特許第5701602号(P5701602)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5701602ウエハーを検査するように構成される装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5701602
(24)【登録日】2015年2月27日
(45)【発行日】2015年4月15日
(54)【発明の名称】ウエハーを検査するように構成される装置
(51)【国際特許分類】
   G01N 21/956 20060101AFI20150326BHJP
   H01L 21/66 20060101ALI20150326BHJP
【FI】
   G01N21/956 A
   H01L21/66 J
【請求項の数】15
【全頁数】27
(21)【出願番号】特願2010-519994(P2010-519994)
(86)(22)【出願日】2008年8月11日
(65)【公表番号】特表2010-536034(P2010-536034A)
(43)【公表日】2010年11月25日
(86)【国際出願番号】US2008009571
(87)【国際公開番号】WO2009023154
(87)【国際公開日】20090219
【審査請求日】2011年8月2日
(31)【優先権主張番号】11/837,220
(32)【優先日】2007年8月10日
(33)【優先権主張国】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】502442049
【氏名又は名称】ケーエルエー−テンカー・コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】KLA−TENCOR CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】110000028
【氏名又は名称】特許業務法人明成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】カドクリー・アズミ
(72)【発明者】
【氏名】ビエラク・スティーブン
(72)【発明者】
【氏名】バエズ−イラバニ・メヘディ
【審査官】 藤田 都志行
(56)【参考文献】
【文献】 特開平10−048145(JP,A)
【文献】 特開2001−083080(JP,A)
【文献】 特表2008−532044(JP,A)
【文献】 国際公開第2006/094115(WO,A2)
【文献】 特開2002−243653(JP,A)
【文献】 特開昭61−104244(JP,A)
【文献】 米国特許第6774991(US,B1)
【文献】 服部 寿,「ウェーハ表面の欠陥検査システム」,表面技術,社団法人表面技術協会,1999年10月 1日,Vol. 50, No. 10,p. 879-886
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 21/956
H01L 21/66
JSTPlus(JDreamIII)
CiNii
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウエハーを検査するように構成される装置であって、
斜めの入射角で前記ウエハーに光を向けることにより前記ウエハー上の区域を照明するように構成される照明サブシステムと、
前記照明される区域の中の異なる地点であってそれぞれ所定の大きさを有する領域である地点から散乱される光を同時に集め、前記照明される区域の中の前記異なる地点以外の区域から散乱される光を集めず、そして前記異なる地点から集められる前記光を映像面の対応する位置に焦点を結ばせるように構成される集光サブシステムであって、前記異なる地点が前記ウエハー上の前記照明される区域の中で互いに空間的に離れている、集光サブシステムと、
前記映像面の前記対応する位置に焦点を結ぶ前記光を別々に検出し、そして、前記映像面の前記対応する位置に焦点を結ぶ前記光に応答する出力を別々に生成するように構成される検出サブシステムであって、前記出力が前記ウエハー上の欠陥の検出に用いられることができる、検出サブシステムと、を含み、
前記異なる地点の各々から集められるヘイズの量が前記ウエハー上の前記照明される区域に付随するヘイズの量より少ないように前記異なる地点の各々が構成される、装置。
【請求項2】
前記ウエハー上の前記異なる地点の各々の大きさがおよそ等しい、
請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記異なる地点から散乱される前記光の相当な量が前記ウエハーの表面から散乱されるものではないように前記ウエハー上の前記異なる地点の各々の大きさが選ばれる、
請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記異なる地点の各々から集められる前記ヘイズによる光量であって、前記検出サブシステムの前記出力の直流成分に対応する光量が、前記ウエハー上の前記照明される区域に付随する前記ヘイズによる光量であって、前記検出サブシステムの前記出力の直流成分に対応する光量より少ないように、前記異なる地点の各々が、さらに構成される、
請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記ウエハーの粗さによる前記異なる地点の各々から集められる空間雑音が前記ウエハーの前記粗さによる前記ウエハー上の前記照明される区域に付随する空間雑音より少ないように、前記異なる地点の各々が、さらに構成される、
請求項1に記載の装置。
【請求項6】
集光サブシステムが前記異なる地点から散乱される前記光を同時に集めるように構成される光学要素を含み、照明サブシステムが前記斜めの入射角で前記ウエハー上の前記区域に前記光学要素の開口部を通して前記光を向けることができるように、前記光学要素の一部が除去される、
請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記ウエハーがパターン化されないウエハーを含む、
請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記ウエハーがパターン化されるウエハーを含み、前記装置がさらにxとy方向に前記パターン化されるウエハーにわたり前記パターン化されるウエハーに向けられる前記光を走査するように構成される、
請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記集光サブシステムが前記異なる地点から散乱される前記光を同時に集めるように構成される小型の屈折光学要素を含む、
請求項1に記載の装置。
【請求項10】
前記集光サブシステムが、前記異なる地点から散乱される前記光を同時に集めるように構成される小型の屈折光学要素を含み、
前記屈折光学要素が、前記装置が前記集光サブシステムの焦点の変化に応答して前記ウエハーにわたる前記光の走査の間に前記屈折光学要素を動かすことができる大きさを持つ、
請求項1に記載の装置。
【請求項11】
前記異なる地点から散乱する前記光が既定の点広がり関数を持って前記映像面の前記対応する位置に画像を結ぶように、前記集光サブシステムが補正される、
請求項1に記載の装置。
【請求項12】
前記装置が、前記ウエハーを回転しつつ移動することにより前記ウエハーにわたり前記ウエハーに向けられる前記光を走査するように、さらに構成される、
請求項1に記載の装置。
【請求項13】
前記検出サブシステムが前記映像面の前記対応する位置に焦点を結ぶ前記光を別々に検出するように構成される検出器の配列を含む、
請求項1に記載の装置。
【請求項14】
検出サブシステムが前記映像面の前記対応する位置からの前記光を前記検出サブシステムの異なる検出器に別々に伝送するように構成される一組の光ファイバーを含む、
請求項1に記載の装置。
【請求項15】
前記照明される区域の中の前記異なる地点が前記照明される区域の中で重なり合わない、
請求項1の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は概してウエハーを検査するように構成される装置に関する。ある実施例はウエハー上の一つの区域を照明するようにそしてその照明される区域の中の種々の地点からの散乱光を検出するように構成される装置に関する。
【背景技術】
【0002】
下記の記述及び例はこの節に含まれるという理由では先行技術であるとは認められない。
【0003】
論理素子や記憶素子のような半導体素子を加工することは通常は半導体素子の様々な特性や複数の階層を形成するために多数の半導体加工工程を用いて半導体ウエハーのような基盤を処理することを含む。例えば、リソグラフィーはレチクルから半導体ウエハー上に配置されるレジストにパターンを転写することを含む半導体加工工程である。半導体加工工程の追加の例は、それらに限定されないが、化学的−機械的研磨、エッチング、蒸着、そしてイオン注入を含む。複数の半導体素子は一つの半導体ウエハー上に配置して加工することができ次に個々の半導体素子に分割することができる。
【0004】
検査工程は製造工程でのより高い歩留まりつまりより多い利益を促進する目的でウエハー上の欠陥を検出するために半導体製造工程の間に用いられる。検査は常に集積回路のような半導体素子の加工の重要な一部分であった。しかし、半導体素子の大きさが小さくなるに従って、より小さな欠陥が素子の故障を引き起こすことができるので検査は仕様を満たす半導体素子を成功裏に製造するためにより一層重要となっている。例えば、半導体素子の大きさが小さくなるに従って、比較的小さい欠陥でさえ半導体素子において望ましくない異常を引き起こすことがあるので縮小している大きさの欠陥の検出が必要になっている。これに伴い、ますます小さくなる欠陥に対する検査装置の感度を増すためにウエハーの検査の分野において多くの仕事がなされてきた。
【0005】
欠陥の大きさが小さくなるに従って検査装置の製造者と顧客共にとってより一般的なもう一つの関心事は比較的粗いウエハー表面上の比較的小さい欠陥を検出することの困難さである。特に、以前には、検出される欠陥が比較的大きかったので比較的粗い表面からの光の散乱はそれほど検査装置を制限しなかった。しかし、欠陥の大きさが小さくなるに従って、欠陥から散乱される光の量はまた減少することがある。そのようにして、比較的小さい大きさの欠陥から散乱される光の量は比較的粗い表面から散乱される光の量にさらに近いことがあり結果的にそのような表面の検査についての多くの装置の感度を下げることがある。従って、現在利用可能な検査装置は比較的粗い表面上の比較的大きな欠陥及び/または比較的滑らかな表面上の比較的小さな欠陥の検出ができるが、比較的粗い表面上で比較的小さい欠陥を検出することができる検査装置の必要性は依然としてある。
【0006】
上記のそれらのような多くの検査装置は球面及び/または円柱レンズを用いて直角及び/または斜角の入射角でウエハー上の一つの地点または線を撮像するように構成される。これらの装置の一つの地点または線の映像化はまた、少なくとも部分的に、粗い表面の検査についての装置の比較的低い感度(例えば、比較的小さい信号と雑音の比、SNR)の原因の一つとなる。特に、ウエハー面上の一つの地点または線が比較的大きい(特に通常検出される欠陥の大きさに比べて)ので、照明される地点または線からの散乱光はウエハーの表面からの比較的多量の散乱を含む。そのような散乱は比較的滑らかな表面については比較的少ないことがある。しかし、比較的粗いウエハーの表面からの散乱光はさらにより多いことがあり、従って、検査装置の感度に悪影響を与える。
【0007】
明らかに、従って、比較的粗い表面の検査についてのSNRを大きくする一つの方法はウエハー上の地点の大きさを小さくすることである。しかし、ウエハー上の光学的地点の大きさを小さくすると検査装置の処理量は減るが、一つの地点の走査に基づく装置はすでに比較的遅い走査速度を持っている。そのようにして、ウエハーのより大きい区域を複数の地点により同時に照明することができその結果ウエハーの表面からの比較的多量の散乱を引き起こすことなく検査装置の処理量を維持することができるようにウエハー上の複数のより小さな地点を撮像する試みがなされている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従って、処理量の要求を満たし、またはそれを上回りさえする一方で、特に絶対的な検出感度と比較的粗い表面の検査についての感度に関して、ウエハーの比較的高い感度の検査性能を提供するための装置と方法を開発することは有益であろう。
【課題を解決するための手段】
【0009】
様々な装置の実施例についての下記の記述はどんなやり方であっても添付の請求項の対象物を制限するように解釈されるべきものではない。
【0010】
一つの実施例はウエハーを検査するように構成される装置に関する。その装置は斜めの入射角でウエハーに光を向けることによりウエハー上の区域を照明するように構成される照明サブシステムを含む。その装置はまた照明される区域の中の異なる地点からの散乱光を集めその異なる地点から集められる光を映像面での対応する位置に焦点を合わせるように構成される照明サブシステムを含む。さらに、その装置は映像面での対応する位置に焦点を合わせられる光を別々に検出し映像面での対応する位置に焦点を合わせられる光に応答する出力を別々に生成するように構成される検出サブシステムを含む。その出力はウエハー上の欠陥を検出するために用いることができる。
【0011】
一つの実施例では、照明される区域の中の異なる地点はその照明される区域の中でお互いに重なり合わない。もう一つの実施例では、ウエハー上の異なる地点の各々の大きさはおよそ同じである。
【0012】
一つの実施例では、ウエハー上の異なる地点の各々の大きさは異なる地点からの散乱光の相当量がウエハーの表面から散乱されないように選ばれる。もう一つの実施例では、異なる地点の各々は異なる地点の各々から集められるヘイズの量がウエハー上の照明される区域に付随するヘイズの量より著しく少ないように構成される。一つの追加の実施例では、異なる地点の各々は異なる地点の各々から集められるヘイズによる直流の光のレベルがウエハー上の照明される区域に付随するヘイズによる直流の光のレベルより著しく少ないように構成される。一つのさらなる実施例では、異なる地点の各々はウエハーの粗さによる異なる地点の各々から集められる空間雑音がウエハーの粗さによるウエハー上の照明される区域に付随する空間雑音より著しく少ないように構成される。
【0013】
一つの実施例では、集光サブシステムは異なる地点からの散乱光を同時に集めるように構成される光学的要素を含む。一つのそのような実施例では、光学的要素の部分は照明サブシステムが斜めの入射角でウエハー上の区域にその部分を通して光を向けることができるように取り除かれる。
【0014】
いくつかの実施例では、ウエハーはパターン化されないウエハーを含む。他の実施例では、ウエハーはパターン化されるウエハーを含む。一つのそのような実施例では、装置はxとy方向にパターン化されるウエハーを横切ってパターン化されるウエハーに向けられる光を走査するように構成される。
【0015】
一つの実施例では、その集光サブシステムは異なる地点からの散乱光を同時に集めるように構成される小型の屈折光学要素を含む。もう一つの実施例では、その集光サブシステムは異なる地点からの散乱光を同時に集めるように構成される小型の屈折光学要素を含み、その屈折光学要素は集光サブシステムの焦点の変化に反応してウエハー上の光の走査の間に装置がその屈折光学要素を移動することができる大きさを持つ。一つの追加の実施例では、その集光サブシステムは異なる地点からの散乱光が決められた点広がり関数(PSF)を持って映像面内の対応する位置に像を結ぶように修正される。
【0016】
いくつかの実施例では、その装置はウエハーを同時に回転し平行移動することによりウエハーに向けられる光をウエハーにわたり走査するように構成される。
【0017】
一つの実施例では、検出サブシステムは映像面内の対応する位置に焦点を結ぶ光を別々に検出するように構成される検出器の配列を含む。もう一つの実施例では、検出サブシステムは映像面内の対応する位置からの光を別々に検査の下位組織の異なる検出器に転送する一組の光ファイバーを含む。上記の装置の実施例の各々はここに記述されるようにさらに構成することができる。
【0018】
もう一つの実施例はパターン化されるウエハーを検査するように構成される装置に関する。その装置は大体垂直な入射角でパターン化されるウエハー上の複数の地点を同時に照明するように構成される照明サブシステムを含む。その装置はまたその複数の地点からの光を別々に集めてその複数の地点から集められる光を映像面内の対応する位置に焦点を結ばせるように構成される集光サブシステムを含む。さらに、その装置は映像面内の対応する位置に焦点を結ぶ光を別々に検出して映像面内の対応する位置に焦点を結ぶ光に応答する出力を個々に生成する検出サブシステムをふくむ。その出力はパターン化されるウエハー上の欠陥を検出するために用いることができる。
【0019】
一つの実施例では、その複数の地点はパターン化されるウエハー上でお互いに重なり合わない。もう一つの実施例では、その複数の地点からの光は散乱光を含む。一つの追加の実施例では、その複数の地点からの光は反射光を含む。
【0020】
一つの実施例では、パターン化されるウエハー上の複数の地点の各々の大きさはおよそ等しい。もう一つの実施例では、パターン化されるウエハー上の複数の地点の各々の大きさはその複数の地点から集められる光の相当な量がパターン化されるウエハーの表面からの散乱ではないように選ばれる。
【0021】
一つの実施例では、複数の地点の各々は複数の地点の各々から集められるヘイズの量がパターン化されるウエハー上の複数の地点の全てにより覆われる区域に付随するヘイズの量より著しく少ないように構成される。もう一つの実施例では、複数の地点の各々は複数の地点の各々から集められるヘイズによるDCの光のレベルがパターン化されるウエハー上の複数の地点の全てにより覆われる区域に付随するヘイズによるDCの光のレベルより著しく少ないように構成される。一つの追加の実施例では、複数の地点の各々はパターン化されるウエハーの粗さによる複数の地点の各々から集められる空間雑音がパターン化されるウエハーの粗さによるパターン化されるウエハー上の複数の地点の全てにより覆われる区域に付随する空間雑音より著しく少ないように構成される。
【0022】
一つの実施例では、集光サブシステムは複数の地点からの光を集めるように構成される小型の屈折光学要素を含む。もう一つの実施例では、集光サブシステムは複数の地点からの光を集めるように構成される屈折光学要素を含み、その屈折光学要素は集光サブシステムの焦点の変化に反応してパターン化されるウエハーを走査する間に装置がその屈折光学要素を移動することができる大きさを持つ。一つの追加の実施例では、集光サブシステムは異なる地点からの光が決められたPSFを持って映像面内の対応する位置に像を結ぶように修正される。
【0023】
一つの実施例では、その装置はパターン化されるウエハーを同時に回転し平行移動することによりパターン化されるウエハー上の複数の地点に向けられる光をパターン化されるウエハーにわたり走査するように構成される。
【0024】
いくつかの実施例では、検出サブシステムは映像面内の対応する位置に焦点を結ぶ光を別々に検出するように構成される検出器の配列を含む。もう一つの実施例では、検出サブシステムは映像面内の対応する位置からの光を検出サブシステムの異なる検出器に別々に転送するように構成される一組の光ファイバーを含む。上記の装置の実施例の各々はここにさらに記述されるようにさらに構成することができる。
【0025】
本発明の他の目的や利点は以下の詳細な記述を読むことによってそして次の添付の図を参照することによって明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】ウエハーを検査するように構成される装置の一つの実施例の断面図を表わす概略図である。
図2】照明される区域と光が集められる照明される区域の中の異なる地点の一つの実施例の平面図を表わす概略図である。
図3】ウエハーを検査するように構成される装置の様々な実施例の断面図を表わす概略図である。
図4】ウエハーを検査するように構成される装置の様々な実施例の断面図を表わす概略図である。
図5】ウエハーを検査するように構成される装置の様々な実施例の断面図を表わす概略図である。
【0027】
本発明は様々な変更や別の形式を許すことができる一方で、そこでの特別な実施例は図での例を用いて示されここで詳細に記述される。しかしながら、図とそれらへの詳細な記述は本発明を開示された特別な形式に限定するように意図されるのではなく、反対に、意図することは添付の請求項によって定義されるように全ての変更、同等物、と代替物を本発明の精神と範囲に収めることであることが理解されるべきである。
【発明を実施するための形態】
【0028】
ここに用いられるように、用語“ウエハー”は通常半導体または非半導体の材料で形成される基盤を参照する。そのような半導体または非半導体の材料の例は、それらに限定されないが、単結晶シリコン、ガリウムヒ素、リン化インジウムを含む。そのような基盤は通常は半導体加工施設において見られる及び/または処理されることがある。
【0029】
一つ以上の層がウエハー上に形成されることができる。例えば、そのような層は、それらに限定されないが、レジスト、誘電性材料、導電性材料、そして半導体材料を含むことができる。そのような層の多くの異なる種類は当技術分野に既知であり、ここで用いられるような用語ウエハーはそのような層の全ての種類をその上に形成することができるウエハーを包含するように意図される。
【0030】
ウエハー上に形成される一つ以上の層はパターン化されたりパターン化されなかったりすることがある。例えば、ウエハーは、各々が反復可能なパターン化される特性を持つ、複数のダイを含むことができる。材料のそのような層を形成し処理することにより最終的に完成された装置とすることができる。ウエハー上には多くの異なる種類の装置を形成することができ、ここで用いられる用語ウエハーは当技術分野に既知のどんな種類の装置もその上に加工されるウエハーを包含するように意図される。
【0031】
実施例はここにおいてウエハーに関して記述されるが、通常はマスクまたはフォトマスクとも参照される、レチクルのようなもう一つの試料の検査のために用いることができることは理解されるべきである。多くの異なる種類のレチクルが当技術分野に既知であり、ここに用いられる用語“レチクル”、“マスク”、“フォトマスク”は当技術分野に既知のすべての種類のレチクルを包含するように意図される。
【0032】
いま図に転ずると、図が原寸に比例しないよう描かれていることがわかる。特に、図のいくつかの要素の寸法はその要素の特性を強調するために大幅に誇張されている。また図は同縮尺で描かれていないことがわかる。複数の図に示される同様に構成することができる要素は同じ参照数字を用いて表わされている。
【0033】
図1に示される装置はまた照明される区域の中の異なる地点から散乱される光を同時に集めてその異なる地点から集められる光を映像面内の対応する位置に焦点を結ぶように構成される集光サブシステムを含む。照明される区域の中の異なる地点は図2に示されるように構成することができる。例えば、図2に示されるように、上記のような照明サブシステムはここに記述されるようにウエハー(図2に示されない)上の区域16を照明するように構成することができる。さらに、図2に示されるように、さらにここに記述されるような集光サブシステムはここに記述されるように照明される区域16の中の異なる地点18からの散乱光を同時に集めて異なる地点18から集められる光をさらにここに記述されるように映像面内の対応する位置に焦点を結ぶように構成することができる。このやり方では、図2に示される照明される区域の中の異なる地点の位置はここに記述されるように映像面内の対応する位置の画像に(例えば、ウエハーの表面についての光ファイバーの集光の画像に)対応する。そのようにして、ここに記述される装置の実施例は、ここにさらに記述されるように構成することができる、多頭の集光器と組み合わせられる斜めの照明用に構成することができる。図2に示されるような一つの実施例では、照明される区域16の中の異なる区域18は照明される区域の中でお互いに重なり合わない。さらに、図2において異なる地点は照明される区域の中でお互いに隣接して位置するように示されるが、その異なる地点はウエハー上の照明される区域の中でお互いに空間的に離れていることができる。図2に示されるようにもう一つの実施例では、ウエハー上の異なる地点18の各々の大きさはおよそ等しい。
【0034】
一つの実施例では、ウエハー上の異なる複数の地点の各々の大きさは、その異なる複数の地点から散乱される光の実質的な量がウエハーの表面から散乱されないように、選ばれる。例えば、図2に示されるように、異なる複数の地点18の区域の欠陥20の区域に対する比は、照明される区域16の欠陥20の区域に対する比より、十分により小さい。従って、欠陥がある異なる地点からの散乱光に対する欠陥からの散乱光の比は、照明される区域からの散乱光に対する欠陥からの散乱光の比より、有利に十分により大きい。そのようにして、いくつかの例では、ウエハー上の異なる複数の地点の大きさが、ウエハー上で検出されるべき複数の欠陥の大きさより、ほんの少しだけより大きいように、集光サブシステムを構成することは有益であることがある。このやり方では、異なる複数の地点の中の一つの欠陥からの散乱光ではない、ウエハー上の異なる複数の地点から集められる散乱光の量は、最小にすることができ、その結果、雑音の減少を最大とし、欠陥に対する感度を最大とすることができる。そのようにして、ここに記述される実施例は、比較的小さい欠陥の検出において感度の向上をもたらす。
【0035】
もう一つの実施例では、異なる複数の地点の各々は、異なる複数の地点の各々から集められるヘイズの量が、ウエハー上の照明される区域に付随するヘイズの量より著しくより少ないように、構成される。例えば、異なる複数の地点の各々は、ウエハー表面での散乱に付随するヘイズが、照明される区域の比較的小さい区分上で集められるように、構成することができる。例えば、異なる地点当たり(そして従ってチャンネル当たり)集められる光が直径約2μmの円に対応するならば、異なる複数の地点から集められるヘイズの量の、SP2装置(カリフォルニア州サンノゼのKLA-Tencor社から商業的に入手可能)の10μm掛ける60μm、高感度の地点から集められるヘイズの量と比較した縮小比は、約150倍となる。
【0036】
一つの追加の実施例では、異なる複数の地点の各々は、異なる複数の地点の各々から集められるヘイズによる直流(DC)の光のレベルが、ウエハー上の照明される区域に付随するヘイズによるDCの光のレベルより著しくより少ないように、構成される。例えば、上記のように、異なる複数の地点の各々は、異なる複数の地点の各々から集められるヘイズの量が、ウエハー上の照明される区域に付随するヘイズの量より著しくより少ないように、構成することができる。異なる複数の地点をそのように構成することは、そのように構成することによりウエハーのヘイズによるDCの光のレベルが減少し、結果としてショット雑音が約10倍を超えて縮小するので、追加の利益をもたらす。例えば、ヘイズの信号は、上記のように約二桁縮小することができ、その結果、ショット雑音は約10倍縮小されることになる。
【0037】
一つのさらなる実施例では、異なる複数の地点の各々は、異なる複数の地点の各々から集められるウエハーの粗さによる空間雑音が、ウエハー上の照明される区域に付随するウエハーの粗さによる空間雑音より、著しくより小さいように、構成される。例えば、上記のように、異なる複数の地点の各々は、異なる複数の地点の各々から集められるヘイズの量が、ウエハー上の照明される区域に付随するヘイズの量より著しくより少ないように、構成することができる。そのように構成することにより、ウエハーの粗さによる空間雑音が著しく減少するので、異なる複数の地点をそのように構成することは有益である。現況で用いられる検査装置の最高の感度が得られないほど表面の粗さが通常比較的大きいというある場合には、ここに記述される実施例は、そのような背景雑音の減少のおかげで、感度と性能のそのようなレベルを達成することができる。
【0038】
一つの実施例では、図1に示されるように、集光サブシステムは異なる地点からの散乱光を同時に集めるように構成される光学要素22を含む。一つのそのような実施例では、光学要素22の区域24は照明サブシステムが斜めの入射角でその区域を通してウエハー上の区域に光を向けることができるように除去される。さらに、一つのそのような実施例では、光学要素22の区域26はまた区域26を取り除くことにより形成される開口部を通してウエハー上の区域からのどんな反射光も通過するように除去することができる。光学要素22は集光サブシステムの対物レンズの最初の要素であることができる。このやり方では、集光サブシステムの最初の要素(例えば、集光サブシステムの対物レンズの最初の要素)はその要素の側面に二つの対角の反対側の穴を持つことができその結果斜めの入射角で(例えば、表面の法線から約70度で)照明の経路を形成することができる。光学要素22はここに記述されるようにさらに構成することができる。
【0039】
区域26を取り除くことにより形成される開口部を通過するウエハーから鏡面的に反射する光は検出されることもあるし検出されないこともある。例えば、そのような光はここに記述されるように構成することができる集光と検出経路を用いて欠陥の検出のために検出して用いることができる。このやり方では、検査装置は明視野(BF)の経路を含むことができる。さらに、そのような光は集光サブシステムに対するウエハーの位置を決めるためと検査装置の自動焦点合わせのために検出して用いることができる。例えば、区域26を取り除くことにより形成される開口部を通過する光に応答する出力は装置の一つ以上の光学要素の位置を変えるためにここに記述される制御サブシステムが用いることができる。
【0040】
集光サブシステムはまた、光学要素22と組み合わせて、映像面の位置に対応する異なる地点から集められる光を焦点合わせするように構成される一つ以上の追加の光学要素を含むことができる。例えば、図1に示されるように、集光サブシステムは光学要素22により集められる光を映像面30に焦点合わせするように構成される屈折光学要素28を含むことができる。従って、屈折光学要素28と組み合わせて光学要素22は集光サブシステムの対物系を形成することができる。屈折光学要素28は当技術分野に既知のどんな適切な屈折光学要素も含むことができる。さらに屈折光学要素28は当技術分野に既知のどんな適切な構成での当技術分野に既知のどんな適切な屈折の及び/または反射の光学要素も含むことができる、一つ以上の屈折の光学要素及び/または一つ以上の反射の光学要素で置き換えることができる。例えば、そのような屈折光学要素は、それらに限定されないが、円柱レンズ、中継レンズ、絞りレンズ、集束レンズ、集光レンズ、またはそれらのいくつかの組み合わせを含むことができる。
【0041】
一つの実施例では、集光サブシステムは異なる地点からの散乱光が既定の点広がり関数(PSF)を持って映像面の対応する位置に像を結ぶように構成される。このやり方では、集光サブシステムは良く補正される映像系を形成することができる。そのようにして、ウエハーはここにさらに記述されるように装置によって走査することができ、p−またはs−偏光の光で照明される、どんな比較的小さい欠陥も、ある量の散乱光を発することができる。集光サブシステムは良く補正されるので、散乱光は良く決められるPSFを持って、映像面の特定の部分上に像を結ぶ。
【0042】
図1に示される装置はまた、映像面の対応する位置に焦点を結ぶ光を別々に検出するように、そして映像面の対応する位置に焦点を結ぶ光に応答する出力を別々に生成するように、構成される検出の下位構造を含む。その出力はウエハー上の欠陥を検出するために用いることができる。例えば、図1に示されるように、検出の下位構造は検出器32を含む。検出器32は、映像面の対応する位置に焦点を結ぶ光を別々に検出するように、そして映像面の対応する位置に焦点を結ぶ光に応答する出力を別々に生成するように、構成される。例えば、一つの実施例では、検出器32は、映像面の対応する位置に焦点を結ぶ光を別々に検出するように構成される検出器の配列を、含む。その検出器の配列は、検出器の配列の光電性の表面が大体映像面と重なる平面であるように、位置することができる。このやり方では、集光サブシステムは良く補正されているので、散乱光は良く決められるPSFを持って、検出器の配列の特定の部分上に像を結ぶ。そのようにして、ウエハー上の異なる地点に対応する映像面での異なる位置は、検出器の配列の異なる位置に像を結ぶことができる。単一の検出器でなく、検出器の配列を用いることにより、ウエハー表面の散乱に付随するヘイズを、照明される区域の比較的小さい区分にわたり検出することが保証される。映像面での異なる位置に対応する検出器の配列の異なる部分の各々は、従って、その異なる位置のみに焦点を結ぶ光に対応する出力を生成することができる。そのようにして、検出器の配列により生成される異なる出力は、ウエハー上の異なる地点に対応することができる。これらの異なる部分の各々は、従って、検査装置の異なる検出経路を形成することができる。従って、図1に示される装置は、本質的に複数経路の検査装置であることができる。
【0043】
検出器の配列は電荷結合素子(CCD)または時間遅延積分(TDI)検出器のような当技術分野に既知のどんな適切な検出器の配列も含むことができる。もう一つの例では、検出サブシステムは複数陽極の光電子倍増管(PMT)または当技術分野に既知のその他の区分された検出器のようなもう一つの検出器を含むことができる。このやり方では、単一の検出器は映像面での異なる位置の各々に焦点を結ぶ光について異なる出力を生成することが望ましい。そのような検出器の配列と区分された検出器はまたさらにここに記述されるように光ファイバーの組を含む検出サブシステムにおいて用いることができる。そのような実施例では、検出器の個々の光電性の区域は光ファイバーの組にたいしてここに記述されるように位置することができる。検出器または検出器の配列により生成される出力は信号、データ、画像データのようなどんな適切な出力も含むことができる。
【0044】
検出サブシステムにより生成される出力は処理装置またはコンピューター装置に供給することができる。例えば、装置は検出器32に連結される処理装置34を含むことができる(例えば、当技術分野に既知のどんな適切な送信媒体も含むことができる、図1に示される処理装置と検出器の間に破線で示される一つ以上の送信媒体を介して)。処理装置34はその処理装置が検出器により生成される出力を受けることができるように検出器に連結することができる。処理装置はウエハー上の欠陥を検出するために検出器により生成される出力を用いるように構成することができる。処理装置はウエハー上の欠陥を検出するためにその出力と当技術分野に既知のどんな適切な演算手順及び/または方法とを用いるように構成することができる。さらに、処理装置34はウエハー上の異なる地点に対応する出力を別々に処理するように構成することができる。例えば、処理装置34はウエハー上の異なる地点に対応する出力がウエハー上の欠陥に対して敏感であるかどうかを決めるように構成することができる。例えば、処理装置はウエハー上の異なる地点の各々について生成される出力を閾値と比較するように構成することができる。もしも異なる地点の一つについて生成される出力が閾値を超えているならば、処理装置はその地点に欠陥があること従ってその地点において欠陥を検出することを決めることができる。対照的に、もしも異なる地点の一つについて生成される出力が閾値を超えていないならば、処理装置はその地点に欠陥がないこと従ってその地点において欠陥を検出していないことを決めることができる。このようにして、処理装置はウエハー上の各々の地点からの散乱光を別々に分析するように構成することができる。処理装置はまた欠陥の分類のような他の欠陥に関連する機能を実施するように構成することができる。
【0045】
処理装置を含むコンピューター装置は個人用コンピューター装置、画像コンピューター、大型汎用コンピューター装置、ワークステーション、ネットワーク装置、インターネット装置、またはその他の装置を含む、様々な型式を取ることができる。一般に、用語“コンピューター装置”は記憶媒体からの命令を実行する、一つ以上の処理装置を持つどんな装置も包含するように広く定義することができる。コンピューター装置はまた並列処理装置のような当技術分野に既知のどんな適切な処理装置も含むことができる。さらに、コンピューター装置は独立型の手段またはネットワーク化された手段のいずれかとしての、高速処理とソフトウェアを持つコンピュータープラットフォームを含むことができる。
【0046】
一つの実施例では、集光サブシステムは異なる地点から散乱される光を同時に集めるように構成される小型の屈折光学要素を含む。例えば、上記の光学要素22は二三グラムより小さいまたはさらに約一グラムより小さい質量を持つという点において小型化することができる。もう一つのそのような実施例では、光学要素22はおよそ二三センチの大きさを持つという点において小型化することができる(例えば、直径約1cm、約1cm掛ける約1cm、または約5mmから約15mmの間)。従って、その光学要素はコンパクトディスク(CD)またはデジタルビデオディスク(DVD)プレーヤーに含まれる光学系と大きさが類似であることができる。さらに、集光サブシステムのその他の光学要素(例えば、屈折光学要素28)は上記と同様に(例えば、質量と大きさについて小型化される)小型化することができる。このやり方では、集光サブシステムはその最初の要素が斜めの照明の経路を取り入れるために上記のように横穴を持つ、小型の対物系を含むことができる。そのようにして、ここに記述される装置は小型の光学系を含みそして用いるように構成することができる。さらに、上記のように、その装置は複数の経路の検査装置として構成することができる。従って、その装置は小型の光学系を用いる拡張された複数の経路の検査装置として構成することができる。
【0047】
もう一つの実施例では、集光サブシステムは異なる地点からの散乱光を同時に集めるように構成される屈折光学要素を含み、その屈折光学要素は集光サブシステムの焦点の違いに応答してウエハーにわたり光を走査する間にその装置が屈折光学要素を動かすことができる大きさを持つ。従って、ここに記述される装置は一般に小型の光学系と高速の焦点合わせの動作(例えば、約1kHzから約2,3kHzまたはさらにより速い)を用いる(パターン化されたまたはパターン化されない)ウエハーの検査の新しいやり方を提供する。例えば、上記のように、集光サブシステムは比較的小さい、高速で焦点合わせのできる、対物系を含むことができる。さらに、ここに記述される装置の実施例により実施することができるもののような高解像度の画像化の応用から生ずる問題は自動焦点化の要件である。しかし、ここに記述される装置の実施例は小型の対物系を用いるので、高速の焦点合わせは、例えば、圧電アクチュエーターを用いて容易に達成できる。ここに記述される装置の実施例は現在用いられる斜めの照明に基づく検査装置に関するものと同じ考察を前提とするので、ここに記述される実施例は現在の検査装置のプラットフォーム(例えば、KLA-Tencorから商業的に入手可能なSPxシリーズの装置のプラットフォーム)において用いられる比較的単純な自動焦点合わせのサブシステムを用いることができる。従って、ここに記述される実施例は単一地点の照明と複数の地点の集光とともに高速焦点合わせの設定での小型の光学系を用いることができる。
【0048】
一つのそのような実施例では、上記の処理装置は集光サブシステムの焦点が変わったかどうかを決めるための検出サブシステムにより生成される出力を用いるように構成することができる。処理装置は集光サブシステムの焦点が変わったかどうかまたは焦点がはずれているかどうかを決めるために検出サブシステムとどんな適切な演算手順及び/または方法により生成される出力を用いることができる。さらに、その装置は処理装置と集光サブシステムの屈折光学要素に連結する制御サブシステムを含むことができる。制御サブシステムは集光サブシステムの焦点に関する処理装置からの出力を受けるように構成することができる。さらに、制御サブシステムは集光サブシステムの焦点に応答してどのように屈折光学要素の位置が変わるべきかを決めるためにその出力を用いることができる。制御サブシステムはまた集光サブシステムの焦点に応答して屈折光学要素の位置を変えるように構成することができる。
【0049】
一つのそのような実施例では、図1に示される装置はアクチュエーター36を含む制御サブシステムを含むことができる。アクチュエーター36は、一つの実施例では、圧電アクチュエーター(例えば、または他の比較的単純なアクチュエーター)であることができ、そのようなアクチュエーターを用いることはさらに上記のように装置の小型の光学系により可能とされる。アクチュエーターは図1の破線により示されるように処理装置と屈折光学要素22に連結することができる。上記のようにアクチュエーターは処理装置に連結することができる。さらに、アクチュエーターはアクチュエーターが屈折光学要素の位置を制御することができるようにどんな適切なやり方によっても処理装置に連結することができる。このやり方では、処理装置から集光サブシステムの焦点が変わったまたは焦点が外れていると指示する出力を受けると、そのアクチュエーターはどのように屈折光学要素の位置を変えるべきかを決めるためと屈折光学要素の位置を適切なやり方で変えるためにこの出力を用いることができる。もう一つの実施例では、処理装置からどのように屈折光学要素の位置を変えるべきかを指示する出力を受けると、そのアクチュエーターは屈折光学要素の位置を適切なやり方で変えるためにこの出力を用いることができる。この実施例では、従って、処理装置は制御サブシステムの一部を形成する。さらに、アクチュエーターはアクチュエーターが装置の焦点を変えることができるように集光サブシステムの一つ以上の光学要素の位置を変えるように連結し構成することができる。例えば、アクチュエーターは上記のように光学要素22と屈折光学要素28に連結することができ上記のように光学要素22と28の両方を動かすように構成することができる。
【0050】
その装置は多くの異なるやりかたでウエハーにわたり光を走査するように構成することができる。さらに、その装置がウエハーにわたり光を走査するやり方はウエハーそのものに依存して変えることができる。例えば、一つの実施例では、ウエハーはパターン化されないウエハーを含む。一つのそのような実施例では、その装置は同時にウエハーを回転し平行移動することによりウエハーにわたりウエハーに向けられる光を走査するように構成される。もう一つの実施例では、ウエハーはパターン化されるウエハーを含む。一つのそのような実施例では、装置はパターン化されるウエハーにわたりxとy方向にパターン化されるウエハーに向けられる光を走査するように構成される。いずれの実施例においても、その装置は検査の間ウエハーが置かれるダイ38の位置を制御することによりウエハーにわたり光を走査するように構成することができる。ダイ38は当技術分野に既知のどんな適切な機械的及び/またはロボットによる組立部品も含むことができる。
【0051】
その装置はまたひとつ以上の追加の経路(図1に示されない)を含むことができる。一つの例では、二つの検出サブシステムは集光サブシステムに連結することができる。検出サブシステムの一つは比較的狭い角度(例えば、比較的直角に近い角度)で集光サブシステムにより集められる光を検出するように構成することができ、他の検出サブシステムは比較的広い角度(例えば、比較的直角から離れた角度)で集光サブシステムにより集められる光を検出するように構成することができる。例えば、集光サブシステムの対物系の開口数(NA)はNAの二番目の部分にわたり集められる光が二番目の検出サブシステムに向けられる一方でNAの一番目の部分にわたり集められる光が一番目の検出サブシステムに向けられるように分割することができる(例えば、反射の光学要素を用いて).
【0052】
一つ以上の追加の経路はまた、または別のやり方では大体直角の入射角の照明光の異なる角度での(例えば、異なる極角及び/または方位角)ウエハーからの散乱光を集めて検出するように構成される経路を含むことができる。大体直角の入射角の照明光はここにさらに記述されるように構成される照明サブシステムにより提供することができる。従って、図1に示される装置は一つ以上の照明光の経路を含むことができる(例えば、斜めの入射角でウエハーに光を向けるように構成される一つの照明光の経路と大体直角の入射角でウエハーに光を向けるように構成される一つの照明光の経路)。
【0053】
さらに、一つ以上の追加の経路はウエハーから反射される光を集め検出するように構成される経路を含むことができ、そのような経路は上記のように構成することができる。そのような実施例では、照明光は斜めまたは大体直角な入射角でウエハーに向けることができる。そのような照明光はここに記述される照明サブシステムにより提供することができ、照明サブシステムは装置の一つの経路を形成することができる。このやり方では、図1に示される装置は一つ以上の集光と検出の経路と
【0054】
もう一つの実施例では、検出サブシステムは映像面における対応する位置からの光を検出サブシステムの異なる検出器に別々に伝送するように構成される一組の光ファイバーを含む。ここに記述される装置において用いることができるそのような検出サブシステムの一つの実施例が図3に示される。図3に示されるように、ウエハー10上の照明される区域の中の異なる地点からの散乱光は映像面30の中の対応する位置に集光サブシステムにより焦点が合わせられる。光が焦点を結ぶ映像面の中の位置の数は散乱光が集められる照明される区域の中の異なる地点の数に等しくなる(例えば、8個の地点と8個の対応する位置)。
【0055】
図3にさらに示されるように、一つの実施例では、検出サブシステムは一組の光ファイバー40を含む。光ファイバーの組は映像面の対応する位置からの光を検出サブシステムの異なる検出器40に別々に伝送するように構成される。言い換えると、その組の個々の光ファイバーは各々の光ファイバーが映像面の中の一つの対応する位置からの光を受けるように位置される。このやり方では、各々の光ファイバーが映像面の中の一つの対応する位置のみからの光を受けることが望ましい。図3では4本の光ファイバーが示されるが、その組に含まれる光ファイバーの数は光が集められる異なる地点の数に等しいことが望ましい。さらに、図3では光ファイバーは直線の配列に配置されるように示されるが、光ファイバーは映像面の中の異なる位置の二次元の配列に対応する二次元の配列に配置することができる。
【0056】
光ファイバーの直径は、例えば、ウエハー上の異なる地点の大きさ、集光と焦点調整の光学系の倍率、そして装置について選ばれる倍率に基づいて選ぶことができる。光ファイバーは選ばれる直径を持つ当技術分野に既知のどんな適切な光ファイバーも含むことができる。多くの異なる直径を持つ光ファイバーは当技術分野に既知の様々な入手先から商業的に入手可能である。
【0057】
図3にさらに示されるように、一つの実施例では、検出サブシステムは異なる光ファイバーに対応する個々の検出器を含む。言い換えると、個々の検出器の各々は一本の光ファイバーからの光を検出するように構成される。このやり方では、各々の検出器は映像面の中の一つの位置のみからの光を検出することが望ましい。従って、図3に4個の個々の検出器が示されるが、検出サブシステムに含まれる個々の検出器の数は光ファイバーの数に等しいことが望ましい。このやり方では、各々の検出器はその組の一つの光ファイバーのみにより伝送される光を実際に検出することができる。従って、図3には4個の個々の検出器が示されるが、検出サブシステムに含まれる個々の検出器の数は光ファイバーの数に等しいことが望ましい。このやり方では、各々の検出器はその組の一つの光ファイバーのみにより伝送される光を実際に検出することができる。
【0058】
さらに、光ファイバーの間の間隔は図3において光ファイバーの長さに沿って比較的一定であるように示されるが、光ファイバーの間の間隔は、例えば、ウエハー上の地点の間の間隔と個々の検出器の大きさに基づいて映像面においてと検出器においてとで異なることがある。さらに、個々の検出器は図3において直線の配列で示されるが、個々の検出器は映像面の異なる位置の二次元の配列に対応する二次元の配列で配置することができる。
【0059】
各々の検出器は検出器により検出される光に応答する出力を生成するように構成される。このやり方では、図3に示される検出サブシステムは映像面の異なる位置に焦点を結ぶ光について異なる出力を生成するように構成される。そのようにして、異なる信号、異なるデータなどはウエハー上の各々の異なる地点からの散乱光について独立に生成することができる。各々の検出器により生成される信号は、例えば、ウエハー上の地点の各々からの散乱光の強度に応答することができる。しかし、出力はウエハー上の地点の各々からの散乱光のどんな測定可能な特性にも応答することができる。個々の検出器の各々は、例えば、CCD、PMT、または当技術分野に既知のどんな適切な検出器であってもよい。
【0060】
一つの代わりの実施例では、検出サブシステムは光ファイバーの組を含まなくてもよい。そのような実施例では、検出サブシステムの個々の検出器は検出器の光電性の区域が映像面の異なる位置に置かれるように配置することができる。このやり方では、検出サブシステムは上記のような複数の検出器または映像面の異なる位置に焦点を結ぶ光を別々に検出することができる一つの検出器を含むことができる。
【0061】
図3に示されるように、個々の検出器の各々は伝送媒体44により処理装置34に連結することができる。伝送媒体は当技術分野に既知のどんな適切な伝送媒体も含むことができる。さらに、一つ以上の追加の要素(図示されない)はアナログ・デジタル変換器のように検出器と処理装置の間に置くことができる。処理装置34は異なる検出器からの出力を別々に処理するように構成することができる。例えば、処理装置34は異なる検出器からの出力が欠陥に対応する出力を含むかどうかを決めるように構成することができる。このやり方では、処理装置はウエハー上の異なる地点からの散乱光を別々に分析するように構成することができる。処理装置はここに記述されるようにさらに構成することができる。さらに、図3に示される装置はここに記述されるようにさらに構成することができる。
【0062】
上記の実施例は、従って、現在用いられる検査装置のいくつかの不利な点を取り除く。例えば、現在用いられる検査装置はパターン化されるウエハーの検査装置を含む。パターン化されるウエハーの検査装置はまた作動ができる最高速度に関して問題がある。この問題は実質的に、r−θプラットフォーム上で(ウエハーが検査の間に同時に回転され平行移動される)、複数の地点のやり方を用いることにより対処される。しかし、もしもそのようなやり方とプラットフォームが高解像度において用いられるとすると(例えば、増大する欠陥検出の感度のために)、常に焦点合わせを保つ機構が必要となるが、それは通常の、大型のレンズではできないことであろう。
【0063】
ここに記述される実施例は上記の県土の問題を実質的に克服し、多くの異なるやりかたでSP2装置と他の検査装置を変更するために用いることができる。例えば、SP2装置の楕円体の集光器は小型の、良く補正された映像系(例えば、上記の集光と検出サブシステムの実施例)で置き換えることができる。さらに、SP2装置の単一の“幅広い経路の”PMT検出器はここに記述されるように構成される検出サブシステムで置き換えることができる(例えば、それらの各々が個々のPMTまたはアバランシェフォトダイオード(APD)経路につながる、映像系の映像面における検出器の配列または光ファイバーの配列を含む)。
【0064】
このやり方を用いることにより、現在用いられる、単一大型集光器の、SPx装置に比べて信号対雑音比(S/N)を著しく向上することができる。特に、上記のように、霞の信号を二桁小さくすることができ、結果としてショット雑音が約10倍小さくなる。二番目に、空間雑音は同様に著しく減少する。このやり方では、検査装置のSPxの仲間の性能を一段上の感度に拡張することができる。さらに、SP2装置の最大の感度を達成することができないほどにウエハーの表面の粗さが通常のように高いある場合には、ここに記述される実施例はそのような背景の減少を用いてそのようなウエハーについて一段上の感度と性能をさえ達成することができる。
【0065】
そのような高解像度の映像化の応用から生ずる問題は自動焦点合わせの要求である。しかし、ここに記述される装置の実施例は、焦点合わせが、例えば、圧電性アクチュエータを用いることにより容易に達成できるように、小型の対物系を用いる。ここに記述される装置の実施例はSPx装置に関するものと同じ考慮に従う。従って、もしもSPx装置において用いられる比較的単純な自動焦点合わせのサブシステムがあるならば、その同じ自動焦点合わせのサブシステムはここに記述される装置の実施例において用いることができるであろう。
【0066】
図4はウエハーを検査するように構成される装置のもう一つの実施例を示す。図4に示される装置はその装置がまたパターン化されないウエハーを検査するために用いることができるがパターン化されるウエハーを検査するように構成される。図4に示される実施例はこのやり方がr−θプラットフォームを持つ(ウエハーを同時に回転し平行移動することによりウエハーが走査される)パターン化されるウエハーの検査に有利に用いることができるようにさらにここに記述されるように変更される、上記の一般的なやり方を用いる。例えば、ここにさらに記述されるように、上記の一般的なやり方はパターン化されるウエハーの応用のために、照明は、斜めでなく、垂直であり、単一地点でなく複数地点であるように修正される。特に、その装置は大体垂直な入射角においてパターン化されるウエハー上の複数の地点を同時に照明するように構成される照明サブシステムを含む。図4に示される装置の照明サブシステムはここに記述されるどんな光源または当技術分野に既知のその他の適切な光源も含むことができる、光源46を含む。
【0067】
光源からの光は照明サブシステムの屈折光学要素(DOE)48に向けられる。DOEはどんな適切なDOEも含むことができる。DOE48は光源からの光を個々の光線に分割するように構成される。DOEはまた高効率のDOEとして構成することができる。言い換えると、DEの効率は約65%から約75%であることができる。DOEはまたおよそ等しい強度を持つ個々の光線を生成するようにさらに構成することができる。もしもDOEに向けられる光が大体平行ならば、DOEにより生成されるここの光線の各々はまた大体平行である。
【0068】
DOEは光をどんな適切な数の個々の光線にも分割するように構成することができる。一般に、比較的多数の個々の光線は個々の光線の数がウエハー上で照明することができる地点の数を決めるので望ましいことがある。しかし、個々の光線の数を選ぶ時、光が分割される個々の光線の数が増えるに従って、装置の複雑さもまた増大する事実を考慮に入れることが重要である。さらに、DOEは個々の光線の二次元の配列を生成するように構成される回折格子であることができる(通常の場合の個々の光線の一次元の配列の代わりに)。個々の光線の二次元の配列を生成するように構成される回折格子は、例えば、フィンランド、エスプーのへプタゴンから商業的に入手可能である。
【0069】
もしもDOEがウエハーに焦点を結ぶ個々の光線を生成するために用いられるならば、ウエハー上の地点の各々は回折限界的であることができる。このやり方では、照明サブシステムは回折限界的な性能を有利に持つことができる。さらに、地点の各々はガウス分布を持つことができる。特に、その地点は光源により提供される光がガウス分布を持つならばガウス分布を持つことができる。言い換えると、ウエハー上で照明される地点の強度分布はDOEに向けられる光の強度分布に依存して変わることができる。
【0070】
図4に示される装置の照明サブシステムはまた屈折光学要素50を含む。屈折光学要素50はDOE48から出る光を光学要素52に焦点を結ぶように構成することができる。屈折光学要素50はさらにここに記述されるように構成することができる。光学要素52は屈折光学要素50からの光を大体直角な入射角で光学要素54を通してウエハー56に向けるように構成される。光学要素52は反射のまたは部分的に反射する光学要素を含むことができる。例えば、図4に示される装置が反射光を用いてウエハーを検査するように構成されるならば、光学要素52は部分透過の鏡として構成することができる。もう一つの例では、もしも図4に示される装置が反射光を用いないでウエハーを検査するように構成されるならば、光学要素52は平面のまたは折りたたみの鏡として構成することができる。
【0071】
ウエハー上で照明される複数の地点は異なる地点に関して上記のようにそして図2に示されるように(複数の地点がウエハー上でより大きな照明区域の中に位置しないことを除いて)構成することができる。例えば、一つの実施例では、その複数の地点はパターン化されるウエハー上でお互いに重なり合わない。一つの追加の実施例では、パターン化されるウエハー上の複数の地点の大きさはその複数の地点から集められる光の相当量がターン化されるウエハーから散乱されないように選ばれる。一つのさらなる実施例では、複数の地点の各々はその複数の地点の各々から集められるヘイズの量がパターン化されるウエハー上の複数の地点のすべてにより覆われる区域に付随するヘイズの量より著しくより少ないように構成される。いくつかの実施例では、複数の地点の各々はその複数の地点の各々から集められるヘイズによるDC光の量がパターン化されるウエハー上の複数の地点のすべてにより覆われる区域に付随するDC光の量より著しくより少ないように構成される。さらにもう一つの実施例では、複数の地点の各々はその複数の地点の各々から集められるパターン化されるウエハーの粗さによる空間雑音がパターン化されるウエハー上の複数の地点のすべてにより覆われる区域に付随するパターン化されるウエハーの粗さによる空間雑音より著しくより少ないように構成される。
【0072】
図4に示される装置はまた複数の地点から別々に光を集めるようにそして複数の地点から集められる光を映像面の対応する位置に焦点を結ばせるように構成される集光サブシステムを含む。ここにさらに記述されるように、集光サブシステム(例えば、集光サブシステムの対物レンズ)は複数の地点の各々から散乱される及び/または反射される光を別々の経路に像を結ぶように構成される。集光サブシステムは光学要素54を含む。光学要素54は上記のように光学要素54の一つ以上の区分が除去されないということを除いて、図1と3に示される光学要素22に関して上記のように構成することができる。例えば、一つの実施例では、集光サブシステムは複数の地点から光を集めるように構成される小型の屈折光学要素を含み、そのような実施例では、光学要素54は小型の屈折光学要素として構成することができる。もう一つの実施例では、集光サブシステムは複数の地点から光を集めるように構成される小型の屈折光学要素(例えば、光学要素54)を含み、その屈折光学要素は集光サブシステムの焦点の変化に応答してパターン化されるウエハーの走査の間に装置がその屈折光学要素を動かすことができる大きさを持つ。その装置は上記のように光学要素54を動かすように構成することができる(例えば、ここに記述するように構成することができる、図4に示されるアクチュエータ36のような、またはそれを含む、制御サブシステムを用いて)。従って、ここに記述される実施例は複数の地点の照明と複数の地点の集光とともに設定される高速焦点合わせにおいて小型の光学系を用いることができる。そのようにして、ここに記述される実施例は超高速、高解像度の、パターン化されるウエハーの検査を提供するためにSPx装置を修正するために用いることができる。
【0073】
一つの実施例では、集光サブシステムにより集められる複数の地点からの光は散乱光を含む。例えば、図4に示されるように、光学要素54は散乱光58を集めるように構成することができる。集光サブシステムはまた複数の地点から集められる散乱光を映像面62の対応する位置に焦点を結ぶように構成される屈折光学要素60を含むことができる。屈折光学要素60は図1と3に示される屈折光学要素28に関して上記のように構成することができる。
【0074】
もう一つの実施例では、集光サブシステムにより集められる複数の地点からの光は反射光を含む。例えば、図4に示されるように、光学要素54は反射光64を集めるように構成することができる。複数の地点からの反射光は光学要素54により集めることができ、この実施例では、部分透過の光学要素を含む、光学要素52を通して向けることができる。光学要素52を通過する反射光は反射光を集光サブシステムの反射の光学要素66に向けるまたは焦点を結ぶ、屈折光学要素60を通して向けられる。光学要素66は平面のまたは折りたたみの鏡のようなどんな適切な光学要素も含むことができる。光学要素66は複数の地点から集められる反射光を映像面68の対応する位置に向けるように構成される。
【0075】
図4に示される集光サブシステムはまた複数の地点から散乱されるまたは反射される光を同時に別々に集めるように構成することができる。さらに、図4に示される集光サブシステムは複数の地点から反射されるまたは散乱される光を異なる映像面に同時に焦点を結ぶように構成することができる。
【0076】
図4に示される装置の集光サブシステムはさらにここに記述されるように構成することができる。例えば、一つの実施例では、集光サブシステムは複数の地点からの光が映像面の対応する位置に決められたPSFを持って像を結ぶように修正される。集光サブシステムのそのような実施例はここに記述されるようにさらに構成することができる。
【0077】
図4に示される装置はまた映像面の対応する位置に焦点を結ぶ光を別々に検出し映像面の対応する位置に焦点を結ぶ光に応答する出力を別々に生成するように構成される。その出力はパターン化されるウエハー上の欠陥を検出するために用いることができる。一つの実施例では、検出サブシステムは映像面の対応する位置に焦点を結ぶ光を別々に検出するように構成される検出器の配列を含む。例えば、もしもその装置がウエハー上の複数の地点からの散乱光を集めるように構成されるならば、検出サブシステムはここに記述されるどんな検出器の配列も含むことができる、検出器70を含むことができる。検出器70はまた図1に示される検出器32に関して上記のように構成することができる。さらに、もしもその装置がウエハー上の複数の地点からの反射光を集めるように構成されるならば、検出サブシステムはここに記述されるどんな検出器の配列も含むことができる、検出器72を含むことができる。検出器72はまた図1の検出器32に関して上記のように構成することができる。さらに、検出器70と72は同じ種類の検出器であってもなくてもよく同じ構成を持っても持たなくてもよい。
【0078】
異なる実施例では、検出サブシステムは映像面の対応する位置からの光を別々に検出サブシステムの異なる検出器(図4に示されない)に伝送するように構成される光ファイバーの組(図4に示されない)を含む。例えば、検出器70及び/または72は映像面の対応する位置からの光を別々に異なる検出器に伝送するように構成される光ファイバーの組により置き換えることができる。検出器70及び/または72の代わりに図4に示される装置に含まれる光ファイバーの組と異なる検出器は図3に関して上記のように構成することができる。
【0079】
図4に示される装置の検出サブシステムにより生成される出力は処理装置またはコンピューター装置に提供することができる。例えば、図4に示される装置は検出器70と72に連結する処理装置74を含むことができる(例えば、当技術分野に既知のどんな適切な伝送媒体も含むことができる、図4に処理装置と検出器の各々との間に点線で示される一つ以上の伝送媒体を介して)。処理装置74はその処理装置が検出器により生成される出力を受けることができるように検出器に連結することができる。処理装置はウエハー上の欠陥を検出するために検出器により生成される出力を用いるように構成することができる。処理装置はここにさらに記述されるように検出器により生成される出力を用いてウエハー上の欠陥を検出するように構成することができる。
【0080】
図4に示される装置は多くの異なるやり方でウエハーにわたり光を走査するように構成することができる。さらに図4に示される装置の照明サブシステムは大体直角な入射角でウエハー上の複数の地点を同時に照明するように構成されるので、ウエハーにわたり装置が光を走査するやり方は検査されるウエハーの種類に依存して変わらないことができる。例えば、一つの実施例では、装置はウエハーを同時に回転し平行移動することによりウエハーにわたりウエハー上の複数の地点に向けられる光を走査するように構成される。そのような実施例では、ウエハーはパターン化されるウエハーまたはパターン化されないウエハーを含むことができる。しかし、装置はまたxとy方向にウエハーにわたりウエハー上の複数の地点に向けられる光を走査するように構成することができる。いずれの実施例においても、装置はここに記述されるようにダイ38の位置を制御することによりウエハーにわたり光を走査するように構成することができる。図4に示される装置はさらにここに記述されるその他の実施例によっても構成することができる。
【0081】
図5はウエハーを検査するように構成される装置のもう一つの実施例を示す。図5は実質的に図1図4に示される実施例の組み合わせである。例えば、パターン化されるウエハーの操作においては、パターン化されないウエハーの検査のためのここに記述される装置はウエハー上に地点の配列を作る大体直角の入射角の照明サブシステムとともに用いることができる。例えば、図5は斜めの入射角でウエハー上の区域に光を向けるように構成されるそして大体直角な入射角でウエハー上の複数の地点に光を向けるように構成される照明サブシステムを含む。さらに、図5に示される集光サブシステムはウエハーから散乱されるそして反射される光を集めるように構成される。さらに、集光サブシステムはxとy方向にウエハーにわたり光を走査するように及び/またはウエハーを同時に回転し平行移動することによりウエハーにわたり光を走査するように構成される。従って、図5に示される装置はxとy方向にパターン化されるウエハーのわたり光を走査することによりまたはウエハーを同時に回転し平行移動することにより(あるいは別のやり方ではxとy方向に)パターン化されないウエハーにわたり光を走査することにより斜めの単一の地点の照明と複数の地点の集光と検出を用いてパターン化されるウエハーとパターン化されないウエハーを検査するために用いることができる。さらに、図5の装置はxとy方向にまたはウエハーを同時に回転し平行移動することによりパターン化されるウエハーとパターン化されないウエハーにわたり光を走査することにより複数の地点の大体直角な入射角の照明と複数の地点の集光と検出を用いてパターン化されるウエハーとパターン化されないウエハーを検査するために用いることができる。
【0082】
図5に示される装置は斜めの入射角でウエハーに光を向けることによりウエハー上の区域を照明するように構成される照明サブシステムを含む。例えば、図5に示されるように、照明サブシステムはここに記述されるどんな光源も含むことができる、光源76を含む。光源76は当技術分野に既知のどんな適切な光線分割器も含むことができる、光線分割器78に光を向けるように構成される。光線分割器78は光源からの光の約50%を反射し約50%の光を透過するように構成することができる。光線分割器を透過した光は斜めの入射角でウエハー上の区域を照明するために用いることができる。例えば、光線分割器78を透過する光は平面鏡または当技術分野に既知のどんな適切な反射の光学要素も含むことができる、反射の光学要素80に向けることができる。反射の光学要素80により反射される光は反射の光学要素80からの光をウエハー84上に焦点を結ぶように構成される、屈折光学要素82に向けられる。屈折光学要素82は除去される光学要素88の区分86を通してウエハーに光を向けるように構成することができる。ウエハーから反射する斜めの入射角でウエハーに向けられる光はまた除去される光学要素88の区分90を通過することができる。光学要素88はここに記述されるようにさらに構成することができる。
【0083】
照明サブシステムはまた大体直角の入射角ウエハー上の地点を同時に照明するように構成される。例えば、照明サブシステムはDOE92、屈折光学要素94、そして光学要素96を含む。さらに、図5に示されるように、光線分割器78により反射される光はここにさらに記述されるように構成することができる、DOE92に向けられる、DOE92を出る光はその光を光学要素96に焦点を結ばせる、屈折光学要素94に向けられる。光学要素96はここに記述されるようにさらに構成することができる。例えば、光学要素96は屈折光学要素94からの光を反射しウエハーから反射される光がそこを透過できる部分透過の鏡であることができる。光学要素96は屈折光学要素94からの光を光学要素88を通してウエハー84に向けるように構成される。
【0084】
その装置はまた光がウエハーに斜めの入射角でまたは大体直角な入射角で、しかし同時にではなく向けられるように構成することができる。例えば、その装置は検査のためにどの種類の照明が用いられるかに依存して(例えば、どの種類のウエハーが検査されるかに基づいて)照明サブシステムの一つ以上の光学要素を動かすように構成することができる。一つのそのような例では、装置はもしも斜めの入射角の照明が検査のために用いられるならば光線分割器78により伝送される光の経路中に反射光学要素80を動かし、もしも大体直角の入射角の照明が検査のために用いられるならば光線分割器78により伝送される光の経路外に反射光学要素80を動かすように構成することができる。もう一つのそのような例では、装置はもしも大体直角の入射角の照明が検査のために用いられるならば光線分割器78により伝送される光の経路中にまたはもしも斜めの入射角の照明が検査のために用いられるならば光線分割器により反射される光の経路中にシャッター(図示されない)を動かすように構成することができる。その装置は当技術分野に既知のどんな適切なやり方においても照明サブシステムの一つ以上の光学要素を動かすように構成することができる。
【0085】
図5に示される装置はまたウエハー上の異なる地点からの散乱光を同時にかつ別々に集めるようにそして異なる地点から集められる光を映像面の対応する位置に焦点を結ぶように構成される集光サブシステムを含む。例えば、集光サブシステムはウエハー上の異なる地点からの散乱光98を同時にかつ別々に集めるように構成される光学要素88を含む。光学要素88はここにさらに記述されるように構成することができる。集光サブシステムはまた異なる地点から集められる光を映像面102の対応する位置に焦点を結ぶように構成される屈折光学要素100を含むことができる。屈折光学要素100はここに記述されるようにさらに構成することができる。
【0086】
図5に示されるように、比較的広い角度で(例えば、ウエハーに対して垂直から比較的離れた角度)散乱される光は集めて映像面102に焦点を結ぶことができる。さらに、比較的狭い角度で(例えば、ウエハーに対して垂直に比較的近い角度)散乱される光は集光サブシステムにより集めて映像面に焦点を結ぶことができる。例えば、集光サブシステムは異なる地点(斜めの入射角で照明される)から比較的狭い角度で散乱される光を別々に集めて異なる地点から集められる散乱光を映像面の対応する位置に焦点を結ぶように構成することができる。一つのそのような例では、集光サブシステムは比較的狭い角度で異なる地点から散乱される光を集めるように構成される。比較的狭い角度で光学要素88により集められる散乱光は光学要素96を通過しここに記述されるように構成することができる、反射の光学要素104に屈折光学要素100により焦点を結ぶ。反射の光学要素104は屈折光学要素100により焦点を結ぶ光を映像面106に向ける。もう一つの実施例では、比較的狭い角度と比較的広い角度で散乱される斜め入射の照明光はもしも光学要素96と反射の光学要素104が検査の間に散乱光の経路の外に動かされるならば集めて映像面102に焦点を結ぶことができる。
【0087】
集光サブシステムはまた異なる地点から(大体垂直な入射角で照明される)の反射光を別々に集めそして異なる地点から集められる反射光を映像面の対応する位置に焦点を結ぶように構成される。例えば、集光サブシステムは大体垂直な入射角で照明されるとき異なる地点からの反射光を集めるように構成される光学要素88を含む。光学要素88により集められる反射光は光学要素96を透過しここに記述されるように構成することができる、反射の光学要素104に屈折光学要素100により焦点を結ぶ。反射の光学要素104は屈折光学要素100により焦点を結ぶ光を映像面106に向ける。
【0088】
図5に示される装置はまた検出サブシステムを含む。検出サブシステムは映像面の対応する位置に焦点を結ぶ光を別々に検出しそして映像面の対応する位置に焦点を結ぶ光に応答する出力を別々に生成するように構成される。その出力はウエハー上の欠陥を検出するために用いることができる。例えば、図5に示されるように、検出サブシステムは検出器108と110を含む。検出器108は映像面102において対応する位置に焦点を結ぶ散乱光を別々に検出するようにそして映像面の対応する位置に焦点を結ぶ散乱光に応答する出力を別々に生成するように構成される。検出器110は映像面106の対応する位置に焦点を結ぶ反射光または散乱光を別々に検出しそして映像面の対応する位置に焦点を結ぶ反射光または散乱光に応答する出力を別々に生成するように構成される。図5に示される装置の検出器108と110と検出サブシステムはここに記述されるようにさらに構成することができる。
【0089】
図5に示されるように、その装置はここに記述されるように構成することができる、処理装置74とここに記述されるように構成することができる、アクチュエータ36を含む。さらに、その装置はここに記述されるように構成することができる、支持台38を含む。この実施例では、支持台はxとy方向に検査の間に光をウエハーにわたり走査できるように構成することができる。支持台はまたウエハーを同時に回転し平行移動することにより検査の間に光をウエハーにわたり走査できるように構成することができる。このやり方では、支持台、そして従ってウエハーの動きは検査の間に上記のように変わることができる(例えば、検査に用いられるウエハーの種類と照明の種類に基づいて)。図5に示される装置はここに記述される実施例のどれに従ってもさらに構成することができる。
【0090】
図1−5はここに記述される装置の実施例のための異なる構成を一般的に示すためにここに提供されることは知られるべきである。明らかに、ここに記述される検査装置の構成は商業的な検査装置を設計するときに通常実施されるように検査装置の性能を最適化するために変えることができる。さらに、ここに記述される装置はSPxシリーズの装置のような現存の検査装置を用いて実行することができる(例えば、ここに記述される実施例に基づいて現存の検査装置を修正することにより)。いくつかのそのような装置については、ここに記述される装置の実施例の操作は装置の随意的な機能(例えば、装置の他の機能に追加して)として提供することができる。このやり方では、ここに記述される実施例はSPxの仲間の製品で比較的小さな欠陥を検出する際の感度を向上させるために用いることができる。別のやり方では、ここに記述される装置は、完全に新しい装置を提供するためにゼロから設計することができる。
【0091】
一つの追加の実施例はウエハーを検査するための方法に関する。その方法は斜めの入射角でウエハーに光を向けることによりウエハー上の区域を照明することを含む。その方法はまた照明される区域の中の異なる地点から散乱される光を同時に集めることと異なる地点から集めた光を映像面の対応する位置に焦点を結ばせることとを含む。異なる地点はここに記述される実施例のどれによっても構成することができる。さらに、その方法はさらに映像面の対応する位置に焦点を結ぶ光を別々に検出することと映像面の対応する位置に焦点を結ぶ光に応答する出力を別々に生成することを含む。その方法はさらにその出力を用いてウエハー上の欠陥を検出することを含む。
【0092】
一つの実施例では、ウエハーはパターン化されるウエハーを含み、その方法はxとy方向にパターン化されるウエハーにわたりパターン化されるウエハーに向けられる光を走査することを含む。一つの異なる実施例では、その方法は同時のウエハーを回転し平行移動することによりウエハーにわたりウエハーに向けられる光を走査することを含む。
【0093】
一つの実施例では、ウエハー上の区域を照明することは異なる地点からの散乱光を集める、一つの光学要素の除去される区分を通して斜めの入射角でウエハー上の区域に光を向けることを含む。もう一つの実施例では、その方法は集光サブシステムの焦点の変化に応答してウエハーにわたる比下位の操作の間に、異なる地点からの散乱光を集める、屈折光学要素を動かすことを含む。一つの追加の実施例では、異なる地点からの散乱光を映像面の対応する位置に焦点を結ばせることは異なる地点からの散乱光を映像面の対応する位置に決められたPSFを持って像を結ばせることを含む。一つのさらなる実施例では、その方法は映像面の対応する位置からの光を、映像面の対応する位置に焦点を結ぶ光を別々に検出する、異なる検出器に別々に伝送することを含む。
【0094】
上記の方法の実施例の各々の工程の各々はここにさらに記述されるように実施することができる。上記の方法の実施例の各々はここに記述されるその他の工程も含むことができる。さらに、上記の方法の実施例の各々は図1、3、と5に示される装置の実施例のどれによっても実施することができる。
【0095】
一つのさらなる実施例はパターン化されるウエハーの検査のためのもう一つの方法に関する。この方法は大体垂直な入射角でパターン化されるウエハー上の複数の地点を同時に照明することを含む。その複数の地点はここに記述される実施例のどれによっても構成することができる。その方法はまた複数の地点からの光を別々に集めることと複数の地点から集められる光を映像面の対応する位置に焦点を結ばせることを含む。さらに、その方法は映像面の対応する位置に焦点を結ぶ光を別々に検出することと映像面の対応する位置に焦点を結ぶ光に応答する出力を別々に生成することを含む。その方法はさらにその出力を用いてパターン化されるウエハー上の欠陥を検出することを含む。
【0096】
一つの実施例では、複数の地点からの光は散乱光を含む。もう一つの実施例では、複数の地点からの光は反射光を含む。
【0097】
一つの実施例では、その方法は屈折光学要素を含む集光サブシステムの焦点の変化に応答してパターン化されるウエハーの走査の間に、複数の地点からの光を集める、屈折光学要素を動かすことを含む。もう一つの実施例では、複数の地点からの光を映像面の対応する位置に焦点を結ばせることは複数の地点からの光を映像面の対応する位置に決められたPSFを持って像を結ばせることを含む。一つの追加の実施例では、その方法はパターン化されるウエハーを同時に回転し平行移動することによりパターン化されるウエハーにわたりパターン化されるウエハー上の複数の地点に向けられる光を走査することを含む。一つのさらなる実施例では、その方法は映像面の対応する位置からに光を映像面の対応する位置に焦点を結ぶ光を別々に検出する、異なる検出器に別々に伝送することを含む。
【0098】
上記の実施例の各々の工程の各々はここにさらに記述されるように実施することができる。上記の方法の実施例の各々はここに記述されるその他の工程も含むことができる。さらに、上記の方法の実施例の各々は図4と5に示される装置の実施例のどれによっても実施することができる。
【0099】
いくつかの実施例では、ここに記述される装置は“独立の装置”または物理的に処理手段に連結しない装置として構成することができる。しかし、そのような装置は有線または無線の部分を含むことができる、伝送媒体により処理手段に連結することができる。処理手段はリソグラフィー装置、エッチング装置、蒸着装置、研磨装置、メッキ装置、洗浄装置、またはイオン注入装置などの当技術分野に既知のどんな処理手段も含むことができる。処理手段は“クラスターツール”または共通の処理部により連結されるいくつかの処理の構成部分として構成することができる。
【0100】
ここに記述される実施例により実施される検査の結果はフィードバック制御技術、フィードフォワード制御技術、または現場の制御技術を用いて工程または処理手段のパラメータを変えるために用いることができる。
【0101】
この記述を見れば当業者には本発明の様々な観点のさらなる変更や代替の実施例は明らかであることができる。例えば、ウエハーを検査するように構成される装置が提供される。適宜に、この記述は説明のためだけと解釈されるべきであり本発明を実行する一般的なやり方を当業者に教えることを目的とするものである。ここで示され記述される本発明の形態は現時点での好ましい実施形態と理解されるべきである。要素や材料はここに図示され記述されるものを代替でき、部品や工程は逆転でき、そして本発明のある特性は独立に利用可能であるが、これらすべては本発明の開示の利点を得たあとでは当業者にとって明らかであろう。下記の請求項に記述される本発明の精神と範囲から逸脱することなくここに記述される要素には変更を加えることができる。
なお、本発明は、以下の態様で実現することもできる。

適用例1
ウエハーを検査するように構成される装置であって、
斜めの入射角で前記ウエハーに光を向けることにより前記ウエハー上の区域を照明するように構成される照明の下位組織と、
前記照明される区域の中の異なる地点から散乱される光を同時に集め、そして前記異なる地点から集められる前記光を映像面の対応する位置に焦点を結ばせるように構成される集光の下位組織と、
前記映像面の前記対応する位置に焦点を結ぶ前記光を別々に検出し、そして、前記映像面の前記対応する位置に焦点を結ぶ前記光に応答する出力を別々に生成するように構成される検出の下位組織であって、前記出力が前記ウエハー上の欠陥の検出に用いられることができる、下位組織と、を含むことを特徴とする、装置。

適用例2
前記照明される区域の中の前記異なる地点が前記照明される区域の中で重なり合わない、
適用例1の装置。

適用例3
前記ウエハー上の前記異なる地点の各々の大きさがおよそ等しい、
適用例1の装置。

適用例4
前記異なる地点から散乱される前記光の相当な量が前記ウエハーの表面から散乱されるものではないように前記ウエハー上の前記異なる地点の各々の大きさが選ばれる、
適用例1の装置。

適用例5
前記異なる地点の各々から集められるヘイズの量が前記ウエハー上の前記照明される区域に付随するヘイズの量より著しくより少ないように前記異なる地点の各々が構成される、
適用例1の装置。

適用例6
前記異なる地点の各々から集められるヘイズによる直流の光量が前記ウエハー上の前記照明される区域に付随するヘイズによる直流の光量より著しくより少ないように前記異なる地点の各々が構成される、
適用例1の装置。

適用例7
前記ウエハーの粗さによる前記異なる地点の各々から集められる空間雑音が前記ウエハーの前記粗さによる前記ウエハー上の前記照明される区域に付随する空間雑音より著しくより少ないように前記異なる地点の各々が構成される、
適用例1の装置。

適用例8
集光の下位組織が前記異なる地点から散乱される前記光を同時に集めるように構成される光学要素を含み、照明の下位組織が前記斜めの入射角で前記ウエハー上の前記区域に区分を通して前記光を向けることができるように前記光学要素の前記区分が除去される、
適用例1の装置。

適用例9
前記ウエハーがパターン化されないウエハーを含む、
適用例1の装置。

適用例10
前記ウエハーがパターン化されるウエハーを含み、前記装置がさらにxとy方向に前記パターン化されるウエハーにわたり前記パターン化されるウエハーに向けられる前記光を走査するように構成される、
適用例1の装置。

適用例11
前記集光の下位組織が前記異なる地点から散乱される前記光を同時に集めるように構成される小型の屈折光学要素を含む、
適用例1の装置。

適用例12
前記集光の下位組織が前記異なる地点から散乱される前記光を同時に集めるように構成される小型の屈折光学要素を含み、前記屈折光学要素が前記装置が前記集光の下位組織の焦点の変化に応答して前記ウエハーにわたる前記光の走査の間に前記屈折光学要素を動かすことができる大きさを持つ、
適用例1の装置。

適用例13
前記異なる地点から散乱する前記光が既定の点広がり関数を持って前記映像面の前記対応する位置に画像を結ぶように前記集光の下位組織が修正される、
適用例1の装置。

適用例14
前記装置が前記ウエハーを同時に回転し平行移動することにより前記ウエハーにわたり前記ウエハーに向けられる前記光を走査するようにさらに構成される、
適用例1の装置。

適用例15
前記検出の下位組織が前記映像面の前記対応する位置に焦点を結ぶ前記光を別々に検出するように構成される検出器の配列を含む、
適用例1の装置。

適用例16
検出の下位組織が前記映像面の前記対応する位置からの前記光を前記検出の下位組織の異なる検出器に別々に伝送するように構成される一組の光ファイバーを含む、
適用例1の装置。

適用例17
パターン化されるウエハーを検査するように構成される装置であって、
大体垂直な入射角で前記パターン化されるウエハー上の複数の地点を同時に照明するように構成される照明の下位組織と、
前記複数の地点からの光を別々に集めるように、そして前記複数の地点から集められる前記光が映像面の対応する位置に焦点を結ぶように、構成される集光の下位組織と、
前記映像面の前記対応する位置に焦点を結ぶ前記光を別々に検出し、そして、前記映像面の前記対応する位置に焦点を結ぶ前記光に応答する出力を別々に生成するように構成される検出の下位組織であって、前記出力が前記パターン化されるウエハー上の欠陥の検出に用いられることができる、下位組織と、
を含むことを特徴とする、装置。

適用例18
前記複数の地点が前記パターン化されるウエハー上でお互いに重なり合わない、
適用例17の装置。

適用例19
前記複数の地点からの前記光が散乱光を含む、
適用例17の装置。

適用例20
前記複数の地点からの前記光が反射光を含む、
適用例17の装置。

適用例21
前記パターン化されるウエハー上の前記複数の地点の各々の大きさがおよそ等しい、
適用例17の装置。

適用例22
前記複数の地点から集められる前記光の相当量が前記パターン化されるウエハーの表面から散乱ではないように前記パターン化されるウエハー上の前記複数の地点の各々の大きさが選ばれる、
適用例17の装置。

適用例23
前記複数の地点の各々から集められるヘイズの量が前記パターン化されるウエハー上の前記複数の地点の全部により覆われる区域に付随するヘイズの量より著しくより少ないように前記複数の地点の各々が構成される、
適用例17の装置。

適用例24
前記複数の地点の各々から集められるヘイズによる直流の光量が前記パターン化されるウエハー上の前記複数の地点の全部により覆われる区域に付随する直流の光量より著しくより少ないように前記複数の地点の各々が構成される、
適用例17の装置。

適用例25
前記パターン化されるウエハーの粗さによる前記複数の地点の各々から集められる空間雑音が前記パターン化されるウエハーの粗さによる前記パターン化されるウエハー上の前記複数の地点の全部により覆われる区域に付随する空間雑音より著しくより少ないように前記複数の地点の各々が構成される、
適用例17の装置。

適用例26
前記集光の下位組織が前記複数の地点からの前記光を集めるように構成される小型の屈折光学要素を含む、
適用例17の装置。

適用例27
前記集光の下位組織が前記複数の地点からの前記光を集めるように構成される屈折光学要素を含み、前記集光の下位組織の焦点の変化に応答して前記パターン化されるウエハーの走査の間に前記屈折光学要素を前記装置が動かすことができる大きさを前記屈折光学要素が持つ、
適用例17の装置。

適用例28
前記複数の地点からの光が規定の点広がり関数を持って前記映像面の前記対応する位置に像を結ぶように前記集光の下位組織が修正される、
適用例17の装置。

適用例29
前記装置が前記パターン化されるウエハーを同時に回転し平行移動することにより前記パターン化されるウエハーにわたり前記パターン化されるウエハー上の前記複数の地点に向けられる光を走査するようにさらに構成される、
適用例17の装置。

適用例30
検出の下位組織が前記映像面の前記対応する位置に焦点を結ぶ前記光を別々に検出するように構成される検出器の配列を含む、
適用例17の装置。

適用例31
検出の下位組織が前記映像面の前記対応する位置からの前記光を前記検出の下位組織の異なる検出器に別々に伝送するように構成される光ファイバーの一組を含む、
適用例17の装置。
図1
図2
図3
図4
図5