(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5700943
(24)【登録日】2015年2月27日
(45)【発行日】2015年4月15日
(54)【発明の名称】補助冷却装置及び当該補助冷却装置を備える冷媒回収システム
(51)【国際特許分類】
F25B 45/00 20060101AFI20150326BHJP
【FI】
F25B45/00 A
【請求項の数】4
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2010-66348(P2010-66348)
(22)【出願日】2010年3月23日
(65)【公開番号】特開2011-196655(P2011-196655A)
(43)【公開日】2011年10月6日
【審査請求日】2012年4月5日
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000236056
【氏名又は名称】三菱電機ビルテクノサービス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】特許業務法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】藤原 正隆
【審査官】
鈴木 充
(56)【参考文献】
【文献】
特開平09−152233(JP,A)
【文献】
特開昭52−141034(JP,A)
【文献】
実開昭48−026760(JP,U)
【文献】
特開2006−189200(JP,A)
【文献】
特開平05−223492(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F25B 1/00,45/00
F28F 25/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
冷媒が収容された冷媒収容部と、
冷媒収容部から流入された冷媒を凝縮して液化させ、液化された冷媒を出力する液化部と、
液化部によって液化された冷媒を受け取って液化された冷媒が温度上昇によって一部気化しないように液化された冷媒を補助的に冷却する補助冷却装置と、
補助冷却装置によって補助的に冷却された冷媒を回収する冷媒回収部と、
を備える冷媒回収システムの補助冷却装置であって、
補助冷却装置は、
液化部によって液化された冷媒を受け取って冷媒回収部までの間の温度上昇によって気化しないように散水による冷却によって補助的に冷却して冷却済みの液化された冷媒を出力する散水冷却式の熱交換器と、
熱交換器の下方に設けられ、水を貯める貯水部と、
貯水部から水を汲み上げて熱交換器に対して散水する散水処理部と、
筐体に収納されずに露出した状態で配置される熱交換器に向かって散水の温度を冷やすために送風する送風機と、
を有することを特徴とする補助冷却装置。
【請求項2】
請求項1に記載の補助冷却装置において、
液化部は、
冷媒収容部から流入された冷媒を蒸発させる蒸発部と、
蒸発部によって気化された冷媒を圧縮する圧縮部と、
圧縮部によって圧縮された冷媒を凝縮して液化させる凝縮部と、
を有することを特徴とする補助冷却装置。
【請求項3】
冷媒が収容された冷媒収容部と、
冷媒収容部から流入された冷媒を凝縮して液化させ、液化された冷媒を出力する液化部と、
液化部によって液化された冷媒を受け取って液化された冷媒が温度上昇によって一部気化しないように液化された冷媒を補助的に冷却する散水冷却式の補助冷却装置と、
補助冷却装置によって補助的に冷却された冷媒を回収する冷媒回収部と、
を備える冷媒回収システムであって、
補助冷却装置は、
液化部によって液化された冷媒を受け取って冷媒回収部までの間に液化された冷媒が温度上昇によって気化しないように散水による冷却によって補助的に冷却して冷却済みの液化された冷媒を出力するための散水冷却式の熱交換器と、
熱交換器の下方に設けられ、水を貯める貯水部と、
貯水部から水を汲み上げて熱交換器に対して散水する散水処理部と、
筐体に収納されずに露出した状態で配置される熱交換器に向かって散水の温度を冷やすために送風する送風機と、
を有することを特徴とする冷媒回収システム。
【請求項4】
請求項3に記載の冷媒回収システムにおいて、
液化部は、
冷媒収容部から流入された冷媒を蒸発させる蒸発部と、
蒸発部によって気化された冷媒を圧縮する圧縮部と、
圧縮部によって圧縮された冷媒を凝縮して液化させる凝縮部と、
を有することを特徴とする冷媒回収システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、補助冷却装置及び当該補助冷却装置を備える冷媒回収システムに係り、冷媒を凝縮して液化してから回収する冷媒回収システムの補助冷却装置及び当該補助冷却装置を備える冷媒回収システムに関する。
【背景技術】
【0002】
空調機器等のように冷媒を用いて空調を行う装置は、冷媒交換又は装置を廃棄する際などに冷媒を回収することが行われている。このように冷媒を回収する方法として、例えば、空調装置から冷媒を吸入して、当該冷媒を凝縮して液化し、当該液化された冷媒を回収ボンベ等を用いて回収することが行われている。
【0003】
本発明に関連する技術として、例えば、特許文献1には、被回収機から回収すべき冷媒を蒸発用配管を通じてコンプレッサに導き、コンプレッサにより圧縮して昇圧させた後、凝縮用配管を通じて凝縮用熱交換器に導き、この凝縮用熱交換器によって冷媒を冷却して凝縮液化させ、回収用配管を通じてボンベに回収する冷媒回収機が開示されている。さらに、上記蒸発用配管の途中に蒸発用熱交換器が設けられ、該蒸発用熱交換器と上記被回収機との間に上記被回収機から上記蒸発用熱交換器に導かれる冷媒の量を制限して気化を促進させるための絞り弁が設けられ、上記蒸発用熱交換器内で冷媒が気化する際に周囲から奪う気化熱を利用して蒸気凝縮用熱交換器を冷却する構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】登録実用新案第3081226号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、冷媒を液化させてから回収ボンベ等に回収する場合において、回収作業時間が長くなるほど冷媒の温度が上昇し、当該温度が上昇した際に発生する熱により回収ボンベ内における冷媒が一部気化してしまうこともあるため、回収作業の効率が低下してしまうという問題がある。
【0006】
本発明の目的は、効率よく冷媒の回収を行うことを可能とする補助冷却装置及び当該補助冷却装置を備える冷媒回収システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る補助冷却装置は、冷媒が収容された冷媒収容部と、冷媒収容部から流入された冷媒を凝縮して液化させ
、液化された冷媒を出力する液化部と、液化部によって液化された冷媒を
受け取って液化された冷媒が温度上昇によって一部気化しないように液化された冷媒を補助的に冷却する補助冷却装置と、補助冷却装置によって
補助的に冷却された冷媒を回収する冷媒回収部と、を備える冷媒回収システムの補助冷却装置であって、補助冷却装置は、液化部によって液化された冷媒を
受け取って冷媒回収部までの間の温度上昇によって気化しないように散水による冷却
によって補助的に冷却して冷却済みの液化された冷媒を出力する
散水冷却式の熱交換器と、熱交換器の下方に設けられ、水を貯める貯水部と、貯水部から水を汲み上げて熱交換器に対して散水する散水処理部と、筐体に収納されずに露出した状態で配置される熱交換器に
向かって散水の温度を冷やすために送風する送風機と、を有することを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る補助冷却装置において、液化部は、冷媒収容部から流入された冷媒を蒸発させる蒸発部と、蒸発部によって気化された冷媒を圧縮する圧縮部と、圧縮部によって圧縮された冷媒を凝縮して液化させる凝縮部と、を有することが好ましい。
【0010】
本発明に係る冷媒回収システムは、冷媒が収容された冷媒収容部と、冷媒収容部から流入された冷媒を凝縮して液化させ
、液化された冷媒を出力する液化部と、液化部によって液化された冷媒を
受け取って液化された冷媒が温度上昇によって一部気化しないように液化された冷媒を補助的に冷却する
散水冷却式の補助冷却装置と、補助冷却装置によって
補助的に冷却された冷媒を回収する冷媒回収部と、を備える冷媒回収システムであって、補助冷却装置は、液化部によって液化された冷媒を
受け取って冷媒回収部までの間に液化された冷媒が温度上昇によって気化しないように散水による冷却
によって補助的に冷却して冷却済みの液化された冷媒を出力するための
散水冷却式の熱交換器と、熱交換器の下方に設けられ、水を貯める貯水部と、貯水部から水を汲み上げて熱交換器に対して散水する散水処理部と、筐体に収納されずに露出した状態で配置される熱交換器
に向かって散水の温度を冷やすために送風する送風機と、を有することを特徴とする。
【0012】
また、本発明に係る冷媒回収システムにおいて、液化部は、冷媒収容部から流入された冷媒を蒸発させる蒸発部と、蒸発部によって気化された冷媒を圧縮する圧縮部と、圧縮部によって圧縮された冷媒を凝縮して液化させる凝縮部と、を有することが好ましい。
【発明の効果】
【0013】
上記構成の補助冷却装置及び当該補助冷却装置を備える冷媒回収システムによれば、液化部によって液化された冷媒を冷却して、当該冷却された冷媒を冷媒回収部に回収させることができる。これにより、液化された冷媒の温度上昇を抑制しながら冷媒回収部に冷媒を回収することができる。したがって、効率よく冷媒の回収を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明に係る実施の形態において、補助冷却装置を備える冷媒回収システムを示す構成図である。
【
図2】本発明に係る実施の形態において、補助冷却装置の各構成を示す図である。
【
図3】本発明に係る実施の形態の冷媒回収システムにおいて、冷媒を回収する手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に、本発明に係る実施の形態について添付図面を参照しながら詳細に説明する。また、以下では、全ての図面において同様の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、本文中の説明においては、必要に応じそれ以前に述べた符号を用いるものとする。
【0016】
図1は、補助冷却装置5を備える冷媒回収システム10を示す構成図である。冷媒回収システム10は、冷媒収容部1と、液化部2と、補助冷却装置5と、冷媒回収部3とを含んで構成される。冷媒回収システム10は、冷媒収容部1に収容された冷媒を冷媒回収部3に回収する機能を有する。なお、冷媒収容部1と液化部2は、配管60で接続されている。液化部2と補助冷却装置5は、配管66で接続されている。補助冷却装置5と冷媒回収部3は、配管68で接続されている。
【0017】
冷媒収容部1は、冷媒を用いて室内等の空気調整を行う空調機器に用いられる冷媒を収容する収容器である。冷媒収容部1は、室内等の空気調整を行うために適切な量の冷媒を収納可能な内部体積を確保した外形を有している。
【0018】
液化部2は、液化用入口バルブ22と、蒸発器用熱交換器24と、圧縮機26と、凝縮器用熱交換器28と、冷却用送風機30と、液化用出口バルブ32とを含んで構成される。液化部2は、冷媒収容部1から流入されてきた冷媒を一旦気化させてから圧縮し、その後に凝縮液化する機能を有している。
【0019】
液化用入口バルブ22は、冷媒収容部1と蒸発器用熱交換器24とを接続する配管60上に設けられるバルブであり、開弁すると冷媒収容部1から蒸発器用熱交換器24に冷媒が流入し、閉弁すると冷媒収容部1から蒸発器用熱交換器24への冷媒の流入が停止する。
【0020】
蒸発器用熱交換器24は、上流側(入口側)は配管60を介して冷媒収容部1と接続され、下流側(出口側)は配管62を介して圧縮機26と接続される。蒸発器用熱交換器24は、冷媒収容部1から流入してきた冷媒を完全に気化するための熱交換を行う熱交換器である。
【0021】
圧縮機26は、上流側(入口側)は配管62を介して蒸発器用熱交換器24と接続され、下流側(出口側)は配管64を介して凝縮器用熱交換器28と接続される。圧縮機26は、蒸発器用熱交換器24によって完全に気化された冷媒の圧力を所定の圧力となるように圧縮する圧縮機である。
【0022】
凝縮器用熱交換器28は、上流側(入口側)は配管64を介して圧縮機26と接続され、下流側(出口側)は配管66を介して補助冷却装置5に接続される。凝縮器用熱交換器28は、圧縮機26によって所定の圧力に圧縮された冷媒を液化するための熱交換を行う熱交換器である。
【0023】
冷却用送風機30は、凝縮器用熱交換器28の近傍に設けられ、凝縮器用熱交換器28が効率的に冷媒を凝縮液化することができるように冷たい空気を送風する機能を有している。
【0024】
液化用出口バルブ32は、凝縮器用熱交換器28と補助冷却装置5とを接続する配管66上に設けられるバルブであり、開弁すると凝縮器用熱交換器28によって液化された冷媒が補助冷却装置5に流入し、閉弁すると凝縮器用熱交換器28から補助冷却装置5への冷媒の流入が停止する。
【0025】
図2は、補助冷却装置5の各構成を示す図である。補助冷却装置5は、補助冷却用入口バルブ51と、補助冷却用熱交換器52と、補助冷却用熱交換器取付金具53と、補助冷却用送風機54と、補助冷却用貯水部56と、補助冷却用散水処理部58と、補助冷却用出口バルブ59とを含んで構成される。補助冷却装置5は、凝縮器用熱交換器28によって凝縮液化された冷媒を効率的に補助冷却する機能を有する。
【0026】
補助冷却用入口バルブ51は、凝縮器用熱交換器28と補助冷却装置5とを接続する配管66上に設けられるバルブであり、開弁すると凝縮器用熱交換器28から補助冷却装置5に冷媒が流入し、閉弁すると凝縮器用熱交換器28から補助冷却装置5への冷媒の流入が停止する。
【0027】
補助冷却用熱交換器52は、上流側(入口側)は配管66を介して凝縮器用熱交換器28と接続され、下流側(出口側)は配管68を介して冷媒回収部3に接続される。補助冷却用熱交換器52は、凝縮器用熱交換器28によって液化された冷媒を冷却するための熱交換を行う熱交換器である。
【0028】
補助冷却用熱交換器取付金具53は、補助冷却用熱交換器52を補助冷却用貯水部56の開口から突出するように取り付けるための金具である。補助冷却用熱交換器取付金具53を用いて取り付けることで、いわゆる下駄が履かされたような状態となり、
図2に示されるように補助冷却用熱交換器52は、補助冷却用貯水部56の上方に位置するように取り付けることができる。
【0029】
補助冷却用送風機54は、補助冷却用熱交換器52の近傍に設けられ、補助冷却用熱交換器52が効率的に冷媒を凝縮液化することができるように冷たい空気を送風する機能を有している。
【0030】
補助冷却用貯水部56は、補助冷却用熱交換器52に散水するための水を貯水するために上部が開口された略箱型形状の貯水部である。また、補助冷却用貯水部56は、補助冷却用熱交換器52の下方の位置であって、補助冷却用散水処理部58によって補助冷却用熱交換器52に対して散水された後に、補助冷却用熱交換器52から滴り落ちる水を受け取るに好適な位置に設けられる。さらに、補助冷却用貯水部56は、補助冷却用熱交換器52に十分な量の散水ができる程度の内部体積を確保する外形を有している。
【0031】
補助冷却用散水処理部58は、ポンプ部582と、散水パイプ部586とを含んで構成される。補助冷却用散水処理部58は、補助冷却用貯水部56において貯水された水を汲み上げて補助冷却用熱交換器52に対して散水する機能を有する。
【0032】
ポンプ部582は、吸込口584から補助冷却用貯水部56において貯水された水を吸い込んで(汲み上げることで)散水パイプ部586に供給する電動式ポンプである。
【0033】
散水パイプ部586は、一方側がポンプ部582に接続され、補助冷却用熱交換器52の上方側に向かって延伸した他方側には、補助冷却用熱交換器52の全域に渡って好適に散水するための位置に複数の散水孔588が形成されている。ポンプ部582によって補助冷却用貯水部56から汲み上げられた水は、散水パイプ部586の内部通って複数の散水孔588から補助冷却用熱交換器52に散水される。
【0034】
補助冷却用出口バルブ59は、補助冷却装置5と冷媒回収部3を接続する配管68上に設けられるバルブであり、開弁すると補助冷却装置5によって冷却された冷媒が冷媒回収部3に流入し、閉弁すると補助冷却装置5から冷媒回収部3への冷媒の流入が停止する。
【0035】
冷媒回収部3は、補助冷却装置5によって冷却された冷媒が配管68を介して流入され、当該冷媒を内部に回収する回収部である。冷媒回収部3は、十分な量の冷媒を回収できる程度の内部体積を確保する外形を有している。
【0036】
上記構成の冷媒回収システム10の動作について、
図1〜
図3を参照して説明する。
図3は、冷媒回収システム10において、冷媒を回収する手順を示すフローチャートである。冷媒を用いて空気調整を行う空調機器の冷媒を交換する際に、冷媒収容部1から冷媒回収部3に冷媒を回収する必要がある。このとき、液化用入口バルブ22、液化用出口バルブ32、補助冷却用入口バルブ51、補助冷却用出口バルブ59は図示しない制御手段によって開閉弁制御される。冷媒回収システム10において、冷媒の回収が開始されると、冷媒収容部1から流出した冷媒が配管60を介して蒸発器用熱交換器24に流入し、当該冷媒は蒸発器用熱交換器24によって一旦完全に気化される(S10)。
【0037】
そして、蒸発器用熱交換器24によって気化された冷媒は、配管62を介して圧縮機26に流入され、当該冷媒は圧縮機26によって所定の圧力になるように圧縮される(S12)。
【0038】
それから、圧縮機26によって所定の圧力になるように圧縮された冷媒は、配管64を介して凝縮器用熱交換器28に流入され、当該冷媒は凝縮器用熱交換器28によって凝縮されて液化される(S14)。このとき、冷却用送風機30から凝縮器用熱交換器28に向かって冷たい風が送風されているので、凝縮器用熱交換器28において効率よく凝縮液化することができる。
【0039】
次に、凝縮器用熱交換器28によって凝縮液化された冷媒は、配管66を介して補助冷却装置5に流入され、当該冷媒は補助冷却装置5によって補助的に冷却される(S16)。より具体的には、補助冷却装置5に流入してきた冷媒は、補助冷却用熱交換器52によって冷却されるように熱交換されている。このとき、補助冷却用貯水部56に貯水された水をポンプ部582によって汲み上げて散水パイプ部586の複数の散水孔588から補助冷却用熱交換器52に対して散水しているため、補助冷却用熱交換器52は当該散水された水によって冷やされるため、効率よく熱交換することができる。さらに、補助冷却用送風機54から補助冷却用熱交換器52に向かって冷たい風が送風されているので、補助冷却用散水処理部58によって補助冷却用熱交換器52に散水された水の温度をさらに冷やすことができるため、補助冷却用熱交換器52における熱交換をより効率のよいものとすることができる。
【0040】
なお、さらに補助冷却用熱交換器52における熱交換の効率をあげるために、補助冷却用貯水部56に氷を入れておいて貯水された水の温度を予め下げておくことが好ましい。
【0041】
そして、補助冷却装置5によって補助的に冷却された冷媒は、配管68を介して冷媒回収部3に流入され、冷媒回収部3に回収される。このように、冷媒回収システム10によれば、凝縮器用熱交換器28によって凝縮液化された冷媒を補助冷却装置5によって補助的に冷却しているので、冷媒の回収作業に時間がかかった場合であっても冷媒の温度上昇を抑制できるため、効率よく冷媒の回収を行うことができる。
【符号の説明】
【0042】
1 冷媒収容部、2 液化部、3 冷媒回収部、5 補助冷却装置、10 冷媒回収システム、22 液化用入口バルブ、24 蒸発器用熱交換器、26 圧縮機、28 凝縮器用熱交換器、30 冷却用送風機、32 液化用出口バルブ、51 補助冷却用入口バルブ、52 補助冷却用熱交換器、53 補助冷却用熱交換器取付金具、54 補助冷却用送風機、56 補助冷却用貯水部、58 補助冷却用散水処理部、59 補助冷却用出口バルブ、60,62,65,66,68 配管、582 ポンプ部、584 吸込口、586 散水パイプ部、588 散水孔。