沿うように形成している。
【0092】
押下検知ユニット400は、図6及び図7に示すように、所謂、透過型フォトセンサであって、上下方向を厚み方向とする略平板状の基部401における前端近傍に、センサ光を照射する発光部402と、センサ光を受光する受光部403とを、幅方向Yに所定間隔を隔てて配置して構成している。
【0093】
この押下検知ユニット400は、発光部402と受光部403との間を遮光版128が通過したか否かを、受光部403がセンサ光を受光しているか否かで検知する。
なお、押下検知ユニットの基部401は、第1信号線35を接続するコネクタ404を前方側に設けるとともに、ネジ15aの挿通を許容するネジ挿通孔405、及び後述するハウジング600の第1ユニット結合部613に嵌合する突起部406を後方側に形成している。
【0094】
照明ユニット500は、図6図7、及び図9に示すように、前後方向Xに厚みを有する片面実装基板510と、片面実装基板510における下部を保持する基板ホルダ520とで構成している。
片面実装基板510は、前後方向Xに厚みを有するとともに、上下方向を長手方向とする略矩形であって、上下方向の略中央近傍に基板ホルダ520が嵌合するホルダ嵌合孔511を開口形成している。
【0095】
さらに、片面実装基板510は、前方側の面における上端近傍にLED512を配置し、その下方に複数の抵抗器513を配置し、ホルダ嵌合孔511を挟んだ下端近傍に第2信号線36を接続するコネクタ514を配置している。
【0096】
基板ホルダ520は、片面実装基板510を保持するホルダ本体521と、ホルダ本体521の下端から外方に向けて突設したフランジ522とで一体形成している。
ホルダ本体521は、後方側が開口した平面視略門型の断面形状を、上下方向に延接して形成している。なお、ホルダ本体521の下縁は、側面視において、前方側に対して後方側が下方に位置するクランク形状となるように形成している。
【0097】
さらに、ホルダ本体521の内部には、後方へ向けて立設するとともに、ネジ15bの螺合を許容するネジ孔(図示省略)を有する略円筒状の基板嵌合部523を備えている。この基板嵌合部523は、片面実装基板510におけるホルダ嵌合孔511の直径より大きい外径部分と、ホルダ嵌合孔511に嵌合可能な外径部分とを、前方からこの順番で一体形成している。
【0098】
フランジ522は、ホルダ本体521における側面の下縁に沿って側面視クランク状に形成した側方部分524と、側方部分524の後端を幅方向Yで連結する連結部分525とで、コネクタ514が外部に露出するようにして一体形成している。
【0099】
ハウジング600は、図6図7図10、及び図11に示すように、押下部材100の意匠部110を収容するハウジング上部601と、押下部材100の本体部120を収容するハウジング下部602と、ハウジング下部602の前方側において押下検知ユニット400を収容する第1ユニット収容部603とを上方からこの順番で一体形成するとともに、第1ユニット収容部603の後方に位置して照明ユニット500を収容する第2ユニット収容部604を一体形成している。
【0100】
ハウジング上部601は、平面視略台形の閉断面形状を下方に延設して形成した上方側壁部605と、上方側壁部605の下端に配置するとともに、押下部材100における本体部120の挿通を許容する開口を有する環状底部606と、上方側壁部605の上端を外方に向けて突設したフランジ607とで形成している。
【0101】
ハウジング下部602は、ハウジング上部601における環状底部606の内周縁から下方延設するとともに、下方側に底部608を有する略円筒状に形成している。このハウジング下部602における後方側の側部には、前後方向Xにおいて、押下部材100の照明取込口126と対向する照明開口部609を開口形成している。
【0102】
さらに、ハウジング下部602の底部608は、平面視略中央を下方に向けて凹設してスプリング200の下部を収容保持可能に形成するとともに、押下部材100における遮光板128の挿通を許容する遮光板挿通孔610と、係止脚部123の挿通を許容する2つの係止脚部挿通孔611とを、上下方向に開口形成している。
加えて、底部608の下面側には、前後方向Xの略中央において、下方に延設した略円筒状の第1ユニット結合部612,613を、幅方向Yに2つ並置するように形成している。
【0103】
この2つの第1ユニット結合部612,613のうち、一方の第1ユニット結合部612には、押下検知ユニット400をハウジング600に締結するネジ15aの螺合を許容するネジ孔(図示省略)を形成し、他方の第1ユニット結合部613には、押下検知ユニット400における基部401の突起部406を嵌合する嵌合孔(図示省略)を形成している。
【0104】
第1ユニット収容部603は、遮光板挿通孔610、係止脚部挿通孔611、及び第1ユニット結合部612,613を囲繞するとともに、押下検知ユニット400が押下部材100と上下方向で略対向するようにハウジング下部602から下方に延設して形成している。
【0105】
詳しくは、第1ユニット収容部603は、発光部402及び受光部403を前方側に配置した押下検知ユニット400と、押下検知ユニット400における基部401の後方上方に配置したロックプレート300とを囲繞する大きさで、前方側が突出した略凸状の平面視閉断面形状を下方向に延設した多角筒状体に形成している。
【0106】
換言すると、第1ユニット収容部603は、略凸状の平面視閉断面形状を有する多角筒状体における上方側の開口をハウジング下部602の底部608で閉塞するとともに、下方側の開口を押下検知ユニット400の挿入を許容する第1ユニット挿入部614とした上下方向に長い略ボックス状に形成している。
さらに、ロックプレート300を収容する幅広部分の内面には、押下部材100における係止脚部123の係止爪123aが係止する被係止部615を2つ形成している。
【0107】
第2ユニット収容部604は、第1ユニット収容部603に対して後方向で対向するとともに、ハウジング上部601の下端から第1ユニット収容部603の下端近傍に至る上下方向の長さを有する形状に形成している。
【0108】
詳しくは、第2ユニット収容部604は、ハウジング下部602に対して少なくとも片面実装基板510の厚みより僅かに大きい間隔を隔てて後方側に配置した背面部分616と、背面部分616における幅方向Yの両端から前方に向けて延設した側面部分617と、ハウジング下部602及び第1ユニット収容部603とで、照明ユニット500を囲繞する大きさに形成している。
【0109】
換言すると、第2ユニット収容部604は、ハウジング上部601の環状底部606で上方側の開口を閉塞するとともに、下方側の開口を照明ユニット500の挿入を許容する第2ユニット挿入部618とした上下方向に長い略ボックス状に形成している。
【0110】
なお、第2ユニット収容部604における背面部分616及び側面部分617の下縁は、照明ユニット500における基板ホルダ520のホルダフランジ124と上下方向で当接する形状に形成している。さらに、第2ユニット収容部604における背面部分616には、照明ユニット500を締結するネジ15bの挿通を許容するネジ挿通孔619を形成している。
【0111】
このような構成の最大ベットスイッチ15の組付け方法について、説明する。
ハウジング下部602の底部608にスプリング200を上方から収容したハウジング600に対して、押下部材100を上方から挿入するとともに、押下部材100の係止脚部123を、ハウジング600の被係止部615に係止する。
【0112】
そして、第1ユニット挿入部614を介してハウジング600の第1ユニット収容部603に、ロックプレート300、押下検知ユニット400の順に挿入するとともに、押下検知ユニット400の突起部406を、ハウジング600の第1ユニット結合部613に嵌合する。
【0113】
その後、押下検知ユニット400のネジ挿通孔405を介して、下方からネジ15aを第1ユニット結合部612に螺合することで、押下検知ユニット400を第1ユニット収容部603に締結する。
【0114】
さらに、第2ユニット挿入部618を介して、ハウジング600の第2ユニット収容部604に照明ユニット500を挿入するとともに、ネジ挿通孔619を介して、後方からネジ15bを基板嵌合部523に螺合することで、照明ユニット500を第2ユニット収容部604に締結して、最大ベットスイッチ15を構成する。
【0115】
このように組付けた最大ベットスイッチ15を、ハウジング上部601のフランジ607及び押下部材100が外部に露出するようにして前扉2に所定のネジ等で固定するとともに、第1信号線35で押下検知ユニット400と遊技制御装置40とを電気的に接続し、第2信号線36で照明ユニット500と演出制御装置50とを電気的に接続してスロットマシン1を構成する。
【0116】
以上のような構成のスロットマシン1は、遊技者による最大ベットスイッチ15の押下を押下検知ユニット400が検知すると、遊技制御装置40において、ハズレを含む1つの役抽選結果を選出する。そして、スロットマシン1は、選出した役抽選結果を、演出制御装置50に送信するとともに、リールユニット31の各リールの回転を開始する。
【0117】
その後、スロットマシン1は、演出制御装置50において、役抽選結果に基づいて、遊技者に対して報知する演出の内容を決定する。演出の内容を決定すると、演出制御装置50は、演出内容に対応する演出情報を液晶モニタ12やスピーカー20、最大ベットスイッチ15の照明ユニット500などに出力して、遊技者に対して演出を報知する。
【0118】
この際、演出制御装置50は、演出内容に応じて照明ユニット500の発光パターンなどを制御する。そして、最大ベットスイッチ15の照明ユニット500は、演出制御装置50の指示にしたがって、LED512を発光する。LED512が照射した照射光は、押下部材100における本体部120の湾曲した内面によって上方に向けて偏向され、意匠部110の透過部分115を介して外部に放射される。
【0119】
以上のような動作を実現する最大ベットスイッチ15、及びスロットマシン1は、演出の多様化に対応できるとともに、メンテナンス性を向上できる。
具体的には、押下検知ユニット400及び照明ユニット500をそれぞれ別体で構成しているため、最大ベットスイッチ15は、遊技制御装置40と押下検知ユニット400を接続し、演出制御装置50と照明ユニット500とを接続することで、演出の多様化に容易に対応することができる。
【0120】
この際、照明ユニット500を別体で構成しているため、最大ベットスイッチ15は、例えば、既存の透過型フォトセンサを押下検知ユニット400として用いることができるため、押下検知ユニット400の共通化やコスト低減を図ることができる。
【0121】
さらに、押下部材100と押下検知ユニット400とが上下方向で略対向するため、最大ベットスイッチ15は、押下部材100の操作をより確実に検知することができる。
【0122】
加えて、第2ユニット収容部604における上下方向の長さを確保し易いため、最大ベットスイッチ15は、上下方向における所望する位置にLED512を容易に配置することができる。
【0123】
そして、第1ユニット収容部603に第1ユニット挿入部614が形成され、第2ユニット収容部604に第2ユニット挿入部618が形成されているため、スロットマシン1の前扉2に装着した状態であっても、最大ベットスイッチ15は、前扉2の裏面から押下検知ユニット400及び照明ユニット500をそれぞれ別々に着脱することができる。
【0124】
このため、押下検知ユニット400あるいは照明ユニット500のいずれかに不具合が生じた際、最大ベットスイッチ15は、不具合が生じたユニットだけを効率よく、かつ容易に交換することができる。
【0125】
さらに、設置スペースや意匠などによって制限される前後方向X及び幅方向Yの大きさに対して、最大ベットスイッチ15は、押下部材100から第1ユニット収容部603及び第2ユニット収容部604の挿入開口までの上下方向における長さを確保し易いため、押下部材100から侵入する静電気が流れる経路の距離である、所謂、沿面距離を長く確保することができる。
【0126】
加えて、照明ユニット500を囲繞するように第2ユニット収容部604を形成しているため、最大ベットスイッチ15は、片面実装基板510における他方の面を保護する保護部材を別途設けることを不要にできる。
【0127】
これにより、最大ベットスイッチ15は、複数の部品の組合せた凹凸形状によって沿面距離を長く確保する場合に比べて、上下方向の長さを適宜の長さにするだけで、部品点数の増加を抑えて沿面距離を確保することができる。このため、遊技者に帯電した静電気が内部に侵入しても、最大ベットスイッチ15は、照明ユニット500の片面実装基板510に静電気が到達することを容易に防止できる。
【0128】
ゆえに、最大ベットスイッチ15は、静電気を要因とする不具合の発生を抑制することができる。この際、上下方向における長さが長くなるため、最大ベットスイッチ15は、スロットマシン1に装着された状態であっても押下検知ユニット400及び照明ユニット500に対してアクセスし易くなる。
【0129】
すなわち、下方から押下検知ユニット400及び照明ユニット500を第1ユニット収容部603及び第2ユニット収容部604に収容する構成としたことにより、最大ベットスイッチ15は、沿面距離の確保と、メンテナス性の向上とを容易に両立することができる。
【0130】
従って、最大ベットスイッチ15は、下方から押下検知ユニット400、及び照明ユニット500を収容する第1ユニット収容部603及び第2ユニット収容部604によって、演出の多様化に対応できるとともに、メンテナンス性を向上することができる。
【0131】
また、第1ユニット収容部603に押下検知ユニット400を螺設し、第2ユニット収容部604に照明ユニット500を螺設したことにより、最大ベットスイッチ15は、押下検知ユニット400及び照明ユニット500を第1ユニット収容部603及び第2ユニット収容部604にそれぞれ嵌合爪によって嵌合する構成の場合に比べて、押下検知ユニット400及び照明ユニット500を取り外す際のメンテナンス性を向上することができる。
【0132】
具体的には、例えば、第1ユニット収容部603と押下検知ユニット400とを嵌合爪によって嵌合する構成の場合、嵌合爪は、その大きさが非常に小さいものとなる。このため、第1ユニット収容部603から押下検知ユニット400を取り外す際、嵌合爪によって嵌合する構成では、嵌合爪を解放する作業性が悪く、かつ嵌合爪が容易に破損するおそれがある。
【0133】
これに対して、第1ユニット収容部603に押下検知ユニット400を螺設し、第2ユニット収容部604に照明ユニット500を螺設したことにより、最大ベットスイッチ15は、ネジ15a,15bを緩めるだけで押下検知ユニット400及び照明ユニット500を容易に取り外すことができる。
従って、最大ベットスイッチ15は、嵌合爪によって嵌合する構成の場合に比べて、押下検知ユニット400及び照明ユニット500を取り外す際のメンテナンス性を向上することができる。
【0134】
また、後方から螺合するネジ15bによって照明ユニット500を螺設したことにより、最大ベットスイッチ15は、押下部材100の操作に伴う振動によって照明ユニット500が脱落することを抑制できる。
【0135】
具体的には、押下部材100やハウジング600を介して伝達した遊技者の操作による振動が、照明ユニット500を上下方向に繰返し揺動させることで、ネジ15bの緩みが生じるおそれがある。
【0136】
このため、例えば、下方から螺合するネジによって照明ユニット500を第2ユニット収容部604に装着した場合、ネジの緩みが生じると、最大ベットスイッチ15は、ネジとともに第2ユニット収容部604から照明ユニット500が脱落するおそれがある。
【0137】
これに対して、後方からネジ15bを螺合することにより、最大ベットスイッチ15は、万一、ネジ15bの緩みが生じてもネジ15bが下方に脱落することを抑制できる。このため、最大ベットスイッチ15は、ネジ15bの脱落を抑制するとともに、第2ユニット収容部604から照明ユニット500が脱落することを抑制できる。
従って、最大ベットスイッチ15は、後方から螺合するネジ15bで螺設することにより、振動による照明ユニット500の脱落を抑制することができる。
【0138】
また、片面実装基板510と基板ホルダ520とで照明ユニット500を構成し、第2ユニット収容部604の下面と当接するフランジ522を基板ホルダ520に備えたことにより、最大ベットスイッチ15は、厚みの薄い片面実装基板510の着脱を容易にすることができる。
【0139】
具体的には、照明ユニットを片面実装基板510のみで構成した場合、沿面距離の確保のため、照明ユニットは、片面実装基板510が第2ユニット収容部604に埋没することとなる。このため、照明ユニットは、作業者が保持する部分が少なくなり、第2ユニット収容部604からの取り外しが容易ではなくなる。
【0140】
そこで、片面実装基板510と基板ホルダ520とで照明ユニット500を構成したことにより、照明ユニット500は、片面実装基板510を第2ユニット収容部604に埋没させるとともに、基板ホルダ520を第2ユニット収容部604から露出させることができる。このため、作業者は、基板ホルダ520を保持することで片面実装基板510を第2ユニット収容部604から容易に取り外すことができる。
【0141】
さらに、片面実装基板510を第2ユニット収容部604に埋没できるため、最大ベットスイッチ15は、第2ユニット収容部604における沿面距離をより確実に確保することができる。
従って、最大ベットスイッチ15は、片面実装基板510と基板ホルダ520とで照明ユニット500を構成したことにより、厚みの薄い片面実装基板510の着脱を容易にでき、メンテナンス性を向上することができる。
【0142】
また、片面実装基板510と基板ホルダ520とで照明ユニット500を構成したことにより、最大ベットスイッチ15は、押下部材100と上下方向で略対向するように押下検知ユニット400を配置することができるとともに、透過部分115により近い位置に照明ユニット500のLED512を容易に配置することができる。
【0143】
このため、押下検知ユニット400は、押下部材100の操作をより確実に、かつ安定して検知することができる。一方、照明ユニット500は、透過部分115を介して外部に照射光をより確実に照射することができる。
従って、最大ベットスイッチ15は、押下部材100の操作のより確実な検知と、演出の多様化とを両立することができる。
【0144】
さらに、照明ユニット500を片面実装基板510で構成したことにより、最大ベットスイッチ15は、押下部材100からLED512や抵抗器513までの沿面距離をさらに長く確保することができ、LED512や抵抗器513に静電気が流れることをより確実に防止することができる。
【0145】
このため、最大ベットスイッチ15は、静電気が流れることによるLED512や抵抗器513の不具合を防止することができる。
従って、最大ベットスイッチ15は、演出の多様化に対応できるとともに、メンテナンス性をより向上することができる。
【0146】
また、第1信号線35を介して遊技制御装置40と押下検知ユニット400を接続し、第2信号線36を介して演出制御装置50と照明ユニット500とを接続したことにより、スロットマシン1は、演出の多様化に対応することができるとともに、メンテナンス性を向上することができる。
【0147】
具体的には、スロットマシン1は、押下検知ユニット400を遊技制御装置40で制御でき、照明ユニット500を演出制御装置50で制御することができる。このため、スロットマシン1は、各種演出に応じて照明ユニット500の発光パターンを多様化することができる。
【0148】
さらに、最大ベットスイッチ15のメンテナス性を向上しているため、スロットマシン1は、最大ベットスイッチ15を前扉2に装着したまま、押下検知ユニット400及び照明ユニット500をそれぞれ個別に交換することができる。
【0149】
従って、スロットマシン1は、遊技制御装置40及び演出制御装置50にそれぞれ接続した最大ベットスイッチ15を備えたことにより、演出の多様化に対応することができるとともに、メンテナンス性を向上することができる。
【0150】
なお、上述の実施形態において、押下部材100を上方に付勢する手段としてスプリング200を用いて説明したが、これに限定せず、上方に付勢可能であれば、弾性を有するゴムなどの弾性部材で押下部材100を付勢する構成としてもよい。
【0151】
また、遊技者による操作を検知する手段として、透過型フォトセンサである押下検知ユニット400を用いて説明したが、これに限定せず、接触型、あるいは非接触型の検知センサやコネクタと、これらを実装した基板とで、押下検知ユニットを構成してもよい。
【0152】
また、外部に露出した意匠部本体113を、照明ユニット500の照射光を外部に透過する透過部分115としたが、これに限定せず、外部に向けて照射光を照射可能であれば、押下部材100とハウジング600との隙間を透過部としてもよい。
【0153】
また、ネジ15aを用いて押下検知ユニット400を第1ユニット収容部603に螺設し、ネジ15bを用いて照明ユニット500を第2ユニット収容部604に螺設したが、これに限定せず、ナットによって螺設する構成としてもよい。
【0154】
例えば、押下検知ユニット400に設けたスタッドボルトに螺合するナットで、第1ユニット収容部603に螺設するとともに、照明ユニット500に設けたスタッドボルトに螺合するナットで、第2ユニット収容部604に螺設する構成としてもよい。
あるいは、樹脂クリップやピンなどで押下検知ユニット400と第1ユニット収容部603を締結するとともに、照明ユニット500と第2ユニット収容部604とを締結してもよい。
【0155】
また、第1ユニット収容部603に押下検知ユニット400を収容し、第2ユニット収容部604に照明ユニット500を収容したが、これに限定せず、第1ユニット収容部603に照明ユニット500を収容し、第2ユニット収容部604に押下検知ユニット400を収容する構成としてもよい。この際、第1ユニット収容部603及び第2ユニット収容部604は、それぞれ照明ユニット500及び押下検知ユニット400を下方から収容可能な略ボックス形状に形成する。
【0156】
また、押下検知ユニット400を下方から螺合するネジ15aによって第1ユニット収容部603に螺設したが、これに限定せず、前方から螺合するネジ15aによって第1ユニット収容部603に螺設する構成としてもよい。
【0157】
また、最大ベットスイッチ15を用いて説明したが、これに限定せず、押しボタンスイッチであれば、ベットスイッチ16、ストップスイッチ17、スタートスイッチ18、あるいは液晶モニタ12に表示された画面に従って選択する選択ボタンスイッチなどであってもよい。なお、選択ボタンスイッチの場合、複数の押下部材と、複数の押下部材の押下を検知する複数の押下検知ユニットを有する構成とする。
【0158】
また、最大ベットスイッチ15を制御する制御手段として、第1マイクロコンピュータ44、及び第2マイクロコンピュータ54を用いて説明したが、これに限定せず、CPU、RAM、及びROMを遊技制御基板41及び演出制御基板51上に備え、CPU、RAM、及びROMの協働によって動作を制御する構成を制御手段としてもよい。
【0159】
この発明の構成と、上述の実施形態との対応において、
この発明のユーザーは、実施形態の遊技者に対応し、
以下同様に、
押下方向は、上方から下方に対応し、
付勢部材は、スプリング200に対応し、
押しボタンスイッチは、最大ベットスイッチ15に対応し、
光源は、LED512に対応し、
透過部は、透過部分115に対応し、
一方のユニットは、押下検知ユニット400に対応し、
直交方向は、前後方向Xに対応し、
逆方向は、下方から上方に対応し、
一方のユニットの挿入を許容する挿入開口は、第1ユニット挿入部614に対応し、
他方のユニットは、照明ユニット500に対応し、
他方のユニットの挿入を許容する挿入開口は、第2ユニット挿入部618に対応し、
螺合手段は、ネジ15bに対応し、
所定の電子部品は、LED512、及び抵抗器513に対応し、
実装基板は、片面実装基板510に対応し、
第2ユニット収容部の端面と当接するフランジ部は、フランジ522に対応し、
遊技制御手段は、第1マイクロコンピュータ44に対応し、
演出制御手段は、第2マイクロコンピュータ54に対応し、
接続手段は、送信回路43、ハーネス34、及び受信回路53に対応し、
第1ユニット接続手段は、押下検知ユニット400と遊技制御装置40とを接続する第1信号線35に対応し、
第2ユニット接続手段は、照明ユニット500と演出制御装置50とを接続する第2信号線36に対応するが、
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
【符号の説明】
【0160】
1…スロットマシン
15…最大ベットスイッチ
15b…ネジ
34…ハーネス
35…第1信号線
36…第2信号線
41…遊技制御基板
43…送信回路
44…第1マイクロコンピュータ
51…演出制御基板
53…受信回路
54…第2マイクロコンピュータ
100…押下部材
115…透過部分
200…スプリング
400…押下検知ユニット
500…照明ユニット
510…片面実装基板
512…LED
513…抵抗器
520…基板ホルダ
522…フランジ
600…ハウジング
603…第1ユニット収容部
604…第2ユニット収容部
614…第1ユニット挿入部
618…第2ユニット挿入部
X…前後方向
【要約】
【課題】演出の多様化に対応できるとともに、メンテナンス性を向上できる最大ベットスイッチ15、及びスロットマシン1を提供することを目的とする。
【解決手段】遊技者による押下を許容する押下部材100と、押下部材100を付勢するスプリング200と、押下部材100の押下を検知する押下検知ユニット400と、これらを収容するハウジング600とを備えた最大ベットスイッチ15であって、LED512を有する照明ユニット500と、LED512の光を外部に透過する透過部分115とを備え、ハウジング600の下部に、下方から押下検知ユニット400の挿入を許容する第1ユニット挿入部614を有する第1ユニット収容部603を備え、ハウジング600の側部に、下方から照明ユニット500の挿入を許容する第2ユニット挿入部618を有する第2ユニット収容部604を備えたことを特徴とする。
【選択図】図6
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11