(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記複数のLED照明灯のうちの2つ以上のLED照明灯は1つの連結アームを介して前記電源ボックスに接続されていることを特徴とする請求項2から請求項4の何れか一項に記載のLED照明器具。
前記複数のLED照明灯のうちの第1のLED照明灯と第2のLED照明灯は、色温度が互いに異なることを特徴とする請求項2から請求項5の何れか一項に記載のLED照明器具。
前記複数のLED照明灯のうちの第1のLED照明灯と第2のLED照明灯は、配光角が互いに異なることを特徴とする請求項2から請求項6の何れか一項に記載のLED照明器具。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示された照明器具は、器具本体の一方の端部に設けられたダクトプラグが配線ダクトレールの開口溝に取り付けられる。ダクトプラグによる支持箇所は、器具本体の一方の端部のみであるため、一つの器具本体に複数の灯具部を設けたり、灯具部を大型化したりするなど、照明器具の重量が増加した場合は、一方の端部に設けられたダクトプラグのみでは照明器具を十分に支えることができない可能性があった。この可能性を考慮し、器具本体の一方の端部と他方の端部とに(即ち、両端部に)それぞれダクトプラグを設けることが考えられる。これにより、一つのダクトプラグが支持する重量を減らすことができるので、照明器具の重量増化に対応することが可能となる。
【0005】
器具本体の両端部にそれぞれダクトプラグを設けた照明器具を、配線ダクトレールに取り付ける取付作業では、各ダクトプラグを配線ダクトレールにそれぞれ固定(ロック)する。このロック操作は、ダクトプラグに繋がるレバーを使用者(ユーザー)が回転させることにより行うが、ユーザーがロック操作を忘れたり、ロック操作をした場合でもレバーの回転量が不足の場合は、ダクトプラグはロック状態とはならず、非ロック状態のままとなる。
【0006】
このため、上記の取付作業では、器具本体の両端部のダクトプラグのうち、一方のダクトプラグをロック状態とし、他方のダクトプラグは意図せず非ロック状態のまま、取付作業を終了してしまう可能性がある。この場合、照明器具は配線ダクトレールに取り付けられるものの、ダクトプラグによる支持箇所は器具本体の一方の端部のみである。照明器具に予期しない振動、衝撃等が加えられると、一方の端部のダクトプラグのみでは照明器具を支えきれず、照明器具が配線ダクトレールから脱落する可能性もある。
【0007】
また、ダクトプラグは、配線ダクトレール内の導電部と器具本体の電源回路とを電気的に接続するための端子を有する。ここで、端子を有するダクトプラグが非ロック状態の場合、端子は配線ダクトレール内の導電部と接触していない可能性がある。端子が導電部と非接触の場合、配線ダクトレールから器具本体の電源回路に電力が供給されないため、灯具部の光源が発光しないなどの発光不良が生じる。発光不良が生じた場合、ユーザーは、その原因を特定するために、配線ダクトレールに対する照明器具の取付状態を確認する必要がある。
【0008】
このように、器具本体の両端部にそれぞれダクトプラグを有する照明器具を用いる場合、ユーザーは、配線ダクトレールに対する照明器具の取付状態に関して、任意のタイミングでその確認が必要となる場合がある。しかしながら、配線ダクトレールは部屋の天井面や天井面に近い壁面など、脚立を用いないと手が届かないような高所に設置されている場合が多いため、その確認作業は労力を要する(即ち、容易ではない)という課題があった。
【0009】
そこで、この発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、配線ダクトレールに対する照明器具の取付状態を容易に確認可能なLED照明器具の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係るLED照明器具は、配線ダクトレールに対する取付面を有し、電源回路を収納する電源ボックスと、前記電源ボックスの長手方向の一端部に設けられ、前記取付面を前記配線ダクトレールに着脱可能に取り付ける第1の取付部と、前記電源ボックスの長手方向の他端部に設けられ、前記取付面を前記配線ダクトレールに着脱可能に取り付ける第2の取付部と、前記電源ボックスに連結され、前記電源回路から電力が供給されるLED照明灯とを備え、前記第1の取付部は、前記取付面に直交する軸まわりに所定角度範囲で回転可能な第1のレバーと、前記第1のレバーと連動して前記配線ダクトレールのレール溝に係合する状態と係合しない状態とを取り得る第1の係合部と、を有し、前記第2の取付部は、前記取付面に直交する軸まわりに所定角度範囲で回転可能な第2のレバーと、前記第2のレバーと連動して前記レール溝に係合する状態と係合しない状態とを取り得る第2の係合部と、を有し、前記第1の係合部は、前記第1のレバーを時計まわりに可動範囲の端部まで動かすと前記係合する状態となり、前記第2の係合部は、前記第2のレバーを反時計まわりに可動範囲の端部まで動かすと前記係合する状態となり、前記第1の係合部及び前記第2の係合部がそれぞれ前記係合する状態になると、前記第1のレバー及び前記第2のレバーの各操作側端部は前記電源ボックスの一方の側面の側に位置することを特徴とする。ここで、直交とは、略直交を含む。
【0011】
また、上記のLED照明器具において、前記第1の取付部は、前記第1のレバーの可動範囲を前記電源ボックスの長手方向に沿う中心軸を挟んで左右に同じ角度範囲に規制する第1の規制部材を有し、前記第2の取付部は、前記第2のレバーの可動範囲を前記中心軸を挟んで左右に同じ角度範囲に規制する第2の規制部材を有し、前記第1の規制部材と第2の規制部材は同一の形状で、且つ同一大きさを有することを特徴としてもよい。
【0012】
また、上記のLED照明器具において、前記取付面のうちの前記一端部と前記他端部との間に設けられ、前記取付面を前記配線ダクトレールに着脱可能に取り付ける第3の取付部をさらに備えることを特徴としてもよい。
また、上記のLED照明器具において、前記第3の取付部は、前記取付面に直交する軸まわりに所定角度範囲で回転可能な第3のレバーと、前記第3のレバーと連動して前記レール溝に係合する状態と係合しない状態とを取り得る第3の係合部と、を有することを特徴としてもよい。
【0013】
また、上記のLED照明器具において、前記第1のレバー、前記第2のレバー及び前記第3のレバーの各操作側端部は、平面視で前記電源ボックスの外側に位置することを特徴としてもよい。
また、上記のLED照明器具において、前記第3のレバーの操作側端部は、前記電源ボックスの前記一方の側面に対向する他方の側面の側に位置することを特徴としてもよい。
【0014】
また、上記のLED照明器具において、前記第3のレバーの操作側端部は、前記電源ボックスの前記一方の側面の側に位置することを特徴としてもよい。
また、上記のLED照明器具において、前記第3の取付部を複数備えることを特徴としてもよい。
また、上記のLED照明器具において、前記LED照明灯を複数備えることを特徴としてもよい。
【0015】
また、上記のLED照明器具において、前記複数のLED照明灯は互いに直列に前記電源回路に接続されていることを特徴としてもよい。
また、上記のLED照明器具において、前記複数のLED照明灯の各々は連結アームを介して前記電源ボックスに連結されていることを特徴としてもよい。
また、上記のLED照明器具において、前記複数のLED照明灯のうちの2つ以上のLED照明灯は1つの連結アームを介して前記電源ボックスに接続されていることを特徴としてもよい。
【0016】
また、上記のLED照明器具において、前記複数のLED照明灯のうちの第1のLED照明灯と第2のLED照明灯は、色温度が互いに異なることを特徴としてもよい。
また、上記のLED照明器具において、前記複数のLED照明灯のうちの第1のLED照明灯と第2のLED照明灯は、配光角が互いに異なることを特徴としてもよい。
また、上記のLED照明器具において、前記第1の取付部及び前記第2の取付部の何れか一方のみが、前記配線ダクトレールと電気的に接続する端子を有することを特徴としてもよい。
【0017】
本発明の別の態様に係るLED照明器具は、配線ダクトレールに対する取付面を有し、電源回路を収納する電源ボックスと、前記電源ボックスの長手方向の一端部に設けられ、前記取付面を前記配線ダクトレールに着脱可能に取り付ける第1の取付部と、前記電源ボックスの長手方向の他端部に設けられ、前記取付面を前記配線ダクトレールに着脱可能に取り付ける第2の取付部と、前記電源ボックスに連結され、前記電源回路から電力が供給されるLED照明灯とを備え、前記第1の取付部は、前記取付面に直交する軸まわりに所定角度範囲で回転可能な第1のレバーと、前記第1のレバーと連動して前記配線ダクトレールのレール溝に係合する状態と係合しない状態とを取り得る第1の係合部と、を有し、前記第2の取付部は、前記取付面に直交する軸まわりに所定角度範囲で回転可能な第2のレバーと、前記第2のレバーと連動して前記レール溝に係合する状態と係合しない状態とを取り得る第2の係合部と、を有し、前記第1の取付部及び前記第2の取付部の何れか一方のみが、前記配線ダクトレールと電気的に接続する端子を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明の一態様によれば、配線ダクトレールに対する照明器具の取付状態を容易に確認可能なLED照明器具を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明による実施形態を、図面を用いて説明する。なお、以下に説明する各図において、同一の構成を有する部分には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
<構成>
まず始めに、本発明の実施形態に係るLED照明器具100と、LED照明器具100が取り付けられる配線ダクトレール200の各構成について説明する。
【0021】
図1〜
図3は、本発明の実施形態に係るLED照明器具100の構成例を示す斜視図である。詳しくは、
図1はLED照明器具100を第1の側面11の斜め上方から見た斜視図であり、
図2はLED照明器具100を第1の側面11の斜め下方から見た斜視図である。
図3はLED照明器具100を第2の側面12の斜め上方から見た斜視図である。また、
図4は、電源ボックス10、第1の取付部30及び第2の取付部60の各構成例を示す平面図である(LED照明灯を省略して示している。)。
図5は、LED照明器具100の内部の構成例を示す分解斜視図である。なお、第1の側面11及び第2の側面は、電源ボックス10の長手方向に平行で、且つ、上面(即ち、取付面)13と直交する面である。
【0022】
図1〜
図4に示すように、LED照明器具100は、2灯タイプの照明器具であり、電源ボックス10と、電源ボックス10の長手方向の一端部に設けられた第1の取付部30と、電源ボックス10の長手方向の他端部に設けられた第2の取付部60と、電源ボックス10に連結アーム90を介して連結され、電源回路から電力の供給を受けて発光する2個のLED照明灯110と、を備える。また、LED照明器具100は、電源ボックス10の配線ダクトレールに対する取付面13に設けられた第3の取付部130をさらに備える。次に、各構成部について説明する。
【0023】
(電源ボックス)
電源ボックス10は、その内部に電源回路を収納する筐体である。電源ボックス10は、プラスチック、アルミニウム又はステンレス等の材料からなり、その外観形状は一方向に長く延びた形状(即ち、長手方向を有する形状)である。
図1〜
図3では、電源ボックス10の上面が配線ダクトレールに対する取付面13となっている。電源回路は、例えば、配線ダクトレールから供給される交流電力を直流に変換し、その出力(即ち、直流電力)をLED照明灯に供給する。
【0024】
図1〜
図4に示すように、取付面13には、ラバーパッド15が設けられている。ラバーパッド15は、LED照明器具100を配線ダクトレールに取り付けたときに、取付面13と配線ダクトレールとに挟まれる緩衝材である。このラバーパッド15によって、LED照明器具100の取付面13側を配線ダクトレールに押圧した状態で取り付けることができ、取付後にLED照明器具100がぐらつく(即ち、ガタガタする)ことを防ぐことができる。また、電源ボックス10の取付面13には、LED照明器具100を配線ダクトレールに取り付ける際のガイドとなる凸部16が配線ダクトレール10の長手方向に沿って設けられている。次に、電源ボックス10の内部構造について説明する。
【0025】
図5に示すように、電源ボックス10は、外側ボックス21と、外側ボックス21内に配置される内側ボックス22とを有する。内側ボックス22は、上面側部材23、内側ボックス本体24及び下面側部材25によってボックス型に形成されている。そして、内側ボックス本体24内に、電源回路を収納するための空間が確保されている。
また、電源ボックス10の取付面13には、第3の取付部130を取付面13と直交する軸まわりに回転可能に取り付けるための挿通孔26が設けられている。さらに、電源ボックス10の長手方向の一端部には、第1の取付部30を固定するためのネジ穴27が設けられている。電源ボックス10の長手方向の他端部には、第2の取付部60を固定するためのネジ穴(図示せず)が設けられている。
【0026】
(第1の取付部)
図1〜
図4に示すように、第1の取付部30は、電源ボックス10の長手方向の一端部に設けられ、電源ボックス10の取付面13を配線ダクトレールに着脱可能に取り付けるものである。第1の取付部30は、取付面13に直交する軸36まわりに所定角度範囲で回転可能な第1のレバー31と、第1のレバー31と連動して配線ダクトレールのレール溝に係合する状態と係合しない状態とを取り得る第1の係合部(第1のレールロック用爪部)32と、を有する。ここで、所定角度範囲とは、予め設定(設計)した角度範囲のことであり、例えば
図4に示す−θ°〜+θ°の範囲のことである。また、第1の取付部30は、第1のレバー31の可動範囲を電源ボックス10の長手方向に沿う中心軸を挟んで左右に同じ角度範囲に規制する第1の規制部材33を有する。
【0027】
第1の係合部32は、第1のレバー31を平面視で反時計まわり(以下、単に「反時計まわり」という。)に可動範囲の端部まで動かすと、配線ダクトレールと係合する状態となる。第1の係合部32が配線ダクトレールと係合する状態になると、第1のレバー31の操作側端部31aは電源ボックス10の第2の側面12の側に位置する。また、第1の取付部30は、配線ダクトレールと電気的に接続する端子34、35を有する。端子34は、L:ライブ用の端子である。端子35は、N:ニュートラル用の端子である。これら端子34、35は、第1の取付部30の先端部近傍に設けられており、第1のレバー31と連動して、第1の係合部32と共に軸36まわりに回転するようになっている。
【0028】
また、第1の取付部30の取付面(後述する蓋体40の上面)には、LED照明器具100を配線ダクトレールに取り付ける際のガイドとなる段差部37が設けられている。この段差部37の長手方向に沿う側面は、電源ボックス10の凸部16の長手方向に沿う側面とほぼ面一となっている。
次に、第1の取付部30の内部構造について説明する。
図5に示すように、第1の取付部30は、第1のレバー31、第1の係合部32及び端子34、35のほかに、電源ボックス10の長手方向の一端部に設けられる外ケース38と、この外ケース38の内側に配置される内ケース39と、内ケース39の上側を覆う蓋体40と、回転軸41と、回転軸41の外周側面を外径方向に拡げる拡幅用ネジ42と、回転軸41の蓋体40からの脱離を防止すると共に、端子34、35を互いに離して保持する絶縁性の間隔保持部材43と、端子34、35と電源回路とを電気的に接続する接続端子44、45と、接続端子44、45を内ケース39に固定するネジ46、47と、蓋体40を内ケース39に固定するネジ48と、外ケース38を電源ボックス10に固定するネジ49と、を有する。
【0029】
外ケース38及び蓋体40には、電源ボックス10の長手方向に沿う中心軸を挟んで左右に同じ角度範囲でそれぞれ切欠部38a、40aが設けられている。これら切欠部38a、40aに第1のレバー31が通される。切欠部38a、48aの両側面に第1のレバー31が接触することにより、第1のレバー31の回転が止められる。つまり、これら切欠部38a、48aを有する外ケース38及び蓋体40が、第1のレバー31の可動範囲を規制する第1の規制部材33を構成している。
【0030】
回転軸41は、その軸心に沿って拡幅用ネジ42を嵌め合わせるためのネジ穴が設けられている。また、第1の係合部32は第1のレバー31に固定されている。回転軸41は蓋体40と間隔保持部材43の各貫通孔(即ち、挿通孔)に挿通され、この状態で回転軸41のネジ穴に拡幅用ネジ42が嵌め合わされる。これにより、回転軸41の外周側面が広がって、回転軸41に第1のレバー31と間隔保持部材43とが固定される。また、第1のレバー31と間隔保持部材43とで蓋体40を挟むことによって、回転軸41の蓋体40からの抜け(脱離)を防止することができる。
【0031】
(第2の取付部)
図1〜
図4に示すように、第2の取付部60は、電源ボックス10の長手方向の他端部に設けられ、電源ボックス10の取付面13を配線ダクトレールに着脱可能に取り付けるものである。第2の取付部60は、取付面13に直交する軸66まわりに所定角度範囲で回転可能な第2のレバー61と、第2のレバー61と連動して配線ダクトレールのレール溝に係合する状態と係合しない状態とを取り得る第2の係合部(第2のレールロック用爪部)62と、を有する。ここで、所定角度範囲とは、予め設定(設計)した角度範囲のことであり、例えば
図4に示す−θ°〜+θ°の範囲のことである。また、第2の取付部60は、第2のレバー61の可動範囲を電源ボックス10の長手方向に沿う中心軸を挟んで左右に同じ角度範囲に規制する第2の規制部材63を有する。
【0032】
第2の係合部62は、第2のレバー61を平面視で時計まわり(以下、単に「時計まわり」という。)に可動範囲の端部まで動かすと、配線ダクトレールと係合する状態となる。第2の係合部62が配線ダクトレールと係合する状態になると、第2のレバー61の操作側端部は電源ボックス10の第2の側面12の側に位置する。なお、第2の取付部60は、第1の取付部30とは異なり、配線ダクトレールと電気的に接続する端子は有さない。
【0033】
また、第2の取付部60の取付面(後述する蓋体70の上面)には、LED照明器具100を配線ダクトレールに取り付ける際のガイドとなる段差部67が設けられている。この段差部67の長手方向に沿う側面は、電源ボックス10の凸部16の長手方向に沿う側面とほぼ面一となっている。
次に、第2の取付部60の内部構造について説明する。
図5に示すように、第2の取付部60は、第2のレバー61及び第2の係合部62のほかに、電源ボックス10の長手方向の他端部に設けられる外ケース68と、この外ケース68の内側に配置される内ケース69と、内ケース69の上側を覆う蓋体70と、回転軸71と、回転軸71の外周側面を外径方向に拡げる拡幅用ネジ72と、回転軸71の蓋体70からの脱離を防止する脱離防止部材73と、蓋体70を内ケース69に固定するネジ78と、外ケース68を電源ボックス10に固定するネジ79と、を有する。
【0034】
第1の取付部30と同様、第2の取付部60においても、外ケース68の切欠部68a及び蓋体70の切欠部70aに第2のレバー61が通される。これら切欠部68a、70aの両側面に第2のレバー61が接触することにより、第2のレバー61の回転が止められる。つまり、これら切欠部68a、70aを有する外ケース68及び蓋体70が、第2のレバー61の可動範囲を規制する第2の規制部材63を構成している。
【0035】
回転軸71は、その軸方向の中心部に拡幅用ネジ72を嵌め合わせるためのネジ穴が設けられている。また、第2の係合部62は第2のレバー61に固定されている。回転軸71は、第2のレバー61と脱離防止部材73の各貫通孔(即ち、挿通孔)に挿通され、この状態で回転軸71のネジ穴に拡幅用ネジ72が嵌め合わされる。これにより、回転軸71の外周側面が広がって、回転軸71に第2のレバー61と脱離防止部材73とが固定される。また、第2のレバー61と脱離防止部材73とで蓋体70を挟むことによって、回転軸71の蓋体70からの抜け(脱離)を防止することができる。
【0036】
(第3の取付部)
図1〜
図4に示すように、第3の取付部130は、電源ボックス10の取付面13のうちの、長手方向に沿う一端部と他端部との間に設けられ、該取付面13を配線ダクトレールに着脱可能に取り付けるものである。LED照明器具100は、第3の取付部130を2個備えている。
【0037】
第3の取付部130は、取付面13に直交する軸136まわりに所定角度範囲で回転可能な第3のレバー131と、第3のレバー131と連動して配線ダクトレールのレール溝に係合する状態と係合しない状態とを取り得る第3の係合部132と、を有する。ここで、所定角度範囲とは、予め設定(設計)した角度範囲のことである。第3のレバー131の操作側端部131aは、第3の取付部130がロック状態、非ロック状態の何れの状態にあっても、電源ボックス10の第1の側面11の側に位置する。
また、
図5に示すように、第3の取付部130は、第3のレバー131を電源ボックス10に回転可能に取り付けるためのネジ135、を有する。
【0038】
(LED照明灯)
図1〜
図4に示すように、LED照明灯110は、連結アーム90を介して電源ボックス10に連結されている。LED照明器具100は、LED照明灯110を2個備えている。2個のLED照明灯110は、互いに直列に電源回路に接続されている(直列に限定されるものではなく、並列でもよい。)。2個のLED照明灯110の色温度は互いに異なっていてもよいし(例えば、一方が昼白色で、他方が電球色)、同じでもよい。また、2個のLED照明灯110の配光角は互いに異なっていてもよいし、同じでもよい。
【0039】
図5に示すように、LED照明灯110は、LEDチップ(光源)を搭載したLED基板111と、LED基板111の発光面側に配置されたレンズ112と、LED基板111の発光面の反対側に配置された冷却用基板113と、レンズ112とLED基板111及び冷却用基板113を保持する保持部114と、バッフル115と、レンズ112とLED基板111及び冷却用基板113を保持部114に固定するネジ116と、バッフル115を保持部114に固定するネジ117と、を有する。冷却用基板113は、LED基板111が発する熱を保持部114に逃がして、LED基板111を冷却するための基板である。また、保持部114は、ヒートシンク114aを有する。LED照明灯110の配光角は、レンズ112及びバッフル115によって調整されている。
【0040】
(連結アーム)
連結アーム90は、上側アーム91と、下側アーム92とを有する。上側アーム91の上端部は、例えば
図5に示すように、ナット及びワッシャー等の複数の締結部材99によって外ケース38、68の底部に、その軸(即ち、上側アーム91の長手方向に沿う中心軸)まわりに回転可能に取り付けられている。また、下側アーム92の下端部は、ネジ93によって保持部114に固定されている。そして、上側アーム91の下端部と下側アーム92の上端部は、取付面13に平行な支持軸96を支点とするヒンジ構造となっている。これにより、下側アーム92は支持軸96まわりに回転可能となっている。このように、連結アーム90は2軸回転可能な構造となっている。
【0041】
なお、
図1等に示したように、上側アーム91の上端部には、外周方向に突き出た突起部97が設けられている。また、電源ボックス10の下面(即ち、取付面の反対側の面)には、上側アーム91の軸回りの回転を規制するための突起部17が設けられている。両突起部17、97が接触することにより、上側アーム91の軸まわりの回転が360°を超えない(即ち、無制限に回転しない)ように規制される。
【0042】
(配線ダクトレール)
図6は、配線ダクトレール200の構成例を示す斜視図である。配線ダクトレール200は少なくとも一つ以上の照明器具をレール上の任意の場所に取付可能な、長手方向に細長く延びた形状の照明器具用レールである。配線ダクトレール200は、その取付面201が部屋の天井面等に取り付けられる。また、配線ダクトレール200のうち取付面13に対向する面(下面)202側には、長手方向に沿って細長く開口する溝部211と、溝部の両側に配置された縁部(即ち、被係合部)213とを備える。
【0043】
この被係合部213に、第1の取付部30が有する第1の係合部32と、第2の取付部60が有する第2の係合部62と、第3の取付部130が有する第3の係合部132がそれぞれ係合される。また、配線ダクトレール200内には、配線ダクトレール200の長手方向に沿って、導電部224、225が設けられる。導電部224は、L:ライブ用の端子である。導電部225は、N:ニュートラル用の端子である。これら導電部224、225に配線ダクトレール200の各端子34、35が接触することにより、該端子34、35を介して電源回路に電力が供給される。また、配線ダクトレール200には、電源ボックス10の凸部16の側面や、第1の取付部30の段差部37の側面、第2の取付部60の段差部67の側面にそれぞれ当接する凸部228が設けられている。この凸部228は、N:ニュートラル側に設けられている。
【0044】
<動作>
次に、配線ダクトレール200に対するLED照明器具100の着脱動作について説明する。
図7及び
図8は、配線ダクトレール200にLED照明器具100を取付ける際の、第1の取付部30及び第2の取付部60の動作例を示す側面図である。詳しくは、
図7(a)及び
図8(a)は第1の係合部32の動作を示し、
図7(b)及び
図8(b)は第2の係合部62の動作を示す。
【0045】
まず、ユーザーは、LED照明器具100を配線ダクトレール200の下方において、LED照明器具100の長手方向を配線ダクトレール200の長手方向に合わせる。そして、この状態でLED照明器具100を上方に移動させる。これにより、
図7(a)及び(b)に示すように、配線ダクトレール200の溝部211内に、第1の取付部30の回転軸41と、第2の取付部60の回転軸71とが挿入される。また、図示しないが、第3の取付部130の回転軸も、配線ダクトレール200の溝部211内に挿入される。
【0046】
なお、ここでは、電源ボックス10の取付面13に設けられている凸部16の側面と、第1の取付部30の段差部37の側面及び第2の取付部60の段差部67の側面とを配線ダクトレール200の凸部228の側面に接触させる。これにより、凸部16及び段差部37、67と凸部228とがガイドとして機能し、第1の取付部30、第2の取付部60及び第3の取付部130の各回転軸を配線ダクトレール200の溝部211内に容易に挿入することができる。
【0047】
次に、ユーザーは第1のレバーを反時計まわりに回す。これにより、回転軸41は第1のレバーに連動して反時計まわりに回り、
図8(a)に示すように、第1の係合部32が配線ダクトレール200の被係合部213に係合される。このように第1の係合部32が被係合部213に係合されることにより、第1の取付部30はロック状態となる。また、第1の取付部30がロック状態になると同時に、端子34、35が配線ダクトレール200の導電部224、225にそれぞれ接触し、電源ボックス10内の電源回路への給電が可能な給電状態となる。
【0048】
また、ユーザーは、第1の取付部30の取付動作と前後して、或いは並行して、第2のレバーを時計まわりに回す。これにより、回転軸71は第2のレバー61に連動して時計まわりに回り、
図8(b)に示すように、第2の係合部62が配線ダクトレール200の被係合部213に係合される。このように第2の係合部62が被係合部213に係合されることにより、第2の取付部60はロック状態となる。
【0049】
図示しないが、第3の取付部130の取付け動作も同様である。第3のレバー131を反時計まわりに回す。これにより、第3の係合部が配線ダクトレール200の被係合部213に係合され、第3の取付部130はロック状態となる。このように、第1の取付部30、第2の取付部60及び第3の取付部130を全てロック状態にすることにより、LED照明器具100を配線ダクトレール200に対してスライドしないように、且つ配線ダクトレール200から脱落しないように、配線ダクトレール200に十分に固定することができる。
【0050】
次に、LED照明器具100の配線ダクトレール200に対する取外し動作について説明する。取外し動作は、上述した取付け動作の反対である。即ち、ユーザーは第1の取付部30及び第2の取付部60を取り外す。例えば、第1のレバーを時計まわりに回す。これにより、回転軸41は第1のレバーに連動して時計まわりに回り、第1の係合部32は配線ダクトレール200の被係合部213から外れて、第1の取付部30は非ロック状態となる。また、第1の取付部30が非ロック状態になると同時に、端子34、35も配線ダクトレール200の導電部224、225との接触が解除され、電源ボックス10内の電源回路への給電が行われない非給電状態となる。
【0051】
また、ユーザーは、第1の取付部30に対する上記操作と前後して、或いは並行して、第2のレバー61を反時計まわりに回す。これにより、回転軸71は第2のレバーに連動して反時計まわりに回り、第2の係合部62は配線ダクトレール200の被係合部213から外れて、第2の取付部60は非ロック状態となる。
第3の取付部130の取り外し動作も同様である。第3のレバー131を時計まわりに回すことにより、第3の係合部が配線ダクトレール200の被係合部213から外れて、第3の取付部130は非ロック状態となる。
【0052】
第1の取付部30、第2の取付部60及び第3の取付部130を全て非ロック状態とした後、ユーザーは、LED照明器具100を掴んだまま取外し方向(即ち、下方)へ移動させる。これにより、LED照明器具100を配線ダクトレール200から取り外すことができる。
この実施形態では、第1の側面11が本発明の「他方の側面」に対応し、第2の側面12が本発明の「一方の側面」に対応している。なお、第1の側面11、第2の側面12と、本発明の「一方の側面」、「他方の側面」との対応関係はこれに限定されるものではない。即ち、第1の側面11が本発明の「一方の側面」に対応し、第2の側面12が本発明の「他方の側面」に対応してもよい。
【0053】
<実施形態の効果>
本発明の実施形態は、以下の効果を奏する。
(1)第1のレバー31の操作側端部31a及び第2のレバー61の操作側端部61aがそれぞれ、電源ボックス10の長手方向に沿う中心軸よりも一方の側面の側に位置するか否かを確認することで、電源ボックス10の配線ダクトレール200に対する取付状態を判断することができる。
【0054】
図9は、LED照明器具100を第2の側面12の斜め下方から見た斜視図である。例えば、LED照明器具100を配線ダクトレール200に取り付け、ユーザーが脚立等の足場から降りた後で、LED照明器具100の取付状態を下から確認する場合を想定する。このとき、
図9に示すように、第1のレバー31の操作側端部31a及び第2のレバー61の操作側端部61aが電源ボックス10の第2の側面12の側にそれぞれ位置する場合は、ユーザーは第1のレバー31及び第2のレバー61の両方ともロック状態にあると判断することができる。また、第1のレバー31の操作側端部31a及び第2のレバー61の操作側端部61aがそれぞれ異なる側面の側に位置する場合は、第1のレバー31及び第2のレバー61の少なくとも一方が非ロック状態にあると判断することができる。これにより、LED照明器具100の取付状態を容易に確認することができる。
【0055】
この点について、比較例を挙げてより具体的に説明する。
第1の比較例として、第1のレバーの操作側端部が一方の側面の側にあり、第2のレバーの操作側端部が他方の側面の側にあるときに、両レバーがロック状態にある場合を想定する。この場合でも、電源ボックスの下方から両レバーのロック状態を確認することができるが、各レバーのロック位置は同一側面の側に揃わないため、ロック状態を直感的に把握することは難しい。
【0056】
また、第2の比較例として、第1のレバーの操作側端部が電源ボックスの長手方向の一端部からさらに長手方向に沿って外側に突き出し、第2のレバーの操作側端部が電源ボックスの長手方向の他端部からさらに長手方向に沿って外側に突き出しているときに、両レバーがロック状態にある場合を想定する。この場合でも、電源ボックスの下方から両レバーのロック状態を確認することができるが、各レバーのロック位置はLED照明灯で遮られるため、各レバーの長さを長くするなどの工夫が必要である。レバーを長くすると、LED照明器具の意匠性が損なわれてしまう可能性がある。
【0057】
これに対し、本実施形態では、第1のレバー31のロック位置及び第2のレバー61のロック位置は、同一側面の側に揃うため、ロック状態を直感的に把握し易い。また、第1のレバー31及び第2のレバー61がロック状態にあるときに、各レバー31、61の操作側端部30a、60aは第2の側面12の側に位置し、且つ、これら操作側端部30a、60aは平面視で電源ボックス10の外側に位置する(例えば、
図4参照。)。このため、各レバー31、61の長さを長くしなくても、ロック状態にあるときの操作側端部30a、60aの視認性を確保することができる。
【0058】
このように、本実施形態では、第1のレバー31及び第2のレバー61のロック状態を直感的に把握し易く、しかも、その操作側端部31a、61aの視認性を確保できるため、LED照明器具100の取付状態を容易に確認することができる。また、各レバー31、61を第2の比較例よりも短く(小さく)できるため、LED照明器具100の意匠性が損なわれることを回避することができる。
【0059】
(2)また、LED照明器具100の取付状態を容易に確認できることから、第1のレバー31及び第2のレバー61がそれぞれロック状態にあるときのロック位置、非ロック状態にあるときの非ロック位置を、小さな目立たない表示とすることができる。例えば、lock,unlockなどのワードを記したり、ロック位置を示すシールを貼付したり、ロック位置を示す色付けを行う場合でも、それらを小さな目立たない表示とすることができる。これにより、電源ボックス10等の意匠性が損なわれることを回避することができる。
【0060】
(3)また、ロック状態だけでなく、非ロック状態でも、第1のレバー31の操作側端部31a、第2のレバー61の操作側端部61a及び第3のレバー131の操作側端部131aは全て、平面視で電源ボックス10の外側に位置する。これにより、LED照明器具100を下から見上げたときの、各操作側端部31a、61a、131aの視認性をロック状態に関係なく確保することができ、LED照明器具100の取付状態をさらに容易に確認することができる。
【0061】
(4)また、第1の取付部30及び第2の取付部60のうち、第1の取付部30のみが端子34、35を有する。第2の取付部60は端子を有さない。即ち、電源ボックス10の長手方向に沿う両端部のうち、何れか一方の端部側にのみ端子34、35が配置されている。このため、ユーザーが端子34、35に触れて感電する可能性を低減することができる。この点について、例を挙げてより具体的に説明する。
【0062】
比較例として、第1の取付部がライブ用の端子を有し、第2の取付部がニュートラル用の端子を有するLED照明器具を想定する。そして、このLED照明器具が配線ダクトレールに取り付けられている場合を想定する。この想定下で、LED照明器具の第2の取付部が、何らかの理由(例えば、樹脂等の経年劣化)により配線ダクトレールのレール溝から外れた場合でも、第1の取付部が配線ダクトレールのレール溝から外れない限り、LED照明器具は配線ダクトレールから脱落しない。但し、電源ボックスの長手方向の他端部はレール溝から外れているため、LED照明器具は第1の取付部を支点に斜めに傾いて、第2の取付部と配線ダクトレールとの間に隙間が生じる可能性がある。LED照明器具を配線ダクトレールから取り外す際に、この隙間にユーザーが誤って指等を差し込んでしまうと、配線ダクトレール→ライブ端子→(LED照明灯)→ニュートラル端子→ユーザーの経路で電流が流れて、ユーザーが感電してしまう可能性がある。
【0063】
これに対して、本実施形態では、第2の取付部60は端子34、35を有さないため、第2の取付部60と配線ダクトレール200との間に指等を差し込んでも、端子34、35を介して感電することはない。また、第2の取付部60ではなく、第1の取付部30が配線ダクトレール200の溝部211から外れて第1の取付部30と配線ダクトレール200との間に隙間が生じることも考えられるが、この隙間に指等を差し込んでも、端子34、35は既に配線ダクトレール200の導電部224、225から離れているので、端子34、35を介してユーザーが感電することもない。このように、本実施形態では、ユーザーの感電を防止することができる。
【0064】
<変形例>
(1)上記の実施形態では、LED照明器具100が第3の取付部130を2個備える場合について説明した。しかしながら、本発明において、LED照明器具100が備える第3の取付部130の個数は1個でもいいし、3個以上の複数でもよいし、0個でもよい。電源ボックス10の長手方向の長さや、LED照明器具100全体の重さ等に応じて、第3の取付部130の個数を任意に設定してよい。このような場合であっても、上記した実施形態の効果(1)〜(4)と同様の効果を奏する。
【0065】
(2)また、上記の実施形態では、LED照明器具100がLED照明灯110を2個備える場合について説明した。しかしながら、本発明において、LED照明器具100が備えるLED照明灯110の個数は1個でもいいし、3個以上の複数でもよい。LED照明器具100が複数のLED照明灯110を有する場合は、複数のLED照明灯110の各々がそれぞれ別々の連結アーム90を介して電源ボックス10に連結されていてもよいし、複数のLED照明灯110が一本の連結アーム90を介して(即ち、共通の連結アームを介して)電源ボックス10に連結されていてもよい。
【0066】
また、この場合においても、複数のLED照明灯110の色温度は互いに異なっていても良いし、同じでもよい。複数のLED照明灯110の配光角は互いに異なっていてもよいし、同じでもよい。何れの場合も、上記した実施形態の効果(1)〜(4)と同様の効果を奏する。
なお、LED照明器具100が複数のLED照明灯110を備える場合は、複数のLED照明灯110を互いに直列に電源回路に接続することにより、各LED照明灯110に定電流を流すことができる。
【0067】
(3)また、上記の実施形態では、第3のレバー131の操作側端部131aが第1の側面11の側に位置する場合について説明した。しかしながら、本発明において、第3のレバー131の操作側端部131aの位置はこれに限定されるものではない。本発明において、第3のレバー131の操作側端部131aは全て第2の側面12の側に位置していてもよい。このような変形例を
図10に示す。
【0068】
図10は、本発明の実施形態の変形例に係るLED照明器具100Aを第2の側面12の斜め下方から見た斜視図である。この照明器具100Aにおいて、
図1〜
図9を用いて説明したLED照明器具100と異なる点は、第3のレバー131の操作側端部131aの位置だけである。それ以外の構成について、照明器具100Aは照明器具100と同じである。
【0069】
図10に示すように、このLED照明器具100Aでは、第3のレバー131の操作側端部131aは全て、第2の側面12の側に位置する。このような構成であっても、上記した実施形態の効果(1)〜(4)と同様の効果を奏する。
また、本変形例では、第1のレバー31及び第2のレバー61の各ロック位置を第3のレバー131の操作側端部131aを目印に、より容易に判断することが可能となる。即ち、第1のレバー31の操作側端部31aと第2のレバー61の操作側端部61aが、第3のレバー131の操作側端部131aと同じ側面(つまり、第2の側面12)の側に位置する場合に、第1のレバー31及び第2のレバー61はロック状態にあると判断することができる。各操作側端部31a、61a、131aが全て同一側面の側に位置するか否かでロック状態を判断できるので、配線ダクトレールに対するLED照明器具の取付状態をより容易に確認することが可能となる。
【0070】
(4)また、上記の実施形態では、第1の取付部30の取付面(即ち、蓋体40の上面)に、LED照明器具100を配線ダクトレールに取り付ける際のガイドとなる段差部37が設けられている場合について説明した。例えば、
図4では、蓋体40の段差部37は第2の側面12の側にのみ設けられている場合を示した。しかしながら、本発明において、上記の段差部37は、蓋体40の上面であって、第1の側面11の側と第2の側面12の側とにそれぞれ設けられていてもよい。即ち、
図4において、段差部37は長手方向に沿う中心軸を挟んで上下対称となるように、中心軸を挟んで両側設けられていてもよい。これにより、蓋体40は、第2の取付部60の蓋体70としても使用することができ、部品を共通化できるので、コスト低減に寄与することが可能である。
【0071】
(5)また、上記の実施形態では、第1の係合部32及び端子34、35の軸回りの回転動作、第2の係合部62の軸回りの回転動作、第3の係合部132の軸回りの回転動作、及び、連結アーム90の2軸回転動作について、ユーザーがそれぞれ第1、第2及び第3のレバー31、61、131や連結アーム90を手で回すなど、手動で行う場合を前提に説明した。しかしながら、本発明において、これらの回転動作は必ずしも手動で行う必要はない。これらの回転動作は、モータ等による電動でおこなってもよい。また、モータのオン、オフを、リモートコントローラ(即ち、リモコン)を用いて行ってもよい。
【0072】
また、LED照明灯110の照明光のオン、オフも、リモコンを用いて行ってよい。さらに、照明光がオンの場合は、その光量、色温度、配光角の各調整も、リモコンを用いて行ってよい。以上のようにリモコンを用いる場合は、リモコンから送信される制御信号を受信するための受信部をLED照明器具100に設けておく。このような構成でも、上記した実施形態の効果(1)〜(4)と同様の効果を奏する。
【0073】
<その他>
本発明は、以上に記載した実施形態や変形例に限定されるものではない。当業者の知識に基づいて実施形態や変形例に設計の変更等を加えてもよく、また、変形例を任意に組み合わせてもよく、そのような変更が加えられた態様も本発明の範囲に含まれる。
【解決手段】電源ボックス10の長手方向の一端部に設けられる第1の取付部30は、電源ボックス10の取付面13に直交する軸まわりに所定角度範囲で回転可能な第1のレバー31と、第1のレバー31と連動して配線ダクトレールのレール溝に係合する状態と係合しない状態とを取り得る第1の係合部32と、を有する。電源ボックス10の長手方向の他端部に設けられる第2の取付部60は、取付面13に直交する軸まわりに所定角度範囲で回転可能な第2のレバー61と、第2のレバー61と連動してレール溝に係合する状態と係合しない状態とを取り得る第2の係合部62と、を有する。第1、第2の係合部32、62がそれぞれ係合する状態になると、第1、第2のレバー32、62の各操作側端部は電源ボックス10の第2の側面12の側に位置する。