(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0004】
本開示のマイクロテクスチャを備えた積層体の実施形態は、あらゆる種類の吸収性物品及び使い捨て衣服と共に使用することができる。吸収性物品は、汗、血液、尿、経血等の液状排泄物を吸収することができる。吸収性物品は、製品又は材料であり得る。吸収性物品の例には、衛生保護、衛生用途、及び/又は創部のケアのための製品及び/又は材料が挙げられる。
【0005】
一部の吸収性物品は使い捨てである。使い捨て吸収性物品は、一度使用した後に部分的又は全体的に廃棄されるように構成される。使い捨て吸収性物品は、汚れた物品又は物品の汚れた部分が復元又は再使用されることを意図しない(例えば、洗濯されることを意図しない)ように構成される。使い捨て吸収性物品の例には、包帯及び包帯剤などの創部のケア製品、並びにパッド及びライナーなどの女性用ケア製品が挙げられる。使い捨て吸収性物品は、本開示の実施形態を使用することができる。
【0006】
一部の吸収性物品は着用可能である。着用可能な吸収性物品は、着用者の身体上に又は身体の周囲に着用されるように構成される。着用可能な吸収性物品は使い捨てであることもできる。使い捨て着用可能吸収性物品の例としては、使い捨ておむつ及び使い捨て失禁用下着が挙げられる。使い捨て着用可能吸収性物品は、着用者により着用されている間、排泄物を受容し収容することができる。一部の実施形態において、使い捨て着用可能吸収性物品は、トップシートと、吸収性コアと、外側カバーと、腰部開口部と、脚部開口部とを含むことができる。使い捨て着用可能吸収性物品は、本開示の実施形態を使用することができる。
【0007】
本開示のマイクロテクスチャを備えた積層体の実施形態は、本明細書に記載されるように、着用可能な吸収性物品の前ウエストバンド、後ウエストバンド、脚バンド、耳、側面パネル、トップシート、留めバンド、伸張性外側カバー、及び/又は他の適切な部分に使用することができる。そのような積層体は、着用可能な吸収性物品に、シート、個別片又は連続バンドとして着用者側又は衣服側に付着させることができ、あるいは物品の層の間に挟むこともできる(例えば、一体的に)。積層体は、接着、圧着、熱接合、超音波接合など、又はこれらの任意の組み合わせのような、当該技術分野で既知の任意の方法で付着させることができる。
【0008】
本開示の図は、本明細書に記載の要素、それらの部品、及びそれらの関係を例示することを意図しているが、これらの図は、特に指定のない限り、特定の相対的又は絶対的サイズ又は寸法を例示することを意図していない。
【0009】
図1Aは、着用するように形成された前留め式の着用可能な吸収性物品100の前外側斜視図を示す。本物品100は、前面101と後面105とを有する。本物品は、前ウエストバンド120−1、脚バンド120−3、後ウエストバンド120−5、及び横耳120−6を含む。前ウエストバンド120−1、脚バンド120−3、後ウエストバンド120−5、及び横耳120−6のいずれか又はその一部分は、本開示のマイクロテクスチャを備えた積層体の実施形態のいずれかを含むか又はそのような実施形態のいずれかから形成されるように構成することができる。
【0010】
本開示は、前留め式の吸収性物品に言及するが、本開示は、本明細書に記載されているような積層体を使用する吸収性物品の代替実施形態も検討し、吸収性物品は、後留め式でも横留め式でもよい。したがって、前留め式として説明される本開示の吸収性物品の各実施形態は、当業者によって理解されるように、後留め式又は横留め式であるように構成されてもよい。
【0012】
図2Aは、着用するように形成されたパンツ型の着用可能な吸収性物品200の後外側斜視図を示す。物品200は、前面201と後面205とを有する。物品は、前ウエストバンド220−1、脚バンド220−3、後ウエストバンド220−5、及び側面パネル220−8を含む。前ウエストバンド220−1、脚バンド220−3、後ウエストバンド220−5、及び側面パネル220−8はどれも、本開示のマイクロテクスチャを備えた積層体の実施形態のいずれかを含むか又はその実施形態のいずれかから形成されるように構成され得る。
【0013】
本開示全体にわたって、パンツ型の着用可能な吸収性物品への言及は、腰開口部及び脚開口部が形成されながら着用者の腰部及び臀部の上に容易に引っ張ることを可能にする十分な延びを有する物品を指す。パンツ型の着用可能な吸収性物品は、横留め式の実施形態、前留め式の実施形態、後留め式の実施形態、又は留め具なしの実施形態を指すことができる。また、パンツ型の着用可能な吸収性物品への言及は、腰開口部及び/又は脚開口部が予形成された物品あるいは予形成されていない実施形態を指すこともできる。したがって、パンツ型として説明される本開示の吸収性物品の各実施形態は、当業者には理解されるように、これらの様式のいずれかで構成され得る。
【0015】
図3Aは、漸進的伸張によって機械的に活性化される前の中間積層体321の平面図を示す。参考のために、中間積層体321は、主方向370と従方向380を有する。従方向380は、主方向370に対して垂直である。
【0016】
中間積層体321は、第1層330−1と第2層330−2を有する。第1層330−1は、第2層330−2に下に配置される。中間積層体321はまた、複数の第1の付着線340を有する。第1の付着線340は、第1の線340−1、第2の線340−2及び第3の線340−3を含む。第1の付着線340は、第1層330−1と第2層330−2との間に配置される。第2層330−2は、半透明として示され、したがって、第1の付着線340は、第2層330−2を通して見える。例示のために、第2層330−2の一部分及び第3の線340−3の一部分は、剥離されて示される。
【0017】
中間積層体321は、シート状バンドの形態であり、主方向370と平行な縦方向の全長372と、従方向380の全初期幅382とを有する。
図3Aの実施形態では、全長372は、全初期幅382よりかなり大きく、その結果、中間積層体321は全体的に矩形形状になるが、これは必須ではなく、中間積層体321は、例えば積層体を物品上に湾曲させるか、又は積層体を折り畳むか切断して成形することによって、様々な他の形状で構成されてもよい。
【0018】
様々な実施形態において、全初期幅382は、様々な寸法を有することができる。例えば、中間積層体321は、50ミリメートル以下、40ミリメートル以下、30ミリメートル以下、20ミリメートル以下、15ミリメートル以下、10ミリメートル以下、又は0〜50の任意の整数値ミリメートル以下の全幅382を有することができる。
【0019】
代替実施形態では、中間積層体321は、主方向370が中間積層体321の縦方向に対して斜めになるように構成されてもよい。例えば、主方向370は、45度以内、30度以内、15度以内の角度でもよく、縦方向と実質的に平行でもよく、又は任意の他の角度でもよい。
【0020】
第1層330−1は、主方向370に、第1の永久歪み(set)と共に第1の伸張性及び第1の弾性を有する。第2層330−2は、主方向370に、第2の永久歪みと共に第2の伸張性及び第2の弾性を有する。
【0021】
本明細書で使用されるとき、用語「伸張性」は、実質的な破裂又は破損なしに材料が所定の割合に延びる能力を指す。ミクロサイズの材料の破裂又は破損は、実質的な破裂又は破損とは見なされない。しかしながら、構造中のマクロサイズの破裂(例えば、任意の方向の約5ミリメートルを超える裂け目などの1つ又は複数の大きな裂け目、2片以上への破断、又は結果として材料をその意図された目的に使用できなくすることがある大きな構造的劣化)は、実質的な破裂又は破損と考えられる。
【0022】
様々な実施形態において、第1層330−1は、50%以上、100%以上、200%以上、350%以上、500%以上、又は0%〜500%の任意の整数値パーセントの第1の伸張性を有することができる。幾つかの実施形態では、第2層330−2は、50%以上、100%以上、200%以上、350%以上、500%以上、又は0%〜500%の任意の整数値パーセントより大きい第2の伸張性を有することができる。
【0023】
図3Aの実施形態において、第2層330−2の第2の永久歪みは、第1層330−1の第1の永久歪みより大きい。様々な実施形態において、第2層330−2は、永久歪みが本明細書に記載されるようなヒステリシス試験法を使用して測定されたときに、50%以上、60%以上、70%以上、80%以上、90%以上、約100%、又は50%〜100%の任意の整数値パーセントより大きい第2の永久歪みを有することができる。
【0024】
第1層330−1及び/又は第2層330−2は、不織布、フィルム、発泡材、共押出スキン/単層、積層体、及びこれらの組み合わせの1つ又は複数の様々な種類の材料を含むか又はその材料により形成されてもよい。第1層330−1及び/又は第2層330−2は、1つ又は複数の材料シートを含むかそれらの材料により形成されてもよい。第1の例示的な実施形態では、第1層330−1は、弾性特性を有するフィルムシートでもよく、第2層330−2は、塑性特性を有するフィルムシートでもよい。第2の例示的な実施形態では、第1層330−1は、弾性特性を有するフィルムシートでもよく、第2層330−2は、塑性特性を有するフィルムに積層された不織布シートでもよい。様々な実施形態において、第1層330−1及び/又は第2層330−2の外側面は、柔軟性などの表面特性を改善する様々な方法によって処理されてもよい。
【0025】
更に、第1層330−1は、1つ又は複数の材料のバンド、材料のより線、及びこれらの組み合わせを含むか、又はそれらの材料により形成されてもよい。第1層330−1は、熱可塑性エラストマー、スチレンブロック共重合体、スチレンエチルブチレンスチレン、スチレンエチレンプロピレンスチレン、スチレンエチレンエチレンプロピレンスチレン、スチレンブタジエンスチレン、スチレンイソプレンスチレン、ポリオレフィンエラストマー、ポリウレタン、ポリエステル、ゴム、Exxon−MobilからのVistamaxx(商標)、DowからのVersify(商標)、LyondellBasellからのAdflex(商標)、及びこれらの組み合わせなどの材料の1つ又は複数の組成物を含んでもよく、そのような組成物によって形成されてもよい。第2層330−2は、ポリエチレン(例えば、LDPE及びLLDPE)、ポリプロピレン、共重合体、ポリオレフィン、充填ポリオレフィン、ポリエステル、及びこれらの組み合わせなどの材料の1つ又は複数の組成物を含んでもよく、そのような組成物によって形成されてもよい。第1層330−1及び/又は第2層330−2は、500グラム/m2(gsm)以下、200gsm以下、100gsm以下、又はこれらのいずれかの範囲内の任意の整数値gsmの坪量を有することができる。
【0026】
第1層330−1及び/又は第2層330−2の1つの部分、複数の部分、実質的に全て、又は全ては、液体不浸透性でも液体浸透性でもよい。第1層330−1及び/又は第2層330−2は、蒸気不浸透性でも蒸気浸透性でもよい。様々な実施形態では、層のどちらか又は両方が、その構造によって浸透性でもよく、又は穴開けによって浸透性にされてもよい。
【0027】
第1層330−1は、第1の付着領域によって第2層330−2に付着される。様々な実施形態では、第1の付着領域の50%超、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、実質的に全て、又は全てが、第1の付着線340によって形成される。また、様々な実施形態において、第1の付着線340は、第1の付着領域の50%〜100%の任意の整数値パーセントを形成することができる。
【0028】
第1の付着線340はそれぞれ、互いに平行な向きの方向に向けられるが、幾つかの実施形態では、これは必須ではない。また、第1の付着線340はそれぞれはやはり、主方向370と平行な向きの方向に向けられるが、幾つかの実施形態では、これも必須ではない。
【0029】
第1の付着線340のそれぞれは、連続的な直線である。しかしながら、様々な実施形態では、1つ又は複数の第1の付着線340の1つの部分、複数の部分、実質的に全て、又は全てが、連続線、実質的に連続線、不連続線、一連の線分、一連の破線、一連の点、又はこれらの任意の組み合わせを含むことができる。また、様々な実施形態では、1つ又は複数の第1の付着線340の1つの部分、複数の部分、実質的に全て、又は全てを湾曲させてもよく、分割してもよく、又はパターン化してもよい。第1の付着線340はいずれも、エンボス線、熱接合線、超音波接合線、接着線などの任意の種類の付着であってよい。例えば、接着線は、Bostik,Inc.(Wauwatosa,WI)から入手可能な接着剤H2031、H2861若しくはH2988F、又はNational Adhesives(Bridgewater,NJ)から入手可能な接着剤526から形成されてよい。理論によって束縛されるものではないが、接着剤は、付着される層に接着しながら機械的活性化プロセスに耐えるように十分に流動性でなければならないと考えられる。
【0030】
第1層330−1は、全剥離強度を有する付着によって第2層330−2に付着される。様々な実施形態では、全剥離強度の50%超、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、実質的に全て、又は全てが、第1の付着線340によって提供される。また、様々な実施形態において、第1の付着線340は、付着の全剥離強度の50%〜100%の任意の整数値パーセントを提供することができる。例えば、第1層330−1が、第2層330−2に連続的に付着されてもよいが、全剥離強度の50%超、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、実質的に全て、又は全てが、第1の付着線340によって提供され、全剥離強度の残りが、第1の付着線340の外側の領域によって提供されてもよい。
【0031】
図3Aの実施形態では、第1層330−1及び第2層330−2はそれぞれ、互いに付着されたときに緩められる。しかしながら、様々な実施形態において、第1層330−1は、第2層330−2に付着されたときに様々な相対予歪みを有するように予歪みをかけられてもよい。例として、第1層330−1は、500%以上、350%以上、200%以上、100%以上、50%以上、50%〜500%の任意の整数値パーセント以上の相対予歪みで第2層330−2に付着されてもよい。更なる例として、第1層330−1は、20%以下、15%以下、10%以下、5%以下、約0、0、又は20%〜0%の任意の整数値パーセント以下の相対予歪みで第2層330−2に付着されてもよい。
【0032】
例示的な実施形態では、第2層330−2は、前述のように、第1層330−1の第1の側面に付着された塑性特性を有するフィルムシートでよく、第1層330−1は、全体的に弾性特性を有する積層体でよく、積層体は、第1の側面に弾性特性を有するフィルムシート及び反対側に塑性特性を有するフィルムシートから形成される。この例示的な実施形態の変形では、弾性フィルムは、第1層330−1の全厚さの少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、又は少なくとも80%、又はそれ以上を構成することができる。この例示的な実施形態では、第1層330−1の反対側の塑性特性は、第2層330−2の塑性特性の影響を相殺するのを助け、その結果、平らになる傾向がある中間積層体321を得ることができる。
【0033】
第1層330−1が第2層330−2に付着されると、前述のように、中間積層体321が形成される。次に、中間積層体を機械的に活性化させて
図3Bの活性化積層体322を形成することができる。
【0034】
図3Bは、漸進的伸張によって機械的に活性化された後の中間積層体321である活性化積層体322の平面図を示す。その結果、活性化積層体322内で、第2層330−2が配置されている。
図3Aでは、活性化積層体321は、全ての収縮を除去するために平らに引っ張られた場合のように、延びた状態で示されている。
【0035】
活性化は、中間積層体321を主方向370に拡張する方法、中間積層体321を数対のニップローラ間で各対が前の対より高速で動作する状態で伸張させる方法、中間積層体321を漸進的に伸張させる方法、又はリングローリングなどの他の活性化技術など、様々な方法で達成することができる。活性化プロセスは、中間積層体321に弛緩状態で適用されてもプロセス張力下で適用されてもよい。活性化プロセスは、中間積層体321に、中間積層体321が物品に付着される前に適用されてもよいし、又は物品に付着された後で適用されてもよいことが想到される。様々な実施形態において、活性化は、2007年11月19日に出願され、米国特許公開第20090127742号として公開された「Process for Activating a Web」と題する米国特許出願に記載されるもののようなプロファイルド活性化プロセスを使用して達成することができる。様々な実施形態において、活性化は、主方向に対して斜めの方向に適用されてもよい。例えば、活性化は、主方向に対して45度、30度、若しくは15度、又は任意の他の角度の方向に適用されてもよい。活性化プロセスは、様々な温度で適用されてもよいことが想到される。
【0036】
図3Aの実施形態では、活性化積層体322は、活性化プロセスにおける歯の噛み合いによる複数の歯形362を含んでいるように示される。例えば、5.27ミリメートルの係合深さの0.100インチのピッチを有する噛み合い歯によって、非弾性拡張を達成することができる。様々な実施形態において、活性化プロセスの際、中間積層体321は、主方向370に、少なくとも20%、少なくとも50%、少なくとも100%、少なくとも150%、少なくとも200%、少なくとも250%、少なくとも300%、少なくとも350%、少なくとも400%、少なくとも450%、少なくとも500%、又は50%〜500%の任意の整数値パーセント拡張するこができる。活性化積層体322は、物品に付着する前又は後に、従方向380又は他の任意の方向に活性化されてもされなくてもよい。活性化積層体321は、主方向370に測定された全拡張長374と、従方向380に測定された全拡張幅384とを有する。全拡張幅384は、全初期幅382と類似してるか、又は活性化プロセスからのネックダウン及び/又は塑性変形のために僅かに小さい。
【0037】
活性化積層体322は、主方向370に積層体伸張性を有する。様々な実施形態において、活性化積層体322は、10%以上、20%以上、35%以上、50%以上、100%以上、200%以上、350%以上、500%、又は0%〜500%の任意の整数値パーセントの積層体伸張性を有することができる。
【0038】
活性化積層体322は、主方向370に積層体永久歪みを有する。本明細書に記載されているように、永久歪みが、ヒステリシス試験法を使用することによって測定されるとき、様々な実施形態において、活性化積層体322は、50%以下、35%以下、20%以下、15%以下、10%以下、5%以下、又は50%〜0%の任意の整数値パーセント以下の積層体永久歪みを有することができる。
【0039】
図3Cは、
図3Bの活性化積層体322の側面図を示す。活性化積層体322は、拡張状態で全厚さ394を有する。全厚さ394は、主方向370に垂直かつ従方向380に垂直な第3の方向に測定される。
【0040】
図3Dは、
図3Bの活性化積層体322の端面図を示す。活性化積層体322は、3つの第1の付着線340を有するが、様々な実施形態において、活性化積層体322は、1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、9つ、10又はそれを超える数の付着線を含むことができる。
【0041】
第1の線340−1は、活性化積層体322の左縁から、第1の線340−1の左縁から中心まで従方向380に測定された第1の距離384−1だけ離間される。第2の線340−2は、第1の線340−1から、第1の線340−1の中心から第2の線340−2の中心まで従方向380に測定された第2の距離384−2だけ離間される。第3の線340−3は、第2の線340−2から、第2の線340−2の中心から第3の線340−3の中心まで従方向380に測定された第3の距離384−3だけ離間される。第3の線340−3もやはり、活性化積層体322の右縁から、第3の線340−3の中心から右縁まで従方向380に測定された第4の距離384−4だけ離間される。
【0042】
様々な実施形態において、第1の付着線340は、実質的に均一であるか又は均一の間隔を有することができる。例えば、活性化積層体322では、第2の距離384−2及び第3の距離384−3は、実質的に同じであるか又は同じであってよい。
【0043】
第1の付着線340の隣り合った線は、様々な距離だけ離間されることができる。例として、第1の付着線340の隣り合った線は、0.5ミリメートル以上、1ミリメートル以上、2ミリメートル以上、4ミリメートル以上、6ミリメートル以上、8ミリメートル以上、10ミリメートル以上、12ミリメートル以上、15ミリメートル以上、20ミリメートル以上、25ミリメートル以上、又は30ミリメートル以上の距離だけ離間されてよい。
【0044】
第1の付着線340における線はどれも、従方向380に、線の断面を横切って測定された様々な線幅を有することができる。例として、付着線は、5ミリメートル以下、3.5ミリメートル以下、2ミリメートル以下、1ミリメートル以下、0.8ミリメートル以下、0.6ミリメートル以下、0.4ミリメートル以下、0.2ミリメートル以下、又は0.1ミリメートル以下の線幅を有することができる。
【0045】
図3Eは、収縮状態のマイクロテクスチャを備えた
図3Bの活性化積層体322の平面図を示す。活性化積層体322は、主方向370に測定された全拡張長さ376と、従方向380に測定された全収縮幅386とを有する。全収縮幅386は、全拡張幅384と類似しているか、又は活性化積層体322の収縮のために僅かに小さい。第2層330−2は、マイクロテクスチャを形成する複数のシャーリング332を含む。シャーリング332は、活性化プロセスの後に第1層330−1が積層体332を主方向370に収縮させたときに形成される第2層330−2の材料の細長いギャザーである。
【0046】
図3Eの実施形態では、シャーリング332は全て、互いにかつ従方向380と平行である。即ち、シャーリング332は、実質的に規則的な山と谷を形成する傾向があり、シャーリング332の伸び方向は、従方向380に沿って延在する。様々な実施形態において、シャーリングは、従方向380の45度以内、従方向380の30度以内、従方向380の15度以内、又は従方向380と実質的に平行に向けられてよい。
【0047】
様々な実施形態において、シャーリング332は、様々な間隔を有するように構成されることができる。例として、シャーリング332は、主方向370に1センチメートル当たり少なくとも2つ、少なくとも4つ、少なくとも8つ、少なくとも12、少なくとも16、少なくとも20、少なくとも25又は少なくとも30のシャーリングがあるように離間されてよい。シャーリング332の間隔は、マイクロテクスチャを備えた活性化積層体322全体にわたって、均一であっても均一でなくてもよい。
【0048】
シャーリング332は、第3の方向390に測定された全高392を有する。例として、シャーリング332は、約0.02ミリメートル以下、約0.04ミリメートル以下、約0.06ミリメートル以下、約0.08ミリメートル以下、約0.1ミリメートル以下、約0.12ミリメートル以下、約0.15ミリメートル以下、約0.2ミリメートル以下、約0.25ミリメートル以下、約0.30ミリメートル以下、約0.40ミリメートル、又は約0.50ミリメートル以下の全高392を有するように構成されることができる。
【0049】
図3Fは、
図3Eのマイクロテクスチャを備えた活性化積層体322の側面図を示す。
【0050】
図3Gは、
図3Eのマイクロテクスチャを備えた活性化積層体322の拡大端面図を示す。活性化積層体322は、第1の距離386−1、第2の距離386−2、第3の距離386−3及び第4の距離386−4を有し、これらの距離はそれぞれ、距離384−1、384−2、384−3及び384−4と同じであるか、又は活性化プロセスによるネックダウン及び/又は塑性変形のために僅かに小さい。第1層330−1は、複数のひだ334を含み、第1層330−1は、第1の付着線340内の各付着線まで立ち上り、付着線の間で下がる。ひだ334は、活性化プロセスの後で第2層330−2がシャーリング332を形成する際に第2層330−2の全幅が減少したときに形成される第1層330−1の材料の波状隆起部及び中空部である。
【0051】
図3Gの実施形態では、ひだ334は全て、互いにかつ主方向370と平行である。即ち、ひだ334は、主方向370に沿って延在する実質的に規則的な隆起部及び中空部を形成する傾向がある。様々な実施形態において、ひだは、主方向370の45度以内、主方向370の30度以内、主方向370の15度以内、又は主方向370と実質的に平行に向けられてよい。
【0052】
ひだ334は、第3の方向390に測定された全高391を有する。例として、ひだ334は、約0.2ミリメートル以下、約0.4ミリメートル以下、約0.6ミリメートル以下、約0.8ミリメートル以下、約1.0ミリメートル以下、約1.5ミリメートル以下、約2.0ミリメートル以下、又は約3.0ミリメートル以下の全高391を有するように構成されることができる。ひだ334は、積層体322に厚さ(caliper)と柔軟性を加える。
【0053】
図4Aは、活性化後の平らな状態の本開示の三層積層体422の平面図を示す。活性化積層体422は、以下の記述を除いて活性化積層体322と同じであり、類似の番号が付けられた要素は同じように構成される。活性化積層体422が形成された中間積層体は示されないが、
図3A〜
図3Fの実施形態に基づいて、その構造及び形状は、当業者によって理解されるであろう。
【0054】
活性化積層体422は、第1層430−1及び第2層430−2に加えて、第3の層430−3を含む。第3の層430−3は、以下の記述を除いて第2層430−2と同じように構成され、類似の番号が付けられた要素は同じように構成される。第3の層430−3は、第1層430−1に付着される。例示のために、第2層430−2の一部分及び第1層430−1の一部分は、剥離されて示される。
【0055】
第3の層430−3は、第2の付着線450を含む第2の付着領域によって第1層430−1に付着される。第2の付着線450は、第4の線450−4及び第5の線450−5を含む。第2の付着領域は、第2の付着線450が第1の付着線440とは異なるように位置決めされていること以外、第1の付着領域と同じように構成される。第3の層430−3は、第2層430−2の全高492と同じように構成された全高493を有する。
【0056】
図4Bは、
図4Aの活性化積層体422の側面図を示す。
【0057】
図4Cは、
図4Aの活性化積層体の端面図を示す。第4の線450−4は、活性化積層体422の左縁から、従方向480に第4の線450−4の左縁から中心まで測定された第5の距離484−5だけ離間される。第5の線450−5は、第4の線450−4から、従方向480に第4の線450−4の中心から第5の線450−5の中心まで測定された第6の距離484−6だけ離間される。第5の線450−5もやはり、活性化積層体422の右縁から、従方向480に第5の線450−5の中心から右縁まで測定された第7の距離484−7だけ離間される。
図4Cの実施形態では、第4の線450−4は、第1の線440−1と第2の線440−2の中間に位置決めされ、一方第5の線450−5は、第2の線440−2と第3の線440−3の中間に位置決めされる。幾つかの実施形態では、第2の付着線450は、第1の付着線440の間の途中に位置決めされてもよい。
【0058】
様々な実施形態において、第2の付着線450は、実質的に均一であるか又は均一の間隔を有することができる。第2の付着線450は、互いから、第1の付着線440が離間された距離と同じ距離だけ離間されてもよく、異なる距離だけ離間されてもよい。
【0059】
図4Dは、収縮状態のマイクロテクスチャを備えた
図4Aの積層体422の平面図を示す。
【0060】
図4Eは、マイクロテクスチャを備えた
図4Aの活性化積層体422の側面図を示す。第3の層430−3は、第2層430−2のシャーリング432と同じように構成されたシャーリング433を含む。
【0061】
図4Fは、マイクロテクスチャを備えた
図4Aの活性化積層体の拡大端面図を示す。活性化積層体422は、第1の距離486−1、第2の距離486−2、第3の距離486−3、第4の距離486−4、第5の距離486−5、第6の距離486−6及び第7の距離486−7を有し、これらの距離はそれぞれ、距離484−1、484−2、484−3、484−4、484−5、484−6、及び484−7と同じであるか、又は活性化積層体422の収縮のために僅かに小さい。第1層430−1は、複数のひだ434を含み、第1層430−1は、第1の付着線440の各付着線まで立ち上り、第2の付着線450の各付着線まで下がる。
【0062】
図5Aは、活性化後の平らな状態の本開示の三層積層体522の代替実施形態の平面図を示す。活性化積層体522は、以下の記述を除いて活性化積層体422と同じであり、類似の番号が付けられた要素は同じように構成される。第2の付着線550は、第1の付着線540と同じに位置決めされた第4の線550−4、第5の線550−5及び第6の線550−6を有する。
【0063】
図5Bは、
図5Aの活性化積層体522の側面図を示す。
【0064】
図5Cは、
図5Aの活性化積層体の端面図を示す。第4の線550−4は、第1の線540−1の下に位置合わせされ、第5の線550−5は、第2の線540−2の下に位置合わせされ、第6の線550−6は、第3の線540−3の下に位置合わせされる。第2の付着線550は、第1の付着線540の距離584−1、584−2、584−3及び584−4とそれぞれ同じ距離584−5、584−6、584−7及び584−8で離間される。
【0065】
活性化積層体522が形成された中間積層体と、収縮状態の活性化積層体522は示されないが、本開示の他の実施形態に基づいて、それらの構造及び形状は、当業者によって理解されるであろう。
【0066】
図6Aは、活性化後の平らな状態の本開示の三層積層体622の別の代替実施形態の平面図を示す。活性化積層体622は、以下の記述を除いて活性化積層体522と同じであり、類似の番号が付けられた要素は同じように構成されている。第2の付着線650は、第2の付着線640とは異なるように位置決めされる。
【0067】
図6Bは、
図6Aの活性化積層体622の側面図を示す。
【0068】
図6Cは、
図6Aの活性化積層体622の端面図を示す。第2の付着線650は、第2の付着線550に直交するように向けられる。第2の付着線650は、主方向670に向けられる代わりに、従方向680に向けられる。
【0069】
活性化積層体622が形成される中間積層体と、収縮状態の活性化積層体622は、示されないが、本開示の他の実施形態に基づいて、それらの構造及び形状は当業者によって理解されるであろう。
【0070】
図7Aは、活性化後の平らな状態の本開示の二層積層体722の代替実施形態の平面図を示す。活性化積層体722は、以下の記述を除き活性化積層体322と同じであり、類似の番号が付けられた要素は同じように構成される。第1の付着線740は、第1の付着線340とは異なるように位置決めされる。第1の付着線740は、連続的な直線の代わりに平行な線分の群である。第1群741は、主方向770と平行な方向に向けられた線分を含む。第2群742は、従方向780と平行な方向に向けられた線分を含む。第3群743は、主方向770と平行な方向に向けられた線分を含む。第4群744は、従方向780と平行な方向に向けられた線分を含む。様々な実施形態では、この繰り返しパターンは、このような群の数を増減することによって短くするか長くすることができる。
【0071】
図7Bは、
図7Aの活性化積層体722の側面図を示す。
【0072】
図7Cは、
図7Aの活性化積層体722の端面図を示す。
【0073】
活性化積層体722が形成された中間積層体と、収縮状態の活性化積層体722は示されていないが、本開示の他の実施形態に基づいて、それらの構造及び形状は、当業者によって理解されるであろう。
【0074】
図8A〜
図15Bは、本開示の任意の実施形態で第1の付着線及び/又は第2の付着線として使用することができる付着線の例示的な実施形態を示す。
図8A〜
図15Bの全体にわたって、特に断らない限り、要素は、他の図の類似の番号が付けられた要素と一致する。あるいは、
図8A〜
図15Bの付着線の実施形態はいずれも、積層体に対して直交する向きに(即ち、主方向の代わりに従方向に)構成されてよく、又は積層体の主方向及び従方向に対して任意の角度で構成されてもよいことが想到される。
【0075】
図8Aは、活性化前の、湾曲した第1の付着線840を有する本開示の中間積層体821の平面図を示す。中間積層体821は、第2層830−2、主方向870及び従方向880を有する。
【0076】
図8Bは、活性化後の、
図8Aの中間積層体821であるマイクロテクスチャを備えた活性化積層体822の平面図を示す。活性化積層体822は、第2層830−2に複数のシャーリング832を含み、シャーリング832は、従方向880に向けられる。
【0077】
図9Aは、活性化前の、変動する第1の付着線940を有する本開示の中間積層体921の平面図を示す。様々な実施形態において、変動する第1の付着線940は、ITW(Glenview,IL)によるOmega(商標)パターンで提供されてもよい。中間積層体921は、第2層930−2、主方向970、及び従方向980を有する。
【0078】
図9Bは、活性化後の、
図9Aの中間積層体921であるマイクロテクスチャを備えた活性化積層体922の平面図を示す。活性化積層体922は、第2層930−2に複数のシャーリング932を含み、シャーリング932は、従方向980に向けられている。
【0079】
図10Aは、活性化前の、一連の破線からなる第1の付着線1040を有する本開示の中間積層体1021の平面図を示す。中間積層体1021は、第2層1030−2、主方向1070及び従方向1080を有する。
【0080】
図10Bは、活性化後の、
図10Aの中間積層体1021であるマイクロテクスチャを備えた活性化積層体1022の平面図を示す。活性化積層体1022は、第2層1030−2に複数のシャーリング1032を含み、シャーリング1032は、従方向1080に向けられる。
【0081】
図11Aは、活性化前の、一連の点からなる第1の付着線1140を有する本開示の中間積層体1121の平面図を示す。中間積層体1121は、第2層1130−2、主方向1170及び従方向1180を含む。
【0082】
図11Bは、活性化後の、
図11Aの中間積層体1121であるマイクロテクスチャを備えた活性化積層体1122の平面図を示す。活性化積層体1122は、第2層1130−2に複数のシャーリング1132を含み、シャーリング1132は、従方向1180に向けられている。
【0083】
図12Aは、活性化前の、単一の開放した螺旋パターンを有する第1の付着線1240を有する本開示の中間積層体1221の平面図を示す。中間積層体1221は、第2層1230−2、主方向1270及び従方向1280を有する。
【0084】
図12Bは、活性化後の、
図12Aの中間積層体1221であるマイクロテクスチャを備えた活性化積層体1222の平面図を示す。活性化積層体1222は、第2層1230−2に複数のシャーリング1232を含み、シャーリング1232は、従方向1280に向けられている。
【0085】
図13Aは、活性化前の、単一の密の螺旋パターンを有する第1の付着線1340を有する本開示の中間積層体1321の平面図を示す。中間積層体1321は、第2層1330−2、主方向1370及び従方向1380を有する。
【0086】
図13Bは、活性化後の、
図13Aの中間積層体1321であるマイクロテクスチャを備えた活性化積層体1322の平面図を示す。活性化積層体1322は、第2層1330−2に複数のシャーリング1332を含み、シャーリング1332は、従方向1380に向けられている。
【0087】
図14Aは、活性化前の、2重の密な螺旋パターンを有する第1の付着線1440を有する本開示の中間積層体1421の平面図を示す。中間積層体1421は、第2層1430−2、主方向1470及び従方向1480を有する。
【0088】
図14Bは、活性化後の、
図14Aの中間積層体1421であるマイクロテクスチャを備えた活性化積層体1422の平面図を示す。活性化積層体1422は、第2層1430−2に複数のシャーリング1432を含み、シャーリング1432は、従方向1480に向けられている。
【0089】
図15Aは、活性化前の、2重の密な螺旋パターンを有する任意に向けられた第1の付着線1540を有する本開示の中間積層体1521の平面図を示す。中間積層体1521は、第2層1530−2、主方向1570及び従方向1580を有する。
【0090】
図15Bは、活性化後の、
図15Aの中間積層体1521であるマイクロテクスチャを備えた活性化積層体1522の平面図を示す。活性化積層体1522は、第2層1530−2に複数のシャーリング1532を有し、シャーリング1532は、従方向1580に向けられている。
【0091】
図16A〜
図16Eは、
図3A〜
図3Gの実施形態により構成されたマイクロテクスチャを備えた活性化積層体の試料の写真であり、第1層は、弾性特性を有するフィルムシートであり、第2層330−2は、塑性特性を有するフィルムである。
図16A〜
図16Eの積層体はそれぞれ、収縮状態にある。
図16A〜
図16Eの積層体はそれぞれ、以下の記述を除き同じように構成される。
図16A〜
図16Eはそれぞれ、各積層体に対する寸法基準のために提供された主方向1670、従方向1680、及び目盛1600−Rを共用する。
図16A〜
図16Eでは、特に断らない限り、要素は、他の図の類似の番号が付けられた要素と一致する。
【0092】
図16Aは、約40ミリメートルの全幅と、線間で25ミリメートルの間隔を有する2つの平行な付着線とを有する活性化二層積層体1622−Aの写真である。
【0093】
図16Bは、約25ミリメートルの全幅と、線間で16ミリメートルの間隔を有する2つの平行付着線とを有する活性化二層積層体1622−Bの写真である。
【0094】
図16Cは、約25ミリメートルの全幅と、線間で8ミリメートルの均一間隔を有する3つの平行付着線とを有する活性化二層積層体1622−Cの写真である。
【0095】
図16Dは、約20ミリメートルの全幅と、線間で4ミリメートルの均一間隔を有する4つの平行付着線とを有する活性化二層積層体1622−Dの写真である。
【0096】
図16Eは、約20ミリメートルの全幅と、線間で2ミリメートルの均一間隔を有する8つの平行付着線とを有する活性化二層積層体1622−Eの写真である。
【0097】
図17A〜
図17Bは、寸法基準のために提供された主方向1770、従方向1780及び目盛1700−Rを共用する。
図17A〜
図17Bでは、特に断らない限り、要素は、他の図内の類似の番号が付けられた要素と一致する。
図17Aは、
図7A〜
図7Cの実施形態と同様に構成されたマイクロテクスチャを備えた活性化三層積層体1720−Aの写真である。活性化積層体1720−Aは、主方向1770と平行な方向に向けられた付着線分を有する第1群1741−A、従方向1780と平行な方向に向けられた付着線分を有する第2群1742−A、及び主方向1770と平行な方向に向けられた付着線分を有する第3群1743−Aを有する。
図17Bは、2重の密な螺旋パターンを有する付着線を有する、
図14A〜
図14Bの実施形態に同様に構成された本開示の活性化三層積層体1720−Bの写真である。
【0098】
図18Aは、本開示のマイクロテクスチャを備えた活性化積層体1820の外縁の顕微鏡写真である。
図18Aは、積層体1820上のシャーリング1832のある程度の拡大詳細を示す。
図18Aでは、主方向1870に約1.8ミリメートルの距離に約5つのシャーリング、即ち1センチメートル当たり約28のシャーリングがある。
【0099】
図18Bは、付着線1840−1に沿って主方向1870に切断された、本開示のマイクロテクスチャを備えた活性化積層体1820の断面の顕微鏡写真である。
図18Bは、積層体1820上のシャーリング1832−Aのある程度の拡大詳細図を示し、シャーリング1832−Aには、付着線1840−1に沿って接着剤が充填されている。
【0100】
図19は、本開示のマイクロテクスチャを備えた活性化積層体の例示的な実施形態に関する、主方向の1センチメートル当たりのシャーリング数とミリメートルで表した付着線間隔との関係を示すグラフである。この理論によって束縛されるものではないが、
図19のグラフは、1センチメートル当たりのシャーリング数が、付着線間隔の関数であり、付着線の間隔が近いほど単位距離当たりのシャーリングの数が多くなり、付着線の間隔が遠いほど単位距離当たりシャーリングの数が少なくなることを表しているようである。その結果、本開示の積層体の場合、特定の付着線間隔を選択することによって、1センチメートル当たりのシャーリング数を少なくともある程度制御することができるようである。
図19では、四角で表わされたデータ点は、
図16A、
図16B、
図16C、
図16D及び
図16Eの積層体と一致する。
図19では、丸で表わされたデータ点は、
図3A〜
図3Gの積層体の変形と一致しており、第1層は、弾性特性を有するフィルムシートであり、第2層330−2は、塑性特性を有するフィルムに積層された不織布であり、付着線間隔は、3mm、5mm、7.5mm、15mm、及び25mmである。
図19の目盛を使用して、データ点の正確な値を図形的に決定することができる。
図19に示されるデータは、本明細書で述べられるマイクロコンピュータ断層撮影法を使用する測定法によって得られた。
【0101】
図20は、本開示のマイクロテクスチャを備えた活性化積層体の例示的実施形態のミリメートルで表したシャーリング高さとミリメートルで表した付着線間隔との関係を示すグラフである。
図20のグラフは、シャーリング高さが付着線間隔の関数である可能性が高く、付着線間隔が近いほどシャーリングが低くなり、付着線間隔が遠いほどシャーリングが高くなることを示す。
図20では、四角で表わされるデータ点は、
図16A、
図16B、
図16C、
図16D及び
図16Eの積層体と一致する。
図20では、丸で表わされたデータ点は、
図3A〜
図3Gの積層体の変形と一致しており、第1層は、弾性特性を有するフィルムシートであり、第2層330−2は、塑性特性を有するフィルムに積層された不織布であり、付着線間隔は、3mm、5mm、7.5mm、15mm、及び25mmである。
図20の目盛を使用して、データ点の正確な値を図形的に決定することができる。
図20に示されるデータは、本明細書で述べられるマイクロコンピュータ断層撮影法を使用する測定法によって得られた。
【0102】
ヒステリシス試験
ヒステリシス試験は、コンピュータとインターフェイスする市販の引張試験機(例えば、Instron Engineering Corp.(Canton,MA)、SINTECH−MTS Systems Corporation(Eden Prairie,MN)製又はその同等物)を利用する。コンピュータを使用して、試験速度及び他の試験パラメータを制御し、かつデータの収集、計算、及び報告を行う。試験は、23℃±2℃及び湿度50%±2%の実験室条件下で行なわれる。試料は試験前に24時間条件付けされる。
【0103】
試験プロトコル
1.適切なつかみ具及びロードセルを選択する。つかみ具は平らな表面を有する必要があり、試料を適応させるために十分に幅広(例えば、少なくとも幅2.54cm)でなくてはならない。また、つかみ具は、試料が試験中に滑らないことを確実にするために十分な力を提供しなくてはならない。試験する試料からの引張応答が、使用するロードセルの許容量の25%〜75%であるようにロードセルを選択する。
2.メーカーの指示に従って試験装置を較正する。
3.グリップ間の距離(標点距離)を25.4mmに設定する。
4.対象となる方向が標点距離方向と平行になるように、試料をつかみ具の平坦面に配置する。試料を上側グリップに取り付け、試料をたるませ、次に下側グリップを閉じる。たるみの予負荷を0.02N/cmに設定する。即ち、たるみが0.02N/cmの力で(10mm/分の一定のクロスヘッド速度で)除去されたときにデータ収集が始まる。ひずみは、0.02N/cmの力での引張試験機のグリップの間の試料の長さである、調整された標点距離(l
ini)に基づいて計算される。調整された標点距離は試料の初期長さとして取られ、0%のひずみに相当する。試験中の任意の点でのひずみ百分率は、長さにおける変化を、調整された標点距離で割って、100を掛けることによって得られる。
5(a).第1周期負荷:100mm/分の一定クロスヘッド速度で試料を200%のひずみまで引っ張る。つかみ具間で引っ張られた試料の長さをl
maxとして報告する。
5(b).第1周期負荷解除:試料を指定された歪みで30秒間保持し、次にクロスヘッドを100mm/分の一定クロスヘッド速度でその開始位置(歪み0%又は初期試料長、lini)に戻す。試料を緩んだ状態で1分間保持する。
5(c).第2周期負荷:100mm/分の一定クロスヘッド速度で試料を200%のひずみまで引っ張る。
5(d).第2周期負荷解除:次にクロスヘッドを100mm/分の一定クロスヘッド速度でその開始位置(即ち、歪み0%)に戻す。
【0104】
コンピュータデータシステムが、試験中に試料にかけられる力を、適用されたひずみに応じて記録する。その結果得られる生成されたデータから、以下の数量が報告される(負荷は、力を試料の幅で割ったものとして報告され、試料の厚みは考慮されないことに注意)。
1.0.02N/cm(l
ini)のたるみの予負荷でのグリップ間の0.001mm単位の試料の長さ。
2.指定された歪み(l
max)での第1周期のグリップ間の0.001mm単位の試料の長さ。
3.0.02N/cm(l
ext)の第2周期負荷力でのグリップ間の0.001mm単位の試料の長さ。
4.(l
ext−l
ini)/(l
max−l
ini)
*100%として定義された0.01%単位の%永久歪み。
【0105】
試験は、6つの別個の試料に繰り返され、平均及び標準偏差が報告される。
【0106】
採寸法
本明細書では、様々な寸法及びそれらの割合が指定される。特に断らない限り、各寸法は、以下の方法により測定される。全ての試験は、約23℃±2℃及び相対湿度約50%±2%で維持される調整室内で行なわれる。本明細書において、試料の幅及び長さは、本明細書に定義されるように、横方向幅及び長手方向長さである。試験前に2時間、試料を約23℃±2℃及び相対湿度約50%±2%で予調整する。
【0107】
試験用の物品を以下のように準備する。
1.実質的に平らで水平な表面に物品を置く。
2.吸収性コアアセンブリを縮小させるように作用する、プロセスによる全ての収縮が引き出されるように、物品を表面に固定する。例えば、物品の長手方向縁部及び/又は吸収性コアアセンブリに沿って物品又は弾性材に適用される、予め収縮させたウエストバンドは、物品を横方向に又はそれぞれ長手方向に縮小してよく、その結果、プロセスによる任意のかかる収縮が引き出される。本物品は、プロセスによる収縮が引き出されて吸収性コアアセンブリを保持できるクランプ又は接着テープで、平らで水平な表面に固定される。
3.本明細書に記載の定義により、その間で各取り付け領域、吸収性コアアセンブリ、任意の未接合領域、及び物品の幅及び/又は長さを測定する点を識別する。これは、臀部を画定することを含む。
4.NISTに準拠するスチール定規を使用して、必要な各寸法を1mm単位で測定する。
5.割合=100%×(第1測定値/第2測定値)の式に従って、全ての必要な割合を計算する。
【0108】
マイクロコンピュータ断層撮影を使用する測定法
後述するようなマイクロコンピュータ断層撮影法を使用して、本開示の活性化積層体の1センチメートル当たりのシャーリング数及びシャーリング高さを測定することができる。この方法は、本明細書に記載されているように、第1層を第2層に付着させる2つの平行な直線の付着線間の機械的活性化積層体を測定することのみを意図する。この方法は、追加の層も含むようなこれらの積層体に使用することができる。
【0109】
第1に、試験する積層体材料の円形試料を、各試料が直径約36mmになるように切断する。
【0110】
第2に、走査するために、工程1から得られた試料を、下面の第1層が下向き及び上面の第2層が上向きに位置決めする。位置決めが安定するように、両面接着発泡材を使用して、試料の下面を位置決め面に接着固定することができる。試料は変形しておらず、試料の上面及び側面が空気に晒されるように遮られていない状態でなければならない。取り付けた後で、試料は、大きなしわがなく実質的に平らでなければならない。試料が平らにならない場合は、追加の支持のために、試料の一部分の下にシム材料を追加してもよい。それでも試料が平らにならない場合は、第2層が下面で第1層が上面になるようにひっくり返してもよい。
【0111】
第3に、工程2からの位置決めされた試料を、Scanco Medical AG(Wayne,PA,USA)から入手可能なμCT 40、ID#4286、シリアル番号07030700などのマイクロコンピュータ断層撮影システムによって走査する。このシステムでは、走査パラメータが、電流110〜180μA及びピークエネルギー35kVp、積分時間300ミリ秒、並びにフレーム平均10に設定された高分解能(180度当たり1000投影)X線管を使用する。18μmのスライス増分で走査する。ここで述べるサイズの試料では、これは、数時間の走査時間を必要とする場合がある。他のシステムにおいては、同等の設定を使用する。
【0112】
第4に、工程3からの走査データを処理する。各スライス(1000投影からなる)を使用して、画像をピクセル解像度18μmの2048×2048画素マトリックスで再構成する。走査データを視覚化ソフトウェアにインポートする。例えば、Scanco Medical機械(前述)からの再構成データでは、データを.AVWファイルに変換し、MATLABスクリプトを使用してデータをAvizo視覚化ソフトウェア(Visualization Sciences Groupによって提供されるバージョン6.0以上)にインポートする。
【0113】
第5に、工程4からの積層体の走査画像データを視覚化空間内の各軸と位置合わせする。これは、以下のように手動回転を必要とすることがある。Z軸に関して、オルソスライス(orthoslice)のXY平面を調べ、データ/画像を、積層体の付着線が表示領域の縁にあるY軸と合うまで小さな増分でZ軸のまわりに回転させる。例えば、Avizoでは、標準のApply Transformコマンドを使用して全てのボクセルに回転変換を適用する。その結果を、回転したデータ/画像のYZオルソスライスを取得し、それをXY観点から直線として見、付着線との位置合わせを確認することによって確認する。オルソスライスが、付着線にぴったりと位置合わせされている場合は、回転が完了している。そうでない場合は、手動回転工程を繰り返して位置合わせを改善する。この手順をX軸とY軸に関して繰り返す。回転工程の終わりで、積層体の従方向がX軸と一致しなければならず、積層体の主方向がY軸と一致しなければならず、積層体の第3の方向がZ軸と一致しなければならない。その結果、付着線は、XY平面内の線でかつY方向に向けられなければならない。
【0114】
第6に、工程5からの回転された走査データを使用して、視覚化ソフトウェアで積層体の測定を行なう。
【0115】
測定のために対象となる長方形体積を画定する。体積の上面はXY平面内にあり、第2層のシャーリングの上部の最も外側の範囲(第1層から離れて配置されている)によって画定される。画定された体積の下面はXY平面内にあり、第2層のシャーリングの下部の最も内側の範囲(第1層の近くに配置されている)によって画定される。体積の左側と右側はそれぞれYZ平面内にあり、2つの側面を積層体内の2つの隣り合った付着線上で位置合わせすることによって画定される。体積の前側と後側はそれぞれXZ平面内にあり、付着線の間のY軸方向にある対象となる領域によって画定される。
【0116】
次に、シャーリングの交差を数えるための画像を作成する。対象となる体積内のスライス平面を画定する。スライス平面はXY平面であり、体積の上面と下面に平行かつそれらの中間にある。スライス平面における走査データのオルソスライスを取得して、第2層のシャーリングの断面の画像を作成する。画像には、シャーリングがスライス平面と交わる場所にシャーリングの断面が現われる。スライス平面内で基準線を画定する。基準線は、付着の線と平行なY方向に向けられる。体積の前側から体積の後側まで、センチメートルで表した基準線の全長を決定する。断面の画像内で基準線を見えるようにする。
【0117】
次に、1センチメートル当たりのシャーリング数を決定する。スライス平面から作成された画像を使用して、基準線に沿ったシャーリング交差と基準線との交点の数を手作業で数える。各シャーリングには2つの交点があるので、基準線に沿った交点の数を2で割って基準線に沿ったシャーリングの数を求める。基準線に沿ったシャーリング数を基準線の全長で割って、1センチメートル当たりのシャーリング数を求める。
【0118】
次に、シャーリング高さを決定する。Z方向に、対象となる体積の上側と下側との間の全体的距離を測定する。
【0119】
本明細書に開示されている寸法及び値は、列挙した正確な数値に厳しく制限されるものとして理解すべきではない。それよりむしろ、特に規定がない限り、こうした各寸法は、列挙された値とその値周辺の機能的に同等の範囲との両方を意味することが意図される。例えば、「40mm」として開示される寸法は、「約40mm」を意味することを意図している。
【0120】
相互参照される又は関連するあらゆる特許又は出願書類を含め、本明細書において引用される全ての文献は、明示的に除外ないしは制限されない限り、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。いかなる文献の引用も、それが本明細書において開示され請求されるいずれかの発明に関する先行技術であること、又はそれが単独で若しくは他のいかなる参照とのいかなる組み合わせにおいても、このような発明を教示する、提案する、又は開示することを認めるものではない。更に、本書における用語のいずれかの意味又は定義が、参照により組み込まれた文献における同一の用語のいずれかの意味又は定義と相反する限りにおいては、本書においてその用語に与えられた定義又は意味が適用されるものとする。
【0121】
本発明の特定の実施形態が例示され、記載されてきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、他の様々な変更及び修正を実施できることが、当業者には明白であろう。したがって、本発明の範囲内にあるそのような全ての変更及び修正を、添付の「特許請求の範囲」で扱うものとする。