(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5700847
(24)【登録日】2015年2月27日
(45)【発行日】2015年4月15日
(54)【発明の名称】化粧層付きマグネットシート材
(51)【国際特許分類】
H01F 7/02 20060101AFI20150326BHJP
【FI】
H01F7/02 F
【請求項の数】1
【全頁数】4
(21)【出願番号】特願2012-101180(P2012-101180)
(22)【出願日】2012年4月26日
(65)【公開番号】特開2013-229480(P2013-229480A)
(43)【公開日】2013年11月7日
【審査請求日】2013年5月7日
(73)【特許権者】
【識別番号】000110893
【氏名又は名称】ニチレイマグネット株式会社
(72)【発明者】
【氏名】前橋 清
【審査官】
久保田 昌晴
(56)【参考文献】
【文献】
実開昭62−010411(JP,U)
【文献】
特開2007−243022(JP,A)
【文献】
登録実用新案第3169220(JP,U)
【文献】
登録実用新案第3052793(JP,U)
【文献】
特開昭61−008400(JP,A)
【文献】
実開昭59−162226(JP,U)
【文献】
特開2005−248648(JP,A)
【文献】
特開平11−131684(JP,A)
【文献】
特開2001−090246(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01F 7/00−7/02、
B32B 1/00−37/30、
C09J 7/00−7/04、
D06N 1/00−7/06、
E04F 13/02−15/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面に同形状の模様が繰り返し印刷された化粧模様を有する化粧層を備えるマグネットシートの表面上に透明もしくは半透明の保護フィルムが貼り付けられてなるマグネットシート材において、前記保護フィルムが、前記同形状の模様を区切る位置に裁断ガイド表示を有することを特徴とするマグネットシート材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、裁断使用される化粧層付きマグネットシート材に関する。
【背景技術】
【0002】
最近では化粧層付きマグネットシート材が室内壁面材等として広く使用されるようになっている。この化粧層付きマグネットシート材よりなる壁面は、見た目は一般の壁材と同様でありながら、鉄板などの強磁性体よりなる棚や装飾品等、また、裏面を鉄板などの強磁性体とする棚や装飾品等の各種形態の物品が容易に取り付けられることで便利に使用される。この化粧層付きマグネットシート材は大形に製造されたものが提供され、施工現場において所定の大きさに裁断されて使用されるが、その裁断には寸法を測って線引き行う作業を要し非常に手間がかかる問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平7−310062
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この発明は、化粧層付きマグネットシート材の裁断が容易に行えるようにすることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、表面に同形状の模様が繰り返し印刷された化粧模様を有する化粧層を備えるマグネットシートの表面上に透明もしくは半透明の保護フィルムが貼り付けられてなるマグネットシート材において、前記保護フィルム
が、前記同形状の模様
を区切る位置に裁断ガイド表示を有する構成とした。
【0006】
上記構成によれば、保護フィルムを付けたままその裁断ガイド表示を目安としてマグネットシート材の裁断が行える。保護フィルムは表面の化粧層を保護するべく従来からあるもので、その保護フィルムが裁断に有効に利用される。
【0007】
とくに、裁断ガイド表示がマグネットシートの表面上を所定の寸法において区画するように設けられていることで、寸法を測って裁断線を引くことなく裁断ガイド表示を目安としてマグネットシート材の裁断が行え、所望の形態のマグネットシート材が得られる。また、裁断ガイド表示が化粧層の化粧模様に対応するように設けられていることで、化粧模様に対応して裁断線を引くことなく裁断ガイド表示を目安としてマグネットシート材の裁断が行える。
【発明の効果】
【0008】
この発明によれば、寸法を測って裁断線を引く等の手間を要することなく、保護フィルムの裁断ガイド表示を目安としてマグネットシート材の裁断が行えるようになり、これにより現場における施工性が格段に向上される。その結果、マグネットシート材の壁面等への使用が拡大され、壁面等の機能性が向上される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】この発明のマグネットシート材の実施形態の一部省略平面図
【
図2】この発明のマグネットシート材の実施形態の部分拡大断面図
【
図3】この発明のマグネットシート材の他の実施形態の一部省略平面図
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1はこの発明のマグネットシート材の実施形態の一部省略平面図、
図2は同部分拡大断面図である。マグネットシート材1は、マグネット材料粉を含有する合成ゴムシートの磁着品2及びその表面に塗装されることで化粧層3が形成されたマグネットシート5と、マグネットシート5の表面に密着して貼り付けられた透明もしくは半透明の保護フィルム7と、マグネットシート5の裏面に粘着剤6を介して貼り付けられた剥離シート8とからなる。
なお、マグネットシート材1は幅が1mで長尺なものである。
【0011】
保護フィルム7表面の全面にはマグネットシート5を裁断する際の裁断線(裁断ガイド表示)10が5cmの間隔でマス目を形成するように印刷形成されており、この裁断線7を目安としてマグネットシート材1は所望の形態に裁断することができる。例えば、裁断線10に沿って太線a位置で裁断することで縦寸法60cm、横寸法60cmのマグネットシート材1が得られ、太い破線b位置で裁断することで縦寸法80cm、横寸法50cmのマグネットシート材1が得られる。
【0012】
所望の形態に裁断されたマグネットシート材1は、保護フィルム7、剥離シート8が剥がされ、その裏面が壁面等に貼り付けられることで使用される。
【0013】
図3はこの発明のマグネットシート材の他の実施形態の平面図であり、この実施形態のマグネットシート材1はマグネットシート5の表面の化粧層3は木目模様の印刷された化粧シートが貼り付けられて形成されている。化粧層3の木目模様はマグネットシート材1の長手方向に沿って同形状のものが並設され、それらを区切る位置において保護フィルム7に裁断線10が印刷形成されている。裁断線10に沿って裁断することで同じ木目模様を持つマグネットシート材1が得られる。
【符号の説明】
【0014】
1 マグネットシート材
2 合成ゴムシートの磁着品
3 化粧層
5 マグネットシート
7 保護フィルム
10 裁断線(裁断ガイド表示)