(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記方向センサは、前記アプリケータが対象皮膚に適用されて前記皮膚の上を移動するときに、前記アプリケータの移動方向に応じて前記モジュールの少なくとも一つを作動させるべく動作可能である、請求項4に記載の装置。
前記誘電体被覆保護ウィンドウの少なくとも一つが、フィルタとして機能し、かつ、前記皮膚に向けられた放射のスペクトル及び前記皮膚に放射が放出されるアパチャを画定する、請求項10に記載のアプリケータ。
前記方向センサは、前記アプリケータが対象皮膚に適用されて前記皮膚にわたって移動されるときに前記アプリケータの移動方向に応じて前記モジュールの少なくとも一つを作動させるべく動作可能である、請求項14に記載のアプリケータ。
【背景技術】
【0002】
実際のところ誰にとっても外見は重要である。近年、異なる美容及び皮膚科トリートメントのための方法及び装置が開発されている。中でも、脱毛、血管病変トリートメント、しわ除去、皮膚リジュベネーション等がある。これらのトリートメントの中には、皮膚及び組織が、高周波(RF)及び光放射又は照射のような一以上のタイプの電磁気放射により処置されるものもある。RFは典型的に、皮膚に適用されると当該皮膚を加熱する。照射は単色(レーザ)又は多色であり、異なる波長の狭い又は広いスペクトルを含む。波長に依存する光放射は皮膚を加熱し、外傷を凝固させ、及び光化学効果を生じさせる。所望の効果を達成するべく電磁気放射の時間及び強度が選択される。当該効果は典型的に、トリートメントを受ける皮膚セグメントを38−60℃の温度まで加熱することによって達成される。
【0003】
光放射は、所定寸法のアパチャを有するアプリケータの助けにより皮膚に適用される。皮膚表面全体を「カバー」するべくアパチャは、外されたり又は2度トリートメントを受ける面積が当該皮膚に存在しなくなるように、少なくとも1つのアパチャ寸法に等しいステップに基づく比較的正確な態様で所々に移動させる必要がある。これを回避するべく個人は視覚的にアプリケータ位置を追跡する。光放射はパルスモードで適用されることが多い。光パルスが不可避的に彼/彼女の眼に到達し、当該個人の妨害をし、アプリケータ位置の追跡及び皮膚トリートメントプロセスに影響を与える。光放射デバイスを適用することで所望の効果が達成されるのは、当該皮膚及び/又は組織に所定エネルギー密度が適用される場合のみである。デバイスが当該皮膚全域をあまりにも速く又は遅く移動すると、当該デバイスは効果がなくなるか又は火傷を引き起こす。
【0004】
光放射は上皮層にトリートメントを与え、ほんの数ミリの比較的浅い深さまで浸透する。高周波(RF)は、皮膚と接触する必要がある一対以上の電極の助けにより当該皮膚に適用される。RF電圧が、パルス又は連続波形(CW)で電極間に適用される。被トリートメント組織の体積又は層にRF誘導電流を生成するべくRF電圧の特性が選択される。この電流は組織を必要な温度まで加熱する。これは典型的に38−60℃の範囲である。例えば、当該温度により、毛嚢又は毛根が破壊又は損傷を受け、さらなる発毛が遅延され、被トリートメント皮膚セグメントにわたり皮膚を引き締めるコラーゲン再生が破壊され又は発生する。当該効果はまた、毛幹を弱めること又は毛嚢若しくは毛根までも破壊すること、コラーゲン構造の変化若しくは破壊等でもある。
【0005】
電磁気放射による皮膚トリートメントは、皮膚マッサージ、機械脱毛、皮膚アブレーション、超音波脂肪組織トリートメント等のような機械的処置と組み合わされることが多い。例えば、発毛遅延のような所望の効果は典型的に、初期に機械的に脱毛された皮膚表面をレーザ、LED、キセノンランプ、強パルス光(Intense Pulsed Light(IPL))、又は白熱ランプ放射で照射することにより達成される。これらは一般に照射又は光放射と呼ばれる。痩身は典型的に超音波又はRFエネルギーの適用により得られる。マッサージは、血流を刺激することが知られており、RF又は照射エネルギーとの組み合わせで美容処置を目的として使用されることが多い。
【0006】
光及びRFトリートメント、マッサージ及びRFトリートメントの組み合わせのプロフェッショナル機器も存在する。この機器は通常、アパチャの表面とほぼ同様又は同等の画定された対象皮膚セグメントを照射するべく構成される。当該アパチャを通して光放射が皮膚セグメントに向けられる。典型的には電極がアパチャ周囲の近傍に配置される。典型的にはRFが、光によって加熱されるよりも深い組織層を加熱する。これにより、毛球及び/又は毛嚢が破壊/損傷を受ける。同じ皮膚セグメントに適用されるRFエネルギー量と光放射量との間には繊細な関係が存在する。双方間で光部分が超過すると皮膚火傷が生じる一方、RFエネルギーと光放射との最適比よりも低い適用では所望のトリートメント結果が得られない。
【0007】
機械的脱毛、RFエネルギー適用、光放射トリートメント、超音波トリートメント等の美容トリートメントはコストがかかり、かつかさばる。さらに、かかる機器は、外来設備において有資格オペレータによって操作されるのが典型的であり、かかるトリートメント専門の医療従事者の存在が必要となることが多い。所定の皮膚トリートメント処置はユーザ自身により行われる。これには、典型的には彼/彼女が典型的には一のタイプの皮膚トリートメントのみを行うことができる市販の機器が使用される。しかしながら、ユーザは、皮膚トリートメントに使用されるプロフェッショナル機器により得られる結果と同様又は同一の結果が得られず、所望の処置のすべてを行う能力がなく、適切なトリートメントパラメータの選択等の機器操作の課題について経験が浅い。
【0008】
用語集
いくつかの用語が本開示にわたって使用される。これらの用語の定義を便宜のためここに与える。
【0009】
本開示において使用される用語「照射源」、「光放射源」、及び「光源」は同じ意味を有し、可視放射源及び不可視赤外放射源を含む。
【0010】
本明細書において使用されているように、用語「皮膚トリートメント」は、完全又は部分的脱毛、発毛遅延、皮膚リジュベネーション、しわ低減、ウエスト引き締め、血管病変除去、きめ(texture)の改善、セルライト低減、皮膚アブレーション、にきび効果低減等のような美容処置を含む。
【0011】
用語「皮膚表面」は、角質層であり得る最外層に関連する。
【0012】
用語「組織」は、角質層の下に位置する皮膚層に関連する。当該層は、角質層直下であって、角質層の下の6又は7mmもの深さに位置する。
【0013】
本明細書において使用されているように、用語「脱毛」は、機械的脱毛及び発毛遅延を含む。
【0014】
二酸化チタン(TiO
2)は、プラスチック及びコーティングの産業において広く使用されている白色顔料である。TiO
2は光を有効に散乱させる。
【0015】
皮膚擦傷法は、皮膚の表面、特に角質層をアブレーションにより除去する美容処置である。当該処置を行うべく使用される機器はダーマブレーダ(dermabrader)と称する。
【0016】
本明細書にわたって使用される用語「キーコネクタ」は、オプションのモジュール配向及び識別手段と同様にパワーデバイス又はモジュールからのパワーを与えるべく又は信号を受信するべく動作可能なコネクタを意味する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
本開示は、添付図面を参照して非限定的な例のみによって与えられる。同じ参照記号が、異なる図にわたり同じ部材を参照する。図面は必ずしも縮尺通りではなく、むしろ本方法の原理を説明する上で強調される。
【0021】
【
図1】皮膚トリートメントの本個人用装置の一実施例を概略的に示す。
【
図2】皮膚トリートメントの本個人用装置のドッキングユニットの一実施例を概略的に示す。
【
図3】皮膚トリートメントの本個人用装置のドッキングユニットの分解組立を概略的に示す。
【
図4】皮膚トリートメントの本個人用装置のアプリケータの一実施例の正面図を概略的に示す。
【
図5】皮膚トリートメントの本個人用装置のアプリケータの一実施例の側面図を概略的に示す。
【
図6】皮膚トリートメントの本個人用装置のアプリケータ.の一実施例の底面図を概略的に示す。
【
図7】皮膚トリートメントの本個人用装置のアプリケータの分解組立を概略的に示す。
【
図8】本個人用皮膚トリートメント装置の剪毛モジュールの一実施例を斜視図で概略的に示す。
【
図9】本皮膚トリートメント装置の脱毛又は剪毛機構及び当該機構の動作を説明する異なる状態を概略的に示す。
【
図10】本皮膚トリートメント装置の脱毛又は剪毛機構及び当該機構の動作を説明する異なる状態を概略的に示す。
【
図11】本皮膚トリートメント装置の脱毛又は剪毛機構及び当該機構の動作を説明する異なる状態を概略的に示す。
【
図12】本皮膚トリートメント装置の脱毛又は剪毛機構及び当該機構の動作を説明する異なる状態を概略的に示す。
【
図13】毛嚢(毛幹)の切断及び縮退を拡大して概略的に示す。
【
図14】本アプリケータの脱毛機構の他実施例を概略的に示す。
【
図15】本個人用皮膚トリートメント装置の皮膚照射モジュールの一実施例の3次元図を概略的に示す。
【
図16】
図15の皮膚照射モジュールの背面図を概略的に示す。
【
図17】本個人用皮膚トリートメント装置に係る
図15の照射モジュールの側面図を概略的に示す。
【
図18】
図15の照射モジュールの断面を概略的に示し、本個人用皮膚トリートメント装置の照射カートリッジの一実施例の詳細を示す。
【
図19】本個人用皮膚トリートメント装置の照射モジュールを有するアプリケータの一実施例の断面を概略的に示す。
【
図20】本個人用皮膚トリートメント装置の脱毛器モジュールの一実施例を概略的に斜視図で示す。
【
図21】本個人用皮膚トリートメント装置の皮膚リジュベネーションモジュールの一実施例の正面図を概略的に示す。
【
図22】本個人用皮膚トリートメント装置の皮膚リジュベネーションモジュールの皮膚リジュベネーション電極の一実施例を概略的に示す。
【
図23】本個人用皮膚トリートメント装置の皮膚アブレーションモジュールの一実施例の正面図を概略的に示す。
【
図24】本個人用皮膚トリートメント装置の皮膚マッサージモジュールの一実施例の正面図を概略的に示す。
【
図25】本個人用皮膚トリートメント装置の皮膚マッサージモジュールの皮膚マッサージロールの他実施例を概略的に示す。
【
図26】本個人用皮膚トリートメント装置の皮膚マッサージモジュールの皮膚マッサージロールの一追加実施例を概略的に示す。
【
図27】本個人用皮膚トリートメント装置の真空モジュールの一実施例(の正面図)を概略的に斜視図で示す。
【
図28】本個人用皮膚トリートメント装置の真空モジュールの他実施例を概略的に斜視図で示す。
【
図29】本個人用皮膚トリートメント装置のRF及び真空組み合わせモジュールの一実施例を概略的に斜視図で示す。
【
図30】本個人用皮膚トリートメント装置の照射、RF、及び真空組み合わせモジュールの一実施例を概略的に示す。
【
図31】本個人用皮膚トリートメント装置の照射モジュール及び脱毛器モジュールを有するアプリケータの一実施例を概略的に示す。
【
図32】本アプリケータ/デバイス及び装置を使用する皮膚トリートメント方法の一実施例を概略的に示す。
【
図33】本アプリケータ/デバイス及び装置を使用する皮膚トリートメント方法の他実施例を概略的に示す。
【
図34】本アプリケータ/デバイス及び装置を使用する皮膚トリートメント方法の一追加実施例を概略的に示す。
【
図35】本アプリケータ/デバイス及び装置を使用する皮膚トリートメント方法のさらなる一実施例を概略的に示す。
【
図36】本アプリケータ/デバイス及び装置を使用する皮膚トリートメント方法のさらなる他実施例を概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図面及びそれに伴う非限定的な実施例の記載を参照して、本明細書に記載される本装置及び本方法の原理及び実施が理解できる。
【0023】
図1を参照すると、皮膚トリートメントの本個人用装置の一実施例が概略的に示される。装置100は、対象皮膚上のスライド移動に適したアプリケータ又はデバイス104と、ドッキングユニット108と、アプリケータ104とドッキングユニット108とを接続するコード112(部分的に示す)とを含む。コード112は、アプリケータ104とドッキングユニット108との電気的及び流体的連通を可能とする。装置100は、標準の給電ネットワークコンセントから電源を受ける。アプリケータ104は、充電可能又は標準バッテリから電源を受ける。ドッキングユニット108は典型的には、アプリケータ104の充電可能バッテリを充電する。
【0024】
図2は、皮膚トリートメントの本個人用装置のドッキングユニットの一実施例を概略的に示す。ドッキングユニット108は、パネル204に配置されてユーザに装置100(
図1)の操作をさせるいくつかのプッシュボタン200と、装置100の助けにより行う異なる処置の状態をオペレータに知らせるいつくかの動作状態インジケータ208と、アプリケータ104を受けるドッキングベイ212とを含む。レセプタクル(図示せず)により、ドッキングユニットの標準給電ネットワークへの接続が容易となる。プッシュボタン200はビルトインLED又は他の光源を有し、追加的なプロセス状態インジケータとして機能する。
【0025】
図3は、皮膚トリートメントの本個人用装置のドッキングユニットの分解組立を概略的に示す。ドッキングユニット108は、制御基板300、電源304、冷却ファン308、真空ポンプ312、及び、選択された皮膚トリートメントに有益な追加機能を与える他の補助ユニットを収容する。電源304は、整流器を有する又は有しない変圧器を含む。制御基板300は、装置100(
図1)のほぼすべての機能を制御し、アプリケータ104の制御基板708(
図7)と通信する。電源304は、異なる皮膚トリートメントモジュールの動作に必要な電気出力を与える。
【0026】
図4は、皮膚トリートメントの本個人用装置のアプリケータの一実施例の正面図を概略的に示す。図示のアプリケータ104は、人間工学的に設計されたケーシング404を含む。これは、手のひらにフィットし、インフラ構造フレーム408が配置される第1端又は遠位端及び第2端412を有する。第2端412は、コード112(
図1)の助けによりアプリケータ104をドッキングユニット108に接続することができるレセプタクル416を含む。図示されるのはまた、アプリケータ104の両側(
図4及び5)に配置されたグリップセンサ420と、アプリケータの照射モジュール1500(
図15)の動作状態をユーザに知らせるオン/オフインジケータ424と、アプリケータ104に挿入された皮膚(色白又は色黒)トリートメントモジュールのタイプ及びその動作状態をユーザに知らせるインジケータ428とである。これは、カートリッジが表示される(例えば、脱毛、皮膚リジュベネーション、にきび処置等)トリートメントのタイプも彼に知らせる。強調すべきなのは、本概念はまた、トリートメントのタイプについてモジュールからなんら表示がなくとも動作できることである。本モジュールは、トリートメントのタイプに応じて動作する。当該タイプに対してカートリッジは専用となり、当該ベース(高、中、又は低パワー)に基づいてなされた設定が、ユーザにとって完全に透明な態様で挿入されるカートリッジに応じて自動的に変更される。(本装置はカートリッジのタイプを自動的に検出する。)その状態に左右されるインジケータは、同じ又は異なる色で光る。複数のインジケータの組み合わせ及びこれらの色が特定の皮膚トリートメントモジュールの存在及び動作の際に表示される。グリップセンサ420は安全機能として働く。ユーザがアプリケータ104を保持すると、彼又は彼女は自然にグリップセンサ420を押し、インフラ構造フレーム408に挿入された異なる機能モジュールに異なる電圧を供給できる。アプリケータ104の第1端には、
図5及び6に示される2つの受け入れベイが設けられる。当該ベイは、異なる美容皮膚トリートメントモジュールを受容する。
【0027】
図5は、皮膚トリートメントの本個人用装置のアプリケータの一実施例の、矢印Eの方向からの側面図を概略的に示す。アプリケータ104の遠位端又は第1端408は、2つの受け入れベイ504及び508を含む。当該ベイ504及び508は、美容皮膚トリートメントを行うための少なくとも一の群のモジュールを受け入れるべく動作可能である。以下に詳細に述べるように、これらは剪毛のためのモジュール、脱毛のためのモジュール又は脱毛器、皮膚照射のためのモジュール、皮膚アブレーションモジュール、皮膚マッサージモジュール等のモジュールである。安全上の理由により、各モジュールの電気コンタクトは、当該モジュールが適切な位置に挿入された場合にのみ当該モジュールへの電気供給が作動するように構成される。プッシュボタン512はオン/オフスイッチである。これは、適切な受け入れベイに挿入された場合に皮膚照射1500(
図15)のためのモジュールの一の作動又はオフへの切り替えを行う。プッシュボタン516は他のモジュールも作動させる。これに加え、いくつかのプッシュボタン516は、各モジュールに対して異なる動作パラメータを設定することができる。装飾カバー520がアプリケータ104の空気取り入れ開口を覆う。
【0028】
図6は、皮膚トリートメントの本個人用装置のアプリケータの一実施例の、矢印Gの方向からの底面図を概略的に示す。受け入れベイ508は、機械的及び電気的インターフェイスを受け入れ及び与えるべく動作可能である。当該インターフェイスは、同一のインターフェイスを有する皮膚トリートメントモジュールの任意の一つとのインターフェイスである。かかるモジュールは、剪毛のためのモジュール、脱毛のためのモジュール、にきびRF及び真空トリートメントモジュール、皮膚リジュベネーションのためのモジュール、皮膚マッサージモジュール等である。コネクタ604は、マッチしないタイプのモジュールの挿入を防止する一種のキー機構を有する。開口606が真空ポンプ312(
図3)への接続機能を果たす。受け入れベイ508、照射モジュールの任意の一つとの機械的及び電気的インターフェイスを受け入れ及び与えるべく動作可能である。かかるモジュールは、白熱ランプを含むモジュール、キセノンランプ又はキセノンIPLランプを有するモジュール、レーザダイオード、LED、又は照射源の2以上の組み合わせを有するモジュール、又は、マッチするインターフェイスを有する他のモジュールである。コネクタ608はまた、マッチしないタイプのモジュールの挿入を防止する一種のキー機構を有する。さらに、各皮膚トリートメントモジュールは、当該モジュールを識別して当該モジュールの動作パラメータを設定するタグを含む。タグはRFID、EEPROM、又は、抵抗、キャパシタンス等のような一意的な特性を有する簡単な電子回路である。開口612は、ガス又は単に空気である冷却流体の流れへの入力チャネルを与える。
【0029】
図7は、皮膚トリートメントの本個人用装置のアプリケータの分解組立を概略的に示す。アプリケータ104は、制御プリント回路基板708と、ブロワ又はファン712と、グリップセンサ420とを組み入れた二部ケース704を含む。制御プリント回路基板708は、パッケージ目的によりいくつかの電気通信セグメントに分割されている。ブロワ又はファン712は、照射モジュール(図示せず)に冷却流体の流れを与える。本開示のいくつかの実施例では、ブロワ712はロータリーブロワである。これは、矢印1828(
図18)で示される空気を照射又は光放射付与モジュールの一側に吹き込み、使い捨て可能カートリッジ1800、光放射源1808、及びリフレクタ1812を冷却し、矢印1828で示される光放射付与モジュールの他側から排出する。制御回路基板708は、移動方向センサ、加速度計、インピーダンスセンサ等のような異なるセンサを含み、同様に、異なるモジュールの挿入により動作するマイクロスイッチの制御回路、温度センサ処理回路、モジュールタグ識別及びトリートメントパラメータの設定回路等を含む。代替的に、当該センサのいくつかは適切な皮膚トリートメントモジュールに配置され、それらの処理回路は制御基板308(
図3)上に配置される。皮膚トリートメントプロセスパラメータの状態の信号をユーザに送るブザーのような少なくとも一のオプション可聴状態インジケータが、アプリケータ104に取り付けられる。代替的に、ブザーはベースユニット108に配置される。
【0030】
図8は、本個人用皮膚トリートメント装置のシェーバーモジュールの一実施例を斜視図で概略的に示す。シェーバーモジュール800は、以下で詳細に開示する剪毛又は脱毛機構808が組み込まれたケース804と、シェーバーモジュールをアプリケータから容易に解放可能とする一対のリリースボタン812と、キーコネクタ816と、モジュールを識別してモジュール動作パラメータを設定するタグとを含む。タグはRFID、EEPROM、又は、抵抗、キャパシタンス等のような一意的な特性を有する簡単な電子回路である。
【0031】
図9から12は、本皮膚トリートメント装置の脱毛又は剪毛機構及び当該機構の動作を説明する異なる状態を概略的に示す。
図9は、動作中の例示的な脱毛機構の第1動作状態を示す。
図10は、動作中の例示的な脱毛機構の第2動作状態を示す。
図9に示される実施例では脱毛機構900は、軸912まわりに回転するホルダ316に取り付けられた少なくとも一の、及びいくつかの実施例では一を超える、セットの複数の毛抜き908を含む。同じ軸に取り付けられた複数の毛抜き908に隣接して、ブレード924を終端とするオプションのレバー920が存在する。代替的にレバー920は、毛抜き908の後を常に追従することが確実となるように毛抜き908に剛体結合される。皮膚930に対する毛抜き908の位置とレバー920のブレード924の位置との間には、事前設定された差異又はオフセットが存在する。典型的にはブレード924は、毛抜き908よりも皮膚930の近くに配置される。ブレード924と毛抜き908との位置の差異は、皮膚、毛、及び、特に対象ケーシングの被トリートメントセグメントのタイプに応じて規制される。
【0032】
毛904の除去に対し、毛抜き908が皮膚930に適用される。ホルダ916が、矢印928により示される方向に回転し、回転と同時に、矢印932により示される方向に皮膚930の表面上に直線的に動く。毛抜き908が第2状態まで回転し続けると、これらは少なくとも一の毛幹又は毛嚢904(
図10)を拾い上げ、それを皮膚930から引っ張り始める。毛抜き908の回転により生じ、かつ、ホルダー916の直線移動により補助される、毛幹904に適用される引張力が毛幹904、毛幹まわりの皮膚930、及び毛嚢をともに引っ張る。この力が皮膚930を変形させ、毛嚢まわりの皮膚表面の残りの上に突出する一種の鳥肌又は鳥肌状隆起1040を形成する。ブレード924は、鳥肌1040の頂点に実質的に近い毛904(
図11)を切断する。引張力は、毛に対する、毛幹に張力を与えるのに十分ではあるがこれを皮膚から引き出すほどではない特定の張力に設定される。
【0033】
図13は、毛嚢又は毛幹の切断及び縮退を拡大して概略的に示す。毛幹904の切断に引き続き、鳥肌1040を形成した皮膚930は、休止状態におけるその通常に縮むか又は戻る。毛幹904の残り906が元の位置まで縮む。毛幹904の残り906は、皮膚表面又は角質層930よりも深くまで、例えば参照番号1304で示す深さまで縮む。これは、毛幹904の残り306の切断端と皮膚表面930との位置の差異を特徴付けている。図に見ることができるように、当該残り906は皮膚表面930の実質的に下に存在する。参照番号1308は下層組織を示す。
【0034】
図11は、動作中の例示的な脱毛機構の第3動作状態を示す。
図12は、動作中の例示的な脱毛機構の第4動作状態を示す。ホルダ916(
図11及び12)が、矢印928により示される方向に回転し続け、矢印932により示される方向に皮膚930の表面上を直線的に又は任意の他のタイプの動きで動く。第3状態において毛抜き908は他の毛幹904を捕捉し、上で説明したものと同様に第4動作状態において隆起1040を形成する。次に毛904は、上述の毛幹が切断されたのと同様に切断される。毛抜き908及びブレード924は同じ方向に配向されるか又は異なる方向にねじれて配向される。毛抜き908及びブレード924のいくつかが異なる方向に配向される場合、ユーザは、先にトリートメントを受けた皮膚セグメントに沿って逆行させてもまだ有効である。毛抜き908及びブレード924が同じ方向に配向される場合、トリートメント工程の終わりにあるユーザは、アプリケータ104(
図1及び4)を回転させてこれを反対方向に動かすか又は次の皮膚セグメントにトリートメントを与えるべくこれを単に再配置させる。
【0035】
代替的に、脱毛機構808(
図8)は、例えばかみそり、シェービング、又は電気シェーバーのような周知の機械的脱毛機構の任意の一つである。電気シェーバーは例えば、独国ブラウン社からSoftperfect(登録商標)モデル3470として市販されている女性用電気シェーバーである。このモデルは、むしり取り及び毛抜き機構に係る他の取り外し可能ヘッドも含む。もちろん、同様の又は全く同じ機構は男性用脱毛/シェーバーに適用可能である。単数又は複数の照射ヘッドが、従来のシェーバー若しくは脱毛器に、シェーバー若しくは脱毛器いずれかの一のヘッドのみに、又はかみそりのみに取り付けられて動作する。脱毛機構は交換可能な機構である。当該タスクに最も適切な機構が本アプリケータに組み付けられる。
【0036】
図14は、本アプリケータの脱毛機構の他実施例を概略的に示す。コームタイプの保護プレート1400が皮膚930及び特に隆起1040を、回転するブレード924(
図3)による偶発的なダメージから保護する。コームタイプの保護プレート1400は、アプリケータ104に取り付けられるか又はユーザにより独立して保持される。ブレード924は固定されたブレードにより置換することができる。固定されたブレードは毛抜き908により引っ張られた毛904を切断する。かかる実施例では、ホルダ916は回転に加えて直線運動もする。代替的に、毛を切断するべく互いに対して直線的にスライドする2つのコーム状ブレードを実装してもよい。
【0037】
図15は、本個人用皮膚トリートメント装置の皮膚照射モジュールの一実施例の3次元図を概略的に示す。モジュール1500は、一以上の照射源が組み込まれたケース1504、本アプリケータから照射モジュールを容易に解放できる一対のリリースボタン1512、及びキーコネクタ1516を含む。透明保護ウィンドウ1520が照射源を保護する。保護ウィンドウに沿って配置された一対のRF電極1524が、被トリートメント皮膚セグメント(図示せず)にRFエネルギー又は放射を与えるべく動作可能である。これらの動作中、照射源は大量の熱を放出する。以下で詳述される当該熱は、ブロワ712(
図7)によって生じる冷却流体流又は空気により排出開口1528を通して本モジュールから排出される。上述のように、皮膚照射又は光放射付与モジュール1500(
図15)をアプリケータ104の所定位置に挿入することでモジュールタイプの検出機構が作動する。これにより、ユーザが使用するモジュール1500等の皮膚トリートメントモジュールの無駄な又は誤った動作を回避することができる。例えば、モジュール1500のRF電極1524において高電圧が存在せずに「生きて」いなければ、当該使い捨て可能カートリッジが取り外される場合に誰も高電圧の危険にさらされることがない。追加の安全対策として、電極1524へのRFエネルギーの供給が、双方の電極が皮膚に適用され、かつ、当該電極間のインピーダンスが所定しきい値を超える場合にのみ可能となる。モジュール1500は、照射モジュールのみとして、RFエネルギー適用モジュールとして、又はこれらの双方として動作するべく構成される。いくつかの実施例では、例えば熱電対のような温度センサが一の又は双方の電極に設けられる。
【0038】
図16は、
図15の皮膚照射モジュールの背面図を概略的に示す。上述の要素に加えて当該図は、冷却流体取り入れ開口1604を示す。これを通して、空気であり得る冷却流体の流れがモジュール1500に入り、一以上の照射源又は光源を含む使い捨て可能カートリッジの排出開口1528(
図15)及び背面1608を通して排出される。
【0039】
照射モジュール1500(
図15)は、様々な照射源を含む。いくつかの非限定的な例は、白熱ランプ、キセノンランプ、レーザダイオード、LED、レーザダイオード又はこれらの2以上の照射源の組み合わせ等の照射源を含む。照射源は、パルスモード、連続モード、段階的モード、変調モード、振動モード等の動作モード、及びこれらの2以上のモードの組み合わせで動作する。当該源のパワー及び動作時間は、被トリートメント皮膚セグメントへの潜在的ダメージを回避するべく選択される。いくつかの実施例では、各照射源が、照射モジュール1500から取り外し可能なカートリッジ状パッケージにパッケージ化される。照射源のカートリッジ状パッケージにより、異なる照射源が同じ照射モジュール及びアプリケータで使用できる点が有利である。本カートリッジはさらに、当該モジュールを識別し、かつ、当該モジュール動作パラメータを設定するタグを含む。本タグは、当該モジュールのタイプ、推奨されたトリートメントのタイプ及び推奨されたトリートメントパラメータ、並びに可変データ記録を格納する永久データ記録を含む。動作パラメータは、それぞれがカートリッジ(例えば色白肌脱毛用カートリッジタイプ#1、色黒肌脱毛用カートリッジタイプ#2、皮膚リジュベネーション用カートリッジタイプ#3、にきびトリートメント用カートリッジタイプ#4等のカートリッジタイプ)に一意的に関連付けられた色白又は色黒皮膚のための及び様々なトリートメントのための光及び/又はRFパワー設定、パルス継続時間等を含む。可変データ記録により、本モジュールが動作可能であった間の事象の量を記録することができる。タグに記録されたデータにより、アプリケータにタグが挿入された際に本モジュールの動作を可能とすることができる。タグはRFID、EEPROM、又は、抵抗、キャパシタンス等のような一意的な特性を有する簡単な電子回路である。
【0040】
異なる皮膚タイプに適用可能にトリートメントパラメータ間に差異が所望されるか又は存在するいくつかの実施例では、本モジュールには、これらを容易に区別し、かつ、本モジュールの誤った使用を回避することができるカラーコードが施される。
【0041】
図17は、本個人用皮膚トリートメント装置に係る
図15の照射モジュールの、矢印Lの方向からの側面図を概略的に示す。
図18は、
図17の照射モジュールのD−D平面に沿った断面であり、本個人用皮膚トリートメント装置の照射カートリッジの一実施例の詳細を示す。
【0042】
使い捨て可能カートリッジ1800は、光放射源1808と、被トリートメント皮膚セグメント(図示せず)に放出された光放射を反射するべく構成されたリフレクタ1812と、誘電体被覆保護ウィンドウ1816とを含む。ウィンドウ1816はアパチャを画定する。当該アパチャを通して、光放射が皮膚に放出される。光放射源1812は、独国ヴィースバーデン、ヴェンゼル・ヤークシュ通り31 65199番のパーキンエルマー(登録商標)オプトエレクトロニクス社から市販されているAGAC4627高パワー密度キセノン閃光ランプのような白熱ランプ、又は、LED、レーザダイオード、固体レーザ、ガスレーザ、若しくはキセノンIPL(強パルス光)ランプの群の任意の一つである。
【0043】
リフレクタ1812は、平坦な切子面及び多角形断面又は2乗以上のオプション曲率を有する管状断面を有するプリズムケース又は矩形体である。光放射がウィンドウ1816のアパチャ全域に放出され得る単純な円筒断面、放物断面、又は他の任意断面であってよい。当該光放射はウィンドウ1816のアパチャを通って皮膚に放出される。ウィンドウ1816の誘電体被覆は、光放射スペクトルの関連セクションをトリートメントを受ける皮膚セグメントに透過させ、かつ、他セクションを反射するように選択される。リフレクタ1812は、当該リフレクタの内側で空気が通ることを許容する複数の突き合わせ端開口
1832を有する。リフレクタ1812の開放長手方向部位に隣接配置又は当該部位に取り付けられた誘電体被覆保護ウィンドウ1816は、当該リフレクタ1812とともに空気導通チャネル1824を形成する。空気導通チャネル1824は一側がリフレクタ1812と及び他側がウィンドウ1816と境界をなす。冷却ファン712(
図7)によって生じた矢印1828により示される冷却空気の流れの一部が、リフレクタ1812の突き合わせ端開口
1832を通ってチャネル1824に入る。光放射源1812に沿って空気導通チャネル1824内に向けられ、当該光照射源1812を冷却する。リフレクタ1812の突き合わせ端開口
1832が、空気導通チャネルをその両端で終端させ、冷却空気排出開口として機能する。リフレクタ1812の空気排出開口1528の面積は少なくとも、リフレクタ1812の内部及び空気導通チャネル1824に空気が通る開口
1832の面積以上である。オプションとして、冷却空気流1828の一部が、リフレクタ1812の外部セクションまわりを流れるように向けられてリフレクタ1812の外側セクションを冷却する。
【0044】
本開示のいくつかの実施例によれば、ロータリーブロワ712(
図7)は、矢印1828により示される冷却空気を使い捨て可能カートリッジ1800の一側内に送る。ここで空気は光放射源1808及びリフレクタ1812に平行に(沿って)流れ、光放射付与モジュール1800の矢印1828により示される対向側から出る。
【0045】
本開示のいくつかの実施例によれば、
図18にも概略的に示されるように、第2ガラスウィンドウ1520がウィンドウ1816に平行に設置される。ブロワ712により送られる冷却空気の一部であって矢印1828により示されるものが当該2つのウィンドウ1520と1816との間を流れる。
図18に示されるように、傾斜ランプ電極1844が光放射源400の空気取り入れ側に設置され、当該ウィンドウの方向の空気流を促進する。矢印1828は、リフレクタ1812の内側及び外側並びにウィンドウ1520と1812との間を流れる冷却空気流を概略的に示す。リフレクタ1812の曲がったサポート1852により、熱い空気の戻り流が防止される。ウィンドウ1520及び1838は、パイレックス(登録商標)、サファイア、石英、又は特殊加工ホウケイ酸ガラスから作られる。ウィンドウ1030又は双方のウィンドウは誘電体被覆でコーティングされる。当該誘電体被覆は、光放射源1808から放出されるUV及び所定のIR波長のような望ましくない波長を反射するフィルタとして機能する。
【0046】
本開示のいくつかの実施例によれば、サーミスタのような熱センサ、又は他の任意タイプの温度測定センサが、当該冷却手段が機能障害の場合に過熱することへの安全対策として、冷却空気の流入端又は流出端のいずれかに設置される。代替的に、温度センサが、本カートリッジにおける他の任意の指定ポイントに設置され、本カートリッジのかかる指定ポイントの温度を検出するべく動作可能に構成され、及び当該温度をコントローラ基板708(
図7)へ通信する。本開示のいくつかの実施例によれば、
図18にも示されるように、2つのリフレクタが当該2つのウィンドウ(1520及び1816)間のその両側面上に設けられる。これにより、トリートメント面積の外側への光の散乱が防止される。代替的に、アプリケータ104の使い捨て可能カートリッジ1800は、当該反射された照射を散乱させるのに十分な量の二酸化チタン(TiO
2)を含むプラスチック材料から作られる。
【0047】
照射又は光放射付与モジュール1500のアーキテクチャ及びこれを冷却する方法により、コンパクトかつ有効な光放射源が皮膚トリートメントのための十分なパワーを生成かつ付与することができる。モジュール1500は、パルス又は連続動作モードで動作する。光放射又は光パルスの繰り返し周期が低いと、アプリケータ位置を常に視覚的に追跡するユーザにとって気に障ることがわかっている。ユーザの感覚を和らげるべく光放射源は、高パワートリートメントパルス間に介在配列されたいくつかの低パワー光パルスを放出する。これにより、光パルスの繰り返し周期が16Hz以上の周波数まで増大し、繰り返し周期が低い光パルスの、気に障る効果及び眼にかく乱を与える効果が軽減される。
【0048】
本開示のいくつかの実施例によれば、RFIDデバイスが、制御回路708と通信するカートリッジ1800に接続される(
図7)。RFIDデバイスには放出されるべき最大数のパルスがプリロードされ、その後、照射付与モジュール1500のカートリッジ1700が、放出されたパルスごとにカウントを置換かつ減少させる必要がある。代替的にRFIDデバイスには、一のトリートメントで皮膚に適用される全エネルギーがプリロードされ、その後、照射付与モジュール1500(
図15)のカートリッジ1800が置換される必要がある。RFIDデバイスは、追加安全対策としても機能する。RFIDが識別できない場合、すなわち光放射又は照射付与モジュール1500が正確に設置されていない場合、制御回路708は放射付与モジュール1500にパルスを放出させないようにする。
【0049】
一追加実施例では、米国CA 94086、サニービルのマキシム/ダラス・セミコンダクタ社から市販されているDS2431のような1024ビットの1−Wire(登録商標)EEPROMである。カウンタとして動作する1−Wire EEPROMは、とりわけ放射付与モジュール1500を制御する制御プリント回路708上に組み付けることができる。RFIDと同様に、カウンタに所望の情報をプリロードしてもよい。同じ1−Wire EEPROMが、放射付与モジュール1500の信頼性識別を目的として機能できる。
【0050】
図19は、本個人用皮膚トリートメント装置の照射モジュールを有するアプリケータの一実施例の断面を概略的に示す。使用時、一以上の照射源を含む照射モジュール1500がアプリケータ104の受け入れベイ504に挿入される。キーコネクタ1516により、適合するモジュールのみがアプリケータ104の受け入れベイ504に挿入されることが保証される。
【0051】
図20は、本個人用皮膚トリートメント装置の脱毛器モジュールの一実施例を概略的に斜視図で示す。脱毛器モジュール2000は、以下で詳細に開示する除毛又は脱毛機構2008が組み込まれたケース2004と、脱毛器モジュールを本アプリケータから容易に解放可能とする一対のリリースボタン2012と、キーコネクタ2016と、本モジュールを識別してモジュール動作パラメータを設定するタグとを含む。タグはRFID、EEPROM、又は、抵抗、キャパシタンス等のような一意的な特性を有する簡単な電子回路である。脱毛器機構は、例えば独国ブラウン社から市販されているシルク・エピル(登録商標)のようなものである。
【0052】
図21は、本個人用皮膚トリートメント装置の皮膚リジュベネーションモジュールの一実施例の正面図を概略的に示す。皮膚リジュベネーションモジュール2100は、皮膚リジュベネーション電極2108のマトリクスが組み込まれたケース2104と、脱毛器モジュールを本アプリケータから容易に解放可能とする一対のリリースボタン2112と、キーコネクタ2116と、本モジュールを識別してモジュール動作パラメータを設定するタグとを含む。タグはRFID、EEPROM、又は、抵抗、キャパシタンス等のような一意的な特性を有する簡単な電子回路である。以下に詳細に述べるように、皮膚アブレーションモジュール2300(
図23)も皮膚リジュベネーションを目的として使用することができる。
【0053】
図22は、本個人用皮膚トリートメント装置の皮膚リジュベネーションモジュールの皮膚リジュベネーション電極の一実施例を概略的に示す。本願と同じ譲受人の2009年7月20日に出願された米国特許出願第12/505,576号明細書に詳細に開示されている皮膚リジュベネーション電極2108はセグメント化された電極であって、約15から20mm幅のサイズの中心セグメント2204と、セグメント2204の周辺/周囲に沿って配置された2つの周囲セグメントとを含む。中心セグメント2204は、球形状又は平坦なRF付与電極2212を終端とする複数の小セグメントの集合である。中心セグメント2204と周囲セグメント2208との熱的かつ電気的絶縁2216も示される。典型的には、熱的かつ電気的絶縁は約0.5−1.0mmの幅である。セグメント化されたRF電極の本実施例では、約2から4mm幅の周囲セグメント2208が熱伝導性材料から作られる。電極2212は電気伝導性材料から作られ、電極2208は電気伝導性又はセラミック材料から作られる。特に、当該電極の試験されたセグメント2208は、金属酸化物又はセラミックからなる群から選択される材料から作られた。窒化アルミニウム、窒化ホウ素等が、かかる材料の例である。電極2108は、矩形、楕円形等の適切な形状又は単に平坦な表面であってもよい。電極2208は、均一の幅又は異なる幅のセクションを有する。いくつかの実施例では、本電極は誘電体被覆でコーティングされる。RF源が本電極にRFエネルギーを与え、各電極には熱センサが組み込まれる。
【0054】
図23は、本個人用皮膚トリートメント装置の皮膚アブレーションモジュールの一実施例の正面図を概略的に示す。皮膚アブレーションモジュール2300は、皮膚アブレーションロール2308が組み込まれたケース2304と、アブレーションモジュールを本アプリケータから容易に解放可能とする一対のリリースボタン2312と、キーコネクタ2316と、本モジュールを識別してモジュール動作パラメータを設定するタグとを含む。皮膚アブレーションロール2308は、ダイアモンド微粉末で又はスコッチブライト(登録商標)タイプの微小な材料でコーティングされた金属又はプラスチックのロールである。代替的に、アブレーションロール2308は、スコッチブライトタイプの微小な材料でコーティングされた柔らかい材料のロールであるか又は完全にスコッチブライトタイプの材料から作られる。
【0055】
ケース2304の内部区画に設けられたDCモータ及びギアにより、皮膚アブレーションロール2308の回転が与えられる。ユーザが被トリートメント皮膚セグメントに沿って皮膚アブレーションモジュール2300を動かすと、皮膚アブレーションロール2308が、皮膚アブレーションロール2308の表面2320の直線速度がユーザが当該皮膚アブレーションモジュールを移動する速度よりも大きく又は小さくなるように回転する。一実施例では、皮膚アブレーションロール2308は、表面2320の直線速度が当該皮膚アブレーションモジュール2300が移動する方向にマッチする方向に回転する。他実施例では、皮膚アブレーションロール2308は、表面2320の直線速度が当該皮膚アブレーションモジュール2300が移動する方向と反対の方向に配向される。
【0056】
追加実施例では、皮膚アブレーションロール2308は、2以上のダイアモンド被覆又はスコッチブライト被覆ロールで置換できる。当該ロールは、異なる速度で回転した後に、異なる被トリートメント皮膚セグメント間を引き込む。アブレーションを受けた、死んだ、又は平坦な角質層皮膚細胞が後に柔らかいパッド及び皮膚冷却ローション又はクリームにより除去される。代替的に、皮膚アブレーションモジュール2300は、当該皮膚アブレーションロールに実装された真空スリット又は真空開口を有する。これは、アブレーションを受けた角質層粒子を吸引により除去する。
【0057】
皮膚アブレーションロール2308と皮膚との摩擦が大きく、角質層の除去に加えて、本アブレーションモジュールを被トリートメント皮膚セグメント上で移動させる力を生む可能性がある。コントローラ基板708(
図7)に設けられた移動速度モニタリング構成がモジュール2300の移動を制御するコントローラと通信し、適切な移動速度を設定する。ユーザには、特定のトリートメント圧力に適切な適用の自由裁量が与えられる。
【0058】
図24は、本個人用皮膚トリートメント装置の皮膚マッサージモジュールの一実施例の正面図を概略的に示す。皮膚マッサージモジュール2400は、皮膚マッサージロール2408が組み込まれたケース2404と、マッサージモジュールを本アプリケータから容易に解放可能とする一対のリリースボタン2412と、キーコネクタ
2116と、本モジュールを識別してモジュール動作パラメータを設定するタグとを含む。皮膚マッサージロール2408は、一連の溝2420及び突起又はリブ2424が作られた金属又はプラスチックのロールである。一実施例では、ロール2408は、被トリートメント皮膚セグメントにわたる皮膚マッサージモジュール2400の移動に抵抗する一種のブレーキ機構である。モジュール2400が移動している間、皮膚が溝2420に入り突起2424によってマッサージされる。
【0059】
代替的に、ケース2404の内部区画に設けられたDCモータ及びギアにより、皮膚マッサージロール2408の回転が与えられる。ロール2408の回転速度は、皮膚の溝2420への引き込みを可能とするように選択される。
【0060】
図25は、本個人用皮膚トリートメント装置の皮膚マッサージモジュールの皮膚マッサージロールの他実施例を概略的に示す。皮膚マッサージロール2408は、一のロールか又は2以上のロール2504及び2408の一のアセンブリである。ロール2504及び2508は同一の突起2420及び溝2424を有する。代替的には
図25Bに示すように、ロール2504及び2512は反対方向に配向された突起を有する。各ロールは、皮膚マッサージの動作を向上させるべく異なる速度で回転する。
【0061】
図26は、本個人用皮膚トリートメント装置の皮膚マッサージモジュールの皮膚マッサージロールの一追加実施例を概略的に示す。ロール2108は、突起2420間の皮膚を溝2624に吸い込んで本皮膚マッサージモジュール2400のマッサージ動作をさらに高めるべく動作可能な複数の真空開口2616を含む。上述のようにマッサージモジュールは、マッサージロール2408の直線速度とアプリケータ104の皮膚上の移動速度との差異をサポートするべく実装される。これにより、マッサージ動作がさらに高まる。交換可能モジュールの一つが超音波付与モジュールである。本願と同じ譲受人の2009年10月6日に出願された米国仮特許出願第61/248,997号明細書は、皮膚への超音波適用モジュール及び方法を開示する。ここでは、トランスデューサが、被トリートメント皮膚の面積の対向する境界上互いから所定距離離れて、当該皮膚表面に対して所定角度をもって配置される。トランスデューサ間の角度は、業界周知の音響屈折率整合材料から作られたくさびによって維持される。トランスミッタとレシーバとの距離は被トリートメント面積における組織の厚さに依存する。トランスデューサは、通常はパルス形態の超音波ビームを被トリートメント皮膚表面に対して所定角度で放出するべく動作可能である。これにより、放出されたビームの一部がブリュースター入射角で皮膚組織に衝突し、当該皮膚表面にほぼ平行な伝播経路に従う。トリートメントを受けた面積を通して所望の皮膚トリートメント効果が生じる。
【0062】
図27は、本個人用皮膚トリートメント装置の真空モジュールの一実施例(の正面図)を概略的に斜視図で示す。モジュール2700は、ミニチュア真空ポンプ2708が組み込まれたケース2704と、真空モジュールを本アプリケータから容易に解放可能とする一対のリリースボタン2712と、当該ミニチュア真空ポンプにパワーを供給して本モジュールの適切な位置を識別するキーコネクタ2716と、本モジュールを識別してモジュール動作パラメータを設定するタグ2720とを含む。タグはRFID、EEPROM、又は、抵抗、キャパシタンス等のような一意的な特性を有する簡単な電子回路である。吸引開口2724のまわりには、本モジュールを皮膚表面に付着させる吸引カップ2728が存在する。カップ2724は、例えばポリウレタン、シリコーン等の柔らかい抗アレルギー性材料から作られる。真空吸引により、例えばアブレーションを受けた表皮粒子、にきび、ブラックヘッド及びホワイトヘッド等のデブリが皮膚から除去される。排気は、真空ポンプ312(
図30)と開口606(
図6)を介して連通する排気管2732を通して本モジュールから排出される。吸引されたデブリはモジュール2700の内側に維持されて当該トリートメントの完了時に処分される。追加実施例では、デブリはドッキングユニット108(
図1及び3)において回収されて定期的に処分される。追加実施例では、デブリは、最も単純な形態では残りの空気とともに排出管2732を通して排出される。真空のレベルは、所望の効果を生じてもなお皮膚表面上を本アプリケータが連続移動可能なように選択される。皮膚移動にわたるモジュール2700により、被トリートメント皮膚面積を優しくマッサージすることができる。これにより、にきびのブラックヘッド又はホワイトヘッドが根から緩められ/柔らかくなる。モジュール2700は使い捨て可能モジュールであり得る。
【0063】
図28は、本個人用皮膚トリートメント装置の真空モジュールの他実施例を概略的に斜視図で示す。モジュール2800は、ケース2804と、モジュールの本アプリケータからの解放を容易にする一対のリリースボタン2812と、キーコネクタ2816とを含む。いくつかの実施例では、コネクタ2816はダミーコネクタである。これは、電気信号を伝えず、主に本モジュールを所定位置に安定化させる手段として機能する。本モジュールを識別してモジュール動作パラメータを設定するタグが本モジュールに含まれる他実施例では、コネクタ2816は本タグから電気信号を伝える。接続管2820により、開口606(
図6)を通る真空モジュール2800が真空ポンプ312(
図3)に接続することができる。吸引開口2824のまわりには、本モジュールを皮膚表面に付着させる吸引カップ2828が存在する。カップ2824は、例えばポリウレタン、シリコーン等の柔らかい抗アレルギー性材料から作られる。真空吸引により、例えばアブレーションを受けた表皮粒子、にきび、黒にきび等が皮膚から除去される。回収されたデブリはモジュール2800の内側に維持される。ドッキングステーション108(
図1及び3)の通常の排出開口を通して本モジュールから吸引空気が排出される。代替的に、デブリもまたドッキングステーションの通常の排出開口を通して排出される。モジュール2800は使い捨て可能モジュールとして実装される。
【0064】
図29は、本個人用皮膚トリートメント装置のRF及び真空組み合わせモジュールの一実施例を概略的に斜視図で示す。モジュール2900は、被トリートメント皮膚セグメントにRFエネルギーを結合するべく動作可能な一対のRF電極2908が組み込まれたケース2904と、モジュール2900を本アプリケータから容易に解放可能な一対のリリースボタン2912と、キーコネクタ2916と、本モジュールを識別して保ジュール動作パラメータを設定するタグ2920とを含む。タグはRFID、EEPROM、又は、抵抗、キャパシタンス等のような一意的な特性を有する簡単な電子回路である。吸引開口2932のまわりには、本モジュールを皮膚表面に付着させる吸引カップ2928が存在する。カップ2928は、例えばポリウレタン、シリコーン等の柔らかい抗アレルギー性材料から作られる。接続パイプ又は管2924により、真空モジュールの開口606(
図6)を通しての真空ポンプ312(
図3)への接続が可能となる。真空吸引により、例えばアブレーションを受けた表皮粒子、にきび、ブラックヘッド及びホワイトヘッド等のデブリが皮膚から除去される。真空のレベルは、所望の効果を生じてもなお皮膚表面上を本アプリケータが連続移動可能なように選択される。このモジュール移動により、にきび除去等の処置を支援しながら被トリートメント皮膚面積を優しくマッサージすることができる。
【0065】
図30は、本個人用皮膚トリートメント装置の照射、RF、及び真空付与モジュールの組み合わせの一実施例を概略的に示す。モジュール3000は、照射カートリッジ1500と真空モジュール2700又は2800の組み合わせとして実装される。モジュール3000は、被トリートメント皮膚セグメントに照射を結合するべく動作可能な照射カートリッジを有する照射モジュール3008及び真空モジュール3010が組み込まれたケース3004を含む。カートリッジ3008は、カートリッジ1500とほぼ同様であるが寸法及び構成が異なる。カートリッジ3008は、被トリートメント皮膚セグメントにRFエネルギーを結合するべく動作可能な、カートリッジ1500の電極1524(
図15)と同様の一対のRF電極3024と、モジュール3000を本アプリケータから容易に解放可能な一対のリリースボタン3012と、キーコネクタ3016とを含む。カートリッジ3008のまわりには、真空開口3032を有する吸引カップ3028が存在する。真空開口3032はモジュール3010を通って、及び開口606(
図6)を通る真空接続管又はパイプ3020を通って真空ポンプ312(
図3)と連通する。真空が吸引カップ3028に供給されると、モジュール3000又はより詳しくはモジュール3008が皮膚表面に付着されるべく動作する。カップ3028は、例えばポリウレタン、シリコーン等の柔らかい抗アレルギー性材料から作られる。真空吸引により、例えばアブレーションを受けた表皮粒子、にきび、ブラックヘッド及びホワイトヘッド等が除去される。真空が有利なのはデブリの除去においてだけではない。組織への光及びRFエネルギーの結合においても有利である。真空のレベルは、所望の効果を生じてもなお皮膚表面上を本アプリケータが連続又は段階状に移動可能なように選択される。モジュール3000の移動により、にきび除去を支援しながら被トリートメント皮膚面積を優しくマッサージすることができる。真空はまた、照射モジュール3008の保護ガラスと接触している皮膚を伸ばす。これにより、当該保護ガラスと皮膚との間のギャップが存在する場合に生じる照射散乱及び皮膚の真皮構造による散乱を低減することができるので照射の効果が増す。モジュール3000は、使い捨て可能照射カートリッジと使い捨て可能真空カートリッジの組み合わせであり、したがって使い捨てモジュールとして実装される。さらに、カップ3028は使い捨て可能カップとして実装される。モジュール3000は、本モジュールを識別してモジュール動作パラメータを設定するタグ3040を含む。タグはRFID、EEPROM、又は、抵抗、キャパシタンス等のような一意的な特性を有する簡単な電子回路である。
【0066】
図31は、本個人用美容皮膚トリートメント装置100(
図1)の照射モジュール及び脱毛器モジュールを有するアプリケータの一実施例構成を概略的に示す。アプリケータ104と結合するべくモジュール1500及び2000は、矢印3100で示されるように各受け入れベイ504及び508の中にスライドされてそれらの位置に確実に固定される。プリント回路基板708(
図7)上に配置されたエレクトロニクスが、本モジュールの識別タグを認識してその動作パラメータを設定する。ここでアプリケータ104が使用可能状態となり、以下で述べるように、当該挿入されたモジュールにより可能となる少なくとも2つの処置を行うべく設定される。モジュールを交換するには、ユーザはリリースボタン1512又は2012を押して最初に挿入されたモジュールを取り出し、異なる所望のモジュールを挿入する。
【0067】
同様にしてユーザは異なるモジュールの他の任意の組み合わせを組み付けて、異なる美容皮膚トリートメントを行うことができる。
【0068】
図32は、本アプリケータ/デバイス及び装置を使用する美容皮膚トリートメント方法の一実施例を概略的に示す。皮膚トリートメントを目的としてアプリケータ104が被トリートメント皮膚セグメント3200に適用され、RF電極1524(
図15)と皮膚との堅固な又は少なくともほぼ堅固な接触が可能となる。光放射付与モジュール1500が作動して、被トリートメント皮膚セクションを照射する。電極1524に供給されたRFエネルギーが毛根及び毛嚢を弱め又は破壊する。皮膚にわたり本デバイスを連続的に移動させるユーザ又はビルトイン機構が、矢印2404で示される所望の方向に、例えば被トリートメント皮膚セグメント沿いにデバイス104を移動させる。一実施例では、光放射は照射カートリッジ1500のアパチャを通して、一定の光放射パワー及びRFエネルギーによりトリートメントを受ける皮膚セグメント3200を照射するべく配向される。当該光放射パワー及びRFエネルギーは双方とも、適切なモジュール識別タグによって設定されて、連続又はパルスモードで供給される。アプリケータ104が被トリートメント皮膚セグメントに沿って矢印3204の方向に移動される。
【0069】
コントローラ基板708(
図7)に設けられた移動速度モニタリング構成が適切な移動速度を設定する。移動速度と光放射パワー又はRFエネルギーとの依存性は、制御回路708又は300にルックアップテーブル(LUT)として用意され及びロードされる。トリートメントが進みデバイス104が皮膚にわたり進行すると、これは被トリートメント皮膚セグメントの境界に到達する。デバイス104が被トリートメント又は被シェービング皮膚セグメントの端に到達すると、ユーザはデバイス104を手動で次の被トリートメント皮膚セグメントに又はトリートメントを受けていない他の皮膚セグメントに再配置し、同じ又は反対の方向に移動させるべく設定する。デバイス104による連続的な皮膚トリートメントの間に当該皮膚が冷却される所定時間が存在するので、同じ皮膚セグメントに2回トリートメントを与えることにより皮膚火傷が生じる危険性が低減される。RFエネルギーと結合された光放射により、毛嚢が加熱されて被トリートメント皮膚セグメントの将来の発毛が遅延される。同じ皮膚セグメントに適用されるRFエネルギーは、毛球及び毛嚢が位置する深い皮膚層も加熱し、当該光放射によって行われる脱毛プロセスを促進する。弱められた毛が、照射モジュールに追従する脱毛器モジュール2000によって容易に取り除かれる。
【0070】
水及びセッケン等の清浄手段によって行われる皮膚清浄のようないくつかの皮膚事前トリートメントが導入される。皮膚トリートメントを目的として適用されるRFエネルギーの周波数は典型的には、6.0MHzから7.0MHzの範囲である。一般には、電極1524と皮膚3200との電気的接触を向上させるゲルの適用は不要である。
【0071】
本デバイス及び本装置を使用する皮膚トリートメント方法の追加実施例では、ユーザは本アプリケータ又は皮膚トリートメントデバイス104を、脱毛対象の皮膚セグメントに適用する。脱毛器が矢印3232で示される方向に動き、例えば脱毛器モジュール2100のような機械的手段によって毛が皮膚セグメントから除去される。機械的脱毛に追従して、適切なパワー及び波長の光放射が同じ被トリートメント皮膚セグメントに適用される。オプションとして、RFエネルギーも同じ皮膚セグメントに適用される。光放射及びRFエネルギーの適用により、さらなる発毛が遅延される。最初に開示された方法と同様に、ユーザがアプリケータ104を移動させるか、又はアプリケータ移動機構が自身により自動的に一の被トリートメント皮膚セグメントからトリートメントを受けていない他の皮膚セグメントに移動する。
【0072】
図33は、本アプリケータ/デバイス及び装置を使用する皮膚トリートメント方法の他実施例を概略的に示す。皮膚リジュベネーショントリートメントを目的として、アプリケータ又はデバイス104が被トリートメント皮膚セグメント3300に適用され、RF電極1524と皮膚3300との堅固な又は少なくともほぼ堅固な接触が可能となる。皮膚にわたり本デバイスを連続的に移動させるユーザ又はビルトイン機構が、矢印3304で示される所望の方向に、例えば被トリートメント皮膚セグメント沿いにデバイス104を移動させる。皮膚リジュベネーションモジュール2100の電極2208及び2212(
図22)にRFエネルギーが適用される。角質層すなわち上皮層が誘電体であって、これにその絶縁耐力を超えるストレスを与える所定電圧が適用されるまでは当該角質層が電気的破壊に耐えることは周知である。RF電圧源により供給されるRF電圧が当該電気的破壊のしきい値を超えると、放電が生じる。皮膚2504とアプリケータ104の電極2208及び2212との間に導電流体が不在であれば、本デバイスは高い破壊電位を達成することができるので、個々の電圧供給要素2212の間の短絡発生を防止することができる。
【0073】
導電流体の不在はまた、ドームタイプのコンタクト2212から皮膚接触点のみに照射されるRF電圧又はエネルギーによって発生するフラクタルな皮膚ダメージを容易に制限することができる。当該放電により角質層がアブレーションを受けるが、ドーム2212を終端とする電圧供給要素と皮膚2500との結合は導電結合なので、ドーム2212の頂部から高導電性の表皮及び真皮並びに深く位置する皮膚層へ電流が流れることができる。皮膚の破壊により可能となることだが、電流は、ドーム2212と最初に接触し、かつ、ドーム2212の直近にある標的皮膚セクション2800の所定体積を加熱し及び凝固させて微視的な皮膚創傷のアレイ又はマトリクスを生成する。電圧適用要素2212のドーム形状フォームにより、ドーム形状要素2212の頂部と皮膚3200上の接触スポットとの間に発生する放電が促される。しかし、ドーム120は皮膚に浸透しない。これらの創傷が治癒することにより、ダメージを受けた皮膚セグメントにリジュベネーションが与えられ(引き締められ)、この皮膚セグメントに存在するしわが低減又は除去される。照射モジュール1500には、例えば450nm又は550nmのような、早期の創傷治癒を刺激する波長を有する照射源が設けられる。
【0074】
上述のように、照射モジュール1500(
図15)とともに複数のカートリッジを使用することができる。可視、赤外(IR)、青色、又は紫外の光放射を異なる強度レベルで与えるべく光放射源を選択することができる。例えば、にきびトリートメントを目的としてユーザは、彼又は彼女のにきびトリートメントモードに最もマッチした適切な照射カートリッジを試験して選択することができる。光放射源は、連続又はパルス動作モードで、かつ、色白又は色黒肌設定に応じて動作する。動作モード設定は、皮膚タイプセンサにより皮膚のタイプを検出することにより自動的に若しくは手動設定により、又はカートリッジタイプに応じたプリセットにより行われる。
【0075】
トリートメントは、同じ皮膚セグメントに高周波エネルギーを適用することによって向上させることができる。RFエネルギーは、皮膚及び組織を、当該皮膚にアブレーションを与えることなく有効なトリートメント温度まで加熱するべく選択される。適切なスペクトル範囲の光放射と高周波(RF)とを組み合わせたエネルギーにより、皮脂腺及びにきびバクテリアを高度に選択的に標的とすることができる。赤外及びRFエネルギーにより、皮脂腺活動が低減される一方で青色発光が同時に活性にきびを破壊する。
【0076】
図34は、本アプリケータ/デバイス及び装置を使用する皮膚トリートメント方法の一追加実施例を概略的に示す。アプリケータ104は、皮膚アブレーションモジュール2300(
図23)及び照射モジュール1500(
図15)を含む。この構成では、皮膚リジュベネーション、しわ除去、にきびトリートメント、皮膚色素沈着トリートメント等の皮膚トリートメントのような美容皮膚トリートメント処置を目的としてアプリケータ104が使用される。皮膚トリートメントを目的として、アプリケータ又はデバイス104が、被トリートメント皮膚セグメント3400に適用され、ユーザによって移動される。または上述のように、皮膚アブレーションモジュール2300を作動させることによって、アプリケータ104が、例えば被トリートメント皮膚セグメント沿いの矢印3404で示される所望の方向に移動される。皮膚アブレーションモジュール2300の動作により、電気的に絶縁された角質層が除去されてむき出しの表皮層に容易にアクセスすることができる。剥離した角質層の粒子が真空により除去される。皮膚の剥離プロセスにより、被トリートメント皮膚セグメントへの血液及び間質液の流れが増加し、当該皮膚の電気抵抗が著しく低減する。皮膚照射モジュール1500がアブレーションモジュール2300の直後に従う。むき出しの表皮の低抵抗により、RF電極1524と皮膚3300との堅固な又は少なくともほぼ堅固な接触が可能となる。被トリートメント皮膚の低電気抵抗により、比較的低い周波数300kHzから700kHzの皮膚の深くに浸透するRFエネルギーを適用することができる。RFエネルギーの浸透深さにより、コラーゲン及び脂肪組織を含む層のトリートメントが可能となる。これらの周波数は、セルライトのトリートメント及び破壊にも有効である。トリートメントが(照射モジュール1500の電極1524間の距離に対応して)高度に局所化され、及び、例えば二重顎の除去、小さな皮膚色素沈着スポットの除去、にきびスムージング等のトリートメントが標的とされる。
【0077】
皮膚剥離プロセスにより、被トリートメント皮膚セグメントへの血液及び間質液の流れ(刺激循環)が増加し、熱吸収がさらに増加し、所望の表皮効果の出現が加速される。
【0078】
むき出しの表皮層へのRF及び光エネルギーの適用に追従する皮膚アブレーショントリートメントにより、死んだ細胞が除去され、組織内の熱伝導及び熱拡散を促進する血液循環が刺激される。老いたくすんだ皮膚を新鮮な若い細胞で置換することによって、及び、引き締まった健康に見える皮膚のためのコラーゲン及びエラスチンの再生を促進することによって、当該皮膚構造にリジュベネーションが与えられる。
【0079】
にきびは、アブレーションモジュール2300と照射モジュール1500との組み合わせによってトリートメントを受ける。アブレーションモジュールにより、薄い表皮層が除去される。皮膚治癒プロセスを加速させるべく500−550nmの適切な照射波長が使用される。
【0080】
さらに、ポリフェノールフラボノイド及びポリフェノールジテルペン(例えばエピガロカテキン、ウルソル酸)を含むポリフェノール系抗酸化血清のような局所薬を適用することによって本トリートメントを補うことができる。もちろんこれは、本トリートメントの結果をさらに向上させる。例えば、ブルース・M・フリードマン、「Topical antioxidant application augments the effects of intense pulsed light therapy」、Journal of Cosmetic Dermatology, 8, 254-259, 2009を参照のこと。
【0081】
図35は、本アプリケータ/デバイス及び装置を使用する皮膚トリートメント方法のさらなる一実施例を概略的に示す。アプリケータ104は、真空モジュール2700(
図27)又は2800(
図28)及び照射モジュール1500(
図15)を含む。この構成では、にきびトリートメント、ウエスト引き締め、皮膚色素沈着トリートメント等の皮膚トリートメントのような美容皮膚トリートメント処置を目的としてアプリケータ104が使用される。皮膚トリートメントを目的として、ユーザは、アプリケータ又はデバイス104を被トリートメント皮膚セグメント3500に適用して皮膚照射モジュール1500を作動させる。ユーザによって、アプリケータ104が、例えば被トリートメント皮膚セグメントに沿って又はわたって矢印3404で示される所望の方向に移動される。パルス又は連続モードでの皮膚照射モジュール1500により、皮膚3500が加熱され、柔らかくされ、及び、照射モジュール1500に追従する真空モジュール2700又は2800によって適用された真空が、皮膚のにきび、ホワイトヘッド、ブラックヘッド等の不純物を有効に引っ張り出すことができる。にきびに加え、同じプロセスは、例えば、小さな皮膚色素沈着スポット除去等のトリートメントも標的とする。上述のように吸引により、皮膚の照射ウィンドウ及び電極に対する良好な結合を可能とし、このため良好なトリートメント結果が得られる。
【0082】
図36は、本アプリケータ/デバイス及び装置を使用する皮膚トリートメント方法のさらなる他実施例を概略的に示す。アプリケータ104は、照射及びRF組み合わせモジュール1500(
図15)並びに真空モジュール2800を含む。この構成では、にきびトリートメント、皮膚色素沈着トリートメント、発毛遅延、皮膚リジュベネーション、皮膚引き締め等の皮膚トリートメントのような美容皮膚トリートメント処置を目的としてアプリケータ104が使用される。皮膚トリートメントを目的として、アプリケータ又はデバイス3600が、被トリートメント皮膚セグメントに適用され、ユーザによって当該皮膚セグメントにわたって移動される。電極にRFエネルギーが供給されて、皮膚に電流が誘導される。当該電流が皮膚を加熱して柔らかくする。RFエネルギーは、連続又はパルスモードで供給される。柔らかくされかつ加熱された皮膚により、同じモジュールによって適用された真空が、皮膚のにきび、ホワイトヘッド、ブラックヘッド等の不純物を有効に引っ張り出すことができる。照射モジュールは、例えば異なる波長の複数のLEDのような一以上の光源を含む。皮膚表面加熱を加速させるべく所定の波長が適用される。皮膚治癒及びスムージング又は皮膚リジュベネーションを加速するべく、例えば青色又は紫外のような他の波長が適用されて、被トリートメント皮膚セグメントを殺菌してもよい。
【0083】
開示の装置により、居所に設定された普段のユーザが、ほぼ毎日の皮膚トリートメント処置を、インフラ構造フレームに挿入される様々なモジュールを使用して自分自身で行うことができる。本アプリケータは2タイプの皮膚トリートメントモジュールのみを同時に受け入れるが、これらは使用後、異なるタイプの皮膚トリートメントを与えるモジュールに置換することができる。脱毛器、シェーバー、剥離、又はアブレーションモジュール及びマッサージヘッドのような皮膚トリートメントモジュールが、皮膚に機械的作動を適用する。超音波モジュールが皮膚に超音波を適用する。強パルス光及びRFが皮膚に電磁気放射を適用する。脱毛、皮膚リジュベネーション、皮膚剥離、にきびトリートメント、痩身等の皮膚トリートメントのような様々な皮膚トリートメントを与えるべく、これらのモジュールの組み合わせが使用される。
【0084】
当該トリートメントのいくつかの効果は、皮膚が清潔かつ柔らかい風呂又はシャワーの後に当該トリートメントを適用することによってさらに向上される。例えば熱及び真空、機械脱毛及び照射等のような異なるトリートメントを同じ皮膚セグメントに与える異なるモジュールの組み合わせは、トリートメントを受ける皮膚のタイプに関係なく、ほぼすべてのタイプの皮膚疾患への対処に役立つ。
【0085】
例示により与えられ制限を意図しない詳細な説明を使用して、いくつかの実施例を記載してきた。記載の実施例は異なる特徴を含み、そのすべてがすべての実施例に必要なわけではない。いくつかの実施例は、当該特徴のいくつか又は当該特徴の可能な組み合わせのみを利用する。記載の実施例の変更、及び記載の実施例にて注記された特徴の異なる組み合わせを含む実施例が当業者に想到される。