(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。
【0024】
1.第1実施形態
1−1.構成
図1は、本発明の第1実施形態に係る遊技機の外観構成を示す斜視図である。
【0025】
本実施形態の遊技機は、いわゆるスロットマシンあるいは回胴式遊技機と呼ばれるもので、メダルを遊技媒体として用いた遊技を行う種類の遊技機である。
【0026】
本実施形態の遊技機は、収納箱BX、前面上扉UD、および前面下扉DDからなる箱形の筐体内に第1リールR1〜第3リールR3(N本のリール:N=3に相当)からなるリールユニットが収められている。また筐体内のリールユニットの下部には、メダルの払出装置としてのホッパーユニット(図示省略)が収められている。また本実施形態の遊技機の筐体内には、CPU、ROM(情報記憶媒体の一例)、RAM等を搭載し、遊技機の動作を制御する制御基板も収められている。
【0027】
図1に示す第1リールR1〜第3リールR3は、それぞれ外周面が一定の間隔で21の領域(各領域を「コマ」と称する)に区画されており、各コマに複数種類の図柄のいずれかが配列されている。また第1リールR1〜第3リールR3は、ステップモータ(リール駆動手段:図示省略)に軸支されており、それぞれステップモータの軸周りに回転駆動され、ステップモータの駆動パルスのパルス数やパルス幅などを制御することによって、コマ単位(所定の回転角度単位、所定の回転量単位)で停止可能に設けられている。すなわち本実施形態の遊技機では、ステップモータが制御基板から供給された駆動パルスに応じて第1リールR1〜第3リールR3を回転駆動し、制御基板から駆動パルスの供給が断たれると、ステップモータの回転が停止することに伴って第1リールR1〜第3リールR3が停止する。
【0028】
前面上扉UDと前面下扉DDとは個別に開閉可能に設けられており、前面上扉UDには第1リールR1〜第3リールR3の回転状態及び停止状態を観察可能にする表示窓DWが設けられている。第1リールR1〜第3リールR3の停止状態では、第1リールR1〜第3リールR3それぞれの外周面に一定間隔で配列された複数種類の図柄のうち、外周面上に連続して配列されている3つの図柄(上段図柄、中段図柄、下段図柄)を遊技機の正面から表示窓DWを通じて観察できるようになっている。
【0029】
また本実施形態の遊技機では、表示窓DWを通じて図柄を観察するための表示位置として、各リールについて上段、中段、下段が設けられており、各リールに関する図柄の表示位置の組合せによって有効ラインL1〜L4が設定されている。具体的には、第1リールR1の上段、第2リールR2の中段、および第3リールR3の下段の組合せによって有効ラインL1が設定され、第1リールR1の上段、第2リールR2の上段、および第3リールR3の上段の組合せによって有効ラインL2が設定され、第1リールR1の下段、第2リールR2の下段、および第3リールR3の下段の組合せによって有効ラインL3が設定され、第1リールR1の下段、第2リールR2の中段、および第3リールR3の上段の組合せによって有効ラインL4が設定されている。そして本実施形態の遊技機では、第1リールR1の中段、および第3リールR3の中段は、いずれの有効ライン上の表示位置ともなっていない。すなわち本実施形態の遊技機では、第1リールR1および第3リールR3のそれぞれの表示位置の一部は有効ライン上の表示位置から除外されている。
【0030】
そして遊技結果は表示窓DW内の有効ラインL1〜L4に停止表示された図柄組合せによって判断され、有効ラインL1〜L4上の図柄組合せが予め定められた役に対応した図柄組合せである場合には、その役が入賞したものとしてホッパーユニットからメダルの払い出し等が行われる。なお、本実施形態の遊技機では、1回の遊技に関して必要となるメダルの数、いわゆる規定投入数が3枚に設定され、規定投入数のメダルが投入されたことに基づいて有効ラインL1〜L4が設定される。なお規定投入数については、遊技状態に応じて異なっていてもよく、規定投入数が複数種類設定されている場合には、規定投入数に応じて有効ラインの数や種類が異なっていてもよい。
【0031】
また前面上扉UDには、遊技情報表示部DSが設けられている。遊技情報表示部DSは、LED、ランプ、7セグメント表示器等からなり、メダルのクレジット数、1回の遊技におけるメダルの払出数あるいは獲得数、ボーナス遊技の残り回数等の各種遊技情報が表示される。
【0032】
また前面上扉UDには、遊技演出を行うための液晶ディスプレイLCDが設けられている。この液晶ディスプレイLCDには、遊技を補助したり、遊技を盛り上げたりするための各種の映像(または画像)が表示される。また本実施形態の遊技機では、前面上扉UDや前面下扉DDに対して、遊技演出を行うためのスピーカ(図示省略)が複数設けられている。このスピーカからは、遊技を補助したり、遊技を盛り上げたりするための各種の音声が出力される。
【0033】
また前面下扉DDには、各種の操作手段が設けられている。操作手段としては、クレジット(貯留)されたメダルを投入する操作を行うためのベットボタン(投入操作手段)B0、第1リールR1〜第3リールR3を回転させて遊技を開始する契機となる操作を行うためのスタートレバー(回転開始操作手段)SL、ステップモータにより回転駆動されている第1リールR1〜第3リールR3のそれぞれを停止させる契機となる操作を行うためのストップボタン(停止操作手段)B1〜B3などが設けられている。
【0034】
本実施形態の遊技機では、遊技者がメダルをメダル投入口MIに投入するか、ベットボタンB0を押下する操作を行うことで、第1リールR1〜第3リールR3の回転制御を開始することが可能な準備状態にセットされる。そして、遊技者がスタートレバーSLを押下すると、制御基板において第1リールR1〜第3リールR3をステップモータの駆動により回転開始させるとともに、乱数値を用いた内部抽選が行われ、第1リールR1〜第3リールR3の回転速度が所定の速度まで上昇したことを条件に、ストップボタンB1〜B3の押下操作が許可(有効化)される。
【0035】
その後、遊技者が任意のタイミングでストップボタンB1〜B3を押下していくと、ストップボタンB1〜B3のそれぞれに内蔵されているストップスイッチ(停止信号出力手段:例えば、フォトセンサ、導通センサ、圧力センサなど)が作動状態となり、制御基板に入力されるリール停止信号をオフ状態からオン状態へ変化させる。
【0036】
また遊技者が任意のタイミングで押下状態にあるストップボタンB1〜B3を解放すると、各ボタンのストップスイッチが非作動状態となり、制御基板に入力されるリール停止信号をオン状態からオフ状態に変化させる。
【0037】
そして制御基板は、ストップボタンB1〜B3の押下タイミング及び解放タイミングに応じて信号状態が変化するリール停止信号のオフ状態からオン状態への変化に基づいて、内部抽選の結果に応じた停止位置で第1リールR1〜第3リールR3を停止させる。
【0038】
また前面下扉DDの下部には、メダル払い出し口MOとメダル受け皿MPとが設けられており、遊技の結果に応じた枚数のメダルがメダル払い出し口MOからメダル受け皿MPへ払い出されるようになっている。
【0039】
図2は、本実施形態の遊技機の機能ブロック図である。
【0040】
本実施形態の遊技機は、遊技制御手段(制御基板)100によって制御される。遊技制御手段100は、メダル投入スイッチ210、ベットスイッチ220、スタートスイッチ230、ストップスイッチ240等の入力手段からの入力信号を受けて、遊技を実行するための各種の演算を行い、演算結果に基づいてリールユニット310、ホッパーユニット320、表示装置330、音響装置340等の出力手段の動作制御を行う。遊技制御手段100の機能は各種のプロセッサ(CPU、DSPなど)、ASIC(ゲートアレイなど)、ROM(情報記憶媒体の一例)、あるいはRAMなどのハードウェアや、ROMなどに予め記憶されている所与のプログラムからなるソフトウェアにより実現される。
【0041】
そして遊技制御手段100は、投入受付手段105、乱数発生手段110、内部抽選手段120、リール制御手段130、入賞判定手段140、払出制御手段150、リプレイ処理手段160、遊技状態移行制御手段170、リプレイ確率変動手段175、演出制御手段180、記憶手段190を含む。
【0042】
投入受付手段105は、遊技毎にメダルの投入操作を受け付けて、規定投入数に相当するメダルが投入されたことに基づいて、スタートレバー(回転開始操作手段)SLに対する第1リールR1〜第3リールR3の回転開始操作を有効化する処理を行う。なお本実施形態の遊技機では、スタートレバーSLの押下操作が、第1リールR1〜第3リールR3の回転を開始させる契機となっているとともに、内部抽選を実行する契機となっている。
【0043】
本実施形態の遊技機では、メダル投入口MIにメダルが投入される(投入操作の一例)と、メダル投入スイッチ210が作動することに伴って、投入受付手段105が、規定投入数である3枚を限度として、投入されたメダルを投入状態に設定する(遊技の用に供する)。また本実施形態の遊技機では、遊技機にメダルがクレジットされた状態で、ベットボタンB0が押下される(投入操作の一例)と、ベットスイッチ220が作動することに伴って、投入受付手段105が、規定投入数である3枚を限度して、クレジットされたメダルを投入状態に設定する。すると投入受付手段105は、スタートレバーSLの押下操作を有効化する処理を行う。
【0044】
乱数発生手段110は、抽選用の乱数値を発生させる手段である。乱数値は、例えば、インクリメントカウンタ(所定のカウント範囲を循環するように数値をカウントするカウンタ)のカウント値に基づいて発生させることができる。なお本実施形態において「乱数値」には、数学的な意味でランダムに発生する値のみならず、その発生自体は規則的であっても、その取得タイミング等が不規則であるために実質的に乱数として機能しうる値も含まれる。
【0045】
内部抽選手段120は、遊技者がスタートレバー(回転開始操作手段)SLの押下操作により作動するスタートスイッチ230からのスタート信号に基づいて、役の当否を決定する内部抽選を行う手段であって、抽選テーブル選択処理、乱数判定処理、抽選フラグ設定処理などを行う。
【0046】
抽選テーブル選択処理では、記憶手段190の内部抽選テーブル記憶手段1911に格納されている複数の抽選テーブルのうち、いずれの抽選テーブルを用いて内部抽選を行うかを決定する。本実施形態の遊技機では、内部抽選テーブル記憶手段1911に、
図3に示すような4種類の抽選テーブルA〜抽選テーブルDが記憶されている。そして各抽選テーブルでは、複数の乱数値(例えば、0〜65535の65536個の乱数値)のそれぞれに対して、リプレイ(通常リプレイ、特殊リプレイ)、小役(ベル、特殊小役1〜特殊小役3、スイカ、チェリー)、およびビッグボーナス(BB)(特定役の一例)などの各種の役が対応づけられている。
【0047】
特に本実施形態の遊技機では、各内部抽選テーブルにおいて、3種類の特殊小役(特殊小役1〜特殊小役3)のそれぞれが互いに重複して当選することがないように役と乱数値との対応関係が設定されている。また本実施形態の遊技機では、抽選テーブルBにおいて、3種類の特殊リプレイ(特殊リプレイA〜特殊リプレイC)のそれぞれが必ず通常リプレイと重複して当選し、かつ3種類の特殊リプレイ(特殊リプレイA〜特殊リプレイC)のそれぞれが互いに重複して当選することがないように役と乱数値との対応関係が設定されている。
【0048】
また本実施形態の遊技機では、遊技状態として、通常状態、ボーナス成立状態、およびボーナス状態が設定可能とされ、さらにリプレイの抽選状態として、リプレイ無抽選状態、リプレイ低確率状態、およびリプレイ高確率状態が設定可能とされ、抽選テーブル選択処理では、遊技状態とリプレイの抽選状態とに応じて内部抽選テーブルA〜内部抽選テーブルDのいずれか1つを内部抽選で使用する内部抽選テーブルとして選択する。
【0049】
乱数判定処理では、スタートスイッチ230からのスタート信号に基づいて、遊技毎に乱数発生手段110から乱数値(抽選用乱数)を取得し、取得した乱数値について記憶手段190の内部抽選テーブル記憶手段1911に記憶されている抽選テーブルを参照して役に当選したか否かを判定する。
【0050】
抽選フラグ設定処理では、乱数判定処理の結果に基づいて、当選したと判定された役の抽選フラグを非当選状態(第1のフラグ状態、オフ状態)から当選状態(第2のフラグ状態、オン状態)に設定する。本実施形態の遊技機では、2種類以上の役が重複して当選した場合には、重複して当選した2種類以上の役のそれぞれに対応する抽選フラグが当選状態に設定される。抽選フラグの設定情報は、記憶手段190の抽選フラグ記憶手段1912に格納される。
【0051】
また本実施形態の遊技機では、入賞するまで次回以降の遊技に当選状態を持ち越し可能な抽選フラグ(持越可能フラグ)と、入賞の如何に関わらず次回以降の遊技に当選状態を持ち越さずに非当選状態にリセットされる抽選フラグ(持越不可フラグ)とが用意されている。前者の持越可能フラグが対応づけられる役としては、ビッグボーナス(BB)があり、それ以外の役(例えば、小役、リプレイ)は後者の持越不可フラグに対応づけられている。
【0052】
すなわち抽選フラグ設定処理では、内部抽選でビッグボーナスに当選すると、ビッグボーナスの抽選フラグの当選状態を、ビッグボーナスが入賞するまで持ち越す処理(維持する処理)を行う。このとき内部抽選手段120は、ビッグボーナスの抽選フラグの当選状態が持ち越されている遊技でも、ビッグボーナス以外の役(小役およびリプレイ)についての当否を決定する内部抽選を行っている。すなわち抽選フラグ設定処理では、ビッグボーナスの抽選フラグの当選状態が持ち越されている遊技において、内部抽選で小役あるいはリプレイが当選した場合には、既に当選しているビッグボーナスの抽選フラグと内部抽選で当選した小役あるいはリプレイの抽選フラグとからなる2種類以上の役に対応する抽選フラグを当選状態に設定する。
【0053】
リール制御手段130は、遊技者がスタートレバー(回転開始操作手段)SLの押下操作(回転開始操作)を行うことにより作動するスタートスイッチ230からのスタート信号に基づいて、第1リールR1〜第3リールR3をステップモータにより回転駆動して、第1リールR1〜第3リールR3の回転速度が所定速度(約80rpm:1分間あたり約80回転となる回転速度)に達した状態において回転中のリールに対応するストップボタンB1〜B3の押下操作(停止操作)を許可する制御を行うとともに、ステップモータにより回転駆動されている第1リールR1〜第3リールR3を抽選フラグの設定状態(内部抽選の結果)に応じて停止させる制御を行う。
【0054】
そしてリール制御手段130は、ストップボタン(停止操作手段)B1〜B3に対する押下操作(停止操作)が許可(有効化)された状態において、遊技者がストップボタンB1〜B3を押下することによりストップスイッチ240が作動すると、ストップスイッチ240からのリール停止信号に基づいて、リールユニット310のステップモータへの駆動パルス(モータ駆動信号)の供給を停止することにより、第1リールR1〜第3リールR3の各リールを停止させる制御を行う。
【0055】
すなわちリール制御手段130は、ストップボタンB1〜B3の各ボタンが押下される毎に、第1リールR1〜第3リールR3のうち押下されたボタンに対応するリールの停止位置を決定して、決定された停止位置でリールを停止させる制御を行っている。なお本実施形態の遊技機では、ストップボタンB1を押下することが第1リールR1の停止操作に対応し、ストップボタンB2を押下することが第2リールR2の停止操作に対応し、ストップボタンB3を押下することが第3リールR3の停止操作に対応する。すなわち本実施形態の遊技機では、ストップボタンB1〜B3の押下順序が変化すると、第1リールR1〜第3リールR3の停止順序が変化する。
【0056】
また本実施形態の遊技機では、第1リールR1〜第3リールR3が、ストップボタンB1〜B3が押下された時点から190ms以内に、押下されたストップボタンに対応する回転中のリールを停止させる制御状態に設定されている。すなわち回転している各リールの停止位置は、ストップボタンB1〜B3の押下時点から各リールR1〜R3が停止するまでに要するコマ数が0コマ〜4コマの範囲(所定の引き込み範囲)で決定される。そして、リール制御手段130は、ストップボタンB1〜B3のうち押下操作が行われたストップボタンに対応する回転中のリールの外周面上において、内部抽選で当選した役に対応する図柄が、ストップボタンに対する押下操作が行われた時点で有効ライン上の表示位置に対して0コマ〜4コマの範囲内に位置する場合に、当選した役に対応する図柄が有効ライン上の表示位置に表示されるように、押下操作が行われたストップボタンに対応する回転中のリールを停止させる制御を行っている。
【0057】
具体的には、リール制御手段130は、ロジック演算により回転中のリールの停止位置を求める処理(ロジック演算処理)と、記憶手段190の停止制御テーブル記憶手段1913に記憶されている停止制御テーブルを参照して回転中のリールの停止位置を決定する処理(テーブル参照処理)とを行っている。
【0058】
まずロジック演算処理では、役毎に定められた優先順位データに従ってストップスイッチ240の作動時点(ストップボタンの押下操作が検出された時点)におけるリールの位置である押下検出位置から0コマ〜4コマの範囲内に存在する5コマ分の停止位置の候補に対して優先度を求める。そして各停止位置の候補の優先度のうち最も優先度の高い停止位置の候補を実際の停止位置として決定する。ただしロジック演算処理では、内部抽選の結果や押下検出位置などに応じて複数の停止位置の候補に対して同一の優先度が求まる場合があり、最も優先度の高い停止位置の候補が複数となった場合には、後述するテーブル参照処理によって実際の停止位置を決定する。このようにすれば、ロジック演算処理で停止位置が決定される場合については、テーブル参照処理で停止位置を決定する必要がなくなるため、停止制御テーブルを設計する際に、全てのデータについて詳細な検証作業を行わなくてもよくなる分だけ遊技機の開発環境を改善することができる。
【0059】
特に本実施形態の遊技機では、「リプレイ>小役>ビッグボーナス(BB)」の順序で優先順位が定められており、ロジック演算処理では、2種類以上の役に関する抽選フラグが内部当選状態に設定されている場合には、各役に対応付けられた優先順位に従って、優先順位が低い役の入賞形態を構成する図柄を含む停止位置の候補よりも優先順位の高い役の入賞形態を構成する図柄を含む停止位置の候補の方が優先度が高くなるように優先度を求める。なお、内部抽選で複数種類のリプレイ(通常リプレイと特殊リプレイ)が当選している場合、ロジック演算処理では、最も優先度の高い停止位置の候補が複数となるように優先度を求めている。また小役の優先順位については、各小役について予め定められている配当に基づくメダルの払出数に応じて優先順位が設定され、メダルの払出数が多いほど優先順位が高くなるように優先順位を設定している。
【0060】
またロジック演算処理では、いわゆる引き込み処理と蹴飛ばし処理とをリールの停止位置の候補を求める処理として行っている。引き込み処理とは、抽選フラグが当選状態に設定された役を可能な限り入賞させることができるようにリールの停止位置の候補を求める処理である。一方蹴飛ばし処理とは、抽選フラグが非当選状態に設定された役を入賞させることができないようにリールの停止位置の候補を求める処理である。このようにリール制御手段130は、抽選フラグが当選状態に設定された役の図柄を入賞の形態で停止可能にし、一方で抽選フラグが非当選状態に設定された役の図柄が入賞の形態で停止しないようにリールの停止位置の候補を求めるロジック演算処理を行っている。
【0061】
また本実施形態の遊技機では、リールユニット310がフォトセンサからなるリールインデックス315を備えており、リール制御手段130は、リールが1回転する毎にリールインデックス315で検出される基準位置信号に基づいて、リールの基準位置(リールインデックスによって検出されるコマ)からの回転角度(ステップモータの回転軸の回転ステップ数)を求めることによって、現在のリールの回転状態を監視することができるようになっている。すなわちリール制御手段130は、ストップスイッチ240の作動時におけるリールの位置を、リールの基準位置からの回転角度を求めることにより得ることができる。
【0062】
テーブル参照処理では、ロジック演算処理を行った結果、最も優先度の高い停止位置の候補が複数得られた場合に、いずれの位置を停止位置とするかを、記憶手段190の停止制御テーブル記憶手段1913に記憶されている停止制御テーブルを参照して決定する。
【0063】
ここで停止制御テーブルでは、抽選フラグの設定状態に応じて、ストップスイッチ240の作動時点(ストップボタンの押下操作が検出された時点)におけるリールの位置である押下検出位置と、押下検出位置から実際の停止位置までの回転量を示す滑りコマ数との対応関係が設定されている。なお停止制御テーブルでは、抽選フラグの設定状態に応じて、押下検出位置と実際の停止位置との対応関係が設定されていてもよい。
【0064】
例えば、内部抽選で通常リプレイと特殊リプレイとが重複して当選している場合には、ロジック演算処理では、通常リプレイを示す図柄組合せを構成する図柄に対応する停止位置と、特殊リプレイを示す図柄組合せを構成する図柄に対応する停止位置とが、最も優先度の高い停止位置の候補となるが、この場合にテーブル参照処理で参照される停止制御テーブルでは、特殊リプレイを示す図柄組合せを構成する図柄が通常リプレイを示す図柄組合せを構成する図柄に優先して有効ライン上の表示位置に表示されるように、押下検出位置と滑りコマ数との対応関係が設定されている。なお、ロジック演算処理において「特殊リプレイ>通常リプレイ」の順序で優先順位を定めておくことにより、特殊リプレイを示す図柄組合せを構成する図柄が通常リプレイを示す図柄組合せを構成する図柄に優先して有効ライン上の表示位置に表示されるようにしてもよい。
【0065】
ここで本実施形態の遊技機では、
図4に示すように、各リールの外周面に複数配列されているリプレイ図柄「RP」や、ベル図柄「BL」に関して、その間隔が4コマ以内となるように図柄が配列されており、ストップボタンB1〜B3の押下タイミング、押下順序等に関係なくリプレイ図柄「RP」や、ベル図柄「BL」を任意の有効ライン上の表示位置に引き込むことができる図柄配列を有している。また、第1リールR1の外周面に複数のチェリー図柄「CH」のそれぞれが6コマ以内の間隔で配列されており、ストップボタンB1〜B3の押下タイミングに関わらず、チェリー図柄「CH」を第1リールR1の上段または下段に引き込むことができる図柄配列を有している。
【0066】
また本実施形態の遊技機では、
図4に示すように、第1リールR1の外周面に配列されている黒7図柄「黒7」、赤7図柄「赤7」、および白7図柄「白7」に関して、その間隔が6コマとなるように図柄が配列されており、ストップボタンB1の押下タイミングに応じて、いずれか1つの図柄を有効ライン上の表示位置に択一的に引き込むことができる図柄配列を有している。
【0067】
また本実施形態の遊技機では、特殊小役1〜特殊小役3のいずれかが当選している遊技において当選している特殊小役を入賞させることができない場合には「RP・BL・BL」の図柄組合せである特殊図柄組合せが有効ライン上に表示されるように、停止制御テーブルにおいて押下検出位置と実際の停止位置との対応関係が設定されている。すなわち本実施形態では、特殊小役1〜特殊小役3を取りこぼした場合には、「RP・BL・BL」の図柄組合せである特殊図柄組合せが有効ライン上に表示される。
【0068】
入賞判定手段140は、第1リールR1〜第3リールR3の停止態様に基づいて、役が入賞したか否かを判定する処理を行う。具体的には、記憶手段190の入賞判定テーブル記憶手段1914に記憶されている入賞判定テーブルを参照しながら、第1リールR1〜第3リールR3の全てが停止した時点で有効ライン上に表示されている図柄組合せが、予め定められた役の入賞の形態であるか否かを判定する。
【0069】
本実施形態では、
図4に示すように、リールユニット310を構成する第1リールR1〜第3リールR3の外周面に対して、黒7図柄「黒7」、赤7図柄「赤7」、白7図柄「白7」、ベル図柄「BL」、チェリー図柄「CH」、リプレイ図柄「RP」、スイカ図柄「WM」が配列されている。そして、各リールが停止した状態における有効ライン上に表示された図柄組合せによって、
図5に示すように、ビッグボーナス(BB)、通常リプレイ、特殊リプレイA〜特殊リプレイC、ベル、スイカ、チェリー、特殊小役1〜特殊小役3の入賞の有無が判定できるように入賞判定テーブルが用意されている。なお
図5に示すチェリーの入賞形態を示す図柄組合せにおける「ANY」とは、リールの外周面に配列されたいずれの図柄でもよいこと示す。
【0070】
すなわち本実施形態では、
図5に示すように、有効ライン上に「赤7・赤7・赤7」の図柄組合せが表示された場合に、ビッグボーナス(BB)が入賞したと判定され、有効ライン上に「RP・RP・RP」の図柄組合せが表示された場合に、通常リプレイが入賞したと判定され、有効ライン上に「赤7・RP・RP」の図柄組合せが表示された場合に、特殊リプレイAが入賞したと判定され、有効ライン上に「黒7・RP・RP」の図柄組合せが表示された場合に、特殊リプレイBが入賞したと判定され、有効ライン上に「白7・RP・RP」の図柄組合せが表示された場合に、特殊リプレイCが入賞したと判定される。更に本実施形態では、有効ライン上に「BL・BL・BL」の図柄組合せが表示された場合に、ベルが入賞したと判定され、有効ライン上に「WM・WM・WM」の図柄組合せが表示された場合に、スイカが入賞したと判定され、有効ライン上に「CH・ANY・ANY」の図柄組合せが表示された場合に、チェリーが入賞したと判定され、有効ライン上に「赤7・BL・BL」の図柄組合せが表示された場合に、特殊小役1が入賞したと判定され、有効ライン上に「黒7・BL・BL」の図柄組合せが表示された場合に、特殊小役2が入賞したと判定され、有効ライン上に「白7・BL・BL」の図柄組合せが表示された場合に、特殊小役3が入賞したと判定される。
【0071】
払出制御手段150は、遊技結果に応じたメダルの払い出しに関する払出制御処理を行う。具体的には、小役が入賞した場合に、役毎に予め定められている配当に基づいて遊技におけるメダルの払出数を決定し、決定された払出数に相当するメダルを、ホッパーユニット320(払出装置)に払い出させる制御を行う。
【0072】
なお本実施形態の遊技機では、1種類の小役が複数の有効ラインにおいて重複して入賞した場合に、払出制御手段150が、入賞した小役の配当に当該小役が入賞した有効ラインの数を乗算した結果を、遊技におけるメダルの払出数として決定する。例えば、チェリーが入賞する場合には、必ず2本の有効ライン上にチェリーの入賞形態が表示されるため、チェリーの入賞に伴うメダルの払出数は4枚となる。
【0073】
ホッパーユニット320は、払出制御手段150によって指示された払出数のメダルを払い出す動作を行う。ホッパーユニット320には、メダルを1枚払い出す毎に作動する払出メダル検出スイッチ325が備えられており、払出制御手段150は、払出メダル検出スイッチ325からの入力信号に基づいてホッパーユニット320から実際に払い出されたメダルの数を管理することができるように構成されている。
【0074】
なおメダルのクレジット(内部貯留)が許可されている場合には、ホッパーユニット320によって実際にメダルの払い出しを行う代わりに、記憶手段190のクレジット記憶領域(図示省略)に記憶されているクレジット数(クレジットされたメダルの数)に対して払出数を加算するクレジット加算処理を行って仮想的にメダルを払い出す処理を行う。また遊技の結果、リプレイあるいはビッグボーナス(BB)が入賞した場合には、
図5に示すように、リプレイおよびビッグボーナス(BB)に対して配当が設定されていないため、ホッパーユニット320からのメダルの払い出しは行われないが、形式的に0枚のメダルを払い出したとする処理(0枚処理)が行われる。
【0075】
リプレイ処理手段160は、リプレイが入賞した場合に、次回の遊技に関して遊技者の所有するメダルの投入を要さずに前回の遊技と同じ準備状態に設定するリプレイ処理(再遊技処理)を行う。すなわち本実施形態の遊技機では、リプレイが入賞した場合には、遊技者の手持ちのメダル(クレジットメダルを含む)を使わずに前回の遊技と同じ規定投入数のメダルが自動的に投入状態に設定される自動投入処理が行われ、遊技機が前回の遊技と同じ有効ラインを有効化した状態で次回の遊技における回転開始操作(遊技者によるスタートレバーSLの押下操作)を待機する状態に設定される。
【0076】
このように本実施形態の遊技機では、入賞判定手段140の判定結果に基づいて、リプレイが入賞したと判定された場合には、リプレイ処理手段160が、遊技者の手持ちのメダル(クレジットメダルを含む)を要さずに次回の遊技を行わせるリプレイ処理を入賞時処理として実行する手段として機能する。
【0077】
遊技状態移行制御手段170は、所定の移行条件の成立に基づいて、通常状態、ボーナス成立状態、およびボーナス状態の間で遊技状態を移行させる遊技状態移行制御処理を行う。遊技状態の移行条件は、1の条件が定められていてもよいし、複数の条件が定められていてもよい。複数の条件が定められている場合には、複数の予め定められた条件のうち1の条件が成立したこと、あるいは複数の予め定められた条件の全てが成立したことに基づいて、遊技状態を別の遊技状態へ移行させることができる。
【0078】
通常状態は、複数種類の遊技状態の中で初期状態に相当する遊技状態で、通常状態からはボーナス成立状態への移行が可能となっている。また通常状態では、
図3に示す内部抽選テーブルA〜内部抽選テーブルDのうち、ビッグボーナス(BB)が抽選対象として設定されている内部抽選テーブルAまたは内部抽選テーブルBを参照した内部抽選が行われる。
【0079】
そして本実施形態の遊技機では、リプレイの抽選状態に応じて通常状態での内部抽選で参照される内部抽選テーブルが選択される。具体的には、通常状態においてリプレイの抽選状態がリプレイ低確率状態である場合には、内部抽選テーブルAを参照して内部抽選が行われ、通常状態においてリプレイの抽選状態がリプレイ高確率状態である場合には、内部抽選テーブルAよりもリプレイの当選確率が高い内部抽選テーブルBを参照して内部抽選が行われる。
【0080】
ボーナス成立状態は、内部抽選でビッグボーナス(BB)に当選したことを契機として移行する遊技状態である。ボーナス成立状態では、リプレイの抽選状態がリプレイ低確率状態に設定され、
図3に示す内部抽選テーブルA〜内部抽選テーブルDのうち、小役の当選確率が通常状態と同一に設定され、ビッグボーナス(BB)が抽選対象から除外された内部抽選テーブルCを参照した内部抽選が行われる。
【0081】
またボーナス成立状態では、ビッグボーナス(BB)が入賞するまでビッグボーナス(BB)に対応する抽選フラグが当選状態に維持され、ビッグボーナス(BB)の入賞形態を示す図柄組合せ「赤7・赤7・赤7」が有効ライン上に表示されると、遊技状態移行制御手段170は、遊技状態をボーナス成立状態からボーナス状態へ移行させる制御を行う。
【0082】
ボーナス状態は、ボーナス成立状態においてビッグボーナス(BB)の入賞形態を示す図柄組合せ「赤7・赤7・赤7」が有効ライン上に表示されたことを契機として移行する遊技状態である。ボーナス状態では、リプレイの抽選状態がリプレイ無抽選状態に設定され、
図3に示す内部抽選テーブルA〜内部抽選テーブルDのうち、ビッグボーナス(BB)およびリプレイが内部抽選の対象から除外され、小役の当選確率が内部抽選テーブルA〜内部抽選テーブルCよりも高く設定された内部抽選テーブルDを参照した内部抽選が行われる。すなわちボーナス状態では、他の遊技状態よりも小役が頻繁に当選するようになっている点で、通常状態やボーナス成立状態よりも遊技者に有利な遊技状態となっている。
【0083】
またボーナス状態では、ボーナス遊技によって払い出されたメダルの合計数により終了条件が成立したか否かを判断し、入賞したボーナスの種類に応じて予め定められた払出上限数(例えば、300枚)を超えるメダルが払い出されると、遊技状態移行制御手段170は、ボーナス状態を終了させて、遊技状態を通常状態へ復帰させる制御を行う。
【0084】
リプレイ確率変動手段175は、所定条件下で内部抽選におけるリプレイの当選確率を変動させる制御を行う。本実施形態の遊技機では、リプレイの抽選状態として、リプレイ内部抽選の対象から除外されるリプレイ無抽選状態、リプレイの当選確率が約1/7.3に設定されるリプレイ低確率状態、ならびにリプレイの当選確率が約1/1.5に設定されるリプレイ高確率状態という複数種類の抽選状態を設定可能とされており、リプレイ確率変動手段175は、
図6に示すように、リプレイの抽選状態を変化させることにより、内部抽選におけるリプレイの当選確率を変動させる。
【0085】
具体的にはリプレイ確率変動手段175は、初期状態としてリプレイの抽選状態をリプレイ低確率状態に設定し、ビッグボーナス(BB)が入賞したことに基づいて、リプレイの抽選状態をリプレイ無抽選状態に設定し、ボーナス状態の終了を契機として、リプレイの抽選状態をリプレイ低確率状態に復帰させる。またリプレイ確率変動手段175は、リプレイの抽選状態がリプレイ低確率状態に設定されている場合に、上述したように特殊小役1〜特殊小役3のいずれかが当選している遊技において当選している特殊小役が入賞しない場合に表示される特殊図柄組合せが有効ライン上に表示されたことに基づいて、リプレイの抽選状態をリプレイ高確率状態に設定する。そしてリプレイ確率変動手段175は、リプレイの抽選状態がリプレイ高確率状態に設定されている場合に、特殊リプレイA〜特殊リプレイCのいずれかの入賞形態を示す図柄組合せが有効ライン上に表示されたこと、あるいはビッグボーナス(BB)が当選したことに基づいて、リプレイの抽選状態をリプレイ低確率状態に変動させる。
【0086】
演出制御手段180は、演出データ記憶手段1921に記憶されている演出データに基づいてランプ、LED、液晶ディスプレイ等の表示装置330(演出装置の一例)を用いて行う表示演出や音響装置340(演出装置の一例)を用いて行う音響演出に関する制御を行う。具体的には、メダルの投入やベットボタンB0、スタートレバーSL、ストップボタンB1〜B3に対する操作、第1リールR1〜第3リールR3の停止態様、入賞判定の結果、遊技状態の変動など、各種の遊技イベントの発生に応じてランプやLEDを点灯あるいは点滅させたり、液晶ディスプレイLCDの表示内容を変化させたり、スピーカから音を出力させたりすることにより、遊技を盛り上げたり、遊技を補助するための演出制御を行う。
【0087】
特に演出制御手段180は、ビッグボーナス(BB)が当選状態に設定されている遊技において演出抽選を行い、この演出抽選に当選した場合に(所定条件下の一例)、その遊技において、ビッグボーナス(BB)が当選していることを遊技者に報知する当選報知演出(第1演出、特定役が当選している状態であることを報知する演出の一例)を演出装置に実行させる制御を行う。具体的には演出制御手段180は、スタートレバーSLの操作時に取得した演出抽選用の乱数値と、記憶手段190の演出抽選テーブル記憶手段1924に記憶されている演出抽選テーブルとを比較して、当選報知演出の実行有無や種別に関する当否を判定する。
【0088】
そして演出制御手段180は、当選報知演出として、遊技者による操作を契機として段階的に内容が変化する演出、即ち、スタートレバーSLやストップボタンB1〜B3などに対する操作に伴って内容が変化する一連の演出を行う。詳細には当選報知演出は、第1部分(演出部分の一例)と第2部分(演出部分の一例)により構成されており、演出制御手段180は、スタートレバーSLが押下されることによりスタートスイッチ230が非作動状態から作動状態となると第1部分の実行を開始させ、第1リールR1〜第3リールR3の全てが回転中である状態から第3番目に押下されたストップボタン、すなわち2本のリール(N−1本のリールの一例)が停止した状態で回転中のリールを停止させるストップボタンに対応する3つめのストップスイッチ240(特定ストップスイッチの一例)が作動状態から非作動状態となると第2部分を演出装置に実行させる。つまり演出制御手段180は、第3番目に押下されたストップボタンが解放されることにより3つめのストップスイッチ240が作動状態から非作動状態となると第2部分の実行を開始させる。
【0089】
また演出制御手段180は、第1リールR1〜第3リールR3の停止位置に基づいて、ビッグボーナス(BB)の入賞形態を示す図柄組合せが有効ライン上に表示されたか否かを判定し、ビッグボーナス(BB)の入賞形態を示す図柄組合せが有効ライン上に表示された場合(リールが特定の停止態様で停止された場合の一例)に、当選報知演出とは一連の演出を構成せず、ビッグボーナス(BB)が入賞したことを遊技者に報知する入賞報知演出(第2演出の一例)を演出装置に実行させる制御を行う。
【0090】
ここで演出制御手段180は、ビッグボーナス(BB)の入賞形態を示す図柄組合せが有効ライン上に表示された場合に、その遊技が当選報知演出を実行させる遊技であるか否かを判定し、その遊技が当選報知演出を実行させる遊技である場合に、3つめのストップスイッチ240が作動状態である間は当選報知演出の実行を継続させる。すなわちこのような場合に3つめのストップスイッチ240の作動状態が継続されると、演出制御手段180は、3つめのストップスイッチ240が作動状態から非作動状態とならなくとも当選報知演出の第2部分の実行を開始させ、3つめのストップスイッチ240が作動状態から非作動状態となったことを契機として、当選報知演出の第2部分の実行を終了させて入賞報知演出の実行を開始させる。これにより本実施形態では、当選報知演出が行われている遊技では、遊技者が第3番目に押下したストップボタンの押下操作を継続すると、ビッグボーナス(BB)が入賞した場合であっても入賞報知演出の実行の開始が保留され、当選報知演出の実行を継続させることができる。
【0091】
また演出制御手段180は、ビッグボーナス(BB)の入賞形態を示す図柄組合せが有効ライン上に表示された遊技が当選報知演出を実行させない遊技である場合には、3つめのストップスイッチ240の状態に関わらず、ビッグボーナス(BB)の入賞形態を示す図柄組合せが有効ライン上に表示されたことを契機として直ちに入賞報知演出の実行を開始させる。すなわち本実施形態では、当選報知演出を実行させない遊技では、遊技者が第3番目に押下したストップボタンの押下操作を継続したとしても、ビッグボーナス(BB)が入賞すると直ちに入賞報知演出が開始される。
【0092】
また演出制御手段180は、通常演出状態とアシストタイム状態(AT状態)とを含む複数種類の演出状態の間で演出状態を移行させる。そして演出制御手段180は、演出状態がAT状態である遊技において、内部抽選で当選した特殊小役や特殊リプレイの種類を報知する補助演出を表示装置330や音響装置340に実行させる制御を行っている。補助演出としては、種々の演出を採用することができ、内部抽選で当選した特殊小役や特殊リプレイの種類を示唆する演出画像を液晶ディスプレイLCDに表示させたり、内部抽選で当選した特殊小役や特殊リプレイの種類を示唆する音声をスピーカから出力させたり、内部抽選で当選した特殊小役や特殊リプレイの種類を示唆するランプを点灯させたりすることができる。これにより、演出状態がAT状態である遊技では、演出状態が通常演出状態である遊技(通常遊技の一例)における平均的な特殊小役や特殊リプレイの入賞確率に対して特殊小役や特殊リプレイの入賞確率を変動させることができるようになっている。
【0093】
詳細には演出制御手段180は、リプレイの抽選状態がリプレイ低確率状態に設定されている場合に、特殊図柄組合せが有効ライン上に表示されたこと(リールが特定の停止態様で停止されることの一例)に基づいて、演出用フラグ記憶手段1922にATフラグを設定することにより演出状態をAT状態に移行させる。そして演出制御手段180は、演出状態がAT状態である場合には、特殊小役1〜特殊小役3のいずれかが内部抽選で当選した遊技において、特殊小役1〜特殊小役3のうち内部抽選で当選した特殊小役の種類を報知することにより特殊小役1〜特殊小役3の入賞を補助する第1補助演出を行う。
【0094】
ここで本実施形態の遊技機では、
図5に示す特殊小役1〜特殊小役3の入賞形態を示す図柄組合せによると、各特殊小役について第1リールR1の表示図柄が異なっており、特殊小役1の入賞形態における第1リールR1の表示図柄である赤7図柄「赤7」と、特殊小役2の入賞形態における第1リールR1の表示図柄である黒7図柄「黒7」と、特殊小役3の入賞形態における第1リールR1の表示図柄である白7図柄「白7」とが、
図4に示した第1リールR1の図柄配列によると、互いに6コマ以上の間隔を空けて離間して配列されている。従って本実施形態の遊技機では、特殊小役1の当選時に黒7図柄「黒7」あるいは白7図柄「白7」を狙ってストップボタンB1を押下すると、特殊小役1を入賞させることができず、特殊小役2の当選時に白7図柄「白7」あるいは赤7図柄「赤7」を狙ってストップボタンB1を押下すると、特殊小役2を入賞させることができず、特殊小役3の当選時に赤7図柄「赤7」あるいは黒7図柄「黒7」を狙ってストップボタンB1を押下すると、特殊小役3を入賞させることができないようになっている(特殊小役1〜特殊小役3の入賞確率が低い)。
【0095】
これに対し、演出状態がAT状態である遊技では、内部抽選で特殊小役1〜特殊小役3のいずれかが当選した遊技において、当選した特殊小役の入賞を補助する補助演出画像が液晶ディスプレイLCDに表示される。具体的には本実施形態では、当選した特殊小役の図柄組合せを示す補助演出画像が表示される。従って演出状態がAT状態である遊技では、表示された補助演出画像に対応する図柄を遊技者が狙って第1リールR1に対応するストップボタンB1を押下することにより、通常演出状態の遊技と比較して特殊小役1〜特殊小役3のうち当選した特殊小役を入賞させることが容易になり、特殊小役1〜特殊小役3の入賞確率が高くなる。これによりAT状態の遊技は、通常演出状態の遊技(通常遊技の一例)よりもメダルの払い出しが行われやすく、遊技者にとって有利な遊技となっている。
【0096】
更に本実施形態の遊技機では、上述したように、リプレイの抽選状態がリプレイ低確率状態に設定されている場合に特殊図柄組合せが有効ライン上に表示されたことに基づいて、リプレイの抽選状態がリプレイ高確率状態に移行される。すなわち本実施形態の遊技機では、演出状態がAT状態に移行されるとともに、リプレイの抽選状態がリプレイ高確率状態に移行される。ここでリプレイ高確率状態では、上述したように特殊リプレイの入賞形態を示す図柄組合せが有効ライン上に表示されると、リプレイの抽選状態をリプレイ低確率状態に移行させる制御が行われる。そこで演出制御手段180は、演出状態がAT状態である遊技では、特殊リプレイA〜特殊リプレイCのうち内部抽選で当選した特殊リプレイの種類を報知することにより特殊リプレイの入賞の回避を補助する第2報知演出を行う。
【0097】
ここで本実施形態の遊技機では、
図5に示す入賞形態を示す図柄組合せによると、特殊リプレイA〜特殊リプレイCのそれぞれは、特殊小役1〜特殊小役3と同様に第1リールR1の表示図柄が異なっており、特殊リプレイAの入賞形態における第1リールR1の表示図柄である赤7図柄「赤7」と、特殊リプレイBの入賞形態における第1リールR1の表示図柄である黒7図柄「黒7」と、特殊リプレイCの入賞形態における第1リールR1の表示図柄である白7図柄「白7」とが、
図4に示した第1リールR1の図柄配列によると、互いに6コマ以上の間隔を空けて離間して配列されている。従って本実施形態の遊技機では、特殊リプレイAの当選時に黒7図柄「黒7」あるいは白7図柄「白7」を狙ってストップボタンB1を押下すると、特殊リプレイAの入賞を回避することができ、特殊リプレイBの当選時に白7図柄「白7」あるいは赤7図柄「赤7」を狙ってストップボタンB1を押下すると、特殊リプレイBの入賞を回避することができ、特殊リプレイCの当選時に赤7図柄「赤7」あるいは黒7図柄「黒7」を狙ってストップボタンB1を押下すると、特殊リプレイCの入賞を回避することができるようになっている(特殊リプレイA〜特殊リプレイCの入賞確率を低くすることができる)。
【0098】
また、演出制御手段180は、AT状態を終了させるか否かを判定するためのATゲーム数カウンタ1923に所与の回数(例えば、100回)の遊技に相当する値(例えば、100)を設定する。すなわちAT状態は、ATゲーム数カウンタ1923に設定された回数の遊技が行われるまで継続可能となっており、ATゲーム数カウンタ1923に設定される回数が多いほど、終了しにくいAT状態(終了条件が成立しにくい演出状態、遊技者にとって有利な演出状態)となる。
【0099】
そして演出制御手段180は、演出状態がAT状態に設定されている場合には、遊技が行われる毎に(更新条件が成立する毎に)、ATゲーム数カウンタ1923の記憶値を一定値ずつ(例えば、1ずつ)減算するデクリメント更新を行い、ATゲーム数カウンタ1923の記憶値が初期値(例えば、0)になったことに基づいて、ATフラグの設定を解除してAT状態を終了させる制御を行う。また演出制御手段180は、演出状態がAT状態に設定されている場合に、BBが入賞すると、強制終了条件が成立したと判断し、ATゲーム数カウンタ1923の記憶値が初期値になっていなくても、ATフラグの設定を解除してAT状態を終了させる。すなわち特殊図柄組合せが有効ライン上に表示されると、演出制御手段180は、所与の回数の遊技またはBBが入賞するまでの遊技を、AT状態の遊技(特別遊技の一例)として設定する。なお、演出制御手段180は、AT状態を強制的に終了させる場合には、ATゲーム数カウンタ1923の記憶値を初期値にリセットしてもよいしリセットしなくてもよい。
【0100】
なお本実施形態の機能ブロック構成は、コンピュータシステム(ゲームシステムを含む)に関しても適用することができる。これらのシステムでは、本実施形態の遊技制御手段100としてコンピュータを機能させるプログラムを、CD、DVD等の情報記憶媒体あるいはインターネット上のWebサーバからネットワークを介してダウンロードすることによって、その機能を実現することができる。また上記コンピュータシステムでは、メダル投入スイッチ210、ベットスイッチ220、スタートスイッチ230、ストップスイッチ240等は、キーボードやポインティングデバイス(マウス等)、あるいはコントローラなどの操作手段に対してそれらの機能を仮想的に割り当てることにより実現することができる。また上記コンピュータシステムでは、リールユニット310、ホッパーユニット320などは必須の構成要件ではなく、これらの装置ユニットは、ディスプレイ(表示装置330)に表示出力される画像の制御によってそれらの機能を仮想的に実現することができる。
【0101】
1−2.第1実施形態の制御手法
以下では、本実施形態の遊技機において採用されている制御手法を具体的に説明する。
【0102】
まず本実施形態の遊技機では、ビッグボーナス(BB)の抽選フラグが内部当選状態に設定されていること(詳細には、持ち越されていること)を遊技者に報知する画像演出を液晶ディスプレイLCDに当選報知演出として表示させる。そして本実施形態の遊技機では、この当選報知演出として、
図7(A)に示す演出A、
図7(B)に示す演出Bが用意されている。
【0103】
図7(A)に示す演出Aは、キャラクタAとキャラクタBとが対戦する演出部分IMG−A1と、対戦の結果キャラクタAがキャラクタBに勝利する演出部分IMG−A2(特定役が当選している状態であることを報知する演出の一例)とから構成されている一連の演出であり、
図7(B)に示す演出Bは、キャラクタAとキャラクタBとが対戦する演出部分IMG−B1と、一旦はキャラクタAがキャラクタBに敗戦する演出部分IMG−B2と、その後キャラクタAとキャラクタBとが再び対戦を開始する演出部分IMG−B3(特定役が当選している状態であることを報知する演出の一例)と、対戦の結果キャラクタAがキャラクタBに勝利する演出部分IMG−B4(特定役が当選している状態であることを報知する演出の一例)とから構成されている一連の演出である。
【0104】
また本実施形態の遊技機では、実際にはビッグボーナス(BB)の抽選フラグが内部当選状態に設定されてはいないが、遊技者にビッグボーナス(BB)の抽選フラグが内部当選状態に設定されているかもしれないとの期待感を抱かせる画像演出として、
図8に示す演出Cが用意されている。
【0105】
図8に示す演出Cは、キャラクタAとキャラクタBとが対戦する演出部分IMG−C1と、対戦の結果キャラクタAがキャラクタBに敗戦する演出部分IMG−C2とから構成されている一連の演出である。
【0106】
つまり本実施形態の遊技機では、キャラクタAとキャラクタBとが対戦する演出部分IMG−A1、演出部分IMG−B1、演出部分IMG−C1のいずれかが実行されると、ビッグボーナス(BB)の抽選フラグが内部当選状態に設定されていることへの遊技者の期待度が高まることになる。そして、最終的にキャラクタAがキャラクタBに勝利する演出部分IMG−A2が実行された場合、あるいはキャラクタAがキャラクタBに敗戦した後に再びキャラクタAとキャラクタBとが対戦する演出部分IMG−B3が実行された場合には、遊技者はビッグボーナス(BB)の抽選フラグが内部当選状態に設定されていると判断でき、最終的にキャラクタAがキャラクタBに敗戦する演出部分IMG−C2が実行された場合には、遊技者はビッグボーナス(BB)の抽選フラグが内部当選状態に設定されていないと判断できるようになっている。
【0107】
そして本実施形態の遊技機では、遊技の結果、内部抽選でビッグボーナス(BB)が当選した場合には、
図9に示す演出抽選テーブルAを用いた演出抽選を行い、演出抽選において演出Aあるいは演出Bに当選したことを条件に、演出抽選で当選した演出を設定する処理を行う。同様に、内部抽選でいずれの役にも当選しなかった場合(ハズレの場合)には、
図9に示す演出抽選テーブルBを用いた演出抽選を行い、演出抽選において演出Cに当選したことを条件に、演出Cを設定する処理を行う。
【0108】
また本実施形態の遊技機では、演出A、演出B、および演出Cの実行契機は、それぞれ
図10(A)、
図10(B)、および
図10(C)に示すように設定されている。なお本実施形態では、回転中の第1リールR1〜第3リールR3のうち、1つめのリールを停止させるために行うストップボタンの押下操作を「第1停止操作」といい、2つめのリールを停止させるために行うストップボタンの押下操作を「第2停止操作」といい、3つめのリールを停止させるために行うストップボタンの押下操作を「第3停止操作」という。また、第1停止操作により作動するストップスイッチ240を「1つめのストップスイッチ240」といい、第2停止操作により作動するストップスイッチ240を「2つめのストップスイッチ240」といい、第3停止操作により作動するストップスイッチ240を「3つめのストップスイッチ240」という。
【0109】
ここで演出Bに関しては、
図10(B)に示すように、演出部分IMG−B1〜演出部分IMG−B4のそれぞれの実行契機は、演出抽選で当選することにより演出Bが設定された遊技およびその次の遊技の複数の遊技にわたっている。すなわち、複数の遊技のそれぞれにおける契機により、演出部分IMG−B1〜演出部分IMG−B4のそれぞれの実行が開始される。
【0110】
図10(A)、
図10(B)、および
図10(C)に示すように、いずれの演出の実行も、演出が設定された遊技におけるスタートレバーSLに対する操作を契機として、すなわち演出が設定された遊技においてスタートスイッチ230が非作動状態から作動状態となったことを契機として開始されるが、この段階では、いずれの演出もキャラクタAとキャラクタBとが対戦する演出部分(IMG−A1、IMG−B1、IMG−C1)が実行されるため、遊技者はビッグボーナス(BB)の抽選フラグが内部当選状態に設定されているか否か判別することはできない。
【0111】
続いて、演出が設定された遊技において遊技者が第3停止操作を解除すると、すなわち3つめのストップスイッチ240が作動状態から非作動状態となると、いずれの演出も内容が変化することになる。この段階では、演出AについてはキャラクタAがキャラクタBに勝利する演出部分IMG−A2の実行が開始され、演出Bおよび演出CについてはキャラクタAがキャラクタBに敗戦する演出部分IMG−B2または演出部分IMG−C2の実行が開始されることになる。つまり、演出Aが実行された場合には、遊技者はこの段階でビッグボーナス(BB)の抽選フラグが内部当選状態に設定されていると判断できる。
【0112】
続いて、演出が設定された遊技の次の遊技において遊技者がスタートレバーSLを操作すると、すなわち演出が設定された遊技の次の遊技においてスタートスイッチ230が非作動状態から作動状態となると、演出Bについては内容が変化し、キャラクタAとキャラクタBとが再び対戦する演出部分IMG−B3の実行が開始されることになる。なお演出Cについては、キャラクタAとキャラクタBとが再び対戦する演出は実行されない。つまり、演出Bが実行された場合には、遊技者はこの段階でビッグボーナス(BB)の抽選フラグが内部当選状態に設定されていると判断でき、演出Cが実行された場合には、遊技者はこの段階でビッグボーナス(BB)の抽選フラグが内部当選状態に設定されていないと判断できる。
【0113】
最後に、演出が設定された遊技の次の遊技において遊技者が第3停止操作を解除すると、すなわち演出が設定された遊技の次の遊技において3つ目のストップスイッチ240が作動状態から非作動状態となると、演出Bの内容が変化し、キャラクタAがキャラクタBに勝利する演出部分IMG−B4が実行されることになる。
【0114】
このように本実施形態の遊技機では、演出A〜演出Cのいずれの演出が行われた場合であっても、特定の段階にならないと、ビッグボーナス(BB)の抽選フラグが内部当選状態に設定されているか否かを遊技者が判断できないような演出構成になっている。
【0115】
また本実施形態の遊技機では、ビッグボーナス(BB)の入賞形態を示す図柄組合せが有効ライン上に表示されると、ビッグボーナス(BB)が入賞したことを遊技者に報知する画像演出を液晶ディスプレイLCDに入賞報知演出として表示させる。ここで入賞報知演出の実行は、入賞報知演出による演出効果を高めるために、ビッグボーナス(BB)の入賞形態を示す図柄組合せが有効ライン上に表示されると直ちに開始されることが望ましい。
【0116】
従って本実施形態の遊技機では、当選報知演出を行う遊技においてビッグボーナス(BB)の入賞形態を示す図柄組合せが有効ライン上に表示される場合には、当選報知演出の実行中にビッグボーナス(BB)の入賞形態を示す図柄組合せが有効ライン上に表示されるので、当選報知演出の実行が完了する前に当選報知演出の実行を終了させて入賞報知演出の実行を開始させることになる。特に当選報知演出のうち演出部分IMG−A2、演出部分IMG−B2、演出部分IMG−B4の実行開始契機は、
図10(A)、
図10(B)に示すように、遊技者による第3停止操作の解除、すなわち3つ目のストップスイッチ240が作動状態から非作動状態となったことであるので、ビッグボーナス(BB)の入賞形態を示す図柄組合せが有効ライン上に表示されると直ちに入賞報知演出が開始されることにより、演出部分IMG−A2、演出部分IMG−B2、演出部分IMG−B4が実行されなくなってしまう。しかし演出部分IMG−A2、演出部分IMG−B2、演出部分IMG−B4は、一連の演出を構成する部分である上に、ビッグボーナス(BB)の当選有無を判明させる部分であるから遊技者の興味を惹く画像を用いて構成されることも多く、遊技者の関心が高いものとなっている。
【0117】
そこで本実施形態の遊技機では、当選報知演出を実行させる遊技においてビッグボーナス(BB)の入賞形態を示す図柄組合せが有効ライン上に表示された場合に、3つ目のストップスイッチ240が作動状態である間は当選報知演出の実行を継続させ、3つ目のストップスイッチ240が作動状態から非作動状態となったことを契機として、当選報知演出の実行を終了させて入賞報知演出の実行を開始させる。そして、当選報知演出を実行させない遊技においてビッグボーナス(BB)の入賞形態を示す図柄組合せが有効ライン上に表示された場合に、3つ目のストップスイッチ240の状態に関わらず入賞報知演出の実行を開始させるという制御手法を採用している。
【0118】
図11(A)〜
図11(D)は、3つ目のストップスイッチ240の状態と、実行される演出との関係を説明するための図である。まず
図11(A)に示すように、本実施形態の遊技機では、3つめのストップスイッチ240が非作動状態から作動状態となると(A1)、3つめのリールの停止制御が行われる(A2)。そして、第1リールR1〜第3リールR3が停止することにより、ビッグボーナス(BB)の入賞形態を示す図柄組合せが有効ライン上に表示されたとの情報が取得されると(A3)、当選報知演出が実行中であるか否かが判定される(A4)。ここで
図11(A)の例では、当選報知演出は実行されていないので、直ちに入賞報知演出の実行が開始される(A5)。なお、3つめのリールの停止制御が行われてから(A2)、ビッグボーナス(BB)の入賞形態を示す図柄組合せが有効ライン上に表示されたとの情報が取得されるまで(A3)の期間は、およそ200ms程度となっており、3つめのストップスイッチ240が非作動状態から作動状態となってから(A1)、再び非作動状態となるまで(A6)の期間は、遊技者の操作に応じて変化する。
【0119】
次に
図11(B)の例では、当選報知演出として演出Aの演出部分IMG−A1が実行されているが(B1)、3つめのストップスイッチ240が非作動状態から作動状態となって(B2)3つめのリールの停止制御が行われた結果(B3)、ビッグボーナス(BB)の入賞形態を示す図柄組合せが有効ライン上に表示されていないとの情報が取得されているので(B4)、当選報知演出が実行中であるか否かは判定されない。そして、3つめのストップスイッチ240が作動状態から非作動状態となったことを契機として(B5)、直ちに演出Aの演出部分IMG−A2の実行が開始される(B6)。
【0120】
次に
図11(C)の例では、当選報知演出として演出Aの演出部分IMG−A1が実行されており(C1)、3つめのストップスイッチ240が非作動状態から作動状態となって(C2)3つめのリールの停止制御が行われた結果(C3)、ビッグボーナス(BB)の入賞形態を示す図柄組合せが有効ライン上に表示されたとの情報が取得されているので(C4)、当選報知演出が実行中であるか否かが判定される(C5)。すると
図11(C)の例では、演出Aの演出部分IMG−A1が実行されているので(C1)、3つめのストップスイッチ240の作動状態が継続されているか否かが判定される(C6)。ここで
図11(C)の例では、3つめのストップスイッチ240の作動状態が継続されているので(C6)、3つめのストップスイッチ240の作動状態が継続されている間は、演出Aの演出部分IMG−A1の実行が継続され(C1)、演出Aの演出部分IMG−A1のデータが最後まで再生されると(実行が完了することの一例)、直ちに演出Aの演出部分IMG−A2の実行が開始される(C7)。そして、演出Aの演出部分IMG−A2のデータが最後まで再生される前に3つめのストップスイッチ240が作動状態から非作動状態となると(C8)、演出Aの演出部分IMG−A2の実行を終了させて直ちに入賞報知演出の実行が開始される(C9)。
【0121】
なお
図11(D)の例では、演出Aの演出部分IMG−A2のデータが最後まで再生された時点で(D1)3つめのストップスイッチ240の作動状態が継続されている(D2)。この場合には、演出Aの演出部分IMG−A2のデータが最後まで再生されると(D1)、3つめのストップスイッチ240の作動状態が継続されていても(D2)、直ちに入賞報知演出の実行が開始される(D3)。
【0122】
こうして本実施形態の遊技機は、当選報知演出が実行されない遊技においてビッグボーナス(BB)の入賞形態を示す図柄組合せが有効ライン上に表示された場合には、3つめのストップスイッチ240の作動状態を監視せずに直ちに入賞報知演出の実行を開始させることができる。そして、当選報知演出が実行されている遊技においてビッグボーナス(BB)の入賞形態を示す図柄組合せが有効ライン上に表示された場合には、3つめのストップスイッチ240の作動状態を監視して、遊技者により3つめのストップスイッチ240の作動状態が維持されると、入賞報知演出の実行の開始を保留して当選報知演出の実行を継続させることができる。従って本実施形態の遊技機は、ビッグボーナス(BB)の入賞形態を示す図柄組合せを有効ライン上に表示させつつ、当選報知演出の実行を継続させることができる。なお本実施形態の遊技機は、ビッグボーナス(BB)の入賞形態を示す図柄組合せが有効ライン上に表示されない場合にも、3つめのストップスイッチ240の作動状態を監視しない。
【0123】
図12(A)、
図12(B)は、当選報知演出として複数の演出部分のそれぞれの実行契機が複数の遊技にわたっている演出Bが設定された遊技におけるスタートスイッチ230および3つのストップスイッチ240のそれぞれの状態と、実行される演出との関係を説明するための図である。まず
図12(A)の例では、スタートレバーSLが押下されてスタートスイッチ230が非作動状態から作動状態となったことを契機として(E1)、第1リールR1〜第3リールR3の回転の開始、内部抽選、演出抽選が行われ(E2)、演出Bが設定されて演出部分IMG−B1が実行されている(E3)。そして
図12(A)の例では、3つめのストップスイッチ240が非作動状態から作動状態となって(E4)3つめのリールの停止制御が行われた結果(E5)、ビッグボーナス(BB)の入賞形態を示す図柄組合せが有効ライン上に表示されていないとの情報が取得されているので(E6)、当選報知演出が実行中であるか否かは判定されない。そして、3つめのストップスイッチ240が作動状態から非作動状態となったことを契機として(E7)、直ちに演出Bの演出部分IMG−B2の実行が開始される(E8)。
【0124】
そして
図12(A)の例では、演出Bが設定された遊技の次の遊技についてスタートレバーSLが押下されてスタートスイッチ230が非作動状態から作動状態となったことを契機として(E9)、第1リールR1〜第3リールR3の回転の開始、内部抽選が行われるとともに(E10)、直ちに演出部分IMG−B3が実行される(E11)。そして
図12(A)の例では、演出Bが設定された遊技の次の遊技についての3つめのストップスイッチ240が非作動状態から作動状態となって(E12)3つめのリールの停止制御が行われた結果(E13)、ビッグボーナス(BB)の入賞形態を示す図柄組合せが有効ライン上に表示されているとの情報が取得されているので(E14)、当選報知演出が実行中であるか否かが判定される(E15)。すると
図12(A)の例では、演出Bの演出部分IMG−B3が実行されているので(E11)、3つめのストップスイッチ240の作動状態が継続されているか否かが判定される(E16)。
【0125】
ここで
図12(A)の例では、3つめのストップスイッチ240の作動状態が継続されているので(E16)、3つめのストップスイッチ240の作動状態が継続されている間は、演出Bの演出部分IMG−B3の実行が継続され(E11)、演出Bの演出部分IMG−B3のデータが最後まで再生されると、直ちに演出Bの演出部分IMG−B4の実行が開始される(E17)。そして演出Bの演出部分IMG−B4のデータが最後まで再生される前に3つめのストップスイッチ240が作動状態から非作動状態となると(E18)、演出Bの演出部分IMG−B4の実行を終了させて直ちに入賞報知演出の実行が開始される(E19)。
【0126】
また
図12(B)の例では、スタートレバーSLが押下されてスタートスイッチ230が非作動状態から作動状態となったことを契機として(F1)、第1リールR1〜第3リールR3の回転の開始、内部抽選、演出抽選が行われ(F2)、演出Bが設定されて演出部分IMG−B1が実行されている(F3)。そして
図12(B)の例では、演出Bが設定された遊技についての3つめのストップスイッチ240が非作動状態から作動状態となって(F4)3つめのリールの停止制御が行われた結果(F5)、ビッグボーナス(BB)の入賞形態を示す図柄組合せが有効ライン上に表示されているとの情報が取得されているので(F6)、当選報知演出が実行中であるか否かが判定される(F7)。すると
図12(B)の例では、演出Bの演出部分IMG−B1が実行されているので(F3)、3つめのストップスイッチ240の作動状態が継続されているか否かが判定される(F8)。
【0127】
ここで
図12(B)の例では、3つめのストップスイッチ240の作動状態が継続されているので(F8)、3つめのストップスイッチ240の作動状態が継続されている間は、演出Bの演出部分IMG−B1の実行が継続され(F3)、演出Bの演出部分IMG−B1のデータが最後まで再生されると、直ちに演出Bの演出部分IMG−B2の実行が開始される(F9)。更に3つめのストップスイッチ240の作動状態が継続されている間は、演出Bの演出部分IMG−B2のデータが最後まで再生されると、直ちに演出Bの演出部分IMG−B3の実行が開始され(F10)、演出Bの演出部分IMG−B3のデータが最後まで再生されると、直ちに演出Bの演出部分IMG−B4の実行が開始され(F11)、演出Bの演出部分IMG−B4のデータが最後まで再生されると、3つめのストップスイッチ240の作動状態が継続されていても(F8)、直ちに入賞報知演出の実行が開始される(F12)。
【0128】
こうして本実施形態の遊技機は、演出Bが実行される複数の遊技のうち先に行われる遊技においてビッグボーナス(BB)の入賞形態を示す図柄組合せが有効ライン上に表示された場合であっても、その遊技において遊技者が3つめのストップスイッチ240の作動状態を維持することにより、複数の遊技のうち後に行われる遊技における契機により実行される演出部分の実行を順次開始させることができる。
【0129】
1−3.第1施形態の処理の流れ
続いて、フローチャートを参照しながら本実施形態の制御手法を実現する処理の一例について説明する。
【0130】
図13は、本実施形態の遊技機で行われる演出制御処理の一例を示すフローチャート図である。
図13に示すように、演出制御処理では、まず、ビッグボーナス(BB)の入賞形態を示す図柄組合せが有効ライン上に表示されたか否かが判定され(ステップS10)、ビッグボーナス(BB)の入賞形態を示す図柄組合せが有効ライン上に表示された場合には(ステップS10でY)、当選報知演出が実行中であるか否かが判定される(ステップS12)。ここで、当選報知演出が実行中である場合には(ステップS12でY)、3つめのストップスイッチ240が作動状態であるか否かが判定され(ステップS14)、3つめのストップスイッチ240が作動状態である場合には(ステップS14でY)、当選報知演出のデータが最後まで再生されたか否かが判定される(ステップS16)。そして、当選報知演出のデータが最後まで再生された場合には(ステップS16でY)、直ちに入賞報知演出の実行が開始される(ステップS18)。一方、当選報知演出のデータが最後まで再生されない場合には(ステップS16でN)、ステップS14に戻る。そして、3つめのストップスイッチ240が作動状態でなくなった場合には(ステップS14でN)、直ちに入賞報知演出の実行が開始される(ステップS18)。また、当選報知演出が実行中でない場合には(ステップS12でN)、ステップS14およびステップS16の処理は行われずに、直ちに入賞報知演出の実行が開始される(ステップS18)。
【0131】
2.第2実施形態
上述したように第1実施形態の遊技機は、3つめのストップスイッチ240が作動状態である間は入賞報知演出の実行の開始を保留する制御手法を採用するが、第2実施形態の遊技機は、3つめのストップスイッチ240が作動状態である作動期間が所定期間に達した場合に、当選報知演出の実行が完了するまで入賞報知演出の実行の開始を保留する制御手法を採用する。以下では、このような第2実施形態の遊技機について説明する。なお、上述した第1実施形態と共通の構成および手法については詳細な説明を省略し、主要な相違点を中心に説明する。
【0132】
2−1.構成
本実施形態の遊技機の演出制御手段180は、第1実施形態の遊技機と異なり、3つめのストップスイッチ240が非作動状態から作動状態となったことを契機として、3つめのストップスイッチ240が作動状態となっている期間である作動期間のカウントを開始する。そして演出制御手段180は、ビッグボーナス(BB)の入賞形態を示す図柄組合せが有効ライン上に表示された場合に、その遊技が当選報知演出を実行させる遊技であるか否かを判定し、その遊技が当選報知演出を実行させる遊技である場合に、作動期間が2秒間(所定期間の一例)に達したか否かを判定する。
【0133】
そして演出制御手段180は、作動期間が2秒間に達しない場合に、3つめのストップスイッチ240が作動状態から非作動状態となったことを契機として、当選報知演出の実行を終了させて入賞報知演出の実行を開始させる。これにより本実施形態では、当選報知演出が行われている遊技では、遊技者が第3番目に押下したストップボタンの押下操作を2秒間に達するまで継続しないことにより、当選報知演出の実行を完了させずに入賞報知演出の実行を開始させることができる。
【0134】
また演出制御手段180は、作動期間が2秒間に達した場合に、当選報知演出の実行が完了したことを契機として入賞報知演出の実行を開始させる。これにより本実施形態では、当選報知演出が行われている遊技では、遊技者が第3番目に押下したストップボタンの押下操作を2秒間に達するまで継続することにより、入賞報知演出の実行の開始を保留して当選報知演出の実行が完了するまで当選報知演出の実行を継続させることができる。
【0135】
なお演出制御手段180は、本実施形態においても上記第1実施形態と同様に、ビッグボーナス(BB)の入賞形態を示す図柄組合せが有効ライン上に表示された遊技が当選報知演出を実行させない遊技である場合には、3つめのストップスイッチ240の状態に関わらず、ビッグボーナス(BB)の入賞形態を示す図柄組合せが有効ライン上に表示されたことを契機として直ちに入賞報知演出の実行を開始させる。
【0136】
2−2.第2実施形態の制御手法
図14(A)、
図14(B)は、3つ目のストップスイッチ240の状態と、実行される演出との関係を説明するための図である。まず
図14(A)に示すように、本実施形態の遊技機では、3つめのストップスイッチ240が非作動状態から作動状態となると(G0)、3つめのリールの停止制御が行われるとともに(G1)、3つめのストップスイッチ240が作動状態となっている期間である作動期間のカウントが開始される(G2)。そして、第1リールR1〜第3リールR3が停止することにより、ビッグボーナス(BB)の入賞形態を示す図柄組合せが有効ライン上に表示されたとの情報が取得されると(G3)、当選報知演出が実行中であるか否かが判定される(G4)。すると
図14(A)の例では、演出Aの演出部分IMG−A1が実行されているので(G5)、3つめのストップスイッチ240の作動状態が継続されているか否かが判定される(G6)。ここで
図14(A)の例では、3つめのストップスイッチ240の作動状態が継続されているので(G6)、3つめのストップスイッチ240の作動状態が継続されている間は、演出Aの演出部分IMG−A1の実行が継続される(G5)。そして
図14(A)の例では、作動期間のカウントが2秒間に達するよりも前に(G7)3つめのストップスイッチ240が作動状態から非作動状態となっているので(G8)、演出Aの演出部分IMG−A1の実行を終了させて、直ちに入賞報知演出の実行が開始される(G9)。
【0137】
次に
図14(B)の例でも、当選報知演出として演出Aの演出部分IMG−A1が実行されており(H0)、3つめのストップスイッチ240が非作動状態から作動状態となって(H1)3つめのリールの停止制御が行われるとともに(H2)、3つめのストップスイッチ240が作動状態となっている期間である作動期間のカウントが開始される(H3)。そして
図14(B)の例でも、ビッグボーナス(BB)の入賞形態を示す図柄組合せが有効ライン上に表示されたとの情報が取得されているので(H4)、当選報知演出が実行中であるか否かが判定される(H5)。すると
図14(B)の例では、演出Aの演出部分IMG−A1が実行されているので(H0)、3つめのストップスイッチ240の作動状態が継続されているか否かが判定される(H6)。ここで
図14(B)の例では、3つめのストップスイッチ240の作動状態が継続されているので(H6)、3つめのストップスイッチ240の作動状態が継続されている間は、演出Aの演出部分IMG−A1の実行が継続され(H0)、演出Aの演出部分IMG−A1のデータが最後まで再生されると、直ちに演出Aの演出部分IMG−A2の実行が開始される(H7)。
【0138】
そして
図14(B)の例では、作動期間のカウントが2秒間に達した時点で(H8)3つめのストップスイッチ240の作動状態が継続されているので(H6)、3つめのストップスイッチ240が作動状態から非作動状態となっても(H9)、演出Aの演出部分IMG−A2の実行が継続される(H7)。そして、演出Aの演出部分IMG−A2のデータが最後まで再生されると、直ちに入賞報知演出の実行が開始される(H10)。なお、
図14(B)の例では、演出Aの演出部分IMG−A2のデータが最後まで再生されるまでに要する期間は4秒間となっており、作動期間の閾値である2秒間よりも長い期間となっている。
【0139】
こうして本実施形態の遊技機は、当選報知演出が実行されている遊技においてビッグボーナス(BB)の入賞形態を示す図柄組合せが有効ライン上に表示された場合には、3つめのストップスイッチ240の作動状態を監視して、遊技者により3つめのストップスイッチ240の作動状態が2秒間に達するまで維持されると、その後の3つめのストップスイッチ240の状態に関わらず、入賞報知演出の実行の開始を保留して当選報知演出の実行が完了するまで当選報知演出の実行を継続させることができる。従って本実施形態の遊技機は、ビッグボーナス(BB)の入賞形態を示す図柄組合せを有効ライン上に表示させつつ、当選報知演出の実行が完了するまで当選報知演出の実行を継続させることができる。そして本実施形態の遊技機は、遊技者より3つめのストップスイッチ240の作動状態が2秒間に達するまで維持されないと、当選報知演出の実行を完了させずに直ちに入賞報知演出の実行を開始させることができる。
【0140】
なお本実施形態の制御手法は、上記第1実施形態の制御手法と同様に、当選報知演出として複数の演出部分のそれぞれの実行契機が複数の遊技にわたっている演出Bが設定された場合にも適用することができる。すなわち本実施形態の遊技機は、演出Bが実行される複数の遊技のうち先に行われる遊技においてビッグボーナス(BB)の入賞形態を示す図柄組合せが有効ライン上に表示された場合であっても、その遊技において遊技者が3つめのストップスイッチ240の作動状態を2秒間に達するまで維持することにより、その後の3つめのストップスイッチ240の状態に関わらず、複数の遊技のうち後に行われる遊技における契機により実行される演出部分の実行を開始させることができる。
【0141】
2−3.第2施形態の処理の流れ
続いて、フローチャートを参照しながら本実施形態の制御手法を実現する処理の一例について説明する。
【0142】
図15は、本実施形態の遊技機で行われる演出制御処理の一例を示すフローチャート図である。
図15に示すように、本実施形態の演出制御処理では、まず、3つめのストップスイッチ240が作動状態となったか否かが判定され(ステップS30)、3つめのストップスイッチ240が作動状態となった場合には(ステップS30でY)、3つめのストップスイッチ240が作動状態となっている期間である作動期間のカウントが開始される(ステップS32)。すると、ビッグボーナス(BB)の入賞形態を示す図柄組合せが有効ライン上に表示されたか否かが判定され(ステップS34)、ビッグボーナス(BB)の入賞形態を示す図柄組合せが有効ライン上に表示された場合には(ステップS34でY)、当選報知演出が実行中であるか否かが判定される(ステップS36)。ここで、当選報知演出が実行中である場合には(ステップS36でY)、3つめのストップスイッチ240が作動状態であるか否かが判定され(ステップS37)、3つめのストップスイッチ240が作動状態である場合には(ステップS37でY)、3つめのストップスイッチ240の作動期間が2秒間に達したか否かが判定され(ステップS38)、3つめのストップスイッチ240の作動期間が2秒間に達した場合には(ステップS38でY)、当選報知演出のデータが最後まで再生されたか否かが判定される(ステップS40)。そして、当選報知演出のデータが最後まで再生された場合には(ステップS40でY)、直ちに入賞報知演出の実行が開始され(ステップS42)、作動期間のカウントがリセットされる(ステップS44)。
【0143】
一方、ビッグボーナス(BB)の入賞形態を示す図柄組合せが有効ライン上に表示されない場合には(ステップS34でN)、ステップS36〜ステップS42の処理は行われずに、作動期間のカウントがリセットされる(ステップS44)。また、ビッグボーナス(BB)の入賞形態を示す図柄組合せが有効ライン上に表示された場合でも(ステップS34でY)、当選報知演出が実行中でない場合には(ステップS36でN)、ステップS37〜ステップS40の処理は行われずに、直ちに入賞報知演出の実行が開始される(ステップS42)。また、当選報知演出が実行中である場合でも(ステップS36でY)、3つめのストップスイッチ240の作動期間が2秒間に達する前に(ステップS38でN)、3つめのストップスイッチ240が作動状態から非作動状態となった場合には(ステップS37でN)、ステップS40の処理は行われずに、当選報知演出の実行を終了させて直ちに入賞報知演出の実行が開始される(ステップS42)。
【0144】
3.第3実施形態
上述したように第1実施形態の遊技機および第2実施形態の遊技機は、
図11(A)に示したように、当選報知演出を実行させない遊技では、ビッグボーナス(BB)の入賞形態を示す図柄組合せが有効ライン上に表示されると直ちに入賞報知演出の実行が開始される(A5)制御手法を採用するが、第3実施形態の遊技機は、
図18(A)、
図18(D)、
図18(E)に示すように、当選報知演出を実行させるか否かに関わらず、ビッグボーナス(BB)の入賞形態を示す図柄組合せが有効ライン上に表示されても直ちに入賞報知演出の実行が開始されず、3つめのストップスイッチ240が作動状態から非作動状態となったことを契機として役が入賞したか否かが判定され、ビッグボーナス(BB)が入賞したと判定されると直ちに入賞報知演出の実行が開始される制御手法を採用する。以下では、このような第3実施形態の遊技機について説明する。なお、上述した第1実施形態と共通の構成および手法については詳細な説明を省略し、主要な相違点を中心に説明する。
【0145】
3−1.構成
本実施形態の遊技機の入賞判定手段140は、当選報知演出を実行させるか否かに関わらず、またビッグボーナス(BB)の入賞形態を示す図柄組合せが有効ライン上に表示されたか否かに関わらず、3つめのストップスイッチ240が作動状態から非作動状態となったことを契機として、役が入賞したか否かを判定する処理を行う。
【0146】
そして演出制御手段180は、当選報知演出を実行させない遊技においてビッグボーナス(BB)の入賞形態を示す図柄組合せが有効ライン上に表示された場合には、3つめのストップスイッチ240が作動状態から非作動状態となってビッグボーナス(BB)が入賞したと判定されたことを契機として、入賞報知演出の実行を開始させる。
【0147】
また演出制御手段180は、当選報知演出を実行させる遊技では、スタートレバーSLが押下されることによりスタートスイッチ230が非作動状態から作動状態となると複数の演出部分のうち先に実行される第1部分の実行を開始させ、ビッグボーナス(BB)の入賞形態を示す図柄が有効ライン上に表示されない場合に、3つめのストップスイッチ240が作動状態から非作動状態となったことを契機として(ストップスイッチが作動状態から非作動状態となった以降の所定契機の一例)、複数の演出部分のうち後に実行される第2部分(第1演出の一例)の実行を開始させる。
【0148】
また演出制御手段180は、当選報知演出を実行させる遊技においてビッグボーナス(BB)の入賞形態を示す図柄が有効ライン上に表示された場合に、3つめのストップスイッチ240が作動状態から非作動状態となったこと(所定契機の一例)に関わらず第2部分の実行を開始させ、3つめのストップスイッチ240が作動状態である間は第2部分の実行を継続させ、ビッグボーナス(BB)が入賞したと判定されたことを契機として、第2部分の実行を終了させて入賞報知演出の実行を開始させる。
【0149】
これにより本実施形態では、当選報知演出が実行される遊技においてビッグボーナス(BB)の入賞形態を示す図柄が有効ラインに表示された場合であっても、3つめのストップスイッチ240が作動状態から非作動状態となったことに関わらず第2部分の実行を開始させ、遊技者がストップスイッチの作動状態を維持することにより、第2部分の実行を継続させることができる。
【0150】
3−2.第3実施形態の制御手法
図18(A)〜
図18(E)は、3つ目のストップスイッチ240の状態と、実行される演出との関係を説明するための図である。まず
図18(A)の例では、当選報知演出が実行されていない。そして、3つめのストップスイッチ240が非作動状態から作動状態となって(I1)3つめのリールの停止制御が行われた結果(I2)、ビッグボーナス(BB)の入賞形態を示す図柄が有効ラインに表示されたとの情報が取得されている(I3)。そして、3つめのストップスイッチ240が作動状態から非作動状態となって(I4)入賞判定が行われた結果、ビッグボーナス(BB)が入賞したとの情報が取得されているので(I5)、直ちに入賞報知演出の実行が開始される(I6)。
【0151】
次に
図18(B)の例では、当選報知演出として演出Aの演出部分IMG−A1が実行されている(J1)。しかし、3つめのストップスイッチ240が非作動状態から作動状態となって(J2)3つめのリールの停止制御が行われた結果(J3)、ビッグボーナス(BB)の入賞形態を示す図柄が有効ラインに表示されていないとの情報が取得されている(J4)。そして、3つめのストップスイッチ240が作動状態から非作動状態となって(J5)入賞判定が行われた結果、ビッグボーナス(BB)は入賞しなかったとの情報が取得されているので(J6)、直ちに演出Aの演出部分IMG−A2(第1演出の一例)の実行が開始される(J7)。ここで
図18(B)の例では、演出Aの演出部分IMG−A1の実行は、演出Aの演出部分IMG−A2の実行が開始されるまで継続される(J1)。
【0152】
特に
図18(C)の例では、
図18(B)の例と同様にビッグボーナス(BB)の入賞形態を示す図柄が有効ラインに表示されていないとの情報が取得されているが(K4)、演出Aの演出部分IMG−A1のデータが最後まで再生された時点で(K5)3つめのストップスイッチ240の作動状態が継続されている(K6)。すると
図18(C)の例では、3つめのストップスイッチ240の作動状態が継続されている間は、演出Aの演出部分IMG−A1の実行が継続される(K1)。本実施形態では、演出Aの演出部分IMG−A1のデータが最後まで再生された時点(K5)の画像が表示され続ける。そして3つめのストップスイッチ240が作動状態から非作動状態となって(K7)入賞判定が行われた結果、ビッグボーナス(BB)は入賞しなかったとの情報が取得されると(K8)、直ちに演出Aの演出部分IMG−A1の実行が終了され、直ちに演出Aの演出部分IMG−A2の実行が開始される(K9)。
【0153】
次に
図18(D)の例では、当選報知演出として演出Aの演出部分IMG−A1が実行されている(L1)。そして、3つめのストップスイッチ240が非作動状態から作動状態となって(L2)3つめのリールの停止制御が行われた結果(L3)、ビッグボーナス(BB)の入賞形態を示す図柄が有効ラインに表示されているとの情報が取得されている(L4)。ここで
図18(D)の例では、
図18(C)の例と同様に、演出Aの演出部分IMG−A1のデータが最後まで再生されても(L5)3つめのストップスイッチ240の作動状態が継続されている(L6)。すると
図18(D)の例では、演出Aの演出部分IMG−A1のデータが最後まで再生されると(L5)、3つめのストップスイッチ240が作動状態から非作動状態とならなくとも直ちに演出Aの演出部分IMG−A2の実行が開始され(L7)、3つめのストップスイッチ240の作動状態が継続されている間は、演出Aの演出部分IMG−A2の実行が継続される(L7)。そして、演出Aの演出部分IMG−A2のデータが最後まで再生される前に3つめのストップスイッチ240が作動状態から非作動状態となって(L8)入賞判定が行われた結果、ビッグボーナス(BB)が入賞したとの情報が取得されると(L9)、演出Aの演出部分IMG−A2の実行を終了させて直ちに入賞報知演出の実行が開始される(L10)。
【0154】
なお
図18(E)の例では、演出Aの演出部分IMG−A2のデータが最後まで再生された時点で(M1)3つめのストップスイッチ240の作動状態が継続されている(L6)。すると
図18(E)の例では、3つめのストップスイッチ240の作動状態が継続されている間は、演出Aの演出部分IMG−A2の実行が継続される(L7)。本実施形態では、演出Aの演出部分IMG−A2のデータが最後まで再生された時点の画像が表示され続ける。そして3つめのストップスイッチ240が作動状態から非作動状態となって(M2)入賞判定が行われた結果、ビッグボーナス(BB)が入賞したとの情報が取得されると(M3)、直ちに演出Aの演出部分IMG−A2の実行が終了され、直ちに入賞報知演出の実行が開始される(M4)。
【0155】
こうして本実施形態の遊技機は、当選報知演出が実行される遊技においてビッグボーナス(BB)の入賞形態を示す図柄組合せが有効ライン上に表示された場合には、遊技者がストップスイッチの作動状態を維持することにより、当選報知演出の実行を継続させることができる。
【0156】
なお本実施形態の遊技機においても、第1実施形態の遊技機と同様に、当選報知演出として複数の演出部分のそれぞれの実行契機が複数の遊技にわたっている演出Bを実行させることができる。そしてこの場合には、
図12(A)および
図12(B)で説明した制御とほぼ同一の制御が行われるが、本実施形態では、当選報知演出を実行させる複数の遊技のいずれかにおいてビッグボーナス(BB)の入賞形態を示す図柄組合せが有効ライン上に表示された場合に、3つめストップスイッチ240が作動状態である間は複数の演出部分のそれぞれの契機(ストップスイッチが作動状態から非作動状態となった以降の所定契機の一例)に関わらず複数の演出部分のそれぞれの実行を順次開始させる。そして本実施形態では、3つめのストップスイッチ240が作動状態から非作動状態となって入賞判定が行われた結果、ビッグボーナス(BB)が入賞したとの情報が取得されると、直ちに入賞報知演出の実行が開始される。特に本実施形態では、
図12(B)で示した例とは異なり、演出Bの演出部分IMG−B4のデータが最後まで再生された時点で、3つめのストップスイッチ240の作動状態が継続されていると、3つめのストップスイッチ240の作動状態が継続されている間は、演出Bの演出部分IMG−B4(第1演出の一例)の実行が継続される。本実施形態では、演出Bの演出部分IMG−B4のデータが最後まで再生された時点の画像が表示され続ける。そして3つめのストップスイッチ240が作動状態から非作動状態となって入賞判定が行われた結果、ビッグボーナス(BB)が入賞したとの情報が取得されると、直ちに演出Bの演出部分IMG−B4の実行が終了され、直ちに入賞報知演出の実行が開始される。
【0157】
3−3.第3施形態の処理の流れ
続いて、フローチャートを参照しながら本実施形態の制御手法を実現する処理の一例について説明する。
【0158】
図19は、本実施形態の遊技機で行われる演出制御処理の一例を示すフローチャート図である。
図19に示すように、演出制御処理では、まず、当選報知演出が設定されている遊技であるか否かが判定され(ステップS50)、当選報知演出が設定された遊技である場合には(ステップS50でY)、ビッグボーナス(BB)の入賞形態を示す図柄組合せが有効ライン上に表示されたか否かが判定される(ステップS52)。そして、ビッグボーナス(BB)の入賞形態を示す図柄組合せが有効ライン上に表示された場合には(ステップS52でY)、入賞判定結果が取得されたか否かが判定される(ステップS54)。ここで、入賞判定結果が取得された場合には(ステップS54でY)、すなわち3つめのストップスイッチ240が非作動状態となった場合には、直ちに入賞報知演出の実行が開始される(ステップS56)。
【0159】
一方、入賞判定結果が取得されない場合には(ステップS54でN)、すなわち3つめのストップスイッチ240が作動状態である場合には、当選報知演出の第1部分のデータが最後まで再生されたか否かが判定される(ステップS58)。そして、第1部分のデータが最後まで再生された場合には(ステップS58でY)、直ちに第2部分の実行が開始される(ステップS60)。そして、第2部分が開始されてからも入賞判定結果が取得されたか否かが判定され(ステップS62)、入賞判定結果が取得された場合には(ステップS62でY)、すなわち3つめのストップスイッチ240が非作動状態となった場合には、直ちに入賞報知演出の実行が開始される(ステップS56)。一方、第1部分のデータが最後まで再生されない場合には(ステップS58でN)、ステップS54に戻る。
【0160】
なお、ビッグボーナス(BB)の入賞形態を示す図柄組合せが有効ライン上に表示されない場合にも(ステップS52でN)、入賞判定結果が取得されたか否かが判定される(ステップS64)。ここで、入賞判定結果が取得された場合には(ステップS64でY)、すなわち3つめのストップスイッチ240が非作動状態となった場合には、直ちに第2部分の実行が開始される(ステップS56)。
【0161】
4.変形例
本発明は、上述した第1実施形態〜第3実施形態で説明したものに限らず、種々の変形実施が可能である。なお、上記各実施形態や、変形例として後述する各種の手法は、本発明を実現する制御手法として適宜組み合わせて採用したり、置き換えて採用することができる。また上記各実施形態で説明した制御手法は、一例を示したに過ぎず、上記各実施形態の制御手法と同様の効果を奏する均等な手法を採用した場合においても本発明の範囲に含めることができる。
【0162】
4−1.変形例1
例えば第1実施形態および第2実施形態では、演出制御手段180が、ビッグボーナス(BB)の入賞形態を示す図柄組合せが有効ライン上に表示された場合に、その遊技が当選報知演出を実行させる遊技であるか否かを判定する例を挙げて説明したが、演出制御手段180が、その遊技が当選報知演出を実行させる遊技である場合に、ビッグボーナス(BB)の入賞形態を示す図柄組合せが有効ライン上に表示されたか否かを判定するようにし、ビッグボーナス(BB)の入賞形態を示す図柄組合せが有効ライン上に表示された場合に、3つめのストップスイッチ240の状態に応じて入賞報知演出の実行の開始を保留するようにしてもよい。
【0163】
図16は、
図13で示した第1実施形態の演出制御処理の変形例を示すフローチャート図である。
図16に示す変形例の演出制御処理では、
図13で示した演出制御処理とは異なり、まず、当選報知演出が設定されている遊技であるか否かが判定され(ステップS110)、当選報知演出が設定された遊技である場合には(ステップS110でY)、ビッグボーナス(BB)の入賞形態を示す図柄組合せが有効ライン上に表示されたか否かが判定され(ステップS112)、ビッグボーナス(BB)の入賞形態を示す図柄組合せが有効ライン上に表示された場合には(ステップS112でY)、3つめのストップスイッチ240が作動状態であるか否かが判定される(ステップS114)。
【0164】
図17は、
図15で示した第2実施形態の演出制御処理の変形例を示すフローチャート図である。
図17に示す変形例の演出制御処理では、
図15で示した演出制御処理とは異なり、まず、当選報知演出が設定されている遊技であるか否かが判定され(ステップS130)、当選報知演出が設定された遊技である場合には(ステップS130でY)、3つめのストップスイッチ240が作動状態となったか否かが判定される(ステップS132)。そして、3つめのストップスイッチ240が作動状態となった場合には(ステップS132でY)、3つめのストップスイッチ240が作動状態となっている期間である作動期間のカウントが開始される(ステップS134)。すると、ビッグボーナス(BB)の入賞形態を示す図柄組合せが有効ライン上に表示されたか否かが判定され(ステップS136)、ビッグボーナス(BB)の入賞形態を示す図柄組合せが有効ライン上に表示された場合には(ステップS136でY)、3つめのストップスイッチ240が作動状態であるか否かが判定される(ステップS137)。
【0165】
4−2.変形例2
また第1実施形態〜第3実施形態では、演出制御手段180が、演出抽選に当選した場合にその遊技において当選報知演出を演出装置に実行させる制御を行う例を挙げて説明したが、演出制御手段180が、内部抽選でビッグボーナス(BB)に当選してからボーナス成立状態において所定回数(例えば5回)の遊技が行われると、すなわち当選したビッグボーナス(BB)が入賞せずに所定回数の遊技が行われると(所定条件下の一例)、当選報知演出を演出装置に実行させる制御を行うようにしてもよい。
【0166】
また第1実施形態および第2実施形態では、演出制御手段180が、第1リールR1〜第3リールR3の停止位置に基づいて、ビッグボーナス(BB)の入賞形態を示す図柄組合せが有効ライン上に表示されたか否かを判定する例を挙げて説明したが、演出制御手段180は、入賞判定の結果に基づいて、ビッグボーナス(BB)の入賞形態を示す図柄組合せが有効ライン上に表示されたか否かを判定するようにしてもよい。
【0167】
また第1実施形態および第2実施形態では、入賞判定手段140が、ビッグボーナス(BB)の入賞形態を示す図柄組合せが有効ライン上に表示されたことを契機として、役が入賞したか否かを判定する処理を行うようにしてもよいし、3つめのストップスイッチ240が作動状態から非作動状態となったことを契機として、役が入賞したか否かを判定する処理を行うようにしてもよい。
【0168】
特に第2実施形態では、第1実施形態と同様に、ビッグボーナス(BB)の入賞形態を示す図柄組合せが有効ライン上に表示された遊技が当選報知演出を実行させない遊技である場合には、3つめのストップスイッチ240の状態に関わらず、ビッグボーナス(BB)の入賞形態を示す図柄組合せが有効ライン上に表示されたことを契機として直ちに入賞報知演出の実行を開始させる例を挙げて説明したが、ビッグボーナス(BB)の入賞形態を示す図柄組合せが有効ライン上に表示された遊技が当選報知演出を実行させない遊技である場合には、3つめのストップスイッチ240が作動状態から非作動状態となったことを契機として、役が入賞したか否かを判定し、ビッグボーナス(BB)が入賞したと判定されたことを契機として直ちに入賞報知演出の実行を開始させるようにしてもよい。
【0169】
4−3.変形例3
また第1実施形態〜第3実施形態では、スタートスイッチ230が非作動状態から作動状態となったことや、3つめのストップスイッチ240が作動状態から非作動状態となったことを契機として当選報知演出の各演出部分の実行を開始させる例を挙げて説明したが、スタートスイッチ230が作動状態から非作動状態となったことや、1つめあるいは2つめのストップスイッチ240が作動状態から非作動状態となったこと(特定ストップスイッチの状態が変化したことの一例)や、1つめあるいは2つめあるいは3つめのストップスイッチ240が非作動状態から作動状態となったこと(特定ストップスイッチの状態が変化したことの一例)を契機として、当選報知演出の各演出部分の実行を開始するようにしてもよい。
【0170】
また、第1実施形態〜第3実施形態では、当選報知演出として、遊技者による複数の操作を契機として段階的に内容が変化する演出(連続演出)を実行させる例を挙げて説明したが、当選報知演出として、遊技者による1つの操作を契機として実行される演出(単独演出)を実行させる場合にも本手法を採用することができる。例えば、スタートスイッチ230が非作動状態から作動状態となったことを契機として実行が開始される単独演出を当選報知演出として実行させるようにしてもよい。
【0171】
また、3つめのストップスイッチ240が作動状態から非作動状態となったことを契機(ストップスイッチが作動状態から非作動状態となった以降の所定契機の一例)として実行が開始される単独演出を当選報知演出として実行させる場合には、第1実施形態の変形例として、当選報知演出を実行させる遊技においてビッグボーナス(BB)の入賞形態を示す図柄組合せが有効ライン上に表示された場合に、3つめのストップスイッチ240が作動状態から非作動状態となったことに関わらず当選報知演出の実行を開始させ、3つめのストップスイッチ240が作動状態である間は当選報知演出の実行を継続させ、3つめのストップスイッチ240が作動状態から非作動状態となったことを契機として、当選報知演出の実行を終了させて入賞報知演出の実行を開始させるようにしてもよい。
【0172】
また第2実施形態の変形例として、当選報知演出を実行させる遊技においてビッグボーナス(BB)の入賞形態を示す図柄組合せが有効ライン上に表示された場合に、3つめのストップスイッチ240が作動状態から非作動状態となったこと(所定契機の一例)に関わらず当選報知演出の実行を開始させ、3つめのストップスイッチ240の作動期間が所定期間に達しない場合に、3つめのストップスイッチ240が作動状態から非作動状態となったことを契機として、当選報知演出の実行を終了させて入賞報知演出の実行を開始させ、3つめのストップスイッチ240の作動期間が所定期間に達した場合に、当選報知演出の実行が完了したことを契機として入賞報知演出の実行を開始させるようにしてもよい。
【0173】
また第3実施形態の変形例として、当選報知演出を実行させる遊技においてビッグボーナス(BB)の入賞形態を示す図柄組合せが有効ライン上に表示されない場合に、3つめのストップスイッチ240が作動状態から非作動状態となったことを契機として当選報知演出の実行を開始させ、当選報知演出を実行させる遊技においてビッグボーナス(BB)の入賞形態を示す図柄組合せが有効ライン上に表示された場合に、3つめのストップスイッチ240が作動状態から非作動状態となったことに関わらず当選報知演出の実行を開始させ、3つめのストップスイッチ240が作動状態である間は当選報知演出の実行を継続させ、ビッグボーナス(BB)が入賞したと判定されたことを契機として、当選報知演出の実行を終了させて入賞報知演出の実行を開始させるようにしてもよい。
【0174】
また、第1実施形態〜第3実施形態では、当選報知演出を実行させる遊技におけるリールの停止態様や入賞判定結果に応じて、入賞報知演出の実行の開始や当選報知演出の実行の開始を制御する例を挙げて説明したが、当選報知演出を実行させることが当選報知演出を実行させる遊技よりも前の遊技において設定される場合には、当選報知演出を実行させることが設定されている状態の遊技におけるリールの停止態様や入賞判定結果に応じて、入賞報知演出の実行の開始や当選報知演出の実行の開始を制御するようにしてもよい。例えば、当選報知演出を実行させる遊技の前回の遊技において当選報知演出を実行することを設定し、当選報知演出を実行させる遊技についてスタートスイッチ230が非作動状態から作動状態となったことを契機として当選報知演出の実行を開始させる遊技機では、当選報知演出を実行させる遊技の前回の遊技においてビッグボーナス(BB)の入賞形態を示す図柄組合せが有効ライン上に表示されない場合に、スタートスイッチ230が非作動状態から作動状態となったことを契機として当選報知演出の実行を開始させ、当選報知演出を実行させる遊技の前回の遊技においてビッグボーナス(BB)の入賞形態を示す図柄組合せが有効ライン上に表示された場合に、スタートスイッチ230が非作動状態から作動状態となったことに関わらず当選報知演出の実行を開始させ、3つめのストップスイッチ240が作動状態である間は当選報知演出の実行を継続させ、ビッグボーナス(BB)が入賞したと判定されたことを契機として、当選報知演出の実行を終了させて入賞報知演出の実行を開始させるようにしてもよい。
【0175】
また、第1実施形態〜第3実施形態では、液晶ディスプレイLCDの表示内容を変化させる画像演出を例にとり説明したが、ランプやLEDを点灯あるいは点滅させる光演出、スピーカから音を出力させる音演出についても本手法を採用することができ、これらの演出を併用することもできる。
【0176】
4−4.変形例4
また、第1実施形態および第2実施形態では、当選報知演出を実行させる遊技においてビッグボーナス(BB)の入賞形態を示す図柄組合せが有効ライン上に表示された場合に、3つめのストップスイッチ240の状態に応じて入賞報知演出の実行の開始を保留する例を挙げて説明したが、例えば、リプレイの抽選状態の変動契機あるいは演出状態の移行契機となっている特殊図柄組合せが、第1演出を実行させる遊技において有効ライン上に表示された場合に(リールが特定の停止態様で停止されることの一例)、特殊図柄組合せが有効ライン上に表示されたことを契機として実行が開始される第2演出の実行の開始を、3つめのストップスイッチ240の状態に応じて保留するようにしてもよい。また、リプレイの抽選状態の変動契機あるいは演出状態の移行契機となっている特殊リプレイA〜特殊リプレイCのいずれかの入賞形態を示す図柄組合せが、第1演出を実行させる遊技において有効ライン上に表示された場合に(リールが特定の停止態様で停止されることの一例)、特殊リプレイA〜特殊リプレイCのいずれかの入賞形態を示す図柄組合せが有効ライン上に表示されたことを契機として実行が開始される第2演出の実行の開始を、3つめのストップスイッチ240の状態に応じて保留するようにしてもよい。
【0177】
また、特定役が内部当選状態に設定されている場合にのみ表示されるいわゆるリーチ目や、特定役が内部当選状態に設定されている場合に表示されることがあるいわゆるチャンス目などが、第1演出を実行させる遊技において表示窓DWに表示された場合に(リールが特定の停止態様で停止される場合の一例)、リーチ目あるいはチャンス目が表示窓DWに表示されたことを契機として実行が開始される第2演出の実行の開始を、3つめのストップスイッチ240の状態に応じて保留するようにしてもよい。ここで、リーチ目あるいはチャンス目が1つあるいは2つのリールの停止位置により確定する場合には、リーチ目あるいはチャンス目が確定するリールを停止させる1つめのストップスイッチ240あるいは2つめのストップスイッチ240の状態に応じて第2演出の実行の開始を保留するようにしてもよい。すなわち第1リールR1〜第3リールR3の少なくとも1つが特定の停止位置で停止された場合に、第1リールR1〜第3リールR3の少なくとも1つが特定の停止位置で停止されたときに作動したストップスイッチ240の状態に応じて第2演出の実行の開始を保留するようにしてもよい。
【0178】
また、第1実施形態〜第3実施形態では、第1リールR1〜第3リールR3の3本のリールが設けられている例を挙げて説明したが、リールの本数は任意に変更することができる。
【0179】
4−5.変形例5
また、第1実施形態および第2実施形態では、第1演出を実行させない遊技においてリールが特定の停止態様で停止された場合は、ストップスイッチの状態に関わらず第2演出の実行を開始させる例を挙げて説明したが、第1演出を実行させる遊技か否かに関わらずリールが特定の停止態様で停止された場合は、ストップスイッチの状態に応じて第2演出の実行の開始を保留するようにしてもよい。このようにすれば、リールが特定の停止態様で停止された場合には、ストップスイッチの状態に応じて第2演出の実行の開始を保留することができ、リールが特定の停止態様で停止されない場合には、このような制御を行わないようにすることができる。具体的には、
図13のステップS12、
図15のステップS36、
図16のステップS110、
図17のステップS130を省略してもよい。
【0180】
4−6.変形例6
また、第1実施形態および第2実施形態では、3つめのストップスイッチ240の状態に応じて第2演出の実行の開始を保留する例を挙げて説明したが、3つめのストップスイッチ240が作動状態となっているときに、既に無効化されているベットスイッチ220、スタートスイッチ230、他のストップスイッチ240が作動状態となったことに基づいて、第2演出の実行の開始を保留するようにしてもよい。
【0181】
例えば、第1実施形態の変形例として、3つめのストップスイッチ240が作動状態となっている間に2つめのストップスイッチ240が再び作動状態となった場合には、3つめのストップスイッチ240の状態に関わらず、2つめのストップスイッチ240が作動状態である間は第1演出の実行を継続させ、2つめのストップスイッチ240が作動状態から非作動状態となったことを契機として、第1演出の実行を終了させて第2演出の実行を開始させるようにしてもよい。一方、3つめのストップスイッチ240が作動状態となっている間に2つめのストップスイッチ240が再び作動状態とならなかった場合には、3つめのストップスイッチ240の状態に関わらず、第2演出の実行を開始させるようにしてもよい。
【0182】
また、第2実施形態の変形例として、3つめのストップスイッチ240が作動状態となっている間に2つめのストップスイッチ240が再び作動状態となった場合には、3つめのストップスイッチ240の状態に関わらず、2つめのストップスイッチ240が作動状態である作動期間が所定期間に達した場合に、第1演出の実行が完了したことを契機として第2演出の実行を開始させるようにしてもよい。一方、2つめのストップスイッチ240が作動状態である作動期間が所定期間に達しない場合には、2つめのストップスイッチ240が作動状態から非作動状態となったことを契機として、第1演出の実行を終了させて第2演出の実行を開始させようにしてもよい。