(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
第一の駆動部材(22)が、第二の駆動部材(24)の対応する第一の雌ねじと係合する外側表面の周囲に形成されたねじ山を有する、第一の軸方向に伸びる細長い差し込み部分(36、36′)を含んでなり、そしてピストン部材(26)が、ピストンヘッド(54)、及び第二の駆動部材(24)の対応する第二の雌ねじと係合する外側表面の周囲に形成されたねじ山を有する軸方向に伸びるピストンロッド(48)を含んでなる、請求項3に記載の駆動機構(10)。
配置が、駆動機構(10)が完全に後退したとき、第一の駆動部材(22)の差し込み部分(36)が、実質的に、完全に、第二の駆動部材(24)内に受け入れられ、そしてピストンロッド(48)が、実質的に、完全に、第一の駆動部材(22)の孔(62)内に受け入れられるように適合される、請求項4に従属する場合の請求項5に記載の駆動機構(10)。
少なくとも回転の第一の方向に第二の駆動部材(24)を選択的に回転させるための駆動手段(30)を更に含んでなる、請求項1〜7のいずれか1項に記載の駆動機構(10)。
第二の駆動部材(24)を選択的に回転させるための駆動手段(30)が、少なくとも回転の第一の方向に第二の駆動部材(24)を駆動させるよう配置された電気モータ(66、66′)を含む、請求項8に記載の駆動機構(10)。
複数の細長いスプラインが、第二の駆動部材(24)の表面上に備えられ、そして、電気モータ(66、66′)が、スプライン(50)を通して第二の駆動部材(24)を駆動するように適合される、請求項9に記載の駆動機構(10)。
電気モータ(66、66′)が第二の駆動部材(24)を、スプライン(50)と係合するウォーム歯車により駆動する、請求項10に従属する場合の請求項11に記載の駆動機構(10)。
電気モータ(66′)が第二の駆動部材(24)を、スプライン(50)と係合する平歯車により駆動する、請求項10に従属する場合の請求項11に記載の駆動機構(10)。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明の第一実施態様に基づく駆動機構及び薬剤カートリッジを含む注射デバイスの部分の概略の平面図を示し、ここで、駆動機構は完全に後退し、そして、薬剤カートリッジは満杯である。
【
図2】
図1の注射デバイスの平面図であり、駆動機構は完全に伸び、そして薬剤カートリッジは空であることを示している。
【0019】
類似の参照番号は、注射デバイスの同一部分を参照するために使用される。初めに
図1及び2を参照して、本発明の第一の実施態様に一致した、一般に10で示す駆動機構、薬剤カートリッジ12を含む注射デバイスの部分を見ることができる。
【0020】
明確にするために、薬剤カートリッジは、駆動機構の詳細がカートリッジ内で見ることができるように、全ての図面において透明であるように示される。実際には薬剤カートリッジは使用中、透明である必要はないことが当然である。
【0021】
図示されていないが、当業者は、注射デバイスは、主ハウジング、及び主ハウジングの第一の端部に固定できる中空ニードル形状の送達部材を含むニードルユニットを含むことは理解するであろう。第一の端部14及び第二の端部15を有する薬剤カートリッジ12は、主ハウジング内に貯蔵できる。ニードルユニットが所定の位置にあるとき、ニードルユニットは、薬剤カートリッジ12の第二の端部15で、可撓性膜16を穿孔する。移動可能な栓18は、カートリッジが
図1で示す通り満杯であるとき、薬剤カートリッジ12の第一の端部に位置する。カバー(また、図示されていないが)は、ニードルユニットの損傷、及びニードルによる不注意の突き刺しから使用者を守るため、主ハウジングの第一の端部上に提供される。カバーは、また、注射デバイスのための個別の外観を提供する。
【0022】
駆動機構は、基礎部材20、第一の駆動部材22、第二の駆動部材24、ピストン部材26、調整デバイス(
図2において、28で概略を示す)、及び一般的に30で示す駆動手段を含む。基礎部材20は、注射デバイスの主ハウジングの部分を形成することができ、そして、平面部分32、第一の駆動端部22の一端を支えるため平面部分32から突き出る取付けタブ34、及び第二の駆動部材24を摺動しながら支える環状ガイド35を有する。
【0023】
第一の駆動部材22は、第一の駆動部材が基礎部材に対して軸方向に、及び回転方向に、両方固定されるように、基礎部材の取付けタブ34に取付けることができる一端で取付け部分33を有する。第一の駆動部材は、また、薬剤カートリッジに向かって取付け部分33から軸方向に伸びる差し込み部分36を有する。スクリュねじ山38は、差し込み部分36のほぼその長さ全体に亘って外側表面上に形成される。
【0024】
第二の駆動部材24は、略環状形状であり、そしてその長さ全体に亘って伸びる第一の孔部分40を有する。第一の内部スクリュねじ山(図示されていないが)は、第一の駆動部材22の差し込み部分36の外側表面上で、ねじ山38と係合する第一の孔部分の表面上に形成される。構成は、第二の駆動部材24の回転が、ねじ山38に沿って薬剤カートリッジ12の第二の端部15に向かう第一の駆動部材に対して軸方向に前進する第二の駆動部材をもたらすようになされる。
【0025】
薬剤カートリッジ12に最も近接した第二の駆動部材24の端部は、第一の孔部分40より小さい直径の第二の孔部分44を形成する壁42により、部分的に遮断される。第二の雌ねじ(また、図示されていないが)は、ピストン部材26のピストンロッド48上に形成される対応するねじ山46と係合するように第二の孔部分44の表面上に形成される。ピストンロッド48上のスクリュねじ山46、及び第二の駆動部材の第二の孔部分44における第二の雌ねじは、ピストン部材に対する第二の駆動部材の回転が、ピストン部材26を、第二の駆動部材24に対して薬剤カートリッジの第二の端部15に向かって軸方向に前進させるように配置される。
【0026】
なお、第一の駆動部材22の差し込み部分36上のねじ山38及びピストンロッド48上のねじ山46は反対側にある。
【0027】
第二の駆動部材24の外側表面は、第二の駆動部材24を支え、そして軸方向におけるその運動を誘導するよう作用する基礎部材の環状ガイド35の内側に摺動しながら受け入れられる。複数の軸方向のスプラインは、以下詳細に説明するように、第二の駆動部材を回転させるために、駆動部材30の部分を形成するウォーム歯車と係合するよう第二の駆動部材の外側表面上に提供される。
【0028】
ピストン部材26は、栓18と接触するために薬剤カートリッジ12内に受け入れることができるピストンヘッド54を含む。ピストンロッド48は、第一の駆動部材22に向かってピストンヘッド54から軸方向に伸び、そして、上記で説明した通り、第二の駆動部材24の第二の孔部分44とスクリュねじ込み係合になる。
【0029】
細長い支持部材56は第一の駆動部材、及びピストン部材と相互連結され、そして、第一の相対的短い部分58及び第二の相対的長い部分60を有する。第一の部分58は、第一の駆動部材22の差し込み部分36に形成された孔62内に、摺動しながら受け入れられるような寸法になっている。支持部材56の第二の部分60は、ピストン部材48において形成された孔64内に、摺動しながら受け入れられるような寸法になっている。支持部材の第一の部分58のプロファイル及び第一の駆動部材における孔62は、支持部材56が第一の駆動部材22に対して回転できなくなるように選択される。同様に、支持部材56の第二の部分60の外側のプロファイル及びピストンロッドにおける孔64は、ピストン部材26が支持部材56に対して回転できなくなるように選択される。このように、支持部材56は、第二の駆動部材24が回転するとき、ピストン部材26が第一の駆動部材に対して回転することを阻止する内部キーとして作用する。
【0030】
第一の駆動部材における孔62、及びピストンロッド48は、駆動機構が完全に後退したとき、ピストンロッド48が、孔62内で受け入れられるようなサイズである。第二の駆動部材24の回転は、駆動手段30により実施される。駆動手段30は、電気モータ66、一般に68で提示されるギアトレーン(図では示されていないが)、及びモータ66に動力を提供するバッテリ形状の動力源、及びケーブルによる調整デバイス(図示されていないが)を含む。
【0031】
電気モータ66は、第二の駆動部材24に隣接し、そして、第二の駆動部材24の回転軸に、略直角に配置されたその出力シャフトの軸を有する基礎部材20に搭載される。駆動は、電気モータ66から、電気モータ66の出力シャフトに取り付けられた第一の相対的に小さいギアホィール、第一のギアホィールを備えたメッシュにおける第二の相対的に大きいギアホィール、及び第二のギアホィールと回転するために搭載されたウォーム歯車を含むギアトレーン68により第二の駆動部材に伝達される。ウォーム歯車は、電気モータ66の出力シャフトの回転軸に、略平行である軸周りの回転に対して、基礎部材20の環状ガイド35から突出する一対のフランジにより支えられる。この端部に対して、ウォーム歯車は、いずれかの端部で差し込み部分を有し、それぞれの差し込み部分は、個別の一つのフランジの孔に受け入れられる。ウォーム歯車は、環状ガイド35の壁の開口部を通して第二の駆動部材24上のスプラインと係合する。
【0032】
第二のギアホィールの部分は、ウォーム歯車を第二の駆動部材24に隣接して位置できるように、環状ガイド35の基礎部に提供される凹部に適用される。第二の駆動部材24は、ギアトレーンにおいて最終ギアを効率的に形成することが分かるであろう。
【0033】
第一の方向におけるモータ66のタイル出力シャフトの回転は、第一のギアホィール、第二のギアホィール、ウォーム歯車及びスプラインを経由して伝達され、第二の駆動部材24を、第一の駆動部材22に対して回転させることになることは理解できるであろう。第二の駆動部材24の回転は、第二の駆動部材24を、第一の駆動部材22の差し込み部分36上のねじ山38に沿って薬剤カートリッジの第二の端部15に向かって軸方向に、又は直線的に前進させる結果になり、そして、同時に、ピストン部材26を、第二の駆動部材24及び第一の駆動部材22の両者に対して薬剤カートリッジの第二の端部15に向かって、軸方向に前進させる。
【0034】
ピストン部材26が、薬剤カートリッジの第二の端部15に向かって軸方向に前進するにつれて、ピストンヘッド54が、薬剤を放出するために薬剤カートリッジの第二の端部に向かって栓を動かすように栓18と接触する。電気モータ66の適切な調整により、ピストン部材26は、事前に決定された量により、調整された方法で薬剤の事前に決定された用量を放出するために、薬剤カートリッジの第二の端部15に向かって前進させることができる。
【0035】
第一と反対の第二方向におけるモータ66の出力シャフトの回転が、反対位置において第一の駆動部材22に対して第二の駆動部材24を回転させることになる。これは、ピストン部材26及び第二の駆動部材24を薬剤カートリッジの第二の端部15から離れて軸方向に動かし、その結果、駆動機構を後退させる。電気モータの操作、それによる、第二の駆動部材24及びピストン部材26の運動は、調整デバイス28により調整される。デバイス28は、マイクロプロセッサ(図示されていないが)、及びそれを通して情報が使用者に提示できるディスプレイを有するユーザーインターフェース、及び使用者が指示事項、例えば、薬剤(また、図示されていないが)の必要用量の設定を入力することができる入力手段を含んでもよい。
【0036】
注射デバイスの操作が、ここで説明される。
【0037】
図1において、注射デバイスは所定位置で薬剤カートリッジ12と共に示される。薬剤カートリッジ12は、栓18がカートリッジの第一の端部14に近接して位置し、そして、駆動手段は完全に後退するので満杯である。この位置において、第一の駆動部材の差し込み部分36は、ほとんど完全に、第二の駆動部材24の内側に受け入れられ、そして、ピストンロッド48は、ほとんど完全に、第一の駆動部材の孔62の内側に受け入れられ、そして支持部材56は、第一の駆動部材の孔62、64及びピストンロッド48内に、それぞれ収容される。
【0038】
使用者が薬剤の用量を投与しようとするとき、必要とされる注射デバイスを準備し、そして ユーザディスプレイ上に、例えば、カートリッジ内に利用可能な薬剤の量などの種々の情報を提示する調整デバイスを起動させる。その後、使用者は、薬剤の必要用量を設定するための入力手段を使用できる。事前設定したアルゴリズムに従って、調整デバイスは時間の長さを決定し、モータ66は、必要用量を送達する量により、ピストン部材をカートリッジの第二の端部15に向かって軸方向に動かすために第一の方向において操作する必要がある。使用者が投与すべき用量に対して準備ができていることを指示したとき、調整デバイスは、必要な時間量の間モータを駆動させることにより送達を生じさせる。
【0039】
上記の順序は、薬剤カートリッジが空になるまで、又は事前決定された最小用量を送達するに不十分な薬剤を有することにまで、使用者に対して薬剤を投与するために何回も繰り返すことができる。この段階において、駆動機構は、
図2で示す通り、最大投与位置において、完全に伸びる。駆動機構10を再設定し、そしてタイル薬剤カートリッジの代替を可能にするために、
図1に示す通り、駆動機構が、完全に、後退するまで、ピストン部材26及び第二の駆動部材24を、薬剤カートリッジ12の第二の端部15から離れた方向において軸方向に動かすように、電気モータ66は逆方向に操作する。これは、使用者から、又はそれが、薬剤カートリッジ12が空であり、又は事前設定された最小用量を送達するに不十分な薬剤を有することを検出するとき、自動的に、調整デバイスによる入力の応答として実施できる。空の薬剤カートリッジ12は、その後、除去し、そして新しいカートリッジに代替することができる。
【0040】
本発明に合致した駆動機構10の更なる実施態様は、
図1及び2を参照して、ここに説明される。同一の参照番号は、駆動機構10において、同一の機能を有する部分を命名するために使用される。
【0041】
主な差異は:
第一の駆動部材22の差し込み部分36は、基礎部材20の一体部材として形成され;
環状ガイド35は、また、第一の駆動部材の差し込み部分36との一体部分として形成され;
代替駆動手段30は、第二の駆動部材を回転させるために使用する;
ことである。
【0042】
駆動機構10において、第一の駆動部材の差し込み部分36は、基礎部材20上の取付けタブ34と一体となって形成される。また、タブ34と一体となって形成され、そして差し込み部分36を取り巻くのは、環状ガイド35である。環状ガイド35は、第二の駆動部材24は、第二の駆動部材24が環状ガイド35と差し込み部分36の間で形成されるギャップに摺動しながら受け入れられるように、差し込み部分36から離れている。
【0043】
駆動手段30は、モータの出力シャフトの回転軸が、実質的に、第二の駆動部材24の回転軸に平行であるように、基礎部材20に取り付けられた電気モータ66を含む。駆動は、電気モータから平歯車シリーズを経由して第二の駆動部材24へ伝達される。
【0044】
平歯車シリーズの大半は、第二の駆動軸24の回転軸に、実質的に、平行に心合わせした回転軸を有するが、なお、シリーズの最終平歯車90の回転軸は、第二の駆動部材24の回転軸に対してある角度をなして配置される。最終平歯車は、また、環状ガイド35の一端から突出したフランジ内の孔において回転可能に支持される栓を有する。
【0045】
上記で議論した差異は別にして、駆動機構10は構築され、そして、
図1〜2に関連して上記で説明したガイド機構10と同様の手法で操作される。
【0046】
本発明の駆動構成は、完全に後退したとき、非常にコンパクトであるが、しかし、最大投与位置まで栓18を動かすために伸ばすことが可能であることは理解できるであろう。更にその上、好ましい実施態様に従って、内部キー又は支持部材56は、ピストン部材26を回転から阻止するために使用できる。
【0047】
この構成は、追加の外部スリーブが、ピストン部材、又は他の部材の回転を阻止するために使用される注射デバイス用の公知のテレスコピックな、ねじ山付き駆動機構で使用されているものより簡単である。
【0048】
本明細書で使用する用語「薬剤」は、少なくとも1つの薬学的に活性な化合物を含む医薬製剤を意味し、
ここで一実施態様において、薬学的に活性な化合物は、最大で1500Daまでの分子量を有し、及び/又は、ペプチド、蛋白質、多糖類、ワクチン、DNA、RNA、抗体、酵素、抗体、ホルモン、若しくはオリゴヌクレオチド、又は上記の薬学的に活性な化合物の混合物であり、
ここで更なる実施態様において、薬学的に活性な化合物は、糖尿病、又は糖尿病性網膜症などの糖尿病関連の合併症、深部静脈又は肺血栓塞栓症などの血栓塞栓症、急性冠症候群(ACS)、狭心症、心筋梗塞、癌、黄斑変性症、炎症、枯草熱、アテローム性動脈硬化症、及び/又は、関節リウマチの治療、及び/又は、予防に有用であり、
ここで更なる実施態様において、薬学的に活性な化合物は、糖尿病、又は糖尿病性網膜症などの糖尿病に関連する合併症の治療、及び/又は予防のための少なくとも1つのペプチドを含み、
ここで更なる実施態様において、薬学的に活性な化合物は、少なくとも1つのヒトインスリン、又はヒトインスリン類似体若しくは誘導体、グルカゴン様ペプチド(GLP−1)、又はその類似体若しくは誘導体、又はエキセンジン−3又はエキセンジン−4、若しくはエキセンジン−3又はエキセンジン−4の類似体若しくは誘導体を含む。
【0049】
インスリン類似体は、例えば、Gly(A21)、Arg(B31)、Arg(B32)ヒトインスリン;Lys(B3)、Glu(B29)ヒトインスリン;Lys(B28)、Pro(B29)ヒトインスリン;Asp(B28)ヒトインスリン;ヒトインスリンであり、ここで、B28位におけるプロリンは、Asp、Lys、Leu、Val又はAlaで代替され、そして、B28位において、Lysは、Proで代替されてもよく;Ala(B26)ヒトインスリン;Des(B28−B30)ヒトインスリン;Des(B27)ヒトインスリン、及びDes(B30)ヒトインスリンである。
【0050】
インスリン誘導体は、例えば、B29−N−ミリストイル−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−パルミトイル−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−ミリストイルヒトインスリン;B29−N−パルミトイル ヒトインスリン;B28−N−ミリストイルLysB28ProB29ヒトインスリン;B28−N−パルミトイル−LysB28ProB29ヒトインスリン;B30−N−ミリストイル−ThrB29LysB30ヒトインスリン;B30−N−パルミトイル−ThrB29LysB30ヒトインスリン;B29−N−(N−パルミトイル−γ−グルタミル)−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−(N−リトコリル−γ−グルタミル)−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−(ω−カルボキシヘプタデカノイル)−des(B30)ヒトインスリン、及びB29−N−(ω−カルボキシヘプタデカノイル)ヒトインスリンである。
【0051】
エキセンジン−4は、例えば、エキセンジン−4(1−39)、H−His−Gly−Glu−Gly−Thr−Phe−Thr−Ser−Asp−Leu−Ser−Lys−Gln−Met−Glu−Glu−Glu−Ala−Val−Arg−Leu−Phe−Ile−Glu−Trp−Leu−Lys−Asn−Gly−Gly−Pro−Ser−Ser−Gly−Ala−Pro−Pro−Pro−Ser−NH
2配列のペプチドを意味する。
【0052】
エキセンジン−4誘導体は、例えば、以下の化合物リスト:
H−(Lys)4−desPro36,desPro37エキセンジン−4(1−39)−NH
2;
H−(Lys)5−desPro36,desPro37エキセンジン−4(1−39)−NH
2;
desPro36[Asp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Met(O)14,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Trp(O2)25,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Met(O)14Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Met(O)14Trp(O2)25,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39);又は
desPro36[Asp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Met(O)14,IsoAsp28]エキセンジン−(1−39);
desPro36[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Trp(O2)25,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Met(O)14,Trp(O2)25,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39);
ここで、基−Lys6−NH
2は、エキセンジン−4誘導体のC−末端と連結してもよく;
【0053】
又は以下の配列のエキセンジン−4誘導体:
H−(Lys)6−desPro36[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH
2;
desAsp28,Pro36,Pro37,Pro38エキセンジン−4(1−39)−NH
2;
H−(Lys)6−desPro36,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH
2;
H−Asn−(Glu)5desPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH
2;
desPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH
2;
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH
2;
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH
2;
H−(Lys)6−desPro36[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH
2;
H−desAsp28 Pro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25]エキセンジン−4(1−39)−NH
2;
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH
2;
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH
2;
desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH
2;
H−(Lys)6−des Pro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH
2;
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH
2;
H−(Lys)6−desPro36[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH
2;
desMet(O)14,Asp28,Pro36,Pro37,Pro38 エキセンジン−4(1−39)−NH
2;
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH
2;
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH
2;
desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH
2;
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH
2;
H−Asn−(Glu)5,desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH
2;
H−Lys6−desPro36[Met(O)14,Trp(O2)25, Asp28]エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH
2;
H−desAsp28,Pro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25]エキセンジン−4(1−39)−NH
2;
H−(Lys)6−des Pro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH
2;
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH
2;
desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH
2;
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(S1−39)−(Lys)6−NH
2;
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH
2;
又は前述のいずれかのエキセンジン−4誘導体の薬学的に許容可能な塩若しくは溶媒和物;
から選択される。
【0054】
ホルモンは、例えば、ゴナドトロピン(ホリトロピン、ルトロピン、コリオンゴナドトロピン、メノトロピン)、ソマトロピン (ソマトロピン)、デスモプレッシン、テルリプレッシン、ゴナドレリン、トリプトレリン、ロイプロレリン、ブセレリン、ナファレリン、ゴセレリンなどのRote Liste、2008年版、50章に表示されている脳下垂体ホルモン又は視床下部ホルモン又は規制活性ペプチド及びそれらの拮抗剤である。
【0055】
多糖類としては、例えば、ヒアルロン酸、ヘパリン、低分子量ヘパリン、又は超低分子量ヘパリン、若しくはその誘導体などのグルコアミノグリカン、又はスルホン化された、例えば、上記多糖類のポリスルホン化形体、及び/又は、薬学的に許容可能なその塩がある。ポリスルホン化低分子量ヘパリンの薬学的に許容可能な塩の例としては、エノキサパリンナトリウム塩がある。
【0056】
薬学的に許容可能な塩は、例えば、酸付加塩及び塩基塩がある。酸付加塩としては、例えば、HCl又はHBr塩がある。塩基塩は、例えば、アルカリ又はアルカリ土類金属、例えば、Na
+、又は、K
+、又は、Ca
2+から選択されるカチオン、又は、アンモニウムイオンN
+(R1)(R2)(R3)(R4)を有する塩であり、ここで、R1〜R4は互いに独立に、水素;場合により置換されるC1−C6アルキル基;場合により置換されるC2−C6アルケニル基;場合により置換されるC6−C10アリール基、又は場合により置換されるC6−C10ヘテロアリール基である。薬学的に許容される塩の更なる例は、“Remington's Pharmaceutical Sciences”17編、Alfonso R.Gennaro(編集),Mark
Publishing社,Easton, Pa., U.S.A.,1985 及び Encyclopedia of Pharmaceutical Technologyに記載されている。
【0057】
薬学的に許容可能な溶媒和物としては、例えば、水和物がある。