特許第5701927号(P5701927)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5701927
(24)【登録日】2015年2月27日
(45)【発行日】2015年4月15日
(54)【発明の名称】水素トレーラ
(51)【国際特許分類】
   B60P 3/00 20060101AFI20150326BHJP
【FI】
   B60P3/00 J
【請求項の数】15
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2013-87180(P2013-87180)
(22)【出願日】2013年4月18日
(65)【公開番号】特開2014-210476(P2014-210476A)
(43)【公開日】2014年11月13日
【審査請求日】2013年9月2日
(73)【特許権者】
【識別番号】592137573
【氏名又は名称】川崎エンジニアリング株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107825
【弁理士】
【氏名又は名称】細見 吉生
(72)【発明者】
【氏名】前川 完二
(72)【発明者】
【氏名】藤野 健一
(72)【発明者】
【氏名】中谷 博信
【審査官】 畔津 圭介
(56)【参考文献】
【文献】 特表平08−510428(JP,A)
【文献】 中国特許出願公開第102139710(CN,A)
【文献】 中国特許出願公開第101774404(CN,A)
【文献】 中国特許出願公開第101722882(CN,A)
【文献】 特開2002−347507(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60P 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
高圧水素容器を複数本搭載した状態で移送および留置される水素トレーラであって、
横に渡した支持部材を含む棚状のフレームを上下に複数段有する架台がトレーラ台車上に設けられ、上記支持部材に胴部を固定されることにより高圧水素容器が複数本ずつ各段のフレームに載せられていて、上記架台が、各段のフレームをそれぞれ分離して取り外せるよう構成されていること、
および、高圧水素容器を複数本搭載した上記の架台がトレーラ台車上に前後に並べて複数組配置されていて、それら複数組のうち前後に隣接する2組が、各組に固定された高圧水素容器の元弁側同士が向かい合わせになりバルブの操作用スペースをはさむように配置されていること
を特徴とする水素トレーラ。
【請求項2】
フレーム上に固定される脚部を下部に有し、連結可能な切れ目を真上の位置から側方へ30°〜60°だけ傾いた位置にある1箇所のみに有するフレキシブルバンドを上記各容器の胴部に巻き付けることにより、上記架台の各段のフレームに高圧水素容器が固定されていることを特徴とする請求項1に記載の水素トレーラ。
【請求項3】
上記フレキシブルバンドが金属帯であって、内周部分にゴムパッドをはさんで上記高圧水素容器に巻き付けられるものであることを特徴とする請求項2に記載の水素トレーラ。
【請求項4】
高圧水素容器を複数本搭載した状態で移送および留置される水素トレーラであって、
横に渡した支持部材を含む棚状のフレームを上下に複数段有する架台がトレーラ台車上に設けられ、上記支持部材に胴部を固定されることにより高圧水素容器が複数本ずつ各段のフレームに載せられていて、上記架台が、各段のフレームをそれぞれ分離して取り外せるよう構成されていること、
および、上記架台の上方に容器カバーが設けられていて、当該カバーは、左右一対の板が縁部を突き合わせた状態で上記複数の高圧水素容器を覆うとともに、それらの板が左右に移動して離れたうえ、上記高圧水素容器の外側位置で縦向きに姿勢を変えることにより上記高圧水素容器の上部を開放できるものであること
特徴とする水素トレーラ。
【請求項5】
上記架台の上方に容器カバーが設けられていて、当該カバーは、左右一対の板が縁部を突き合わせた状態で上記複数の高圧水素容器を覆うとともに、それらの板が左右に移動して離れたうえ、上記高圧水素容器の外側位置で縦向きに姿勢を変えることにより上記高圧水素容器の上部を開放できるものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の水素トレーラ。
【請求項6】
上記容器カバーにおける左右一対の板が、不燃性の高断熱材であることを特徴とする請求項4または5に記載の水素トレーラ。
【請求項7】
上記架台の外側に、通気孔が設けられた板もしくはパンチングメタル板で構成された、開閉可能なパネルもしくは扉が配置されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の水素トレーラ。
【請求項8】
高圧水素容器に接続されたバルブおよび計器が、トレーラ台車の側縁部および後端縁部から内側に離れた位置に取り付けられていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の水素トレーラ。
【請求項9】
上記架台に取り付けられた配管と上記高圧水素容器とをつなぐ接続配管に、屈曲部分または螺旋状部分が含まれていることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の水素トレーラ。
【請求項10】
上記接続配管が、固有振動数が水素トレーラの実測振動数以上となるようにその管の寸法または支持状態を定められたものであることを特徴とする請求項9に記載の水素トレーラ。
【請求項11】
上記高圧水素容器と通じる配管の一部に緊急遮断弁が設けられ、その緊急遮断弁の開閉駆動のために、窒素ボンベが設置されてその緊急遮断弁に接続されていることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の水素トレーラ。
【請求項12】
上記窒素ボンベが、上記高圧水素容器と通じる配管の一部に、当該配管の窒素パージを行う目的で接続可能とされていることを特徴とする請求項11に記載の水素トレーラ。
【請求項13】
上記高圧水素容器と通じる配管の一部に、過流防止弁が設けられていることを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の水素トレーラ。
【請求項14】
上記高圧水素容器と通じる配管の一部に、逆火防止器が設けられていることを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載の水素トレーラ。
【請求項15】
上記高圧水素容器と通じる配管の一部であって外部への水素の取り出し部分に、ワンタッチカプラ構造のノズルまたはレセプタクルが設けられていることを特徴とする請求項1〜14のいずれかに記載の水素トレーラ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水素ステーションへの水素の出荷設備として使用する水素トレーラに関するものである。
【背景技術】
【0002】
水素自動車(燃料電池自動車を含む)が普及すると、それらに水素を供給するための水素ステーションを各地に設ける必要が生じる。各地の水素ステーションに水素を出荷するためには、水素を陸上輸送するに適した水素トレーラが必要になる。なお、水素トレーラは、水素ステーションまで水素を運ぶために使用されるだけでなく、水素ステーションに留置され、水素自動車への供給源としても使用され得るものである。
【0003】
水素トレーラとして使用できる車両の例は、たとえば下記の特許文献1に記載されている。同文献1に記載された車両は図9に示すもので、荷台5の上に、下部のベース16と前後の隔壁17とを有する架台15が載せられ、その架台15上に複数本の高圧ガス容器Aが搭載されている。高圧ガス容器Aのそれぞれは、略円筒状の容器本体の両端部(ガスの供給口となる元弁側とその反対側との各ネック部)を、前後の隔壁17によって固定されている。前後の隔壁17は上下に3段の小区分を積み重ねて縦向きに連結した構造になっていて、それらを分離することにより、各容器Aを取り外したり再び取り付けたりすることが可能になっている。
なお、特許文献1の例で使用される高圧ガス容器は、鋼製のものではなく、軽量金属である金属製のコアとその外側の繊維層(炭素繊維またはガラス繊維)とを含む複合容器である。そのような容器は、軽量でありながら高強度であるため、充填圧力を高くして高圧ガスの輸送効率を高めることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特表平8−510428号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載されている高圧ガス容器用の車両(図9参照)については、つぎの点で課題がある。すなわち、
i) 高圧ガス容器のそれぞれが、上記の各隔壁によって両端のネック部のみを架台に固定されていることから、容器の保護の点で改善の余地がある。両端部のみが固定されている場合、走行中の振動等がその容器にかなりの力学的負担を強いるからである。実際に、わが国では、高圧ガスに関する法律でそのような支持形態が禁止されている。なお、両端部ではない胴部において各容器を架台に固定しようとすると、その固定を行うためにも、また上記のように各容器の取り外し等を可能にするためにも、架台には新たな構造を採用する必要がある。
ii) 外側に繊維層を有する高圧ガス容器が使用される場合、その胴部を固定するには工夫が必要である。繊維層は、鋼や軽量金属等に比べて傷付きやすいからである。すなわち、外側に繊維層がある胴部を固定するには、両端のネック部(繊維層がなく軽量金属が露出している場合が多い)を固定したり、鋼製の容器のネック部や胴部を固定したりする場合とは異なる固定方法をとらねばならない。
iii) 夏季等には、直射日光等を受けて高圧ガス容器が過度に温度上昇しがちであるため、その対策をとる必要がある。すなわち、容器の上を板やシートで覆ったり、必要な場合には容器への散水を行いやすくしたりするなど、適切な対策が望まれる。
【0006】
請求項に係る発明は、上記のような課題を解決するために行ったものであり、水素を移送し供給するうえで好ましい水素トレーラを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
発明の水素トレーラは、高圧水素容器を複数本搭載した状態で移送および留置される水素トレーラであって、
・ 横に(つまり水平またはそれに近い方向に)渡した支持部材を含む棚状のフレームを上下に複数段有する架台がトレーラ台車上に設けられ、上記支持部材に胴部を固定されることにより高圧水素容器が複数本ずつ各段のフレームに載せられていて、
・ 上記架台が、各段のフレームをそれぞれ分離して取り外せるよう構成されている
ことを特徴とする。
たとえば図1に示す水素トレーラ1は、水平に渡した支持部材12を含む棚状のフレーム11を上下に3段有する架台10が台車1a上に設けられたもので、その架台10は、図2(a)・(b)に示すように各段のフレーム11が分離して取り外され得るものである。
【0008】
このような水素トレーラには、つぎのような利点がある。すなわち、
・ 高圧水素容器を両端のネック部のみで固定するのではなく、容器の胴部を上記架台の支持部材に固定することから、振動等によって容器に作用する力学的負担が少なく、容器が長期間安全に使用される。
・ 高圧水素容器の胴部を固定する上記支持部材を含む棚状のフレームが、架台中に複数段組み付けられていて、各段ごとに分離することが可能であるため、各段のフレームに高圧水素容器を固定したり取り外したりすることが容易である。下段のフレームに容器を固定等する場合には、それより上の段のフレームを分離して取り除いたうえで必要な作業を行えるからである。そのようにして作業する場合、各段のフレーム上で隣接する容器間の間隔が狭くても容器の固定や取り外しが可能であるため、容器を密に配置してトレーラ上の空間を有効利用できるという利点もある。
【0009】
上記の水素トレーラにおいては、とくに、高圧水素容器を複数本搭載した上記の架台がトレーラ台車上に前後に並べて複数組配置されていて、それら複数組のうち前後に隣接する2組が、各組に固定された高圧水素容器の元弁側同士が向かい合わせになりバルブの操作用スペースをはさむように配置されていると好ましい。
図1図2はその配置を例示したもので、前後2組の架台10上の容器Aは、組ごとに容器Aの向きが揃っているうえ前後2組について容器Aの元弁側Aa同士が向き合っており、しかも両者の間にバルブ操作用のスペース55がある。
高圧水素容器を搭載した上記の架台を、長いトレーラ台車上に複数組配置載する場合、同容器の元弁側がいずれもトレーラの前方(または後方)を揃って向くようにすることも可能である。しかし、架台を複数組配置する場合には、上記のとおり、前後に隣接する2組において、容器の元弁側同士が向かい合わせになるように配置するのがよい。そのようにすれば、当該2組について元弁側同士が接近して配置されるので、元弁に接続されるバルブや計器類を、当該2組の架台上の全容器について1箇所に集約して配置することが可能になる。そして、向かい合わせになった元弁側の端部の間に上記のとおりバルブの操作用スペースを設ければ、1箇所のそのスペースにおいて架台2組分の高圧水素容器のバルブ等を操作することが可能になり、水素の供給・停止等のための作業を円滑かつ効率的に行うことができる。
【0010】
上記のように高圧水素容器が複数本ずつ各段のフレームに載せられるに関しては、フレーム(の上記支持部材)上に固定される脚部を下部に有し、連結可能な切れ目を真上の位置から側方へ30°〜60°だけ傾いた位置にある1箇所のみに有するフレキシブルバンドを、上記各容器の胴部に巻き付けることによって上記架台の各段のフレーム(の上記支持部材)に高圧水素容器が固定されるのがよい。たとえば、図4のようなフレキシブルバンド21を含む固定装置20を使用して、高圧水素容器をフレームに固定するとよい。
上記の脚部をフレームに固定するとともに、上記フレキシブルバンドを各容器の胴部に巻き付けて上記切れ目を連結すれば、そのフレキシブルバンドを介してフレーム上に容器を固定することができる。切れ目が1箇所のみであっても、バンドがフレキシブルであるため、切れ目を大きく開いてバンドの内側に胴部を入れたり逆に出したりすることが容易である。
その切れ目が、真上の位置から側方へ30°〜60°だけ傾いた位置にあるので、隣接する容器の間隔(中心間距離)を狭めて架台上に容器を多数(密に)配置することが可能である。切れ目には、それを連結して締め込むための手段を設ける必要があり、そのような手段に作業員が操作を加える必要があるため、切れ目が真上の位置にあると、容器同士の上下の間隔すなわち各段のフレームの上下寸法を大きくとらねばならない。また、容器胴部の真横に近い位置(真上の位置から側方へ90°程度傾いた位置)に切れ目があるなら、容器同士の左右の間隔を広くとらねばならない。その点、上記のとおり傾いた位置に切れ目があると、上下左右に隣接する容器同士の間隔を狭くしても、切れ目に締め込み手段を設けるとともにそれを操作することに関して差し支えが生じにくい。
【0011】
上記フレキシブルバンドが金属帯であって、内周部分にゴムパッドをはさんで上記高圧水素容器に巻き付けられるものであると、さらに好ましい。
金属帯であれば、機械的強度が高いので、上記容器を長期間安定的に固定することができる。高圧の水素を充填される容器は胴部の外周に繊維層を有する複合容器であることが多いが、上記のとおり金属帯製のフレキシブルバンドの内側にゴムパッドをはさむなら、胴部に作用する力を分散して均等化することができ、容器の損傷が防止されやすい。またゴムパッドは、接触相手の容器との間に高い摩擦力をもたらすので、移動することのないように容器をしっかりと保持することが可能になる。
【0012】
上記の水素トレーラにおいては、とくに、上記架台の上方に容器カバー(高圧水素容器のカバー)が設けられていて、当該カバーは、左右一対の板が縁部を突き合わせた状態で上記複数の高圧水素容器を覆うとともに、それらの板が左右に移動して離れたうえ、上記高圧水素容器の外側位置で縦向きに姿勢を変えることにより上記高圧水素容器の上部を開放できるものであるのが好ましい。図7に示すカバー30も、そのようなカバーの例であり、仮想線で示すように移動して姿勢を変える。
架台の上方に容器カバーが設けられていると、高圧水素容器への日光の直射を遮ることができるため、夏季にも容器が過度に温度上昇することを防止できる。万一、容器の温度が高くなった場合には、容器カバーの板を上記のとおり移動等させて容器の上部を開放することができるので、開放したその上部から散水をして容器を冷却することができる。その際、容器カバーの板は、左右に移動して離れるだけでなく、容器の外側位置で縦向きに姿勢を変えることから、容器上部を開放した際にも左右に占有スペースが拡大することがない。占有スペースが拡大しないなら、水素トレーラの留置場所を選択しやすいため有利である。
【0013】
上記容器カバーにおける左右一対の板は、不燃性の高断熱材であるのが好ましい。
その板が不燃性のものであれば、高圧水素容器の取扱いに関して安全性が高く、また、板の断熱性が高い方が、高圧水素容器を覆っているとき容器の温度上昇を抑制しやすいからである。
【0014】
上記架台の外側に、通気孔が設けられた板もしくはパンチングメタル板で構成された、開閉可能なパネルもしくは扉が配置されていると好ましい。図1(a)に示すトレーラ1も、図3(a)・(b)のように開閉可能なパネルや扉をいくつか有している。
高圧水素容器を載せた上記の架台は、その一部または全部をパネルや扉で覆っている方が、容器の保護に関して安全性を高くすることができる。そしてそのパネルや扉は、開閉可能とすることにより、内側の容器等を点検・整備しやすくなる。また、通気孔が設けられた板やパンチングメタル板でそのパネルや扉を構成することにより、内外間の換気をよくして容器の温度上昇を抑制しやすいといえる。
【0015】
高圧水素容器に接続されたバルブおよび計器が、トレーラ台車の側縁部および後端縁部から内側に離れた位置に取り付けられていると、さらに好ましい。
水素トレーラは、トラクタで牽引されて走行するため、他の車両等とぶつかる可能性がゼロではない。その点、バルブや計器が、上記のようにトレーラ台車の側縁部および後端縁部から内側に離れた位置に取り付けられていると、側面や後部に他の車両等が接触・衝突しても、バルブ等が破損して水素が流出する事態には至りにくい。
【0016】
上記架台に取り付けられた配管と上記高圧水素容器とをつなぐ接続配管に、屈曲部分または螺旋状部分が含まれていると好ましい。図7の例でも、接続配管52にそのような螺旋状部分を含めている。
上記架台にはバルブや計器等を有する配管(固定配管)が取り付けられていて、その架台上に高圧水素容器が新たに固定されたとき、上記配管と各容器との間が接続配管を介して接続される。この接続配管に、上記のとおり屈曲部分または螺旋状部分が含まれていると、容器が膨張・収縮をし、または変位したときにも、上記配管や接続配管に無理な力が作用しない。容器は、高圧水素の量(圧力)に応じて膨張・収縮するほか、架台上で僅かにずれ動くことにより元弁側の位置が変化し得るが、接続配管に屈曲部分や螺旋状部分が含まれていれば、それらの部分が変形することによって、容器の元弁側位置の変化を無理なく吸収できるからである。
【0017】
上記接続配管が、その固有振動数が水素トレーラの実測振動数以上となるようにその管の寸法または支持状態を定められているとよい。なお、水素トレーラの実測振動数は15〜20Hzであるため、一般的には、上記接続配管の固有振動数を25Hz以上にすることとなる。具体的には、接続配管の長さや太さ、または配管支持部の位置等によってその固有振動数を高くする。50Hz程度以上にするのがとくに安全である。
上のようにすると、水素トレーラの走行中に上記接続配管が共振により大きく振動して破損する恐れがないため、高圧水素を安全に移送することが可能である。
【0018】
上記高圧水素容器と通じる配管の一部に緊急遮断弁が設けられ、その緊急遮断弁の開閉駆動のために、窒素ボンベが設置されてその緊急遮断弁に接続されていると好ましい。
一定の温度以上になったときそれを検知してガスを遮断する等の機能を有する緊急遮断弁を配管に設けることは、可燃性の水素を安全に移送し供給するうえで重要である。ただし、緊急遮断弁が電動のものであれば、防爆面での安全性が保たれない可能性がある。そのため、上記のとおり水素トレーラに窒素ボンベを設置し、緊急遮断弁の開閉をその窒素ガスの力で駆動する。それによって、水素トレーラにおける火災の防止、および万一の場合の被害の拡大防止を図ることができる。
【0019】
上記窒素ボンベが、上記高圧水素容器と通じる配管の一部に、当該配管の窒素パージを行う目的で接続可能とされていると、さらに好ましい。
水素トレーラに窒素ボンベを設置するのであれば、そのボンベを用いて配管の窒素パージが行えるようにするとよい。すなわち、バルブや計器類を交換等したとき、配管内には空気(酸素)が入りがちだが、窒素ボンベからその配管内に窒素ガスを送って内部の空気を追い出すのである。そうして配管内に空気が含まれないようにすると、水素の取扱いに関する安全性が向上することとなる。
【0020】
上記高圧水素容器と通じる配管の一部に過流防止弁が設けられているとなおよい。
配管が破損したり、接続されているホースが外れたりすると、その部分から水素が大量に流出する恐れがある。しかし、上記のように過流防止弁が設けられていれば、水素の流量が異常に大きい場合に機能して流路を閉じるので、大量流出による危険を回避することができる。
【0021】
上記高圧水素容器と通じる配管の一部に逆火防止器が設けられているのも好ましい。
容器内の水素を排気する際に排気中の水素が万一燃焼し始めた場合を想定すると、火炎が配管内を容器の側へ逆流しないように備えておく必要がある。上記のように逆火防止器を設けると、その弁から先へ炎が逆流することを防げるので、火災防止面での意義が大きい。
【0022】
上記高圧水素容器と通じる配管の一部であって外部への水素の取り出し部分に、ワンタッチカプラ構造のノズルまたはレセプタクルが設けられているとよい。
そのようなノズルやレセプタクルが設けられていると、水素トレーラの高圧水素容器からの水素の取り出しがきわめて容易に行える。そのノズルやレセプタクルに対して、水素の供給を受ける側の配管をワンタッチで接続できるからである。
【発明の効果】
【0023】
発明の水素トレーラでは、高圧水素容器の胴部が架台の支持部材に固定されるため、容器に作用する振動等による力学的負担が少なく、容器の安全な使用可能期間が長くなる。架台のフレーム上に高圧水素容器を固定したり取り外したりすることが容易であるほか、容器を密に配置してトレーラ上の空間を有効利用できるという利点もある。
また、高圧水素容器がしっかりと保持されるとともに、胴部外周に繊維層を有する複合容器が搭載される場合にも容器が傷付きにくい、といった構成にすることもできる。
夏季等に容器が過度に温度上昇することを防止しやすい構成も採用できる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1図1(a)は水素トレーラ1等を示す側面図であり、同(b)は水素トレーラ1の内部を示す側面図(側部のパネル等を取り除いて示す図)である。
図2図2(a)・(b)・(c)のそれぞれは、水素トレーラ1の架台10等を示す側面図、平面図、背面図である。図2(a)および(b)は、架台10の分解状態をも示している。
図3図3(a)・(b)のそれぞれは、図1(a)におけるIIIa−IIIa矢視図およびIIIb−IIIb断面図である。また、図3(c)・(d)・(e)・(f)のそれぞれは、図3(a)におけるc−c、d−d、e−e、f−fの矢視図または断面図である。
図4図4(a)は容器Aの固定装置20を示す正面図、同(b)はその固定装置20の側面図である。
図5図5は、図4の固定装置20にて使用されるゴムパッド26の横断面図である。
図6】容器Aを固定する際にゴムパッド26に作用する面圧の分布を示す模式図である。
図7】水素トレーラ1における容器用カバー30等を示す正面図である。図3(d)または(e)を拡大表示した図でもある。
図8】容器用カバー30の動作とその駆動機構を示す部分拡大正面図である。
図9】水素トレーラとして使用され得る従来の(特許文献1に記載の)車両を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
図1図8に、発明の一実施例である水素トレーラ1等を示す。なお、以下の説明において「前」「後」は水素トレーラ1の進行方向にいう前・後をいい、「左」「右」は、その進行方向に向かっての左・右をさすものとする。
【0026】
図示の水素トレーラ1は、水素を燃料とする水素自動車(燃料電池自動車を含む)に水素を供給等するための手段であり、水素を充填した高圧水素容器Aを搭載して水素ステーションまで輸送し、また水素ステーションに留置されて水素自動車への水素の供給を行うものである。輸送の際は、図1(a)のようにトラクター2に牽引されることによって走行する。
【0027】
水素トレーラ1は、その台車1a上に前後2組の架台10を搭載し、それぞれの架台10に、図1(b)のように高圧水素容器Aを複数本ずつ取り付けている。高圧水素容器Aは、アルミ合金等の軽量金属製容器の外側に炭素繊維等の繊維層を積層した略円筒形状の複合容器であり、内部に350気圧以上の圧力で水素を充填することができる。
【0028】
高圧水素容器Aを固定する上記2組の架台10のそれぞれは、図2のように構成したものである。すなわち、前後左右の位置に鉛直に立てた4本の支柱13に対し、水平な支持部材12を有する棚状のフレーム11を、各段ごとに取付け・取外しが可能なように3段取り付けている。各段のフレーム11を支柱13に対して取外し可能に連結すべく、図2(a)のように両者の継手同士をボルトナットで締結することとし、フレーム11の位置がずれ動くことのないよう、ターンバックルを含む連結ロッド14によっても接続している。
【0029】
各段のフレーム11には、図2(b)・(c)のように4本の高圧水素容器Aを、軸心が前後を向いて平行になるよう並べて取り付けている。フレーム11には左右に延びた水平な支持部材12が平行に4本設けてある(図3(b)参照)ため、各容器Aはその支持部材12上に、後述の固定装置20を用いて固定している。
【0030】
各架台10には、上記のようなフレーム11を上下3段に積み重ねるので、架台10の1組には合計12本の容器Aを搭載することになる。上記のように各段のフレーム11が取り外し可能であるため、下段・中段のフレーム11に容器Aを固定することも困難なく行うことができる。
【0031】
水素トレーラ1上に設けた上記架台10の位置、および各架台10上の高圧水素容器Aの向きについては、図1(b)および図2(b)のようにしている。すなわち、容器Aは架台10ごとに同じ向きに揃えて固定することとし、前方の架台10上の容器Aは元弁Aaの側を後ろ向きにし、後方の架台10上の容器Aは元弁Aaの側を前向きにする。つまり、前方の架台10上のすべての容器Aと、後方の架台10上のすべての容器Aとが、元弁Aa側同士が向かい合わせになるように配置している。そして、前後各組の容器Aの間に、作業員が入れるだけの操作用スペース55ができるように前後の各架台10間に間隔をとっている。
【0032】
各容器Aの元弁Aaの側では、水素の供給・停止に関するバルブ操作を行う必要があるが、上のようにしたことにより、前後両組の全容器Aについての上記のようなバルブ操作を、上記1箇所の操作用スペース55において能率的に行うことができる。とくに大型の水素トレーラでは3組以上の架台に容器Aを固定する場合があり得るが、そのような場合も、前後に隣接するいずれか2組について容器Aの元弁Aa側同士が操作用スペースをはさんで向かい合うように配置するとよい。なお、容器Aの元弁Aa側とは反対側の端部Abには、通常、安全弁(図示省略)への引回し配管が取り付けられている。。
【0033】
架台10におけるフレーム11上に高圧水素容器Aを固定するためには、図4(a)・(b)に示す固定装置20を使用している。固定装置20は、下部に脚部21bを有する金属帯製のフレキシブルな環状のバンド21にて容器Aの胴部を縛るものである。脚部21bは事前にフレーム11(支持部材12)上に取り付けておくことから、バンド21を胴部に巻いて締め付けた時点で、容器Aを固定することができる。ただし、容器Aの胴部は外周に炭素繊維層を有していて傷付きやすいことから、バンド21の内側のほぼ全周にゴムパッド26をはさむ。ゴムパッド26としては、周長方向に複数箇所(図4の例では8箇所)で分割したものを使用している。その方が、バンド21の内側に挿入しやすいうえ、消耗時の交換を低コスト化できるからである。
【0034】
上記のバンド21には、連結可能な切れ目21aを1箇所、図4(a)のように容器Aの真上の位置から側方へ45°だけ傾いた位置に設けている。そしてこの切れ目21aをはさむバンド21の両端にそれぞれフランジ22を一体に設け、両フランジ22にボルト23(ナット24付き)を通すことにより、切れ目21aの連結手段としている。容器Aの胴部にバンド21を巻いたのちボルト23によって切れ目21a(のフランジ22同士)を連結し、さらにバンド21の巻き付け力を適切に調整すれば、容器Aの胴部を適切に(つまり、外周部の繊維層を傷付けることがなく、かつ、容器Aがずれ動くことがないように)固定することができる。
【0035】
切れ目21aの位置を上記のように45°傾いた上方位置に設けたうえ、図2(b)のように左右に隣接するバンド21の位置を前後に異ならせていることから、隣接する容器Aをきわめて接近させて配置することができる。容器A同士をそのように接近させて密に配置しても、隣接するバンド21の位置が異なっているとともに、切れ目21aが容器Aの真横でも真上でもない位置にあるため、バンド21の巻き付けやその解除のための作業を円滑に行えるのである。
【0036】
バンド21の巻き付け力の調整手段としては、切れ目21aをはさむ上記一対のフランジ22における対向面間に、枚数および厚さを変更できるように座金25をはさむこととしている。座金25の枚数や厚さは、容器Aの周長とバンド21の長さとの各実測値に基づき、巻き付け力が適切な値になるよう事前に決めておく。それにより、トルク測定をすることなく上記ボルト23を(ナット24に対して)締め込むだけで、バンド21の巻き付け力を適切にすることができる。
【0037】
脚部21bを上記のようにフレーム11に取り付けるためには、セレーションボルト27を使用している。セレーションボルト27は、頭部を脚部21b側に向けて使用し、頭部付近を当該脚部21bのボルト穴に密に挿入する。それにより、ナット28を締め付ける際のボルト27の供回りを防止することができる。
【0038】
バンド21と容器Aの胴部との間にはさむゴムパッド26としては、図5に示す横断面形状のものを使用している。すなわち、内側の面には、容器Aの胴部周面に添う円筒状の平坦面26aを有し、外側の面には、容器Aの長さ方向に延びた山と谷とを含む凹凸面26bを有するものである。このような形状のゴムパッド26をバンド21と容器Aとの間にはさんで使用すると、容器Aの胴部に局部的に大きな圧力が作用することが避けられ、容器Aの表面にある繊維層等の損傷が効果的に防止される。
【0039】
バンド21を締め付けたときゴムパッド26の内側面に作用する圧力(面圧。容器Aの外周面に作用する圧力と等しい)の分布(発明者による解析結果)を図6に示す。幅方向の中ほどにおいて面圧が高くなる傾向があり、また、外側の凹凸面26bの形状にしたがって面圧の変化が規則的に表れることが認められるが、特定の部位に極端な面圧が発生することはない。
【0040】
前後の架台10の上部には、図7に示す容器カバー30をそれぞれ設けている。カバー30は、不燃性の高断熱材のボードを鋼製の枠に取り付けた板31を、2枚一組にして架台10の上部に取り付けたものである。2枚の板31をほぼ水平(外側がやや下がるように傾斜を付ける)にし、内側の縁部を互いに突き合わせた状態にすると、架台10に取り付けた高圧水素容器Aのすべてを覆うことができる。容器Aを覆うことによって日光を遮り、夏季等における容器Aの温度上昇を抑制するのである。
【0041】
容器カバー30の各板31は可動式のもので、図7図8に仮想線で示すように互いに左右へ離れるように移動し、さらに架台10の左右外側において縦向きに姿勢を変えることができる。そのように板31が移動して姿勢を変えると、架台10の上部すなわち容器Aの上方を大きく開放することができ、上からの散水等によって容器Aを冷却等することが可能になる。
【0042】
板31に上記のような動作をさせるべく、図8のとおり、板31の下面にはチェーン(直線歯)32を直線状に延ばして取り付け、それに噛み合うスプロケット(回転歯)33を架台10上に取り付けている。スプロケット33の軸34には、伝動チェーン35等の伝動手段を介して操作ハンドル36を接続した。また、板31用の移動案内枠37を架台10の上部に取り付け、当該案内枠37を、軸34と同一の軸心の回りに揺動可能なようにした。
【0043】
板31が架台10上の中央付近にあって縁部を突き合わせている状態で、操作ハンドル36を回転させると、伝動チェーン35等を介してスプロケット33が回転し、それに噛み合うチェーン32とともに板31が案内枠37に沿って左右に移動する。板31が移動して、自身の重心が軸34の位置よりも左右外側へ移ったとき、板31は、移動案内枠37とともに揺動し、図示仮想線のように縦向き姿勢(上部をやや内側にしたほぼ鉛直な姿勢)に変化する。一方、板31が縦向き姿勢にある状態で操作ハンドル36を上記と逆向きに回転させると、まず板31はチェーン32とともに上昇し、軸34の位置よりも内側へ重心が移ることにより揺動して略水平に姿勢を変える。その後さらに操作ハンドル36を回転させると、板31は架台10の中央寄りに移動して他方の板31と突き合わせられるに至る。板31同士が縁部を突き合わせた状態になると、手動開閉式の連結具であるパチン錠を連結して、振動等にて板31同士が離れることを防止する。
【0044】
容器カバー30を構成する一対の板31における、互いに突き合わせられる側の縁部には、図8に示す屈曲部材38A・38Bをそれぞれ取り付けている。屈曲部材38A・38Bは、前後方向に長い鋼板やL形鋼などを溶接等して構成したものである。板31同士が縁部を突き合わせたときには、一方の板31の屈曲部材38Aの内側空間内に他方の板31の屈曲部材38Bの一部が入り込んで、雨水等が下へ通り抜けることのないラビリンス状の障壁を構成する。ただし、その状態で、屈曲部材38A・38Bの間を空気が上下に通り抜けることは可能であるため、雨水を防ぎながらも換気の特性を確保することができる。
【0045】
トレーラ1上の架台10は、高圧水素容器Aの保護等のために、図1または図3(a)・(b)のように周囲を保護板40等で覆っている。そして、内部を点検・整備等する必要のある部分には、固定配置した保護板40に代えて(またはそれとともに)、開閉可能なパネル(または扉)41・42・43・44を配置している。夏季等に内部の温度が上昇しないよう、固定配置の保護板40にはベンチレータやガラリを取り付け、パネル41・42・43・44には、通気孔のあるパンチングメタル板を採用している。
【0046】
各高圧水素容器Aの元弁Aaは、図7に示すように接続配管52を介して、架台10に固定された固定配管52に接続している。それら固定配管52は、トレーラ1の後部に設けた配管系50(図3(f))に接続し、この配管系50のユニット内に各種の計器や操作バルブ、さらには水素取出し用のワンタッチカプラ構造のノズル(もしくはレセプタクル)等を集めて配置している。
【0047】
その配管系50は、図1のように、後方の架台10のすぐ後ろであってトレーラ1の台車1aの後端縁部から数十cm以上内側(前方)に入った位置に取り付けている。また図3(f)に示すように、配管系50は、台車1の側縁部からも内側に数十cmの間隔をおいて機器を配置している。これは、配管系50の後部に作業員によるバルブ等の操作用スペース56を確保することと、交通事故等によっても配管系50が損傷しないこととを配慮したものである。
【0048】
接続配管52を含む上記の配管系50に関しては、以下のような工夫を施してもいる。すなわち、
a) 接続配管52には、図7のとおり螺旋状の部分を含めている。高圧水素容器Aが水素の充填状態に応じて膨張・収縮すること等に起因して、その元弁Aaの位置が変わり得るからである。
b) 接続配管52は、固有振動数がトレーラ1の実測振動数(15〜20Hz)を超える25〜50Hz程度になるように、管の太さや長さ、取り付け位置等を定めている。
c) 配管系50の中に、一定の温度以上でガスを遮断する緊急遮断弁(図示省略)を設けている。また、その弁を開閉駆動するエネルギー源として、図3(f)に示す窒素ボンベ53を設置している。ガスの温度が上昇したとき、防爆特性に優れる窒素ガスの力で緊急遮断弁を閉じて、安全性を確保するのである。
d) 上記の窒素ボンベ53は、配管系50の他の部分にも接続可能とし、配管内の窒素パージを行えるようにしている。バルブや計器類の交換時等に、配管内に空気が混入しないようにするためである。
e) 配管系50内には、配管のいずれかの部分から水素が大量に流出することを防止するために、過流防止弁(図示省略)を設けている。また、排気中の水素が燃焼し始めたときも火炎の逆流を防止するために、逆火防止器(図示省略)も、配管系50内に組み込んでいる。
【0049】
以上、水素トレーラにおける発明の実施例を紹介した。ただし、発明は、この実施例に限定されることなく実施可能であり、たとえば、水素以外の高圧ガスを輸送等するものとして発明を構成することができる。また、トレーラではなく、トレーラと同程度の大型トラック等の車両として発明を構成することも可能である。
【符号の説明】
【0050】
1 水素トレーラ
10 架台
11 フレーム
12 支持部材
20 固定装置
21 バンド
21a 切れ目
25 座金
26 ゴムパッド
26a 平坦面
26b 凹凸面
30 容器カバー
31 板
32 チェーン(直線歯)
33 スプロケット(回転歯)
36 操作ハンドル
38A・38B 屈曲部材
40 保護板
41・42・43・44 パネル
50 配管系
52 接続配管
55・56 操作用スペース
A 高圧水素容器
Aa 元弁
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9